(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-04
(45)【発行日】2022-11-14
(54)【発明の名称】有機発光素子
(51)【国際特許分類】
H01L 51/50 20060101AFI20221107BHJP
H05B 33/12 20060101ALI20221107BHJP
C07D 221/18 20060101ALI20221107BHJP
C07D 401/04 20060101ALI20221107BHJP
C07D 401/10 20060101ALI20221107BHJP
C07D 471/04 20060101ALI20221107BHJP
C07F 5/02 20060101ALI20221107BHJP
C07F 9/576 20060101ALI20221107BHJP
【FI】
H05B33/22 B
H05B33/12 C
H05B33/14 A
C07D221/18 CSP
C07D401/04
C07D401/10
C07D471/04 112Z
C07F5/02 A
C07F9/576
(21)【出願番号】P 2018097981
(22)【出願日】2018-05-22
【審査請求日】2021-05-13
(31)【優先権主張番号】10-2017-0063520
(32)【優先日】2017-05-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】512187343
【氏名又は名称】三星ディスプレイ株式會社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Display Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】1, Samsung-ro, Giheung-gu, Yongin-si, Gyeonggi-do, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110002619
【氏名又は名称】弁理士法人PORT
(72)【発明者】
【氏名】朴 俊河
(72)【発明者】
【氏名】沈 文基
(72)【発明者】
【氏名】李 孝榮
(72)【発明者】
【氏名】金 榮國
(72)【発明者】
【氏名】黄 皙煥
【審査官】安田 周史
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0349275(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D 221/18
C07D 401/10
C07D 471/04
C07D 401/04
C07F 5/02
C07F 9/576
H05B 33/12
H01L 51/50
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1電極と、
前記第1電極に対向した第2電極と、
前記第1電極と前記第2電極との間に介在されて発光層を含む有機層と、を含み、
前記有機層は、前記第1電極と前記発光層との間に介在された正孔輸送領域、及び前記発光層と第2電極との間に介在された電子輸送領域を含み、
前記電子輸送領域は、下記化学式1、2で表示された縮合環化合物
を1種以上含む、有機発光素子。
【化1】
【化2】
(前記化学式1及び2で、
L
1及びL
11は、互いに独立して、置換もしくは非置換のC
3-C
60炭素環式基、または置換もしくは非置換のC
1-C
60ヘテロ環式基であり、
a1及びa11は、互いに独立して、0ないし3のうちから選択された整数であり、
Ar
11は、置換もしくは非置換のC
3-C
10シクロアルキル基、置換もしくは非置換のC
1-C
10ヘテロシクロアルキル基、置換もしくは非置換のC
3-C
10シクロアルケニル基、置換もしくは非置換のC
1-C
10ヘテロシクロアルケニル基、置換もしくは非置換のC
6-C
60アリール基、置換もしくは非置換のC
6-C
60アリールオキシ基、置換もしくは非置換のC
6-C
60アリールチオ基、置換もしくは非置換のC
1-C
60ヘテロアリール基、置換もしくは非置換の一価非芳香族縮合多環基、置換もしくは非置換の一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、-Si(Q
1)(Q
2)(Q
3)、-N(Q
1)(Q
2)、-B(Q
1)(Q
2)、-C(=O)(Q
1)、-S(=O)
2(Q
1)、及び-P(=O)(Q
1)(Q
2)のうちから選択され、
b11は、1ないし4のうちから選択された整数であり、
R
1は、
少なくとも一つの-F
によって置換された、C
6-C
60アリール基、C
1-C
60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基及び一価非芳香族ヘテロ縮合多環基のうちから選択され、
R
2ないしR
13は、互いに独立して、前記化学式2で表示される基、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボン酸基またはその塩、スルホン酸基またはその塩、リン酸基またはその塩、置換もしくは非置換のC
1-C
60アルキル基、置換もしくは非置換のC
2-C
60アルケニル基、置換もしくは非置換のC
2-C
60アルキニル基、置換もしくは非置換のC
1-C
60アルコキシ基、置換もしくは非置換のC
3-C
10シクロアルキル基、置換もしくは非置換のC
2-C
10ヘテロシクロアルキル基、置換もしくは非置換のC
3-C
10シクロアルケニル基、置換もしくは非置換のC
2-C
10ヘテロシクロアルケニル基、置換もしくは非置換のC
6-C
60アリール基、置換もしくは非置換のC
6-C
60アリールオキシ基、置換もしくは非置換のC
6-C
60アリールチオ基、置換もしくは非置換のC
2-C
60ヘテロアリール基、置換もしくは非置換の一価非芳香族縮合多環基、置換もしくは非置換の一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、-Si(Q
1)(Q
2)(Q
3)、-N(Q
1)(Q
2)、-B(Q
1)(Q
2)、-S(=O)
2(Q
1)、及び-P(=O)(Q
1)(Q
2)のうちから選択され、
ただし、前記R
2ないしR
13において少なくとも一つは、前記化学式2で表示される基であり、
前記置換されたC
3-C
60炭素環式基、置換されたC
1-C
60ヘテロ環式基、置換されたC
1-C
60アルキル基、置換されたC
2-C
60アルケニル基、置換されたC
2-C
60アルキニル基、置換されたC
1-C
60アルコキシ基、置換されたC
3-C
10シクロアルキル基、置換されたC
2-C
10ヘテロシクロアルキル基、置換されたC
3-C
10シクロアルケニル基、置換されたC
2-C
10ヘテロシクロアルケニル基、置換されたC
6-C
60アリール基、置換されたC
6-C
60アリールオキシ基、置換されたC
6-C
60アリールチオ基、置換されたC
2-C
60ヘテロアリール基、置換された一価非芳香族縮合多環基、及び置換された一価非芳香族ヘテロ縮合多環基の置換基のうち少なくとも一つは、
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C
1-C
60アルキル基、C
2-C
60アルケニル基、C
2-C
60アルキニル基及びC
1-C
60アルコキシ基;
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C
3-C
10シクロアルキル基、C
1-C
10ヘテロシクロアルキル基、C
3-C
10シクロアルケニル基、C
1-C
10ヘテロシクロアルケニル基、C
6-C
60アリール基、C
6-C
60アリールオキシ基、C
6-C
60アリールチオ基、C
1-C
60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基、一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、-Si(Q
11)(Q
12)(Q
13)、-N(Q
11)(Q
12)、-B(Q
11)(Q
12)、-C(=O)(Q
11)、-S(=O)
2(Q
11)及び-P(=O)(Q
11)(Q
12)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、C
1-C
60アルキル基、C
2-C
60アルケニル基、C
2-C
60アルキニル基及びC
1-C
60アルコキシ基;
C
3-C
10シクロアルキル基、C
1-C
10ヘテロシクロアルキル基、C
3-C
10シクロアルケニル基、C
1-C
10ヘテロシクロアルケニル基、C
6-C
60アリール基、C
6-C
60アリールオキシ基、C
6-C
60アリールチオ基、C
1-C
60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基、一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、ビフェニル基及びターフェニル基;
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C
1-C
60アルキル基、C
2-C
60アルケニル基、C
2-C
60アルキニル基、C
1-C
60アルコキシ基、C
3-C
10シクロアルキル基、C
1-C
10ヘテロシクロアルキル基、C
3-C
10シクロアルケニル基、C
1-C
10ヘテロシクロアルケニル基、C
6-C
60アリール基、C
6-C
60アリールオキシ基、C
6-C
60アリールチオ基、C
1-C
60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基、一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、ビフェニル基、ターフェニル基、-Si(Q
21)(Q
22)(Q
23)、-N(Q
21)(Q
22)、-B(Q
21)(Q
22)、-C(=O)(Q
21)、-S(=O)
2(Q
21)及び-P(=O)(Q
21)(Q
22)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、C
3-C
10シクロアルキル基、C
1-C
10ヘテロシクロアルキル基、C
3-C
10シクロアルケニル基、C
1-C
10ヘテロシクロアルケニル基、C
6-C
60アリール基、C
6-C
60アリールオキシ基、C
6-C
60アリールチオ基、C
1-C
60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基、一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、ビフェニル基及びターフェニル基;並びに
-Si(Q
31)(Q
32)(Q
33)、-N(Q
31)(Q
32)、-B(Q
31)(Q
32)、-C(=O)(Q
31)、-S(=O)
2(Q
31)及び-P(=O)(Q
31)(Q
32);のうちから選択され、
前記Q
1ないしQ
3、Q
11ないしQ
13、Q
21ないしQ
23、及びQ
31ないしQ
33は、互いに独立して、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C
1-C
60アルキル基、C
2-C
60アルケニル基、C
2-C
60アルキニル基、C
1-C
60アルコキシ基、C
3-C
10シクロアルキル基、C
1-C
10ヘテロシクロアルキル基、C
3-C
10シクロアルケニル基、C
1-C
10ヘテロシクロアルケニル基、C
6-C
60アリール基、C
1-C
60アルキル基で置換されたC
6-C
60アリール基、C
1-C
60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基、一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、ビフェニル基、及びターフェニル基;並びに
-F、-Cl、-Br、-I及びシアノ基のうちから選択された少なくとも一つで置換されたC
6-C
60アリール基のうちから選択され、
*は、隣接原子との結合サイトである。
)
【請求項2】
前記L
1及びL
11は、互いに独立して、
フェニレン基、ペンタレニレン基、インデニレン基、ナフタレニレン基、アズレニレン基、ヘプタレニレン基、インダセニレン基、アセナフタレニレン基、フルオレニレン基、スピロ-ビフルオレニレン基、スピロ-ベンゾフルオレン-フルオレニレン基、ベンゾフルオレニレン基、ジベンゾフルオレニレン基、フェナレニレン基、フェナントレニレン基、アントラセニレン基、フルオランテニレン基、トリフェニレニレン基、ピレニレン基、クリセニレン基、ナフタセニレン基、ピセニレン基、ペリレニレン基、ピローリレン基、チオフェニレン基、フラニレン基、シローリレン基、イミダゾリレン基、ピラゾリレン基、チアゾリレン基、イソチアゾリレン基、オキサゾリレン基、イソキサゾリレン基、ピリジニレン基、ピラジニレン基、ピリミジニレン基、ピリダジニレン基、トリアジニレン基、ベンゾフラニレン基、ベンゾチオペニレン基、ベンゾシロリレン基、ジベンゾフラニレン基、ジベンゾチオフェニレン基、ジベンゾシロリレン基、カルバゾリレン基、キノリニレン基、イソキノリニレン基、ベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾカルバゾリレン基、ベンゾイミダゾリレン基、イミダゾピリジニレン基及びイミダゾピリミジニレン基;
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、C
1-C
20アルキル基、C
1-C
