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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-02
(45)【発行日】2022-11-11
(54)【発明の名称】最小侵襲変位骨切り術システム及び方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/17 20060101AFI20221104BHJP
【FI】
A61B17/17
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2020551394
(86)(22)【出願日】2019-03-28
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-07-26
(86)【国際出願番号】 US2019024587
(87)【国際公開番号】W WO2019195077
(87)【国際公開日】2019-10-10
【審査請求日】2020-11-06
(31)【優先権主張番号】62/652,564
(32)【優先日】2018-04-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】504154126
【氏名又は名称】ライト メディカル テクノロジー インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Wright Medical Technology, Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ザッカリー,ベニアミン
(72)【発明者】
【氏名】ロウェリー,ゲアリー・ダブリュ
(72)【発明者】
【氏名】ウエスト,ジェリー・ダブリュ
【審査官】槻木澤 昌司
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-105481(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0343554(US,A1)
【文献】特表2017-527430(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2006/0074430(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2009/0076554(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/17
A61B 17/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面と下面との間で延び、周り部及び手術部位に当接又は接触するように構成される接触面を有するガイド足によって規定されたガイド本体と、
上記ガイド本体に枢動可能に結合されたガイド要素と、
第1端部から第2端部に延びるハンドル本体を含み、上記第1端部が上記ガイド本体に結合されるように構成されたハンドルと、を含む、切断ガイドであって、
上記ガイド本体は、第1縁と第2縁との間に延在し、上記第1縁および上記第2縁はそれぞれ上記上面と上記下面との間において弓状面を規定しており、上記第1縁と上記第2縁とは互いに間隔を空けて配置されており、
上記ガイド足は、第1弓状面および第2弓状面として上記第1縁の上記弓状面を規定する上記第1縁の上記弓状面の中間から延びる、切断ガイド。
【請求項2】
上記ハンドルは、上記ガイド本体に解放可能に結合される、請求項1に記載の切断ガイド。
【請求項3】
上記ガイド本体は、上記ガイド本体に上記ハンドルを解放可能に結合するように構成される結合特徴部を含む、請求項2に記載の切断ガイド。
【請求項4】
上記ハンドルは第1結合特徴部を含み、上記ガド本体は第2結合特徴部を規定し、上記第1結合特徴部及び上記第2結合特徴部は、上記ガド本体に上記ハンドルを解放可能に結合するように構成される、請求項3に記載の切断ガイド。
【請求項5】
上記第1結合特徴部は第1ねじ山を含み、上記第2結合特徴部は、上記第1ねじ山と係合するように構成された第2ねじ山を含む、請求項4に記載の切断ガイド。
【請求項6】
上記ガイド要素は、軸に沿って延び、上記軸に沿って実質的に延びるチャネルを規定するガイド要素本体を含み、上記軸は、上記ガイド本体の上記上面に対して所定の角度で延びる、請求項1に記載の切断ガイド。
【請求項7】
上記チャネルは、チャネルを介して切断要素を収容するようにサイズ決めされ構成され、上記ガイド要素は、上記ガイド本体に対して枢動するように構成され、上記切断要素が上部ガイド面に対して所定の角度を有する平面を横切る、請求項6に記載の切断ガイド。
【請求項8】
上記切断要素は、上記ガイド要素内に収容されるようにサイズ決めされ構成された第1直径を有する第1部分と、第2直径を有する第2部分とを含み、上記第2直径は第1直径よりも小さい、請求項7に記載の切断ガイド。
【請求項9】
上記ガイド要素は、上記ガイド要素本体の第1面から延びる突出部を含み、上記突出部は、バリガイドの本体に規定された孔内に収容されるようにサイズ決めされ構成され、上記ガイド要素本体は、上記孔によって規定された枢動点を中心に枢動するように構成される、請求項6に記載の切断ガイド。
【請求項10】
上記ガイド本体は、それを介して固定要素を収容するようにサイズ決めされ構成された少なくとも1つの固定孔を規定する、請求項1に記載の切断ガイド。
【請求項11】
上記ガイド要素は、軸に沿って延び、上記軸に沿って実質的に延びるチャネルを規定するガイド要素本体を含み、上記軸は、上記ガイド本体の上記上面に対して所定の角度で延びる、請求項10に記載の切断ガイド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、発明の名称が「MINIMALLY INVASIVE DISPLACEMENT OSTEOTOMY SYSTEM AND METHOD」である、2018年4月4日に出願された米国仮出願番号62/652,564に対する利益を主張し、その全体が本明細書に参照として組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
