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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-01
(45)【発行日】2022-11-10
(54)【発明の名称】LED光源基板及び照明装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/54 20100101AFI20221102BHJP
   H01L 33/56 20100101ALI20221102BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20221102BHJP
   F21V 19/00 20060101ALI20221102BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20221102BHJP
【FI】
H01L33/54
H01L33/56
F21S2/00 110
F21V19/00 170
F21Y115:10 300
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2019086592
(22)【出願日】2019-04-26
(65)【公開番号】P2020184557
(43)【公開日】2020-11-12
【審査請求日】2022-02-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147304
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 知哉
(74)【代理人】
【識別番号】100148493
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 浩二
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 寿史
(72)【発明者】
【氏名】増田 岳志
(72)【発明者】
【氏名】安永 博敏
(72)【発明者】
【氏名】京兼 庸三
【審査官】淺見 一喜
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-53352(JP,A)
【文献】特開2006-165326(JP,A)
【文献】特開2007-234968(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0315903(US,A1)
【文献】特開2012-164742(JP,A)
【文献】特開2010-141119(JP,A)
【文献】実開昭55-97911(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00-33/64
F21S 2/00
F21V 19/00
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板上に実装されたフリップチップ型のLEDと、
前記LEDを覆うように前記基板上に形成された透光性を有する第1貼り合せシートと、
前記第1貼り合せシート上に形成された透光性を有する第2貼り合せシートと、
前記基板に垂直な方向に向かって前記LEDから出射される光を抑制するために前記第2貼り合せシート上に形成された反射層とを備え、
前記第2貼り合せシートが、前記第1貼り合せシートから剥離可能に貼り付けられていることを特徴とするLED光源基板。
【請求項2】
前記LEDがベアチップである請求項1に記載のLED光源基板。
【請求項3】
前記第2貼り合せシートの前記第1貼り合せシートに対する粘着強度が、前記第1貼り合せシートの前記基板に対する粘着強度よりも弱い請求項1に記載のLED光源基板。
【請求項4】
前記第1貼り合せシートが、前記第2貼り合せシートを前記第1貼り合せシートから剥離可能とするために前記第2貼り合せシート側に形成された剥離層を含む請求項1に記載のLED光源基板。
【請求項5】
前記第1及び前記第2貼り合せシートが、前記LEDの実装位置に応じた凸形状を有する請求項1に記載のLED光源基板。
【請求項6】
前記第1貼り合せシートが、前記LEDを覆うように前記基板上に形成された第1樹脂層と、前記第1樹脂層の上に形成された第1基材とを含み、
前記第2貼り合せシートが、前記第1基材の上に形成された第2樹脂層と、前記第2樹脂層の上に形成された第2基材とを含む請求項1に記載のLED光源基板。
【請求項7】
前記第1樹脂層及び前記第2樹脂層が粘着層を含む請求項6に記載のLED光源基板。
【請求項8】
前記第1樹脂層及び前記第2樹脂層のヘイズが30%以下である請求項6に記載のLED光源基板。
【請求項9】
前記第1樹脂層及び前記第2樹脂層の屈折率が1よりも大きい請求項6に記載のLED光源基板。
【請求項10】
前記第1樹脂層がアクリル系材料、エポキシ系材料、及びウレタン系材料のうちの少なくとも一つを含み、
前記第2樹脂層がシリコーン系材料を含む請求項6に記載のLED光源基板。
【請求項11】
前記第2樹脂層の粘着強度が、5N/cm以下である請求項6に記載のLED光源基板。
