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特許7169482太陽光発電所管理システム、資産管理プラットフォーム、プログラム、機械管理システムおよび情報処理方法
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  • 特許-太陽光発電所管理システム、資産管理プラットフォーム、プログラム、機械管理システムおよび情報処理方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-01
(45)【発行日】2022-11-10
(54)【発明の名称】太陽光発電所管理システム、資産管理プラットフォーム、プログラム、機械管理システムおよび情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/00 20120101AFI20221102BHJP
【FI】
G06Q10/00 300
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2022103352
(22)【出願日】2022-06-28
【審査請求日】2022-06-28
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522257780
【氏名又は名称】李 峰
(74)【代理人】
【識別番号】100131842
【弁理士】
【氏名又は名称】加島 広基
(72)【発明者】
【氏名】李 峰
【審査官】速水 雄太
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-082221(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽光設備を有する太陽光発電所と、
前記太陽光発電所に対応して設けられており、プログラムを実行することにより受付手段と、異常検知手段と、送信手段として機能する制御部と、メンテナンス会社に関する情報を記憶する記憶部とを有している資産管理プラットフォームと、
複数の前記資産管理プラットフォームに通信可能に接続され、メンテナンス会社のデータベースを有しているセンタープラットフォームと、
を備え、
前記資産管理プラットフォームにおいて、前記受付手段が前記太陽光設備の異常情報を受け付け、前記異常検知手段により前記太陽光設備の異常を検知すると、前記太陽光設備の状況調査業務を前記資産管理プラットフォームで対応可能か否かが判断され、前記太陽光設備の状況調査業務を前記資産管理プラットフォームで対応可能ではない場合は、前記送信手段によって前記資産管理プラットフォームから前記センタープラットフォームに情報提供の依頼に関する情報が送信され、前記センタープラットフォームの前記データベースに記憶されている作業可能なメンテナンス会社の情報が前記資産管理プラットフォームから確認可能となり、
前記太陽光設備の状況調査業務の募集に関する情報が前記資産管理プラットフォームのウエブサイトに表示され、当該ウエブサイトにおいて、複数のメンテナンス会社から状況調査業務を行うメンテナンス会社が選択されるようになっている、太陽光発電所管理シス
【請求項2】
前記資産管理プラットフォームにおいて、前記太陽光設備の状況調査業務を前記資産管理プラットフォームで対応可能か否かが判断される際に、前記資産管理プラットフォームの所有者または前記記憶部に記憶されているメンテナンス会社により前記太陽光設備の状況調査業務を行うことができない場合に、前記太陽光設備の状況調査業務を前記資産管理プラットフォームで対応可能ではないと判断される、請求項1記載の太陽光発電所管理システム。
【請求項3】
状況調査業務を行ったメンテナンス会社から状況調査業務に関する報告を前記受付手段が受け付けると、報告内容が前記資産管理プラットフォームのウエブサイトに表示される、請求項1記載の太陽光発電所管理システム。
【請求項4】
前記資産管理プラットフォームにおいて、前記太陽光設備の修理が必要であると判断されると、前記太陽光設備の修理業務を前記資産管理プラットフォームで対応可能か否かが判断され、前記太陽光設備の修理業務を前記資産管理プラットフォームで対応可能ではない場合は、前記送信手段によって前記資産管理プラットフォームから前記センタープラットフォームに情報提供の依頼に関する情報が送信され、前記センタープラットフォームの前記データベースに記憶されている作業可能なメンテナンス会社の情報が前記資産管理プラットフォームから確認可能となる、請求項1乃至のいずれか一項に記載の太陽光発電所管理システム。
【請求項5】
前記資産管理プラットフォームにおいて、前記太陽光設備の修理業務を前記資産管理プラットフォームで対応可能か否かが判断される際に、前記資産管理プラットフォームの所有者または前記記憶部に記憶されているメンテナンス会社により前記太陽光設備の修理業務を行うことができない場合に、前記太陽光設備の修理業務を前記資産管理プラットフォームで対応可能ではないと判断される、請求項記載の太陽光発電所管理システム。
【請求項6】
前記太陽光設備の修理業務の募集に関する情報が前記資産管理プラットフォームのウエブサイトに表示され、当該ウエブサイトにおいて、複数のメンテナンス会社から修理業務を行うメンテナンス会社が選択されるようになっている、請求項記載の太陽光発電所管理システム。
【請求項7】
修理業務を行ったメンテナンス会社から修理業務に関する報告を前記受付手段が受け付けると、報告内容が前記資産管理プラットフォームのウエブサイトに表示される、請求項記載の太陽光発電所管理システム。
【請求項8】
太陽光設備を有する太陽光発電所と、
前記太陽光発電所に対応して設けられており、プログラムを実行することにより送信手段として機能する制御部と、メンテナンス会社に関する情報を記憶する記憶部とを有している資産管理プラットフォームと、
複数の前記資産管理プラットフォームに通信可能に接続され、メンテナンス会社のデータベースを有しているセンタープラットフォームと、
を備え、
前記資産管理プラットフォームにおいて、前記太陽光設備の修理業務を前記資産管理プラットフォームで対応可能か否かが判断され、前記太陽光設備の修理業務を前記資産管理プラットフォームで対応可能ではない場合は、前記送信手段によって前記資産管理プラットフォームから前記センタープラットフォームに情報提供の依頼に関する情報が送信され、前記センタープラットフォームの前記データベースに記憶されている作業可能なメンテナンス会社の情報が前記資産管理プラットフォームから確認可能となり、
前記太陽光設備の修理業務の募集に関する情報が前記資産管理プラットフォームのウエブサイトに表示され、当該ウエブサイトにおいて、複数のメンテナンス会社から修理業務を行うメンテナンス会社が選択されるようになっている、太陽光発電所管理システム。
【請求項9】
太陽光設備を有する太陽光発電所に対応して設けられている資産管理プラットフォームであって、
プログラムを実行することにより受付手段と、異常検知手段と、送信手段として機能する制御部と、
メンテナンス会社に関する情報を記憶する記憶部と、
を備え、
前記受付手段が前記太陽光設備の異常情報を受け付け、前記異常検知手段により前記太陽光設備の異常を検知すると、前記太陽光設備の状況調査業務を前記資産管理プラットフォームで対応可能か否かが判断され、前記太陽光設備の状況調査業務を前記資産管理プラットフォームで対応可能ではない場合は、メンテナンス会社のデータベースを有するセンタープラットフォームに対して前記送信手段により前記資産管理プラットフォームから情報提供の依頼に関する情報が送信され、前記センタープラットフォームの前記データベースに記憶されている作業可能なメンテナンス会社の情報が前記資産管理プラットフォームから確認可能となり、
前記太陽光設備の状況調査業務の募集に関する情報が前記資産管理プラットフォームのウエブサイトに表示され、当該ウエブサイトにおいて、複数のメンテナンス会社から状況調査業務を行うメンテナンス会社が選択されるようになっている、資産管理プラットフォーム。
【請求項10】
太陽光設備を有する太陽光発電所に対応して設けられている資産管理プラットフォームであって、
プログラムを実行することにより送信手段として機能する制御部と、
メンテナンス会社に関する情報を記憶する記憶部と、
を備え、
前記太陽光設備の修理業務を前記資産管理プラットフォームで対応可能か否かが判断され、前記太陽光設備の修理業務を前記資産管理プラットフォームで対応可能ではない場合は、前記送信手段によって前記資産管理プラットフォームからメンテナンス会社のデータベースを有するセンタープラットフォームに情報提供の依頼に関する情報が送信され、前記センタープラットフォームの前記データベースに記憶されている作業可能なメンテナンス会社の情報が前記資産管理プラットフォームから確認可能となり、
前記太陽光設備の修理業務の募集に関する情報が前記資産管理プラットフォームのウエブサイトに表示され、当該ウエブサイトにおいて、複数のメンテナンス会社から修理業務を行うメンテナンス会社が選択されるようになっている、資産管理プラットフォーム。
【請求項11】
太陽光設備を有する太陽光発電所に対応して設けられている資産管理プラットフォームの制御部が実行することにより当該制御部が受付手段と、異常検知手段と、送信手段として機能するプログラムであって、
前記受付手段が前記太陽光設備の異常情報を受け付け、前記異常検知手段により前記太陽光設備の異常を検知すると、前記太陽光設備の状況調査業務を前記資産管理プラットフォームで対応可能か否かが判断され、前記太陽光設備の状況調査業務を前記資産管理プラットフォームで対応可能ではない場合は、メンテナンス会社のデータベースを有するセンタープラットフォームに対して前記送信手段により前記資産管理プラットフォームから情報提供の依頼に関する情報が送信され、前記センタープラットフォームの前記データベースに記憶されている作業可能なメンテナンス会社の情報が前記資産管理プラットフォームから確認可能となり、
前記太陽光設備の状況調査業務の募集に関する情報が前記資産管理プラットフォームのウエブサイトに表示され、当該ウエブサイトにおいて、複数のメンテナンス会社から状況調査業務を行うメンテナンス会社が選択されるようになっている、プログラム。
【請求項12】
太陽光設備を有する太陽光発電所に対応して設けられている資産管理プラットフォームの制御部が実行することにより当該制御部が送信手段として機能するプログラムであって、
前記太陽光設備の修理業務を前記資産管理プラットフォームで対応可能か否かが判断され、前記太陽光設備の修理業務を前記資産管理プラットフォームで対応可能ではない場合は、前記送信手段によって前記資産管理プラットフォームからメンテナンス会社のデータベースを有するセンタープラットフォームに情報提供の依頼に関する情報が送信され、前記センタープラットフォームの前記データベースに記憶されている作業可能なメンテナンス会社の情報が前記資産管理プラットフォームから確認可能となり、
前記太陽光設備の修理業務の募集に関する情報が前記資産管理プラットフォームのウエブサイトに表示され、当該ウエブサイトにおいて、複数のメンテナンス会社から修理業務を行うメンテナンス会社が選択されるようになっている、プログラム。
【請求項13】
機械設備と、
前記機械設備に対応して設けられており、プログラムを実行することにより受付手段と、異常検知手段と、送信手段として機能する制御部と、メンテナンス会社に関する情報を記憶する記憶部とを有している資産管理プラットフォームと、
複数の前記資産管理プラットフォームに通信可能に接続され、メンテナンス会社のデータベースを有しているセンタープラットフォームと、
を備え、
