(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-02
(45)【発行日】2022-11-11
(54)【発明の名称】ゲームプログラム、およびゲームシステム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/69 20140101AFI20221104BHJP
A63F 13/35 20140101ALI20221104BHJP
A63F 13/79 20140101ALI20221104BHJP
A63F 13/795 20140101ALI20221104BHJP
【FI】
A63F13/69
A63F13/35
A63F13/79
A63F13/795
(21)【出願番号】P 2019218414
(22)【出願日】2019-12-02
【審査請求日】2021-02-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000129149
【氏名又は名称】株式会社カプコン
(74)【代理人】
【識別番号】100127203
【氏名又は名称】奈良 泰宏
(72)【発明者】
【氏名】戎脇 涼
【審査官】前地 純一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-097991(JP,A)
【文献】特開2017-064181(JP,A)
【文献】特開2019-042417(JP,A)
【文献】モバゲー「金色のコルダ」全国大会イベントのエントリー受付中。29日まで,4gamer.net[online],2011年09月26日,インターネット<URL:https://www.4gamer.net/games/137/G013706/20110926048/>,[2022年 3月15日検索]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98
A63F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザによる操作部への操作信号を受けつけてゲームを実行するゲーム装置と、
前記ゲーム装置とネットワークを介して接続されるサーバ装置と、
を備えるゲームシステムにおける前記サーバ装置を所定の手段として機能させるプログラムであって、
前記ゲーム装置は、
表示部と、
前記ユーザの操作に基づいて前記ゲームを実行するゲーム制御部と、
前記サーバ装置に、前記ユーザの操作に基づいて、前記ゲーム内で所定期間内に行われるイベントに参加を要求する信号(以下、イベント参加要求信号)を送信する通信部と、
を備え、
前記イベントの情報と、前記ユーザのユーザ情報とが記憶された記憶部を含む前記サーバ装置を、
前記ゲーム装置から前記イベント参加要求信号を受信する情報処理手段と、
前記ユーザ情報を所定の選択条件に基づいて所定数ずつ選択し、選択した所定数の前記ユーザの情報ごとにまとめて関連付けたチームの情報(以下、チーム情報)をそれぞれ生成するチーム情報生成手段と、
前記所定期間の途中においてまたは前記所定期間の終了後、前記記憶部から読み込んだ前記イベントの情報に含まれる所定の特典付与条件に基づいて、前記チームのうちいずれに特典を付与するか決定する決定手段と、
して機能させ、
前記決定手段は、前記所定期間の途中までまたは前記所定期間終了まで、前記ユーザの情報に含まれる
前記所定期間内における前記ゲーム内での課金の情報についての変動度を前記チームごとに集計し、集計した前記変動度に応じて前記チームのそれぞれに対して前記特典の付与の決定についての有利さの情報である有利度を変動させ、前記有利度と前記所定の特典付与条件とに基づいて、前記チームのうちいずれに特典を付与するか決定する
ものであり、
前記変動度は、前記操作部への前記ユーザの前記ゲームの課金に関する操作に基づいて変動する、
ゲームプログラム。
【請求項2】
ユーザによる操作部への操作信号を受けつけてゲームを実行するゲーム装置と、
前記ゲーム装置とネットワークを介して接続されるサーバ装置と、
を備えるゲームシステムにおける前記サーバ装置を所定の手段として機能させるプログラムであって、
前記ゲーム装置は、
表示部と、
前記ユーザの操作に基づいて前記ゲームを実行するゲーム制御部と、
前記サーバ装置に、前記ユーザの操作に基づいて、前記ゲーム内で所定期間内に行われるイベントに参加を要求する信号(以下、イベント参加要求信号)を送信する通信部と、
を備え、
前記イベントの情報と、前記ユーザのユーザ情報とが記憶された記憶部を含む前記サーバ装置を、
前記ゲーム装置から前記イベント参加要求信号を受信する情報処理手段と、
前記ユーザ情報を所定の選択条件に基づいて所定数ずつ選択し、選択した所定数の前記ユーザの情報ごとにまとめて関連付けたチームの情報(以下、チーム情報)をそれぞれ生成するチーム情報生成手段と、
前記所定期間の途中においてまたは前記所定期間の終了後、前記記憶部から読み込んだ前記イベントの情報に含まれる所定の特典付与条件に基づいて、前記チームのうちいずれに特典を付与するか決定する決定手段と、
して機能させ、
前記決定手段は、前記所定期間の途中までまたは前記所定期間終了まで、前記ユーザの情報に含まれる前記所定期間内における前記ゲームのプレイ時間の情報についての変動度を前記チームごとに集計し、集計した前記変動度に応じて前記チームのそれぞれに対して前記特典の付与の決定についての有利さの情報である有利度を変動させ、前記有利度と前記所定の特典付与条件とに基づいて、前記チームのうちいずれに特典を付与するか決定するものであり、
前記変動度は、前記操作部への前記ユーザの
前記ゲームのプレイに関する操作に基づいて変動する
、
ゲームプログラム。
【請求項3】
前記決定手段は、前記イベントの所定期間内において、一定期間ずつ前記変動度を集計し、前記一定期間ごとに集計した前記変動度に応じて前記チームのいずれに前記特典とは別の特典を付与するか決定する、
請求項1または2に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記サーバ装置を、
前記イベント参加要求信号を受け付ける期間(以下、受付期間)になったか否か判定する判定手段と、
前記判定手段により前記受付期間になったと判定された場合、前記ゲーム装置からの前記イベント参加要求信号を前記受付期間が終了するまで受け付けるイベント参加受付手段と、
してさらに機能させ、
前記チーム情報生成手段は、前記受付期間後、前記イベント参加受付手段により前記イベント参加要求信号が受け付けられた前記ゲーム装置に対応する前記ユーザ情報を所定の選択条件に基づいて所定数ずつ選択し、選択した所定数の前記ユーザの情報ごとにまとめて関連付けたチーム情報をそれぞれ生成する、
請求項1~3のいずれか1項に記載のゲームプログラム。
【請求項5】
ユーザによる操作部への操作信号を受けつけてゲームを実行するゲーム装置と、
請求項1~4のいずれか1項に記載のゲームプログラムを記憶した記憶部を含み、前記ゲームプログラムを実行するサーバ装置と、
を備えるゲームシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定条件を満たせば、熟練プレイヤであるか初心者プレイヤであるかに関係なく、ゲーム内において所定の恩恵(特典)を得ることが可能なゲームプログラムおよびゲームシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ソーシャルゲームなどのオンライゲームにおいて、ユーザの操作に応じてプレイヤキャラクタを仮想ゲーム空間内で動作させるゲームが種々開発されている。このようなゲームの中には、所定のイベントが存在し、当該イベントへの参加プレイヤは所定のアイテムを賭け、当たりの条件と一致した場合にアイテムまたは賞金などの特典が手に入るものがある(例えば、非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【文献】XFLAG、“「モンスターストライク」 お知らせ 2018.10.04 キャンペーン [追記:10/14][5周年感謝キャンペーン!]「賞金総額3億円!モンスト運極ルーレット」開催!オーブや賞金ゲットのチャンス!”、[online]、2018年10月4日、株式会社ミクシィ、[令和1年10月2日検索]、インターネット<URL:https://www.monster-strike.com/news/20181004_8.html>
