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特許7168410経路案内システム、経路案内装置、方法およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-31
(45)【発行日】2022-11-09
(54)【発明の名称】経路案内システム、経路案内装置、方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G01C 21/34 20060101AFI20221101BHJP
   G01C 21/26 20060101ALI20221101BHJP
【FI】
G01C21/34
G01C21/26 P
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2018198841
(22)【出願日】2018-10-23
(65)【公開番号】P2020067311
(43)【公開日】2020-04-30
【審査請求日】2021-09-01
(73)【特許権者】
【識別番号】500578216
【氏名又は名称】株式会社ゼンリンデータコム
(74)【代理人】
【識別番号】100157277
【弁理士】
【氏名又は名称】板倉 幸恵
(72)【発明者】
【氏名】竹谷 裕子
【審査官】田中 将一
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-215181(JP,A)
【文献】特開2007-192549(JP,A)
【文献】特開2014-081225(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 21/00 - 21/36
G01C 23/00 - 25/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
特定の利用者が使用する利用者端末と、前記利用者と特定の関係にある関係者が使用する関係者端末と、経路案内装置と、を有して構成する経路案内システムであって、
前記関係者端末は、
前記利用者の通行を回避する回避エリアを特定する回避エリア情報と、前記回避エリア情報を適用する移動手段の条件と、前記利用者を識別する利用者識別情報と、を前記経路案内装置に設定する設定手段を有し、
前記経路案内装置は、
前記設定手段により設定された前記回避エリア情報と前記移動手段の条件と前記利用者識別情報とを紐付けて記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された前記利用者識別情報の経路探索を行う場合に、当該利用者識別情報に紐付けられた前記回避エリア情報と前記移動手段の条件とを前記記憶手段から取得し、前記経路探索に先立って前記利用者により指定された移動手段に応じた出発地から目的地までの経路であって、前記指定された移動手段において適用される前記回避エリア情報が示す回避エリアを回避した経路を探索し、探索結果を前記利用者識別情報の前記利用者端末に出力する探索手段と、を有し、
前記利用者端末は、
前記経路案内装置から出力された前記探索結果を取得する経路案内手段を有する、
ことを特徴とする、経路案内システム。
【請求項2】
前記設定手段は、
前記回避エリア情報を適用する時間帯を特定する時間帯情報を前記経路案内装置に設定し、
前記記憶手段は、
前記設定手段により設定された前記時間帯情報を前記回避エリア情報と前記利用者識別情報とに紐付けて記憶し、
前記探索手段は、
経路探索条件に含まれる時刻に該当する前記時間帯情報に紐付けられた前記回避エリア情報を特定し、該特定した回避エリア情報が示す回避エリアを回避した経路を探索する、
ことを特徴とする請求項1記載の経路案内システム。
【請求項3】
前記探索手段は、
複数の前記利用者識別情報をグループとした経路探索を行う場合に、前記グループに含まれる各利用者の前記利用者識別情報に個別に紐付けられた前記回避エリア情報を前記記憶手段からそれぞれ取得し、前記回避エリア情報が示す回避エリアを全て回避した経路を探索する、ことを特徴とする請求項1または2記載の経路案内システム。
【請求項4】
特定の利用者の通行を回避する回避エリアを特定する回避エリア情報と、前記回避エリア情報を適用する移動手段の条件と、前記利用者を識別する利用者識別情報と、を紐付けて記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された前記利用者識別情報の経路探索を行う場合に、当該利用者識別情報に紐付けられた前記回避エリア情報と前記移動手段の条件とを前記記憶手段から取得し、前記経路探索に先立って前記利用者により指定された移動手段に応じた出発地から目的地までの経路であって、前記指定された移動手段において適用される前記回避エリア情報が示す回避エリアを回避した経路を探索し、探索結果を前記利用者識別情報の利用者端末に出力する探索手段と、
を有することを特徴とする経路案内装置。
【請求項5】
