(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-31
(45)【発行日】2022-11-09
(54)【発明の名称】モーター制御方法
(51)【国際特許分類】
H02P 6/16 20160101AFI20221101BHJP
【FI】
H02P6/16
(21)【出願番号】P 2018132601
(22)【出願日】2018-07-12
【審査請求日】2021-04-09
(31)【優先権主張番号】10-2017-0167426
(32)【優先日】2017-12-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】591251636
【氏名又は名称】現代自動車株式会社
【氏名又は名称原語表記】HYUNDAI MOTOR COMPANY
【住所又は居所原語表記】12, Heolleung-ro, Seocho-gu, Seoul, Republic of Korea
(73)【特許権者】
【識別番号】500518050
【氏名又は名称】起亞株式会社
【住所又は居所原語表記】12, Heolleung-ro, Seocho-gu, Seoul, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】李 東 勳
(72)【発明者】
【氏名】金 成 道
(72)【発明者】
【氏名】柳 昌 錫
(72)【発明者】
【氏名】康 敏 繍
(72)【発明者】
【氏名】李 準 庸
【審査官】安池 一貴
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0094165(US,A1)
【文献】特開2002-311040(JP,A)
【文献】特開2004-129359(JP,A)
【文献】特開2017-121105(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2015-0057017(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02P 6/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホールセンサー信号を基にモーター回転子の理想的な位置を算出する段階と、
モーター回転子の回転速度を基にモーター回転子の現在位置を算出する段階と、
モーター回転子の理想的な位置とモーター回転子の現在位置との差をホールセンサーオフセット角として算出する段階
と、
前記モーター回転子の理想的な位置を算出する段階の前に、モーターの回転速度を算出する段階と、
前記モーターの回転速度を算出する段階の後に、前記モーターの回転速度が所定の基準回転速度以上であるか否かを判断する段階と、を含み、
前記モーターの回転速度が所定の基準回転速度以上である場合に、モーター回転子の理想的な位置およびモーター回転子の現在位置を算出することを特徴とするモーター制御方法。
【請求項2】
前記モーターの回転速度を算出する段階は、数1を用いてモーターの回転速度を算出することを特徴とする
請求項1に記載のモーター制御方法。
[数1]
(式中、ω
r:モーターの電気的回転速度[rad/s]、T
Hall_update:
ホールセンサー値の変化にかかった時間、T
Hall:ホールセンサー値が変化した時間、T
Hall_old:以前にホールセンサー値が変化した時間。)
【請求項3】
前記モーターの回転速度を算出する段階の後に、モーターの回転速度の変化量が所定の基準変化量未満であるか否かを判断する段階をさらに含み、
モーターの回転速度の変化量が所定の基準変化量未満である場合に、モーター回転子の理想的な位置およびモーター回転子の現在位置を算出することを特徴とする
請求項1に記載のモーター制御方法。
【請求項4】
前記モーター回転子の理想的な位置を算出する段階は、ホールセンサーの信号が変化した時点を基準に、モーター回転子の理想的な位置を算出することを特徴とする請求項1に記載のモーター制御方法。
【請求項5】
前記モーター回転子の理想的な位置を算出する段階は、数2を用いてモーター回転子の理想的な位置を算出することを特徴とする
請求項4に記載のモーター制御方法。
[数2]
(式中、θ
Hall:現在のホールセンサーの位置角度[deg]、θ
Edge:ホール
センサーの信号が変化した時点の理想的な位置角度、ω
r:モーターの電気的回転速度[rad/s]、ΔT:ホールセンサーの信号が変化した時点からの経過時間。)
【請求項6】
前記モーター回転子の現在位置を算出する段階は、以前のPWMスイッチングデューティ演算時のモーター回転子の位置からモーター回転子が回転した角度として算出することを特徴とする請求項1に記載のモーター制御方法。
【請求項7】
前記モーター回転子の現在位置を算出する段階は、数3を用いてモーター回転子の現在位置を算出することを特徴とする
請求項6に記載のモーター制御方法。
[数3]
(式中、θspd:現在のPWMスイッチングデューティ演算時のモーター回転子の位置角度[deg]、θ
Old:直前のPWMスイッチングデューティ演算時のモーター回転子の位置角度[deg]、ω
