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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-01
(45)【発行日】2022-11-10
(54)【発明の名称】火災検出装置
(51)【国際特許分類】
   G08B 17/10 20060101AFI20221102BHJP
   G08B 17/00 20060101ALI20221102BHJP
【FI】
G08B17/10 H
G08B17/00 G
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2018136052
(22)【出願日】2018-07-19
(65)【公開番号】P2020013396
(43)【公開日】2020-01-23
【審査請求日】2021-06-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000003403
【氏名又は名称】ホーチキ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107364
【弁理士】
【氏名又は名称】斉藤 達也
(72)【発明者】
【氏名】藤原 康治
(72)【発明者】
【氏名】佐伯 功
【審査官】松原 徳久
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-010444(JP,A)
【文献】特開2016-099733(JP,A)
【文献】特開平10-154283(JP,A)
【文献】特開2005-128871(JP,A)
【文献】実開昭58-076991(JP,U)
【文献】特開2011-215689(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N21/00-21/01
21/17-21/61
G08B17/00-17/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
監視領域の火災を検出するための火災検出装置であって、
検出対象の検出を行う検出空間と、
前記検出空間を収容する内側収容手段であって、前記検出対象を含む気体を当該内側収容手段に流入出させることが可能な内側収容手段と、
前記内側収容手段を収容する外側収容手段であって、前記気体を当該外側収容手段に流入出させることが可能な外側収容手段と、
前記内側収容手段と前記外側収容手段との相互間の隙間に設けられた複数のリブと、を備え、
前記複数のリブによって前記隙間が仕切られることで、前記外側収容手段に流入した前記気体を前記内側収容手段における前記気体の流入部分に誘導するための流入空間が複数形成されるように、前記複数のリブを構成し、
前記複数のリブを、前記内側収容手段の中心側から外側に向けて放射状に配置し、
前記複数のリブの一部を、十字状に配置し、
前記複数のリブの他の一部を、前記十字状に配置されたリブ同士の相互間において他のリブと当接しないように配置した、
火災検出装置。
【請求項2】
前記十字状に配置されたリブによって仕切られた前記流入空間に流入した前記気体が他の流入空間に直接流出しないように、前記複数のリブを構成した、
請求項1に記載の火災検出装置。
【請求項3】
前記複数のリブを、前記内側収容手段又は前記外側収容手段と一体に形成した、
請求項1又は2に記載の火災検出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、火災検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、監視領域の火災を検出する煙感知器を対象として、煙感知器の内部において、検出空間に煙を流入させるための流入空間を設ける技術が提案されている。この技術においては、検出空間の下面を覆うベース板、及び検出空間の外縁を覆う複数のラビリンス材であって相互に間隔を隔ててベース板に対して立設されたラビリンス材を有するラビリンスと、検出空間の上面を覆う検煙部本体と、ラビリンス及び検煙部本体を覆うように設けられたカバー部材であって、外部からの煙を流入させるための複数の煙流入口を有するカバー部材と、カバー部材の内部においてラビリンス(具体的には、ラビリンス材)とカバー部材の側壁との相互間に設けられた流入空間と、を備えた煙感知器が構成されている。このような煙感知器により、カバー部材の外部にある煙を複数の煙流入口のいずれかを介して流入空間に流入させ、当該流入させた煙をラビリンス材同士の相互間の隙間を介して検出空間に流入させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2004-220225号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、上記従来の技術においては、上述したように、検出空間が複数のラビリンス材によって覆われているので、例えば、複数のラビリンス材によって検出空間への煙の流入が阻害されることにより、流入空間に流入した煙が検出空間に流入することなく煙流入口を介してカバー部材の外部に流出してしまうことから、煙の検出に悪影響を与える可能性があった。よって、煙感知器の如き火災検出装置の検出精度を向上させる観点からは改善の余地があった。
