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  • 特許-伸縮ソケット 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-01
(45)【発行日】2022-11-10
(54)【発明の名称】伸縮ソケット
(51)【国際特許分類】
   B25B 13/10 20060101AFI20221102BHJP
   B25B 21/00 20060101ALI20221102BHJP
   B25B 13/06 20060101ALI20221102BHJP
【FI】
B25B13/10 D
B25B21/00 H
B25B13/06
【請求項の数】 9
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021079274
(22)【出願日】2021-05-07
(65)【公開番号】P2022008076
(43)【公開日】2022-01-13
【審査請求日】2021-05-13
(31)【優先権主張番号】109121681
(32)【優先日】2020-06-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】511314186
【氏名又は名称】優鋼機械股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】謝 智慶
【審査官】大光 太朗
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/0105759(US,A1)
【文献】米国特許第07392727(US,B1)
【文献】登録実用新案第3219779(JP,U)
【文献】登録実用新案第3216116(JP,U)
【文献】特開2013-139069(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25B 13/10
B25B 21/00
B25B 13/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
伸縮ソケットであって、
外スリーブに貫設された少なくとも1つの当接ボール、
複数の第1凹部、
前記外スリーブの外側表面に嵌設されるC型リング、及び、
複数の第1凸部を含み、前記第1凹部及び前記第1凸部は前記外スリーブの内側表面に互い違いに設けられる、前記外スリーブと、
前記外スリーブが套設され、且つ摺動可能に前記外スリーブと接続される、内スリーブと、を含み、前記内スリーブは、
前記内スリーブの外側表面に設けられる少なくとも2つの係合溝、
複数の第2凹部、及び、
複数の第2凸部を含み、前記第2凹部及び前記第2凸部は前記内スリーブの前記外側表面に互い違いに設けられ、前記内スリーブの前記第2凸部は前記外スリーブの前記第1凹部に摺動可能に接続され、前記外スリーブの前記第1凸部は前記内スリーブの前記第2凹部に摺動可能に接続され、前記第2凸部の両側にリード角が設けられ、前記伸縮ソケットはさらに、
前記外スリーブと移動可能に接続された係合リングを含み、前記係合リングは、
前記係合リングの内壁に設けられ、前記当接ボールと選択的に当接可能な当接部、及び、
前記係合リングの前記内壁に設けられ、前記当接部の一端と隣接する収容部を含む、伸縮ソケット。
【請求項2】
前記係合リングは弾性部材をさらに含み、前記係合リングの前記内壁に設けられ、前記弾性部材の一端は前記当接部の他端と当接する、請求項1に記載の伸縮ソケット。
【請求項3】
前記外スリーブは突起部をさらに含み、前記外スリーブの外側表面に設けられ、前記弾性部材の他端は前記突起部の一端と当接する、請求項2に記載の伸縮ソケット。
【請求項4】
前記少なくとも1つの当接ボールの数は2つであり、2つの前記当接ボールは前記外スリーブに対称に貫設される、請求項1に記載の伸縮ソケット。
【請求項5】
前記少なくとも1つの当接ボールの数は3つであり、各前記当接ボールと前記伸縮ソケットの円心の間の中心角は120度である、請求項1に記載の伸縮ソケット。
【請求項6】
前記少なくとも2つの係合溝は同一軸線上に設けられる、請求項1に記載の伸縮ソケット。
【請求項7】
前記内スリーブは、
前記内スリーブの前記外側表面に設けられた摺動溝をさらに含み、
前記外スリーブは、
前記外スリーブの前記内側表面に凸設されたリミット部材をさらに含み、前記リミット部材は前記摺動溝に摺動可能に接続される、請求項1に記載の伸縮ソケット。
【請求項8】
前記リミット部材と前記少なくとも1つの当接ボールは同一水平線上に設けられる、請求項7に記載の伸縮ソケット。