前記資産管理プラットフォームにおいて、前記受付手段が前記機械設備の異常情報を受け付け、前記異常検知手段により前記機械設備の異常を検知すると、前記機械設備の状況調査業務を前記資産管理プラットフォームで対応可能か否かが判断され、前記機械設備の状況調査業務を前記資産管理プラットフォームで対応可能ではない場合は、前記送信手段によって前記資産管理プラットフォームから前記センタープラットフォームに情報提供の依頼に関する情報が送信され、前記センタープラットフォームの前記データベースに記憶されている作業可能なメンテナンス会社の情報が前記資産管理プラットフォームから確認可能となり、
前記機械設備の状況調査業務の募集に関する情報が前記資産管理プラットフォームのウエブサイトに表示され、当該ウエブサイトにおいて、複数のメンテナンス会社から状況調査業務を行うメンテナンス会社が選択されるようになっている、機械管理システム。
【請求項14】
機械設備と、
前記機械設備に対応して設けられており、プログラムを実行することにより受付手段と、異常検知手段と、送信手段として機能する制御部と、メンテナンス会社に関する情報を記憶する記憶部とを有している資産管理プラットフォームと、
複数の前記資産管理プラットフォームに通信可能に接続され、メンテナンス会社のデータベースを有しているセンタープラットフォームと、
を備え、
前記機械設備の修理業務を前記資産管理プラットフォームで対応可能か否かが判断され、前記機械設備の修理業務を前記資産管理プラットフォームで対応可能ではない場合は、前記送信手段によって前記資産管理プラットフォームから前記センタープラットフォームに情報提供の依頼に関する情報が送信され、前記センタープラットフォームの前記データベースに記憶されている作業可能なメンテナンス会社の情報が前記資産管理プラットフォームから確認可能となり、
前記機械設備の修理業務の募集に関する情報が前記資産管理プラットフォームのウエブサイトに表示され、当該ウエブサイトにおいて、複数のメンテナンス会社から修理業務を行うメンテナンス会社が選択されるようになっている、機械管理システム。
【請求項15】
太陽光設備を有する太陽光発電所と、
前記太陽光発電所に対応して設けられている資産管理プラットフォームであって、プログラムを実行することにより受付手段と、異常検知手段と、送信手段として機能する制御部と、メンテナンス会社に関する情報を記憶する記憶部とを有している資産管理プラットフォームと、
複数の前記資産管理プラットフォームに通信可能に接続され、メンテナンス会社のデータベースを有しているセンタープラットフォームと、
を備えた太陽光発電所管理システムにより行われる情報処理方法であって、
前記資産管理プラットフォームにおいて、前記受付手段が前記太陽光設備の異常情報を受け付け、前記異常検知手段により前記太陽光設備の異常を検知すると、前記太陽光設備の状況調査業務を前記資産管理プラットフォームで対応可能か否かが判断され、前記太陽光設備の状況調査業務を前記資産管理プラットフォームで対応可能ではない場合は、前記送信手段によって前記資産管理プラットフォームから前記センタープラットフォームに情報提供の依頼に関する情報が送信され、前記センタープラットフォームの前記データベースに記憶されている作業可能なメンテナンス会社の情報を前記資産管理プラットフォームから確認可能とする工を備え
前記太陽光設備の状況調査業務の募集に関する情報が前記資産管理プラットフォームのウエブサイトに表示され、当該ウエブサイトにおいて、複数のメンテナンス会社から状況調査業務を行うメンテナンス会社が選択されるようになっている、情報処理方法。
【請求項16】
太陽光設備を有する太陽光発電所と、
前記太陽光発電所に対応して設けられている資産管理プラットフォームであって、プログラムを実行することにより送信手段として機能する制御部と、メンテナンス会社に関する情報を記憶する記憶部とを有している資産管理プラットフォームと、
複数の前記資産管理プラットフォームに通信可能に接続され、メンテナンス会社のデータベースを有しているセンタープラットフォームと、
を備えた太陽光発電所管理システムにより行われる情報処理方法であって、
前記資産管理プラットフォームにおいて、前記太陽光設備の修理業務を前記資産管理プラットフォームで対応可能か否かが判断され、前記太陽光設備の修理業務を前記資産管理プラットフォームで対応可能ではない場合は、前記送信手段によって前記資産管理プラットフォームから前記センタープラットフォームに情報提供の依頼に関する情報が送信され、前記センタープラットフォームの前記データベースに記憶されている作業可能なメンテナンス会社の情報を前記資産管理プラットフォームから確認可能とする工程を備え、
前記太陽光設備の修理業務の募集に関する情報が前記資産管理プラットフォームのウエブサイトに表示され、当該ウエブサイトにおいて、複数のメンテナンス会社から修理業務を行うメンテナンス会社が選択されるようになっている、情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽光発電所管理システム、資産管理プラットフォーム、プログラム、機械管理システムおよび情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、太陽光発電設備の監視プラットフォームとして、太陽光パネル等の太陽光設備に故障等のトラブルが生じたときに、太陽光設備の所有者であるユーザに通知が送られるようなものが知られている。このような監視プラットフォームにより、太陽光設備の所有者であるユーザは、太陽光設備から離れた場所であっても当該太陽光設備に故障等のトラブルが生じたことを知ることができ、太陽光設備の状況調査業務や修理業務をメンテナンス会社に依頼することができる。また、太陽光設備の状況調査業務や修理業務を行う派遣人材のマッチングを行う保守業務提供業務システムとして例えば特許文献1等に開示されるものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第6893726号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1等に開示されるような従来の保守業務提供業務システムでは、太陽光設備を有する太陽光発電所に対応して設けられている資産管理プラットフォームのデータベースに登録されているメンテナンス会社では太陽光設備の状況調査業務や修理業務を行うことができない場合に、太陽光設備の所有者や管理者は資産管理プラットフォームのデータベースに登録されているメンテナンス会社以外のメンテナンス会社に都度打診しなければならず、手間や時間がかかるという問題があった。
【0005】
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、太陽光設備の状況調査業務や修理業務を資産管理プラットフォームで対応可能ではない場合は、送信手段によって資産管理プラットフォームからセンタープラットフォームに情報提供の依頼に関する情報が送信され、センタープラットフォームのデータベースに記憶されている作業可能なメンテナンス会社の情報が資産管理プラットフォームから確認可能となることにより、資産管理プラットフォームの記憶部に記憶されているメンテナンス会社以外のメンテナンス会社に打診する必要がなくなるため、利便性を向上させることができる太陽光発電所管理システム、資産管理プラットフォーム、プログラムおよび情報処理方法を提供することを目的とする。また、本発明の他の目的は、機械設備の状況調査業務や修理業務を資産管理プラットフォームで対応可能ではない場合は、送信手段によって資産管理プラットフォームからセンタープラットフォームに情報提供の依頼に関する情報が送信され、センタープラットフォームからデータベースに記憶されている作業可能なメンテナンス会社の情報が資産管理プラットフォームから確認可能となることにより、資産管理プラットフォームの記憶部に記憶されているメンテナンス会社以外のメンテナンス会社に打診する必要がなくなるため、利便性を向上させることができる機械管理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の太陽光発電所管理システムは、
太陽光設備を有する太陽光発電所と、
前記太陽光発電所に対応して設けられており、プログラムを実行することにより受付手段と、異常検知手段と、送信手段として機能する制御部と、メンテナンス会社に関する情報を記憶する記憶部とを有している資産管理プラットフォームと、
複数の前記資産管理プラットフォームに通信可能に接続され、メンテナンス会社のデータベースを有しているセンタープラットフォームと、
を備え、
前記資産管理プラットフォームにおいて、前記受付手段が前記太陽光設備の異常情報を受け付け、前記異常検知手段により前記太陽光設備の異常を検知すると、前記太陽光設備の状況調査業務を前記資産管理プラットフォームで対応可能か否かが判断され、前記太陽光設備の状況調査業務を前記資産管理プラットフォームで対応可能ではない場合は、前記送信手段によって前記資産管理プラットフォームから前記センタープラットフォームに情報提供の依頼に関する情報が送信され、前記センタープラットフォームの前記データベースに記憶されている作業可能なメンテナンス会社の情報が前記資産管理プラットフォームから確認可能となることを特徴とする。
【0007】
本発明の太陽光発電所管理システムにおいては、
前記資産管理プラットフォームにおいて、前記太陽光設備の状況調査業務を前記資産管理プラットフォームで対応可能か否かが判断される際に、前記資産管理プラットフォームの所有者または前記記憶部に記憶されているメンテナンス会社により前記太陽光設備の状況調査業務を行うことができない場合に、前記太陽光設備の状況調査業務を前記資産管理プラットフォームで対応可能ではないと判断されてもよい。
【0008】
また、前記太陽光設備の状況調査業務の募集に関する情報が前記資産管理プラットフォームのウエブサイトに表示され、当該ウエブサイトにおいて、複数のメンテナンス会社から状況調査業務を行うメンテナンス会社が選択されるようになっていてもよい。
【0009】
また、状況調査業務を行ったメンテナンス会社から状況調査業務に関する報告を前記受付手段が受け付けると、報告内容が前記資産管理プラットフォームのウエブサイトに表示されてもよい。
【0010】
また、前記資産管理プラットフォームにおいて、前記太陽光設備の修理が必要であると判断されると、前記太陽光設備の修理業務を前記資産管理プラットフォームで対応可能か否かが判断され、前記太陽光設備の修理業務を前記資産管理プラットフォームで対応可能ではない場合は、前記送信手段によって前記資産管理プラットフォームから前記センタープラットフォームに情報提供の依頼に関する情報が送信され、前記センタープラットフォームの前記データベースに記憶されている作業可能なメンテナンス会社の情報が前記資産管理プラットフォームから確認可能となってもよい。
【0011】
また、前記資産管理プラットフォームにおいて、前記太陽光設備の修理業務を前記資産管理プラットフォームで対応可能か否かが判断される際に、前記資産管理プラットフォームの所有者または前記記憶部に記憶されているメンテナンス会社により前記太陽光設備の修理業務を行うことができない場合に、前記太陽光設備の修理業務を前記資産管理プラットフォームで対応可能ではないと判断されてもよい。
【0012】
また、前記太陽光設備の修理業務の募集に関する情報が前記資産管理プラットフォームのウエブサイトに表示され、当該ウエブサイトにおいて、複数のメンテナンス会社から修理業務を行うメンテナンス会社が選択されるようになっていてもよい。
【0013】
また、修理業務を行ったメンテナンス会社から修理業務に関する報告を前記受付手段が受け付けると、報告内容が前記資産管理プラットフォームのウエブサイトに表示されてもよい。
【0014】
本発明の太陽光発電所管理システムは、
太陽光設備を有する太陽光発電所と、
前記太陽光発電所に対応して設けられており、プログラムを実行することにより送信手段として機能する制御部と、メンテナンス会社に関する情報を記憶する記憶部とを有している資産管理プラットフォームと、
