(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-01
(45)【発行日】2022-11-10
(54)【発明の名称】コンピュータシステムおよびゲームの管理方法
(51)【国際特許分類】
A63F 13/77 20140101AFI20221102BHJP
A63F 13/79 20140101ALI20221102BHJP
A63F 13/35 20140101ALI20221102BHJP
A63F 13/55 20140101ALI20221102BHJP
【FI】
A63F13/77
A63F13/79
A63F13/35
A63F13/55
(21)【出願番号】P 2020098577
(22)【出願日】2020-06-05
【審査請求日】2020-07-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000129149
【氏名又は名称】株式会社カプコン
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】綾野 智章
【審査官】西村 民男
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-268528(JP,A)
【文献】特開2007-083024(JP,A)
【文献】国際公開第2008/132851(WO,A1)
【文献】「スマブラSP」どのコントローラーで遊ぶ? プレイ人数を想定したコントローラー選びがポイント!,GAME Watch[online],2018年12月14日,https://game.watch.impress.co.jp/docs/series/ggl/1158417.html,[2021年8月16日検索]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24,13/00-13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを介して行われるゲームを管理するコンピュータシステムであって、
前記ゲームの進行のための入力を行うコントローラの分類に関する情報である分類情報に基づいて、
前記ゲームのゲームプレイごとに、前記コントローラの分類に関する分析を行う分析部と、
分析結果を表示する表示部とを備え、
前記分類情報は、異なるゲーム装置に接続された複数の前記コントローラについての分類に関する情報を含む
ことを特徴とするコンピュータシステム。
【請求項2】
請求項1において、
前記分析部は、前記ゲームをプレイするプレイヤの識別情報ごとに関連付けられた前記分類情報に基づいて、前記分析を行うことを特徴とするコンピュータシステム。
【請求項3】
請求項1または2において、
前記分析部は、前記ゲームが行われた大会ごとに、前記分析を行うことを特徴とするコンピュータシステム。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1つにおいて、
前記コントローラの分類は、前記コントローラに含まれる操作子に基づいて定められていることを特徴とするコンピュータシステム。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1つにおいて、
前記分類情報は、前記コントローラに割り振られている識別情報を基にした情報であるコンピュータシステム。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1つにおいて、
前記ゲームでは、ゲームをプレイする時に、複数の前記コントローラを同時に使用可能であることを特徴とするコンピュータシステム。
【請求項7】
請求項6において、
前記分析部は、前記ゲームにおいて、同時に使用されたコントローラの組み合わせに関する分析を行うことを特徴とするコンピュータシステム。
【請求項8】
コンピュータを介して行われるゲームを管理するコンピュータシステムであって、
前記ゲームの進行のための入力を行うコントローラの分類に関する情報である分類情報に基づいて、前記コントローラの分類に関する分析を行う分析部を備え、
前記分析部は、前記分類情報に基づいて、前記分類ごとの前記コントローラの使用率を算出することを特徴とするコンピュータシステム。
【請求項9】
コンピュータを介して行われるゲームを管理するコンピュータシステムであって、
前記ゲームの進行のための入力を行うコントローラの分類に関する情報である分類情報に基づいて、前記コントローラの分類に関する分析を行う分析部を備え、
前記ゲームは、前記ゲームを行うプレイヤによって選択されたオブジェクトを、前記コントローラへの入力に基づいて、仮想空間内において動作させることにより進行され、
前記分析部は、前記分類情報に基づいて、前記オブジェクトの使用率を算出することを特徴とするコンピュータシステム。
【請求項10】
コンピュータを介して行われるゲームを管理するコンピュータシステムであって、
前記ゲームの進行のための入力を行うコントローラの分類に関する情報である分類情報に基づいて、前記コントローラの分類に関する分析を行う分析部を備え、
前記ゲームでは、前記コントローラに対する有効操作に応じて、仮想空間内におけるオブジェクトが所定の動作を行い、
前記分析部は、前記ゲームのプレイ中における前記コントローラに対する入力履歴および前記分類情報に基づいて、前記有効操作の成功率を算出することを特徴とするコンピュータシステム。
【請求項11】
コンピュータを介して行われるゲームを管理するコンピュータシステムであって、
前記ゲームの進行のための入力を行うコントローラの分類に関する情報である分類情報に基づいて、前記コントローラの分類に関する分析を行う分析部を備え、
前記分析部は、前記ゲームをプレイするプレイヤごとの前記コントローラの使用率を算出することを特徴とするコンピュータシステム。