【0005】
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、火災検出装置の検出精度を向上させることが可能となる、火災検出装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の火災検出装置は、監視領域の火災を検出するための火災検出装置であって、検出対象の検出を行う検出空間と、前記検出空間を収容する内側収容手段であって、前記検出対象を含む気体を当該内側収容手段に流入出させることが可能な内側収容手段と、前記内側収容手段を収容する外側収容手段であって、前記気体を当該外側収容手段に流入出させることが可能な外側収容手段と、前記内側収容手段と前記外側収容手段との相互間の隙間に設けられた複数のリブと、を備え、前記複数のリブによって前記隙間が仕切られることで、前記外側収容手段に流入した前記気体を前記内側収容手段における前記気体の流入部分に誘導するための流入空間が複数形成されるように、前記複数のリブを構成し、前記複数のリブを、前記内側収容手段の中心側から外側に向けて放射状に配置し、前記複数のリブの一部を、十字状に配置し、前記複数のリブの他の一部を、前記十字状に配置されたリブ同士の相互間において他のリブと当接しないように配置した。
【0007】
請求項2に記載の火災検出装置は、請求項1に記載の火災検出装置において、前記十字状に配置されたリブによって仕切られた前記流入空間に流入した前記気体が他の流入空間に直接流出しないように、前記複数のリブを構成した。
【0008】
請求項3に記載の火災検出装置は、請求項1又は2に記載の火災検出装置において、前記複数のリブを、前記内側収容手段又は前記外側収容手段と一体に形成した。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に記載の火災検出装置によれば、複数のリブによって隙間が仕切られることで、外側収容手段に流入した気体を内側収容手段における気体の流入部分に誘導するための流入空間が複数形成されるように、複数のリブを構成したので、複数の流入空間によって外側収容手段に流入した気体を内側収容手段における気体の流入部分に確実に誘導でき、外側収容手段に流入した気体が内側収容手段に流入することなく外部に流出することを抑制できる。よって、従来技術(カバー部材の内部において、検出空間をラビリンスで覆う技術)に比べて、内側収容手段への気体の流入性を高めることができ、火災検出装置の検出精度を向上させることができる。
また、複数のリブを、内側収容手段の中心側から外側に向けて放射状に配置したので、複数の流入空間を放射状に形成でき、外側収容手段に流入する気体の方向依存性を低減できる。
また、複数のリブの他の一部を、十字状に配置されたリブ同士の相互間において他のリブと当接しないように配置したので、複数のリブの各々を他のリブと当接するように配置した場合に比べて、内側収容手段における気体の流入部分の圧力が過度に高くなることを抑制でき、内側収容手段への気体の流入性を確保しやすくなる。
【0013】
請求項2に記載の火災検出装置によれば、十字状に配置されたリブによって仕切られた流入空間に流入した気体が他の流入空間に直接流出しないように、複数のリブを構成したので、十字状に配置されたリブによって仕切られた流入空間に流入した気体が他の流入空間に流入することを回避でき、外側収容手段に流入した気体が内側収容手段に流入することなく外部に流出することを一層抑制できる。
【0014】
請求項3に記載の火災検出装置によれば、複数のリブを、内側収容手段又は外側収容手段と一体に形成したので、複数のリブを簡易に形成でき、火災検出装置の製造性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】実施の形態に係る火災検出装置の取付状況を示す側面図である。
図2】取付ベースを取り外した状態の火災検出装置を示す底面図である。
図3図2のA-A矢視断面図である。
図4】外カバーを示す斜視図である。
図5】外カバーの変形例を示す斜視図である。
図6】外カバーの変形例を示す斜視図である。
図7】外カバーの変形例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に、本発明に係る火災検出装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。まず、〔I〕実施の形態の基本的概念を説明した後、〔II〕実施の形態の具体的内容について説明し、最後に、〔III〕実施の形態に対する変形例について説明する。ただし、実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0020】
〔I〕実施の形態の基本的概念
まず、実施の形態の基本的概念について説明する。実施の形態は、概略的に、監視領域の火災を検出するための火災検出装置に関するものである。
【0021】
ここで、「火災検出装置」は、実施の形態では、監視領域の火災を光学的に検出して報知する装置であり、例えば、光学的な火災感知器や火災警報器等を含む概念である。また、「監視領域」とは、監視の対象となる領域であって、例えば、建物の内部の領域、建物の外部の領域等を含む概念である。また、「建物」とは、その具体的な構造や種類は任意であるが、例えば、戸建て住宅、アパートやマンションの如き集合住宅、オフィスビル、イベント施設、商業施設、及び公共施設等を含む概念である。また、「報知する」とは、例えば、所定情報を外部装置に向けて出力すること、所定情報を出力手段(表示手段又は音声出力手段)を介して表示又は音声出力すること等を含む概念である。以下、実施の形態では、「火災検出装置」が、「光学的な火災感知器」であり、「監視領域」が「オフィスビルの内部の領域」である場合について説明する。