【請求項12】
前記反射層の寸法が、前記LEDの寸法の2倍以上10倍以下である請求項1に記載のLED光源基板。
【請求項13】
前記反射層が、円形状を有しており、
前記反射層の中心軸が、前記LEDの中心軸と対応する位置に配置される請求項1に記載のLED光源基板。
【請求項14】
前記第1樹脂層の厚みが、前記LEDの厚みよりも厚い請求項6に記載のLED光源基板。
【請求項15】
前記凸形状の高さが、前記LEDの厚みに略等しい請求項5に記載のLED光源基板。
【請求項16】
請求項1から請求項15の何れか一項に記載のLED光源基板を備えた照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フリップチップ型のLEDを備えたLED光源基板に関する。
【背景技術】
【0002】
表示装置等に付設される照明装置の各種光源として、LED(Light Emitting Diode、発光ダイオード)を用いたものが知られている。従来、表示パネルの直下に光源が配される直下型の照明装置には、表面実装型のLEDが使用されてきた。LEDが実装される光源基板としては、複数のLEDを同一回路基板に実装したLED光源基板であって、モールド樹脂が複数のLEDを被覆するよう跨設されているLED光源基板が知られている。このLED光源基板に設けられたLEDの直上部に白色インクによる反射層が形成される(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2007-53352号公報(2007年3月1日)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記LEDの直上部の反射層の形成時にミスが発生した場合には、LED光源基板が高価であるため、形成時にミスが発生した反射層が形成されたLED光源基板を廃棄するよりも、形成時にミスが発生した反射層をモールド樹脂から剥離して再度適切に反射層を形成するリワークを実施することが望まれている。
【0005】
しかしながら、モールド樹脂の表面に直接印刷等の方法で白色インク等による反射層を形成するため、当該反射層を剥離するためには、物理的に反射層を削ってモールド樹脂から剥がしたり、特殊な溶液で洗浄してLED光源基板を洗浄して当該反射層をモールド樹脂から除去する必要があり、LED光源基板を壊さずに綺麗に元に戻すことが困難である。
【0006】
従って、LEDの直上部の樹脂への反射層の形成にミスが発生した場合にリワークが困難であるという問題がある。
【0007】
本発明の一態様は、LEDの直上部の樹脂への反射層の形成にミスが発生した場合に容易にリワークすることができるLED光源基板を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)本発明の一実施形態は、基板と、前記基板上に実装されたフリップチップ型のLEDと、前記LEDを覆うように前記基板上に形成された透光性を有する第1貼り合せシートと、前記第1貼り合せシート上に形成された透光性を有する第2貼り合せシートと、前記基板に垂直な方向に向かって前記LEDから出射される光を抑制するために前記第2貼り合せシート上に形成された反射層とを備え、前記第2貼り合せシートが、前記第1貼り合せシートから剥離可能に貼り付けられているLED光源基板。
(2)また、本発明のある実施形態は、上記(1)の構成に加え、前記LEDがベアチップであるLED光源基板。
(3)また、本発明のある実施形態は、上記(1)の構成に加え、前記第2貼り合せシートの前記第1貼り合せシートに対する粘着強度が、前記第1貼り合せシートの前記基板に対する粘着強度よりも弱いLED光源基板。
(4)また、本発明のある実施形態は、上記(1)の構成に加え、前記第1貼り合せシートが、前記第2貼り合せシートを前記第1貼り合せシートから剥離可能とするために前記第2貼り合せシート側に形成された剥離層を含むLED光源基板。
(5)また、本発明のある実施形態は、上記(1)の構成に加え、前記第1及び前記第2貼り合せシートが、前記LEDの実装位置に応じた凸形状を有するLED光源基板。
(6)また、本発明のある実施形態は、上記(1)の構成に加え、前記第1貼り合せシートが、前記LEDを覆うように前記基板上に形成された第1樹脂層と、前記第1樹脂層の上に形成された第1基材とを含み、前記第2貼り合せシートが、前記第1基材の上に形成された第2樹脂層と、前記第2樹脂層の上に形成された第2基材とを含むLED光源基板。
(7)また、本発明のある実施形態は、上記(6)の構成に加え、前記第1樹脂層及び前記第2樹脂層が粘着層を含むLED光源基板。
(8)また、本発明のある実施形態は、上記(6)の構成に加え、前記第1樹脂層及び前記第2樹脂層のヘイズが30%以下であるLED光源基板。
(9)また、本発明のある実施形態は、上記(6)の構成に加え、前記第1樹脂層及び前記第2樹脂層の屈折率が1よりも大きいLED光源基板。
(10)また、本発明のある実施形態は、上記(6)の構成に加え、前記第1樹脂層がアクリル系材料、エポキシ系材料、及びウレタン系材料のうちの少なくとも一つを含み、前記第2樹脂層がシリコーン系材料を含むLED光源基板。