20アルコキシ基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ペンタレニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、インダセニル基、アセナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、ピセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、オバレニル基、ピロリル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、-Si(Q
31)(Q
32)(Q
33)、-N(Q
31)(Q
32)及び-B(Q
31)(Q
32)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニレン基、ペンタレニレン基、インデニレン基、ナフタレニレン基、アズレニレン基、ヘプタレニレン基、インダセニレン基、アセナフタレニレン基、フルオレニレン基、スピロ-ビフルオレニレン基、スピロ-ベンゾフルオレン-フルオレニレン基、ベンゾフルオレニレン基、ジベンゾフルオレニレン基、フェナレニレン基、フェナントレニレン基、アントラセニレン基、フルオランテニレン基、トリフェニレニレン基、ピレニレン基、クリセニレン基、ナフタセニレン基、ピセニレン基、ペリレニレン基、ピローリレン基、チオフェニレン基、フラニレン基、シローリレン基、イミダゾリレン基、ピラゾリレン基、チアゾリレン基、イソチアゾリレン基、オキサゾリレン基、イソキサゾリレン基、ピリジニレン基、ピラジニレン基、ピリミジニレン基、ピリダジニレン基、トリアジニレン基、ベンゾフラニレン基、ベンゾチオペニレン基、ベンゾシロリレン基、ジベンゾフラニレン基、ジベンゾチオフェニレン基、ジベンゾシロリレン基、カルバゾリレン基、キノリニレン基、イソキノリニレン基、ベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾカルバゾリレン基、ベンゾイミダゾリレン基、イミダゾピリジニレン基及びイミダゾピリミジニレン基;のうちから選択され、
Q
1、及びQ
31
ないしQ
33は、互いに独立して、C
1-C
20アルキル基、C
1-C
20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基及びピリジニル基のうちから選択されたことを特徴とする請求項1に記載の
有機発光素子。
【請求項3】
前記L
1及びL
11は、互いに独立して、
下記化学式3-1ないし化学式3-33で表示される基のうちから選択されたことを特徴とする請求項1に記載の
有機発光素子。
【化3】
【化4】
【化5】
(前記化学式3-1ないし3-33で、
Y
1は、O、S、C(Z
3)(Z
4)、N(Z
5)またはSi(Z
6)(Z
7)であり、
Z
1ないしZ
7は、互いに独立して、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、C
1-C
20アルキル基、C
1-C
20アルコキシ基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビ
フルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ピロリル基、チオフェニル基、フラニル基、シロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ベンゾシロリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ジベンゾシロリル基、カルバゾリル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基及び-Si(Q
31)(Q
32)(Q
33);並びに
-F、-Cl、-Br、-I及びシアノ基のうちから選択された少なくとも一つで置換されたフェニル基のうちから選択され、
前記Q
31ないしQ
33は、互いに独立して、C
1-C
20アルキル基、C
1-C
20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基及びピリジニル基のうちから選択され、
d2は、0ないし2の整数であり、
d3は、0ないし3の整数であり、
d4は、0ないし4の整数であり、
d6は、0ないし6の整数であり、
d8は、0ないし8の整数であり、
*及び*’は、隣接原子との結合サイトである。
)
【請求項4】
前記Ar
11は、
フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ペンタレニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、インダセニル基、アセナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、ピセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、オバレニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、チオフェニル基、フラニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、カルバゾリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾナフトフラニル基、ジナフトフラニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、ベンゾナフトシロリル基、ジナフトシロリル基、ベンゾイミダゾリル基、フェナントロリニル基及びイミダゾピリジニル基;
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C
1-C
20アルキル基、C
1-C
20アルコキシ基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ペンタレニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、インダセニル基、アセナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、ピセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、オバレニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、チオフェニル基、フラニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、カルバゾリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、-N(Q
31)(Q
32)及び-Si(Q
31)(Q
32)(Q
33)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ペンタレニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、インダセニル基、アセナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、ピセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、オバレニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、チオフェニル基、フラニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、カルバゾリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾナフトフラニル基、ジナフトフラニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、ベンゾナフトシロリル基、ジナフトシロリル基、ベンゾイミダゾリル基、フェナントロリニル基及びイミダゾピリジニル基;並びに
-N(Q
1)(Q
2)、-B(Q
1)(Q
2)、-S(=O)
2(Q
1)及び-P(=O)(Q
1)(Q
2);のうちから選択され、
前記Q
1、Q
2、及びQ
31ないしQ
33は、互いに独立して、C
1-C
20アルキル基、C
1-C
20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基及びピリジニル基;並びに
-F、-Cl、-Br、-I、シアノ基及びC
1-C
20アルキル基のうちから選択された少なくとも一つで置換されたフェニル基のうちから選択されたことを特徴とする請求項1に記載の
有機発光素子。
【請求項5】
前記Ar
11は、
フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、ピリジニル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、カルバゾリル基及びフェナントロリニル基;
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C
1-C
20アルキル基、C
1-C
20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、ピリジニル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、カルバゾリル基、フェナントロリニル基、-N(Q
31)(Q
32)及び-Si(Q
31)(Q
32)(Q
33)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、ピリジニル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、カルバゾリル基及びフェナントロリニル基;並びに
-N(Q
1)(Q
2)、-B(Q
1)(Q
2)、-S(=O)
2(Q
1)及び-P(=O)(Q
1)(Q
2);のうちから選択され、
前記Q
1、Q
2、及びQ
31ないしQ
33は、互いに独立して、C
1-C
20アルキル基、C
1-C
20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基及びピリジニル基及び
-F、-Cl、-Br、-I、シアノ基及びC
1-C
20アルキル基のうちから選択された少なくとも一つで置換されたフェニル基のうちから選択されたことを特徴とする請求項4に記載の
有機発光素子。
【請求項6】
前記Ar
11
は、下記化学式5-1ないし化学式5-47で表示される基、-N(Q
1)(Q
2)、-B(Q
1)(Q
2)、-S(=O)
2(Q
1)、及び-P(=O)(Q
1)(Q
2);のうちから選択されたことを特徴とする請求項1に記載の
有機発光素子。
【化6】
【化7】
(前記化学式5-1ないし5-47で、
Y
31は、O、S、C(Z
33)(Z
34)、N(Z
35)またはSi(Z
36)(Z
37)であり、
Z
31ないしZ
37は、互いに独立して、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、C
1-C
20アルキル基、C
1-C
20アルコキシ基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ペンタレニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、インダセニル基、アセナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、ピセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、オバレニル基、ピロリル基、チオフェニル基、フラニル基、シロリル基、ピリジニル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ベンゾシロリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ジベンゾシロリル基、カルバゾリル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基及び-Si(Q
31)(Q
32)(Q
33);並びに
-F、-Cl、-Br、-I及びシアノ基のうちから選択された少なくとも一つで置換されたフェニル基のうちから選択され、
前記Q
1、Q
2、及びQ
31ないしQ
33は、互いに独立して、C
1-C
20アルキル基、C
1-C
20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基ナフチル基及びピリジニル基、並びに
-F、-Cl、-Br、-I、シアノ基及びC
1-C
20アルキル基のうちから選択された少なくとも一つで置換されたフェニル基のうちから選択され、
e2は、0ないし2のうちから選択された整数であり、
e3は、0ないし3のうちから選択された整数であり、
e4は、0ないし4のうちから選択された整数であり、
e5は、0ないし5のうちから選択された整数であり、
e6は、0ないし6のうちから選択された整数であり、
e7は、0ないし7のうちから選択された整数であり、
e9は、0ないし9のうちから選択された整数であり、
*は、隣接原子との結合サイトである。
)
【請求項7】
前記Ar
11は、下記化学式6-1ないし6-62で表示される基、及び下記化学式10-1ないし10-20で表示される基のうちから選択されたことを特徴とする請求項1に記載の
有機発光素子。
【化8】
【化9】
【化10】
(前記化学式6-1ないし6-62、及び化学式10-1ないし10-20でPhは、フェニル基であり、*は、隣接原子との結合サイトである。
)
【請求項8】
前記R
1は、下記化学式4-1ないし
4-6及び4-10ないし4-23で表示される基のうちから選択されたことを特徴とする請求項1に記載の