複数の前記資産管理プラットフォームに通信可能に接続され、メンテナンス会社のデータベースを有しているセンタープラットフォームと、
を備え、
前記資産管理プラットフォームにおいて、前記太陽光設備の修理業務を前記資産管理プラットフォームで対応可能か否かが判断され、前記太陽光設備の修理業務を前記資産管理プラットフォームで対応可能ではない場合は、前記送信手段によって前記資産管理プラットフォームから前記センタープラットフォームに情報提供の依頼に関する情報が送信され、前記センタープラットフォームの前記データベースに記憶されている作業可能なメンテナンス会社の情報が前記資産管理プラットフォームから確認可能となることを特徴とする。
【0015】
本発明の資産管理プラットフォームは、
太陽光設備を有する太陽光発電所に対応して設けられている資産管理プラットフォームであって、
プログラムを実行することにより受付手段と、異常検知手段と、送信手段として機能する制御部と、
メンテナンス会社に関する情報を記憶する記憶部と、
を備え、
前記受付手段が前記太陽光設備の異常情報を受け付け、前記異常検知手段により前記太陽光設備の異常を検知すると、前記太陽光設備の状況調査業務を前記資産管理プラットフォームで対応可能か否かが判断され、前記太陽光設備の状況調査業務を前記資産管理プラットフォームで対応可能ではない場合は、メンテナンス会社のデータベースを有するセンタープラットフォームに対して前記送信手段により前記資産管理プラットフォームから情報提供の依頼に関する情報が送信され、前記センタープラットフォームの前記データベースに記憶されている作業可能なメンテナンス会社の情報が前記資産管理プラットフォームから確認可能となることを特徴とする。
【0016】
本発明の資産管理プラットフォームは、
太陽光設備を有する太陽光発電所に対応して設けられている資産管理プラットフォームであって、
プログラムを実行することにより送信手段として機能する制御部と、
メンテナンス会社に関する情報を記憶する記憶部と、
を備え、
前記太陽光設備の修理業務を前記資産管理プラットフォームで対応可能か否かが判断され、前記太陽光設備の修理業務を前記資産管理プラットフォームで対応可能ではない場合は、前記送信手段によって前記資産管理プラットフォームからメンテナンス会社のデータベースを有するセンタープラットフォームに情報提供の依頼に関する情報が送信され、前記センタープラットフォームの前記データベースに記憶されている作業可能なメンテナンス会社の情報が前記資産管理プラットフォームから確認可能となることを特徴とする。
【0017】
本発明のプログラムは、
太陽光設備を有する太陽光発電所に対応して設けられている資産管理プラットフォームの制御部が実行することにより当該制御部が受付手段と、異常検知手段と、送信手段として機能するプログラムであって、
前記受付手段が前記太陽光設備の異常情報を受け付け、前記異常検知手段により前記太陽光設備の異常を検知すると、前記太陽光設備の状況調査業務を前記資産管理プラットフォームで対応可能か否かが判断され、前記太陽光設備の状況調査業務を前記資産管理プラットフォームで対応可能ではない場合は、メンテナンス会社のデータベースを有するセンタープラットフォームに対して前記送信手段により前記資産管理プラットフォームから情報提供の依頼に関する情報が送信され、前記センタープラットフォームの前記データベースに記憶されている作業可能なメンテナンス会社の情報が前記資産管理プラットフォームから確認可能となることを特徴とする。
【0018】
本発明のプログラムは、
太陽光設備を有する太陽光発電所に対応して設けられている資産管理プラットフォームの制御部が実行することにより当該制御部が送信手段として機能するプログラムであって、
前記太陽光設備の修理業務を前記資産管理プラットフォームで対応可能か否かが判断され、前記太陽光設備の修理業務を前記資産管理プラットフォームで対応可能ではない場合は、前記送信手段によって前記資産管理プラットフォームからメンテナンス会社のデータベースを有するセンタープラットフォームに情報提供の依頼に関する情報が送信され、前記センタープラットフォームの前記データベースに記憶されている作業可能なメンテナンス会社の情報が前記資産管理プラットフォームから確認可能となることを特徴とする。
【0019】
本発明の機械管理システムは、
機械設備と、
前記機械設備に対応して設けられており、プログラムを実行することにより受付手段と、異常検知手段と、送信手段として機能する制御部と、メンテナンス会社に関する情報を記憶する記憶部とを有している資産管理プラットフォームと、
複数の前記資産管理プラットフォームに通信可能に接続され、メンテナンス会社のデータベースを有しているセンタープラットフォームと、
を備え、
前記資産管理プラットフォームにおいて、前記受付手段が前記機械設備の異常情報を受け付け、前記異常検知手段により前記機械設備の異常を検知すると、前記機械設備の状況調査業務を前記資産管理プラットフォームで対応可能か否かが判断され、前記機械設備の状況調査業務を前記資産管理プラットフォームで対応可能ではない場合は、前記送信手段によって前記資産管理プラットフォームから前記センタープラットフォームに情報提供の依頼に関する情報が送信され、前記センタープラットフォームの前記データベースに記憶されている作業可能なメンテナンス会社の情報が前記資産管理プラットフォームから確認可能となることを特徴とする。
【0020】
本発明の機械管理システムは、
機械設備と、
前記機械設備に対応して設けられており、プログラムを実行することにより受付手段と、異常検知手段と、送信手段として機能する制御部と、メンテナンス会社に関する情報を記憶する記憶部とを有している資産管理プラットフォームと、
複数の前記資産管理プラットフォームに通信可能に接続され、メンテナンス会社のデータベースを有しているセンタープラットフォームと、
を備え、
前記機械設備の修理業務を前記資産管理プラットフォームで対応可能か否かが判断され、前記機械設備の修理業務を前記資産管理プラットフォームで対応可能ではない場合は、前記送信手段によって前記資産管理プラットフォームから前記センタープラットフォームに情報提供の依頼に関する情報が送信され、前記センタープラットフォームの前記データベースに記憶されている作業可能なメンテナンス会社の情報が前記資産管理プラットフォームから確認可能となることを特徴とする。
【0021】
本発明の情報処理方法は、
太陽光設備を有する太陽光発電所と、
前記太陽光発電所に対応して設けられている資産管理プラットフォームであって、プログラムを実行することにより受付手段と、異常検知手段と、送信手段として機能する制御部と、メンテナンス会社に関する情報を記憶する記憶部とを有している資産管理プラットフォームと、
複数の前記資産管理プラットフォームに通信可能に接続され、メンテナンス会社のデータベースを有しているセンタープラットフォームと、
を備えた太陽光発電所管理システムにより行われる情報処理方法であって、
前記資産管理プラットフォームにおいて、前記受付手段が前記太陽光設備の異常情報を受け付け、前記異常検知手段により前記太陽光設備の異常を検知すると、前記太陽光設備の状況調査業務を前記資産管理プラットフォームで対応可能か否かが判断され、前記太陽光設備の状況調査業務を前記資産管理プラットフォームで対応可能ではない場合は、前記送信手段によって前記資産管理プラットフォームから前記センタープラットフォームに情報提供の依頼に関する情報が送信され、前記センタープラットフォームの前記データベースに記憶されている作業可能なメンテナンス会社の情報を前記資産管理プラットフォームから確認可能とする工程と、
を備えたことを特徴とする。
【0022】
本発明の情報処理方法は、
太陽光設備を有する太陽光発電所と、
前記太陽光発電所に対応して設けられている資産管理プラットフォームであって、プログラムを実行することにより送信手段として機能する制御部と、メンテナンス会社に関する情報を記憶する記憶部とを有している資産管理プラットフォームと、
複数の前記資産管理プラットフォームに通信可能に接続され、メンテナンス会社のデータベースを有しているセンタープラットフォームと、
を備えた太陽光発電所管理システムにより行われる情報処理方法であって、
前記資産管理プラットフォームにおいて、前記太陽光設備の修理業務を前記資産管理プラットフォームで対応可能か否かが判断され、前記太陽光設備の修理業務を前記資産管理プラットフォームで対応可能ではない場合は、前記送信手段によって前記資産管理プラットフォームから前記センタープラットフォームに情報提供の依頼に関する情報が送信され、前記センタープラットフォームの前記データベースに記憶されている作業可能なメンテナンス会社の情報を前記資産管理プラットフォームから確認可能とすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
本発明の太陽光発電所管理システム、資産管理プラットフォーム、プログラムおよび情報処理方法によれば、太陽光設備の状況調査業務や修理業務を資産管理プラットフォームで対応可能ではない場合でも、資産管理プラットフォームの記憶部に記憶されているメンテナンス会社以外のメンテナンス会社に打診する必要がなくなるため、利便性を向上させることができる。また、本発明の機械管理システムによれば、機械設備の点検業や修理業務務を資産管理プラットフォームで対応可能ではない場合でも、資産管理プラットフォームの記憶部に記憶されているメンテナンス会社以外のメンテナンス会社に打診する必要がなくなるため、利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の実施の形態による太陽光発電所管理システムの構成を示すブロック図である。
図2図1に示す太陽光発電所管理システムにおいて太陽光発電所に設置されている太陽光設備の現場状況調査フローを示すフローチャートである。
図3図1に示す太陽光発電所管理システムにおいて太陽光発電所に設置されている太陽光設備の現場修理業務フローを示すフローチャートである。
図4図1に示す太陽光発電所管理システムにおける部品購入業務フローを示すフローチャートである。
図5図1に示す太陽光発電所管理システムにおけるセンタープラットフォームへの検索フローを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
<太陽光発電所管理システムの概要>
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態による太陽光発電所管理システム1の構成を示すブロック図であり、図2乃至図5は、それぞれ、図1に示す太陽光発電所管理システム1において太陽光発電所50に設置されている太陽光設備52の状況調査業務や修理業務が行われるときの動作を示すフローチャートである。具体的には、図2は、太陽光発電所50に設置されている太陽光設備52の現場状況調査フローを示すフローチャートであり、図3は、太陽光発電所50に設置されている太陽光設備52の現場修理業務フローを示すフローチャートであり、図4は、太陽光発電所管理システム1における部品購入業務フローを示すフローチャートであり、図5は、太陽光発電所管理システム1におけるセンタープラットフォームへの検索フローを示すフローチャートである。
【0026】