経路案内装置が行う方法であって、
特定の利用者の通行を回避する回避エリアを特定する回避エリア情報と、前記回避エリア情報を適用する移動手段の条件と、前記利用者を識別する利用者識別情報と、を紐付けて記憶する記憶手段に記憶された前記利用者識別情報の経路探索を行う場合に、当該利用者識別情報に紐付けられた前記回避エリア情報と前記移動手段の条件とを前記記憶手段から取得し、前記経路探索に先立って前記利用者により指定された移動手段に応じた出発地から目的地までの経路であって、前記指定された移動手段において適用される前記回避エリア情報が示す回避エリアを回避した経路を探索し、探索結果を前記利用者識別情報の利用者端末に出力する工程と、
を前記経路案内装置が行うことを特徴とする方法。
【請求項6】
経路案内装置のコンピュータに実行させるプログラムであって、
特定の利用者の通行を回避する回避エリアを特定する回避エリア情報と、前記回避エリア情報を適用する移動手段の条件と、前記利用者を識別する利用者識別情報と、を紐付けて記憶する記憶手段に記憶された前記利用者識別情報の経路探索を行う場合に、当該利用者識別情報に紐付けられた前記回避エリア情報と前記移動手段の条件とを前記記憶手段から取得し、前記経路探索に先立って前記利用者により指定された移動手段に応じた出発地から目的地までの経路であって、前記指定された移動手段において適用される前記回避エリア情報が示す回避エリアを回避した経路を探索し、探索結果を前記利用者識別情報の利用者端末に出力する処理と、
を前記コンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、危険箇所を回避した経路を案内する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
危険箇所を回避した経路を案内する技術として、例えば、特許文献1、2がある。
【0003】
特許文献1は、不特定の報告者から報告された犯罪や事故が発生した危険箇所を危険情報データベースに記憶し、その危険箇所を回避したルート探索を行っている。これにより、特許文献1は、幼い子供や若い女性などの要保護者を犯罪や事故から守るようにしている。
【0004】
特許文献2は、事件/事故の発生状況に基づき、危険度を付与した危険情報を危険情報記憶部に記憶し、単位区間あたりの危険度が所定レベル以下となる利用者のルート情報を生成している。これにより、特許文献2は、治安の悪いエリアや事故の多い地点を回避し、利用者の目的地への安全な移動を確保するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2007-240433号公報
【文献】特開2007-333423号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1、2は、要保護者や利用者と特定の関係にある関係者が、その要保護者や利用者の通行を回避したい回避エリアを設定することについて何ら考慮されていない。このため、上記特許文献1、2の技術では、特定の要保護者や利用者に対して通行を回避してほしい回避エリアがあったとしても、関係者がその回避エリアを設定することができない。その結果、上記特許文献1、2の技術では、関係者が特定の要保護者や利用者に対して設定した回避エリアを回避した経路を、要保護者や利用者に対して提供することができない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するものであり、以下の形態として実現することが可能である。特定の利用者が使用する利用者端末と、前記利用者と特定の関係にある関係者が使用する関係者端末と、経路案内装置と、を有して構成する経路案内システムであって、前記関係者端末は、前記利用者の通行を回避する回避エリアを特定する回避エリア情報と、前記回避エリア情報を適用する移動手段の条件と、前記利用者を識別する利用者識別情報と、を前記経路案内装置に設定する設定手段を有し、前記経路案内装置は、前記設定手段により設定された前記回避エリア情報と前記移動手段の条件と前記利用者識別情報とを紐付けて記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記利用者識別情報の経路探索を行う場合に、当該利用者識別情報に紐付けられた前記回避エリア情報と前記移動手段の条件とを前記記憶手段から取得し、前記経路探索に先立って前記利用者により指定された移動手段に応じた出発地から目的地までの経路であって、前記指定された移動手段において適用される前記回避エリア情報が示す回避エリアを回避した経路を探索し、探索結果を前記利用者識別情報の前記利用者端末に出力する探索手段と、を有し、前記利用者端末は、前記経路案内装置から出力された前記探索結果を取得する経路案内手段を有する、ことを特徴とする、経路案内システム。そのほか、本発明は、以下の形態としても実現可能である。
【0008】
本発明の一態様に係る経路案内システムは、
