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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-02
(45)【発行日】2022-11-11
(54)【発明の名称】シームレス核酸アセンブリのための方法
(51)【国際特許分類】
   C12N 15/09 20060101AFI20221104BHJP
   C12N 9/10 20060101ALN20221104BHJP
   C12N 9/16 20060101ALN20221104BHJP
【FI】
C12N15/09 100
C12N9/10 ZNA
C12N9/16 Z
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2019567377
(86)(22)【出願日】2018-06-12
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-08-27
(86)【国際出願番号】 US2018037161
(87)【国際公開番号】W WO2018231872
(87)【国際公開日】2018-12-20
【審査請求日】2021-06-09
(31)【優先権主張番号】62/518,496
(32)【優先日】2017-06-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/663,089
(32)【優先日】2018-04-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516040017
【氏名又は名称】ツイスト バイオサイエンス コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100082072
【弁理士】
【氏名又は名称】清原 義博
(72)【発明者】
【氏名】ニュージェント,レベッカ
(72)【発明者】
【氏名】チェン,シユアン
(72)【発明者】
【氏名】リー,エリアン
(72)【発明者】
【氏名】レイナード,ネイサン
【審査官】天野 皓己
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2007/0128635(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2008/0199916(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12N 15/00 - 15/90
C12N 9/10
C12N 9/16
CAplus/REGISTRY/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
核酸アセンブリのための方法であって、
(a)複数の二本鎖核酸を提供する工程であって、複数の二本鎖核酸の各々は複数の二本鎖核酸の別の二本鎖核酸に対して配列相同性の末端領域を含まない、工程及び
(b)複数の二本鎖核酸をエキソヌクレアーゼ、フラップエンドヌクレアーゼ、ポリメラーゼ、及びリガーゼと混合する工程であって、複数の二本鎖核酸は隣接する二本鎖核酸間の相補的配列に基づいて漸進的な所定の順序でアニールされ、前記エキソヌクレアーゼはエキソヌクレアーゼIIIである、工程
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記フラップエンドヌクレアーゼは、フラップエンドヌクレアーゼ1、エキソヌクレアーゼ1、XPG、Dna2、又はGEN1である、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ポリメラーゼは5’~3’ポリメラーゼ活性を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ポリメラーゼはDNAポリメラーゼである、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記リガーゼは少なくとも2つの核酸の結合を触媒する、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記フラップエンドヌクレアーゼ1の濃度は0.32U~4.8Uの範囲である、ことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項7】
前記エキソヌクレアーゼIIIの濃度は0.1U~10Uの範囲である、ことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項8】
前記ポリメラーゼの濃度は0.01U~2Uの範囲である、ことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項9】
前記リガーゼの濃度は4.0U~8.0Uの範囲である、ことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項10】
核酸アセンブリのための方法であって、
(a)第1の二本鎖核酸を提供する工程
(b)第2の二本鎖核酸を提供する工程
(c)5’~3’の順序で、5’フランキングアダプター配列、第1の二本鎖核酸に対する第1の相同性配列、第2の二本鎖核酸に対する第2の相同性配列、及び3’フランキングアダプター配列を含む第3の二本鎖核酸を提供する工程であって、ここで、第1の二本鎖核酸、第2の二本鎖核酸、及び第3の二本鎖核酸は末端領域に非相同性配列を含む、工程及び
(d)第1の二本鎖核酸、第2の二本鎖核酸、及び第3の二本鎖核酸を、エキソヌクレアーゼIIIフラップエンドヌクレアーゼ、ポリメラーゼ、及びリガーゼを含む反応混合物と混合する工程
を含むことを特徴とする方法。
【請求項11】
前記フラップエンドヌクレアーゼは、フラップエンドヌクレアーゼ1、エキソヌクレアーゼ1、XPG、Dna2、又はGEN1である、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記ポリメラーゼはDNAポリメラーゼである、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記エキソヌクレアーゼIIIの濃度は、0.1U~10Uの範囲であり、前記フラップエンドヌクレアーゼの濃度は0.32U~4.8Uの範囲であり、前記ポリメラーゼの濃度は0.01U~2Uの範囲であり、前記リガーゼの濃度は4.0U~8.0Uの範囲である、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項14】
核酸アセンブリのための方法であって、
(a)5’~3’の順で、5’フランキングアダプター配列、相同性配列、挿入配列、及び3’フランキングアダプター配列を含む第1の二本鎖核酸を提供する工程
(b)5’~3’の順で、5’フランキングアダプター配列、相同性配列、挿入配列、及び3’フランキングアダプター配列を含む第2の二本鎖核酸を提供する工程及び
(c)第1の二本鎖核酸及び第2の二本鎖核酸を、エキソヌクレアーゼIIIフラップエンドヌクレアーゼ、ポリメラーゼ、及びリガーゼを含む反応混合物と混合する工程
を含むことを特徴とする方法。
【請求項15】
前記フラップエンドヌクレアーゼは、フラップエンドヌクレアーゼ1、エキソヌクレアーゼ1、XPG、Dna2、又はGEN1である、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記ポリメラーゼはDNAポリメラーゼである、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記エキソヌクレアーゼの濃度は0.1U~10Uの範囲であり、前記フラップエンドヌクレアーゼの濃度は0.32U~4.8Uの範囲であり、前記ポリメラーゼの濃度は0.01U~2Uの範囲であり、前記リガーゼの濃度は4.0U~8.0Uの範囲である、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
相互参照
本出願は、2018年4月26日出願の米国仮特許出願第62/663,089号;および2017年6月12日出願の米国仮特許出願第62/518,496号の利益を主張し、その各々は、その全体が引用によって本明細書に組み込まれる。
【0002】
配列表
本出願は、ASCIIフォーマットで電子的に提出され、参照によって本明細書に組み込まれる配列表を含んでいる。2018年6月6日に作成された上記のASCIIのコピーは、44854-746_601_SL.txtのファイル名であり、1,585バイトのサイズである。
【背景技術】
【0003】
デノボ核酸合成は、基礎的な生物学的研究およびバイオテクノロジーでの適用のための強力なツールである。小規模での比較的短いフラグメントの合成のための様々な方法が知られているが、これらの技術には、スケーラビリティ、自動化、速度、精度、およびコストの点で問題がある。故に、シームレス核酸アセンブリの効率的な方法が依然として必要とされている。
【発明の概要】
【0004】
核酸合成およびアセンブリのための方法が本明細書で提供され、該方法は、(a)複数のポリヌクレオチドを提供する工程;および(b)複数のポリヌクレオチドをエキソヌクレアーゼ、フラップエンドヌクレアーゼ、ポリメラーゼ、およびリガーゼと混合する工程であって、複数のポリヌクレオチドは隣接するポリヌクレオチド間の相補的配列に基づいて漸進的な所定の順序でアニールされる、工程を含む。更に本明細書には、エキソヌクレアーゼがエキソヌクレアーゼIIIである、核酸合成およびアセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、フラップエンドヌクレアーゼがフラップエンドヌクレアーゼ1、エキソヌクレアーゼ1、XPG、Dna2、またはGEN1である、核酸合成およびアセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、ポリメラーゼが5’~3’のポリメラーゼ活性を含む、核酸合成およびアセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、ポリメラーゼがDNAポリメラーゼである、核酸合成およびアセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、リガーゼが少なくとも2つの核酸の結合を触媒する、核酸合成およびアセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、フラップエンドヌクレアーゼ1の濃度が約0.32U~約4.8Uの範囲である、核酸合成およびアセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、エキソヌクレアーゼIIIの濃度が約0.1U~約10Uの範囲である、核酸合成およびアセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、エキソヌクレアーゼIIIの濃度が約0.5U~約1.0Uの範囲である、核酸合成およびアセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、エキソヌクレアーゼIIIの濃度が約1.0U~約2.0Uの範囲である、核酸合成およびアセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、ポリメラーゼの濃度が約0.1U~約2Uの範囲である、核酸合成およびアセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、ポリメラーゼの濃度が約0.1Uである、核酸合成およびアセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、ポリメラーゼの濃度が約0.2Uである、核酸合成およびアセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、リガーゼの濃度が最大約2.0Uである、核酸合成およびアセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、リガーゼの濃度が約4.0U~約8.0Uの範囲である、核酸合成およびアセンブリのための方法が提供される。
【0005】
核酸合成およびアセンブリのための方法が本明細書で提供され、該方法は、(a)第1の二本鎖核酸を提供する工程;(b)第2の二本鎖核酸を提供する工程;(c)5’~3’の順で、5’フランキングアダプター配列、第1の二本鎖核酸に対する第1の相同性配列、第2の二本鎖核酸に対する第2の相同性配列、および3’フランキングアダプター配列を含む第3の二本鎖核酸を提供する工程;および(d)第1の二本鎖核酸、第2の二本鎖核酸、および第3の二本鎖核酸を、エキソヌクレアーゼ、フラップエンドヌクレアーゼ、ポリメラーゼ、およびリガーゼを含む反応混合物と混合する工程を含む。更に本明細書には、エキソヌクレアーゼがエキソヌクレアーゼIIIである、核酸合成およびアセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、フラップエンドヌクレアーゼがフラップエンドヌクレアーゼ1、エキソヌクレアーゼ1、XPG、Dna2、またはGEN1である、核酸合成およびアセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、提供されるフラップエンドヌクレアーゼ1の量が約0.32U~約4.8Uである、核酸合成およびアセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、提供されるフラップエンドヌクレアーゼ1の量が約5.0U未満である、核酸合成およびアセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、ポリメラーゼが5’~3’のポリメラーゼ活性を含む、核酸合成およびアセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、ポリメラーゼがDNAポリメラーゼである、核酸合成およびアセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、リガーゼが少なくとも2つの核酸の結合を触媒する、核酸合成およびアセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、第1の相同性配列または第2の相同性配列が約10~約100の塩基対である、核酸合成およびアセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、第1の相同性配列および第2の相同性配列が各々独立して約10~約100の塩基対である、核酸合成およびアセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、第1の相同性配列または第2の相同性配列が約20~約80の塩基対である、核酸合成およびアセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、第1の相同性配列および第2の相同性配列が各々独立して約20~約80の塩基対である、核酸合成およびアセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、第1の相同性配列または第2の相同性配列が約40の塩基対である、核酸合成およびアセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、第1の相同性配列および第2の相同性配列が各々独立して約40の塩基対である、核酸合成およびアセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、エキソヌクレアーゼIIIの濃度が約0.1U~約10Uの範囲である、核酸合成およびアセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、エキソヌクレアーゼIIIの濃度が約0.5U~約1.0Uの範囲である、核酸合成およびアセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、エキソヌクレアーゼIIIの濃度が約1.0U~約2.0Uの範囲である、核酸合成およびアセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、ポリメラーゼの濃度が約0.1U~約2Uの量で存在する、核酸合成およびアセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、ポリメラーゼの濃度が約0.1U~約0.2Uである、核酸合成およびアセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、リガーゼの濃度が最大約2.0Uである、核酸合成およびアセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、リガーゼの濃度が約4.0U~約8.0Uの範囲である、核酸合成およびアセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、リガーゼの濃度が約0.5U~約1.0Uの範囲である、核酸合成およびアセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、第1の二本鎖核酸、第2の二本鎖核酸、第3の二本鎖核酸、またはそれらの任意の組み合わせは、線形フラグメントである、核酸合成およびアセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、工程(d)の後の生成物が線形フラグメントである、核酸合成およびアセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、工程(d)の後の生成物が環状フラグメントである、核酸合成およびアセンブリのための方法が提供される。
【0006】
核酸アセンブリのための方法が本明細書で提供され、該方法は、(a)5’~3’の順で、5’フランキングアダプター配列、相同性配列、挿入配列、および3’フランキングアダプター配列を含む第1の二本鎖核酸を提供する工程;(b)5’~3’の順で、5’フランキングアダプター配列、相同性配列、挿入配列、および3’フランキングアダプター配列を含む第2の二本鎖核酸を提供する工程;および(c)第1の二本鎖核酸および第2の二本鎖核酸を、エキソヌクレアーゼ、フラップエンドヌクレアーゼ、ポリメラーゼ、およびリガーゼを含む反応混合物と混合する工程を含む。更に本明細書には、エキソヌクレアーゼがエキソヌクレアーゼIIIである、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、フラップエンドヌクレアーゼがフラップエンドヌクレアーゼ1、エキソヌクレアーゼ1、XPG、Dna2、またはGEN1である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、提供されるフラップエンドヌクレアーゼ1の量が約0.32U~約4.8Uである、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、提供されるフラップエンドヌクレアーゼ1の量が約5.0U未満である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、ポリメラーゼが5’~3’のポリメラーゼ活性を含む、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、ポリメラーゼがDNAポリメラーゼである、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、リガーゼが少なくとも2つの核酸の結合を触媒する、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、第1の二本鎖核酸の相同性配列または第2の二本鎖核酸の相同性配列が約10~約100の塩基対である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、第1の二本鎖核酸の相同性配列および第2の二本鎖核酸の相同性配列が各々独立して約10~約100の塩基対である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、第1の二本鎖核酸の相同性配列または第2の二本鎖核酸の相同性配列が約20~約80の塩基対である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、第1の二本鎖核酸の相同性配列および第2の二本鎖核酸の相同性配列が各々独立して約20~約80の塩基対である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、第1の二本鎖核酸の相同性配列または第2の二本鎖核酸の相同性配列が約40の塩基対である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、第1の二本鎖核酸の相同性配列および第2の二本鎖核酸の相同性配列が各々独立して約40の塩基対である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、エキソヌクレアーゼIIIの濃度が約0.1U~約10Uの範囲である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、エキソヌクレアーゼIIIの濃度が約0.5U~約1.0Uの範囲である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、エキソヌクレアーゼIIIの濃度が約1.0U~約2.0Uの範囲である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、ポリメラーゼの濃度が約0.1U~約2Uの量で存在する、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、ポリメラーゼの濃度が約0.1U~約0.2Uである、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、リガーゼの濃度が最大約2.0Uである、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、リガーゼの濃度が約4.0U~約8.0Uの範囲である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、リガーゼの濃度が約0.5U~約1.0Uの範囲である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、第1の二本鎖核酸または第2の二本鎖核酸が線形フラグメントである、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、工程(c)の後の生成物が線形フラグメントである、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、工程(c)の後の生成物が環状フラグメントである、核酸アセンブリのための方法が提供される。
【0007】