r:モーターの電気的回転速度[rad/s]、T
PWM:PWMスイッチングデューティ演算周期。)
【請求項8】
前記モーター回転子の理想的な位置およびモーター回転子の現在位置を算出する段階は、
ホールセンサーのU相、W相またはV相の信号変化時点のいずれかを基準時点にしてモーター回転子の理想的な位置とモーター回転子の現在位置を算出することを特徴とする請求項1に記載のモーター制御方法。
【請求項9】
前記モーター回転子の理想的な位置およびモーター回転子の現在位置を算出する段階は、
基準時点となるホールセンサーの信号変化時点が繰り返されるたびに、モーター回転子の理想的な位置とモーター回転子の現在位置を、基準時点となるホールセンサーの信号変化時点を基準としたモーター回転子の理想的な位置に同期化することを特徴とする
請求項8に記載のモーター制御方法。
【請求項10】
前記ホールセンサーのオフセット角として算出する段階は、基準時点となるホールセンサーの信号変化時点を除いた残りのホールセンサー信号変化時点のホールセンサーオフセット角を算出することを特徴とする
請求項8に記載のモーター制御方法。
【請求項11】
前記ホールセンサーのオフセット角として算出する段階の前に、基準時点となるホールセンサーの信号変化時点のホールセンサーオフセット角を算出する段階をさらに含み、
基準時点となるホールセンサーの信号変化時点のホールセンサーのオフセット角を算出する段階は、モーターに印加する電流を0[A]に制御して慣性制動し、慣性制動時の同期座標系d軸電圧およびq軸電圧に基づいて算出することを特徴とする
請求項8に記載のモーター制御方法。
【請求項12】
前記ホールセンサーのオフセット角として算出する段階の後に、算出されたホールセンサーのオフセット角を補償して、算出された実際モーター回転子の位置に基づいてモーターを制御する段階をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のモーター制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モーター制御方法に係り、より詳しくは、モーターに設けられたホールセンサーオフセット角を補償してモーター回転子の位置および速度を正確に制御するモーター制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、電動式パワーステアリングの3相ブラシレスモーターを制御するためには、モーター回転子の位置を正確に計算しなければならない。
モーターの固定子は3相のコイルに電流を流して形成する磁気子を使用し、回転子はN極とS極が繰り返されて形成された永久磁石を使用する。モーターが連続的に回転するためにはモーターの連続的な回転磁界の形成が必要であり、連続的な回転磁界を形成するためには電機子の各相のコイルに流れる電流の整流を適切な時点に行わなければならず、適切な整流のためには回転子の位置を正確に認識しなければならない。ここで、整流とは、回転子が回転することができるようにモーターの固定子のコイルの電流方向を変えることである。
このようなモーターの円滑な運転のためには、回転子の位置と相電流の転換時点とを精度よく一致させなければならず、このために回転子の位置を検出するための装置が求められるが、一般には、回転子の位置検出のために、磁束の変化に応じて電位差が変わるホールセンサーを用いるか、或いは固定子の各相にCT(Current Transformer)を設置する。
【0003】
特に、燃料電池の空気供給系に使用されるブロワーには、永久磁石を回転子とする永久磁石モーターが用いられる。このような永久磁石モーターを制御するために、回転子の現在位置を検出しなければならないが、パッケージングおよびコストを考慮して、比較的小さい低コスト型のホールセンサーを用いて回転子の現在位置を検出する。ホールセンサーは、位置センサーを回転子と固定子に取り付けて回転子の位置を判断するが、位置センサーを取り付ける製作偏差によってホールセンサーの回転子位置検出の際にオフセット角が存在する。
また、モーターの使用期間によってはホールセンサーの位置がずれてしまう問題が発生するおそれがある。これは回転子の位置検出に誤差が存在するので、インバーター電流制御の精度低下を招き、インバーター効率を低下させる。よって、電流制御の前にホールセンサーオフセット角を測定して補償する必要がある。
前述の背景技術として説明された事項は、本発明の背景に対する理解増進のためのものに過ぎず、当該技術分野における通常の知識を有する者に既に知られている従来技術に該当することを認めるものと受け入れられてはならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】韓国登録特許第10-1749522号公報