【請求項9】
前記当接部は斜面を有し、前記斜面は前記当接部の前記一端に設けられる、請求項1に記載の伸縮ソケット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はソケットを提供し、特に伸縮して長さを変え得る伸縮ソケットを提供する。
【背景技術】
【0002】
ソケットは、組み立てや取り外し作業において最もよく使用される手工具の一つである。従来のソケットは、様々な使用場面に合わせて対応できるよう、様々なサイズや長さのソケットが生み出されているため、作業者は多種多様なソケットを準備する必要があり、重量が重くなるだけでなく、収納スペースもとられていた。また、異なるサイズや長さのソケットは整理や収納が容易ではなく、作業員に様々な不便さが生じていた。
【0003】
そのため、上述の問題を如何に解決するかは、当業者にとって改良の価値ある課題となっている。
【発明の概要】
【0004】
本発明の1つの実施形態が提供する伸縮ソケットは、外スリーブ、内スリーブ及び係合リングを含む。内スリーブに外スリーブが套設され、且つ摺動可能に外スリーブと接続される。係合リングは移動可能に外スリーブと接続される。外スリーブは少なくとも1つの当接ボール、複数の第1凹部及び複数の第1凸部を含む。少なくとも1つの当接ボールが外スリーブに貫設される。第1凹部及び第1凸部は互い違いに外スリーブの内側表面に設けられる。内スリーブは少なくとも2つの係合溝、複数の第2凹部及び複数の第2凸部を含む。少なくとも2つの係合溝が内スリーブの外側表面に設けられる。第2凹部及び第2凸部は内スリーブの外側表面に互い違いに設けられる。内スリーブの第2凸部は摺動可能に外スリーブの第1凹部と接続され、外スリーブの第1凸部は摺動可能に内スリーブの第2凹部と接続される。係合リングは当接部及び収容部を含み、当接部は係合リングの内壁に設けられ、選択的に当接ボールと当接可能であり、収容部は係合リングの内壁に設けられ、当接部の一端と隣接する。
【0005】
上述の実施形態による伸縮ソケットにおいて、係合リングは弾性部材をさらに含むことができ、係合リングの内壁に設けられ、弾性部材の一端は当接部の他端と当接する。
【0006】
上述の実施形態による伸縮ソケットにおいて、外スリーブは突起部をさらに含むことができ、外スリーブの外側表面に設けられ、弾性部材の他端は突起部の一端と当接する。
【0007】
上述の実施形態による伸縮ソケットにおいて、当接ボールの数は2つでよく、2つの当接ボールは外スリーブに対称に貫設される。
【0008】
上述の実施形態による伸縮ソケットにおいて、当接ボールの数は3つでよく、各当接ボールと伸縮ソケットの円心との間の中心角は120度でよい。
【0009】
上述の実施形態による伸縮ソケットにおいて、少なくとも2つの係合溝は同一軸線上に設けることができる。
【0010】
上述の実施形態による伸縮ソケットにおいて、内スリーブは摺動溝をさらに含むことができ、内スリーブの外側表面に設けられる。外スリーブはリミット部材をさらに含むことができ、外スリーブの内側表面に凸設され、リミット部材は摺動可能に摺動溝と接続される。
【0011】
上述の実施形態による伸縮ソケットにおいて、リミット部材は少なくとも1つの当接ボールと同一水平線上に設けられる。
【0012】
上述の実施形態による伸縮ソケットにおいて、外スリーブはC型リングをさらに含むことができ、外スリーブの外側表面に嵌設されて、外スリーブと係合リングの接続に用いられる。
【0013】
上述の実施形態による伸縮ソケットにおいて、当接部は斜面を有することができ、斜面は当接部の一端に設けられる。
【0014】
上述の構造配置により、伸縮ソケット全体の長さを簡単な操作で変えることができ、これにより伸縮ソケットを各種の作業環境に適用させることが可能であり、締結や取り外し作業においてより便利になり、伸縮ソケットをより便利に収納することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本発明の上述及び他の目的、特徴、優位点並びに実施例をより明解にするため、図面について以下の通り説明する。
【0016】
図1】本発明の1つの実施形態における、1つの実施例の伸縮ソケットの概念図である。
図2図1の実施例における伸縮ソケットの分解図である。
図3図1の実施例における伸縮ソケットの断面概念図である。
図4図1の実施例における伸縮ソケットの別の断面概念図である。
図5図3の実施例における伸縮ソケットの5-5断面の断面概念図である。
図6】本発明の別の実施形態における、1つの実施例の伸縮ソケットの概念図である。