【0022】
〔II〕実施の形態の具体的内容
次に、実施の形態の具体的内容について説明する。
【0023】
(構成)
まず、実施の形態に係る火災検出装置の構成について説明する。図1は、実施の形態に係る火災検出装置の取付状況を示す側面図である。図2は、後述の取付ベースを取り外した状態の火災検出装置を示す底面図である。図3は、図2のA-A矢視断面図である。以下の説明では、図1のX方向を火災検出装置の左右方向(+X方向を火災検出装置の左方向、-X方向を火災検出装置の右方向)、図2のY方向を火災検出装置の前後方向(+Y方向を火災検出装置の前方向、-Y方向を火災検出装置の後方向)、図1のZ方向を火災検出装置の上下方向(+Z方向を火災検出装置の上方向、-Z方向を火災検出装置の下方向)と称する。また、図3の後述の検出空間を基準として、後述の検出空間から離れる方向を「外側」と称し、後述の検出空間に近づく方向を「内側」と称する。
【0024】
火災検出装置1は、気体に含まれている検出対象(例えば、煙等)を検出して報知する装置である。この火災検出装置1は、建物の屋内において建物の天井部の下面にある設置面2に設置されており、図1から図3に示すように、取付ベース10、外カバー20、内カバー30、流入空間40、防虫網50、検出空間60、検出部カバー70、検出部本体80、端子盤90、及び基板100を備えている。
【0025】
(構成-取付ベース)
図1に戻り、取付ベース10は、設置面2に対して外カバー20を取り付けるための取付手段である。この取付ベース10は、例えば公知の火災検出装置用の取付ベース(一例として、樹脂製である略板状の取付ベース)等を用いて構成されており、図1に示すように、設置面2に対して固定具等によって固定されている。
【0026】
(構成-外カバー)
外カバー20は、内カバー30、流入空間40、防虫網50、検出空間60、検出部カバー70、検出部本体80、端子盤90、及び基板100を収容する外側収容手段である。この外カバー20は、例えば遮光性を有する樹脂材にて形成されており、図1から図3に示すように、外カバー本体21、及び天面部22を備えている。
【0027】
このうち、外カバー本体21は、外カバー20の基本構造体である。この外カバー本体21は、例えば上面及び下面が開放された略中空円柱状体にて形成されており、図1に示すように、外カバー本体21の上端部が取付ベース10の下面と当接するように配置され、取付ベース10に対して嵌合構造(又は固定具)等によって固定されている。
【0028】
また、天面部22は、流入空間40を区画するための区画手段である。この天面部22は、例えば略円形状の板状体にて形成されており、図1から図3に示すように、外カバー本体21よりも下方において略水平に設けられている。また、図2に示すように、この天面部22には、表示孔22aが設けられている。この表示孔22aは、後述する表示部から照射された光を図2のライトガイド104a及び表示孔22aを介して火災検出装置1の外部に導光するための貫通孔である。
【0029】
(構成-流入空間)
図1に戻り、流入空間40は、外カバー20に流入した気体を内カバー30における気体の流入部分(後述する第1開口部30a)に誘導するための空間であり、図3に示すように、外カバー20の内部空間のうち、天面部22と内カバー30との相互間の隙間が流入空間40として形成されている。
【0030】
(構成-内カバー)
内カバー30は、検出空間60、検出部カバー70、検出部本体80、及び基板100を収容する内側収容手段であると共に、流入空間40を区画するための区画手段である。この内カバー30は、例えば、上面が開放された略中空円柱状体であり、遮光性を有する樹脂材にて形成されており、図3に示すように、外カバー20の内部において、内カバー30の下側側部が流入空間40を介して外カバー20の天面部22と対向するように設けられている。また、図3に示すように、内カバー30の下側側部には、第1開口部30aが形成されている。第1開口部30aは、流入空間40に流入された気体を検出空間60に送るための開口部であり、図3に示すように、内カバー30の下側側部のうち略中央部及びその近傍部分に設けられている。
【0031】
(構成-検出空間)
検出空間60は、検出対象を検出するための空間であり、図3に示すように、内カバー30の内部空間のうち、検出部カバー70及び検出部本体80によって囲繞される空間が検出空間60として形成されている。
【0032】
(構成-検出部カバー)
検出部カバー70は、検出空間60を区画するための区画手段であると共に、検出空間60に外乱光が入射することを抑制するための入射抑制手段である。この検出部カバー70は、上面が開放された略中空円柱状体であり、遮光性を有する樹脂材にて形成されている。また、この検出部カバー70は、図3に示すように、内カバー30の内部において、検出部カバー70の下側側部が第1開口部30a及び流入空間40を介して外カバー20の天面部22と対向するように配置され、検出部本体80に対して固定されている。また、図3に示すように、検出部カバー70の下側側部には、第2開口部70aが形成されている。第2開口部70aは、第1開口部30aから送られた気体を検出空間60に流入するための開口部であり、図3に示すように、検出部カバー70の下側側部のうち第1開口部30aと対応する部分に設けられている。
