(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-31
(45)【発行日】2022-11-09
(54)【発明の名称】高効率無線ヘアドライヤー
(51)【国際特許分類】
A45D 20/10 20060101AFI20221101BHJP
H01M 10/613 20140101ALI20221101BHJP
H01M 10/6563 20140101ALI20221101BHJP
H01M 10/623 20140101ALI20221101BHJP
H01M 10/6556 20140101ALI20221101BHJP
【FI】
A45D20/10 Z
H01M10/613
H01M10/6563
H01M10/623
H01M10/6556
A45D20/10 104
(21)【出願番号】P 2020567521
(86)(22)【出願日】2020-02-05
(86)【国際出願番号】 KR2020001660
(87)【国際公開番号】W WO2021112330
(87)【国際公開日】2021-06-10
【審査請求日】2021-04-20
(31)【優先権主張番号】10-2019-0161954
(32)【優先日】2019-12-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519007581
【氏名又は名称】ファウンデーション オブ スンシル ユニバーシティー インダストリー コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】ジョン,ヨン ジン
(72)【発明者】
【氏名】ソン,ヒョン ジュン
【審査官】村山 達也
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第110419843(CN,A)
【文献】国際公開第2000/5540(WO,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2019-68720(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45D 20/10
H01M 10/613
H01M 10/6563
H01M 10/623
H01M 10/6556
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
後方には空気が流入される空気流入口が形成され、前方には空気が排出される排出口が形成され、内部空間には発熱体が装着される本体ハウジングと、
前記空気流入口が形成された前記本体ハウジングの後方に着脱自在に結合されて電力を供給する電力供給モジュールと、
を含み、
前記本体ハウジングでの空気の流れ方向と一致するように前記電力供給モジュールが前記本体ハウジングに着脱自在に結合され
ており、
前記電力供給モジュールは、空気の移動通路内に配置され、複数個のバッテリーがそれぞれ着脱自在に結合される複数個のバッテリー取付部材を備えるバッテリー取付胴体を含み、
前記バッテリー取付部材は、前記複数個のバッテリーを包むホルダー及び該ホルダーを前記バッテリー取付胴体の中央に固定させる支持台を有し、
前記電力供給モジュールは、前記ホルダーの内面に沿って配置され、前記バッテリーから発生する熱を放出させる熱伝導性薄膜をさらに含む
ことを特徴とする高効率無線ヘアドライヤー。
【請求項2】
前記電力供給モジュールは
、前記バッテリー取付胴体の後方に結合され、前記バッテリーのオン/オフ(on/off)用のスイッチ部材または残量表示用の残量表示部材が装着されるモジュールプレートを含むことを特徴とする請求項1に記載の高効率無線ヘアドライヤー。
【請求項3】
前記バッテリーの容量又は個数と、前記バッテリー取付部材の個数は、要求される電力量に応じて選択的に決定されることを特徴とする請求項
1に記載の高効率無線ヘアドライヤー。
【請求項4】
前記バッテリーの長手方向が前記空気の流れ方向と一致するように配置される、または垂直方向に配置されることを特徴とする請求項
1に記載の高効率無線ヘアドライヤー。
【請求項5】
前記電力供給モジュールは、ポーチタイプで設けられ、前記本体ハウジングの後方に着脱自在に結合されることを特徴とする請求項
1に記載の高効率無線ヘアドライヤー。
【請求項6】
前記モジュールプレートには、前記バッテリー
の充電用の充電端子が備えられることを特徴とする請求項2に記載の高効率無線ヘアドライヤー。
【請求項7】
前記電力供給モジュールは、
前記バッテリー取付胴体の前または後に配置される少なくとも1つのフィルタをさらに含むことを特徴とする請求項
1に記載の高効率無線ヘアドライヤー。
【請求項8】
