IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ アツィオナリア コストルツィオーニ マッキーネ アウトマティケ ア.チ.エンメ.ア.ソチエタ ペル アツィオニの特許一覧

<>
  • 特許-詰め物パスタ製造機 図1
  • 特許-詰め物パスタ製造機 図2
  • 特許-詰め物パスタ製造機 図3
  • 特許-詰め物パスタ製造機 図4
  • 特許-詰め物パスタ製造機 図5
  • 特許-詰め物パスタ製造機 図6
  • 特許-詰め物パスタ製造機 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-01
(45)【発行日】2022-11-10
(54)【発明の名称】詰め物パスタ製造機
(51)【国際特許分類】
   A21C 9/06 20060101AFI20221102BHJP
   A21C 11/04 20060101ALI20221102BHJP
   A23P 20/20 20160101ALI20221102BHJP
【FI】
A21C9/06 A
A21C11/04
A23P20/20
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2019542448
(86)(22)【出願日】2018-02-21
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-03-19
(86)【国際出願番号】 IB2018051053
(87)【国際公開番号】W WO2018154450
(87)【国際公開日】2018-08-30
【審査請求日】2021-02-12
(31)【優先権主張番号】102017000019144
(32)【優先日】2017-02-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】597031047
【氏名又は名称】アツィオナリア コストルツィオーニ マッキーネ アウトマティケ ア.チ.エンメ.ア.ソチエタ ペル アツィオニ
(74)【代理人】
【識別番号】100159905
【弁理士】
【氏名又は名称】宮垣 丈晴
(74)【代理人】
【識別番号】100142882
【弁理士】
【氏名又は名称】合路 裕介
(74)【代理人】
【識別番号】100158610
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 新吾
(74)【代理人】
【識別番号】100132698
【弁理士】
【氏名又は名称】川分 康博
(72)【発明者】
【氏名】ビオンディ,アンドレア
(72)【発明者】
【氏名】ルッジェーリ,リッカルド
(72)【発明者】
【氏名】ベルトゥッツィ,イヴァノエ
(72)【発明者】
【氏名】ヴァサロ,エンリカ
(72)【発明者】
【氏名】ガルガネッリ,マルコ
(72)【発明者】
【氏名】レンツィ,マッテオ
【審査官】西村 賢
(56)【参考文献】
【文献】欧州特許出願公開第02092828(EP,A2)
【文献】米国特許出願公開第2003/0024360(US,A1)
【文献】特表2014-509844(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A21C 1/00-15/04
A23P 10/00-30/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
詰め物パスタ製品を製造する機械であって、
第1のパスタ生地層(7)を供給するための第1の供給装置(9)および第2のパスタ生地層(8)を供給するための第2の供給装置(10)と、
前記第1および第2のパスタ生地層(7、8)を広げる方向に対して、前記第1および第2の供給装置(9、10)の下流に位置する、前記詰め物パスタ製品(2)を成形する成形装置(11)とを備え、前記成形装置(11)は、前記第1および第2のパスタ生地層(7、8)を前進させるように構成され、それらを前進させながら、対応するそれぞれの詰め物(4)を受け取り、それぞれの接合領域(6)で前記第1および第2の生地層(7、8)を接合するように、前記第1および第2の層(7、8)を成形するようにも構成され、前記成形装置(11)は、前記第1および第2の層(7、8)を切断し、各製品(2)を前記第1および第2の生地層(7、8)から個々に分離するように構成され、
前記成形装置(11)は、前記第1および第2の層(7、8)のための第1および第2の前進成形ローラ(23、24)を含み、前記第1および第2の前進成形ローラ(23、24)はそれぞれ、対応するそれぞれの詰め物(4)を囲むよう前記第1および第2の層(7、8)を結合するための結合ステーション(26)において互いに向き合いかつ接するように配置され、
