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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-31
(45)【発行日】2022-11-09
(54)【発明の名称】レーザ溶接装置
(51)【国際特許分類】
   B23K 26/12 20140101AFI20221101BHJP
   B23K 26/21 20140101ALI20221101BHJP
   B23K 26/70 20140101ALI20221101BHJP
【FI】
B23K26/12
B23K26/21 A
B23K26/70
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2018227552
(22)【出願日】2018-12-04
(65)【公開番号】P2020089900
(43)【公開日】2020-06-11
【審査請求日】2021-11-17
(73)【特許権者】
【識別番号】594079143
【氏名又は名称】株式会社アイシン福井
(73)【特許権者】
【識別番号】391009833
【氏名又は名称】株式会社ナ・デックス
(74)【代理人】
【識別番号】100104433
【弁理士】
【氏名又は名称】宮園 博一
(72)【発明者】
【氏名】竹本 浩司
(72)【発明者】
【氏名】宮本 一喜
(72)【発明者】
【氏名】吉田 智章
(72)【発明者】
【氏名】住森 大地
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 博
【審査官】黒石 孝志
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2011/145514(WO,A1)
【文献】特開平3-145149(JP,A)
【文献】特開平2-290687(JP,A)
【文献】特開昭57-47594(JP,A)
【文献】実開昭56-152190(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23K 26/00 - 26/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワークが配置される内部空間を有するチャンバと、
前記ワークを溶接するレーザ光を照射するレーザ光照射部と、
前記チャンバ内の空気を吸引し、前記チャンバ内を低圧にするポンプと、
前記レーザ光照射部から照射されたレーザ光を透過可能なレーザ透過窓と、
前記レーザ透過窓に対して前記チャンバ側に配置され、レーザ溶接後に前記チャンバ内の圧力を大気圧に戻す際に閉じられるシャッタと、を備える、レーザ溶接装置。
【請求項2】
前記チャンバに設けられ、前記チャンバ内の圧力を大気圧に戻す際に開けられる開放部と、
前記チャンバ内の圧力を大気圧に戻す際に、前記レーザ光照射部によるレーザ光の照射を停止してから、前記シャッタを閉じ、その後、前記開放部を開く制御を行う制御部と、をさらに備える、請求項1に記載のレーザ溶接装置。
【請求項3】
前記シャッタは、閉じた際に、溶接時に発生する金属蒸気が固化した粒子を通さない材質により構成されている、請求項1または2に記載のレーザ溶接装置。
【請求項4】
前記レーザ光照射部から照射されたレーザ光が通過するとともに、前記チャンバと連通する筒状部をさらに備え、
前記レーザ透過窓および前記シャッタは、前記筒状部に配置されている、請求項1~3のいずれか1項に記載のレーザ溶接装置。
【請求項5】
前記筒状部は、前記レーザ透過窓および前記シャッタが配置された第1筒状部と、前記第1筒状部に対して前記チャンバ側に隣接して配置され、レーザ光の光軸方向に垂直な断面において前記第1筒状部よりも大きい面積を有する第2筒状部とを含む、請求項4に記載のレーザ溶接装置。
【請求項6】
前記レーザ透過窓の前記チャンバ側に配置され、前記チャンバ側に向けて不活性ガスを導入するガス導入部をさらに備える、請求項1~5のいずれか1項に記載のレーザ溶接装置。
【請求項7】
前記ガス導入部は、前記シャッタと前記レーザ透過窓との間に配置されている、請求項6に記載のレーザ溶接装置。
【請求項8】
前記シャッタの開閉を制御する制御部を備え、
前記制御部は、前記ポンプにより前記チャンバ内を低圧にする際に、前記ガス導入部から不活性ガスが導入されている状態で、前記シャッタを開ける制御を行うように構成されている、請求項7に記載のレーザ溶接装置。
【請求項9】
