(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-31
(45)【発行日】2022-11-09
(54)【発明の名称】ロータおよびこれを含むモータ
(51)【国際特許分類】
H02K 15/16 20060101AFI20221101BHJP
【FI】
H02K15/16 A
(21)【出願番号】P 2020506918
(86)(22)【出願日】2018-04-19
(86)【国際出願番号】 KR2018004554
(87)【国際公開番号】W WO2019031685
(87)【国際公開日】2019-02-14
【審査請求日】2021-04-05
(31)【優先権主張番号】10-2017-0101127
(32)【優先日】2017-08-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2017-0142528
(32)【優先日】2017-10-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】517099982
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100159259
【氏名又は名称】竹本 実
(72)【発明者】
【氏名】イ チョン チャン
(72)【発明者】
【氏名】イ ピョン サム
【審査官】服部 俊樹
(56)【参考文献】
【文献】特開平06-078479(JP,A)
【文献】特開平11-299191(JP,A)
【文献】実開昭59-107576(JP,U)
【文献】実開昭62-048145(JP,U)
【文献】実開平01-154350(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 15/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロータコアと、
前記ロータコアに巻線されるコイルと、
前記ロータコアの上部にそれぞれ配置されるカバーと、を含み、
前記カバーは、
前記ロータコアに配置される本体と、
前記本体の上面に配置される複数個のブレードと、
前記本体の上面から軸方向に突出する少なくとも二つの第1突出部と、を含
み、
前記本体は、
前記ロータコアの上部に配置されるプレートと、
前記プレートの外周面から軸方向に突出したスリーブと、を含み、
前記第1突出部は、前記プレートの上面から軸方向に突出し、
前記プレートの下面から軸方向に突出した第2突出部をさらに含む、ロータ。
【請求項2】
前記第1突出部と前記第2突出部との間には前記プレートが配置され、
前記第2突出部は、前記第1突出部を下方に延長させる、請求項
1に記載のロータ。
【請求項3】
前記第2突出部は、前記スリーブの内周面から内側に突出する、請求項
2に記載のロータ。
【請求項4】
前記第1突出部は、前記プレートの外側角から内側に突出するように配置され、前記ブレードの間に配置される、請求項
3に記載のロータ。
【請求項5】
前記第1突出部の外側面のうち一部は、前記プレートの外周面の曲率と同じである、請求項
4に記載のロータ。
【請求項6】
前記第1突出部の高さは、前記ブレードの高さより小さい、請求項
4に記載のロータ。
【請求項7】
前記第1突出部の上面には凹むように溝が形成された、請求項1~
6のいずれか一項に記載のロータ。
【請求項8】
シャフトと、
前記シャフトが配置されるロータと、
前記ロータの外側に配置されるステータと、
前記ステータに配置されるハウジングと、を含み、
前記ロータは
、
ロータコアに巻線されるコイルと、
前記ロータコアの上部にそれぞれ配置されるカバーと、を含み、
前記カバーは、
前記ロータコアに配置される本体と、
前記本体の上面に配置される複数個のブレードと、
前記本体の上面から軸方向に突出する少なくとも二つの第1突出部と、を含
み、
前記本体の下面から軸方向に突出した第2突出部をさらに含み、
前記本体を基準として、前記第2突出部は、前記第1突出部を下方に延長させる、モータ。
【請求項9】
前記第1突出部の上面には凹むように溝が形成された、請求項
8に記載のモータ。
【請求項10】
前記ハウジングは、
前記ステータの上部に配置される第1ハウジングと、
前記ステータの下部に配置される第2ハウジングと、を含み、
前記第1ハウジングおよび前記第2ハウジングのそれぞれの外周面にはハウジングホールが形成された、請求項
8に記載のモータ。
【請求項11】
前記ロータで発生した熱気は、前記ブレードの回転によって半径方向に移動して前記ハウジングホールを通じて排出される、請求項
10に記載のモータ。
【請求項12】
前記本体は、円周方向に沿って形成された複数個のカバーホールをさらに含み、
前記ロータのコイルで発生した熱気は、前記本体に形成されたカバーホールを通じて排出される、請求項
11に記載のモータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施例はロータおよびこれを含むモータに関する。
【背景技術】
【0002】
モータは回転可能に形成されるシャフト、シャフトに結合されるロータおよびハウジングの内側に固定されるステータを含むことができる。この時、前記ロータの周りに沿って隙間を置いてステータが設置される。
【0003】
前記モータはロータとステータの電気的な相互作用によってロータの回転を誘導する。ロータにコイルが巻かれた場合、回転するロータに巻かれたコイルに電流を供給するために整流子とブラシ(brush)がさらに配置され得る。ここで、ブラシはカーボン材質などで設けられ、消耗性部品として使われ得る。
【0004】
通常、整流子はコイルと連結された状態でシャフトに結合されて回転し、ブラシはハウジングに結合されて整流子と接触可能に配置される。この時、ブラシは整流子に接触して電気を供給する。
【0005】
一方、前記モータのロータに対するバランスが合わない時、モータの駆動により振動およびこれによる騒音が発生し得る。それに伴い、前記シャフトを基準として前記ロータの重量に対するバランスを合わせる作業を遂行することになる。
【0006】
ロータのバランス校正作業は、バランスの測定を通じてバランス補正地点を確定し、バランス補正地点に対応するカバーのある地点を切削加工して遂行することができる。
【0007】
このような切削によるバランス校正作業のために、カバーは所定の肉厚を必要とする。それに伴い、前記肉厚はモータの重量およびサイズを増加させる問題とともに空間活用性を減少させる問題がある。
【0008】
一方、カバーは亜鉛ダイカスト法によって形成され得る。しかし、亜鉛を利用したダイカスト法は費用が高価であるという問題がある。
【0009】