有機発光素子。
【化11】
(前記化学式4-1ないし
4-6及び4-10ないし4-23で*は、隣接原子との結合サイトである。
)
【請求項9】
前記R
2ないしR
5において少なくとも一つは、前記化学式2で表示される基であることを特徴とする請求項1に記載の
有機発光素子。
【請求項10】
前記R
6ないしR
13は、水素であることを特徴とする請求項1に記載の
有機発光素子。
【請求項11】
i)R
2は、前記化学式2で表示される基であり、前記R
3ないしR
13は、水素であるか、
ii)R
3は、前記化学式2で表示される基であり、前記R
2、R
4ないしR
13は、水素であるか、
iii)R
4は、前記化学式2で表示される基であり、前記R
2、R
3、R
5ないしR
13は、水素であることを特徴とする請求項1に記載の
有機発光素子。
【請求項12】
前記縮合環化合物は、下記化合物1
ないし48及び57ないし77のうちから選択されたことを特徴とする請求項1に記載の
有機発光素子。
【化12】
【化13】
【化14】
【化15】
【化16】
【化17】
【請求項13】
前記第1電極がアノードであり、
前記第2電極がカソードであり、
前記正孔輸送領域は、正孔注入層、正孔輸送層、発光補助層、電子阻止層、またはそれらの任意の組み合わせを含み、
前記電子輸送領域は、バッファ層、正孔阻止層、電子調節層、電子輸送層、電子注入層、またはそれらの任意の組み合わせを含むことを特徴とする請求項
1に記載の有機発光素子。
【請求項14】
前記電子輸送領域が電子輸送層を含み、前記電子輸送層に、前記縮合環化合物が含まれていることを特徴とする請求項
13に記載の有機発光素子。
【請求項15】
前記電子輸送領域が発光補助層を含み、前記発光補助層に、前記縮合環化合物が含まれていることを特徴とする請求項
14に記載の有機発光素子。
【請求項16】
前記正孔輸送領域は、p-ドーパントを含み、
前記p-ドーパントのLUMO(lowest unoccupied molecular orbital)は、-3.5eV以下であることを特徴とする請求項
13に記載の有機発光素子。
【請求項17】
前記p-ドーパントは、シアノ基含有化合物を含むことを特徴とする請求項
16に記載の有機発光素子。
【請求項18】
前記発光層は、第1色光を放出する第1発光層であり、
前記第1電極と前記第2電極との間に、i)少なくとも1層の第2色光を放出する第2発光層が追加して含まれているか、またはii)少なくとも1層の前記第2色光を放出する前記第2発光層、及び少なくとも1層の第3色光を放出する第3発光層が追加して含まれており、
前記第1色光の最大発光波長、前記第2色光の最大発光波長、及び前記第3色光の最大発光波長は、互いに同一又は異なっており、
前記第1色光と前記第2色光とが互いに混合された混色光、または前記第1色光、前記第2色光及び前記第3色光が互いに混合された混色光が放出されることを特徴とする請求項
1に記載の有機発光素子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機発光素子用縮合環化合物及び有機発光素子に関する。
【背景技術】
【0002】
有機発光素子(organic light emitting device)は、自発光型素子であって、従来の素子に比べ、視野角が広く、コントラストに優れるだけでなく、応答時間が短く、輝度、駆動電圧及び応答速度の特性に優れる。
【0003】
前記有機発光素子は、基板上に第1電極が配置されており、前記第1電極上に、正孔輸送領域(hole transport region)、発光層、電子輸送領域(electron transport region)及び第2電極が順次形成されている構造を有することができる。前記第1電極から注入された正孔は、正孔輸送領域を経由して発光層に移動し、第2電極から注入された電子は、電子輸送領域を経由して発光層に移動する。前記正孔及び電子のようなキャリアは、発光層領域で再結合し、励起子(exciton)を生成する。該励起子が、励起状態から基底状態に緩和しながら光が生成される(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、新規構造を有する縮合環化合物、及びそれを含む有機発光素子を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一側面によれば、下記化学式1、2で表示される縮合環化合物が提供される:
【0007】
【0008】
【0009】
前記化学式1及び2で、
L1及びL11は、互いに独立して、置換もしくは非置換のC3-C60炭素環式基、または置換もしくは非置換のC1-C60ヘテロ環式基であり、
a1及びa11は、互いに独立して、0ないし3のうちから選択された整数であり、
Ar11は、置換もしくは非置換のC3-C10シクロアルキル基、置換もしくは非置換のC1-C10ヘテロシクロアルキル基、置換もしくは非置換のC3-C10シクロアルケニル基、置換もしくは非置換のC1-C10ヘテロシクロアルケニル基、置換もしくは非置換のC6-C60アリール基、置換もしくは非置換のC6-C60アリールオキシ基、置換もしくは非置換のC6-C60アリールチオ基、置換もしくは非置換のC1-C60ヘテロアリール基、置換もしくは非置換の一価非芳香族縮合多環基(substituted or unsubstituted monovalent non-aromatic condensed polycyclic group)、置換もしくは非置換の一価非芳香族ヘテロ縮合多環基(substituted or unsubstituted moonovalent non-aromatic condensed heteropolycyclic group)、-Si(Q1)(Q2)(Q3)、-N(Q1)(Q2)、-B(Q1)(Q2)、-C(=O)(Q1)、-S(=O)2(Q1)、及び-P(=O)(Q1)(Q2)のうちから選択され、
b11は、1ないし4のうちから選択された整数であり、
R1は、-F、-Cl、-Br、-I、シアノ基及びニトロ基のうちから選択された少なくとも一つで置換された、C6-C60アリール基、C1-C60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基及び一価非芳香族ヘテロ縮合多環基のうちから選択され、
R2ないしR13は、互いに独立して、前記化学式2で表示される基、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボン酸基またはその塩、スルホン酸基またはその塩、リン酸基またはその塩、置換もしくは非置換のC1-C60アルキル基、置換もしくは非置換のC2-C60アルケニル基、置換もしくは非置換のC2-C60アルキニル基、置換もしくは非置換のC1-C60アルコキシ基、置換もしくは非置換のC3-C10シクロアルキル基、置換もしくは非置換のC2-C10ヘテロシクロアルキル基、置換もしくは非置換のC3-C10シクロアルケニル基、置換もしくは非置換のC2-C10ヘテロシクロアルケニル基、置換もしくは非置換のC6-C60アリール基、置換もしくは非置換のC6-C60アリールオキシ基、置換もしくは非置換のC6-C60アリールチオ基、置換もしくは非置換のC2-C60ヘテロアリール基、置換もしくは非置換の一価非芳香族縮合多環基、置換もしくは非置換の一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、-Si(Q1)(Q2)(Q3)、-N(Q1)(Q2)、-B(Q1)(Q2)、-S(=O)2(Q1)、及び-P(=O)(Q1)(Q2)のうちから選択され、
ただし、前記R2ないしR13において少なくとも一つは、前記化学式2で表示される基であり、
前記置換されたC3-C60炭素環式基、置換されたC1-C60ヘテロ環式基、置換されたC1-C60アルキル基、置換されたC2-C60アルケニル基、置換されたC2-C60アルキニル基、置換されたC1-C60アルコキシ基、置換されたC3-C10シクロアルキル基、置換されたC2-C10ヘテロシクロアルキル基、置換されたC3-C10シクロアルケニル基、置換されたC2-C10ヘテロシクロアルケニル基、置換されたC6-C60アリール基、置換されたC6-C60アリールオキシ基、置換されたC6-C60アリールチオ基、置換されたC2-C60ヘテロアリール基、置換された一価非芳香族縮合多環基、及び置換された一価非芳香族ヘテロ縮合多環基の置換基のうち少なくとも一つは、
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C1-C60アルキル基、C2-C60アルケニル基、C2-C60アルキニル基及びC1-C60アルコキシ基;
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C3-C10シクロアルキル基、C1-C10ヘテロシクロアルキル基、C3-C10シクロアルケニル基、C1-C10ヘテロシクロアルケニル基、C6-C60アリール基、C6-C60アリールオキシ基、C6-C60アリールチオ基、C1-C60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基、一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、-Si(Q11)(Q12)(Q13)、-N(Q11)(Q12)、-B(Q11)(Q12)、-C(=O)(Q11)、-S(=O)2(Q11)及び-P(=O)(Q11)(Q12)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、C1-C60アルキル基、C2-C60アルケニル基、C2-C60アルキニル基及びC1-C60アルコキシ基;
C3-C10シクロアルキル基、C1-C10ヘテロシクロアルキル基、C3-C10シクロアルケニル基、C1-C10ヘテロシクロアルケニル基、C6-C60アリール基、C6-C60アリールオキシ基、C6-C60アリールチオ基、C1-C60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基、一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、ビフェニル基及びターフェニル基;
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C1-C60アルキル基、C2-C60アルケニル基、C2-C60アルキニル基、C1-C60アルコキシ基、C3-C10シクロアルキル基、C1-C10ヘテロシクロアルキル基、C3-C10シクロアルケニル基、C1-C10ヘテロシクロアルケニル基、C6-C60アリール基、C6-C60アリールオキシ基、C6-C60アリールチオ基、C1-C60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基、一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、ビフェニル基、ターフェニル基、-Si(Q21)(Q22)(Q23)、-N(Q21)(Q22)、-B(Q21)(Q22)、-C(=O)(Q21)、-S(=O)2(Q21)及び-P(=O)(Q21)(Q22)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、C3-C10シクロアルキル基、C1-C10ヘテロシクロアルキル基、C3-C10シクロアルケニル基、C1-C10ヘテロシクロアルケニル基、C6-C60アリール基、C6-C60アリールオキシ基、C6-C60アリールチオ基、C1-C60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基、一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、ビフェニル基及びターフェニル基;並びに
-Si(Q31)(Q32)(Q33)、-N(Q31)(Q32)、-B(Q31)(Q32)、-C(=O)(Q31)、-S(=O)2(Q31)及び-P(=O)(Q31)(Q32);のうちから選択され、
前記Q1ないしQ3、Q11ないしQ13、Q21ないしQ23、及びQ31ないしQ33は、互いに独立して、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C1-C60アルキル基、C2-C60アルケニル基、C2-C60アルキニル基、C1-C60アルコキシ基、C3-C10シクロアルキル基、C1-C10ヘテロシクロアルキル基、C3-C10シクロアルケニル基、C1-C10ヘテロシクロアルケニル基、C6-C60アリール基、C1-C60アルキル基で置換されたC6-C60アリール基、C1-C60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基、一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、ビフェニル基、及びターフェニル基;並びに
-F、-Cl、-Br、-I及びシアノ基のうちから選択された少なくとも一つで置換されたC6-C60アリール基のうちから選択され、
*は、隣接原子との結合サイトである。
【0010】
他の側面によれば、第1電極と、前記第1電極に対向した第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に介在されて発光層を含む有機層と、を含み、前記有機層は、前記縮合環化合物を1種以上含む有機発光素子が提供される。
【発明の効果】
【0011】
本発明の有機発光素子は、低駆動電圧、高効率及び長寿命を有する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】一実施形態による有機発光素子の構造を概略的に示した図面である。
【
図2】一実施形態による有機発光素子の構造を概略的に示した図面である。
【
図3】一実施形態による有機発光素子の構造を概略的に示した図面である。