前記シャッタは、ゲートバルブを含む、請求項1~8のいずれか1項に記載のレーザ溶接装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザ溶接装置に関し、特に、ワークを溶接するレーザ光を照射するレーザ光照射部を備えるレーザ溶接装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ワークを溶接するレーザ光を照射するレーザ光照射部を備えるレーザ溶接装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1には、ワークが配置される内部空間を有するチャンバと、ワークを溶接するレーザ光を照射するレーザ光照射部と、チャンバ内の空気を吸引してチャンバ内を低圧にするポンプと、レーザ光照射部から照射されたレーザ光を透過可能なレーザ透過窓とを備えるレーザ溶接装置が開示されている。上記特許文献1のレーザ溶接装置では、低圧のチャンバ内においてワークを溶接する際に、溶接時に発生する金属蒸気が固化した粒子がレーザ透過窓に付着しないように、シールドガスをレーザ透過窓側からチャンバ側に向けて導入するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第5234471号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1のレーザ溶接装置では、低圧下におけるワークの溶接時には、金属蒸気が固化した粒子がレーザ透過窓に付着するのを、シールドガスの導入により抑制している。しかしながら、低圧下においてワークを溶接した後、チャンバ内を大気圧に戻す際に低圧のチャンバ内に大気圧の空気を流入させた場合、低圧下における溶接時と比べて、流速の大きい流れがチャンバ内に発生する。このため、その流れによりチャンバ内の金属蒸気が固化した粒子がレーザ透過窓に到達するのを、シールドガスの導入だけでは防ぐことが困難である。そこで、低圧下においてワークを溶接した後、チャンバを大気圧に戻す際に、金属蒸気が固化した粒子がレーザ透過窓に付着するのを抑制することが望まれている。
【0006】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、本発明の1つの目的は、低圧下においてワークを溶接した後、チャンバを大気圧に戻す際に、金属蒸気が固化した粒子がレーザ透過窓に付着するのを抑制することが可能なレーザ溶接装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の一の局面におけるレーザ溶接装置は、ワークが配置される内部空間を有するチャンバと、ワークを溶接するレーザ光を照射するレーザ光照射部と、チャンバ内の空気を吸引し、チャンバ内を低圧にするポンプと、レーザ光照射部から照射されたレーザ光を透過可能なレーザ透過窓と、レーザ透過窓に対してチャンバ側に配置され、レーザ溶接後にチャンバ内の圧力を大気圧に戻す際に閉じられるシャッタと、を備える。
【0008】
本発明の一の局面によるレーザ溶接装置では、上記のように、レーザ透過窓に対してチャンバ側に配置され、レーザ溶接後にチャンバ内の圧力を大気圧に戻す際に閉じられるシャッタを設ける。これにより、低圧下においてワークを溶接した後、チャンバを大気圧に戻す際に、チャンバ内の金属蒸気が固化した粒子がレーザ透過窓へ到達するのを抑制することができるので、金属蒸気が固化した粒子がレーザ透過窓に付着するのを抑制することができる。その結果、レーザ透過窓に粒子が付着してレーザ光の透過が遮られるのを抑制することができるので、レーザ光によるワークの溶接を安定して行うことができる。また、シャッタを設けることにより、流速の大きな流れを生じさせないように徐々にチャンバ内を大気圧に戻す必要がなく、急速にチャンバ内を大気圧に戻すことができる。これにより、大気圧に戻すまでの時間を短くすることができるので、ワークを溶接する生産効率が低下するのを抑制することができる。
【0009】
上記一の局面によるレーザ溶接装置において、好ましくは、チャンバに設けられ、チャンバ内の圧力を大気圧に戻す際に開けられる開放部と、チャンバ内の圧力を大気圧に戻す際に、レーザ光照射部によるレーザ光の照射を停止してから、シャッタを閉じ、その後、開放部を開く制御を行う制御部と、をさらに備える。このように構成すれば、レーザ光の照射を停止してからシャッタを閉じることにより、レーザ光がシャッタに遮られるのを抑制することができる。また、シャッタを閉じた後、開放部を開くことによりチャンバ内に大気圧の空気が流れ込んで流速の大きい流れが発生したとしても、その流れがレーザ透過窓に到達するのを抑制することができる。これにより、金属蒸気が固化した粒子がレーザ透過窓に付着するのを効果的に抑制することができる。
【0010】
上記一の局面によるレーザ溶接装置において、好ましくは、シャッタは、閉じた際に、溶接時に発生する金属蒸気が固化した粒子を通さない材質により構成されている。このように構成すれば、シャッタを閉じることにより、金属蒸気が固化した粒子がレーザ透過窓に到達するのを確実に抑制することができる。
