(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-31
(45)【発行日】2022-11-09
(54)【発明の名称】プラズマ発生装置
(51)【国際特許分類】
H05H 1/26 20060101AFI20221101BHJP
【FI】
H05H1/26
(21)【出願番号】P 2021550755
(86)(22)【出願日】2019-09-30
(86)【国際出願番号】 JP2019038520
(87)【国際公開番号】W WO2021064796
(87)【国際公開日】2021-04-08
【審査請求日】2021-10-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000237271
【氏名又は名称】株式会社FUJI
(74)【代理人】
【識別番号】110000992
【氏名又は名称】弁理士法人ネクスト
(74)【代理人】
【識別番号】100162237
【氏名又は名称】深津 泰隆
(74)【代理人】
【識別番号】100191433
【氏名又は名称】片岡 友希
(72)【発明者】
【氏名】岩田 卓也
【審査官】中尾 太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-059548(JP,A)
【文献】特開2017-217650(JP,A)
【文献】特開2019-050216(JP,A)
【文献】特開2019-067609(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05H 1/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理ガス発生装置が発生した処理ガスを導入する処理ガス導入口と、
前記処理ガス導入口から導入された前記処理ガスをプラズマ化して、プラズマガスを発生させるプラズマ発生部と、
前記プラズマ発生部により発生された前記プラズマガスを前記プラズマ発生部内から導出するプラズマガス導出口と、
不活性ガス発生装置が発生した圧縮不活性ガスを導入する不活性ガス導入口と、
前記プラズマガス導出口から導出された前記プラズマガスと前記不活性ガス導入口から導入された前記圧縮不活性ガスを混合したプラズマ混合ガスを外部に排出するノズルと、
前記プラズマガス導出口と前記ノズルとの間を接続し、前記プラズマガスが流れるプラズマ流路と、
前記不活性ガス導入口から導入された前記圧縮不活性ガスを前記プラズマ流路内に供給する不活性ガス供給路と、
を備え
、
前記不活性ガス供給路は、
前記圧縮不活性ガスの下流側への供給量を絞る絞り部
を有する、
プラズマ発生装置。
【請求項2】
前記絞り部は、前記圧縮不活性ガスを高速化して、前記プラズマ流路内に供給する、
請求項
1に記載のプラズマ発生装置。
【請求項3】
処理ガス発生装置が発生した処理ガスを導入する処理ガス導入口と、
前記処理ガス導入口から導入された前記処理ガスをプラズマ化して、プラズマガスを発生させるプラズマ発生部と、
前記プラズマ発生部により発生された前記プラズマガスを前記プラズマ発生部内から導出するプラズマガス導出口と、
不活性ガス発生装置が発生した圧縮不活性ガスを導入する不活性ガス導入口と、
前記プラズマガス導出口から導出された前記プラズマガスと前記不活性ガス導入口から導入された前記圧縮不活性ガスを混合したプラズマ混合ガスを外部に排出するノズルと、
前記不活性ガス導入口と前記ノズルとの間を接続し、前記圧縮不活性ガスが流れる不活性ガス流路と、
前記プラズマガス導出口から導出された前記プラズマガスを前記不活性ガス流路内に供給するプラズマガス供給路と、
を備え
、
前記不活性ガス流路は、
前記圧縮不活性ガスの下流側への供給量を絞る絞り部
を有する、
プラズマ発生装置。
【請求項4】
前記絞り部は、前記圧縮不活性ガスを高速化して、前記プラズマ混合ガスを前記ノズルに供給する、
