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特許7169749タッチフリー操作可能な荷物箱アセンブリ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-02
(45)【発行日】2022-11-11
(54)【発明の名称】タッチフリー操作可能な荷物箱アセンブリ
(51)【国際特許分類】
   B64D 11/00 20060101AFI20221104BHJP
   E05B 65/00 20060101ALI20221104BHJP
【FI】
B64D11/00
E05B65/00 T
【請求項の数】 18
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2018040355
(22)【出願日】2018-03-07
(65)【公開番号】P2018188130
(43)【公開日】2018-11-29
【審査請求日】2021-03-04
(31)【優先権主張番号】62/469,600
(32)【優先日】2017-03-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】15/623,584
(32)【優先日】2017-06-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500520743
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】シムズ, リチャード ケー.
(72)【発明者】
【氏名】デイム, スティーヴン ジー.
(72)【発明者】
【氏名】クラウド, マーク エル.
(72)【発明者】
【氏名】スミス, トッド ディー.
【審査官】川村 健一
(56)【参考文献】
【文献】特開平09-119247(JP,A)
【文献】国際公開第2015/068274(WO,A1)
【文献】特開2014-053379(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2008/0078870(US,A1)
【文献】特開2008-260455(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0199182(US,A1)
【文献】特表2010-523405(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B64D 11/00
B60R 7/00
E05B 41/00
E05B 47/00
E05B 65/00
E05F 15/73
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷物箱アセンブリ(502)であって、
前記荷物箱アセンブリ(502)を選択的にロック及びロック解除するように構成されたラッチ(350)、及び
前記ラッチ(350)と通信するセンサであって、前記ラッチ(350)又は前記センサが接触されることなしに、前記荷物箱アセンブリ(502)をロックし、ロック解除し、開け、又は閉じることのうちの1以上に関与するように構成されている、センサを備え、前記センサが、
検出範囲内のRFIDデバイスの存在を検出し、かつ前記RFIDデバイスの存在を検出したことに応答して前記荷物箱アセンブリをロック及び/又はロック解除するように構成された、近接センサ、及び
前記荷物箱アセンブリ(502)の重量を検出するように構成された重量センサであって、前記荷物箱アセンブリの検出された前記重量が最大重量閾値の所定の範囲内にあることに応じて、前記荷物箱アセンブリが自動的に閉じられる、重量センサを含む、
荷物箱アセンブリ(502)。
【請求項2】
前記荷物箱アセンブリ(502)のいずれの部分にも接触されることなしに、前記荷物箱アセンブリ(502)をロックし、ロック解除し、開け、又は閉じることのうちの1以上に関与するように、前記センサが構成されている、請求項1に記載の荷物箱アセンブリ(502)。
【請求項3】
前記センサが、前記検出範囲内の運動を検出するように構成された運動センサを含む、請求項1又は2に記載の荷物箱アセンブリ(502)。
【請求項4】
前記荷物箱アセンブリ(502)をロックし、ロック解除し、閉じ、又は開けることのうちの1以上のために接触されるように構成された、少なくとも1つのタッチセンサを更に備える、請求項1から3のいずれか一項に記載の荷物箱アセンブリ(502)。
【請求項5】
1以上の外側発光要素を更に備え、前記1以上の外側発光要素が、前記荷物箱アセンブリ(502)の現在の状態を示す光を放射するように構成されている、請求項1から4のいずれか一項に記載の荷物箱アセンブリ(502)。
【請求項6】
前記荷物箱アセンブリ(502)の荷物保持室を照らすように構成された、1以上の内側発光要素を更に備える、請求項1から5のいずれか一項に記載の荷物箱アセンブリ(502)。
【請求項7】
前記1以上の内側発光要素が、前記荷物箱アセンブリ(502)の前記荷物保持室内に配置されている、請求項6に記載の荷物箱アセンブリ(502)。
【請求項8】
前記1以上の内側発光要素が、前記荷物箱アセンブリ(502)が開いた位置にあるときに前記荷物保持室を照らすように構成され、前記1以上の内側発光要素が、前記荷物箱アセンブリ(502)が閉じた位置にあるときに起動解除される、請求項6又は7に記載の荷物箱アセンブリ(502)。
【請求項9】
前記1以上の内側発光要素が、前記荷物箱アセンブリ(502)が開くに従って徐々に強度を増す光を放射し、前記1以上の内側発光要素が、前記荷物箱アセンブリ(502)が閉じるに従って徐々に減衰する光を放射する、請求項6から8のいずれか一項に記載の荷物箱アセンブリ(502)。
【請求項10】
前記荷物箱アセンブリ(502)の位置を検出するように構成された、箱位置センサを更に備える、請求項1から9のいずれか一項に記載の荷物箱アセンブリ(502)。
【請求項11】
前記ラッチ(350)が、1以上のラッチング機構(400)と動作可能に接続されている、請求項1から10のいずれか一項に記載の荷物箱アセンブリ(502)。
【請求項12】
前記センサ及び前記ラッチ(350)と通信する、荷物箱制御ユニット(508)を更に備える、請求項1から11のいずれか一項に記載の荷物箱アセンブリ(502)。
【請求項13】
前記センサが、動作上の健全性又は状態に関するデータを含むレポート信号を出力するように構成されている、請求項1から12のいずれか一項に記載の荷物箱アセンブリ(502)。
【請求項14】
前記センサが、前記荷物箱アセンブリ(502)の外面に取り付けられている、請求項1から13のいずれか一項に記載の荷物箱アセンブリ(502)。
【請求項15】
前記センサが、前記ラッチ(350)に近接している、請求項1から14のいずれか一項に記載の荷物箱アセンブリ(502)。
【請求項16】
前記ラッチ(350)又は前記センサが接触されることなしに、前記荷物箱アセンブリ(502)をロックし、ロック解除し、開け、閉じることに関与するように、前記センサが構成されている、請求項1から15のいずれか一項に記載の荷物箱アセンブリ(502)。
【請求項17】
前方端パネルと後方端パネルに連結された前パネルを有するバケットを更に備え、荷物保持室が、少なくとも部分的に、前記前パネル、前記前方端パネル、及び前記後方端パネルの間で画定されている、請求項1から16のいずれか一項に記載の荷物箱アセンブリ(502)。
【請求項18】
前記前パネルが、湾曲した外面を有するアーチ形パネルを含む、請求項17に記載の荷物箱アセンブリ(502)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、広くは、民間航空機などの輸送体内の内部客室に関し、特に、輸送体の内部客室内の電子荷物箱制御システム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
民間航空機は、通常、多数の区域に分割され得る内部客室を含む。操縦室は、概して、ファーストクラス区域、ビジネスクラス区域、及びエコノミークラス区域を含み得る客室から分離されている。客室は、飲食物保管構造を有し得る調理室などの、1以上の飛行乗務員用作業エリアも含み得る。1以上の通路が客室を通っており、各乗客区域を、航空機の1以上のドアに通ずる1以上の経路につなげている。
【0003】
頭上荷物箱は、通常、民間航空機内の座席の列の上方に配置されている。各頭上荷物箱は、開いた位置と閉じた位置との間で移動するように構成されている。開いた位置では、乗客が、可動な箱又はバケット内に持ち込み手荷物を配置し得る。航空機がターミナルを離れる前に、客室乗務員は、各荷物箱がしっかりと閉じていることを確実にする。
【0004】
荷物箱を開くために、(乗客又は客室乗務員などの)個人は、荷物箱のラッチに物理的に接触する。例えば、荷物箱を開いた位置へ操作するために、個人は先ずラッチを握って引っ張る。理解され得るように、荷物箱のラッチは、多くの個人によって多数回にわたり接触される。結局、ラッチが定期的に洗浄されなければ、ラッチ上に様々なばい菌やバクテリアが存在することとなり得る。更に、特定の個人とっては、ラッチを握り操作することが困難な場合がある。
【0005】
更に、飛行中に、客室乗務員が乗客の荷物箱を開ける行為を妨げることは、通常、不可能である。(離陸、着陸、又は乱気流などの間に)乗客が自分の座席にバックルで確実に留められているべきときであっても、しばしば、乗客は立ち上がり荷物箱を開ける可能性がある。これは、危険な状況をもたらし得る。例えば、乱気流の期間に、開いた荷物箱内の内容物が、通路又は乗客の上にさえ落ちる場合がある。
【発明の概要】
【0006】
個人によって接触されることなしに開けたり閉じたりすることが可能な荷物箱アセンブリが必要である。飛行乗務員によって制御され得る荷物箱アセンブリが必要である。離陸、着陸、及び乱気流の間などの、飛行中の限定された期間において、乗客が荷物箱アセンブリを開けることを妨げるシステム及び方法が必要である。
【0007】
それらの必要性を考えた上で、本開示の特定の実施形態は、輸送体のための荷物箱制御システムを提供する。該荷物箱制御システムは、開いた位置と閉じた位置との間で選択的に移動するように構成された、少なくとも1つの荷物箱アセンブリを含む。マスター制御デバイスが、荷物箱アセンブリから分離され区別される。マスター制御デバイスは、無線接続を通じて荷物箱アセンブリと通信可能に接続され、荷物箱アセンブリを操作するように構成されている。
【0008】
少なくとも1つの実施形態では、マスター制御デバイスが、荷物箱アセンブリを開いた位置と閉じた位置との間で自動的に移動させるように構成されている。各荷物箱アセンブリは、荷物箱アセンブリを選択的にロックしロック解除するように構成された、ラッチを含む。マスター制御デバイスは、ラッチを自動的にロックしロック解除するように構成されている。ラッチは、1以上のラッチング機構と動作可能に接続されている。