核酸アセンブリのための方法が本明細書で提供され、該方法は、(a)5’~3’の順で、5’フランキングアダプター配列、相同性配列、挿入配列、および3’フランキングアダプター配列を含む第1の二本鎖核酸を提供する工程;(b)5’~3’の順で、5’フランキングアダプター配列、相同性配列、挿入配列、および3’フランキングアダプター配列を含む第2の二本鎖核酸を提供する工程;および(c)約30℃~約60℃の温度で、第1の二本鎖核酸および第2の二本鎖核酸を、エキソヌクレアーゼ、フラップエンドヌクレアーゼ、ポリメラーゼ、およびリガーゼを含む反応混合物と混合する工程を含む。更に本明細書には、エキソヌクレアーゼがエキソヌクレアーゼIIIである、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、フラップエンドヌクレアーゼがフラップエンドヌクレアーゼ1、エキソヌクレアーゼ1、XPG、Dna2、またはGEN1である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、フラップエンドヌクレアーゼ1の濃度が約0.32U~約4.8Uの範囲である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、ポリメラーゼが5’~3’のポリメラーゼ活性を含む、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、ポリメラーゼがDNAポリメラーゼである、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、リガーゼが少なくとも2つの核酸の結合を触媒する、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、第1の二本鎖核酸の相同性配列または第2の二本鎖核酸の相同性配列が約10~約100の塩基対である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、第1の二本鎖核酸の相同性配列および第2の二本鎖核酸の相同性配列が各々独立して約10~約100の塩基対である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、第1の二本鎖核酸の相同性配列または第2の二本鎖核酸の相同性配列が約20~約80の塩基対である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、第1の二本鎖核酸の相同性配列および第2の二本鎖核酸の相同性配列が各々独立して約20~約80の塩基対である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、第1の二本鎖核酸の相同性配列または第2の二本鎖核酸の相同性配列が約40の塩基対である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、第1の二本鎖核酸の相同性配列および第2の二本鎖核酸の相同性配列が各々独立して約40の塩基対である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、エキソヌクレアーゼIIIの濃度が約0.1U~約10Uの範囲である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、エキソヌクレアーゼIIIの濃度が約0.5U~約1.0Uの範囲である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、エキソヌクレアーゼIIIの濃度が約1.0U~約2.0Uの範囲である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、ポリメラーゼの濃度が約0.1U~約2Uの範囲である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、ポリメラーゼの濃度が約0.1Uである、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、ポリメラーゼの濃度が約0.2Uである、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、リガーゼの濃度が最大約2.0Uである、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、リガーゼの濃度が約4.0U~約8.0Uの範囲である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、リガーゼの濃度が0.5U~約1.0Uの範囲である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、第1の二本鎖核酸または第2の二本鎖核酸が線形フラグメントである、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、工程(c)の後の生成物が線形フラグメントである、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、工程(c)の後の生成物が環状フラグメントである、核酸アセンブリのための方法が提供される。
【0008】
核酸アセンブリのための方法が本明細書で提供され、該方法は、(a)5’~3’の順で、5’フランキングアダプター、相同性配列、挿入配列、および3’フランキングアダプター配列を含む第1の二本鎖核酸を提供する工程;(b)5’~3’の順で、5’フランキングアダプター、相同性配列、挿入配列、および3’フランキングアダプター配列を含む第2の二本鎖核酸を提供する工程;および(c)第1の二本鎖核酸および第2の二本鎖核酸を、フラップエンドヌクレアーゼを含む反応混合物と混合する工程であって、フラップエンドヌクレアーゼは結果として5’オーバーハング;ポリメラーゼ;およびリガーゼをもたらす、工程を含む。
【0009】
核酸アセンブリのための方法が本明細書で提供され、該方法は、(a)5’~3’の順で、5’フランキングアダプター配列、相同性配列、挿入配列、および3’フランキングアダプター配列を含む第1の二本鎖核酸を提供する工程;(b)5’~3’の順で、5’フランキングアダプター配列、相同性配列、挿入配列、および3’フランキングアダプター配列を含む第2の二本鎖核酸を提供する工程;および(c)第1の二本鎖核酸および第2の二本鎖核酸を、約0.5U~約1.0Uのエキソヌクレアーゼ、約0.32U~約4.8Uのフラップエンドヌクレアーゼ、約0.1U~約2Uのポリメラーゼ、および最大約2.0Uのリガーゼを含む反応混合物と混合する工程を含む。
【0010】
核酸アセンブリのための方法が本明細書で提供され、該方法は、(a)5’~3’の順で、5’フランキングアダプター配列、相同性配列、挿入配列、および3’フランキングアダプター配列を含む第1の二本鎖核酸を提供する工程;(b)5’~3’の順で、5’フランキングアダプター配列、相同性配列、挿入配列、および3’フランキングアダプター配列を含む第2の二本鎖核酸を提供する工程;および(c)第1の二本鎖核酸および第2の二本鎖核酸を、約0.32U~約4.8Uのフラップエンドヌクレアーゼ、約0.1U~約2Uのポリメラーゼ、および最大約2.0Uのリガーゼを含む反応混合物と混合する工程を含む。
【0011】
核酸アセンブリのための方法が本明細書で提供され、該方法は、(a)複数のポリヌクレオチドを提供する工程であって、ポリヌクレオチドの各々は複数のポリヌクレオチドの別のポリヌクレオチドに対して配列相同性の末端領域を含まない、工程;および(b)複数のポリヌクレオチドをエキソヌクレアーゼ、エンドヌクレアーゼ、ポリメラーゼ、およびリガーゼと混合する工程であって、複数のポリヌクレオチドは隣接するポリヌクレオチド間の相補的配列に基づいて漸進的な所定の順序でアニールされる、工程を含む。更に本明細書には、エキソヌクレアーゼがエキソヌクレアーゼIIIである、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、エンドヌクレアーゼがフラップエンドヌクレアーゼである、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、フラップエンドヌクレアーゼがフラップエンドヌクレアーゼ1、エキソヌクレアーゼ1、XPG、Dna2、またはGEN1である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、フラップエンドヌクレアーゼ1の濃度が約0.32U~約4.8Uの範囲である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、ポリメラーゼが5’~3’のポリメラーゼ活性を含む、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、ポリメラーゼがDNAポリメラーゼである、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、リガーゼが少なくとも2つの核酸の結合を触媒する、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、エキソヌクレアーゼIIIの濃度が約0.1U~約10Uの範囲である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、ポリメラーゼの濃度が約0.01U~約2Uの範囲である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、ポリメラーゼの濃度が約0.1Uである、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、ポリメラーゼの濃度が約0.01Uである、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、リガーゼの濃度が最大約2.0Uである、核酸アセンブリのための方法が提供される。
【0012】
核酸アセンブリのための方法が本明細書で提供され、該方法は、(a)第1の二本鎖核酸を提供する工程;(b)第2の二本鎖核酸を提供する工程;(c)5’~3’の順序で、5’フランキングアダプター配列、第1の二本鎖核酸に対する第1の相同性配列、第2の二本鎖核酸に対する第2の相同性配列、および3’フランキングアダプター配列を含む第3の二本鎖核酸を提供する工程であって、第1の二本鎖核酸、第2の二本鎖核酸、および第3の二本鎖核酸は末端領域に非相同性配列を含む、工程;および(d)第1の二本鎖核酸、第2の二本鎖核酸、および第3の二本鎖核酸を、エキソヌクレアーゼ、エンドヌクレアーゼ、ポリメラーゼ、およびリガーゼを含む反応混合物と混合する工程を含む。更に本明細書には、エキソヌクレアーゼがエキソヌクレアーゼIIIである、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、エンドヌクレアーゼがフラップエンドヌクレアーゼである、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、フラップエンドヌクレアーゼがフラップエンドヌクレアーゼ1、エキソヌクレアーゼ1、XPG、Dna2、またはGEN1である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、提供されるフラップエンドヌクレアーゼ1の濃度が約0.32U~約4.8Uである、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、エンドヌクレアーゼが、約5.0U未満の濃度で提供されるフラップエンドヌクレアーゼ1である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、ポリメラーゼが5’~3’のポリメラーゼ活性を含む、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、ポリメラーゼがDNAポリメラーゼである、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、リガーゼが少なくとも2つの核酸の結合を触媒する、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、第1の二本鎖核酸の相同性配列または第2の二本鎖核酸の相同性配列が約10~約100の塩基対である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、第1の二本鎖核酸の相同性配列および第2の二本鎖核酸の相同性配列が各々独立して約10~約100の塩基対である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、第1の二本鎖核酸の相同性配列または第2の二本鎖核酸の相同性配列が約20~約80の塩基対である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、第1の二本鎖核酸の相同性配列および第2の二本鎖核酸の相同性配列が各々独立して約20~約80の塩基対である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、第1の二本鎖核酸の相同性配列または第2の二本鎖核酸の相同性配列が約40の塩基対である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、第1の二本鎖核酸の相同性配列および第2の二本鎖核酸の相同性配列が各々独立して約40の塩基対である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、エキソヌクレアーゼIIIの濃度が約0.1U~約10Uの範囲である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、ポリメラーゼの濃度が約0.01U~約2Uの範囲である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、リガーゼの濃度が最大約2.0Uである、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、第1の二本鎖核酸、第2の二本鎖核酸、第3の二本鎖核酸、またはそれらの任意の組み合わせが線形フラグメントである、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、工程(d)の後の生成物が線形フラグメントである、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、工程(d)の後の生成物が環状フラグメントである、核酸アセンブリのための方法が提供される。
【0013】
核酸アセンブリのための方法が本明細書で提供され、該方法は、(a)5’~3’の順で、5’フランキングアダプター配列、相同性配列、挿入配列、および3’フランキングアダプター配列を含む第1の二本鎖核酸を提供する工程;(b)5’~3’の順で、5’フランキングアダプター配列、相同性配列、挿入配列、および3’フランキングアダプター配列を含む第2の二本鎖核酸を提供する工程;および(c)第1の二本鎖核酸および第2の二本鎖核酸を、エキソヌクレアーゼ、エンドヌクレアーゼ、ポリメラーゼ、およびリガーゼを含む反応混合物と混合する工程を含む。更に本明細書には、エキソヌクレアーゼがエキソヌクレアーゼIIIである、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、エンドヌクレアーゼがフラップエンドヌクレアーゼである、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、フラップエンドヌクレアーゼがフラップエンドヌクレアーゼ1、エキソヌクレアーゼ1、XPG、Dna2、またはGEN1である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、提供されるフラップエンドヌクレアーゼ1の濃度が約0.32U~約4.8Uである、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、提供されるフラップエンドヌクレアーゼ1の濃度が約5.0U未満である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、ポリメラーゼが5’~3’のポリメラーゼ活性を含む、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、ポリメラーゼがDNAポリメラーゼである、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、リガーゼが少なくとも2つの核酸の結合を触媒する、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、第1の二本鎖核酸の相同性配列または第2の二本鎖核酸の相同性配列が約10~約100の塩基対である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、第1の二本鎖核酸の相同性配列および第2の二本鎖核酸の相同性配列が各々独立して約10~約100の塩基対である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、第1の二本鎖核酸の相同性配列または第2の二本鎖核酸の相同性配列が約20~約80の塩基対である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、第1の二本鎖核酸の相同性配列および第2の二本鎖核酸の相同性配列が各々独立して約20~約80の塩基対である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、第1の二本鎖核酸の相同性配列または第2の二本鎖核酸の相同性配列が約40の塩基対である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、第1の二本鎖核酸の相同性配列および第2の二本鎖核酸の相同性配列が各々独立して約40の塩基対である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、エキソヌクレアーゼIIIの濃度が約0.1U~約10Uの範囲である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、ポリメラーゼの濃度が約0.1U~約2Uの範囲である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、ポリメラーゼの濃度が約0.01U~約0.2Uである、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、リガーゼの濃度が最大約2.0Uである、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、第1の二本鎖核酸、第2の二本鎖核酸、またはそれらの任意の組み合わせが線形フラグメントである、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、工程(c)の後の生成物が線形フラグメントである、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、工程(c)の後の生成物が環状フラグメントである、核酸アセンブリのための方法が提供される。
【0014】
核酸アセンブリのための方法が本明細書で提供され、該方法は、(a)5’~3’の順で、5’フランキングアダプター配列、相同性配列、挿入配列、および3’フランキングアダプター配列を含む第1の二本鎖核酸を提供する工程;(b)5’~3’の順で、5’フランキングアダプター配列、相同性配列、挿入配列、および3’フランキングアダプター配列を含む第2の二本鎖核酸を提供する工程;および(c)約30℃~約60℃の温度で、第1の二本鎖核酸および第2の二本鎖核酸を、エキソヌクレアーゼ、エンドヌクレアーゼ、ポリメラーゼ、およびリガーゼを含む反応混合物と混合する工程を含む。更に本明細書には、エキソヌクレアーゼがエキソヌクレアーゼIIIである、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、エンドヌクレアーゼがフラップエンドヌクレアーゼである、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、フラップエンドヌクレアーゼがフラップエンドヌクレアーゼ1、エキソヌクレアーゼ1、XPG、Dna2、またはGEN1である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、フラップエンドヌクレアーゼ1の濃度が約0.32U~約4.8Uの範囲である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、ポリメラーゼが5’~3’のポリメラーゼ活性を含む、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、ポリメラーゼがDNAポリメラーゼである、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、リガーゼが少なくとも2つの核酸の結合を触媒する、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、第1の二本鎖核酸の相同性配列または第2の二本鎖核酸の相同性配列が約10~約100の塩基対である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、第1の二本鎖核酸の相同性配列および第2の二本鎖核酸の相同性配列が各々独立して約10~約100の塩基対である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、第1の二本鎖核酸の相同性配列または第2の二本鎖核酸の相同性配列が約20~約80の塩基対である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、第1の二本鎖核酸の相同性配列および第2の二本鎖核酸の相同性配列が各々独立して約20~約80の塩基対である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、第1の二本鎖核酸の相同性配列または第2の二本鎖核酸の相同性配列が約40の塩基対である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、第1の二本鎖核酸の相同性配列および第2の二本鎖核酸の相同性配列が各々独立して約40の塩基対である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、エキソヌクレアーゼIIIの濃度が約0.1U~約10Uの範囲である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、ポリメラーゼの濃度が約0.01U~約2Uの範囲である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、ポリメラーゼの濃度が約0.1Uである、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、ポリメラーゼの濃度が約0.01Uである、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、リガーゼの濃度が最大約2.0Uである、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、第1の二本鎖核酸、第2の二本鎖核酸、またはそれらの任意の組み合わせが線形フラグメントである、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、工程(c)の後の生成物が線形フラグメントである、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、工程(c)の後の生成物が環状フラグメントである、核酸アセンブリのための方法が提供される。
【0015】
核酸アセンブリのための方法が本明細書で提供され、該方法は、(a)5’~3’の順で、5’フランキングアダプター、相同性配列、挿入配列、および3’フランキングアダプター配列を含む第1の二本鎖核酸を提供する工程;(b)5’~3’の順で、5’フランキングアダプター、相同性配列、挿入配列、および3’フランキングアダプター配列を含む第2の二本鎖核酸を提供する工程;および(c)第1の二本鎖核酸および第2の二本鎖核酸を、結果として5’オーバーハングをもたらすエンドヌクレアーゼ;ポリメラーゼ;およびリガーゼを含む反応混合物と混合する工程を含む。
【0016】
核酸アセンブリのための方法が本明細書で提供され、該方法は、(a)5’~3’の順で、5’フランキングアダプター配列、相同性配列、挿入配列、および3’フランキングアダプター配列を含む第1の二本鎖核酸を提供する工程;(b)5’~3’の順で、5’フランキングアダプター配列、相同性配列、挿入配列、および3’フランキングアダプター配列を含む第2の二本鎖核酸を提供する工程;および(c)第1の二本鎖核酸および第2の二本鎖核酸を、約0.5U~約1.0Uのエキソヌクレアーゼ、約0.32U~約4.8Uのエンドヌクレアーゼ、約0.01U~約2Uのポリメラーゼ、および最大約2.0Uのリガーゼを含む反応混合物と混合する工程を含む。
【0017】
核酸アセンブリのための方法が本明細書で提供され、該方法は、(a)5’~3’の順で、5’フランキングアダプター配列、相同性配列、挿入配列、および3’フランキングアダプター配列を含む第1の二本鎖核酸を提供する工程;(b)5’~3’の順で、5’フランキングアダプター配列、相同性配列、挿入配列、および3’フランキングアダプター配列を含む第2の二本鎖核酸を提供する工程;および(c)第1の二本鎖核酸および第2の二本鎖核酸を、約0.32U~約4.8Uのエンドヌクレアーゼ、約0.01U~約2Uのポリメラーゼ、および最大約2.0Uのリガーゼを含む反応混合物と混合する工程を含む。