さらに、切削加工を通じて前記バランス校正作業を遂行する場合、切削加工による別途の加工装備が必要である。また、別途の切削工程を遂行しなければならないため生産性が減少する問題がある。
【0010】
また、切削加工中にチップが発生するため、バランス校正作業に複雑な問題点を招きかねない。例えば、前記切削を通じて発生するチップはロータの内部に流入してさらに他の問題を発生させかねない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
実施例はバランス校正作業を遂行できるロータおよびこれを含むモータを提供する。
【0012】
実施例はマイナスバランシングのための突出部を提供するロータおよびこれを含むモータを提供する。
【0013】
実施例は半径方向にウェイトを移動してバランス校正作業を遂行できるロータおよびこれを含むモータを提供する。
【0014】
また、ダイカスト法に代わるプレス法を利用して、ロータに配置されるカバーの生産単価を下げるロータおよびこれを含むモータを提供する。
【0015】
本発明が解決しようとする課題は以上で言及された課題に限定されず、ここで言及されていないさらに他の課題は下記の記載から当業者に明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0016】
前記課題は実施例により、ロータコアと、前記ロータコアに巻線されるコイルと、前記ロータコアの上部にそれぞれ配置されるカバーと、を含み、前記カバーは前記ロータコアに配置される本体、前記本体の上面に配置される複数個のブレード、および前記本体の上面から軸方向に突出する少なくとも二つの第1突出部を含むロータによって達成される。
【0017】
そして、前記本体は前記ロータコアの上部に配置されるプレートと前記プレートの外周面から軸方向に突出したスリーブと、を含み、前記第1突出部は前記プレートの上面から軸方向に突出され得る。
【0018】
そして、前記プレートの下面から軸方向に突出した第2突出部をさらに含むことができる。
【0019】
そして、前記第1突出部と前記第2突出部の間には前記プレートが配置され、前記第2突出部は前記第1突出部を下方に延長させることができる。
【0020】
そして、前記第2突出部は前記スリーブの内周面から内側に突出され得る。
【0021】
そして、前記第1突出部は前記プレートの外側角から内側に突出するように配置され、前記ブレードの間に配置され得る。
【0022】
そして、前記第1突出部の外側面のうち一部は前記プレートの外周面の曲率と同じであり得る。
【0023】
また、前記第1突出部の高さは前記ブレードの高さより小さくてもよい。
【0024】
一方、前記第1突出部の上面には凹むように溝が形成され得る。
【0025】
前記課題は実施例により、シャフトと、前記シャフトが配置されるロータと、前記ロータの外側に配置されるステータと、前記ステータに配置されるハウジングと、を含み、前記ロータは前記ロータコアに巻線されるコイル、および前記ロータコアの上部にそれぞれ配置されるカバーを含み、前記カバーは前記ロータコアに配置される本体、前記本体の上面に配置される複数個のブレード、および前記本体の上面から軸方向に突出する少なくとも二つの第1突出部を含むモータによって達成される。
【0026】
そして、前記カバーは前記本体の下面から軸方向に突出した第2突出部をさらに含み、前記本体を基準として前記第2突出部は前記第1突出部を下方に延長させることができる。
【0027】
そして、前記第1突出部の上面には凹むように溝が形成され得る。
【0028】
一方、前記ハウジングは前記ステータの上部に配置される第1ハウジングと、前記ステータの下部に配置される第2ハウジングと、を含み、前記第1ハウジングおよび前記第2ハウジングのそれぞれの外周面にはハウジングホールが形成され得る。
【0029】
ここで、前記ロータで発生した熱気は前記ブレードの回転によって半径方向に移動して前記ハウジングホールを通じて排出され得る。
【0030】
そして、前記本体は円周方向に沿って形成された複数個のカバーホールをさらに含み、
【0031】
そして、前記ロータのコイルで発生した熱気は前記本体に形成されたカバーホールを通じて排出され得る。
【0032】
前記課題は実施例により、ロータコアと、前記ロータコアに巻線されるコイルと、前記ロータコアの上部に配置されるカバーと、を含み、前記カバーは前記ロータコアに配置される本体、前記本体に形成され、半径方向に長い長さを有する第1ホール、および前記第1ホールに結合されるウェイト部を含むロータによって達成される。
【0033】
そして、前記ウェイト部は前記第1ホールを貫通して配置されるボルトと、前記ボルトの端部に配置されるウェイトと、を含み、前記ボルトの回転により前記ウェイトは前記第1ホールの任意の地点に固定され得る。
【0034】
また、前記カバーは前記本体から突出した複数個のブレードと、前記本体に形成された複数個の第2ホールと、をさらに含み、前記ブレードおよび前記第2ホールは円周方向に沿って配置され得る。
【0035】
ここで、前記第2ホールは前記ブレードに隣接するように配置され、前記ブレードと同じ形状に形成され得る。
【0036】
この時、前記ブレードおよび前記第2ホールはプレス工程によって形成され得る。
【0037】
また、前記コイルによって形成された熱気は前記第2ホールを通じて排出され、前記ブレードの回転によって半径方向に移動することができる。
【0038】
また、前記第1ホールは前記ブレードの半径方向の内側に配置され得る。
【0039】
この時、少なくとも三つの前記第1ホールは前記カバーの中心を基準として回転対称となるように配置され得る。
【0040】
一方、前記ロータは前記第1ホールから円周方向に延びるように形成された第3ホールを含むことができる。
【0041】
また、前記ロータは前記第1ホールの長さ方向に垂直な方向に前記第1ホールから延びるように形成された第4ホールを含むことができる。
【0042】
前記課題は実施例により、シャフトと、前記シャフトが配置されるロータと、前記ロータの外側に配置されるステータと、前記ステータの外側に配置されるハウジングと、を含み、前記ロータは前記シャフトが配置されるロータコア、前記ロータコアに巻線されるコイル、および前記ロータコアに配置されるカバーを含み、前記カバーは前記ロータコアに配置される本体、所定の長さで前記本体に形成される第1ホール、および前記第1ホールに結合されるウェイト部を含み、前記ウェイト部は半径方向に形成された前記第1ホールに沿って移動するモータによって達成される。
【0043】
ここで、前記ハウジングは前記ステータの上部に配置される第1ハウジングと、前記ステータの下部に配置される第2ハウジングと、を含み、前記第1ハウジングおよび前記第2ハウジングのそれぞれの外周面にはハウジングホールを含むことができる。
【0044】
