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特許7169852拒絶容器を有する放射線製品検査システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-02
(45)【発行日】2022-11-11
(54)【発明の名称】拒絶容器を有する放射線製品検査システム
(51)【国際特許分類】
   G01N 23/04 20180101AFI20221104BHJP
   G21K 5/10 20060101ALI20221104BHJP
【FI】
G01N23/04
G21K5/10 C
【請求項の数】 15
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2018209563
(22)【出願日】2018-11-07
(65)【公開番号】P2019113531
(43)【公開日】2019-07-11
【審査請求日】2021-09-09
(31)【優先権主張番号】17202287.3
(32)【優先日】2017-11-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】301005511
【氏名又は名称】メトラー―トレド,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100120112
【氏名又は名称】中西 基晴
(74)【代理人】
【識別番号】100167243
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 充
(72)【発明者】
【氏名】カミル・カミンスキ
(72)【発明者】
【氏名】イヴァナ・ナヌート
【審査官】清水 靖記
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-275450(JP,A)
【文献】特開2001-031170(JP,A)
【文献】特開2003-227804(JP,A)
【文献】特開平11-183407(JP,A)
【文献】特開2007-033403(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 23/00 - G01N 23/2276
G21K 1/00 - G21K 7/00
G01B 15/00 - G01B 15/08
A61B 6/00 - A61B 6/14
B65G 15/00 - B65G 15/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
放射線検査システム(1)であって、
支持構造(4)と、
筐体キャビネット(5)と
を備え、
前記筐体キャビネット(5)は、
送り込み開口(8)と送り出し開口(26)とを有し、
内部が送り込み区画(11)と検査区画(12)と送り出し区画(13)とに分割され、
コンベアベッド(35)によって支持されるとともに張力機構(32)によってテンションがかけられた状態に保持されるローラ(27,28,29,30)のまわりを閉ループでコンベアベルト(10)が延在し、
前記コンベアベルトループ(10)の移送部(21)が、前記送り込み区画(11)と前記検査区画(12)と前記送り出し区画(13)とを通って移送経路に沿って検査対象物(6)を移送するように機能し、
前記コンベアベルトループ(10)の戻り部(22)が、前記送り出し開口(26)から前記移送部(21)の下方を延在して、前記送り込み開口(8)に戻り、
拒絶機構(40)が、
前記送り出し区画(13)に配置され、
拒絶される物体を前記コンベアベルト(10)から拒絶容器(14)内へ移動させるように機能し、
前記拒絶容器(14)は、前記コンベアベルト(10)の一方側に対して横方向に前記筐体キャビネット(5)から横向きに突出する、前記送り出し区画(13)の拡張された部分として構成され、
前記筐体キャビネット(5)は、前記コンベアベルト(10)の清掃、修理および交換のためのアクセスを可能にするために、コンベアアクセスドア(19)を有する少なくとも1つのコンベアアクセス開口(43)を備え、
前記筐体キャビネット(5)および前記コンベアベッド(35)は、前記コンベアベルト(10)の一方側に対して横方向の前記放射線システム(1)の後側(3)において、前記支持構造(4)に接続され、該支持構造(4)によって支持され、一方、前記筐体キャビネット(5)および前記コンベアベッド(35)は、前記コンベアベルト(10)の反対側にある前記放射線システム(1)の前側(2)において、前記支持構造(4)とは離れており、
前記拒絶容器(14)および前記コンベアアクセス開口(43)は、両方とも、前記前側に配置され、
前記拒絶容器(14)は、拒絶容器上部(15)と拒絶容器下部(16)とに分割され、
前記拒絶容器上部(15)および前記拒絶容器下部(16)は、分離隙間(17)に沿って互いから分離され、