図7図6の実施例における伸縮ソケットの7-7断面の断面概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照しつつ本発明の複数の実施例について説明する。明確に説明するため、以下の記述中では多くの実務上の詳細も併せて説明する。なお、それらの実務上の詳細は本発明を限定するものではないことを理解されたい。即ち、本発明の一部の実施例中、それらの実務上の詳細は不要である。また、図面を簡略化するため、公知慣用の構造及び構成要素は、図面中に簡単に概略する方法で示している。また、重複する構成要素は同じ符号で示されている場合がある。
【実施例1】
【0018】
図1及び図2を参照して、図1は本発明の1つの実施形態における、1つの実施例の伸縮ソケット100の概念図であり、図2図1の実施例における伸縮ソケット100の分解図である。伸縮ソケット100は外スリーブ110、内スリーブ120及び係合リング130を含み、内スリーブ120に外スリーブ110が套設され、且つ摺動可能に外スリーブ110と接続され、係合リング130は移動可能に外スリーブ110と接続される。さらに、外スリーブ110は当接ボール111を含み、それは外スリーブ110に貫設される。内スリーブ120は少なくとも2つの係合溝121を含み、それは内スリーブ120の外側表面に設けられる。係合リング130は当接部131及び収容部132を含み、当接部131は係合リング130の内壁に設けられ、選択的に当接ボール111と当接可能であり、収容部132は係合リング130の内壁に設けられ、当接部131の一端と隣接する。
【0019】
係合リング130の位置を制御することにより、当接部131を当接ボール111に当接させるか、又は当接ボール111を収容部132内に収容させ、これにより伸縮ソケット100が固定状態(図3に示す通り)又は摺動可能状態(図4に示す通り)を呈するようにさせる。
【0020】
上述の構造配置により、内スリーブ120を外スリーブ110に対して摺動又は位置決めせしめて、伸縮ソケット100全体の長さを変えることができる。これにより、伸縮ソケット100を各種の作業環境に適用させることが可能であり、伸縮ソケット100の使用における適応性をより向上させることができ、締結や取り外し作業においてより便利になるほか、伸縮ソケット100をより便利に収納することができる。
【0021】
図3を参照して、図3図1の実施例における伸縮ソケット100の断面概念図である。具体的には、図3中、伸縮ソケット100は固定状態を呈している。詳述すると、図3に示す通り、当接ボール111が係合溝121に係合し、当接部131が当接ボール111に当接している。これにより、内スリーブ120は外スリーブ110に対して摺動できない。当接部131が当接ボール111に当接することにより、当接ボール111を係合溝121内により安定的に係合させることができ、これにより内スリーブ120を外スリーブ110により安定的に固定させることができる。
【0022】
図4を参照して、図4図1の実施例における伸縮ソケット100の別の断面概念図である。具体的には、図4中、伸縮ソケット100は摺動可能状態を呈している。詳述すると、使用者が伸縮ソケット100の長さを変えたいとき、伸縮ソケット100の軸方向Xに平行な方向に沿って係合リング130を押動して、係合リング130の当接部131の当接ボール111への当接を解除させ、当接ボール111が係合リング130の収容部132に収まることにより、内スリーブ120を外スリーブ110に対して摺動させることができる。このとき、内スリーブ120の摺動により、当接ボール111を他の係合溝121内に選択的に係合させることができ、これにより伸縮ソケット100の長さを変える操作が完了する。
【0023】
当接部131は斜面134を有することができ、それは当接部131の一端に設けられ、係合リング130が移動するとき、斜面134は当接ボール111が係合溝121内から収容部132内に移動するよう誘導するか、又は当接ボール111が収容部132から係合溝121の位置に移動するよう誘導することができる。斜面134を設けることにより、伸縮ソケット100の長さを変える操作をよりスムーズにすることができ、伸縮ソケット100の使用における利便性をより高めることができる。
【0024】