【請求項12】
コンピュータを介して行われるゲームを管理するコンピュータシステムであって、
前記ゲームの進行のための入力を行うコントローラの分類に関する情報である分類情報に基づいて、前記コントローラの分類に関する分析を行う分析部を備え、
前記分析部は、前記ゲームが行われた大会ごとに前記コントローラの使用率を算出することを特徴とするコンピュータシステム。
【請求項13】
コンピュータを介して行われるゲームを管理するゲームの管理方法であって、
前記ゲームの進行のための入力を行うコントローラの分類に関する情報である分類情報に基づいて、
前記ゲームのゲームプレイごとに、前記コントローラの分類に関する分析を行うステップと、
分析結果を表示するステップとを含み、
前記分類情報は、異なるゲーム装置に接続された複数の前記コントローラについての分類に関する情報を含む
ことを特徴とするゲームの管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、コンピュータシステムおよびゲームの管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ゲームやスポーツなどの大会を観戦者に観戦させるシステムが知られている。特許文献1には、ゲーム大会の進行にあわせて、ゲームの動画データを配信する動画配信サービスなどが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ゲームでは、コントローラなどへの操作入力に応じて、仮想空間内のキャラクタが動作する。使用するコントローラによって、ゲームプレイの巧拙が変化するため、ゲームを行うプレイヤにとって、ゲームプレイにおいてどのようなコントローラを使用するかは重要な問題である。
【0005】
本開示の目的は、ゲームプレイに使用されるコントローラに関する情報をユーザに提供できるコンピュータシステムおよびゲームの管理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明は、コンピュータを介して行われるゲームを管理するコンピュータシステムであって、
前記ゲームの進行のための入力を行うコントローラの分類に関する情報である分類情報に基づいて、前記ゲームのゲームプレイごとに、前記コントローラの分類に関する分析を行う分析部と、
分析結果を表示する表示部とを備え、
前記分類情報は、異なるゲーム装置に接続された複数の前記コントローラについての分類に関する情報を含む
ことを特徴とするコンピュータシステムである。
【0007】
また、第1の発明において、
前記分析部は、前記ゲームをプレイするプレイヤの識別情報ごとに関連付けられた前記分類情報に基づいて、前記分析を行う、ことができる。
【0008】
また、第1の発明において、
前記分析部は、前記ゲームが行われた大会ごとに、前記分析を行う、ことができる。
【0009】
また、第1の発明において、
前記コントローラの分類は、前記コントローラに含まれる操作子に基づいて定められている、ことができる。
【0010】
また、第1の発明において、
前記分類情報は、前記コントローラに割り振られている識別情報を基にした情報である、ことができる。
【0011】
また、第1の発明において、
前記ゲームでは、ゲームをプレイする時に、複数の前記コントローラを同時に使用可能である、ことができる。
【0012】
また、第1の発明において、
前記分析部は、前記ゲームにおいて、同時に使用されたコントローラの組み合わせに関する分析を行う、ことができる。
【0013】
第2の発明は、コンピュータを介して行われるゲームを管理するコンピュータシステムであって、
前記ゲームの進行のための入力を行うコントローラの分類に関する情報である分類情報に基づいて、前記コントローラの分類に関する分析を行う分析部を備え、
前記分析部は、前記分類情報に基づいて、前記分類ごとの前記コントローラの使用率を算出することを特徴とするコンピュータシステムである。
【0014】
第3の発明は、コンピュータを介して行われるゲームを管理するコンピュータシステムであって、
前記ゲームの進行のための入力を行うコントローラの分類に関する情報である分類情報に基づいて、前記コントローラの分類に関する分析を行う分析部を備え、
前記ゲームは、前記ゲームを行うプレイヤによって選択されたオブジェクトを、前記コントローラへの入力に基づいて、仮想空間内において動作させることにより進行され、
前記分析部は、前記分類情報に基づいて、前記オプジェクトの使用率を算出することを特徴とするコンピュータシステムである。
【0015】
第4の発明は、コンピュータを介して行われるゲームを管理するコンピュータシステムであって、
前記ゲームの進行のための入力を行うコントローラの分類に関する情報である分類情報に基づいて、前記コントローラの分類に関する分析を行う分析部を備え、
前記ゲームでは、前記コントローラに対する有効操作に応じて、仮想空間内におけるオブジェクトが所定の動作を行い、
前記分析部は、前記ゲームのプレイ中における前記コントローラに対する入力履歴および前記分類情報に基づいて、前記有効操作の成功率を算出することを特徴とするコンピュータシステムである。
【0016】
第5の発明は、コンピュータを介して行われるゲームを管理するコンピュータシステムであって、
コンピュータを介して行われるゲームを管理するコンピュータシステムであって、
前記ゲームの進行のための入力を行うコントローラの分類に関する情報である分類情報に基づいて、前記コントローラの分類に関する分析を行う分析部を備え、
前記分析部は、前記ゲームをプレイするプレイヤごとの前記コントローラの使用率を算出することを特徴とするコンピュータシステムである。
【0017】
第6の発明は、コンピュータを介して行われるゲームを管理するコンピュータシステムであって、