前記分離隙間(17)は、前記コンベアベルトループ(10)の前記移送部(21)の高さのところに配置され、前記送り出し開口(26)から前記コンベアアクセス開口(43)まで途切れずに延在し、次いで、前記コンベアアクセス開口(43)が前記送り込み開口(8)内に途切れずに延在し、その結果、前記コンベアアクセスドア(19)が開かれて前記張力機構(32)が解放された後に、前記コンベアベルト(10)は、前記分離隙間(17)と前記コンベアアクセス開口(43)とを通って前記コンベアベルトループ(10)の前記移送部(21)を前に摺動させて出すことによって、また、前記コンベアベルトループ(10)の前記戻り部(22)を前記拒絶容器下部(16)のまわりで滑らせることによって、前記筐体キャビネット(5)から取り出すことができる
放射線検査システム。
【請求項2】
請求項1に記載の放射線検査システム(1)であって、
前記分離隙間(17)は、前記コンベアベルト(10)の前記移送部(21)から離れる方向に下方に向けた傾斜を有するように構成される
放射線検査システム。
【請求項3】
請求項2に記載の放射線検査システム(1)であって、
前記傾斜の角度は、水平から8°以上、10°以下のオーダーを有する
放射線検査システム。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の放射線検査システム(1)であって、
前記コンベアアクセスドア(19)は、ヒンジ式フラップとして構成され、
前記ヒンジ式フラップは、前記コンベアベルトの前記移送部(21)の高さのところに、前記フラップの下側縁部に沿って配置された実質的に水平なヒンジ軸を有し、
前記ヒンジ式フラップは、前記ヒンジ式フラップが前記筐体キャビネット(5)と同一平面になり、それによって、前記アクセス開口(43)を閉じてシールする閉位置と、前記コンベアベルトループ(10)の前記移送部(21)が前記分離隙間(17)と前記コンベアアクセス開口(43)とを通って前へ滑り出すことができる少なくとも1つの開位置と、の間で旋回するように構成された
放射線検査システム。
【請求項5】
請求項4に記載の放射線検査システム(1)であって、
前記コンベアアクセスドア(19)の前記ヒンジは、任意の所望の旋回角度で固定された前記コンベアアクセスドア(19)を保持することができるトルクヒンジとして構成された
放射線検査システム。
【請求項6】
請求項4に記載の放射線検査システム(1)であって、
前記コンベアアクセスドア(19)は、前記分離隙間(17)に略平行な第1の開位置において前記コンベアアクセスドア(19)を係止させるスナップ式戻り止め装置を備える
放射線検査システム。
【請求項7】
請求項6に記載の放射線検査システム(1)であって、
前記コンベアアクセスドア(19)は、前記第1の開位置を越えて、前記ヒンジから実質的に鉛直方向下向きに垂下する第2の開位置まで旋回されることができる
放射線検査システム。
【請求項8】
請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の放射線検査システム(1)であって、
前記X線検査システム(1)のサブアセンブリおよび構成要素は、前面から見て左から右へ前記検査対象物が移動するX線検査システム、または、前記物体が右から左へ移動するX線検査システムに組み立てられるように等しく適用されるように構成される
放射線検査システム。
【請求項9】
請求項1ないし請求項8のいずれか一項に記載の放射線検査システム(1)であって、
前記拒絶機構(40)は、
プッシュラム(41)を有する並進プッシャ機構(40)、
オーバーヘッド軸上を枢動する拭きフラップを有する拭き機構、
拒絶される物体を前記コンベヤベルトから前記拒絶容器内へ吹き飛ばすためのエアブラスター、または、
到着する物体を前記拒絶容器(14)へ再度方向付けるために前記移送経路内へ移動されるデフレクタスイッチフラップ
である
放射線検査システム。
【請求項10】
請求項1ないし請求項9のいずれか一項に記載の放射線検査システム(1)であって、
前記拒絶容器下部(16)は、過充填警告センサを備え、
前記過充填警告センサは、
前記分離隙間(17)の近傍で前記拒絶容器下部(16)の内部に位置する発光体と、
前記拒絶容器下部(16)の直径の反対位置に位置する光反射器と
を備え、
前記拒絶される物体が前記拒絶容器下部(16)内に十分に高く積み上がったときに、前記発光体によって放出され、前記反射器によって反射された光線が、遮られた状態に留まり、それによって、前記過充填警告センサに過充填警告信号を生成させる
放射線検査システム。
【請求項11】
請求項10に記載の放射線検査システム(1)であって、
前記過充填警告センサは、拒絶確認センサとして追加的に使用され、
前記拒絶容器下部(16)内に落ちる拒絶物に起因する前記光線の一時的な遮りが、前記過充填警告センサに拒絶確認信号を生成させ、
前記拒絶機構の作動に続いて確認信号または過充填信号が存在しないことは、前記拒絶機構の異常または前記警告センサの故障を表す
放射線検査システム。
【請求項12】
請求項1ないし請求項11のいずれか一項に記載の放射線検査システム(1)であって、
X線発生器(36)が、前記コンベアベルト(10)の前記移送部(21)の上方で前記検査区画(12)内に配置され、
X線センサ(38)が、前記コンベアベルト(10)の前記移送部(21)の下方に配置される
放射線検査システム。
【請求項13】
請求項12に記載の放射線検査システム(1)であって、