踵骨変位骨切り術は、扁平足、凹足、及びその他の足の変形の治療に使用される。変形を矯正するために、残っている踵骨本体からオフセットする骨片を製作するために、踵骨に切断部が形成される。オフセットは、扁平足を治療するために内側に、又は凹足を治療するために外側に行われ得る。現在のシステムは、骨切り術部位の形成を可能にするために、大きな切開又は開口を必要とし、これは、手術後の創傷合併症を引き起こす可能性がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
様々な実施形態において、切断ガイドが開示されている。切断ガイドは、上面と下面との間で延び、周り部によって規定された本体を含む。切断ガイドは、接触面を有するガイド足をさらに含む。ガイド要素は、本体に枢動可能に結合される。ハンドルは、第1端部から第2端部に延びる。第1端部は、本体に結合されるように構成される。
【0004】
様々な実施形態において、システムが開示されている。システムは、切断ガイドとハンドルとを含む。切断ガイドは、上面と下面との間で延び、周り部によって規定された本体を含む。切断ガイドは、接触面を有するガイド足と、本体に枢動可能に結合されたガイド要素と、をさらに含む。ハンドルは、第1端部から第2端部に延びる本体を含む。第1端部は、切断ガイドの本体に解放可能に結合されるように構成される。
【0005】
様々な実施形態において、方法が開示されている。この方法は、切断ガイドを第1骨に隣接して配置するステップを含む。切断ガイドは、上面と下面との間で延び、周り部によって規定された本体を含む。切断ガイドは、接触面を有するガイド足と、本体に枢動可能に結合されたガイド要素と、をさらに含む。切断器具は、ガイド要素によって規定されたチャネルを介して挿入され、切断部は、本体に対してガイド要素及び切断器具を枢動することにより、第1骨に形成される。切断器具は、切断ガイドの上面に対して角度を有する平面を横切る。
【0006】
本発明の特徴及び利点は、好ましい実施形態の下記の詳細な説明によって、より完全に開示されるか、又は明らかになるものであり、これは、添付図面と共に考慮されるべきであり、ここで同様の符号は同様の部分を示す。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】一部の実施形態に係る切断ガイドの上面図を示す。
図2】一部の実施形態に係る図1の切断ガイドの側面図を示す。
図3】一部の実施形態に係る図2のA-A線に沿った断面図を示す。
図4】一部の実施形態に係る図1の切断ガイドに解放可能に結合されるように構成されたハンドルを示す。
図5】一部の実施形態に係る図1の切断ガイドの一部内に収容されるようにサイズ決めされ構成された切断器具を示す。
図6】一部の実施形態に係るプレート挿入器の上面図を示す。
図7】一部の実施形態に係る図6のプレート挿入器の側面図を示す。
図8】一部の実施形態に係る図7のA-A線に沿った断面図を示す。
図9】一部の実施形態に係る第1骨に結合されるように構成された骨プレートを示す。
図10】一部の実施形態に係る骨に骨切り術部位を形成する方法を示すフローチャートである。
図11】一部の実施形態に係る第1骨に隣接して配置された切断ガイド及び取り付けられたハンドルを示す。
図12】一部の実施形態に係る第1固定装置及び第2固定装置によって第1骨に結合された図11の切断ガイドを示す。
図13】一部の実施形態に係る図12の切断ガイドの枢動ガイド部を介して挿入された切断器具を示す。
図14】一部の実施形態に係るプレート挿入器に結合されたプレートを示す。
図15】一部の実施形態に係る切断器具によって骨に形成された切断部に対して部分的に挿入されたプレートを示す。
図16】一部の実施形態に係るプレート挿入器から分離されるプレートを示す。
図17】一部の実施形態に係る第1骨の第1部分に結合されたプレートを示す。
図18】一部の実施形態に係る第1骨の第2部分にプレートを結合するステップを示す。
図19】一部の実施形態に係る第2骨部分に骨プレートを結合する第2留め具を含む第2骨部分の断面図を示す。
図20】一部の実施形態に係るプレートとプレート挿入器との間に結合されるように構成されたオフセットアダプタの側面図を示す。
図21】一部の実施形態に係る図20のオフセットアダプタの正面図を示す。
図22】一部の実施形態に係る図20のオフセットアダプタの上面図を示す。
図23】一部の実施形態に係る図21のA-A線に沿った断面図を示す。
図24】一部の実施形態に係るプレート、オフセットアダプタ、及びプレート挿入器を示す。
図25】一部の実施形態に係るT-スロットハンドル結合機構を有する切断ガイド及びハンドルの等角図を示す。
図26】一部の実施形態に係る図25の切断ガイドの等角底面図を示す。
図27】一部の実施形態に係る図25の切断ガイドの側面図を示す。
図28】一部の実施形態に係る下面から延びる複数の結合孔を含む切断ガイドの底面等角図を示す。
図29】一部の実施形態に係る切断ガイドに形成された結合孔にハンドルを結合するように構成された複数の枝部を含むハンドルに隣接する図28の切断ガイドを示す。
図30】一部の実施形態に係るスロット結合機構を有する切断ガイド及びハンドルの側面図を示す。
図31】一部の実施形態に係る図30の切断ガイド及びハンドルの等角図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
例示的な実施形態に関する説明は、添付の図面と関連して理解するように意図しており、これは、明細書全体の一部とみなすべきである。明細書において、「下部」、「上部」、「水平」、「垂直」、「上方」、「下方」、「上」、「下」、「上端」及び「下端」等の相対語だけでなく、それらの派生語(例えば、「水平に」、「下向きに」、「上向きに」等)は、後に説明されるか、又は考察中の図に示された方向を指すものと解釈するべきである。これらの相対語は、説明の便宜のためのものであり、装置が特定の方向に構成又は作動することを必要としない。「連結された」等の取り付け、結合等に関する用語は、特に明記しない限り、移動可能な若しくは強固な取り付け又は関係だけでなく、介在する構造物を介して構造物が直接的若しくは間接的に互いに固定されるか、又は取り付けられる関係を指す。本発明の理解を容易にするために、同様の要素には同様の符号を付する。
【0009】