前記本体ハウジングの内部空間に空気を吸入するための吸入ファンをさらに含み、前記吸入ファンは、前記本体ハウジングの内部空間又は前記バッテリー取付胴体と前記モジュールプレートの間に配置されることを特徴とする請求項2に記載の高効率無線ヘアドライヤー。
【請求項9】
前記本体ハウジングの下段部に装着され、動作調節部に備えられる持ち手部をさらに含み、
前記スイッチ部材をオンにしてから前記動作調節部の調整が可能であることを特徴とする請求項2に記載の高効率無線ヘアドライヤー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高効率無線ヘアドライヤーに関するものであって、より詳細には、電力供給モジュールを本体ハウジングの後方に取り付け、空気の流れ方向にバッテリーを配設することで、バッテリーが加熱されることを防止し、使用の安全性を増大させることができる高効率無線ヘアドライヤーに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ヘアドライヤー(Hair dryer)は、濡れた毛髪を冷風または熱風で乾かす電子機器であって、毛髪に付着している水の粒子の蒸発を加速させ、毛髪を乾燥させる原理を利用する。
【0003】
従来のヘアドライヤーは、電源プラグを電源端子に接続して使用する有線ヘアドライヤーがほとんどであった。使い勝手を良くするために無線タイプのヘアドライヤーが開発されたが、この場合、バッテリーが用いられるので、バッテリーの効率性と安全性を確保することが重要といえる。特にバッテリーに熱が過度に発生することがあるので、バッテリーの配置構造に関する研究が進められている。
【0004】
付け加えると、現在公知されたほとんどの無線ヘアドライヤーは、ドライヤーの持ち手にバッテリーが配設されており、これは構造的に持ち手にバッテリーを配設した方がが便利だからである。ところが、このような構造は、バッテリから発せられる熱が手に伝わり、手に火傷を負うなどの恐れがあり、さらには、バッテリーの発熱により装置が損傷してしまう問題が発生することもある。
【0005】
例えば、市販されている無線ヘアドライヤーの場合、消耗電力が10V、1000Wに設計されているが、この場合、例えば、約80Aの高電流が放電された場合、バッテリの過熱による事故が起こりうる危険性が極めて高い。例えば、最高性能の高出力バッテリーを20A放電した場合、バッテリーの表面温度が約80℃まで急速に上がってしまい、バッテリーが持ち手にあると非常に危険であることが推測される。
【0006】
したがって、バッテリーの過熱を抑制することができ、安定した使用が可能でありながら、且つ、バッテリーから放出された熱を空気加熱に使用することによって乾燥プロセスの効率を向上させることができる、新しい構造の無線ヘアドライヤーを開発することが求められているのが実情である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】米国特許出願公開第2018/0031318号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の実施例は、電力供給モジュールを本体ハウジングの後方に取り付け、空気の流れ方向にバッテリーを配設することで、バッテリーが加熱されるのを防止し、使用の安全性を増大させることができる。加えて、バッテリーを冷却させるために用いられた空気を加熱することによって乾燥プロセスの効率を向上させることができる高効率無線ヘアドライヤーを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の実施例による高効率無線ヘアドライヤーは、後方には空気が流入される空気流入口が形成され、前方には空気が排出される排出口が形成され、内部空間には発熱体が装着される本体ハウジングと、前記空気流入口が形成された前記本体ハウジングの後方に着脱自在に結合され、電力を供給する電力供給モジュールとを含み、前記本体ハウジングでの空気の流れ方向と一致するように前記電力供給モジュールを前記本体ハウジングに着脱自在に結合されることができる。
【0010】
また、本発明の実施例による前記電力供給モジュールは、空気の移動通路内に円周方向に配置され、複数個のバッテリーがそれぞれ着脱自在に結合される複数個のバッテリー取付部材を備えるバッテリー取付胴体と、前記バッテリー取付胴体の後方に結合され、前記バッテリーのオン/オフ(on/off)用のスイッチ部材または残量表示用の残量表示部材が装着されるモジュールプレートを含むことができる。
【0011】
また、本発明の実施例による前記電力供給モジュールは、前記バッテリー取付胴体の内面に沿って配置され、前記バッテリーから発せられる熱を放出させる伝導性薄膜をさらに含むことができる。
【0012】
また、本発明の実施例による前記バッテリー取付部材は、逆コ字又は半円の断面状に設けられ、前記バッテリーを結合または分離可能であり、前記バッテリー取付部材の内面に沿って、前記伝導性薄膜が形成されることができる。