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記非特許文献1のゲームをはじめとする従来のオンラインゲームにおいては参加開始時期が重要となることが多い。すなわち、たとえば、上記非特許文献1のゲームにおける上記イベントにおいては、賭けることができる所定のアイテムを初心者プレイヤは熟練プレイヤと比較して有していないので、ゲームに参加したばかりの初心者プレイヤが熟練プレイヤと同等に恩恵(特典)を受けることは難しいものとなっている。
【0005】
特に、オンラインゲームのサービスを継続すればするほど、イベントなどにおいて、初心者プレイヤは熟練プレイヤと比較して恩恵(特典)を受けることが難しくなり、初心者プレイヤの参入障壁が徐々に高くなってしまうことがある。
【0006】
そこで、本発明の目的は、所定条件を満たせば、熟練プレイヤであるか初心者プレイヤであるかに関係なく、ゲーム内において所定の恩恵(特典)を得ることができるゲームプログラムおよびゲームシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の発明は、ユーザによる操作部への操作信号を受けつけてゲームを実行するゲーム装置と、
前記ゲーム装置とネットワークを介して接続されるサーバ装置と、
を備えるゲームシステムにおける前記サーバ装置を所定の手段として機能させるプログラムであって、
前記ゲーム装置は、
表示部と、
前記ユーザの操作に基づいて前記ゲームを実行するゲーム制御部と、
前記サーバ装置に、前記ユーザの操作に基づいて、前記ゲーム内で所定期間内に行われるイベントに参加を要求する信号(以下、イベント参加要求信号)を送信する通信部と、
を備え、
前記イベントの情報と、前記ユーザのユーザ情報とが記憶された記憶部を含む前記サーバ装置を、
前記ゲーム装置から前記イベント参加要求信号を受信する情報処理手段と、
前記ユーザ情報を所定の選択条件に基づいて所定数ずつ選択し、選択した所定数の前記ユーザの情報ごとにまとめて関連付けたチームの情報(以下、チーム情報)をそれぞれ生成するチーム情報生成手段と、
前記所定期間の途中においてまたは前記所定期間の終了後、前記記憶部から読み込んだ前記イベントの情報に含まれる所定の特典付与条件に基づいて、前記チームのうちいずれに特典を付与するか決定する決定手段と、
して機能させ、
前記決定手段は、前記所定期間の途中までまたは前記所定期間終了まで、前記ユーザの情報に含まれる前記所定期間内における前記ゲーム内での課金の情報についての変動度を前記チームごとに集計し、集計した前記変動度に応じて前記チームのそれぞれに対して前記特典の付与の決定についての有利さの情報である有利度を変動させ、前記有利度と前記所定の特典付与条件とに基づいて、前記チームのうちいずれに特典を付与するか決定するものであり、
前記変動度は、前記操作部への前記ユーザの前記ゲームの課金に関する操作に基づいて変動する、
ゲームプログラムである。
【0008】
第2の発明は、ユーザによる操作部への操作信号を受けつけてゲームを実行するゲーム装置と、
前記ゲーム装置とネットワークを介して接続されるサーバ装置と、
を備えるゲームシステムにおける前記サーバ装置を所定の手段として機能させるプログラムであって、
前記ゲーム装置は、
表示部と、
前記ユーザの操作に基づいて前記ゲームを実行するゲーム制御部と、
前記サーバ装置に、前記ユーザの操作に基づいて、前記ゲーム内で所定期間内に行われるイベントに参加を要求する信号(以下、イベント参加要求信号)を送信する通信部と、
を備え、
前記イベントの情報と、前記ユーザのユーザ情報とが記憶された記憶部を含む前記サーバ装置を、
前記ゲーム装置から前記イベント参加要求信号を受信する情報処理手段と、
前記ユーザ情報を所定の選択条件に基づいて所定数ずつ選択し、選択した所定数の前記ユーザの情報ごとにまとめて関連付けたチームの情報(以下、チーム情報)をそれぞれ生成するチーム情報生成手段と、
前記所定期間の途中においてまたは前記所定期間の終了後、前記記憶部から読み込んだ前記イベントの情報に含まれる所定の特典付与条件に基づいて、前記チームのうちいずれに特典を付与するか決定する決定手段と、
して機能させ、
前記決定手段は、前記所定期間の途中までまたは前記所定期間終了まで、前記ユーザの情報に含まれる前記所定期間内における前記ゲームのプレイ時間の情報についての変動度を前記チームごとに集計し、集計した前記変動度に応じて前記チームのそれぞれに対して前記特典の付与の決定についての有利さの情報である有利度を変動させ、前記有利度と前記所定の特典付与条件とに基づいて、前記チームのうちいずれに特典を付与するか決定するものであり、
前記変動度は、前記操作部への前記ユーザの前記ゲームのプレイに関する操作に基づいて変動する、
ゲームプログラムである。
【0009】
第3の発明は、第1または第2の発明において、前記決定手段は、前記イベントの所定期間内において、一定期間ずつ前記変動度を集計し、前記一定期間ごとに集計した前記変動度に応じて前記チームのいずれに前記特典とは別の特典を付与するか決定する、ゲームプログラムである。
【0010】
第4の発明は、第1~第3の発明において、前記サーバ装置を、
前記イベント参加要求信号を受け付ける期間(以下、受付期間)になったか否か判定する判定手段と、
前記判定手段により前記受付期間になったと判定された場合、前記ゲーム装置からの前記イベント参加要求信号を前記受付期間が終了するまで受け付けるイベント参加受付手段と、
してさらに機能させ、
前記チーム情報生成手段は、前記受付期間後、前記イベント参加受付手段により前記イベント参加要求信号が受け付けられた前記ゲーム装置に対応する前記ユーザ情報を所定の選択条件に基づいて所定数ずつ選択し、選択した所定数の前記ユーザの情報ごとにまとめて関連付けたチーム情報をそれぞれ生成する、ゲームプログラムである。
【0011】
第5の発明は、ユーザによる操作部への操作信号を受けつけてゲームを実行するゲーム装置と、
請求項1~4のいずれか1項に記載のゲームプログラムを記憶した記憶部を含み、前記ゲームプログラムを実行するサーバ装置と、
を備えるゲームシステムである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、所定条件を満たせば、熟練プレイヤであるか初心者プレイヤであるかに関係なく、ゲーム内において所定の恩恵(特典)を得ることが可能なゲームプログラムおよびゲームシステムを提供することである。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本実施の形態におけるゲームシステムのハードウェア構成および機能的構成を示すブロック図である。
【
図2】本実施の形態におけるイベント管理テーブルの一例を示す図である。
【
図3】本実施の形態におけるユーザ管理テーブルの一例を示す図である。
【
図4】本実施の形態におけるチーム管理テーブルの一例を示す図である。
【
図5】本実施の形態におけるゲーム画面の一例を示す図である。
【
図6】本実施の形態におけるゲーム画面の一例を示す図である。
【
図7】本実施の形態におけるゲーム画面の一例を示す図である。
【
図8】本実施の形態におけるイベント実行処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[実施形態]
本発明の実施形態にかかるゲームシステム1について、
図1~
図8を参照して説明する。
図1に示す本発明のゲームシステム1により、たとえば、スマートフォン、パーソナルコンピュータ、家庭用ゲーム機などのゲーム装置3においてゲームが実行される。
【0015】