【0011】
上記一の局面によるレーザ溶接装置において、好ましくは、レーザ光照射部から照射されたレーザ光が通過するとともに、チャンバと連通する筒状部をさらに備え、レーザ透過窓およびシャッタは、筒状部に配置されている。このように構成すれば、レーザ光が通過できる程度の内部寸法を有する筒状部をシャッタにより閉塞することができるので、ワークが配置される比較的大きな容積のチャンバの一部をシャッタにより閉塞する場合に比べて、シャッタにより閉塞する面積を小さくすることができる。これにより、シャッタが大型化するのを抑制することができる。
【0012】
この場合、好ましくは、筒状部は、レーザ透過窓およびシャッタが配置された第1筒状部と、第1筒状部に対してチャンバ側に隣接して配置され、レーザ光の光軸方向に垂直な断面において第1筒状部よりも大きい面積を有する第2筒状部とを含む。このように構成すれば、第2筒状部よりも小さい断面積を有する第1筒状部をシャッタにより閉塞することができるので、シャッタが大型化するのを効果的に抑制することができる。また、第2筒状部によりワーク(チャンバ)とレーザ透過窓との間の空間の体積を大きくすることができるので、低圧下においてワークを溶接する際に、ワークの溶接位置から発生する金属蒸気がレーザ透過窓に到達するのを抑制することがことができる。その結果、溶接する際および溶接後に大気圧に戻す際の両方で金属蒸気が固化した粒子がレーザ透過窓に付着するのを抑制することができる。
【0013】
上記一の局面によるレーザ溶接装置において、好ましくは、レーザ透過窓のチャンバ側に配置され、チャンバ側に向けて不活性ガスを導入するガス導入部をさらに備える。このように構成すれば、低圧下においてワークを溶接する際に、ワークの溶接位置から発生する金属蒸気を、不活性ガスによりチャンバ側に押し返すことができるので、金属蒸気がレーザ透過窓に到達するのを効果的に抑制することがことができる。
【0014】
この場合、好ましくは、ガス導入部は、シャッタとレーザ透過窓との間に配置されている。このように構成すれば、シャッタによりガス導入部とチャンバとを隔てることができるので、低圧下においてワークを溶接した後、チャンバを大気圧に戻す際に、金属蒸気が固化した粒子がガス導入部に到達するのを抑制することができる。これにより、ガス導入部に粒子が付着して詰まるのを抑制することができる。また、レーザ透過窓が配置された空間が低圧の状態でシャッタにより閉塞された場合でも、ガス導入部から不活性ガスを導入することにより、圧力を上げることができるので、レーザ透過窓が配置された空間がチャンバ側よりも低圧になるのを抑制することができる。これにより、シャッタを開けた際に、金属蒸気が固化した粒子がレーザ透過窓側に侵入するのを抑制することができる。
【0015】
上記ガス導入部がシャッタとレーザ透過窓との間に配置されている構成において、好ましくは、シャッタの開閉を制御する制御部を備え、制御部は、ポンプによりチャンバ内を低圧にする際に、ガス導入部から不活性ガスが導入されている状態で、シャッタを開ける制御を行うように構成されている。このように構成すれば、レーザ透過窓が配置された空間がチャンバ側よりも低圧になるのを効果的に抑制することができるので、シャッタを開けた際に、金属蒸気が固化した粒子がレーザ透過窓側に侵入するのを効果的に抑制することができる。
【0016】
上記一の局面によるレーザ溶接装置において、好ましくは、シャッタは、ゲートバルブを含む。このように構成すれば、ゲートバルブによりレーザ透過窓が配置された空間をチャンバ側に対して確実に密閉することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、上記のように、低圧下においてワークを溶接した後、チャンバを大気圧に戻す際に、金属蒸気が固化した粒子がレーザ透過窓に付着するのを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】一実施形態によるレーザ溶接装置の全体構成を示した模式的な断面図である。
図2】一実施形態によるレーザ溶接装置におけるチャンバと筒状部とを示した模式的な断面図である。
図3】一実施形態によるレーザ溶接装置のシャッタが閉じた状態を示した図である。
図4】一実施形態によるレーザ溶接装置のシャッタが開いた状態を示した図である。
図5】一実施形態によるレーザ溶接装置の制御部によるワーク入替処理を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態を説明する。
【0020】
まず、図1図4を参照して、本発明の一実施形態によるレーザ溶接装置1の構成について説明する。
【0021】
(レーザ溶接装置)