【0013】
また、本発明の実施例による前記バッテリーは、前記バッテリー取付部材に形成された溝にシリコンで固定することが可能である。
【0014】
また、本発明の実施例による前記バッテリーの容量または個数と、前記バッテリー取付部材の個数は、要求される電力量に応じて選択的に決定することができる。
【0015】
また、本発明の実施例による前記バッテリーの長手方向が前記空気の流れ方向と一致するように配置されるか、または垂直方向に配置されることができる。
【0016】
また、本発明の実施例による前記電力供給モジュールは、ポーチタイプで設けられ、前記本体ハウジングの後方に着脱自在に結合されることができる。
【0017】
また、本発明の実施例による前記モジュールプレートには、前記バッテリー充電用の充電端子が備えられることができる。
【0018】
また、本発明の実施例による前記電力供給モジュールは、前記バッテリー取付胴体の前または後に配置される少なくとも1つのフィルタをさらに含むことができる。
【0019】
また、本発明の実施例による前記本体ハウジングの内部空間に空気を吸入するための吸入ファンをさらに含み、前記吸入ファンは、前記本体ハウジングの内部空間又は前記バッテリー取付胴体と前記モジュールプレートの間に配置されることができる。
【0020】
また、本発明の実施例による前記本体ハウジングの下段部に装着され、動作調節部が備えられる持ち手部をさらに含み、前記スイッチ部材をオンにしてから前記動作調節部の調整が可能となる。
【発明の効果】
【0021】
本発明の実施例によれば、電力供給モジュールを本体ハウジングの後方に取り付けて空気の流れ方向にバッテリーを配設することによって、バッテリーが加熱されることを防止し、使用の安全性を増大させることができる。さらに、バッテリーを冷却させるために用いられた空気が加熱されることによって乾燥プロセスの効率性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本発明の一実施例による高効率無線ヘアドライヤーの概略的な構成を示す図である。
【
図2】
図1に示す本体ハウジングに着脱自在に結合される電力供給モジュールなどを示す図である。
【
図5】本発明のもう一つの実施例による高効率無線ヘアドライヤーの電力供給モジュールの構成を示す図である。
【
図6】本発明のもう一つの実施例による高効率無線ヘアドライヤーの電力供給モジュールの構成を示す平面図である。
【
図7】本発明のもう一つの実施例による高効率無線ヘアドライヤーの電力供給モジュールの構成を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の利点および特徴、またはそれらを達成する方法は添付される図面と共に詳細に後述する実施例を参照にすれば、明確になるであろう。しかし、本発明は、以下に開示される実施例に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で具現されるはずであり、単に本実施例は、本発明の開示が完全となるようにし、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は、請求項の範疇によって定義されるだけである。明細書全体にわたって同一する参照符号は、同一の構成要素を指す。
【0024】
以下では、添付された図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明するものとする。
【0025】
図1は、本発明の一実施例による高効率無線ヘアドライヤーの概略的な構成を示す図であり、
図2は、
図1に示す本体ハウジングに着脱自在に結合される電力供給モジュールなどを示す図であり、
図3は、
図2の変形例であり、
図4は、
図2のA-A線で断面処理した図である。
【0026】
図1及び
図2を参照すれば、本発明の一実施例による高効率無線ヘアドライヤー100は、本体ハウジング110と、本体ハウジング110に着脱自在に結合される電力供給モジュール120と、本体ハウジング110内に外部の空気を吸入する吸入ファン140と、本体ハウジング110に装着され、持ち手の役割をする持ち手部130を含むことができる。
【0027】
このような構成により、例えば、ユーザーの毛髪の水気を効率的に除去することができ、且つ、バッテリーの使用による発熱を防止することができるので、使用の安全性を高めることができる。
【0028】
それぞれの構成について説明すると、まず、本実施例の本体ハウジング110は、基本的な外観をなすものであり、本体ハウジング110の内部空間110Sを形成し、後方には、空気流入口113が形成され、前方には、冷風または熱風が排出される排出口115が形成されることができる。図示していないが、本体ハウジング110の排出口115には、カバー(図示せず)が結合されることができ、これを通じて拡張された風が提供されることができる。