本実施形態で説明されるゲームは、育成パートと戦闘パートとを含むロールプレイングゲームである。たとえば、ユーザは、抽選(ガチャ)によりキャラクタを獲得し、育成パートにおいて、所持するキャラクタと、キャラクタとは別属性のサブキャラクタ(たとえば、キャラクタに追従するサブキャラクタなど)とを組み合わせてユニットを作成する。そして、戦闘パートにおいて、ユーザは、作成したユニットを操作して仮想空間上の敵キャラクタと戦い、所定のストーリーを軸にクエストを攻略することで進行するゲームである。
【0016】
また、ユーザは、クエストを攻略すると、キャラクタおよびサブキャラクタを含む様々なキャラクタまたは育成用アイテムなどを、ゲーム課題のクリア条件に合わせて獲得することができ、新たに強力なユニットを作成して高難度のクエストに挑戦することができる。
【0017】
また、本実施形態で説明されるゲームは、前記イベントを所定期間において開催し、ユーザがプレイヤとして前記イベントに参加することで、特典(たとえば、キャラクタ、アイテム、賞金など)を得ることができる場合がある。ここで、前記イベントの内容の一例としては、所定条件に基づいて振り分けられた所定数のユーザごとにチームを組み、チーム戦を行うものであって、前記チームの中で前記イベントにおいて所定条件を満たしたチームがいた場合、そのチームに所属するユーザのプレイヤそれぞれに前記特典を付与する。
【0018】
ここで、前記チームの振り分けは、たとえば、参加ユーザそれぞれのプレイ時間または対応するプレイヤのレベルに基づいてランク付けし、各チームのランク平均が同等(同等に近似する場合を含む)になるように実行する。
【0019】
<ハードウェア構成について>
図1を参照して、ゲームシステム1を実現するサーバ装置2のハードウェア構成、および、このサーバ装置2とインターネット回線などの通信ネットワーク4を介して互いに通信接続される複数のゲーム装置3のハードウェア構成について説明する。
【0020】
ゲームシステム1は、サーバ装置2および複数のゲーム装置3にて構成される。このゲームシステム1において、サーバ装置2と各ゲーム装置3とは所定のタイミングで相互に通信を行い、サーバ装置2から配信されたゲームプログラムおよびゲームデータに基づいてゲームが進行する。
【0021】
サーバ装置2は、記憶部21にゲームプログラムおよびゲームデータを記憶している。情報処理手段201および管理手段207は、各ゲーム装置3(アカウント)のゲームデータを管理する。サーバ装置2とゲーム装置3とは通信ネットワーク4を介して互いに通信を行う。
【0022】
ゲーム装置3は、ユーザの操作に基づいて所定のゲームを実行(プレイ)するために、ゲーム装置3を介してサーバ装置2の記憶部21に記憶されたゲームプログラムおよびゲームデータを受信する(ダウンロードおよびインストールする)。また、アップデート用のゲームプログラムおよびゲームデータを受信する(ダウンロードおよびインストールする)。
【0023】
ゲーム装置3は、インストールしたゲームプログラムおよびゲームデータに基づいて、ゲーム装置3にてゲーム進行を行い、これらのゲーム進行に伴うゲーム演出(ゲーム画像、音声)を液晶画面(表示部)330およびスピーカ340などに出力する。
【0024】
なお、各ゲーム装置3および各ユーザには、それぞれ異なるアカウント情報(固有の識別情報)が付与される。そして、アカウント情報ごとにID(識別符号)が付与される。
【0025】
サーバ装置2は、各ユーザのアカウント情報を管理し、各アカウントのゲーム進行状況に関するデータなどをゲーム装置3から受信して記憶部21に記憶する。
【0026】
たとえば、ゲーム装置3は、ユーザによってゲームを開始する操作が行われたとき、各ゲーム装置3が通信ネットワーク4を介してサーバ装置2と通信を行い、このゲーム装置3からアカウント情報が送信される。サーバ装置2は、送信されたアカウント情報に基づいて所定の認証を行い、ゲーム装置3にゲーム進行に必要なデータ(ゲーム進行状況に関するデータ)を送信する。
【0027】
ゲーム装置3は、このアカウントのゲーム進行状況に関するデータなど受信して、ゲーム装置3にてゲーム進行を行う。また、ゲーム装置3は、ゲームの開始時のみならず、ゲーム進行の所定のタイミング(アイテム消費またはゲーム課題クリアなどのデータ更新時)でサーバ装置2にゲーム進行状況に関するデータを送信する。
【0028】
・サーバ装置2のハードウェア構成
サーバ装置2は、制御部20、記憶部21、および、ネットワークインターフェース22を備える。
【0029】
記憶部21およびネットワークインターフェース22は、バス200を介してサーバ装置2の制御部20に接続される。
【0030】
制御部20は、サーバ装置2の動作を制御する。
【0031】
記憶部21は、主にHDD(Hard Disk Drive)、RAM(Random Access Memory)およびROM(Read Only Memory)で構成される。
【0032】
記憶部21には、たとえば、ゲームを実行するためのゲームプログラムおよびデータ(アカウントのゲーム進行状況に関する情報を含む)、本発明のゲームシステム1を実現するためのゲームプログラムおよびデータ、情報処理モジュール、判定モジュール、イベント参加受付モジュール、チーム情報生成モジュール、決定モジュール、更新モジュール、管理モジュール、ならびに、読込モジュールが記憶される。
【0033】
情報処理モジュールは、ゲーム進行に必要なデータを各ゲーム装置3との間で送受信するモジュールである。また、情報処理モジュールは、ゲーム装置3から送信されるアカウント情報を用いて、アカウント情報の認証を行うモジュールである。
【0034】
判定モジュールは、ゲーム装置3から送信されたイベント参加要求信号を受け付ける期間(以下、受付期間)になったか否か判定するモジュールである。
【0035】
イベント参加受付モジュールは、判定モジュールにより前記受付期間になったと判定された場合、情報処理モジュールの実行があった場合において、ユーザのゲーム装置3から送信されたイベント参加要求信号を受け付けるモジュールである。
【0036】
ここで、イベント参加要求信号とは、ユーザがゲーム内で所定期間内に行われるイベントに参加したい場合において、ユーザが自己のゲーム装置3を操作して、このゲーム装置3からサーバ装置2にイベントへの参加を要求する信号のことである。
【0037】
チーム情報生成モジュールは、前記受付期間後、イベント参加受付モジュールによりイベント参加要求信号が受け付けられたすべてのゲーム装置3(以下、イベント参加ゲーム装置3とすることがある)に対応するユーザ情報を所定の選択条件に基づいて所定数ずつ選択し、選択した所定数のユーザの情報ごとにまとめて関連付けたチームの情報(以下、チーム情報)をそれぞれ生成するモジュールである。
【0038】
ここで、所定の選択条件とは、たとえば、以下のようなものである。イベント参加ゲーム装置3に対応するユーザ情報に関連付けられたプレイヤのレベル(熟練度)を参照して、イベント参加ゲーム装置3に対応するユーザ情報に関連付けられたプレイヤのうち最も低いレベルと最も高いレベルとを確認し、最も低いレベルから最も高いレベルについて均等に5つに分類する。
【0039】
たとえば、イベント参加ゲーム装置3に対応するユーザ情報に関連付けられたプレイヤのうち最も低いレベルがレベル1、最も高いレベルがレベル100であった場合は、レベル1~20、レベル21~レベル40、レベル41~レベル60、レベル61~レベル80、レベル81~レベル100に分類する。そして、たとえば、各分類からランダムにプレイヤを1人ずつ選択する。
【0040】
このような選択条件によれば、1チーム当たり5人のチームを編成することが可能となる。なお、プレイヤの人数が不足する場合は、仮想プレイヤを生成し、他のチームの状態と同様のチームを編成することができるようにしてもよい。
【0041】