前記第1のローラ(23)および前記第2のローラ(24)はそれぞれ、対応するそれぞれの第1および第2の生地層(7、8)を成形するためのそれぞれの型(23b、24b)をその周面に有する対応するそれぞれの支持ローラ(45、46)を備え、前記型(23b、24b)はそれぞれ、前記対応するそれぞれの支持ローラ(45、46)に対して取り付けおよび取り外しされるように構成される、機械。
【請求項2】
前記第1および第2のローラ(23、24)のそれぞれの前記型(23b、24b)は、対応するそれぞれの生地層(7、8)を受容するように成形された窪み(37、38)と、前記対応するそれぞれの第1および第2の生地層(7、8)を押圧し、かつ前記窪み(37、38)を囲む押圧領域(53、54)とを備える、請求項1に記載の機械。
【請求項3】
前記第1のローラ(23)の前記支持ローラ(45)は、各型(23b)の前記窪み(37)に空気を出し入れするための手段を画定する複数の溝(47)を有し、各窪み(37)は、対応するそれぞれの溝(47)と流体連通するように構成された空気吸込または送風口(41)を有する、請求項2に記載の機械。
【請求項4】
前記第2のローラ(24)の前記支持ローラ(46)が、各型(24b)の前記窪み(38)に空気を出し入れするための手段を画定する複数の溝(48)を有し、各型(24b)は、対応するそれぞれの溝(48)と流体連通するように構成された空気吸込または送風口(42)を有する、請求項2または3に記載の機械。
【請求項5】
前記成形装置(11)が、特に前記第1または前記第2のローラ(23、24)のいずれか一方と協働する少なくとも1つの切断ローラ(25)を備え、前記切断ローラ(25)は、支持ローラ(49)を含み、前記支持ローラ(49)は、その周面に、前記支持ローラ(49)に対して取り付けおよび取り外しされるように構成された各ブロック(50)を有し、各ブロック(50)は、前記第1および第2の生地層(7、8)を切断するためのカッター(25b)を含む、請求項1から4のいずれか1項に記載の機械。
【請求項6】
前記切断ローラ(25)の前記支持ローラ(49)は、前記各ブロック(50)に空気を出し入れする手段を画定する複数の溝(51)を有し、各ブロック(50)は前記製品(2)を保持するための窪み(36)を有し、対応するそれぞれの溝(51)と流体連通するカッター(25b)によって囲まれている、請求項5に記載の機械。
【請求項7】
前記成形装置(11)は、それが取り付けられている支持フレーム(52)から引き抜き可能である、請求項1から6のいずれか1項に記載の機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、詰め物パスタ製造機に関する。
【0002】
「詰め物パスタ」という用語は、肉、魚、野菜またはチーズの詰め物を詰めた1つまたは複数の生地層からなる種類のパスタを意味するために使用される。
【0003】
例えば、ラビオリは、生地層の各面に、詰め物によって形成され、業界の専門用語では「ベリー(belly)」としても知られているバルジ(bulge)を有する円形の詰め物パスタ製品である。
【0004】
それを大規模流通業者に供給することができるように、詰め物パスタは自動機械によって作られる。
【背景技術】
【0005】
従来技術の自動機械は、しかしながら、切り替えを迅速に実行することを可能にせず、生地の残留物を除去するための洗浄動作は遅く骨が折れ、不可能ではないにしても、長い機械停止時間を伴う。
【発明の概要】
【0006】
これに関連して、第1のパスタ生地層を供給するための第1の供給装置と第2のパスタ生地層を供給するための第2の供給装置と、第1および第2のパスタ生地層の前進方向に対して、第1および第2の供給装置の下流に配置される、詰め物パスタ製品を成形するための成形装置とを備える詰め物パスタ製造機でこれらの欠点を克服する必要性が感じられている。
【0007】
成形装置は、第1および第2のパスタ生地層を前進させるように構成され、それらを前進させながら、また、詰め物を受け取りそれぞれの接合領域で第1および第2の生地層を接合するように第1および第2の層を成形する。成形装置は、第1および第2の層を切断し、それによって各製品を第1および第2の生地層から個々に分離するように構成される。
【0008】
成形装置は、詰め物を囲むよう第1および第2の層をつなぐための連結ステーションにおいて互いに向き合って接するようにそれぞれ配置された第1および第2の層のための第1および第2の前進成形ローラを備える。
【0009】
第1のローラおよび第2のローラはそれぞれ、対応するそれぞれの第1の生地層および第2の生地層を成形するための型をその周面に有する対応するそれぞれの支持ローラを備え、各型は対応するそれぞれの支持ローラに対して取り付けおよび取り外しされるように構成される。
【0010】