【0033】
(構成-防虫網)
防虫網50は、火災検出装置1の外部にいる虫が検出空間60に侵入するのを防止するための網である。この防虫網50は、メッシュ状且つ円形状の網を用いて構成されており、図3に示すように検出部カバー70に取り付けられている。
【0034】
(構成-検出部本体)
検出部本体80は、検出部カバー70を取り付けるための取付手段であり、検出空間60に外乱光が入射することを抑制するための入射抑制手段である。この検出部本体80は、例えば遮光性を有する樹脂材にて形成された肉厚な板状体(一例として、略円形状の板状体)であり、検出部カバー70よりも基板100側(図3では、上方側)に設けられており、具体的には、図3に示すように、検出部カバー70の上面を覆うように配置されており、基板100に対して固定具等によって固定されている。
【0035】
(構成-端子盤)
端子盤90は、内カバー30、検出部カバー70、検出部本体80、及び基板100を収容するための収容手段である。この端子盤90は、下面が開放された略中空円柱状であり、例えば遮光性を有する樹脂材にて形成されている。また、この端子盤90は、図3に示すように、内カバー30、検出部カバー70、検出部本体80、及び基板100を上方から覆うように設けられ、外カバー20に対して嵌合構造等によって固定されていると共に、且つ取付ベース10に対して取付部材91に形成された第1取付孔(図示省略)を介して固定具等によって固定されている。
【0036】
(構成-基板)
基板100は、各種の電気回路(図示省略)が実装される実装手段である。この基板100は、例えば公知の平板状の回路基板等を用いて構成されており、図3に示すように、端子盤90の内部において、端子盤90の上端部及び下端部と間隔を隔てて略水平に配置され、端子盤90に対して端子盤90に形成された取付孔(図示省略)及び取付部材91に形成された第2取付孔(図示省略)を介して固定具によって固定されている。
【0037】
また、基板100には、従来の火災検出装置1に用いられる公知の部品(電気部品)が実装されていることに加えて、第1発光部、第2発光部、受光部、表示部、通信部、電源部、制御部、及び記憶部が実装されている(いずれも図示省略)。
【0038】
(構成-基板-第1発光部、第2発光部、受光部)
このうち、第1発光部は、検出空間60に検出光(以下、「第1検出光」と称する)を照射する第1発光手段であり、例えば公知の発光素子(一例として赤外LED等)を用いて構成されている。また、第2発光部は、第1検出光とは波長が異なる検出光(以下、「第2検出光」と称する)を検出空間60に照射する第2発光手段であり、例えば公知の発光素子(一例として青色LED等)を用いて構成されている。また、受光部は、第1発光部から照射された第1検出光の煙による散乱光を受光し、当該受光した散乱光に応じた第1受光信号を出力すると共に、第2発光部から照射された第2検出光の煙に対する散乱光を受光し、当該受光した散乱光に応じた第2受光信号を出力する受光手段であり、例えば公知の受光素子(一例としてフォトダイオード等)を用いて構成されている。また、第1発光部、第2発光部、及び受光部の設置方法については任意であるが、実施の形態では、第1発光部又は第2発光部から照射された第1検出光又は第2検出光が検出部本体80の各種の光路孔を介して直接的に受光部されることを回避できるように設置している。例えば、第1発光部の光軸(以下、「第1発光側光軸」と称する)と受光部の光軸(以下、「受光側光軸」と称する)との角度が135°程度となる位置に、第1発光部及び受光部を設置する。また、第2発光部の光軸(以下、「第2発光側光軸」と称する)と受光側光軸との角度が90°程度となる位置に、第2発光部及び受光部を設置している。
【0039】
(構成-基板-表示部、通信部、電源部)
また、表示部は、各種情報(例えば、火災の検出の有無を示す情報)を表示するための表示手段であり、例えば公知の表示手段(LED等)を用いて構成されている。なお、この表示部の投光方法については任意であるが、例えば、内カバー30、検出部カバー70、及び検出部本体80の各々に設けられた挿通孔(図示省略)及び外カバー20の表示孔22aに挿通されたライトガイド104aを介して表示部からの光を火災検出装置1の外部に向けて誘導することにより投光すること等が該当する。また、通信部は、外部装置(例えば、受信機等)との間で通信する通信手段である。また、電源部は、商用電源又は電池(図示省略)から供給された電力を、火災検出装置1の各部に供給する電源手段である。
【0040】
(構成-基板-制御部、記憶部)
また、制御部は、火災検出装置1を制御する制御手段である。この制御部は、具体的には、CPU、当該CPU上で解釈実行される各種のプログラム(OSなどの基本制御プログラムや、OS上で起動され特定機能を実現するアプリケーションプログラムを含む)及びプログラムや各種のデータを格納するためのRAMの如き内部メモリを備えて構成されるコンピュータである。また、記憶部は、火災検出装置1の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記憶する記憶手段である。この記憶部は、書き換え可能な記録媒体を用いて構成され、例えばフラッシュメモリ等の不揮発性記録媒体を用いることができる。