請求項3に記載のプラズマ発生装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、大気圧でプラズマを発生させるプラズマ発生装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、プラズマ発生器の流出路から水平方向に流出したプラズマを、垂直方向から噴出した圧縮された不活性ガスによりプラズマ流路の下面に沿って流すようにした大気圧プラズマ発生装置が記載されている。この大気圧プラズマ発生装置では、不活性ガスにより増幅されたプラズマが、プラズマ流路から延出した傾斜面の傾斜部及び垂直部に沿って流れ、垂直部の下方に配設された被処理体にプラズマ処理する。
【0003】
図4は、特許文献1に記載の大気圧プラズマ発生装置とは異なり、プラズマ発生器の流出路から流出したプラズマの方向を変えずに、ノズルから噴出させるようにした、従来のプラズマ発生器200を示している。このプラズマ発生器200は、導入口212から処理ガスを導入して、反応室216内に供給し、反応室216内でプラズマガスを発生させて、ノズル230からプラズマガスを噴出する。
【0004】
プラズマガスの生成は、反応室216内の内圧や気体の流れ方に依存する。具体的には、反応室216内の内圧が上昇し過ぎると、放電が開始されない。また、反応室216内の気体に渦が発生すると、プラズマの生成が不安定になって、プラズマ処理にムラが発生したり、内部ノズルの損傷が激しくなって、内部ノズルの寿命が短くなったりする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、被処理体の形状やプラズマ処理を施したい幅などにより、先端ノズルの形状には様々なニーズがある。先端ノズルの形状が変われば、導入口から先端ノズルまでの気体の流れが変わり、反応室内の内圧や気体の流れも変化する。
【0007】
このため、プラズマガスの照射幅や照射距離、あるいは内部ノズル寿命など、要求仕様を満たす先端ノズルの形状を設計するために試行錯誤しなければならず、多大な手間や工数がかかっている。
【0008】
そこで、本願は、多大な手間や工数をかけずに先端ノズルの形状を変更することが可能となるプラズマ発生装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本願のプラズマ発生装置は、処理ガス発生装置が発生した
処理ガスを導入する処理ガス導入口と、処理ガス導入口から導入された処理ガスをプラズマ化して、プラズマガスを発生させるプラズマ発生部と、プラズマ発生部により発生されたプラズマガスをプラズマ発生部内から導出するプラズマガス導出口と、不活性ガス発生装置が発生した圧縮不活性ガスを導入する不活性ガス導入口と、プラズマガス導出口から導出されたプラズマガスと不活性ガス導入口から導入された圧縮不活性ガスを混合したプラズマ混合ガスを外部に排出するノズルと、プラズマガス導出口とノズルとの間を接続し、プラズマガスが流れるプラズマ流路と、不活性ガス導入口から導入された圧縮不活性ガスをプラズマ流路内に供給する不活性ガス供給路と、を備え、不活性ガス供給路は、圧縮不活性ガスの下流側への供給量を絞る絞り部を有する。
【発明の効果】
【0010】
本願によれば、多大な手間や工数をかけずに先端ノズルの形状を変更することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本願の第1実施形態に係るプラズマ発生装置の概略構成を示すブロック図である。
【
図2】
図1のプラズマ発生装置に含まれるプラズマ発生器の概略構成を示す斜視断面図である。
【
図3】本願の第2実施形態に係るプラズマ発生装置に含まれるプラズマ発生器の斜視断面図である。
【
図4】従来のプラズマ発生装置に含まれるプラズマ発生器の斜視断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本願の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0013】
(第1実施形態)
図1は、本願の第1実施形態に係るプラズマ発生装置1の概略構成を示している。
【0014】
本実施形態のプラズマ発生装置1は、大気圧下でプラズマガスを発生させ、そのプラズマガスを被処理体に噴射することにより、被処理体に対してプラズマ処理を行うものである。
【0015】
プラズマ発生装置1は、
図1に示すように、プラズマガスを発生させるプラズマ発生器20と、プラズマ発生器20を制御する制御装置80とにより、主として構成されている。