【0009】
少なくとも1つの実施形態では、マスター制御デバイスが、荷物箱アセンブリと通信するマスター荷物箱制御ユニットを含む。荷物箱アセンブリのうちの1以上は、マスター荷物箱制御ユニットと通信する荷物箱制御ユニットを含み得る。マスター制御デバイスは、個人がコマンドを入力することを可能にするように構成された、ユーザインターフェースを含み得る。
【0010】
少なくとも1つの実施形態では、複数の荷物箱アセンブリが、マスター制御デバイスと通信可能に接続されている。マスター制御デバイスは、複数の荷物箱アセンブリを同時に開けたり又は閉じたりし得る。マスター制御デバイスは、複数の荷物箱アセンブリを交互方式で開けたり又は閉じたりし得る。マスター制御デバイスは、荷物箱アセンブリを開けること又は閉じることを、照明効果、音響、グラフィックス、及び/又は動画と同期させ得る。少なくとも1つの実施形態では、荷物箱アセンブリから1以上のエラー信号を受信したことに応じて、ユーザが荷物箱アセンブリを手動で開けたり閉じたりすることができる手動オーバーライドモードへ、荷物箱アセンブリを移行させるように、マスター制御デバイスが構成されている。
【0011】
荷物箱アセンブリは、レポート信号をマスター制御デバイスへ出力するように構成され得る。レポート信号は、動作上の健全性又は状態に関するデータを含む。
【0012】
荷物箱アセンブリは、検出範囲内の物体の存在を検出するように構成された、近接センサを含み得る。近接センサは、荷物箱アセンブリの外面に取り付けられ得る。近接センサは、荷物箱アセンブリをロックされた状態とロック解除された状態との間で選択的にスイッチするように構成され得る。
【0013】
荷物箱アセンブリは、1以上の外側発光要素を含み得る。外側発光要素は、荷物箱アセンブリの現在の状態を示す光を放射するように構成されている。(1以上)の外側発光要素は、荷物箱アセンブリのラッチに近接していてもよい。
【0014】
荷物箱アセンブリは、検出範囲内の運動を検出するように構成された、運動センサを含み得る。運動センサは、荷物箱アセンブリのラッチに近接していてもよい。運動センサは、個人が荷物箱アセンブリに接触することなしに荷物箱アセンブリを自動的に開けたり又は閉じたりすることに関与するように構成され得る。
【0015】
荷物箱アセンブリは、1以上の内側発光要素を含み得る。(1以上の)内側発光要素は、荷物箱アセンブリの荷物保持室内に配置されてもよい。(1以上の)内側発光要素は、荷物箱アセンブリの荷物保持室を照らすように構成され得る。(1以上の)内側発光要素は、荷物箱アセンブリが開いた位置にあるときに荷物保持室を照らすように構成され、荷物箱アセンブリが閉じた位置にあるときに起動解除され得る。少なくとも1つの実施形態では、(1以上の)内側発光要素が、荷物箱が開くに従って徐々に強度を増す光を放射し、荷物箱が閉じるに従って徐々に減衰する光を放射する。
【0016】
荷物箱アセンブリは、荷物箱アセンブリの位置を検出するように構成された、箱位置センサを含み得る。
【0017】
荷物箱アセンブリは、荷物箱アセンブリの重量を検出するように構成された、重量センサを含み得る。
【0018】
荷物箱アセンブリは、荷物箱アセンブリをロックし、ロック解除し、閉じ、且つ/又は開くために、接触されるように構成された、少なくとも1つのタッチセンサを含み得る。
【0019】
少なくとも1つの実施形態では、荷物箱アセンブリが、前方端パネルと後方端パネルに連結された前パネルを有するバケットを含む。前パネル、前方端パネル、及び後方端パネルの間で、少なくとも部分的に、荷物保持室が画定される。前パネルは、湾曲した外面を有するアーチ形パネルを含み得る。
【0020】
本開示の特定の実施形態は、内部客室と荷物箱制御システムを含む輸送体を提供する。荷物箱制御システムは、内部客室内に少なくとも1つの荷物箱アセンブリを含む。荷物箱アセンブリは、開いた位置と閉じた位置との間で選択的に移動するように構成されている。マスター制御デバイスが、荷物箱アセンブリから分離され区別される。マスター制御デバイスは、荷物箱アセンブリと無線通信可能に接続され、荷物箱アセンブリを操作するように構成されている。
【0021】
本開示の特定の実施形態は、輸送体のための荷物箱制御方法を提供する。荷物箱制御方法は、輸送体内でマスター制御デバイスを少なくとも1つの荷物箱アセンブリと無線通信可能に接続すること、及びマスター制御デバイスを使用して荷物箱アセンブリを操作することを含む。
【0022】
本開示の特定の実施形態は、輸送体のための荷物箱アセンブリを提供する。荷物箱アセンブリは、荷物箱アセンブリを選択的にロックしロック解除するように構成された、ラッチを含む。荷物箱アセンブリは、物体の存在を検出するように構成された近接センサ、検出範囲内の運動を検出するように構成された運動センサ、又は荷物箱アセンブリをロックし、ロック解除し、閉じ、且つ/若しくは開くために接触されるように構成された少なくとも1つのタッチセンサ、のうちの1以上も含む。
【0023】
荷物箱アセンブリは、1以上の外側発光要素も含み得る。外側発光要素は、荷物箱アセンブリの現在の状態を示す光を放射するように構成されている。
【0024】
荷物箱アセンブリは、荷物箱アセンブリの荷物保持室を照らすように構成された1以上の内側発光要素、荷物箱アセンブリの位置を検出するように構成された箱位置センサ、及び/又は荷物箱アセンブリの重量を検出するように構成された重量センサも含み得る。
【0025】
本開示の特定の実施形態は、荷物箱アセンブリを選択的にロックしロック解除するように構成されたラッチ、及びラッチと通信可能なセンサを含む、荷物箱アセンブリを提供する。該センサは、ラッチ又はセンサが接触されることなしに荷物箱アセンブリをロックし、ロック解除し、開け、且つ/又は閉じることに関与するように構成されている。
【0026】
少なくとも1つの実施形態では、センサが、検出範囲内の物体の存在を検出するように構成された、近接センサを含む。少なくとも1つの実施形態では、センサが、検出範囲内の運動を検出するように構成された、運動センサを含む。
【0027】
本開示の特定の実施形態は、荷物箱アセンブリを操作する方法を提供する。該方法は、荷物箱アセンブリを選択的にロックしロック解除するように構成されたラッチをセンサと通信可能に接続すること、及びラッチ又はセンサが接触されることなしに荷物箱アセンブリをロックし、ロック解除し、開け、又は閉じることのうちの1以上にセンサを関与させることを含む。
【0028】
本開示の特定の実施形態は、荷物箱アセンブリの荷物保持室を照らすように構成された1以上の内側発光要素を含む、荷物箱アセンブリを提供する。内側発光要素は、荷物箱アセンブリの荷物保持室内に配置され得る。
【0029】
少なくとも1つの実施形態では、内側発光要素が、荷物箱アセンブリが開いた位置にあるときに荷物保持室を照らすように構成され、1以上の内側発光要素が、荷物箱アセンブリが閉じた位置にあるときに起動解除される。内側発光要素は、荷物箱アセンブリが開くに従って徐々に強度を増す光を放射し、荷物箱が閉じるに従って徐々に減衰する光を放射し得る。
【0030】
本開示の特定の実施形態は、荷物箱アセンブリを操作する方法を提供する。該方法は、1以上の内側発光要素を用いて、荷物箱アセンブリの荷物保持室を照らすことを含む。
【0031】
本開示の特定の実施形態は、荷物箱アセンブリの重量を検出するように構成された重量センサを含む、荷物箱アセンブリを提供する。
【0032】
本開示の特定の実施形態は、荷物箱アセンブリの重量センサを使用して荷物箱アセンブリの重量を検出することを含む、荷物箱アセンブリを操作する方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】本開示の一実施形態による、航空機の前面斜視図を示す。
図2A】本開示の一実施形態による、航空機の内部客室の上面図を示す。
図2B】本開示の一実施形態による、航空機の内部客室の上面図を示す。
図3】本開示の一実施形態による、航空機の内部客室の内部斜視図を示す。
図4】本開示の一実施形態による、内部客室内の閉じた位置にある荷物箱アセンブリの前面斜視図を示す。
図5】本開示の一実施形態による、内部客室内の開いた位置にある荷物箱アセンブリの前面斜視図を示す。
図6】本開示の一実施形態による、輸送体の内部客室内の座席の列の側面斜視図を示す。
図7】本開示の一実施形態による、荷物箱アセンブリのラッチの前面図を示す。
図8】本開示の一実施形態による、荷物箱アセンブリのラッチング機構を示す。
図9】本開示の一実施形態による、荷物箱制御システムのブロック図を示す。
図10】本開示の一実施形態による、荷物箱アセンブリのブロック図を示す。
図11】本開示の一実施形態による、ラッチの前面図を示す。
図12】本開示の一実施形態による、ラッチに接続された荷物箱制御ユニットの回路図を示す。
図13】本開示の一実施形態による、荷物箱制御方法のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0034】
上記の概要、及び幾つかの実施形態の下記の詳細説明は、添付の図面を参照して読むことにより、より深く理解される。本明細書で使用される「一(a)」又は「1つの(an)」に続く単数形の要素又はステップは、複数の当該要素又はステップを必ずしも除外しないと理解されたい。更に、「一実施形態」への言及は、本明細書に記載の特徴を組み込む追加の実施形態の存在を除外すると解釈すべきでない。また、反対に明示的に記述されない限り、特定の性質を有する1以上の要素を「備える」、「含む」、又は「有する」実施形態は、その性質を有しない追加の要素を含み得る。
【0035】
本開示の特定の実施形態は、触れることなしに起動される荷物箱アセンブリを提供する。荷物箱アセンブリは、個人が物理的にそれらに接触することなしに、開いた位置と閉じた位置との間で選択的に移動し得る。更に、荷物箱アセンブリは、1以上の荷物箱制御ユニットによって制御され得る。荷物箱制御ユニットは、(パイロット又は客室乗務員などの)航空機の乗務員によって操作され、(離陸、着陸、乱気流の間などの)限定された期間中に、乗客が荷物箱アセンブリを開くことを妨げ得る。
【0036】
少なくとも1つの実施形態では、荷物箱アセンブリが、自動的にロックされたり開かれたりするように構成された電子ラッチを含む。少なくとも1つの実施形態では、ラッチが、(センサから3又は4インチの範囲内などの)予め規定された検出範囲内の手の運動を検出するように構成された(近接又は運動センサなどの)センサを含む。このやり方では、個人が(6インチ以下の範囲内などの)ラッチの近くの範囲内で手を動かすと、ラッチに物理的に接触することなしにラッチを動作可能に係合させることができる。個人がラッチの前で自分の手を単に振るだけで、荷物箱アセンブリを自動的に開くことができる。