【0041】
(構成-気体の流入構造)
次に、気体の流入構造について説明する。図4は、外カバー20を示す平面図である(一部図示省略)。内カバー30への気体の流入性を高めるための流入構造の特徴については、実施の形態では、以下に示す通りとなる。
【0042】
(構成-気体の流入構造-第1の特徴)
まず、流入構造の第1の特徴については、図3図4に示すように、内カバー30と外カバー20との相互間の隙間に第1リブ111から第8リブ118が設けられている。なお、以下では、これら第1リブ111から第8リブ118を特に区別する必要のないときは、単に「リブ110」と総称する。
【0043】
第1リブ111から第8リブ118は、流入空間40を仕切るためのものである。これら第1リブ111から第8リブ118は、略板状体にて形成され、図4に示すように、外カバー20の天面部22と内カバー30の下側側部の相互間において略垂直に設けられており、外カバー本体21又は天面部22に対して接続されている。
【0044】
また、第1リブ111から第8リブ118の具体的な構成については、実施の形態では、第1リブ111から第8リブ118によって天面部22と内カバー30との相互間の隙間が仕切られることで、第1流入空間41から第8流入空間48が形成されるように、第1リブ111から第8リブ118が構成されている。
【0045】
具体的には、まず、第1リブ111から第8リブ118の形状及び大きさについては、以下の通りに設定している。すなわち、図4に示すように、第1リブ111から第8リブ118の形状については、長方形状に設定している。また、第1リブ111から第8リブ118の幅(水平方向の長さ)については、天面部22の半径と略同一の長さ又は若干短い長さに設定している。また、第1リブ111から第8リブ118の高さ(上下方向の長さ)については、流入空間40の上下方向の長さと略同一又はそれよりも短く設定している。
【0046】
また、第1リブ111から第8リブ118の設置方法については、第1リブ111から第8リブ118を、内カバー30の中心側から外側に向けて放射状に設置(配置)している。より具体的には、図4に示すように、第1リブ111から第4リブ114を、十字状に配置している。より詳細については、第1リブ111及び第3リブ113を前後方向に沿うように並設し、且つ相互に当接するように配置していると共に、第2リブ112及び第4リブ114を前後方向に沿うように並設し、且つ第1リブ111と第3リブ113との境界部と当接するように配置している。また、第5リブ115から第8リブ118を、第1リブ111から第4リブ114同士の相互間にそれぞれ配置している。より詳細については、第5リブ115を第1リブ111と第2リブ112との相互間に配置し、第6リブ116を第2リブ112と第3リブ113との相互間に配置し、第7リブ117を第3リブ113と第4リブ114との相互間に配置し、第8リブ118を第1リブ111と第4リブ114との相互間に配置している。このような設置方法により、流入空間40を8つ(すなわち、図4に示す第1流入空間41から第8流入空間48)に仕切ることができ、且つこれら第1流入空間41から第8流入空間48を放射状に形成できるので、外カバー20に流入する気体の方向依存性を低減できる。
【0047】
このような第1特徴により、第1流入空間41から第8流入空間48によって外カバー20に流入した気体を内カバー30における気体の流入部分(すなわち、第1開口部30a)に確実に誘導でき、外カバー20に流入した気体が内カバー30に流入することなく外部に流出することを抑制できる。よって、従来技術(カバー部材の内部において、検出空間をラビリンスで覆う技術)に比べて、内カバー30への気体の流入性を高めることができ、火災検出装置1の検出精度を向上させることができる。
【0048】
(構成-気体の流入構造-第2の特徴)
次に、流入構造の第2の特徴については、第1リブ111から第8リブ118のうち一部のリブ110が他のリブ110と当接しないように、第1リブ111から第8リブ118が配置されている。
【0049】
具体的には、図4に示すように、第5リブ115から第8リブ118は、十字状に配置された第1リブ111から第4リブ114同士の相互間において他のリブ110と当接しないように配置されている。より具体的には、第5リブ115は隣接する第1リブ111及び第2リブ112と間隔を隔てて配置され、第6リブ116は隣接する第2リブ112及び第3リブ113と間隔を隔てて配置され、第7リブ117は隣接する第3リブ113及び第4リブ114と間隔を隔てて配置され、第8リブ118は隣接する第1リブ111及び第4リブ114と間隔を隔てて配置されている。この場合には、例えば、図4に示すように、第5リブ115から第8リブ118の各々の幅は、第1リブ111から第8リブ118の各々の幅よりも短く設定される。
【0050】
このような第2特徴により、第1リブ111から第8リブ118の各々を他のリブ110と当接するように配置した場合に比べて、内カバー30における気体の流入部分の圧力が過度に高くなることを抑制でき、内カバー30への気体の流入性を確保しやすくなる。
