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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-31
(45)【発行日】2022-11-09
(54)【発明の名称】換気アッセンブリ
(51)【国際特許分類】
   F24F 7/003 20210101AFI20221101BHJP
   B01D 45/08 20060101ALI20221101BHJP
   F24F 8/10 20210101ALI20221101BHJP
   F24F 13/28 20060101ALI20221101BHJP
【FI】
F24F7/003
B01D45/08 Z
F24F8/10
F24F13/28
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020570656
(86)(22)【出願日】2019-02-20
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-07-01
(86)【国際出願番号】 IB2019051379
(87)【国際公開番号】W WO2019171195
(87)【国際公開日】2019-09-12
【審査請求日】2020-09-29
(31)【優先権主張番号】102018000003381
(32)【優先日】2018-03-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】520341278
【氏名又は名称】アッカエッセディ ホールディング スマート デバイス エッセ.エッレ.エッレ.
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】パオロ、ナルシソ
【審査官】▲高▼藤 啓
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-104681(JP,A)
【文献】独国実用新案第29601387(DE,U1)
【文献】特開平07-332180(JP,A)
【文献】特開2003-181231(JP,A)
【文献】特開2013-138979(JP,A)
【文献】特開2003-010301(JP,A)
【文献】実開昭51-146481(JP,U)
【文献】特開昭55-021545(JP,A)
【文献】特表2017-525556(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2008/0006250(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 7/003
B01D 45/08
F24F 8/10
F24F 13/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
換気アッセンブリであって、前記換気アッセンブリは、
- 周囲の部屋からの空気の少なくとも1つの取り入れチャネル(2)と;
- 少なくとも1つの送出チャネル(3)と;
- 前記取り入れチャネル(2)と前記送出チャネル(3)との間の気流の少なくとも1つの発生デバイス(4)と;
- 前記気流の中の微粒子の存在を排除しない場合には減少させるための前記気流の少なくとも1つのフィルタリング・セクション(5;105)であって、前記フィルタリング・セクション(5;105)は、前記取り入れチャネル(2)の入口端部(8)と前記送出チャネル(3)の出口端部(9)との間の前記換気アッセンブリ(1)の任意のポイントに動作可能に位置決めされている、少なくとも1つのフィルタリング・セクション(5;105)と
を含み、
前記フィルタリング・セクション(5;105)は、少なくとも1つのフィルター(10;110)を含み、前記少なくとも1つのフィルター(10;110)は、
- コンテインメント本体部(12)であって、前記気流が前記コンテインメント本体部(12)を通過するために取り入れ開口部(13)および送出開口部(14)を設けられている、コンテインメント本体部(12)と;
- 1つまたは複数の気密のバルクヘッド(15)であって、前記バルクヘッド(15)は、前記コンテインメント本体部(12)の中に配置されており、前記気流を前記バルクヘッド(15)と衝突させるようにおよび前記コンテインメント本体部(12)の前記内側壁部と衝突させるように形状決めされており、前記バルクヘッド(15)および前記コンテインメント本体部(12)は、前記気流の中の前記微粒子を捕捉するのに適切な少なくとも1つのセクション部分を有しており、前記微粒子を前記少なくとも1つのセクション部分の中に保持するようになっており、前記バルクヘッド(15)は、螺旋形状を有し、かつ、前記取り入れ開口部(13)と前記送出開口部(14)との間で、前記螺旋形状によって前記気流の経路を特定している、1つまたは複数の気密のバルクヘッド(15)と