【0037】
(1以上の有線又は無線接続を通じるなどして)荷物箱アセンブリのラッチと通信する荷物箱制御ユニットは、ラッチをロックするために、ラッチが開いた状態にスイッチすることを妨げるために使用され得る。このやり方では、航空機の乗務員が、ラッチをロックして、乗客が荷物箱アセンブリを開けることを妨げることができる。荷物箱制御ユニットは、調理室又は操縦室内のワークステーション又は制御パネル内などの航空機に搭載されたコンピュータ内にあってもよい。少なくとも1つの他の実施形態では、荷物箱制御ユニットが、手で扱うスマートデバイス又は携帯電話などの、手で扱うデバイス内にあってもよい。
【0038】
少なくとも1つの実施形態では、飛行乗務員が、ラッチの前でバッジをスワイプすると、ラッチがロックされた状態に設定され得る。ラッチは、ラッチがロックされているか否かを示す、1以上の(発光ダイオード‐LEDなどの)発光要素を含み得る。例えば、ロックされた状態では、発光要素が赤い光を放射し得る。ロック解除された状態では、発光要素が緑の光を放射し得る。
【0039】
本開示の特定の実施形態は、無線で制御可能な電子荷物箱システムを提供する。荷物箱システムは、ドアに連結されたラッチング機構、電動ラッチを制御するための荷物箱アセンブリ上の又はその近傍にある電動ボタン、及び箱の運動の範囲内の少なくとも一部分を通してその箱を操作するために必要な力を少なくとも補助するための電気駆動システム、を有する荷物箱アセンブリを含む。少なくとも1つの実施形態では、航空機の乗務員が、制御パネル、又は、手で扱う制御デバイス、電子タブレット、携帯電話、又は他のそのようなスマートデバイスなどの、携帯型電子デバイス(PED)から、荷物箱アセンブリのうちの1つ又は全部を制御することができる。乗客も、自分らのPEDから頭上荷物箱アセンブリを限定された条件で制御し得る。
【0040】
本開示の特定の実施形態は、複数の無線で制御される特徴を含む頭上荷物箱システムを提供する。頭上荷物箱システムは、複数の荷物箱アセンブリを含む。荷物箱アセンブリのうちの1以上は、電動ラッチ、電動アクチュエータ、及び電動近位制御部(electronic proximal control)を含む。電子制御デバイスが、荷物箱アセンブリの無線制御される特徴を制御するために使用され得る。
【0041】
荷物箱システムの様々な構成要素の無線接続は、軽量且つ嵩張らない荷物箱アセンブリを提供する。すなわち、複数のワイヤーを荷物箱アセンブリ内で経路指定することは、空間を必要とし、重量も追加し得る。
【0042】
少なくとも1つの実施形態では、荷物箱アセンブリのうちの1以上が、(1以上のLEDなどの)電子光源を含む。光源は、荷物箱アセンブリの閉じたエリア内にあり得る。光源は、箱のそれぞれの開閉運動と同期して、光を徐々に照らし又は徐々に減衰させるように構成され得る。荷物箱アセンブリは、航空機に対する箱の回転位置などの瞬間的な位置を決定するためのセンサも含み得る。
【0043】
システムは、箱の演出された開/閉、及び移動(trip)の特定の部分の間の箱の自動的ロッキングを含んで、特徴の全部又は一部に対する予めプログラムされた制御シーケンスを含み得る。予めプログラムされた制御シーケンスの少なくとも一部は、米国連邦航空局(FAA)によって公布された安全性及びセキュリティ要件の遵守を保証する。
【0044】
少なくとも1つの実施形態では、デフォルトで、ユーザが物理的に箱を操作することによって箱を手動で開閉することができる手動オーバーライドモードに設定される。
【0045】
少なくとも1つの実施形態では、荷物箱アセンブリがプログラム可能である(例えば、様々な時にラッチがロック又はロック解除されるようにプログラムされ得る)。一実施例として、荷物箱アセンブリが、波のような動作で、客室の照明、音響スキームなどと同期して開閉するようにプログラムされてもよい。
【0046】
近接制御ボタンが、光を放射する静電容量接触面であってもよい。少なくとも1つの他の実施形態では、近接制御ボタンが、例えば、手を振ることによって起動されるような近接又は運動センサを含み得る。少なくとも1つの他の実施形態では、近接制御ボタンが、音声制御のために構成され得る。
【0047】
各荷物箱アセンブリは、箱の容量の状態、保守の必要性、積み込み及び積み出し手順をスピードアップし得る利用データなどの、動作上の健全性及び/又は状態を示すために、マスター制御ユニットに情報を報告するように構成され得る。
【0048】
少なくとも1つの実施形態では、システムの少なくとも一部が、電源タップ及び/又はデータストリップから電力供給される。
【0049】
本開示の実施形態は、様々な利点を提供する荷物箱システム、方法、及びアセンブリを提供する。すなわち、それらの利点とは、低減された移動能力を有する人々のための改良された利用性、改良された乗客体験、低コストで軽量なデザイン、効率的で安全で美的で人間工学的な航空機の内装、航空機のより少ないダウンタイム、より速いターンアラウンドタイム、より速い搭乗及び降機、(人間工学/変動する人間の強さ限界によって制限されない)増加した箱の容量、より容易な乗務員の作業、より優れた航空機上でのサービス、例えば、荷物箱を閉めるために押し上げる物理的な動作の繰り返しの低減、及び改良された航空機での健康管理である。
【0050】
図1は、本開示の一実施形態による、航空機10などの輸送体の前面斜視図を示している。例えば、航空機10は、2つのターボファンエンジン14を含み得る推進システム12を含む。任意選択的に、推進システム12は、示されているよりも多くのエンジン14を含み得る。エンジン14は、航空機10の翼16によって担持されている。他の実施形態では、エンジン14が、胴体18及び/又は尾部20によって担持されてもよい。尾部20は、水平尾翼22と、垂直尾翼24も支持し得る。
【0051】
航空機10の胴体18が内部客室を画定し、内部客室は、操縦室、1以上の作業区域(例えば、調理室、乗務員の手荷物エリアなど)、1以上の乗客区域(例えば、ファーストクラス、ビジネスクラス、エコノミークラス)、及び後方区域を含み得る。区域の各々は、客室遷移エリアによって分離され得る。頭上荷物箱アセンブリは、内部客室の全体を通して配置されている。
【0052】
代替的に、航空機の代わりに、本開示の実施形態は、自動車、バス、機関車及び列車、船舶、宇宙船などの様々な他の輸送体に使用することができる。
【0053】
図2Aは、本開示の一実施形態による、航空機の内部客室30の上面図を示している。内部客室30は、航空機の胴体32内にあってよい。例えば、1以上の胴体壁部材により、内部客室30が画定され得る。内部客室30には、前方区域33、ファーストクラス区域34、ビジネスクラス区域36、前方調理ステーション38、拡張されたエコノミー又はコーチ区域40、標準のエコノミー又はコーチ区域42、複数の化粧室と調理ステーションとを含み得る後方区域44を含む、複数の区域が含まれる。内部客室30は、図示したよりも多い又は少ない区域を含み得ると理解すべきである。例えば、内部客室30には、ファーストクラス区域が含まれなくてもよく、図示したよりも多い又は少ない調理ステーションが含まれ得る。区域の各々は、通路48の間にクラス仕切アセンブリを含み得る客室遷移エリア46によって分離され得る。
【0054】
図2Aで示されるように、内部客室30は、後方区域44につながる2つの通路50及び52を含む。任意選択的に、内部客室30は、図示したよりも少ない又は多い通路を有し得る。例えば、内部客室30には、後方セクション44につながる内部客室30の中央を通って延在する単一の通路が含まれ得る。
【0055】
1以上の電気信号供給システム200が、内部客室30内の1以上の構造的な構成要素に固定され得る。示されているように、各電気信号供給システム200は、内部客室30の長手方向軸47と平行に延在し得る。任意選択的に、電気信号供給システム200は、長手方向軸47と平行でなくてもよい。例えば、少なくとも1つの電気信号供給システム200は、内部客室30を横断し得る。それによって、少なくとも1つの電気信号供給システム200は、長手方向軸47と垂直であり得る。しかし、内部客室30は、示されているよりも多い又は少ない電気信号供給システム200を含み得る。例えば、電気信号供給システム200は、航空機に搭載されている座席の各長手方向区域にわたり配置され得る。
【0056】
電気信号供給システム200は、前面又は前方区域33から後方区域44に及び得る。電気信号供給システム200は、内部客室30の全長に及び得る。任意選択的に、電気信号供給システム200は、内部客室30の全長未満に及び得る。
【0057】
電気信号供給システム200は、内部客室30内の様々な構造的な構成要素に固定され得る。例えば、電気信号供給システム200は、ストロングバック、乗客サービスユニット(PSU)トローフ(trough)、荷物箱、PSUレール、床部材構造体、天井構造体、壁部材構造体などにしっかりと取り付けられ得る。電気信号供給システム200は、電力信号及び/又はデータ信号などの電気信号を、以下で説明されるように、内部客室内の様々な電気デバイスに供給するように構成されている。
【0058】
電気信号供給システム200は、「Systems and Methods for Providing Electrical Signals to Electrical Devices Within an Interior Cabin of a Vehicle」という名称の米国特許出願第15/287,949号を背景技術の参照として更に説明される。
【0059】
図2Bは、本開示の一実施形態による、航空機の内部客室80の上面図を示している。内部客室80は、航空機の胴体81内にあってよい。例えば、1以上の胴体壁部材により、内部客室80が画定され得る。内部客室80は、乗客席83を有する主たる客室82と、主たる客室82の後ろの後方区域85とを含む、複数の区域を含む。内部客室80は、図示したよりも多い又は少ない区域を含み得ると理解すべきである。
【0060】
内部客室80には、後方区域85につながる単一の通路84が含まれ得る。単一の通路84は、後方区域85につながる内部客室80の中央を通って延在し得る。例えば、単一の通路84は、内部客室80の中央長手方向面86と同軸上に位置調整され得る。1以上の電気信号供給システム200が、内部客室80内の構造的な構成要素に固定され得る。
【0061】