【0018】
核酸アセンブリのための方法が本明細書で提供され、該方法は、(a)5’~3’の順で、5’フランキングアダプター配列、相同性配列、挿入配列、および3’フランキングアダプター配列を含む第1の二本鎖核酸を提供する工程;(b)5’~3’の順で、5’フランキングアダプター配列、相同性配列、挿入配列、および3’フランキングアダプター配列を含む第2の二本鎖核酸を提供する工程;および(c)第1の二本鎖核酸および第2の二本鎖核酸を、3’または5’のエキソヌクレアーゼ活性を含む少なくとも1つの酵素、ポリメラーゼ、およびリガーゼを含む反応混合物と混合する工程であって、3’または5’のエキソヌクレアーゼ活性を含む少なくとも1つの酵素は、5’アダプター配列または3’フランキングアダプター配列を取り除く、工程を含む。更に本明細書には、3’または5’のエキソヌクレアーゼ活性を含む少なくとも1つの酵素がエキソヌクレアーゼIIIである、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、ポリメラーゼが5’~3’のポリメラーゼ活性を含む、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、ポリメラーゼがDNAポリメラーゼである、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、リガーゼが少なくとも2つの核酸の結合を触媒する、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、第1の二本鎖核酸の相同性配列または第2の二本鎖核酸の相同性配列が約40の塩基対である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、第1の二本鎖核酸の相同性配列および第2の二本鎖核酸の相同性配列が各々独立して約40の塩基対である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、第1の二本鎖核酸の相同性配列または第2の二本鎖核酸の相同性配列が約10~約100の塩基対である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、第1の二本鎖核酸の相同性配列および第2の二本鎖核酸の相同性配列が各々独立して約10~約100の塩基対である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、第1の二本鎖核酸の相同性配列または第2の二本鎖核酸の相同性配列が約20~約80の塩基対である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、第1の二本鎖核酸の相同性配列および第2の二本鎖核酸の相同性配列が各々独立して約20~約80の塩基対である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、エキソヌクレアーゼIIIの濃度が約0.1U~約10Uの範囲である、核酸アセンブリのための方法が提供される。
【0019】
核酸アセンブリのための方法が本明細書で提供され、該方法は、(a)少なくとも10の異なるフラグメントを提供する工程であって、少なくとも10の異なるフラグメントの各々は少なくとも10の異なるフラグメントの別のフラグメントに対して配列相同性の末端領域を含まない、工程;および(b)少なくとも10の異なるフラグメントを複数の酵素と混合する工程であって、複数の酵素は、核酸を形成するためにエンドヌクレアーゼ、エキソヌクレアーゼ、ポリメラーゼ、およびリガーゼから選択されている、工程を含む。更に本明細書には、核酸がベクター配列に付けられる、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、核酸の長さが50~200の塩基である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、核酸の長さが100~2000の塩基である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、エキソヌクレアーゼがエキソヌクレアーゼIIIである、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、エンドヌクレアーゼがフラップエンドヌクレアーゼである、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、フラップエンドヌクレアーゼがフラップエンドヌクレアーゼ1、エキソヌクレアーゼ1、XPG、Dna2、またはGEN1である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、ポリメラーゼが5’~3’のポリメラーゼ活性を含む、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、ポリメラーゼがDNAポリメラーゼである、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、リガーゼが少なくとも2つの核酸の結合を触媒する、核酸アセンブリのための方法が提供される。
【0020】
核酸アセンブリのための方法が本明細書で提供され、該方法は、(a)複数のポリヌクレオチドを提供する工程であって、ポリヌクレオチドの各々は複数のポリヌクレオチドの別のポリヌクレオチドに対して配列相同性の末端領域を含まない、工程;および(b)複数のポリヌクレオチドを3’~5’のエキソヌクレアーゼ、耐熱性エンドヌクレアーゼ、高忠実度ポリメラーゼ、および耐熱性リガーゼと混合する工程であって、複数のポリヌクレオチドは隣接するポリヌクレオチド間の相補的配列に基づいて漸進的な所定の順序でアニールされる、工程を含む。更に本明細書には、エキソヌクレアーゼがエキソヌクレアーゼIIIである、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、エンドヌクレアーゼがフラップエンドヌクレアーゼである、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、フラップエンドヌクレアーゼがフラップエンドヌクレアーゼ1、エキソヌクレアーゼ1、XPG、Dna2、またはGEN1である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、エンドヌクレアーゼが、約0.32U~約4.8Uに及ぶ濃度で提供されるフラップエンドヌクレアーゼ1である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、ポリメラーゼが5’~3’のポリメラーゼ活性を含む、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、ポリメラーゼがDNAポリメラーゼである、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、リガーゼが少なくとも2つの核酸の結合を触媒する、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、エキソヌクレアーゼIIIの濃度が約0.1U~約10Uの範囲である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、ポリメラーゼの濃度が約0.01U~約2Uの範囲である、核酸アセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、リガーゼの濃度が最大約2.0Uである、核酸アセンブリのための方法が提供される。
【0021】
引用による組み込み
本明細書で言及される出願公開、特許、および特許出願は全て、あたかも個々の出願公開、特許、或いは特許出願がそれぞれ参照により組み込まれるように具体的且つ個々に指示されるように同じ程度にまで、参照により本明細書に組込まれる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
特許または特許出願のファイルは、色付きで作成された少なくとも1つの図面を含む。色付きの図面を有するこの特許または特許出願公開のコピーが、必要な料金の請求および支払い後に当該事務局によって提供される。
図1A】フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリのための概要を表す。
図1B】ブリッジアセンブリを使用するフラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリのための概要を表す。
図2】ポリヌクレオチド合成、およびフラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリのためのシステムを表す。
図3】コンピューターシステムを示す。
図4】コンピューターシステムの構造を例示するブロック図である。
図5】共有仮想アドレスメモリ空間を用いるマルチプロセッサコンピュータシステムのブロック図である。
図6】複数のコンピューターシステム、複数の携帯電話、および個人用携帯情報端末、ならびにネットワーク接続ストレージ(NAS)を組み込むように構成されたネットワークを実証する図である。
図7】ヌクレオチド塩基がX軸上にあり且つ蛍光単位がY軸にある、BioAnalyzerの読み取り値からのプロットである。
図8】ヌクレオチド塩基がX軸上にあり且つ蛍光単位がY軸にある、BioAnalyzerの読み取り値からのプロットである。
図9】様々な濃度のExoIIIおよびFen1でのコロニー形成単位(CFU)のプロットである。
図10】コロニー形成単位(CFU)、および、様々な酵素濃度でのフラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリ反応の正確なアセンブリのパーセンテージのプロットである。
図11】1.8kbのアセンブリのコロニー形成単位(CFU)のプロットである。
図12】DNAの2つのフラグメントでのフラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリのプロットである。
図13】DNAベクトルへのDNAの複数のフラグメントでのフラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリの様々な遺伝子(X軸)に対するコロニー形成単位(Y軸)のプロットである。
図14A】DNAベクトルへのDNAの複数のフラグメントでのExoIIIの濃度の増大を伴う、フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリの様々な遺伝子(X軸)に対するコロニー形成単位(Y軸)のプロットである。
図14B】アセンブルされた遺伝子の次世代配列分析のプロットである。
図14C】アセンブリレートのサンプルのプロットである。
図15A】核酸ブリッジを使用するフラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリの平均コロニー形成単位(CFU)(Y軸)のプロットである。
図15B】核酸ブリッジを使用するフラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリの対数スケール(Y軸)上のコロニー形成単位(CFU)のプロットである。
図16A】1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12のフラグメントを使用する遺伝子(X軸)のフラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリのコロニー形成単位(CFU、Y軸)のプロットである。
図16B】1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12のフラグメントを使用する配列決定集団の割合(Y軸)およびアセンブルされた遺伝子(X軸)の次世代配列分析のプロットである。
図16C】1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12のフラグメントを使用する遺伝子(X軸)に対する通過率(Y軸)のプロットである。
図17】10分および30分のインキュベーション時間を用いて2つの遺伝子に対して方法2および方法3を使用するフラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリのコロニー形成単位(CFU、Y軸)のプロットである。
図18A】ヌクレオチド塩基がX軸上にあり且つ蛍光単位がY軸にある、BioAnalyzerの読み取り値からのプロットである。
図18B】インキュベーション時間がX軸上にあり且つ蛍光単位がY軸にある、BioAnalyzerの読み取り値からのプロットである。
図19A】フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリ、コンパレータ1の方法、およびコンパレータ2の方法を使用する様々な数のフラグメント(X軸)に対するコロニー形成単位(Y軸)のプロットである。
図19B】フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリ、コンパレータ1の方法、およびコンパレータ2の方法を使用する様々な数のフラグメント(X軸)に対するコロニー形成単位(Y軸)のプロットである。
図20A】フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリ、コンパレータ1のアセンブリ、およびコンパレータ2のアセンブリに対するアセンブリエラーのプロットである。
図20B】フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリ、コンパレータ1のアセンブリ、およびコンパレータ2のアセンブリに対するアセンブリエラーのプロットである。
図20C】エンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリ、コンパレータ1のアセンブリ、およびコンパレータ2のアセンブリ(X軸)を比較するアセンブリの総数のパーセンテージ(Y軸)のプロットである。
図21A】様々な数の挿入物に対するアセンブルされた構築物のPCR増幅前および増幅後のプロットである。
図21B】フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリ、コンパレータ1の方法、およびコンパレータ2の方法を使用する様々な数のフラグメント(X軸)に対するアセンブリの総数のパーセンテージ(Y軸)のグラフである。
図21C】フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリを使用する集団のCFUパーセンテージおよびNGS結果のプロットである。
図21D】正確にアセンブルされた構築物およびミスアセンブルされた構築物または誤った構築物の分布のパーセンテージのプロットである。
図22A】アセンブリ前の増幅されたオリゴヌクレオチド集団の様々なGCカテゴリー(X軸)と比較した5,400ごとに観察された頻度(Y軸)のグラフである。
図22B】フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリによってアセンブルされたオリゴヌクレオチド集団の様々なGのカテゴリー(X軸)と比較した5,400ごとに観察された頻度(Y軸)のグラフである。
図23】多重遺伝子アセンブリ反応からの遺伝子レベル結果のグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
定義
【0024】
本開示の全体にわたって、様々な実施形態は範囲表示形式で提示される。範囲表示形式での記載は単に利便性と簡潔さのためのものに過ぎず、任意の実施形態の範囲に対する確固たる限定として解釈されてはならないということを理解されたい。従って、範囲の記載は、文脈で別段の定めのない限り、全ての可能な下位範囲と、下限の単位の小数第2位までのその範囲内の個々の数値を具体的に開示したと考えられなければならない。例えば、1乃至6などの範囲の記載は、1乃至3、1乃至4、1乃至5、2乃至4、2乃至6、3乃至6などの下位範囲と、その範囲内の個々の数値、例えば、1.1、2、2.3、5、および5.9を具体的に開示したと考えられなければならない。これは、範囲の広さにかかわらず適用される。このような介入する範囲の上限と下限は、より小さな範囲内に独立して含まれてもよく、更に、定められた範囲内の任意の具体的に除外された限度に従って本発明内に包含される。定められた範囲が上限と下限の1つまたはその両方を含む場合、このような含まれた上限と下限の何れかまたは両方を除く範囲も、文脈が明らかに他に指示しない限り、本発明内に包含される。
【0025】
本明細書で使用される用語は、特定の実施形態のみを記載するためにあり、任意の実施形態を制限することを意図していない。本明細書で使用されるように、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈上他の意味を明白に示すものでない限り、同様に複数形を含むことを意図している。用語「含む」および/または「含むこと」は、本明細書での使用時に、明示された特徴、整数、工程、操作、要素、および/または構成要素の存在を特定するが、1以上の他の特徴、整数、工程、操作、要素、構成要素、および/またはそれらの群の存在または追加を妨げないことが、更に理解される。本明細書で使用されるように、用語「および/または」は、関連する列挙された項目の1つ以上のあらゆる組み合わせを含む。
【0026】
具体的に明示されていないまたは文脈から明白でない限り、本明細書で使用されるように、用語「核酸」は、二本鎖または三本鎖の核酸に加え、一本鎖分子も包含する。二本鎖または三本鎖の核酸において、核酸鎖は同一の広がりをもつ必要はない(即ち、二本鎖核酸は両方の鎖の全長に沿った二本鎖である必要はない)。他に明示されない限り、核酸配列は、提供されると、5’~3’の方向で列挙される。本明細書に記載される方法は、単離された核酸の生成を提供する。本明細書に記載された方法は、単離且つ精製された核酸の生成を更に提供する。本明細書に言及されるような「核酸」は、長さが少なくとも5、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、125、150、175、200、225、250、275、300、325、350、375、400、425、450、475、500、600、700、800、900、1000、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、またはそれ以上の塩基を含み得る。更に、本明細書には、ヌクレオチド配列をコードする任意数のポリペプチドセグメントの合成のための方法が提供され、前記ヌクレオチド配列は、非リボソームペプチド(NRP)をコード化する配列、非リボソームペプチド合成酵素(NRPS)モジュールおよび合成変異体をコードする配列、抗体や他のタンパク質ファミリーからのポリペプチドセグメントなどの他の調節タンパク質のポリペプチドセグメントを含み、前記ヌクレオチド配列は更に、例えばプロモータ、転写因子、エンハンサーといった調節配列、siRNA、shRNA、RNAi、miRNA、マイクロRNA由来の核小体低分子RNA、または対象の任意の機能的或いは構造的DNAまたはRNAユニットなどの、非コードDNAまたはRNAを含む。以下:遺伝子または遺伝子フラグメントのコードまたは非コード領域、遺伝子間DNA、連鎖解析から定義された遺伝子座(複数の遺伝子座)、エクソン、イントロン、メッセンジャーRNA(mRNA)、転移RNA、リボソームRNA、低分子干渉RNA(siRNA)、低分子ヘアピン型RNA(shRNA)、マイクロRNA(miRNA)、核小体低分子RNA、リボザイム、メッセンジャーRNA(mRNA)の逆転写或いは増幅によって通常得られるmRNAのDNA表現である相補的DNA(cDNA);合成的にまたは増幅により生成されるDNA分子、ゲノムDNA、組み換えポリヌクレオチド、分枝鎖ポリヌクレオチド、プラスミド、ベクター、任意の配列の単離されたDNA、任意の配列の単離されたRNA、核酸プローブ、およびプライマーは、ポリヌクレオチドの非限定的な例である。本明細書で言及される遺伝子または遺伝子フラグメントをコードするcDNAは、ゲノム等価配列に介入イントロン配列を含まないエクソン配列をコードする少なくとも1つの領域を含み得る。
【0027】
別段の定めのない限りまたは文脈から明白でない限り、本明細書で使用されるように、数または数の範囲に関連する用語「約」とは、明示された数およびその数の+/-10%、またはある範囲の列挙された値に対して列挙された下限の10%以下および列挙された上限の10%以上を意味する。
【0028】
「ユニバーサルプライマー」として本明細書で言及される典型的なワークフローにおいて言及されるプライマーは、複数のDNAフラグメントに共通するプライマー結合部位を認識する、短いポリヌクレオチドである。しかし、このようなワークフローはユニバーサルプライマーの使用のみには限定されず、フラグメントに特異的なプライマーが付加的または代替的に組み込まれてもよい。加えて、本明細書に記載される典型的なワークフローは、遺伝子フラグメントのアセンブリを指すが、そのようなものとしては限定されず、一般的により長い核酸のアセンブリに適用可能である。
【0029】
シームレス核酸アセンブリ
【0030】
本明細書には、効率と精度が増大した、核酸のアセンブリのための方法が提供される。更に本明細書には、長い遺伝子への核酸のアセンブリの方法が提供される。本明細書に記載されるポリヌクレオチドは、随意に追加の酵素と組み合わせて、エンドヌクレアーゼまたはエキソヌクレアーゼを含むアセンブリ方法によって、より長い核酸へとアセンブルされる。
【0031】
フラップエンドヌクレアーゼを使用する核酸のアセンブリの典型的なプロセスは、図1Aにおいて表される。フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリは、第1の遺伝子フラグメント(127)および第2の遺伝子フラグメント(131)により実行される。第1の遺伝子フラグメント(127)のボトム鎖は、5’~3’の第1のユニバーサルプライマー結合配列(107a)、相同性配列(103)、挿入配列(108)、および第2のユニバーサルプライマー結合配列(107b)を含むように設計される。第2の遺伝子フラグメント(131)のトップ鎖は、5’~3’の第1のユニバーサルプライマー結合配列(107c)、相同性配列(105)、挿入配列(110)、および第2のユニバーサルプライマー結合配列(107d)を含むように設計される。第1の遺伝子フラグメント(127)および第2の遺伝子フラグメント(131)は、エキソヌクレアーゼ、フラップエンドヌクレアーゼ、ポリメラーゼ、およびリガーゼを含む反応混合物と接触される。エキソヌクレアーゼは、フラグメント(133)をもたらす相同性を晒すために3’末端を消化する(109)。いくつかの例において、エキソヌクレアーゼはエキソヌクレアーゼIIIである。フラップエンドヌクレアーゼは、フラグメント(135)をもたらす5’フラップを切断する(111)。いくつかの例において、フラップエンドヌクレアーゼはフラップエンドヌクレアーゼ1(FEN-1)である。ポリメラーゼは間隙(113)を満たし、およびフラグメント(137)をもたらすニックを残す。その後、リガーゼは、フラグメント(139)をもたらすニックを密封する(115)。
【0032】