を有しており、
前記フィルタリング・セクション(105)は、互いに並列に動作可能に配置されている前記フィルター(110)のうちの2つ以上と、互いに直列に動作可能に配置されている前記フィルター(110)のうちの2つ以上とを含むことを特徴とする、換気アッセンブリ。
【請求項2】
前記バルクヘッド(15)の前記セクション部分は、前記バルクヘッド(15)をカバーするように配置されている粘弾性の特徴を備えた材料から構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の換気アッセンブリ。
【請求項3】
前記バルクヘッドの前記セクション部分は、前記バルクヘッドの軟化された部分によって構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の換気アッセンブリ。
【請求項4】
前記バルクヘッド(15)の少なくとも一部分は、イオン化された粒子を引き付けて保持するためにイオン化されていることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の換気アッセンブリ。
【請求項5】
前記換気アッセンブリは、少なくとも前記フィルターの前記取り入れ開口部の近くに配置されている少なくとも1つの乱流発生器を含むことを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の換気アッセンブリ。
【請求項6】
前記コンテインメント本体部(12)は、シリンダーとして形状決めされていることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の換気アッセンブリ。
【請求項7】
気流の前記発生デバイス(4)は、機械的なファンを含むことを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載の換気アッセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、換気部門に適用可能であり、部屋の換気および人々の補助換気の両方に関する。
【0002】
より詳細には、本発明は、部屋の換気のためにまたは人々の補助呼吸のために使用される空気の空気処理に関する。
【背景技術】
【0003】
知られているように、1つのポイントと別のポイントとの間で気流を生成させるための必要性が存在することが多い。典型的に、これは、換気アッセンブリによって実現され、換気アッセンブリは、そのような気流を取り入れチャネルと送出チャネルとの間で生成させ、取り入れチャネルの入口部は、それが設置されているエリアから空気を引き込み、送出チャネルの出口部は、関心のエリアへ空気を供給する。
【0004】
いくつかの例は、外側と閉鎖された部屋との間に気流を生成させる、強制換気アッセンブリおよび/または部屋の空調アッセンブリである。しかし、他の例は、空気浄化デバイスを表し、空気浄化デバイスは、それが存在している部屋から空気を引き込み、それを浄化した後に、それを同じ部屋の中へ再注入する。さらにより簡単な例は、典型的に医療分野で使用される補助呼吸アッセンブリである。
【0005】
すべての上述の例において、取り入れチャネルおよび送出チャネルに加えて、2つの間に気流を発生させるために設計されているデバイスが存在している。一般的に、このデバイスは、電動の機械的なファンであるが、それは、異なる起源のものであることが可能であり、それは、たとえば、手動で動作させられるアンビュー・バッグなどである。
【0006】
また、空気は、たとえば、粒子および微生物など、その純度を損なう要素を含有するということも知られている。これらの要素は、通常、人々によって呼吸されるが、しかし、それらは、健康被害を示す。したがって、この意味において、換気アッセンブリは、典型的に、気流のフィルタリング・セクションを含み、それは、可能な限り多くの微粒子を保持するように設計されており、また、いくつかのケースでは、その細菌負荷を排除または低減させることによって、フロー自身を衛生的にするように設計されている。
【0007】
公知のフィルタリング・セクションは、フィルタリング・バリアによって構成されており、フィルタリング・バリアは、気流によって横断されるのに適切であり、小さい寸法の微粒子をも保持するのに十分に細い格子を有している。他のケースでは、たとえば、バキューム・クリーナーのケースなどでは、サイクロン・フィルターが使用されることが多い。サイクロン・フィルターは、サイクロン気流の発生に基づいており、微粒子がフィルター壁部にぶつかり、落下することによって収集されるようになっている。
【0008】