図3は、本開示の一実施形態による、航空機の内部客室100の内部斜視図を示している。内部客室100は、アウトボードの壁部材102、及び複数の天井パネルを含み得る天井104を含む。窓106が、アウトボードの壁部材102内に形成され得る。床部材108は、座席110の列を支持する。図3で示されているように、列112は、通路113の何れの側にも2つの座席110を含み得る。しかし、列112は、示されているよりも多い又は少ない座席110を含み得る。更に、内部客室100は、示されているよりも多くの通路を含み得る。
【0062】
PSU114などの電気デバイスが、通路113の何れの側でもアウトボードの壁部材102と天井104との間に固定されている。PSU114は、内部客室100の前方端と後方端との間で延在する。例えば、PSU114は、列112内の各座席110の上方に配置され得る。各PSU114は、概して、列112内の各座席110(又は座席の群)の上方に、乗客用通気口、読書用ライト、(酸素バッグ落下パネルなどの)酸素供給システム、客室乗務員リクエストボタン、及び他のそのような制御部を含む、ハウジング116を含み得る。
【0063】
頭上荷物箱アセンブリ118は、通路113の何れの側でも、PSU114から上方且つインボードの、天井104及び/又はアウトボードの壁部材102に近い構造体に固定されている。頭上荷物箱アセンブリ118は、座席110の上方に固定されている。頭上荷物箱アセンブリ118は、内部客室100の前方端と後方端との間で延在する。各荷物箱アセンブリ118は、(図3では視野から隠れている)ストロングバックに旋回可能に固定された旋回箱又はバケット120を含み得る。頭上荷物箱アセンブリ118は、PSU114の下側面から上方且つインボードに配置され得る。頭上荷物箱アセンブリ118は、例えば、乗客の手荷物及び身の回りの物を受け入れるために、旋回して開くように構成されている。
【0064】
本明細書で使用される際に、「アウトボード」という用語は、別の構成要素と比較して、内部客室100の中央長手方向面122から更に離れる位置を意味する。「インボード」という用語は、別の構成要素と比較して、内部客室100の中央長手方向面122により近い位置を意味する。例えば、PSU114の下側面は、荷物箱アセンブリ118に対してアウトボードにあり得る。
【0065】
図2A及び図2Bで示されているが、図3では視界から隠されている)少なくとも1つの電気信号供給システム200が、内部客室100の全長にわたり延在し、長手方向面122と平行に続き得る。例えば、電気信号供給システム200は、荷物箱アセンブリ118のストロングバックに取り付けられ得る。任意選択的に、電気信号供給システム200は、PSU114を適所に固定するPSUレールに取り付けられ得る。別の一実施例として、電気信号供給システム200が、床部分又は天井構造体に取り付けられ得る。
【0066】
電気デバイス125は、荷物箱アセンブリ118のバケット120上に取り付けられ得る。示されているように、電気デバイス125は、バケット120の外面に固定され得る。任意選択的に、電気デバイス125は、バケット120の内面に固定され得る。少なくとも1つの実施形態では、電気デバイス125がバケット120内に埋め込まれていてもよい。電気デバイス125は、電動ラッチ又はロック、スピーカー、(1以上の発光ダイオードなどの)照明アセンブリ、(ビデオスクリーン及び/又はタッチスクリーンなどの)モニタ、ファン、1以上のセンサなどのうちの1以上であり得る。電気デバイスも、例えば、読書用ライトパネルに隣接して、PSUトローフ内に設置され得る。
【0067】
電動ラッチの形態を採る電気デバイス125は、バケット120の様々なエリアにあり得る。例えば、ラッチは、バケット120の前面の中央に又は中央に近接して、上側端、下側端、側方部分に又は上側端、下側端、側方部分に近接するなどして存在し得る。少なくとも1つの実施形態では、ラッチが、バケット120上になくてもよいが、荷物箱アセンブリ118が固定されている構造的な特徴上にあってもよい。
【0068】
図4は、本開示の一実施形態による、内部客室100内の閉じた位置にある荷物箱アセンブリ118の前面斜視図を示している。荷物箱アセンブリ118は、(図4では視野から隠されている)前方及び後方端パネルに連結された前パネル126を有するバケット120を含む。示されているように、前パネル126は、アウトボードの壁部材102に向かって下向きに湾曲する湾曲した外面を有するアーチ形パネルであり得る。そのようにして、前パネル126の上端部分128は、下側部分130よりもインボードにある。電気デバイス125は、前パネル126内に固定され且つ/又は埋め込まれていてもよい。記されているように、電気デバイス125は、電動ラッチ、(ボタンなどの)近接制御部材、近接又は運動センサなどであり得る。
【0069】
図5は、本開示の一実施形態による、内部客室100内の開いた位置にある荷物箱アセンブリ118の前面斜視図を示している。示されているように、前パネル126は、概して、互いに対して対向し且つ平行であり得る、前方端パネル132と後方端パネル134に固定されている。前パネル126と端パネル132及び134とは、底パネル136にも連結され得る。例えば、底パネル136は、前パネル126の内側に湾曲した部分であり得る。少なくとも1つの実施形態では、クローズアウトブラケット138が、端パネル132と134との間で延在し、それらの間の堅いブレーシング支持を提供し得る。前パネル126は、端パネル132及び134よりも厚くなり得る。何故ならば、前パネル126は、頭上のバッグの重量を直接的に支持するように構成されているからである。そのようにして、前パネル126は、更なる支持強度及び堅さを提供するために増加された厚さを有し得る。
【0070】
荷物保持室140が、前パネル126、端パネル132と134、及び底パネル136の間で画定されている。荷物保持室140は、荷物箱アセンブリ118が開位置にあるときに荷物142を受け入れるように構成されている。
【0071】
端パネル132と134は、各々、ストロングバックの固定されたパネルなどの、固定されたパネル144と旋回可能に固定されている。すなわち、固定されたパネル144は、内部客室100内のストロングバックの部分であり得る。
【0072】
荷物箱アセンブリの背景技術の例は、「Overhead Stowage Bin Assembly for a Vehicle」という名称の米国特許出願第14/682,217号で説明されている。しかし、理解され得るように、荷物箱アセンブリの様々な他の種類が、本開示の実施形態に対して使用され得る。米国特許出願第14/682,217号と同様に、図4及び図5で示されている荷物箱アセンブリ118は、単なる例示である。
【0073】
図6は、本開示の一実施形態による、輸送体304の内部客室302内の座席300の列の側面斜視図を示している。内部客室302は、内部客室の床部材305に取り付けられた第1の電気信号供給システム200a、荷物箱アセンブリ310の下方でPSU308を支持するPSUレール306に取り付けられた第2の電気信号供給システム200b、及び内部客室302の天井308に取り付けられた第3の電気信号供給システム200cを含み得る。任意選択的に、内部客室302は、電気信号供給システム200a、200b、及び200cのうちの全部未満を含み得る。
【0074】
示されているように、電気信号供給システム200a、200b、及び200cは、内部客室302の長さに沿って延在する。電気信号供給システム200a、200b、及び200cは、内部客室302の中央長手方向軸311、又は内部客室302の中央長手方向軸311の少なくとも一部分と平行である。任意選択的に、1以上の電気信号供給システムは、内部客室302に対して横に方向付けられ得る。それによって、1以上の電気信号供給システムは、中央長手方向軸311と垂直であり得る。
【0075】
様々な電気デバイスが、電気信号供給システム200a、200b、及び200cのコンセント210に接続され得る。例えば、座席300の肘掛320上のコンソール212aが、電気信号供給システム200aと電気的に接続され得る。コンソール212aは、モニタ、タッチスクリーンなどの、ディスプレイであってもよく又はそれを含んでもよい。任意選択的に、コンソール212aは、座席の後面に取り付けられてもよい。PSU308と荷物箱のラッチ212bは、電気信号供給システム200bと電気的に接続され得る。アクセント照明アセンブリ212cとスピーカーが、電気信号供給システム200cと電気的に接続され得る。更に、照明アセンブリ212dが、電気信号供給システム200bと電気的に接続され得る。
【0076】
更に、マイクロフォン212eが、電気信号供給システム200bと電気的に接続され得る。マイクロフォン212eは、内部客室702の全体を通して配置されてもよく、客室乗務員が飛行中にメッセージを放送することを可能にする。
【0077】
電気信号供給システム200a‐cは、電気デバイスを電源及びデータソースに接続するために従来から使用されてきた配線及び束状構造物に取って代わる。PCB208上で規則的に間隔を空けられたコンセント210が、内部客室302の全体を通して様々な電気デバイスとの素早くて容易な接続を可能にする。
【0078】
図7は、本開示の一実施形態による、荷物箱アセンブリ351のラッチ350の前面図を示している。ラッチ350は、図6で示されているラッチ212bの一実施例である。ラッチ350は、荷物箱アセンブリ351の前パネル355上に取り付けられている。任意選択的に、ラッチ350は、荷物箱アセンブリ351の他の部分上に取り付けられ得る。ラッチ350は、(図7では示されていない)ラッチング機構に接続された電気スイッチを含むラッチボタン内の起動ボタン360を含む。
【0079】
図8は、本開示の一実施形態による、荷物箱アセンブリ351のラッチング機構400を示している。ラッチング機構400は、(図4及び図5で示されているバケット120などの)バケットの側壁410、ストロングバック上などに取り付けられ得る。ラッチング機構400は、起動の際に航空機荷物箱のドアを押し開けるソレノイド駆動部材420を含み、乗客又は航空会社の客室乗務員がドアを押して閉めるときに、ドアを閉じた状態で維持するために使用されるラッチング要素も含み得る。ケーブル430が、(図3で示されている)ラッチ350内の電子スイッチとラッチング機構400との間に接続され得る。任意選択的に、ラッチ350内の電子スイッチとラッチング機構が、無線接続を通じて通信し得る。
【0080】
図7及び図8を参照すると、ラッチ350が乗客又は航空会社の客室乗務員によって起動されたときに、電気信号がケーブル430内の導体を介してラッチ350からラッチング機構400へ渡されて、ラッチング機構400が荷物箱アセンブリ351のドア又はバケットを押し開けることをもたらす。
【0081】