前記ゲームの進行のための入力を行うコントローラの分類に関する情報である分類情報に基づいて、前記コントローラの分類に関する分析を行う分析部を備え、
前記分析部は、前記ゲームが行われた大会ごとに前記コントローラの使用率を算出することを特徴とするコンピュータシステムである。
【0018】
第7の発明は、コンピュータを介して行われるゲームを管理するゲームの管理方法であって、
前記ゲームの進行のための入力を行うコントローラの分類に関する情報である分類情報に基づいて、前記ゲームのゲームプレイごとに、前記コントローラの分類に関する分析を行うステップと、
分析結果を表示するステップとを含み、
前記分類情報は、異なるゲーム装置に接続された複数の前記コントローラについての分類に関する情報を含む
ことを特徴とするゲームの管理方法である。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、ゲームプレイに使用されるコントローラに関する情報をユーザに提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本実施形態におけるゲームシステムの構成を示すブロック図。
【
図2】本実施形態におけるゲームシステムの構成を示すブロック図。
【
図3】本実施形態におけるコントローラDBを示す概念図。
【
図4】本実施形態におけるディスプレイに表示されるゲーム画像を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本開示の実施形態にかかるゲームシステムについて、図面を参照して説明する。本開示のコンピュータシステムは、ゲームシステムとして実現されている。本開示のゲームの管理方法は、ゲームシステムの一機能として実装されている。
【0022】
本実施形態で説明するゲームシステムは、例えば、パーソナルコンピュータ、プレイステーション(登録商標)、XBox(登録商標)、PlayStation Vita(登録商標)などのゲーム装置を備える。
【0023】
このゲームシステムによるゲームでは、プレイヤの操作を受けて、プレイヤキャラクタを三次元の仮想ゲーム空間(以下、単に仮想空間という)で活動させたり、プレイヤキャラクタの仲間に対して様々なアクションを行わせたりする。
【0024】
本実施形態で説明するゲームは、ゲームプレイヤの操作を受けて、プレイヤキャラクタを、他のプレイヤキャラクタまたはノンプレイヤキャラクタとゲーム空間内で対戦させる対戦型アクションゲームである。
【0025】
対戦型アクションゲームとして、例えば、いわゆる格闘ゲームが挙げられる。格闘ゲームでは、各プレイヤが一のキャラクタ(プレイヤキャラクタ)を選択して操作し、対戦相手となる他キャラクタ(プレイヤキャラクタまたはノンプレイヤキャラクタ)と1対1にて格闘試合を行う。格闘ゲームでは、格闘中のキャラクタのうち、いずれかのキャラクタの体力値が0になることで勝敗が決定する。
【0026】
本ゲームシステムは、例えば、eスポーツ(Electric Sports)大会を運営するために用いられる。eスポーツ大会では、例えば、トーナメント方式などにより、大会の優勝者が決定される。すなわち、eスポーツ大会では、一の対戦結果によって、対戦するプレイヤの組み合わせが決定される。
【0027】
本ゲームでは、コントローラへの操作入力に応じて、ゲーム空間内におけるプレイヤキャラクタが動作する。使用するコントローラによって、ゲームプレイの巧拙が変化するため、ゲームを行うプレイヤにとって、ゲームプレイにおいてどのようなコントローラを使用するかは重要な問題である。
【0028】
本ゲームシステムは、ゲームプレイに使用するコントローラを決定するための有益な情報をユーザに提供するための各種機能を備えている。
【0029】
なお、以下の説明において、「ゲーム」とは、所定のルールに従って、何らかの目的を達成する活動であって、コンピュータを利用して実施されるものをいう。前記ゲームには、複数の参加者が競い合うものも(勝敗を定めるもの)もあるし、参加者毎に、得点、時間などの、何らかの指標に基づく評価を受けるものもある。ここでの参加者は、個人またはチームの両方を含む。
【0030】
また、以下の説明において、「ユーザ」とは、ゲームシステム1を利用する者をいう。具体的には、「ユーザ」には、ゲームプレイを行う「プレイヤ」などが含まれる。
【0031】
<ゲームシステムの概要>
本ゲームシステムは、サーバ装置2およびゲーム装置5を含む。サーバ装置2は、ゲーム装置5と通信ネットワーク6を介して、通信可能に構成されている。
【0032】
サーバ装置2は、ゲームプログラムおよびゲームデータを記憶しており、ゲーム装置5のゲームデータの管理を行う。また、サーバ装置2は、eスポーツ大会の管理を行うための各種プログラムおよびデータを記憶しており、eスポーツ大会の管理を行う。
【0033】
ゲーム装置5は、プレイヤの操作に基づいてゲーム(ここでは、対戦型アクションゲーム)を実行する。ゲームシステム1では、一台のゲーム装置5によって、一組のプレイヤ(この例では2人)の操作を受け付けるようになっている。
【0034】
ゲーム装置5は、通信ネットワーク6を介してサーバ装置2からゲームプログラムおよびゲームデータを受信(具体的にはダウンロードおよびインストール)する。
【0035】
ゲーム装置5は、サーバ装置2からの対戦(ゲームプレイ)の開始通知に従って、対戦を開始する。ゲーム装置5は、プレイヤの操作に基づいてゲーム画像や音声をディスプレイ61およびスピーカ62に出力しながら、ゲームを進行させる。
【0036】
また、ゲーム装置5は、対戦が終了すると、対戦の結果を示す結果情報を生成して、サーバ装置2に送信する。この結果情報には、対戦実行時にプレイヤが使用したコントローラに関する情報などが含まれる。
【0037】
サーバ装置2は、受信した結果情報に基づいて、大会の結果を記憶する。
【0038】
