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  • 特許-圧力試験機 図1
  • 特許-圧力試験機 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-01
(45)【発行日】2022-11-10
(54)【発明の名称】圧力試験機
(51)【国際特許分類】
   G01N 3/36 20060101AFI20221102BHJP
【FI】
G01N3/36
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2018197266
(22)【出願日】2018-10-19
(65)【公開番号】P2020064022
(43)【公開日】2020-04-23
【審査請求日】2021-05-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000000929
【氏名又は名称】KYB株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100122323
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 憲
(74)【代理人】
【識別番号】100067367
【弁理士】
【氏名又は名称】天野 泉
(72)【発明者】
【氏名】芳村 友起
【審査官】奥野 尭也
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-009926(JP,A)
【文献】特開2017-003502(JP,A)
【文献】特開平07-181101(JP,A)
【文献】特開2009-287944(JP,A)
【文献】特開2013-196607(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01M 3/26- 3/34
G01N 3/36
G01N 3/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
験体へ圧力を作用させる加圧器と、
前記加圧器の近傍に設けられて前記加圧器が出力する加圧器側圧力を検知する第一圧力センサと、
前記試験体の近傍に設けられて前記試験体に負荷される試験体側圧力を検知する第二圧力センサと、
前記加圧器側圧力をフィードバックして、前記加圧器が出力する圧力を制御するコントローラとを備え、
前記コントローラは、前記試験体側圧力に基づいて目標圧力を補正して修正目標圧力を求める補正器を有し、前記修正目標圧力と前記加圧器側圧力とに基づいて前記加圧器が出力する圧力をフィードバック制御する
ことを特徴とする圧力試験機。
【請求項2】
前記補正器は、前記目標圧力のピーク値と前記試験体側圧力のピーク値との差分を求め、前記差分に基づいて前記目標圧力を補正する
ことを特徴とする請求項1に記載の圧力試験機。
【請求項3】
前記補正器は、前記差分に補正係数を乗じた値の積分値を補正値として求め、前記目標圧力を指示する目標波形の振幅に前記補正値を加算して修正目標波形の振幅を求め、修正目標波形の振幅に基づいて前記目標圧力を補正して前記修正目標圧力を求める
ことを特徴とする請求項2に記載の圧力試験機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧力試験機に関する。
【背景技術】
【0002】
試験体に繰り返し負荷を印加して試験体の疲労耐久性を評価する試験機はとしては、たとえば、試験体に所定の振幅で所定の周波数の加速度を印加する試験機が有る。このような試験機では、試験体に加速度を作用させるアクチュエータの加速度や変位をフィードバックしてアクチュエータを制御して、試験体に所望する振幅と周波数で加速を与えるようにしている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
他方、圧力試験機は、たとえば、内部に液体等が貯留される機械部品等の試験体の疲労耐久性を評価するために、試験体の内部に圧力を作用させる加圧器を備えており、試験体の内部へ一定の振幅の圧力を決められた周波数で負荷する試験を行う。
【0004】
圧力試験機にあっても所定の振幅と周波数の圧力を繰り返して試験体に加える場合には、加圧器の近傍に圧力センサを設けて、圧力センサで検知した圧力が試験体の内部に作用させる目標圧力となるように加圧器をフィードバック制御することが考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2001-165832号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、圧力試験機には、試験中の試験体の破壊から周りの機器や作業者を保護するためや、温度条件が決まっている試験を可能とするために、試験槽内に試験体を収容するものがある。
