(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-31
(45)【発行日】2022-11-09
(54)【発明の名称】拡張式金属シールバルブ及びその駆動装置
(51)【国際特許分類】
F16K 31/122 20060101AFI20221101BHJP
【FI】
F16K31/122
(21)【出願番号】P 2021552763
(86)(22)【出願日】2020-10-14
(86)【国際出願番号】 CN2020120810
(87)【国際公開番号】W WO2021143221
(87)【国際公開日】2021-07-22
【審査請求日】2021-11-30
(31)【優先権主張番号】202010034695.0
(32)【優先日】2020-01-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521395953
【氏名又は名称】浙江石化閥門有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】王忠淵
(72)【発明者】
【氏名】蘇荊攀
(72)【発明者】
【氏名】谷遼勇
(72)【発明者】
【氏名】呉懐敏
(72)【発明者】
【氏名】薛紅権
(72)【発明者】
【氏名】楊隆傑
(72)【発明者】
【氏名】項力勝
(72)【発明者】
【氏名】章苗苗
(72)【発明者】
【氏名】黄家巧
【審査官】橋本 敏行
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第2411396(CN,Y)
【文献】中国特許出願公開第102878344(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0014868(US,A1)
【文献】英国特許出願公告第00574608(GB,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16K 1/00-3/36
31/12-31/165
31/36-31/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
拡張式金属シールバルブの駆動装置であって、バルブステム(1)と、ストレートストローク駆動機構(2)と、回転駆動機構(3)と、ダブルアクションスイッチ機構(4)とを含み、前記ストレートストローク駆動機構(2)の可動端は前記バルブステム(1)に嵌合され且つその上下直線運動を駆動し、前記回転駆動機構(3)の可動端は前記バルブステム(1)に嵌合され且つその正回転と逆回転を駆動し、前記バルブステム(1)のストレートストローク及び正回転と逆回転角度は、いずれも前記ダブルアクションスイッチ機構(4)により制御され、
前記ストレートストローク駆動機構(2)は上部シリンダーブロック(21)と、上部シリンダーシート(22)と、上部シリンダーヘッド(23)と、ピストン(24)とを含み、前記上部シリンダーヘッド(23)及び上部シリンダーシート(22)はいずれも前記バルブステム(1)に嵌合され且ついずれもそれぞれ第1の出入り孔(25)を有し、前記上部シリンダーブロック(21)の上下両端はそれぞれ上部シリンダーヘッド(23)及び上部シリンダーシート(22)の外周にシールで接続されて1つのキャビティを形成し、前記ピストン(24)の内輪は前記バルブステム(1)に取り付けられ且つその外輪は前記上部シリンダーブロック(21)の内壁にシールで摺動係合され、
前記回転駆動機構(3)は下部シリンダーシート(31)と、下部シリンダーブロック(32)と、接続スリーブ(33)と、前記接続スリーブ(33)に取り付けられる回転コンポーネントとを含み、前記下部シリンダーブロック(32)の上下両端はそれぞれ上部シリンダーシート(22)と下部シリンダーシート(31)の外周にシールで接続されて1つのキャビティを形成し、前記接続スリーブ(33)は前記バルブステム(1)に嵌合され且つ両者が連動して接続され、前記回転コンポーネントは複数ペアの固定プレート(34)と回転プレート(35)を含み、前記固定プレート(34)と回転プレート(35)はいずれもそれぞれ前記接続スリーブ(33)と下部シリンダーブロック(32)との間に垂直且つ径方向に沿ってシールで取り付けられ、前記回転プレート(35)の一端が前記接続スリーブ(33)に固定接続され且つ他端が前記下部シリンダーブロック(32)の内壁にシールで摺動係合され、前記固定プレート(34)と下部シリンダーブロック(32)に貫通する第2の出入り孔(36)が設けられ、前記固定プレート(34)と回転プレート(35)との間に可変サイズの圧力室が形成さ