【0016】
プラズマ発生器20は、電極35と、処理ガス供給装置60と、不活性ガス供給装置62とを備えている。処理ガス供給装置60は、プラズマガスの基になる処理ガスを、後述する処理ガス導入口33(
図2参照)に供給するものである。処理ガスは、希ガスや窒素ガス等の不活性ガスと、酸素等の活性ガスとを所定の割合で混合したものである。電極35は、後述する反応室36(
図2参照)内に設けられ、反応室36内に擬似アークを発生させる。処理ガスは、この擬似アークを通過する際にプラズマ化され、プラズマガスとなる。不活性ガス供給装置62は、圧縮した不活性ガス(以下「圧縮不活性ガス」という)を、後述する不活性ガス導入口44(
図2参照)に供給するものである。
【0017】
制御装置80は、コンピュータを主体として構成されたコントローラ82と、電極35を制御する制御回路84と、処理ガス供給装置60を駆動する第1駆動回路86と、不活性ガス供給装置62を駆動する第2駆動回路88とを備えている。
【0018】
コントローラ82は、制御回路84を制御することにより、電極35への印加電圧を制御する。また、コントローラ82は、第1駆動回路86を制御することにより、処理ガス供給装置60が供給する処理ガスの供給量を制御する。さらに、コントローラ82は、第2駆動回路88を制御することにより、不活性ガス供給装置62が供給する圧縮不活性ガスの供給量を制御する。
【0019】
図2は、プラズマ発生器20の概略構成を示している。プラズマ発生器20は、主として、プラズマガスを生成するプラズマ生成部30と、生成したプラズマガスを噴射するノズル50とによって構成されている。
【0020】
プラズマ生成部30は、本体31を備えている。本体31の内部には、反応室36が形成され、反応室36に処理ガスを導入する処理ガス導入路32も形成されている。処理ガス導入路32の上流側端部は、開口され、処理ガス導入口33として機能する。また、処理ガス導入路32の下流側端部も、開口され、反応室36へ処理ガスを供給する処理ガス供給口34として機能する。
【0021】
反応室36内には、上記電極35が設けられている。電極35を設ける位置は、各種考えられるが、本実施形態では、プラズマガスを生成する方法に特徴がある訳ではなく、公知の方法を用いればよいので、具体的な位置については言及しない。
【0022】
反応室36の底面には、反応室36で生成されたプラズマガスを下流側に導出する孔38が形成され、プラズマガス導出口38として機能する。プラズマガス導出口38に連結して、本体側プラズマ通路40が形成されている。本体側プラズマ通路40の他端は、プラズマガスと不活性ガスとを混合する混合室42に連結されている。そして、混合室42の底面は開口し、ノズル50内に形成されたノズル側プラズマ通路52と連結されている。ノズル側プラズマ通路52の下端は開口し、噴射口54として機能する。
【0023】
ノズル50に近い本体31内には、混合室42に圧縮不活性ガスを導入する不活性ガス導入路46が形成されている。不活性ガス導入路46の上流側端部は、開口され、不活性ガス導入口44として機能する。不活性ガス導入路46の下流側端部には、圧縮不活性ガスの下流側への供給量を絞る内部ノズル48が形成されている。内部ノズル48から排出された不活性ガスは、混合室42に供給される。
【0024】
以上のように構成されたプラズマ発生器20において、コントローラ82は、制御回路84を制御することにより、電極35から擬似アークが発生するような電圧を電極35に印加する。
【0025】
また、コントローラ82は、第1駆動回路86を制御することにより、処理ガス供給装置60から処理ガスを処理ガス導入口33に供給する。処理ガス導入口33に供給された処理ガスは、処理ガス導入路32を通って、反応室36に供給される。処理ガスは、反応室36内で、上述のようにプラズマ化され、プラズマガスとして、プラズマガス導出口38から導出される。
【0026】