(11)また、本発明のある実施形態は、上記(6)の構成に加え、前記第2樹脂層の粘着強度が、5N/cm以下であるLED光源基板。
(12)また、本発明のある実施形態は、上記(1)の構成に加え、前記反射層の寸法が、前記LEDの寸法の2倍以上10倍以下であるLED光源基板。
(13)また、本発明のある実施形態は、上記(1)の構成に加え、前記反射層が、円形状を有しており、前記反射層の中心軸が、前記LEDの中心軸と対応する位置に配置されるLED光源基板。
(14)また、本発明のある実施形態は、上記(6)の構成に加え、前記第1樹脂層の厚みが、前記LEDの厚みよりも厚いLED光源基板。
(15)また、本発明のある実施形態は、上記(5)の構成に加え、前記凸形状の高さが、前記LEDの厚みに略等しいLED光源基板。
(16)本発明の他の実施形態は、上記(1)から(15)の何れかに記載のLED光源基板を備えた照明装置。
【発明の効果】
【0009】
本発明の一態様は、LEDの直上部の樹脂への反射層の印刷にミスが発生した場合に容易にリワークすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施形態1に係るLED光源基板の断面図である。
図2】(a)は上記LED光源基板に設けられるフリップチップ型LEDの実装状態を示す断面図であり、(b)はフェースアップ型LEDの実装状態を示す断面図であり、(c)は上記フリップチップ型LEDの構成を示す断面図であり、(d)は上記フェースアップ型LEDの構成を示す断面図である。
図3】(a)は上記LED光源基板のLEDの拡大断面図であり、(b)は比較例に係るLED光源基板のLEDの拡大断面図である。
図4】(a)は上記LED光源基板の基板と第1貼り合せシートと第2貼り合せシートと反射層とに係る断面図であり、(b)はその上面図である。
図5】(a)は上記第1貼り合せシートの形成方法を示す断面図であり、(b)は上記基板に第1貼り合せシートが形成された状態を示す断面図であり、(c)は上記第1貼り合せシートに第2貼り合せシートが形成された状態を示す断面図である。
図6】(a)は上記第1貼り合せシートに設けられた第1粘着層の効果を説明するための断面図であり、(b)は比較例に係る第1粘着層を示す断面図である。
図7】(a)(b)は上記第2貼り合せシートの効果を説明するための断面図である。
図8】(a)は実施形態2に係る第1貼り合せシートの形成方法を示す断面図であり、(b)は実施形態2に係る基板に第1貼り合せシートが形成された状態を示す断面図であり、(c)は上記第1貼り合せシートに第2貼り合せシートが形成された状態を示す断面図である。
図9】実施形態3に係るLED光源基板の断面図である。
図10】(a)は実施形態3に係るLED光源基板の効果を説明するための断面図であり、(b)は上記LED光源基板に設けられた第1貼り合せシートの第1基材を示す断面図であり、(c)は比較例に係る第1貼り合せシートの第1基材を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(実施形態1)
図1は実施形態1に係るLED光源基板1の断面図である。LED光源基板1は、基板2と、基板2上に実装されたフリップチップ型のLED3と、LED3を覆うように基板2上に形成された透光性を有する第1貼り合せシート4と、第1貼り合せシート4上に形成された透光性を有する第2貼り合せシート5と、基板2に垂直な方向に向かってLED3から出射される光を抑制するために第2貼り合せシート5上に形成された反射層6とを備える。そして、第2貼り合せシート5は、第1貼り合せシート4から剥離可能に貼り付けられている。
【0012】
第2貼り合せシート5の第1貼り合せシート4に対する粘着強度は、第1貼り合せシート4の基板2に対する粘着強度よりも弱い。
【0013】
第1貼り合せシート4は、LED3を覆うように基板2上に形成された第1接着層7(第1樹脂層)と、第1接着層7の上に形成された第1基材8とを含む。第2貼り合せシート5は、第1基材8の上に形成された第2接着層9(第2樹脂層)と、第2接着層9の上に形成された第2基材10とを含む。
【0014】
第1接着層7及び第2接着層9のヘイズは30%以下であることが好ましい。第1接着層7及び第2接着層9の屈折率は1よりも高いことが好ましい。
【0015】
第1接着層7は、アクリル系材料、エポキシ系材料、及びウレタン系材料のうちの少なくとも一つを含むことが好ましい。第2接着層9は、シリコーン系材料を含むことが好ましい。第2接着層9の粘着強度は、5N/cm以下であることが好ましい。
【0016】
反射層6の寸法は、LED3の寸法の2倍以上10倍以下であることが好ましい。そして、反射層6は、円形状を有していることが好ましい。反射層6の中心軸は、LED3の中心軸と対応する位置に配置されることが好ましい。
【0017】
第1接着層7の厚みは、LED3の厚みよりも厚いことが好ましい。
【0018】
LED3は、パッケージ化されていないベアチップである。ベアチップであるため発光色は単色であり、典型的には青である。または、RGB3色のLED3をそれぞれ並べて使用しても良い。LED3の素子構造は後述するフリップチップ型であって、LED3はバンプやハンダによってベアチップのまま基板2に直接実装されている。本実施形態では、LED3としてベアチップを使用したが、それに限られることはなく、パッケージ化されたLEDを使用しても同様の効果が得られる。