そして、前記カバーは前記本体から突出した複数個のブレードと、前記本体に形成された複数個の第2ホールと、をさらに含み、前記コイルによって形成された熱気は前記第2ホールを通じて排出され、前記ブレードの回転によって半径方向に移動して前記ハウジングホールを通じて排出され得る。
【発明の効果】
【0045】
実施例に係るロータおよびこれを含むモータは、バランス校正作業を遂行することができる。
【0046】
実施例に係るロータおよびこれを含むモータは、マイナスバランシング(質量の減少を通じてのバランシングの具現化)のための突出部を具備してロータのバランシング作業を容易に遂行することができる。
【0047】
また、本体を基準として第1突出部を下方に延長させる第2突出部を配置してバランシング可能量を向上させることができる。
【0048】
それにより、中心を基準として外側に配置される第1突出部および第2突出部は、ロータに配置されるカバーの厚さを減少させてモータの重量およびサイズを減少させることができる。この時、第1突出部と第2突出部を、半径方向を基準として本体の最外郭に配置することによって、カバーの厚さをさらに減少させることができる。
【0049】
実施例に係るロータおよびこれを含むモータは、半径方向にウェイトを移動させてロータのバランシング作業を遂行することができる。
【0050】
それにより、ロータに配置されるカバーの厚さを減少させてモータの重量およびサイズを減少させることができる。
【0051】
また、カバーはプレス法を通じて形成されるため、生産単価を減少させることができる。
【0052】
また、カバーはプレス法を利用するため切削工程によるチップの発生を防止することができる。
【0053】
実施例の多様かつ有益な長所と効果は前述した内容に限定されず、実施例の具体的な実施形態を説明する過程でより容易に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【
図3】第1実施例に係るモータのロータを示す斜視図。
【
図4】第1実施例に係るモータのロータを示す分解斜視図。
【
図5】第1実施例に係るモータのロータに配置されるカバーを示す斜視図。
【
図6】第1実施例に係るモータのロータに配置されるカバーを示す平面図。
【
図7】第1実施例に係るモータのロータに配置されるカバーを示す底面図。
【
図8】第1実施例に係るモータのロータに配置されるカバーを示す断面図。
【
図11】第2実施例に係るモータのロータを示す斜視図。
【
図12】第2実施例に係るモータのロータを示す分解斜視図。
【
図13】第2実施例に係るモータのロータに配置されるカバーの第1実施例を示す平面図。
【
図14】第2実施例に係るモータのロータに配置されるカバーの第2実施例を示す図面。
【
図15】第2実施例に係るモータのロータに配置されるカバーの第3実施例を示す図面。
【発明を実施するための形態】
【0055】
本発明は多様な変更を加えることができ、多様な実施例を有することができるところ、特定の実施例を図面に例示して説明する。しかし、これは本発明を特定の実施形態に対して限定しようとするものではなく、本発明の思想および技術範囲に含まれるすべての変更、均等物乃至代替物を含むものと理解されるべきである。
【0056】
第2、第1等のように序数を含む用語は多様な構成要素の説明に使われ得るが、前記構成要素は前記用語によって限定されはしない。前記用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ使われる。例えば、本発明の権利範囲を逸脱することなく第2構成要素は第1構成要素と命名され、同様に第1構成要素も第2構成要素と命名され得る。および/またはという用語は複数の関連した記載された項目の組み合わせまたは複数の関連した記載された項目のうちいずれかの項目を含む。
【0057】
ある構成要素が他の構成要素に「連結されて」いるとか「接続されて」いると言及された時には、その他の構成要素に直接的に連結されていたり、または接続されていてもよいが、中間に他の構成要素が存在してもよいものと理解されるべきである。反面、ある構成要素が他の構成要素に「直接連結されて」いるとか「直接接続されて」いると言及された時には、中間に他の構成要素が存在しないものと理解されるべきである。
【0058】
実施例の説明において、いずれか一つの構成要素が他の構成要素の「上(うえ)または下(した)(on or under)」に形成されるものと記載される場合において、上(うえ)または下(した)(on or under)は二つの構成要素が互いに直接(directly)接触したり、一つ以上の他の構成要素が前記二つの構成要素の間に配置されて(indirectly)形成されるものをすべて含む。また「上(うえ)または下(した)(on or under)」と表現される場合、一つの構成要素を基準として上側方向だけでなく下側方向の意味も含むことができる。
【0059】
本出願で使用された用語は単に特定の実施例を説明するために使われたものであって、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は文脈上明白に異なることを意味しない限り、複数の表現を含む。本出願で、「含む」または「有する」等の用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであって、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものなどの存在または付加の可能性をあらかじめ排除しないものと理解されるべきである。
【0060】
異なって定義されない限り、技術的または科学的な用語を含んで、ここで使われるすべての用語は本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。一般的に使われる辞書に定義されているような用語は、関連技術の文脈上有する意味と一致する意味を有すると解釈されるべきであり、本出願で明白に定義しない限り、理想的または過度に形式的な意味に解釈されない。
【0061】
以下、添付された図面を参照して実施例を詳細に説明するものの、図面符号にかかわらず、同一または対応する構成要素は同じ参照番号を付与し、これに対する重複する説明は省略する。
【0062】
第1実施例
【0063】
図1は第1実施例に係るモータを示す斜視図であり、
図2は
図1のA-Aを示す断面図である。
【0064】
図1~
図2を参照すると、第1実施例に係るモータ1はハウジング100、ロータ200、ステータ300、ロータ200とともに回転するシャフト400、整流子500、ブラシ600を含むことができる。
図2に図示された通り、シャフト400の上部と下部にはベアリング10が配置され得る。
【0065】
前記モータ1は一つの構造でスターターモータとオルタネーターの役割を遂行できるBSG(Belt Driven Starter Generator)で提供され得る。