【文献】韓国公開特許第10-2008-0097732公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、かかる問題点を解決するためになされたもので、その目的は、ホールセンサー各相(U相、V相、W相)信号の立ち上がりエッジ(Rising edge)、立ち下がりエッジ(Falling edge)に対して合計6つのオフセット角を算出して補償制御するモーター制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するための本発明に係るモーター制御方法は、ホールセンサー信号を基にモーター回転子の理想的な位置を算出する段階と、モーター回転子の回転速度を基にモーター回転子の現在位置を算出する段階と、モーター回転子の理想的な位置とモーター回転子の現在位置との差をホールセンサーオフセット角として算出する段階とを含んでなることを特徴とする。
【0007】
モーター回転子の理想的な位置を算出する段階の前に、モーターの回転速度を算出する段階をさらに含むことを特徴とする。
【0008】
モーターの回転速度を算出する段階は、[数1]を用いてモーターの回転速度を算出することを特徴とする。
[数1]
ここで、ω
r:モーターの電気的回転速度[rad/s]、T
Hall_update:ホールセンサー値の変化にかかった時間、T
Hall:ホールセンサー値が変化した時間、T
Hall_old:以前にホールセンサー値が変化した時間、N:モーターの極数
【0009】
前記モーターの回転速度を算出する段階の後に、モーターの回転速度の変化量が所定の基準変化量未満であるか否かを判断する段階をさらに含み、モーターの回転速度の変化量が所定の基準変化量未満である場合に、モーター回転子の理想的な位置およびモーター回転子の現在位置を算出することを特徴とする。
【0010】
前記モーター回転子の理想的な位置を算出する段階は、ホールセンサーの信号が変化した時点を基準に、モーター回転子の理想的な位置を算出することを特徴とする。
【0011】
前記モーター回転子の理想的な位置を算出する段階は、数2を用いてモーター回転子の理想的な位置を算出することを特徴とする。
[数2]
ここで、θ
Hall:現在のホールセンサーの位置角度[deg]、θ
Edge:ホールセンサーの信号が変化した時点の理想的な位置角度、ω
r:モーターの電気的回転速度[rad/s]、ΔT:ホールセンサーの信号が変化した時点からの経過時間
【0012】
前記モーター回転子の現在位置を算出する段階は、以前のPWMスイッチングデューティ演算時のモーター回転子の位置からモーター回転子が回転した角度として算出することを特徴とする。
【0013】
前記モーター回転子の現在位置を算出する段階は、数3を用いてモーター回転子の現在位置を算出することを特徴とする。
[数3]
ここで、θ
spd:現在のPWMスイッチングデューティ演算時のモーター回転子の位置角度[deg]、θ
Old:直前のPWMスイッチングデューティ演算時のモーター回転子の位置角度[deg]、ω
r:モーターの電気的回転速度[rad/s]、T
PWM:PWMスイッチングデューティ演算周期
【0014】
前記モーターの回転速度を算出する段階の後に、モーターの回転速度が所定の基準回転速度以上であるか否かを判断する段階をさらに含み、モーターの回転速度が所定の基準回転速度以上である場合に、モーター回転子の理想的な位置およびモーター回転子の現在位置を算出することを特徴とする。
【0015】
前記モーター回転子の理想的な位置およびモーター回転子の現在位置を算出する段階は、ホールセンサーのU相、W相またはV相の信号変化時点を基準時点にしてモーター回転子の理想的な位置とモーター回転子の現在位置を算出することを特徴とする。
【0016】
前記モーター回転子の理想的な位置およびモーター回転子の現在位置を算出する段階は、基準時点となるホールセンサーの信号変化時点が繰り返されるたびに、モーター回転子の理想的な位置とモーター回転子の現在位置を、基準時点となるホールセンサーの信号変化時点を基準としたモーター回転子の理想的な位置に同期化することを特徴とする。
【0017】
前記ホールセンサーのオフセット角として算出する段階は、基準時点となるホールセンサーの信号変化時点を除いた残りのホールセンサー信号変化時点のホールセンサーオフセット角を算出することを特徴とする。
【0018】
前記ホールセンサーのオフセット角として算出する段階の前に、基準時点となるホールセンサーの信号変化時点のホールセンサーオフセット角を算出する段階をさらに含み、基準時点となるホールセンサーの信号変化時点のホールセンサーオフセット角を算出する段階は、モーターに印加する電流を0[A]に制御して慣性制動し、慣性制動時の同期座標系d軸電圧およびq軸電圧に基づいて算出することを特徴とする。
【0019】
前記ホールセンサーのオフセット角として算出する段階の後に、算出されたホールセンサーオフセット角を補償して、算出された実際モーター回転子の位置を基にしてモーターを制御する段階をさらに含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明のモーター制御方法によれば、ホールセンサーオフセット角を算出してモーター回転子の位置を正確に算出することができる効果を有する。
また、相対的にコストの低いホールセンサーを用いてモーター制御の精度を確保することができる。
