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特許7168582プロファイルされたスパッタリングターゲット及びその製造方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-31
(45)【発行日】2022-11-09
(54)【発明の名称】プロファイルされたスパッタリングターゲット及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   C23C 14/34 20060101AFI20221101BHJP
【FI】
C23C14/34 B
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2019555477
(86)(22)【出願日】2018-04-17
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-06-18
(86)【国際出願番号】 US2018027934
(87)【国際公開番号】W WO2018195054
(87)【国際公開日】2018-10-25
【審査請求日】2021-04-12
(31)【優先権主張番号】62/487,617
(32)【優先日】2017-04-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】15/947,586
(32)【優先日】2018-04-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500575824
【氏名又は名称】ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】Honeywell International Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100120112
【氏名又は名称】中西 基晴
(74)【代理人】
【識別番号】100120754
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 豊治
(72)【発明者】
【氏名】シー-ヤオ・リン
(72)【発明者】
【氏名】ステファン・フェラッセ
(72)【発明者】
【氏名】ジェヨン・キム
(72)【発明者】
【氏名】フランク・シー・アルフォード
【審査官】今井 淳一
(56)【参考文献】
【文献】特表2011-518258(JP,A)
【文献】特開2003-166054(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C23C 14/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スパッタリング材料を含み、かつスパッタリングシステムでの使用による浸食の前に非平面スパッタリング表面を有するスパッタリングターゲットであって、前記非平面スパッタリング表面が、円形形状を有し、
中心軸を有する中心軸領域と、
前記中心軸領域における非突出凹状湾曲特徴部であって、前記非突出凹状湾曲特徴部が、前記中心軸を中心として対称的に配置され、かつ前記中心軸と一致する第1の点を有し、前記非突出凹状湾曲特徴部の底面は凸状形状を有し、凸状形状は中心軸上に第1の点を有する、非突出凹状湾曲特徴部と、
中心軸領域を中心として配置された周囲領域であって、最上部平面及び少なくとも1つの凹溝を含み、第1の点が周囲領域の最上部平面より低く、非突出凹状湾曲特徴部の底面の最も低い面が、少なくとも1つの凹溝の底面より低い周囲領域と、を含み、
周囲領域の最上部平面から第1の点への軸方向距離は、全スッパタリングターゲット厚さの15%~20%であり、非突出凹状湾曲特徴部は中心軸から半径方向に、全スッパタリングターゲット半径に対して5%~40%の長さの半径方向距離まで延びる、スパッタリングターゲット。
【請求項2】
非突出凹状湾曲特徴部は中心軸から半径方向に、全スッパタリングターゲット半径に対して20%~30%の長さの半径方向距離まで延びる、請求項1に記載のスパッタリングターゲット。
【請求項3】
非突出凹状湾曲特徴部は中心軸から半径方向に、全スッパタリングターゲット半径に対して23%~27%の長さの半径方向距離まで延びる、請求項1に記載のスパッタリングターゲット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2018年4月6日に出願された米国特許出願第15/947,586号に対する優先権を主張し、2017年4月20日に出願された米国仮特許出願第62/487,617号に対する利益を主張するものであり、これらの両方は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
主題の分野は、より長いターゲット寿命及び均一な膜蒸着を提供するための中心軸領域の幾何学的形状を有するターゲットを含むスパッタリングシステムの設計及び使用である。
【背景技術】
【0003】
電子及び半導体コンポーネントは、ますます多くの消費者用及び商業用電子製品、通信製品、及びデータ交換製品に使用されている。これらの消費者用及び商業用製品のいくつかの例は、テレビ、コンピュータ、携帯電話、ページャー、ハンドヘルドオーガナイザー、ポータブルミュージックプレーヤ及びラジオ、カーステレオ、並びにリモコンである。これらの消費者用及び商業用電子機器の需要が増加するにつれて、それらの同じ製品が消費者及び企業にとってより小さく、かつよりポータブルになることも求められている。
【0004】
これらの製品のサイズの減少のその結果、製品を含むコンポーネントはまた、より小さく及び/又はより薄くなる必要がある。サイズの減少又は縮小が必要なこれらのコンポーネントのいくつかの例として、マイクロエレクトロニクスチップの相互接続、半導体チップコンポーネント、抵抗器、コンデンサ、プリント回路基板又は配線基板、配線、キーボード、タッチパッド、及びチップパッケージが挙げられる。
【0005】
電子及び半導体コンポーネントのサイズが減少又は縮小されると、より大きなコンポーネントに存在する欠陥は、縮小されたコンポーネントで誇張されることになる。したがって、より小さい電子製品のコンポーネントを縮小する前に、可能であれば、より大きいコンポーネントに存在する、又は存在し得る欠陥を特定して修正する必要がある。
【0006】
電子、半導体、及び通信コンポーネントにおける欠陥を特定及び修正するために、コンポーネント、使用される材料、及びこれらのコンポーネントを製造するための製造プロセスを細分化及び分析する必要がある。電子、半導体、通信/データ交換コンポーネントは、場合によっては、金属、金属合金、セラミック、無機材料、ポリマー、又は有機金属材料などの材料の層から構成される。材料の層は、しばしば薄い(数値が数十オングストローム未満の厚さ)。材料の層の品質を向上させるために、金属又は他の化合物の物理蒸着などの層を形成するプロセスを評価し、可能であれば変更しかつ向上させる必要がある。
【0007】
材料の層を蒸着するプロセスを向上させるために、表面及び/若しくは材料の組成を測定し、定量化し、欠陥又は欠点を検出する必要がある。材料の層(複数可)の蒸着の場合、監視すべきなのは、材料の実際の層(複数可)ではなく、基板又は他の表面に材料の層を製造するために使用されている材料及びその材料の表面である。例えば、その金属を含むターゲットをスパッタリングすることによって、表面又は基板上に金属の層を蒸着する場合、ターゲットから偏向又は遊離される原子及び分子は、均等かつ均一な蒸着を可能にする基板又は他の表面への経路を進行しなければならない。ターゲットからの偏向及び/又は遊離後に、自然な及び予期される経路を進行する原子及び分子は、表面又は基板内の溝及び穴を含む表面又は基板上に不均一に蒸着する可能性がある。特定の表面及び基板では、表面又は基板上でより均一な蒸着、コーティング、及び/又は膜を達成するために、ターゲットを離れる原子及び分子を再方向付けすることが必要であり得る。
【0008】
DCマグネトロンスパッタリングシステムでは、浸食性の低いレーストラック上への絶縁層の蓄積と、このような層上の後続のアーク放電は、プロセスエンジニア及びターゲット製造業者の両方にとって重要な問題であった。磁石構成の性質に起因して、十分な浸食及び不十分な浸食「レーストラック」が発生する。不十分な浸食のレーストラックでは、ターゲットの用途(すなわち、Al、Ta、及びTiターゲット用の酸化物又は窒化物膜)に伴って絶縁層がゆっくりと蓄積される。最終的に、誘電体層に電荷が蓄積すると、アーク放電及び粒子の生成につながる。アーク放電の傾向は、誘電体層の蓄積により、ターゲットの使用と共に増加する。
【0009】
例示的な物理蒸着装置10の一部の概略図を、図1に示す。スパッタリングアセンブリ10は、結合されたスパッタリングターゲット14を有するバッキングプレート12を備える。スパッタリングターゲット14は、平面スパッタ表面16を有する。半導体材料ウェハ18は、アセンブリ10内にあり、ターゲット14のスパッタリング表面16から離間して設けられる。動作中、粒子又はスパッタリングされた材料22は、ターゲット14の表面16から変位し、ウェハ18にコーティング(つまり薄膜)20を形成するために使用される。
【0010】
通常、ターゲットは、アルゴンなどのプロセスガスを収容するPVDチャンバ内のカソードアセンブリの一部を形成する。電界は、カソードアセンブリとチャンバ内のアノード(通常はPVD装置の側壁)との間に印加され、その結果、ガスは、カソードの表面から排出された電子と衝突することによってイオン化される。これにより、負に帯電したターゲット表面に向かって加速される正に帯電したガスイオンのプラズマが生成される。正のガスイオンは、ターゲットに衝突し、ターゲット材料から粒子を除去する。いったんターゲットから解放されると、これらの変位した(及び本質的に中性の)粒子は、プラズマを横切って進行し、それら自体を薄膜としてウェハ基板上に蒸着させる。