前記コンベアアクセスドア(19)は、前記X線発生器(36)と電気的にインターロックされ、それによって、前記コンベアアクセスドア(19)がその閉位置にないときに前記X線発生器(36)への電力が遮断される
放射線検査システム。
【請求項14】
請求項12または請求項13に記載の放射線検査システム(1)であって、
前記拒絶容器下部(16)は、前記X線発生器(36)と電気的にインターロックされた解放可能な係止装置(18)によって前記筐体キャビネット(5)または前記コンベアベッド(35)に取り付けられ、それによって、例えば拒絶される物体を前記拒絶容器下部から取り出して空にするために前記拒絶容器下部が取り除かれたときに前記X線発生器(36)への電力が遮断される
放射線検査システム。
【請求項15】
請求項12ないし請求項14のいずれか一項に記載の放射線検査システム(1)であって、
前記拒絶容器下部は、前記X線発生器(36)と電気的にインターロックされた引き出し、または、正面のアクセスドアを有する
放射線検査システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本発明は、インライン放射線検査器具、すなわち、典型的には、製造ラインおよび梱包ラインにおいて物体を検査するために使用されるシステムの分野に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]食品製品および医薬製品において異物および汚染物質を検出するのに使用される放射線スキャナシステムは、公知の最新技術に属する。設備の近傍で人員を保護するために、この種のスキャナシステムにおける放射線は、送り込み区画と放射線検査区画と送り出し区画とに分割され得る筐体キャビネット内に収容される必要がある。ベルトコンベア(これは、通常、システムの一部分であり、筐体キャビネット内に配置される)は、送り込み区画を通り、放射線検査区画を通り、そして、送り出し区画を通って、到達物を運ぶ。放射線検査区画において、X線発生器が、コンベヤベルトの上方のある距離のところに配置され、一方、放射線検出器が、コンベアベルトの頂部の直下に、すなわち、コンベヤベルトループの前進部分と戻り部分との間で鉛直方向に配置される。したがって、コンベヤベルト上を移動する物体は、ベルトの上方の放射線発生器からの放射線によって横切られ、物体およびベルトによって伝達される放射線は、ベルトの頂部の下方の放射線検出器によって受け取られる。
【0003】
[0003]そのようなシステムは、通常、拒絶機構を備えているか、拒絶機構に動作可能に接続される。この拒絶機構は、放射線検査区画の下流に配置され、異物または汚染物質を含んでいると見出された物体を取り除くように機能し、その結果、ラインの下流方向に連続する物体の流れには許容可能な物体のみが含まれる。拒絶機構は、拒絶される物体をコンベアベルトから拒絶容器内へ移動させる。拒絶容器には、さらなる調査、廃棄、または、他の特別な処理のためにそれらが収集される。
【0004】
[0004]コンベアベルトは、典型的には、可撓性を有するポリマー材料から形成されている。それは、清掃のために容易にアクセス可能でなければならず、また、メンテナンスおよび交換のために撤去および再設置が容易でなければならない。ベルトは、継ぎ目のない閉じられたループ構成を有しているので、容易な撤去および再設置のための要件は、先行技術の公知のデザインにおいて解決されてきた何らかのデザインチャレンジをもたらす。
【0005】
[0005]例えば、日本国特許第3867209号で提案されているコンベアベルトの構成では、各ベルトローラの一端のみが軸受によって支持され、その結果、ベルトローラは、片持ちレバーと比べられ得る。筐体ドアを開けてベルト締め装置を緩めた後、ベルトは、ベルトローラの自由端から引っ張り出され得る。片持ちベルトローラのこのコンセプトに関する領域として、ベルトローラの軸受における交差方向の摩擦力は、各ローラ軸の両端部に軸受を有する従来のベルトコンベアと比べて1桁大きい。このことは、コンベアベルトのそれに応じた頑丈で大規模な片側支持構造において取り付けられなければならないであろう、より大きくより強固な軸受の使用を必要とするであろう。
【0006】
[0006]米国特許第6,512,812号に記載された他の構成では、X線検出器を有するコンベアベルトは、一体型X線検出ユニット、すなわち、筐体キャビネット内のサブアセンブリとして構成される。これは、清掃、メンテナンスまたはベルト交換のために取り出すことができる。
【0007】
[0007]本発明の出願人は、送り込み区画および送り出し区画の両方が、クリーンルーム用に使用される気密室に類似するように構成された放射線検査システムを製造している。送り込み区画への入口、送り込み区画から放射線検査区画までの内部通路、および、放射線検査区画から送り出し区画までの内部通路、ならびに、送り出し区画からの出口は、遮蔽カーテンによって保護される。そのような遮蔽カーテンは、一般的には、放射線遮断成分(例えば、酸化鉛またはタングステン)を含むゴム状材料またはゴムの鉛直方向にスリットを有するシートとして、例えば、挟まれた積層品として、または、分散配置された形態で構成される。遮蔽カーテン全体は、単一のシートからなり得るが、典型的には、カーテンを通る放射線の漏洩が最小化されるように、ぴったりと結合された一対のシートが、1つのシートのスリットが他方のシートのスリットに対してオフセットされた状態で使用される。
