IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ジェイティー インターナショナル エス.エイ.の特許一覧

特許7169998交換可能なアトマイザーを備えるエアロゾル生成システム
<>
  • 特許-交換可能なアトマイザーを備えるエアロゾル生成システム 図1
  • 特許-交換可能なアトマイザーを備えるエアロゾル生成システム 図2
  • 特許-交換可能なアトマイザーを備えるエアロゾル生成システム 図3
  • 特許-交換可能なアトマイザーを備えるエアロゾル生成システム 図4
  • 特許-交換可能なアトマイザーを備えるエアロゾル生成システム 図5
  • 特許-交換可能なアトマイザーを備えるエアロゾル生成システム 図6
  • 特許-交換可能なアトマイザーを備えるエアロゾル生成システム 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-02
(45)【発行日】2022-11-11
(54)【発明の名称】交換可能なアトマイザーを備えるエアロゾル生成システム
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/46 20200101AFI20221104BHJP
   A24F 40/70 20200101ALI20221104BHJP
   A24F 40/40 20200101ALI20221104BHJP
   A24F 40/10 20200101ALI20221104BHJP
【FI】
A24F40/46
A24F40/70
A24F40/40
A24F40/10
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2019566650
(86)(22)【出願日】2018-05-29
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-07-27
(86)【国際出願番号】 EP2018064068
(87)【国際公開番号】W WO2018219949
(87)【国際公開日】2018-12-06
【審査請求日】2021-03-10
(31)【優先権主張番号】17174183.8
(32)【優先日】2017-06-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】516004949
【氏名又は名称】ジェイティー インターナショナル エス.エイ.
【氏名又は名称原語表記】JT INTERNATIONAL S.A.
【住所又は居所原語表記】8,rue Kazem Radjavi,1202 Geneva,SWITZERLAND
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100076428
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康徳
(74)【代理人】
【識別番号】100115071
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康弘
(74)【代理人】
【識別番号】100134175
【弁理士】
【氏名又は名称】永川 行光
(74)【代理人】
【識別番号】100188857
【弁理士】
【氏名又は名称】木下 智文
(74)【代理人】
【識別番号】100169100
【弁理士】
【氏名又は名称】辰川 肇
(72)【発明者】
【氏名】ローガン,アンドリュー ロバート ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ウォルダーン,フレデリック
(72)【発明者】
【氏名】イナウエン,ラルフ
【審査官】石黒 雄一
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第106108117(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0071258(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0071260(US,A1)
【文献】中国実用新案第204670386(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/00-47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジング、