フラップエンドヌクレアーゼおよびブリッジアセンブリ方法を使用する核酸のアセンブリの典型的なプロセスは、図1Bにおいて表される。フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリは、二本鎖の核酸ブリッジ(151)、第1の遺伝子フラグメント(155)、および第2の遺伝子フラグメント(157)により実行される。二本鎖核酸ブリッジ(151)は、第1のユニバーサルプライマー結合配列(153a)、第1の遺伝子フラグメント(155)に相同する第1の相同性配列(155a)、第2の遺伝子フラグメント(157)に相同する第2の相同性配列(157a)、および第2のユニバーサルプライマー結合配列(153b)を含む。二本鎖核酸ブリッジ(151)、第1の遺伝子フラグメント(155)、および第2の遺伝子フラグメント(157)は、エキソヌクレアーゼ、フラップエンドヌクレアーゼ、ポリメラーゼ、およびリガーゼを含む反応混合物と接触される。エキソヌクレアーゼは、フラグメント(169)をもたらす相同性を晒すために3’末端を消化する(159)。いくつかの例において、エキソヌクレアーゼはエキソヌクレアーゼIIIである。ポリメラーゼは間隙(161)を満たし、およびフラグメント(171)をもたらすニックを残す。フラップエンドヌクレアーゼは、フラグメント(173)をもたらす5’フラップを切断する(165)。いくつかの例において、フラップエンドヌクレアーゼはフラップエンドヌクレアーゼ1(FEN-1)である。その後、リガーゼは、フラグメント(175)をもたらすニックを密封する(167)。いくつかの例において、リガーゼはampligaseである。
【0033】
本明細書には、酵素媒介核酸アセンブリのための方法が提供される。いくつかの例において、酵素媒介核酸アセンブリは、遺伝子フラグメントへの相同配列の追加を含む。いくつかの例において、デノボ合成遺伝子フラグメントは既に相同性配列を含む。いくつかの例において、酵素媒介核酸アセンブリは、酵素混合物の使用を含む。いくつかの例において、酵素混合物はエンドヌクレアーゼを含む。いくつかの例において、酵素混合物は随意にエキソヌクレアーゼ、ポリメラーゼ、またはリガーゼを含む。いくつかの例において、酵素混合物はエキソヌクレアーゼ、エンドヌクレアーゼ、ポリメラーゼ、およびリガーゼを含む。いくつかの例において、酵素混合物はエンドヌクレアーゼ、ポリメラーゼ、およびリガーゼを含む。いくつかの例において、エンドヌクレアーゼはフラップエンドヌクレアーゼである。いくつかの例において、酵素媒介核酸アセンブリは結果として効率の改善をもたらす。いくつかの例において、酵素混合物は、制限酵素でない酵素を含む。いくつかの例において、酵素混合物は、構造に特異的な酵素である酵素を含む。いくつかの例において、酵素混合物は、構造に特異的な酵素であり且つ配列に特異的な酵素ではない酵素を含む。
【0034】
本明細書には、1つ以上の酵素を含む部位特異的な塩基除去試薬が切断部位にて二本鎖DNAの一本鎖のみを切断する切断剤として使用される方法が提供される。多数の修復酵素が、単独で、または前記ニックを生成するための他の薬剤と組み合わせて適切である。修復酵素の典型的なリストを表1に提供する。表1に記載のものを含む修復酵素のホモログ変異体または非天然変異体も、様々な実施形態に従って使用される。本明細書に記載される方法および組成物に従う使用のための修復酵素の何れかは、自然発生、組み換え型、或いは合成であり得る。いくつかの例において、DNA修復酵素は、1つ以上の活性を持つ天然タンパク質またはインビトロで作成されたキメラタンパク質である。切断剤は、様々な実施形態において、酵素混合物を含む酵素活性を含み、前記酵素混合物は、塩基除去修復に関与するニッキングエンドヌクレアーゼ、APエンドヌクレアーゼ、グリコシラーゼ、およびリアーゼの1つ以上を含む。
【0035】
修復酵素は原核細胞および真核細胞に見出される。本明細書中の適用可能性を持ついくつかの酵素は、1つの分子においてグリコシラーゼおよびAPエンドヌクレアーゼ活性を有する。APエンドヌクレアーゼは、その切断の部位に従い分類される。クラスIのAPエンドヌクレアーゼおよびクラスIIのAPエンドヌクレアーゼは、無塩基部位脱離3’-OHおよび5’-リン酸塩末端(baseless site leaving 3’-OH and 5’-phosphate termini)のリン酸基3’および5’にてDNAを切断する。クラスIIIおよびクラスIVのAPエンドヌクレアーゼも無塩基部位に対してリン酸基3’および5’にてDNAを切断するが、それらは3’-リン酸塩および5’-OHを生成する。DNA修復酵素を含む、使用されるポリヌクレオチド開裂酵素の例は、表1に列挙される。
【0036】
【表1-1】
【0037】
【表1-2】
【0038】
本明細書には、酵素媒介核酸アセンブリのための方法が提供され、ここで、アセンブリのための遺伝子フラグメントまたは遺伝子は相同性配列を含む。いくつかの例において、相同性配列は、少なくともまたは約5、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、または100を超える塩基対を含む。いくつかの例において、塩基対の数は40の塩基対である。いくつかの例において、塩基対の数は、約5~100、10~90、20~80、30~70、または40~60の塩基対の範囲を有する。
【0039】
本明細書には、酵素媒介核酸アセンブリのための方法が提供され、ここで、アセンブリのための遺伝子フラグメントまたは遺伝子は相同性配列を含まない。いくつかの例において、相同性配列のないデノボ合成遺伝子フラグメントの酵素媒介核酸アセンブリのための方法は、核酸ブリッジを使用するアセンブリを含む。いくつかの例において、核酸ブリッジはDNAまたはRNAを含む。いくつかの例において、核酸ブリッジはDNAを含む。いくつかの例において、核酸ブリッジは二本鎖である。いくつかの例において、核酸ブリッジは一本鎖である。
【0040】
本明細書には、核酸ブリッジを使用する酵素媒介核酸アセンブリのための方法が提供され、ここで、核酸ブリッジは1つ以上のユニバーサルプライマー結合配列を含む。いくつかの例において、核酸ブリッジは、少なくともまたは約1、2、3、4、5、6、7、8、または8を超えるユニバーサルプライマー結合配列を含む。いくつかの例において、核酸ブリッジは更に相同性配列を含む。いくつかの例において、相同性配列はデノボ合成遺伝子フラグメントに相同する。いくつかの例において、核酸ブリッジは更に1つ以上の相同性配列を含む。例えば、核酸ブリッジは、異なるデノボ合成遺伝子フラグメントに相同する1つ以上の相同性配列を含む。いくつかの例において、核酸ブリッジは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、または10を超える相同性配列を含む。いくつかの例において、相同性配列は、少なくともまたは約5、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、または100を超える塩基対を含む。いくつかの例において、塩基対の数は40の塩基対である。いくつかの例において、塩基対の数は50の塩基対である。いくつかの例において、塩基対の数は、約5~100、10~90、20~80、30~70、または40~60の塩基対の範囲を有する。
【0041】
本明細書には、酵素媒介核酸アセンブリのための方法が提供され、ここで、二本鎖核酸はエキソヌクレアーゼ活性を含む酵素と接触される。いくつかの例において、エキソヌクレアーゼは3’エキソヌクレアーゼ活性を含む。3’エキソヌクレアーゼ活性を含む典型的なエキソヌクレアーゼは、限定されないが、エキソヌクレアーゼI、エキソヌクレアーゼIII、エキソヌクレアーゼV、エキソヌクレアーゼVII、およびエキソヌクレアーゼTを含む。いくつかの例において、エキソヌクレアーゼは5’エキソヌクレアーゼ活性を含む。5’エキソヌクレアーゼ活性を含む典型的なエキソヌクレアーゼは、限定されないが、エキソヌクレアーゼII、エキソヌクレアーゼIV、エキソヌクレアーゼV、エキソヌクレアーゼVI、エキソヌクレアーゼVII、エキソヌクレアーゼVIII、T5エキソヌクレアーゼ、およびT7エキソヌクレアーゼを含む。いくつかの例において、エキソヌクレアーゼはエキソヌクレアーゼIII(ExoIII)である。エキソヌクレアーゼは、野生型エキソヌクレアーゼ、およびその誘導体、キメラ、および/または突然変異体を含む。突然変異エキソヌクレアーゼは、エキソヌクレアーゼのアミノ酸または核酸配列内に1つ以上の突然変異、挿入、欠失、またはそれらの任意の組み合わせを含む、酵素を含む。
【0042】
いくつかの例において、エキソヌクレアーゼは、酵素活性に最適な温度、例えば、約25-80℃、25-70℃、25-60℃、25-50℃、または25-40℃の範囲の温度で使用される。いくつかの例において、温度は約37℃である。いくつかの例において、温度は約50℃である。いくつかの例において、温度は約55℃である。いくつかの例において、温度は約65℃である。いくつかの例において、温度は、少なくともまたは約15℃、20℃、25℃、30℃、35℃、40℃、45℃、50℃、55℃、60℃、65℃、70℃、75℃、80℃であり、または80℃を超える。
【0043】
いくつかの例において、酵素媒介核酸アセンブリのための方法はエキソヌクレアーゼを使用する工程を含まない。いくつかの例において、酵素媒介核酸アセンブリのための方法はエキソヌクレアーゼを使用する工程を含む。いくつかの例において、1つ以上のエキソヌクレアーゼが使用される。例えば、少なくともまたは約1、2、3、4、5、6、または6を超えるエキソヌクレアーゼが使用される。いくつかの例において、エキソヌクレアーゼは5’~3’のエキソヌクレアーゼ活性を含む。いくつかの例において、エキソヌクレアーゼは3’~5’のエキソヌクレアーゼ活性を含む。いくつかの例において、方法は、二本鎖DNAをエンドヌクレアーゼに接触させる工程を含む。いくつかの例において、エンドヌクレアーゼはフラップエンドヌクレアーゼである。いくつかの例において、方法は、二本鎖DNAをフラップエンドヌクレアーゼ、リガーゼ、またはポリメラーゼに接触させる工程を含む。いくつかの例において、フラップエンドヌクレアーゼはフラップエンドヌクレアーゼ1である。
【0044】
本明細書には、二本鎖の核酸がエンドヌクレアーゼ活性を含む酵素で処理される方法が提供される。いくつかの例において、エンドヌクレアーゼは5’ヌクレアーゼ活性を含む。いくつかの例において、エンドヌクレアーゼは3’ヌクレアーゼ活性を含む。いくつかの例において、エンドヌクレアーゼはフラップエンドヌクレアーゼである。いくつかの例において、フラップエンドヌクレアーゼは5’ヌクレアーゼ活性を含む。いくつかの例において、フラップエンドヌクレアーゼは酵素の5’-ヌクレアーゼファミリーのメンバーである。典型的な5’-ヌクレアーゼ酵素は、限定されないが、フラップエンドヌクレアーゼ1、エキソヌクレアーゼ1、色素性乾皮症相補群G(XPG)、Dna2、およびギャップエンドヌクレアーゼ1(GEN1)を含む。いくつかの例において、フラップエンドヌクレアーゼはフラップエンドヌクレアーゼ1である。いくつかの例において、フラップエンドヌクレアーゼは3’ヌクレアーゼ活性を含む。3’ヌクレアーゼ活性を持つ典型的なフラップエンドヌクレアーゼは、限定されないが、RAG1、RAG2、およびMUS81を含む。いくつかの例において、フラップエンドヌクレアーゼは、古細菌、細菌、酵母菌、植物、または哺乳動物のフラップエンドヌクレアーゼである。典型的な5’ヌクレアーゼおよび3’ヌクレアーゼ酵素は表2で確認される。
【0045】
【表2】
【0046】
いくつかの例において、エンドヌクレアーゼは、酵素活性に最適な温度、例えば、25-80℃、25-70℃、25-60℃、25-50℃、または25-40℃の温度で使用される。いくつかの例において、温度は約50℃である。いくつかの例において、温度は約55℃である。いくつかの例において、温度は約65℃である。いくつかの例において、温度は、少なくともまたは約15℃、20℃、25℃、30℃、35℃、40℃、45℃、50℃、55℃、60℃、65℃、70℃、75℃、80℃であり、または80℃を超える。いくつかの例において、エンドヌクレアーゼは耐熱性エンドヌクレアーゼである。耐熱性エンドヌクレアーゼは、少なくともまたは約60℃、65℃、70℃、75℃、80℃、または80℃を超える温度で機能性であるエンドヌクレアーゼを含み得る。いくつかの例において、エンドヌクレアーゼはフラップエンドヌクレアーゼである。いくつかの例において、フラップエンドヌクレアーゼは耐熱性フラップエンドヌクレアーゼである。
【0047】
本明細書には核酸アセンブリのための方法が提供され、ここで、エンドヌクレアーゼとエキソヌクレアーゼとの比率は約0.1:1~約1:5である。いくつかの例において、エンドヌクレアーゼはフラップエンドヌクレアーゼである。いくつかの例において、エンドヌクレアーゼとエキソヌクレアーゼとの比率は、少なくともまたは約0.2:1、0.25:1、0.5:1、0.75:1、1:1、1:1.5、1:2、1:3、1:4、1:5であり、または1:5を超える。いくつかの例において、エンドヌクレアーゼとエキソヌクレアーゼとの比率は、少なくともまたは約1:1、1:0.9、1:0.85、1:0.8、1:0.75、1:0.7、1:0.65、1:0.6、1:0.55、1:0.5、1:0.45、1:0.4、1:0.35、1:0.3、1:0.25、1:0.2、1:0.15、1:0.1であり、または1:0.1未満である。
【0048】
本明細書には、エキソヌクレアーゼを含む核酸アセンブリのための方法が提供され、エキソヌクレアーゼの濃度は約0.1U~約20U、またはそれ以上である。例えば、エキソヌクレアーゼの濃度は、少なくともまたは約0.1U、0.25U、0.5U、0.75U、1U、1.6U、2U、3U、4U、5U、6U、7U、8U、9U、10U、12U、14U、16U、18U、20Uである、または20Uを超える。いくつかの例において、エキソヌクレアーゼの濃度は約0.5U~約1.0Uの範囲である。いくつかの例において、エキソヌクレアーゼの濃度は約1.0U~約2.0Uである。いくつかの例において、エキソヌクレアーゼの濃度は約1.6Uである。いくつかの例において、エキソヌクレアーゼの濃度は約5.0Uである。いくつかの例において、エキソヌクレアーゼの濃度は、約0.1U~20U、0.25U~18U、0.5U~16U、0.75U~14U、1U~12U、2U~10U、3U~9U、または4U~8Uに及ぶ。
【0049】
本明細書に記載される、酵素媒介核酸アセンブリのための方法はエンドヌクレアーゼを含む場合があり、エンドヌクレアーゼの濃度は約0.25U~約12U、またはそれ以上である。いくつかの例において、エンドヌクレアーゼはフラップエンドヌクレアーゼである。エンドヌクレアーゼの典型的な濃度は、限定されないが、少なくともまたは約0.25U、0.5U、0.75U、1U、2U、3U、4U、5U、6U、7U、8U、9U、10U、11U、12Uである、または12Uを超える。いくつかの例において、エンドヌクレアーゼの濃度は0.32Uである。いくつかの例において、エンドヌクレアーゼの濃度は1.6Uである。いくつかの例において、エンドヌクレアーゼの濃度は約0.32U~約4.8Uの範囲である。いくつかの例において、エンドヌクレアーゼの濃度は、約、0.25U~12U、0.5U~11U、0.75U~10U、1U~9U、2U~8U、3U~7U、または4U~6Uの範囲である。
【0050】
本明細書には、酵素媒介核酸アセンブリのための方法が提供され、ここで、二本鎖核酸はポリメラーゼと混合される。いくつかの例において、ポリメラーゼはDNAポリメラーゼである。いくつかの例において、ポリメラーゼは高忠実度ポリメラーゼである。高忠実度ポリメラーゼは、鋳型核酸の正確な複製または増幅をもたらすポリメラーゼを含み得る。いくつかの例において、DNAポリメラーゼは耐熱性DNAポリメラーゼである。DNAポリメラーゼは、ファミリーAポリメラーゼ、ファミリーBポリメラーゼ、ファミリーCポリメラーゼ、ファミリーDポリメラーゼ、ファミリーXポリメラーゼ、およびファミリーYポリメラーゼを含むがこれらに限定されない、DNAポリメラーゼの任意のファミリーに由来し得る。いくつかの例において、DNAポリメラーゼは、Thermus、Bacillus、Thermococcus、Pyrococcus、Aeropyrum、Aquifex、Sulfolobus、Pyrolobus、またはMethanopyrusを含むがこれらに限定されない属に由来する。
【0051】
増幅反応での使用のための本明細書に記載されるポリメラーゼは、様々な酵素活性を含み得る。ポリメラーゼは、例えば、伸長生成物を生成するべくプライマーを拡張するために、本発明の方法において使用される。いくつかの例において、DNAポリメラーゼは5’~3’のポリメラーゼ活性を含む。いくつかの例において、DNAポリメラーゼは3’~5’のポリメラーゼ活性を含む。いくつかの例において、DNAポリメラーゼはプルーフリーディング活性を含む。典型的なポリメラーゼは、限定されないが、DNAポリメラーゼ(I、II、またはIII)、T4 DNAポリメラーゼ、T7 DNAポリメラーゼ、Bst DNAポリメラーゼ、Bcaポリメラーゼ、Vent DNAポリメラーゼ、Pfu DNAポリメラーゼ、およびTaq DNAポリメラーゼを含む。耐熱性DNAポリメラーゼの非限定的な例は、限定されないが、Taq、Phusion(登録商標)DNAポリメラーゼ、Q5(登録商標)高忠実度DNAポリメラーゼ、LongAmp(登録商標)DNAポリメラーゼ、拡張高忠実度ポリメラーゼ、HotTubポリメラーゼ、Pwoポリメラーゼ、Tflポリメラーゼ、Tliポリメラーゼ、UlTmaポリメラーゼ、Pfuポリメラーゼ、KOD DNAポリメラーゼ、JDF-3 DNAポリメラーゼ、PGB-D DNAポリメラーゼ、Tgo DNAポリメラーゼ、Pyrolobus furmarius DNAポリメラーゼ、Ventポリメラーゼ、およびDeep Ventポリメラーゼを含む。
【0052】
本明細書にはDNAポリメラーゼを含む方法が記載され、DNAポリメラーゼの濃度は約0.1U~約2Uである、または2Uを超える。いくつかの例において、DNAポリメラーゼの濃度は約0.1Uである。いくつかの例において、DNAポリメラーゼの濃度は約0.2Uである。いくつかの例において、DNAポリメラーゼの濃度は約0.01Uである。いくつかの例において、DNAポリメラーゼの濃度は、少なくともまたは約0.005U~2U、0.005U~1U、0.005U~.5U、0.01U~1U、0.1U~0.5U、0.1U~0.5U、0.1U~1U、0.1U~1.5U、0.1U~2U、0.5U~1.0U、0.5U~1.5U、0.5U~2U、1U~1.5U、1.0U~2.0U、または1.5U~2Uの範囲である。
【0053】
本明細書に記載される方法に使用するためのDNAポリメラーゼは、酵素活性に最適な温度、例えば、25-80℃、25-70℃、25-60℃、25-50℃、または25-40℃の温度で使用される。いくつかの例において、温度は約50℃である。いくつかの例において、温度は約55℃である。いくつかの例において、温度は約65℃である。いくつかの例において、温度は、少なくともまたは約15℃、20℃、25℃、30℃、35℃、40℃、45℃、50℃、55℃、60℃、65℃、70℃、75℃、80℃であり、または80℃を超える。
【0054】
酵素媒介核酸アセンブリのための本明細書に記載される方法は増幅反応を含む場合があり、ここで、増幅反応はユニバーサルプライマー結合配列を含む。いくつかの例において、ユニバーサルプライマー結合配列は同じ5’または3’プライマーを結合することができる。いくつかの例において、ユニバーサルプライマー結合配列は、増幅反応において複数の標的核酸の中で共有される。
【0055】
本明細書には、酵素媒介核酸アセンブリのための方法が提供され、ここで、二本鎖核酸はリガーゼで処理される。本明細書に記載されるようなリガーゼは核酸フラグメントに結合するように機能することができる。例えば、リガーゼは、DNAの隣接する3’-ヒドロキシル化末端および5’-リン酸化末端に結合するように機能する。リガーゼは、限定されないが、大腸菌リガーゼ、T4リガーゼ、哺乳動物リガーゼ(例えばDNAリガーゼI、DNAリガーゼII、DNAリガーゼIII、DNAリガーゼIV)、耐熱性リガーゼ、およびファストリガーゼ(fast ligases)を含む。いくつかの例において、リガーゼは耐熱性リガーゼである。いくつかの例において、リガーゼはAmpligaseである。
【0056】
リガーゼの濃度は変動し得る。いくつかの例において、リガーゼの濃度は約0U~約2Uの範囲である。リガーゼの典型的な濃度は約0.5Uである。いくつかの例において、リガーゼの濃度は約1.0Uである。いくつかの例において、リガーゼの濃度は約5.0Uである。いくつかの例において、リガーゼの濃度は、少なくともまたは約0U~0.25U、0U~0.5U、0U~1U、0U~1.5U、0U~2U、0.25U~0.5U、0.25U~1.0U、0.25U~1.5U、0.25U~2.0U、0.5U~1.0U、0.5U~1.5U、0.5U~2.0U、1.0U~1.5U、1.0U~2.0U、1.5U~2.0U、2.0U~4.0U、4.0U~6.0U、4.0U~8.0U、6.0U~10.0Uの範囲である。
【0057】
いくつかの例において、リガーゼは、酵素活性に最適な温度、例えば、25-80℃、25-70℃、25-60℃、25-50℃、または25-40℃の温度で使用される。いくつかの例において、温度は約50℃である。いくつかの例において、温度は約55℃である。いくつかの例において、温度は約65℃である。いくつかの例において、温度は、少なくともまたは約15℃、20℃、25℃、30℃、35℃、40℃、45℃、50℃、55℃、60℃、65℃、70℃、75℃、80℃であり、または80℃を超える。
【0058】
本明細書には、多数の遺伝子フラグメントがアセンブルされる、酵素媒介核酸アセンブリのための方法が提供される。いくつかの例において、遺伝子フラグメントは、漸進的にまたは連続してアセンブルされる。いくつかの例において、遺伝子フラグメントはベクターへとアセンブルされる。いくつかの例において、遺伝子フラグメントは、長い線形遺伝子アセンブリのためにアセンブルされる。いくつかの例において、遺伝子フラグメントの数は、少なくともまたは約2、3、4、5、6、7、8、9、10である、または10を超える。いくつかの例において、遺伝子フラグメントの数は、少なくともまたは約10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20である、または20を超える。いくつかの例において、遺伝子フラグメントの数は、約1~2、1~3、1~4、1~5、1~6、1~7、1~8、1~9、1~10、2~3、2~4、2~5、2~6、2~7、2~8、2~9、2~10、3~4、3~5、3~6、3~7、3~8、3~9、3~10、4~5、4~6、4~7、4~8、4~9、4~10、5~6、5~7、5~8、5~9、5~10、6~7、6~8、6~9、6~10、7~8、7~9、7~10、8~9、8~10、または9~10の範囲である。いくつかの例において、遺伝子フラグメントの数は、約1~約20、約2~約18、約3~約17、約4~約16、約6~約14、または約8~約12である。
【0059】
本明細書には、酵素媒介核酸アセンブリのための方法が提供され、アセンブルされる遺伝子フラグメントの比率は、約0.2:1、0.25:1、0.5:1、0.75:1、1:1、1:1.5、1:2、1:3、1:4、1:5であり、または1:5を超える。例えば、2つの遺伝子フラグメントがアセンブルされる場合、第1の遺伝子フラグメントと第2の遺伝子フラグメントの比率は、1:1である。いくつかの例において、第1の遺伝子フラグメントと第2の遺伝子フラグメントとの比率は、少なくともまたは約1:1、1:0.9、1:0.85、1:0.8、1:0.75、1:0.7、1:0.65、1:0.6、1:0.55、1:0.5、1:0.45、1:0.4、1:0.35、1:0.3、1:0.25、1:0.2、1:0.15、1:0.1であり、または1:0.1未満である。
【0060】
酵素媒介核酸アセンブリのための本明細書に記載されるような方法は、ベクターへの1つ以上の遺伝子フラグメントのアセンブリを含む場合があり、1つ以上の遺伝子フラグメントとベクターの比率は変動する。いくつかの例において、1つ以上の遺伝子フラグメントとベクターとの比率は、少なくともまたは約0.2:1、0.25:1、0.5:1、0.75:1、1:1、1:1.5、1:2、1:3、1:4、1:5であり、または1:5を超える。いくつかの例において、1つ以上の遺伝子フラグメントとベクターとの比率は、少なくともまたは約1:1、1:0.9、1:0.85、1:0.8、1:0.75、1:0.7、1:0.65、1:0.6、1:0.55、1:0.5、1:0.45、1:0.4、1:0.35、1:0.3、1:0.25、1:0.2、1:0.15、1:0.1であり、または1:0.1未満である。
【0061】