本発明で使用される用語「実質的に」は、許容可能な製作公差内で言及する関係(例えば、平行、垂直、整列等)を有する要素を意味する。例えば、本発明で使用される用語「実質的に平行」は、平行か又は+/-5°のように許容可能な誤差の範囲内で平行な配置から変化する要素を示すのに使用されるが、製造工程及び/又はその他の製造要件に基づいて、より大きな偏差及び/又はより小さな偏差が存在し得ることが理解されるであろう。
【0010】
様々な実施形態において、最小侵襲術を実行するためのシステムが開示されている。システムは、切断ガイドを含む。切断ガイドは、踵骨等の第1骨に隣接して配置されるように構成される。切断ガイドは、ハンドルに解放可能に結合されるように構成される。ハンドルは、1つ以上の固定装置を使用して切断ガイドの位置を一時的に固定する前に、切断ガイドの位置決めを助けるように構成される。ハンドルは、切断ガイドから取り除くことができる。切断ガイドは、枢動ガイド部を含み、枢動ガイド部を介して切断器具を収容するようにサイズ決めされ構成されたチャネルを規定する。切断器具は、バリ(burr)を含み得る。切断器具は、枢動ガイド部を介して挿入され、第1骨に切断部及び骨切り術部位を形成するように枢動する。第1骨に切断部を形成した後、切断器具、切断ガイド、及び固定装置を取り除く。プレートは、切断器具によって形成された骨の第1部分と第2部分との間に配置される。プレートは、プレート挿入器により配置され得る。プレートは、骨の第1部分と第2部分の位置を保持するために骨に結合される。
【0011】
様々な実施形態において、骨切り術部位を形成する方法が開示されている。この方法は、第1骨に隣接する手術部位に第1切開部を形成するステップを含む。切断ガイドは、第1切開部に配置される。切断ガイドは、ハンドルに解放可能に結合するように構成される。ハンドルは、第1切開部に隣接する切断ガイドの位置決めを助けるように構成される。切断ガイドは、少なくとも1つの一時的な固定装置によって第1骨に一時的に固定される。ハンドルは、切断ガイドから取り除かれる。切断器具は、切断ガイドの枢動ガイドによって規定されたチャネルを介して挿入される。切断ガイドを枢動して切断器具を所定の円弧状に移動することにより、第1骨に切断部が形成される。切断ガイド、切断器具、及び一時的な固定要素が手術部位から取り除かれる。第2切開部が手術部位に形成され、プレートが第1骨に隣接して挿入される。プレートは、骨の第1部分及び切断部によって規定された骨の第2部分に結合される。プレート挿入器によりプレートが配置され得る。
【0012】
図1図3は、一部の実施形態に係る切断ガイド2を示す。切断ガイド2は、前縁6と後縁8との間で延び、上面12と下面14との間で延びる本体4を含む。本体4の後縁8は、弓状面を規定する。前縁6は、後縁8の弓状面と同様の弓状面を規定する。前縁6の弓状面は、第1前縁6がガイド足10によって分離された第1弓状面6a及び第2弓状面6bを規定するように、弓状面の中間から延びるガイド足10を含む。ガイド足10は、接触面16を含む。接触面16は、本体4の上面12に垂直に延びて、骨、皮膚表面、又は他の手術部位に当接又は接触するように構成される。一部の実施形態において、ガイド足10は、切断ガイド2の中間点を規定する。
【0013】
本体4は、図4に示すハンドル20等のハンドル20に解放可能に結合するように構成される。例えば、図示している実施形態において、ハンドル20は、本体4の下面14に解放可能に結合するように構成されるが、ハンドル20は、本体4の任意の部分に解放可能に結合され得ることが理解されるであろう。例えば、様々な実施形態において、本体4は、上面12、下面14、後壁8、前壁6、及び/又は本体4の任意の他の部分のうちの1つ以上で結合要素を含み得る。結合要素は、本体4のハンドル20を解放可能に結合するように構成される。結合要素は、孔、スロット、延長部、挿入物等の任意の適切な結合要素、及び/又は本体4内に及び/又は本体4上に形成された任意の他の適切な結合要素及びハンドル20上に及び/又はハンドル20内に形成された相補的な結合要素を含み得る。
【0014】
ハンドル20は、図11について以下にさらに詳細に説明しているように、外科医(又は他の使用者)が切断ガイド2を手術部位に隣接して配置することを可能にするために、本体4に結合されるように構成される。ハンドル20は、本体4に結合され、本体4から延びる。外科医(又は他の使用者)は、ハンドル20を操作して本体4を手術部位に隣接して配置することができる。切断ガイド2は、以下にさらに詳細に説明しているように、1つ以上の一時的な固定装置を使用して手術部位に対して一時的に固定され得る。
【0015】
一部の実施形態において、結合要素は、ハンドル20の一部を収容するようにサイズ決めされ構成された孔16を含む。一部の実施形態において、孔16は、ハンドル20を本体4に解放可能に結合するように構成された結合特徴部18を含み得る。例えば、一部の実施形態において、孔16は、孔16の内周周りに延びる少なくとも1つのねじ山を含み、ハンドル20は、遠位部分22a等のハンドル20の外面の一部にわたって延びる整合ねじ山24aを含む。ねじ山を含む実施形態が示されているが、任意の適切な結合要素を使用できることが理解されるであろう。例えば、様々な実施形態において、ハンドル20及び/又は本体4は、ラグ、クロスピン、止めねじ、ボールシール、1つ以上のボールプランジャー、リビングヒンジ又はスナップ特徴部、バックル、カム、ばね、コレット機構、スナップリング、アリ溝、T-スロット、又はさねはぎ(tongue and groove)特徴部、対向する磁石、及び/又は任意の適切な結合機構を含み得る。
【0016】
一部の実施形態において、ハンドル20は、遠位端部22aから近位端部22bに延びる本体22を含む。図示している実施形態において、ハンドル20は、一般に長手方向軸26に沿って延びるが、ハンドル20は、湾曲形、角形、及び/又は非線形であってもよいことが理解されるであろう。ハンドル20は、切断ガイド2の本体4にハンドル20を結合するように構成された結合部分24を含む。一部の実施形態において、結合部分24は、本体4上に及び/又は本体4内に形成された結合要素16に対して相補的な結合要素を含む。例えば、一部の実施形態において、本体4は、孔16の内周の周りに延びる雌ねじ山18aを有する孔16を含む。ハンドル20は、本体22の遠位端部22aに形成された雄ねじ山24a形状の相補的な結合要素を含む。雄ねじ山24aは、孔16a内の雌ねじ山18aに相補的であり、それに結合するよう構成される。