さらに、モーター駆動電流を供給するインバーターを精度よく制御してインバーティング効率を高める効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の一実施形態に係るモーター制御システムの構成図である。
【
図2】モーターホールセンサーのオフセット角が発生した状態を示す図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係るモーター制御方法を示すフローチャートである。
【
図4】ホールセンサー信号が変化する状態を示す図である。
【
図5】本発明の一実施形態に係るモーター制御方法を適用する前と後にモーターに印加される3相電流の波形を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本明細書または出願に開示されている本発明の実施態様に対して、特定の構造的または機能的説明は単に本発明に係る実施態様を説明するために例示されたものに過ぎず、本発明に係る実施態様は、様々な形態で実施でき、本明細書または出願に説明された実施態様に限定されるものではない。
本発明に係る実施態様は、多様な変更を加えることができ、種々の形態を有することができるので、特定の実施態様を図面に例示して本明細書に詳細に説明する。しかし、これは本発明の概念による実施様態を特定の開示形態に限定しようとするものではなく、本発明の思想および技術範囲に含まれるすべての変更、均等物または代替物を含むと理解されるべきである。
本明細書において、「第1」および/または「第2」等の用語は多様な構成要素の説明に使用できるが、これらの構成要素はこのような用語によって限定されてはならない。前記用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的のみで使われる。例えば、本発明の概念による権利範囲から逸脱することなく、第1構成要素は第2構成要素と命名でき、同様に第2構成要素も第1構成要素とも命名できる。
【0023】
ある構成要素が他の構成要素に「連結されて」いる或いは「接続されて」いると言及された場合には、該他の構成要素に直接連結または接続されていることも意味するが、それらの間に別の構成要素が介在する場合も含むと理解されるべきである。一方、ある構成要素が他の構成要素に「直接連結されて」いる或いは「直接接続されて」いると言及された場合には、それらの間に別の構成要素が介在しないと理解されるべきである。構成要素間の関係を説明する他の表現、すなわち「~間に」と「すぐに~間に」または「~に隣り合う」と「~に直接隣り合う」等も同様に解釈されるべきである。
【0024】
本明細書で使用した用語は、単に特定の実施態様を説明するために使用されたもので、本発明を限定するものではない。単数の表現は、文脈上明白に異なる意味ではない限り、複数の表現を含む。本明細書において、「含む」または「有する」などの用語は説示された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部分品またはこれらの組み合わせが存在することを指定しようとするもので、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらの組み合わせの存在または付加の可能性を予め排除しないものと理解されるべきである。
また、別に定義しない限り、技術的或いは科学的用語を含んで、本明細書において使用される全ての用語は、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者であれば一般的に理解されるのと同一の意味を有する。 一般に使用される辞典に定義されているような用語は、関連技術の文脈上において有する意味と一致する意味であると解釈されるべきであり、本明細書において明白に定義しない限りは、理想的または過度に形式的な意味で解釈されない。
【0025】
以下、添付図面を参照して、本発明を詳細に説明する。各図面に提示された同一の参照符号は同一の部材を示す。
本発明のモーターは、内部に永久磁石を有するモーターであって、インバーターによりモーターの速度またはトルクなどが制御できる。具体的には、本発明のモーターは、燃料電池システムに空気を供給するエアブロワーで使用されるモーターである。
永久磁石モーターは、永久磁石が内部に装着されて回転する回転子の位置および速度を測定するために、ホールセンサーを含む。高価な駆動系モーターには優れた精度のレゾルバセンサーを使用することができるが、一般のポンプ、圧縮機またはブロワーに使用されるモーターには低価格のホールセンサーが装着される。
ホールセンサー信号の変化時点には、0から1に変化する立ち上がりエッジ(Rising edge)と、1から0に変化する立ち下がりエッジ(Falling edge)がある。このようなホールセンサー信号を受信するデジタル信号受信部は、ホールセンサー信号変化時点で正確にCPUへその時点を知らせるためのインタラプト(interrupt)を発生させることができる。CPUはクロック(Clock)を介して絶対時間情報(演算時間)を受信する。
【0026】
最近、高性能マイコン(MCU)では、様々なロジック演算を行うCPUや信号処理部、クロック(Clock)などが物理的に一つに構成されることも可能である。