レーザ溶接装置1は、図1に示すように、エンジンからトランスミッションのシャフトに回転トルクを伝達するトルクコンバータ100(以下、ワークW)に対して、レーザ光Lによる溶接を行うように構成されている。具体的には、レーザ溶接装置1は、レーザ光照射部2と、チャンバ3と、脚部4と、筒状部5と、不活性ガス供給部6と、シャッタ7(図2参照)と、真空計8と、真空ポンプ9と、支持部10と、回転駆動機構11とを備えている。また、レーザ溶接装置1は、各部を制御する制御部200を備えている。なお、真空ポンプ9は、特許請求の範囲の「ポンプ」の一例である。
【0022】
レーザ光照射部2は、ワークWを溶接するレーザ光Lを照射するように構成されている。ここで、レーザ光照射部2は、CO2レーザ、YAG(Yttrium Aluminium Garnet)レーザ、ファイバーレーザまたはディスクレーザなどの公知のレーザを使用する。具体的には、レーザ光照射部2は、レーザ光Lを発生させるレーザ発振機2aと、レーザ発振機2aにおいて発生したレーザ光Lの焦点を調節する光学系2bとを含んでいる。また、レーザ光照射部2は、長焦点(焦点距離F:約900[mm])である。なお、ワークWにおいて、レーザ光照射部2からのレーザ光Lが当たる個所を加工点Pとする。
【0023】
ここで、レーザ光照射部2において光学系2bから出射したレーザ光Lの光軸が延びる方向を光軸方向A1とする。また、光軸方向A1および上下方向A2に直交する方向を、幅方向A3とする。
【0024】
チャンバ3は、図1および図2に示すように、内部にワークWを収容可能なように構成されている。具体的には、チャンバ3は、上壁部3aと、下壁部3bと、上壁部3aと下壁部3bとの間に設けられる側壁部3cと、上壁部3a、下壁部3bおよび側壁部3cに囲まれた内部空間3dとを含んでいる。側壁部3cは、レーザ光Lが通過する開口31aが形成された第1側壁部31と、光軸方向A1において第1側壁部31に対向する第2側壁部32とを有している。第2側壁部32には、低圧にされたチャンバ3内の圧力を大気圧に戻す際に開放される開放弁13が設けられている。また、側壁部3cは、真空ポンプ9に接続される排気口12が形成された第3側壁部33と、幅方向A3において第3側壁部33に対向する第4側壁部34とを有している。ここで、チャンバ3は、アルミニウムなどの金属により形成されている。なお、開放弁13は、特許請求の範囲の「開放部」の一例である。
【0025】
また、チャンバ3では、真空計8および真空ポンプ9を用いて内部空間3dの圧力を調節することにより、内部空間3dが低真空雰囲気(約0.1kPa)に設定される。すなわち、チャンバ3は、ワークWが配置される低圧の内部空間3dを有している。
【0026】
脚部4は、上下方向A2に延びており、チャンバ3を下方側から支持する。脚部4では、上端部が下壁部3bの下端部に取り付けられ、下端部が床に取り付けられている。
【0027】
筒状部5は、レーザ光照射部2からのレーザ光Lが透過するとともに、チャンバ3と連通する。詳細には、筒状部5は、光軸方向A1における入射側に配置され、レーザ光Lを透過可能なレーザ透過窓20を有する円管形状の第1筒状部50と、レーザ光Lが通過する空間60aを有するとともに、第1筒状部50の光軸方向A1の出射側に隣接する矩形管形状の第2筒状部60とを含んでいる。ここで、第1筒状部50は、レーザ光Lを通過させる空間50aを有している。第1筒状部50の空間50aは、チャンバ3の内部空間3dに第2筒状部60の空間60aを介して連通する。筒状部5には、第1筒状部50の空間50aと第2筒状部60の空間60aとを合わせた内部空間5aが形成されている。
【0028】
これにより、レーザ光照射部2からのレーザ光Lは、レーザ透過窓20、第1筒状部50の空間50a、第2筒状部60の空間60aおよびチャンバ3の内部空間3dの順に通過してワークWに到達する。
【0029】
不活性ガス供給部6は、筒状部5内に不活性ガス(窒素、アルゴン、二酸化炭素またはヘリウムなど)を供給するように構成されている。具体的には、不活性ガスを貯留する不活性ガス貯留部6aと、不活性ガス貯留部6aから供給された不活性ガスを筒状部5の内部空間5aに噴射するガス噴射ノズル6bとを含んでいる。なお、ガス噴射ノズル6bは、特許請求の範囲の「ガス導入部」の一例である。
【0030】
シャッタ7は、レーザ透過窓20よりも光軸方向A1の出射側の内部空間5aを遮断するように構成されている。具体的には、シャッタ7は、光軸方向A1と直交する方向に移動することにより、第1筒状部50のレーザ透過窓20からシャッタ7までの空間と、チャンバ3の内部空間3dとの連通または遮断を切替可能に構成されている。シャッタ7は、第1筒状部50に配置されている。
【0031】