酵素媒介核酸アセンブリのための本明細書に記載されるような方法は、ベクターへのアセンブリのためのオリゴヌクレオチド集団のアセンブリを含み得る。いくつかの例において、重複伸長PCRがオリゴヌクレオチド集団のアセンブリに対して実行される。いくつかの例において、オリゴヌクレオチド集団は、少なくともまたは約2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、60、70、80、90、100、200、または200を超えるオリゴヌクレオチドを含む。いくつかの例において、オリゴヌクレオチド集団は、少なくともまたは約50、100、200、250、300、400、500、600、700、800、900、1000、1100、1300、1400、1500、1600、1700、1800、2000、2400、2600、2800、3000、3200、3400、3600、3800、4000、4200、4400、4600、4800、5000、6000、7000、8000、9000、10000、または10000を超える塩基を含む長い核酸を生成するためにアセンブルされる。
【0062】
酵素媒介核酸アセンブリのための本明細書に記載されるような方法は、多重遺伝子アセンブリを含み得る。いくつかの例において、複数の配列が単一の反応においてアセンブルされる。いくつかの例において、は、少なくともまたは約2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、60、70、80、90、100、200、または200を超える配列が、単一の反応においてアセンブルされる。複数の遺伝子アセンブリによってアセンブルされた配列は、いくつかの例において、ベクターへと挿入される。
【0063】
酵素媒介核酸アセンブリのための本明細書に記載されるような方法は、核酸ブリッジを使用する1つ以上の遺伝子フラグメントのアセンブリを含む場合があり、1つ以上の遺伝子フラグメントと核酸ブリッジの比率は変動する。いくつかの例において、1つ以上の遺伝子フラグメントと核酸ブリッジとの比率は、少なくともまたは約0.2:1、0.25:1、0.5:1、0.75:1、1:1、1:1.5、1:2、1:3、1:4、1:5であり、または1:5を超える。いくつかの例において、1つ以上の遺伝子フラグメントと核酸ブリッジとの比率は、少なくともまたは約1:1、1:0.9、1:0.85、1:0.8、1:0.75、1:0.7、1:0.65、1:0.6、1:0.55、1:0.5、1:0.45、1:0.4、1:0.35、1:0.3、1:0.25、1:0.2、1:0.15、1:0.1であり、または1:0.1未満である。
【0064】
本明細書には、遺伝子フラグメントの酵素媒介核酸アセンブリのための方法が提供され、ここで、アセンブルされる遺伝子フラグメントの数の総サイズは、少なくともまたは約50、100、200、250、300、400、500、600、700、800、900、1000、1100、1300、1400、1500、1600、1700、1800、2000、2400、2600、2800、3000、3200、3400、3600、3800、4000、4200、4400、4600、4800、5000、6000、7000、8000、9000、10000、または10000を超える塩基である。いくつかの例において、アセンブルされる遺伝子フラグメントの数の総サイズは、約300~1,000、300~2,000、300~3,000、300~4,000、300~5,000、300~6,000、300~7,000、300~8,000、300~9,000、300~10,000、1,000~2,000、1,000~3,000、1,000~4,000、1,000~5,000、1,000~6,000、1,000~7,000、1,000~8,000、1,000~9,000、1,000~10,000、2,000~3,000、2,000~4,000、2,000~5,000、2,000~6,000、2,000~7,000、2,000~8,000、2,000~9,000、2,000~10,000、3,000~4,000、3,000~5,000、3,000~6,000、3,000~7,000、3,000~8,000、3,000~9,000、3,000~10,000、4,000~5,000、4,000~6,000、4,000~7,000、4,000~8,000、4,000~9,000、4,000~10,000、5,000~6,000、5,000~7,000、5,000~8,000、5,000~9,000、5,000~10,000、6,000~7,000、6,000~8,000、6,000~9,000、6,000~10,000、7,000~8,000、7,000~9,000、7,000~10,000、8,000~9,000、8,000~10,000、または9,000~10,000の塩基の範囲である。
【0065】
酵素媒介核酸アセンブリを含む本明細書に記載される方法は、結果として高パーセンテージの正確なアセンブリをもたらす。いくつかの例において、正確なアセンブリのパーセンテージは、少なくともまたは約60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、99%である、または99%を超える。いくつかの例において、正確なアセンブリの平均パーセンテージは、少なくともまたは約60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、99%である、または99%を超える。いくつかの例において、正確なアセンブリのパーセンテージは100%である。
【0066】
酵素媒介核酸アセンブリを含む本明細書にされる方法は、結果として低パーセンテージのミスアセンブリをもたらす。いくつかの例において、ミスアセンブリ率のパーセンテージは、多くとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、または60%である。いくつかの例において、ミスアセンブリ率のパーセンテージは、約1~約25%、約5%~約25%、または約10%~約15%である。いくつかの例において、ミスアセンブリ率の平均は、多くとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、または60%である。いくつかの例において、ミスアセンブリ率の平均は、約1~約25%、約5%~約25%、または約10%~約15%である。
【0067】
酵素媒介核酸アセンブリを含む本明細書に記載される方法は、結果として効率の増加をもたらす。いくつかの例において、効率はコロニー形成単位の数によって測定される。いくつかの例において、本明細書に記載される方法は、結果として少なくともまたは約100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、2000、3000、4000、5000、6000、7000、8000、9000、10000、12000、14000、16000、18000、20000、25000、30000、35000、40000、50000、60000、70000、80000、90000、100000、または100000を超えるコロニー形成単位をもたらす。
【0068】
核酸の合成およびシームレスアセンブリのためのシステム
【0069】
ポリヌクレオチド合成
【0070】
本明細書には、本明細書に記載される方法によるデノボ合成でのポリヌクレオチドの生成後の核酸のシームレスアセンブリのための方法が提供される。例示的なワークフローが図2で確認される。核酸配列を含むコンピュータ可読入力ファイルが受信される。コンピュータは、核酸配列をまとめてコードするポリヌクレオチド配列または複数のポリヌクレオチド配列の合成に関する指示を生成するために、核酸配列を処理する。指示は、複数の核酸配列に基づいた複数のポリヌクレオチドの合成のために材料堆積装置(203)に送られる。ポリヌクレオチド(polynucleotide acid)シンセサイザーなどの材料堆積装置(203)は、段階的な様式で試薬を放出するように設計され、その結果、複数のポリヌクレオチドが平行して、一度に1つの残基を伸長させ、それにより予め定められた核酸配列を持つオリゴマーを生成する。材料堆積装置(203)は、ポリヌクレオチドの合成および伸長のために遺伝子座の複数のクラスタ(207)を含むアレイ(205)上にオリゴマーを生成する。しかし、アレイはクラスタにおいて遺伝子座を体系化する必要はない。例えば、遺伝子座はアレイにわたり均一に広げることができる。デノボポリヌクレオチドが合成され、プレートから取り除かれ、アセンブリ反応が収集チャンバ(209)において始められ、その後、より長いポリヌクレオチドの集団(211)が形成される。収集チャンバは、合成表面から移された材料を含む際に、複数の表面(例えば上面と下面)またはウェルまたはチャネルのサンドイッチを含む場合がある。デノボポリヌクレオチドも合成され、プレートから取り除かれて、より長いポリヌクレオチドの集団(211)が形成され得る。その後、より長いポリヌクレオチドの集団(211)は小滴へと区分され、またはPCRに晒され得る。その後、より長いポリヌクレオチドの集団(211)は、フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリ(213)により核酸アセンブリに晒される。
【0071】
本明細書には、本明細書に記載される方法によるデノボ合成でのポリヌクレオチドの生成後の核酸のシームレスアセンブリのためのシステムが提供される。いくつかの例において、システムはコンピュータ、材料堆積装置、表面、および核酸アセンブリ表面を含む。いくつかの例において、コンピュータは、核酸配列を含む読み取り可能な入力ファイルを含む。いくつかの例において、コンピュータは、核酸配列をまとめてコードするポリヌクレオチド配列または複数のポリヌクレオチド配列の合成に関する指示を生成するために、核酸配列を処理する。いくつかの例において、コンピュータは、複数のポリヌクレオチド配列の合成のために材料堆積装置に指示を送る。いくつかの例において、材料堆積装置は伸長反応のために表面上にヌクレオシドを堆積させる。いくつかの例において、表面は、伸長反応のための遺伝子座を含む。いくつかの例において、遺伝子座はスポット、ウェル、マイクロウェル、チャネル、またはポストである。いくつかの例において、複数のポリヌクレオチド配列、伸長反応後に合成される。いくつかの例において、複数のポリヌクレオチド配列は、表面から取り除かれ、核酸アセンブリのために調製される。いくつかの例において、核酸アセンブリは、フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリを含む。
【0072】
本明細書には、ホスホラミダイト化学に関与するポリヌクレオチド合成のための方法が提供される。いくつかの例において、ポリヌクレオチド合成は、塩基をホスホラミダイトと結合させる工程を含む。いくつかの例において、ポリヌクレオチド合成は、結合条件下でホスホラミダイトの堆積によって塩基を結合させる工程を含み、ここで同じ塩基が、1回より多く、即ち、2回の結合でホスホラミダイトを随意に堆積される。いくつかの例において、ポリヌクレオチド合成は、未反応部位のキャッピングを含む。場合により、キャッピングは随意である。いくつかの例において、ポリヌクレオチド合成は酸化を含む。いくつかの例において、ポリヌクレオチド合成はデブロッキングまたは脱トリチル化を含む。いくつかの例において、ポリヌクレオチド合成は硫化を含む。場合により、ポリヌクレオチド合成は、酸化または硫化のいずれかを含む。いくつかの例において、ポリヌクレオチド合成反応中の1つまたは各々の工程間で、基質は、例えば、テトラゾールまたはアセトニトリルを使用して洗浄される。ホスホラミダイト合成方法における任意の1工程に対する時間枠は、約2分、1分、50秒、40秒、30秒、20秒、または10秒未満を含む。
【0073】
ホスホラミダイト方法を使用するポリヌクレオチド合成は、その後に、亜リン酸塩トリエステル結合の形成のために成長しているポリヌクレオチド鎖へのホスホラミダイト構築ブロック(例えば、ヌクレオシドホスホラミダイト)の付加を含む。ホスホラミダイトポリヌクレオチド合成は、3’方向から5’方向に進む。ホスホラミダイトポリヌクレオチド合成は、1つの合成サイクル当たり1つの成長している核酸鎖への1つのヌクレオチドの付加の制御を可能にする。いくつかの例において、各合成サイクルは結合工程を含む。ホスホラミダイト結合は、活性化されたヌクレオシドホスホラミダイトと、例えばリンカーを介して基質に結合されたヌクレオシドとの間の亜リン酸塩トリエステル結合の形成を含む。いくつかの例において、ヌクレオシドホスホラミダイトは、活性化された基質に提供される。いくつかの例において、ヌクレオシドホスホラミダイトは、活性化因子と共に基質に提供される。いくつかの例において、ヌクレオシドホスホラミダイトは、基質に結合されたヌクレオシドよりも1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90、100倍、またはそれ以上の過剰量で、基質に提供される。いくつかの例において、ヌクレオシドホスホラミダイトの追加は、無水環境において、例えば、無水アセトニトリルにおいて実行される。ヌクレオシドホスホラミダイトの追加に続いて、基質は随意に洗浄される。いくつかの例において、結合工程は、随意に、基質へのヌクレオシドホスホラミダイトの追加の間の洗浄工程と共に、更に1回以上繰り返される。いくつかの例において、本明細書に使用されるポリヌクレオチド合成方法は、1、2、3またはそれ以上の連続する結合工程を含む。結合前に、多くの場合、基質に結合されたヌクレオシドは、保護基の除去によって脱保護され、ここで、保護基は重合を防ぐように機能する。一般的な保護基は、4,4’-ジメトキシトリチル(DMT)である。
【0074】
結合に続いて、ホスホラミダイトポリヌクレオチド合成方法は、随意にキャッピング工程を含む。キャッピング工程において、成長しているポリヌクレオチドは、キャッピング剤で処置される。キャッピング工程は、更なる鎖伸長から、結合後に未反応の基質結合5’-OH基を遮断するのに有用であり、これにより、内部塩基欠失(internal base deletions)を伴うポリヌクレオチドの形成を防ぐ。更に、1H-テトラゾールで活性化されたホスホラミダイトは、小さな程度にまで、グアノシンのO6位置と反応し得る。理論に縛られることなく、I/水での酸化後、この副産物は、恐らくO6-N7遊走を介して、脱プリン化を受けることもある。脱プリン部位は、最終的にポリヌクレオチドの最後の脱保護の間に切断され、故に全長産物の収率が低下する。O6修飾は、I/水での酸化前にキャッピング試薬による処置によって除去され得る。いくつかの例において、ポリヌクレオチド合成の間にキャッピング工程を含めることで、キャッピングなしでの合成と比較してエラー率が低下する。一例として、キャッピング工程は、無水酢酸と1-メチルイミダゾールとの混合物により基質結合オリゴ核酸を処置することを含む。キャッピング工程に続いて、基質は随意に洗浄される。
【0075】
いくつかの例において、ヌクレオシドホスホラミダイトの付加後、および随意にキャッピングと1以上の洗浄工程の後、基質に結合した成長している核酸が酸化される。酸化工程は、自然発生のリン酸ジエステルのヌクレオシド間結合の保護された前駆体である四配位リン酸塩トリエステルへの亜リン酸塩トリエステルの酸化を含む。場合により、成長しているポリヌクレオチドの酸化は、随意に弱塩基(例えば、ピリジン、ルチジン、コリジン)の存在下で、ヨウ素および水による処置によって達成される。酸化は、例えば、tert-ブチルヒドロペルオキシドまたは(1S)-(+)-(10-カンファースルホニル)-オキサジリジン(CSO)を使用して、無水条件下で実行され得る。いくつかの方法において、キャッピング工程は、酸化後に実行される。持続し得る酸化からの残留水が後の結合を阻害することができるため、第2のキャッピング工程は基質の乾燥を可能にする。酸化の後、基質および成長しているポリヌクレオチドは随意に洗浄される。いくつかの例において、酸化の工程は、ポリヌクレオチドホスホロチオエートを得るための硫化工程と置き換えられ、ここで、キャッピング工程は硫化後に実行され得る。3-(ジメチルアミノメチリデン)アミノ)-3H-1,2,4-ジチアゾール-3-チオン、DDTT、Beaucage試薬としても知られている3H-1,2-ベンゾジチオール-3-オン1,1-ジオキシド、およびN,N,N’N’-テトラエチルチウラムジスルフィド(TETD)を含むがこれらに限定されない多くの試薬が、効率的な硫黄移動を可能にする。
【0076】
その後のヌクレオシド取り込みのサイクルを、結合を介して生じさせるために、基質に結合した成長しているポリヌクレオチドの保護された5’末端は除去され、その結果、一次ヒドロキシル基が次のヌクレオシドホスホラミダイトと反応する。いくつかの例において、保護基はDMTであり、デブロッキングがジクロロメタン中でトリクロロ酢酸により生じる。長時間にわたりまたは推奨された酸の溶液よりも強力なもので脱トリチル化を行うことは、固形支持体に結合したポリヌクレオチドの脱プリン化の増大を引き起こし、故に望ましい全長産物の収率が低下され得る。本明細書に記載される本発明の方法および組成物は、望ましくない脱プリン反応を制限する制御されたデブロッキングの条件を提供する。場合により、基質結合オリゴ核酸はデブロッキング後に洗浄される。場合により、デブロッキング後の効率的な洗浄は、エラー率が低い合成ポリヌクレオチドに寄与する。
【0077】
ポリヌクレオチドの合成のための方法には典型的に、下記工程:活性化された表面、リンカー、または以前に脱保護された単量体と結合するために、保護された単量体の動的に官能化された表面(例えば遺伝子座)への適用;後に適用される保護された単量体と反応するように適用された単量体を脱保護;および結合のための別の保護された単量体の適用の、一連の繰り返し(iterating sequence)が伴う。1つ以上の中間工程は、酸化または硫化を含む。場合により、1つ以上の洗浄工程は、工程の1つまたは全てに先行する、またはそれらに続いて行われる。
【0078】
ホスホラミダイトベースのポリヌクレオチド合成のための方法は、一連の化学工程を含む。いくつかの例において、合成方法の1つ以上の工程は、試薬の循環を含み、ここで、前記方法の1つ以上の工程は、この工程に有用な試薬の基質への適用を含む。例えば、試薬は、一連の液体堆積および真空乾燥の工程によって循環させられる。ウェル、マイクロウェル、チャネルなどの三次元の特徴を含む基質のために、試薬は、随意にウェルおよび/またはチャネルを介して基質の1つ以上の領域を通過する。
【0079】
本明細書に記載される方法および/または基質を使用して合成されたポリヌクレオチドは、長さが少なくとも約20、30、40、50、60、70、75、80、90、100、120、150、200、または500以上の塩基を含む。いくつかの例において、少なくとも約1pmol、10pmol、20pmol、30pmol、40pmol、50pmol、60pmol、70pmol、80pmol、90pmol、100pmol、150pmol、200pmol、300pmol、400pmol、500pmol、600pmol、700pmol、800pmol、900pmol、1nmol、5nmol、10nmol、100nmol、またはそれ以上のポリヌクレオチドが、遺伝子座内で合成される。本明細書で提供される、表面上でのポリヌクレオチド合成の方法は、高速での合成を可能にする。一例として、1時間につき少なくとも3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、35、40、45 50、55、60、70、80、90、100、125、150、175、200、またはそれ以上のヌクレオチドが合成される。ヌクレオチドは、アデニン、グアニン、チミン、シトシン、ウリジン構築ブロック、またはそれらのアナログ/修飾されたバージョンを含む。いくつかの例において、ポリヌクレオチドのライブラリは基質上で平行して合成される。例えば、約または少なくとも約100;1,000;10,000;100,000;1,000,000;2,000,000;3,000,000;4,000,000;または5,000,000の分解された遺伝子座を含む基質は、少なくとも同じ数の別個のポリヌクレオチドの合成を支援することができ、ここで、別個の配列をコードするポリヌクレオチドが、分解された遺伝子座の上で合成される。
【0080】
高密度のポリヌクレオチドアレイを生成するための様々な適切な方法が知られている。典型的なワークフローにおいて、基質表面層が提供される。この例において、表面の化学的性質(chemistry)は、ポリヌクレオチド合成プロセスを改善するために変更される。低い表面エネルギーの領域が液体を弾くように生成され、一方で高い表面エネルギーの領域が液体を引き付けるように生成される。表面自体は、平坦な表面の形であり、または、表面積を増大させる突起またはマイクロウェルなどの様々な形状を含み得る。ワークフローの例において、全体において参照により本明細書に組み込まれる国際特許出願公開WO/2015/021080に開示されるように、選択された高い表面エネルギー分子は、DNAの化学的性質を支援する二重機能を果たす。
【0081】
ポリヌクレオチドアレイのインサイツの調製は、固形支持体上で生成され、且つ、平行して複数のオリゴマーを伸長させるために単一のヌクレオチド伸長プロセスを利用する。ポリヌクレオチドシンセサイザーなどの堆積装置は、段階的な様式で試薬を放出するように設計され、その結果、複数のポリヌクレオチドが平行して、一度に1つの残基を伸長させ、それにより予め定められた核酸配列を持つオリゴマーを生成する。場合により、ポリヌクレオチドはこの段階で表面から切断される。切断は、例えばアンモニアまたはメチルアミンによる気相切断(gas cleavage)を含む。
【0082】
基質
【0083】
ポリヌクレオチド合成のための表面として使用されるデバイスは、限定されることなく、均質アレイ表面、パターン化されたアレイ表面、チャネル、ビーズ、ゲル等を含む基質の形態であってもよい。複数のクラスタを含む基質が本明細書で提供され、ここで、各クラスタ、ポリヌクレオチドの付着および合成を支持する複数の遺伝子座を含む。本明細書で使用される用語「遺伝子座」は、表面から伸長する単一の予め決められた配列をコードするポリヌクレオチドに対する支持をする構造上の離散的領域を指す。いくつかの例では、遺伝子座は、二次元表面、例えば、実質的に平らな表面上にある。いくつかの例では、遺伝子座は、三次元表面、例えば、ウェル、微小ウェル、チャネル、またはポスト上にある。いくつかの例では、遺伝子座の表面は、ポリヌクレオチド合成のための少なくとも1つのヌクレオチド、または好ましくは、ポリヌクレオチドの集団の合成のための同一のヌクレオチドの集団に付着するために能動的に官能基化される物質を含む。いくつかの例では、ポリヌクレオチドは、同じ核酸配列をコードするポリヌクレオチドの集団を指す。場合により、基質の表面は、基質の1つまたは複数の表面を包含する。提供されるシステムおよび方法を用いて本明細書に記載されるライブラリ内で合成されるポリヌクレオチドに関する平均エラー率は、しばしばエラー訂正なしで、多くの場合、1000分の1未満、2000分の1未満、3000分の1未満である。
【0084】
共通の支持体上のアドレス可能位置で異なる予め決められた配列を有している複数のポリヌクレオチドのパラレル合成を支持する表面が本明細書で提供される。いくつかの例では、基質は、50、100、200、400、600、800、1000、1200、1400、1600、1800、2,000;5,000;10,000;20,000;50,000;100,000;200,000;300,000;400,000;500,000;600,000;700,000;800,000;900,000;1,000,000;1,200,000;1,400,000;1,600,000;1,800,000;2,000,000;2,500,000;3,000,000;3,500,000;4,000,000;4,500,000;5,000,000;10,000,000、またはそれ以上の同一でないポリヌクレオチドの合成のための支持を提供する。場合により、表面は、別々の配列をコードする50、100、200、400、600、800、1000、1200、1400、1600、1800、2,000;5,000;10,000;20,000;50,000;100,000;200,000;300,000;400,000;500,000;600,000;700,000;800,000;900,000;1,000,000;1,200,000;1,400,000;1,600,000;1,800,000;2,000,000;2,500,000;3,000,000;3,500,000;4,000,000;4,500,000;5,000,000;10,000,000を超える、またはそれ以上のポリヌクレオチドの合成のための支持を提供する。いくつかの例では、ポリヌクレオチドの少なくとも一部は、同一の配列を有しているか、または同一の配列で合成されるように構成される。いくつかの例では、基質は、少なくとも80、90、100、120、150、175、200、225、250、275、300、325、350、375、400、425、450、475、500、またはそれ以上の塩基を持つポリヌクレオチドの成長のための表面環境を提供する。