【0017】
一部の実施形態において、例えば、図25図27に示しているように、切断ガイド2bの本体4上に形成された結合要素は、本体4の少なくとも一部にわたって延びるスロット16aを含む。図示している実施形態において、スロット16aは、後縁8から本体4に延びるT-スロットを含むが、T-スロット16aは、後面8、上面12、下面14等の切断ガイド2の任意の適切な面から延び得ることが理解されるであろう。T-スロット16aは、T-スロット16aに結合されたハンドルが下面14から近位方向に延びるように、切断ガイド2の下面14を介して延びる。
【0018】
一部の実施形態において、ハンドル20aは、本体4に規定されたT-スロット16aに挿入され結合されるように構成された相補的T-ボルトヘッド25aを含む。T-ボルトヘッド25aは、ハンドル20aの遠位端部22aから遠位方向に延びるシャフト33と、シャフト3の遠位端部に結合されたヘッド要素35とを含む。ヘッド要素は、T-スロット16aの第1部分内に収容されるようにサイズ決めされ構成され、シャフト33は、T-スロット16aの第2部分内に収容されるようにサイズ決めされ構成される。T-スロット16aは、ハンドル20の位置を固定するために凹部又は他の固定点を含むことができ、T-スロット16aは、T-ボルトヘッド25aと摩擦係合するようにサイズ決めされ得る、及び/又はハンドル20は、固定された位置で本体4にハンドル20を結合するための締結及び/又は他の係止機構を含み得る。T-スロット16aを含む実施形態が本明細書に説明されているが、スロット及び相補的な結合要素は、任意の適切な形状を含み得ることが理解されるであろう。
【0019】
一部の実施形態において、例えば、図28図29に示しているように、切断要素2cの本体4上に形成された結合要素16は、ハンドル20b上に形成された相補的な結合要素25bを収容するようにサイズ決めされ構成された複数の結合孔(又はチャネル)16bを含む。図示している実施形態において、複数の結合孔16bのそれぞれは、下面14から本体4に延びるが、1つ以上の結合要素16bは、後面8、上面12、下面14等の任意の適切な面から延び得ることが理解されるであろう。結合孔16bは、本体4の反対側に向かって部分的に及び/又は完全に(例えば、チャネルとして形成)延び得る。結合孔16bは、本体4の上面12に対して所定の角度で本体4内に形成される。
【0020】
一部の実施形態において、ハンドル20bは、ハンドル本体22の遠位端部22bから延びる複数の枝部25bを含む。複数の枝部25bは、切断ガイド2の本体4内に形成された結合孔16bに相補的に配置される。複数の枝部25bのそれぞれは、相補的結合孔16bの内面との干渉結合(interference coupling)(例えば、圧入嵌合又は摩擦係合)するようにサイズ決めされ構成された直径を有する。図示している実施形態において、枝部25bのそれぞれは、共通ベース27から延び、オフセット部分29と結合部分31とを含む。一部の実施形態において、 枝部25bのそれぞれは、ハンドル本体22に直接結合でき、さらなるオフセット部分を含み得る、及び/又はオフセット部分29を省略できる。図示している実施形態において、結合部分31は、第1直径を含み、オフセット部分29は、第1直径よりも小さい第2直径を含むが、第1直径は、第2直径よりも小さいか、第2直径よりも大きいか、又は第2直径に等しくてもよいことが理解されるであろう。
【0021】
一部の実施形態において、例えば、図30図31に示しているように、切断ガイド2の本体4上に形成された結合要素16は、ハンドル20c上に形成された相補的な結合タブ25cを収容するようにサイズ決めされ構成された複数のスロット16cを含む。複数のスロット16cのそれぞれは、第2面に沿って本体4の第1面から延びる。例えば、図示している実施形態において、第1スロット17aは、後面8の第1側面に沿って本体の下面14から延び、第2スロット17bは、後面8の第2側面に沿って下面14から延びる。本明細書に特定の実施形態が説明されているが、スロットは、本体4の任意の面上に形成され得ることが理解されるであろう。
【0022】
一部の実施形態において、ハンドル20cは、本体の一部を巻き付けるように、及び/又は他の方法で含むように構成された把持ヘッド24bを含む結合要素24を含む。例えば、図示している実施形態において、把持ヘッド24bは、本体4の周縁(例えば、後縁8)と接続し、把持ヘッド24bの第1枝部23aと第2枝部23bとの間で本体4を収容するようにサイズ決めされ構成される。複数のタブ25cは、把持ヘッド24bの内面から延びる。複数のタブ25cのそれぞれは、本体4が把持ヘッド24内に位置する際に、複数のスロット16cのうちの1つに挿入されるようにサイズ決めされ構成される。図示している実施形態において、第1タブ16cは第1枝部23aから延び、第2タブ16cは第2枝部23bから延びる。
【0023】
一部の実施形態において、本体4は、それを介して延びる複数の固定孔30a,30bを規定する。固定孔30a,30bは、本体4を介して前縁6から後縁8に延びるチャネルを規定する。固定孔30a,30bは、平行軸及び/又は非平行軸上で本体4を介して延び得る。一部の実施形態において、第1固定孔30aの軸及び第2固定孔の軸は、本体4の中心長手方向軸から等しい角度及び/又は反対の角度オフセットされる。
【0024】
固定孔30a,30bは、固定孔を介して一時的な固定要素を収容するようにサイズ決めされ構成される。一時的な固定要素は、第1骨に切断ガイド2を結合するように構成される。一時的な固定要素は、k-ワイヤ、ねじ、ねじ山が形成されたピン、小型クリップ、紐、釘、及び/又は任意の適切な固定装置等の任意の適切な固定要素であり得る。2つの固定孔30a,30bを有する実施形態が示されているが、本体4は、1つ、2つ、3つ、4つ等の任意の適切な数の固定孔を規定し得ることが理解されるであろう。一部の実施形態において、固定孔30a,30bのサブセットは、切断ガイド2の位置決めに基づいて使用することができる。
【0025】
