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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-02
(45)【発行日】2022-11-11
(54)【発明の名称】内蔵式推進システム
(51)【国際特許分類】
   B63H 20/00 20060101AFI20221104BHJP
   B63H 20/24 20060101ALI20221104BHJP
   B63H 11/08 20060101ALI20221104BHJP
   B63H 11/11 20060101ALI20221104BHJP
   B63H 11/01 20060101ALI20221104BHJP
【FI】
B63H20/00 710
B63H20/24 100
B63H11/08 Z
B63H11/11
B63H11/01
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020088211
(22)【出願日】2020-05-20
(65)【公開番号】P2021172327
(43)【公開日】2021-11-01
【審査請求日】2020-05-21
(31)【優先権主張番号】109113473
(32)【優先日】2020-04-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】502002773
【氏名又は名称】般若科技股▲分▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000660
【氏名又は名称】Knowledge Partners弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】林 允進
【審査官】福田 信成
(56)【参考文献】
【文献】特開平09-309492(JP,A)
【文献】特開平09-123995(JP,A)
【文献】特開平11-291983(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2003/0032344(US,A1)
【文献】JET DRIVE,YAMAHA Reves your heart,[online],平成18年,[令和3年7月12日検索],インターネット<https://yamahaoutboards.com/en-us/home/outboards/jet-drive-high-thrust/jet-drive>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B63H 20/00
B63H 20/24
B63H 11/08
B63H 11/11
B63H 11/01
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジン、流体誘導機構および動力推進機構を備え、
前記流体誘導機構は流体誘導台座、吸水ユニットおよび排気管を有し、
前記流体誘導台座は前記エンジンの底部に装着され、吸水口、排水口、流体誘導流路、軸孔および排気室を有し、前記吸水口は前記流体誘導台座の前端に配置され、前記排水口は前記流体誘導台座の後端に配置され、前記流体誘導流路は前記流体誘導台座の内部に配置され、一端が前記吸水口に繋がり、別の一端が前記排水口に繋がり、前記軸孔は前記吸水口の上方に位置し、前記流体誘導流路に繋がり、前記排気室は前記軸孔の後方に位置し、
前記排気管は先端が前記流体誘導台座の外周面に固定され、前記流体誘導台座の前記排気室に繋がり、
前記吸水ユニットは、前記流体誘導台座の前記前端の底面に配置され、前記吸水ユニットは、前記吸水口に繋がる複数の第一導流孔を前記前端に有し、前記吸水口に繋がる複数の第二導流孔を底面に有し、
前記動力推進機構は伝動軸および羽根車を有し、
前記伝動軸は前記流体誘導台座の前記軸孔内に回転可能に装着され、前記エンジンに連結され、
前記羽根車は前記伝動軸に連結され、前記流体誘導台座の前記流体誘導流路内かつ前記流体誘導台座の前記吸水口の上方に位置付けられ、
前記排気管は、湾曲部と下方に延びる部分とを有し、
前記湾曲部は、一端が前記流体誘導台座の外周に接続され、他端が前記下方に延びる部分に接続され、前記下方に延びる部分は前記流体誘導台座の底に向かって延び、
前記流体誘導流路は、前記羽根車の軸方向と交差する方向に延びることを特徴とする内蔵式推進システム。
【請求項2】
前記吸水口の開口部は下向きであり、前記吸水ユニットは、前記吸水口の下方に位置する、請求項1に記載の内蔵式推進システム。
【請求項3】
前記吸水ユニットはさらに複数の円弧状導流板を有し、複数の前記円弧状導流板は前記吸水ユニットの底面に間隔を置いて配置されることを特徴とする請求項2に記載の内蔵式推進システム。
【請求項4】
前記流体誘導台座はさらに前記羽根車を囲んで覆う環状壁面を有することを特徴とする請求項1に記載の内蔵式推進システム。
【請求項5】