一方、コントローラ82は、第2駆動回路88を制御することにより、不活性ガス供給装置62から圧縮不活性ガスを不活性ガス導入口44に供給する。不活性ガス導入口44に供給された圧縮不活性ガスは、不活性ガス導入路46を通って、内部ノズル48に供給される。内部ノズル48は、供給された圧縮不活性ガスの供給量を絞るため、内部ノズル48からは非常に高速(例えば、超音速)の不活性ガスが排出される。そして、内部ノズル48から排出された不活性ガスは、混合室42内で膨張するため、ベンチュリ効果により、内部ノズル48付近の混合室42内の圧力が低下する。これにより、本体側プラズマ通路40内のプラズマガスが混合室42内に吸い込まれ、プラズマガスは、高速の不活性ガスとともに、ノズル側プラズマ通路52を通って、噴射口54から噴射される。
【0027】
以上説明したように、本実施形態のプラズマ発生装置1は、処理ガス供給装置60が発生した処理ガスを導入する処理ガス導入口33と、処理ガス導入口33から導入された処理ガスをプラズマ化して、プラズマガスを発生させる反応室36と、反応室36により発生されたプラズマガスを反応室36内から導出するプラズマガス導出口38と、不活性ガス供給装置62が発生した圧縮不活性ガスを導入する不活性ガス導入口44と、プラズマガス導出口38から導出されたプラズマガスと不活性ガス導入口44から導入された圧縮不活性ガスを混合したプラズマ混合ガスを外部に排出するノズル50と、を備えている。
【0028】
このように、本実施形態のプラズマ発生装置1では、反応室36からはプラズマガスのみが導出され、混合室42内で、高流速の不活性ガスと混合されて、高流速のプラズマガスが生成され、ノズル50から外部に噴出されるので、被処理体の形状に適したノズル50の設計を個別に行うことができる。
【0029】
また、反応室36内の処理ガスのガス流量を変えることで、プラズマガスのラジカル密度を変化させることができ、さらに、圧縮不活性ガスのガス流量を変えることで、ノズル50から噴射するプラズマガスのガス流量やラジカル密度を変化させることができる。つまり、プラズマ処理の能力を容易に変更することができる。
【0030】
ちなみに、本実施形態において、処理ガス供給装置60は、「処理ガス発生装置」の一例である。反応室36は、「プラズマ発生部」の一例である。不活性ガス供給装置62は、「不活性ガス発生装置」の一例である。
【0031】
また、本実施形態のプラズマ発生装置1は、プラズマガス導出口38とノズル50との間を接続し、プラズマガスが流れる本体側プラズマ通路40、混合室42及びノズル側プラズマ通路52と、不活性ガス導入口44から導入された圧縮不活性ガスを本体側プラズマ通路40、混合室42及びノズル側プラズマ通路52内に供給する不活性ガス導入路46と、をさらに備えている。
【0032】
ちなみに、本体側プラズマ通路40、混合室42及びノズル側プラズマ通路52は、「プラズマ流路」の一例である。不活性ガス導入路46は、「不活性ガス供給路」の一例である。
【0033】
また、不活性ガス導入路46は、圧縮不活性ガスの下流側への供給量を絞る内部ノズル48を有し、内部ノズル48は、圧縮不活性ガスを高速化して、本体側プラズマ通路40、混合室42及びノズル側プラズマ通路52内に供給する、
【0034】
ちなみに、内部ノズル48は、「絞り部」の一例である。
【0035】
(第2実施形態)
図3は、本願の第2実施形態に係るプラズマ発生装置に含まれるプラズマ発生器を示している。
【0036】
本実施形態のプラズマ発生装置は、上記第1実施形態のプラズマ発生装置1に対して、プラズマ発生器100の構成のみが異なっている。したがって、本実施形態のプラズマ発生装置においても、プラズマ発生装置1に含まれる構成の一部、具体的には、制御装置80、電極35、処理ガス供給装置60及び不活性ガス供給装置62は、そのまま用い、各構成についての説明は省略する。
【0037】
上記第1実施形態のプラズマ発生器20は、プラズマ流路、つまり、本体側プラズマ通路40、混合室42及びノズル側プラズマ通路52からなる通路に、不活性ガス導入路46から圧縮不活性ガスを供給する。これに対して、本実施形態のプラズマ発生器100は、不活性ガス通路にプラズマガスを供給する点が異なっている。したがって、プラズマ発生器100の構成において、プラズマ発生器20と対応する構成についての説明は省略する。
【0038】