一部の実施形態において、本体4は、本体4を介して延びる1つ以上のガイド孔36a,36bを規定する。ガイド孔36a,36bは、蛍光透視撮影等の1つ以上の撮影技術のための整列表示器(alignment indicator)を提供するように構成される。ガイド孔36a,36bは、切断ガイド2が手術部位に配置される際に、少なくとも第1骨に対して整列表示器を提供するように構成される。ガイド孔36a,36bは、例えば、本体4の上面12によって規定された平面に平行で、ガイド要素40の長手方向軸に平行で、意図した骨切り術線に垂直な任意の適切な角度、及び/又は任意の他の適切な角度で本体4を介して延び得る。
【0026】
一部の実施形態において、ガイド要素40は、本体4に枢動可能に結合される。図示している実施形態において、ガイド要素40は、延長部10の遠位部分に枢動可能に結合されるが、ガイド要素40が本体4の任意の部分に枢動可能に結合され得ることが理解されるであろう。ガイド要素40は、第1端部から第2端部に延びるチャネル44を規定する本体42を含む。チャネル44は、内部に切断器具を収容するようにサイズ決めされ構成される。一部の実施形態において、本体42は、長手方向軸に沿って第1端部から第2端部に延びる長手方向本体であるが、本体42は、第1開口から第2開口に延びる湾曲形、線形、及び/又は他の形状等の任意の適切な形状を規定し得ることが理解されるであろう。
【0027】
本体42は、枢動要素46によって切断ガイド2の本体4に枢動可能に結合される。一部の実施形態において、枢動要素46は、チャネル44に直交する軸に沿って長手本体42から延びるピン46aを含む。ピン46aは、本体4に規定された孔48内に収容される。ピン46aは、ガイド要素40が第1平面で本体4に対して枢動可能であり、本体4に対して他の方法で固定され、及び/又は1つ以上の軸において自由に移動できるように、本体4に係止されるか、又は他の方法で恒久的に結合され得る。一部の実施形態において、本体42は、本体4に対して少なくとも1つの軸において枢動ガイド40の回転を可能にするように構成されたボール及びソケット(又は他のソケット接続)によって本体4に枢動可能に結合される。
【0028】
一部の実施形態において、本体4の上面12は、枢動ガイド40の枢動によって規定された平面に対して所定の角度を有する平面を規定する。例えば、一部の実施形態において、本体4の上面12は、枢動ガイド40が枢動点を中心に枢動する際に、枢動ガイド40によって横切る平面と平行な平面を規定する。他の実施形態において、上面12は、枢動ガイド40が枢動点を中心に枢動する際に、枢動ガイド40によって横切る平面に対して所定の角度で平面を規定し得る。上縁12は、第1骨に形成された切断部の位置に対して外科医又は他の使用者に視覚的表示を提供することができる。
【0029】
一部の実施形態において、ガイド要素40によって規定されたチャネル44は、図5に示す切断要素50等の切断要素を収容するようにサイズ決めされ構成される。切断要素50は、一般に長手方向軸に沿って延びる本体52を含む。本体52は、遠位端部に隣接する本体52の一部にわたって延びる切断部分54を規定する。切断部分52は、バリ、ブレード、ドリル、リーマ、エンドミル、鋸、及び/又は他の適切な切断器具を規定し得る。一部の実施形態において、切断部分54は、切断器具50が枢動ガイド40を介して挿入され、枢動ガイド40によって枢動する際に、第1骨に骨切り術部位を形成するに十分な所定の長さを有する。
【0030】
一部の実施形態において、切断要素50の本体52は、第1直径を有する第1部分52aと、第2直径を有する第2部分52bとを含む。切断部分54は、第1部分52aにわたって部分的に延びる。一部の実施形態において、第1直径は、第1直径よりも大きいか又は異なる。第1部分52aは、枢動ガイド40によって規定されたチャネル44内に収容されるようにサイズ決めされ構成される。一部の実施形態において、第1直径は、チャネル44の内径にほぼ等しい。第1部分52aは、切断手順中に枢動ガイド40内で切断器具50の移動を防止するために、チャネル44と緊密に嵌合するように構成される。第2部分52bは、ドライバに切断要素50を結合するようにサイズ決めされ構成される。
【0031】
図6図8は、一部の実施形態に係る骨プレートを配置するように構成されたプレート挿入器60を示す。プレート挿入器60は、一般に近位端部62aから遠位端部62bに長手方向軸に沿って延びる本体62を含む。本体60は、平行な長手方向縁64a,64b、上縁66a、及び下縁66bの間で延びる。挿入器部分68は、本体62の遠位端部26bに隣接して配置される。挿入器部分68は、第1長手方向縁64aから第2長手方向縁64bに延びる第1幅と、上縁66aから下縁66bに延びる第1厚さとを有する。挿入器部分68は、例えば、切断ガイド2を介して挿入された切断器具50によって形成された骨切り術部位を有する第1骨を含む手術部位に挿入するようにサイズ決めされ構成される。
【0032】
挿入器部分68は、遠位端部62bに隣接して位置するプレート固定要素70を含む。プレート固定要素70は、図9についてさらに詳細に説明している骨プレート80等の骨プレートに挿入器部分68を一時的に結合するようにサイズ決めされ構成される。例えば、一部の実施形態において、プレート固定要素70は、挿入器部分68内で回転可能なボルト又はねじ71を含む。ねじ71は、プレート80に挿入器部分68を結合するために、骨プレートによって規定された孔内に収容されるようにサイズ決めされ構成される。プレート固定要素70は、ねじ山、突起、及び/又は骨プレートに固定要素70を結合するように構成された任意の他の係止特徴部を規定し得る。一部の実施形態において、一時的な固定要素は、それを介してドリルビット等の器具の通過を可能にするように、長手方向軸に沿って延びる中央孔73を規定する。
【0033】
一部の実施形態において、プレート挿入器60は、第1長手方向縁64aから第2長手方向縁64bに延びる第2幅と、上縁66aから下縁66bに延びる第2厚さとを有するハンドル部分72を含む。一部の実施形態において、第2幅は第1幅よりも大きい、及び/又は第2厚さは第1厚さよりも大きい。移行部分74は、挿入器部分68とハンドル部分72との間にテーパ状ネックを規定する。移行部分74は、挿入器部分68に結合された第1端部74aの第1厚さ及び第1幅から、ハンドル部分72に結合された第2端部74bの第2厚さ及び第2幅に徐々に細くなる。一部の実施形態において、移行部分74は省略され、プレート挿入器60は、挿入器部分68の第1厚さ及び/又は第1幅からハンドル部分72の第2厚さ及び/又は第2幅への急激な移行を含む。また、移行部分74は省略してもよく、第1厚さ/幅及び第2厚さ/幅が同様であることが想定される。