れ、
前記接続スリーブ(33)の内孔に縦方向に設けられ且つ上下に貫通する複数のガイド溝(331)が設けられ、前記バルブステム(1)にガイド溝(331)と摺動係合する複数のガイドキー(332)が設けられ、
前記固定プレート(34)の左右両側面に調整ネジ(342)が設けられる、
ことを特徴とする拡張式金属シールバルブの駆動装置。
【請求項2】
前記バルブステム(1)のピストン(24)に対応する位置にベアリングシート(26)が設けられ、前記ベアリングシート(26)とピストン(24)の内輪との間にベアリング(27)が設けられ、前記ベアリングシート(26)にベアリング(27)の上面に当接するロックナット(28)がさらに設けられる、
ことを特徴とする請求項1に記載の拡張式金属シールバルブの駆動装置。
【請求項3】
前記第2の出入り孔(36)は下部シリンダーブロック(32)の2つの第1のネジ孔(361)と固定プレート(34)の2つの第2のネジ孔(362)から構成され、2つの第1のネジ孔(361)は縦方向に設けられ且つ2つの第2のネジ孔(362)と1対1に対応し、前記固定プレート(34)の両側面に第2のネジ孔(362)に連通する貫通孔(341)がそれぞれ設けられる、
ことを特徴とする請求項1に記載の拡張式金属シールバルブの駆動装置。
【請求項4】
前記下部シリンダーブロック(32)の外面に押圧リング(37)が被覆され、前記押圧リング(37)の内壁に水平に設けられる2本の通気リング溝(371)が設けられ、前記通気リング溝(371)と下部シリンダーブロック(32)の外面との間にゴムシールプレート(38)が設けられ、前記通気リング溝(371)の口端にリング状に設けられ且つゴムシールプレート(38)を取り付けるための取り付け溝(372)が設けられ、前記ゴムシールプレート(38)に第1のネジ孔(361)に対応する貫通口(381)が設けられ、前記押圧リング(37)に通気リング溝(371)と連通するパイプジョイント(373)が設けられる、
ことを特徴とする請求項3に記載の拡張式金属シールバルブの駆動装置。
【請求項5】
前記ダブルアクションスイッチ機構(4)は、
前記バルブステム(1)の先端に固定して取り付けられ、且つ周方向に外向きに延出する位置決めバー(42)が設けられる位置決め盤(41)と、
前記上部シリンダーヘッド(23)の上面に縦方向に固定して取り付けられる昇降スイッチシート(43)と、
前記上部シリンダーヘッド(23)の上面に固定して取り付けられる回転スイッチシート(44)のペアとを含み、
前記昇降スイッチシート(43)上の縦方向に対向して設けられ且つ適切な間隔を有する第1の近接スイッチ(431)が設けられ、前記位置決め盤(41)は2つの第1の近接スイッチ(431)の間に位置し、各回転スイッチシート(44)にいずれも1つの第2の近接スイッチ(441)が設けられ、前記位置決めバー(42)の回転範囲は2つの第2の近接スイッチ(441)の間にある、
ことを特徴とする請求項1に記載の拡張式金属シールバルブの駆動装置。
【請求項6】
前記下部シリンダーシート(31)の下方にそれを取り付けるためのブラケット(5)が設けられ、前記ブラケット(5)、下部シリンダーシート(31)及び上部シリンダーヘッド(23)の3者はタイロッドとナットを介して固定接続される、
ことを特徴とする請求項1に記載の拡張式金属シールバルブの駆動装置。
【請求項7】
バルブヘッド(6)と、コンビネーションバルブコア(9)と、バルブシート(7)と、バルブブロック(8)とを含む拡張式金属シールバルブであって、前記バルブヘッド(6)にさらに請求項1~
6のいずれか一項に記載の駆動装置が取り付けられ、前記コンビネーションバルブコア(9)は中央のウェッジコーン(91)と両側のバルブプレート(92)から構成され、前記ウェッジコーン(91)及びバルブプレート(92)はT形溝を介して摺動接続され、前記ウェッジコーン(91)及びバルブステム(1)はネジと横ピンを介して一体に連結され、バルブステム(1)につれて昇降及び回転することができる、
ことを特徴とする拡張式金属シールバルブ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はバルブ分野に関し、具体的に拡張式金属シールバルブ及びその駆動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