特定の利用者が使用する利用者端末と、前記利用者と特定の関係にある関係者が使用する関係者端末と、経路案内装置と、を有して構成する経路案内システムであって、
前記関係者端末は、
前記利用者の通行を回避する回避エリアを特定する回避エリア情報と、前記利用者を識別する利用者識別情報と、を前記経路案内装置に設定する設定手段を有し、
前記経路案内装置は、
前記設定手段により設定された前記回避エリア情報と前記利用者識別情報とを紐付けて記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された前記利用者識別情報の経路探索を行う場合に、当該利用者識別情報に紐付けられた前記回避エリア情報を前記記憶手段から取得し、前記回避エリア情報が示す回避エリアを回避した出発地から目的地までの経路を探索し、探索結果を前記利用者識別情報の前記利用者端末に出力する探索手段と、を有し、
前記利用者端末は、
前記経路案内装置から出力された前記探索結果を取得する経路案内手段を有する、
ことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】経路案内システムの構成例を示す図である。
図2】通行回避エリア情報記憶部のデータ構成例を示す図である。
図3】経路案内システムの処理動作例を示す図である。
図4】通行回避エリア情報記憶部から取得した情報例を示す図である。
図5】通行回避エリア内に含まれるリンクのコストを変更した例を示す図である。
図6】通行回避エリアを回避した経路の例を示す図である。
図7】バッファエリア内に含まれるリンクのコストを変更した例を示す図である。
図8】バッファエリアを回避した経路の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。
【0011】
(第1の実施形態)
<経路案内システムの構成例>
まず、図1を参照しながら、本実施形態に係る経路案内システムの構成例について説明する。図1は、本実施形態に係る経路案内システムの構成例を示す図である。
【0012】
本実施形態に係る経路案内システムは、利用者端末1を利用する利用者の移動経路を案内するためのシステムである。この経路案内システムは、図1に示すように、利用者端末1、関係者端末2、経路案内装置3がネットワークNWを介して接続して構成する。ネットワークNWは、有線、無線を問わずあらゆる通信形態が適用可能である。
【0013】
利用者端末1は、移動経路を案内してほしい利用者が使用する端末である。利用者としては、例えば、子供などがあげられる。利用者端末1は、スマートフォンなどの装置があげられる。利用者端末1は、制御部11、記憶部12、入出力部13、位置情報取得部14を有して構成する。
【0014】
制御部11は、利用者端末1の各部を制御するほか、経路案内部111として機能する。経路案内部111は、利用者端末1の利用者に対して、移動経路の情報を提供する。記憶部12は、利用者端末1で使用する各種情報を記憶する。入出力部13は、利用者端末1と利用者との間の情報の入出力に使用される種々のインターフェースである。入出力部13としては、例えば、入力部としてのタッチパネル、操作ボタン、マイク、出力部としてのタッチパネル、液晶パネル、スピーカなどがあげられる。位置情報取得部14は、利用者端末1の現在位置を取得する。位置情報取得部14は、例えば、GPS(Global Positioning System)衛星からの電波や基地局からの情報を受信し、利用者端末1の現在位置を検知し、その検知した現在位置のデータ(緯度、経度、高さのデータ)を取得する。高さのデータは、気圧センサなどを用いて取得してもよい。
【0015】
関係者端末2は、利用者と特定の関係にある関係者が使用する端末である。関係者としては、例えば、親などがあげられる。関係者端末2は、スマートフォンなどの装置があげられる。関係者端末2は、制御部21、記憶部22、入出力部23を有して構成する。
【0016】
制御部21は、関係者端末2の各部を制御するほか、情報設定部211として機能する。情報設定部211は、通行を回避したいエリア(ジオフェンスなど)を特定する通行回避エリア情報などを経路案内装置3に設定する。通行回避エリア情報としては、例えば、通行を回避したいエリアを示すポリゴンデータ、地域メッシュコードなどがあげられる。通行を回避したいエリアを円形で示す場合は、回避エリアの中心と半径で特定できるようにしてもよい。通行回避エリア情報は、例えば、関係者端末2を利用する関係者が関係者端末2に表示された地図上で入出力部23を介して関係者端末2に指定する。記憶部22は、関係者端末2で使用する各種情報を記憶する。入出力部23は、関係者端末2と関係者との間の情報の入出力に使用される種々のインターフェースである。
【0017】
経路案内装置3は、経路情報、施設情報、地図情報などの経路案内に必要となる経路案内情報を作成する装置である。経路案内装置3は、サーバなどの装置があげられる。経路案内装置3は、制御部31、記憶部32を有して構成する。
【0018】