有利なことに、それらはそれぞれの支持ローラに対して取り付けおよび取り外しされるように構成されるので、対応するそれぞれの第1および第2の生地層を成形するための型は異なる種類の詰め物パスタ製品の間での切り替えを容易にし、成形装置自体の保守作業を容易にする。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本発明のさらなる特徴および利点は、添付の図面に示されるような詰め物パスタ製造機の好ましいが非排他的な実施形態の以下の非限定的な説明においてより明らかである。
図1】本発明による詰め物パスタ製造機の概略正面図を示す。
図2図1の細部の拡大概略正面図である。
図3図1および図2の細部の概略斜視図である。
図4図3の細部の拡大概略斜視図である。
図5図3の細部の概略斜視図である。
図6】本発明による機械の整形装置の取り付けの態様を示す概略斜視図である。
図7】本発明による機械の整形装置の取り外しの態様を示す概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
参照番号1は詰め物パスタ製品を製造するための機械を示す。
【0013】
本明細書の詰め物パスタ製品2は、2層のパスタ生地層7、8、具体的には例えば肉、魚、野菜またはチーズに基づく詰め物4をそれらの間に包み込む第1の生地層7および第2の生地層8を含む。
【0014】
詰め物パスタ製品2の生地層7、8は、詰め物4が漏れるのを防ぐために、共通の接合領域6に沿って互いに重ね合わされてシールされる。
【0015】
本明細書の詰め物パスタ製品2は、第1の生地層7および第2の生地層8によって画定される各面に、生地層7および生地層8の下の詰め物によって形成される、業界の専門用語で「ベリー」として知られるバルジ5を有する。
【0016】
本明細書の詰め物パスタ製品2は、用語「ラビオリ」として知られている。より具体的には、本明細書のラビオリは円板形状であり、したがって、生地層7および8が互いにシールされる接合領域6は、詰め物4を囲む円形クラウン6の形状を有する。
【0017】
本明細書の機械1は、第1のパスタ生地層7を供給するための第1の供給装置9と、第2のパスタ生地層8を供給するための第2の供給装置10とを備える。
【0018】
詰め物パスタ製品2を成形する成形装置11は、第1のパスタ生地層7および第2のパスタ生地層8を広げる方向に対して、第1の供給装置9および第2の供給装置10の下流に配置される。
【0019】
成形装置11は、第1のパスタ生地層7および第2のパスタ生地層8を前進させ、それらを前進させながら、それらが詰め物4を受けることができるように生地層7および8を成形し、それらを互いにプレスして第1の生地層7および第2の生地層8が詰め物4を囲むよう互いにシールされる接合領域6を画定するように構成される。
【0020】
成形装置11は、第1の生地層7および第2の生地層8を切断するように構成されており、それらが装置11内を進むにつれて生地層7および8から各詰め物パスタ製品2を個々に分離する。
【0021】
成形装置11の下流で、詰め物パスタ製品2は、他の生産機械でのさらなる処理のためにコンベアライン14によって輸送される。
【0022】
機械1の成形装置11は、第1の層7および第2の層8をそれぞれ前進させ成形するための第1のローラ23および第2のローラ24を備える。
【0023】
第1のローラ23および第2のローラ24は、それぞれの回転軸23aおよび24aを中心に回転する。
【0024】
ローラ23および24の回転軸23aおよび24aは互いに平行である。
【0025】
第1のローラ23および第2のローラ24は、詰め物4を囲むよう第1の層7および第2の層8を結合するために結合ステーション26において互いに向き合って接するように配置される。
【0026】
成形装置11の第1のローラ23および第2のローラ24はそれぞれ、外周面に、対応するそれぞれの生地層7、8を成形して詰め物4を受け入れることができるように構成されたそれぞれの型23bおよび24bを有する。
【0027】
第1のローラ23および第2のローラ24の型23bおよび24bは、対応するそれぞれの生地層7および生地層8を受けるように、第1のローラ23および第2のローラ24のそれぞれの周辺外面に対して凹状のそれぞれの窪み37、38を備える。
【0028】
第1の層7および第2の層8を結合するために結合ステーション26で協働する第1および第2のローラ23および24の窪み37および38の凹状周面は、詰め物パスタ2のバルジ5を成形することを可能にする。
【0029】
第1のローラ23および第2のローラ24の型23bおよび24bは、対応するそれぞれの窪み37および38を囲む対応するそれぞれの押圧領域53および54を備える。
【0030】