拡張式金属シールバルブはゲートバルブとボールバルブ構造及び動作原理の組み合わせであり、そのバルブコアは3つの部品で組み合わせられ、中間はウェッジコーンであり、両側はT型の溝を介して2つのバルブプレートに接続され、コンビネーションバルブコアと呼ばれる。ウェッジコーン及びバルブステムはネジと横ピンを介して一体に連結され、バルブステムにつれて昇降及び回転することができる。ウェッジコーンとバルブプレートは、ウェッジコーンの5度斜面のガイドレールを介して接続され、これらはウェッジコーンの上昇につれて収束し、ウェッジコーンの下降につれて両側に拡張し、バルブベースのシール面に当接することができる。上リミットリングと下リミットリングの制限により、バルブプレートはウェッジコーンにつれて上昇又は下降することはできず、バルブステムに垂直な平面において拡張又は収縮という平面移動をすること、及びウェッジコーンにつれて回転することしかできない。バルブプレートが収縮するとき、バルブプレートのシール面とバルブベースのシール面が離れ、バルブコアアセンブリの上昇及び回転するとき、シールペア間に摩擦がないため、開く手間が省け、バルブの耐用年数が長くなる。バルブコアアセンブリが90度回転するとき、ウェッジコーン中間の貫通孔とバルブブロックの流路孔が一致し、バルブが開放状態にある。バルブステムが逆に90度回転し、バルブプレートが閉鎖位置にあり、ウェッジコーンがバルブステムにつれて下へ移動し、バルブプレートを両側に拡張し、バルブベースのシール面に押し当てるようにし、バルブの閉鎖を実現する。従来技術では、バルブステムの昇降と90度回転を同時に制御する駆動装置がなく、操作が非常に不便である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
背景技術の不足を克服するために、本発明は動作安定性に優れ、自動化程度が高い拡張式金属シールバルブの駆動装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明が採用する技術的解決手段は次のとおりであり、拡張式金属シールバルブの駆動装置であって、バルブステムと、ストレートストローク駆動機構と、回転駆動機構と、ダブルアクションスイッチ機構とを含み、前記ストレートストローク駆動機構の可動端は前記バルブステムに嵌合され且つその上下直線運動を駆動し、前記回転駆動機構の可動端は前記バルブステムに嵌合され且つその正回転と逆回転を駆動し、前記バルブステムのストレートストローク及び正回転と逆回転角度は、いずれも前記ダブルアクションスイッチ機構により制御される。
【0005】
前記ストレートストローク駆動機構は上部シリンダーブロックと、上部シリンダーシートと、上部シリンダーヘッドと、ピストンとを含み、前記上部シリンダーヘッド及び上部シリンダーシートはいずれも前記バルブステムに嵌合され且ついずれもそれぞれ第1の出入り孔を有し、前記上部シリンダーブロックの上下両端はそれぞれ上部シリンダーヘッド及び上部シリンダーシートの外周にシールで接続されて1つのキャビティを形成し、前記ピストンの内輪は前記バルブステムに取り付けられ且つその外輪は前記上部シリンダーブロックの内壁にシールで摺動係合される。
【0006】
前記バルブステムのピストンに対応する位置にベアリングシートが設けられ、前記ベアリングシートとピストンの内輪との間にベアリングが設けられ、前記ベアリングシートにベアリングの上面に当接するロックナットがさらに設けられる。
【0007】
前記回転駆動機構は下部シリンダーシートと、下部シリンダーブロックと、接続スリーブと、前記接続スリーブに取り付けられる回転コンポーネントとを含み、前記下部シリンダーブロックの上下両端はそれぞれ上部シリンダーシートと下部シリンダーシートの外周にシールで接続されて1つのキャビティを形成し、前記接続スリーブは前記バルブステムに嵌合され且つ両者が連動して接続され、前記回転コンポーネントは複数ペアの固定プレートと回転プレートを含み、前記固定プレートと回転プレートはいずれもそれぞれ前記接続スリーブと下部シリンダーブロックとの間に垂直且つ径方向に沿ってシールで取り付けられ、前記回転プレートの一端が前記接続スリーブに固定接続され且つ他端が前記下部シリンダーブロックの内壁にシールで摺動係合され、前記固定プレートと下部シリンダーブロックに貫通する第2の出入り孔が設けられ、前記固定プレートと回転プレートとの間に可変サイズの圧力室が形成される。
【0008】
前記第2の出入り孔は下部シリンダーブロックの2つの第1のネジ孔と固定プレートの2つの第2のネジ孔から構成され、2つの第1のネジ孔は縦方向に設けられ且つ2つの第2のネジ孔と1対1に対応し、前記固定プレートの両側面に第2のネジ孔に連通する貫通孔がそれぞれ設けられる。