制御部31は、経路案内装置3の各部を制御するほか、コスト変更部311、経路探索部312、経路案内制御部313として機能する。コスト変更部311は、後述する通行回避エリア情報記憶部321に記憶されている通行回避エリア情報を基に、通行回避エリアに含まれるリンクのコストを変更する。経路探索部312は、後述する経路情報記憶部323に記憶されている経路ネットワークデータを用いて、例えば周知のダイクストラ法に基づいて出発地から目的地までの経路を探索する。経路探索部312は、経路探索により得られた経路の情報を、利用者端末1に送信する。経路案内制御部313は、利用者端末1からの要求により経路の案内を制御する。
【0019】
記憶部32は、経路案内装置3で使用する各種情報を記憶する。記憶部32は、通行回避エリア情報記憶部321、地図情報記憶部322、経路情報記憶部323を含んでいる。
【0020】
通行回避エリア情報記憶部321は、図2に示すように、関係者ID、利用者ID、通行回避エリア情報、適用時間帯情報を対応付けて記憶する。関係者IDは、関係者端末2を使用する関係者を識別するIDである。利用者IDは、利用者端末1を使用する利用者を識別するIDである。通行回避エリア情報は、通行を回避したいエリアを特定する情報である。適用時間帯情報は、通行回避エリア情報を適用する時間帯を特定する情報である。適用時間帯情報としては、曜日、時間帯などを特定する情報があげられる。例えば、適用時間帯情報として『終日』を設定した場合は、通行回避エリア情報を終日適用する。『平日、AM7:00~AM9:00』を設定した場合は、通行回避エリア情報を平日のAM7:00~AM9:00に適用する。
【0021】
地図情報記憶部322は、地図画像を表すデータを記憶する。地図画像を表すデータは、地形、建物形状、道路形状など、地図表示のために必要な情報を含んで構成する。
【0022】
経路情報記憶部323は、経路ネットワークデータを記憶する。経路ネットワークデータは、経路を示す「リンク」及びリンクの結節点である「ノード」を含んで構成する。経路ネットワークデータは、移動手段別に構成してもよい。例えば、徒歩専用ネットワーク、自動車専用ネットワーク、自転車専用ネットワーク、バイク専用ネットワーク、バス専用ネットワーク、電車専用ネットワークなどで構成する。また、経路ネットワークデータは、階層別に構成してもよい。例えば、自動車専用ネットワークの場合、幹線道路(高速道路や有料道路)、一般道路(主要道路や補助幹線道路)、生活道路(集散路やその地方の道路)などの階層別に構成する。
【0023】
リンクは、例えば、リンクID、起点ノードID、終点ノードID、リンクコストなどを含んで構成する。リンクIDは、リンクを識別するIDである。起点ノードIDは、リンクの起点のノードを識別するIDである。終点ノードIDは、リンクの終点のノードを識別するIDである。リンクコストは、リンクを通過するための所要時間や距離を示すデータである。
【0024】
ノードは、例えば、ノードID、位置情報などを含んで構成する。ノードIDは、ノードを識別するIDである。位置情報は、ノードの位置を示す緯度、経度などの情報である。
【0025】
<経路案内システムの処理動作例>
次に、図3を参照しながら本実施形態の経路案内システムの処理動作例について説明する。図3は、本実施形態の経路案内システムの処理動作例を示す図である。
【0026】
関係者端末2を利用する関係者は、通行回避エリアを経路案内装置3に設定する場合、関係者ID、利用者ID、通行回避エリア情報、適用時間帯情報を入出力部23を介して関係者端末2に指定する。関係者端末2の情報設定部211は、指定された関係者ID、利用者ID、通行回避エリア情報、適用時間帯情報の登録要求を経路案内装置3に送信する(ステップS1)。
【0027】
経路案内装置3は、関係者端末2から登録要求を受け付けた場合に、関係者ID、利用者ID、通行回避エリア情報、適用時間帯情報を紐付けて通行回避エリア情報記憶部321に記憶する(ステップS2)。これにより、通行回避エリア情報記憶部321には、図2に示すように、関係者ID、利用者ID、通行回避エリア情報、適用時間帯情報が紐付いて記憶される。
【0028】
利用者端末1を利用する利用者は、経路探索を行う場合、利用者ID、出発地、目的地を入出力部13を介して利用者端末1に指定する。出発地は、位置情報取得部14が取得した現在位置を使用してもよい。利用者端末1の経路案内部111は、指定された利用者ID、出発地、目的地の情報を含む経路探索要求を経路案内装置3に送信する(ステップS3)。
【0029】
経路案内装置3のコスト変更部311は、経路探索要求を受け付けた場合、通行回避エリア情報記憶部321を参照し、経路探索要求に含まれる検索対象の利用者IDに紐付いた情報が通行回避エリア情報記憶部321に記憶されているか否かを判断する。検索対象の利用者IDに紐付いた情報が記憶されている場合、コスト変更部311は、利用者IDに紐付いた通行回避エリア情報、適用時間帯情報を通行回避エリア情報記憶部321から取得する(ステップS4)。
【0030】