【
図4】一実施形態による有機発光素子の構造を概略的に示した図面である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の縮合環化合物は、下記化学式3、4で表示される。
【0014】
【0015】
【0016】
前記化学式3及び4で、
L1及びL11は、互いに独立して、置換もしくは非置換のC3-C60炭素環式基、または置換もしくは非置換のC1-C60ヘテロ環式基である。
【0017】
一実施形態によれば、前記L1及びL11は、互いに独立して、
フェニレン基、ペンタレニレン基、インデニレン基、ナフタレニレン基、アズレニレン基、ヘプタレニレン基、インダセニレン基、アセナフタレニレン基、フルオレニレン基、スピロ-ビフルオレニレン基、スピロ-ベンゾフルオレン-フルオレニレン基、ベンゾフルオレニレン基、ジベンゾフルオレニレン基、フェナレニレン基、フェナントレニレン基、アントラセニレン基、フルオランテニレン基、トリフェニレニレン基、ピレニレン基、クリセニレン基、ナフタセニレン基、ピセニレン基、ペリレニレン基、ピローリレン基、チオフェニレン基、フラニレン基、シローリレン基、イミダゾリレン基、ピラゾリレン基、チアゾリレン基、イソチアゾリレン基、オキサゾリレン基、イソキサゾリレン基、ピリジニレン基、ピラジニレン基、ピリミジニレン基、ピリダジニレン基、トリアジニレン基、ベンゾフラニレン基、ベンゾチオペニレン基、ベンゾシロリレン基、ジベンゾフラニレン基、ジベンゾチオフェニレン基、ジベンゾシロリレン基、カルバゾリレン基、キノリニレン基、イソキノリニレン基、ベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾカルバゾリレン基、ベンゾイミダゾリレン基、イミダゾピリジニレン基及びイミダゾピリミジニレン基;
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、C1-C20アルキル基、C1-C20アルコキシ基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ペンタレニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、インダセニル基、アセナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、ピセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、オバレニル基、ピロリル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、-Si(Q31)(Q32)(Q33)、-N(Q31)(Q32)及び-B(Q31)(Q32)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニレン基、ペンタレニレン基、インデニレン基、ナフタレニレン基、アズレニレン基、ヘプタレニレン基、インダセニレン基、アセナフタレニレン基、フルオレニレン基、スピロ-ビフルオレニレン基、スピロ-ベンゾフルオレン-フルオレニレン基、ベンゾフルオレニレン基、ジベンゾフルオレニレン基、フェナレニレン基、フェナントレニレン基、アントラセニレン基、フルオランテニレン基、トリフェニレニレン基、ピレニレン基、クリセニレン基、ナフタセニレン基、ピセニレン基、ペリレニレン基、ピローリレン基、チオフェニレン基、フラニレン基、シローリレン基、イミダゾリレン基、ピラゾリレン基、チアゾリレン基、イソチアゾリレン基、オキサゾリレン基、イソキサゾリレン基、ピリジニレン基、ピラジニレン基、ピリミジニレン基、ピリダジニレン基、トリアジニレン基、ベンゾフラニレン基、ベンゾチオペニレン基、ベンゾシロリレン基、ジベンゾフラニレン基、ジベンゾチオフェニレン基、ジベンゾシロリレン基、カルバゾリレン基、キノリニレン基、イソキノリニレン基、ベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾカルバゾリレン基、ベンゾイミダゾリレン基、イミダゾピリジニレン基及びイミダゾピリミジニレン基のうちから選択される。
【0018】
例えば、L1及びL11は、互いに独立して、
フェニレン基、ナフタレニレン基、アントラセニレン基、フルオレニレン基、スピロ-ビフルオレニレン基、ピリジニレン基、ピリミジニレン基、トリアジニレン基、カルバゾリレン基、キノリニレン基及びイソキノリニレン基;並びに
-F、-Cl、-Br、-I、シアノ基、C1-C20アルキル基、フェニル基、ビフェニル基、ピリジニル基及びフルオレニル基のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニレン基、ナフタレニレン基、アントラセニレン基、フルオレニレン基、スピロ-ビフルオレニレン基、ピリジニレン基、ピリミジニレン基、トリアジニレン基、カルバゾリレン基、キノリニレン基及びイソキノリニレン基;のうちからも選択されるが、それらに限定されるものではない。
【0019】
例えば、前記L1及びL11は、互いに独立して、
下記化学式3-1ないし化学式3-33で表示される基のうちからも選択されるが、それらに限定されるものではない。
【0020】
【0021】
【0022】
前記化学式3-1ないし3-33で、
Y1は、O、S、C(Z3)(Z4)、N(Z5)またはSi(Z6)(Z7)であり、
Z1ないしZ7は、互いに独立して、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、C1-C20アルキル基、C1-C20アルコキシ基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ピロリル基、チオフェニル基、フラニル基、シロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ベンゾシロリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ジベンゾシロリル基、カルバゾリル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基及び-Si(Q31)(Q32)(Q33);並びに
-F、-Cl、-Br、-I及びシアノ基のうちから選択された少なくとも一つで置換されたフェニル基のうちから選択され、
前記Q31ないしQ33は、互いに独立して、C1-C20アルキル基、C1-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基及びピリジニル基のうちから選択され、
d2は、0ないし2の整数であり、
d3は、0ないし3の整数であり、
d4は、0ないし4の整数であり、
d6は、0ないし6の整数であり、
d8は、0ないし8の整数であり、
*及び*’は、隣接原子との結合サイトである。
【0023】
前記化学式3及び4で、a1及びa11は、互いに独立して、0ないし3のうちから選択された整数であり、a1が0である場合、*-(L1)a1-*’は、単結合であり、a1が2以上である場合、2以上のL1は、互いに同一であってもよく、異なっていてもよく、a11が0である場合、*-(L11)a11-*’は、単結合であり、a11が2以上である場合、2以上のL11は、互いに同一であっても異なっていてもよい。
【0024】
一実施形態によれば、前記化学式3及び4で、a1は、0または1であり、a11は、0ないし2のうちから選択された整数である。
【0025】
前記化学式4で、Ar11は、置換もしくは非置換のC3-C10 シクロアルキル基、置換もしくは非置換のC1-C10ヘテロシクロアルキル基、置換もしくは非置換のC3-C10シクロアルケニル基、置換もしくは非置換のC1-C10ヘテロシクロアルケニル基、置換もしくは非置換のC6-C60アリール基、置換もしくは非置換のC6-C60アリールオキシ基、置換もしくは非置換のC6-C60アリールチオ基、置換もしくは非置換のC1-C60ヘテロアリール基、置換もしくは非置換の一価非芳香族縮合多環基(substituted or unsubstituted monovalent non-aromatic condensed polycyclic group)、置換もしくは非置換の一価非芳香族ヘテロ縮合多環基(substituted or unsubstituted moonovalent non-aromatic condensed heteropolycyclic group)、-Si(Q1)(Q2)(Q3)、-N(Q1)(Q2)、-B(Q1)(Q2)、-C(=O)(Q1)、-S(=O)2(Q1)、及び-P(=O)(Q1)(Q2)のうちから選択され、
前記Q1ないしQ3は、互いに独立して、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C1-C60アルキル基、C2-C60アルケニル基、C2-C60アルキニル基、C1-C60アルコキシ基、C3-C10シクロアルキル基、C1-C10ヘテロシクロアルキル基、C3-C10シクロアルケニル基、C1-C10ヘテロシクロアルケニル基、C6-C60アリール基、C1-C60アルキル基で置換されたC6-C60アリール基、C1-C60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基、一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、ビフェニル基、及びターフェニル基;並びに
-F、-Cl、-Br、-I及びシアノ基のうちから選択された少なくとも一つで置換されたC6-C60アリール基のうちから選択される。
【0026】
一実施形態によれば、前記Ar11は、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ペンタレニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、インダセニル基、アセナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、ピセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、オバレニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、チオフェニル基、フラニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、カルバゾリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾナフトフラニル基、ジナフトフラニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、ベンゾナフトシロリル基、ジナフトシロリル基、ベンゾイミダゾリル基、フェナントロリニル基及びイミダゾピリジニル基;
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C1-C20アルキル基、C1-C20アルコキシ基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ペンタレニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、インダセニル基、アセナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、ピセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、オバレニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、チオフェニル基、フラニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、カルバゾリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、-N(Q31)(Q32)及び-Si(Q31)(Q32)(Q33)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ペンタレニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、インダセニル基、アセナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、ピセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、オバレニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、チオフェニル基、フラニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、カルバゾリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾナフトフラニル基、ジナフトフラニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、ベンゾナフトシロリル基、ジナフトシロリル基、ベンゾイミダゾリル基、フェナントロリニル基及びイミダゾピリジニル基;並びに
-N(Q1)(Q2)、-B(Q1)(Q2)、-S(=O)2(Q1)及び-P(=O)(Q1)(Q2);のうちから選択され、
前記Q1、Q2、及びQ31ないしQ33は、互いに独立して、C1-C20アルキル基、C1-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基及びピリジニル基;並びに
-F、-Cl、-Br、-I、シアノ基及びC1-C20アルキル基のうちから選択された少なくとも一つで置換されたフェニル基のうちからも選択される。
【0027】