【0009】
前記接続スリーブの内孔に縦方向に設けられ且つ上下に貫通する複数のガイド溝が設けられ、前記バルブステムにガイド溝と摺動係合する複数のガイドキーが設けられ、
前記固定プレートの左右両側面に調整ネジが設けられる。
【0010】
前記下部シリンダーブロックの外面に押圧リングが被覆され、前記押圧リングの内壁に水平に設けられる2本の通気リング溝が設けられ、前記通気リング溝と下部シリンダーブロックの外面との間にゴムシールプレートが設けられ、前記通気リング溝の口端にリング状に設けられ且つゴムシールプレートを取り付けるための取り付け溝が設けられ、前記ゴムシールプレートに第1のネジ孔に対応する貫通口が設けられ、前記押圧リングに通気リング溝と連通するパイプジョイントが設けられる。
【0011】
前記ダブルアクションスイッチ機構は、
前記バルブステムの先端に固定して取り付けられ、且つ周方向に外向きに延出する位置決めバーが設けられる位置決め盤と、
前記上部シリンダーヘッドの上面に縦方向に固定して取り付けられる昇降スイッチシートと、
前記上部シリンダーヘッドの上面に固定して取り付けられる回転スイッチシートのペアとを含み、
前記昇降スイッチシート上の縦方向に対向して設けられ且つ適切な間隔を有する第1の近接スイッチが設けられ、前記位置決め盤は2つの第1の近接スイッチの間に位置し、各回転スイッチシートにいずれも1つの第2の近接スイッチが設けられ、前記位置決めバーの回転範囲は2つの第2の近接スイッチの間にある。
【0012】
前記下部シリンダーシートの下方にそれを取り付けるためのブラケットが設けられ、前記ブラケット、下部シリンダーシート及び上部シリンダーヘッドの3者はタイロッドとナットを介して固定接続される。
【0013】
拡張式金属シールバルブであって、バルブヘッドと、コンビネーションバルブコアと、バルブシートと、バルブブロックとを含み、前記バルブヘッドにさらに上記の駆動装置が取り付けられ、前記コンビネーションバルブコアは中央のウェッジコーンと両側のバルブプレートから構成され、前記ウェッジコーン及びバルブプレートはネジと横ピンを介して一体に連結され、バルブステムにつれて昇降及び回転することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明の有益な効果は以下のとおりである。
1、本技術的解決手段は、ストレートストローク駆動機構によってバルブステムの上下運動を制御し、さらに回転駆動機構によってバルブステムの軸心周りの正回転と逆回転を制御し、ダブルアクションスイッチ機構によってストレートストローク駆動機構及び回転駆動機構の開閉を制御し、操作が簡単であり、制御精度が高い。
2、本技術的解決手段におけるストレートストローク駆動機構は、ピストンの上下にある2つのキャビティから1つを選択して加圧することにより、ピストンの上昇又は下降動作を実現し、ピストンが運動する時にバルブステムの同期昇降を駆動し、構造が簡単で、動作安定性に優れる。
3、本技術的解決手段における回転駆動機構は固定プレートとシリンダーブロックにおける第2の出入り孔に加圧することにより、回転プレートと固定プレートとの間のキャビティは圧力の変化に伴い、回転プレートは、固定プレートに近づくか又は離れると同時に接続スリーブを介してバルブステムの回転を駆動し、回転精度が高く、動作安定性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の実施例の拡張式金属シールバルブの構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下図面を参照して本発明の実施例をさらに説明する。
【0017】
図に示すように、拡張式金属シールバルブの駆動装置であって、バルブステム1と、ストレートストローク駆動機構2と、回転駆動機構3と、ダブルアクションスイッチ機構4とを含み、前記ストレートストローク駆動機構2の可動端は前記バルブステム1に嵌合され且つその上下直線運動を駆動し、前記回転駆動機構3の可動端は前記バルブステム1に嵌合され且つその正回転と逆回転を駆動し、前記バルブステム1のストレートストローク及び正回転と逆回転角度は、いずれも前記ダブルアクションスイッチ機構4により制御され、本技術的解決手段は、ストレートストローク駆動機構によってバルブステムの上下運動を制御し、さらに回転駆動機構によってバルブステムの軸心周りの正回転と逆回転を制御し、ダブルアクションスイッチ機構によってストレートストローク駆動機構及び回転駆動機構の開閉を制御し、操作が簡単であり、制御精度が高く、本実施例におけるストレートストローク駆動機構2及び回転駆動機構は空気圧構造を採用し、以下の内容は、空気圧構造を採用する技術的解決手段を紹介する。