真空計8は、電離真空計などの公知の真空計を使用する。真空ポンプ9は、ロータリ型真空ポンプなどの公知の真空ポンプを使用する。真空ポンプ9は、チャンバ3内の空気を吸引してチャンバ3の内部空間3dを低圧にするように構成されている。
【0032】
支持部10は、上下方向A2に沿った回転軸線R回りにワークWを回転可能に支持するように構成されている。支持部10は、回転駆動機構11に接続されている。これにより、支持部10は、回転駆動機構11の駆動により回転軸線R回りに回転する。また、ワークWは、支持部10に取り付けられているので、支持部10の回転軸線R回りの回転に伴い回転する。
【0033】
回転駆動機構11は、支持部10を回転軸線R回りに回転させるように構成されている。具体的には、回転駆動機構11は、モータ11aと、一端部をモータ11aに架け、他端部を支持部10に架けるベルト11bと、支持部10を支持する軸受11cとを含んでいる。
【0034】
レーザ透過窓20は、レーザ光照射部2から照射されたレーザ光を透過可能に構成されている。また、レーザ透過窓20は、空気を通さないように構成されている。これにより、チャンバ3内を低圧に保つことが可能である。レーザ透過窓20は、石英ガラスにより形成されている。また、レーザ透過窓20は、レーザ光Lの径よりも大きい直径を有する円板状に形成されている。
【0035】
筒状部5は、レーザ透過窓20およびシャッタ7が配置された第1筒状部50と、第1筒状部50に対してチャンバ3側に隣接して配置され、レーザ光Lの光軸方向A1に垂直な断面において第1筒状部50よりも大きい面積を有する第2筒状部60とを含む。つまり、レーザ透過窓20およびシャッタ7は、筒状部5に配置されている。
【0036】
第1筒状部50は、光軸方向A1におけるチャンバ3側の端部に開口51を有する円筒形状を有している。すなわち、第1筒状部50の光軸方向A1に直交する断面形状は、円形形状を有している。
【0037】
第2筒状部60は、矩形断面形状の角筒形状を有している。すなわち、第2筒状部60の光軸方向A1に直交する断面形状は、矩形形状を有している。なお、第2筒状部60は、四角形以外の多角形や楕円などの断面形状を有していてもよい。また、第2筒状部60は、光軸方向A1に沿って一定の断面形状を有している。また、第2筒状部60は、光軸方向A1において、第1筒状部50よりも大きい長さを有している。また、第2筒状部60は、上下方向A2および幅方向A3においても、第1筒状部50よりも大きい長さを有している。つまり、第2筒状部60の空間60aの容積は、第1筒状部50の空間50aの容積よりも大きい。
【0038】
ここで、ワークWの加工点Pにレーザ光Lを照射した場合、加工点P(溶接位置)からワークWに由来する金属蒸気が発生する。金属蒸気は、発生後冷やされて、粒状の固体(ヒューム)になる。金属蒸気は、加工点Pからレーザ光Lの照射側に発生する。発生した金属の粒子は、主に排気口12から吸われて排出される。ただし、排気口12に吸われずに、ワークWが配置されるチャンバ3の内部空間3dまたは筒状部5の内部空間5aに金属の粒子が残る。発生する金属の粒子は、粒径が約0.1μm程度である。
【0039】
排気口12は、真空ポンプ9に接続されている。排気口12は、光軸方向A1において、ワークWと筒状部5との間の側壁部3cに設けられている。また、排気口12は、幅方向A3において、ワークWの回転方向の下流側の側壁部3c(第3側壁部33)に設けられている。これにより、排気の流れをワークWから離れる方向に向けることができるので、ワークWの溶接部分に速い気流が発生するのを抑制することができる。これにより、溶接部分が波打つのを抑制することが可能である。
【0040】
開放弁13は、チャンバ3に設けられている。具体的には、開放弁13は、光軸方向A1において、ワークWに対して筒状部5とは反対側の側壁部3c(第2側壁部32)に設けられている。開放弁13は、チャンバ3内を低圧にする場合に閉じられて、大気圧に戻す場合に開けられる。
【0041】
ここで、本実施形態では、図3に示すように、シャッタ7は、レーザ透過窓20に対してチャンバ3側に配置され、レーザ溶接後にチャンバ3内の圧力を大気圧に戻す際に閉じられるように構成されている。また、シャッタ7は、閉じた際に、溶接時に発生する金属蒸気が固化した粒子を通さない材質により構成されている。具体的には、シャッタ7は、金属材料により形成されている。また、シャッタ7は、ゲートバルブを含んでいる。つまり、シャッタ7は、閉じた際にレーザ透過窓20が配置される空間をチャンバ3に対して密閉する。
【0042】