【0019】
基板2は、ガラスエポキシやポリイミド、アルミニウムなどを基材とする一般的な回路基板である。通常は特定の間隔をあけて複数のLED3がマトリクス状に実装されている。LED3と接続される電極パッドは、基板2上に形成される配線を通して、さらに図示しないケーブル等により、電源に接続されている。電源から各LED3に特定の電流を制御して印加できることが好ましい。電極パッドの上には、光反射率を高めるために、白色塗装(白色レジスト:太陽インキ製PSR-4000等)がされていることが好ましい。
【0020】
LED光源基板1は蛍光シート13を備える。蛍光シート13は、LED3から発光される光の波長を吸収して、その補色となる色の光を発光して出射光を白色化する。蛍光シート13は、LED3から発光される光が青色であれば、黄色や緑色+赤色に発光する蛍光材料を樹脂などに分散しシート化したものである。蛍光シート13の具体的な製品としては、3M製QDEFなどが存在する。RGBの3原色をそれぞれ発光する3種類のLED3が基板2に配置されている場合等、他に白色化する方法があるのであれば不要である。パッケージ化されたLEDを使用するのであれば、パッケージの封止樹脂に蛍光体を添加することにより、白色発光させることもできる。
【0021】
LED光源基板1は光学シート14をさらに備える。光学シート14は、点(LED3)から発する光を均一な面光源に変えるための光学部材であり、拡散板や拡散シート、プリズムシート、偏光反射シートなどが必要に応じて使用される。
【0022】
拡散板としては、住友化学製スミペックスオパール板などが、ムラけしのために光学シート14に使用される。拡散シートとしては、ツジデン製D114などが、ムラけしのために光学シート14に使用される。プリズムシートとしては、3M製BEFなどが、輝度を高めるために光学シート14に使用される。偏光反射シートとしては、3M製DBEFなどが、輝度を高めるために光学シート14に使用される。
【0023】
また、LED3から発光される色の光を透過し、その補色となる光を反射するように設計された誘電体ミラーシートを備えると、輝度が高まる場合がある。
【0024】
光学シート14は、典型的には、LED/誘電体ミラーシート/蛍光発光シート/拡散シート/プリズムシート/プリズムシート/偏光反射シートの順番に積層される。
【0025】
第1貼り合せシート4及び第2貼り合せシート5は、本実施形態に係る特徴的な構成部材である。第1貼り合せシート4は、PETなどの透光性の基材8の上に、透光性の粘着層7を形成したものであって、基板2のLED実装面に貼り合せることによって、柔らかい粘着層7が変形しながら気泡を押し出して貼り合せられている。第2貼り合せシート5は、PETなどの透光性の基材10の上に、透光性の粘着層9を形成したものであって、第1貼り合せシート4に貼り合せることによって、柔らかい粘着層9が変形しながら気泡を押し出して貼り合せられている。粘着層7・9の屈折率は高い方が、LED3の発光効率が上がる効果がある。本実施形態では、この第1貼り合せシート4及び第2貼り合せシート5を2枚積層している。
【0026】
LED光源基板1はフレーム12をさらに備える。フレーム12は、光学部材を保持するためのフレームであり、反射率の高い樹脂などで金型形成される。上記反射率の高い樹脂の代表的な例は白色のポリカーボネイトである。
【0027】
図2(a)はLED光源基板1に設けられるフリップチップ型のLED3の実装状態を示す断面図であり、(b)はフェースアップ型のLED93の実装状態を示す断面図であり、(c)はフリップチップ型のLED3の構成を示す断面図であり、(d)はフェースアップ型のLED93の構成を示す断面図である。前述した構成要素と同様の構成要素には同様の参照符号を付し、その詳細な説明は繰り返さない。
【0028】
LEDにはフェイスアップ型とフリップチップ型の二種類がある。フェイスアップ型のLED93は、図2(b)(d)に示すように、電極面が上面にあるために、基板2と電気的に接続するために、ワイヤーボンディング92が用いられる。フリップチップ型のLED3は、図2(a)(c)に示すように、電極面が下面にあるために、金バンプ15やハンダで基板2に直接実装できる。
【0029】
本実施形態では、第1粘着層7を設けた第1貼り合せシート4をLED3上から基板2に貼り合せるために、フェイスアップ型の場合はワイヤーボンディング92が貼り合せの邪魔をして第1粘着層7気泡が入ったり、またはワイヤーボンディング92が切れたり他の箇所と接触したりして故障する場合がある。したがって、本実施形態ではフリップチップ型のLED3を用いる。
【0030】
図3(a)はLED光源基板1のLED3の拡大断面図であり、(b)は比較例に係るLED光源基板のLED3の拡大断面図である。前述した構成要素と同様の構成要素には同様の参照符号を付し、その詳細な説明は繰り返さない。
【0031】