【0051】
(構成-気体の流入構造-第3の特徴)
図3に戻り、次に、流入構造の第3の特徴については、図3図4に示すように、第1流入空間41から第8流入空間48のうち、十字状に配置された第1リブ111から第4リブ114によって仕切られた流入空間(例えば、図4に示すように、第1リブ111及び第2リブ112によって仕切られた第1流入空間41及び第2流入空間42等)に流入した気体が他の流入空間に直接流出しないように、第1リブ111から第8リブ118が構成されている。
【0052】
具体的には、まず、第1リブ111から第4リブ114の高さについては、流入空間40の上下方向の長さと略同一に設定している。また、第1リブ111から第4リブ114の各々の上端部が内カバー30の下側側部と当接すると共に、第1リブ111から第4リブ114の各々の下端部が外カバー20の天面部22と当接するように、第1リブ111から第4リブ114が配置されている。
【0053】
このような第3の特徴により、第1リブ111から第4リブ114によって仕切られた流入空間に流入した気体が他の流入空間に流入することを回避でき(例えば、第1流入空間41又は第2流入空間42に流入した気体が第8流入空間48に流入することを回避でき)、外カバー20に流入した気体が内カバー30に流入することなく外部に流出することを一層抑制できる。
【0054】
なお、この場合において、第5リブ115から第8リブ118の具体的な構成については任意であるが、実施の形態では、上述した第1リブ111から第4リブ114と略同様に構成されている。すなわち、第5リブ115から第8リブ118の高さについては、流入空間40の上下方向の長さと略同一に設定している。また、第5リブ115から第8リブ118の各々の上端部が内カバー30の下側側部と当接すると共に、第5リブ115から第8リブ118の各々の下端部が外カバー20の天面部22と当接するように、第5リブ115から第8リブ118が配置されている。ただし、これに限らず、第5リブ115から第8リブ118の高さについては、流入空間40の上下方向の長さよりも短く設定してもよい。あるいは、第5リブ115から第8リブ118の各々の上端部又は下端部が内カバー30の下側側部又は外カバー20の天面部22と当接しないように、第5リブ115から第8リブ118が配置されてもよい。
【0055】
(構成-気体の流入構造-第4の特徴)
次に、流入構造の第4の特徴については、第1リブ111から第8リブ118は、内カバー30又は外カバー20と一体に形成されており、具体的には、図4に示すように、第1リブ111から第8リブ118は、外カバー20と一体に形成されている。ここで、第1リブ111から第8リブ118と外カバー20とを一体に形成する方法については任意であるが、例えば、遮光性を有する樹脂材を射出成形することにより形成してもよい。
【0056】
このような第4の特徴により、第1リブ111から第8リブ118を簡易に形成でき、火災検出装置1の製造性を向上させることができる。
【0057】
(火災検出装置の作用について)
続いて、このように構成された火災検出装置1の作用について説明する。
【0058】
すなわち、例えば、火災によって生じた煙を含む気体が外カバー20に流入しようとすると、第1流入空間41から第8流入空間48の少なくともいずれか1つに流入した気体が当該第1流入空間41から第8流入空間48のいずれかによって内カバー30の第1開口部30aまで誘導されるので、外カバー20に流入した気体が内カバー30に流入することなく外部に流出することを抑制でき、内カバー30への気体の流入性を高めることができる。特に、第1リブ111から第8リブ118によって第1流入空間41から第8流入空間48が放射状に形成されているので、外カバー20に流入する気体の方向依存性を低減できる。また、十字状に配置された第1リブ111から第4リブ114によって仕切られた流入空間(例えば、第1リブ111及び第2リブ112によって仕切られた第1流入空間41及び第2流入空間42等)に流入した気体が他の流入空間に直接流出しないように、第1リブ111から第8リブ118が構成されているので、外カバー20に流入した気体が内カバー30に流入することなく外部に流出することを抑制できる。そしてさらに、仮に、第1流入空間41から第8流入空間48のうち少なくとも2つ以上の流入空間によって気体が同時に誘導されたとしても、第5リブ115から第8リブ118が他のリブ110と当接しないように配置されているので、内カバー30における気体の第1開口部30aの圧力が過度に高くなることを抑制でき、内カバー30への気体の流入性を確保できる。
【0059】
(実施の形態の効果)
このように実施の形態によれば、複数のリブ110によって隙間が仕切られることで、外カバー20に流入した気体を内カバー30における気体の流入部分に誘導するための第1流入空間41から第8流入空間48が形成されるように、複数のリブ110を構成したので、第1流入空間41から第8流入空間48によって外カバー20に流入した気体を内カバー30における気体の流入部分に確実に誘導でき、外カバー20に流入した気体が内カバー30に流入することなく外部に流出することを抑制できる。よって、従来技術(カバー部材の内部において、検出空間をラビリンスで覆う技術)に比べて、内カバー30への気体の流入性を高めることができ、火災検出装置1の検出精度を向上させることができる。