ラッチ350とラッチング機構400の背景技術の実施例が、「Self-Contained Electronic Stowage Bin System」という名称の米国特許出願第14/542,265号で更に説明されている。米国特許出願第14/542,265号で説明されているように、荷物箱アセンブリは、ラッチ350及び/又はラッチング機構400に電力を供給するように構成された、エネルギー利用システムとエネルギー貯蔵を含み得る。少なくとも1つの他の実施形態では、ラッチ350及び/又はラッチング機構400が、「Systems and Methods for Providing Electrical Signals to Electrical Devices Within an Interior Cabin of a Vehicle」という名称の米国特許出願第15/287,949号で説明されているように、(図2A図2B、及び図6で示されている)電気信号供給システム200から、電力及び/又はデータを受信するように構成され得る。別の背景技術の一実施例として、ラッチ350及び/又はラッチング機構400が、「Systems and Methods for Wirelessly Transmitting Electrical Signals to an Overhead Stowage Bin Assembly of a Vehicle」という名称の米国特許出願第15/281,263号で説明されているシステム及び方法を介して、電力及び/又はデータを受信するように構成され得る。代替的に、ラッチ350及び/又はラッチング機構400は、1以上の有線接続を通じて電力及び/又はデータを受信するように構成され得る。
【0082】
図9は、本開示の一実施形態による、荷物箱制御システム500のブロック図を示している。荷物箱制御システム500は、荷物箱アセンブリ502から分離され区別されたマスター制御デバイス501と通信する、(本明細書で説明されるもののうちの何れかなどの)複数の荷物箱センブリ502を含む。荷物箱アセンブリ502は、本出願書類で説明されるものなどの、輸送体内に配置され得る。マスター制御デバイス501も、操縦室、調理室内などの、輸送体内に配置され得る。少なくとも1つの実施形態では、マスター制御デバイス501が、輸送体内の制御パネル及び/又はコンピュータステーションであり又はそれらの部分であり得る。少なくとも1つの他の実施形態では、マスター制御デバイス501が、手で扱う制御デバイス、スマートデバイス、スマートホン、タブレットなどの、手で扱うデバイスであり又はそれらの部分であり得る。
【0083】
少なくとも1つの実施形態では、マスター制御デバイス501が、輸送体内の荷物箱アセンブリ502の全てと通信可能に接続されている。少なくとも1つの実施形態では、複数の荷物箱アセンブリ502の動作を制御するために、単一のマスター制御デバイス501が使用される。任意選択的に、マスター制御デバイス501は、輸送体内の荷物箱アセンブリ502の全部未満と通信し得る。輸送体は、図9で示されているよりも多くの又は少ない荷物箱アセンブリ502を含み得る。
【0084】
荷物箱アセンブリ502のうちの少なくとも1つは、ラッチ506、荷物箱制御ユニット508、及び通信デバイス510を含む。荷物箱制御ユニット508は、1以上の有線又は無線接続を通じてラッチ506及び通信デバイス510と通信可能に接続されている。任意選択的に、荷物箱アセンブリ502は、荷物箱制御ユニット508を含まなくてもよい。
【0085】
ラッチ506は、荷物箱アセンブリ502を閉じた位置へラッチするように構成された、(図8で示されているラッチング機構400などの)1以上のラッチング機構と動作可能に接続されている。例えば、ラッチ506は、荷物箱アセンブリ502の両側端において2つのラッチング機構と動作可能に接続され得る。任意選択的に、ラッチ506は、単一のラッチング機構と動作可能に接続され得る。更に、任意選択的に、ラッチ506は、3つ以上のラッチング機構と動作可能に接続され得る。
【0086】
ラッチ506は、荷物箱アセンブリ502の様々な位置にあり得る。例えば、ラッチ506は、前パネルの中央、前パネルの上方、前パネルの下方、前パネルの側方などにあり得る。少なくとも1つの実施形態では、ラッチ506が、荷物箱アセンブリ502から分離され区別された構造的な特徴上に配置され得る。
【0087】
マスター制御デバイス501は、1以上の有線又は無線接続を通じるなどして、ディスプレイ516、ユーザインターフェース518、及び通信デバイス518と通信可能に接続された、マスター荷物箱制御ユニット514を含む、ハウジング512を含む。ディスプレイ516は、タッチスクリーンモニタ、LEDモニタ、液晶ディスプレイ(LCD)モニタ、プラズマモニタなどの、モニタを含み得る。任意選択的に、マスター制御デバイス501は、ディスプレイ516を含まなくてもよい。ユーザインターフェース518は、ディスプレイのタッチスクリーン表面、個別のタッチスクリーン表面、キーボード、1以上のボタンなどであり又はそれらを含み得る。ユーザインターフェース518は、個人が、マスター制御デバイス501へコマンドを入力することを可能にする。ディスプレイ516は、個人が、コマンドを入力する、システムの状態を視察する、などのために、マスター制御デバイス501と相互作用することを可能にするように構成されている。
【0088】
荷物箱アセンブリ502は、通信デバイス510、及び、1以上の有線又は無線接続を通じてマスター制御ユニット514の通信デバイス518を介して、マスター制御デバイス501と通信可能に接続されている。通信デバイス510及び518は、マスター制御デバイス501と荷物箱アセンブリ502との間の無線通信を可能にするように構成された、(無線アンテナなどの)アンテナ、トランシーバ、(WiFiなどの)他の無線通信システムなどであり又はそれらを含み得る。代替的に、マスター制御デバイス501は、1以上の有線接続を通じて、荷物箱アセンブリ502と通信し得る。
【0089】
少なくとも1つの実施形態では、マスター制御デバイス501が、無線接続を通じて、航空機内の荷物箱アセンブリ502と通信する。マスター制御デバイス501を荷物箱アセンブリ502と無線接続することによって、航空機は実質的により軽く作られる。何故ならば、マスター制御デバイス501と様々な荷物箱アセンブリ502との間のワイヤーの束を経路指定する必要がないからである。結局、より軽い航空機は、より少ない燃料を消費し、それによって、費用を節約する。更に、マスター制御デバイス501と荷物箱アセンブリ502との間でワイヤーの束が経路指定されないので、航空機内の空間が節約される。更に、マスター制御デバイス501と荷物箱アセンブリ502との間で経路指定されるワイヤーがないので、製造の工程が、より容易且つより安価である。
【0090】
動作では、(航空機の乗務員などの)個人が、マスター制御デバイス501を介して、荷物箱アセンブリ502の動作を制御し得る。例えば、個人は、ユーザインターフェース518を介して、マスター制御デバイス501にロッキングコマンドを入力し得る。マスター荷物箱制御ユニット514は、マスター制御デバイス501へ入力されたロッキングコマンドに基づいて、ロッキングコマンドを受信し、荷物箱アセンブリ502のうちの1以上へロッキング制御信号を送信する。例えば、個人は、荷物箱アセンブリ502の全て又は荷物箱アセンブリ502のサブセットをロックする、ロッキングコマンドを入力し得る。
【0091】
荷物箱アセンブリ502は、通信デバイス510を介して、マスター荷物箱制御ユニット514からロッキング制御信号を受信する。受信した制御信号に応じて、荷物箱制御ユニット508は、ラッチ506を操作して荷物箱アセンブリ502をロックし、それによって、乗客が荷物箱アセンブリ502を開けることを妨げる。任意選択的に、荷物箱アセンブリ502は、分離されて区別された荷物箱制御ユニット508を含まなくてもよい。代わりに、マスター荷物箱制御ユニット514が、中間の荷物箱制御ユニット508を介することなく、ラッチ506を制御し得る。
【0092】
別の一実施例では、個人が、ユーザインターフェース518を介して、マスター制御デバイス501にロッキング解除コマンドを入力し得る。マスター荷物箱制御ユニット514は、マスター制御デバイス501へ入力されたロッキング解除コマンドに基づいて、ロッキング解除コマンドを受信し、荷物箱アセンブリ502のうちの1以上へロッキング解除制御信号を送信する。
【0093】
荷物箱アセンブリ502は、通信デバイス510を介して、マスター荷物箱制御ユニット514からロッキング解除制御信号を受信する。受信した制御信号に応じて、荷物箱制御ユニット508は、ラッチ506を操作して荷物箱アセンブリ502をロック解除し、それによって、乗客が荷物箱アセンブリ502を開けることを可能にする。
【0094】
別の一実施例では、個人が、ユーザインターフェース518を介して、マスター制御デバイス501へ開放コマンドを入力し得る。マスター荷物箱制御ユニット514は、マスター制御デバイス501へ入力された開放コマンドに基づいて、開放コマンドを受信し、荷物箱アセンブリ502のうちの1以上へ開放制御信号を送信する。
【0095】
荷物箱アセンブリ502は、通信デバイス510を介して、マスター荷物箱制御ユニット514から開放制御信号を受信する。受信した制御信号に応じて、荷物箱制御ユニット508は、荷物箱アセンブリ502を自動的に開ける。例えば、荷物箱アセンブリ502は、コマンドを受けたときに荷物箱アセンブリ502を自動的に開けるように構成された、(図8で示されているロッキング機構400、1以上のモータ、油圧サブシステム、空気圧サブシステム、電気開放システムなどを含み得る)アクチュエータ520を含み得る。アクチュエータ520は、アクチュエータ520の動作を制御する、荷物箱制御ユニット508と通信可能に接続されている。少なくとも1つの他の実施形態では、アクチュエータ520が、マスター荷物箱制御ユニット514から受信した制御信号に基づいて、マスター荷物箱制御ユニット514によって直接的に制御されるように構成され得る。
【0096】
別の一実施例では、個人が、ユーザインターフェース518を介して、マスター制御デバイス501へ閉鎖コマンドを入力し得る。マスター荷物箱制御ユニット514は、マスター制御デバイス501へ入力された閉鎖コマンドに基づいて、閉鎖コマンドを受信し、荷物箱アセンブリ502のうちの1以上へ閉鎖制御信号を送信する。
【0097】
荷物箱アセンブリ502は、通信デバイス510を介して、マスター荷物箱制御ユニット514から閉鎖制御信号を受信する。受信した制御信号に応じて、荷物箱制御ユニット508は、荷物箱アセンブリ502を自動的に閉じる。例えば、荷物箱アセンブリ502は、コマンドを受けたときに、アクチュエータ520を制御して、荷物箱アセンブリ502を自動的に閉じ得る。
【0098】