【0008】
[0008]説明されたこの種の放射線検査システムでは、拒絶機構は、送り出し区画の内部に便利に配置することができ、拒絶容器は、送り出し区画の拡張された横方向部分として構成され得る。送り出し区画の内部の空間を利用することによって、この構成は、コンパクトな設置面積を有する効率的で場所をとらないレイアウトを可能にする。先行技術に関して上述したように、放射線検査システムのレイアウトは、コンベヤベルトが、清掃のために容易にアクセス可能であり、かつ、メンテナンスおよび交換のために撤去および再設置が容易であるようなものでなければならない。好ましくは、コンベアベルトへのアクセスは、放射線検査システムの前側、すなわち、拒絶容器が位置するとともに排出のために開放されるのと同じ側からであるべきである。特に、放射線検査システムの前側の筐体パネルまたは唯一の筐体ドアを取り除くか、または、開けることによって筐体キャビネットからコンベアベルトを取り出して、ベルトをそのローラから前方方向へ引き出すことが可能であるべきである。
【0009】
[0009]しかしながら、前側への拒絶容器の配置(これは、コンベアベルトの清掃、修理および交換のための好ましいアクセス側でもある)は、上述のレイアウトのコンセプトの実現に対する重大な障害を意味する。拒絶容器は、通常、固定された物理的な障害(これは、ベルト取り外し経路にあり、また、典型的には、放射線漏洩についての規制限度に準拠する必要があるとともに安全な機械的な機械設計の要件を満たす必要がある)に起因して、ベルトを取り外して交換する能力を制限する。その結果、現在の方法にしたがったベルトの取り外しは、拒絶容器アセンブリの反対側から達成されるか、あるいは、拒絶容器アセンブリは、この課題を達成するために、電気的および機械的に接続解除され、取り外されなければならない。後者の方法は、容器の全てまたは一部を物理的に取り外すことを必要とし、それは、機械休止時間および生産性の損失を生じさせる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
[0010]したがって、本発明の目的は、上記の説明のインライン放射線検査システムを提供することである。この場合、コンベアベルトは、清掃、修理およびベルト交換のために、機械のうちの拒絶容器が位置するのと同じ側からアクセス可能である。また、コンベアベルトは、拒絶容器の全てまたは一部を分解する必要なく、筐体キャビネットから取り外し可能である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
[0011]この課題は、独立請求項1にしたがったインライン放射線検査システムによって解決される。本発明の有利な実施形態および詳細な特徴は、従属請求項に記載されている。
【0012】
[0012]インライン放射線検査システムは、支持構造と、筐体キャビネットと、を備えている。筐体キャビネットは、送り込み開口と、送り出し開口と、を有している。筐体キャビネットは、内部が、さらに、送り込み区画と、検査区画と、送り出し区画と、に区画される。コンベアベルトが、複数のローラのまわりに閉ループで延在している。ローラは、コンベヤベッドによって支持され、張力機構によってテンションがかけられた状態に保持される。このループの移送部は、送り込み区画と検査区画と送り出し区画とを通る移送経路に沿って検査対象物を移送するように機能する。このループの戻り部は、移送部の下方を延在して、送り込み区画に戻る。拒絶機構が、送り出し区画に配置され、拒絶された物体をコンベアベルトから拒絶容器内へ移動させるように機能する。拒絶容器は、コンベヤ経路の一方側に対して横方向に延在する送り出し区画の拡張された部分として構成される。筐体キャビネットは、コンベアベルトの清掃、修理および交換のためのアクセスを可能にするために、少なくとも1つの強固に閉めることができるコンベアアクセスドアを有する少なくとも1つのコンベヤアクセス開口を備えている。筐体キャビネットおよびコンベアベッドは、コンベヤベルトの一方側に対して横方向の放射線システムの後側において支持構造によって接続され支持される。一方、筐体キャビネットおよびコンベアベッドは、コンベヤベルトの他方側にある放射線システムの前側において支持構造に対して自由であり、接続されていない。これによって、前側からコンベヤベッドの下方の空間へ障害無くアクセスすることができる。
【0013】
[0013]本発明によれば、拒絶容器およびコンベヤアクセス開口は、両方とも前側に配置され、拒絶容器は、拒絶容器上部と拒絶容器下部とに分割される。拒絶容器上部および拒絶容器下部は、分離隙間に沿って分離される。さらに本発明によれば、分離隙間は、コンベアベルトループの移送部の高さのところに配置され、送り出し開口からコンベヤアクセス開口まで途切れずに延在し、コンベヤアクセス開口は、送り込み開口内へ途切れずに延在する。その結果、コンベアアクセスドアが開かれて張力機構が解放された後、コンベアベルトは、分離隙間およびコンベアアクセス開口を通ってコンベアベルトループの移送部を通過し、拒絶容器下部のまわりでコンベアベルトループの戻り部を通過することによって、筐体キャビネットから取り出すことができる。