また、シャッタ7は、図3および図4に示すように、可動部71と、一対の固定部72とを含んでいる。可動部71は、一対の固定部72の間に挟まれるように配置されている。可動部71は、板状に形成されている。固定部72は、円形の開口が設けられている。円形の開口は、通過するレーザ光Lの直径よりも大きい直径を有するように形成されている。固定部72の開口は、可動部71の移動により、開放/閉塞が切り替えられるように構成されている。つまり、一対の固定部72は、筒状部5の第1筒状部50に固定されている。また、可動部71は、一対の固定部72に対して移動可能に構成されている。また、シャッタ7は、制御部200により開閉の切り替えが制御されるように構成されている。
【0043】
ガス噴射ノズル6bは、レーザ透過窓20のチャンバ3側に配置されている。また、ガス噴射ノズル6bは、チャンバ3側に向けて不活性ガスを導入するように構成されている。また、ガス噴射ノズル6bは、シャッタ7とレーザ透過窓20との間に配置されている。つまり、ガス噴射ノズル6bは、シャッタ7が閉塞された場合、チャンバ3に対して、レーザ透過窓20側の空間に隔離される。
【0044】
ガス噴射ノズル6bは、中央にレーザ光Lを通す貫通口が開けられている。また、ガス噴射ノズル6bは、貫通口の内壁に周状に不活性ガスを噴射する噴射口が形成されている。
【0045】
制御部200は、レーザ溶接装置1の各部を制御するように構成されている。具体的には、制御部200は、レーザ光照射部2によるレーザ光Lの照射を制御するように構成されている。また、制御部200は、チャンバ3の開閉を制御するように構成されている。また、制御部200は、不活性ガス供給部6による不活性ガスの供給を制御するように構成されている。また、制御部200は、シャッタ7の開閉を制御するように構成されている。また、制御部200は、真空計8による真空計測の計測結果を取得するように構成されている。また、制御部200は、真空ポンプ9の駆動を制御するように構成されている。また、制御部200は、回転駆動機構11の駆動を制御するように構成されている。また、制御部200は、開放弁13の開閉を制御するように構成されている。
【0046】
ここで、本実施形態では、制御部200は、チャンバ3内の圧力を大気圧に戻す際に、レーザ光照射部2によるレーザ光Lの照射を停止してから、シャッタ7を閉じ、その後、開放弁13を開く制御を行うように構成されている。また、制御部200は、真空ポンプ9によりチャンバ3内を低圧にする際に、ガス噴射ノズル6bから不活性ガスが導入されている状態で、シャッタ7を開ける制御を行うように構成されている。
【0047】
(ワーク入替処理)
次に、図5を参照して、制御部200によるワークWの入替処理について説明する。ワークWの入替処理は、先行するワークWの溶接処理が終了して、チャンバ3内の先行するワークWを後続のワークWに入れ替える際に行われる。
【0048】
図5のステップS1において、レーザ光Lの照射が停止される。これにより、先行するワークWの溶接が終了する。ステップS2において、図3に示すように、シャッタ7が閉じられる。これにより、ワークWが配置されたチャンバ3とレーザ透過窓20およびガス噴射ノズル6bが配置された空間とが隔てられる。
【0049】
ステップS3において、開放弁13が開放される。これにより、ワークWが配置されたチャンバ3内が大気圧に戻される(復圧される)。ステップS4において、チャンバ3が開けられる。具体的には、チャンバ3からワークWが取り出せるように、チャンバ3が開放される。
【0050】
ステップS5において、チャンバ3から先行するワークWが搬出される。これにより、チャンバ3にワークWが無い状態となる。ステップS6において、チャンバ3に後続するワークWが搬入される。これにより、チャンバ3に次に溶接を行うワークWが配置される。
【0051】
ステップS7において、チャンバ3が閉じられる。ステップS8において、開放弁13が閉塞される。
【0052】
ステップS9において、図4に示すように、シャッタ7が開かれる。なお、シャッタ7を開く際には、ガス噴射ノズル6bから不活性ガスが筒状部5内に導入されている状態である。ステップS10において、真空ポンプ9がONにされて、チャンバ3内の真空引きが開始される。これにより、ワーク入替処理が終了する。なお、真空引きが終了すると、レーザ光Lの照射が開始され、後続のワークWの溶接処理が開始される。
【0053】
(本実施形態の効果)
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0054】
本実施形態では、上記のように、レーザ透過窓20に対してチャンバ3側に配置され、レーザ溶接後にチャンバ3内の圧力を大気圧に戻す際に閉じられるシャッタ7を設ける。これにより、低圧下においてワークWを溶接した後、チャンバ3を大気圧に戻す際に、チャンバ3内の金属蒸気が固化した粒子がレーザ透過窓20へ到達するのを抑制することができるので、金属蒸気が固化した粒子がレーザ透過窓20に付着するのを抑制することができる。その結果、レーザ透過窓20に粒子が付着してレーザ光Lの透過が遮られるのを抑制することができるので、レーザ光LによるワークWの溶接を安定して行うことができる。また、シャッタ7を設けることにより、流速の大きな流れを生じさせないように徐々にチャンバ3内を大気圧に戻す必要がなく、急速にチャンバ3内を大気圧に戻すことができる。これにより、大気圧に戻すまでの時間を短くすることができるので、ワークWを溶接する生産効率が低下するのを抑制することができる。