例えば、前記Ar11は、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、ピリジニル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、カルバゾリル基及びフェナントロリニル基;
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C1-C20アルキル基、C1-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、ピリジニル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、カルバゾリル基、フェナントロリニル基、-N(Q31)(Q32)及び-Si(Q31)(Q32)(Q33)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、ピリジニル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、カルバゾリル基及びフェナントロリニル基;並びに
-N(Q1)(Q2)、-B(Q1)(Q2)、-S(=O)2(Q1)及び-P(=O)(Q1)(Q2);のうちから選択され、
前記Q1、Q2、及びQ31ないしQ33は、互いに独立して、C1-C20アルキル基、C1-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基及びピリジニル基、並びに
-F、-Cl、-Br、-I、シアノ基及びC1-C20アルキル基のうちから選択された少なくとも一つで置換されたフェニル基;のうちからも選択される。
【0028】
例えば、前記Ar11は、下記化学式5-1ないし化学式5-47で表示される基、-N(Q1)(Q2)、-B(Q1)(Q2)、-S(=O)2(Q1)、及び-P(=O)(Q1)(Q2);のうちからも選択される:
【0029】
【0030】
【0031】
前記化学式5-1ないし5-47で、
Y31は、O、S、C(Z33)(Z34)、N(Z35)またはSi(Z36)(Z37)であり、
Z31ないしZ37は、互いに独立して、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、C1-C20アルキル基、C1-C20アルコキシ基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ペンタレニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、インダセニル基、アセナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、ピセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、オバレニル基、ピロリル基、チオフェニル基、フラニル基、シロリル基、ピリジニル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ベンゾシロリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ジベンゾシロリル基、カルバゾリル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基及び-Si(Q31)(Q32)(Q33);並びに
-F、-Cl、-Br、-I及びシアノ基のうちから選択された少なくとも一つで置換されたフェニル基のうちから選択され、
前記Q1、Q2、及びQ31ないしQ33は、互いに独立して、C1-C20アルキル基、C1-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基ナフチル基及びピリジニル基、並びに
-F、-Cl、-Br、-I、シアノ基及びC1-C20アルキル基のうちから選択された少なくとも一つで置換されたフェニル基;のうちから選択され、
e2は、0ないし2のうちから選択された整数であり、
e3は、0ないし3のうちから選択された整数であり、
e4は、0ないし4のうちから選択された整数であり、
e5は0ないし5のうちから選択された整数であり、
e6は、0ないし6のうちから選択された整数であり、
e7は、0ないし7のうちから選択された整数であり、
e9は、0ないし9のうちから選択された整数であり、
*は、隣接原子との結合サイトである。
【0032】
他の実施形態によれば、前記Ar11は、下記化学式6-1ないし6-62で表示される基、及び下記化学式10-1ないし10-20で表示される基のうちからも選択されるが、それらに限定されるものではない:
【0033】
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
前記化学式6-1ないし6-62、及び化学式10-1ないし10-20でPhは、フェニル基であり、*は、隣接原子との結合サイトである。
【0038】
例えば、前記Ar1は、化学式6-1ないし6-3、6-11、6-14、6-23、6-35ないし6-38、6-43ないし6-46、6-55ないし6-62で表示される基、及び下記化学式10-1ないし10-12、10-14、10-15、及び10-17ないし10-20で表示される基のうちからも選択されるが、それらに限定されるものではない。
【0039】
一実施形態によれば、前記化学式3で、前記R1は、-F、-Cl、-Br、-I及びニトロ基のうちから選択された少なくとも一つで置換された、C6-C60アリール基、C1-C60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基及び一価非芳香族ヘテロ縮合多環基のうちからも選択される。
【0040】
他の実施形態によれば、前記R1は、下記化学式4-1ないし4-23で表示される基のうちからも選択されるが、それらに限定されるものではない:
【0041】
【0042】
前記化学式4-1ないし4-23で*は、隣接原子との結合サイトである。
【0043】
例えば、前記R1は、化学式4-1ないし4-6、及び4-10ないし4-23で表示される基のうちからも選択される。
【0044】
前記化学式3で、前記R2ないしR13において少なくとも一つは、前記化学式4で表示される基である。
【0045】
他の実施形態によれば、前記R2ないしR5において少なくとも一つは、前記化学式4で表示される基でもある。
【0046】
他の実施形態によれば、前記R6ないしR13は、水素でもある。
【0047】
例えば、前記化学式3で、i)R2は、前記化学式4で表示される基であり、前記R3ないしR13は、水素であるか、
ii)R3は、前記化学式4で表示される基であり、前記R2、R4ないしR13は、水素であるか、
iii)R4は、前記化学式4で表示される基であり、前記R2、R3、R5ないしR13は、水素でもあるが、それらに限定されるものではない。
【0048】
一実施形態によれば、前記縮合環化合物は、下記化合物1ないし77のうちからも選択される:
【0049】
【0050】
【0051】
【0052】
【0053】
【0054】
【0055】
前記縮合環化合物は、前記化学式3及び化学式4の構造を含む。特に、化合物のコア内の窒素と隣接した炭素に、電子求引性基(EWG:electron withdrawing group)置換基を1以上含むことにより、二重極子-二重極子相互作用(dipole-dipole interaction)原理によって、電子注入及び電子輸送の効果を示すことができる。
【0056】
前記化学式3で表示される縮合環化合物の合成方法は、後述する実施例を参照して当業者が認識することができるであろう。
【0057】
前記化学式3で表示される縮合環化合物のうち少なくとも一つは、有機発光素子の1対の電極間に使用されてもよい。例えば、前記縮合環化合物は、正孔輸送領域、電子輸送領域及び発光層のうち少なくとも1層に含まれてもよい。または、前記化学式3で表示される縮合環化合物は、有機発光素子の1対の電極の外側に位置したキャッピング層材料として使用されてもよい。
【0058】
従って、第1電極と、前記第1電極に対向した第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に介在されて発光層を含む有機層と、を含み、前記有機層が、前記縮合環化合物を1種以上含む有機発光素子が提供される。
【0059】
本明細書において、「(有機層)が縮合環化合物を1種以上含む」ということは、「(有機層)が前記化学式3の範疇に属する1種の縮合環化合物、または互いに異なる2種以上の縮合環化合物を含んでもよい」とも解釈される。
【0060】
例えば、前記第1電極がアノードであり、前記第2電極がカソードであり、前記有機層が、前記第1電極と前記発光層との間に介在された正孔輸送領域、及び前記発光層と第2電極との間に介在された電子輸送領域を含み、前記正孔輸送領域は、正孔注入層、正孔輸送層、発光補助層、電子阻止層、またはそれらの任意の組み合わせを含み、前記電子輸送領域は、バッファ層、正孔阻止層、電子調節層、電子輸送層、電子注入層、またはそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。
【0061】
一実施形態において、前記電子輸送領域に、前記縮合環化合物が1種以上含まれてもよい。
【0062】
他の実施形態において、前記電子輸送領域が電子輸送層を含み、前記電子輸送層に、前記縮合環化合物が含まれていてもよい。
【0063】
例えば、前記電子輸送領域が発光補助層を含み、前記発光補助層に、前記縮合環化合物が含まれていてもよい。
【0064】
さらに他の実施形態において、前記正孔輸送領域は、p-ドーパントを含み、前記p-ドーパントのLUMO(lowest unoccupied molecular orbital)は、-3.5eV以下でもある。
【0065】
例えば、前記p-ドーパントは、シアノ基含有化合物を含んでもよい。
【0066】
前記発光層においてホストは、アントラセン系化合物、ピレン系化合物及びスピロ-ビフルオレン系化合物のうち少なくとも一つを含んでもよいが、それらに限定されるものではない。
【0067】
前記発光層においてドーパントは、スチリル系化合物及びアミン系化合物のうち少なくとも一つを含んでもよいが、それらに限定されるものではない。
【0068】
前記有機発光素子において前記発光層は、第1色光放出第1発光層であり、
前記第1電極と第2電極との間に、i)少なくとも1層の第2色光放出第2発光層が追加して含まれているか、あるいはii)少なくとも1層の第2色光放出第2発光層、及び少なくとも1層の第3色光放出第3発光層が追加して含まれており、
前記第1色光の最大発光波長、前記第2色光の最大発光波長、及び前記第3色光の最大発光波長は、互いに同一であってもよく、異なっていてもよく、
前記第1色光と前記第2色光とが互いに混合された混色光、または前記第1色光、前記第2色光及び前記第3色光が互いに混合された混色光が放出される。
【0069】
前記有機発光素子は、発光層で生成された光が、前記第1電極を経て外部に取り出される経路に配置された第1キャッピング層、及び前記発光層で生成された光が、前記第2電極を経て外部に取り出される経路に配置された第2キャッピング層のうち少なくとも1層をさらに含み、前記第1キャッピング層及び第2キャッピング層のうち少なくとも1層が、前記化学式3で表示される縮合環化合物を1種以上含んでもよい。
【0070】
例えば、前記有機発光素子は、i)第1電極、有機層、第2電極及び第2キャッピング層が順次に積層された構造、ii)第1キャッピング層、第1電極、有機層及び第2電極が順次に積層された構造、またはiii)第1キャッピング層、第1電極、有機層、第2電極及び第2キャッピング層が順次に積層された構造を有し、前記第1キャッピング層及び第2キャッピング層のうち少なくとも1層に、前記縮合環化合物が含まれてもよい。
【0071】
本明細書において、「有機層」は、前記有機発光素子において、第1電極と第2電極との間に介在された単一、及び/または複数の全ての層を示す用語である。前記「有機層」の層に含まれた物質は、有機物に限定されるものではない。
【0072】
[
図1に係わる説明]
図1は、本発明の一実施形態による有機発光素子10の断面図を概略的に図示したものである。前記有機発光素子10は、第1電極110、有機層150及び第2電極190を含む。
【0073】
以下、
図1を参照し、本発明の一実施形態による有機発光素子10の構造及び製造方法について説明すれば、次の通りである。
【0074】
[第1電極110]
図1の第1電極110の下部、または第2電極190の上には、基板が追加して配置される。前記基板としては、機械的強度、熱安定性、透明性、表面平滑性、取り扱い容易性及び防水性に優れるガラス基板またはプラスチック基板を使用することができる。
【0075】
前記第1電極110は、例えば、基板上に、第1電極用物質を、蒸着法またはスパッタリング法などを利用して提供することによって形成される。前記第1電極110がアノードである場合、正孔注入が容易になるように、第1電極用物質は、高い仕事関数を有する物質のうちからも選択される。
【0076】
前記第1電極110は、反射型電極、半透過型電極または透過型電極でもある。透過型電極である第1電極110を形成するために、第1電極用物質は、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化スズ(SnO2)、酸化亜鉛(ZnO)、及びそれらの任意の組み合わせのうちからも選択されるが、それらに限定されるものではない。または、半透過型電極または反射型電極である第1電極110を形成するために、第1電極用物質は、マグネシウム(Mg)、銀(Ag)、アルミニウム(Al)、アルミニウム-リチウム(Al-Li)、カルシウム(Ca)、マグネシウム-インジウム(Mg-In)、マグネシウム-銀(Mg-Ag)、及びそれらの任意の組み合わせのうちからも選択されるが、それらに限定されるものではない。
【0077】