【0066】
ハウジング100は前記モータ1の外形を形成することができる。
【0067】
ハウジング100はステータ300の一側(上部)に配置される第1ハウジング110とステータ300の他側(下部)に配置される第2ハウジング120を含むことができる。例えば、第1ハウジング110と第2ハウジング120はステータ300を挟んで互いに離隔するように配置され得る。
【0068】
第1ハウジング110は第1ハウジング本体111、第1ハウジング本体111の上部の一側に配置されるブラシホルダー112およびターミナル113を含むことができる。
【0069】
第1ハウジング本体111とブラシホルダー112は一体に形成され得る。そして、第1ハウジング本体111とブラシホルダー112は合成樹脂材質で形成され得る。それにより、前記モータ1の重さを減少させることができる。
【0070】
ターミナル113はステータ300に巻線されるコイル320の端部と電気的に連結され得る。
図1および
図2に図示された通り、ターミナル113は一領域が第1ハウジング本体111から露出するように配置され得る。この時、ターミナル113はインサート射出方式を通じて第1ハウジング本体111に配置され得る。
【0071】
ロータ200はステータ300の内側に配置される。そして、ロータ200の中央にはシャフト400が貫通するように配置され得る。
【0072】
図3は第1実施例に係るモータのロータを示す斜視図であり、
図4は第1実施例に係るモータのロータを示す分解斜視図である。
【0073】
図3および
図4を参照すると、前記ロータ200はロータコア210、ロータコア210に巻線されるコイル220およびカバー230を含むことができる。ここで、カバー230はロータコア210の上部と下部にそれぞれ配置され得る。この時、ロータコア210の上部と下部にそれぞれ配置されるカバー230は同一のものが提供され得るが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、気体の流動を考慮してカバー230に配置されるブレード233の形状または配置される位置が変化し得るため、上部に配置されるカバー230と下部に配置されるカバー230の形状は互いに異なってもよい。
【0074】
ロータコア210は円形の薄い鋼板の形態の複数個のプレートが積層された形状で実施されるかまたは一つの筒の形態で実施され得る。ロータコア210の中心にはシャフト400が結合されるホールが形成され得る。
【0075】
コイル220はロータコア210に巻線され得る。ここで、ロータ200はコイル220がロータコア210に巻線されたものをその例としているが、必ずしもこれに限定されるものではない。
【0076】
コイル220に電流が供給されると、ステータ300と電気的な相互作用が誘発されてロータ200は回転する。ここで、前記コイル220はステータ300に巻線されるコイルと区分されるように第1コイル220と命名され得る。
【0077】
カバー230はロータコア210の上部と下部にそれぞれ配置され得る。
【0078】
カバー230は第1コイル220を覆うように配置され得る。それにより、カバー230は第1コイル220の離脱を防止する。
【0079】
そして、カバー230はロータコア210に結合されて一体に回転する。
【0080】
図5は第1実施例に係るモータのロータに配置されるカバーを示す斜視図であり、
【0081】
図6は第1実施例に係るモータのロータに配置されるカバーを示す平面図であり、
図7は第1実施例に係るモータのロータに配置されるカバーを示す底面図であり、
図8は第1実施例に係るモータのロータに配置されるカバーを示す断面図である。
図5~
図8を参照してカバー230を説明するにおいて、ロータコア210の上部と下部に配置されるカバー230は配置される位置に差があるため、ロータコア210の上部に配置されるカバー230を対象として説明する。
【0082】
カバー230は本体231、カバーホール232、複数個のブレード233および第1突出部234を含むことができる。そして、カバー230は第2突出部235および溝236をさらに含むことができる。ここで、本体231、カバーホール232、ブレード233、第1突出部234、第2突出部235および溝236はダイカスト法によって形成され得る。それにより、本体231、ブレード233、第1突出部234および第2突出部235は一体に形成され得る。この時、第1突出部234は第1突起と呼ばれ、第2突出部235は第2突起と呼ばれ得る。
【0083】
カバー230の本体231はロータコア210に結合されてロータコア210と一体に回転する。
【0084】
本体231はロータコア210の上部に配置され得る。それにより、本体231は第1コイル220を覆うように配置され得る。
【0085】
図5を参照すると、本体231はプレート237とスリーブ238を含むことができる。
【0086】
プレート237はロータコア210の上部側に配置される。ここで、上部プレート237は円板状に形成され、シャフト400の配置のために中央にホールが形成され得る。
【0087】
スリーブ238はプレート237の外周面から下方に突出され得る。この時、スリーブ238は半径方向を基準としてロータコア210の外側に配置され得る。ここで、下方とは、軸方向を基準として下方向を意味し、上方とは、下方の反対方向を意味し得る。そして、前記軸方向(C方向)はシャフト400の長さ方向であり得る。この時、半径方向は軸方向(C方向)に垂直な方向であり得る。
【0088】
図5に図示された通り、スリーブ238は円筒状に形成され得る。
【0089】
カバーホール232は本体231のプレート237に形成され得る。カバーホール232はプレート237を軸方向に貫通するように形成され得る。
【0090】
図5を参照すると、カバーホール232は中心Cを基準として円周方向に沿って複数個が形成され得る。この時、カバーホール232は半径方向を基準としてブレード233より内側に配置され得る。
【0091】
ブレード233が回転することによって気体の流れが発生し、第1コイル220で発生する熱気は第2ホール234を通じて排出される。それにより、第1コイル220は冷却され得る。
【0092】
ブレード233は本体231から突出するように形成され得る。例えば、ロータコア210の上部に配置されるカバー230の場合、ブレード233は本体231から上方に突出するように形成され得る。そして、ロータコア210の下部に配置されるカバー230の場合、ブレード233は本体231から下方に突出するように形成され得る。
【0093】
複数個のブレード233は、
図5に図示された通り、円周方向に沿って互いに離隔して本体231のプレート237の上面237aに配置され得る。そして、複数個のブレード233はカバー230の中心Cを基準として縁側に配置され得る。