通常、ホールセンサー信号は、一般のモーターでは電気的に120度の間隔で装着されたU相、V相、W相の3相から構成されるが、場合によっては単相、2相、4相など様々な構成が可能である。
図1は本発明の一実施形態に係るモーター制御システムの構成図である。
図1を参照すると、本発明の一実施形態に係るモーター制御システムは、モーター10がインバーター30によって制御され、インバーター30はインバーター制御器50によって制御される。インバーター制御器50は、上位制御器である燃料電池制御器(FCU)40から速度指令を受けてインバーター30に3相電流の指令を下し、インバーター30は、3相電流指令に基づいてモーター10に3相電流を提供する。
【0027】
モーター10にはホールセンサー20が装着され、ホールセンサー20はモーター回転子の位置と速度などを測定する。測定されたホールセンサー20の信号は、インバーター制御器50内の速度制御器51におけるフィードバック制御に使用できる。
具体的には、インバーター制御器50内の電流制御器52は、速度制御器51から同期座標系の電流目標値(Id*、Iq*)の入力を受けて、同期座標系の電圧目標値(Vd*、Vq*)を座標変換器53へ伝達し、座標変換器53は、同期座標系の電圧目標値を3相電圧目標値(a相、b相、c相)に換算してインバーター30へ提供することができる。インバーター30は、提供された3相電圧目標値(a相、b相、c相)を基に3相スイッチング回路のPWM出力デュティ(duty)を介してモーター10に3相の電流を提供する。
特に、表面付着型永久磁石同期モーターの場合には、インバーター30からモーター10へ提供する駆動電流は3相電流であり、これは同期座標系q軸電流Iqに比例することができる。ここで、同期座標系d軸電流Idは0[A]である。
【0028】
インバーター30がモーター10へ供給する駆動電流の測定値が目標値に追従するように電流制御器52がインバーター30へ制御値を印加する。インバーター30とモーター10との間には、インバーター30からモーター10へ供給する駆動電流を測定する電流センサー(図示せず)が設けられてもよい。センサー(図示せず)は、3相の駆動電流のうち2つの電流を測定して再び座標変換器53を経て電流制御器52にフィードバックできる。電流制御器52は、実測された駆動電流の測定値Id、Iqが速度制御器51からの電流目標値Id*、Iq*に追従するようにフィードバック制御する。
モーター10へ提供される3相電流を検出する電流センサー(図示せず)は、一般的に3相電流のうち2相の電流を検出するが、場合によっては1相、または3相全体に電流センサー(図示せず)が装着されることもある。
【0029】
図2はモーターホールセンサーのオフセット角が発生した状態を示す図である。
図2に示す通り、永久磁石モーターには3相のホールセンサーが装着され、永久磁石モーター、ホールセンサー、およびホールセンサーの装着位置などが理想的に正確に製作される場合には、3相のホールセンサー信号(U相、V相およびW相)が120[deg]の間隔で変化し、各ホールセンサー信号は、0から1に変化する立ち上がりエッジ(Rising Edge)と、1から0に変化する立ち下がりエッジ(Falling Edge)が180[deg]の間隔になる。
しかし、実際に製作された永久磁石モーターは永久磁石自体が正確に180[deg]で形成され難く、3相のホールセンサーも120[deg]の間隔で組み立てられ難い。これにより、ホールセンサー信号も製作上の誤差により180[deg]の間隔で変化しない。よって、図面の破線で示すように、理想的なホールセンサー信号の変化と実際ホールセンサー信号の変化との誤差を意味するホールセンサーオフセット角が発生する。
したがって、図示の如く、3相のホールセンサー信号それぞれの立ち上がりエッジ(Rising Edge)と立ち下がりエッジ(Falling Edge)に対してホールセンサーオフセット角が存在するので、合計6つのホールセンサーオフセット角が存在する。
【0030】
それぞれのホールセンサーオフセット角を求めるためには、まず、いずれかの理想的なホールセンサー信号の変化時点を基準時点とする。ここでは、U相のホールセンサー信号の立ち上がりエッジ(Rising Edge)を0[deg]と定義して基準時点にした。これにより、W相立ち上がりエッジ(Rising edge)60[deg]、V相立ち上がりエッジ(Rising edge)120[deg]、U相立ち下がりエッジ(Falling Edge)180[deg]、W相立ち下がりエッジ(Falling Edge)240[deg]、V相立ち下がりエッジ(Falling Edge)300[deg]のように60度の間隔で定義できる。基準時点は6つのホールセンサー信号変化のうちいずれも基準時点とすることができる。
ホールセンサーのU相、W相またはV相の信号変化時点を基準時点にしてモーター回転子の理想的な位置とモーター回転子の現在位置を算出することができる。よって、以下では、U相ホールセンサー信号の立ち上がりエッジ(Rising Edge)を基準時点にして、残りの5つのホールセンサーオフセット角を算出する方法について説明する。