LED3の周辺が、空気層である場合には、図3(b)に示すように、LED3の発光層17から広い角度で出射する光がサファイヤ基板18の内面で全反射してしまうため、LED3内から光が出づらくなって、LED3の発光効率が低下することが知られている。
【0032】
一方、LED3の周辺の屈折率が高いと、チップ内部のサファイヤ基板18の内面で全反射しなくなるために、発光効率が向上する。LED3の周辺が特にサファイヤ基板18よりも大きい屈折率(n>1.75)の場合には、サファイヤ基板18の内面で全反射することなく、発光層17からの光がすべてサファイヤ基板18から出射するため、n>1.75以上にすることはあまり意味がない(厳密にはさらに屈折率の高いGaN層などが存在するため、まったく意味がないわけではないが、かなり薄い層なので影響は少ない)。n<1.75の場合でも、なるべく屈折率が高い方が発光効率は向上する。このため、第1粘着層7が少なくとも空気より大きい屈折率を有する粘着層であれば効果があるといえる。
【0033】
LED3は点灯時に高温になるために、第1粘着層7は高温状態でも変色などが少ない粘着層であることが好ましい。また、第1粘着層7は、透明性も高い方が、輝度が高まる点で好ましい。
【0034】
上記条件に最も当てはまる第1粘着層7の材料は、シリコン系粘着剤である(n=約1.41)。シリコン系粘着剤は、耐熱性にも優れており、変色は少ない。シリコン系粘着剤は若干屈折率は低い。
【0035】
アクリル系粘着剤(n=1.49)も、耐熱性はシリコン系粘着剤に及ばないものの、非常に高い透明性を有することから、第1粘着層7の材料に適用することができる。
【0036】
なお、これらの材料をベースとして、TiOやZrOなどの高屈折率の金属酸化物ナノ粒子を第1粘着層7に分散させたり、原子屈折の高い硫黄などを導入して第1粘着層7の屈折率を高めることは、LED3の発光効率を格段に向上できる点で特に好ましい。
【0037】
なお、当然のことながら、LED3は、非常に小さく(例えば0.1×0.2mm等)、ハンダ20等の基板2との接続部の面積も小さいことから、何かの衝撃で基板2から剥がれてしまうことがあるが、本実施形態に従うと、第1貼り合せシート4の基材8がLED3を保護している役割も果たすため、LED3が故障しにくいとう効果もある。
【0038】
図4(a)はLED光源基板1の基板2と第1貼り合せシート4と第2貼り合せシート5と反射層6とに係る断面図であり、(b)はその上面図である。前述した構成要素と同様の構成要素には同様の参照符号を付し、その詳細な説明は繰り返さない。
【0039】
基板2の上には、第1貼り合せシート4が貼り合せてあり、さらにその第1貼り合せシート4の上に第2貼り合せシート5が貼り合せてある。そして、第2貼り合せシート5の表面の、LED3の直上付近には、基板2に垂直な方向に向かってLED3から出射される光を抑制するための反射層6が設けられる。
【0040】
反射層6は、白色インク層であったり、銀やアルミニウムやそれらの合金からなる反射率の高い金属薄膜が好適である。こうすることで、LED3の直上の強度の強い光を反射層6により反射して緩和できるので、LED光源基板1の輝度ムラが改善される。
【0041】
反射層6は、LED3の側面から出射する光も反射できるように、LED3の外径寸法よりも多少大きい寸法を有することが好ましい。例えば、図4(b)に示すように、LED3の1辺の寸法をLとすると、反射層6の寸法は2L以上10L以下であることが好ましい。
【0042】
反射層6の形状は、典型的には図4(b)に示すように、円形で、LED3の中心軸と反射層6の円形の中心軸とは一致する。このように構成することで、LED3から全方位に出射する光を効率的に遮蔽することができる。
【0043】
反射層6の形成方法としては、インクジェット印刷機で白色インクを第2貼り合せシート5に印刷する方法がもっとも効率的である。その他、スクリーン印刷などの他の印刷方法でもよい。反射層6が金属薄膜である場合には、開口マスクを用いた蒸着・スパッタリング法や、フォトリソグラフィ等の方法でも反射層6の形成が可能である。
【0044】
図5(a)は第1貼り合せシート4の形成方法を示す断面図であり、(b)は基板2に第1貼り合せシート4が形成された状態を示す断面図であり、(c)は第1貼り合せシート4に第2貼り合せシート5が形成された状態を示す断面図である。前述した構成要素と同様の構成要素には同様の参照符号を付し、その詳細な説明は繰り返さない。
【0045】
図5(a)に示すように、LED3が実装された基板2に対し、PETなどの透光性の第1基材8上に、透光性の第1粘着層7を形成した第1貼り合せシート4を、ローラー21などを使って貼り合せる。これにより、LED3の周辺の空気を容易に押し出して第1粘着層7で埋めることができる。多少気泡がLED3の周辺に残ったとしても、オートクレーブを行うことで気泡を消失することができる。オートクレーブの条件は、例えば45℃/0.5MPa/20分等である。
【0046】
第1基材8は透明性の高い材料が好ましい。例えばPET、アクリル、ポリカーボネート等である。第1粘着層7の材料としては、透明性が良く、基板2の面に対する粘着強度が高いものが好ましい。例えばアクリル系やエポキシ系、ウレタン系などの粘着材料が好ましい。第1粘着層7の粘着強度は、例えば10N/cm以上の強度であることが好ましい。