【0011】
スパッタリングの有効性を支配するいくつかの重要なパラメータがある。これらは、蒸着された薄膜の均一性及び反射率と、基板上の欠陥(異物)の数と、蒸着率と、蒸着中の電流-電圧(I-V)特性と、ターゲット寿命と、を含む。
【0012】
スパッタリングによる蒸着は、様々な理由で不均一になり得る。プラズマ密度は、PVD機器の幾何学的形状によって影響され得る。磁界は、動いている磁石間の変動、又は磁石とターゲットとの関係の変動に起因して、不均一に変化し得る。ガスの衝突率を高め、より良好なスパッタリング率及び蒸着される薄膜の均一性を達成するように、スパッタリングチャンバ内の電子がとる経路に影響を与えるために、ターゲットの裏側の後方に位置する磁石の最適な配列と回転速度を見つけることは困難であり得る。場合によっては、ターゲット上の異なる位置における温度の変動、並びにターゲット材料の粒径及びテクスチャもまた、不均一な蒸着をもたらし得る。
【0013】
一般に、原子は、広い角度分布でターゲット表面から排出される。しかしながら、他の粒子との衝突及びガス散乱により、ターゲットとウェハとの間の全進行距離に対する排出された金属原子の小さい平均経路に起因して、原子の軌跡がランダム化される。したがって、衝突の回数を制限し、かつランダム化を減少させるために、低圧(高真空)が実装されてきた。
【0014】
不均一な蒸着の別の原因は、スパッタリング中にターゲットが浸食されるにつれて、ターゲット表面の形状が変化することから生じる。この浸食プロファイルはまた、磁石の配列及び移動によって影響を受ける可能性がある。寿命の開始時の従来のターゲット設計は、一般に、図1に示すように、スパッタリングターゲットの中心における平面表面の幾何学的形状を含む。薄膜の均一性を向上させるために、ターゲット寿命を延長する必要性が存在する。
【発明の概要】
【0015】
これら及び他の必要性は、本開示の様々な態様、実施形態、及び構成によって対処される。
【0016】
本開示の実施形態は、スパッタリング材料を含み、かつスパッタリングシステムでの使用による浸食の前に非平面スパッタリング表面を有するスパッタリングターゲットを含み、非平面スパッタリング表面は、円形形状を有し、中心軸を有する中心軸領域と、中心軸領域における凹状湾曲特徴部であって、凹状湾曲特徴部が、中心軸を中心として対称的に配置され、かつ中心軸と一致する第1の点を有し、凹状湾曲特徴部が、少なくとも1,000kWhrsのスパッタリングシステムでの使用による浸食の後の、かつ中心軸と一致する、基準スパッタリングターゲットの浸食プロファイルの基準突出凸状湾曲特徴部に対応し、基準スパッタリングターゲットが、スパッタリングターゲットのスパッタリング材料と同一の組成を有するスパッタリング材料を含み、基準スパッタリングターゲットが、スパッタリングシステムでの使用による浸食の前に平面スパッタリング表面を更に含む、凹状湾曲特徴部と、を含み、中心軸領域は、第1の高さと、第1の傾きを有する第1の外周摩耗表面とを含む隆起部を含む、少なくとも1,000kWhrsのスパッタリングシステムでの使用による浸食の後の摩耗プロファイルを有し、基準突出凸状湾曲特徴部は、第2の高さと、第2の傾きを有する第2の外周摩耗表面とを含み、隆起部は、基準突出凸状湾曲特徴部と比較して減少した陰影を有するスパッタリングされたターゲットを提供し、第1の高さは、第2の高さよりも小さく、第2の高さを有する基準突出凸状湾曲特徴部は、中心軸に向かって半径方向内向きに方向付けられた軌跡を有し、かつターゲット上に再蒸着する、より多くのスパッタリングされた原子を遮断し、第1の傾きは、第2の傾きよりも急でなく、第2の傾きを有する第2の外周摩耗表面は、中心軸に対して半径方向外向きの軌跡を有する、より多くのスパッタリングされた原子をウェハから離れる方向に方向付ける。
【0017】
第1の傾きと第2の傾きとの間の減少率が、少なくとも約40%である、段落[0016]に記載のスパッタリングターゲット。
【0018】
第1の傾きと第2の傾きとの間の減少率が、約40%~約100%である、段落[0016]又は段落[0017]のいずれか1つに記載のスパッタリングターゲット。
【0019】
中心軸領域が、中心軸における全ターゲット厚さを更に含み、全ターゲット厚さが、浸食の前に平面スパッタリング表面を含む、基準スパッタリングターゲットの中心軸における全ターゲット厚さよりも約10%~約30%小さい、段落[0016]~[0018]のいずれか1つに記載のスパッタリングターゲット。
【0020】
全ターゲット厚さが、基準スパッタリングターゲットの中心軸における全ターゲット厚さよりも約15%~約25%小さい、段落[0016]~[0019]のいずれか1つに記載のスパッタリングターゲット。
【0021】
スパッタリングターゲットが、周囲領域における少なくとも1つの凹溝を更に含む、段落[0016]~[0020]のいずれか1つに記載のスパッタリングターゲット。
【0022】
スパッタリング材料が、Ti、Al、Cu、Ta、Ni、Co、Mo、Au、Ag、Pt、W、Cr、Ti合金、Al合金、Cu合金、Ta合金、Ni合金、Co合金、Mo合金、Au合金、Ag合金、Pt合金、W合金、及びCr合金から選択される少なくとも1つの材料を含む、段落[0016]~[0021]のいずれか1つに記載のスパッタリングターゲット。
【0023】
ターゲットがモノリシックである、段落[0016]~[0022]のいずれか1つに記載のスパッタリングターゲット。
【0024】
ターゲットが拡散接合されている、段落[0016]~[0023]のいずれか1つに記載のスパッタリングターゲット。
【0025】
本開示の実施形態はまた、スパッタリングチャンバでの使用のためのスパッタリングターゲットを設計する方法も含み、この方法は、スパッタリングターゲットの中心軸を中心として対称的に凹状湾曲特徴部を有する表面プロファイルを有するスパッタリングターゲットを形成することと、スパッタリングチャンバ内での少なくとも1,000kWhrsのスパッタリング後のスパッタリングターゲットのスパッタリングされたプロファイルを測定することと、スパッタリングターゲットの中心軸領域における陰影を減少させるために、スパッタリングされたプロファイルの測定値に基づいて、修正された表面プロファイルを設計することと、修正された表面プロファイルを有する、修正されたスパッタリングターゲットを形成することと、を含む。
【0026】
少なくとも1,000kWhrsの使用後の基準スパッタリングターゲットのスパッタリングされたプロファイルを測定することを更に含み、基準スパッタリングターゲットが、スパッタリングターゲットのスパッタリング材料と同一の組成を有するスパッタリング材料を含み、基準スパッタリングターゲットが、スパッタリングシステムでの使用による浸食の前に平面スパッタリング表面を更に含み、スパッタリングターゲットの測定されたスパッタリングされたプロファイルが、第1の傾きを有する第1の外周摩耗表面を含み、測定された基準スパッタリングターゲットが、第2の傾きを有する第2の外周摩耗表面を含み、第1の傾きが、第2の傾きよりも急でない、段落[0025]に記載の方法。
【0027】
第1の傾きと第2の傾きとの間の減少率が、少なくとも約40%である、段落[0025]又は段落[0026]のいずれかに記載の方法。
【0028】
修正された表面プロファイルを最適化するために、修正されたスパッタリングターゲットを測定、設計、及び形成する工程が繰り返される、段落[0025]~[0027]のいずれか1つに記載の方法。
【0029】
本開示の実施形態は、スパッタリング材料を含み、かつスパッタリングシステムでの使用による浸食の前に非平面スパッタリング表面を有するスパッタリングターゲットを含み、非平面スパッタリング表面は、円形形状を有し、中心軸を有する中心軸領域であって、中心軸を中心として対称的に配置され、かつ中心軸と一致する第1の点を有する少なくとも1つの非突出凹状湾曲特徴部を含む、中心軸領域であって、少なくとも1つの非突出凹状湾曲特徴部が、スパッタリングシステムでの使用による浸食の後の、かつ中心軸と一致する、基準スパッタリングターゲットの浸食プロファイルの基準突出凸状湾曲特徴部に対応し、基準スパッタリングターゲットが、スパッタリングターゲットのスパッタリング材料と同一の組成を有するスパッタリング材料を含み、基準スパッタリングターゲットが、スパッタリングシステムでの使用による浸食の前に平面スパッタリング表面を更に含む、中心軸領域と、中心軸に対して直角であり、スパッタリングシステムでの使用による浸食の前に、基準スパッタリングターゲット平面スパッタリング表面と同一線上にある、線であって、第1の点が、線からの第1の軸方向距離である、線と、中心軸領域を中心として配置された周囲領域と、を含み、周囲領域は、線と一致し、中心軸から第1の半径方向距離にある、第2の点を含み、中心軸領域が、中心軸と一致し、線からの第2の軸方向距離にある第3の点と、中心軸からの第1の半径方向距離にあり、かつ線からの第3の軸方向距離にある第4の点と、を有する隆起部を含むスパッタリングシステムでの使用による浸食の後の摩耗プロファイルを有し、第3の軸方向距離は、第1の軸方向距離及び第2の軸方向距離よりも大きいか又はそれらに等しい。
【0030】
基準スパッタリングターゲットが、線からの第4の軸方向距離で中心軸と一致する第5の点を含む使用後の摩耗プロファイルを有し、第1の軸方向距離及び第2の軸方向距離が、第4の軸方向距離よりも大きい、段落[0029]に記載のスパッタリングターゲット。