【0029】
図1を参照すれば、排出口115と隣接する本体ハウジング110の内部空間110Sには、発熱体111が配置されることができる。発熱体111は、後述する電力供給モジュール120から提供される電力によって動作し、発熱体111を通過する空気を加熱させることができ、したがって、排出口115を通じて温度調節された風を提供することができる。
【0030】
例えば、発熱体111をチューブ状の螺旋コイルからなるものとすることができるが、これに限定されることなく、他の種類の発熱体111を使用できるのはもちろんである。
【0031】
一方、前述したように、従来の無線ヘアドライヤーの場合、電力を供給するモジュールが持ち手などに備えられていたため、バッテリーの動作時に発せられる熱によってユーザーが怪我するなどといった問題が発生することがあった。
【0032】
そこで、本実施例では、電力供給モジュール120を前述した本体ハウジング110に着脱自在に結合することによって、装着および分離の構造を簡素化し、併せて電力供給モジュール120に発生しうる発熱を最小限に抑えることはもちろん、発せられた熱を使用することにより、従来よりも効率的で安定的という長所を有することができた。
【0033】
本実施例の電力供給モジュール120は、
図1、
図2及び
図4に示すように、円周方向に配置され、それぞれにバッテリー122が着脱自在に結合される複数個のバッテリー取付部材123を備えるバッテリー取付胴体121と、バッテリー取付胴体121の後方に結合されるモジュールプレート125を含むことができる。本発明の一実施例においてバッテリー122は、円周方向に配置されているが、これに限定されるものではなく、バッテリー122は、空気の移動通路内に配置されるとよい。
【0034】
まず、バッテリー取付胴体121は、
図1に示すように、本体ハウジング110の内部空間110Sの形状に対応する中空の円柱状を有し、内面には、前述のような複数個のバッテリー取付部材123が備えられている。
【0035】
図1及び
図2を基準にすると、バッテリー取付胴体121には、計6個のバッテリー取付部材123を備えることができ、これにそれぞれのバッテリー122が装着されることができる。バッテリー取付部材123は、
図4に示すように、下方(外向き)が塞がった概略的に逆コ字状を有することができ、バッテリー取付部材123に形成される溝にバッテリー122が装着されることができるが、このとき、シリコンを使うことでバッテリー122はバッテリー取付部材123に固定されることができる。
【0036】
ただし、ヘアドライヤー100で具現しようとする性能に応じて、バッテリー122およびバッテリー取付部材123の個数は、選択的に決定することができる。
図1及び2には、計6個のバッテリー取付部材123と、これに結合されるバッテリー122について示されているが、例えば、より大きな電力が要求される場合に備え、6個を超えるバッテリー122とバッテリー取付部材123が備えられることができるのはもちろんである。同様に、バッテリー122もやはり必要に応じて容量が大きいバッテリー122を使用することもできるのはもちろんである。
【0037】
図4を参照すれば、本実施例の電力供給モジュール120は、バッテリー取付胴体121の内面に沿って配置され、バッテリー122から発せられる熱を放出させる伝導性薄膜124、例えば、熱伝導度の高いアルミ材質の熱伝導性薄膜124を備えることができる。
【0038】
特に、バッテリー取付部材123は、前述したように逆コ字状に設けられるが、伝導性薄膜124がバッテリー取付部材123の内面にも沿って形成されることにより、バッテリー122から発せられる熱をバッテリー取付胴体121の中央から熱伝導性薄膜124に沿ってうまく放出させることができる。
【0039】
図4からもよく分かるように、バッテリー取付部材123に装着された伝導性薄膜124は、バッテリー122とある程度の離隔空間を有することで、バッテリー122に外部の空気がうまく伝達されることができ、また、バッテリー122から発せられた熱が伝導性薄膜124を介してもうまく放出されることができ、これによってバッテリー122をより早く冷やすことができる。
【0040】
このような電力供給モジュール120の配置構造と構成によってバッテリー122の過熱を防止できるのはもちろんのこと、バッテリー122から発せられる熱を効率的に使用することもできる。
【0041】
加えて、前述したように、本実施例の高効率無線ヘアドライヤー100を動作させる場合、吸入ファン140の作動により、外部の空気が電力供給モジュール120を経て、本体ハウジング110の内部空間110Sに入ってきて、また発熱体111によって加熱され、ユーザーの毛髪などに提供されることができる。