前記ハウジングによって収容され得るアトマイザー、
気化可能な液体を前記アトマイザーに供給するように構成されたリザーバ、
前記ハウジングの一端側で前記ハウジングの外側に一部が突出するように配置され、前記ハウジングから前記アトマイザーを取り出すために前記ハウジングに対して作動可能なマウスピースアセンブリ、及び
前記ハウジングの他端側と接続するように構成された電力供給部
を含み、
前記電力供給部が前記ハウジングから取り外された状態で、前記マウスピースアセンブリを前記アトマイザーに向かって移動させる動作に伴って前記アトマイザーが前記他端側に形成された開口から取り出されるように構成されている、
電動式エアロゾル生成システム。
【請求項2】
前記アトマイザーは、前記ハウジング内に摺動式に受け入れられ、且つ摩擦係合によって適所に保持される、請求項1に記載の電動式エアロゾル生成システム。
【請求項3】
前記マウスピースアセンブリは、前記アトマイザーを、気化可能な液体が前記リザーバから前記アトマイザーに供給され得る動作位置と、気化可能な液体が前記リザーバから前記アトマイザーに供給され得ない動作不能位置との間で作動させるように配置される、請求項1又は2に記載の電動式エアロゾル生成システム。
【請求項4】
前記マウスピースアセンブリは、前記アトマイザーが前記ハウジング内に収容されるとき、伸ばされた位置にあり、及び前記マウスピースアセンブリは、前記アトマイザーが前記ハウジングから取り出されるとき、引込められた位置にある、請求項3に記載の電動式エアロゾル生成システム。
【請求項5】
前記マウスピースアセンブリは、前記動作不能位置では、前記アトマイザーと前記リザーバとの間の流路を閉鎖又は遮断するように構成される、請求項3又は4に記載の電動式エアロゾル生成システム。
【請求項6】
前記マウスピースアセンブリは、前記流路を閉鎖又は遮断する封止部分を含む、請求項5に記載の電動式エアロゾル生成システム。
【請求項7】
前記電力供給部と前記ハウジングとの間の前記接続は、前記マウスピースアセンブリの作動を阻止する、請求項1から6のいずれか一項に記載の電動式エアロゾル生成システム。
【請求項8】
ユーザが前記リザーバ内の気化可能な液体の量を調べるための、前記ハウジングにおけるのぞき窓をさらに含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の電動式エアロゾル生成システム。
【請求項9】
前記マウスピースアセンブリは、長尺状部材であって、その縦方向に延在する空気流チャンネルを有する長尺状部材を含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の電動式エアロゾル生成システム。
【請求項10】
前記マウスピースアセンブリは、作動されると、前記ハウジングに対して並進又は摺動移動するように構成される、請求項1から9のいずれか一項に記載の電動式エアロゾル生成システム。
【請求項11】
前記マウスピースアセンブリは、作動されると、回転移動するように構成される、請求項1から9のいずれか一項に記載の電動式エアロゾル生成システム。
【請求項12】
ハウジング、前記ハウジングによって収容され得るアトマイザー、気化可能な液体を前記アトマイザーに供給するように構成されたリザーバ、前記ハウジングの一端側で前記ハウジングの外側に一部が突出するように配置され、前記ハウジングに対して作動可能なマウスピースアセンブリ、及び前記ハウジングの他端側と接続するように構成された電力供給部を含み、前記電力供給部が前記ハウジングから取り外された状態で、前記マウスピースアセンブリを前記アトマイザーに向かって移動させる動作に伴って前記アトマイザーが前記他端側に形成された開口から取り出されるように構成されている、電動式エアロゾル生成システムにおいてアトマイザーを取り除く方法であって、前記アトマイザーを前記ハウジングから取り出すために、前記ハウジングに対して前記マウスピースアセンブリを作動させるステップを含む方法。
【請求項13】
前記マウスピースアセンブリを作動させる前に前記電力供給部の接続を解除するステップを含む、請求項12に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子たばこなどの電動式エアロゾル生成システムに関する。
【背景技術】
【0002】