前記第1電極110は、単一層である単層構造、または複数の層を有する多層構造を有することができる。例えば、前記第1電極110は、ITO/Ag/ITOの3層構造を有することができるが、それに限定されるものではない。
【0078】
[有機層150]
前記第1電極110上には、有機層150が配置されている。前記有機層150は、発光層を含む。
【0079】
前記有機層150は、前記第1電極110と前記発光層との間に介在された正孔輸送領域(hole transport region)、及び前記発光層と前記第2電極190と間に介在された電子輸送領域(electron transport region)をさらに含んでもよい。
【0080】
[有機層150における正孔輸送領域]
前記正孔輸送領域は、i)単一物質からなる単一層からなる単層構造、ii)複数の互いに異なる物質からなる単一層からなる単層構造、またはiii)複数の互いに異なる物質からなる複数の層を有する多層構造を有することができる。
【0081】
前記正孔輸送領域は、正孔注入層(HIL)、正孔輸送層(HTL)、発光補助層及び電子阻止層(EBL)のうちから選択された少なくとも1層を含んでもよい。
【0082】
例えば、前記正孔輸送領域は、複数の互いに異なる物質からなる単一層からなる単層構造を有するか、第1電極110から順に積層された正孔注入層/正孔輸送層、正孔注入層/正孔輸送層/発光補助層、正孔注入層/発光補助層、正孔輸送層/発光補助層、または正孔注入層/正孔輸送層/電子阻止層の多層構造を有することができるが、それらに限定されるものではない。
【0083】
前記正孔輸送領域は、m-MTDATA、TDATA、2-TNATA、NPB(NPD)、β-NPB、TPD、Spiro-TPD、Spiro-NPB、メチル化(methylated)NPB、TAPC、HMTPD、4,4’,4”-トリス(N-カルバゾリル)トリフェニルアミン(TCTA)、ポリアニリン/ドデシルベンゼンスルホン酸(Pani/DBSA)、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(4-スチレンスルホネート)(PEDOT/PSS)、ポリアニリン/カンファースルホン酸(Pani/CSA)、ポリアニリン/ポリ(4-スチレンスルホネート)(PANI/PSS)、下記化学式21で表示される化合物、及び下記化学式22で表示される化合物のうちから選択された少なくとも一つを含んでもよい:
【0084】
【0085】
【0086】
【0087】
前記化学式21及び22で、
L201ないしL204は、互いに独立して、置換もしくは非置換のC3-C10シクロアルキレン基、置換もしくは非置換のC1-C10ヘテロシクロアルキレン基、置換もしくは非置換のC3-C10シクロアルケニレン基、置換もしくは非置換のC1-C10ヘテロシクロアルケニレン基、置換もしくは非置換のC6-C60アリーレン基、置換もしくは非置換のC1-C60ヘテロアリーレン基、置換もしくは非置換の二価非芳香族縮合多環基、及び置換もしくは非置換の二価非芳香族ヘテロ縮合多環基のうちから選択され、
L205は、*-O-*’、*-S-*’、*-N(Q201)-*’、置換もしくは非置換のC1-C20アルキレン基、置換もしくは非置換のC2-C20アルケニレン基、置換もしくは非置換のC3-C10シクロアルキレン基、置換もしくは非置換のC1-C10ヘテロシクロアルキレン基、置換もしくは非置換のC3-C10シクロアルケニレン基、置換もしくは非置換のC1-C10ヘテロシクロアルケニレン基、置換もしくは非置換のC6-C60アリーレン基、置換もしくは非置換のC1-C60ヘテロアリーレン基、置換もしくは非置換の二価非芳香族縮合多環基、及び置換もしくは非置換の二価非芳香族ヘテロ縮合多環基のうちから選択され、
xa1ないしxa4は、互いに独立して、0ないし3の整数のうちから選択され、
xa5は、1ないし10の整数のうちから選択され、
R201ないしR204、及びQ201は、互いに独立して、置換もしくは非置換のC3-C10シクロアルキル基、置換もしくは非置換のC1-C10ヘテロシクロアルキル基、置換もしくは非置換のC3-C10シクロアルケニル基、置換もしくは非置換のC1-C10ヘテロシクロアルケニル基、置換もしくは非置換のC6-C60アリール基、置換もしくは非置換のC6-C60アリールオキシ基、置換もしくは非置換のC6-C60アリールチオ基、置換もしくは非置換のC1-C60ヘテロアリール基、置換もしくは非置換の一価非芳香族縮合多環基、及び置換もしくは非置換の一価非芳香族ヘテロ縮合多環基のうちからも選択される。
【0088】
例えば、前記化学式22でR201とR202は、択一的に(alternatively)、単結合、ジメチル-メチレン基またはジフェニル-メチレン基を介して互いに連結され、R203とR204は、択一的に、単結合、ジメチル-メチレン基またはジフェニル-メチレン基を介して互いに連結される。
【0089】
一実施形態によれば、前記化学式21及び22で、
L201ないしL205は、互いに独立して、
フェニレン基、ペンタレニレン基、インデニレン基、ナフチレン基、アズレニレン基、ヘプタレニレン基、インダセニレン基、アセナフチレン基、フルオレニレン基、スピロ-ビフルオレニレン基、ベンゾフルオレニレン基、ジベンゾフルオレニレン基、フェナレニレン基、フェナントレニレン基、アントラセニレン基、フルオランテニレン基、トリフェニレニレン基、ピレニレン基、クリセニレン基、ナフタセニレン基、ピセニレン基、ペリレニレン基、ペンタフェニレン基、ヘキサセニレン基、ペンタセニレン基、ルビセニレン基、コロネニレン基、オバレニレン基、チオフェニレン基、フラニレン基、カルバゾリレン基、インドリレン基、イソインドリレン基、ベンゾフラニレン基、ベンゾチオフェニレン基、ジベンゾフラニレン基、ジベンゾチオフェニレン基、ベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾシロリレン基及びピリジニレン基;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C1-C20アルキル基、C1-C20アルコキシ基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、C1-C10アルキル基で置換されたフェニル基、-Fで置換されたフェニル基、ペンタレニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、インダセニル基、アセナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、ピセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、オバレニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、ピリジニル基、-Si(Q31)(Q32)(Q33)、及び-N(Q31)(Q32)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニレン基、ペンタレニレン基、インデニレン基、ナフチレン基、アズレニレン基、ヘプタレニレン基、インダセニレン基、アセナフチレン基、フルオレニレン基、スピロ-ビフルオレニレン基、ベンゾフルオレニレン基、ジベンゾフルオレニレン基、フェナレニレン基、フェナントレニレン基、アントラセニレン基、フルオランテニレン基、トリフェニレニレン基、ピレニレン基、クリセニレン基、ナフタセニレン基、ピセニレン基、ペリレニレン基、ペンタフェニレン基、ヘキサセニレン基、ペンタセニレン基、ルビセニレン基、コロネニレン基、オバレニレン基、チオフェニレン基、フラニレン基、カルバゾリレン基、インドリレン基、イソインドリレン基、ベンゾフラニレン基、ベンゾチオフェニレン基、ジベンゾフラニレン基、ジベンゾチオフェニレン基、ベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾシロリレン基及びピリジニレン基;のうちから選択され、
前記Q31ないしQ33は、互いに独立して、C1-C10アルキル基、C1-C10アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基及びナフチル基のうちからも選択される。
【0090】
他の実施形態によれば、xa1ないしxa4は、互いに独立して、0、1または2でもある。
【0091】
さらに他の実施形態によれば、xa5は、1、2、3または4でもある。
【0092】
さらに他の実施形態によれば、R201ないしR204、及びQ201は、互いに独立して、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ペンタレニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、インダセニル基、アセナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、ピセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、オバレニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基及びピリジニル基;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C1-C20アルキル基、C1-C20アルコキシ基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、C1-C10アルキル基で置換されたフェニル基、-Fで置換されたフェニル基、ペンタレニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、インダセニル基、アセナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、ピセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、オバレニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、ピリジニル基、-Si(Q31)(Q32)(Q33)、及び-N(Q31)(Q32)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ペンタレニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、インダセニル基、アセナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、ピセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、オバレニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基及びピリジニル基;のうちからも選択され、
前記Q31ないしQ33に係わる説明は、本明細書記載のところを参照する。
【0093】
さらに他の実施形態によれば、前記化学式21で、R201ないしR203において少なくとも一つは、互いに独立して、
フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基及びジベンゾチオフェニル基;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C1-C20アルキル基、C1-C20アルコキシ基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、C1-C10アルキル基で置換されたフェニル基、-Fで置換されたフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、及びジベンゾチオフェニル基のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基及びジベンゾチオフェニル基;のうちからも選択されるが、それらに限定されるものではない。
【0094】
さらに他の実施形態によれば、前記化学式22で、i)R201とR202は、単結合を介して互いに連結され、かつ/またはii)R203とR204は、単結合を介して互いに連結される。
【0095】
さらに他の実施形態によれば、前記化学式22で、R201ないしR204において少なくとも一つは、
カルバゾリル基;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C1-C20アルキル基、C1-C20アルコキシ基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、C1-C10アルキル基で置換されたフェニル基、-Fで置換されたフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、及びジベンゾチオフェニル基のうちから選択された少なくとも一つで置換されたカルバゾリル基;のうちからも選択されるが、それらに限定されるものではない。
【0096】
前記化学式21で表示される化合物は、下記化学式23で表示される。
【0097】
【0098】
例えば、前記化学式21で表示される化合物は、下記化学式24で表示されるが、それに限定されるものではない。
【0099】
【0100】
さらに他の例として、前記化学式21で表示される化合物は、下記化学式25で表示されるが、それに限定されるものではない。
【0101】
【0102】
一方、前記化学式22で表示される化合物は、下記化学式26で表示される。
【0103】
【化26】
さらに他の実施形態によれば、前記化学式22で表示される化合物は、下記化学式27で表示される:
【0104】
【0105】
前記化学式23,24,25,26及び27で、
L201ないしL203、xa1ないしxa3、xa5、及びR202ないしR204に係わる説明は、本明細書記載のところを参照し、
R211及びR212に係わる説明は、本明細書においてR203に係わる説明を参照し、