【0042】
ところが、このとき、バッテリー122の使用または発熱体111の影響により、バッテリー122が加熱されうるが、前述したように、外部の空気が電力供給モジュール120内に流入されるので、外部の空気によってバッテリー122の発熱を最小限に抑えることができる。また、バッテリー122から発せられる熱は、熱伝導性薄膜124を介して排出され、排出された熱が本体ハウジング110に向かう空気に熱を提供することにより、空気が加熱されることができる。
【0043】
一方、本実施例のモジュールプレート125は、
図1及び
図2に示すように、バッテリー取付胴体121の後方に結合され、バッテリー122のオン/オフ(on/off)用のスイッチ部材126、バッテリー122の残量表示用の残量表示部材127、バッテリー122充電用の充電端子128を含むことができる。
【0044】
スイッチ部材126は、多様に設けられることができるが、高効率無線ヘアドライヤー100を携帯することが多々あるので、例えば、摺動動作によってオン/オフ(on/off)が行われるタイプで設けることができる。ただし、これに限定されるのではなく、タッチ式またはボタン式などでも設けることができるのはもちろんである。
【0045】
残量表示部材127には、バッテリー122の残量が表示され、ユーザーはバッテリー122の残量を確認した後、充電端子128を利用してバッテリー122の充電を実行することができる。充電端子128は、数々の規格に設けられることができ、これに本実施例のヘアドライヤー100は、携帯用補助バッテリによっても充電が行われることができる。
【0046】
一方、本実施例の持ち手部130は、本体ハウジング110の下段部に装着され、ヘアドライヤー100の動作のためのオン/オフスイッチ132と、熱風の強さを調節する調節部材133と、冷風が発生されるようにする冷風ボタン134を備えた動作調節部131を備えることができる。
【0047】
ところで、前述したようにヘアドライヤー100を鞄などに入れて携帯する場合、持ち手部130の動作調節部131が任意に押されてしまう可能性があるため、本実施例の動作調節部131は、前述したモジュールプレート125に備えられたスイッチ部材126と連動して動作することができる。つまり、スイッチ部材126によってバッテリー122をオン(on)にしてから、初めて動作調節部131の動作コマンドが実行されることができるのである。
【0048】
一方、
図2に示すように、本実施例の電力供給モジュール120は、バッテリー取付胴体121の前と後に配置されるフィルタ150を備えることができる。フィルタ150は、本実施例のヘアドライヤー100の内部に流入される空気をフィルタリングすることにより、ユーザーの毛髪などにきれいな空気が提供されるようにする。
【0049】
本実施例の場合、フィルタがバッテリー取付胴体121の後方、そして前方に一個ずつ設けることにより、空気に対するフィルタリング作業を繰り返し行うことができ、これにより、ユーザにきれいな空気を提供できるようになる。
【0050】
また、
図2を参照すれば、本実施例の場合、本体ハウジング110の内部空間110Sに、より正確には、発熱体111とフィルタの間に吸入ファン140が備えられることができる。吸入ファン140もやはり電力供給モジュール120から提供される電力によって稼動することができ、吸入ファン140の動作時に外部の空気が電力供給モジュール120を経て、本体ハウジング110内に流入されることができる。
【0051】
このとき前述したように、流入された空気が加熱されるバッテリー122をある程度冷却させることができ、また、バッテリー122から発せられる熱が空気を暖めることができる。したがって、従来のように持ち手部130にバッテリー122が装着されないことで、持ち手部130が加熱される場合を完全に遮断できるのはもちろんのこと、本体ハウジング110に結合される構造を有するとしても、外部の空気によってバッテリー122の加熱を防止することができ、ヘアドライヤー100が全体的に加熱されるのを防止することもできる。
【0052】
一方、吸入ファン140は、
図2に示すように、本体ハウジング110内に装着されることができるが、
図3に示すように、電力供給モジュール120内に装着されることもできる。つまり、吸入ファン140aは、バッテリー取付胴体121と後方のフィルタ150の間に配置されることもできる。この場合、外部とより密接して外部の空気をより強く吸引することができる。
【0053】
一方、以下の表は、本実施例のヘアドライヤー100へ流入される空気の速度に応じたバッテリー122の表面温度を示したものである。
【0054】
【0055】