電子たばこ及び他のエアロゾル吸引器は、一層人気が高くなりつつある消費者向け製品である。これらの製品では、エアロゾル形成物質が液体状でタンクに貯えられ、且つアトマイザーに供給されて、アトマイザーがエアロゾルを生成し得る。アトマイザーは、吸収材と、液体エアロゾル形成物質を蒸発させる加熱コイルとを含む。アトマイザーにバッテリーが接続され、アトマイザーは、一般に、ボタン又は空気圧センサーによって動作される。ユーザが、空気を、アトマイザーを通して又はそれを通過して装置に引き入れることができるようにするために空気入口が設けられる。使用時、ユーザは、アトマイザーを起動し、且つマウスピースを使用して、生成されるエアロゾルを吸引する。
【0003】
ときにアトマイザーを交換することが必要になる。これは、アトマイザー加熱コイルの機能が低下した場合に必要であり得る。従来の設計では、代替品を取り付けるためにアトマイザーにアクセスすることは、困難であり得る。さらに、アトマイザーは、使用時に熱くなることがあり、これは、代替品を取り付けようとする前に、ユーザが、構成要素が冷えるのを待つ必要があり得ることを意味する。さらなる難点は、アトマイザーがタンクからの液体をその上に又はその中に有し得ることである。そのため、従来の設計では、ユーザは、使用済みのアトマイザーを取り除こうとするときに液体のエアロゾル形成物質と直接接触する可能性があり、これは、望ましくない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の態様によれば、ハウジング、ハウジングによって収容され得るアトマイザー、気化可能な液体をアトマイザーに供給するように構成されたリザーバ、アトマイザーを取り出すためにハウジングに対して作動可能なマウスピースアセンブリ、及びハウジングと接続するように構成された電力供給部を含む電動式エアロゾル生成システムが提供される。
【0005】
このようにして、マウスピースアセンブリは、アトマイザーのための機械的なエジェクターとして使用され得、アトマイザーは、ハウジングから摺動させて抜き出され得る。そのため、アトマイザーは、簡単に交換され得る。ユーザは、使用済みのアトマイザーに物理的に触れる必要がなく、これは、使用済みのアトマイザーが熱いことがあり得、且つ/又は気化可能な液体残渣をその上に有し得るために有利である。
【0006】
好ましくは、アトマイザーは、ハウジング内に摺動式に受け入れられ、且つ摩擦係合、圧入又は締まり嵌めによって適所に保持される。1つの配置構成では、アトマイザーは、1つ以上のOリングによってハウジング内に保持され得る。アトマイザーでのOリングの把持力は、アトマイザーがマウスピースアセンブリによってハウジングから押し出されるときに減少され得る。
【0007】
マウスピースアセンブリは、アトマイザーを、気化可能な液体がリザーバからアトマイザーに供給され得る動作位置と、気化可能な液体がリザーバからアトマイザーに供給され得ない動作不能位置との間で作動させるように配置され得る。動作位置では、アトマイザーによって生成された蒸気は、空気流路に沿ってマウスピースアセンブリに伝えられ得る。アトマイザーは、動作不能位置においてハウジングから取り出され得る。有利には、これにより、リザーバからの気化可能な液体のいずれの漏れも最小限にしながら、アトマイザーを取り除くことができる。
【0008】
マウスピースアセンブリは、アトマイザーがハウジング内に収容されるとき、伸ばされた位置にあり得、及びマウスピースアセンブリは、アトマイザーがハウジングから取り出されるとき、引込められた位置にあり得る。古いアトマイザーが取り除かれると、交換用アトマイザーがハウジングに導入され得る。これにより、マウスピースアセンブリをその伸ばされた位置に戻し、使用のための準備が整い得る。
【0009】
マウスピースアセンブリは、動作不能位置では、アトマイザーとリザーバとの間の流路を閉鎖又は遮断するように構成され得る。1つの配置構成では、マウスピースは、流路を閉鎖又は遮断する封止部分を含み得る。
【0010】
好ましくは、電力供給部とハウジングとの間の接続は、マウスピースアセンブリの作動を阻止する。そのため、マウスピースアセンブリが作動され、且つアトマイザーが取り出され得る前に電力供給部がハウジングから切り離される必要があり得る。ねじ付き又はバイオネット接続部が電力供給部とハウジングとの間に設けられ得る。
【0011】
ユーザがリザーバ内の気化可能な液体の量を調べるための、のぞき窓がハウジングに提供され得る。ハウジングは、リザーバの一部を形成し得る。特に、ハウジングは、リザーバの外壁を形成し得る。ユーザが、リザーバを再充填する必要があるかどうかを確認できるようにするために、ハウジングの透明部分が提供され得る。
【0012】