【0031】
図3は本発明の一実施形態に係るモーター制御方法を示すフローチャートである。
図3に示す通り、ホールセンサーU相、V相、W相の3相の立ち上がりエッジ(Rising Edge)、立ち下がりエッジ(Falling Edge)のオフセット角のうち、U相ホールセンサー信号の立ち下がりエッジ(Falling Edge)のオフセット角計算方法についてのみフローチャートに示した。残りのホールセンサー信号に対するオフセット角計算方式までフローチャートに含む場合、フローチャートがあまり複雑になるため省略した。残りのオフセット角に対しても同一の方式で算出することができ、U相ホールセンサー信号の立ち下がりエッジ(Falling Edge)のオフセット角計算を行いながら並行して算出することができる。
本発明の一実施形態に係るモーター制御方法は、ホールセンサー信号を基にモーター回転子の理想的な位置を算出する段階(S400)と、モーター回転子の回転速度を基にモーター回転子の現在位置を算出する段階(S500)と、モーター回転子の理想的な位置とモーター回転子の現在位置との差をホールセンサーオフセット角として算出する段階(S600)とを含む。
モーター回転子の理想的な位置を算出する段階(S400)の前に、モーターの回転速度を算出する段階(S110)をさらに含むことができる。
【0032】
モーターの回転速度は、数1を用いて算出することができる。
[数1]
ここで、ω
r:モーターの電気的回転速度[rad/s]、T
Hall_update:ホールセンサー値の変化にかかった時間、T
Hall:ホールセンサー値が変化した時間、T
Hall_old:以前にホールセンサー値が変化した時間
実際モーターの回転速度は、モーターの極数に応じてモーターの電気的回転速度のN倍になることができる。
図4はホールセンサー信号が変化する状態を示す図である。
図4に示す通り、T
Hall_updateは、ホールセンサー値が変化した時間と以前のホールセンサー値が変化した時間との間の時間から算出することができる。
ここで、T
Hall_updateはU相、V相またはW相のいずれにもなることができるが、基準時点となるU相で算出することがより正確である。より具体的には、立ち上がりエッジ(Rising Edge)と立ち下がりエッジ(Falling Edge)との間の時間で示されているが、立ち上がりエッジ(Rising Edge)から次の立ち上がりエッジ(Rising Edge)までの時間を測定して2で割ったものが、ホールセンサーオフセット角の影響を受けないのでより正確である。
【0033】
再び
図3に示す通り、モーター回転子の理想的な位置を算出する段階(S400)は、ホールセンサーの信号が変化した時点を基準にモーター回転子の理想的な位置を算出することができる。具体的には、数2を用いてモーター回転子の理想的な位置を算出することができる。
[数2]
ここで、θ
Hall:現在のホールセンサーの位置角度[deg]、θ
Edge:ホールセンサーの信号が変化した時点の理想的な位置角度、ω
r:モーターの電気的回転速度[rad/s]、ΔT:ホールセンサーの信号が変化した時点からの経過時間
U相の立ち上がりエッジ(Rising Edge)を基準時点とする場合には、θ
Edgeは残りの5つの信号変化時点の位置角度になることができる。
モーター制御器は、数kHzから数十kHzまでのスイッチング周波数を使用するため、100us内外の時間の間にモーター制御に関連した複雑な演算を行い、PWMデューティ(duty)を決定しなければならないので、演算負荷が非常に高い。このため、モーター制御器の演算負荷制約事項により、ホールセンサーの信号確認周期を無限に短くすることは不可能である。
【0034】
インバーター制御器は、3相出力を制御するための3相スイッチング回路を有し、この3相スイッチング回路内の6つのスイッチを数kHzから数十kHzまでの周波数でPWMデューティ制御してモーター出力を制御するための電流制御を行う。インバーター制御器は、3相スイッチング回路のスイッチング周波数によって決定されるPWMデューティのアップデート周期TPWMごとに、PWMデューティの決定に必要な各種の演算(モーター位置および速度計算、3相電流検出、電流制御、次の3相電圧出力値の決定、次のPWMデューティ決定など)を行う。
このとき、インバーター制御器に含まれている電流制御器の正確な電流制御のために、PWMデューティ周期ごとに正確なモーターの位置および速度情報を知らなければならない。よって、PWMスイッチングデューティ演算周期TPWMごとにホールセンサーの信号を測定してモーター回転子の位置角度を算出することができる。つまり、PWMスイッチングデューティ演算周期TPWMは、モーター回転子の位置角度測定周期と同じである。
【0035】
モーター回転子の現在位置を算出する段階(S500)は、以前のPWMスイッチングデューティ演算時のモーター回転子の位置からモーター回転子が回転した角度でモーター回転子の現在位置を算出することができる。具体的に、数3を用いてモーター回転子の現在位置を算出することができる。
[数3]
ここで、θ
spd:現在のPWMスイッチングデューティ演算時のモーター回転子の位置角度[deg]、θ