【0031】
隆起部が、第1の傾きを有する第1の外周摩耗表面を含み、基準突出凸状湾曲特徴部が、第2の傾きを有する第2の外周摩耗表面を含み、第1の傾きが第2の傾きよりも急でない、段落[0029]又は段落[0030]のいずれかに記載のスパッタリングターゲット。
【0032】
少なくとも1つの非突出凹状湾曲特徴部が、内周面と、第1の点を含む底面とを含む、段落[0029]~[0031]のいずれか1つに記載のスパッタリングターゲット。
【0033】
底面が、平坦であるか、丸みを帯びているか、凹状であるか、又は凸状である、段落[0029]~[0032]のいずれか1つに記載のスパッタリングターゲット。
【0034】
スパッタリングターゲットは、全ターゲット半径と、全ターゲット厚さと、を有し、第1の半径方向距離は、全ターゲット半径に対して約5%~約40%であり、第1の軸方向距離は、全ターゲット厚さの約5%~約50%である、段落[0029]~[0033]のいずれか1つに記載のスパッタリングターゲット。
【0035】
スパッタリング材料が、Ti、Al、Cu、Ta、Ni、Co、Mo、Au、Ag、Pt、W、Cr、Ti合金、Al合金、Cu合金、Ta合金、Ni合金、Co合金、Mo合金、Au合金、Ag合金、Pt合金、W合金、及びCr合金から選択される少なくとも1つの材料を含む、段落[0029]~[0034]のいずれか1つに記載のスパッタリングターゲット。
【図面の簡単な説明】
【0036】
添付の図面は、本開示のいくつかの実施例を示すために、本明細書に組み込まれ、その一部を形成する。これらの図面は、説明と共に、本開示の原理を説明する。図面は、本開示をどのように作製及び使用することができるかについての好ましい、かつ代替の実施例を単に例示するものであり、例示及び記載された実施例のみに本開示を限定するものとして解釈されるべきではない。更なる特徴及び利点は、以下で参照される図面によって示されるように、本開示の様々な態様、実施形態、及び構成の記載から明らかとなるであろう。
【0037】
図1】例示的な物理蒸着装置10の一部の概略図である。
図2】ターゲット寿命の開始時(beginning of target life、BOL)及びターゲット寿命の終了時(end of target life、EOL)に示される、先行技術のようなコリメータを使用するシステムを示す概略図である。
図3】約2,000kWhrs使用後の先行技術のスパッタリングターゲットの表面プロファイルである。
図4A】本開示の一実施形態による、ターゲットの中心領域に変更されたプロファイルを有するスパッタリングターゲットのBOLにおけるプロファイルである。
図4B】約1,500kWhrsスパッタリング使用後の図4Aのスパッタリングターゲットの表面プロファイルである。
図5】1,500kWhrs使用後の先行技術のスパッタリングターゲットの表面プロファイルである。
図6】約1,500kWhrs使用後の中心領域に変更されたプロファイルを有するスパッタリングターゲットの表面プロファイルである。
図7】本開示の一実施形態による、変更された中心軸領域を含むターゲットを形成するための方法を示すフロー図である。
図8】本開示の一実施形態による、変更されたプロファイルを有するスパッタリングターゲットを示す。
図9】本開示の一実施形態による、3,950kWhrsスパッタリング使用の前後の、図8のスパッタリングターゲットの表面プロファイルを示す。
図10A】基準ターゲットの表面プロファイル及び図8に示すような変更されたプロファイル、並びに3,000kWhrsスパッタリング使用後の同じものの比較表面プロファイルを示す。
図10B】基準ターゲットの表面プロファイル及び図8に示すような変更されたプロファイル、並びに3,500kWhrsスパッタリング使用後の同じものの比較表面プロファイルを示す。
図10C】基準ターゲットの表面プロファイル及び図8に示すような変更されたプロファイル、並びに3,950kWhrsスパッタリング使用後の同じものの比較表面プロファイルを示す。
図11A】本開示の一実施形態による変更されたプロファイル及びスパッタリング使用前の先行技術のプロファイルを有するスパッタリングターゲットの表面プロファイルを示す。
図11B】3,950kWhrsスパッタリング使用の前後の図10Aのスパッタリングターゲットの表面プロファイルを示す。
図12A】基準ターゲットの表面プロファイル及び図11Aに示すような変更されたプロファイル、並びに3,000kWhrsスパッタリング使用後の同じものの比較表面プロファイルを示す。
図12B】基準ターゲットの表面プロファイル及び図11Aに示すような変更されたプロファイル、並びに3,500kWhrsスパッタリング使用後の同じものの比較表面プロファイルを示す。
図12C】基準ターゲットの表面プロファイル及び図11Aに示すような変更されたプロファイル、並びに3,950kWhrsスパッタリング使用後の同じものの比較表面プロファイルを示す。
図13】本開示の別の実施形態による、変更されたプロファイルと、基準プロファイルと、有するスパッタリングターゲットを示す。
図14】1,650kWhrs及び1,860kWhrsスパッタリング使用後の図13に示すような変更されたプロファイルの表面プロファイル、及び1,350kWhrsスパッタリング使用後の基準プロファイルを示す。
図15】本開示の一実施形態による、変更された中心軸領域を含むターゲットを設計するための方法を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
物理蒸着法(physical vapor deposition、「PVD」)は、様々な基板の表面に材料の薄膜を形成するために広く使用されている。様々な金属及び合金は、PVD技術を使用して蒸着することができ、例えば、Al、Ti、Cu、Ta、Ni、Mo、Au、Ag、Pt、及びこれらの元素の合金が挙げられる。スパッタ蒸着又はスパッタリングとして知られる1つのPVD処理では、粒子は、プラズマなどのガスイオンを用いた衝撃によって、スパッタリングターゲットの表面から排出される。そのため、スパッタリングターゲットは、半導体ウェハなどの基板上に蒸着される粒子の供給源である。スパッタリング使用中にターゲットが浸食されると、表面の幾何学的形状が変化する。ターゲット表面の幾何学的形状の変化は、スパッタリングによって均一な薄膜を蒸着させることを困難にし、このような摩耗は、ターゲット寿命を制限する。
【0039】
前述したように、均一な薄膜を蒸着させること及び/又はターゲット寿命を延長することに関する問題は、様々な方法で対処されてきた。これらは以下を含む:i)特定の排出角度を有する特定の原子のみがウェハに達することを可能にするための、ターゲットとウェハとの間の距離の増加;ii)コリメータ又はフラックスオプティマイザとも呼ばれるフィルタリングデバイスを使用した、特定の軌跡を有する原子のみの選択;iii)新しい設計、配列、及び移動を伴う磁石の使用;iv)ウェハにおける負電荷の蓄積、及びウェハの法線に近い角度で金属イオンを蒸着させることを可能にする、ウェハでのRFバイアスの印加。上記の解決策は全て制限を有する。例えば、ターゲット源と基板との間の距離を増加させること、又はコリメータを使用することは、非効率的であり、チャンバ内又はコリメータの壁に付着された排出された原子のより多くの廃棄につながる。また、高周波(radio-frequency、RF)バイアスの印加は、ウェハコンポーネントへの電気的応力をもたらし得る。
【0040】
コリメータ及び/又は新しい磁石設計及び移動を使用する最新のシステムもまた、問題に直面する。先行技術のようにコリメータを使用する実施例については、図2に概略的に示すように、薄膜の均一性が寿命にわたって減少する(又は同様に不均一性が増加する)。通常、スパッタリングターゲットの寿命の開始時(BOL)から寿命の終了時(EOL)まで、蒸着は、縁部と比較してウェハの中心で薄化することによって特徴付けられる。これは少なくとも部分的には、BOLのターゲット中心14aにおけるターゲット浸食プロファイルの、EOLのターゲット中心14bへの変化に起因する。これは、コリメータ壁24の位置に対して寿命にわたって、原子がスパッタリングターゲットから排出される方向に影響を与える。新しい磁石設計及び移動を使用する実施例では、I-Vスパッタリング特性の劣化がある。具体的には、電圧は、ターゲット寿命を延長する以下の2つの傾向に従う:i)浸食ターゲットプロファイルと磁石との間の間隔の変化に起因する電圧の増加(実際には、ターゲット表面が、ターゲット裏側の近くに位置している磁石に平均して近くなる)、及びii)より深い又はより浅い浸食溝を有するターゲットの領域の下で、磁石がイン位置とアウト位置との間を移動するときに引き起こされる電圧変動の増加。寿命が延長するにつれて、ターゲット浸食プロファイルは、より均一でなくなり、これは電圧の局所的な差を悪化させる。
【0041】
本開示の実施形態は、ターゲット中心プロファイルに対処すること、及びターゲットの中心区域においてターゲットをスパッタリングするための新しい幾何学的形状を提案することによって、均一に薄い膜を蒸着させるという問題に対処する。本開示によれば、初期(すなわち、スパッタリング前)のターゲット表面は、ターゲットの中心において戦略的に変更される。戦略的に変更されたターゲットの中心は、本明細書では中心領域、中心軸領域、変更された中心軸領域、及び中心軸領域を含む変更されたプロファイルと互換的に称される。スパッタリングは、ターゲット形状及び表面プロファイルに影響を受けやすい。プラズマ放電の近傍における電界分布は、ターゲットの形状及び/又は表面プロファイルによって異なり、これはターゲットプロファイルが、電磁気学の既知の法則によって説明される磁場及び電界の境界条件を表すためである。その結果、ターゲット形状は、電磁界線の局所的な強度及び分布に影響を与えることになり、今度はそれが、排出された原子の蒸着率及び配向を左右する。