【0055】
また、本実施形態では、上記のように、チャンバ3内の圧力を大気圧に戻す際に、レーザ光照射部2によるレーザ光Lの照射を停止してから、シャッタ7を閉じ、その後、開放弁13を開く制御を行う制御部200を設ける。これにより、レーザ光Lの照射を停止してからシャッタ7を閉じることにより、レーザ光Lがシャッタ7に遮られるのを抑制することができる。また、シャッタ7を閉じた後、開放弁13を開くことによりチャンバ3内に大気圧の空気が流れ込んで流速の大きい流れが発生したとしても、その流れがレーザ透過窓20に到達するのを抑制することができる。その結果、金属蒸気が固化した粒子がレーザ透過窓20に付着するのを効果的に抑制することができる。
【0056】
また、本実施形態では、上記のように、シャッタ7を、閉じられた際に、溶接時に発生する金属蒸気が固化した粒子を通さない材質により構成する。これにより、シャッタ7を閉じることにより、金属蒸気が固化した粒子がレーザ透過窓20に到達するのを確実に抑制することができる。
【0057】
また、本実施形態では、上記のように、レーザ光照射部2から照射されたレーザ光Lが通過するとともに、チャンバ3と連通する筒状部5を設け、レーザ透過窓20およびシャッタ7を、筒状部5に配置する。これにより、レーザ光Lが通過できる程度の内部寸法を有する筒状部5をシャッタ7により閉塞することができるので、ワークWが配置される比較的大きな容積のチャンバ3の一部をシャッタ7により閉塞する場合に比べて、シャッタ7により閉塞する面積を小さくすることができる。これにより、シャッタ7が大型化するのを抑制することができる。
【0058】
また、本実施形態では、上記のように、筒状部5は、レーザ透過窓20およびシャッタ7が配置された第1筒状部50と、第1筒状部50に対してチャンバ3側に隣接して配置され、レーザ光Lの光軸方向(A1)に垂直な断面において第1筒状部50よりも大きい面積を有する第2筒状部60とを含んでいる。これにより、第2筒状部60よりも小さい断面積を有する第1筒状部50をシャッタ7により閉塞することができるので、シャッタ7が大型化するのを効果的に抑制することができる。また、第2筒状部60によりワークW(チャンバ3)とレーザ透過窓20との間の空間の体積を大きくすることができるので、低圧下においてワークWを溶接する際に、ワークWの溶接位置(加工点P)から発生する金属蒸気がレーザ透過窓20に到達するのを抑制することがことができる。その結果、溶接する際および溶接後に大気圧に戻す際の両方で金属蒸気が固化した粒子がレーザ透過窓20に付着するのを抑制することができる。
【0059】
また、本実施形態では、上記のように、レーザ透過窓20のチャンバ3側に配置され、チャンバ3側に向けて不活性ガスを導入するガス噴射ノズル6bを設ける。これにより、低圧下においてワークWを溶接する際に、ワークWの溶接位置(加工点P)から発生する金属蒸気を、不活性ガスによりチャンバ3側に押し返すことができるので、金属蒸気がレーザ透過窓20に到達するのを効果的に抑制することがことができる。
【0060】
また、本実施形態では、上記のように、ガス噴射ノズル6bを、シャッタ7とレーザ透過窓20との間に配置する。これにより、シャッタ7によりガス噴射ノズル6bとチャンバ3とを隔てることができるので、低圧下においてワークWを溶接した後、チャンバ3を大気圧に戻す際に、金属蒸気が固化した粒子がガス噴射ノズル6bに到達するのを抑制することができる。その結果、ガス噴射ノズル6bに粒子が付着して詰まるのを抑制することができる。また、レーザ透過窓20が配置された空間が低圧の状態でシャッタ7により閉塞された場合でも、ガス噴射ノズル6bから不活性ガスを導入することにより、圧力を上げることができるので、レーザ透過窓20が配置された空間がチャンバ3側よりも低圧になるのを抑制することができる。これにより、シャッタ7を開けた際に、金属蒸気が固化した粒子がレーザ透過窓20側に侵入するのを抑制することができる。
【0061】
また、本実施形態では、上記のように、制御部200を、真空ポンプ9によりチャンバ3内を低圧にする際に、ガス噴射ノズル6bから不活性ガスが導入されている状態で、シャッタ7を開ける制御を行うように構成する。これにより、レーザ透過窓20が配置された空間がチャンバ3側よりも低圧になるのを効果的に抑制することができるので、シャッタ7を開けた際に、金属蒸気が固化した粒子がレーザ透過窓20側に侵入するのを効果的に抑制することができる。