少なくとも1つの実施形態では、マスター荷物箱制御ユニット514が、荷物箱アセンブリ502を自動的にロックし、ロック解除し、開け、閉じるようにプログラムされ得る。例えば、マスター荷物箱制御ユニット514は、飛行コンピュータと通信し、(離陸、着陸、乱気流の期間、タクシング、ゲートでの駐機などの)様々な移動のフェーズに基づいて、マスター荷物箱制御ユニット514を操作し得る。
【0099】
マスター荷物箱制御ユニット514及び/又は荷物箱制御ユニット508は、演出された箱の開放/閉鎖、及び移動の特定の部分の間の箱の自動的なロッキングを含む、本出願書類の中で説明される機能の全部又は一部のための制御シーケンスを有するようにプログラムされ得る。例えば、マスター荷物箱制御ユニット514は、輸送体に搭載されている荷物箱アセンブリ502の全てを同時に開け且つ/又は閉じるように動作し得る。少なくとも1つの他の実施形態では、マスター荷物箱制御ユニットが、同期した且つ/又は交互方式で開け且つ/又は閉じるように動作し得る。このやり方では、荷物箱アセンブリ502の全てが、同時に閉じ又は開けられなくてもよい。もしそうするとすれば、増加した量のエネルギーを消費し且つ/又は増加した量のノイズを生成し得るからである。少なくとも1つの実施形態では、マスター制御デバイス501及び/又は荷物箱アセンブリ502が、波のような動作で開閉するようにプログラムされている。それは、客室照明、音響スキームなどと同期してもよいし又は同期しなくてもよい。例えば、荷物箱アセンブリ502は、内部客室のライトによって放射された照明効果、内部のスピーカーによって放射された音響信号、及び/又は内部客室内の1以上のモニタ若しくはディスプレイ上に表示された動画若しくはグラフィックスに関連付けられて開閉し得る。更に、予めプログラムされた制御シーケンスは、米国連邦航空局(FAA)によって公布された安全性及びセキュリティ要件の遵守を保証する。
【0100】
少なくとも1つの実施形態では、システム500が、デフォルトで、ユーザが箱を手動で開閉することができる手動オーバーライドモードに設定される。例えば、マスター荷物箱制御ユニット514が、荷物箱制御ユニット508のうちの1以上からエラー信号を受信したならば、マスター荷物箱制御ユニット514が、荷物箱アセンブリ502をデフォルトモードに設定し得る。
【0101】
各荷物箱アセンブリ502の荷物箱制御ユニット508は、箱の容量の状態、保守の必要性、並びに/又は積み込み及び積み出し手順をスピードアップし得る利用データなどの、健全性又は状態を示すために、マスター荷物箱制御ユニット514に情報を報告するように構成され得る。例えば、荷物箱制御ユニット508は、荷物箱アセンブリ502をモニタし、マスター荷物箱制御ユニット514にレポート信号を出力し得る。レポート信号は、荷物箱アセンブリ502の動作上の健全性又は状態に関するデータを含む。
【0102】
本明細書で使用する「制御装置」「装置」「中央処理装置」「CPU」「コンピュータ」などの語は、マイクロコントローラ、縮小指令セットコンピュータ(RISC)、特定用途向け集積回路(ASIC)、論理回路、及び、本書で説明される機能を実行することが可能なハードウェア、ソフトウェア、又はこれらの組み合わせを含む他の任意の回路又はプロセッサを使用するシステムを含む、プロセッサベース又はマイクロプロセッサベースの、任意のシステムを含み得る。上述の例は例示的なものにすぎず、従って、上記用語の定義及び/又は意味を何らかの方法で限定することを意図していない。例えば、マスター荷物箱制御ユニット514と荷物箱制御ユニット508は、本明細書で説明されるように、動作を制御するように構成された1以上のプロセッサであり又はそれらを含み得る。
【0103】
マスター荷物箱制御ユニット514と荷物箱制御ユニット508の各々は、データを処理するために、(1以上のメモリなどの)1以上のデータ記憶ユニット又は要素内に記憶された、一組の指示命令を実行するように構成されている。例えば、マスター荷物箱制御ユニット514と荷物箱制御ユニット508の各々は、1以上のメモリを含み又はそれらに接続され得る。データ記憶ユニットは、所望又は必要に応じてデータ又は他の情報も記憶し得る。データ記憶ユニットは、情報ソース、又は処理マシン内部の物理メモリ素子という形態を採り得る。
【0104】
一組の指示命令は、マスター荷物箱制御ユニット514と荷物箱制御ユニット508の各々に指示命令を与え、処理マシンとして、本明細書記載の主題の様々な実施例の方法及びプロセスなどの、特定の操作を実行させる様々なコマンドを含み得る。一組の指示命令は、ソフトウェアプログラムの形態を採り得る。ソフトウェアは、システムソフトウェア又はアプリケーションソフトウェアなどの様々な形態であり得る。更に、ソフトウェアは、別個のプログラムの集合、より大きなプログラム内のプログラムサブセット、或いはプログラムの一部の形態を採り得る。ソフトウェアはまた、オブジェクト指向プログラミングの形態のモジュラープログラミングを含み得る。処理マシンによる入力データの処理は、ユーザのコマンドに応答する、又は、前の処理の結果に応答する、又は、別の処理機によってなされた要求に応答するものであり得る。
【0105】
本明細書の実施例の図は、マスター荷物箱制御ユニット514と荷物箱制御ユニット508などの、1以上の制御又は処理ユニットを示し得る。処理又は制御装置が、本明細書に記載の動作を実行する(例えば、コンピュータハードドライブ、ROM、RAMなどの、有形且つ非一過性のコンピュータ可読記憶媒体に記憶されたソフトウェアなど)、関連する指令を含むハードウェアとして実装され得る回路、又はその一部を表していることを理解されたい。ハードウェアは、本明細書に記載の機能を実行するようハードワイヤードされたステートマシン回路を含み得る。オプションで、ハードウェアが、マイクロプロセッサ、プロセッサ、コントローラなどの一以上の論理ベースのデバイスを含み、且つ/又はそれらに接続された電子回路を含んでもよい。任意選択的に、マスター荷物箱制御ユニット514と荷物箱制御ユニット508の各々は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、(1以上の)マイクロプロセッサなどのうちの1以上などの処理回路を表し得る。様々な実施例の回路は、本明細書で説明される機能を実行するために、1以上のアルゴリズムを実行するように構成され得る。そのような1以上のアルゴリズムは、フローチャート又は方法に明示的に特定されているか否かに関わらず、本明細書で開示される実施例の態様を含み得る。
【0106】
本明細書で使用される際に、「ソフトウェア」及び「ファームウェア」という用語は、相互交換可能であり、コンピュータによる実行のために、データ記憶ユニット(例えば、1以上のメモリ)に記憶された任意のコンピュータプログラムを含む。データ記憶ユニットには、RAMメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、及び不揮発性RAM(NVRAM)メモリが含まれる。上記のデータ記憶ユニットの種類は、ただの例示であり、したがって、コンピュータプログラムの記憶のために使用可能なメモリの種類について限定するものではない。
【0107】
図10は、本開示の一実施形態による、荷物箱アセンブリ502のブロック図を示している。荷物箱アセンブリ502は、図1から図9に関連して上述された荷物箱アセンブリの一実施例である。荷物箱アセンブリ502は、図9で示されているマスター制御デバイス501と通信可能に接続されていてもよいし又は接続されていなくてもよい。
【0108】
少なくとも1つの実施形態では、荷物箱アセンブリ502が、6インチ未満の検出範囲内などの、近傍内の物体の存在を検出するように構成された、近接センサ522を含む。近接センサ522は、(図4で示されている)バケット120の前パネル126上などの、荷物箱アセンブリ502の外面に取り付けられ得る。少なくとも1つの実施形態では、近接センサ522が、無線周波数識別センサ及び/又はリーダーであり得る。近接センサ522は、ラッチ506に近接して荷物箱アセンブリ502に取り付けられ得る。少なくとも1つの実施形態では、近接センサ522が、ラッチ506の部分に接触し又はそれを形成する。
【0109】
少なくとも1つの実施形態では、飛行乗務員が、近接センサ522の検出範囲内に、RFIDバッジなどのバッジを配置し得る。飛行乗務員は、近接センサ522内でRFIDバッジを動かして、ラッチ506をロックされた状態に設定し得る。それによって、荷物箱アセンブリ502は、開けることができない。ロックされた状態にあるときに、ラッチ506に近接しているか又はラッチ506に接続され得る1以上の(LEDなどの)外側発光要素524は、ロックされた状態を示す特定の色の光を放射し得る。例えば、乗客が、ラッチ506を押すことなどによって、荷物箱アセンブリ502を開けることを試みたときに、(1以上の)発光要素524は、赤い光を放射し得る。少なくとも1つの他の実施形態では、発光要素524が、ディスプレイ上に配置されてもよく、テキストパターンで光を放射するように構成されてもよい。例えば、発光要素524は、照らされた「ロックされている」というメッセージを示すように動作し得る。
【0110】
荷物箱アセンブリ502を乗客が開けることができるようにするために、客室乗務員は、近接センサ522の近傍でRFIDバッジを再びスワイプして、ラッチ506をロック解除された状態へ戻すことができる。その後、(1以上の)外側発光要素524は、(緑の光などの)光又は(「ロック解除されている」などの)テキストを放射して、荷物箱アセンブリ502がロック解除されていることを示すことができる。任意選択的に、荷物箱アセンブリ502は、近接センサ522を含まなくてもよい。
【0111】
少なくとも1つの実施形態では、荷物箱アセンブリ502が、ラッチ506に近接した運動センサ526を含み得る。運動センサ526は、ラッチ506に接続され又はラッチ506に取り付けられ得る。運動センサ526は、ラッチ506から6インチ内などの検出範囲内の運動を検出するように構成されている。運動センサ526は、超音波センサ、赤外線センサなどであり得る。
【0112】
動作では、運動センサ526は、ラッチ506又は荷物箱アセンブリ502の別の1つの他の部分を個人が触ることなしに、荷物箱アセンブリ502を自動的に開けることに関与し得る。例えば、運動センサ526の検出範囲内で個人が手を振ったときに、運動センサ526は、荷物箱制御ユニット508、アクチュエータ520、及び/又はラッチ506へ開放信号を送信する。開放信号は、アクチュエータ520に、手動介入なしに荷物箱センブリ502を開けさせる。少なくとも1つの実施形態では、荷物箱アセンブリ502が開いた状態にあるときに、(手などの)物体が運動センサ526の検出範囲内を通過すると、アクチュエータ520が、手動介入なしに荷物箱アセンブリ502を自動的に閉鎖する。任意選択的に、荷物箱アセンブリ502は、運動センサ526を含まなくてもよい。