決定モジュールは、イベントについて開始から終了までの主な処理を行い、イベントの途中(たとえばイベントが開始されてから一定期間ごと)またはイベントの実行期間(所定期間)が終了した場合、記憶部21から読み込んだ前記イベントの情報に含まれる所定の特典付与条件に基づいて、生成されたチームのうちいずれのチームに特典を付与するか決定するモジュールである。ここで、所定の特典付与条件とは、あらかじめ設定された特典を付与するための少なくとも1つの条件であって、たとえば、イベントに参加したユーザのログイン回数を集計して、この集計結果に基づいて、いずれのチームに特典を付与するか決定することなどが挙げられる。
【0042】
また、決定モジュールは、イベントの実行期間(所定期間)内において、ユーザの情報に含まれる所定情報についての変動度(変動した値)をチームごとに集計し、集計した変動度に応じてチームのそれぞれに対して特典の付与の決定についての有利さの情報である有利度を変動させ、この有利度と前記所定の特典付与条件とに基づいて、チームのうちいずれに特典を付与するか決定する。
【0043】
ここで、ユーザの情報に含まれる所定情報の例としては、イベントの実行期間(所定期間)内におけるゲーム内での課金の情報、および、イベントの実行期間(所定期間)内におけるプレイ時間の情報、などである。
【0044】
また、たとえば、イベントの実行期間(所定期間)内におけるゲーム内での課金の情報は、各ユーザが操作部35を介して課金する操作を行うごとに変動するので、この変動の度合いを変動度として自チームのチーム情報に集計して関連付ける。
【0045】
また、たとえば、イベントの実行期間(所定期間)内におけるプレイ時間の情報は、各ユーザが操作部35を介してゲームをプレイする操作を行うごとに変動するので、この変動の度合いを変動度として自チームのチーム情報に集計して関連付ける。
【0046】
したがって、ある程度ではあるが、意図的なユーザの操作に基づいて前記変動度を変動させることが可能であり、イベントにおいてチームごとに競わせることができる。すなわち、イベントに参加したユーザは、ゲーム装置3を介して、イベントの状況を見ながら、所定の操作をすれば、自チームをより有利な状態に持ち込めたり、自チーム以外に対して妨害したりすることができる。
【0047】
このような前記有利度と前記所定の特典付与条件とに基づいて、決定モジュールは、チームのうちいずれに特典を付与するか決定する。
【0048】
更新モジュールは、記憶部21に記憶されているイベント情報管理テーブルT1、ユーザ管理テーブルT2およびチーム管理テーブルT3などの管理テーブルの更新を行うモジュールである。
【0049】
管理モジュールは、ユーザのアカウント情報ごとに、そのアカウントのゲーム進行状況に関する情報の管理を行うモジュールである。ここでの情報とは、たとえば、イベント情報管理テーブルT1、ユーザ管理テーブルT2およびチーム管理テーブルT3内のデータなどである。
【0050】
図2は、イベント情報管理テーブルT1の一例を示す図である。
図2に示すように、イベント情報管理テーブルT1は、各イベントに関する情報を示すデータテーブルである。
【0051】
たとえば、イベント情報管理テーブルT1は、イベントを識別する識別情報であるイベントID、イベント名、開催期間(イベント実行期間)の情報などを含む。なお、各イベントを実行するためのモジュールは、ゲームプログラムに含まれる。
【0052】
図3は、ユーザ管理テーブルT2の一例を示す図である。
図3に示すように、ユーザ管理テーブルT2は、各ユーザに関する情報を示すデータテーブルである。
【0053】
たとえば、ユーザ管理テーブルT2は、ユーザを識別する識別情報であるユーザID、ユーザの名称であるユーザ名、ユーザが使用するプレイヤのプレイヤ名、レベル、参加中のイベントID・名称、ユーザがゲーム内で利用可能なポイント、および、ユーザがゲーム内で取得しているキャラクタ、サブキャラクタ、アイテムなどのゲーム媒体の情報を含む。
【0054】
図4は、記憶部21に記憶されたチーム管理テーブルT3の一例を示す図である。
図4に示すように、チーム管理テーブルT3は、各チームに含まれるユーザのリストを示すデータテーブルである。
【0055】
たとえば、チーム管理テーブルT3は、チームを識別する識別情報であるチームID、チームの名称であるチーム名、チームに含まれるユーザを識別する識別情報であるユーザID、チームに含まれる各ユーザのプレイヤの名称、チーム変動度(そのチームのユーザの変動度の集計値)、の情報を含む。
【0056】
読込モジュールは、サーバ装置2から各ゲーム装置3に送信するゲームデータの読込を行い、読み込んだデータなどの情報をゲーム装置3に送信するモジュールである。
【0057】
ネットワークインターフェース22は、サーバ装置2と各ゲーム装置3との間でデータを送受信するために、通信ネットワーク4に接続される。
【0058】
・ゲーム装置3のハードウェア構成
ゲーム装置3には、液晶画面330、スピーカ340およびタッチパッド350が内蔵される。このゲーム装置3において、記憶媒体などから読み込んだゲームプログラムおよびデータに基づいてゲームが進行する。また、ゲーム装置3は、他ゲーム装置3およびサーバ装置2との間で、インターネットなどの通信ネットワーク4あるいは近距離無線通信装置を介して互いにデータ通信をすることができる。
【0059】
ゲーム装置3は、制御部30、記憶部31、ネットワークインターフェース32、グラフィック処理部33、オーディオ処理部34、および操作部35を備える。
【0060】
記憶部31、ネットワークインターフェース32、グラフィック処理部33、オーディオ処理部34、および操作部35は、バス300を介して、制御部30に接続される。
【0061】
制御部30は、ゲーム装置3の動作を制御する。
【0062】
記憶部31は、主にHDD、RAMおよびROMで構成される。記憶部31には、たとえば、ゲームを実行するためのゲームプログラムおよびデータが記憶される。また、記憶部31には、他ゲーム装置3に送信するアカウント情報、フレンドに関する情報ならびに他ゲーム装置3から受信した他のアカウント情報などが記憶される。
【0063】
ネットワークインターフェース32は、通信ネットワーク4に接続され、サーバ装置2と各ゲーム装置3との間で、またはゲーム装置3同士でデータをインターネット通信によって送受信する。
【0064】
グラフィック処理部33は、制御部30の指示に従って仮想空間および各キャラクタなどを含むゲーム画像を動画形式で描画する。グラフィック処理部33にて動画形式に描画されたゲーム画像は、ゲーム画面として液晶画面330に表示される。
【0065】
オーディオ処理部34は、制御部30の指示に従ってデジタルのゲーム音声を再生および合成する。また、オーディオ処理部34には、スピーカ340が接続される。ゲーム音声は、スピーカ340から外部へと出力される。
【0066】
操作部35は、ゲーム装置3に付属(内蔵)するタッチパッド350と接続され、操作入力に関するデータを送受信することが可能である。ユーザは、タッチパッド350に設けられたボタン等の操作子(図示略)を操作することにより、ゲーム装置3へ操作信号を入力する。
【0067】
<各制御部の機能的構成について>
図1を参照して、ゲームシステム1を実現するサーバ装置2の制御部20およびゲーム装置3の制御部30の機能的構成について説明する。
【0068】
・サーバ装置2の制御部20の機能的構成
サーバ装置2の制御部20は、所定のゲームプログラムを実行することにより、情報処理手段201、判定手段202、イベント参加受付手段203、チーム情報生成手段204、決定手段205、更新手段206、管理手段207、および読込手段208として機能する。
【0069】
情報処理手段201は、ゲーム進行に必要なデータを各ゲーム装置3との間で送受信する。また、情報処理手段201は、ゲーム装置3から送信されるアカウント情報を用いて、アカウント情報の認証を行う。
【0070】
情報処理手段201が各ゲーム装置3から受信する情報は、たとえば、ユーザまたはゲーム装置3のアカウント情報、イベント参加要求信号およびゲーム進行状況に関する情報を含む。なお、各ゲーム装置3から送信される各情報は、情報処理手段201を介して各手段に送信されるが、以下では、説明の便宜上、この点の記載を省略することがある。