【0094】
前記ロータ200の回転時、ブレード233は気体の流れを発生させる冷却ファン(Cooling fan)の役割を遂行する。ブレード233は、
図5に図示された通り、気体の流れを発生させ易いように所定の曲率または曲面を有することができる。
【0095】
第1突出部234は本体231に形成され得る。
図5に図示された通り、複数個の第1突出部234は円周方向に沿って互いに離隔して本体231に形成され得る。例えば、複数個の第1突出部234はカバー230の中心Cを基準として縁側に配置され得る。
【0096】
ここで、ブレード233は所定の間隔で配置されたものをその例としているが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、前記隙間が不規則に配置されてもよい。
【0097】
第1突出部234は本体231の上面237aから軸方向に突出するように配置され得る。ここで、第1突出部234が所定の高さH1で形成されることによってプレート237の軸方向の厚さを減少させることができる。この時、空気の流動を考慮して第1突出部234の高さH1はブレード233の高さH2より小さく形成され得る。
【0098】
第1突出部234は少なくとも二つが形成され得る。しかし、第1突出部234はバランス補正地点に幅広く対応できるように三つ以上が配置されてもよいことは言うまでもない。
【0099】
バランス補正地点がプレート237のある位置に確定すると、前記補正地点に対応して第1突出部234の一領域を切削して前記モータ1のバランシングを遂行することができる。すなわち、第1突出部234は切削ポイントとして提供される。
【0100】
第1突出部234はプレート237の外側角から内側に突出するように配置され得る。すなわち、第1突出部234は中心Cを基準として最外郭に配置されるため、バランシング量を最小に具現化することができる。
【0101】
第1突出部234の外側面234aのうち一部はプレート237の外周面237cを延びるように配置され得る。
図6を参照すると、第1突出部234の外側面234aの一部はプレート237の外周面237cと同じ曲率(1/R)で形成され得る。
【0102】
そして、第1突出部234はブレード233の間に配置され得る。
【0103】
本体231のプレート237を基準として第2突出部235は第1突出部234を下方に延長させることができる。例えば、第1突出部234と第2突出部235の間にはプレート237が配置され得る。この時、第1突出部234の外側面234aと第2突出部235の外側面235aは同一垂直線上に配置され得る。
【0104】
それにより、第2突出部235は第1突出部234でのバランシング可能量を向上させることができる。
【0105】
そして、プレート237を基準として第2突出部235は第1突出部234と対称になるように形成されてもよい。
【0106】
ただし、第2突出部235の突出する高さは第1コイル220との干渉の有無を考慮して配置されなければならない。それにより、円周方向を基準として第2突出部235は第1コイル220の間に配置され得る。
【0107】
図7および
図8を参照すると、第2突出部235は本体231の下面237bから軸方向に突出するように配置され得る。この時、第2突出部235の突出する長さはスリーブ238の長さより小さい。
【0108】
第2突出部235は少なくとも二つが形成され得る。しかし、
図7に図示された通り、第2突出部235はバランス補正地点に幅広く対応できるように三つ以上が配置されてもよいことは言うまでもない。
【0109】
バランス補正地点がプレートのある位置に確定すると、前記補正地点に対応して第1突出部234の一領域を切削する時、第2突出部235の内部まで切削することができる。それにより、前記モータ1のバランシング遂行可能量はさらに向上する。
【0110】
第2突出部235はスリーブ238の内周面238aから内側に突出するように形成され得る。
【0111】
溝236は第1突出部234の上面234bに形成され得る。この時、ドリルのような工具を利用して第1突出部234に重量の減少を通じてバランシングが遂行され得るところ、溝236は上面234の中央に形成され得る。それにより、溝236はバランシングポイントとして提供され得る。
【0112】
一方、前記ロータ200はロータコア210とコイル220の間に配置されるインシュレーター240をさらに含むことができる。前記インシュレーター240はロータコア210とコイル220を絶縁させる。
【0113】
ステータ300はロータ200との電気的相互作用を誘発してロータ200の回転を誘導する。ステータ300はハウジング100の内側に配置され得る。
【0114】
ステータ300はステータコア310およびステータコア310に巻線されるコイル320を含むことができる。また、ステータ300はステータコア310とコイル320の間に絶縁のためにインシュレーター(図示されず)がさらに配置され得る。ここで、前記コイル320はロータ200に巻線されるコイル220と区分されるように第2コイル320と命名され得る。
【0115】
ステータコア310は複数個の分割コアが結合されて製作されるか一つのコアの形態で製作され得る。
【0116】
そして、ステータコア310に巻線された第2コイル320の端部は第1ハウジング110のターミナル113と電気的に連結され得る。
【0117】
図1および
図2を参照すると、ステータ300の上部には第1ハウジング110が配置され、ステータ300の下部には第2ハウジング120が配置され得る。
【0118】
それにより、ステータコア310の一部は第1ハウジング110と第2ハウジング120の間に露出され得る。したがって、ステータ300で発生した熱が外部に容易に排出され得る。しかし、必ずしもこれに限定されず、ステータ300はハウジング100の内部に配置されてもよい。
【0119】
シャフト400はロータ200の回転によってロータ200とともに回転する。この時、シャフト400はベアリング10によりハウジング100の内部で回転可能に支持され得る。
【0120】
一方、前記モータ1は回転するロータ200に電流を供給するためには整流子500とブラシ600を含むことができる。ここで、前記モータ1は整流子500とブラシ600を通じてロータ200に電流を供給するものをその例としているが、必ずしもこれに限定されない。
【0121】
整流子500はシャフト400に結合される。
図2に図示された通り、整流子500はシャフト400の外周面に配置され得る。そして、整流子500はロータ200の上側に配置され得る。そして、整流子500はロータ200に配置される第1コイル220と電気的に連結され得る。
【0122】
一方、ブラシ600は整流子500に接触してロータ200に外部駆動信号を印加することができる。