また、サーバ装置2は、結果情報に含まれる各種情報に基づいて、コントローラに関する分析を行う。サーバ装置2は、通信ネットワーク6に接続されている他の端末(図示省略)の要求に応じて、コントローラに関する分析結果を配信(送信)する。
【0039】
<ハードウェア構成>
以下、サーバ装置2およびゲーム装置5の各ハードウェア構成について説明する。
【0040】
<サーバ装置2の構成>
図1に示すように、サーバ装置2は、ネットワークインターフェース21、記憶部22および制御部23を有する。ネットワークインターフェース21および記憶部22は、バス29を介して制御部23と電気的に接続されている。
【0041】
ネットワークインターフェース21は、インターネットおよびLANなどの通信ネットワーク6を介してゲーム装置5と通信可能に接続される。
【0042】
記憶部22は、HDD、SSD、RAMおよびROMなどで構成される。記憶部22には、ゲームデータ、本実施形態に係るゲームプログラムの一部を含む各種プログラムが記憶されている。また、記憶部22には、コントローラDBが記憶されている。
【0043】
また、記憶部22には、ゲームシステム1の管理のために用いられるデータベースが記憶されている。このデータベースには、ゲームシステム1を利用するユーザごとに付与されたユーザの識別情報(ユーザID)と、大会ごとに付与された大会の識別情報(大会ID)とが格納されている。サーバ装置2は、ユーザの参加登録に応じて、ユーザIDと、大会IDとを関連付ける。本ゲームシステムでは、大会IDに関連付けられたユーザIDに対応するユーザは、当該大会IDに対応する大会への参加者として取り扱われる。このデータベースを用いて、大会の参加者の管理が行われる。
【0044】
<コントローラDBについて>
コントローラDBは、コントローラに関する分析が行われる際に参照されるデータベースである(
図3参照)。本ゲームシステムでは、予め、ユーザが使用する各コントローラに対して識別情報(コントローラID)が付与されている。このコントローラIDに基づいてコントローラDBが構成される。
【0045】
具体的には、コントローラDBには、コントローラIDごとに、プレイヤID、分類情報、大会ID、対戦回数、キャラクタ情報、大会成績、入力履歴などの情報が関連付けられている。
【0046】
プレイヤIDは、コントローラを使用したプレイヤの識別情報である。分類情報は、コントローラの分類を示す情報である(詳しくは後述する)。大会IDは、コントローラが使用された大会の識別情報である。対戦回数は、大会においてコントローラを使用して行った対戦の回数を示す。キャラクタ情報は、対戦(大会)においてプレイヤキャラクタとして選択されたキャラクタを示す情報である。大会成績は、大会におけるプレイヤの成績である。入力履歴は、対戦(大会)において、コントローラに対して行われた入力の履歴である。
【0047】
サーバ装置2は、対戦の終了後に、ゲーム装置5から送信される結果情報に基づいて、コントローラDBを更新する。
【0048】
制御部23は、CPUおよび半導体メモリを含むマイクロコンピュータで構成され、自装置2の動作を制御する。
【0049】
<サーバ装置2における制御部23の機能的構成>
制御部23は、各種プログラムを実行することにより、
図2に示すように、情報処理部231、コントローラDB更新部232、分析部233および分析結果配信部234として機能する。
【0050】
情報処理部231は、ゲームプログラムの配信に必要なデータを、ゲーム装置5との間で送受信する。情報処理部231が受信するデータとしては、ゲームプログラムのダウンロード要求情報などが挙げられる。情報処理部231が送信するデータとしては、ゲームプログラムをゲーム装置5が受信したかを確認するための情報が挙げられる。情報処理部231は、ゲーム装置5からのダウンロード要求情報に応じて、ゲームプログラムおよびゲームデータを配信する。
【0051】
コントローラDB更新部232は、ゲーム装置5から受信した結果情報に基づいて、記憶部22に記憶されたコントローラDBを更新する。
【0052】
分析部233は、コントローラDBを参照して、コントローラに関する分析を行う(詳しくは後述する)。分析部233は、コントローラに関する分析を行った場合、分析結果を示す分析結果情報を生成する。
【0053】
分析結果配信部234は、他の端末(図示省略)からの分析結果の要求に応じて、当該端末に分析結果情報を配信(送信)する。
【0054】
<ゲーム装置5の構成>
図2に示すように、ゲーム装置5には、ディスプレイ61、スピーカ62およびコントローラ63が外部接続または内蔵される。このゲーム装置5には、ディスプレイ61が2台設けられている(ディスプレイ61a,61b)。また、ゲーム装置5には、コントローラ63も2台設けられている(コントローラ63a,63b)。
【0055】
なお、ディスプレイ61aおよびコントローラ63aは、1のプレイヤに使用される。ディスプレイ61bおよびコントローラ63bは、他のプレイヤに使用される。
【0056】
ここで、本ゲームシステムでは、プレイヤは、自己の所有するコントローラをゲーム装置5に接続することで、当該コントローラによりプレイヤキャラクタを操作することが可能となる。本ゲームシステムは、プレイヤから使用するコントローラのコントローラIDの申請を受ける、または、ゲーム装置5に接続されたコントローラからコントローラIDを取得することにより、コントローラに割り振られているコントローラIDを識別する。
【0057】
ゲーム装置5は、ネットワークインターフェース51、グラフィック処理部52、オーディオ処理部53、操作部54、記憶部55および制御部56を有する。ネットワークインターフェース51、グラフィック処理部52、オーディオ処理部53、操作部54および記憶部55は、バス59を介して制御部56と電気的に接続されている。
【0058】
ネットワークインターフェース51は、ゲーム装置5とサーバ装置2との間で、各種データを送受信するために、通信ネットワーク6に通信可能に接続される。