コスト変更部311は、通行回避エリア情報、適用時間帯情報を取得した場合、その通行回避エリア情報、適用時間帯情報を基に、通行回避エリア内に含まれるリンクに対応付けられたコストを、そのコストよりも高い値に変更する(ステップS5)。例えば、通行回避エリア情報記憶部321から取得した通行回避エリア情報、適用時間帯情報が図4に示す情報であり、経路探索要求に含まれる経路探索条件の経路探索時刻が平日の午後4:00であるとする。この場合、コスト変更部311は、経路探索時刻と、適用時間帯情報と、を比較し、経路探索時刻に適用可能な通行回避エリア情報を特定する。図4に示す情報の場合、『エリア1』の適用時間帯情報は『終日』であるため、『エリア1』は、経路探索時刻に適用可と判断する。また、『エリア2』の適用時間帯情報は『平日、AM7:00~AM9:00』であるため、『エリア2』は、経路探索時刻に適用不可と判断する。その結果、図4に示す情報の場合、経路探索時刻に適用可能な通行回避エリア情報として『エリア1』を特定する。次に、コスト変更部311は、経路情報記憶部323を参照し、『エリア1』内に含まれるノードを抽出する。例えば、図4に示すノードデータから、『エリア1』内に位置する各ノードIDを抽出する。次に、コスト変更部311は、経路情報記憶部323を参照し、上記抽出した各ノードを含む各リンクを抽出する。例えば、リンクデータから、始点ノードIDまたは終点ノードIDが、上記抽出した各ノードIDのいずれかに一致するリンクIDを抽出する。次に、コスト変更部311は、上記抽出した各リンクIDに対応付けられたコストを、そのコストよりも高い値に変更する。例えば、各リンクIDに対応付けられたコストに対して、通行回避エリアに応じた係数を乗算または加算し、初期のコストよりも高い値に変更する。通行回避エリアに応じた係数は、例えば、『100』とする。上記係数は、関係者が関係者端末200を操作して経路案内装置3に設定してもよい。
【0031】
図5は、通行回避エリア100内に含まれるリンクのコストを変更した例を示す図である。図5の例では、通行回避エリア100内に含まれる各ノード(A9、A10、A11、A12、A16、A17)を始点または終点とする各リンク(B1~B14)に対応付けられたコストに対し、通行回避エリア100に応じた係数である『100』を乗算した値に変更している。
【0032】
次に、経路探索部312は、変更後のコストを基に、出発地から目的地までの経路探索を実行する(ステップS6)。
【0033】
図6は、図5に示す通行回避エリア100を回避した経路の例を示す図である。図6の例では、出発地をA1、目的地をA23として経路探索を実行して得られた経路R1を示している。通行回避エリア100内の各リンク(B1~B14)のコストを当該コストよりも高い値に変更することで、上記各リンク(B1~B14)の変更後のコストよりも低いコストのリンクを通過する経路が優先的に選択されることになる。その結果、図6に示すように、通行回避エリア100を迂回する経路R1を得ることができる。
【0034】
次に、経路探索部312は、経路探索結果を利用者端末1に送信する(ステップS7)。
【0035】
利用者端末1の経路案内部111は、経路探索結果を受信した場合、その経路探索結果を入出力部13を介して利用者端末1に表示する(ステップS8)。これにより、利用者端末1の利用者は、通行回避エリア100を回避した経路R1を得ることができる。
【0036】
利用者は、経路R1の案内を開始する場合、入出力部13を介して経路R1の案内開始を指定する。利用者端末1の経路案内部111は、案内開始が指定された場合、案内開始要求を経路案内装置3に送信する。経路案内装置3の経路案内制御313は、案内開始要求を受け付けた場合、利用者端末1の位置情報を基に、経路R1に沿った案内を開始する。
【0037】
<本実施形態に係る経路案内システムの作用・効果>
本実施形態に係る経路案内システムは、利用者端末1、関係者端末2、経路案内装置3を有して構成する。そして、経路案内装置3は、関係者端末2から設定された関係者ID、利用者ID、通行回避エリア情報、適用時間帯情報を紐付けて通行回避エリア情報記憶部321に記憶する。経路案内装置3は、通行回避エリア情報記憶部321に記憶された利用者IDの経路探索を行う場合に、当該利用者IDに紐付けられた通行回避エリア情報を通行回避エリア情報記憶部321から取得し、その通行回避エリア情報が示す通行回避エリアを迂回した出発地から目的地までの経路を探索し、経路探索結果を利用者IDの利用者端末1に送信する。これにより、利用者端末1は、関係者端末2が設定した通行回避エリアを迂回した経路を得ることができる。
【0038】
また、本実施形態に係る経路案内システムの経路案内装置3は、関係者端末2から設定された適用時間帯情報を通行回避エリア情報記憶部321に記憶している。このため、経路案内装置3は、経路探索条件に含まれる経路探索時刻に適用可能な通行回避エリア情報を適用時間帯情報を基に特定し、その特定した通行回避エリア情報が示す通行回避エリアを迂回した経路を探索する。これにより、経路探索条件に含まれる経路探索時刻に適用可能な通行回避エリアのみを迂回した経路を得ることができる。