【0123】
ここで、ブラシ600はブラシホルダー112の一側に形成された開口を通じてブラシホルダー112に挿入され設置され得る。この時、ブラシ600は弾性部材によって整流子500に密着され得る。ここで、ブラシホルダー112はブラシ600を外部と絶縁させる。
【0124】
一方、第1ハウジング110と第2ハウジング120のそれぞれは、
図1に図示された通り、円周方向に沿って形成された複数個のハウジングホール114、121を含むことができる。ハウジングホール114、121は前記モータ1の内部で発生した熱を外部に放出する機能を遂行する。
【0125】
ロータ200の回転時、ブレード233により気体の流れが発生し、第1コイル220で発生する熱気はカバーホール232を通じて排出される。そして、前記熱気は半径方向に移動してハウジングホール114、121を通じて外部に迅速に排出される。このような構造は高速回転によって多量の熱が発生するモータに有利である。
【0126】
第2実施例
【0127】
図9は第2実施例に係るモータを示す斜視図であり、
図10は
図9のA1-A1線を示す断面図である。
【0128】
図9および
図10を参照すると、第2実施例に係るモータ1aはハウジング1100、ロータ1200、ステータ1300、ロータ1200とともに回転するシャフト1400、整流子1500、ブラシ1600を含むことができる。
図10に図示された通り、シャフト1400の上部と下部にはベアリング10が配置され得る。
【0129】
第2実施例に係るモータ1aを第1実施例に係るモータ1と比較すると、第2実施例に係るモータ1aはロータに配置されるカバーについて差がある。
【0130】
前記モータ1aは一つの構造でスターターモータとオルタネーターの役割を遂行できるBSG(Belt Driven Starter Generator)で提供され得る。
【0131】
ハウジング1100は前記モータ1aの外形を形成することができる。
【0132】
ハウジング1100はステータ1300の一側(上部)に配置される第1ハウジング1110とステータ1300の他側(下部)に配置される第2ハウジング1120を含むことができる。例えば、第1ハウジング1110と第2ハウジング1120はステータ1300を挟んで互いに離隔するように配置され得る。
【0133】
第1ハウジング1110は第1ハウジング本体1111、第1ハウジング本体1111の上部の一側に配置されるブラシホルダー1112およびターミナル1113を含むことができる。
【0134】
第1ハウジング本体1111とブラシホルダー1112は一体に形成され得る。そして、第1ハウジング本体1111とブラシホルダー1112は合成樹脂材質で形成され得る。それにより、前記モータ1aの重さを減少させることができる。
【0135】
ターミナル1113はステータ1300に巻線されるコイル1320の端部と電気的に連結され得る。
図9および
図10に図示された通り、ターミナル1113は一領域が第1ハウジング本体1111から露出するように配置され得る。
【0136】
ロータ1200はステータ1300の内側に配置される。そして、ロータ1200の中央にはシャフト1400が貫通するように配置され得る。
【0137】
図11は第2実施例に係るモータのロータを示す斜視図であり、
図12は第2実施例に係るモータのロータを示す分解斜視図である。
【0138】
図11および
図12を参照すると、前記ロータ1200はロータコア1210、ロータコア1210に巻線されるコイル1220およびカバー1230を含むことができる。ここで、カバー1230は本体1231、第1ホール1232、複数個のブレード1233、第2ホール1234および第1ホール1232に沿って移動するウェイト部1238を含むことができる。そして、ウェイト部1238はボルト1238aとウェイト1238bを含むことができる。
【0139】
一方、ロータ1200はコイル1220がロータコア1210に巻線されたものをその例としているが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、ロータコア1210の内部または外周面にマグネットが付着されてもよい。
【0140】
コイル1220に電流が供給されると、ステータ1300と電気的相互作用が誘発されてロータ1200は回転する。ここで、前記コイル1220はステータ1300に巻線されるコイルと区分されるように第1コイル1220と命名され得る。
【0141】
図11および
図12に図示された通り、カバー1230はロータコア1210の上部と下部にそれぞれ配置され得る。
【0142】
カバー1230は第1コイル1220を覆うように配置され得る。それにより、カバー1230は第1コイル1220の離脱を防止する。
【0143】
そして、カバー1230はロータコア1210に結合されてロータコア1210と一体に回転する。
【0144】
カバー1230の本体1231はロータコア1210に結合されて一体に回転する。
【0145】
本体1231は第1コイル1220を覆うように配置され得る。
【0146】
図13は、第2実施例に係るモータのロータに配置されるカバーの第1実施例を示す平面図である。
【0147】
図13を参照すると、第1ホール1232は本体1231に形成され得る。そして、第1ホール1232は所定の第1の長さL1で形成され得る。
【0148】
例えば、第1ホール1232は半径方向に長く形成される長孔で提供され得る。この時、第1ホール1232は半径方向に所定の第1の長さL1を有する。ここで、前記半径方向は軸方向(C方向)に平面上垂直な方向であり得る。そして、前記軸方向はシャフト1400の長さ方向である。
【0149】
第1ホール1232は、
図13に図示された通り、ブレード1233を基準として半径方向の内側に配置され得る。
【0150】
第1ホール1232にはウェイト部1238が移動可能に配置され得る。そして、第1ホール1232はウェイト部1238の移動を案内する。すなわち、ウェイト部1238は第1ホール1232に沿ってスライディング移動することができる。
【0151】
この時、第1ホール1232の幅はウェイト1238bと結合されるボルト1238aの端部側の直径より大きくウェイト1238bの直径より小さく形成され得る。
【0152】
第1ホール1232は複数個が本体1231に形成され得る。
図13に図示された通り、三つの第1ホール1232はカバー1230の中心Cを基準として円周方向に沿って120度間隔で配置され得る。すなわち、三つの第1ホール1232はカバー1230の中心Cを基準として回転対称となるように配置され得る。
【0153】
第1ホール1232は三つが配置されたものをその例としているが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、第1ホール1232は二個以上が配置され、バランス校正を考慮してロータ1200の中心Cを基準として回転対称となるように配置され得る。