すべてのそのようなケースにおいて、観察されることは、フィルタリング・セクションが気流に対してかなりの障害を構成するということである。たとえば、フィルタリング・バリアのケースでは、小さい粒子をフィルタリングする必要性は、非常に幅の狭くて太い格子を備えた材料の使用を要求する。したがって、気流の圧力降下が明らかである。この態様は、かなり重要なものである。その理由は、気流圧力が、典型的に、アッセンブリの良好な動作に極めて重要なものであり、これが、必要になるものよりも強力な気流発生デバイスを採用することを強制するからである。これは、換気アッセンブリの生産コストの観点から高価であるだけでなく、使用の間のエネルギー消費の観点からも高価である。したがって、フィルタリングの品質を犠牲にすることによって妥協に至ることが典型的に必要である。代替的に、より大きいフィルターが提供されなければならず、しかし、それは、非常に扱いにくくて高価である。しかし、この後者のケースでは、それは、生物医学部門におけるその使用に影響を与える。その理由は、患者および機械に対するそれらの設置は問題が多いからである。
【0009】
しかし、サイクロン・フィルターのケースでは、落下による収集は、常に効果的であるわけではなく、それらが、任意のケースにおいて、追加的なフィルタリング・バリアを頻繁に有するようになっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、微粒子および細菌負荷の存在が最大でも公知技術の同等のアッセンブリに等しい、出口部気流を取得することを可能にする換気アッセンブリを提供することによって、上記に指摘された欠点を少なくとも部分的に克服することである。
【0011】
本発明の別の目的は、換気アッセンブリを提供することであり、そのフィルタリング・セクションは、先行技術の同等のアッセンブリに対して、気流に対して低い障害を有している。
【0012】
さらなる目的は、本発明のアッセンブリが、扱いにくくなく、または、同じ全体的な寸法を有しており、先行技術の同等のアッセンブリよりも高いフィルタリング効率を有している、フィルタリング・セクションを提供するということである。
【0013】
別の目的は、本発明のアッセンブリが、生産コストの観点および動作コストの観点の両方から、公知の同等のアッセンブリよりも高価ではないということである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
前記目的および他の目的(それは、下記により明らかになることとなる)は、以下の特許請求の範囲にしたがった換気アッセンブリによって実現され、特許請求の範囲は、本特許の一体部として考えられるべきである。
【0015】
とりわけ、それは、周囲の部屋からの少なくとも1つの空気取り入れチャネルと、少なくとも1つの送出チャネルとを含む。少なくとも1つの気流発生デバイスは、それに動作可能に接続されており、それは、取り入れチャネルの入口部(周囲のエリアから空気を引き込む)から始まり、送出チャネルの出口部を通して吹かれる。
【0016】
本発明の態様によれば、アッセンブリは、気流自身の中の微粒子の存在を排除しない場合には減少させるための気流のフィルタリング・セクションを含む。この意味において、フィルタリング・セクションは、取り入れチャネル入口部と送出チャネル出口部との間の任意のポイントに配置され得る。
【0017】
本発明の別の態様によれば、フィルタリング・セクションは、少なくとも1つのフィルターを含み、少なくとも1つのフィルターは、コンテインメント本体部を有しており、コンテインメント本体部は、気流のための取り入れ開口部および送出開口部を設けられており、気流は、それを通過しなければならない。同じフィルターは、コンテインメント本体部の内側に1つまたは複数の気密のバルクヘッドを含み、気流をバルクヘッド自身と衝突させるように形状決めされている。しかし、バルクヘッドは、気流の中の微粒子によって浸透されるのに適切な少なくとも1つのセクション部分を有している。
【0018】
したがって、有利には、壁部に対する空気の衝突は、微粒子と壁部との衝突を引き起こし、結果的に、そこに浸透し、そこで捕捉されたままになる。さらに有利には、サイクロン換気アッセンブリにおいて起こるような、気流がそのような微粒子の一部を取り戻すという危険性が存在しない。
【0019】
気流はバルクヘッドを横断することができないため、それらは、典型的に、それを取り入れ導管から送出導管へ同伴する。したがって、有利には、それらは、空気の通過に対して重大な障害を構成せず、それによって、先行技術における負荷よりも低い負荷を保証する。
【0020】
さらに有利には、本発明のアッセンブリのフィルタリング・セクションは、同じフィルタリング効率を有する先行技術のものよりも小さくなっている。
【0021】