【0085】
基質の別個の遺伝子座上でのポリヌクレオチド合成のための方法が本明細書で提供され、ここで、各遺伝子座はポリヌクレオチドの集団の合成を支持する。場合により、各遺伝子座は、別の遺伝子座上で成長したポリヌクレオチドの集団とは異なる配列を有するポリヌクレオチドの集団の合成を支持する。いくつかの例では、各ポリヌクレオチド配列は、ポリヌクレオチド合成のための表面上の遺伝子座の同じクラスタ内の異なる遺伝子座にわたって、1、2、3、4、5、6、7、8、9、またはそれ以上の重複性で合成される。いくつかの例では、基質の遺伝子座は複数のクラスタ内に位置する。いくつかの例において、基質は、少なくとも10、500、1000、2000、3000、4000、5000、6000、7000、8000、9000、10000、11000、12000、13000、14000、15000、20000、30000、40000、50000、またはそれ以上のクラスタを含む。いくつかの例では、基質は、2,000;5,000;10,000;100,000;200,000;300,000;400,000;500,000;600,000;700,000;800,000;900,000;1,000,000;1,100,000;1,200,000;1,300,000;1,400,000;1,500,000;1,600,000;1,700,000;1,800,000;1,900,000;2,000,000;300,000;400,000;500,000;600,000;700,000;800,000;900,000;1,000,000;1,200,000;1,400,000;1,600,000;1,800,000;2,000,000;2,500,000;3,000,000;3,500,000;4,000,000;4,500,000;5,000,000;または10,000,000、或いはそれ以上の別々の遺伝子座を含む。いくつかの例では、基質は約10,000の別々の遺伝子座を含む。単一のクラスタ内の遺伝子座の量は、異なる例では変更される。場合により、各クラスタは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、120、130、150、200、300、400、500、またはそれ以上の遺伝子座を含む.いくつかの事例では、クラスタはそれぞれ、約50-500の遺伝子座を含む。いくつかの事例では、クラスタはそれぞれ、約100-200の遺伝子座を含む。いくつかの事例では、クラスタはそれぞれ、約100-150の遺伝子座を含む。いくつかの事例では、クラスタはそれぞれ、約109、121、130または137の遺伝子座を含む。いくつかの事例では、クラスタはそれぞれ、約19、20、61、64またはそれ以上の遺伝子座を含む。
【0086】
いくつかの例では、基質上で合成された別々のポリヌクレオチドの数は、基質上で利用可能な別々の遺伝子座の数に左右され得る。いくつかの例では、基質のクラスタ内の遺伝子座の密度は、少なくとも、または1mm当たり約1、10、25、50、65、75、100、130、150、175、200、300、400、500、または1,000以上の遺伝子座である。場合によっては、基質は、10-500、25-400、50-500、100-500、150-500、10-250、50-250、10-200、または50-200mmを含む。いくつかの例では、クラスタ内の2つの隣接した遺伝子座の中心間の距離は、約100-500、約10-200、または約10-100μmである。いくつかの例では、隣接した遺伝子座の2つの中心間の距離は、約10、20、30、40、50、60、70、80、90、または100μmより大きい。いくつかの例では、2つの隣接した遺伝子座の中心間の距離は、約200、150、100、80、70、60、50、40、30、20、または10μm未満である。いくつかの例では、各遺伝子座は、独立して、約0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、または100umの幅を有する。場合によっては、各遺伝子座は、独立して、約0.5-100、0.5-50、10-75、または0.5-50umの幅を有する。
【0087】
いくつかの例では、基質内のクラスタの密度は、100mm2当たり少なくともまたは約1のクラスタ、10当たり1のクラスタ、5mm当たり1のクラスタ、4mm当たり1のクラスタ、3mm当たり1のクラスタ、2mm当たり1のクラスタ、1mm当たり1のクラスタ、1mm当たり2のクラスタ、1mm当たり3のクラスタ、1mm当たり4のクラスタ、1mm当たり5のクラスタ、1mm当たり10のクラスタ、1mm当たり50のクラスタ、またはそれ以上である。いくつかの例では、基質は、10mm当たり約1のクラスタから1mm当たり約10のクラスタを含む。いくつかの例では、2つの隣接したクラスタの中心間の距離は、少なくとも、または約50、100、200、500、1000、2000、または5000μmである。場合によっては、2つの隣接したクラスタの中心間の距離は、約50~100、50~200、50~300、50~500、または100~2000umの間である。場合によっては、2つの隣接したクラスタの中心間の距離は、約0.05~50、0.05~10、0.05~5、0.05~4、0.05~3、0.05~2、0.1~10、0.2~10、0.3~10、0.4~10、0.5~10、0.5~5、または0.5~2mmの間である。場合により、各クラスタは独立して、約0.5~2、約0.5~1、または約1~2mmの断面を有している。場合により、各クラスタは独立して、約0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、または2mmの断面を有している。場合により、各クラスタは独立して、約0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.15、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、または2mmの内部断面を有している。
【0088】
いくつかの例では、基質は、例えば、約100~約200mm×約50~約150mmの、およその標準の96ウェルプレートのサイズであり得る。いくつかの例では、基質は、約1000、500、450、400、300、250、200、150、100、または50mm以下の直径を有している。いくつかの例では、基質の直径は、約25~1000、25~800、25~600、25~500、25~400、25~300、または25~200mmの間である。いくつかの例では、基質は、少なくとも約100;200;500;1,000;2,000;5,000;10,000;12,000;15,000;20,000;30,000;40,000;50,000mm2またはそれ以上の平面の表面積を有している。いくつかの例では、基板の厚さは、約50~2000、50~1000、100~1000、200~1000、または250~1000mmの間である。
【0089】
表面物質
【0090】
本明細書で提供される基質、装置、およびリアクターは、本明細書に記載される方法、組成物、およびシステムに適した様々な物質から作り上げられる。特定の例では、低レベルのヌクレオチド結合を示すために、基質物質が作り上げられる。いくつかの例では、基質物質は、高レベルのヌクレオチド結合を示す別々の表面を生成するために修正される。いくつかの例では、基質物質は、可視光および/またはUV光に対して透過性である。いくつかの例では、基質物質は、十分に導電性であり、例えば、基質の全てまたは一部にわたって均一な電場を形成することができる。いくつかの例では、導電性材料は電気接地(electric ground)に接続される。いくつかの例では、基質は、熱伝導性であるかまたは断熱される。いくつかの例では、材料は、化学的または生化学的な反応、例えば、ポリヌクレオチド合成反応プロセスを支持するために、耐薬品性および耐熱性である。いくつかの例では、基質は可撓性材料を含む。可撓性材料に関しては、物質は、限定されることなく以下を含むことができる:ナイロン、修飾および非修飾の、ニトロセルロース、ポリプロピレンなど。いくつかの例では、基質は剛性材料を含む。剛性材料に関しては、物質は、限定されることなく以下を含むことができる:ガラス;石英ガラス;シリコン、プラスチック(例えば、ポリテトラフルオロエチレン)、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、およびその混合など);金属(例えば金、白金など)。基質、固体担体またはリアクターは、シリコン、ポリスチレン、アガロース、デキストラン、セルロース酸ポリマー、ポリアクリルアミド、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、およびガラスから成る群から選択される材料から製造され得る。基質/固体支持体またはミクロ構造、そのリアクターは、本明細書において列挙される材料の組み合わせ、または当該技術分野で既知の他の適切な材料で製造され得る。
【0091】
表面のアーキテクチャ
【0092】
本明細書に記載される方法、組成物、およびシステムのための基質が本明細書で提供され、ここで、基質は、本明細書に記載される方法、組成物、およびシステムに適した表面構造を有する。いくつかの例では、基質は隆起したおよび/または沈降した特徴を含む。そのような特徴を有することの1つの利点は、ポリヌクレオチド合成を支持する表面積の増大である。いくつかの例では、隆起したおよび/または沈降した特徴を有する基質は、三次元基質と呼ばれる。場合により、三次元基質は1つ以上のチャネルを含む。場合により、1つ以上の遺伝子座はチャネルを含む。場合により、チャネルは、ポリヌクレオチドシンセサイザーなどの堆積装置による試薬の堆積に利用可能である。場合により、試薬および/または流体は、1つ以上のチャネルと流体連通するより大きなウェルに集まる。例えば、基質は、クラスタ内の複数の遺伝子座に対応する複数のチャネルを含み、複数のチャネルは、クラスタの1つのウェルと流体連通している。いくつかの方法において、ポリヌクレオチドのライブラリは、クラスタの複数の遺伝子座において合成される。
【0093】
本明細書に記載される方法、組成物、システムのための基質が本明細書で提供され、ここで、基質はポリヌクレオチド合成のために構成される。いくつかの例では、その構造は、表面上のポリヌクレオチド合成に関する流れの制御および物質移動経路制御を可能にするように構成されている。いくつかの例では、基質の構成は、ポリヌクレオチド合成中の物質移動経路、化学暴露時間、および/または洗浄効果の制御ならびにその分布までをも可能にする。いくつかの例では、基質の構成は、例えば、成長しているポリヌクレオチドによる排除体積が、ポリヌクレオチドの成長に利用可能なまたは適切な最初に利用可能な体積の50、45、40、35、30、25、20、15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5、4、3、2、1%を超えて、またはそれ以下を占めないほど十分な、ポリヌクレオチドの成長のための体積を提供することによって、奏効率の増大を可能にする。いくつかの例では、三次元構造は、化学暴露の急速な交換を可能にするために流体の流れの管理を可能にする。
【0094】
本明細書に記載される酵素的媒介核酸アセンブリおよびポリヌクレオチド合成に関する方法、組成物、およびシステムのための基質が本明細書で提供され、ここで、上記基質は、本明細書に記載される酵素反応を収容するように構成された構造を含む。いくつかの例では、物理構造によって隔離が達成される。いくつかの例では、ポリヌクレオチド合成のための能動領域および受動領域を生成する表面の差次的な官能基化によって、隔離が達成される。いくつかの例では、差次的な官能化は、基質表面にわたる疎水性を変え、それによって、堆積した試薬の水滴(beading)または湿りを引き起こす水接触角の効果を作り出すことによって達成される。より大きな構造を利用することで、飛散(splashing)および隣接するスポットの試薬による別々のポリヌクレオチド合成位置の相互汚染を減らすことができる。場合により、ポリヌクレオチドシンセサイザーなどの装置が、別々のポリヌクレオチド合成位置に試薬を堆積させるために使用される。三次元の特徴を有する基質は、低いエラー率(例えば、約1:500、1:1000、1:1500、1:2,000、1:3,000、1:5,000、または1:10,000未満)で、多数のポリヌクレオチド(例えば、約10,000を超える)の合成を可能にする方法で構成される。いくつかの例では、基質は、1mm当たり約1、5、10、20、30、40、50、60、70、80、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、200、300、400または500、或いはそれらを超える特徴の密度を備えた特徴を含む。
【0095】
基板のウェルは、基質の別のウェルと同じまたは異なる幅、高さ、および/または量を有し得る。基質のチャネルは、基質の別のチャネルと同じまたは異なる幅、高さ、および/または体積を有し得る。いくつかの例では、クラスタの直径またはクラスタを含むウェルの直径、あるいはその両方は、約0.05-50、0.05~10、0.05~5、0.05~4、0.05~3、0.05~2、0.05~1、0.05~0.5、0.05~0.1、0.1~10、0.2~10、0.3~10、0.4~10、0.5~10、0.5~5、または0.5~2mmの間である。いくつかの例では、クラスタ、ウェル、またはその両方の直径は、約5、4、3、2、1、0.5、0.1、0.09、0.08、0.07、0.06、または0.05mm、或いはそれ未満である。いくつかの例では、クラスタ、ウェル、またはその両方の直径は約1.0~約1.3mmである。いくつかの例では、クラスタ、ウェル、またはその両方の直径は約1.150mmである。いくつかの例では、クラスタ、ウェル、またはその両方の直径は約0.08mmである。クラスタの直径は、二次元または三次元の基質内のクラスタを指す。
【0096】
いくつかの例では、ウェルの高さは、約20~1000、50~1000、100~1000、200~1000、300~1000、400~1000、または500~1000umである。場合によっては、ウェルの高さは、約1000、900、800、700、または600umより低い。
【0097】
いくつかの例では、基質は、クラスタ内の複数の遺伝子座に対応する複数のチャネルを含み、ここで、チャネルの高さまたは深さは、5~500、5~400、5~300、5~200、5~100、5~50、または10~50umである。場合によっては、チャネルの高さは、100、80、60、40、または20um未満である。
【0098】
いくつかの例では、チャネル、遺伝子座(例えば、実質的に平面の基板における)、またはチャネルと遺伝子座の両方(例えば、遺伝子座がチャネルに対応する三次元基質における)の直径は、約1~1000、1~500、1~200、1~100、5~100、または10~100um、例えば、約90、80、70、60、50、40、30、20または10umである。いくつかの例では、チャネル、遺伝子座、またはチャネルと遺伝子座の両方の直径は、約100、90、80、70、60、50、40、30、20または10μm未満である。いくつかの例では、2つの隣接したチャネル、遺伝子座、またはチャネルと遺伝子座の中心間の距離は、約1~500、1~200、1~100、5~200、5~100、5~50、または5~30、例えば、約20umである。
【0099】
表面改質
【0100】
表面上のポリヌクレオチド合成のための方法が本明細書で提供される、ここで、上記表面は様々な表面改質を含む。いくつかの例では、基質表面、または基質表面の選択部位或いは領域の1つ以上の化学的および/または物理的な特性を変更するための加算或いは減算のプロセスによる、表面の化学的および/または物理的な変更のために、表面修飾が利用される。例えば、表面修飾は、限定されないが、(1)表面の湿潤性を変更すること、(2)表面を官能化すること、つまり、表面官能基を提供、修飾、または置換すること、(3)表面を脱官能基化すること、つまり、表面官能基を除去すること、(4)そうでなければ、例えばエッチングによって、表面の化学組成を変更すること、(5)表面粗さを増大または低減すること、(6)表面上にコーティング、例えば、表面の湿潤性とは異なる湿潤性を示すコーティングを提供すること、および/または(7)表面上に粒子を堆積させることを含む。
【0101】
いくつかの例では、表面上の化学層(接着促進剤と呼ばれる)の追加は、基質の表面上の遺伝子座の構造化したパターン化を促進する。接着促進の適用のための典型的な表面は、限定されないが、ガラス、シリコン、二酸化ケイ素および窒化ケイ素を含む。場合により、接着プロモータは、高い表面エネルギーを有する化学物質である。いくつかの例では、基質の表面上に第2の化学層が堆積される。場合により、第2の化学層は、低い表面エネルギーを有している。場合により、表面上にコーティングされた化学層の表面エネルギーは、表面上での液滴の局在化を支持する。選択されるパターン化の配置によって、遺伝子座の接近および/または遺伝子座での流体接触の領域は変更可能である。
【0102】
いくつかの例では、例えば、ポリヌクレオチド合成のために、核酸または他の部分が堆積される基質表面、あるいは分解された遺伝子座は、滑らかまたは実質的に平面である(例えば、二次元)か、あるいは隆起したまたは沈降した特徴などの不規則性を有している(例えば、三次元の特徴)。いくつかの例では、基質表面は、化合物の1つ以上の異なる層で修飾される。対象のそのような修飾層は、限定されないが、金属、金属酸化物、ポリマー、小さな有機分子などの無機層および有機層を含む。
【0103】
いくつかの例では、基質の分解された遺伝子座は、表面エネルギーを増大および/または低減させる1つ以上の部分で官能基化される。場合により、部分は化学的に不活性である。場合により、部分は、望ましい化学反応、例えば、ポリヌクレオチド酸合成反応における1つ以上のプロセスを支持するように構成されている。表面の表面エネルギー、即ち疎水性は、表面上へと付着するヌクレオチドの親和性を決定するための因子である。いくつかの例では、基質の官能化のための方法は、(a)二酸化ケイ素を含む表面を有する基質を提供する工程;および(b)本明細書に記載されるか、またはそうでなければ当該技術分野で既知の適切なシラン化剤、例えば、有機官能性アルコキシシラン分子を使用して、表面をシラン処理する工程を含む。方法および官能化剤は、米国特許第5,474,796号に記載され、参照によってその全体が本明細書に組み込まれる。
【0104】
いくつかの例では、基質表面は、典型的に基質表面上に存在する反応性の親水性部分を介して、基質表面にシランを結合させるのに有効な反応条件下で、シランの混合物を含有している誘導体化組成物との接触によって官能化される。シラン処理は、一般に、自己組織化を介して有機官能性アルコキシシラン分子で表面を覆う。当該技術分野において現在知られているように、例えば、表面エネルギーを低下または増大させるために、様々なシロキサン官能化試薬が更に使用され得る。有機官能性のアルコキシシランは、その有機官能基に応じて分類される。
【0105】
コンピューターシステム
【0106】
本明細書に記載されるシステムの何れかが、コンピュータに操作可能に接続され、局所的にまたは遠隔的にコンピュータを介して自動化され得る。いくつかの例では、本発明の方法およびシステムは、コンピューターシステム上のソフトウェアプログラム、およびその使用を更に含み得る。従って、材料堆積装置の動作、分配行為、および減圧の作動を編成および同期するなど、機能の分配/減圧/再充填の同期のためのコンピュータ制御は、本発明の範囲内にある。コンピューターシステムは、ユーザーに指定された塩基配列と材料堆積装置の位置との間を干渉するようにプログラムされ、基質の指定された領域に正確な試薬を送達する。
【0107】
図3に示されるコンピュータシステム(300)は、媒体(311)および/またはネットワークポート(305)(固定された媒体(312)を有するサーバー(309)に随意に接続され得る)から命令を読み出すことが可能な、論理的な装置として理解され得る。図3に示されるようなシステムは、CPU(301)、ディスクドライブ(303)、キーボード(315)および/またはマウス(316)などの随意の入力装置、ならびに随意のモニター(307)を含み得る。データ通信は、局所または遠隔の位置でサーバーに対して示された通信媒体を通じて達成され得る。通信媒体は、データを送信および/または受信する任意の手段を含み得る。例えば、通信媒体は、ネットワーク接続、無線接続、またはインターネット接続であり得る。そのような接続は、ワールド・ワイド・ウェブ上での通信を提供することができる。本開示に関するデータは、図3に例示されるように当事者(322)による受理および/または検討のためにそのようなネットワークまたは接続によって伝達され得ることが想定される。
【0108】
図4は、本発明の例示的実施形態に関連して使用され得るコンピューターシステム(400)のアーキテクチャを例示するブロック図である。図4に表されるように、例示的コンピューターシステムは、命令を処理するためのプロセッサ(402)を含み得る。プロセッサの非限定的な例は、以下を含む:Intel(登録商標) Xeon(登録商標)プロセッサ、AMD Opteron(商標)プロセッサ、Samsung 32-bit RISC ARM 1176JZ(F)-S v1.0(商標)プロセッサ、ARM Cortex-A8 Samsung S5PC100プロセッサ、ARM Cortex-A8 Apple A4プロセッサ、Marvell PXA 930プロセッサ、または機能的に同等なプロセッサ。複数のスレッドの実行が並列処理のために使用され得る。いくつかの例において、複数のプロセッサ、または複数のコアを持つプロセッサはまた、単一のコンピューターシステム中であろうと、クラスタの中であろうと、または、複数のコンピュータ、携帯電話、および/または個人用携帯情報端末装置を含むネットワーク上のシステムにわたって分布されていようと使用可能である。
【0109】
図4に示されるように、高速キャッシュ(404)は、プロセッサ(402)に接続するか、またはその中に組み込まれることで、プロセッサ(402)により近年使用されてきたまたは頻繁に使用されている命令またはデータのための高速メモリを提供することができる。プロセッサ(402)は、プロセッサバス(408)によりノースブリッジ(406)に接続される。ノースブリッジ(406)は、メモリバス(412)によりランダムアクセスメモリ(RAM)(410)に接続され、プロセッサ(402)によりRAM(410)へのアクセスを管理する。ノースブリッジ(406)はまた、チップセットバス(416)によりサウスブリッジ(414)に接続される。サウスブリッジ(414)は次に、周辺バス(418)に接続される。周辺バスは、例えばPCI、PCI-X、PCI Express、または他の周辺バスであり得る。ノースブリッジおよびサウスブリッジはしばしば、プロセッサチップセットと称され、周辺バス(418)上でプロセッサと、RAMと、周辺コンポーネントとの間のデータ転送を管理する。いくつかの代替的なアーキテクチャにおいて、ノースブリッジの機能性は、別個のノースブリッジチップを使用する代わりにプロセッサに組み込まれ得る。いくつかの例においては、システム(400)は、周辺バス(418)に付けられるアクセラレータカード(422)を含み得る。アクセラレータは、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または特定の処理を促進するための他のハードウェアを含み得る。例えば、アクセラレータは、適応データの再構築のために、または、拡張設定処理に使用される代数式を評価するために使用され得る。
【0110】