【0039】
(第2の実施形態)
上述した第1の実施形態では、関係者が利用者別に設定した通行回避エリアを迂回した経路を各利用者の利用者端末1に提供している。しかし、複数の利用者がグループで一緒に行動する場合がある。例えば、利用者が子供の場合は、複数の子供がグループで一緒に登下校する場合がある。
【0040】
第2の実施形態では、複数の利用者がグループで一緒に行動する場合に、そのグループに含まれる各利用者に個別に設定された通行回避エリアを全て迂回した経路を探索し、各利用者の利用者端末1に提供する。これにより、一緒に行動する複数の利用者に個別に設定された通行回避エリアを全て迂回した経路を各利用者に提供することができる。
【0041】
例えば、グループに属する利用者IDは、図2に示すID_a、ID_c、ID_eの3人とする。また、経路探索条件で指定する経路探索時刻は、平日の午前8:00であるとする。この場合、経路案内装置3は、通行回避エリア情報記憶部321に記憶された図2に示すデータを参照し、グループに属する利用者ID_a、ID_c、ID_eに紐付けられた通行回避エリア情報、適用時間帯情報を取得する。更に、経路案内装置3は、平日の午前8:00の経路探索条件に該当する通行回避エリア情報を特定する。これにより、経路案内装置3は、利用者ID_aのエリア1、エリア2、利用者ID_cのエリア1、エリア4、利用者ID_eのエリア1、エリア7の通行回避エリア情報を特定する。次に、経路案内装置3は、エリア1、2、4、7の通行回避エリア情報が示す通行回避エリアを迂回した経路を探索する。経路案内装置3は、探索結果を利用者ID_a、ID_c、ID_eの利用者端末1に送信する。これにより、グループに属する利用者ID_a、ID_c、ID_eの利用者は、エリア1、2、4、7の通行回避エリアを迂回した経路を得ることができる。
【0042】
なお、図2に示す通行回避エリア情報を適用する利用者の適用範囲を関係者が設定できるようにしてもよい。これにより、関係者は、特定の通行回避エリアを利用者の単独行動のみに適用するのか、グループ行動にも適用するのかなどを設定することができる。
【0043】
(第3の実施形態)
上述した第1の実施形態では、通行回避エリア100内に含まれるリンクのコストを当該コストよりも高い値に変更することで、図6に示すように通行回避エリア100を迂回した経路R1を得ることができる。しかし、図6に示すように通行回避エリア100の直前で迂回する経路R1が探索される場合がある。通行回避エリア100は、子供などの利用者が通過して欲しくないエリアであるため、親などの関係者にとっては、通行回避エリア100に利用者が近づくことも極力さけて欲しいと思われる。
【0044】
第3の実施形態では、図7に示すように通行回避エリア100を包含し、その通行回避エリア100よりも広いエリアであるバッファエリア200を設定し、そのバッファエリア200に含まれるリンクに対応付けられたコストを当該コストよりも高い値に変更する。これにより、通行回避エリア100の直前で迂回する経路R1が探索されるのを回避することができる。
【0045】
図7は、バッファエリア200内に含まれるリンクのコストを変更した例を示す図である。図8は、図7に示すバッファエリア200を回避した経路の例を示す図である。図8の例では、出発地をA1、目的地をA23として経路探索を実行して得られた経路R2を示している。バッファエリア200内の各リンク(B1~B23)のコストを当該コストよりも高い値に変更することで、上記各リンク(B1~B23)の変更後のコストよりも低いコストのリンクを通過する経路が選択されることになる。その結果、図8に示すように、バッファエリア200を迂回する経路R2を得ることができる。これにより、図6に示すように、通行回避エリア100の直前で迂回する経路R1が探索されるのを回避することができる。
【0046】
バッファエリア200は、1つではなく複数設定してもよい。また、バッファエリア200内のリンクのコストは、初期コストよりも高い値に一律に変更したり、初期コストよりも高い値の範囲で通行回避エリア100から外側のエリアに向かって段階的に小さな値となるように変更したりしてもよい。
【0047】
<変形例>
上述した実施形態は、本発明の好適な実施形態であり、上述した実施形態のみに本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更を施した形態での実施が可能である。
【0048】
(変形例1)
関係者端末2は、通行回避エリア100を経路案内装置3に設定する際に、その通行回避エリア100を適用する移動手段の条件を設定してもよい。例えば、通行回避エリア100を回避する移動手段は、徒歩だけなのか車も含めるのかを設定する。また、電車やバスなら通行回避エリア100を通過してもよいかを設定する。これにより、経路案内装置3は、通行回避エリア100を適用する移動手段の条件を通行回避エリア情報記憶部321に記憶することができる。その結果、経路案内装置3は、経路探索条件に含まれる利用者の移動手段を基に、その移動手段に適用する通行回避エリア100を特定し、通行回避エリア100に含まれる経路ネットワークのコスト調整により、通行回避エリア100を迂回した経路を得ることができる。