【0042】
更に、材料が浸食されるにつれてターゲット表面のプロファイルが変化するため、スパッタリングターゲットと電磁場との間の相互の影響と相互作用は、ターゲット寿命中に絶えず展開する。これは、電磁場の局所的な強度の継続的な再分布をもたらし、かつスパッタリングされた原子の方向の変化を引き起こす。
【0043】
スパッタリングターゲットの寿命にわたり、ウェハの中心に蒸着された膜の薄化に寄与するメカニズムは、使用中にごくわずかに局所的に浸食され、かつ中心における低スパッタリング率に対応するターゲットの中心に少なくとも部分的に影響されるか、又は影響を受けることが発見された。その結果、25.4mm(1インチ)の厚さ及び221mm(8.7インチ)の半径を有する従来の平面(すなわち、平坦な又はプロファイルされていない表面)300mmのターゲットは、中心においてほぼ同じ高さを保持するが、中心の付近であるが、通常、中心から少なくとも約25~約50mm(1~2インチ)だけ離れている周囲領域の浸食は、通常、高いものであり、その結果、寿命の終了時にターゲット内に深い浸食された溝をもたらす。例えば、深さが約7.6mm~約12.7mm(0.3~0.5インチ)の溝が、寿命の終了時に存在し得る。最初に平坦な又は平面の表面を有する300mmスパッタリングターゲットの例示的な寿命の終了時の浸食プロファイル26を図3に示す。図示のように、ターゲットの摩耗プロファイルとも呼ばれる浸食プロファイル26は、約2,000kWhrs使用後に、中心領域28において高くなった隆起部(ハンプ又はバンプとも呼ばれる)30を有する。中心領域28は、約50mm(2インチ)の半径を有する。本明細書における300mmのターゲットは、上部にターゲットがスパッタリングするウェハサイズを指す。
【0044】
隆起部30は、ターゲットの寿命にわたって発達する。約10mm(0.4インチ)の高さ又は元のターゲットの約40%の厚さを有する中心バンプ30は、矢印32の第1のセットで表される軌跡を有する原子など、スパッタリング中に少なくともいくつかの原子を不利に遮断し、これはそれらの軌跡が中心プロファイルを横断するためである。これは、ターゲットの中心区域への原子の望ましくない再蒸着をもたらす。最も影響を受けるのは、浸食溝の底部36又は側面38に対応する、隆起部30に隣接する周囲区域から除去されたそれらの原子である。
【0045】
中心バンプ30が浸食によって形成されると、中心バンプ30の傾き40は、図3の浸食プロファイル26に示すように、更なるスパッタリング使用で急さが増加する。その結果、矢印34の第2のセットで表される少なくともいくつかの原子は、中心領域の元の平面ターゲット表面からのように、ウェハに向かう方向ではなく、軸42から離れる方向にスパッタリングする。したがって、元のターゲット表面からウェハ中心区域に達するはずであった、矢印34の第2のセットの方向に進行する原子は、ウェハ基板の側面に向かってスパッタリングされる。軌跡32及び34は、スパッタリングにおいて望ましくない。
【0046】
更に、ターゲット寿命の開始時におけるターゲット表面16a及びターゲット寿命の終了時における表面16bを示す図2を再び参照すると、ターゲット表面とコリメータとの間の局所的な幾何学的関係及び間隔は、浸食の局所的最大値及び最小値の間に最大の差を有するプロファイルの区域で最も変化する。この差は、中心バンプ付近で最も高く、より多くの原子の寿命の開始時と終了時との間でのスパッタリング方向の変化をもたらし、その結果、図2に示すように、より大きい割合の原子がコリメータ24の中心部分25に捕捉されることが観察される。したがって、コリメータによって捕捉され、かつコリメータ壁に付着する少なくともこれらの原子は、ウェハに到達せずにウェハの薄化に寄与する。
【0047】
ウェハの薄化の問題を解決するために、本開示の少なくともいくつかの実施形態は、ターゲットの中心領域のプロファイルを変更する。図4A及び図4Bを参照すると、ターゲットは、a)寿命の終了時における比較浸食プロファイルの中心バンプは、高さがより小さく、かつb)寿命の終了時における中心バンプの両側の傾きは、基準ターゲットと比較して急でないような方法で中心領域において変更される。少なくともいくつかの実施形態では、これは、図4Aのターゲットプロファイル100の中心部分において、本明細書では「凹状湾曲部」又は「凹状特徴部」とも互換的に称される空洞150を作製することによって達成される。プロファイル60は、同じターゲット材料で作成されたが、中心領域に平面プロファイルを有する基準プロファイルである。なお、変更されたターゲットプロファイル100及び基準ターゲットプロファイル60は、図示のように中心部分において異なるが、残りの部分において、すなわち、約±58.4mm(約2.3インチ)を超える半径方向距離において重なり合い、又は一致することに留意されたい。厚さ25.4mm(1インチ)のターゲットの場合、空洞の深さdは、約1.3mm~約12.7mm(約0.050インチ~約0.5インチ)で変化し得る。換言すれば、空洞深さは、全ターゲット厚さの約5%~約50%、又は全ターゲット厚さの約10%~約30%、又は全ターゲット厚さの約15%~約20%であり得る。例えば、図4Aでは、空洞150は、4.6mm(約0.18インチ)の最大深さdを有する。中心部分が変更される絶対値の半径は、特定の初期ターゲットプロファイル、ターゲット源材料、及び寸法によって異なる。通常、変更された中心領域は、221mm(8.7インチ)のターゲット半径全体を有するターゲットに対して、約1.27mm~最大約89mm(約0.050インチ~最大約3.50インチ)の範囲の半径を含む。図4Aでは、中心ターゲットプロファイルが変化する最大半径rmaxは、例えば、約58.4mm(約2.3インチ)である。換言すれば、空洞半径は、全ターゲット半径に対して5%~約40%、又は全ターゲット半径に対して20%~約30%、又は全ターゲット半径に対して約23%~約27%であり得る。空洞の特定のプロファイルは変化し得るが、図4Bに示すように、寿命の終了時における浸食プロファイルの中心形状によって大部分が決定される。
【0048】
図4Bは、本開示の実施形態による、約1,500kWhrsスパッタリング使用後の図4Aのプロファイル100に対応する変更されたプロファイル110を示す。1,500kWhrs後のプロファイル110は、従来のターゲットの約2,000kWhrsである、寿命の終了時付近に対応する。比較のために、基準ターゲット(最初に平面中心プロファイル60を有する)のプロファイル70を図4Bに示す。特に、プロファイル110の隆起部120が、幅と高さの両方で基準プロファイル70の隆起部80よりも顕著に高くなっていない中心領域を除いて、プロファイル110は、1,500kWhrs後の基準プロファイル70に類似している。
【0049】
1,500kWhrs使用後のスパッタリングされた原子の軌跡上で図4Aの変更されたプロファイル100を使用する利点を、図6に概略的に示す。使用後の基準ターゲットプロファイルを、比較のために図5に示す。1,500kWhrs後の先行技術の基準ターゲットプロファイル70について図5に示すように、原子は、図3に関して同様に記載したように、ウェハの中心区域から離れる方向に方向付けられた(ウェハの側面に丁重に向かっている)再蒸着された原子(複数可)を含む、矢印32及び34によって表されるような問題のある軌跡を含む。これは、ターゲットの中心領域からウェハの中心領域に原子を導くであろう望ましい軌跡を遮断する高くなった隆起部80によるものである。対照的に、図6は、1,500kWhrs後の変更されたプロファイル110を示し、隆起部120は、高さ及び幅の両方がより小さく、矢印62及び64で表されるように、所望の軌跡を遮断せず、そのため、ターゲットの中心領域からのスパッタリングされた原子は、ウェハの中心領域に方向付けられる。換言すれば、(図4Aに示すように)中心領域内に配置された空洞150を含む変更されたプロファイル100は、ターゲットの寿命が進むにつれて、中心スパッタリング原子の軌跡に以下の2つの有益な効果を提供する:(a)バンプ120が基準隆起部80(図4B及び図5)と比較して高及び幅が大きくないため、(図4B及び図6の)中心バンプ120によって、より少ない原子がそれらの軌跡で妨げられ、より多くの原子がウェハの中心に達する可能性が高くなり、並びに(b)中心バンプ120の形状は、スパッタリングされた原子の全体的な分布及びそれらの軌跡の角度方向を変化させ、換言すれば、バンプ区域120を残してスパッタリングされた原子は、中心バンプの両側のより急でない傾きに起因して、ウェハの中心に向かって方向付けられ、中心原子のより垂直に配向された排出をもたらし、フラックスコリメータを通過する中心原子のより高い割合をもたらす。これらの効果の両方は、中心におけるウェハの薄化を減少し、かつウェハへのより均一な蒸着を促進し、寿命の終了時における向上したウェハの膜の均一性をもたらす。
【0050】