【0059】
グラフィック処理部52は、制御部56から出力されるゲーム画像情報に従って、仮想空間に関する各種オブジェクトを含むゲーム画像を、動画形式で描画する。グラフィック処理部52は、例えば液晶型であるディスプレイ61と接続されており、動画形式に描画されたゲーム画像は、ゲーム画面としてディスプレイ61上に表示される。
【0060】
オーディオ処理部53は、スピーカ62と接続されており、制御部56の指示に従ってゲーム音声を再生および合成すると、これをスピーカ62から出力させる。
【0061】
操作部54は、コントローラ63(63a,63b)と接続され、操作入力に関するデータをコントローラ63との間で送受信する。対戦者は、コントローラ63の各種ボタンを押下することで、ゲーム装置5に操作信号を入力する。
【0062】
記憶部55は、HDD、SSD、RAMおよびROMなどで構成される。記憶部55には、サーバ装置2からダウンロードしたゲームデータ、ゲームプログラムの一部を含む各種プログラムなどが格納されている。
【0063】
制御部56は、CPUおよび半導体メモリを含むマイクロコンピュータで構成され、自装置5の動作を制御する。
【0064】
<ゲーム装置5における制御部56の機能的構成>
制御部56は、各種プログラムを実行することにより、通信部561、ゲーム進行部562および結果情報生成部563として機能する。
【0065】
通信部561は、ネットワークインターフェース51を介して、サーバ装置2との通信を行う機能である。通信部561は、操作部54がコントローラ63から受信した各種操作信号などに応じて、アカウント情報、ゲームプログラムや新たなゲームデータのダウンロード要求などを、サーバ装置2に送信する。また、通信部561は、ダウンロード要求に応じてサーバ装置2から送られてきたゲームデータを、サーバ装置2から受信する。
【0066】
ゲーム進行部562は、プレイヤの操作に従って、ゲームデータに含まれるオブジェクト、およびテクスチャなどのデータを読み出し且つゲームプログラムを実行して、二次元または三次元のゲーム画像情報を生成する。ゲーム画像情報がグラフィック処理部52によって処理されることにより、ディスプレイ61には処理後のゲーム画像が表示される。例えば、ゲーム進行部562は、
図4に示すようなゲーム画像Scをディスプレイ61に表示させる。
【0067】
また、ゲーム進行部562は、サーバ装置2からの対戦開始の許可通知を受信した場合に、対戦型アクションゲームによる対戦を開始する。ゲーム進行部562は、対戦の勝敗が決した場合(例えば、キャラクタの体力値が0になった場合)に、対戦を終了する。
【0068】
結果情報生成部563は、対戦が終了した場合に、対戦結果を示す結果情報を生成する。この結果情報には、対戦における勝敗に関する情報や、対戦において使用されたコントローラに関する情報が含まれる。具体的に、コントローラに関する情報として、対戦を行ったプレイヤのプレイヤID、対戦においてプレイヤが使用したコントローラを示すコントローラID、対戦が行われた大会を示す大会ID、対戦においてプレイヤが使用したキャラクタを示すキャラクタ情報、コントローラに対する入力履歴などが含まれる。通信部561は、生成された結果情報を、サーバ装置2に送信する。
【0069】
<コントローラの分類について>
本ゲームシステムでは、ゲームシステムにおいて使用されるコントローラに対して、予め分類情報が付与されている。例えば、
図3に示すように、コントローラDBにおいて、各コントローラに付与された分類情報は、対応するコントローラの識別情報(コントローラID)と関連付けられている。
【0070】
この分類情報は、例えば、コントローラの物理的な形状などに基づいて付与されるものである。例えば、コントローラの型番や品名などが同一である場合、コントローラには同一の分類情報が付与される。すなわち、本ゲームシステムでは、コントローラの物理的な形状に基づいて、コントローラの分類が行われている。
【0071】
特に、本ゲームシステムでは、コントローラの分類(分類情報)は、コントローラが有する操作子に基づいて決定される。
【0072】
例えば、本実施形態のような対戦型格闘ゲームでは、キャラクタの移動を行うために操作される第1操作子と、キャラクタに各種アクションを行わせるために操作される第2操作子とを含むゲーム用のコントローラが用いられることが多い。ゲーム用のコントローラは、第1操作子として、例えば、十字キー、スティック、レバー、ボタンなどを備え、第2操作子として、例えば、キャラクタの各種アクションに対応するボタンなどを備える。
【0073】
本ゲームシステムでは、同一の操作子を有するコントローラには、同一の分類情報が付与される。すなわち、同一の操作子を有するコントローラは、コントローラの分類が同一となる。例えば、コントローラが操作子として十字キーとボタンを有する場合、同一の分類情報が付与される。
【0074】
<コントローラに関する分析について>
サーバ装置2の分析部233は、コントローラDB(
図3参照)に格納された各種データに基づいて、コントローラに関する分析を行う。本ゲームシステムでは、分析部233は、コントローラに関する分析として、以下の(1)~(6)の分析を行い、その分析結果を生成する。
(1)本ゲームシステムにおけるコントローラの使用率
(2)プレイヤごとのコントローラの使用率
(3)大会ごとのコントローラの使用率
(4)使用キャラクタごとのコントローラの使用率
(5)コントローラごとの有効操作の成功率
具体的に、分析部233は、コントローラDBの分類情報を参照して、本ゲームシステムにおけるコントローラの使用率を算出する。このときのコントローラの使用率は、当該コントローラを使用した対戦回数÷本ゲームシステム全体の総対戦回数で算出される。