【0071】
判定手段202は、ゲーム装置3から送信されたイベント参加要求信号を受け付ける受付期間になったか否か判定する。
【0072】
イベント参加受付手段203は、判定手段202により前記受付期間になったと判定された場合、情報処理手段201を介して、ユーザのゲーム装置3から送信されたイベント参加要求信号を受け付ける。また、イベント参加受付手段203は、所定数(たとえば20)の参加要求信号を受け付けたか否かの判定をする。
【0073】
チーム情報生成手段204は、前記受付期間後、イベント参加受付手段203によりイベント参加要求信号が受け付けられたすべてのゲーム装置3(以下、イベント参加ゲーム装置3とすることがある)に対応するユーザ情報を前述の所定の選択条件と同条件に基づいて所定数(たとえば5つ)ずつ選択し、選択した所定数(たとえば5つ)のユーザの情報ごとにまとめて関連付けたチームの情報(以下、チーム情報)をそれぞれ生成する。
【0074】
決定手段205は、イベントの開始から終了までに関する処理を主に行う手段であって、イベントの途中(たとえばイベント開始から一定期間ごと)またはイベントの実行期間(所定期間)が終了した場合、記憶部21から読み込んだ前記イベントの情報に含まれる所定の特典付与条件に基づいて、生成されたチームのうちいずれのチームに特典を付与するか決定する。ここで、所定の特典付与条件とは、あらかじめ設定された特典を付与するための少なくとも1つの条件である。
【0075】
なお、前記所定の特典付与条件としては、たとえば、以下のように設定することができる。
図5のゲーム装置3の液晶画面330に表示されるイベント画面331に示したイベントの初期状態は、時計回りに回転するルーレット盤351上にチームA~Dの陣地(領域351A~351D)としてそれぞれ均等に1/4ずつ設けられた状態とする。イベントの実行期間中においては、各ユーザ(プレイヤ)がログインした回数を集計し、集計した回数が100回になるごとに、ルーレット盤351を時計回りに所定角度(たとえば10°)回転させた状態(たとえば
図6の状態)とし、イベントの途中(たとえばイベント開始から一定期間ごと)またはイベントの実行期間が終了した場合に、位置が固定されている矢印352の先端部が指している陣地のチームに所定の特典を付与する。
【0076】
また、決定手段205は、イベントに参加したユーザ(プレイヤ)が所属するチームがわかりやすいように、たとえば、チームAに関する色は赤、チームBに関する色は青、チームCに関する色は黒、チームDに関する色は白などと色分けをチームごとに行い、各チームの陣地の色、どのチームに所属しているかを示すアイテムの色などに反映させる。
【0077】
また、決定手段205は、前記所定の特典付与条件の例として、イベントの実行期間中の各ユーザ(プレイヤ)がログインした回数を集計する場合には、この集計した回数に基づいて、たとえば
図5の状態から
図6の状態となるようにイベント画面331の表示を変化させるための演出用情報(ゲーム装置3の取得要求に応じて送信する情報)も生成する。
【0078】
また、決定手段205は、イベントの実行期間(所定期間)内において、ユーザの情報に含まれる所定情報についての変動度(変動した値)をチームごとに集計し、集計した変動度に応じてチームのそれぞれに対して特典の付与の決定についての有利さの情報である有利度を変動させ、この有利度と前記所定の特典付与条件とに基づいて、チームのうちいずれに特典を付与するか決定する。
【0079】
ここで、ユーザの情報に含まれる所定情報の例としては、イベントの実行期間(所定期間)内におけるゲーム内での課金の情報、および、イベントの実行期間(所定期間)内におけるプレイ時間の情報、などである。
【0080】
なお、決定手段205は、具体的には、前記変動度について、以下のように、操作部35へのユーザの所定の操作に基づいて変動させる。
【0081】
たとえば、ユーザの情報に含まれる所定情報がイベントの実行期間(所定期間)内におけるゲーム内での課金の情報である場合、決定手段205は、操作部35へのユーザの所定の操作によって変動したイベントの実行期間(所定期間)内におけるゲーム内での課金の情報に基づいて前記変動度を集計し、そのユーザ(プレイヤ)の自チームのチーム情報に集計して関連付け、有利度を算出する。
【0082】
また、たとえば、ユーザの情報に含まれる所定情報がイベントの実行期間(所定期間)内におけるプレイ時間の情報である場合、決定手段205は、操作部35へのユーザの所定の操作によって変動したイベントの実行期間(所定期間)内におけるプレイ時間の情報に基づいて前記変動度を集計し、そのユーザ(プレイヤ)の自チームのチーム情報に集計して関連付け、有利度を算出する。
【0083】
また、決定手段205は、前記有利度と前記所定の特典付与条件とに基づいて、たとえば、以下のように、チームのうちいずれに特典を付与するか決定する。
【0084】
たとえば、
図6に示した状態でイベントの実行期間(所定期間)が終了した場合において、決定手段205は、各チームについて集計したチーム変動度(たとえば課金情報に関するチーム変動度)が
図4に示したようなチーム変動度であった場合、各チームの変動度から前記有利度を算出する。ルーレット盤351上にあるチームA~Dの陣地(領域351A~351D)について、前記有利度に応じた陣地の割合を変化した状態にする。たとえば、決定手段205は、初期状態の各チームの陣地が全体の1/4ずつ(均等)である状態から、前記有利度に基づく順位によって、各チームの陣地の割合を変化した状態にする。
【0085】
ここで、前記有利度の算出は、一例として、以下のように設定された処理によって実行される。決定手段205は、まず、チーム変動度(たとえば課金情報に関するチーム変動度)を集計する。そして、チーム変動度の集計結果に応じて、変動割合の多い順に有利度としての順位を決定する。
【0086】
たとえば、4チームがイベントに参加している場合、決定手段205は、変動割合の多い順に有利度としての順位について1位~4位を決定する。そして、1位のチームは、3位のチームから初期値の1/3の陣地(全体の1/12)、4位のチームから初期値の半分の陣地(全体の1/8)を取得し、陣地の中心から全体の5/24(=1/12+1/8)の陣地を拡大させるというあらかじめ設定された条件に基づいて、陣地の割合を変化した状態にして、2位のチームはそのまま全体の1/4の陣地を保持したままとする。これにより、順位の良いチームほどイベントにおいて有利な状態となる。
【0087】
このようにして決定されたそれぞれの有利度に基づいて、たとえば、決定手段205は、
図6に示した状態から
図7に示した状態となるようにイベント画面331を変化させるための情報を生成する。
【0088】
そして、決定手段205は、この生成した情報と所定の特典付与条件とに基づいて、いずれのチームに特典を付与するか決定する。具体的には、たとえば、イベントが上述の
図5~
図7を用いて説明したものである場合、決定手段205は、イベント終了時、ルーレット盤351において、位置が固定されている矢印352の先端部が指している陣地のチームがどのチームの陣地かを判定し、特典を付与するチームを決定する。
【0089】
また、決定手段205は、イベントの実行を開始する場合、たとえばゲーム装置3において
図5のようなイベントの初期状態のゲーム画面を描画するために必要な情報(各チームに関連する情報など)を生成し、ゲーム装置3からの要求に応じて、初期状態のゲーム画面を描画するために必要な情報を送信する。
【0090】
また、決定手段205は、イベントの実行中において、ゲーム画面を描画するために必要なイベントの演出用情報を生成し、ゲーム装置3からの要求に応じて、この演出用の情報をゲーム装置3に送信する。
【0091】
具体的には、たとえば、決定手段205は、
図5のゲーム装置3の液晶画面330に表示されるイベント画面331に示したイベントの初期状態において、ルーレット盤351上にチームA~Dの陣地(領域)がそれぞれ均等に1/4ずつ設けられた状態としたあと、イベントの実行期間中の各ユーザ(プレイヤ)がログインした回数を集計し、集計した回数が100回になるごとに、ルーレット盤351が時計回りに所定角度(たとえば10°)回転させた状態(たとえば