結合ステーション26で協働する第1のローラ23および第2のローラ24のそれぞれの型23bおよび24bの押圧領域53および54は、第1の層7および第2の層8を互いに接合して製品2にパスタがシールされた接合6を画定することを可能にする。
【0031】
第1のローラ23上の型23bは、それぞれの列28に沿って配置され、各列28は第1のローラ23の回転軸23aに平行な方向に沿って延びる。
【0032】
第1のローラ23の外面に関して、型23bの各列28は互いに等間隔に配置される。
【0033】
第2のローラ24の型24bは、それぞれの列31に沿って配置され、各列31は第2のローラ24の回転軸24bに平行な方向に沿って延びる。
【0034】
第2のローラ24の外面に関して、型24bの各列31は互いに等間隔に配置される。
【0035】
成形装置11は、第1のローラ23および第2のローラ24が第1の層7および第2の層8を結合ステーション26に前進させるときに、詰め物4を第1の層7および第2の層8に供給するための分配手段27を備える。
【0036】
詰め物4を供給するための分配手段27は、第1のローラ23と第2のローラ24との間に配置される。
【0037】
より具体的には、詰め物4を供給するための分配手段27は、第1の層7と第2の層8とを結合するために結合ステーション26で互いに向き合う第1のローラ23および第2のローラ24の型23bおよび24bに詰め物4を供給するように構成される。
【0038】
分配手段27は、詰め物4を供給するための複数の分配ノズル44を含む。
【0039】
各ノズル44は、第1の層7および第2の層8を結合するために結合ステーション26において互いに向き合う第1のローラ23および第2のローラ24の対応するそれぞれの対の型23bおよび24bに詰め物4を供給するように構成される。
【0040】
分配手段27のノズル44の数は、第1のローラ23および第2のローラ24上の各列28、31に沿って配置された型23bおよび24bの数に等しい。
【0041】
各ノズル44は、第1の層7および第2の層8を結合するために結合ステーション26で互いに向き合う第1のローラ23および第2のローラ24の対応するそれぞれの対の型23bおよび24bに向かっておよび当該対の型23bおよび24bから離れるように動くように構成される。
【0042】
機械1の成形装置11は、第1のローラ23および第2のローラ24と流体連通する吸引手段32を備える。
【0043】
より具体的には、吸引手段32は、第1のローラ23および第2のローラ24上の第1の層7および第2の層8を受けるための窪み37および38と流体連通している。
【0044】
第1のローラ23の受け窪み37は、吸引手段32と流体連通するそれぞれの空気入口41を有する。
【0045】
第2のローラ24の受け窪み38は、吸引手段32と流体連通するそれぞれの空気入口42を有する。
【0046】
より具体的には、吸引手段32は、第1の層7および第2の層8を詰め物4を囲むよう結合するための結合ステーション26の間を移動中の少なくとも第1のローラ23および第2のローラ24の型23bおよび24bに動作するように構成される。
【0047】
有利には、吸引手段32は、第1の層7および第2の層8をそれぞれの型23bおよび24bの表面に付着させ、それらが詰め物4を受容しやすくするようにそれらの形状をとる。
【0048】
機械1の成形装置11は送風手段33を含む。
【0049】
より具体的には、送風手段33は、第1のローラ23および第2のローラ24上の第1の層7および第2の層8を受けるための窪み37および38と流体連通している。
【0050】
第1のローラ23の各受け窪み37の口41は、送風手段33と流体連通して空気を放出させる。
【0051】
第2のローラ24の各受け窪み38の口42は、送風手段33と流体連通して空気を放出させる。
【0052】
有利には、送風手段33は、第1の層7および第2の層8をそれぞれの型23bおよび24bの表面に対して離れさせ、対応するそれぞれの詰め物4の周りを包ませ、分配手段27からのその分離を容易にする。
【0053】
機械1は、送風手段33のオンオフの切り換えを制御するように構成された制御ユニット43を含む。
【0054】
制御ユニット43は、送風手段33のオンオフの切り換えを制御するように構成される。
【0055】
制御ユニット43は、結合ステーション26内に第1のローラ23および第2のローラ24の型23bおよび24bの移動中に吸引手段32をオンにするように構成される。
【0056】
第1の動作モードでは、制御ユニット43は、分配手段27が詰め物4を結合ステーション26内を移動中の第1のローラ23および第2のローラ24の型23bおよび24bに解放する前に吸引手段32をオンにするように構成される。
【0057】
このようにして、第1の層7および第2の層8は、詰め物4を受容するように対応するそれぞれの型23bおよび24bによって成形される。
【0058】