【0113】
少なくとも1つの実施形態では、荷物箱アセンブリ502が、1以上のLEDなどの1以上の内側発光要素528を含み得る。少なくとも1つの実施形態では、荷物箱制御ユニット508が、内側発光要素528(及び/又は外側発光要素524)を操作するように構成されている。内側発光要素528は、ストロングバックなどに固定された、図5で示されている荷物保持室144内などの、荷物箱アセンブリ502内にあり得る。内側発光要素528は、荷物保持室144を照らすように構成されている。例えば、荷物箱アセンブリ502が開いているときに、内側発光要素528は、開いている荷物箱アセンブリ502の内部を照らし得る。荷物箱アセンブリ502が閉じているときに、発光要素528は起動解除される。荷物箱制御ユニット508は、荷物箱アセンブリ502が開いているか又は閉じているかに基づいて、内側発光要素528を操作するように構成され得る。少なくとも1つの他の実施形態では、内側発光要素528が、アクチュエータ520及び/又はラッチ506と通信する、スイッチによって制御され得る。
【0114】
少なくとも1つの実施形態では、内側発光要素528が、荷物箱アセンブリ502が開くに従って徐々に強度を増す光を放射し得る。更に、内側発光要素528は、荷物箱アセンブリ502が閉じるに従って徐々に減衰し消える光を放射し得る。任意選択的に、荷物箱アセンブリ502は、(1以上の)内側発光要素528を含まなくてもよい。
【0115】
少なくとも1つの実施形態では、荷物箱アセンブリ502が、1以上の有線又は無線接続を通じるなどして、荷物箱制御ユニット508と通信する、箱位置センサ530を含み得る。箱位置センサ530は、(閉じた状態であるか又は開いた状態であるかなどの)荷物箱アセンブリ502の位置を検出するように構成された、加速度計、エンコーダ、角度位置検出器、荷重センサ、空間積分器センサ(spatial integrator sensor)などのうちの1以上であり得る。荷物箱制御ユニット508は、荷物箱アセンブリ502の位置を決定するために、箱位置センサ530から1以上の信号を受信する。(図9で示されている)マスター制御デバイス501は、荷物箱制御ユニット508と通信し、荷物箱アセンブリ502及び輸送体内の他の荷物箱アセンブリの位置を決定し得る。任意選択的に、荷物箱アセンブリ502は、箱位置センサ530を含まなくてもよい。
【0116】
少なくとも1つの実施形態では、荷物箱アセンブリ502が、1以上の有線又は無線接続を通じるなどして、荷物箱制御ユニット508と通信可能に接続された、電子スケールなどの重量センサ532を含み得る。重量センサ532は、荷物箱アセンブリ502の重量を検出するように構成されている。荷物箱制御ユニット508(及び/又は図9で示されているマスター荷物箱制御ユニット514)は、重量センサ532によって出力された信号をモニタし、それらをメモリ内に記憶された1以上の重量閾値と比較する。例えば、荷物箱アセンブリ502の重量が(荷物箱アセンブリ502内の荷物の量のために)最大重量閾値を超えているならば、荷物箱制御ユニット508は、(図9で示されている)マスター制御デバイス501などに、荷物箱アセンブリ502内の少なくとも一部の内容物が除去されるべきことを示す警報を出力し得る。別の一実施例では、荷物箱アセンブリ502の重量が最大重量閾値の所定範囲内にあることに応じて、荷物箱制御ユニット508が、アクチュエータ520を操作して、荷物箱アセンブリ502を自動的に閉じ、ラッチ506をロックされた位置へ操作し得る。
【0117】
少なくとも1つの実施形態では、重量センサ522が、荷物箱アセンブリ502の一部分にしっかりと連結されている。例えば、重量センサ522は、(例えば、図5で示されている)前パネル126、(例えば、図5で示されている)端パネル132及び/又は134に取り付けられ得る。重量センサ522は、前パネル126の内面又は外面、端パネル132及び/又は134にしっかりと取り付けられ得る。少なくとも1つの実施形態では、重量センサ522が、前パネル126、端パネル132、及び/又は端パネル134などの、荷物箱アセンブリ502の一部分内に埋め込まれてもよい。
【0118】
少なくとも1つの実施形態では、荷物箱アセンブリ502が、タッチスクリーンインターフェース、静電容量センサ、音波センサなどの、少なくとも1つのタッチセンサ534も含み得る。タッチセンサ534は、荷物箱制御ユニット508及び/又はラッチ506のうちの一方又は両方と通信可能に接続され、(押圧すること、スワイプすることなどを介するなどして)接触されるように構成されている。接触されたときに、タッチセンサ534は、選択的に、ラッチ506をロックし、ラッチ506をロック解除し、又は荷物箱アセンブリ502を開ける、荷物箱制御ユニット508及び/又はラッチ506に信号を送信する。
【0119】
図11は、本開示の一実施形態による、ラッチ506の前面図を示している。図11は、ラッチ506の一実施例を示す。しかし、ラッチ506は、図11で示されているものとは異なったサイズ及び形状を有し得る。例えば、図7で示されているラッチ350が使用され得る。
【0120】
ラッチ507は、フレーム又はハウジング509内に固定された係合ボタン507を含み得る。係合ボタン507の上方のカバー511及び/又は空間が、図10に関連して示され説明された、運動センサ526、近接センサ522、及び/又は(1以上の)外側発光要素524を含み且つ/又はカバーし得る。少なくとも1つの実施形態では、(1以上の)発光要素524が、係合ボタン507内に取り付けられ得る。
【0121】
図12は、本開示の一実施形態による、ラッチ506に接続された荷物箱制御ユニット508の回路図を示している。ラッチ506は、ラッチング機構600及び602などの1以上のラッチング機構を含んでもよく、又はさもなければそれらに接続されていてもよい。例えば、荷物箱アセンブリは、左すなわち前方のラッチング機構と右すなわち後方のラッチング機構を含み得る。ラッチング機構600及び602は、それぞれのスイッチ608及び610に接続された、それぞれのソレノイド604及び606を含み得る。荷物箱制御ユニット508は、入力コマンドに基づいて、ソレノイド604及び606を操作して、荷物箱アセンブリを開けるように構成されている。
【0122】
荷物箱制御ユニット508は、ラッチング機構600及び602から受信した信号をモニタして、荷物箱アセンブリ502が所望の位置にあるか否かを判定し得る。例えば、荷物箱アセンブリ502が開いた位置にあるべきだが、荷物箱アセンブリ502がラッチング機構600及び602から相反する信号を受信したならば、荷物箱制御ユニット508は、(誤作動しているラッチング機構などの)エラー状態を決定し得る。荷物箱制御ユニット508は、マスター制御デバイス501へエラー信号を出力し得る。そのエラー信号は、(外側発光要素524を介するなどして)荷物箱アセンブリ502上に示され得る。
【0123】
図12は、ラッチ506に関連する荷物箱制御ユニット508の一実施例を示している。荷物箱制御ユニット508は、様々な他のやり方でラッチと動作可能に接続され得る。例えば、ラッチ506は、単一のラッチング機構のみを含んでもよく、又はそれと接続されていてもよい。少なくとも1つの他の実施形態では、ソレノイドの代わりに又はソレノイドに加えて、ラッチング機構が、荷物箱アセンブリ502を開閉するように構成されたモータを含み得る。
【0124】
図13は、本開示の一実施形態による、荷物箱制御方法のブロック図を示している。図9及び図13を参照すると、該方法は、700で開始し、700では、マスター制御デバイス501が、複数の荷物箱アセンブリ502と通信可能に接続される。例えば、マスター制御デバイス501のマスター荷物箱制御ユニット514は、無線接続を通じるなどして、荷物箱アセンブリの荷物箱制御ユニット508と通信する。
【0125】
次に、702では、マスター制御デバイス501が、荷物箱アセンブリ502の状態をモニタする。例えば、マスター荷物箱制御ユニット514は、(荷物箱制御ユニット508を介するなどして)荷物箱アセンブリ502から出力された信号を受信して、ラッチ506がロックされているか又はロック解除されているか、荷物箱アセンブリ502が開いているか又は閉じているか、などを判定し、荷物箱アセンブリ502の容量などを決定する。
【0126】
704では、マスター荷物箱制御ユニット514が、荷物箱アセンブリ502のうちの1以上がロックされるべきか否かを判定する。例えば、飛行乗務員が、マスター荷物箱制御ユニット514にロッキングコマンドを入力してもよく、又はマスター荷物箱制御ユニット514が、ロッキングコマンドをトリガする(飛行の特定の限定されたフェーズの間などの)状態を検出してもよい。706では、荷物箱アセンブリがロックされるべきならば、マスター荷物箱制御ユニット514は、荷物箱アセンブリ502のうちの1以上を自動的にロックする、ロックコマンド信号を出力する。その後、該方法は702へ戻る。
【0127】
しかし、荷物箱アセンブリ502が、ロックされた位置へ作動される必要がないならば(例えば、それらが既にロックされているならば)、又は704で荷物箱アセンブリ502がロックされる必要がないならば、該方法は708へ進み、708では、マスター荷物箱制御ユニット514が、荷物箱アセンブリがロック解除されるべきか否かを判定する。例えば、飛行乗務員が、マスター荷物箱制御ユニット514にロッキング解除コマンドを入力してもよく、又はマスター荷物箱制御ユニット514が、ロッキング解除コマンドをトリガする(航空機がゲートに駐機したなどの)状態を検出してもよい。
【0128】
708で、荷物箱アセンブリ502が、ロック解除されるべきならば、該方法は710へ進み、710では、マスター荷物箱制御ユニット514が、荷物箱アセンブリ502のうちの1以上を自動的にロック解除する。その後、該方法は702へ戻る。
【0129】
708で、荷物箱アセンブリが既にロック解除されているならば、又はロック解除される必要がないならば、該方法は712へ進み、712では、マスター荷物箱制御ユニット514が、航空機がゲートに駐機しているときなどに、荷物箱アセンブリ502が自動的に開けられるべきか否かを判定する。荷物箱アセンブリ502が、開けられるべきならば、該方法は714へ進み、714では、マスター荷物箱制御ユニット514が、荷物箱アセンブリ502のうちの1以上を自動的に開ける。その後、該方法は702へ戻る。
【0130】