図6の状態)とするために必要な演出用の情報を生成し、ゲーム装置3からの要求に応じて、この演出用の情報をゲーム装置3に送信する。
【0092】
また、決定手段205は、イベントの途中または終了時において、前記有利度が変動した場合、たとえばゲーム装置3において
図7のようなイベント画面を描画するために必要な情報(各チームに関連する情報など)を生成し、ゲーム装置3からの要求に応じて、初期状態のゲーム画面を描画するために必要な情報をゲーム装置3に送信する。
【0093】
また、決定手段205は、イベント終了時に、イベント結果を示すために必要な情報を生成し、ゲーム装置3からの要求に応じてゲーム装置3に送信する。
【0094】
更新手段206は、情報処理手段201、イベント参加受付手段203、チーム情報生成手段204、決定手段205などの処理結果に基づいて、記憶部21に記憶されているイベント情報管理テーブルT1、ユーザ管理テーブルT2およびチーム管理テーブルT3などの管理テーブルを更新(記憶部21において上書き記憶)する。
【0095】
たとえば、更新手段206は、決定手段によって特典が付与されるチームが決定された場合、この決定されたチームのチーム情報に含まれるユーザそれぞれの情報に、付与する特典の情報を関連付け、ユーザ管理テーブルT2におけるユーザ情報のそれぞれを更新し記憶部21に記憶させる。
【0096】
管理手段207は、アカウント情報ごとに、そのアカウントのゲーム進行状況に関する情報を管理する。
【0097】
読込手段208は、情報処理手段201で各ゲーム装置3からアカウント情報および種々の要求信号を受信したのち、アカウント情報および種々の要求信号に基づいたゲームデータを記憶部21から読み込み、情報処理手段201またはゲーム装置3などに送信する。
【0098】
・ゲーム装置3の制御部30の機能的構成
ゲーム装置3の制御部30は、ゲーム装置3に挿入された記憶媒体またはゲーム装置3の記憶部31にダウンロード(インストール)されているゲームプログラムを実行することで、ゲーム制御手段301、および通信手段302として機能する。
【0099】
ゲーム制御手段301は、サーバ装置2から受信したゲームデータおよび記憶部31に記憶されたゲームデータ(オブジェクトおよびテクスチャなどのデータ)を読み出し、二次元または三次元の仮想ゲーム空間(イベントを行うためのゲーム空間などを含む)を生成する。さらに、ゲーム制御手段301は、仮想空間を生成し、その仮想空間にキャラクタ(プレイヤキャラクタ)あるいは敵キャラクタなどのノンプレイヤキャラクタを配置する。
【0100】
また、ゲーム制御手段301は、自ゲーム装置3に接続されるタッチパッド350への操作信号、および、ゲームの進行状況に応じて、イベントへの参加、仮想空間における自プレイヤキャラクタの行動、および、敵キャラクタの行動などを制御する。
【0101】
ゲーム制御手段301は、これらの仮想空間およびキャラクタをゲーム画面として液晶画面330に表示するための情報を生成する。これらの情報に従って、グラフィック処理部33がゲーム画像を描画する。
【0102】
ゲーム制御手段301は、必要に応じて、イベント参加要求信号などの各種の要求をサーバ装置2に送信するためのボタンアイコンなどのユーザインターフェイス(図示せず)、または、イベントに参加している場合にイベント画面331を液晶画面330に表示するための情報を生成する。これらの情報に従って、グラフィック処理部33がユーザインターフェイスの画像(図示せず)またはイベント画面331の画像を描画する。
【0103】
たとえば、描画されるイベント画面331の画像は、
図5~
図7に示したゲーム画面が挙げられる。具体的に説明すると、
図5は、イベントの初期状態のゲーム画面の一例を示している。
図6は、イベントの途中状態のゲーム画面の一例を示している。
図7は、イベント終了時の状態のゲーム画面の一例を示している。
【0104】
たとえば、ゲーム制御手段301は、イベントが開始された場合、たとえば
図5のようなイベントの初期状態のゲーム画面を描画するために必要な情報(各チームに関連する情報など)の取得要求を生成し、通信手段302を介してサーバ装置2にこの取得要求を送信する。そして、ゲーム制御手段301は、通信手段302を介してサーバ装置2から必要な情報を受信したあと、この必要な情報に基づいてイベントの初期状態のゲーム画面の描画を行い、液晶画面330に表示させる。
【0105】
また、ゲーム制御手段301は、イベント開始後において、定期的にまたはユーザの操作に基づいて、たとえば
図6のようなイベントの途中状態のゲーム画面を描画するために必要な情報(各チームに関連する情報など)の取得要求を生成し、通信手段302を介してサーバ装置2にこの取得要求を送信する。そして、ゲーム制御手段301は、通信手段302を介してサーバ装置2から必要な情報を受信したあと、この必要な情報に基づいてイベントの途中状態のゲーム画面の描画を行い、液晶画面330に表示させる。
【0106】
また、ゲーム制御手段301は、イベント終了時において、たとえば
図7のようなイベント終了時の状態のゲーム画面を描画するために必要な情報(各チームに関連する情報など)の取得要求を生成し、通信手段302を介してサーバ装置2にこの取得要求を送信する。そして、ゲーム制御手段301は、通信手段302を介してサーバ装置2から必要な情報を受信したあと、この必要な情報に基づいてイベント終了時の状態のゲーム画面の描画を行い、液晶画面330に表示させる。
【0107】
また、図示しないが、ゲーム制御手段301は、サーバ装置2から受信したイベント結果の情報に基づいて、イベント結果を報知するための画像を液晶画面330に表示するための情報を生成する。これらの情報に従って、グラフィック処理部33が、イベント結果の画像を描画する。
【0108】
具体的には、たとえば、イベント終了時において、ゲーム制御手段301は、イベント結果をゲーム画面に描画するために必要な情報の取得要求を生成し、通信手段302を介してサーバ装置2にこの取得要求を送信する。そして、ゲーム制御手段301は、通信手段302を介してサーバ装置2から必要な情報を受信したあと、この必要な情報に基づいてイベント結果画面の描画を行い、
図7の画面の表示後、イベント結果を表示させるユーザの操作に基づいて、または、所定時間経過後に、イベント結果画面(図示せず)を液晶画面330に表示させる。
【0109】
<イベント処理について>
以下、
図8を参照して、本発明のゲームシステム1におけるイベント処理について説明する。
【0110】
図8は、本発明のゲームシステム1におけるイベント処理を示すフローチャートである。このフローチャートを用いて、各ユーザのゲーム装置3に対する操作に基づいて、イベント処理がサーバ装置2で実行される場合を説明する。なお、ここでは、各ユーザが、
図2のイベント情報管理テーブルT1から選択したイベントBについてイベント参加要求している場合を例として説明する。また、イベント終了時に特典が付与される場合を例として説明する。
【0111】
まず、サーバ装置2における判定手段202は、イベントBに参加するためにゲーム装置3から送信されるイベント参加要求信号を受け付ける受付期間(イベント受付期間)になったか否か判定する(ステップS1)。判定手段202によってイベント受付期間でないと判定された場合(ステップS1:NO)は、ステップS1を繰り返す。
【0112】
一方、判定手段202によってイベント受付期間であると判定された場合(ステップS1:YES)、イベント参加受付手段203は、イベント参加要求信号の受付を開始し、ユーザのゲーム装置3に対する操作によってイベント参加要求信号の送信があった場合には、情報処理手段201を介してイベント参加要求信号を受信する(ステップS2)。
【0113】