【0154】
ブレード1233は本体1231から突出するように形成され得る。例えば、ロータコア1210の上部に配置されるカバー1230の場合、ブレード1233は本体1231から上部に突出するように形成され得る。そして、ロータコア1210の下部に配置されるカバー1230の場合、ブレード1233は本体1231から下部に突出するように形成され得る。
【0155】
複数個のブレード1233は、
図13に図示された通り、円周方向に沿って互いに離隔して本体1231に配置され得る。例えば、複数個のブレード1233はカバー1230の中心Cを基準として縁側に配置され得る。
【0156】
前記ロータ1200の回転時、ブレード1233は気体の流れを発生させる冷却ファン(Cooling fan)の役割を遂行する。ブレード1233は、
図13に図示された通り、気体の流れを発生させ易いように所定の曲率または曲面を有することができる。
【0157】
第2ホール1234は本体1231に形成され得る。
図13に図示された通り、複数個の第2ホール1234は円周方向に沿って互いに離隔して本体1231に形成され得る。例えば、複数個の第2ホール1234はカバー1230の中心Cを基準として縁側に配置され得る。
【0158】
したがって、ブレード1233が回転することによって気体の流れが発生し、第1コイル1220で発生する熱気は第2ホール1234を通じて排出される。それにより、第1コイル1220は冷却される。
【0159】
ここで、ブレード1233と第2ホール1234のそれぞれは所定の間隔で配置されたものをその例としているが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、前記隙間が不規則に配置されてもよい。
【0160】
一方、ブレード1233と第2ホール1234はプレス工程によって形成され得る。例えば、プレス工程によって本体1231の一領域が切開されるとともに折り曲げられてブレード1233が形成される。また、本体1231の一領域が折り曲げられることによって第2ホール1234が共に形成される。
【0161】
したがって、第2ホール1234はブレード1233の形状に対応する形状に形成され得る。すなわち、第2ホール1234の形状はブレード1233の形状と同じであり得る。そして、第2ホール1234はブレード1233に隣接するように形成され得る。
【0162】
一方、カバー1230の中央には中心部1235が形成され得る。中心部1235はシャフト1400の配置のために単独で提供され得る。
【0163】
図14は第2実施例に係るモータのロータに配置されるカバーの第2実施例を示す図面であって、
図14aは第2実施例に係るカバーの斜視図であり、
図14bは第2実施例に係るカバーの平面図である。
【0164】
図14を参照すると、第2実施例に係るカバー1230は本体1231、第1ホール1232、複数個のブレード1233、第2ホール1234、中心部1235および第1ホール1232から円周方向に形成された第3ホール1236を含むことができる。すなわち、第1実施例に係るカバー1230と第2実施例に係るカバー1230を比較すると、第2実施例に係るカバー1230は第3ホール1236の形成の有無において差がある。
【0165】
複数個の第3ホール1236は第1ホール1232の長さ方向に沿って所定の間隔で互いに離隔するように配置され得る。そして、第3ホール1236のそれぞれは第1ホール1232の側部側から円周方向に沿って所定の第2の長さL2で形成され得る。この時、第3ホール1236は第1ホール1232の両側に形成され得る。
【0166】
第1ホール1232から円周方向に複数個の第3ホール1236が延びるように形成されるため、ウェイト部1238は第3ホール1236を通じてバランス補正地点に幅広く対応することができる。ここで、ウェイト部1238は第1ホール1232または第3ホール1236に沿って移動することができる。
【0167】
例えば、バランス補正地点が第3ホール1236のある位置に確定すると、前記補正地点にウェイト部1238が移動してロータ1200をバランシングすることになる。
【0168】
ただし、前記第2の長さL2が長ければ長いほど補正地点に容易に対応することができるが、前記第2の長さL2はカバー1230の剛性を考慮して長さが制限され得る。
【0169】
この時、第3ホール1236の幅はボルト1238aの端部側の直径より大きくウェイト1238bの直径より小さく形成され得る。
【0170】
図15は第2実施例に係るモータのロータに配置されるカバーの第3実施例を示す図面であって、
図15aは第3実施例に係るカバーの斜視図であり、
図15bは第3実施例に係るカバーの平面図である。
【0171】
図15を参照すると、第3実施例に係るカバー1230は本体1231、第1ホール1232、複数個のブレード1233、第2ホール1234、中心部1235および第1ホール1232の長さ方向に垂直な方向に形成された第4ホール1237をさらに含むことができる。
【0172】
複数個の第4ホール1237は第1ホール1232の長さ方向に沿って所定の間隔で互いに離隔するように配置され得る。そして、第4ホール1237のそれぞれは第1ホール1232の側部側から突出するように所定の第3の長さL3で形成され得る。この時、第4ホール1237は第1ホール1232の長さ方向に垂直な方向に形成され得る。
【0173】
そして、前記第3の長さL3はボルト1238aの端部側の直径より長くウェイト1238bの直径より短く形成され得る。この時、第4ホール1237の幅はボルト1238aの端部側の直径より大きくウェイト1238bの直径より小さく形成され得る。
【0174】
したがって、第4ホール1237はロータ1200に作用する遠心力に対応してウェイト部1238が半径方向に移動することを防止する役割を遂行する。
【0175】
例えば、第1ホール1232に沿って半径方向に移動したウェイト部1238を第4ホール1237に配置することによって、バランスの調整と共にロータ1200に発生する遠心力に対応することができる。
【0176】
ウェイト部1238は質量の移動を通じてロータ1200のバランス校正作業を遂行できるようにする。この時、ウェイト部1238は第1ホール1232に沿って移動可能に配置され得る。そして、ウェイト部1238は第1ホール1232の任意の地点に固定されてロータ1200のバランスを合わせることができる。
【0177】
図12を参照すると、ウェイト部1238はボルト1238aおよびウェイト1238bを含むことができる。
【0178】