そのうえ、本発明のアッセンブリのフィルターは、公知の同等の換気アッセンブリのフィルターに対して低減された障害を提供するので、本発明のアッセンブリは、実行コストの観点および動作ステップの間のエネルギー消費の観点の両方から、より高価ではない。
【0022】
本発明の別の態様によれば、本発明のフィルタリング・セクションを構成するフィルターは、公知の同等のフィルターに対して小さいということが述べられてきたので、本発明のアッセンブリにおいて、フィルタリング・セクションは、互いに並列に動作可能に配置されている2つ以上のフィルター、および/または、互いに直列に動作可能に配置されている2つ以上のフィルターを含む。したがって、有利には、同じ全体的な寸法によって、本発明のアッセンブリの空気フィルタリング効率は、先行技術の同等のアッセンブリに対して強力に向上させられる。その理由は、それが複数のフィルターの協力に由来するからである。
【0023】
そのうえ、公知のフィルターのケースでは、格子のサイズに応じて、フィルタリング効率は、フィルターを直列に配置することによって、大きくは利益を与えない。対照的に、そのような構成によって、気流に対する障害は、受け入れられない様式で増加されることが多い。他方では、本発明のケースでは、フィルタリングが異なる様式で起こるので、フィルターを直列に追加することによって、全体的な効率が向上する。
【0024】
本発明のさらなる特徴および利点は、添付の図面の支援によって非限定的な例として図示されている、本発明による換気アッセンブリの好適であるが排他的ではない実施形態の詳細な説明を考慮して、より明らかになることとなる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明による換気アッセンブリを概略図で表す図である。
図2図1の換気アッセンブリのいくつかの詳細を表す図である。
図3図1の換気アッセンブリのいくつかの詳細を表す図である。
図4】本発明の換気アッセンブリの変形実施形態のいくつかの詳細を概略図で示す図である。
図5】本発明の換気アッセンブリの変形実施形態のいくつかの詳細を概略図で示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
上述の図を参照すると、とりわけ図1を参照すると、本発明による換気アッセンブリ1が本明細書で説明されている。
【0027】
換気アッセンブリ1は、さまざまな目的のために使用され得る。述べられているように、本発明は、機械的なまたは電気機械的な起源の強制換気を伴うアッセンブリに限定されず、手動で動作させられるものなどのような、異なって動作させられるアッセンブリにも限定されない。
【0028】
任意のケースにおいて、すべてのそのようなアッセンブリと同様に、本発明のアッセンブリも、取り入れチャネル2自身の開口部を取り囲む部屋からの少なくとも1つの空気取り入れチャネル2を含む。また、目的地において空気を吹くための送出チャネル3が存在しており、ここで、目的地は、人の口腔または閉鎖された部屋であることが可能であり、そこでは、空気を交換または調整する必要性が存在している。
【0029】
本発明のアッセンブリ1は、取り入れチャネル2と送出チャネル3との間に気流発生デバイス4をさらに含む。
【0030】
上記に述べられているように、発生デバイス4は、異なる方式で構築され得る。たとえば、それは、ファンもしくは真空ポンプ、または、手動で動作させられるアンビュー・バッグから構成され得る。換言すれば、そのようなコンポーネントの実施形態は、任意のタイプのものであることが可能であり、本発明に関して限定するものとして考えられるべきではない。その理由は、重要なことは、発生デバイス4が取り入れチャネル2と送出チャネル3との間に気流を発生させるということであるからである。したがって、本発明の換気アッセンブリ1が典型的に強制換気に関するタイプのものであるということになる。
【0031】
また、取り入れチャネルおよび送出チャネルの数、ならびに、気流発生デバイスの数は、本発明の限定特徴ではないということが明らかである。その理由は、説明されている換気アッセンブリにおいて、それらが使用の要件にしたがって任意の量であることが可能であるからである。
【0032】
本発明の態様によれば、アッセンブリ1は、また、気流のフィルタリング・セクション5を含み、送出チャネル3から出て来る空気の中の微粒子の存在を(排除しない場合には)減少させる。
【0033】
この目的のために、そのようなフィルタリング・セクション5の位置決めは、本発明の目的とは無関係であるということが明らかである。換言すれば、それは、取り入れチャネル2の入口端部8と送出チャネル3の出口端部9との間の任意のポイントに配置され得る。
【0034】
また、フィルタリング・セクションの数は、本発明の限定特質として意図されるべきではない。その理由は、説明されている換気アッセンブリにおいて、それらが、また、使用の要件にしたがって任意の量であることが可能であるからである。