【0014】
[0014]上述の解決策は、上述の課題を完全に達成する。分離隙間が送り出し開口からコンベヤアクセス開口まで途切れずに延在し、コンベアアクセス開口が送り込み開口まで途切れずに連続し、一方で、それと同時に、支持構造の構成がコンベヤベッドの下方の空間から拒絶容器下部のまわりで障害のない経路を提供するので、コンベアベルトは、拒絶容器の全てまたは一部を分解することなく、また、放射線検査システムの他の任意の部分を接続解除または撤去する必要なしに、筐体キャビネットの前側に向けてコンベヤベッドから滑り落ちることができる。
【0015】
[0015]好ましくは、分離隙間は、コンベヤベルトから離れる方向に下向きの傾斜を有するように構成される。この傾斜の好ましい角度は、水平から8~10°のオーダーである。下向きの傾斜を有する分離隙間は、分離隙間を通って外部へ逃れる逸脱放射線の可能性を効率的に取り除くことが試験から実験的に見出された。
【0016】
[0016]コンベアアクセスドアは、有利には、コンベアベルトの移送部の高さのところにフラップの下側縁部に沿って配置された実質的に水平方向のヒンジ軸線を有するヒンジ式フラップとして構成される。このヒンジ式フラップは、ヒンジ式フラップが筐体キャビネットに対して同一面上にあり、それによって、アクセス開口を閉じてシールする閉位置と、コンベヤベルトループ移送部が、分離隙間とコンベアアクセス開口とに沿って延在する連続した通路を通って滑ることができる少なくとも1つの開位置と、の間で旋回するように構成される。
【0017】
[0017]好ましい実施形態では、ヒンジは、任意の所望の旋回角度で固定されたコンベアアクセスドアを保持することができるトルクヒンジとして構成される。さらに、コンベアアクセスドアは、コンベアアクセスドアを、分離隙間と略平行な第1の開位置に係止させるスナップ式戻り止め装置を備えていてもよい。
【0018】
[0018]好ましくは、コンベアアクセスドアは、第1の開位置を越えて、ヒンジから実質的に鉛直方向下方に向けて垂下する第2の開位置まで旋回され得る。この第2の開位置は、清掃のために、また、概して、筐体キャビネットの内部に近接アクセスするために、例えば、拒絶機構内で一杯になり得る物体を解放するために、便利である。
【0019】
[0019]本発明の好ましい実施形態では、X線発生器が、コンベアベルトの上方で検査区画に配置され、X線センサが、コンベアベルトの下方に配置される。コンベアアクセスドアは、X線発生器と電気的にインターロックされてもよい。それによって、コンベアアクセスドアがその閉位置にない場合にはX線発生器への電力が遮断される。したがって、放射線検査システムに注意を払う人は、放射線への有害な曝露に対して自動的に保護される。
【0020】
[0020]拒絶容器下部は、好ましくは、X線発生器と電気的にインターロックされる取り外し可能な接続によって、キャビネットまたはコンベアベッドに取り付けられる。それによって、例えば拒絶容器下部から拒絶された物体を取り出して空にするために拒絶容器下部が取り外されたときにX線発生器への電力が遮断される。コンベアアクセスドアについての電気的なインターロックに類似して、拒絶容器下部のインターロックは、同様に、放射線への有害な曝露に対する保護手段である。代替的に、拒絶容器下部は、X線発生器と電気的にインターロックされる正面アクセスドアまたは引き出しを有していてもよい。
【0021】
[0021]本発明の放射線検査システムの好ましい実施形態では、筐体キャビネット、支持構造、コンベアベッドおよび拒絶容器を含む全ての主要構成部品は、検査対象物が正面視に対して左から右へ移動する放射線検査システム、または、物体が右から左へ移動する放射線検査システムに組み立てられるように等しく構成される。
【0022】
[0022]本発明の好ましい実施形態における拒絶機構は、例えば、プッシュラムを有する並進プッシャ機構、オーバーヘッド軸上を枢動するスイーパーフラップを有するスイーパー機構、拒絶される物体をコンベアベルトから拒絶容器内へ吹き飛ばすエアブラスター、または、到達した物体を拒絶容器へ再度方向付けるために移送経路内へ移動されるデフレクタスイッチフラップであってもよい。
【0023】
[0023]有利には、拒絶容器下部は、拒絶容器下部のリムの近傍に位置する発光体/センサと、拒絶容器下部の直径方向の反対位置のところに位置する反射器と、を有する過充填警告センサを備えている。拒絶される物体が拒絶容器下部内で十分な高さに積み上がると、光線が遮られた状態に維持される。これは、過充填警告センサに過充填警告信号を生成させる。
【0024】
[0024]さらに、過充填警告センサは、拒絶確認センサとしても採用され得る。拒絶容器下部内に落ちる拒絶物は、光線の一時的な遮りを生じさせる。これは、過充填警告センサに拒絶確認信号を生成させる。拒絶機構の作動に続いて確認信号が存在しないことは、拒絶機構の詰まりなどの異常を表し得る。
【0025】
[0025]本明細書で説明される放射線検査システムは、有利には、X線検査システムとして構成される。勿論、本明細書に提示される検査システムは、X線放射に限らず、異なる波長の他の放射線発生器とともに使用されてもよい。
【0026】