712で、荷物箱アセンブリが既に開いているならば、又は開けられる必要がないならば、該方法は716へ進み、716では、マスター荷物箱制御ユニット514が、航空機が離陸するために滑走路へタクシングしているときなどに、荷物箱アセンブリ502が自動的に閉められるべきか否かを判定する。荷物箱アセンブリ502が、閉じられるべきならば、該方法は718へ進み、718では、マスター荷物箱制御ユニット514が、荷物箱アセンブリ502のうちの1以上を自動的に閉じる。その後、該方法は702へ戻る。しかし、荷物箱アセンブリ502が、閉じられるべきでないならば、該方法は702へ戻る。
【0131】
ステップ704、708、712、及び716は、示されているものとは異なる順序で生じ得る。例えば、マスター荷物箱制御ユニット514は、ステップ704、708、712、及び716を同時に解析し得る。
【0132】
更に、本開示は、以下の条項による実施形態を含む。
条項1
荷物箱アセンブリ(502)であって、
前記荷物箱アセンブリ(502)を選択的にロック及びロック解除するように構成されたラッチ(350)、及び
前記ラッチ(350)と通信するセンサであって、前記ラッチ(350)又は前記センサが接触されることなしに、前記荷物箱アセンブリ(502)をロックし、ロック解除し、開け、又は閉じることのうちの1以上に関与するように構成されている、センサを備える、荷物箱アセンブリ(502)。
条項2
前記荷物箱アセンブリ(502)のいずれの部分にも接触されることなしに、前記荷物箱アセンブリ(502)をロックし、ロック解除し、開け、又は閉じることのうちの1以上に関与するように、前記センサが構成されている、条項1に記載の荷物箱アセンブリ(502)。
条項3
前記センサが、検出範囲内の物体の存在を検出するように構成された近接センサを含む、条項1に記載の荷物箱アセンブリ(502)。
条項4
前記センサが、検出範囲内の運動を検出するように構成された運動センサを含む、条項1に記載の荷物箱アセンブリ(502)。
条項5
前記荷物箱アセンブリ(502)をロックし、ロック解除し、閉じ、又は開けることのうちの1以上のために接触されるように構成された、少なくとも1つのタッチセンサを更に備える、条項1に記載の荷物箱アセンブリ(502)。
条項6
1以上の外側発光要素を更に備え、前記1以上の外側発光要素が、前記荷物箱アセンブリ(502)の現在の状態を示す光を放射するように構成されている、条項1に記載の荷物箱アセンブリ(502)。
条項7
前記荷物箱アセンブリ(502)の荷物保持室を照らすように構成された、1以上の内側発光要素を更に備える、条項1に記載の荷物箱アセンブリ(502)。
条項8
前記1以上の内側発光要素が、前記荷物箱アセンブリ(502)の前記荷物保持室内に配置されている、条項7に記載の荷物箱アセンブリ(502)。
条項9
前記1以上の内側発光要素が、前記荷物箱アセンブリ(502)が開いた位置にあるときに前記荷物保持室を照らすように構成され、前記1以上の内側発光要素が、前記荷物箱アセンブリ(502)が閉じた位置にあるときに起動解除される、条項7に記載の荷物箱アセンブリ(502)。
条項10
前記1以上の内側発光要素が、前記荷物箱アセンブリ(502)が開くに従って徐々に強度を増す光を放射し、前記1以上の内側発光要素が、前記荷物箱アセンブリ(502)が閉じるに従って徐々に減衰する光を放射する、条項7に記載の荷物箱アセンブリ(502)。
条項11
前記荷物箱アセンブリ(502)の位置を検出するように構成された、箱位置センサを更に備える、条項1に記載の荷物箱アセンブリ(502)。
条項12
前記荷物箱アセンブリ(502)の重量を検出するように構成された、重量センサを更に備える、条項1に記載の荷物箱アセンブリ(502)。
条項13
前記ラッチ(350)が、1以上のラッチング機構(400)と動作可能に接続されている、条項1に記載の荷物箱アセンブリ(502)。
条項14
前記センサ及び前記ラッチ(350)と通信する、荷物箱制御ユニット(508)を更に備える、条項1に記載の荷物箱アセンブリ(502)。
条項15
前記センサが、動作上の健全性又は状態に関するデータを含むレポート信号を出力するように構成されている、条項1に記載の荷物箱アセンブリ(502)。
条項16
前記センサが、前記荷物箱アセンブリ(502)の外面に取り付けられている、条項1に記載の荷物箱アセンブリ(502)。
条項17
前記センサが、前記ラッチ(350)に近接している、条項1に記載の荷物箱アセンブリ(502)。
条項18
前記ラッチ(350)又は前記センサが接触されることなしに、前記荷物箱アセンブリ(502)をロックし、ロック解除し、開け、閉じることに関与するように、前記センサが構成されている、条項1に記載の荷物箱アセンブリ(502)。
条項19
前方端パネルと後方端パネルに連結された前パネルを有するバケットを更に備え、荷物保持室が、少なくとも部分的に、前記前パネル、前記前方端パネル、及び前記後方端パネルの間で画定されている、条項1に記載の荷物箱アセンブリ(502)。
条項20
前記前パネルが、湾曲した外面を有するアーチ形パネルを含む、条項19に記載の荷物箱アセンブリ(502)。
条項21
荷物箱アセンブリ(502)を操作する方法であって、
前記荷物箱アセンブリ(502)を選択的にロック及びロック解除するように構成されたラッチ(350)をセンサと通信可能に接続すること、及び
前記ラッチ(350)又は前記センサが接触されることなしに、前記荷物箱アセンブリ(502)をロックし、ロック解除し、開け、又は閉じることのうちの1以上に前記センサを関与させることを含む、方法。
条項22
前記関与させることが、前記ラッチ(350)又は前記センサが接触されることなしに、前記荷物箱アセンブリ(502)をロックし、ロック解除し、開け、閉じることに前記センサを関与させることを含む、条項21に記載の方法。
条項23
前記関与させることが、近接センサによって検出範囲内の物体の存在を検出することを含む、条項21に記載の方法。
条項24
前記関与させることが、運動センサによって検出範囲内の運動を検出することを含む、条項21に記載の方法。
条項25
前記荷物箱アセンブリ(502)をロックし、ロック解除し、閉じ、又は開けることのうちの1以上のために接触されるように構成された、少なくとも1つのタッチセンサを使用することを更に含む、条項21に記載の方法。
条項26
1以上の外側発光要素から、前記荷物箱アセンブリ(502)の現在の状態を示す光を放射することを更に含む、条項21に記載の方法。
条項27
1以上の内側発光要素を使用して、前記荷物箱アセンブリ(502)の荷物保持室を照らすことを更に含む、条項21に記載の方法。
条項28
前記1以上の内側発光要素を使用することが、
前記荷物箱アセンブリ(502)が開いた位置にあるときに、前記1以上の内側発光要素を用いて前記荷物保持室を照らすこと、及び
前記少なくとも1つの荷物箱アセンブリ(502)が閉じた位置にあるときに、前記1以上の内側発光要素を起動解除することを含む、条項27に記載の方法。
条項29
前記1以上の内側発光要素から、前記荷物箱アセンブリ(502)が開くに従って徐々に強度を増す光を放射すること、及び
前記1以上の内側発光要素から、前記荷物箱アセンブリ(502)が閉じるに従って徐々に減衰する光を放射することを更に含む、条項27に記載の方法。
条項30
前記センサによって、動作上の健全性又は状態に関するデータを含むレポート信号を出力することを更に含む、条項21に記載の方法。
【0133】
上述されたように、本開示の特定の実施形態は、個人によって接触されることなしに開けたり閉じたりすることが可能な荷物箱アセンブリを提供する。本開示の特定の実施形態は、飛行乗務員によって制御され得る荷物箱アセンブリを提供する。本開示の特定の実施形態は、離陸、着陸、及び乱気流の間などの、飛行中の限定された期間において、乗客が荷物箱アセンブリを開けることを妨げるシステム及び方法を提供する。
【0134】
本開示の実施形態の説明のために、上部、底部、下方、中央、横方向、水平、垂直、前方などの空間及び方向に関する様々な語が用いられる場合があるが、そのような語は図面で示す方向に対するものとして用いられているにすぎないことを理解されたい。向きを、反転させる、回転させる、又はそうでなければ、上部が下部に、また下部が上部になるように、また水平が垂直になる等のように変化させることができる。
【0135】
本明細書で使用する、タスク又は工程を実施する「ように構成される」構造、限定事項、又は要素は、特にタスク又は工程に対応するように、構造的に形成、構成、又は適合されている。明確さのため、及び誤解を避けるために、タスク又は工程を実施するために変更可能であるに過ぎない対象物は、本明細書で使用するタスク又は工程を実施する「ように構成」されてはいない。
【0136】
上記の説明は、限定ではなく、例示を意図するものであることを理解するべきである。例えば、上述の実施形態(及び/又はそれらの態様)は、互いに組み合わせて使用することができる。加えて、本開示の様々な実施形態の範囲から逸脱することなく、特定の状況又は材料に適応させるために、本開示の様々な実施形態の教示に多数の改変を加えることが可能である。本明細書に記載の材料の形状寸法及びタイプは、本開示の様々な実施形態のパラメータを規定することを意図しているが、これらの実施形態は限定的なものではなく例示的な実施形態である。本発明を精査することにより、当業者には他の多くの実施形態が明らかであろう。本開示の様々な実施形態の範囲は、添付の特許請求の範囲、並びに、かかる特許請求の範囲が認められる均等物の全範囲を参照して決定されるべきである。添付の特許請求の範囲において、「含む(including)」及び「そこにおいて(in which)」という語は、それぞれ、「備える(comprising)」及び「そこで(wherein)」という語の明白な同義語として使用される。また、「第1」「第2」及び「第3」等の語は単に符号として使用され、それらの対象物に数的要件を課すことを意図するものではない。更に、以下の特許請求の範囲の限定は、ミーンズ・プラス・ファンクション書式で記述されておらず、かかる特許請求の範囲の限定が、更なる構造のない機能の記述が後続する「のための手段(means for)」という言い回しを明示的に使用しない限り、米国特許法第112条(f)に基づいて解釈されるべきではない。
【0137】
ここに記載した説明では、ベストモードを含む本開示の様々な実施形態を開示し、且つ当業者が任意のデバイス又はシステムの作成及び使用、並びに組込まれた任意の方法の実行を含め、本開示の様々な実施形態を実施することを可能にするために実施例を使用している。本開示の様々な実施形態の特許性の範囲は、特許請求の範囲によって規定され、当業者が想起する他の実施例を含み得る。かかる他の実施例は、実施例が特許請求の範囲の文言と相違しない構造要素を有する場合、又は、実施例が、特許請求の範囲の文言とごくわずかな相違しかない同等の構造要素を含む場合、特許請求の範囲内であることが意図される。
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