この動作モードでは、制御ユニット43は、分配手段27が詰め物4を対応するそれぞれの型23bおよび24b内に解放すると、吸引手段32をオフにするように構成される。
【0059】
必要ならば、吸引手段32がオフに切り換えられた後、制御ユニット43は、第1の層7および第2の層8がそれぞれの型23bおよび24bの表面に対して離れ、対応するそれぞれの詰め物4の周りを包み込むように送風手段33をオンにし、分配手段27からのその分離を容易にする。
【0060】
第2の動作モードでは、制御ユニット43は、分配手段27が詰め物4を結合ステーション26内を移動中の第1のローラ23および第2のローラ24の型23bおよび24b内に解放するのと同時に吸引手段32をオンにするように構成される。
【0061】
この動作モードは、分配手段27からの詰め物4の供給を容易にするために、型23bおよび24bの窪み37および38内に軽い真空を作り出すことを可能にする。
【0062】
制御ユニット43は、詰め物4の物理的特性に応じて動作モードを設定するようにオペレータによってプログラムされるように構成される。
【0063】
成形装置11は、第1の生地層7および第2の生地層8から各製品2を個々に分離するために、第1のローラ23または第2のローラ24のいずれか一方、特に第2のローラ24と協働する切断ローラ25を備える。
【0064】
切断ローラ25とそれが協働する成形装置のローラ24、特に第2のローラ24は、切断ステーション35で互いに接しており、そこで各製品2は第1の生地層7および第2の生地層8から分離される。
【0065】
切断ローラ25は、解放ステーション40において詰め物パスタ2をコンベアライン14上に解放する。
【0066】
切断ローラ25はその回転軸25aを中心に回転する。
【0067】
切断ローラ25の回転軸25aは、前進成形ローラ23および24の回転軸23aおよび24aと平行である。
【0068】
その外周面上に、切断ローラ25は、それぞれの接合領域6で生地層7、8を切断するように成形されたそれぞれの切断エッジ25bを有する。
【0069】
各切断エッジ25は、それが協働する成形装置11のローラ24の型24b、特に関連する第2のローラ24の型24bに一致するように成形され、対応するそれぞれの型24bの押圧領域54の外周に沿ってそれらに対向する。
【0070】
このようにして、切断ローラ25の切断エッジ25bは、第2のローラ24の型24bの外側の第1の層7および第2の層8の他の部分を切断することなく製品2の接合パスタ領域6の周囲で動作する。
【0071】
有利には、切断ステーション35の下流で、第1の層7の切れ端(offcuts)と第2の層8の切れ端とは互いに接合されないので、別々に前進させることができる。
【0072】
有利には、第2の生地層8の切れ端8aとは別に第1の生地層7の切れ端7aを回収する可能性は、例えば異なる色の生地のような異なる特性を有する生地で作られた層7および8を使用することを可能にする。
【0073】
切断ローラ25の下流で、機械1は、第1の生地層7の切れ端7a用のコンベアライン55と、第2の生地層8の切れ端8a用の別個のコンベアライン56とを備える。
【0074】
切断ローラ25の各切断エッジ25bは、それぞれの列34に沿って配置され、各列34は切断ローラ25の回転軸25aと平行な方向に沿って延びる。
【0075】
切断ローラ25の外面に関して、切断エッジ25bの各列34は互いに等間隔に配置される。
【0076】
本発明による機械1の切断ローラ25は、その周辺外面に複数の窪み36を有し、各窪み36は対応するそれぞれの製品2を受け入れるように構成される。
【0077】
各窪み36は対応するそれぞれの成形された切断エッジ25bによって囲まれる。
【0078】
切断ローラ25の各窪み36は、切断ローラ25の周辺外面に対して凹状であるので、窪み36の表面は、生地層3の下の詰め物4によって画定される詰め物パスタ2のバルジ5を受け入れることができる。
【0079】
切断ローラ25の各窪み36は、切断ローラ25の回転中の窪み32の位置に応じて、吸引手段32および送風手段33と流体連通するように構成された少なくとも1つの空気吸引口または送風口39を有する。
【0080】
切断ステーション35では、切断ローラ25の各窪み36の口39は吸引手段32と流体連通しているので、各窪み36は第1の層7および第2の層8から分離された対応するそれぞれの製品2を受け取り、次にそれをコンベアライン14上に解放する。
【0081】
切断ステーション35から解放ステーション40へ回転軸25aを中心とした切断ローラ25の回転中、切断ローラ25の各窪み36は、対応するそれぞれの口39と吸引手段32との間の流体接続のおかげで対応するそれぞれの製品2を吸引によって保持する。
【0082】