係合リング130は弾性部材133をさらに含むことができ、それは係合リング130の内壁に設けられ、弾性部材133の一端は当接部131の他端に当接する。外スリーブ110は突起部115をさらに含むことができ、それは外スリーブ110の外側表面に設けられ、弾性部材133の他端は突起部115の一端と当接する。弾性部材133の2端がそれぞれ当接部131及び突起部115に当接するよう設けることにより、係合リング130の当接部131が当接ボール111に当接した状態を安定的に保持可能にさせており、これにより、伸縮ソケット100が固定状態にあるときの安定性をより高めることができ、また伸縮ソケット100を操作する際に、内スリーブ120が動いて加力効果に影響を与えるリスクを回避することができる。
【0025】
また、弾性部材133を設けることにより、伸縮ソケット100の長さを変える操作が完了した後、弾性部材133が係合リング130を自動的に復位させ、且つ当接部131を自動的に復位させて当接ボール111を当接した状態にさせることができる。これにより、伸縮ソケット100の使用における利便性をより高めることができる。
【0026】
内スリーブ120は摺動溝125をさらに含むことができ、それは内スリーブ120の外側表面に設けられる。外スリーブ110はリミット部材114をさらに含むことができ、それは外スリーブ110の内側表面に凸設され、リミット部材114は摺動可能に摺動溝125と接続される。伸縮ソケット100が摺動可能状態を呈するとき、摺動溝125はリミット部材114の移動の程度を制限することができ、これにより内スリーブ120が外スリーブ110に対して摺動する程度を制限することができる。これにより、内スリーブ120が摺動過程で脱落するリスクを回避することができる。また、図2に示す通り、リミット部材114と当接ボール111は同一水平線上に設けられる。これにより、リミット部材114が伸縮ソケット100の摺動を制限する効果をより高めることができる。
【0027】
外スリーブ110はC型リング140をさらに含むことができ、それは外スリーブ110の外側表面に嵌設されて、外スリーブ110と係合リング130の接続に用いられる。C型リング140を設けることにより、外スリーブ110と係合リング130の間の接続をより安定させることができ、伸縮ソケット100全体の構造の安定性をより向上させることができる。
【0028】
一方、係合溝121の位置は当接ボール111の位置と対応している。詳述すると、図2に示す通り、内スリーブ120は当接ボール111に対応する位置において、複数の長手方向に配列された係合溝121がそれぞれ設けられており、各対応位置上の係合溝121の数は少なくとも2つでよく、且つ各当接ボール111に対応する少なくとも2つの係合溝121は同一軸線上に設けられ、軸線は軸方向Xと平行である。これにより、内スリーブ120は外スリーブ110に対し軸方向Xに沿って摺動することができ、且つ伸縮ソケット100を異なる長さで位置決めさせることができ、簡単に操作できる効果を有する。
【0029】
図1の実施形態中、各当接ボール111に対応する少なくとも2つの係合溝121の数は3つでよく、当接ボール111は3つの係合溝121のうちの1つの中に選択的に係合することができ、つまり、伸縮ソケット100は三段式の長さ変化パターンを有することができる。具体的には、使用者は使用ニーズに応じ、様々な数の係合溝121を配置可能であり、伸縮ソケット100に様々な段数の長さ変化を持たせることができる。また、必要に応じて同軸線上の各係合溝121同士の間隔を調整し、伸縮ソケット100の伸縮段数の選択をさらに増やして、使用における多様性を向上させることもできるが、本発明はここで開示する内容に限定されない。
【0030】
図2を併せて参照しつつ図5を参照して、図5図3の実施例における伸縮ソケット100の5-5断面の断面概念図である。図1の実施形態中、当接ボール111の数は3つである。伸縮ソケット100は円心Oを有し、各当接ボール111と円心Oの間の中心角θは120度でよく、詳述すると、図5に示す通り、任意の2つの当接ボール111と円心Oの間の角度は中心角θであり、各当接ボール111は外スリーブ110に均等に設置される。これにより、伸縮ソケット100が固定状態にあるとき、外スリーブ110と内スリーブ120の接続をより安定させる助けとなる。また使用者が操作するときには、内スリーブ120と外スリーブ110の相対的な摺動が比較的安定し、揺れにくくなり、加力効果に影響を及ぼすのを回避できる。使用者は使用ニーズに応じて様々な数の当接ボールを配置することができ、本発明はこれらに限定されない。
【0031】