Old:直前のPWMスイッチングデューティ演算時のモーター回転子の位置角度[deg]、ω
r:モーターの電気的回転速度[rad/s]、T
PWM:PWMスイッチングデューティ演算周期
モーターの回転速度を算出する段階(S110)の後に、モーター回転速度の変化量が所定の基準変化量未満であるか否かを判断する段階(S120)をさらに含み、モーター回転速度の変化量が所定の基準変化量未満である場合にモーター回転子の理想的な位置およびモーター回転子の現在位置を算出することができる。もしモーター回転速度の変化量が所定の基準変化量以上である場合には、測定する時間T1およびホールセンサーオフセット角計算回数Count1を0にリセットすることができる(S130)。
【0036】
すなわち、モーター回転速度の変化量が基準変化量よりも小さい場合にモーターが定速で駆動されると仮定することができる。さらに、モーター回転速度の変化量が基準変化量よりも小さい時間が一定の時間以上維持される条件を追加することもできる。
これは、ホールセンサーオフセット角の計算の際に使用される速度を基にした回転子位置計算値の精度が、モーターが定速で駆動されるときに高くなるためである。速度を基にした回転子位置計算値の精度は、計算された速度が正確であってこそ確保されるが、加減速区間では計測された速度と実際速度との誤差が存在するため精度が低くなるおそれがあるが、定速区間では計測された速度と実際の速度との誤差が略0に近いためである。
図示してはいないが、本発明の他の実施形態に係る本発明のモーター制御方法は、モーターの回転速度を算出する段階(S110)の後に、モーター回転速度が所定の基準回転速度以上であるか否かを判断する段階(図示せず)をさらに含み、モーター回転速度が所定の基準回転速度以上である場合に、モーター回転子の理想的な位置およびモーター回転子の現在位置を算出することができる。
【0037】
定速駆動状態であるか否かを確認する段階(S120)の代わりに、モーターの回転速度が所定の基準回転速度以上であるか否かを確認した後、定速状態と同様の方式でホールセンサーオフセット角の計算を行うことができる。
基準回転速度以上であるか否かを確認する理由は、低速ではホールセンサー信号の変化が遅いため速度がアップデートされず、これにより、実際速度と計算速度との誤差が増加するためである。基準速度以上である条件を満足すると、可変速度条件でもホールセンサーオフセット角の計算が可能である。何回も繰り返し計算して平均した値からホールセンサーオフセット角を導出すると、速度が可変される区間で発生した誤差は減衰できる。
モーター回転子の理想的な位置およびモーター回転子の現在位置を算出する段階(S400、S500)は、ホールセンサーのU相、W相またはV相の信号変化時点を基準時点にしてモーター回転子の理想的な位置とモーター回転子の現在位置を算出することができる。すなわち、基準時点はホールセンサーのU相、W相またはV相それぞれの立ち上がりエッジ(Rising Edge)と立ち下がりエッジ(Falling Edge)の合計6つの時点のうち、いずれか一つであり得る。本明細書では、U相の立ち上がりエッジ(Rising Edge)を基準時点にして説明した。
【0038】
ホールセンサーオフセット角として算出する段階(S600)は、基準時点となるホールセンサーの信号変化時点を除く残りのホールセンサー信号変化時点のホールセンサーオフセット角を算出することができる。ここでは、U相の立ち下がりエッジ(Falling Edge)のホールセンサーオフセット角を算出する方法について代表的に説明している。V相およびW相それぞれの立ち上がり(Rising Edge)および立ち下がりエッジ(Falling Edge)のホールセンサーオフセット角も同様に算出することができる。
モーター回転子の理想的な位置およびモーター回転子の現在位置を算出する段階(S400、S500)は、基準時点となるホールセンサーの信号変化時点が繰り返されるたびに、モーター回転子の理想的な位置とモーター回転子の現在位置を、基準時点となるホールセンサーの信号変化時点を基準にしたモーター回転子の理想的な位置に同期化することができる(S400’、S500’)。
【0039】
U相の立ち上がりエッジ(Rising Edge)を基準時点として定めた場合には、U相の立ち上がりエッジ(Rising Edge)が繰り返されるたびに、繰り返されたU相の立ち上がりエッジ(Rising Edge)を基準として下記の同じ数4式で算出されたモーター回転子の理想的な位置に同期化することができる。
[数4]
ここで、θ
Hall:現在のホールセンサーの位置角度[deg]
θ
Spd:現在のPWMスイッチングデューティ演算時のモーター回転子の位置角度[deg]
ω
r:モーターの電気的回転速度[rad/s]
ΔT:ホールセンサーの信号が変化した時点からの経過時間
θ
Spdは、速度を基にして演算時間の回転角を計算し、これを積分して位置角度が計算されるため、演算回数が増加するほど、速度誤差に起因した位置角度の誤差が増加する。
【0040】