プラズマ生成部110は、本体111を備えている。本体111に形成されている、反応室116、処理ガス導入路112、処理ガス導入口113、処理ガス供給口114、プラズマガス導出口118及び本体側プラズマ通路120はそれぞれ、上記第1実施形態における本体31に形成されている、反応室36、処理ガス導入路32、処理ガス導入口33、処理ガス供給口34、プラズマガス導出口38及び本体側プラズマ通路40に対応する。
【0039】
本体側プラズマ通路120の他端は、プラズマガスと不活性ガスとを混合する混合室122に連結されている。
【0040】
本体111の外側には、圧縮不活性ガスを導入する不活性ガス導入路126が形成されている。不活性ガス導入路126の上流側端部は、開口され、不活性ガス導入口124として機能する。不活性ガス導入路126の下流側端部には、圧縮不活性ガスの下流側への供給量を絞る内部ノズル128が形成されている。内部ノズル128から排出された不活性ガスは、混合室122に供給される。
【0041】
そして、混合室122の底面は開口し、ノズル130内に形成されたノズル側プラズマ通路132と連結されている。ノズル側プラズマ通路132の下端は開口し、噴射口134として機能する。
【0042】
以上のように構成されたプラズマ発生器100において、コントローラ82は、制御回路84を制御することにより、電極35から擬似アークが発生するような電圧を電極35に印加する。
【0043】
また、コントローラ82は、第1駆動回路86を制御することにより、処理ガス供給装置60から処理ガスを処理ガス導入口113に供給する。処理ガス導入口113に供給された処理ガスは、処理ガス導入路112を通って、反応室116に供給される。処理ガスは、反応室116内で、上述のようにプラズマ化され、プラズマガスとして、プラズマガス導出口118から導出される。
【0044】
一方、コントローラ82は、第2駆動回路88を制御することにより、不活性ガス供給装置62から圧縮不活性ガスを不活性ガス導入口124に供給する。不活性ガス導入口124に供給された圧縮不活性ガスは、不活性ガス導入路126を通って、内部ノズル128に供給される。内部ノズル128は、供給された圧縮不活性ガスの供給量を絞るため、内部ノズル128からは非常に高速(例えば、超音速)の不活性ガスが排出される。そして、内部ノズル128から排出された不活性ガスは、混合室122内で膨張するため、ベンチュリ効果により、内部ノズル128付近の混合室122内の圧力が低下する。これにより、本体側プラズマ通路120内のプラズマガスが混合室122内に吸い込まれ、プラズマガスは、高速の不活性ガスとともに、ノズル側プラズマ通路132を通って、噴射口134から噴射される。
【0045】
このように、本実施形態のプラズマ発生装置も、上記第1実施形態のプラズマ発生装置1と同様に、反応室116からはプラズマガスのみが導出され、混合室122内で、高流速の不活性ガスと混合されて、高流速のプラズマガスが生成され、ノズル130から外部に噴出されるので、被処理体の形状に適したノズル130の設計を個別に行うことができる。
【0046】
また、反応室116内の処理ガスのガス流量を変えることで、プラズマガスのラジカル密度を変化させることができ、さらに、圧縮不活性ガスのガス流量を変えることで、ノズル130から噴射するプラズマガスのガス流量やラジカル密度を変化させることができる。つまり、プラズマ処理の能力を容易に変更することができる。
【0047】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものでなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
【符号の説明】
【0048】
1:プラズマ発生装置 20,100:プラズマ発生器 33,113:処理ガス導入口 35:電極 36,116:反応室 38,118:プラズマガス導出口 40,120:本体側プラズマ通路 42,122:混合室 44,124:不活性ガス導入口 46,126:不活性ガス導入路 48,128:内部ノズル 50,130:ノズル 52,132ノズル側プラズマ通路 54,134:噴射口 60:処理ガス供給装置 62:不活性ガス供給装置 80:制御装置 82:コントローラ 84:制御回路 86:第1駆動回路 88:第2駆動回路