図1に示すように、本実施の形態による太陽光発電所管理システム1は、資産管理プラットフォーム10と、センタープラットフォーム40と、太陽光発電所50と、データ処理プラットフォーム70とを備えている。資産管理プラットフォーム10は太陽光発電所50を管理するものであり、太陽光発電所50に対応するよう設置されている。資産管理プラットフォーム10は、太陽光発電所50の所有者、太陽光発電所50のメンテナンス会社、太陽光発電所50の建設を行った建設会社、これらの所有者、メンテナンス会社、建設会社の関連会社等によって管理されるものである。資産管理プラットフォーム10は、対応するセンタープラットフォーム40およびデータ処理プラットフォーム70にそれぞれ通信可能に接続されている。一方、センタープラットフォーム40は、太陽光発電所管理システム1の事業者や管理者により管理されるものであり、複数の資産管理プラットフォーム10に通信可能に接続されている。本実施の形態では、センタープラットフォーム40、データ処理プラットフォーム70および資産管理プラットフォーム10はそれぞれインターネット回線を通じて利用できるサーバであり、インターネットでアクセスできる物理サーバ内に仮想的な専用サーバを構築した状態で提供される。以下、このような太陽光発電所管理システム1の各構成要素について詳細を説明する。
【0027】
太陽光発電所50は太陽光パネル等の太陽光設備52を備えており、当該太陽光設備52により発電が行われるようになっている。太陽光設備52による発電量に関する情報がデータ収集装置58により収集される。また、太陽光発電所50は、太陽光設備52を常に撮像する監視カメラ54と、太陽光設備52に故障が発生したときにこのことを検知する故障検知センサ56と、データの収集を行うデータ収集装置58とを備えている。監視カメラ54により撮像される太陽光設備52の画像や動画に関する情報はデータ収集装置58により収集される。また、故障検知センサ56による太陽光設備52の故障検知情報もデータ収集装置58により収集される。データ収集装置58はデータ処理プラットフォーム70に通信可能に接続されており、データ収集装置58により収集された情報はデータ処理プラットフォーム70に送信されるようになっている。
【0028】
データ処理プラットフォーム70は、データ収集装置58から送信された情報に基づいて、様々なデータの処理を行うようになっている。例えば、データ処理プラットフォーム70は、データ収集装置58から送信された太陽光設備52の発電量が所定の閾値よりも小さい状態が所定期間続いた場合には、太陽光設備52に異常が発生していると判断する。また、データ処理プラットフォーム70は、データ収集装置58から送信された太陽光設備52の画像や動画と、予めデータ処理プラットフォーム70に記憶されている太陽光設備52の画像や動画との差分が所定の閾値よりも大きくなった場合に、太陽光設備52に異常が発生していると判断する。また、データ処理プラットフォーム70は、故障検知センサ56による太陽光設備52の故障検知情報がデータ収集装置58から送信されると、太陽光設備52に異常が発生していると判断する。太陽光設備52に異常が発生しているとデータ処理プラットフォーム70が判断すると、データ処理プラットフォーム70から資産管理プラットフォーム10に太陽光設備52の異常情報が送信される。
【0029】
資産管理プラットフォーム10は、制御部12と、記憶部30と、ネットワークインターフェース32とを有している。ネットワークインターフェース32は、インターネット回線等の通信ネットワークを介して、資産管理プラットフォーム10に対応する太陽光発電所50、センタープラットフォーム40、ユーザ端末60、メンテナンス会社の端末62および部品会社の端末64に対して信号の送受信を行う。制御部12は、CPU等から構成され、資産管理プラットフォーム10の動作を制御する。具体的には、制御部12は、記憶部30に記憶されている各種プログラムを実行することにより、受付手段14と、異常検知手段16と、送信手段18と、算出手段20と、ソート手段22と、選択手段24として機能する。
【0030】
受付手段14は、資産管理プラットフォーム10に対応する太陽光発電所50、センタープラットフォーム40、ユーザ端末60、メンテナンス会社の端末62および部品会社の端末64から送信された様々な情報を受け付ける。異常検知手段16は、受付手段14がデータ処理プラットフォーム70から太陽光設備52の異常情報を受け付けると、太陽光設備52に異常が発生していることを検知する。送信手段18は、資産管理プラットフォーム10に対応する太陽光発電所50、センタープラットフォーム40、ユーザ端末60、メンテナンス会社の端末62および部品会社の端末64に様々な情報を送信するようになっている。
【0031】
算出手段20は、太陽光発電所50の太陽光設備52の点検や修理に必要な費用、および太陽光発電所50の太陽光設備52の点検や修理を行っている間に発電を行えないことによる損失額に基づいて合計損失額をメンテナンス会社毎に算出するようになっている。ソート手段22は、算出手段20により算出された合計損失額に基づいてメンテナンス会社の並び替えを行うようになっている。選択手段24は、適切な太陽光設備52の点検や修理を行うメンテナンス会社等の選択を行うようになっている。これらの受付手段14、異常検知手段16、送信手段18、算出手段20、ソート手段22および選択手段24の機能の詳細については後述する。
【0032】
記憶部30には、資産管理プラットフォーム10に対応する太陽光発電所50の太陽光設備52による発電量の履歴、太陽光設備52の故障発生情報の履歴、太陽光発電所50の所有者に関する情報、太陽光設備52の状況調査業務や修理業務の履歴、資産管理プラットフォーム10の管理権限等が記憶されている。また、記憶部30には、太陽光発電所50の太陽光設備52の状況調査業務や修理業務を行うことができるメンテナンス会社のリスト、太陽光設備52の修理業務を行う際に必要な部品のリスト等が記憶されている。
【0033】
なお、制御部12により実行されるプログラムは記憶部30に記憶されているものに限定されない。管理サーバ等の外部装置から資産管理プラットフォーム10に送信されたプログラム等を制御部12が実行することによって当該制御部12が受付手段14、異常検知手段16、送信手段18、算出手段20、ソート手段22および選択手段24として機能するようになっていてもよい。
【0034】
次に、センタープラットフォーム40の構成について図1を用いて説明する。センタープラットフォーム40は、制御部42と、記憶部43と、メンテナンス会社のデータベース44と、部品のデータベース46と、ネットワークインターフェース48とを備えている。ネットワークインターフェース48は、インターネット回線等の通信ネットワークを介して、各太陽光発電所50に対応する複数の資産管理プラットフォーム10の各々に対してそれぞれ信号の送受信を行う。制御部42は、CPU等から構成され、センタープラットフォーム40の動作を制御する。記憶部43は、センタープラットフォーム40と連携している資産管理プラットフォーム10のアカウント情報や、この資産管理プラットフォーム10から送信された当該資産管理プラットフォーム10に対応する太陽光発電所50の太陽光設備52による発電量の履歴、太陽光設備52の故障発生情報の履歴、太陽光発電所50の所有者に関する情報、太陽光設備52の状況調査業務や修理業務の履歴、資産管理プラットフォーム10の管理権限等が記憶される。メンテナンス会社のデータベース44は、太陽光発電所50の太陽光設備52の状況調査業務や修理業務を行うことができる全国各地のメンテナンス会社のリストを記憶している。また、部品のデータベース46は、太陽光設備52の修理業務を行う際に必要な、世界各地の部品会社より提供可能な部品のリストを記憶している。センタープラットフォーム40の制御部42は、資産管理プラットフォーム10から情報提供の要望を受け付けると、メンテナンス会社のデータベース44に記憶されているメンテナンス会社のリストの一部または全部、または部品のデータベース46に記憶されている、太陽光設備52の修理業務を行う際に必要な、世界各地の部品会社より提供可能な部品のリストの一部または全部をこの資産管理プラットフォーム10から確認可能とする。例えば、これらのリストの一部または全部をこの資産管理プラットフォーム10からダウンロード可能とする。
【0035】
また、資産管理プラットフォーム10にはユーザ端末60、メンテナンス会社の端末62および部品会社の端末64がそれぞれ通信可能に接続されている。これらの端末60、62、64はそれぞれ持ち運び可能なスマートフォン、PCタブレット、メンテナンス会社や部品会社に設置されるパーソナルコンピュータ等から構成される。本実施の形態では、資産管理プラットフォーム10と、ユーザ端末60、メンテナンス会社の端末62および部品会社の端末64との間で様々な情報の送受信が行われるようになっている。
【0036】
次に、本実施の形態の太陽光発電所管理システム1においてセンタープラットフォーム40に資産管理プラットフォーム10を登録するときの動作について述べる。
【0037】
資産管理プラットフォーム10の所有者は、当該資産管理プラットフォーム10の制御部12にセンタープラットフォーム40との連携を行う旨の指令を送る。このような指令は例えば資産管理プラットフォーム10の所有者の端末(図示せず)から指令をセンタープラットフォーム40に送信したり、資産管理プラットフォーム10のウエブサイト上でセンタープラットフォーム40との連携を行う旨の入力を行ったりすることにより行われる。資産管理プラットフォーム10の受付手段14が、センタープラットフォーム40との連携を行う旨の指令を受け付けると、センタープラットフォーム40に対して連携依頼に係る情報を送信する。センタープラットフォーム40の制御部42は、資産管理プラットフォーム10から連携依頼を受け付けた後、連携を承認する旨の指令をセンタープラットフォーム40の管理者から受け付けると、資産管理プラットフォーム10との連携を行う。具体的には、センタープラットフォーム40は資産管理プラットフォーム10のアカウントを発行し、このアカウントを資産管理プラットフォーム10に送信する。このことにより資産管理プラットフォーム10とセンタープラットフォーム40との連携が行われるようになる。資産管理プラットフォーム10とセンタープラットフォーム40との間で連携が行われると、資産管理プラットフォーム10の記憶部30に記憶されている様々な情報がセンタープラットフォーム40に送信され、センタープラットフォーム40の記憶部43に資産管理プラットフォーム10のバックアップ情報が記憶される。このことにより、資産管理プラットフォーム10のシステムがダウンした場合でも、センタープラットフォーム40から送信されたデータを用いて資産管理プラットフォーム10の記憶部30に記憶されているデータの復旧作業を行うことができる。また、資産管理プラットフォーム10の記憶部30に登録されているメンテナンス会社の情報や部品会社の情報、部品の情報が資産管理プラットフォーム10からセンタープラットフォーム40に送信され、このセンタープラットフォーム40のメンテナンス会社のデータベース44や部品のデータベース46に記憶される。このことにより、全国各地にある様々な資産管理プラットフォーム10の記憶部30に登録されているメンテナンス会社の情報や部品会社の情報、部品の情報をセンタープラットフォーム40で管理することにより、後述するようにこれらの情報を複数の資産管理プラットフォーム10で共用することができるようになる。
【0038】
次に、本実施の形態の太陽光発電所管理システム1により太陽光発電所50の太陽光設備52の状況調査業務や修理業務が行われるときの動作について図2乃至図5に示すフローチャートを用いて説明する。なお、以下に示す動作は、資産管理プラットフォーム10の制御部12が記憶部30に記憶されているプログラムを実行することにより受付手段14、異常検知手段16、送信手段18、算出手段20、ソート手段22および選択手段24として機能することによって行われる。
【0039】
まず、本実施の形態の太陽光発電所管理システム1により太陽光発電所50の太陽光設備52の状況調査業務が行われるときの動作について図2に示す現場状況調査業務フローを用いて説明する。
【0040】