前記表の通り、風速が強い場合、バッテリーの表面温度が低下することが分かる。また、放電電流が小さい場合、バッテリーの表面温度が小さく上昇することを確認することができる。このように、本発明の一実施例によれば、電力供給モジュール120を本体ハウジング110の後方に装着し、空気の流れ方向にバッテリー122を配設させることで、バッテリー122が加熱されるのを防止し、使用の安全性を増大させることができる。併せてバッテリー122を冷却させるために使用された空気が加熱されることにより、乾燥プロセスの効率性を向上させることができる。
【0056】
一方、以下では、本発明のもう一つの実施例によるヘアドライヤーの構成について説明するが、前述した一実施例と実質的に同一な部分については、その説明を省略する。
【0057】
図5は、本発明のもう一つの実施例による高効率無線ヘアドライヤーの電力供給モジュールの構成を示す図である。
【0058】
ここに示すように、本実施例の電力供給モジュール220は、バッテリー取付胴体221を含むが、バッテリー取付胴体221に備えられる複数個のバッテリー取付部材223の溝の形状がバッテリー222の形状に対応する半円形状を有することができる。この場合、バッテリー取付部材223の溝形状がバッテリー222の形状に対応するため、バッテリー222の装着をより安定的に行うことができる。
【0059】
また、バッテリー取付部材223の内面に沿って伝導性薄膜224が装着されるが、バッテリー222から発せられる熱が伝導性薄膜224を介して外部へ排出されることにより、バッテリー222の冷却効率を向上させることができる。
【0060】
図6は、本発明のもう一つの実施例による高効率無線ヘアドライヤーの電力供給モジュールの構成を示す平面図であり、
図7は、本発明のもう一つの実施例による高効率無線ヘアドライヤーの電力供給モジュールの構成を示す斜視図である。
【0061】
図6及び
図7に示すように、本実施例の電力供給モジュール320は、バッテリー取付胴体321を含むが、バッテリー取付胴体321に備えられる複数個のバッテリー取付部材323は、複数のバッテリー322から形成されたバッテリーパックを包む一つ以上のホルダー323-1と、前記ホルダー323-1をバッテリー取付胴体321に固定させる支持台323-2を有することができる。
【0062】
図7に示すように、支持台323-2は、複数のバッテリー322がバッテリー取付胴体321の中央にくるように固定することができる。
【0063】
また、バッテリー取付部材323のホルダー323-1の内面に沿って伝導性薄膜324が装着されるが、バッテリー322から発せられる熱が伝導性薄膜324を介して外部へ排出されることにより、バッテリー322の冷却効率を向上させることができる。
【0064】
前述した実施例と図では、バッテリーが空気の流れ方向と対応する方向に複数個配設される場合について詳述したが、これに限定されるのではなく、バッテリーは空気の流れ方向と垂直方向に配設されることができるのはもちろんのこと、傾斜して配設されることができる。
【0065】
一方、前述した実施例では、電力供給モジュールが本体ハウジングに着脱自在な構造を有すると詳述したが、これに限定されるのではなく、電力供給モジュールは、ポーチタイプで設けられ、本体ハウジングの後方に着脱自在に結合されることができるのはもちろんである。
【0066】
今まで本発明に係る具体的な実施例について説明したが、本発明の範囲から逸脱しない限度内では、様々な変形が可能であるのはもちろんである。したがって、本発明の範囲は、説明された実施例に局限され、定められてはならず、後述する特許請求の範囲だけでなく、この特許請求の範囲と均等なものによって定められなければならない。
【0067】
以上のように、本発明は、限定された実施例と図により説明されたが、本発明は、前記の実施例に限定されるのではなく、これは、本発明が属する分野における通常の知識を有する者であれば、このような記載から多様な修正及び変形が可能である。したがって、本発明の思想は、次に記載された特許請求の範囲によってのみ把握されるべきであり、これの均等または等価的な変形は、いずれも本発明の思想の範疇に属するといえる。
【符号の説明】
【0068】
100:高効率無線ヘアドライヤー
110:本体ハウジング
110S:本体ハウジングの内部空間
111:発熱体
113:空気流入口
115:排出口
120:電力供給モジュール
121:バッテリー取付胴体
122:バッテリー
123:バッテリー取付部材
124:熱伝導性薄膜
125:モジュールプレート
126:スイッチ部材
127:残量表示部材
128:充電端子
130:持ち手部
131:動作調節部
132:オン/オフスイッチ
133:熱風調節部材
134:冷風ボタン
140:吸入ファン
150:フィルタ
220:電力供給モジュール
221:バッテリー取付胴体
222:バッテリー
223:バッテリー取付部材
224:伝導性薄膜