R213ないしR217は、互いに独立して、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C1-C20アルキル基、C1-C20アルコキシ基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、C1-C10アルキル基で置換されたフェニル基、-Fで置換されたフェニル基、ペンタレニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、インダセニル基、アセナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、ピセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、オバレニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、及びピリジニル基のうちからも選択される。
【0106】
前記正孔輸送領域は、下記化合物HT1ないしHT39のうちから選択された少なくとも一つの化合物を含んでもよいが、それらに限定されるものではない:
【0107】
【0108】
【0109】
【0110】
前記正孔輸送領域の厚みは、約10nmないし約1000nm、例えば、約10nmないし約100nmでもある。前記正孔輸送領域が、正孔注入層及び正孔輸送層のうち少なくとも1層を含むのであるならば、前記正孔注入層の厚みは、約10nmないし約900nm、例えば、約10nmないし約100nmであり、前記正孔輸送層の厚みは、約5nmないし約200nm、例えば、約10nmないし約150nmでもある。前記正孔輸送領域、正孔注入層及び正孔輸送層の厚みが前述の範囲を満足する場合、実質的な駆動電圧の上昇なしに、満足すべき正孔輸送特性を得ることができる。
【0111】
前記発光補助層は、発光層から放出される光の波長による光学的共振距離を補償し、光放出効率を上昇させる役割を行う層であり、前記電子阻止層は、電子輸送領域からの電子注入を防止する役割を行う層である。前記発光補助層及び電子阻止層には、前述の物質が含まれてもよい。
【0112】
[p-ドーパント]
前記正孔輸送領域は、前述の物質以外に、導電性向上のために、電荷生成物質をさらに含んでもよい。前記電荷生成物質は、前記正孔輸送領域内に、均一にまたは不均一に分散している。
【0113】
前記電荷生成物質は、例えば、p-ドーパントでもある。
【0114】
一実施形態によれば、前記p-ドーパントのLUMO(lowest unoccupied molecular orbital)は、-3.5eV以下でもある。
【0115】
前記p-ドーパントは、キノン誘導体、金属酸化物及びシアノ基含有化合物のうちから選択された少なくとも一つを含んでもよいが、それらに限定されるものではない。
【0116】
例えば、前記p-ドーパントは、
テトラシアノキノジメタン(TCNQ)及び2,3,5,6-テトラフルオロ-7,7,8,8-テトラシアノキノジメタン(F4-TCNQ)のようなキノン誘導体;
タングステン酸化物及びモリブデン酸化物のような金属酸化物;
1,4,5,8,9,12-ヘキサアザトリフェニレン-ヘキサカルボニトリル(HAT-CN);並びに
下記化学式33で表示される化合物;のうちから選択された少なくとも一つを含んでもよいが、それらに限定されるものではない:
【0117】
【0118】
【0119】
【0120】
前記化学式33で、
R221ないしR223は、互いに独立して、置換もしくは非置換のC3-C10シクロアルキル基、置換もしくは非置換のC1-C10ヘテロシクロアルキル基、置換もしくは非置換のC3-C10シクロアルケニル基、置換もしくは非置換のC1-C10ヘテロシクロアルケニル基、置換もしくは非置換のC6-C60アリール基、置換もしくは非置換のC1-C60ヘテロアリール基、置換もしくは非置換の一価非芳香族縮合多環基、及び置換もしくは非置換の一価非芳香族ヘテロ縮合多環基のうちから選択されるが、 前記R221ないしR223において少なくとも一つは、シアノ基、-F、-Cl、-Br、-I、-Fで置換されたC1-C20アルキル基、-Clで置換されたC1-C20アルキル基、-Brで置換されたC1-C20アルキル基、及び-Iで置換されたC1-C20アルキル基のうちから選択された少なくとも一つの置換基を有する。
【0121】
[有機層150における発光層]
前記有機発光素子10がフルカラー有機発光素子である場合、発光層は、個別副画素別に、赤色発光層、緑色発光層及び青色発光層にパターニングされる。または、前記発光層は、赤色発光層、緑色発光層及び青色発光層のうちから選択された2以上の層が接触または離隔されて積層された構造を有するか、あるいは赤色光放出物質、緑色光放出物質及び青色光放出物質のうちから選択された2以上の物質が層の区分なしに混合された構造を有し、白色光を放出することができる。
【0122】
前記発光層は、ホスト及びドーパントを含んでもよい。前記ドーパントは、リン光ドーパント及び蛍光ドーパントのうち少なくとも一つを含んでもよい。
【0123】
前記発光層において、ドーパントの含量は、一般的にホスト約100重量部に対して、約0.01ないし約15重量部の範囲で選択されるが、それらに限定されるものではない。
【0124】
前記発光層の厚みは、約10nmないし約100nm、例えば、約20nmないし約60nmでもある。前記発光層の厚みが前述の範囲を満足する場合、実質的な駆動電圧の上昇なしに、優れた発光特性を示すことができる。
【0125】
[発光層におけるホスト]
前記ホストは、下記化学式34で表示される化合物をさらに含んでもよい。
【0126】
【0127】
前記化学式34で、
Ar301は、置換もしくは非置換のC5-C60炭素環式基、または置換もしくは非置換のC1-C60ヘテロ環式基であり、
xb11は、1、2または3であり、
L301は、置換もしくは非置換のC3-C10シクロアルキレン基、置換もしくは非置換のC1-C10ヘテロシクロアルキレン基、置換もしくは非置換のC3-C10シクロアルケニレン基、置換もしくは非置換のC1-C10ヘテロシクロアルケニレン基、置換もしくは非置換のC6-C60アリーレン基、置換もしくは非置換のC1-C60ヘテロアリーレン基、置換もしくは非置換の二価非芳香族縮合多環基、及び置換もしくは非置換の二価非芳香族ヘテロ縮合多環基のうちから選択され、
xb1は、0ないし5の整数のうちから選択され、
R301は、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、置換もしくは非置換のC1-C60アルキル基、置換もしくは非置換のC2-C60アルケニル基、置換もしくは非置換のC2-C60アルキニル基、置換もしくは非置換のC1-C60アルコキシ基、置換もしくは非置換のC3-C10シクロアルキル基、置換もしくは非置換のC1-C10ヘテロシクロアルキル基、置換もしくは非置換のC3-C10シクロアルケニル基、置換もしくは非置換のC1-C10ヘテロシクロアルケニル基、置換もしくは非置換のC6-C60アリール基、置換もしくは非置換のC6-C60アリールオキシ基、置換もしくは非置換のC6-C60アリールチオ基、置換もしくは非置換のC1-C60ヘテロアリール基、置換もしくは非置換の一価非芳香族縮合多環基、置換もしくは非置換の一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、-Si(Q301)(Q302)(Q303)、-N(Q301)(Q302)、-B(Q301)(Q302)、-C(=O)(Q301)、-S(=O)2(Q301)、及び-P(=O)(Q301)(Q302)のうちから選択され、
xb21は、1ないし5の整数のうちから選択され、
Q301ないしQ303は、互いに独立して、C1-C10アルキル基、C1-C10アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基及びナフチル基のうちからも選択されるが、それらに限定されるものではない。
【0128】
一実施形態によれば、前記化学式34でAr301は、
ナフタレン基、フルオレン基、スピロ-ビフルオレン基、ベンゾフルオレン基、ジベンゾフルオレン基、フェナレン基、フェナントレン基、アントラセン基、フルオランテン基、トリフェニレン基、ピレン基、クリセン基、ナフタセン基、ピセン基、ペリレン基、ペンタフェン基、インデノアントラセン基、ジベンゾフラン基及びジベンゾチオフェン基;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C1-C20アルキル基、C1-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、-Si(Q31)(Q32)(Q33)、-N(Q31)(Q32)、-B(Q31)(Q32)、-C(=O)(Q31)、-S(=O)2(Q31)及び-P(=O)(Q31)(Q32)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、ナフタレン基、フルオレン基、スピロ-ビフルオレン基、ベンゾフルオレン基、ジベンゾフルオレン基、フェナレン基、フェナントレン基、アントラセン基、フルオランテン基、トリフェニレン基、ピレン基、クリセン基、ナフタセン基、ピセン基、ペリレン基、ペンタフェン基、インデノアントラセン基、ジベンゾフラン基及びジベンゾチオフェン基;のうちから選択され、
Q31ないしQ33は、互いに独立して、C1-C10アルキル基、C1-C10アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基及びナフチル基のうちからも選択されるが、それらに限定されるものではない。
【0129】
前記化学式34で、xb11が2以上である場合、2以上のAr301は、単結合を介して互いに連結される。
【0130】
他の実施形態によれば、前記化学式34で表示される化合物は、下記化学式35または36で表示される。
【0131】
【0132】
【0133】
前記化学式35ないし36で、
A301ないしA304は、互いに独立して、ベンゼン基、ナフタレン基、フェナントレン基、フルオランテン基、トリフェニレン基、ピレン基、クリセン基、ピリジン基、ピリミジン基、インデン基、フルオレン基、スピロ-ビフルオレン基、ベンゾフルオレン基、ジベンゾフルオレン基、インドール基、カルバゾール基、ベンゾカルバゾール基、ジベンゾカルバゾール基、フラン基、ベンゾフラン基、ジベンゾフラン基、ナフトフラン基、ベンゾナフトフラン基、ジナフトフラン基、チオフェン基、ベンゾチオフェン基、ジベンゾチオフェン基、ナフトチオフェン基、ベンゾナフトチオフェン基及びジナフトチオフェン基のうちから選択され、
X301は、O、SまたはN-[(L304)xb4-R304]であり、
R311ないしR314は、互いに独立して、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C1-C20アルキル基、C1-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、-Si(Q31)(Q32)(Q33)、-N(Q31)(Q32)、-B(Q31)(Q32)、-C(=O)(Q31)、-S(=O)2(Q31)及び-P(=O)(Q31)(Q32)のうちから選択され、
xb22及びxb23は、互いに独立して、0、1または2であり、
L301、xb1、R301、及びQ31ないしQ33に係わる説明は、本明細書記載のところを参照し、
L302ないしL304に係わる説明は、互いに独立して、前記L301に係わる説明を参照し、
xb2ないしxb4に係わる説明は、互いに独立して、前記xb1に係わる説明を参照し、
R302ないしR304に係わる説明は、互いに独立して、前記R301に係わる説明を参照する。
【0134】
例えば、前記化学式34、35及び36でL301ないしL304は、互いに独立して、
フェニレン基、ナフチレン基、フルオレニレン基、スピロ-ビフルオレニレン基、ベンゾフルオレニレン基、ジベンゾフルオレニレン基、フェナントレニレン基、アントラセニレン基、フルオランテニレン基、トリフェニレニレン基、ピレニレン基、クリセニレン基、ペリレニレン基、ペンタフェニレン基、ヘキサセニレン基、ペンタセニレン基、チオフェニレン基、フラニレン基、カルバゾリレン基、インドリレン基、イソインドリレン基、ベンゾフラニレン基、ベンゾチオフェニレン基、ジベンゾフラニレン基、ジベンゾチオフェニレン基、ベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾシロリレン基、ピリジニレン基、イミダゾリレン基、ピラゾリレン基、チアゾリレン基、イソチアゾリレン基、オキサゾリレン基、イソキサゾリレン基、チアジアゾリレン基、オキサジアゾリレン基、ピラジニレン基、ピリミジニレン基、ピリダジニレン基、トリアジニレン基、キノリニレン基、イソキノリニレン基、ベンゾキノリニレン基、フタラジニレン基、ナフチリジニレン基、キノキサリニレン基、キナゾリニレン基、シンノリニレン基、フェナントリジニレン基、アクリジニレン基、フェナントロリニレン基、フェナジニレン基、ベンゾイミダゾリレン基、イソベンゾチアゾリレン基、ベンゾオキサゾリレン基、イソベンゾオキサゾリレン基、トリアゾリレン基、テトラゾリレン基、イミダゾピリジニレン基、イミダゾピリミジニレン基及びアザカルバゾリレン基;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C1-C20アルキル基、C1-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、ピリジニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、チアジアゾリル基、オキサジアゾリル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ベンゾキノリニル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