ボルト1238aは第1ホール1232を貫通して配置され得る。そして、ボルト1238aの端部にはウェイト1238bが配置され得る。この時、ボルト1238aの端部とウェイト1238bはねじ結合され得る。
【0179】
例えば、ボルト1238aは本体1231の上部で第1ホール1232を貫通して配置され、ウェイト1238bは本体1231の下部でボルト1238aの端部と結合される。そして、ボルト1238aが回転すると、ボルト1238aとウェイト1238bは互いに接近して本体1231に固定される。
【0180】
ここで、ウェイト1238bは、
図4に図示された通り、円筒状に形成されるものをその例としているが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、中央にホールが形成された正六面体状に形成されてもよい。この時、正六面体状のウェイトの幅は第1ホール1232の幅より大きく形成される。
【0181】
また、ウェイト1238bは多様な重量で提供され得る。
【0182】
したがって、ウェイト部1238は第1ホール1232に沿って移動した後、ボルト1238aまたはウェイト1238bの回転により本体1231に固定される。詳細には、ウェイト部1238は第1ホール1232に沿って移動した後、第1ホール1232の任意の地点に固定される。
【0183】
ここで、ウェイト部1238は第1ホール1232に配置されるものをその例としているが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、第2実施例に係るカバー1230の場合、ウェイト部1238は前記第3ホール1236に配置され得る。また、第3実施例に係るカバー1230の場合、ウェイト部1238は前記第4ホール236に配置され得る。
【0184】
したがって、ロータ1200のバランス補正地点が確定すると、前記補正地点にウェイト部1238を移動させて前記ロータ1200をバランシングすることになる。
【0185】
一方、前記ロータ1200はロータコア1210とコイル1220の間に配置されるインシュレーター1240をさらに含むことができる。前記インシュレーター1240はロータコア1210とコイル1220を絶縁させる。
【0186】
ステータ1300はロータ1200との電気的相互作用を誘発してロータ1200の回転を誘導する。ステータ1300はハウジング1100の内側に配置され得る。
【0187】
ステータ1300はステータコア1310およびステータコア1310に巻線されるコイル1320を含むことができる。また、ステータ1300はステータコア1310とコイル1320の間に絶縁のためにインシュレーター(図示されず)がさらに配置され得る。ここで、前記コイル1320はロータ1200に巻線されるコイル1220と区分されるように第2コイル1320と命名され得る。
【0188】
ステータコア1310は複数個の分割コアが結合されて製作されるか一つのコアの形態で製作され得る。
【0189】
そして、ステータコア1310に巻線された第2コイル1320の端部は第1ハウジング1110のターミナル1113と電気的に連結され得る。
【0190】
図9および
図10を参照すると、ステータ1300の上部には第1ハウジング1110が配置され、ステータ1300の下部には第2ハウジング1120が配置され得る。
【0191】
それにより、ステータコア1310の一部は第1ハウジング1110と第2ハウジング1120の間に露出され得る。したがって、ステータ1300で発生した熱が外部に容易に排出され得る。しかし、必ずしもこれに限定されず、ステータ1300はハウジング1100の内部に配置されてもよい。
【0192】
シャフト1400はロータ1200の回転によってともに回転する。この時、シャフト1400はベアリング10によりハウジング1100の内部で回転可能に支持され得る。
【0193】
一方、回転するロータ1200に電流を供給するためには整流子1500とブラシ1600を含むことができる。ここで、前記モータ1aは整流子1500とブラシ1600を通じてロータ1200に電流を供給するものをその例としているが、必ずしもこれに限定されない。
【0194】
整流子1500はシャフト1400に結合される。
図10に図示された通り、整流子1500はシャフト1400の外周面に配置され得る。そして、整流子1500はロータ1200の上側に配置され得る。そして、整流子1500はロータ1200に配置される第1コイル1220と電気的に連結される。
【0195】
一方、ブラシ1600は整流子1500に接触してロータ1200に外部駆動信号を印加することができる。
【0196】
ここで、ブラシ1600はブラシホルダー1112の一側に形成された開口を通じてブラシホルダー1112に挿入され設置され得る。この時、ブラシ1600は弾性部材によって整流子1500に密着され得る。ここで、ブラシホルダー1112はブラシ1600を外部と絶縁させる。
【0197】
一方、第1ハウジング1110と第2ハウジング1120のそれぞれは、
図9に図示された通り、円周方向に沿って形成された複数個のハウジングホール1114、1121を含むことができる。ハウジングホール1114、1121は前記モータ1aの内部で発生した熱を外部に放出する機能を遂行する。ここで、前記ハウジングホール1114、1121は通孔と呼ばれ得る。
【0198】
ロータ1200の回転時、ブレード1233により気体の流れが発生し、第1コイル1220で発生する熱気は第2ホール1234を通じて排出される。この時、前記熱気は第1ホール1232を通じて排出されてもよい。そして、前記熱気はハウジングホール1114、1121を通じて外部に迅速に排出される。このような構造は高速回転によって多量の熱が発生するモータに有利である。
【0199】
前記では本発明の実施例を参照して説明したが、該当技術分野の通常の知識を有する者は下記の特許請求の範囲に記載された本発明の思想および領域から逸脱しない範囲内で本発明を多様に修正および変更できることが理解できるであろう。そして、このような修正と変更に関係した差異点も添付された特許請求の範囲で規定する本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0200】
1、1a:モータ
10:ベアリング
100、1100:ハウジング
110、1110:第1ハウジング
120、1120:第2ハウジング
200、1200:ロータ
210、1210:ロータコア
220、1220:コイル
230、1230:カバー
231、1231:本体
1232:第1ホール
233、1233:ブレード
1234:第2ホール
1236:第3ホール
1237:第4ホール
1238:ウェイト部
1238a:ボルト
1238b:ウェイト
300、1300:ステータ
310、1310:ステータコア
400、1400:サプトゥ
500、1500:整流子
600、1600:ブラシ