(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-31
(45)【発行日】2022-11-09
(54)【発明の名称】光源ユニット
(51)【国際特許分類】
F21S 43/27 20180101AFI20221101BHJP
F21S 43/19 20180101ALI20221101BHJP
F21S 43/14 20180101ALI20221101BHJP
F21W 103/40 20180101ALN20221101BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20221101BHJP
【FI】
F21S43/27
F21S43/19
F21S43/14
F21W103:40
F21Y115:10
(21)【出願番号】P 2018244437
(22)【出願日】2018-12-27
【審査請求日】2021-11-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000002967
【氏名又は名称】ダイハツ工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106024
【氏名又は名称】稗苗 秀三
(74)【代理人】
【識別番号】100167841
【氏名又は名称】小羽根 孝康
(74)【代理人】
【識別番号】100168376
【氏名又は名称】藤原 清隆
(72)【発明者】
【氏名】林田 隆憲
(72)【発明者】
【氏名】高瀬 祐輝
【審査官】下原 浩嗣
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-200973(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0047238(US,A1)
【文献】実開平02-079505(JP,U)
【文献】特開2002-329405(JP,A)
【文献】国際公開第2014/157354(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 43/27
F21S 43/19
F21S 43/14
F21W 103/40
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源部を取り付けられたソケット部と、該ソケット部を保持するハウジングと、前記光源部が発する光を光学的に制御するレンズ部と、を備え、前記ハウジングを背面側から貫通する締結具によってハウジングの正面側に前記レンズ部が固定され、前記締結具は、ハウジングに保持されたソケット部の回転又は取外しを阻止するよう、前記ソケット部に係合されたことを特徴とする光源ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば後続車に自分の存在を知らせるためのリアフォグなどの光源ユニットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、後続車に自分の存在を知らせるためのリアフォグなどの光源ユニットは、光源部を取り付けられたソケット部と、光源部が発する光を光学的に制御するレンズ部と、を備えた構造とされる(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2013-84573号公報(請求項1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、リアフォグなどの光源ユニットでは、簡単な構成を採用しつつ、ユーザーによる改造を防止すると共に、軽衝突時における破損を防止することが求められている。
【0005】
本発明は、改造防止と軽衝突時における破損防止とを共通する手段によって図ることのできる光源ユニットの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明に係る光源ユニットは、光源部を取り付けられたソケット部と、このソケット部を保持するハウジングと、光源部が発する光を光学的に制御するレンズ部と、を備え、そのハウジングを背面側から貫通する締結具によってハウジングの正面側にレンズ部を固定し、締結具を、ハウジングに保持されたソケット部の回転又は取外しを阻止するよう、ソケット部に係合させたものである。
【発明の効果】
【0007】
以上のとおり、本発明によると、ハウジングの背面側から締結具を貫通させて、ハウジングの正面側にレンズ部を固定し、さらに、締結具をソケット部に係合させて、ハウジングに保持されたソケット部の回転又は取外しを阻止するようにしている。
【0008】
これにより、ハウジングからソケット部を取り外すのを難しくしてユーザーによる改造を防止することができ、しかも、単にレンズ部をソケット部に取り付けただけのものよりも、衝撃に対して強くして軽衝突時における破損を生じにくくすることができる。このように、共通の締結具を用いて、光源ユニットの改造防止と軽衝突時における破損防止とを同時に図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明に係る光源ユニットを備えた車両の正面図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明に係る光源ユニットを実施するための形態について、図面を用いて説明する。
【0011】
図1に示すように、光源ユニット1は、例えば、後続車に自分の存在を知らせるためのリアフォグであり、車両2の後端部における左右の側部に設けられる。なお、光源ユニット1は、リアフォグに限らず、他のどのような用途に用いられるランプであってもよい。
【0012】
図2及び
図3に示すように、光源ユニット1は、LEDなどの光源部3を取り付けられて給電するソケット部4と、ソケット部4を保持するハウジング5と、光源部3が発する光を光学的に制御するレンズ部6と、を備え、ハウジング5を背面側から貫通する特殊ねじなどの締結具7によってハウジング5の正面側にレンズ部6が固定され、締結具7に、ハウジング5の背面側でソケット部4に係合してハウジング5からの取外しを阻止する係合部8が形成されている。
【0013】
ソケット部4は、正面部に取り付けられたLEDなどの光源部3に給電するためのものであり、その周囲に形成された鍔部9がシール材10を介してハウジング5の背面に係合することにより、ハウジング5に保持される。
【0014】
ハウジング5は、断面略四角形で正面側が開口された容器状とされ、その背面側の底板11に形成された円穴12の周縁部の背面側に鍔部9を係合させつつ、ソケット部4の正面部に設けられた光源ユニット1を円穴12から正面側に突出させるようになっている。
【0015】
ハウジング5の底板12には、底板12にソケット部4の鍔部9を係合させた状態で、鍔部9に隣接するように、締結具7を背面側から貫通させるボス部13と、特殊ねじなどの仮止めねじ14を正面側から螺合する雌ねじ15とが形成されている。ボス部13は、底板12にソケット部4の鍔部9を係合させた状態で、鍔部9と背面がほぼ面一になる長さに設定されている。
【0016】
ハウジング5の正面側の開口周縁には、光源ユニット1の蓋としてのランプレンズ16を装着するフランジ17が形成され、このフランジ17から車両2への取付部18が延設されている。
【0017】
レンズ部6は、筒部19の正面側端部にレンズ本体20を形成すると共に、筒部19の背面側端部に取付縁21を形成してなり、その取付縁21に、ボス部13を貫通する締結具7を螺合する雌ねじ22と、仮止めねじ14を貫通させる仮止めねじ孔23と、が形成されている。
【0018】
締結具7は、例えば、特殊工具によってのみ着脱操作可能な特殊ねじとされ、その係合部8が、頭部から径方向外向きに突出する円板状に形成されている。なお、締結具7は、ソケット部4の周面に係合させて、ソケット部4の回転を阻止するものであってもよい。
【0019】
次に、光源ユニット1を組み立てる手順を説明する。まず、仮止めねじ14をレンズ部6の仮止めねじ孔23に通してハウジング5の雌ねじ15に螺合し、特殊工具を用いて締付けて、ハウジング5にレンズ部6を仮止めした後、ハウジング5のフランジ17にランプレンズ16を装着して、ハウジング5に蓋をする。
【0020】
シール材10を介在させつつ、ハウジング5の円穴12に背面側からソケット部4を挿入し、その鍔部9をハウジング5の底板12の背面側に係合させた後、背面側からボス部13に締結具7を挿入し、例えば特殊工具を用いて、レンズ部6の雌ねじ22に螺合して締付けて、光源ユニット1の組立が完了する。
【0021】
これにより、軽衝突時の破損を防止できる程度に、ハウジング5にレンズ部6が高強度で取り付けられ、しかも、締結具7の係合部8がソケット部4の鍔部9に係合して、ソケット部4の取外しを不能にし、ユーザーによる改造目的を防止することができる。
【符号の説明】
【0022】
1 光源ユニット
2 車両
3 光源部
4 ソケット部
5 ハウジング
6 レンズ部
7 締結具
8 係合部
9 鍔部
10 シール材
11 底板
12 円穴
13 ボス部
14 仮止めねじ
15 雌ねじ
16 ランプレンズ
17 フランジ
18 取付部
19 筒部
20 レンズ本体
21 取付縁
22 雌ねじ
23 仮止めねじ孔