【0034】
一部の実施形態において、ハンドル部分72は、上縁66aから下縁66bに延びる複数の孔76a~76dを規定する。孔76a~76dは、滅菌を容易にし、プレート挿入器60の重量を減少させるように構成される。4つの孔76a~76dが示されているが、ハンドル部分72及び/又は挿入器部分68は、任意の適切な数の貫通孔を含み得る。一部の実施形態において、プレート挿入器60は、チャネル、スロット、溝、減肉等の1つ以上のさらなる重量節減及び/又は滅菌特徴部を含み得る。
【0035】
一部の実施形態において、停止部78は、ハンドル部分72の遠位端部62aから延びる。停止部78は、プレート挿入器60を握る使用者に物理的な停止又は表示を提供するようにサイズ決めされ構成される。停止部78は、プレート挿入器60の上縁66a及び/又は下縁66bから延びる。停止部78は、それぞれの縁66a,66bから所定の角度で延びる湾曲形及び/又は線形の面を規定し得る。停止部78は、挿入過程中のプレート挿入器60の滑りを防止するように構成される。
【0036】
図9は、一部の実施形態に係るプレート挿入器60に結合するように構成された骨プレート80を示す。骨プレート80は、上面84aと下面84bとの間で延び、周壁86によって規定された本体82を含む。図示している実施形態において、周壁86は、一般に楕円形状を規定するが、長方形、円形、楕円形等の任意の適切な形状が周壁86によって規定され得ることが理解されるであろう。
【0037】
本体82の遠位端部88aは、挿入縁90を規定する。挿入縁90は、図11図19について以下に更に詳細に説明しているように、骨の第2部分に骨プレート80の挿入を容易にする面取り部を規定する。本体82の挿入部分92は、骨プレート80の遠位端部88aに隣接して配置される。挿入部分92は、骨の第2部分に挿入するようにサイズ決めされ構成される。挿入部分92は、例えば、本体82の半分、本体82の4分の1、及び/又は本体82の任意の他の部分等の本体82(又は骨)の任意の所定の部分にわたって延び得る。
【0038】
一部の実施形態において、第1留め具孔94は、本体82の上面84aから下面84bに延びる。第1留め具孔94は、本体82の近位縁88bに隣接して配置される。第1留め具孔94は、上面88a及び/又は下面88bに対して所定の角度で本体82を介して延び得る。例えば、図示している実施形態において、第1留め具孔94は、上面88a及び下面88bに垂直な本体82を介して延びるが、留め具の孔94は、非垂直の角度で本体82を介して延び得ることが理解されるであろう。一部の実施形態において、留め具孔94は、係止ねじ等の係止留め具を内部に収容するように構成された多軸係止孔を規定する。以下に更に詳細に説明しているように、第1留め具孔94は、その中に挿入された留め具を骨の第1部分と整列させるように構成される。
【0039】
一部の実施形態において、骨プレート80は、孔シュラウド98を含む傾斜した第2留め具孔96を含む。孔シュラウド98は、骨プレート80の上面88aから延び、本体82の上面88a上に隆起したシリンダの円弧又は部分を規定する。孔シュラウド98は、第2留め具孔96に収容された留め具のヘッドを覆うように構成される。孔シュラウド98は、第2部分等の骨の一部内で支持及び/又は圧迫を提供するようにさらに構成でき、孔シュラウド98は突出している。一部の実施形態において、第2留め具孔は、骨プレート80の本体82を介して延びる傾斜した非係止留め具孔である。以下に更に詳細に説明しているように、非係止留め具孔は、内部に圧迫留め具を収容するように構成され、骨の第2部分に延びるように構成される。骨プレートのさらなる説明及び実施形態は、2015年3月24日付で発行された「Osteotomy Plate,Plate Driver and Method for Their Use」という発明の名称の米国特許8,986,353に記載されており、これは、その全体が本明細書に参照として組み込まれる。
【0040】
一部の実施形態において、骨プレート80は、プレート挿入器60の固定要素70を骨プレート80の第1留め具孔94に配置することにより、プレート挿入器60に結合される。一部の実施形態において、固定要素70は、骨プレート80をプレート挿入器60に一時的に固定するために、第1留め具孔94内に規定された係止ねじ山と接続するように構成されたねじ山を含む。ねじ山が形成された固定要素70を含む実施形態が示されているが、任意の適切な固定要素は、プレート挿入器60に骨プレート80を解放可能に結合するように使用され得ることが理解されるであろう。
【0041】
図10は、上述した切断ガイド2及びプレート挿入器60を使用して骨に骨切り術部位を形成する方法100を示す。図11図18は、一部の実施形態に係る方法100の様々なステップを示す。図11図19を参照して方法10を説明する。ステップ102において、切断器具の挿入のために手術部位200が準備される。例えば、一部の実施形態において、少なくとも第1骨202を含む手術部位200が所定の第1位置に配置される。切開部は、第1骨202に隣接する手術部位200に形成される。切開部を形成するための任意の適切な手術技術を用いて切開部を形成することができる。一部の実施形態において、方法100のさらなるステップを容易するために、さらなる組織、神経等を第1骨から分離し得る、及び/又は別の方法で配置し得る。
【0042】
ステップ104において、切断ガイド2aは、図12に示しているように、手術部位200内に配置され、第1骨202に隣接して配置される。図12は、第1骨202に隣接して配置された切断ガイド2aを示すが、これは、単に明確にするために示しているものであり、その切断ガイド2aは、第1骨202に隣接して、又切断ガイド2aと第1骨202との間に位置する筋肉、皮膚等の1つ以上の組織層に隣接して配置できることが理解されるであろう。切断ガイド2aは、ガイド足10が第1骨202(又は第1骨202に隣接する組織)に接触するように、又は切断ガイド2aの上面12が意図した骨切り術線に平行するように配置される。一部の実施形態において、上面12は、意図した骨切り術線から、例えば、外側オフセット等の所定の距離分オフセットされる。