図3では、「Controller1」の使用率は68%(=34/50)、「Controller2」の使用率は32%(=16/50)と算出される。
【0075】
また、分析部233は、コントローラDBの分類情報およびプレイヤIDを参照して、プレイヤごとのコントローラの使用率を算出する。このときのコントローラの使用率は、プレイヤが当該コントローラを使用した対戦回数÷プレイヤの総対戦回数で算出される。
図3では、プレイヤID「P002」の「Controller1」の使用率は45%(=5/11)、プレイヤID「P002」の「Controller2」の使用率は55%(=6/11)と算出される。
【0076】
また、分析部233は、コントローラDBの分類情報および大会IDを参照して、大会ごとのコントローラの使用率を算出する。このときのコントローラの使用率は、大会において当該コントローラを使用した対戦回数÷大会における総対戦回数で算出される。
図3では、大会ID「T001」における「Controller1」の使用率は76%(=19/25)、大会ID「T001」における「Controller2」の使用率は24%(=6/25)と算出される。
【0077】
また、分析部233は、コントローラDBの分類情報およびキャラクタ情報を参照して、使用キャラクタごとのコントローラの使用率を算出する。このときのコントローラの使用率は、キャラクタに対して当該コントローラを使用した対戦回数÷キャラクタを使用した総対戦回数で算出される。
図3では、キャラクタ「Ch01」に対する「Controller1」の使用率は62%(=16/26)、キャラクタ「Ch01」に対する「Controller2」の使用率は38%(=10/26)と算出される。
【0078】
また、分析部233は、コントローラDBの分類情報および入力履歴を参照して、コントローラごとの有効操作の成功率を算出する。本ゲーム(対戦型格闘ゲーム)においては、コントローラに対して、一連の操作入力を行うことにより、プレイヤキャラクタが威力の高い連続技(コンボ)を行う。すなわち、本ゲームでは、有効操作は、この連続技を指す。
【0079】
分析部233は、コントローラDBに格納された分類情報および入力履歴を参照して、有効操作(連続技)の成功率を算出する。例えば、分析部233は、一連の操作入力が入力履歴に含まれている場合には、有効操作の入力に成功していると判定する。また、分析部233は、一連の操作入力と所定以上一致しており、その一部が相違している操作入力が入力履歴に含まれており、当該操作入力により所定のパラメータ(例えば、キャラクタのHPなど)が変動しなかったと推定される場合には、有効操作の入力に失敗していると判定する。
【0080】
分析部233は、上述した(1)~(6)の分析結果を生成する。サーバ装置2は、他の端末からの要求に応じて、分析結果を配信(送信)する。
【0081】
以上をまとめると、本実施形態は、ゲーム装置5(コンピュータ)を介して行われるゲームを管理するゲームシステム1(コンピュータシステム)であって、ゲームの進行のための入力を行うコントローラの分類に関する情報である分類情報に基づいて、コントローラの分類に関する分析を行う分析部233を備えることを特徴とするコンピュータシステムである。
【0082】
<発明の効果>
以上のように、ゲームシステム1では、コントローラの分類に関する情報である分類情報に基づいて、コントローラの分類に関する分析が行われるため、ゲームプレイに使用されるコントローラに関する情報をユーザに提供することができる。
【0083】
また、分析部233は、ゲームをプレイするプレイヤのプレイヤID(識別情報)ごとに関連付けられた分類情報に基づいて、分析を行う。これにより、ユーザは、プレイヤごとに、使用しているコントローラの使用率などの分析結果を知ることができる。
【0084】
また、分析部233は、ゲームが行われた大会ごとに、コントローラに関する分析を行う。これにより、ユーザは、大会ごとに、使用しているコントローラの使用率などの分析結果を知ることができる。
【0085】
また、コントローラの分類は、コントローラに含まれる操作子に基づいて定められている。これにより、ユーザは、他のプレイヤが、どのような操作子(例えば、十字キーなど)有するコントローラを使用しているかを知ることができる。
【0086】
また、分類情報は、コントローラに割り振られているコントローラID(識別情報)を基にした情報である。これにより、コントローラごとに分類情報を関連付けることができるため、コントローラに関する分析を行うために必要な情報の管理が行いやすくなる。
【0087】
また、前記分析部は、分類情報に基づいて、分類ごとのコントローラの使用率を算出する。これにより、ユーザは、ゲームシステム1において使用されている各コントローラの使用率を知ることができる。
【0088】
また、ゲームは、ゲームを行うプレイヤによって選択されたキャラクタ(オブジェクト)を、コントローラへの入力に基づいて、仮想空間内において動作させることにより進行される。分析部233は、分類情報に基づいて、キャラクタの使用率を算出する。これにより、ユーザは、他のプレイヤが、キャラクタの操作にどのようなコントローラを使用しているかを知ることができる。
【0089】
また、ゲームでは、コントローラに対する有効操作(連続技、コンボ)に応じて、仮想空間内におけるオブジェクトが所定の動作を行う。分析部233は、ゲームのプレイ中におけるコントローラに対する入力履歴および分類情報に基づいて、有効操作の成功率を算出する。これにより、ユーザは、他のプレイヤが、有効操作の入力を行うためにどのようなコントローラを使用しているかを知ることができる。
【0090】
(その他の実施形態)
なお、上記実施形態において、分析部233は、結果情報および分類情報に基づいて、コントローラに関する各種勝率を分析してもよい。例えば、分析部233は、本ゲームシステムにおけるコントローラの勝率、プレイヤごとのコントローラの勝率、大会ごとのコントローラの勝率、使用キャラクタごとのコントローラの勝率などを算出してもよい。