マウスピースアセンブリは、長尺状部材であって、その縦方向に延在する空気流チャンネルを有する長尺状部材を含み得る。さらに、マウスピースアセンブリは、作動されると、ハウジングに対して並進又は摺動移動するように構成され得る。
【0013】
別の配置構成では、マウスピースアセンブリは、作動されると、回転移動するように構成され得る。この構成では、ユーザは、マウスピースアセンブリをねじり得る。マウスピースアセンブリをねじる動きは、ハウジングに対してアトマイザーを、それが引き離されるように縦方向に駆動させ得る。
【0014】
本発明の別の態様によれば、ハウジング、ハウジングによって収容され得るアトマイザー、気化可能な液体をアトマイザーに供給するように構成されたリザーバ、ハウジングに対して作動可能なマウスピースアセンブリ、及びハウジングと接続するように構成された電力供給部を含む電動式エアロゾル生成システムにおいてアトマイザーを取り除く方法であって、アトマイザーをハウジングから取り出すために、ハウジングに対してマウスピースアセンブリを作動させるステップを含む方法が提供される。方法は、マウスピースアセンブリを作動させる前に電力供給部の接続を解除することを含み得る。
【0015】
方法は、アトマイザーを交換することを含み得、これは、ハウジングに別のアトマイザーを導入するさらなるステップを含む。ハウジングに別のアトマイザーを導入するステップは、好ましくは、マウスピースアセンブリを作動させ、且つそれをその引込められた位置からその伸ばされた位置まで動かすことを含む。その後、方法は、マウスピースアセンブリの作動が阻止されるように電力供給部をハウジングに再び取り付けることを含み得る。
【0016】
ここで、本発明の実施形態を、例として図面を参照して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の実施形態において一部が断面として示される、吸引装置の斜視図である。
図2図1に示す吸引装置のマウスピースアセンブリ及びリザーバの斜視図である。
図3図2に示すマウスピースアセンブリ及びリザーバの分解図である。
図4図1に示す吸引装置内のアトマイザーの斜視図である。
図5図4に示すアトマイザーの分解図である。
図6】本発明の実施形態において動作構成にある電動式エアロゾル生成システムの縦断面図である。
図7図6に示されるが、動作不能構成にある電動式エアロゾル生成システムの別の縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図を参照すると、好ましい実施形態による、パーソナル気化装置(電子喫煙物品又は「電子たばこ」としても公知)の形態の吸引装置100が示されている。
【0019】
パーソナル気化装置又は電子たばこ100は、全体的に長尺状であり、且つ実質的に円形のシリンダー形状を有する。電子たばこ100は、気化される液体を貯えるためのリザーバ3を囲むハウジング2を含む。リザーバ3は、全体的に環状形態にあり、且つハウジング2の中心コア4を取り囲んでいる。マウスピースは、中心コア4に収まっている縦方向部材6を含む。縦方向部材6は、中心コア4内で摺動可能であり、且つ液体から形成された蒸気をユーザの口に運ぶためのものである。ハウジング2は、リザーバ3の外壁に透明な窓19を含むため、ユーザは、どの程度の液体が存在するかを見ることができる。
【0020】
ハウジング2は、例えば、1つ以上のバッテリーに電位又はエネルギーを貯える電力供給部30に接続され、バッテリーは、その電力供給部30のシリンダー状ケース31に内包されている。電力供給部30は、アトマイザー20に電力を送給するために設けられている。
【0021】
マウスピース5は、伸ばされた位置(図6に示すような)と引込められた位置(図7に示すような)との間で動くように構成される。液体がリザーバ3からアトマイザー20まで移動するための流路Pが設けられ、アトマイザーで液体が気化され得る。流路Pは、リザーバ3の壁11に形成された1つ以上の出口ポート7を含み、それを通って、液体は、アトマイザー20に向かって矢印の方向に流路Pに沿って重力下で及び/又は毛細管現象(例えば、細いチャンネルが設けられている場合)によって流れ得る。マウスピース5は、バルブ部又は封止部8を含み、これは、マウスピース5が引込められているときに出口ポート7を遮断できる。中心コア4の壁11は、出口ポート7が形成されるリザーバ3の壁11も構成することが理解される。
【0022】
1つの配置構成では、マウスピース5をその引込められた構成に付勢するためにバネ(図示せず)が提供され得る。しかしながら、図示の実施形態では、マウスピース5は、付勢されず、且つ手動で作動されなければならない。