【0043】
一部の実施形態において、切断ガイド2aの位置は、蛍光透視等の撮影を介して確認することができる。例えば、一部の実施形態において、切断ガイド2aは、本体4を介して延びる複数の整列孔36a,36bを含む。整列孔36a,36bは、切断ガイド2aの位置を固定する前に、切断ガイド2aの適切な整列を確実にするための蛍光透視整列表示器を提供するように構成される。蛍光透視撮影を用いた実施形態が本明細書に説明されているが、切断ガイド2aの整列を確認するために、任意の適切な撮影が用いられ得ることが理解されるであろう。
【0044】
ステップ106において、第1の一時的な固定装置206a及び第2の一時的な固定装置206bは、図13に示しているように、切断ガイド2aの本体4を介して形成された第1固定孔30a及び第2固定孔30bを介して挿入される。2つの一時的な固定装置206a,206bを含む実施形態が示されているが、切断ガイド2aは、任意の数の固定孔30a,30bを含むことができ、任意の数の一時的な固定装置206a,206bを使用し得ることが理解されるであろう。図12に示しているように、一部の実施形態において、一時的な固定装置206a,206bは、k-ワイヤを含み得るが、k-ワイヤ、ねじ、釘、ピン等の任意の適切な任意の固定装置を使用できることが理解されるであろう。k-ワイヤを含む実施形態において、k-ワイヤは、ガイド要素40によって規定されたガイドチャネル44への適切な接近を確実にするために、曲げられ、切断され、及び/又は他の方法で操作され得る。
【0045】
ステップ108において、ハンドル20は、切断ガイド2aから分離される。ハンドル20は、例えば、ハンドル20上に規定されたねじ山24が切断ガイド2aの孔16a内に規定されたねじ山からねじを緩める等の任意の適切な方法を用いて、本体4から分離され得る。スロット等の他の結合機構を用いた実施形態において、ハンドル20は、任意の適切な分離機構を用いて切断ガイド2aから取り除くことができる。一部の実施形態において、ステップ108は省略され、ハンドル20は、切断ガイド2aから取り除かれない。例えば、ハンドル20は、取り除くことができるが、取り除かなくてもよく、及び/又は切断ガイド2aの本体4に永久的に取り付けられてもよい。例えば、開放手順において、ハンドル20は、本体に永久的に取り付けられ得る。
【0046】
ステップ110において、図14に示しているように、切断器具50aは、切断ガイド2aのガイド要素40を介して挿入され、枢動して第1骨202に切断部(又は骨切り術部位)を形成する。切断器具50aは、バリ、ドリルビット、鋸刃等の任意の適切な切断器具を含み得る。切断器具50aは、切断器具50aを回転させるように構成されたドライバ208に結合され得る。ガイド要素40及び切断器具50aは、本体4に結合された枢動要素46によって規定された枢動点を中心に枢動する。切断器具50aは、ガイド要素40によって規定された平面において第1骨202に切断部を形成する。一部の実施形態において、骨202に形成された切断部の平面は、本体4の上面12によって規定された平面に平行である。ガイド要素40は、切断器具50aが本体4の上面12に平行な平面等のガイド要素40によって規定された平面に対して任意の非平行な方向への移動を防止しつつ、第1平面において枢動することを可能にする。切断器具50aは、第1骨202を第1部分202aと第1部分202bとに分離する。
【0047】
ステップ112において、第1骨202の第1部分202aは、第2部分202bに対して移動及び/又は再配置される。第1部分202aは、第1骨202の1つ以上の不具合を矯正するために、任意の適切な方向、例えば、内側に移動し得る。一部の実施形態において、第1部分202a及び/又は第2部分202bは、ピンで固定及び/又は他の方法で一時的に固定して、第2部分202bに対して第1部分202aのオフセットを保持し得る。
【0048】
ステップ114において、骨プレート80aは、図14に示しているように、骨プレート80aを手術部位200に挿入するためのプレート挿入器60aに結合される。骨プレート80aは、任意の適切な結合機構を使用してプレート挿入器60aに結合され得る。例えば、図示している実施形態において、プレート挿入器60aは、骨プレート80aによって規定された第1留め具孔94内に規定されたねじ山に結合するように構成されたねじ山71を含む回転可能な結合要素70を含む。回転可能な結合要素70は、ドライバ210によって骨プレート80aに結合され得る。ドライバは、星型ドライバ、六角形ドライバ等の回転可能な結合要素70を回転させるように構成された任意の適切なドライバを含み得る。
【0049】
ステップ116において、骨プレート80aは、図15図16に示しているように、手術部位200に挿入される。一部の実施形態において、骨プレート80aは、第1骨202に形成された骨切り術部位によって規定された平面に垂直な線212に沿って挿入される。挿入縁90及び挿入部分92は、第1骨202の第2部分202bに挿入される。挿入部分92は、例えば、孔シュラウド98が第1骨202の第2部分202bに部分的に挿入されるように、任意の適切な深さまで挿入され得る。骨プレート80aの下面88bは、第1骨202の第1部分202aと接触して配置される。第2切開部は、骨プレート80aを挿入する前に手術部位に形成され得る。一部の実施形態において、骨プレート80aの第2骨部分202bへの挿入を容易にするために、プレート挿入器60aの近位端部に力を加えるのに木槌又は他の打撃器具を使用できる。骨プレート80aは、第1骨部分202aの外面と接触している。
【0050】
ステップ118において、骨プレート80aは、プレート挿入器60aから解放される。例えば、図16に示しているように、一部の実施形態において、ドライバ210は、回転可能な結合要素70に結合される。回転可能な結合要素70が回転して骨プレート80aの第1留め具孔94からねじ山71が解放されるが、骨プレート80aとプレート挿入器60aとの間の結合に基づいて任意の適切な解放機構が使用され得ることが理解されるであろう。
【0051】