【0047】
LED3の周辺を空気界面無く密着させるためには、ある程度厚い第1粘着層7が必要である。LED3の高さをhとすると、第1粘着層7の厚みがh以下だと、オートクレーブを行ったとしてもうまく空間が埋まらず気泡が残ってしまう場合が多い。第1粘着層7の厚みがh以上2h以下の場合は、第1貼り合せシート4の表面形状はLED3の形状に沿って凹凸形状になる(後述する実施形態3の構成)。第1粘着層7の厚みが2h以上の場合は、第1貼り合せシート4の表面形状は略平坦になる。実施形態1では、粘着層の厚みは2h以上としたので、第1貼り合せシート4の表面形状は略平坦である。
【0048】
このように構成することで、第1貼り合せシート4の表面が平坦になるので、第2貼り合せシート5をローラー21等だけ(オートクレーブ無しで)で容易に気泡なく第1貼り合せシート4と貼り合せることができる。
【0049】
第1粘着層7の厚みに特に上限は無いが、例えば2mm以上になると、バックライトとなるLED光源基板1の厚みが必要以上に厚くなったり、第1粘着層7のコストが高くなるために好ましくない。
【0050】
第2貼り合せシート5も第1貼り合せシート4と同様にローラー21などを使って貼り合せることができる。第2貼り合せシート5も透明性の高い材料が好ましい。例えばPET、アクリル、ポリカーボネート等である。第2貼り合せシート5は、後から剥離する可能性があるため、第1基材8に対する粘着強度が比較的弱いことが好ましい。少なくとも基板2の表面と第1粘着層7との間の粘着強度よりも第1基材8と第2粘着層9との間の粘着強度の方が弱い必要がある。
【0051】
第2粘着層9の粘着材料としては、例えば材料自体の粘着強度の弱いシリコーン系の材料を適用したり、粘着強度の高いアクリル系やエポキシ系、ウレタン系等であっても、膜厚を5μm以下など薄く形成することで、粘着強度を低くすることができる。第2粘着層9の粘着強度でいうと、例えば5N/cm以下であることが好ましい。つまり第2粘着層9の粘着強度は第1粘着層7の粘着強度の1/2以下である。
【0052】
図6(a)は第1貼り合せシート4に設けられた第1粘着層7の効果を説明するための断面図であり、(b)は比較例に係る第1粘着層97を示す断面図である。前述した構成要素と同様の構成要素には同様の参照符号を付し、その詳細な説明は繰り返さない。
【0053】
第1粘着層7は、なるべく透明であって、光拡散粒子などを含まない方が好ましい。もし酸化チタンなどからなる光拡散粒子などが混入している第1粘着層97の場合には、その光拡散粒子の濃度にもよるが、LED3から発光した光が、LED3の近傍で光散乱してしまって、LED3自身に再入光したり、基板2上の反射率の低い電極パッド16や、はんだ20などに、LED3から発光した光が当たって吸光されてしまうためである。なるべく第1粘着層7は透明であって、一度LED3から出た光は遠くまで離れていくことが好ましい。具体的には第1粘着層7のヘイズは30%以下であることが好ましい。
【0054】
図7(a)(b)は第2貼り合せシート5の効果を説明するための断面図である。前述した構成要素と同様の構成要素には同様の参照符号を付し、その詳細な説明は繰り返さない。
【0055】
基板2に第1貼り合せシート4を介して貼り合せた第2貼り合せシート5の上に反射層6を形成したとして、LED光源基板1の大量生産時には、反射層6の多少の製造不良があり得る。例えば、反射層6の一部剥離・位置ずれ・汚染・異物付着等による製造不良である。基板2およびLED3は高価なので、反射層6の製造不良が生じれば反射層6のリワークをしたいが、製造不良となった反射層6のインク層や金属薄膜を剥離する作業は、特殊な薬液などが必要となるので、現実的でない。
【0056】
本実施形態の特徴は、第2貼り合せシート5を第1貼り合せシート4から剥離することで、製造不良となった反射層6を容易に剥離することができる点である。
【0057】
もし、第1貼り合せシート4を剥離したならば、第1貼り合せシート4の第1粘着層7によって基板2の表面に設けられている白色塗装がはがれたり、基板2に実装されているLED3において完全剥離・一部剥離(電気的に不良となる)・LEDの故障などが発生してしまい、LED光源基板1の不良となる恐れがある。
【0058】
本実施形態は、基板2側に影響のない第2貼り合せシート5のみを剥離することによって、製造不良となった反射層6のリワークを容易に可能とする。
【0059】
なお、第2貼り合せシート5を剥離・廃棄した後は、再度新たな第2貼り合せシート5を第1貼り合せシート4に貼り付けて、新たな第2貼り合せシート5の上に反射層6を再形成する。
【0060】
(実施形態2)
図8(a)は実施形態2に係る第1貼り合せシート4Aの形成方法を示す断面図であり、(b)は実施形態2に係る基板2に第1貼り合せシート4Aが形成された状態を示す断面図であり、(c)は第1貼り合せシート4Aに第2貼り合せシート5が形成された状態を示す断面図である。前述した構成要素と同様の構成要素には同様の参照符号を付し、その詳細な説明は繰り返さない。