次に、イベント参加受付手段203は、所定数の参加要求信号を受け付けたか否か判定する(ステップS3)。イベント参加受付手段203によって、所定数の参加要求信号を受け付けていないと判定された場合(ステップS3:NO)には、ステップS2へ戻る。
【0114】
一方、イベント参加受付手段203によって、所定数の参加要求信号を受け付けたと判定された場合(ステップS3:YES)には、チーム情報生成手段204は、前記所定の選択条件に基づいて、各チームの情報を生成する(ステップS4)。
【0115】
具体的には、たとえば、チーム情報生成手段204は、以下のように各チームの情報を生成する。まず、チーム情報生成手段204は、ユーザ管理テーブルT2からイベント参加ゲーム装置3に対応するユーザ情報に関連付けられたプレイヤのレベル(熟練度)を参照して、イベントに参加したユーザのうち最も低いレベルと最も高いレベルとを確認し、最も低いレベルから最も高いレベルについて均等に5つに分類する。
【0116】
たとえば、チーム情報生成手段204は、イベント参加ゲーム装置3に対応するユーザ情報に関連付けられたプレイヤのうち最も低いレベルがレベル1、最も高いレベルがレベル100であった場合、レベル1~20、レベル21~レベル40、レベル41~レベル60、レベル61~レベル80、レベル81~レベル100に分類する。そして、たとえば、チーム情報生成手段204は、各分類からランダムにプレイヤを1人ずつ選択する。チーム情報生成手段204は、たとえば、このような選択条件によって、1チーム当たり5人のチームを編成する。
【0117】
次に、更新手段206は、チーム情報生成手段204によって生成されたチーム情報を記憶部21内のチーム管理テーブルT3に書き込み、記憶部21に記憶させる(ステップ5)。
【0118】
続いて、決定手段205は、イベントの実行を開始し、たとえばゲーム装置3において
図5のようなイベントの初期状態のゲーム画面を描画するために必要な演出用の情報(各チームに関連する情報など)を生成する(ステップS6)。なお、決定手段205は、このとき生成された演出用の情報を、ゲーム装置3の取得要求に応じて送信する。
【0119】
ここで、ステップS6における演出用の情報の例としては、
図5の初期状態のイベント画面に関連する演出用の情報が挙げられる。そして、たとえば、ゲーム装置3のゲーム制御手段301は、
図5の初期状態のイベント画面を描画するために必要な演出用の情報の取得要求を生成し、通信手段302を介してサーバ装置2にこの取得要求を送信する。続いて、ゲーム制御手段301は、通信手段302を介してサーバ装置2から必要な演出用の情報を受信したあと、この必要な演出用の情報に基づいてイベントの初期状態のイベント画面(たとえば
図5)の描画を行い、液晶画面330に表示させる。
【0120】
次に、決定手段205は、イベントの実行期間中の各ユーザ(プレイヤ)がログインした回数を集計し、ログイン集計結果に合わせた演出用の情報を生成する(ステップS7)。なお、決定手段205は、このとき生成された演出用の情報を、ゲーム装置3の取得要求に応じて送信する。
【0121】
ステップ7における演出用の情報の例としては、
図5の初期状態から
図6の状態に変動させるための演出用の情報が挙げられる。そして、たとえば、ゲーム装置3のゲーム制御手段301は、
図6のイベント画面を描画するために必要な演出用の情報の取得要求を生成し、通信手段302を介してサーバ装置2にこの取得要求を送信する。続いて、ゲーム制御手段301は、通信手段302を介してサーバ装置2から必要な演出用の情報を受信したあと、この必要な演出用の情報に基づいてイベント画面(たとえば
図6)の描画を行い、液晶画面330に表示させる。
【0122】
次に、決定手段205は、チーム変動度を集計し、集計結果に合わせた有利度を算出する(ステップS8)。
【0123】
具体的には、たとえば、前記有利度の算出処理が以下のように実行される場合が挙げられる。決定手段205は、まず、チーム変動度(たとえば課金情報に関するチーム変動度)を集計する。そして、チーム変動度の集計結果に応じて、変動割合の多い順に有利度としての順位を決定する。
【0124】
ここで、
図4の4チームを例とした場合、有利度1位のチームAは、有利度3位のチームBから初期値の1/3の陣地(全体の1/12)、有利度4位のチームDから初期値の半分の陣地(全体の1/8)を取得し、陣地の中心から全体の5/24(=1/12+1/8)の陣地を拡大させるというあらかじめ設定された条件に基づいて、陣地を変化した状態にして、有利度2位のチームCはそのまま全体の1/4の陣地を保持したままとする。
【0125】
続いて、このようにして決定されたそれぞれの有利度に基づいて、決定手段205は、イベント画面331を変化させるための情報を生成し、更新手段206は各チーム情報を変更する(ステップS9)。
【0126】
具体的には、たとえば、決定手段205は、
図4の4チームを例とした場合の前記有利度に基づいて
図6に示した状態から
図7に示した状態となるようにイベント画面331を変化させるための情報を生成する。そして、たとえば、ゲーム装置3のゲーム制御手段301は、
図7に示した状態のイベント画面を描画するために必要な演出用の情報の取得要求を生成し、通信手段302を介してサーバ装置2にこの取得要求を送信する。続いて、ゲーム制御手段301は、通信手段302を介してサーバ装置2から必要な演出用の情報を受信したあと、この必要な演出用の情報に基づいてイベント画面(たとえば
図7)の描画を行い、液晶画面330に表示させる。
【0127】
次に、決定手段205は、イベントの実行期間が終了したか否か判定する(ステップS10)。決定手段205によりイベントの実行期間が終了したと判定されなかった場合(ステップS10:NO)、ステップS7に戻る。
【0128】
一方、決定手段205によりイベントの実行期間が終了したと判定された場合(ステップS10:YES)、決定手段205は、所定の特典付与条件に基づいて、特典を付与するチームを決定する(ステップS11)。
【0129】
具体的には、たとえば、
図7の状態でイベントが終了した状態となっていると決定手段205によって判定された場合、決定手段205は、ルーレット盤351において、位置が固定されている矢印352の先端部が指している陣地のチームがどのチームの陣地かを判定し、特典を付与するチームをチームAに決定する。
【0130】
続いて、更新手段206は、ステップS11において決定されたチーム情報に含まれるユーザそれぞれの情報に、付与する特典(たとえば、レアなキャラクタまたはアイテムなど)の情報を関連付ける(ステップS12)。
【0131】
具体的には、たとえば、決定手段205によってチームAが特典を付与するチームとして決定された場合、更新手段206は、
図4のチームAに所属しているユーザのプレイヤA、D、F、G、Jそれぞれのユーザ情報に特典の情報を関連付ける。
【0132】
そして、更新手段206は、このようにして関連付けられたユーザ情報に基づいて、ユーザ管理テーブルT2を更新し、記憶部21に記憶させる(ステップ13)。
【0133】
次に、決定手段205は、イベント結果を示すために必要な情報を生成し、ゲーム装置3からの要求に応じて、ゲーム装置3に送信する(ステップ14)。そして、本発明のイベント処理は終了する。
【0134】
なお、ステップ14において、決定手段205によってイベント結果を示すために必要な情報を生成された場合、たとえば、ゲーム装置3のゲーム制御手段301は、以下のような処理を行う。すなわち、ゲーム制御手段301は、イベント結果を示すために必要な情報の取得要求を生成し、通信手段302を介してサーバ装置2にこの取得要求を送信する。続いて、ゲーム制御手段301は、通信手段302を介してサーバ装置2からイベント結果を示すために必要な情報を受信したあと、この情報に基づいてイベント結果画面(たとえば、チーム順位および付与されたキャラクタなど)の描画を行い、液晶画面330に表示させる。
【0135】
以上をまとめると、本実施形態のゲームシステム1は、ユーザによる操作部35への操作信号を受けつけてゲームを実行するゲーム装置3と、