【0049】
(変形例2)
関係者端末2は、目的地や経由地として設定してはいけないエリアを通行回避エリア100として経路案内装置3に設定してもよい。これにより、経路案内装置3は、利用者の経路探索を行う際に、経路探索条件に含まれる目的地や経由地が通行回避エリア100に該当する場合は、目的地や経由地が通行回避エリア100に該当する旨を利用者端末1に通知することができる。
【0050】
(変形例3)
利用者端末1は、経路案内装置3から経路を自動で取得できるようにしてもよい。例えば、利用者の学校周辺エリアや、塾周辺エリアを経路探索開始エリアとして経路案内装置3に設定し、自宅を目的地として経路案内装置3に設定しておく。経路案内装置3は、利用者端末1の現在位置が経路探索開始エリアから出た場合に、自宅までの経路探索を行い、探索結果の経路を利用者端末1に送信する。これにより、例えば、利用者端末1の現在位置が学校周辺エリアを出た場合に、利用者は、学校から自宅までの経路を経路案内装置3から自動で取得できる。
【0051】
(変形例4)
経路案内装置3は、利用者端末1の現在位置が経路から逸脱した場合に、利用者端末1と関係者端末2との双方に通知し、通行回避エリアを除いた利用者の行動可能範囲内でリルートしてもよい。これにより、利用者及び関係者は、通知が来た時点で経路から逸脱したことに気づき、通行回避エリアを回避した新たな経路を知ることができる。また、利用者端末1の経路逸脱が続き、利用者端末1の現在位置が通行回避エリア100に所定距離内に近づいたり、通行回避エリア100に入ってしまったりした場合は、そこから先は行ってはいけないエリアであることを利用者端末1に通知し、警告してもよい。これにより、例えば、利用者が目的地までの経路とは異なる地点に寄り道したい場合に、その寄り道場所が通行回避エリア100外であれば、通行回避エリア100を回避した新たな経路を利用者端末1に通知し続け、寄り道場所が通行回避エリア100内であれば、利用者端末1の現在位置が通行回避エリア100に所定距離内に近づいたり、通行回避エリア100に入ってしまったりした際に、警告をすることができる。
【0052】
(変形例5)
利用者の通行可能エリアを経路案内装置3に予め設定し、経路逸脱が発生する度に、利用者端末1の現在位置から自宅などの目的地までの経路を探索し、その経路が通行可能エリア内であれば、その経路を利用者端末1に案内し続けるが、経路が通行可能エリアから出てしまう場合は、警告するようにしてもよい。
【0053】
(変形例6)
関係者端末2で設定する通行回避エリア情報は、リンクの情報であってもよい。リンクの情報として、例えば、通路の脇に蓋の無い溝、水路の有無の状況を確認できる情報がある。このため、関係者が蓋の無い溝や水路がある通路を回避したい場合は、蓋の無い溝が『有』、水路が『有』の属性情報を通行回避エリア情報として設定する。この場合、経路案内装置3は、リンクの情報を参照し、蓋の無い溝が『有』のリンクや水路が『有』のリンクのコストを当該コストよりも高い値に変更する。これにより、蓋の無い溝があるリンクや、水路があるリンクを回避する経路を得ることができる。また、リンクの情報として、道路名称、異常気象時通行規制区間種別、道路冠水想定箇所などがある。このため、特定の道路名称の道路を回避したい場合は、道路名称を通行回避エリア情報として設定する。また、特定の異常気象時通行規制区間種別の道路を回避したい場合は、その通異常気象時通行規制区間種別の情報を通行回避エリア情報として設定する。異常気象時通行規制区間種別は、雨量規制有、雪規制有、風速規制有などがあるため、雨量規制がある道路を回避したい場合は、雨量規制有を通行回避エリア情報として設定する。また、道路冠水箇所を回避したい場合は、道路冠水想定箇所を通行回避エリア情報として設定する。
【0054】
(変形例7)
関係者が利用者に対して推奨する経路、施設、場所、エリアなどを示す推奨情報を関係者端末2から経路案内装置3に設定し、経路案内装置3は、推奨情報を基に関係者が利用者に推奨する経路、施設、場所、エリアに該当するリンクのコストを当該コストよりも小さい値に変更するようにしてもよい。これにより、関係者が利用者に推奨する経路、施設、場所、エリアを通過する経路を優先的に利用者端末1の利用者に提供することができる。近年、子供の安全を見守るために、街頭に防犯カメラなどを設置している。この設置場所を推奨情報として経路案内装置3に設定することで、経路案内装置3は、設置場所を経由する経路を優先的に利用者端末1の利用者に提供することができる。なお、推奨情報は、適用時間帯情報と共に経路案内装置3に設定してもよい。これにより、経路案内装置3は、利用者端末1から経路探索要求を受け付けた時刻に適用可能な推奨情報を適用時間帯情報を基に特定し、その特定した推奨情報が示す経路、施設、場所、エリアに該当するリンクに対応付けられたコストを当該コストよりも低い値に変更する。これにより、経路探索要求を受け付けた時刻に適用可能な経路、施設、場所、エリアを通過する経路を優先的に得ることができる。