資産管理プラットフォーム10において、データ処理プラットフォーム70から送信された太陽光設備52の異常情報をデータ処理プラットフォーム70が受け付けると(ステップSt1の「YES」)、データ処理プラットフォーム70からユーザの資産管理プラットフォーム10に太陽光設備52の異常情報が送信される(ステップSt2)。データ処理プラットフォーム70において、受付手段14が異常情報を受け付け、異常検知手段16が太陽光設備52の異常を検知すると、太陽光設備52の異常情報がユーザ端末60に送信される。このことにより、太陽光設備52の所有者はユーザ端末60により太陽光設備52に何らかの異常が発生したことを知ることができる。また、異常検知手段16が太陽光設備52の異常を検知すると、データ処理プラットフォーム70を所有する会社内部の体制で対応可能か否かが判別される(ステップSt3)。具体的には、資産管理プラットフォーム10の記憶部30には、このデータ処理プラットフォーム70を所有する会社内部の体制で状況調査業務に対応可能であるか否かが記憶されており、記憶部30に記憶されている情報に基づいて、データ処理プラットフォーム70を所有する会社内部の体制で対応可能か否かが判別される。この際に、記憶部30には、このデータ処理プラットフォーム70を所有する会社内部の体制で対応可能な状況調査業務の種類が記憶されており、異常検知手段16が太陽光設備52の異常を検知したときに、記憶部30に記憶されている情報に基づいて、対応可能な状況調査業務の種類が例えばユーザ端末60に通知され、ユーザ端末60により会社内部の体制で状況調査業務を行うか否かの指令が資産管理プラットフォーム10に送られることにより、データ処理プラットフォーム70を所有する会社内部の体制で対応するか否かが判別されてもよい。データ処理プラットフォーム70を所有する会社内部の体制で対応可能ではない場合は(ステップSt3の「NO」)、事前にユーザの資産管理プラットフォーム10に登録されている外部委託先に第1権限の付与および情報公開を行う(ステップSt4)。ここで、公開される情報は、外部委託先に付与される権限に基づいて決められる。例えば、委託先が確定されるまでは、外部委託先に付与される第1権限により、太陽光発電所50や太陽光設備52に関する情報のうち一部の情報しか外部委託先に公開されない。
【0041】
具体的には、制御部12は、太陽光設備52の状況調査業務の募集に関する情報を資産管理プラットフォーム10のウエブサイトに表示させる。ここで、太陽光設備52の状況調査業務の募集に関する情報は、太陽光発電所50の設置場所、太陽光設備52の具体的な仕様、太陽光設備52の異常が異常検知手段16により検知された日時、過去の太陽光設備52の状況調査業務や修理業務の履歴、等である。なお、前述したように、太陽光発電所50や太陽光設備52に関する情報のうち一部の情報しか資産管理プラットフォーム10のウエブサイトに表示されない。また、記憶部30に記憶されているメンテナンス会社の端末62に、太陽光設備52の状況調査業務の募集に関する情報が送信される。このことにより、状況調査業務の募集に関する情報を受信した各メンテナンス会社は、資産管理プラットフォーム10のウエブサイトにより太陽光設備52の状況調査業務の応募を行うことができるようになる。応募情報には、いつ太陽光設備52の状況調査業務を行うかという日程情報、状況調査業務に必要な費用、太陽光設備52の状況調査業務を行う作業員の人数、作業員の資格、メンテナンス会社の会社情報が含まれる(ステップSt5)。
【0042】
また、本実施の形態では、太陽光設備52を有する太陽光発電所50の位置情報と、各メンテナンス会社の位置情報とに基づいて募集対象となるメンテナンス会社が決められ、この決められたメンテナンス会社に状況調査業務の募集に関する情報が送信手段18により送信される。具体的には、例えば、状況調査業務が必要な太陽光設備52を有する太陽光発電所50から所定の距離の範囲内にあるメンテナンス会社や、状況調査業務が必要な太陽光設備52を有する太陽光発電所50からの移動時間が所定の時間の範囲内にあるメンテナンス会社が募集対象となるメンテナンス会社として決められ、この決められたメンテナンス会社に状況調査業務の募集に関する情報が送信手段18により送信される。
【0043】
受付手段14が各メンテナンス会社から状況調査業務に関する情報(具体的には、状況調査業務への応募)を受け付けると、算出手段20は、太陽光発電所50の太陽光設備52の点検に必要な費用、および太陽光発電所50の太陽光設備52の点検を行っている間に発電を行えないことによる損失額に基づいて合計損失額をメンテナンス会社毎に算出する。例えば、太陽光設備52の異常が異常検知手段16によって検知されてから、あるメンテナンス会社による応募情報におけるこのメンテナンス会社による太陽光設備52の状況調査業務が行われる予定の日までの日数が3日間である場合に、算出手段20は、このメンテナンス会社による状況調査業務に必要な費用、および太陽光設備52により3日間発電を行えないことによる損失額に基づいてこのメンテナンス会社に依頼した場合の合計損失額を算出する。なお、合計損失額が算出される際に、太陽光設備52の異常によって発電量が低下している場合は、発電量の低下による損失額も考慮されてもよい。制御部12は、各メンテナンス会社からの太陽光設備52の状況調査業務の応募に関する情報を資産管理プラットフォーム10のウエブサイトに表示させる。この際に、算出手段20により算出された合計損失額に基づいてメンテナンス会社の並び替えがソート手段22により行われ、ソート手段22により並び替えが行われたメンテナンス会社から順に資産管理プラットフォーム10のウエブサイトに表示される。そして、太陽光発電所50の所有者は、選択手段24によって、資産管理プラットフォーム10のウエブサイトに表示されている複数のメンテナンス会社(具体的には、状況調査業務に応募してきたメンテナンス会社)の中からある一つのメンテナンス会社を例えばウエブサイト上で選択する(ステップSt6)。このことにより、状況調査業務の委託先が確定される。また、太陽光発電所50の所有者によって選択手段24により選択されたメンテナンス会社には、必要に応じて第2権限が更に付与される(ステップSt7)。ここで、委託先が確定された後に、外部委託先に付与される第2権限によれば、第1権限が付与される場合よりも、太陽光発電所50や太陽光設備52に関するより多くの情報が外部委託先に公開される。例えば、第1権限が付与される場合には、太陽光設備52の具体的な仕様や過去の太陽光設備52の状況調査業務や修理業務の履歴について概略的な情報しか公開されないが、第2権限が付与される場合には、太陽光設備52の具体的な仕様や過去の太陽光設備52の状況調査業務や修理業務の履歴について詳細の情報が公開される。より詳細には、例えば、第1権限が付与される場合は太陽光発電所50や太陽光設備52の設計図は外部委託先に公開されないが、第2権限が付与された外部委託先には太陽光発電所50や太陽光設備52の設計図の情報が付与される。このことにより、応募を行う際に公開される情報よりも多くの情報が状況調査業務を行う外部事業者に伝えられるため、外部事業者は状況調査業務をより適切に行うことができる。
【0044】
そして、制御部12は、太陽光発電所50の所有者によって選択手段24により選択されたメンテナンス会社に状況調査業務を依頼し、契約を締結する(ステップSt8)。具体的には、選択されたメンテナンス会社の端末62に、太陽光発電所50の太陽光設備52の状況調査業務の依頼情報が送信手段18によって送信される。なお、この際に、算出手段20により算出された合計損失額に基づいてメンテナンス会社の並び替えをソート手段22が行い、合計損失額が小さいメンテナンス会社がウエブサイトの上位に表示されるようになるため、太陽光発電所50の所有者は、より合計損失額が小さいメンテナンス会社を選択することができるようになる。
【0045】
その後、資産管理プラットフォーム10を所有する会社(ステップSt3の「YES」)または委託された外部の会社(ステップSt8)は、現場状況の調査業務を開始する(ステップSt9)。このようにして、太陽光設備52の状況調査業務が行われると、資産管理プラットフォーム10を所有する会社または委託された外部の会社の作業員は資産管理プラットフォーム10のウエブサイトに報告書をアップデートしたり報告書が添付されたメールを資産管理プラットフォーム10に送信したりすることにより資産管理プラットフォーム10に対して状況調査業務完了の報告を行う。資産管理プラットフォーム10の受付手段14がメンテナンス会社から状況調査業務完了に関する報告を受け付けると、報告内容が資産管理プラットフォーム10のウエブサイトに表示される。このことにより、太陽光発電所50の所有者は、資産管理プラットフォーム10のウエブサイトに表示される状況調査業務の報告内容を確認することができるようになる(ステップSt10)。また、報告内容は資産管理プラットフォーム10の記憶部30に保存される(ステップSt11)。なお、状況調査業務の報告内容は、部品の交換が必要であるか否か、必要である場合は交換が必要な部品の情報も含む。メンテナンス会社により行われた報告内容に基づいて、太陽光設備52の修理業務が必要ではない場合は、太陽光発電所管理システム1における一連の動作が完了する(ステップSt12)。一方、メンテナンス会社により行われた報告内容に基づいて、太陽光設備52の修理業務が必要である場合は、以下に示すような太陽光設備52の修理業務が行われる。なお、点検を行ったときの修理内容が簡単なものであれば、状況調査業務を行うメンテナンス会社が修理も点検時に一緒に行ってもよい。
【0046】
また、上記の状況調査業務について、会社内部の体制で対応可能ではなく、また、資産管理プラットフォーム10に登録した外部委託先でも対応可能ではない場合は、センタープラットフォームへの問い合わせが行われる。このようなセンタープラットフォームへの問い合わせについては後述する。
【0047】
本実施の形態の太陽光発電所管理システム1により太陽光発電所50の太陽光設備52の修理業務が行われるときの動作について図3に示す現場修理業務フローを用いて説明する。
【0048】
状況調査業務の報告内容に基づいて現場での修理作業が必要であると判断された場合は(ステップSt101の「YES」)、データ処理プラットフォーム70を所有する会社内部の体制で対応可能か否かが判別される(ステップSt102)。具体的には、資産管理プラットフォーム10の記憶部30には、このデータ処理プラットフォーム70を所有する会社内部の体制で修理業務に対応可能であるか否かが記憶されており、記憶部30に記憶されている情報に基づいて、データ処理プラットフォーム70を所有する会社内部の体制で対応可能か否かが判別される。この際に、記憶部30には、このデータ処理プラットフォーム70を所有する会社内部の体制で対応可能な修理業務の種類が記憶されており、異常検知手段16が太陽光設備52の異常を検知したときに、記憶部30に記憶されている情報に基づいて、対応可能な修理業務の種類が例えばユーザ端末60に通知され、ユーザ端末60により会社内部の体制で修理業務を行うか否かの指令が資産管理プラットフォーム10に送られることにより、データ処理プラットフォーム70を所有する会社内部の体制で対応するか否かが判別されてもよい。データ処理プラットフォーム70を所有する会社内部の体制で対応可能ではない場合は(ステップSt102の「NO」)、事前にユーザの資産管理プラットフォーム10に登録されている外部委託先に第1権限の付与および情報公開を行う(ステップSt103)。ここで、公開される情報は、外部委託先に付与される権限に基づいて決められる。例えば、委託先が確定されるまでは、外部委託先に付与される第1権限により、太陽光発電所50や太陽光設備52に関する情報のうち一部の情報しか外部委託先に公開されない。
【0049】