再び図4A図4B、及び図6を参照すると、本開示の実施形態によれば、スパッタリングターゲットは、スパッタリングシステムでの使用による浸食前の非平面スパッタリング表面を有するスパッタリング材料を含む。非平面スパッタリング表面は、円形形状を有し、中心軸42を有する中心軸領域152を含む。中心軸領域152は、中心軸42を中心として対称的に配置され、かつ中心軸と一致する第1の点、すなわち点1を有する、少なくとも1つの非突出凹状湾曲特徴部150を含む。少なくとも1つの非突出凹状湾曲特徴部150は、スパッタリングシステムでの使用による浸食の後の、かつ中心軸42と一致する、基準スパッタリングターゲットの浸食プロファイル70の基準突出凸状湾曲特徴部72に対応し、基準スパッタリングターゲットは、スパッタリングターゲットのスパッタリング材料と同一の組成を有するスパッタリング材料を含み、基準スパッタリングターゲットは、スパッタリングシステムでの使用による浸食の前に平面スパッタリング表面60を更に含む。線35は、中心軸42に直角であり、スパッタリングシステムでの使用による浸食の前に、基準スパッタリングターゲット平面スパッタリング表面60と同一線上にある。点1は、線35からの第1の軸方向距離44にある。周囲領域155は、中心軸領域152を中心として配置され、換言すれば、周囲領域は、中心軸42から遠く、かつ中心軸領域152と重なり合わない。周囲領域155は、線35と一致する第2の点、すなわち点2と、中心軸42からの第1の半径方向距離156と、を含む。中心軸領域152は、中心軸42と一致し、かつ線35からの第2の軸方向距離46にある第3の点、すなわち点3と、中心軸42からの第1の半径方向距離156にあり、かつ線35からの第3の軸方向距離48にある第4の点、すなわち点4と、を有する隆起部115を含むスパッタリングシステムでの使用による浸食の後の摩耗プロファイル110を有し、第3の軸方向距離48は、第1の軸方向距離44及び第2の軸方向距離46よりも大きいか又はこれらに等しい。
【0051】
使用後の摩耗プロファイル70を有する基準スパッタリングターゲットは、線35からの第4の軸方向距離50において中心軸42と一致する、第5の点、すなわち点5を含み、第1の軸方向距離44及び第2の軸方向距離46は、第4の軸方向距離50よりも大きい。隆起部115は、傾きmを有する第1の外周摩耗表面118を含み、浸食後の基準突出凸状湾曲特徴部72は、傾きmを有する第2の外周摩耗表面78を含み、mは、mよりも急でない。本開示の少なくともいくつかの実施形態では、非突出凹状湾曲特徴部150は、内周面145と、点1を含む底面148とを、含む。底面148は平坦であり得る。あるいは、底面148は、丸みを帯びた、凹状、又は凸状であり得る。他の実施例では、底面148は、尖っており、又は角度付けされ得る(図示せず)。
【0052】
スパッタリングターゲットの非突出凹状湾曲特徴部150は、全ターゲット半径及び全ターゲット厚さを有する。非突出凹状湾曲特徴部の形状及び寸法は、変化し得る。いくつかの実施形態では、第1の半径方向距離156は、全ターゲット半径に対して約5%~約40%であり、第1の軸方向距離44は、全ターゲット厚さの約5%~約50%である。他の実施形態では、第1の半径方向距離156は、全ターゲット半径に対して約20%~約30%であり、第1の軸方向距離44は、全ターゲット厚さの約10%~約30%である。更に他の実施形態では、第1の半径方向距離156は、全ターゲット半径に対して約23%~約27%であり、第1の軸方向距離44は、全ターゲット厚さの約15%~約20%である。
【0053】
本開示の実施形態によるスパッタリングターゲットは、図4Aに示すように、周囲領域に少なくとも1つの凹溝、例えば溝82及び/又は84を更に含んでもよい。周囲領域は、ターゲットの半径方向縁部86に達する中心軸領域152間の領域を含むことができる。
【0054】
再び図4A図4B、及び図6を参照すると、本開示の実施形態によれば、スパッタリングターゲットは、スパッタリング材料を含み、かつスパッタリングシステムでの使用による浸食の前に非平面スパッタリング表面を有し、非平面スパッタリング表面は、円形形状を有し、中心軸42を有する中心軸領域152を含む。中心軸領域152は、中心軸42を中心として対称的に配置され、かつ中心軸42と一致する第1の点、すなわち点1を有する、凹状湾曲特徴部150を含む。凹状湾曲特徴部150は、少なくとも1,000kWhrsのスパッタリングシステムでの使用による浸食の後の、かつ中心軸42と一致する、基準スパッタリングターゲットの浸食プロファイル70の基準突出凸状湾曲特徴部72に対応し、基準スパッタリングターゲットは、スパッタリングターゲットのスパッタリング材料と同一の組成を有するスパッタリング材料を含み、基準スパッタリングターゲットは、スパッタリングシステムでの使用による浸食の前に平面スパッタリング表面60を更に含む。中心軸領域152は、隆起部115を含む少なくとも1,000kWhrsのスパッタリングシステムでの使用による浸食の後の摩耗プロファイル110を有する。隆起部115は、距離48が距離46未満であるように、図4Bに示される第1の高さを含む。隆起部115は、第1の傾きmを有する第1の外周摩耗表面118を更に含む。基準突出凸状湾曲特徴部72は、距離48が距離50未満であるように、図4Bに示される第2の高さを含む。基準突出凸状湾曲特徴部72は、第2の傾きmを有する第2の外周摩耗表面78を更に含む。隆起部115は、図5及び図6に示すように、基準突出凸状湾曲特徴部72に対して減少された陰影を有するスパッタリングされたターゲットを提供する。第1の高さ(図4Bの距離48から距離46を引いた距離)は、第2の高さ(図4Bの距離48から距離50を引いた距離)よりも小さく、これは第2の高さを有する基準突出凸状湾曲特徴部72が、中心軸42に向かって半径方向内向きに方向付けられた軌跡を有し、かつターゲット上に再蒸着する、より多くのスパッタリングされた原子を遮断するためである。また、第1の傾きmは、第2の傾きmよりも急でなく、そのため第2の外周摩耗表面78は、中心軸42に対して半径方向外向きの軌跡を有するより多くのスパッタリングされた原子を、ウェハから離れる方向に方向付ける。スパッタリング材料は、Ti、Al、Cu、Ta、Ni、Co、Mo、Au、Ag、Pt、W、Cr、Ti合金、Al合金、Cu合金、Ta合金、Ni合金、Co合金、Mo合金、Au合金、Ag合金、Pt合金、W合金、及びCr合金から選択される少なくとも1つの材料を含む。いくつかの実施形態では、ターゲットは、当該技術分野において既知であるようにモノリシックである。他の実施形態では、ターゲットは、当該技術分野において既知であるように拡散接合されている。本開示の本発明のターゲットの外周摩耗表面の傾き(例えば、図4Bのような第1の傾きm)と、本発明の実施形態のうちの少なくともいくつかの基準ターゲットの外周表面の傾き(例えば図4Bのような第2の傾きm)との間の減少率は、少なくとも約40%である。他の実施形態では、本開示の本発明のターゲットの外周摩耗表面の傾きと、基準ターゲットの外周面の傾きとの間の減少率は、少なくとも約45%、又は少なくとも約50%、又は少なくとも約55%、又は少なくとも約60%、又は少なくとも約65%、又は少なくとも約70%、又は少なくとも約75%、又は少なくとも約80%、又は少なくとも約85%、又は少なくとも約90%、又は少なくとも約95%である。少なくともいくつかの実施形態では、第1の傾きと第2の傾きとの間の減少率は、約40%~約100%である。本開示のこれら及び他の実施形態では、中心軸領域152は、スパッタリング使用前のターゲットの中心軸領域150の中心軸42における全ターゲット厚さを更に含み、中心軸領域に平面表面を有する基準ターゲットの全ターゲット厚さt未満である、距離44未満の距離tとして図4Aに示される。いくつかの実施形態では、本発明のターゲットの全ターゲット厚さは、浸食の前に平面スパッタリング表面を含む基準スパッタリングターゲットの中心軸における全ターゲット厚さよりも約10%~約30%小さい。他の実施形態では、全ターゲット厚さは、基準スパッタリングターゲットの中心軸における全ターゲット厚さよりも約15%~約25%小さい。更に他の実施形態では、全ターゲット厚さは、基準スパッタリングターゲットの中心軸における全ターゲット厚さよりも約18%~約22%小さい。いくつかの実施形態では、スパッタリングターゲットは、周囲領域155に少なくとも1つの凹溝を更に含む。
【0055】
本開示の少なくともいくつかの実施形態は、変更された中心軸領域を含むターゲットを形成するための図7の流れ図に示される方法を含む。方法は、所望に応じて、特定のターゲット構成及び供給源材料に合わせて調整することができる。スパッタリングシステムでの使用による浸食の前に、非平面スパッタリング表面を有するスパッタリング材料を含む、スパッタリングターゲットを製造する方法であって、非平面表面が、円形形状を有する方法は、図7に示すような工程を含む。工程1000において、中心軸領域を有するターゲットが形成される。中心軸領域は、中心軸を中心として対称的に配置され、かつ中心軸と一致する第1の点(図4Aの点1)を有する非突出凹状湾曲特徴部を含み、少なくとも1つの非突出凹状湾曲特徴部は、スパッタリングシステムでの使用による浸食の後の、かつ中心軸に一致する、基準スパッタリングターゲットの浸食プロファイルの基準突出凸状湾曲特徴部に対応する。基準スパッタリングターゲットは、スパッタリングターゲットのスパッタリング材料と同一の組成を有するスパッタリング材料を含み、基準スパッタリングターゲットは、スパッタリングシステムでの使用による浸食の前に平面スパッタリング表面を更に含む。第1の点は、中心軸に直角な線から第1の軸方向距離にあり、かつスパッタリングシステムでの使用による浸食の前に、基準スパッタリングターゲット平面スパッタリング表面と同一線上にある。工程1010は、中心軸領域を中心として配置された周囲領域を形成することを含み、周囲領域は、線と一致し、かつ中心軸から第1の半径方向距離にある、第2の点(図4Aの点2)を含む。本方法は、第1の軸方向距離及び半径方向距離を最適化することを更に含む。工程1020において、基準スパッタリングターゲットの対応する中心軸領域及び対応する周囲領域の浸食率が測定される。