解放ステーション40では、切断ローラ25の各窪み36の口39は、製品2を窪み36から排出するように送風手段33と流体連通している。
【0083】
有利には、機械1の切断ローラ25は、製品2をその位置および中心合わせ(centring)に関して正確かつ精密に取り扱うことを可能にし、それによって機械1によって作られる詰め物パスタ2の品質を向上させる。
【0084】
本発明による機械1では、機械1の迅速な切り換えを可能にし休止時間を短縮するために、第1のローラ23および第2のローラ24は対応するそれぞれの支持ローラ45、46を含み、その上に第1のローラ23および第2のローラ24の型23bおよび24bを取り付けることができる。
【0085】
つまり、第1のローラ23および第2のローラ24の型23b、24bは、第1のローラ23および第2のローラ24の支持ローラ45、46に対して取り付けおよび取り外しされるように構成される。
【0086】
有利には、第1のローラ23および第2のローラ24の型23bおよび24bを取り付けおよび取り外しする可能性は、第1のローラ23および第2のローラ24の支持ローラ45および46を2つ以上のサイズの詰め物パスタ2に使用することを可能にする。
【0087】
第1のローラ23の支持ローラ45は、吸引手段32からまたは送風手段33から空気を運ぶための手段を画定する複数の溝47を有する。
【0088】
第1のローラ23の支持ローラ45に関して、各溝47は第1のローラ23の回転軸23aと平行な方向に延び、空気を対応するそれぞれの型23bの列28に運ぶように構成される。
【0089】
第1のローラ23の窪み37の口41は、一旦支持ローラ45に取り付けられると、対応するそれぞれの溝47と流体連通する。
【0090】
このように、第1のローラ23の支持ローラ45は、第1のローラ23の支持ローラ45の周面に沿って互いに等間隔に配置された複数の溝47を有する。
【0091】
第2のローラ24の支持ローラ46は、吸引手段32からまたは送風手段33から空気を運ぶための手段を画定する複数の溝48を有する。
【0092】
第2のローラ24の支持ローラ46に関して、各溝48は第2のローラ24の回転軸24aに平行な方向に延び、空気を対応するそれぞれの型24bの列31に運ぶように構成される。
【0093】
第2のローラ24の窪み38の口42は、一旦支持ローラ46上の型24bに取り付けられると、対応するそれぞれの溝48と流体連通する。
【0094】
このように、第2のローラ24の支持ローラ46は、第2のローラ24の支持ローラ46の周面に沿って互いに等間隔に配置された複数の溝48を有する。
【0095】
有利には、それぞれの支持ローラ上に作られた溝47、48は、第1のローラ23および第2のローラ24をきれいにすることをより容易にし、それによって保守時間および費用を制限する。
【0096】
本発明による機械1においては、機械1の迅速な切り換えを可能にし休止時間を短縮するために、切断ローラ25は支持ローラ49を含み、その上に切断エッジ25bを取り付けることができる。
【0097】
切断ローラ25の各切断エッジ25bは、切断ローラ25の支持ローラ49に対して取り付けおよび取り外しされるように構成された対応するそれぞれのブロック50によって支持される。
【0098】
有利には、切断ローラ25の切断エッジ25bを支持するブロック50を取り付けおよび取り外しする可能性は、切断ローラ25の支持ローラ49を2つ以上のサイズの詰め物パスタ2に使用することを可能にする。
【0099】
有利には、切断ローラ25の切断エッジ25bを支持するブロック50を取り付けおよび取り外しする可能性は、切断ローラ25全体を交換する必要なしに、摩耗した、不完全なまたは欠けた切断エッジ25bを交換することを可能にする。
【0100】
切断ローラ25の支持ローラ49は、吸引手段32からまたは送風手段33から空気を運ぶための手段を画定する複数の溝51を有する。
【0101】
切断ローラ25の支持ローラ50に関して、各溝51は、切断ローラ25の回転軸25aと平行な方向に延び、空気を対応するそれぞれの型36の列34に運ぶように構成される。
【0102】
切断ローラ25の窪み36の口39は、一旦支持ローラ49に取り付けられると、対応するそれぞれの溝51と流体連通する。
【0103】
このように、切断ローラ25の支持ローラ49は、切断ローラ25の支持ローラ49の周面に沿って互いに等間隔に配置された複数の溝51を有する。
【0104】
有利には、切断ローラ25の支持ローラ49上に作られた溝51は、清掃作業を容易にし、したがって保守時間と費用を制限する。
【0105】
成形装置11の保守および清掃のための作業を容易にするために、成形装置は、それが取り付けられている支持フレーム52から引き抜くことができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7