【0060】
また、複数のリブ110を、内カバー30の中心側から外側に向けて放射状に配置したので、第1流入空間41から第8流入空間48を放射状に形成でき、外カバー20に流入する気体の方向依存性を低減できる。
【0061】
また、複数のリブ110の他の一部を、十字状に配置されたリブ110同士の相互間において他のリブ110と当接しないように配置したので、複数のリブ110の各々を他のリブ110と当接するように配置した場合に比べて、内カバー30における気体の流入部分の圧力が過度に高くなることを抑制でき、内カバー30への気体の流入性を確保しやすくなる。
【0062】
また、十字状に配置されたリブ110によって仕切られた流入空間に流入した気体が他の流入空間に直接流出しないように、複数のリブ110を構成したので、十字状に配置されたリブ110によって仕切られた流入空間に流入した気体が他の流入空間に流入することを回避でき、外カバー20に流入した気体が内カバー30に流入することなく外部に流出することを一層抑制できる。
【0063】
また、複数のリブ110のうち一部のリブ110が他のリブ110と当接しないように、複数のリブ110を配置したので、複数のリブ110の各々を他のリブ110と当接するように配置した場合に比べて、内カバー30における気体の流入部分の圧力が過度に高くなることを抑制でき、内カバー30への気体の流入性を確保しやすくなる。
【0064】
また、複数のリブ110を、外カバー20と一体に形成したので、複数のリブ110を簡易に形成でき、火災検出装置1の製造性を向上させることができる。
【0065】
〔III〕実施の形態に対する変形例
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
【0066】
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、上述の内容に限定されるものではなく、発明の実施環境や構成の細部に応じて異なる可能性があり、上述した課題の一部のみを解決したり、上述した効果の一部のみを奏したりすることがある。
【0067】
(気体の流入構造について)
上記実施の形態では、気体の流入構造が、検出空間60と流入空間40とが上下方向に並設されている火災検出装置1に適用されていると説明したが、これに限らず、例えば、検出空間60と流入空間40とが水平方向に並設されている火災検出装置1に適用されてもよい。
【0068】
(リブについて)
上記実施の形態では、リブ110の設置数が8つであると説明したが、これに限らず、例えば、2つ以上8つ未満であってもよく、あるいは、9つ以上であってもよい。
【0069】
また、上記実施の形態では、第1リブ111から第4リブ114が設けられていると説明したが、これに限らず、例えば、第1リブ111から第4リブ114の少なくとも1つ以上を省略してもよい。また、上記実施の形態では、第5リブ115から第8リブ118が設けられていると説明したが、これに限らず、例えば、第5リブ115から第8リブ118の少なくとも1つ以上を省略してもよい。
【0070】
また、上記実施の形態では、第1リブ111から第8リブ118の一部を他のリブ110と当接しないように配置していると説明したが、これに限らない。図5図6は、外カバー20の変形例を示す斜視図である。例えば、図5図6に示すように、第1リブ111から第8リブ118の全部を他のリブ110と当接しないように配置してもよい。これにより、複数のリブ110の各々を他のリブ110と当接するように配置した場合に比べて、内カバー30における気体の流入部分の圧力が過度に高くなることを抑制でき、内カバー30への気体の流入性を確保しやすくなる。
【0071】
また、上記実施の形態では、第1リブ111から第8リブ118の一部を他のリブ110と当接するように配置していると説明したが、これに限らない。図7は、外カバー20の変形例を示す斜視図である。例えば、図7に示すように、第1リブ111から第8リブ118の全部を他のリブ110と当接するように配置してもよい。
【0072】
また、上記実施の形態では、第1リブ111から第4リブ114によって仕切られた流入空間に流入した気体が他の流入空間に直接流出しないように、第1リブ111から第8リブ118が構成されていると説明したが、これに限らない。例えば、第1リブ111から第4リブ114によって仕切られた流入空間に流入した気体が他の流入空間に直接流出するように(ただし、流出量がごくわずかであること)、第1リブ111から第8リブ118が構成されてもよい(すなわち、リブ110と内カバー30の下側側部又は外カバー20の天面部22との相互間に隙間が形成されるように構成されてもよい)。この場合には、第1リブ111から第4リブ114の高さについては、流入空間40の上下方向の長さよりも短く設定してもよい。あるいは、第1リブ111から第4リブ114の各々の上端部又は下端部が内カバー30の下側側部又は外カバー20の天面部22と当接しないように、第1リブ111から第4リブ114が配置されてもよい。
【0073】