具体的には、制御部12は、太陽光設備52の修理業務の募集に関する情報を資産管理プラットフォーム10のウエブサイトに表示させる。ここで、太陽光設備52の修理業務の募集に関する情報は、太陽光発電所50の設置場所、太陽光設備52の具体的な仕様、太陽光設備52の異常が異常検知手段16により検知された日時、過去の太陽光設備52の状況調査業務や修理業務の履歴、等である。なお、上述した通り、太陽光発電所50や太陽光設備52に関する情報のうち一部の情報しか資産管理プラットフォーム10のウエブサイトに表示されない。また、記憶部30に記憶されているメンテナンス会社の端末62に、太陽光設備52の修理業務の募集に関する情報が送信される。このことにより、修理業務の募集に関する情報を受信した各メンテナンス会社は、資産管理プラットフォーム10のウエブサイトにより太陽光設備52の修理業務の応募を行うことができるようになる。修理情報には、いつ太陽光設備52の修理業務を行うかという日程情報、修理業務に必要な費用、太陽光設備52の修理業務を行う作業員の人数、作業員の資格、メンテナンス会社の会社情報が含まれる(ステップSt104)。また、本実施の形態では、太陽光設備52を有する太陽光発電所50の位置情報と、各メンテナンス会社の位置情報とに基づいて募集対象となるメンテナンス会社が決められ、この決められたメンテナンス会社に修理業務の募集に関する情報が送信手段18により送信される。具体的には、例えば、修理業務が必要な太陽光設備52を有する太陽光発電所50から所定の距離の範囲内にあるメンテナンス会社や、修理業務が必要な太陽光設備52を有する太陽光発電所50からの移動時間が所定の時間の範囲内にあるメンテナンス会社が募集対象となるメンテナンス会社として決められ、この決められたメンテナンス会社に修理業務の募集に関する情報が送信手段18により送信される。
【0050】
受付手段14が各メンテナンス会社から修理業務に関する情報(具体的には、修理業務への応募)を受け付けると、算出手段20は、太陽光発電所50の太陽光設備52の修理に必要な費用、および太陽光発電所50の太陽光設備52の修理を行っている間に発電を行えないことによる損失額に基づいて合計損失額をメンテナンス会社毎に算出する。例えば、太陽光設備52の異常が異常検知手段16によって検知されてから、あるメンテナンス会社による応募情報におけるこのメンテナンス会社による太陽光設備52の修理業務が行われる予定の日までの日数が10日間である場合に、算出手段20は、このメンテナンス会社による修理業務に必要な費用、および太陽光設備52により10日間発電を行えないことによる損失額に基づいてこのメンテナンス会社に依頼した場合の合計損失額を算出する。なお、合計損失額が算出される際に、太陽光設備52の異常によって発電量が低下している場合は、発電量の低下による損失額も考慮されてもよい。制御部12は、各メンテナンス会社からの太陽光設備52の修理業務の応募に関する情報を資産管理プラットフォーム10のウエブサイトに表示させる。この際に、算出手段20により算出された合計損失額に基づいてメンテナンス会社の並び替えがソート手段22により行われ、ソート手段22により並び替えが行われたメンテナンス会社から順に資産管理プラットフォーム10のウエブサイトに表示される。そして、太陽光発電所50の所有者は、選択手段24によって、資産管理プラットフォーム10のウエブサイトに表示されている複数のメンテナンス会社(具体的には、修理業務に応募してきたメンテナンス会社)の中からある一つのメンテナンス会社を例えばウエブサイト上で選択する(ステップSt105)。このことにより、修理業務の委託先が確定される。太陽光発電所50の所有者によって選択手段24により選択されたメンテナンス会社には、更なる権限である第2権限が付与される(ステップSt106)。ここで、委託先が確定された後に、外部委託先に付与される第2権限によれば、第1権限が付与される場合よりも、太陽光発電所50や太陽光設備52に関するより多くの情報が外部委託先に公開される。例えば、第1権限が付与される場合には、太陽光設備52の具体的な仕様や過去の太陽光設備52の状況調査業務や修理業務の履歴について概略的な情報しか公開されないが、第2権限が付与される場合には、太陽光設備52の具体的な仕様や過去の太陽光設備52の状況調査業務や修理業務の履歴について詳細の情報が公開される。このことにより、応募を行う際に公開される情報よりも多くの情報が修理業務を行う外部事業者に伝えられるため、外部事業者は修理業務をより適切に行うことができる。
【0051】
そして、制御部12は、太陽光発電所50の所有者によって選択手段24により選択されたメンテナンス会社に修理業務を依頼し、契約を締結する(ステップSt107)。具体的には、選択されたメンテナンス会社の端末62に、太陽光発電所50の太陽光設備52の修理業務の依頼情報が送信手段18によって送信される。なお、この際に、算出手段20により算出された合計損失額に基づいてメンテナンス会社の並び替えをソート手段22が行い、合計損失額が小さいメンテナンス会社がウエブサイトの上位に表示されるようになるため、太陽光発電所50の所有者は、より合計損失額が小さいメンテナンス会社を選択することができるようになる。
【0052】
その後、資産管理プラットフォーム10を所有する会社(ステップSt102の「YES」)または委託された外部の会社(ステップSt107)は、現場での修理業務を開始する(ステップSt108)。このようにして、太陽光設備52の修理業務が行われると、資産管理プラットフォーム10を所有する会社または委託された外部の会社の作業員は資産管理プラットフォーム10のウエブサイトに修理作業の報告書をアップデートしたり報告書が添付されたメールを資産管理プラットフォーム10に送信したりすることにより資産管理プラットフォーム10に対して修理業務完了の報告を行う。資産管理プラットフォーム10の受付手段14がメンテナンス会社から修理業務完了に関する報告を受け付けると、報告内容が資産管理プラットフォーム10のウエブサイトに表示される。このことにより、太陽光発電所50の所有者は、資産管理プラットフォーム10のウエブサイトに表示される修理業務の報告内容を確認することができるようになる(ステップSt109)。また、修理作業が完了すると(ステップSt110)、報告内容は資産管理プラットフォーム10の記憶部30に保存される(ステップSt111)。このようにして、修理業務が完了する(ステップSt112)。
【0053】
また、上記の修理業務について、会社内部の体制で対応可能ではなく、また、資産管理プラットフォーム10に登録した外部委託先でも対応可能ではない場合は、センタープラットフォームへの問い合わせが行われる。このようなセンタープラットフォームへの問い合わせについては後述する。
【0054】
次に、上記の修理業務で必要となる部品購入業務フローについて図4を用いて説明する。
【0055】
図2のフローチャートに示すような現場の調査結果により部品交換が必要であると判断された場合は(ステップSt201の「YES」)、資産管理プラットフォーム10を所有する会社の内部に関連部品の在庫があるか否かの判断が行われる(ステップSt202)。資産管理プラットフォーム10を所有する会社の内部に関連部品の在庫がある場合は(ステップSt202の「YES」)、修理業務の委託先と物流業務を相談してどの部品を使用するかが決定される(ステップSt209)。一方、資産管理プラットフォーム10を所有する会社の内部に関連部品の在庫がない場合は(ステップSt202の「NO」)、会社内部で購入可能か否かの判断が行われる(ステップSt203)。会社内部で購入可能ではない場合は(ステップSt203の「NO」)、部品の購入に関する情報が、事前にユーザの資産管理プラットフォーム10に登録されている外部委託先に開示される(ステップSt204)。具体的には、記憶部30に記憶されている部品会社の端末64に、部品の購入に関する情報が送信される。このことにより、部品の購入に関する情報を受信した各部品会社は、資産管理プラットフォーム10のウエブサイトにより部品の見積もりおよび納期を提示する(ステップSt205)。
【0056】
そして、資産管理プラットフォーム10により部品の購入先である委託先が決定される(ステップSt206)。このような決定はユーザがユーザ端末60により行うことができるようになっていてもよい。部品の購入先である委託先が決定されると、委託先の審査が行われる(ステップSt207)。ここで、委託先の審査とは、保険会社による外部の審査、および部品の費用が妥当であるかという内部の審査のうち何れかまたは両方を含む。そして、審査に問題がない場合は(ステップSt207の「YES」)、部品の購入が行われる(ステップSt208)。その後、修理業務の委託先と物流業務を相談してどの部品を使用するかが決定される(ステップSt209)。このようにして、部品購入業務が終了する(ステップSt210)。
【0057】
なお、資産管理プラットフォーム10の記憶部30に登録されている部品会社により交換が必要な部品を入手できない場合は、センタープラットフォーム40で提供している部品ECサイトから部品の購入手続きを行い、部品の納品場所を指定する。なお、センタープラットフォーム40で提供している部品ECサイトにおける購入可能な部品のリストは部品のデータベース46に記憶されている。
【0058】
また、上記の状況調査業務や修理業務について、会社内部の体制で対応可能ではなく、また、資産管理プラットフォーム10に登録した外部委託先でも対応可能ではない場合について説明する。ユーザの資産管理プラットフォーム10での資源が足りない場合は(ステップSt301の「YES」)、資産管理プラットフォーム10の送信手段18は情報提供の依頼に関する情報をセンタープラットフォーム40に送信する。ここで、資産管理プラットフォーム10がセンタープラットフォーム40に登録されている場合は(ステップSt302の「YES」)、センタープラットフォーム40において作業内容に応じて委託先の検索が行われる(ステップSt304)。一方、資産管理プラットフォーム10がセンタープラットフォーム40に登録されている場合は(ステップSt302の「NO」)、資産管理プラットフォーム10からセンタープラットフォーム40への登録申請を行う必要がある(ステップSt303)。このようにして資産管理プラットフォーム10がセンタープラットフォーム40に登録されると、センタープラットフォーム40において作業内容に応じて委託先の検索が行われ、検索結果がセンタープラットフォーム40から資産管理プラットフォーム10に送信される。そして、資産管理プラットフォーム10のウエブサイトに検索結果が表示されると(ステップSt305)、資産管理プラットフォーム10よりこのウエブサイトに表示された委託先に連絡することができるようになる(ステップSt306)。このようにして、資産管理プラットフォーム10に登録されている委託先の業者がユーザの資産管理プラットフォーム10に記憶部30に記憶され、当該資産管理プラットフォーム10に登録される(ステップSt307)。このようにして、ユーザは新たに登録された外部委託先に業務の委託を行うことができるようになる。
【0059】
より詳細に説明すると、資産管理プラットフォーム10は、メンテナンス会社のデータベース44に記憶されているメンテナンス会社のリストの一部または全部をセンタープラットフォーム40から確認可能となる。ここで、メンテナンス会社のデータベース44に記憶されているメンテナンス会社のリストの全部ではなく一部を資産管理プラットフォーム10がセンタープラットフォーム40から確認可能とする際に、太陽光発電所50が設置されている場所に近い順または移動時間が短い順に所定の数のメンテナンス会社の情報を資産管理プラットフォーム10はセンタープラットフォーム40から確認可能とする。このことにより、資産管理プラットフォーム10の記憶部30に、この資産管理プラットフォーム10に対応する太陽光発電所50の太陽光設備52の状況調査業務や修理業務を行うことができるメンテナンス会社の情報が記憶されていなくても、センタープラットフォーム40に情報提供の依頼に関する情報を送信してこのセンタープラットフォーム40のメンテナンス会社のデータベース44に記憶されているメンテナンス会社のリストの一部または全部をセンタープラットフォーム40から確認可能とすることにより、制御部12は太陽光設備52の状況調査業務や修理業務を確実に行うことができる。