【0007】
このような圧力試験機では、試験槽とは別個に設置される加圧器から試験槽内の試験体へ圧力を供給するために加圧器と試験体とを長い配管で接続するようにしている。
【0008】
このように配管が長い圧力試験機では、加圧器の近傍に設けられた圧力センサで検知した圧力をフィードバックして試験体へ作用させる圧力を制御すると、配管による圧力損失などの影響によって実際に試験体に作用している圧力が目標圧力通りにならない問題がある。
【0009】
そうかと言って、試験体の近傍に圧力センサを設けて、試験体内の圧力をフィードバックして加圧器を制御すると、加圧器が出力する圧力が試験体に伝搬するまでに大きな時間遅れがあるために試験体に作用する圧力を目標圧力通りに制御するのは困難であり、配管が長い圧力試験機では試験体内の圧力はフィードバック制御に使用できない。
【0010】
そこで、本発明は、加圧器と試験体との間に長い配管を持つ構造を採用しても、目標圧力通りの圧力を試験体に作用させ得る圧力試験機の提供である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記した目的を達成するため、本発明の圧力試験機は、試験体へ圧力を作用させる加圧器と、加圧器の近傍に設けられて加圧器が出力する加圧器側圧力を検知する第一圧力センサと、試験体の近傍に設けられて試験体に負荷される試験体側圧力を検知する第二圧力センサと、加圧器側圧力をフィードバックして、加圧器が出力する圧力を制御するコントローラとを備え、コントローラは試験体側圧力に基づいて目標圧力を補正して修正目標圧力を求める補正器を有し、修正目標圧力と加圧器側圧力とに基づいて加圧器が出力する圧力をフィードバック制御する
【0012】
このように構成された圧力試験機は、フィードバックしているのは加圧器の近傍の加圧器側圧力であるから加圧器の圧力制御にあたって応答時間遅れが問題となることもなく、試験体の近傍の試験体側圧力に基づいて目標圧力を補正するので試験体内の圧力を目標圧力に一致させ得る。
【0013】
また、圧力試験機は、補正器が目標圧力のピーク値と試験体側圧力のピーク値との差分を求め、差分に基づいて目標圧力を補正してもよく、この場合には、試験体内の圧力を目標圧力に高精度に一致させ得る。
【0014】
さらに、圧力試験機は、補正器が差分に補正係数を乗じた値の積分値を補正値として求め、目標波形の振幅を補正値に加算して修正目標波形の振幅を得て、修正目標波形の振幅に基づいて目標圧力を補正して修正目標圧力を求めてもよい。このように構成された圧力試験機は、補正値を目標波形の振幅に加算して得られた修正目標波形の振幅に基づいて目標圧力を補正するので当該補正によって試験体内の圧力が振動的に変化することがなく安定し、制御を繰り返すごとに補正値の値が更新されて最適化されるので試験体内の圧力を目標圧力に精度よく一致させ得る。
【発明の効果】
【0015】
本発明の圧力試験機によれば、加圧器と試験体との間に長い配管を持つ構造を採用しても、目標圧力通りの圧力を試験体に作用させ得る。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】一実施の形態における試験機のシステム構成図である。
図2】目標圧力と試験体側圧力とを示したグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図に示した実施の形態に基づき、本発明を説明する。図1に示すように、一実施の形態における圧力試験機1は、試験体Tへ流体を供給して試験体Tへ圧力を負荷する加圧器としての直動型のブーストシリンダ2と、ブーストシリンダ2と試験体Tとを接続する配管Hのブーストシリンダ2の近傍に設けられる第一圧力センサ3と、前記配管Hの試験体Tの近傍に設けられる第二圧力センサ4と、第一圧力センサ3で検知する加圧器側圧力P1をフィードバックしてブーストシリンダ2を制御するコントローラ5とを備えて構成されている。
【0018】
本例では、試験体Tは、試験槽B内に収容されるとともに、内部にブーストシリンダ2から供給される圧力を導入できるように、配管Hの一端に接続されている。ブーストシリンダ2は、流体の吐出口が配管Hの他端に接続されており、伸縮に応じて配管Hを介して試験用の流体を試験体T内に給排させて試験体Tに圧力を負荷する。なお、本例では、流体は液体とされている。ブーストシリンダ2は、図示はしないが、伸縮可能なシリンダ装置であって、試験体T内に連通される圧力容器に挿入されるピストンを駆動する。そして、ブーストシリンダ2は、ピストンを圧力容器に対して変位させて前記圧力容器内の容積を増減させると、圧力容器内から流体を試験体Tへ供給および試験体T内から流体を圧力容器へ回収できる、一種の容積ポンプとして機能するものである。よって、ブーストシリンダ2は、ピストンを変位させて圧力容器の容積を減少させると圧力容器内から流体を試験体T内に押し出し、ピストンを変位させて圧力容器の容積を増大させると試験体T内から流体を圧力容器で回収する。このようにブーストシリンダ2は、伸縮作動によって試験体T内に流体を給排させて試験体T内に変動圧を負荷できる。なお、加圧器は、ブーストシリンダ2以外のものを使用でき、たとえば、ポンプと試験体Tへ作用させる圧力を制御するサーボ弁とで構成されてもよい。