【0035】
本発明の別の態様によれば、フィルタリング・セクション5は、少なくとも1つのフィルター10(図2おいて見ることができる)を含み、少なくとも1つのフィルター10は、コンテインメント本体部12を有しており、コンテインメント本体部12は、気流がそれを通過するために取り入れ開口部13および送出開口部14を設けられている。典型的に、コンテインメント本体部10は、円筒形状の形状を有しているが、この態様であっても、本発明を限定するものとして考えてはならず、コンテインメント本体部の形状は、任意のタイプのものである。また、取り入れ開口部および送出開口部の数は、本発明の非限定的な特質であり、そのような開口部は、任意の数であることが可能である。
【0036】
本発明のさらなる態様によれば、フィルター10は、その内側に、バルクヘッド15を含む(図3の中に見ることができる)。それは、気密になっており、また、取り入れ開口部13と送出開口部14との間での運送中に、気流をそれと衝突させるように、および、コンテインメント本体部12の内側壁部と衝突させるように形状決めされている。そのうえ、バルクヘッド15およびコンテインメント本体部12の内側壁部は、セクション部分を有しており、セクション部分は、バルクヘッド15の表面から始まっており、気流の中に存在する微粒子によって浸透されるのに適切である。
【0037】
したがって、有利には、バルクヘッド15は、気流がバルクヘッド15および上述の内側壁部と1つまたは複数の衝突を有することを引き起こす経路を気流が辿るように配置されている。しかし、バルクヘッド15およびコンテインメント本体部12の両方は気密であるので、バルクヘッド15は、典型的に、取り入れ開口部13と送出開口部14との間の気流を同伴し、したがって、気流がバルクヘッドを通過しなければならない公知のフィルターに関して、そのようなフローに対する最小の障害を構成する。
【0038】
依然として、有利には、バルクヘッド15およびコンテインメント本体部12の壁部との気流の衝突は、また、気流自身が運搬している微粒子および細菌がそれらと衝突することをもたらす。したがって、セクション部分に起因して、それらは、バルクヘッド15およびコンテインメント本体部12の中へ浸透し、そこで保持される。したがって、サイクロン・フィルターにおけるリスクのような、微粒子の一部が気流によって再び収集されて送出開口部14に持ち込まれるリスクが回避される。
【0039】
結果として、フィルター10は、気流に関する公知の技法と比較してより低い負荷を構成し、気流の圧力に穏やかに影響を与えるだけでなく、優秀なフィルタリング効率を取得し、(公知の同等のフィルターよりも一般的に高くない場合にも)公知の同等のフィルターに少なくとも等しい結果を取得することを可能にする。
【0040】
典型的に、気流の中に微粒子を保持するのに適切なセクション部分は、バルクヘッド15の表面およびコンテインメント本体部12の内側壁部をカバーするように配置されている粘弾性の特徴を備えた材料の層から構成されている。この意味における例は、水ベースのまたは脂肪ベースのゲルの使用である。しかし、この特徴は、本発明に関する限定特徴として考えられるべきではない。衝突を受けるセクション部分は、実際に、異なって作製され得る。別の実施形態によれば、実際に、バルクヘッドおよびコンテインメント本体部は、単一の材料から作製されており、セクション部分は、材料自身の表面的な軟化からなる。本発明の別の実施形態によれば、バルクヘッド全体が、微粒子によって浸透され得る。
【0041】
しかし、本発明の別の態様によれば、バルクヘッド15の一部分は、イオン化された微粒子を引き付けて保持するためにイオン化されるが、本発明のこの特徴も限定するものとして考えられるべきではない。
【0042】
また、フィルター10の中のバルクヘッドの数は、本発明に関する限定特徴ではないということが明らかである。その理由は、それらが換気アッセンブリ1の使用の目的にしたがって任意の量であることが可能であるからである。
【0043】
しかし、本発明のさらなる態様によれば、バルクヘッド15の形状決めは、それ自身との気流の衝突を推進させるだけでなく、取り入れ開口部13から送出開口部14へのそのような気流の通過を推進させるように行われる。この意味において本発明よれば、バルクヘッド15は、螺旋形状を有している。これは、有利には、運送中の気流に対抗する障害を低減させることを可能にし、同時に、乱流を発生させ、その中に含有されている微粒子とバルクヘッド15との間の最大の数の衝突を推進させる。
【0046】
そのうえ、本発明のさらなる例示的な実施形態によれば(また、図には示されていない)、螺旋状のバルクヘッドは、取り入れ開口部と送出開口部との間で、可変の減少するピッチを有している。このケースでは、有利には、通過セクションの漸進的な低減、および、乱流効果のさらなる増加が存在している。