ステップ120において、骨プレート80aは、図17に示しているように、骨プレート80aの第1留め具孔94を介して第1留め具212を挿入することにより、第1骨202の第1部分202aに結合される。一部の実施形態において、第1留め具212は、第1骨部分202aに対して固定された位置に骨プレート80aを係止するように構成された係止留め具である。第1留め具は、多軸係止留め具等の任意の適切な留め具を含み得る。一部の実施形態において、ガイド孔又はパイロット孔は、第1留め具212の挿入前に第1骨部分202に形成され得る。ガイド孔は、例えば、骨プレート80aによって規定された第1留め具孔94に結合されるように構成されたドリルガイド等の任意の適切な器具を使用して形成され得る。
【0052】
ステップ122において、骨プレート80aに規定された第2留め具孔96を介して第2留め具214を挿入することにより、骨プレート80aが第2骨部分202bに結合される。第2留め具212は、第1骨部分202a及び第2部分202bを圧迫するように構成された非係止圧迫留め具、係止圧迫留め具、及び/又は適切に構成された任意の他の留め具を含み得る。図18に示しているように、一部の実施形態において、ガイド孔又はパイロット孔は、第2留め具214の挿入前に第2骨部分202bに形成され得る。ガイド孔は、例えば、骨プレート80aによって規定された第2留め具孔96に部分的に挿入されるように構成されたドリルガイド216等の任意の適切な器具を使用して形成され得る。図19に示しているように、第2留め具214は、第2骨部分202bに対して第1骨部分202aを固定及び圧迫するように、第1骨202の第2部分202bに延びる。
【0053】
図20図23は、一部の実施形態に係るオフセット位置においてプレート挿入器60に骨プレート80を結合するように構成されたオフセット結合器300を示す。オフセット結合器300は、挿入器結合部分304、プレート結合部分306、及びオフセット部分308を規定する本体302を含む。挿入器結合部分304及びプレート結合部分306は、所定の及び/又は調整可能な関係を有する平面を規定する。例えば、一部の実施形態において、挿入器結合部分304及びプレート結合部分306は、平行な平面を規定するが、挿入器結合部分304及びプレート結合部分306は、非平行な平面を規定し得ることが理解されるであろう。一部の実施形態において、骨プレート80は、高さオフセット、角度オフセット、及び/又は任意の他の適切なオフセット(固定及び/又は調整可能なオフセット)のうちの1つ以上によってオフセットされる。
【0054】
挿入器結合部分304の第1端部310aは、オフセット部分308の第1端部312aに結合され、プレート結合部分306の第1端部314aは、オフセット部分308の第2端部312bに結合される。オフセット部分308は、挿入器結合部分304及びプレート結合部分306によって規定された少なくとも1つの平面に対して所定の角度で挿入器結合部分304とプレート結合部分306との間で延びる。例えば、図示している実施形態において、オフセット部分308は、挿入器結合部分304及びプレート結合部分306のそれぞれによって規定された平面に垂直に延びるが、オフセット部分308は、挿入器結合部分304及びプレート結合部分306のいずれかによって規定された平面に対して非垂直の角度で延び得る。
【0055】
挿入器結合部分304は、それを介して延びる結合孔316を規定する。結合孔316は、骨プレート80に規定された第1留め具孔94と同様であり、プレート挿入器60の結合要素70にオフセット結合器300を結合するように構成される。結合孔316は、結合要素70上に形成されたねじ山71に相補的なねじ山318等の相補的な結合要素を含み得る。結合孔316は、プレート挿入器60にオフセット結合器300を固定結合するように構成される。
【0056】
一部の実施形態において、プレート結合部分306は、骨プレート80にプレート結合部分306を結合するように構成された結合要素320を含む。結合要素320は、プレート挿入器60の結合要素70と実質的に同様である。例えば、ねじ山が形成された結合要素70を有するプレート挿入器60を含む実施形態において、結合要素320は、骨プレート80の第1留め具孔94に規定されたねじ山に結合要素320を結合するように構成された実質的に同様のねじ山を有するねじ山が形成された結合要素である。代替の結合要素70を含む実施形態において、結合要素320は、骨プレート80とプレート結合部分306との間に同様の結合を提供する。
【0057】
図24に示しているように、オフセット結合器300は、オフセット位置においてプレート挿入器60aに骨プレート80aを結合するように構成される。一部の実施形態において、骨プレート80aは、プレート挿入器60a及び骨プレート80aの長手方向軸に垂直な軸に沿ってプレート挿入器60aからオフセットされる。例えば、図示している実施形態において、骨プレート80aは、結合部分304,306のそれぞれの厚さ及びオフセット部分308の長さと等しい距離の分プレート挿入器60aからオフセットされる。他の実施形態において、骨プレート80aは、結合部分304,306及び/又はオフセット部分308のそれぞれの角度に応じてさらに大きく及び/又はさらに小さくプレート挿入器60aからオフセットされる。
【0058】
一部の実施形態において、オフセット結合器300は、1つ以上の代替の外科手術で使用するために、プレート挿入器60を適合化するように構成される。例えば、一部の実施形態において、オフセット結合器300は、例えば、最小侵襲シェブロン骨切り術、開放手術、及び/又は任意の適切な外科手術等の1つ以上の代替の骨切り術部位形成手順において使用するために、プレート挿入器60aに対して骨プレート80aを配置するように構成される。
【0059】
本発明は、例示的な実施形態に関して記載されているが、これに限定されない。むしろ、添付の特許請求の範囲は、当業者によって製造され得る他の変形及び実施形態を含むように広く解釈されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
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図19
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図22
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図31