【0061】
前述した実施形態1と異なる点は、第1貼り合せシート4Aが、第1接着層7と、第1接着層7の上に形成された第1基材8と、第1基材8の表面に塗布された剥離層11とを含む点である。このように、第1貼り合せシート4Aは、第2貼り合せシート5を第1貼り合せシート4Aから剥離可能とするために第2貼り合せシート5側に形成された剥離層11を含む。
【0062】
このように構成することで、第2粘着層9の強度にかかわらず、第2貼り合せシート5が第1貼り合せシート4Aから簡単に剥離可能となる。このため、第2貼り合せシート5及び第1貼り合せシート4Aの粘着材料・粘着剤厚みの選定範囲が広くなるので好ましい。例えば粘着強度の低いシリコーン系粘着材は比較的高価であるので、価格の安いアクリル系等の粘着剤を、厚みを気にせず第2粘着層9に適用できることは、製造上とても好ましいことである。
【0063】
(実施形態3)
図9は実施形態3に係るLED光源基板1Bの断面図である。前述した構成要素と同様の構成要素には同様の参照符号を付し、その詳細な説明は繰り返さない。
【0064】
前述した実施形態1と異なる点は、第1貼り合せシート4B及び第2貼り合せシート5Bが、LED3の実装位置に応じた凸形状を有する点である。
【0065】
実施形態3では、第1貼り合せシート4Bの第1粘着層7Bの厚みが、h以上2h以下に制御されている。また、第1貼り合せシート4Bの第1基材8Bの厚みは12μm以上~200μm以下に制御されている。
【0066】
第2貼り合せシート5の第2粘着層9Bおよび第2基材10Bは自由に選定できる。第1基材8Bが波状形状になるため、第2貼り合せシート5Bはどんな厚みでも追従する。このように構成することで、LED3の光出射効率が高まる効果も得られる。
【0067】
ただし、第2貼り合せシート5Bを第1貼り合せシート4Bに貼り合せる際は、ローラー21だけだと気泡が入る懸念があるので、オートクレーブも兼用することが好ましい。
【0068】
【表1】
【0069】
上記(表1)に示すように、第1貼り合せシート4Bの第1粘着層7Bの厚みがh以上2h以下であって、第1基材8Bの厚みが12μm以上200μm以下の場合には、図9に示すように、LED3の配置態様に追従して第1基材8Bが変形して、LED3に対応して凸状になり、LED3の光取り出し効率が格段に高まることが分かった。第1粘着層7Bの厚みが2hを超える場合には、第1基材8Bは、LED3の有無にかかわらず略平坦なままとなるために、光取り出し効率の向上効果は限定的である。また、第1基材8Bの厚みが200μmを超える場合も、第1基材8Bが曲がらず平坦となるために、光取り出し効率の向上効果は限定的である。
【0070】
図10(a)は実施形態3に係るLED光源基板1Bの効果を説明するための断面図であり、(b)はLED光源基板1Bに設けられた第1貼り合せシート4Bの第1基材8Bを示す断面図であり、(c)は比較例に係る第1貼り合せシート84の第1基材88を示す断面図である。前述した構成要素と同様の構成要素には同様の参照符号を付し、その詳細な説明は繰り返さない。
【0071】
第1基材8Bの表面形状がLED3を中心に凸状になった場合には、第1基材8Bと空気との間の界面に、LED3から入射する光の角度が変わって、LED3から発光された光が出射し易くなりLED3の発光効率がアップする。第1基材8Bの表面形状の凹凸の高さは、ほぼLED3の高さh程度になる。
【0072】
第1粘着層7Bが厚かったり、第1基材8Bが厚かったりして、第1基材8Bの表面形状がLED3を中心に凸状にならなかった場合は、第1基材8Bの表面形状が平面となって、LED3の効率アップは限定的である。
【0073】
〔まとめ〕
本発明の態様1に係るLED光源基板1・1A・1Bは、基板2と、前記基板2上に実装されたフリップチップ型のLED3と、前記LED3を覆うように前記基板2上に形成された透光性を有する第1貼り合せシート4・4A・4Bと、前記第1貼り合せシート4・4A・4B上に形成された透光性を有する第2貼り合せシート5・5Bと、前記基板2に垂直な方向に向かって前記LED3から出射される光を抑制するために前記第2貼り合せシート5・5B上に形成された反射層6とを備え、前記第2貼り合せシート5・5Bが、前記第1貼り合せシート4・4A・4Bから剥離可能に貼り付けられている。
【0074】
上記の構成によれば、第2貼り合せシートを第1貼り合せシートから容易に剥離することができるので、LEDの直上部の樹脂への反射層の形成にミスが発生した場合に容易にリワークすることができる。
【0075】
本発明の態様2に係るLED光源基板1・1A・1Bは、前記LED3がベアチップであることが好ましい。
【0076】
上記の構成によれば、ベアチップであることによりLED光源基板が小型化できる。
【0077】
本発明の態様3に係るLED光源基板1は、上記態様1において、前記第2貼り合せシート5の前記第1貼り合せシート4に対する粘着強度が、前記第1貼り合せシート4の前記基板2に対する粘着強度よりも弱いことが好ましい。
【0078】
上記の構成によれば、第2貼り合せシートを第1貼り合せシートから接着強度の相違に基づいて容易に剥離することができる。