【0060】
以上の構成からなる本実施の形態の太陽光発電所管理システム1によれば、太陽光設備52を有する太陽光発電所50と、太陽光発電所50に対応して設けられており、プログラムを実行することにより受付手段14と、異常検知手段16と、送信手段18として機能する制御部12と、メンテナンス会社に関する情報を記憶する記憶部30とを有している資産管理プラットフォーム10と、資産管理プラットフォーム10に通信可能に接続され、メンテナンス会社のデータベース44を有しているセンタープラットフォーム40と、を備えている。また、資産管理プラットフォーム10において、受付手段14が太陽光設備52の異常情報を受け付け、異常検知手段16により太陽光設備52の異常を検知すると、太陽光設備52の状況調査業務を資産管理プラットフォーム10で対応可能か否かが判断され、太陽光設備52の状況調査業務を資産管理プラットフォーム10で対応可能ではない場合は、送信手段18によって資産管理プラットフォーム10からセンタープラットフォーム40に情報提供の依頼が送信され、センタープラットフォーム40のデータベース44に記憶されている作業可能なメンテナンス会社の情報が資産管理プラットフォーム10から確認可能となる。このような太陽光発電所管理システム1によれば、太陽光設備52の状況調査業務を資産管理プラットフォーム10で対応可能ではない場合は、送信手段18によって資産管理プラットフォーム10からセンタープラットフォーム40に情報提供の依頼が送信され、センタープラットフォーム40のデータベース44に記憶されている作業可能なメンテナンス会社の情報が資産管理プラットフォーム10から確認可能となることにより、資産管理プラットフォーム10の記憶部30に記憶されているメンテナンス会社以外のメンテナンス会社に打診する必要がなくなるため、利便性を向上させることができる。
【0061】
ここで、太陽光設備52の状況調査業務を資産管理プラットフォーム10で対応可能か否かが判断されるとは、データ処理プラットフォーム70を所有する会社内部の体制で対応可能か否かが判別されること、およびデータ処理プラットフォーム70を所有する会社内部の体制で対応不可の場合には資産管理プラットフォーム10の記憶部30に登録されている外部委託先で対応可能か否かが判別されることをいう。また、太陽光設備52の状況調査業務を資産管理プラットフォーム10で対応可能ではない場合とは、データ処理プラットフォーム70を所有する会社内部の体制で対応不可であり、かつ資産管理プラットフォーム10の記憶部30に登録されている外部委託先でも対応不可である場合のことをいう。なお、本実施の形態はこのような態様に限定されることはない。他の態様において、太陽光設備52の状況調査業務を資産管理プラットフォーム10で対応可能か否かが判断されるとは、データ処理プラットフォーム70を所有する会社内部の体制で対応可能か否かが判別されること、および資産管理プラットフォーム10の記憶部30に登録されている外部委託先で対応可能か否かが判別されることのいずれか一方のみであってもよい。また、太陽光設備52の状況調査業務を資産管理プラットフォーム10で対応可能ではない場合とは、データ処理プラットフォーム70を所有する会社内部の体制で対応不可であること、および資産管理プラットフォーム10の記憶部30に登録されている外部委託先でも対応不可であることのいずれか一方のみであってもよい。
【0062】
また、本実施の形態の太陽光発電所管理システム1においては、太陽光設備52の状況調査業務の募集に関する情報が資産管理プラットフォーム10のウエブサイトに表示され、この際に、太陽光設備52を有する太陽光発電所50の位置情報と、各メンテナンス会社の位置情報とに基づいて募集対象となるメンテナンス会社が決められる。また、資産管理プラットフォーム10のウエブサイトにおいて、選択手段24によって複数のメンテナンス会社から状況調査業務を行うメンテナンス会社が選択されると、選択されたメンテナンス会社に状況調査業務を依頼する旨の依頼が送信手段18により選択されたメンテナンス会社の端末62に送信される。このような太陽光発電所管理システム1によれば、様々なメンテナンス会社のうち例えば太陽光発電所50の位置に近い位置に存在するメンテナンス会社が募集対象となるので、より適切なメンテナンス会社を選択して状況調査業務を行わせることができる。
【0063】
また、本実施の形態の太陽光発電所管理システム1においては、太陽光設備52の状況調査業務の募集に関する情報が資産管理プラットフォーム10のウエブサイトに表示され、この際に、算出手段20により、太陽光設備52の点検に必要な費用、および太陽光設備52の点検を行っている間に発電を行えないことによる損失額に基づいて合計損失額がメンテナンス会社毎に算出され、ソート手段22により、算出手段20により算出された合計損失額に基づいてメンテナンス会社の並び替えが行われ、ソート手段22により並び替えが行われたメンテナンス会社から順に資産管理プラットフォーム10のウエブサイトに表示される。また、資産管理プラットフォーム10のウエブサイトにおいて、選択手段24によって複数のメンテナンス会社から状況調査業務を行うメンテナンス会社が選択されると、選択されたメンテナンス会社に状況調査業務を依頼する旨の依頼が送信手段18により選択されたメンテナンス会社の端末62に送信される。このような太陽光発電所管理システム1によれば、様々なメンテナンス会社のうち合計損失額が小さくなるようなメンテナンス会社を選択手段24により選択して状況調査業務を行わせることが可能となる。
【0064】
また、本実施の形態の太陽光発電所管理システム1においては、資産管理プラットフォーム10において、受付手段14が太陽光設備52の異常情報を受け付け、異常検知手段16により太陽光設備52の異常を検知すると、太陽光設備52の状況調査業務の募集に関する情報が資産管理プラットフォーム10のウエブサイトに表示され、この際に、応募を行うメンテナンス会社には第1権限が付与されることにより太陽光設備52または太陽光発電所50に関する情報のうち一部の情報が公開され、ウエブサイトにおいて、選択手段24によって複数のメンテナンス会社から状況調査業務を行うメンテナンス会社が選択されると、選択されたメンテナンス会社に状況調査業務を依頼する旨の依頼が送信手段18により選択されたメンテナンス会社の端末62に送信され、この際に、選択されたメンテナンス会社には第2権限が付与されることにより太陽光設備52または太陽光発電所50に関する情報のうち第1権限が付与されることにより公開される情報よりも多くの情報が与えられる。このことにより、応募を行う際に公開される情報よりも多くの情報が状況調査業務を行う外部事業者に伝えられるためこれらの業務をより適切に行うことができる。
【0065】
また、本実施の形態の太陽光発電所管理システム1においては、資産管理プラットフォーム10において、太陽光設備52の状況調査業務を資産管理プラットフォーム10で対応可能か否かが判断される際に、資産管理プラットフォーム10の所有者または記憶部30に記憶されているメンテナンス会社により太陽光設備52の状況調査業務を行うことができない場合に、太陽光設備52の状況調査業務を資産管理プラットフォーム10で対応可能ではないと判断される。
【0066】
また、本実施の形態の太陽光発電所管理システム1においては、太陽光設備52の状況調査業務の募集に関する情報が資産管理プラットフォーム10のウエブサイトに表示され、当該ウエブサイトにおいて、選択手段24によって複数のメンテナンス会社から状況調査業務を行うメンテナンス会社が選択されるようになっている。
【0067】
また、本実施の形態の太陽光発電所管理システム1においては、状況調査業務を行ったメンテナンス会社から状況調査業務に関する報告を受付手段14が受け付けると、報告内容が資産管理プラットフォーム10のウエブサイトに表示される。
【0068】
また、本実施の形態の太陽光発電所管理システム1においては、資産管理プラットフォーム10において、太陽光設備52の修理が必要であると判断されると、太陽光設備52の修理業務を資産管理プラットフォーム10で対応可能か否かが判断され、太陽光設備52の修理業務を資産管理プラットフォーム10で対応可能ではない場合は、送信手段18によって資産管理プラットフォーム10からセンタープラットフォーム40に情報提供の依頼に関する情報が送信され、センタープラットフォーム40のデータベース44に記憶されている作業可能なメンテナンス会社の情報が資産管理プラットフォーム10から確認可能となる。このような太陽光発電所管理システム1によれば、太陽光設備52の修理業務を資産管理プラットフォーム10で対応可能ではない場合は、送信手段18によって資産管理プラットフォーム10からセンタープラットフォーム40に情報提供の依頼に関する情報が送信され、センタープラットフォーム40のデータベース44に記憶されている作業可能なメンテナンス会社の情報が資産管理プラットフォーム10から確認可能となることにより、資産管理プラットフォーム10の記憶部30に記憶されているメンテナンス会社以外のメンテナンス会社に打診する必要がなくなるため、利便性を向上させることができる。
【0069】
ここで、太陽光設備52の修理業務を資産管理プラットフォーム10で対応可能か否かが判断されるとは、データ処理プラットフォーム70を所有する会社内部の体制で対応可能か否かが判別されること、およびデータ処理プラットフォーム70を所有する会社内部の体制で対応不可の場合には資産管理プラットフォーム10の記憶部30に登録されている外部委託先で対応可能か否かが判別されることをいう。また、太陽光設備52の修理業務を資産管理プラットフォーム10で対応可能ではない場合とは、データ処理プラットフォーム70を所有する会社内部の体制で対応不可であり、かつ資産管理プラットフォーム10の記憶部30に登録されている外部委託先でも対応不可である場合のことをいう。なお、本実施の形態はこのような態様に限定されることはない。他の態様において、太陽光設備52の修理業務を資産管理プラットフォーム10で対応可能か否かが判断されるとは、データ処理プラットフォーム70を所有する会社内部の体制で対応可能か否かが判別されること、および資産管理プラットフォーム10の記憶部30に登録されている外部委託先で対応可能か否かが判別されることのいずれか一方のみであってもよい。また、太陽光設備52の修理業務を資産管理プラットフォーム10で対応可能ではない場合とは、データ処理プラットフォーム70を所有する会社内部の体制で対応不可であること、および資産管理プラットフォーム10の記憶部30に登録されている外部委託先でも対応不可であることのいずれか一方のみであってもよい。
【0070】
また、本実施の形態の太陽光発電所管理システム1においては、太陽光設備52の修理業務の募集に関する情報が資産管理プラットフォーム10のウエブサイトに表示され、この際に、太陽光設備52を有する太陽光発電所50の位置情報と、各メンテナンス会社の位置情報とに基づいて募集対象となるメンテナンス会社が決められる。また、資産管理プラットフォーム10のウエブサイトにおいて、選択手段24によって複数のメンテナンス会社から修理業務を行うメンテナンス会社が選択されると、選択されたメンテナンス会社に修理業務を依頼する旨の依頼が送信手段18により選択されたメンテナンス会社の端末62に送信される。このような太陽光発電所管理システム1によれば、様々なメンテナンス会社のうち例えば太陽光発電所50の位置に近い位置に存在するメンテナンス会社が募集対象となるので、より適切なメンテナンス会社を選択して修理業務を行わせることができる。
【0071】