【0018】
前記ストレートストローク駆動機構2は上部シリンダーブロック21と、上部シリンダーシート22と、上部シリンダーヘッド23と、ピストン24とを含み、前記上部シリンダーヘッド23及び上部シリンダーシート22はいずれも前記バルブステム1に嵌合され且ついずれもそれぞれ第1の出入り孔25を有し、前記上部シリンダーブロック21の上下両端はそれぞれ上部シリンダーヘッド23及び上部シリンダーシート22の外周にシールで接続されて1つのキャビティを形成し、前記ピストン24の内輪は前記バルブステム1に取り付けられ且つその外輪は前記上部シリンダーブロック21の内壁にシールで摺動係合され、本技術的解決手段におけるストレートストローク駆動機構は、ピストンの上下にある2つのキャビティから1つを選択して加圧することにより、ピストンの上昇又は下降動作を実現し、ピストンが運動する時にバルブステムの同期昇降を駆動し、構造が簡単で、動作安定性に優れ、前記ピストンは前記バルブステムに嵌合され且つその上下回転を駆動するが、両者の間は対向して回転することができる。
【0019】
前記バルブステム1のピストン24に対応する位置にベアリングシート26が設けられ、前記ベアリングシート26とピストン24の内輪との間にベアリング27が設けられ、前記ベアリングシート26にベアリング27の上面に当接するロックナット28がさらに設けられ、バルブステムが回転するときにピストンが回転するのを防ぎ、摩擦力を増大させ、2つのロックナットの間に緩み防止ワッシャーが取り付けられ、本実施例におけるベアリングはフラットローラーベアリングを採用する。
【0020】
前記回転駆動機構3は下部シリンダーシート31と、下部シリンダーブロック32と、接続スリーブ33と、前記接続スリーブ33に取り付けられる回転コンポーネントとを含み、前記下部シリンダーブロック32の上下両端はそれぞれ上部シリンダーシート22と下部シリンダーシート31の外周にシールで接続されて1つのキャビティを形成し、前記接続スリーブ33は前記バルブステム1に嵌合され且つ両者が連動して接続され、前記回転コンポーネントは複数ペアの固定プレート34と回転プレート35を含み、前記固定プレート34と回転プレート35はいずれもそれぞれ前記接続スリーブ33と下部シリンダーブロック32との間に垂直且つ径方向に沿ってシールで取り付けられ、前記回転プレート35の一端が前記接続スリーブ33に固定接続され且つ他端が前記下部シリンダーブロック32の内壁にシールで摺動係合され、前記固定プレート34と下部シリンダーブロック32に貫通する第2の出入り孔36が設けられ、前記固定プレート34と回転プレート35との間に可変サイズの圧力室が形成され、本技術的解決手段における回転駆動機構は固定プレートとシリンダーブロックにおける第2の出入り孔に加圧することにより、回転プレートと固定プレートとの間のキャビティは圧力の変化に伴い、回転プレートは、固定プレートに近づくか又は離れると同時に接続スリーブを介してバルブステムの回転を駆動し、回転精度が高く、動作安定性に優れる。
【0021】
また、本実施例における固定プレート及び回転プレートは3組あり、バルブステムの円周方向に均等に分布して設けられる。
【0022】
前記第2の出入り孔36は下部シリンダーブロック32の2つの第1のネジ孔361と固定プレート34の2つの第2のネジ孔362から構成され、2つの第1のネジ孔361は縦方向に設けられ且つ2つの第2のネジ孔362と1対1に対応し、前記固定プレート34の両側面に第2のネジ孔362に連通する貫通孔341がそれぞれ設けられ、第2の出入り孔は2組あり、一組を吸気孔とし、一組を排気孔とし、
図2に示すように、第1の固定プレートの一側の回転プレートは吸気孔を介して第1の固定プレートから離れ、第2の固定プレートに近づき、回転プレートと第2の固定プレートとの間の気体を第2の固定プレートから排出する。
【0023】
前記接続スリーブ33の内孔に縦方向に設けられ且つ上下に貫通する複数のガイド溝331が設けられ、前記バルブステム1にガイド溝331と摺動係合する複数のガイドキー332が設けられ、前記ガイド溝は上下に貫通し、バルブステムは接続スリーブ内で自由に上下に運動することができるが、回転時に接続スリーブによって制限され、両者は連動して回転し、
前記固定プレート34の左右両側面に調整ネジ342が設けられ、調整ネジの取り付け深さを螺合することにより回転プレートの回転範囲を制御し、それによりバルブステムの回転角度を調整する。