換言すれば、プロファイルに沿った様々な半径における寿命にわたる浸食率は、ターゲットの寿命全体にわたって基準ターゲットをスパッタリングすることによって実験的に測定及び記録される。少なくともいくつかの実施形態では、測定値は、ターゲット表面の縁部から縁部まで、約2.54mm(0.100インチ)刻みで取られる。工程1020において、任意の潜在的な新しい候補プロファイルの寿命にわたる浸食率は、先行技術のターゲットと同様であると想定される。この仮定は、ほとんどのターゲット設計についてスパッタリングが低いターゲットの中心区域では特に、第1の程度に許容可能である。潜在的な新しい候補及び基準ターゲットは、同じ材料又は合金で作製される。工程1030は、工程1020で決定された浸食率に基づいて、非突出凹状湾曲特徴部の寿命の終了時の浸食プロファイルを計算することを含む。工程1030と同様に計算する工程は、複数の非突出凹状特徴部候補の寿命の終了時に複数の浸食プロファイルを計算して、工程1040のようにプロファイルデータセットを生成することを更に含んでもよい。工程1050のように、プロファイルデータセットに基づいて複数の非突出凹状特徴部候補から選択される最良の候補を使用して、工程1060のように中心軸と一致する点を含む凹状特徴部を有する最適化されたターゲット中心軸領域を形成する。本方法の実施形態によれば、スパッタリングターゲットは、全ターゲット半径及び全ターゲット厚さを有することができ、第1の半径方向距離は、全ターゲット半径に対して約5%~約40%であり、第1の軸方向距離は、全ターゲット厚さの約5%~約50%である。他の実施形態では、第1の半径方向距離は、全ターゲット半径に対して約20%~約30%であり、第1の軸方向距離は、全ターゲット厚さの約10%~約30%である。更に他の実施形態では、第1の半径方向距離は、全ターゲット半径に対して約23%~約27%であり、第1の軸方向距離は、全ターゲット厚さの約15%~約20%である。
【0056】
本開示の実施形態によるスパッタリングターゲットに好適な材料としては、純粋な元素及び合金が挙げられる。例えば、スパッタリングターゲットに好適なスパッタリング材料としては、Ti、Al、Cu、Ta、Ni、Co、Mo、Au、Ag、Pt、W、Cr、Ti合金、Al合金、Cu合金、Ta合金、Ni合金、Co合金、Mo合金、Au合金、Ag合金、Pt合金、W合金、及びCr合金から選択される少なくとも1つの材料が挙げられる。いくつかの実施形態では、Ti、Al、Cu、Ta、Ni、Co、Mo、Au、Ag、Pt、W、及びCrから選択される材料などの単一元素から作製されるターゲットの場合、スパッタリングターゲットは実質的に純粋であり、又は純粋である。実質的に純粋とは、元素含有量がほぼ純粋であり、又は少なくとも99.9%であることを意味する。例えば、スパッタリングターゲットの好適なスパッタリング材料は、Ti、Al、Cu、Ta、Ni、Co、Mo、Au、Ag、Pt、W、及びCrから選択される少なくとも1つの実質的に純粋な材料を含むことができる。他の実施形態では、スパッタリングターゲットのスパッタリング材料は合金である。合金は、周期表から少なくとも1つの他の元素と混合された主元素を含み、スパッタリング材料は、混合される1つ以上の元素よりも多量の主元素を含有する。標準の命名規則に従って、合金は主要元素の合金として参照されることがある。例えば、主元素がAlである合金は、Al合金と称される。スパッタリングターゲットの好適なスパッタリング材料は、Ti、Al、Cu、Ta、Ni、Co、Mo、Au、Ag、Pt、W、及びCrから選択される少なくとも1つの主元素を含むことができる。このような材料は、それぞれ、Ti合金、Al合金、Cu合金、Ta合金、Ni合金、Co合金、Mo合金、Au合金、Ag合金、Pt合金、W合金、及びCr合金と称されることがある。
【0057】
工程1020において、中心領域における複数の変化するプロファイルが、候補設計を表すように設計される。工程1020は、ステップ1000で決定された使用時間の関数としての浸食率の実験的測定値によって決定されるような基準ターゲットの対応する複数のライフステージの基準計算を使用して、複数の変化するプロファイルの複数のライフステージ(kWhrsでの使用時間に漸進的に関連する)において、候補設計の中心領域におけるプロファイルを予測することを更に含む。工程1030において、候補設計の寿命にわたる予測プロファイルが評価され、最良の候補設計は、寿命の終了時に向かうプロファイルの中心部分の寸法及び形状に基づいて選択される。加えて、工程1040は任意に、ターゲット中心におけるスパッタリングされた原子の角度分布を確認するための、局所電磁場とターゲット表面との間の相互作用のモデリングを含む。
【0058】
有利には、本開示の少なくともいくつかの実施形態によれば、中心領域空洞を有する変更されたプロファイルは、モノリシックなターゲット設計又は拡散接合ターゲット設計のいずれかで有用である。
【0059】
いくつかの実施形態では、本開示による非突出凹状湾曲特徴部を含むスパッタリングターゲットは、モノリシックである。換言すれば、中心領域空洞を有するスパッタリングターゲットは、1つの単一部品から形成されてもよい。これらのターゲットは、本明細書では、モノリシック及び/又はモノロックアセンブリと互換的に称される。単一材料から構成されるモノリシック設計は、スパッタリングターゲット内の電圧変動を含む電磁特性のより良好な制御を提供することができる。
【0060】
本開示による他の実施形態では、スパッタリングターゲットは、例えば、拡散接合によって、バッキングプレートに結合され、又は取り付けられる。本開示の少なくともいくつかの実施形態は、ターゲットが拡散接合されることを含む。スパッタリングターゲットは、バッキングプレートを更に含んでもよい。拡散接合ターゲットと同様のバッキングプレートの使用は、スパッタリングプロセス中のスパッタリングターゲットに支持を提供して、例えば、ターゲットの寿命にわたるスパッタリングターゲットの反りを有利に減少させることができる。スパッタリングターゲットをバッキングプレートに付着する1つの方法の非限定的な一例は、熱間等方加圧(「ヒッピング(HIPing)」又は「ヒッピング(hipping)」)である。ヒッピングを使用して、スパッタリングターゲットとバッキングプレートとをヒッピング温度に加熱した後に互いに押し付けることによって、スパッタリングターゲットをバッキングプレートに拡散接合することができる。Tiで作製されたターゲットは、中心領域空洞を有する拡散接合ターゲットの例である。拡散接合設計の場合、バッキングプレート材料は、コアターゲット材料とは異なり、したがって、CTE、電気抵抗率、及び熱伝導率などの異なる電気磁気特性及び他の物理的特性を有し得る。コア材料とバッキングプレート材料との間のこれらの差は、局所的な電圧差を悪化させる可能性がある。したがって、バッキングプレートの選択は、ターゲットコア材料のものを補完するために、電気磁気特性及び物理的特性を慎重に考慮する必要がある。通常、拡散接合設計における浸食中の局所的変動を制御及び予測することは、モノリシック設計と比較してより困難である。スパッタリングターゲットは、溝付きフランジを含むバッキングプレートを更に含んでもよく、溝付きフランジは、例えば冷却を提供するために更に凹んでいてもよい。
【0061】
モノリシック設計及びバッキングプレート設計の両方に関して、ターゲット材料は、例えば、熱機械(thermo-mechanical、TMP)プロセスで処理されて、ターゲットの強度を向上させ得る。例えば、粒径が大きい(通常、30~100ミクロン)ときに低い強度を有するAl、Al合金、Cu、及びCu合金は、材料の強度を高めるためにTMPプロセスで処理されてもよい。
【0062】
1つの特に有効なTMPプロセスは、等チャネル角押し出し(Equal Channel Angular Extrusion、ECAE)であり、この技術は、米国特許第5,850,755号、同第7,191,630号、及び同第7,767,043号に開示され、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。本開示の少なくともいくつかの実施形態によれば、ECAEを有利に使用して、金属及び合金のバルク片に激しい塑性変形を与え、かつこれらの材料に更なる強度を与えることができる。ECAEは、特定の角度で接触するほぼ等しい断面の2つのチャネルで構成される押出技術であり、角度は約90°~約140°の範囲である。一実施形態では、角度は90°である。ビレット及び壁の良好な潤滑を提供する条件下では、2つのチャネル間の交差平面で層ごとに均一な単純せん断変形が生じる。ECAEの主なプロセス特性は、(i)パスごとの高い変形(90°で、真歪が1.17である)、(ii)複数パスのECAEは、各パス後のビレットの形状及び容積を変化させることなく、極端な変形のレベルに達することができ、(ii)各パス間のビレットの回転又は反転は、粒形状及び結晶学的テクスチャを制御するための様々なひずみ経路を達成することができること、である。ECAE中に強化するための2つの主要なメカニズムをここに記載する。第1に、構造単位、例えば、細胞、サブグレイン及びグレインのサブミクロンレベルへの精密化。これは、ホールペッチ強化とも呼ばれる。
【0063】
【数1】
【0064】
式中、σが降伏応力であり、σが転位移動の開始応力(又は格子の転位運動に対する抵抗)の材料的な定数であり、kが強化係数(各材料に特有の定数)であり、dが平均粒径である。この式に基づいて、粒径dが1マイクロメートル未満であるとき、強化は特に効果的となる。ECAE中に強化するための第2の主要なメカニズムは、細胞、サブグレイン、及び高歪みに起因するグレイン内の複数の転位の存在である。