ソフトウェアとデータは、外部記憶装置(424)に記憶され、プロセッサによる使用のためにRAM(410)および/またはキャッシュ(404)へとロードされ得る。システム(400)は、システムリソースの管理のためのオペレーティングシステムを含み;オペレーティングシステムの非限定的な例は、以下を含む:Linux(登録商標)、Windows(商標)、MACOS(商標)、BlackBerry OS(商標)、iOS(商標)、および他の機能的に同等なOS、同様に、本発明の実施形態の例に従ってデータの記憶と最適化を管理するためのオペレーティングシステム上で実行するアプリケーションソフトウェア。この例において、システム(400)はまた、ネットワーク接続ストレージ(NAS)などの外部記憶装置、および分散並列処理に使用され得る他のコンピューターシステムにネットワークインターフェースを提供するために、周辺バスに接続されるネットワークインターフェースカード(NIC)(420)および(421)を含む。
【0111】
図5は、例示的な実施形態に従う共有の仮想アドレスメモリ空間を使用した、マルチプロセッサコンピュータシステムのブロック図である。上記システムは、共有メモリサブシステム(504)にアクセス可能な複数のプロセッサ(502a-f)を含む。上記システムは、メモリサブシステム(504)に複数のプログラマブルハードウェアのメモリアルゴリズムプロセッサ(MAP)(506a-f)を組み込む。各MAP(506a-f)は、メモリ(508a-f)および1以上のフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)(510a-f)を含み得る。MAPは設定可能な機能ユニットを提供し、特定のアルゴリズムまたはアルゴリズムの一部は、各プロセッサと密接に協働して処理を行うためにFPGA(510a-f)に提供され得る。例えば、MAPは、データモデルに関する代数式を評価し、且つ例となる実施形態における適応データの再構築を行なうために使用され得る。この例において、各MAPは、このような目的のためにプロセッサ全てによって世界的にアクセス可能である。1つの構成において、各MAPは、関連するメモリ(508a-f)にアクセスするためのダイレクトメモリアクセス(DMA)を使用することができ、それにより、各マイクロプロセッサ(502a-f)とは別個に、且つこれらから非同期的にタスクを実行することが可能となる。この構成において、MAPは、アルゴリズムのパイプライン処理(pipelining)および並列の実行のために別のMAPに結果を直接供給することができる。
【0112】
図6は、複数のコンピューターシステム(602a)および(602b)、複数の携帯電話および個人用携帯情報端末(602c)、ならびにネットワーク接続ストレージ(NAS)(604a)および(604b)を含むネットワークを示す略図である。例示的実施形態において、システム(602a)、(602b)、および(602c)は、データ記憶を管理し、ネットワーク接続ストレージ(NAS)(604a)および(604b)に記憶されたデータに対するデータアクセスを最適化することができる。数学モデルはそのデータに対して使用され、コンピューターシステム(602a)および(602b)、ならびに携帯電話および個人用携帯情報端末システム(602c)にわたって分散並列処理を使用して評価され得る。コンピューターシステム(602a)および(602b)、ならびに携帯電話および個人用携帯情報端末システム(602c)は、ネットワーク接続ストレージ(NAS)(604a)および(604b)に記憶されたデータの適応データ再構築に対して並列処理を提供することもできる。図6は一例のみを示しており、様々な他のコンピュータのアーキテクチャおよびシステムが、本発明の様々な実施形態と共に使用され得る。例えば、ブレードサーバーは、並列処理を提供するために使用され得る。プロセッサブレードは、並列処理を提供するためにバックプレーンを介して接続され得る。ストレージはまた、バックプレーンに接続されるか、または別個のネットワークインターフェースを介してネットワーク接続ストレージ(NAS)として接続され得る。いくつかの例において、プロセッサは、別個のメモリ空間を維持し、ネットワークインターフェース、バックプレーン、または他のプロセッサによる並列処理のための他のコネクターを通じてデータを伝達することができる。いくつかの例において、プロセッサのいくつかまたは全てが、共有仮想アドレスメモリ空間を使用することができる。
【0113】
本明細書に記載されるシステムのいずれかは、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体上に記憶された配列情報を含むことができる。いくつかの例では、本明細書に記載されるシステムのいずれかは、コンピュータ入力ファイルを含む。いくつかの例では、コンピュータ入力ファイルは配列情報を含む。いくつかの例では、コンピュータ入力ファイルは、複数のポリヌクレオチド配列の合成のための命令を含む。いくつかの例では、上記命令はコンピュータによって受けられる。いくつかの例では、上記命令はコンピュータによって処理される。いくつかの例では、上記命令は材料堆積装置に伝達される。いくつかの例において、非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、随意にネットワーク接続されたデジタル処理装置のオペレーティングシステムによって実行可能な命令を含むプログラムで符号化される。いくつかの例において、コンピュータ可読記憶媒体は、デジタル処理装置の具体的な構成要素である。いくつかの例において、コンピュータ可読記憶媒体は、デジタル処理装置から随意に除去可能である。いくつかの例おいて、コンピュータ可読記憶媒体は、限定されないが、CD-ROM、DVD、フラッシュメモリデバイス、固体記憶装置、磁気ディスクドライブ、磁気テープドライブ、光ディスクドライブ、クラウドコンピューティングシステムおよびサービスなどを含む。いくつかの例において、プログラムおよび命令は、永続的に、ほぼ永続的に、半永続的に、または非一時的に、媒体上で符号化される。
【実施例
【0114】
以下の実施例は、本発明の様々な実施形態を例示する目的で与えられ、いかなる方法でも本発明を制限するようには意図されていない。本明細書に記載される方法とともに、本実施例は、好ましい実施形態の代表例且つ典型的なものであり、本発明の範囲を限定するものとして意図されない。請求項の範囲によって定義される本発明の精神内に包含されるその変化および他の使用が、当業者に想定される。
【0115】
実施例1:基質表面の官能化
【0116】
オリゴ核酸のライブラリの付着および合成を助けるために、基質を官能化した。基質表面をまず、20分間、90%のHSOおよび10%のHを含むピラニア溶液を使用して湿式洗浄した。基質を、脱イオン水を含むいくつかのビーカーの中ですすぎ、5分間脱イオン水のグーズネック形状の蛇口の下で保持して、Nで乾燥させた。その後、基質を5分間、NHOH(1:100;3mL:300mL)に浸し、ハンドガン(handgun)を使用してDI水ですすぎ、脱イオン水を含む3つの連続するビーカーの中で各々1分間浸し、その後、ハンドガンを使用して脱イオン水で再びすすいだ。その後、基質表面をOにさらすことにより基質をプラズマ洗浄した。SAMCO PC-300機器を使用して、下流モードで1分間、250ワットでOをプラズマエッチングした。
【0117】
以下のパラメータを有するYES-1224P気相蒸着オーブンシステムを使用して、清潔になった基質表面をN-(3-トリエトキシシリルプロピル)-4-ヒドロキシブチルアミドを含む溶液で能動的に官能化した:0.5から1トル、60分、70℃、135℃の気化器。Brewer Science 200Xスピンコータを使用して、基質表面をレジストコートした(resist coated)。SPR(商標)3612フォトレジストを、40秒間2500rpmにおいて基質上でスピンコートした。基質を予め、Brewerホットプレート上で、90℃で30分間焼いた。Karl Suss MA6マスクアライナー機器を使用して、基質をフォトリソグラフィーにさらした。基質を2.2秒間さらし、MSF 26Aの中で1分間、展開させた(developed)。残りの展開物(developer)をハンドガンですすぎ、基質を5分間水に浸した。基質をオーブンの中、100℃で30分間焼き、その後、Nikon L200を使用してリソグラフィーの欠損に対する目視検査を行った。洗浄処理を使用し、SAMCO PC-300機器を用いて残りのレジストを取り除き、1分間250ワットでOプラズマエッチングした。
【0118】
基質表面を、10μLの軽油と混合したパーフルオロオクチルトリクロロシランの100μLの溶液で受動的に官能化した。基質をチャンバに入れ、10分間ポンプでくみ出し、その後、バルブを閉じてポンプを止め、10分間放置した。チャンバを通気した。最大パワー(Crestシステム上で9)での超音波処理による70℃で500mLのNMPの中で5分間の2回の浸漬を行なうことにより、基質をレジスト剥離した。その後、最大パワーでの超音波処理により室温で500mLのイソプロパノールの中で5分間、基質を浸した。基質を、300mLの200プルーフエタノール(200 proof ethanol)に漬けて、Nで送風乾燥した。官能化した表面は活性化され、ポリゴヌクレオチド合成のための支持体として役立った。
【0119】
実施例2:オリゴヌクレオチド合成装置上での50merの配列の合成
【0120】
二次元オリゴヌクレオチド合成装置をフローセルに組み入れ、フローセル(Applied Biosystems (「ABI394 DNA Synthesizer」))に接続させた。N-(3-トリエトキシシリルプロピル)-4-ヒドロキシブチルアミド(Gelest)で二次元オリゴヌクレオチド合成装置を均一に官能化し、これを使用して、本明細書に記載されるポリヌクレオチド合成方法を用いて50bpの例示的なポリヌクレオチド(「50merのポリヌクレオチド」)を合成した。
【0121】
50merの配列は、SEQ ID NO:1に記載されている通りであった。
5’AGACAATCAACCATTTGGGGTGGACAGCCTTGACCTCTAGACTTCGGCAT##TTTTTTTTTT3’(SEQ ID NO:1)、ここで、#は、チミジン-スクシニルヘキサミドCEDホスホラミダイト(ChemGenesのCLP-2244)を表し、これは、脱保護中に表面からのポリゴヌクレオチドの放出を可能にする切断可能なリンカーである。
【0122】
表3のプロトコルおよびABI394DNA合成装置に従って標準DNA合成化学(結合、キャッピング、酸化、およびデブロッキング)を使用して、合成を行った。
【0123】
【表3-1】
【0124】
【表3-2】
【0125】
ホスホラミダイト/活性化因子の組み合わせを、フローセルを介するバルク試薬の送達と同様に送達した。環境が時間全体にわたり試薬により「湿った」ままであると、乾燥工程を行わなかった。
【0126】
フローリストリクターをABI394DNA合成装置から取り除き、より速い流れを可能した。フローリストリクターなしで、アミダイト(ACN中で0.1M)、活性化因子(ACN中で0.25Mのベンゾイルチオテトラゾール(「BTT」;GlenResearchの30-3070-xx))、およびOx(20%のピリジン、10%の水、および70%のTHF中の0.02MのI2)の流量は、およそ~100uL/sec、アセトニトリル(「ACN」)およびキャッピング試薬(CapAとCapBの1:1の混合物、ここで、CapAはTHF/ピリジン中の無水酢酸であり、CapBはTHF中の16%の1-メチルイミダゾール(methylimidizole))についてはおよそ~200uL/sec、および、Deblock(トルエン中の3%のジクロロ酢酸)についてはおよそ~300uL/sec(フローリストリクターで全ての試薬に対し~50uL/secと比較して)であった。酸化剤(Oxidizer)を完全に押し出す時間を観察し、化学フロー時間のタイミングを適宜調整し、余分なACN洗浄を異なる化学物質間に導入した。ポリヌクレオチド合成の後、75psiで一晩、ガス状のアンモニア中でチップを脱保護した。表面に水を5滴加えて、ポリヌクレオチドを再生させた。その後、再生させたポリヌクレオチドを、BioAnalyzerの小さなRNAチップ上で分析した(データは示さない)。
【0127】
実施例3:オリゴヌクレオチド合成装置上での100merの配列の合成
【0128】
50merの配列の合成について実施例2に記載されるのと同じプロセスを、100merのポリヌクレオチド(「100merのポリヌクレオチド」;5’CGGGATCCTTATCGTCATCGTCGTACAGATCCCGACCCATTTGCTGTCCACCAGTCATGCTAGCCATACCATGATGATGATGATGATGAGAACCCCGCAT##TTTTTTTTTT3’の合成に使用し、ここで、#は2つの異なるシリコンチップ上でのチミジン-スクシニルヘキサミドCEDホスホラミダイト(ChemGenesのCLP-2244);SEQ ID No:2)を表し、第1のシリコンチップはN-(3-トリエトキシシリルプロピル)-4-ヒドロキシブチルアミドで均一に官能化され、第2のシリコンチップは11-アセトキシウンデシルトリエトキシシランとn-デシルトリエトキシシランの5/95の混合物で官能化され、表面から抽出されたポリヌクレオチドを、BioAnalyzer機器で分析した(データは示さない)。
【0129】
以下の熱サイクルプログラムを使用して、50uLのPCR混合物(25uLのNEB Q5 mastermix、2.5uLの10uMフォワードプライマー、2.5uLの10uMリバースプライマー、表面から抽出した1uLのポリヌクレオチド、および最大50uLの水)の中で、フォワードプライマー(5’ATGCGGGGTTCTCATCATC3’;SEQ ID NO:3)およびリバースプライマー(5’CGGGATCCTTATCGTCATCG3’;SEQ ID NO:4)を使用して、2つのチップからの10のサンプル全てを更に増幅した:
98℃、30秒
98℃、10秒;63℃、10秒;72℃、10秒;12のサイクルを繰り返す
72℃、2分
【0130】
PCR生成物をBioAnalyzer上でも実行して(データは示さず)、100merの位置で急なピークを実証した。次に、PCR増幅サンプルをクローン化し、Sanger配列決定を行った(Sanger sequence)。表4は、チップ1からのスポット1-5から得たサンプル、およびチップ2からのスポット6-10から得たサンプルに対するSanger配列決定から生じる結果を要約する。
【0131】
【表4】
【0132】
ゆえに、高品質および高均一性の合成されたポリヌクレオチドを、異なる界面化学的性質を持つ2つのチップ上で繰り返した。配列決定された100merの262のうち233に対応している、全体の89%が、エラーのない完全な配列であった。表5は、スポット1-10からのポリヌクレオチドサンプルから得た配列に対するエラー特徴を要約する。
【0133】
【表5】
【0134】
実施例4:フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリ
【0135】
フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリ反応
【0136】
フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリ反応を調製した。下記の表6の濃度に従って、水、dNTP(New England Biolabs)、Ampligase緩衝液(Epicentre)、ExoIII(New England Biolabs)、Phusion(New England Biolabs)、Ampligase(Epicentre)、およびFen1(New England Biolabs)を組み合わせて、96ウェルプレートへアリコートした。DNAおよびベクターを表6に示されるような濃度で添加した。プレートを密閉し、1000rpmで30秒間混合して、かるく遠心分離機にかけた。プレートを30分間、105°Cで加熱した蓋を用いて50°Cでインキュベートして、その後、4°Cに冷ました。反応を40uLの冷たい緩衝液で1:5に希釈した。
【0137】
【表6】
【0138】
インビトロPCRアッセイ
【0139】
フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリ反応の調製後、PCR増幅を行った。25uLのPCR反応は、以下の表7の反応条件に従って行われ、表8に従ってサーモサイクラー条件を使用して、増幅した。PCR生成物をBioAnalyzer(Agilent)で分析した(図7)。未指定のバックグラウンド帯域701、環状ベクター703、およびベクター705に挿入された組み立てられたDNAが検出された。
【0140】
【表7】
【0141】
【表8】
【0142】
形質転換
【0143】
PCR反応後に、2uLの希釈反応物を、20uLのエレクトロコンピテントセル10G(Lucigen)へと電気穿孔した。細胞を600uLのあらかじめ温めたLucigen回復媒体で回復させた。サンプルをLucigen回復媒体へ連続的に1:2に希釈して、7uLをレノックス+カーブプレートへスポットした。プレートを37°Cで一晩(約16時間)成長させた。CFU式:(コロニーの数*総反応量)/(播種量*希釈係数)を使用して、コロニー形成単位(CFU)を決定するために、コロニーを集計することにより反応効率を決定した。
【0144】
大腸菌形質転換体のコロニー数が表9で見られる。倍率変化は、挿入物のないコロニーの数と比較して、挿入物のあるコロニーの数(1X希釈倍数)によって決定された。
【0145】
【表9】
【0146】
組み立てられた構築物(表10)の読み取りとして、大腸菌形質転換体の数に対するインビトロのPCRアッセイ(図7)の相関が観察された。具体的には、線形化されたベクターは、互いに対して相同する40の塩基対を含む1つのDNA挿入物で組み立てられた。大腸菌でのコロニー形成は、挿入物で組み立てられた後のベクターの再環状化に相関する。インビトロのPCRアッセイからのピークサイズは、形質転換後の大腸菌コロニー数に相関した。負の対照反応はDNA挿入物を欠いており、低レベルのバックグラウンドコロニーを示した。
【0147】
実施例5.3つの遺伝子断片を有するフラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリ
【0148】
フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリ反応は実施例4と同様に行われた。3つのDNAフラグメントがベクターへ挿入された。フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリ反応の調製物後、PCR増幅を実施例4と同様に行った。PCR生成物をBioAnalyzer(Agilent)で分析した(図8)。再環状化された消化されたベクター801とベクター803に挿入された組み立てられたDNAとが検出された。
【0149】
実施例6.変動する濃度のFen1およびExoIIIを有するフラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリ
【0150】
フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリ反応を、実施例4と同様に調製した。表10で見られるように様々な条件を試験した。
【0151】
【表10】
【0152】
コロニーの数を、図9で見られるように各々サンプルについて集計した。データは、滴定されたFen1およびExoIIIを有するコロニー数がベースラインよりも有意に高く、かつ、インビトロのPCRアッセイにおいて高い増幅産物に相関することを示した。
【0153】
コロニーを単離し、アセンブリをコロニーPCRによって分析した。フラグメントアナライザー(キャピラリーゲル電気泳動法)で反応を実行した。適切なアセンブリは、PCR生成物(図示せず)の大きさによって決定された。
【0154】
単離されたコロニーを一晩成長させ、ミニプレップすることで、組み立てられたベクターDNAを単離させた。サンプルを次世代シーケンシングによって分析した。様々なFen1およびExoIIIの濃度は、表11で見られるような正確に組み立てられた様々な量の構築物をもたらした。ユニバーサルプライマーフランキング配列の全てを、通過したサンプルにおいて取り除いた。コロニーPCRの適切なサイズを有していた7/10のサンプルにおいて、7つのサンプルすべてが相同部位でNGSを通過した。
【0155】
【表11】
【0156】
実施例7.様々な濃度の酵素を有するフラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリ
【0157】
フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリ反応を、実施例4と同様に調製した。3つの遺伝子断片をベクターへ挿入した。Phusion、Ampligase、ExoIII、およびFen1の濃度のベースラインと変動値として、以下の表12に係る反応条件を用いて、実験を行った。使用されるPhusion、Ampligase、ExoIII、およびFen1の濃度は表13で示されている。
【0158】
【表12】
【0159】
【表13-1】
【0160】
【表13-2】
【0161】
【表13-3】
【0162】
図10を参照して、異なる酵素比の各々について、平均コロニー形成単位(CFU)(灰色のバー)を測定した。コロニーPCR(cPCR)によって判定されるように、正確なアセンブリの割合(黒丸)も測定した。表示されるデータは、結果の平均である。
【0163】
異なる酵素比を使用すると、CFUの数が増加され、正確なアセンブリの割合が改善された(図10)。0.32UのFen1、1UのExoIII、0.2UのPhusionおよび1UのAmpligaseを含む反応条件によって、他の反応条件と比較してCFUの数における最も高い増加および85%より多い正確なアセンブリの割合がもたらされた。
【0164】
実施例8.:1.8kbフラグメントのフラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリ
【0165】
フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリ反応を、実施例4と同様に調製した。挿入物あり(白いバー)でおよび挿入物なし(ハッシュドバー(hashed bars))、左から3番目のバー)で、1UのExoIII、0.2UのPhusion、1UのAmpligaseおよび0.32UのFen1の酵素濃度を使用して、フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリ反応を実行した。挿入物ありで(黒いバー)および挿入物なし(ハッシュドバー(hashed bars)、左から4番目)で、1UのExoIII、0.1UのPhusion、1UのAmpligaseおよび0.32UのFen1の酵素濃度を使用して、フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリ反応も試験した。その後、スポットプレートからのコロニー形成単位を測定した(Y軸)。図11を参照すると、挿入物を含まない反応と比較して、挿入物を含む反応におけるCFUの数が増加した。
【0166】
実施例9:2つのDNAフラグメントのフラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリ
【0167】
フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリ反応を、実施例4と同様に調製した。コロニー形成単位(CFU)上の異なる量の入力DNAまたは線形化されたベクターをアッセイした。試験された入力DNAの量は、2nMまたは4nMの線形化されたベクターであった。図12を参照すると、DNAの2つのフラグメントがアセンブルされ、出発材料の量とコロニー形成単位の量とに正の相関があった。
【0168】
実施例10:DNAベクターへのマルチピースDNAアセンブリ
【0169】
フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリ反応を、実施例4と同様に調製した。表14に示す試薬の反応濃度を使用して、実験を実施した。反応物を氷上で調製し、さまざまな試薬を加えた後、反応物を50℃で30分間インキュベートした。次いで、反応物を1:5に希釈し、大腸菌中で形質転換した。
【0170】
【表14】
【0171】