前記ゲーム装置3とネットワーク4を介して接続されるサーバ装置2と、を備え、
前記ゲーム装置3は、
表示部(液晶画面)330と、
前記ユーザの操作に基づいて前記ゲームを実行するゲーム制御部301と、
前記サーバ装置2に、前記ユーザの操作に基づいて、前記ゲーム内で所定期間内に行われるイベントに参加を要求する信号(以下、イベント参加要求信号)を送信する通信部302と、
を備え、
前記サーバ装置2は、
前記イベントの情報と、前記ユーザのユーザ情報との情報が記憶された記憶部21と、
前記ゲーム装置3から前記イベント参加要求信号を受信する情報処理部201と、
前記イベント参加要求信号を受け付ける期間(以下、受付期間)になったか否か判定する判定部202と、
判定部202により前記受付期間になったと判定された場合、ゲーム装置3からのイベント参加要求信号を前記受付期間が終了するまで受け付けるイベント参加受付部203と、
前記受付期間後、イベント参加受付部203によりイベント参加要求信号が受け付けられたゲーム装置3に対応する前記ユーザ情報を所定の選択条件に基づいて所定数ずつ選択し、選択した所定数の前記ユーザの情報ごとにまとめて関連付けたチームの情報(以下、チーム情報)をそれぞれ生成するチーム情報生成部204と、
前記所定期間の途中においてまたは前記所定期間の終了後、記憶部21から読み込んだ前記イベントの情報に含まれる所定の特典付与条件に基づいて、前記チームのうちいずれに特典を付与するか決定する決定部205と、
前記チーム情報を記憶部21に記憶させ、決定部205によって決定された前記チームの前記チーム情報に対応する前記ユーザ情報のそれぞれに前記特典の情報を対応付けるとともに、前記ユーザ情報のそれぞれを更新し記憶部21に記憶させる更新部206と、
を備え、
決定部205は、前記所定期間の途中までまたは前記所定期間終了まで、前記ユーザの情報に含まれる所定情報についての変動度を前記チームごとに集計し、集計した前記変動度に応じて前記チームのそれぞれに対して前記特典の付与の決定についての有利さの情報である有利度を変動させ、前記有利度と前記所定の特典付与条件とに基づいて、前記チームのうちいずれに特典を付与するか決定するゲームシステムである。
【0136】
[発明の効果]
本実施形態のゲームシステム1によれば、熟練プレイヤであるか初心者プレイヤであるかに関係なく、ゲーム内において所定の恩恵(特典)を得ることができる。
【0137】
[他の実施形態]
前記実施形態において説明した制御手段および処理手順は一例であり、本発明の実施形態はこれらには限られない。処理手順等は、本発明の要旨を変更しない範囲で適宜設計変更が可能である。
【0138】
また、前記実施形態の決定部205は、前記イベントの所定期間内において、一定期間ずつ前記変動度を集計し、前記一定期間ごとに集計した前記変動度に応じて前記チームのいずれに前記特典とは別の特典を付与するか決定するものであってもよい。これにより、一定期間ごとにミニイベントを開催できるので、イベントが終了するまで飽きさせずにイベントを完遂させることができる。
【0139】
また、前記実施形態において、チーム変動度に変動があった場合、1位のチームのルーレットにおける陣地を中心から拡大させるように変動させたが、これに限られない。たとえば、時計方向(ルーレット進行方向)にのみ拡大するだけでもよいし、反時計方向(ルーレット進行方向と逆方向)にのみ拡大するだけにしてもよい。
【0140】
また、前記実施形態において、チーム変動度に変動があった場合、変動度の1位~4位のチームについて、それぞれ決まった割合でルーレットにおける陣地を変動させたがこれに限られない。たとえば、各チームのチーム変動度の割合のみに基づいて、ルーレットにおける各チームの陣地について変動させてもよい。たとえば、
図4のチーム変動度に基づいて、ルーレット内の各チームの陣地について、チームAの陣地:チームBの陣地:チームCの陣地:チームDの陣地=20:5:10:0と変動させてもよい。
【0141】
また、前記実施形態において、当選を示す矢印を固定して、回転するルーレット盤の演出を用いたイベントとしたがこれに限られない。たとえば、ルーレット盤を固定して、矢印がルーレット盤周囲を回転する演出のイベントであってもよい。
【0142】
また、前記実施形態において、ルーレットを用いた演出のイベントであったが、これに限られない。たとえば、チーム変動度に基づいて各チームの当選確率を変動させ、一定期間ごとまたはイベント終了時に抽選を行う演出のイベントであってもよい。
【0143】
前記実施形態で説明されるゲームは、育成パートと戦闘パートとを含むロールプレイングゲームであったが、ゲームのジャンルはこれに限られない。たとえば、協力型でも対戦型でも、どのようなゲームのジャンルにも適用可能である。
【0144】
また、前記実施形態におけるイベント処理の説明においては、イベント終了時に特典が付与される形態を説明したが、イベントの途中(たとえば一定期間ごと)においてチーム情報を集計し、有利度と特典付与条件とに基づいて特典を付与することとしてもよい。
【0145】
また、前記実施形態において、イベント参加ゲーム装置3に対応するユーザ情報に関連付けられたプレイヤのレベル(熟練度)を参照してチーム分けを行ったが、これに限られない。たとえば、イベント参加までに課金した情報、イベント参加までにプレイした時間、または、イベント参加までに参加したイベント数、などに基づいて、チーム分けをしてもよい。すなわち、初心者から熟練者までを満遍なく振り分けられるようなチーム分けであれば、どのような条件で振り分けてもよい。
【0146】
前記実施形態においては、ゲーム装置として携帯端末装置を用いた例が記載されているが、本発明はこれには限られない。たとえば、ゲームセンターなどに提供されるアーケードゲーム筐体を用いて本発明を実現することもできる。また、ゲーム装置として、家庭用のゲーム装置を用いて本発明を実現することもできる。また、ゲーム装置およびサーバ装置に本発明に係る各機能を適宜割り振ったシステムを構成してもよい。
【0147】
前記実施形態においては、イベント参加の受付期間を設け、受付期間外の参加ができないものであったが、これに限られない。たとえば、受付期間を設けずに、参加するユーザの人数(キャラクタ数)が所定数集まった場合にイベントが開始されるものであってもよい。
【0148】
また、ユーザの操作に基づいてキャラクタがいつでもイベントに参加できるようにしてもよい。たとえば、すでにイベントが始まっている場合において、新たに参加を希望するユーザのキャラクタの力(レベルなど)に応じて、各チームの力(所属しているユーザのレベルの合計など)が均衡するように、チーム情報生成手段によって、新たに参加を希望するユーザのキャラクタをどのチームに参加させるか決定させたあと、決定したチームのチーム情報生成をし直すまたは新たに参加するキャラクタの情報をチーム情報に追加するようなものであってもよい。
【0149】
前記実施形態においては、決定手段によってチームのうちいずれに特典を付与するかを決定したあと、更新手段に当該チームに所属するキャラクタにそれぞれ特典の情報を対応付けることによって特典を付与するものであったが、これに限られない。決定手段がチームのうちいずれに特典を付与するかを決定するとともに、当該チームに所属するキャラクタにそれぞれ特典の情報を対応付けることによって特典を付与するものであってもよい。
【0150】
これらの他の実施形態を採用した場合においても、本発明の作用効果は発揮される。また、本実施形態と他の実施形態、および他の実施形態同士を適宜組み合わせることも可能である。
【符号の説明】
【0151】
1 ゲームシステム
2 サーバ装置(コンピュータ)
201 情報処理手段(情報処理部)
202 判定手段(判定部)
203 イベント参加受付手段(イベント参加受付部)
204 チーム情報生成手段(チーム情報生成部)
205 決定手段(決定部)
206 更新手段(更新部)
207 管理手段(管理部)
208 読込手段(読込部)
3 ゲーム装置(コンピュータ)
301 ゲーム制御手段
302 通信手段
4 通信ネットワーク(ネットワーク)