【0023】
透明な窓19に隣接して把持用リング10が提供される。把持用リング10は、電子たばこ100を通常の使用時に保持するために使用され得る。また、ユーザは、マウスピース5を作動させながら、把持用リング10を保持し得る。
【0024】
把持用リング10のベースは、雌ネジが切られている(図示せず)。電力供給部30は、把持用リング10の雌ネジに接続され得る雄ネジを含む。このようにして、電力供給部30は、ハウジング2に接続され得る。他の配置構成では、確実な接続を生じるためにバイオネット接続部又はクリップが提供され得る。電力供給部30がハウジング2に接続された状態では(図1に示すように)、電力供給部30の上壁がアトマイザー20の下面に当接する。この配置構成は、マウスピース5をその伸ばされた構成に効率的にロックする。そのため、電力供給部30がハウジング2に接続されているとき、マウスピース5は、作動され得ない。
【0025】
アトマイザー20は、いくつかの構成部品を含む。下方アトマイザースリーブ22内にエアロゾル発生器26が提供される。下方アトマイザースリーブ22は、わずかに大きい半径を有する上方アトマイザースリーブ24に接続される。上方アトマイザースリーブ24に隣接するアトマイザー20の一方の端部において、電力供給部30に接続するための電気コネクタ28が提供される。図6及び図7では、上方アトマイザースリーブ24を下方アトマイザースリーブ22の下方に示している。
【0026】
使用時、アトマイザー20は、把持用リング10の内部穴12に受け入れられる。内部穴12は、下方アトマイザースリーブ22及び上方アトマイザースリーブ24のそれぞれの外半径よりもわずかに小さい内半径を有するいくつかのOリング14を含む。マウスピースがその伸ばされた位置にあり、且つアトマイザー20が穴12に十分に受け入られているとき、Oリング14とスリーブ22、24との間の摩擦係合は、アトマイザー20を確実に適所に保持するのに十分である。
【0027】
アトマイザー20が把持用リング10内に設置されている状態では、縦方向部材6の下方端は、下方スリーブ22に隣接してアトマイザー20に当接する。図6及び図7に示すように、伸ばされた位置から引込められた位置へのマウスピース5の作動により、アトマイザー20を把持用リング10内で下方に動かす。マウスピース5がその十分に引込められた位置にある状態では、図7に示すように、以前には上方アトマイザースリーブ24と接触していたOリング14は、ここで、下方アトマイザースリーブ22に隣接して位置決めされる。下方アトマイザースリーブ22は、上方アトマイザースリーブ24よりも小さい半径を有し、そのため、この構成では、Oリング14は、アトマイザー20において遥かに緩い把持力を有する。好ましい実施形態では、Oリング14と下方アトマイザースリーブ22との間の把持力は、アトマイザー20に作用する重力を下回る。そのため、アトマイザー20は、マウスピース5が押し下げられると、把持用リング10から単に脱落し得る。これにより、ユーザは、直接触れることなく、アトマイザー20を取り出すことができる。アトマイザー20は、使用直後に熱いことがあり得るため、これは、有利である。さらに、アトマイザー20は、その上にリザーバ3からの液体残渣を有し得、これは、ユーザが回避することが好ましい。
【0028】
アトマイザー20を取り除くために、ユーザは、最初に、ハウジング2から電力供給部30を、ネジを回して緩めて取り除く必要がある。その後、ユーザは、マウスピース5を伸ばされた位置から引込められた位置に動かすことによって作動させ得る。これにより、アトマイザー20を把持用リング10に対して摺動させるため、アトマイザーが開放端から脱落し得る。その後、新しいアトマイザー20を把持用リング10の内部穴12に導入し得る。把持用リング10に導入された新しいアトマイザー20の上面は、縦方向部材6の下面に作用する。そのため、新しいアトマイザー20を把持用リング10内に摺動させることにより、マウスピース5をその引込められた位置からその伸ばされた位置に動かし得る。その後、電力供給部30が再び取り付けられ得、それにより、電子たばこ100は、使用のための準備が整う。
【0029】
有利には、マウスピース5がその引込められた位置にあるとき、バルブ8がリザーバ3内の液体をアトマイザー20から隔離する。そのため、リザーバ3からの液体の漏れが全くない状態で使用済みのアトマイザー20が取り出されて交換され得る。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7