次に、コロニー形成単位(CFU)を測定した。図13において見られるように、コロニー形成単位(Y軸)を、試験された異なる遺伝子(X軸)に対して測定した。データから、記載された反応条件によるフラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリ反応は、高いCFUおよびアセンブリ忠実度率をもたらした。
【0172】
実施例11:大量のExoIIIを使用するDNAベクターへのマルチピースDNAアセンブリ
【0173】
フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリ反応を、実施例4および実施例10と同様に調製した。ExoIIIの濃度は、実施例10と比較して16倍増加した。反応濃度は表15に見られる。反応物を氷上で調製し、さまざまな試薬を加えた後、反応物を65℃で30分間インキュベートした。次いで、反応物を1:5に希釈し、大腸菌中で形質転換した。
【0174】
【表15】
【0175】
次に、コロニー形成単位を測定した。図14Aにおいて見られるように、方法1による反応濃度(表14)および方法2による反応濃度(表15)を使用して、試験された異なる遺伝子(X軸)に対してコロニー形成単位(Y軸)を測定した。図14Aからの結果は、方法2を使用してより高いCFUおよびより高いアセンブリ忠実度を示す。
【0176】
次世代シーケンス(NGS)も実行した。図14Bにおいて見られるように、方法1による反応濃度(表14)および方法2による反応濃度(表15)を使用して、空または低被覆率(白いバー)、ミスアセンブリ(点線のバー)、通過クローン(水平のバー)、およびSNP(黒いバー)を、フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリ後に測定した。NGSの結果は、より高いCFUおよび改善されたアセンブリ忠実度が方法2を使用して観察されたという点で、図14Aと同様の結果を示した。図14Cを参照すると、方法1および方法2(X軸)を使用して、アセンブリ率(Y軸)を比較した。アセンブリ忠実率は、方法1と比較して、方法2を使用して改善された。
【0177】
実施例は、記載された反応条件を使用するフラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリ反応が、より高いコロニー形成単位および改善されたアセンブリ忠実度をもたらしたことを示す。
【0178】
実施例12:ブリッジアセンブリ法を使用するフラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリ
【0179】
フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリ反応を、実施例4および実施例10と同様に調製した。反応条件は表14に見られる。さらに、40fmolのDNAブリッジを使用した。
【0180】
さまざまなサンプルには、ブリッジを有さないアセンブリ(陰性対照)、40塩基対の相同性配列を含むフラグメント(陽性対照)、各フラグメントに対する40塩基対の相同性配列を含む二本鎖DNAブリッジ、および各フラグメントに対する50塩基対の相同性配列を含む二本鎖DNAブリッジが含まれた。反応物を調製し、大腸菌中で形質転換した。次に、正確なアセンブリの数および正確なアセンブリの割合を判定し、これらは表16に見られる。
【0181】
【表16】
【0182】
表16において見られるように、40塩基対および50塩基対の二本鎖DNA(dsDNA)ブリッジを使用するフラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリ反応は、90%を超える正確なアセンブリをもたらした。さらに、図15Aにおいて見られるように、40塩基対および50塩基対のdsDNAブリッジを使用するアセンブリは、陰性対照と比較してより高いレベルのアセンブリをもたらした。
【0183】
ブリッジアセンブリ法を使用してCFUを測定した。図15Bにおいて見られるように、さまざまな量の挿入物(40fmol、225fmolまたは500fmol)での一本鎖DNA(ssDNA)を有するアセンブリからのコロニー形成単位は、陰性対照(対照)よりも高かった。陽性対照として、二本鎖DNA(dsDNA)を作成するためにssDNAをPCR増幅して、アセンブリした。
【0184】
データは、ブリッジ核酸を使用したフラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリによるssDNAのアセンブリが、正確なアセンブリのより高い割合および、コロニー形成単位のより多くの数をもたらすことを示す。
【0185】
実施例13:12フラグメントのフラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリ
【0186】
フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリ反応を、実施例4および実施例10と同様に調製した。複数のフラグメントを、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、および12のフラグメントを含むベクター中にアセンブリした。各DNAフラグメントは500塩基対であった。アセンブリ反応の後、反応物を大腸菌中で形質転換し、コロニー形成単位を測定した。図16Aは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11および12のフラグメントのアセンブリのためのコロニー形成単位のグラフを示す。
【0187】
次世代シーケンシング(NGS)も実行された。図16Bにおいて見られるように、空または低被覆率(白いバー)、ミスアセンブリ(点線のバー)、通過クローン(水平のバー)、およびSNP(黒いバー)を、フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリ後に測定した。図16Cにおいて見られるように、通過率も測定した。データは、12フラグメントのアセンブリがクローニングの成功および高い通過率をもたらすことを示す。
【0188】
実施例14:低量のポリメラーゼを使用したフラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリ
【0189】
フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリ反応を、実施例4および実施例10と同様に調製した。Phusionポリメラーゼの濃度は、実施例10と比較して10倍減少した。反応濃度は表17に見られる。反応物を氷上で調製し、さまざまな試薬を加えた後、反応物を65℃で10~30分間インキュベートした。3つのフラグメントを含む反応物をプラスミドにクローニングし、大腸菌に形質転換した。コロニー形成単位を、図17において見られるように10分のインキュベーションおよび30分のインキュベーション後に測定した。実施例11に記載された反応濃度(方法2)と比較して、表17の反応濃度による減少したPhusionポリメラーゼを使用すると、CFUの数が増加した。10分のインキュベーションまたは30分のインキュベーション後に、同様のCFUを測定した。データは、減少した量のポリメラーゼを使用して、クローニング効率が改善されたことを示す。
【0190】
【表17】
【0191】
実施例15:非クローンフラグメントのフラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリ
【0192】
非クローンフラグメントのアセンブリの反応効率を判定した。表15に見られる方法2および表17に見られる方法3を使用して、反応物を、2つのDNAフラグメントをアセンブルするために調製した。次いで、反応物を65℃で10~30分間インキュベートした。アセンブリPCR産物をBioAnalyzerで分析すると、正確にアセンブルされたフラグメントが3000塩基対であった(図18A)。図18Aを参照すると、1801はアセンブルされていない遺伝子フラグメントであり、1803は方法2(赤線、1805)および方法3(青線、1807)を使用してアセンブルされた遺伝子フラグメントである。
【0193】
非クローンアセンブリも判定された。図18Bを参照すると、遺伝子1および遺伝子2に対して方法2または方法3の反応条件を使用して、インキュベーションの10分間、20分間、または30分間に亘って、蛍光単位(y軸)を測定した。方法2と比較して、方法3を使用したインキュベーションの10分、20分、または30分に亘って、蛍光単位における増加が見られた。データは、方法3を使用した非クローンフラグメントの改善されたアセンブリを示す。
【0194】
フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリを用いて改善されたアセンブリ
【0195】
実施例14に記載されるのと同様の反応条件を使用したフラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリを、異なるコンパレータによるアセンブリと比較した。12個の500bpの配列が生成され、1~10個のDNAフラグメントをベクターにアセンブルするための一連のコンストラクトが設計された。DNAを、フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリ法、コンパレータ1法、およびコンパレータ2法を使用して、相同末端でアセンブリした。コンパレータ1アセンブリは、PCRによってまたはDNA合成を介して迅速に導入される構築物の末端での相同性に依存している。コンパレータ1アセンブリの各フラグメントは、異なるPCRプライマー対を要する。コンパレータ2法は、さまざまなオーバーラップ領域を有する核酸フラグメントのためのアセンブリ法である。複数の相同性の長さおよびインキュベーション時間の効果を判定した。
【0196】
フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリを、65℃で実施した。65℃では、ほとんどの二次構造が除去され、アセンブリの忠実度が大幅に向上した(データを示さず)。
【0197】
フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリ法、コンパレータ1法、およびコンパレータ2法を使用したアセンブリの効率および精度を判定した。効率をコロニー形成単位(CFU)によって判定し、精度を次世代シーケンシング(NGS)によって判定した。
【0198】
フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリ法、コンパレータ1法、およびコンパレータ2法を使用した効率を、アダプター配列を含む二本鎖DNA(dsDNA)非クローンフラグメントに対して判定した。アダプター配列は、ユニバーサルプライマー対として作用した。相同性末端を含むdsDNAは、各構築物に特異的なプライマーでdsDNAフラグメントを増幅することにより生成された(「アダプターオフ」)。各フラグメントは、それらの意図された目的に対して40または25bpの重複する相同性を含んでいた。1~10個のdsDNAフラグメントを線形プラスミドにアセンブルし、反応物を大腸菌に形質転換した。1つのフラグメントアセンブリについて、フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリ法、コンパレータ1法、およびコンパレータ2法は、強固なコロニー形成ユニットをもたらした。フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリ法は、反応時間、相同性の長さ、およびアセンブルされた片の数に関係なく、より高いコロニー形成単位をもたらした(図19A)。フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリ法は、6つ以上のフラグメントのフラグメントアセンブリのためのバックグラウンドよりも高いコロニー形成単位をもたらした(図19A)。フラグメントの数が増加された場合、フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリ法は、10分の反応と比較して30分の反応でより効率的であった(図19A)。フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリ法、コンパレータ1法、およびコンパレータ2法を使用して、25bpの相同性長さも試験し、3つのすべての方法では、2つ以上のフラグメントのアセンブリに対して成功しなかった。
【0199】
包埋された相同配列(「アダプターオン」)を有するDNAのための効率を、フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリ法、コンパレータ1法、およびコンパレータ2法を使用して判定した。DNAフラグメントの末端から~23bpに包埋された40塩基対の相同性を設計した。すべての方法は、それらのそれぞれのバックグラウンドよりも有意に高いCFUを与えた(図19B)。図19Bを参照すると、10分のインキュベーションを伴う1つのフラグメントフラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリは、コンパレータ1法を使用するアセンブリより9倍多いコロニー、およびコンパレータ2を使用するアセンブリより568倍多いコロニーをもたらした。挿入物の数が増加した場合、コンパレータ1法およびコンパレータ2法は、4つのフラグメントでバックグラウンドレベルを超えるコロニーを与えることができなかった(図19B)。ベクターへの10個のフラグメントのフラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリは、バックグラウンドより642倍の増加をもたらした(図19B)。末端相同配列および包埋された相同配列を有するDNAのアセンブリは、コンパレータ1法およびコンパレータ2法を使用したアセンブリと比較して、フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリを使用したより効率的なアセンブリをもたらした。
【0200】
1反応あたり8コロニーから単離されたプラスミドを使用して、次世代シーケンシングを実施した。フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリおよびコンパレータ2の方法は、それぞれ84%および86%の正確なアセンブリ率をもたらした。各方法は、サンプルの8%がミスアセンブルされていることを示した。コンパレータ1法を使用したアセンブリは、10%のミスアセンブリおよび25%のSNP率をもたらし、その結果、全体的な正確なアセンブリ率が65%となった。アセンブルされた挿入物の数に依存する通過率および失敗率を分析すると、コンパレータ1法では、10個の挿入物において忠実度が失われた。ほとんどのエラーは、コンパレータ1アセンブリおよびコンパレータ2アセンブリのためのフラグメントジャンクションの25bp以内にクラスタ化された(図20A~20C)。
【0201】
23bpのアダプターの存在を判定するために、次世代シーケンシングを使用した。フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリは、コンパレータ1法およびコンパレータ2法より高く正確なアセンブリ率をもたらした。すべてのアセンブリ反応に亘って、平均の正確なアセンブリ率は、コンパレータ1アセンブリでの4.5%およびコンパレータ2アセンブリでの31%と比較して、フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリ反応で72%であった。アダプター配列は、フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリサンプル中に全く存在しなかった。対照的に、完全長の構築物の場合、コンパレータ1アセンブリの59%およびコンパレータ2アセンブリの23%は、部分的または完全長のアダプター配列を含む。コンパレータ1アセンブリによってアセンブルされた構築物は、ミスアセンブリの可能性が高く、フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリでの7%およびコンパレータ2での6%と比較して、全体的なミスアセンブリ率は63%であった。ミスアセンブリ率は、コンパレータ2アセンブリにおけるフラグメントの数とともに増加した。さらに、コンパレータ1アセンブリは、陰性対照反応において高いCFUを有していた。24のコンパレータ1陰性対照サンプル(挿入物を有さないベクター)のシーケンシングにより、各構築物がバックボーンのさまざまな領域でそれ自体に組み換えられたベクターであることが示された。図20Cおよび図21Bを参照されたい。図20Cは、低被覆率(白いバー)、ミスアセンブリ(黒いバー)、遺伝子内のSNP(水平のハッチングを付けたバー)、完全なアセンブリ(垂直のハッチングを付けたバー)、およびユニバーサル(ユニ)尾部(市松模様のバー)のグラフを示す。表18は、図20Cからのデータを示す。フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリは、異なるアセンブリ方法と比較して、より効率的かつ正確なアセンブリをもたらした。図21Bは、低被覆率(白いバー)、ミスアセンブリ(黒いバー)、遺伝子内のSNP(水平のハッチングを付けたバー)、完全なアセンブリ(垂直のハッチングを付けたバー)、およびユニバーサル(ユニ)尾部(市松模様のバー)のグラフを示す。
【0202】
【表18】
【0203】
実施例17:フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリでの柔軟性の改善
【0204】
(インビトロシームレスアセンブリ)
【0205】
DNAフラグメントのアセンブリを、フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリを使用して判定した。実施例14において記載されているのと同様の反応条件を使用するフラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリを、2,3および4つの線形dsDNAフラグメントを一緒にアセンブルするために使用した。フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリ酵素カクテルを含む反応において、組み込まれていない出発物質、部分的および完全長の構築物を検出した(図21A、レーン1~3、7~9)。65℃、30分間でインキュベートした後、フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリ酵素カクテルの非存在下において、出発物質は存在したが、完全にアセンブルされた構築物は存在しなかった。完全長の構築物を富化するために、完全長の構築物に特異的な末端プライマー部位を使用して、反応物をPCR増幅した。フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリ酵素カクテルの非存在下では、完全長の構築物は、PCR増幅後に観察されなかった(図21A、レーン4~6)。完全長の構築物のための適切なサイズの生成物が観察された(図21A、レーン10~12)。フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリは、インビトロで適切にアセンブルされたフラグメントをもたらした。
【0206】
(1ポットのコンビナトリアルアセンブリ)
【0207】
フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリの特異性を判定した。同じユニバーサルプライマー尾部を含む9つの線形DNAフラグメントを使用した。3つの異なる3ピース構築物を同じベクター内に方向的にアセンブリすることを目的とした40bpの相同性部位を設計した。毒性をスクリーニングし、アセンブリのベースラインを確立するための各構築物に対する個々のクローニング効率を判定した。その後、すべての9つのDNAフラグメントおよびデスティネーションベクターを、単一のインビトロアセンブリ反応において使用した。反応混合物を大腸菌にクローニングした後、192個のコロニーをミニプレップ用に採取し、NGS分析を行った。図21A、21Cおよび21Dを参照すると、個々の構築物のクローニングに基づいて予想される中央値分布は、各構築物について31%±3%であった。
【0208】
図21Cを参照すると、フラグメント1~3(正方形)、フラグメント7~9(三角形)、フラグメント10~12(円)、および不正確なアセンブリ(十字)を含むアセンブリに対する平均CFUを判定した。コンビナトリアルアセンブリの後、広がりは±5%に増加した(図21C)。試験された構築物のうち、96.5%が適切にアセンブルされた構築物を含んでいた(図21D)。失敗したアセンブリは、フラグメント7~8、フラグメント7~12、フラグメント9~12の完全長遺伝子で構成されていた。フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリは、特定の方向性アセンブリをもたらした。
【0209】
実施例18:増幅されたオリゴヌクレオチド集団のクローニング
【0210】
複数のフラグメントを遺伝子にアセンブルした。増幅されたオリゴヌクレオチド集団のクローニングを、実施例17と同様に実施した。オーバーラップエクステンションPCRを実行して、200塩基対以上の二本鎖DNA(dsDNA)フラグメントを生成し、ベクターに組み入れた。反応を55℃で30分間行い、表19において見られるように、フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリ法(方法4)に従って調製した。
【0211】
【表19】
【0212】
アセンブリの前(図22A)およびフラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリの後(図22B)に、増幅されたオリゴヌクレオチド集団に対して次世代シーケンシング(NGS)を実施した。図22A~22Bは、フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリの後、配列の脱落がなく、アセンブリ前の増幅オリゴヌクレオチド集団と比較して、有意なサンプルバイアスを導入することなく、サンプルがアセンブルされたことを示す。
【0213】
実施例19:多重化された遺伝子アセンブリ
【0214】
多重化された遺伝子アセンブリを、フラップエンドヌクレアーゼ媒介核酸アセンブリ法を使用して実施した。複数の配列を1つのウェルにアセンブルした。配列は、オーバーラップエクステンションPCRから生成される2本の二本鎖DNA(dsDNA)部分で構成されていた。反応物を表19に記載の方法4に従って調製し、55℃で30分間行った。サンプルをアセンブルして、ベクターにクローニングした。集団11、集団927および集団942の3つの集団をアセンブルした。各集団は、どの遺伝子が存在するかを判定するためにサンガー配列決定された96の個々のクローンで構成されていた。出発DNA材料の品質を、完全な配列、SNPSを含む配列、切断された材料、またはブロック欠失を有する配列を測定することによって判定した。図23において見られるように、アセンブリの精度は完全であり(キメラ遺伝子はない)、均一性/分布は良好であった。
【0215】
本発明の好ましい実施形態が本明細書中で示され且つ記載されてきたが、このような実施形態はほんの一例として提供されるものであることは、当業者に明らかであろう。多数の変形、変更、および置き換えは、本発明から逸脱することなく、当業者によって現在想到されるものであろう。本明細書に記載された本発明の実施形態に対する様々な代替案が、本発明を実施する際に使用され得ることを理解されたい。以下の特許請求の範囲は本発明の範囲を定義するものであり、これらの特許請求の範囲内の方法および構造ならびにそれらの同等物が、それによってカバーされることが意図されている。
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14A
図14B
図14C
図15A
図15B
図16A
図16B
図16C
図17
図18A
図18B
図19A
図19B
図20A
図20B
図20C
図21A
図21B
図21C
図21D
図22A
図22B
図23
【配列表】
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