【0024】
前記下部シリンダーブロック32の外面に押圧リング37が被覆され、前記押圧リング37の内壁に水平に設けられる2本の通気リング溝371が設けられ、前記通気リング溝371と下部シリンダーブロック32の外面との間にゴムシールプレート38が設けられ、前記通気リング溝371の口端にリング状に設けられ且つゴムシールプレート38を取り付けるための取り付け溝372が設けられ、前記ゴムシールプレート38に第1のネジ孔361に対応する貫通口381が設けられ、前記押圧リング37に通気リング溝371と連通するパイプジョイント373が設けられ、このように設計される目的は1つの吸気パイプジョイントが吸気し、3つの膨張した固定プレートが同時に3つの圧力室に膨張するようにすることである。
【0025】
前記ダブルアクションスイッチ機構4は、
前記バルブステム1の先端に固定して取り付けられ、且つ周方向に外向きに延出する位置決めバー42が設けられる位置決め盤41と、
前記上部シリンダーヘッド23の上面に縦方向に固定して取り付けられる昇降スイッチシート43と、
前記上部シリンダーヘッド23の上面に固定して取り付けられる回転スイッチシート44のペアとを含み、
前記昇降スイッチシート43上の縦方向に対向して設けられ且つ適切な間隔を有する第1の近接スイッチ431が設けられ、前記位置決め盤41は2つの第1の近接スイッチ431の間に位置し、各回転スイッチシート44にいずれも1つの第2の近接スイッチ441が設けられ、前記位置決めバー42の回転範囲は2つの第2の近接スイッチ441の間にあり、
バルブステムが上昇又は下降する場合、位置決め盤は2つの第1の近接スイッチの範囲内にあり、第1の近接スイッチに近づくと、制御装置に信号を送信し、制御装置はさらに膨張装置を制御して各圧力室に膨張し、
バルブステムが正回転と逆回転する場合、位置決めバーの回転範囲は2つの第2の近接スイッチの間にあり、動作原理は第1の近接スイッチと同じで、制御装置に信号を送信する。
【0026】
前記下部シリンダーシート31の下方にそれを取り付けるためのブラケット5が設けられ、前記ブラケット5、下部シリンダーシート31及び上部シリンダーヘッド23の3者はタイロッドとナットを介して固定接続される。
【0027】
拡張式金属シールバルブであって、バルブヘッド6と、コンビネーションバルブコア9と、バルブシート7と、バルブブロック8とを含み、前記バルブヘッド6にさらに上記の駆動装置が取り付けられ、前記コンビネーションバルブコア9は中央のウェッジコーン91と両側のバルブプレート92から構成され、前記ウェッジコーン91及びバルブプレート92はT形溝を介して接続され、前記ウェッジコーン91及びバルブステム1はネジと横ピンを介して一体に連結され、バルブステム1につれて昇降及び回転することができ、本技術的解決手段におけるバルブは上記の全ての技術的効果を有する。
【0028】
本発明の説明において、なお、用語「中央」、「縦方向」、「横方向」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「上部」、「底部」、「内側」、「外側」などで示される方位又は位置関係は、図面に示す方位又は位置関係に基づくものであり、本発明を説明し、説明を簡略化するためのものにすぎず、装置又は要素が特定の方位を持たなければならず、特定の方位で構築及び操作されなければならないように示したり暗示したりするのではなく、したがって本発明の限定として理解することはできない。さらに、「第1」及び「第2」という用語は、目的を説明するのみ使用され、相対的な重要性を示したり暗示したりすると理解すべきではない。
【0029】
本発明の説明において、なお、特に明記及び限定されない限り、用語「取り付け」、「連結」及び「接続」は、広い意味で理解されるべきであり、例えば、固定接続であってもよく、取り外し可能な接続や一体的接続であってもよく、機械的接続や電気的接続であってもよく、直接接続や仲介者を介して間接的に接続することや2つの素子内部の接続であってもよい。当業者にとって、本発明における上記の用語の特定の意味は、特定の状況に応じて理解することができる。なお、本発明の説明において、「複数」とは、特に明記しない限り、2つ又は2つ以上を意味する。
【0030】
各当業者であれば分かるように、上記具体的な実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明の技術的思想は本発明に限定されるものではなく、本発明の思想を使用したいかなる変更は、いずれも本特許請求の範囲内に含まれるべきである。