[0026]本発明によるインライン放射線検査システムは、図面に概略的に示される実施形態を通じて以下に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】[0026]コンベヤアクセスドアが閉じられた状態の本発明のインラインX線システムを斜視図で示している。
図2】コンベア移送経路の中心線に沿った鉛直切断面における図1のインラインX線システムの縦断面図を表している。
図3】コンベヤアクセスドアが、コンベアベルトを取り外し/交換するために第1の開位置まで下げられた状態の図1のインラインX線システムを示している。
【発明を実施するための形態】
【0028】
[0027]システム部品およびそれらのそれぞれの機能の総括を提供するために、本発明によるインラインX線システム1が図1に示されている。本文脈で参照するために、インラインX線システム1の前側および後側は、それぞれ、矢印2,3によって定義される。インラインX線システム1は、支持構造4と、筐体キャビネット5と、を備えている。検査されるべき物体6が、矢印7で示される方向にインラインX線システム1に入り、第1の放射線遮蔽カーテン9を有する送り込み開口8を通過する。筐体キャビネット5の内部において、物体6は、コンベアベルト10上を移送される。コンベアベルト10は、第1の放射線遮蔽カーテン9の下方に見える。筐体キャビネットの全体レイアウトは、送り込み区画11と、X線発生器をその突出した頂部に収容する検査区画12と、送り出し区画13と、送り出し区画13の前側に配置された拒絶容器14と、に分割される。拒絶容器14は、分離隙間17に沿って、拒絶容器上部15と拒絶容器下部16とに分割される。係止装置18は、拒絶容器下部16を固定し、拒絶容器下部16が、空にするために取り出されたときに、X線発生器36(図2参照)への電力を自動的に遮断する。コンベアアクセスドア19(ここでは、その閉位置に示されている)は、筐体キャビネット4の前側の残りの全体幅にわたって、この図で、拒絶容器14の右へ延在している。インラインX線検査システム1の機能部の全てを取り囲む筐体キャビネット5は、インラインX線検査システム1の後側3のみで支持構造4に接続され、支持構造4によって支持される。これによって、前側から筐体キャビネット5の下方の空隙20への障害のないアクセスが可能になる。
【0029】
[0028]図2は、コンベア移送経路の中心線に沿った鉛直切断面における縦断面での図1のインラインX線システム1を示している。この図での検査対象物6についての移送方向は、矢印7で示されるように、右から左である。送り込み開口8のところで第1の放射線遮蔽カーテン9を通って入ると、検査対象物6は、送り込み区画11、第2の放射線遮蔽カーテン23、検査区画12、第3の放射線遮蔽カーテン24、送り出し区画13、および、送り出し開口26のところの第4の放射線遮蔽カーテン25を通って、コンベアベルト10の水平方向移送部21によって運ばれる。ループの戻り部22は、移送部21の下方を延在して、送り込み開口8に戻る。コンベアベルト10は、エンドローラ27,28、駆動モータ31に連結された駆動ローラ29、および、テンションローラ30のまわりを閉ループで延在する。テンションローラ30は、模式的に示された液圧ベルト張力調節装置33を有するようにここでは示される張力機構32の一部である。図示される作動状態では、張力機構32は、コンベアベルト10の所定量のテンションを維持するように機能する。解放状態(ここでは図示せず)では、張力機構32は、旋回軸34を中心としてベルト解放位置まで円形の矢印44の方向に回転される。ベルト解放位置では、コンベアベルト10は、ベルトの取り外しまたは交換のために完全に緩んだ状態にある。ベルトローラ27,28,29,30、駆動モータ31および張力機構32は、コンベアベッド35、すなわち、コンベアベルト10の水平方向移送部21の下方に向けて延在する三角形のアセンブリによって支持される。X線発生器36は、コンベアベルト10の水平方向移送部21の上方で検査区画12内に配置される。X線発生器36は、扇形のラミナービーム37(この図では、鉛直方向の線としてのみ見える)を放出する。ラミナービーム37は、検査対象物6とコンベアベルト10の移送部21とを横切り、X線センサ38によって受け取られる。X線センサ38は、コンベアベルト10の水平方向移送部21の下方に配置される。プッシャ41を有する拒絶機構40が、送り出し区画13に配置され、拒絶される物体をコンベアベルトの移送部21から拒絶容器14(図1参照)内へ移動させるように機能する。
【0030】