前記流体誘導機構はさらに逆方向誘導部材を有し、前記逆方向誘導部材は前記流体誘導台座の後端に配置され、前記流体誘導台座に向かって第一位置および第二位置の間を上下に運動し、
前記逆方向誘導部材が前記第一位置に持ち上がれば、前記逆方向誘導部材が前記排水口の上方に位置し、前記逆方向誘導部材が前記第二位置に留まれば、前記逆方向誘導部材が前記排水口の後方に位置することを特徴とする請求項1に記載の内蔵式推進システム。
【請求項6】
前記逆方向誘導部材は左右両側に継手金具を別々に有し、二つの前記継手金具は前端が前記流体誘導台座の後端に連結され、
前記流体誘導機構はさらにレバーおよび連結棒を有し、前記レバーは前記流体誘導台座の前記外周面に前後に運動可能に装着され、前記連結棒は前端が前記レバーの末端部に装着され、後端が前記逆方向誘導部材の一つの前記継手金具の後端に連結されることを特徴とする請求項5に記載の内蔵式推進システム。
【請求項7】
前記流体誘導機構はさらに引張スプリングを有し、前記引張スプリングは前端が前記レバーに連結され、後端が前記逆方向誘導部材に連結されることを特徴とする請求項6に記載の内蔵式推進システム。
【請求項8】
前記排気管は末端の開口部が下向きであることを特徴とする請求項1に記載の内蔵式推進システム。
【請求項9】
前記流体誘導流路はらせん状に伸びることを特徴とする請求項1に記載の内蔵式推進システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、船舶の推進システムに関し、詳しくは内蔵式推進システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般の船舶用推進器はエンジンの駆動力によってスクリュープロペラを高速回転させる。スクリュープロペラが高速回転する際、プロペラ翼は水をかいて後方へ放出し、後方の水流に衝突することによって推進力を生成する。舵は左右方向に傾くことによって船舶の進行方向を制御する。
【0003】
船舶が航行する際、従来のスクリュープロペラは喫水が比較的深いため、スクリュープロペラの回転に伴って生じた推進力は有効な分力が比較的小さく、効率が比較低い。エンジンの生じた排気ガスはプロペラハブの軸孔から排出される。同時にスクリュープロペラに掻かれて放出された水流と、エンジンの生じた排気ガスとは排水口のあたりに相互に干渉して乱流を生じさせ、回転中のスクリュープロペラの受けた抵抗を増大させるため、船体の推進力が減衰し、推進効率が降下する。一方、スクリュープロペラおよび舵板は船体の底部に露出するため、外部の物体に衝突するか、回転中のスクリュープロペラがビニール袋または漁網などの異物を巻き込むことが原因で故障が起こりやすい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は推進効率を向上させる内蔵式推進システムを提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決するため、内蔵式推進システムはエンジン、流体誘導機構および動力推進機構を備える。流体誘導機構は流体誘導台座および排気管を有する。流体誘導台座はエンジンの底部に装着され、吸水口、排水口、流体誘導流路、軸孔および排気室を有する。吸水口は流体誘導台座の前端に配置される。排水口は流体誘導台座の後端に配置される。流体誘導流路は流体誘導台座の内部に配置され、一端が吸水口に繋がり、別の一端が排水口に繋がる。軸孔は流体誘導台座の頂面かつ吸水口の上方に位置付けられ、かつ流体誘導流路に繋がる。排気室は流体誘導台座の頂面かつ軸孔の後方に位置付けられる。排気管は先端が流体誘導台座の外周面に固定され、かつ流体誘導台座の排気室に繋がる。動力推進機構は伝動軸および羽根車を有する。伝動軸は流体誘導台座の軸孔内に回転可能に装着され、エンジンに連結される。羽根車は伝動軸に連結され、流体誘導台座の流体誘導流路内かつ流体誘導台座の吸水口の上方に位置付けられる。エンジンの生じた動力は伝動軸の伝達によって羽根車を回転させる。
【0006】
上述した構造特徴により、羽根車が回転を開始する際、水流は吸水口から流体誘導流路へ吸い込まれ、羽根車によって整流され、続いて排水口から後方へ噴出されて船舶を前進させる。エンジンが持続的に運転する際、エンジンの生じた排気ガスは流体誘導台座の排気室内に集中し、そののち排気管から流体誘導台座の外部へ排出されるため、排気ガスと流体誘導流路を流動する水流とが相互に干渉することを効果的に抑制し、推進効率を向上させることができる。
【0007】
比較的好ましい場合、吸水口の開口部は下向きである。流体誘導台座は前端の底面に吸水ユニットを有する。吸水ユニットは前端に複数の吸水口に繋がる第一導流孔を有し、底面に複数の吸水口に繋がる第二導流孔を有する。複数の第一導流孔および複数の第二導流孔によって水流を吸水ユニットから流体誘導台座内に効果的に吸い込むことができる。
【0008】
比較的好ましい場合、吸水ユニットはさらに複数の円弧状導流板を有する。複数の円弧状導流板は吸水ユニットの底面に間隔を置いて配置され、水流を複数の第二導流孔から流体誘導流路へ誘導することができる。