また、上記実施の形態では、第1リブ111から第8リブ118は、外カバー20と一体に形成されていると説明したが、これに限らない。例えば、第1リブ111から第8リブ118は、内カバー30と一体に形成されてもよい。あるいは、第1リブ111から第8リブ118の一部は、外カバー20又は内カバー30のいずれか一方と一体に形成され、第1リブ111から第8リブ118の他の一部は、外カバー20又は内カバー30のいずれか他方と一体に形成されてもよい。あるいは、第1リブ111から第8リブ118は、外カバー20と別体に形成されてもよい。
【0074】
(付記)
付記1の火災検出装置は、監視領域の火災を検出するための火災検出装置であって、検出対象の検出を行う検出空間と、前記検出空間を収容する内側収容手段であって、前記検出対象を含む気体を当該内側収容手段に流入出させることが可能な内側収容手段と、前記内側収容手段を収容する外側収容手段であって、前記気体を当該外側収容手段に流入出させることが可能な外側収容手段と、前記内側収容手段と前記外側収容手段との相互間の隙間に設けられた複数のリブと、を備え、前記複数のリブによって前記隙間が仕切られることで、前記外側収容手段に流入した前記気体を前記内側収容手段における前記気体の流入部分に誘導するための流入空間が複数形成されるように、前記複数のリブを構成した。
【0075】
また、付記2の火災検出装置は、付記1に記載の火災検出装置において、前記複数のリブを、前記内側収容手段の中心側から外側に向けて放射状に配置した。
【0076】
また、付記3の火災検出装置は、付記2に記載の火災検出装置において、前記複数のリブの一部を、十字状に配置し、前記複数のリブの他の一部を、前記十字状に配置されたリブ同士の相互間において他のリブと当接しないように配置した。
【0077】
また、付記4の火災検出装置は、付記3に記載の火災検出装置において、前記十字状に配置されたリブによって仕切られた前記流入空間に流入した前記気体が他の流入空間に流出しないように、前記複数のリブを構成した。
【0078】
また、付記5の火災検出装置は、付記1又は2に記載の火災検出装置において、前記複数のリブのうち少なくとも一部のリブが他のリブと当接しないように、前記複数のリブを配置した。
【0079】
また、付記6の火災検出装置は、付記1から5のいずれか一項に記載の火災検出装置において、前記複数のリブを、前記内側収容手段又は前記外側収容手段と一体に形成した。
【0080】
(付記の効果)
付記1に記載の火災検出装置によれば、複数のリブによって隙間が仕切られることで、外側収容手段に流入した気体を内側収容手段における気体の流入部分に誘導するための流入空間が複数形成されるように、複数のリブを構成したので、複数の流入空間によって外側収容手段に流入した気体を内側収容手段における気体の流入部分に確実に誘導でき、外側収容手段に流入した気体が内側収容手段に流入することなく外部に流出することを抑制できる。よって、従来技術(カバー部材の内部において、検出空間をラビリンスで覆う技術)に比べて、内側収容手段への気体の流入性を高めることができ、火災検出装置の検出精度を向上させることができる。
【0081】
付記2に記載の火災検出装置によれば、複数のリブを、内側収容手段の中心側から外側に向けて放射状に配置したので、複数の流入空間を放射状に形成でき、外側収容手段に流入する気体の方向依存性を低減できる。
【0082】
付記3に記載の火災検出装置によれば、複数のリブの他の一部を、十字状に配置されたリブ同士の相互間において他のリブと当接しないように配置したので、複数のリブの各々を他のリブと当接するように配置した場合に比べて、内側収容手段における気体の流入部分の圧力が過度に高くなることを抑制でき、内側収容手段への気体の流入性を確保しやすくなる。
【0083】
付記4に記載の火災検出装置によれば、十字状に配置されたリブによって仕切られた流入空間に流入した気体が他の流入空間に流出しないように、複数のリブを構成したので、十字状に配置されたリブによって仕切られた流入空間に流入した気体が他の流入空間に流入することを回避でき、外側収容手段に流入した気体が内側収容手段に流入することなく外部に流出することを一層抑制できる。
【0084】
付記5に記載の火災検出装置によれば、複数のリブのうち少なくとも一部のリブが他のリブと当接しないように、複数のリブを配置したので、複数のリブの各々を他のリブと当接するように配置した場合に比べて、内側収容手段における気体の流入部分の圧力が過度に高くなることを抑制でき、内側収容手段への気体の流入性を確保しやすくなる。
【0085】
付記6に記載の火災検出装置によれば、複数のリブを、内側収容手段又は外側収容手段と一体に形成したので、複数のリブを簡易に形成でき、火災検出装置の製造性を向上させることができる。
【符号の説明】
【0086】
1 火災検出装置
2 設置面
10 取付ベース
20 外カバー
21 外カバー本体
22 天面部
22a 表示孔
30 内カバー
30a 第1開口部
40 流入空間
41 第1流入空間
42 第2流入空間
43 第3流入空間
44 第4流入空間
45 第5流入空間
46 第6流入空間
47 第7流入空間
48 第8流入空間
50 防虫網
60 検出空間
70 検出部カバー
70a 第2開口部
80 検出部本体
90 端子盤
91 取付部材
100 基板
104a ライトガイド
110 リブ
111 第1リブ
112 第2リブ
113 第3リブ
114 第4リブ
115 第5リブ
116 第6リブ
117 第7リブ
118 第8リブ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7