【0047】
しかし、本発明のさらなる態様によれば、図には示されていないが、乱流発生器が、フィルター10の取り入れ開口部13の近くに存在している。いくつかの例示的な実施形態によれば、後者は、制御された乱流を発生させる機能を有する空気力学的なプロファイルから構成されている。これは、有利には、フィルター10の内側の優秀な乱流値を維持しながら、ヘッド損失を低減させるようにバルクヘッド15を形状決めすることができることを可能にする。前記プロファイルは、本発明の異なる実施形態によれば、複数であることが可能であり、差別化された通過セクション(また、ブローイング効果を取得するために減少している)を備えている。
【0048】
したがって、見られてきたように、フィルタリング・セクション5のフィルター10は、気流に対する同じ動作有効性を備えた状態で、先行技術の寸法よりも小さい寸法を有している。これは、同じ全体的な寸法を使用して、いくつかのフィルター10を組み合わせて使用することを可能にする。
【0049】
この意味において、図4に表されている本発明の変形実施形態によれば、フィルタリング・セクション105は、互いに並列に動作可能に配置されている第1の複数120のフィルター110を含む。このように、有利には、気流に対するフィルター110の動作は、気流自身に提示される障害を低減させることによって(ひいては、気流圧力に対するマイナスの効果を減少させることによって)分割される。
【0050】
結果として、本発明の別の態様によれば、また、実施形態変形例は、図5からも推測され得るように、気流のフィルタリング効率を向上させることを可能にする第1の複数120のフィルター110の配置(直列で動作可能である)を有している。
【0051】
有利には、したがって、フィルタリング効率を向上させながら気流圧力に対する影響を低く維持するために、複数のフィルター110を直列におよび/または並列に動作可能に配置させることを選択することが可能である。
【0052】
フィルターとフィルター・グループとの間の直列および並列の組み合わせが、本特許の保護の範囲から逸脱することなく、任意のタイプのものであることが可能であるということが明らかである。
【0053】
これらの態様を指摘するために、公知技術のフィルターのいくつかの例は、10cmのオーダーの直径を有するセクションを有する直径を有しており、また、10cmのオーダーの長さを有しているということが留意されるべきである。本発明のケースでは、同等のフィルター10は、1cmの直径および1センチメートルよりも小さい長さを有するセクションを有している。したがって、同じ体積において、本発明による多数のフィルター10が、並列におよび直列に配置され得るということが明らかである。とりわけ、10個のフィルター10が、単一のラインの上に直列に配置され得り、実質的にフィルタリング効率を10倍向上させる。
【0054】
したがって、動作可能なように、発生デバイス4は、外側から空気を引き込むことによって、取り入れチャネル2と送出チャネル3との間に気流を誘導する。気流がフィルタリング・セクション5を通過するときには、気流は、フィルター10を通過する。バルクヘッド15の螺旋構造は、最小の障害を伴って、フィルター10の出口部に向けて気流を同伴する。しかし、生成される乱流は、気流の中に浮遊している微粒子とバルクヘッド15との間に衝突を引き起こす。次いで、微粒子は、バルクヘッド15に浸透し、そこで捕捉されたままになる。
【0055】
先述のものを考慮すると、本発明の換気アッセンブリは、すべての意図した目的に到達するということが理解される。
【0056】
とりわけ、それは、公知技術の同等のアッセンブリに対して、気流に対して低減された障害を提示しながら、微粒子および細菌負荷の存在が最大でも先行技術の同等のアッセンブリに等しい、出口部気流を取得することを可能にする。
【0057】
最終的に、本発明のアッセンブリは、フィルタリング・セクションを提示し、そのフィルタリング・セクションは、扱いにくくなく、または、同じ全体的な寸法を有しており、先行技術の同等のアッセンブリよりも高いフィルタリング効率を有している。また、それは、生産コストの観点および動作コストの観点の両方から、より高価ではない。
【0058】
本発明は、多くの変化および変形を受けることが可能であり、それらは、すべて、添付の特許請求の範囲の中に含まれている。そのうえ、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の保護から逸脱することなく、すべての詳細には、他の技術的に同等のエレメントによってさらに交換され得り、材料は、必要に応じて異なっていてもよい。
図1
図2
図3
図4
図5