【0009】
比較的好ましい場合、流体誘導台座はさらに羽根車を囲んで完全に覆う環状壁面を有する。上述した構造特徴により、本発明は吸水効率を向上させ、船底の近くの魚類またはダイバーを羽根車が負傷させることを抑制することができるだけでなく、船舶の喫水線が浅い時に対応できる。
【0010】
比較的好ましい場合、流体誘導機構はさらに逆方向誘導部材を有する。逆方向誘導部材は流体誘導台座の後端に配置され、流体誘導台座に向かって上下にスウィングする。逆方向誘導部材が排水口の上方に位置する際、水流は排出口から後方へ噴出されて船舶を前進させる。逆方向誘導部材が排水口の後方に位置する際、排出口から噴出された水流は逆方向誘導部材の妨害を受けて噴射方向が後方から前方に変わるとともに船舶を後退させる。
【0011】
比較的好ましい場合、逆方向誘導部材は左右両側に継手金具を別々に有する。二つの継手金具は前端が流体誘導台座の後端に連結される。流体誘導機構はさらにレバーおよび連結棒を有する。レバーは流体誘導台座の外周面に前後に移動可能に装着される。連結棒は前端がレバーの末端部に装着され、後端が逆方向誘導部材の一つの継手金具の後端に連結される。上述した構造特徴により、レバーは動力源の駆動力を受けて連結棒によって逆方向誘導部材を引っ張ったり緩めたりすることによって逆方向誘導部材を上方または下方の位置に切り替える。
【0012】
比較的好ましい場合、流体誘導機構はさらに引張スプリングを有する。引張スプリングは前端がレバーに連結され、後端が逆方向誘導部材に連結されるため、連結棒は弾力によって逆方向誘導部材を第二位置から第一位置まで持ち上げることができる。
【0013】
比較的好ましい場合、排気管は末端の開口部が下向きであるため、エンジンの生じた排気ガスと排出口から流出した水流とは相互に干渉することがない。
【0014】
本発明による内蔵式推進システムの詳細な構造は特徴、組み立てまたは使用方法は、以下の実施形態の詳細な説明を通して明確にする。また、以下の詳細な説明および本発明により提示された実施形態は本発明を説明するための一例に過ぎず、本発明の請求範囲を限定できないことは、本発明にかかわる領域において常識がある人ならば理解できるはずである。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一実施形態による内蔵式推進システムを示す斜視図である。
図2】本発明の一実施形態による内蔵式推進システムを別の角度から見た斜視図である。
図3】本発明の一実施形態による内蔵式推進システムを示す分解斜視図の一部分である。
図4】本発明の一実施形態による内蔵式推進システムを側面から見た断面図の一部分である。
図5】本発明の一実施形態による内蔵式推進システムを底面から見た断面図の一部分である。
図6】本発明の一実施形態による内蔵式推進システムを端部から見た断面図の一部分である。
図7】本発明の一実施形態による内蔵式推進システムにおいて逆方向誘導部が排水口の上方に位置する状態を示す側面図である。
図8】本発明の一実施形態による内蔵式推進システムにおいて逆方向誘導部が排水口の後方に位置する状態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明による内蔵式推進システムを図面に基づいて説明する。なお、明細書において、方向性用語は図に示した方向に基づいて表現される。同じ符号は同じ部品または類似した部品を示す。
【0017】
(一実施形態)
図1から図4に示すように、本発明の一実施形態による内蔵式推進システム10はエンジン20、流体誘導機構30および動力推進機構72を備える。
【0018】
エンジン20は従来の技術であるため、詳細な構造および作動原理を省略する。
【0019】
流体誘導機構30は流体誘導台座32を有する。流体誘導台座32は板状継手48によってエンジン20のハウジング22の底部に装着される。図3および図4に示すように、流体誘導台座32は吸水口34、排水口36、流体誘導流路38、軸孔40および排気室42を有する。吸水口34は流体誘導台座32の前端に配置され、開口部が下向きである。排水口36は流体誘導台座32の後端に配置され、開口部が後ろ向きである。流体誘導流路38は流体誘導台座32の内部にらせん状に配置され、前端が吸水口34に繋がり、後端が排水口36に繋がる。図4に示すように、軸孔40は吸水口34の上方に位置し、かつ流体誘導流路38に繋がる。排気室42は軸孔40の後方に位置し、外部に繋がる排気孔44を有する。
【0020】
流体誘導機構30はさらに排気管50を有する。図3から図6に示すように、排気管50は先端が流体誘導台座32の外周面に固定され、かつ流体誘導台座32の排気孔44によって流体誘導台座32の排気室42に繋がる。排気管50は末端の開口部が下向きである。上述した構造特徴により、本発明はエンジン20の生じた排気ガスを流体誘導台座32の排気室42内に集中させ、続いて排気管50から流体誘導台座32の外部へ排出するため、排気ガスと流体誘導流路38を流動する水流とが相互に干渉することを抑制することができる。