再び図5及び図2を参照されたい。外スリーブ110は複数の第1凹部113及び複数の第1凸部112を含み、第1凹部113及び第1凸部112は外スリーブ110の内側表面に互い違いに設けられる。内スリーブ120は複数の第2凹部123及び複数の第2凸部122を含み、第2凹部123及び第2凸部122は内スリーブ120の外側表面に互い違いに設けられる。図5から分かるように、第2凸部122は第1凹部113に嵌設され、第1凸部112は第2凹部123に嵌設され、これにより、内スリーブ120の第2凸部122が外スリーブ110の第1凹部113と摺動可能に接続され、外スリーブ110の第1凸部112が内スリーブ120の第2凹部123と摺動可能に接続される。上述の構造配置により、外スリーブ110と内スリーブ120の間の接続をより安定させ、これにより伸縮ソケット100全体の構造の安定性を向上させることができる。
【0032】
具体的には、外スリーブ110の内側表面の縁部形状は内スリーブ120の外側表面の縁部形状と同じでよい。つまり、外スリーブ110の内側表面は内スリーブ120の外側表面と係合し合うことができる。 これにより、外スリーブ110を内スリーブ120に安定的に套設することができる。また、図1の実施形態中、第2凹部123はU字型を呈しており、つまり、第2凹部123の底面はフラット形状を呈している。これにより、第1凹部113と第2凸部122の間の接触面積を増やすことができ、伸縮ソケット100の操作におけるスムーズさを高めることができる。
【0033】
また、図5に示す通り、第2凸部122はリード角124をさらに含むことができ、リード角124の数は2つでよく、それは第2凸部122の両側に設けられる。リード角124を設けることにより、内スリーブ120が外スリーブ110に対して摺動するスムーズさを高めることができ、伸縮ソケット100の操作をより便利にさせることができる。
【実施例2】
【0034】
図6を参照して、図6は本発明の別の実施形態における、1つの実施例の伸縮ソケット200の概念図であり、図7図6の実施例における伸縮ソケット200の7-7断面の断面概念図である。図6の伸縮ソケット200と図1の伸縮ソケット100は構造において類似しており、同じ構成要素及びその詳細については説明を省略する。特別な点として、図7に示す通り、第1凸部212の片側、第1凹部213の片側、第2凸部222の片側及び第2凹部223の片側はいずれもV字型を呈しており、つまり、第1凸部212及び第2凸部222は鋭角形状を呈している。これにより、外スリーブ210と内スリーブ220の接続の安定度をより高めることができる。
【0035】
外スリーブ210は第1平坦部216をさらに含むことができ、それは外スリーブ210の内側表面に設けられ、内スリーブ220は第2平坦部226をさらに含むことができ、それは内スリーブ220の外側表面に設けられ、且つ第1平坦部216は第2平坦部226と摺動可能に接続される。さらに、第2平坦部226は摺動溝225を設けるのに供することができ、これによりリミット部材により良好な制限効果を得させることができる。
【0036】
また、図6の実施形態中、当接ボール211の数は2つでよく、2つの当接ボール211は外スリーブ210に対称に貫設することができる。つまり、当接ボール211は外スリーブ210に均等に設けられる。これにより、伸縮ソケット200が固定状態にあるとき、外スリーブ210と内スリーブ220の接続をより安定させる助けとなる。また使用者が操作するときには、内スリーブ220と外スリーブ210の相対的な摺動が比較的安定し、揺れにくくなり、加力効果に影響を及ぼすのを回避できる。
【0037】
要約すると、本発明の伸縮ソケットは、伸縮ソケットの長さを簡単な操作で変えることができ、これにより伸縮ソケットを各種の作業環境に適用させることが可能であり、締結や取り外し作業においてより便利になり、伸縮ソケットをより便利に収納することができる。
【0038】
本発明を上述の実施形態により開示したが、それらは本発明を限定するものではなく、当業者であれば本発明の精神及び範囲を逸脱することなく各種の変更や修飾を行うことが可能であり、本発明の保護範囲は添付の特許請求の範囲が定めるところに準ずるものとする。
【符号の説明】
【0039】
100、200 伸縮ソケット
110、210 外スリーブ
111、211 当接ボール
112、212 第1凸部
113、213 第1凹部
114、214 リミット部材
115 突起部
216 第1平坦部
120、220 内スリーブ
121 係合溝
122、222 第2凸部
123、223 第2凹部
124 リード角
125、225 摺動溝
226 第2平坦部
130 係合リング
131 当接部
132 収容部
133 弾性部材
134 斜面
140 C型リング
X 軸方向
O 円心
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7