【0065】
材料に強度を与えるための他の効果的なTMPプロセスとしては、再結晶熱処理工程後に材料で実施される圧延、延伸、押出、又は鍛造などの従来の方法による硬化工程が挙げられる。本開示のいくつかの実施形態では、硬化は、約30マイクロメートル~約100マイクロメートルの範囲の平均粒径を有する中心領域空洞を有するターゲットをもたらし、このようなターゲットとしては、Al合金及びCu合金が挙げられ、実用的に達成可能な強度は、低強度の完全に再結晶した材料と高強度のサブミクロンECAE材料との間の中間範囲にある。いくつかのAl合金、及び特にCu合金、並びにTi、Ta、Co、Cr、Wなどのより硬い材料の場合、溶液などのNiは、モノリシック設計に十分な強度を提供できる。
【0066】
一般に、例えば、ECAEを介して得られるような高強度材料は、より強い材料がより深くスパッタリングされ、したがってより長くスパッタリングされ得るため、モノリシック設計において特に有利である。例えば、設計に応じて、200mm/300mmのモノリシックターゲットの寿命は、ECAE材料を使用するとき、標準的な拡散接合ターゲットと比較して、通常は20%~100%だけ延長できる。
【0067】
サブミクロン粒子構造を有する高強度のECAE材料、及びより低い程度の従来の硬化材料は、電圧変動の低減を提供できる。電圧変動のこれらの減少は、わずかに高い電気抵抗率に起因するEddy電流の減少を含み得る。これは、電圧変動、プラズマ不安定性、及びDC電力異常の減少に積極的に寄与する。更には、電圧変動の減少は、寿命にわたるターゲットの反りに対するより良好な抵抗を含むことができ、これは寿命と共に増加する現象である。反りが少ないと、磁石と寿命全体の浸食プロファイルとの間の距離の良好な一貫性が可能になり、これは今度は、局所的な電圧に直接関連する。したがって、より良好な電圧変動制御を得ることができる。更に、本開示の実施形態のうちの少なくともいくつかによる、ターゲットプロファイルにおける中心領域空洞の使用は、ターゲットアセンブリの全体的な機械的強度を弱めることにも留意されたい。ターゲット材料のより高い強度を促進することは、ターゲット偏向を制限するために、より重要かつ有益となる。
【0068】
本開示の実施形態の少なくともいくつかにおいて、ターゲットアセンブリの裏側の様々な幾何学的形状が好適である。例えば、ターゲットアセンブリの裏側は、冷却効率を向上させ、かつターゲット偏向の減少に寄与するチャネルを含んでもよい。ターゲットの裏側のチャネルなどの特徴部の別の利点は、Eddy電流の減少であり、これもまた、プラズマの不安定性を減少させるのに役立つ。
【0069】
本開示の少なくともいくつかの実施形態は、以下の非限定的な実施例によって示される。
【0070】
実施例1:図8は、基準ターゲット(プロファイル90)、及び本開示の少なくともいくつかの実施形態による中心空洞領域を含む、変更されたプロファイル(プロファイル130)を有するターゲットの、寿命の開始時の表面プロファイルである。基準ターゲット、及び変更されたプロファイルを有するターゲットは両方とも、同じ組成を有する300mmのCu合金モノリシックターゲットであり、かつ同じECAE処理条件に供された。ターゲットは、表面プロファイルが異なっていた。プロファイル130の中心部分は、半径+/-58.4mm(2.3インチ)以内に深さ4.57mm(0.18インチ)の空洞を有する。プロファイル130を有するターゲットの全ターゲット厚さは、17.8mm(0.7インチ)であり、これは、基準プロファイル90を有するターゲットと比較して、厚さが18.9%減少している。プロファイル130を有するターゲットは、機械的安定性を提供することを可能にするために、高強度サブミクロンECAE Cu合金を有するモノリシック設計構成を使用した。中心領域に変更を加えていない標準の基準プロファイル90もまた、比較のために示される。
【0071】
プロファイル130のターゲットは、3,950kWhrsに達し、これは通常、最大3,300~3,500kWhrsで動作するプロファイル90を有するECAE Cu合金モノリシックターゲットと比較して、寿命が更に450~650kWhrs長いことを表している。この実質的な寿命延長の理由の1つは、向上された膜の均一性である。理論に束縛されるものではないが、中心領域で変更されたプロファイル130は、より多くの原子がウェハの中心部分に達することが可能となり、スパッタリングされた原子の軌跡は、標準的なターゲットの過剰な隆起部によって妨げられなかったと考えられる。
【0072】
同じチャンバ構成の標準拡散接合ターゲットの寿命と比較して、プロファイル130を有するターゲットの寿命の向上は、約2,200~2,400kWhrsであり、それによって約65%~約80%だけ延長されたターゲット寿命を示す。
【0073】
スパッタリング前後の浸食プロファイルを、それぞれプロファイル130及びプロファイル140として図9に示す。3,950kWhrsスパッタリング使用後にプロファイル140を記録した。最も深い浸食区域は、ターゲット厚さの89%をスパッタリングし、すなわち、約2.79~3.05mm(0.11~0.12インチ)のみが最も深い溝に残された。これは、この設計のターゲット寿命の達成可能な最大限界に近いことを表している。延長された寿命を有するこのほぼ最適な場合であっても、ターゲット全体の反りは低く、磁石に対して最大0.69mm(0.027インチ)であり、ターゲットと磁石との間の接触の根拠は見られなかった。
【0074】
図10A図10Cは、寿命の開始時(BOL)における基準プロファイル90及び変更されたプロファイル130を有する図8に示されるような、ターゲットの寿命の様々な時点での基準及び変更されたターゲットのプロファイルの進展を示す。図10Aは、BOL(0kWhrs)における基準プロファイル90ターゲット、及び3,000kWhrs後の対応するプロファイル90A、並びにBOL(0kWhrs)における変更されたプロファイル130ターゲット、及び3,000kWhrsのスパッタリング後の対応するプロファイル130Aを示す。図10Bは、BOL(0kWhrs)における基準プロファイル90ターゲット、及び3,500kWhrs後の対応するプロファイル90B、並びにBOL(0kWhrs)における変更されたプロファイル130ターゲット、及び3500kWhrsのスパッタリング後の対応するプロファイル130Bを示す。図10Cは、BOL(0kWhrs)における基準プロファイル90ターゲット、及び3,950kWhrs後の対応するプロファイル90C、並びにBOL(0kWhrs)における変更されたプロファイル130ターゲット、及び3,950kWhrsのスパッタリング後の対応するプロファイル140を示す。BOLプロファイル90(基準)と、プロファイル130(実施例1に従って変更された)と、を有するターゲットが浸食されるときに、中心空洞領域の高さ及び傾きに差がある。図10Cに示すように、プロファイル90Cの傾きM2は、プロファイル140の傾きM1よりも急であり、各々の傾きは、3,950kWhrsのスパッタリング後に取られる。表1は、2,500、3,000、3,500、及び3,950kWhrsを含む様々な寿命時間で計算された傾きM1及びM2のデータを含む。プロファイル130のターゲットの傾きは、2,500~3,950kWhrsの範囲のスパッタリング時間におけるプロファイル90の基準ターゲットの傾きと比較して、約-43%~約-50%まで著しく減少した。
【0075】
【表1】
【0076】
実施例2:本開示の少なくともいくつかの実施形態による中心空洞領域を含む変更されたプロファイルを有する300mmのCu合金ターゲットは、スパッタリング前の図11Aに示されるようなプロファイル160として、及び図11Bの3,950kWhrs後のプロファイル170として提供される。実施例1に記載したプロファイル130と比較して、プロファイル160は、プロファイル160が約7.6mm(約0.3インチ)のより深い中心空洞を含むという点で、中心領域に少なくとも1つの変更を含む。プロファイル160はまた、半径88.9~139.7mm(3.5~5.5インチ)のプロファイルの変化、及び-88.9~139.7mm(-3.5~5.5インチ)の対称性によるプロファイルの変化も含む。
【0077】
図12A~12Cは、寿命の開始時(BOL)における基準プロファイル90及び変更されたプロファイル160を有するターゲットのスパッタリング寿命の様々な時間におけるプロファイルの進展を示す。図12Aは、BOL(0kWhrs)における基準プロファイル90ターゲット、及び3,000kWhrs後の対応するプロファイル90A、並びにBOL(0kWhrs)における変更されたプロファイル160ターゲット、及び3,000kWhrsのスパッタリング後の対応するプロファイル160Aを示す。図12Bは、BOL(0kWhrs)における基準プロファイル90ターゲット、及び3,500kWhrs後の対応するプロファイル90B、並びにBOL(0kWhrs)における変更されたプロファイル160ターゲット、及び3,500kWhrsのスパッタリング後の対応するプロファイル160Bを示す。図12Cは、BOL(0kWhrs)における基準プロファイル90ターゲット、及び3,950kWhrs後の対応するプロファイル90C、並びにBOL(0kWhrs)における変更されたプロファイル160ターゲット、及び3,950kWhrsのスパッタリング後の対応するプロファイル170を示す。BOLプロファイル90(基準)と、プロファイル160(実施例2に従って変更された)と、を有するターゲットが浸食されるときに、中心空洞領域の高さ及び傾きに差がある。表2は、3,000、3,500、及び3,950kWhrsを含む様々な寿命時間で計算された傾きM2及びM3のデータを含む。プロファイル160のターゲットの傾きは、3,000~3,950kWhrsの範囲のスパッタリング時間におけるプロファイル90の基準ターゲットの傾きと比較して、約-77%~約-96%まで劇的に減少した。