したがって、基準時点となるU相ホールセンサー信号の立ち上がりエッジ(Rising Edge)(モーター回転子の理想的な位置基準)を基点にしてθHallとθSpdの算出値を同期化させ、回転数の増加に応じて、速度を基にした位置値の積分誤差により発生するθSpdの各誤差を解消することができる。1回転ごとに0[deg]であるU相ホールセンサー信号の立ち上がりエッジ(Rising Edge)を基点にして初期化および同期化を同時に行うことができる。
さらに精度を高めるためには、ホールセンサーオフセット角の計算回数をカウントし(S610)、カウントした計算回数が基準回数以上であるか否かを判断し(S620)、基準回数以上であれば、測定および算出した複数のホールセンサーオフセット角を平均して最終ホールセンサーオフセット角を算出することができる(S630)。
ホールセンサーオフセット角として算出する段階(S600)の前に、基準時点となるホールセンサー信号変化時点のホールセンサーオフセット角を算出する段階(図示せず)をさらに含み、基準時点となるホールセンサーの信号変化時点のホールセンサーオフセット角を算出する段階は、モーターに印加する電流を0[A]に制御して慣性制動し、慣性制動時の同期座標系d軸電圧およびq軸電圧に基づいて算出することができる。
【0041】
ここでは、基準時点となるホールセンサーのU相立ち上がりエッジ(Rising Edge)のホールセンサーオフセット角を算出することができる。まず、モーターが慣性制動に進入したか否かを確認して、モーターが慣性制動に進入したと判断されると、ホールセンサーオフセット角の計算を開始する。具体的に、数5を用いて慣性制動時の同期座標系d軸電圧およびq軸電圧を算出し、これによりホールセンサーオフセット角を算出することができる。
[数5]
角度計算段階は、id=0、iq=0と仮定してオフセット角を計算する。
[数6]
ホールセンサーオフセット角が発生していない場合には、上記の電圧方程式によってVdは0になり、θも0になる。ホールセンサーオフセット角は、数6によって算出したθとして算出することができる。
【0042】
これにより、基準となる信号変化であるU相立ち上がりエッジ(Rising Edge)のホールセンサーオフセット角と残りの5つの信号変化のホールセンサーオフセット角をすべて算出することができる。
ホールセンサーオフセット角として算出する段階(S600)の後に、算出されたホールセンサーオフセット角を補償して、算出された実際モーター回転子の位置を基にしてモーターを制御する段階(S700)をさらに含むことができる。
U相、V相およびW相それぞれの立ち上がりエッジ(Rising Edge)と立ち下がりエッジ(Falling Edge)が発生する位置角度にホールセンサーオフセット角を加えることにより、実際ホールセンサーの信号変化が発生する角度を算出することができる。具体的に、次のとおり補償することができる。
実際のU相ホールセンサー立ち下がりエッジ(Falling Edge)の位置角度=U相ホールセンサー立ち下がりエッジ(Falling Edge)の理想的な位置角度+ホールセンサーオフセット角U相立ち下がりエッジ(Falling Edge)だけでなく、すべてのホールセンサー信号変化時点を同様の方式で補償することができる。
ホールセンサー信号変化時点のホールセンサーオフセット角を補償することにより、実際のモーター回転子の位置角度を正確に算出することができる。実際値に近く算出された実際のモーター回転子の位置に基づいてモーターを制御することができる。
【0043】
図5は本発明の一実施形態に係るモーター制御方法を適用する前と後にモーターに印加される3相電流の波形を示す図である。
図5に示す通り、ホールセンサーオフセット角を補償する前の3相電流と、本発明のホールセンサーオフセット角を補償した後の3相電流を示すものである。図示の如く、3相電流のリップル電流が大きく減少したことが分かる。
つまり、ホールセンサーオフセット角の補償前には、位置角度の誤差が発生し、これにより電流制御が揺れながら3相電流がオシレーションする問題が発生した。一方、ホールセンサーオフセット角の補償後には、電流制御が安定する効果が発生する。
3相電流の制御が安定化されながらモーターの回転速度の精度およびモーターの駆動トルクの精度が向上し、オシレーションが抑制されるにつれてノイズおよび振動が減少してモーターの消耗動力が減少して駆動効率が向上し、モーターの耐久性が向上する効果を有する。
特に、モーターの回転速度、位置などを制御し或いはモーターのトルクを制御するにあたり、レゾルバレベルのモーター回転子の位置計算精度の確保が可能であるので、駆動系モーターの如く高精度のトルク制御を実施しなければならないモーターでも、レゾルバに比べて相対的にコストの低いホールセンサーを適用して同等レベルのトルク制御精度を確保できる効果を有する。
【0044】
以上、本発明に関する好ましい実施例を説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の属する技術分野を逸脱しない範囲での全ての変更が含まれる。
【符号の説明】
【0045】
10 モーター
20 ホールセンサー
30 インバーター
40 燃料電池制御器(FCU)
50 インバーター制御器