【0019】
第一圧力センサ3は、配管Hのブーストシリンダ2の吐出口の至近に設けられており、所定のサンプリング周期でブーストシリンダ2の吐出する圧力である加圧器側圧力P1を検知して、コントローラ5へ入力する。他方の第二圧力センサ4は、配管Hの試験体Tの配管Hに接続される圧力導入口の至近に設けられており、所定のサンプリング周期で試験体T内に実際に負荷される圧力である試験体側圧力P2を検知して、コントローラ5へ入力する。
【0020】
コントローラ5は、ブーストシリンダ2の図示しない駆動源を制御してブーストシリンダ2を伸縮させて、試験体Tに圧力を負荷させる。コントローラ5は、第一圧力センサ3が検知する加圧器側圧力P1をフィードバックするフィードバック制御によって試験体Tに作用する圧力を目標波形となるように負荷する。目標波形は、本実施の形態では、一定の周期で変動するとともに一定の大きさの振幅を持つ圧力波形とされており、圧力試験機1が試験体Tへ負荷すべき圧力を時系列で指示する多数の目標圧力のデータ群で構成されている。
【0021】
コントローラ5は、具体的には、外部の目標波形発生器7が出力する目標波形が指示する目標圧力Pを補正する補正器6と、補正後の修正目標圧力Pcと第一圧力センサ3が検知する加圧器側圧力P1との偏差を求める加算器8と、加算器8が求めた偏差をPI補償或いはPID補償して制御指令を求める指令演算器9と、制御指令の入力を受けて制御指令が指示する圧力をブーストシリンダ2が吐出するようにブーストシリンダ2を駆動する駆動回路10とを備えている。
【0022】
補正器6は、補正値演算部6aと、修正目標圧力演算部6bとを備えている。補正値演算部6aは、目標圧力Pのピーク値(最大値)と第二圧力センサ4が検知した試験体T内に負荷される圧力である試験体側圧力P2のピーク値(最大値)との差分δを求め、差分δに基づいて目標圧力Pを補正して修正目標圧力Pcを求める。たとえば、図2に示すように、一定の周期および一定の振幅を持ち0からPmまで値が変化する目標圧力P図2中破線)に対して、試験体側圧力P2(図2中実線)は、目標波形の振幅Aより大きな振幅A1でaからPnまで値が変化する場合、補正器6は、試験体側圧力P2のピーク値Pnから目標圧力Pのピーク値Pmを差し引いて差分δを求める。なお、試験体T内に負荷される圧力は、ブーストシリンダ2の吐出圧力が時間遅れで伝達されるので、試験体側圧力P2が目標圧力Pに対して時間的に遅れる。補正器6は、差分δを得るために、目標波形の一周期分の目標圧力Pのピーク値を抽出するとともに、目標圧力Pの一周期或いは複数周期に相当する時間に得られる試験体側圧力P2の値のうちからピーク値を求める。
【0023】
補正値演算部6aは、目標圧力Pのピーク値Pmと試験体側圧力P2のピーク値Pnの差分δを得て、求めた差分δに補正係数Kcを乗じた値を積分して積分値を求め、この積分値を補正値Cとする。補正値演算部6aは、差分δが得られると、Kc×δを演算するともに、前回得られた補正値をCpreとすると、補正値CをC=Cpre+Kc×δを演算して求める。
【0024】
こうして求められた補正値Cは、修正目標圧力演算部6bに入力される。修正目標圧力演算部6bは、目標波形の振幅A1に補正値Cを加算して修正目標波形の振幅を得る。つまり、補正器6は、補正値Cを求めて、修正目標波形の振幅AcをAc=Pm+Cを演算して求める。そして、修正目標圧力演算部6bは、補正値Cによって修正目標波形の振幅Ac求めると、目標波形が指示する目標圧力Pに修正目標波形の振幅Acを目標波形の振幅Aで除した値を乗じて、目標圧力を補正して修正目標圧力Pcを求める。つまり、修正目標圧力演算部6bは、Pc=P×Ac/Aを演算して修正目標圧力Pcを求める。
【0025】
補正器6は、差分δが正の値を持つ場合、補正値Cが正の値となるので補正後の修正目標波形の振幅Acを目標波形の振幅Aより大きくする補正を行い、差分δが負の値を持つ場合、補正値Cが負の値となるので補正後の修正目標波形の振幅Acを目標波形の振幅Aより小さくする補正を行う。
【0026】
実際の手順では、補正器6は、第一回目の目標波形一周期分に相当する目標圧力Pの入力に対しては、補正値Cを0として、目標圧力Pを補正せずに、加算器8に一周期分の目標波形が指示する目標圧力Pをそのまま入力する。よって、指令演算器9は、目標圧力Pと第一圧力センサ3が検知する加圧器側圧力P1との偏差から制御指令を求めて駆動回路10へ入力し、駆動回路10がブーストシリンダ2を駆動する。