【0078】
【表2】
【0079】
プロファイル160は、寿命の終了時におけるターゲット中心の更により厚い膜を提供し、これは、寿命の終了時におけるプロファイル130よりも良好なウェハ膜均一性をもたらすと考えられる。これは、中心バンプの高さの減少、及びプロファイル140と比較して、プロファイル170の中心バンプの両側に急な傾きがないことに起因するものである。
【0080】
また、新しいプロファイル160は、電圧変動及び最終的にはDC電力異常に対するより良好な抵抗を提供する。図10Bに示すように、新しいプロファイルは、寿命の終了時の絶対値において、88.9~139.7mm(3.5インチ~5.5インチ)の半径における局所的に浸食されない区域の高さを減少させる。これにより、実際には、その位置とより多い浸食を有する隣接区域との間の高さの差が減少し、より低い電圧変動をもたらす。
【0081】
実施例3:図13は、基準ターゲット(プロファイル190)、及び本開示の少なくともいくつかの実施形態による中心空洞領域を含む変更されたプロファイル(プロファイル230)を有するターゲットの、寿命の開始時の表面プロファイルである。図13に示すように、プロファイル230の中心部分は、半径+/-40.6mm(1.6インチ)以内に深さ3.30mm(0.13インチ)の空洞を有する。プロファイル230はまた、周囲領域において最大厚さ26.7mm(1.05インチ)を含み、これは、25.4mm(1.0インチ)のプロファイル190の最大厚さよりも大きい。プロファイル230は、ターゲットの周辺外縁部において、減少した厚さを更に含む。
【0082】
図14は、ターゲットのスパッタリング寿命の様々な時点におけるプロファイルの伸展を示している。寿命の終了時である1,350kWhrs後のプロファイル195は、寿命の開始時(BOL)に基準プロファイル190を有するターゲットに対応する。プロファイル240及び250は、BOL(0kWhrs)におけるプロファイル230ターゲットを有する変更されたターゲットについて、それぞれ、1,650kWhrs及び1,850kWhrs後のプロファイルを示す。1,350kWhrsにおけるプロファイル195と1,850kWhrsにおけるプロファイル250は、それぞれ初期プロファイル190及び230を有する参照及び変更されたターゲットの寿命の終了時を示している。プロファイル190と比較して、初期プロファイル230を有する変更されたターゲットの寿命の向上は、より良好なウェハの均一性に起因するものである。
【0083】
本開示の少なくともいくつかの実施形態は、変更された中心軸領域を含むターゲットを設計するための図15の流れ図に示される方法を含む。方法は、所望に応じて、特定のターゲット構成及び供給源材料に合わせて調整することができる。スパッタリングシステムでの使用による浸食の前に、非平面スパッタリング表面を有するスパッタリング材料を含む、スパッタリングターゲットを設計する方法であって、非平面表面が円形形状を有する、方法は、図15に示すような工程を含む。工程2000は、スパッタリングターゲットの中心軸を中心として対称的に凹状湾曲特徴部を有するプロファイルされた表面を有するスパッタリングターゲットを形成することを含む。工程2010は、スパッタリングチャンバにおけるスパッタリング後のスパッタリングターゲットのスパッタリングされたプロファイルを測定することを含む。工程2020は、スパッタリングターゲットの中心軸領域における陰影を減少させるために、スパッタリングされたプロファイルの測定値に基づいて、修正された表面プロファイルを設計することを含む。工程2030は、修正された表面プロファイルを有する、修正されたスパッタリングターゲットを形成することを含む。必要に応じて、工程2010~2030を繰り返して、表面プロファイルを最適化してもよい。
【0084】
上記では、全ての温度は摂氏度で修正されずに記載され、全ての部及び百分率は、別途記載のない限り、重量基準である。
【0085】
前述の説明から、当業者は、本発明の本質的な特徴を容易に確認することができ、その
趣旨及び範囲から逸脱することなく、本発明の様々な変更及び修正を行って、本発明を様
々な用途及び条件に適合させることができる。
本明細書は以下の発明の態様を包含する。
[1]
スパッタリング材料を含み、かつスパッタリングシステムでの使用による浸食の前に非平面スパッタリング表面を有するスパッタリングターゲットであって、前記非平面スパッタリング表面が、円形形状を有し、
中心軸を有する中心軸領域と、
前記中心軸領域における凹状湾曲特徴部であって、前記凹状湾曲特徴部が、前記中心軸を中心として対称的に配置され、かつ前記中心軸と一致する第1の点を有し、前記凹状湾曲特徴部が、少なくとも1,000kWhrsのスパッタリングシステムでの使用による浸食の後の、かつ前記中心軸と一致する、基準スパッタリングターゲットの浸食プロファイルの基準突出凸状湾曲特徴部に対応し、前記基準スパッタリングターゲットが、前記スパッタリングターゲットの前記スパッタリング材料と同一の組成を有するスパッタリング材料を含み、前記基準スパッタリングターゲットが、スパッタリングシステムでの使用による浸食の前に平面スパッタリング表面を更に含む、凹状湾曲特徴部と、を含み、
前記中心軸領域が、第1の高さと、第1の傾きを有する第1の外周摩耗表面とを含む隆起部を含む、少なくとも1,000kWhrsのスパッタリングシステムでの使用による浸食の後の摩耗プロファイルを有し、前記基準突出凸状湾曲特徴部が、第2の高さと、第2の傾きを有する第2の外周摩耗表面とを含み、前記隆起部が、前記基準突出凸状湾曲特徴部と比較して減少した陰影を有するスパッタリングされたターゲットを提供し、
前記第1の高さが、前記第2の高さよりも小さく、前記第2の高さを有する前記基準突出凸状湾曲特徴部が、前記中心軸に向かって半径方向内向きに方向付けられた軌跡を有し、かつ前記ターゲット上に再蒸着する、より多くのスパッタリングされた原子を遮断し、
前記第1の傾きが、前記第2の傾きよりも急でなく、前記第2の傾きを有する前記第2の外周摩耗表面が、前記中心軸に対して半径方向外向きの軌跡を有する、より多くのスパッタリングされた原子をウェハから離れる方向に方向付ける、スパッタリングターゲット。
[2]
スパッタリングチャンバでの使用のためのスパッタリングターゲットを設計する方法であって、
前記スパッタリングターゲットの中心軸を中心として対称的に凹状湾曲特徴部を有する表面プロファイルを有するスパッタリングターゲットを形成することと、
スパッタリングチャンバ内での少なくとも1,000kWhrsのスパッタリング後の前記スパッタリングターゲットのスパッタリングされたプロファイルを測定することと、
前記スパッタリングターゲットの中心軸領域における陰影を減少させるために、前記スパッタリングされたプロファイルの前記測定値に基づいて、修正された表面プロファイルを設計することと、
前記修正された表面プロファイルを有する、修正されたスパッタリングターゲットを形成することと、を含む、方法。
[3]
少なくとも1,000kWhrsの使用後の基準スパッタリングターゲットのスパッタリングされたプロファイルを測定することを更に含み、前記基準スパッタリングターゲットが、前記スパッタリングターゲットの前記スパッタリング材料と同一の組成を有するスパッタリング材料を含み、前記基準スパッタリングターゲットが、スパッタリングシステムでの使用による浸食の前に平面スパッタリング表面を更に含み、
前記スパッタリングターゲットの前記測定されたスパッタリングされたプロファイルが、第1の傾きを有する第1の外周摩耗表面を含み、
前記測定された基準スパッタリングターゲットが、第2の傾きを有する第2の外周摩耗表面を含み、前記第1の傾きが、前記第2の傾きよりも急でない、[2]に記載の方法。
[4]
前記第1の傾きと前記第2の傾きとの間の減少率が、少なくとも約40%である、請求項1に記載のスパッタリングターゲット又は[3]に記載の方法。
[5]
前記中心軸領域が、前記中心軸における全ターゲット厚さを更に含み、前記全ターゲット厚さが、浸食の前に前記平面スパッタリング表面を含む、前記基準スパッタリングターゲットの前記中心軸における全ターゲット厚さよりも約10%~約30%小さい、請求項1に記載のスパッタリングターゲット。
[6]
前記スパッタリングターゲットが、周囲領域における少なくとも1つの凹溝を更に含む、[1]に記載のスパッタリングターゲット又は[2]に記載の方法。
[7]
前記スパッタリング材料が、Ti、Al、Cu、Ta、Ni、Co、Mo、Au、Ag、Pt、W、Cr、Ti合金、Al合金、Cu合金、Ta合金、Ni合金、Co合金、Mo合金、Au合金、Ag合金、Pt合金、W合金、及びCr合金から選択される少なくとも1つの材料を含む、[1]に記載のスパッタリングターゲット又は[2]に記載の方法。
[8]
前記ターゲットがモノリシックである、[1]に記載のスパッタリングターゲット又は[2]に記載の方法。
[9]
前記ターゲットが拡散接合されている、[1]に記載のスパッタリングターゲット又は[2]に記載の方法。
[10]
前記修正された表面プロファイルを最適化するために、修正されたスパッタリングターゲットを測定、設計、及び形成する工程が繰り返される、[2]に記載の方法。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9
図10A
図10B
図10C
図11A
図11B
図12A
図12B
図12C
図13
図14
図15