また、本実施の形態の太陽光発電所管理システム1においては、太陽光設備52の修理業務の募集に関する情報が資産管理プラットフォーム10のウエブサイトに表示され、この際に、算出手段20により、太陽光設備52の修理に必要な費用、および太陽光設備52の修理を行っている間に発電を行えないことによる損失額に基づいて合計損失額がメンテナンス会社毎に算出され、ソート手段22により、算出手段20により算出された合計損失額に基づいてメンテナンス会社の並び替えが行われ、ソート手段22により並び替えが行われたメンテナンス会社から順に資産管理プラットフォーム10のウエブサイトに表示される。また、資産管理プラットフォーム10のウエブサイトにおいて、選択手段24によって複数のメンテナンス会社から修理業務を行うメンテナンス会社が選択されると、選択されたメンテナンス会社に修理業務を依頼する旨の依頼が送信手段18により選択されたメンテナンス会社の端末62に送信される。このような太陽光発電所管理システム1によれば、様々なメンテナンス会社のうち合計損失額が小さくなるようなメンテナンス会社を選択手段24により選択して修理業務を行わせることが可能となる。
【0072】
また、本実施の形態の太陽光発電所管理システム1においては、資産管理プラットフォーム10において、太陽光設備52の修理が必要であると判断されると、太陽光設備52の修理業務の募集に関する情報が資産管理プラットフォーム10のウエブサイトに表示され、この際に、応募を行うメンテナンス会社には第1権限が付与されることにより太陽光設備52または太陽光発電所50に関する情報のうち一部の情報が公開され、ウエブサイトにおいて、選択手段24によって複数のメンテナンス会社から修理業務を行うメンテナンス会社が選択されると、選択されたメンテナンス会社に修理業務を依頼する旨の依頼が送信手段18により選択されたメンテナンス会社の端末62に送信され、この際に、選択されたメンテナンス会社には第2権限が付与されることにより太陽光設備52または太陽光発電所50に関する情報のうち前記第1権限が付与されることにより公開される情報よりも多くの情報が与えられる。このことにより、応募を行う際に公開される情報よりも多くの情報が修理業務を行う外部事業者に伝えられるためこれらの業務をより適切に行うことができる。
【0073】
また、本実施の形態の太陽光発電所管理システム1においては、資産管理プラットフォーム10において、太陽光設備52の修理業務を資産管理プラットフォーム10で対応可能か否かが判断される際に、資産管理プラットフォーム10の所有者または記憶部30に記憶されているメンテナンス会社により太陽光設備52の修理業務を行うことができない場合に、太陽光設備52の修理業務を資産管理プラットフォーム10で対応可能ではないと判断される。
【0074】
また、本実施の形態の太陽光発電所管理システム1においては、太陽光設備52の修理業務の募集に関する情報が資産管理プラットフォーム10のウエブサイトに表示され、当該ウエブサイトにおいて、選択手段24によって複数のメンテナンス会社から修理業務を行うメンテナンス会社が選択されるようになっている。
【0075】
また、本実施の形態の太陽光発電所管理システム1においては、修理業務を行ったメンテナンス会社から修理業務に関する報告を受付手段14が受け付けると、報告内容が資産管理プラットフォーム10のウエブサイトに表示される。
【0076】
なお、本実施の形態による機械管理システムは、太陽光設備52を有する太陽光発電所50およびこの太陽光発電所50に関連して設けられる資産管理プラットフォーム10、ならびに各資産管理プラットフォーム10に通信可能に接続されるセンタープラットフォーム40を備えた太陽光発電所管理システム1に限定されることはない。太陽光発電所管理システム1以外の機械管理システムとして、機械設備と、機械設備に対応して設けられており、プログラムを実行することにより受付手段と、異常検知手段と、送信手段として機能する制御部と、メンテナンス会社に関する情報を記憶する記憶部とを有している資産管理プラットフォームと、複数の資産管理プラットフォームに通信可能に接続され、メンテナンス会社のデータベースを有しているセンタープラットフォームと、を備えたものが用いられてもよい。この場合、資産管理プラットフォームにおいて、受付手段が機械設備の異常情報を受け付け、異常検知手段により機械設備の異常を検知すると、機械設備の状況調査業務を資産管理プラットフォームで対応可能か否かが判断され、機械設備の状況調査業務を資産管理プラットフォームで対応可能ではない場合は、送信手段によって資産管理プラットフォームからセンタープラットフォームに情報提供の依頼に関する情報が送信され、センタープラットフォームのデータベースに記憶されている作業可能なメンテナンス会社の情報が資産管理プラットフォームから確認可能となる。このような機械管理システムによれば、機械設備の状況調査業務を資産管理プラットフォームで対応可能ではない場合は、送信手段によって資産管理プラットフォームからセンタープラットフォームに情報提供の依頼に関する情報が送信され、センタープラットフォームのデータベースに記憶されている作業可能なメンテナンス会社の情報が資産管理プラットフォームから確認可能となることにより、資産管理プラットフォームの記憶部に記憶されているメンテナンス会社以外のメンテナンス会社に打診する必要がなくなるため、利便性を向上させることができる。
【0077】
また、このような資産管理プラットフォームにおいて、受付手段が機械設備の異常情報を受け付け、異常検知手段により機械設備の異常を検知すると、機械設備の状況調査業務の募集に関する情報が資産管理プラットフォームのウエブサイトに表示され、この際に、機械設備の位置情報と、各メンテナンス会社の位置情報とに基づいて募集対象となるメンテナンス会社が決められ、当該ウエブサイトにおいて、選択手段によって複数のメンテナンス会社から状況調査業務を行うメンテナンス会社が選択されると、選択されたメンテナンス会社に状況調査業務を依頼する旨の依頼が前記送信手段により選択されたメンテナンス会社の端末に送信されるようになっていてもよい。この場合には、募集対象となるメンテナンス会社を例えば状況調査業務が必要な機械設備に近い位置のものに絞り込むことができる。
【0078】
また、受付手段が機械設備の異常情報を受け付け、異常検知手段により機械設備の異常を検知すると、機械設備の状況調査業務の募集に関する情報が資産管理プラットフォームのウエブサイトに表示され、この際に、応募を行うメンテナンス会社には第1権限が付与されることにより機械設備に関する情報のうち一部の情報が公開され、ウエブサイトにおいて、選択手段によって複数のメンテナンス会社から状況調査業務を行うメンテナンス会社が選択されると、選択されたメンテナンス会社に状況調査業務を依頼する旨の依頼が送信手段により選択されたメンテナンス会社の端末に送信され、この際に、選択されたメンテナンス会社には第2権限が付与されることにより機械設備に関する情報のうち第1権限が付与されることにより公開される情報よりも多くの情報が与えられる。この場合には、応募を行う際に公開される情報よりも多くの情報が状況調査業務を行う外部事業者に伝えられるため状況調査業務を外部事業者はより適切に行うことができる。
【0079】
また、機械管理システムとして、機械設備と、機械設備に対応して設けられており、プログラムを実行することにより受付手段と、異常検知手段と、送信手段として機能する制御部と、メンテナンス会社に関する情報を記憶する記憶部とを有している資産管理プラットフォームと、複数の資産管理プラットフォームに通信可能に接続され、メンテナンス会社のデータベースを有しているセンタープラットフォームと、を備えたものであって、機械設備の修理業務を資産管理プラットフォームで対応可能か否かが判断され、機械設備の修理業務を資産管理プラットフォームで対応可能ではない場合は、送信手段によって資産管理プラットフォームからセンタープラットフォームに情報提供の依頼に関する情報が送信され、センタープラットフォームのデータベースに記憶されている作業可能なメンテナンス会社の情報が資産管理プラットフォームから確認可能となるものが用いられてもよい。このような機械管理システムによれば、機械設備の修理業務を資産管理プラットフォームで対応可能ではない場合は、送信手段によって資産管理プラットフォームからセンタープラットフォームに情報提供の依頼に関する情報が送信され、センタープラットフォームのデータベースに記憶されている作業可能なメンテナンス会社の情報が資産管理プラットフォームから確認可能となることにより、資産管理プラットフォームの記憶部に記憶されているメンテナンス会社以外のメンテナンス会社に打診する必要がなくなるため、利便性を向上させることができる。
【0080】
また、このような資産管理プラットフォームにおいて、機械設備の修理が必要であると判断されると、機械設備の修理業務の募集に関する情報が資産管理プラットフォームのウエブサイトに表示され、この際に、機械設備の位置情報と、各メンテナンス会社の位置情報とに基づいて募集対象となるメンテナンス会社が決められ、当該ウエブサイトにおいて、選択手段によって複数のメンテナンス会社から修理業務を行うメンテナンス会社が選択されると、選択されたメンテナンス会社に修理業務を依頼する旨の依頼が送信手段により選択されたメンテナンス会社の端末に送信されてもよい。この場合には、募集対象となるメンテナンス会社を例えば修理業務が必要な機械設備に近い位置のものに絞り込むことができる。
【0081】
資産管理プラットフォームにおいて、機械設備の修理が必要であると判断されると、機械設備の修理業務の募集に関する情報が資産管理プラットフォームのウエブサイトに表示され、この際に、応募を行うメンテナンス会社には第1権限が付与されることにより機械設備に関する情報のうち一部の情報が公開され、ウエブサイトにおいて、選択手段によって複数のメンテナンス会社から修理業務を行うメンテナンス会社が選択されると、選択されたメンテナンス会社に修理業務を依頼する旨の依頼が送信手段により選択されたメンテナンス会社の端末に送信され、この際に、選択されたメンテナンス会社には第2権限が付与されることにより機械設備に関する情報のうち第1権限が付与されることにより公開される情報よりも多くの情報が与えられる。この場合には、応募を行う際に公開される情報よりも多くの情報が修理業務を行う外部事業者に伝えられるため修理業務を外部事業者はより適切に行うことができる。
【符号の説明】
【0082】
1 太陽光発電所管理システム
10 資産管理プラットフォーム
12 制御部
14 受付手段
16 異常検知手段
18 送信手段
20 算出手段
22 ソート手段
24 選択手段
30 記憶部
32 ネットワークインターフェース
40 センタープラットフォーム
42 制御部
43 記憶部
44 メンテナンス会社のデータベース
46 部品のデータベース
48 ネットワークインターフェース
50 太陽光発電所
52 太陽光設備
54 監視カメラ
56 故障検知センサ
58 データ収集装置
60 ユーザ端末
62 メンテナンス会社の端末
64 部品会社の端末
70 データ処理プラットフォーム
【要約】
【課題】太陽光設備の状況調査業務や修理業務を資産管理プラットフォームで対応可能ではない場合でも、資産管理プラットフォームの記憶部に記憶されているメンテナンス会社以外のメンテナンス会社に打診する必要がなくなるため、利便性を向上させることができる太陽光発電所管理システム、資産管理プラットフォーム、プログラム、機械管理システムおよび情報処理方法等を提供する。
【解決手段】太陽光設備52の状況調査業務や修理業務を資産管理プラットフォーム10で対応可能ではない場合は、送信手段18によって資産管理プラットフォーム10からセンタープラットフォーム40に情報提供の依頼に関する情報が送信され、センタープラットフォーム40のデータベース44に記憶されている作業可能なメンテナンス会社の情報が資産管理プラットフォーム10から確認可能となる。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5