【0062】
また、本実施形態では、上記のように、シャッタ7は、ゲートバルブを含む。これにより、ゲートバルブによりレーザ透過窓20が配置された空間をチャンバ3側に対して確実に密閉することができる。
【0063】
(変形例)
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
【0064】
たとえば、上記実施形態では、ワークがトルクコンバータである例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、ワークは、トルクコンバータ以外であってもよい。
【0065】
また、上記実施形態では、レーザ光照射部は、長焦点(焦点距離F:約900[mm])である例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、レーザ光照射部は、約900[mm]を越える焦点距離を有していてもよい。また、レーザ光照射部は、約900[mm]未満の焦点距離を有していてもよい。
【0066】
また、上記実施形態では、シャッタがゲートバルブを含む構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、シャッタは、ゲートバルブ以外により構成されていてもよい。
【0067】
また、上記実施形態では、シャッタが制御部の制御により開閉される構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、シャッタは、操作者の操作により開閉されてもよい。
【0068】
また、上記実施形態では、シャッタを閉じることによりレーザ透過窓が配置される空間を密閉する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、シャッタに金属蒸気が固化した粒子を通さないフィルタを用いてもよい。これにより、シャッタを閉じた場合に、金属蒸気が固化した粒子を通さずに、空気を通すことができるので、レーザ透過窓に粒子が到達して付着するのを抑制しながら、レーザ透過窓が配置される空間をチャンバとともに減圧および復圧することが可能である。
【0069】
また、上記実施形態では、排気口を、チャンバの側壁部に形成する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、排気口を、ワークの回転方向に対応させて上壁部、下壁部または他の面の側壁部に形成してもよい。
【0070】
また、上記実施形態では、不活性ガスを導入するガス噴射ノズル(ガス導入部)を設ける構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、ガス導入部を設けなくてもよい。
【0071】
また、上記実施形態では、不活性ガスを導入するガス噴射ノズル(ガス導入部)を、シャッタとレーザ透過窓との間に配置する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、ガス導入部をシャッタに対してチャンバ側に設けてもよい。
【0072】
また、上記実施形態では、開放弁(開放部)を、チャンバの筒状部とは反対側の側壁部に設ける構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、開放部を、チャンバの上壁部、下壁部または他の面の側壁部に設けてもよいし、筒状部に設けてもよい。
【0073】
また、上記実施形態では、シャッタに対してレーザ透過窓側をガス噴射ノズル(ガス導入部)による不活性ガスの導入により大気圧に戻す構成の例を示したが、本発明はこれに限れない。本発明では、シャッタに対してレーザ透過窓側にも開放部を設け、シャッタを閉じた後に、開放部を開くことにより、透過窓が配置される空間の圧力を大気圧に戻すようにしてもよい。
【0074】
また、上記実施形態では、説明の便宜上、制御部の処理動作を処理フローに沿って順番に処理を行うフロー駆動型のフローチャートを用いて説明したが、本発明はこれに限られない。本発明では、制御部の処理動作を、イベント単位で処理を実行するイベント駆動型(イベントドリブン型)の処理により行ってもよい。この場合、完全なイベント駆動型で行ってもよいし、イベント駆動およびフロー駆動を組み合わせて行ってもよい。
【符号の説明】
【0075】
1 レーザ溶接装置
2 レーザ光照射部
3 チャンバ
3d 内部空間
5 筒状部
6b ガス噴射ノズル(ガス導入部)
7 シャッタ
9 真空ポンプ(ポンプ)
13 開放弁(開放部)
20 レーザ透過窓
50 第1筒状部
60 第2筒状部
100 トルクコンバータ(ワーク)
200 制御部
L レーザ光
W ワーク
図1
図2
図3
図4
図5