[0029]図3は、第1の開位置にコンベアアクセスドア19を有し、その結果、コンベアアクセス開口43を通じて送り込み区画11および検査区画12の内部を見ることができるインラインX線検査システム1を示している。この図は、同じ参照符号を有する、図1および図2に既に示されている要素のほとんどの斜視図を提供しており、したがって、再度説明はしない。コンベアアクセスドア19の内側上に置かれた追加的な放射線シールド42は、検査区画12の前側で、追加的な放射線バリアを提供する。分離隙間17は、下向きの傾斜(水平方向から約8~10°)でコンベアベルト10から離れる方向に傾いている。本明細書で上述したように、下向きの傾斜を有する分離隙間17によって、分離隙間17を通って外部へ逃れる逸脱X線の可能性が効果的に取り除かれる。X線システム1の送り出し側(見る人から離れる方向を向いており、図面では見えていない)において、また、ニア側において、すなわち、コンベアアクセスドア19に向けて、分離隙間17は、コンベアベルト10の水平方向移送部21の前側縁部に向けて開口している。このため、コンベアアクセスドア19が開いた状態で、張力機構32が解放された後、コンベアベルト10は、分離隙間17を通り、アクセス開口43を通ってコンベアベルト10の移送部21を通過させることにより、また、コンベアベルトループ10の緩んだ戻り部22を拒絶容器下部16のまわりで空隙20から外部へ通過させることによって、コンベアベルト10を筐体キャビネット5から取り出すことができる。
<付記>
[形態1]
放射線検査システム(1)であって、
支持構造(4)と、
筐体キャビネット(5)と
を備え、
前記筐体キャビネット(5)は、
送り込み開口(8)と送り出し開口(26)とを有し、
内部が送り込み区画(11)と検査区画(12)と送り出し区画(13)とに分割され、
コンベアベッド(35)によって支持されるとともに張力機構(32)によってテンションがかけられた状態に保持されるローラ(27,28,29,30)のまわりを閉ループでコンベアベルト(10)が延在し、
前記コンベアベルトループ(10)の移送部(21)が、前記送り込み区画(11)と前記検査区画(12)と前記送り出し区画(13)とを通って移送経路に沿って検査対象物(6)を移送するように機能し、
前記コンベアベルトループ(10)の戻り部(22)が、前記送り出し開口(26)から前記移送部(21)の下方を延在して、前記送り込み開口(8)に戻り、
拒絶機構(40)が、
前記送り出し区画(13)に配置され、
拒絶される物体を前記コンベアベルト(10)から拒絶容器(14)内へ移動させるように機能し、
前記拒絶容器(14)は、前記コンベアベルト(10)の一方側に対して横方向に前記筐体キャビネット(5)から横向きに突出する、前記送り出し区画(13)の拡張された部分として構成され、
前記筐体キャビネット(5)は、前記コンベアベルト(10)の清掃、修理および交換のためのアクセスを可能にするために、コンベアアクセスドア(19)を有する少なくとも1つのコンベアアクセス開口(43)を備え、
前記筐体キャビネット(5)および前記コンベアベッド(35)は、前記コンベアベルト(10)の一方側に対して横方向の前記放射線システム(1)の後側(3)において、前記支持構造(4)に接続され、該支持構造(4)によって支持され、一方、前記筐体キャビネット(5)および前記コンベアベッド(35)は、前記コンベアベルト(10)の反対側にある前記放射線システム(1)の前側(2)において、前記支持構造(4)とは離れており、
前記拒絶容器(14)および前記コンベアアクセス開口(43)は、両方とも、前記前側に配置され、
前記拒絶容器(14)は、拒絶容器上部(15)と拒絶容器下部(16)とに分割され、
前記拒絶容器上部(15)および前記拒絶容器下部(16)は、分離隙間(17)に沿って互いから分離され、
前記分離隙間(17)は、前記コンベアベルトループ(10)の前記移送部(21)の高さのところに配置され、前記送り出し開口(26)から前記コンベアアクセス開口(43)まで途切れずに延在し、次いで、前記コンベアアクセス開口(43)が前記送り込み開口(8)内に途切れずに延在し、その結果、前記コンベアアクセスドア(19)が開かれて前記張力機構(32)が解放された後に、前記コンベアベルト(10)は、前記分離隙間(17)と前記コンベアアクセス開口(43)とを通って前記コンベアベルトループ(10)の前記移送部(21)を前に摺動させて出すことによって、また、前記コンベアベルトループ(10)の前記戻り部(22)を前記拒絶容器下部(16)のまわりで滑らせることによって、前記筐体キャビネット(5)から取り出すことができる
放射線検査システム。
[形態2]
形態1に記載の放射線検査システム(1)であって、
前記分離隙間(17)は、前記コンベアベルト(10)の前記移送部(21)から離れる方向に下方に向けた傾斜を有するように構成される
放射線検査システム。
[形態3]
形態2に記載の放射線検査システム(1)であって、
前記傾斜の角度は、水平から8°以上、10°以下のオーダーを有する
放射線検査システム。
[形態4]
形態1ないし形態3のいずれか一項に記載の放射線検査システム(1)であって、
前記コンベアアクセスドア(19)は、ヒンジ式フラップとして構成され、
前記ヒンジ式フラップは、前記コンベアベルトの前記移送部(21)の高さのところに、前記フラップの下側縁部に沿って配置された実質的に水平なヒンジ軸を有し、
前記ヒンジ式フラップは、前記ヒンジ式フラップが前記筐体キャビネット(5)と同一平面になり、それによって、前記アクセス開口(43)を閉じてシールする閉位置と、前記コンベアベルトループ(10)の前記移送部(21)が前記分離隙間(17)と前記コンベアアクセス開口(43)とを通って前へ滑り出すことができる少なくとも1つの開位置と、の間で旋回するように構成された
放射線検査システム。
[形態5]
形態4に記載の放射線検査システム(1)であって、