【0027】
補正器6は、第一回目の一周期分の目標波形が指示する目標圧力Pの入力に対して試験体T内の圧力変動をモニタして試験体側圧力P2のピーク値Pnを求め、目標圧力Pのピーク値Pmと試験体側圧力P2のピーク値Pnの差分δを得て、前述の要領で補正値Cを求める。さらに、補正器6は、目標波形の振幅Aに補正値Cを加算して修正目標波形の振幅Acの値を得て、目標圧力Pに値Ac/Aを乗じて修正目標圧力Pcを得る。
【0028】
補正器6は、このようにして補正値Cを求めると、順次入力される目標波形の振幅Aに補正値Cを加算して修正目標波形の振幅Acの値を得て、値Ac/Aで目標波形が指示する目標圧力Pを補正して修正目標圧力Pcを求めて、加算器8に修正目標圧力Pcを入力する。
【0029】
加算器8は、このように修正された修正目標圧力Pcと加圧器側圧力P1との偏差を演算して指令演算器9へ入力し、指令演算器9は、制御指令を求めて駆動回路10へ入力し、駆動回路10はブーストシリンダ2を駆動する。
【0030】
補正器6は、順次、目標圧力Pのピーク値Pmと試験体側圧力P2のピーク値Pnとの差分δを求めて、前回の補正値の値CpreにKc×δの演算結果を加算して補正値Cを求めて補正値Cの値を更新して、修正目標圧力Pcを加算器8へ入力する。コントローラ5による修正目標圧力Pcに基づいた制御によって、目標波形のピーク値に第二圧力センサ4が検知する試験体T内に負荷される圧力の波形のピーク値が近づくと、補正値Cの値の変動が小さくなっていき、両波形のピーク値が一致すると補正値Cの値も固定される。よって、コントローラ5がブーストシリンダ2の制御を継続して行うと、補正器6によって補正値Cが順次更新されて最適化され、試験体T内に負荷される圧力が精度よく目標圧力Pに一致するようになる。
【0031】
コントローラ5は、加圧器としてのブーストシリンダ2の吐出する圧力をブーストシリンダ2の近傍に設けられた第一圧力センサ3で検知してフィードバック制御に利用しているので、試験体Tへの圧力伝搬に大きな時間遅れがあっても制御に全く支障はない。
【0032】
以上、本実施の形態の圧力試験機1は、試験体Tに圧力を負荷する圧力試験機であって、試験体Tへ圧力を作用させるブーストシリンダ(加圧器)2と、ブーストシリンダ(加圧器)2の近傍に設けられてブーストシリンダ(加圧器)2が出力する加圧器側圧力P1を検知する第一圧力センサ3と、試験体Tの近傍に設けられて試験体Tに負荷される試験体側圧力P2を検知する第二圧力センサ4と、加圧器側圧力P1をフィードバックして、ブーストシリンダ(加圧器)2が出力する圧力を制御するコントローラ5とを備え、コントローラ5は試験体側圧力P2に基づいて目標圧力Pを補正する補正器6を有している。
【0033】
このように構成された圧力試験機1は、フィードバックしているのはブーストシリンダ(加圧器)2の近傍の加圧器側圧力P1であるからブーストシリンダ(加圧器)2の圧力制御にあたって応答時間遅れが問題となることもなく、試験体Tの近傍の試験体側圧力P2に基づいて目標圧力Pを補正するので試験体T内の圧力を目標圧力Pに一致させ得る。以上より、本実施の形態の圧力試験機1によれば、ブーストシリンダ(加圧器)2と試験体Tとの間に長い配管Hを持つ構造を採用しても、目標圧力P通りの圧力を試験体Tに作用させ得る。
【0034】
また、本実施の形態の圧力試験機1は、補正器6が目標圧力Pのピーク値と試験体側圧力P2のピーク値との差分δを求め、差分δに基づいて目標圧力Pを補正する。このように構成された圧力試験機1は、目標圧力Pのピーク値と試験体側圧力P2のピーク値との差分δに基づいて目標圧力Pを補正するので、試験体T内の圧力を目標圧力Pに高精度に一致させ得る。
【0035】
さらに、本実施の形態の圧力試験機1は、補正器6が差分δに補正係数Kcを乗じた値の積分値を補正値Cとして求め、目標波形の振幅Aを補正値Cに加算して修正目標波形の振幅Acを求め、修正目標波形の振幅Acに基づいて目標圧力Pを補正して修正目標圧力Pcを求め、コントローラが修正目標圧力Pcと加圧器側圧力P1に基づいてブーストシリンダ(加圧器)2を制御する。このように構成された圧力試験機1は、補正値Cを目標波形の振幅に加算して得られた修正目標波形の振幅に基づいて目標圧力Pを補正するので当該補正によって試験体T内の圧力が振動的に変化することがなく安定し、制御を繰り返すごとに補正値Cの値が更新されて最適化されるので試験体T内の圧力を目標圧力Pに精度よく一致させ得る。
【0036】
以上、本発明の好ましい実施の形態を詳細に説明したが、特許請求の範囲から逸脱しない限り、改造、変形、および変更が可能である。
【符号の説明】
【0037】
1・・・圧力試験機、2・・・ブーストシリンダ(加圧器)、3・・・第一圧力センサ、4・・・第二圧力センサ、5・・・コントローラ、6・・・補正器、T・・・試験体
図1
図2