【0079】
本発明の態様4に係るLED光源基板1Aは、上記態様1において、前記第1貼り合せシート4Aが、前記第2貼り合せシート5を前記第1貼り合せシート4Aから剥離可能とするために前記第2貼り合せシート5側に形成された剥離層11を含むことが好ましい。
【0080】
上記の構成によれば、剥離層により、第2貼り合せシートを第1貼り合せシートから容易に剥離することができる。
【0081】
本発明の態様5に係るLED光源基板1Bは、上記態様1において、前記第1及び前記第2貼り合せシート4B・5Bが、前記LED3の実装位置に応じた凸形状を有することが好ましい。
【0082】
上記の構成によれば、凸形状のレンズ効果によりLEDの光出射効率が向上する。
【0083】
本発明の態様6に係るLED光源基板1・1A・1Bは、上記態様1において、前記第1貼り合せシート4・4A・4Bが、前記LED3を覆うように前記基板2上に形成された第1樹脂層(第1粘着層7・7B)と、前記第1樹脂層(第1粘着層7・7B)の上に形成された第1基材8・8Bとを含み、前記第2貼り合せシート5・5Bが、前記第1基材8・8Bの上に形成された第2樹脂層(第2粘着層9・9B)と、前記第2樹脂層(第2粘着層9・9B)の上に形成された第2基材10・10Bとを含むことが好ましい。
【0084】
上記の構成によれば、LEDの周りが、屈折率が空気よりも大きい第1樹脂層で埋められるので、LEDの発光効率が向上する。
【0085】
本発明の態様7に係るLED光源基板1・1A・1Bは、上記態様6において、前記第1樹脂層及び前記第2樹脂層が粘着層(第1粘着層7・7B、第2粘着層9・9B)を含むことが好ましい。
【0086】
上記の構成によれば、LEDの周りが粘着層で埋められるので、LEDの発光効率が向上する。
【0087】
本発明の態様8に係るLED光源基板1・1A・1Bは、上記態様6において、前記第1樹脂層及び前記第2樹脂層(第1粘着層7・7B、第2粘着層9・9B)のヘイズが30%以下であることが好ましい。
【0088】
上記の構成によれば、LEDの近傍での光散乱、LEDへの再入光等が防止される。
【0089】
本発明の態様9に係るLED光源基板1・1A・1Bは、上記態様6において、前記第1樹脂層及び前記第2樹脂層(第1粘着層7・7B、第2粘着層9・9B)の屈折率が1よりも大きいことが好ましい。
【0090】
上記の構成によれば、LEDの発光効率が向上する。
【0091】
本発明の態様10に係るLED光源基板1・1A・1Bは、上記態様6において、前記第1樹脂層(第1粘着層7・7B)がアクリル系材料、エポキシ系材料、及びウレタン系材料のうちの少なくとも一つを含み、前記第2樹脂層(第2粘着層9・9B)がシリコーン系材料を含むことが好ましい。
【0092】
上記の構成によれば、第2貼り合せシートの第1貼り合せシートに対する粘着強度を、第1貼り合せシートの基板に対する粘着強度よりも弱くすることができる。
【0093】
本発明の態様11に係るLED光源基板1・1A・1Bは、上記態様6において、前記第2樹脂層の粘着強度が、5N/cm以下であることが好ましい。
【0094】
上記の構成によれば、第2貼り合せシートの第1貼り合せシートに対する粘着強度を、第1貼り合せシートの基板に対する粘着強度よりも弱くすることができる。
【0095】
本発明の態様12に係るLED光源基板1・1A・1Bは、上記態様1において、前記反射層6の寸法が、前記LED3の寸法の2倍以上10倍以下であることが好ましい。
【0096】
上記の構成によれば、LEDの側面から発光される光も反射層により反射することができる。
【0097】
本発明の態様13に係るLED光源基板1・1A・1Bは、上記態様1において、前記反射層6が、円形状を有しており、前記反射層6の中心軸が、前記LED3の中心軸と対応する位置に配置されることが好ましい。
【0098】
上記の構成によれば、LEDから全方位に出射する光を効率的に遮蔽することができる。
【0099】
本発明の態様14に係るLED光源基板1・1A・1Bは、上記態様6において、前記第1樹脂層(第1粘着層7・7B)の厚みが、前記LED3の厚みよりも厚いことが好ましい。
【0100】
上記の構成によれば、LEDを第1樹脂層で埋めることができる。
【0101】
本発明の態様15に係るLED光源基板1Bは、上記態様5において、前記凸形状の高さが、前記LED3の厚みに略等しいことが好ましい。
【0102】
上記の構成によれば、第1及び第2貼り合せシートをLEDの外形に沿って形成することができる。
【0103】
本発明の態様16に係る照明装置は、上記態様1から15の何れか一態様に係るLED光源基板1・1A・1Bを備える。
【0104】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
【符号の説明】
【0105】
1 LED光源基板
2 基板
3 LED
4 第1貼り合せシート
5 第2貼り合せシート
6 反射層
7 第1粘着層(第1樹脂層)
8 第1基材
9 第2粘着層(第2樹脂層)
10 第2基材
11 剥離層
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10