【0055】
(変形例8)
利用者端末1が案内経路に沿って移動している際に、利用者端末1の位置が通行回避エリア100の境界から所定距離の範囲内に近づいた場合は、通行回避エリア100に近づいた旨を利用者端末1の利用者や関係者端末2の関係者に通知してもよい。これにより、利用者や関係者は、利用者が通行回避エリア100に近づいたことを把握することができる。
【0056】
(変形例9)
利用者端末1が案内経路に沿って移動している際に、利用者端末1の位置が案内経路の位置から所定距離以上離れた場合に、案内経路から逸脱した旨を利用者端末1の利用者や関係者端末2の関係者に通知してもよい。これにより、利用者や関係者は、利用者が案内経路から逸脱したことを把握することができる。
【0057】
(変形例10)
利用者端末1が案内を開始した案内経路を関係者端末2に送信してもよい。これにより、関係者は、利用者の案内経路や目的地の到着時刻を把握することができる。また、目的地の到着時刻を経過しても利用者が目的地に到着できない場合は、利用者端末2の現在位置を関係者端末1に通知するようにしてもよい。これにより、関係者は、利用者が目的地に到着できない場合に利用者の現在位置を把握することができる。
【0058】
(変形例11)
利用者端末1に緊急連絡用ボタンを設け、利用者が緊急連絡用ボタンを押下した際に、緊急事態が発生した旨と利用者端末1の現在位置とを関係者端末2に通知してもよい。これにより、関係者は、緊急事態が発生した利用者の現在位置を把握することができる。
【0059】
(変形例12)
上述した実施形態では、利用者として子供、関係者として親を例に説明した。しかし、利用者と関係者は、子供と親だけでなく、高齢者と保護者、営業担当者と管理者、配達作業者と管理者などもあげられる。
【0060】
(変形例13)
上述した本実施形態の利用者端末1、関係者端末2、経路案内装置3を構成する各部の制御動作は、ハードウェア、または、ソフトウェア、あるいは、両者の複合構成を用いて実行することも可能である。
【0061】
ソフトウェアを用いて処理を実行する場合には、処理シーケンスを記録したプログラムを、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ内のメモリにインストールして実行させることが可能である。あるいは、各種処理が実行可能な汎用コンピュータ内のメモリにインストールして実行させることが可能である。
【0062】
例えば、プログラムは、記録媒体としてのハードディスクやROMに予め記録しておくことが可能である。あるいは、プログラムは、リムーバブル記録媒体に一時的、あるいは、永続的に記録しておくことが可能である。このようなリムーバブル記録媒体は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することが可能である。リムーバブル記録媒体は、磁気ディスク、半導体メモリなどの各種記録媒体があげられる。
【0063】
なお、プログラムは、上述したようなリムーバブル記録媒体からコンピュータにインストールすることになる。また、ダウンロードサイトからコンピュータに無線で転送することになる。また、ネットワークを介してコンピュータに有線で転送することになる。
【0064】
プログラムの形態としては、クラウド等によるネット上のサーバからの利用もありえる。一部のプログラムのみをコンピュータに転送して利用する形態もありえる。
【0065】
(変形例14)
上述した実施形態の経路案内システムを構成する各部は、上述した実施形態で説明した処理動作に従って時系列的に処理を実行するだけに限定するものでない。例えば、処理を実行する装置の処理能力、あるいは、必要に応じて並列的にあるいは個別に処理を実行するように構築することも可能である。また、上述した実施形態の経路案内システムの各機能を複数の情報処理装置の協働によって実現してもよく、上述した記憶部32に記憶した情報のうちの少なくとも一部は、他の装置の内部/外部記憶装置に記憶されていてもよく、例えばクラウド上に構築されていてもよい。
【符号の説明】
【0066】
1 利用者端末
11 制御部
111 経路案内部
12 記憶部
13 入出力部
14 位置情報取得部
2 関係者端末
21 制御部
211 情報設定部
22 記憶部
23 入出力部
3 経路案内装置
31 制御部
311 コスト変更部
312 経路探索部
313 経路案内制御部
32 記憶部
321 通行回避エリア情報記憶部
322 地図情報記憶部
323 経路情報記憶部
100 通行回避エリア
200 バッファエリア
NW ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8