【0091】
分析部233が行った(1)~(6)の分析結果、上述した各種勝率の分析結果、および、これらの分析を組み合わせた結果により、ユーザは、以下のようなゲームプレイに関する有用な情報を知ることができる。
【0092】
例えば、ユーザは、所定のプレイヤの、使用しているキャラクタ、コントローラ、および有効操作(コンボ)の成功率に関する情報に基づいて、当該プレイヤの得意な有効操作、不得意な有効操作を把握することができる。これにより、ユーザは、当該プレイヤに対する対策を行うことができる。例えば、コントローラの特徴(物理的な形状など)により、入力しやすい(成功しやすい)有効操作や、入力しにくい(失敗しやすい)有効操作がある。前記情報を考慮することで、当該プレイヤの入力しにくい(苦手な)有効操作を行わせるようにするなどの戦略を立てることができる。
【0093】
また、ユーザは、使用するコントローラ、使用するキャラクタ、および、その勝率に基づいて、勝率の高い、キャラクタとコントローラとの組み合わせを知ることができる。ゲームにおいては、同一のキャラクタであっても、異なるコントローラを使用することで、操作性が大きく変化する。このため、ユーザは、対戦結果(キャラクタの勝率)のみで使用するキャラクタを決めるのではなく、キャラクタとコントローラと組み合わせた勝率を考慮することで、より強い(勝率が高い)キャラクタを見つけることができる。また、キャラクタとコントローラとの組み合わせを勝率順に並べて表示できてもよい。
【0094】
また、ユーザは、コントローラごとの有効操作の成功率に基づいて、有効操作(コンボ)を入力しやすいコントローラを知ることができる。これにより、ユーザは、例えば、分類情報が第1操作子(キャラクタの移動を行うために操作される操作子)の種類によって定められている場合、有効操作の入力に十字キーよりもレバーが適しているなどの判断を行うことができる。
【0095】
また、分析部233は、上述した分析結果から、使用するキャラクタに適したコントローラを判定してもよい。例えば、分析部233は、使用キャラクタの操作に用いられたコントローラのうち、最も勝率が高いコントローラを、使用するキャラクタに適したコントローラと判定する。そして、サーバ装置2は、当該コントローラに関する広告を、ゲーム装置5のディスプレイ61に表示してもよい。また、この広告に伴い、当該コントローラが購入された場合、サーバ装置2は、所定の報酬(コントローラの割引購入権やゲーム内特典など)をユーザに付与してもよい。
【0096】
また、上記実施形態では、本ゲームは対戦型格闘ゲームであるとして説明したが、本ゲームは、他のゲームであってもよい。例えば、本ゲームは、レースゲーム、野球ゲーム、RTS(Real Time Strategy)、TPS(Third Person Shooter)やFPS(First Person shooter)のようなシューティングゲームなどであってもよいし、対戦型のゲームでなくてもよい。
【0097】
また、対戦は、個人戦に限られず、複数人によるチーム戦でもよい。この場合、分析部233は、チームごとにコントローラに関する分析を行ってもよい。
【0098】
また、本ゲームシステムでは、eスポーツの大会を管理するものとして説明したが、他の大会を管理するものとしてもよいし、他のオンラインゲームなどを管理するものとしてもよい。
【0099】
また、上記実施形態では、分類情報は、コントローラの物理的形状に基づいて、各コントローラに付与されるとしたが、これに限られない。例えば、コントローラが操作信号を出力するタイミングや、操作信号の形式などに基づいて、分類情報を付与してもよい。
【0100】
また、本ゲームシステムでは、操作子の形状が異なる場合(例えば、十字キーの物理的な形状やボタンの物理的な配置が異なるなどの場合)、コントローラに対して、異なる分類情報が付与されてもよい。
【0101】
また、本ゲームシステムでは、上述したゲーム用のコントローラ以外にも、コントローラとして、キーボード、マウス、トラックボールマウスなど一般的な入力装置が用いられることがある。
【0102】
また、本ゲームシステムでは、ゲームの性質に応じたコントローラが用いられることがある。例えば、対戦型格闘ゲームでは、第1操作子がレバーやボタンとなっているコントローラが用いられることがある。また、ドライブゲームでは、ハンドルやペダル型の操作子を有するコントローラが用いられることがある。また、音楽ゲームでは、楽器の形状をしたコントローラが用いられることがある。その他、ゲーム専用に用いられるコントローラ(ゲームセンタの筐体に付属するコントローラ)なども用いられることがある。
【0103】
本ゲームシステムでは、上述したコントローラについても、コントローラの物理的な形状などに基づいて、分類情報が付与される。
【0104】
また、分類情報は、製品名(商品名)ごとに付与されてもよい。また、分類情報は、型番や品番ごとに付与されてもよいし、製造番号やシリアルナンバーごとに付与されもよい。
【0105】
また、本ゲームシステムでは、キャラクタの操作において同じような役割を果たす複数の操作子を有するコントローラが用いられることがある。例えば、十字キーとアナログ入力用操作子を有しているコントローラは、いずれの操作子よっても、キャラクタの移動操作が可能である。このようなコントローラをプレイヤが使用している場合、分析部233は、入力履歴から、ゲームプレイ中の各操作子の使用状況(いずれの操作子を主に使用しているかなど)を分析してもよい。この場合、分析部233は、コントローラが有する操作子ごとに、有効操作の成功率を算出してもよい。また、分析部233は、コントローラが有する操作子ごとに、異なるコントローラとして取り扱い、分析を行ってもよい。例えば、分析部233は、十字キーとアナログ入力用操作子とのいずれに対する有効操作の成功率が高いかを判定してもよい。また、分析部233は、入力履歴などからプレイヤが十字キーのみを使用しているか、アナログ入力用操作子のみを使用しているか、または、その両方を使用しているかを判定してもよい。