【0021】
図2図7および図8に示すように、流体誘導機構30はさらに逆方向誘導部材52、レバー56、連結棒60および引張スプリング62を有する。逆方向誘導部材52は左右両側面に継手金具54を別々に有する。二つの継手金具54は前端が流体誘導台座32の後端に連結されるため、逆方向誘導部材52は流体誘導台座32に向かって第一位置P1(図7参照)および第二位置P2(図8参照)の間を上下に移動することができる。第一位置P1は排水口36の上方にある。第二位置P2は排水口36の後方にある。レバー56は流体誘導台座32の外周面に装着され、動力源(図中未表示)によって流体誘導台座32に対して前後に移動することができる。連結棒60は前端がレバー56の末端部に装着され、後端が逆方向誘導部材52の右側の継手金具54の後端に連結される。引張スプリング62は前端がレバー56の突起部58に連結され、後端が逆方向誘導部材52の右側の継手金具54の後端に連結されるため、連結棒60は弾力によって逆方向誘導部材52を第二位置P2から第一位置P1まで持ち上げることができる。
【0022】
図1から図3に示すように、流体誘導機構30はさらに吸水ユニット64を有する。吸水ユニット64は流体誘導台座32の前端の底面かつ吸水口34の下方に装着される。吸水ユニット64は前端に複数の吸水口34に繋がる第一導流孔66を有し、底面に複数の吸水口34に繋がる第二導流孔68を有する。複数の第一導流孔66は柵状に配列される。複数の第二導流孔68は格子状に配列される。図4に示すように、吸水ユニット64はさらに三つの円弧状導流板70を有する。三つの円弧状導流板70は吸水ユニット64の底面に間隔を置いて配置され、第一導流孔66および第二導流孔68を通る水流を流体誘導台座32の吸水口34へ誘導する。
【0023】
動力推進機構72は伝動軸74および羽根車76を有する。図3および図4に示すように、伝動軸74は流体誘導台座32の軸孔40に差し込まれてエンジン20に連結される。羽根車76は伝動軸74に連結され、流体誘導台座32の流体誘導流路38内、かつ流体誘導台座32の吸水口34の上方に位置付けられる。羽根車76は流体誘導台座32の環状壁面46によって覆われる。上述した構造特徴により、エンジン20は伝動軸74によって羽根車76を駆動することができる。
【0024】
羽根車76が回転を開始する際、水流は吸水ユニット64内に吸い込まれ、吸水ユニット64から流体誘導台座32へ誘導され、そののち羽根車76によって整流される。続いて、整流された水流は流体誘導流路38に流れ込んで排水口36から後方へ噴出され、低圧かつ大流量の噴射状態を維持する。図7に示すように、逆方向誘導部材52が第一位置P1、即ち排水口36の上方に据えられる際、水流は排水口36から後方へ噴出され、船舶を前進させる。図8に示すように、逆方向誘導部材52が第二位置P2、即ち排水口36の後方に据えられる際、排水口36から噴出された水流は逆方向誘導部材52の妨害を受けて噴射方向が後方から前方に変わるとともに船舶を後退させる。
【0025】
本発明による内蔵式推進システム10は先行技術に優れた点が下記のとおりである。
【0026】
1)内蔵式推進システム10が運転する際、水流は吸水ユニット64内に吸い込まれ、吸水ユニット64から流体誘導台座32へ誘導され、続いて羽根車76によって整流される。整流された水流は排水口36から後方へ噴出されるため、船尾の後方に渦流が発生しにくい。航行中のエンジンの生じた排気ガスは排気管50から流体誘導台座32の外部へ排出される。従って、本発明は排気ガスと水流とが相互に干渉することを抑制し、推進効率および操作性を向上させることができる。
【0027】
2)内蔵式推進システム10において、羽根車76は流体誘導台座32の環状壁面46によって覆われるため、水流を効果的に集中させる、即ち吸水効率を向上させるだけでなく、船底の近くの魚類またはダイバーを負傷させることを抑制することができる。従って、本発明は船舶の喫水線が浅い時に対応できる。
【0028】
3)航行中の内蔵式推進システム10は吸水ユニット64によって様々な大型物体(例えばごみ、浮き木、ビニール袋または魚網など)が流体誘導流路38に流れ込むことを抑制する。つまり、本発明は大型物体が羽根車76に絡むことを減らすことができる。
【符号の説明】
【0029】
10:内蔵式推進システム、
20:エンジン、
22:ハウジング、
30:流体誘導機構、
32:流体誘導台座、
34:吸水口、
36:排水口、
38:流体誘導流路、
40:軸孔、
42:排気室、
44:排気孔、
46:環状壁面、
48:板状継手、
50:排気管、
52:逆方向誘導部材、
54:継手金具、
56:レバー、
58:突起部、
60:連結棒、
62引張スプリング、
64:吸水部材、
66:第一導流孔、
68:第二導流孔、
70:円弧状導流板、
72:動力推進機構、
74:伝動軸、
76:羽根車、
P1:第一位置、
P2:第二位置、
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8