前記コンベアアクセスドア(19)の前記ヒンジは、任意の所望の旋回角度で固定された前記コンベアアクセスドア(19)を保持することができるトルクヒンジとして構成された
放射線検査システム。
[形態6]
形態4に記載の放射線検査システム(1)であって、
前記コンベアアクセスドア(19)は、前記分離隙間(17)に略平行な第1の開位置において前記コンベアアクセスドア(19)を係止させるスナップ式戻り止め装置を備える
放射線検査システム。
[形態7]
形態6に記載の放射線検査システム(1)であって、
前記コンベアアクセスドア(19)は、前記第1の開位置を越えて、前記ヒンジから実質的に鉛直方向下向きに垂下する第2の開位置まで旋回されることができる
放射線検査システム。
[形態8]
形態1ないし形態7のいずれか一項に記載の放射線検査システム(1)であって、
前記X線検査システム(1)のサブアセンブリおよび構成要素は、前面から見て左から右へ前記検査対象物が移動するX線検査システム、または、前記物体が右から左へ移動するX線検査システムに組み立てられるように等しく適用されるように構成される
放射線検査システム。
[形態9]
形態1ないし形態8のいずれか一項に記載の放射線検査システム(1)であって、
前記拒絶機構(40)は、
プッシュラム(41)を有する並進プッシャ機構(40)、
オーバーヘッド軸上を枢動する拭きフラップを有する拭き機構、
拒絶される物体を前記コンベヤベルトから前記拒絶容器内へ吹き飛ばすためのエアブラスター、または、
到着する物体を前記拒絶容器(14)へ再度方向付けるために前記移送経路内へ移動されるデフレクタスイッチフラップ
である
放射線検査システム。
[形態10]
形態1ないし形態9のいずれか一項に記載の放射線検査システム(1)であって、
前記拒絶容器下部(16)は、過充填警告センサを備え、
前記過充填警告センサは、
前記分離隙間(17)の近傍で前記拒絶容器下部(16)の内部に位置する発光体と、
前記拒絶容器下部(16)の直径の反対位置に位置する光反射器と
を備え、
前記拒絶される物体が前記拒絶容器下部(16)内に十分に高く積み上がったときに、前記発光体によって放出され、前記反射器によって反射された光線が、遮られた状態に留まり、それによって、前記過充填警告センサに過充填警告信号を生成させる
放射線検査システム。
[形態11]
形態10に記載の放射線検査システム(1)であって、
前記過充填警告センサは、拒絶確認センサとして追加的に使用され、
前記拒絶容器下部(16)内に落ちる拒絶物に起因する前記光線の一時的な遮りが、前記過充填警告センサに拒絶確認信号を生成させ、
前記拒絶機構の作動に続いて確認信号または過充填信号が存在しないことは、前記拒絶機構の異常または前記警告センサの故障を表す
放射線検査システム。
[形態12]
形態1ないし形態11のいずれか一項に記載の放射線検査システム(1)であって、
X線発生器(36)が、前記コンベアベルト(10)の前記移送部(21)の上方で前記検査区画(12)内に配置され、
X線センサ(38)が、前記コンベアベルト(10)の前記移送部(21)の下方に配置される
放射線検査システム。
[形態13]
形態12に記載の放射線検査システム(1)であって、
前記コンベアアクセスドア(19)は、前記X線発生器(36)と電気的にインターロックされ、それによって、前記コンベアアクセスドア(19)がその閉位置にないときに前記X線発生器(36)への電力が遮断される
放射線検査システム。
[形態14]
形態12または形態13に記載の放射線検査システム(1)であって、
前記拒絶容器下部(16)は、前記X線発生器(36)と電気的にインターロックされた解放可能な係止装置(18)によって前記筐体キャビネット(5)または前記コンベアベッド(35)に取り付けられ、それによって、例えば拒絶される物体を前記拒絶容器下部から取り出して空にするために前記拒絶容器下部が取り除かれたときに前記X線発生器(36)への電力が遮断される
放射線検査システム。
[形態15]
形態12ないし形態14のいずれか一項に記載の放射線検査システム(1)であって、
前記拒絶容器下部は、前記X線発生器(36)と電気的にインターロックされた引き出し、または、正面のアクセスドアを有する
放射線検査システム。
【符号の説明】
【0031】
1…放射線検査システム
2…前側
3…後側
4…支持構造
5…筐体キャビネット
6…物体、検査対象物
7…移動方向
8…送り込み開口
9…第1の放射線遮蔽カーテン
10…コンベアベルト、コンベアベルトループ
11…送り込み区画
12…検査区画
13…送り出し区画
14…拒絶容器
15…拒絶容器上部
16…拒絶容器下部
17…分離隙間
18…係止装置
19…コンベアアクセスドア
20…空隙
21…コンベアベルトループの移送部
22…コンベアベルトループの戻り部
23…第2の放射線遮蔽カーテン
24…第3の放射線遮蔽カーテン
25…第4の放射線遮蔽カーテン
26…送り出し開口
27,28…エンドローラ
29…駆動ローラ
30…テンションローラ
31…駆動モータ
32…張力機構
33…液圧ベルト張力調節装置
34…旋回軸
35…コンベアベッド
36…X線発生器
37…扇側ラミナーX線ビーム
38…X線センサ
40…拒絶機構
41…プッシャ
42…追加的な放射線シールド
43…コンベアアクセス開口
44…張力機構の旋回方向
図1
図2
図3