【0106】
また、コントローラが有する操作子は、上述した十字キーやアナログ操作用操作子に限られず、ゲームプレイの際に操作されるものであれば、どのようなものであってもよい。例えば、コントローラが有する操作子は、ジャイロセンサや加速度センサなどであってもよい。また、コントローラが有する操作子に基づいて、コントローラに対してどのように分類付与してもよい。
【0107】
また、有効操作の例として、対戦型格闘ゲームの連続技(コンボ)を挙げたが、これに限られない。例えば、格闘ゲームにおいて、敵キャラクタの攻撃に対して効果的な反撃を行った場合、分析部233は、有効操作が行われたと判定してもよい。また、音楽ゲームなど、タイミングを合わせてコントローラを操作するゲームでは、タイミングよくボタンを操作した場合に、分析部233は有効操作が行われたと判定してもよい。
【0108】
また、本ゲームは、ゲームをプレイする時に、複数のコントローラを同時に使用可能であってもよい。これにより、ゲームプレイヤのキャラクタの操作性が向上する。
【0109】
また、複数のコントローラを同時に使用可能である場合、分析部233は、ゲームにおいて、同時に使用されたコントローラの組み合わせに関する分析を行ってもよい。具体的に、分析部233は、ゲームプレイにおいて、同時に使用されたコントローラの組み合わせに関して使用率を算出する。例えば、キーボードとマウスの組み合わせの使用率50%、キーボードとトラックボールマウスの組み合わせの使用率40%、…などと、組み合わせに関する使用率を算出する。これにより、ユーザは、ゲームプレイにおいて最適な、同時に使用が可能なコントローラの組み合わせを知ることができる。
【0110】
また、分析結果の配信を受けるユーザは、分類情報を設定することができてもよいし、ゲーム装置5を介して、分類情報を設定することができてもよい。この場合、例えば、ユーザは、同一の種類の操作子を有しているコントローラに同一の分類情報を付与するように設定することができたり、同一の種類であるが異なる物理形状の操作子を有しているコントローラに異なる分類情報を付与するように設定することができる。また、例えば、コントローラの一部を改造または換装することにより、同一の物理的形状となった操作子を有するコントローラに、同じ分類情報を設定できてもよい。具体的には、コントローラのレバーを他のコントローラのレバーに換装するなどを行い、同一の物理的形状となったレバー(操作子)を有するコントローラに、同一の分類情報が付与される。この場合、レバーの全体的形状が同じであっても、レバー自体を構成する部品(シャフトやポール)が異なるとき、異なった分類情報をコントローラに付与してもよい。
【0111】
また、サーバ装置2は、分析部233の分析結果をゲーム装置5に配信し、ゲームプレイに使用されるコントローラに関する分析結果を、ディスプレイ61に表示されるゲーム画像Scに重ねて表示させてもよい。また、プレイヤがゲーム開始前に使用するコントローラを変更することができる場合、コントローラの変更に応じて、ゲーム画像Scに表示される分析結果を変更してもよい。
【0112】
また、上述したように、サーバ装置2(コントローラDB更新部232)は、ゲーム装置5から送信される結果情報に基づいて、コントローラDBを更新する。サーバ装置2のコントローラDBの更新タイミングは任意に定めることができる。
【0113】
また、上記実施形態では、1のゲーム装置5に2つのコントローラが接続されることにより、対戦が行われることとしたが、これに限られない。例えば、複数のゲーム装置5をネットワーク6に介して接続し、それぞれのゲーム装置5に接続されたコントローラをプレイヤが操作することにより、対戦が行われてもよい。
【0114】
また、分析部233は、他の通信端末からの分析結果の要求に応じて、上述した(1)~(6)の分析結果の一部または全部を配信(送信)してもよい。
【0115】
また、上記実施形態では、分析部233は、ゲーム装置5の入力装置として機能するコントローラに関する分析を行うとしたが、ゲーム装置5に接続される、コントローラ以外の装置に関する分析を行ってもよい。例えば、分析部233は、ゲーム装置5に接続される、スピーカ、ディスプレイなどの出力装置、マイクやモーションセンサなどの入力装置、または、ヘッドセットなどの入出力装置等に関して、上記コントローラに関する分析と同様の分析を行ってもよい。また、分析部233が分析を行う装置は、これらの装置に限られない。また、分析部233は、ゲーム装置5として機能するゲーム機やコンピュータなどに関する分析を、上記コントローラに関する分析と同様に行ってもよい。また、分析部233は、ゲーム装置5やコンピュータにインストールされたソフトウェア(OS(Operating System)、ウイルス対策ソフトなど)に関する分析を、上記コントローラに関する分析と同様に行ってもよい。また、分析部233は、ゲーム装置5やコンピュータが有するハードウェア(CPUやマザーボード、グラフィックボードなど)に関する分析を、上記コントローラに関する分析と同様に行ってもよい。また、分析部233は、ゲーム装置5やコンピュータの通信環境(プロバイダ、IPアドレス、インターネットの契約業者、契約プラン、インターネットの回線の種類)に関する分析を、上記コントローラに関する分析と同様に行ってもよい。
【0116】
また、サーバ装置2およびゲーム装置5は、それぞれが複数の装置であってもよいし、1台であってもよい。また、サーバ装置2およびゲーム装置5が協働して同様の処理を行うようにしてもよい。
【符号の説明】
【0117】
2 サーバ装置
22 記憶部
23 制御部
233 分析部
5 ゲーム装置
55 記憶部
56 制御部