、ベンゾイミダゾリル基、イソベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、イソベンゾオキサゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、イミダゾピリジニル基、イミダゾピリミジニル基、アザカルバゾリル基、-Si(Q31)(Q32)(Q33)、-N(Q31)(Q32)、-B(Q31)(Q32)、-C(=O)(Q31)、-S(=O)2(Q31)及び-P(=O)(Q31)(Q32)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニレン基、ナフチレン基、フルオレニレン基、スピロ-ビフルオレニレン基、ベンゾフルオレニレン基、ジベンゾフルオレニレン基、フェナントレニレン基、アントラセニレン基、フルオランテニレン基、トリフェニレニレン基、ピレニレン基、クリセニレン基、ペリレニレン基、ペンタフェニレン基、ヘキサセニレン基、ペンタセニレン基、チオフェニレン基、フラニレン基、カルバゾリレン基、インドリレン基、イソインドリレン基、ベンゾフラニレン基、ベンゾチオフェニレン基、ジベンゾフラニレン基、ジベンゾチオフェニレン基、ベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾシロリレン基、ピリジニレン基、イミダゾリレン基、ピラゾリレン基、チアゾリレン基、イソチアゾリレン基、オキサゾリレン基、イソキサゾリレン基、チアジアゾリレン基、オキサジアゾリレン基、ピラジニレン基、ピリミジニレン基、ピリダジニレン基、トリアジニレン基、キノリニレン基、イソキノリニレン基、ベンゾキノリニレン基、フタラジニレン基、ナフチリジニレン基、キノキサリニレン基、キナゾリニレン基、シンノリニレン基、フェナントリジニレン基、アクリジニレン基、フェナントロリニレン基、フェナジニレン基、ベンゾイミダゾリレン基、イソベンゾチアゾリレン基、ベンゾオキサゾリレン基、イソベンゾオキサゾリレン基、トリアゾリレン基、テトラゾリレン基、イミダゾピリジニレン基、イミダゾピリミジニレン基及びアザカルバゾリレン基;のうちから選択され、
前記Q31ないしQ33に係わる説明は、本明細書記載のところを参照することができる。
【0135】
他の例として、前記化学式34、35及び36でR301ないしR304は、互いに独立して、
フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、ピリジニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、チアジアゾリル基、オキサジアゾリル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ベンゾキノリニル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、ベンゾイミダゾリル基、イソベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、イソベンゾオキサゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、イミダゾピリジニル基、イミダゾピリミジニル基及びアザカルバゾリル基;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C1-C20アルキル基、C1-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、ピリジニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、チアジアゾリル基、オキサジアゾリル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ベンゾキノリニル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、ベンゾイミダゾリル基、イソベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、イソベンゾオキサゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、イミダゾピリジニル基、イミダゾピリミジニル基、アザカルバゾリル基、-Si(Q31)(Q32)(Q33)、-N(Q31)(Q32)、-B(Q31)(Q32)、-C(=O)(Q31)、-S(=O)2(Q31)及び-P(=O)(Q31)(Q32)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、ピリジニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、チアジアゾリル基、オキサジアゾリル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ベンゾキノリニル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、ベンゾイミダゾリル基、イソベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、イソベンゾオキサゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、イミダゾピリジニル基、イミダゾピリミジニル基及びアザカルバゾリル基;のうちから選択され、
前記Q31ないしQ33に係わる説明は、本明細書記載のところを参照することができる。
【0136】
さらに他の例として、前記ホストは、アルカリ土類金属錯体を含んでもよい。例えば、前記ホストは、Be錯体(例えば、下記化合物H55)、Mg錯体及びZn錯体のうちからも選択される。
【0137】
前記ホストは、9,10-ジ(2-ナフチル)アントラセン(ADN)、2-メチル-9,10-ビス(ナフタレン-2-イル)アントラセン(MADN)、9,10-ジ-(2-ナフチル)-2-t-ブチル-アントラセン(TBADN)、4,4’-ビス(N-カルバゾリル)-1,1’-ビフェニル(CBP)、1,3-ジ-9-カルバゾリルベンゼン(mCP)、1,3,5-トリス(カルバゾ-9-イル)ベンゼン(TCP)、及び下記化合物H1ないしH55のうちから選択された少なくとも一つを含んでもよいが、それらに限定されるものではない:
【0138】
【0139】
【0140】
【0141】
[有機層150における発光層に含まれたリン光ドーパント]
前記リン光ドーパントは、下記化学式40、41で表示される有機金属錯体を含んでもよい。
【0142】
【0143】
【0144】
前記化学式40及び41で、
Mは、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、オスミウム(Os)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、ユウロピウム(Eu)、テルビウム(Tb)、ロジウム(Rh)及びツリウム(Tm)のうちから選択され、
L401は、前記化学式41で表示されるリガンドのうちから選択され、xc1は、1、2または3であり、xc1が2以上である場合、2以上のL401は、互いに同一であってもよく、異なっていてもよく、
L402は、有機リガンドであり、xc2は、0ないし4の整数のうちから選択され、xc2が2以上である場合、2以上のL402は、互いに同一であってもよく、異なっていてもよく、
X401ないしX404は、互いに独立して、窒素または炭素であり、
X401とX403は、単結合または二重結合を介して連結され、X402とX404は、単結合または二重結合を介して連結され、
A401及びA402は、互いに独立して、C5-C60炭素環式基またはC1-C60ヘテロ環式基であり、
X405は、単結合、*-O-*’、*-S-*’、*-C(=O)-*’、*-N(Q411)-*’、*-C(Q411)(Q412)-*’、*-C(Q411)=C(Q412)-*’、*-C(Q411)=*’または*=C=*’であり、前記Q411及びQ412は、水素、重水素、C1-C20アルキル基、C1-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基またはナフチル基であり、
X406は、単結合、OまたはSであり、
R401及びR402は、互いに独立して、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、置換もしくは非置換のC1-C20アルキル基、置換もしくは非置換のC1-C20アルコキシ基、置換もしくは非置換のC3-C10シクロアルキル基、置換もしくは非置換のC1-C10ヘテロシクロアルキル基、置換もしくは非置換のC3-C10シクロアルケニル基、置換もしくは非置換のC1-C10ヘテロシクロアルケニル基、置換もしくは非置換のC6-C60アリール基、置換もしくは非置換のC6-C60アリールオキシ基、置換もしくは非置換のC6-C60アリールチオ基、置換もしくは非置換のC1-C60ヘテロアリール基、置換もしくは非置換の一価非芳香族縮合多環基、置換もしくは非置換の一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、-Si(Q401)(Q402)(Q403)、-N(Q401)(Q402)、-B(Q401)(Q402)、-C(=O)(Q401)、-S(=O)2(Q401)、及び-P(=O)(Q401)(Q402)のうちから選択され、前記Q401ないしQ403は、互いに独立して、C1-C10アルキル基、C1-C10アルコキシ基、C6-C20アリール基及びC1-C20ヘテロアリール基のうちから選択され、
xc11及びxc12は、互いに独立して、0ないし10の整数のうちから選択され、
前記化学式41で*及び*’は、前記化学式40においてMとの結合サイトである。
【0145】
一実施形態によれば、前記化学式41でA401及びA402は、互いに独立して、ベンゼン基、ナフタレン基、フルオレン基、スピロ-ビフルオレン基、インデン基、ピロール基、チオフェン基、フラン基、イミダゾール基、ピラゾール基、チアゾール基、イソチアゾール基、オキサゾール基、イソキサゾール基、ピリジン基、ピラジン基、ピリミジン基、ピリダジン基、キノリン基、イソキノリン基、ベンゾキノリン基、キノキサリン基、キナゾリン基、カルバゾール基、ベンゾイミダゾール基、ベンゾフラン基、ベンゾチオフェン基、イソベンゾチオフェン基、ベンゾオキサゾール基、イソベンゾオキサゾール基、トリアゾール基、テトラゾール基、オキサジアゾール基、トリアジン基、ジベンゾフラン基及びジベンゾチオフェン基のうちからも選択される。
【0146】
他の実施形態によれば、前記化学式41で、i)X401は、窒素であり、X402は、炭素であるか、あるいはii)X401とX402とがいずれも窒素でもある。
【0147】
さらに他の実施形態によれば、前記化学式41でR401及びR402は、互いに独立して、
水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C1-C20アルキル基及びC1-C20アルコキシ基;
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、フェニル基、ナフチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンタニル基、ノルボナニル基及びノルボネニル基のうちから選択された少なくとも一つで置換された、C1-C20アルキル基及びC1-C20アルコキシ基;
シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンタニル基、ノルボナニル基、ノルボネニル基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基及びジベンゾチオフェニル基;
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C1-C20アルキル基、C1-C20アルコキシ基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンタニル基、ノルボナニル基、ノルボネニル基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基及びジベンゾチオフェニル基のうちから選択された少なくとも一つで置換された、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンタニル基、ノルボナニル基、ノルボネニル基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基及びジベンゾチオフェニル基;並びに
-Si(Q401)(Q402)(Q403)、-N(Q401)(Q402)、-B(Q401)(Q402)、-C(=O)(Q401)、-S(=O)2(Q401)及び-P(=O)(Q401)(Q402);のうちから選択され、
前記Q401ないしQ403は、互いに独立して、C1-C10アルキル基、C1-C10アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基及びナフチル基のうちからも選択されるが、それらに限定されるものではない。
【0148】
さらに他の実施形態によれば、前記化学式40でxc1が2以上である場合、2以上のL401において2個のA401は、選択的に、連結基であるX407を介して互いに連結されるか、あるいは2個のA402は、選択的に、連結基であるX408を介して互いに連結される(下記化合物PD1ないしPD4、及びPD7参照)。前記X407及びX408は、互いに独立して、単結合、*-O-*’、*-S-*’、*-C(=O)-*’、*-N(Q413)-*’、*-C(Q413)(Q414)-*’または*-C(Q413)=C(Q414)-*’(ここで、Q413及びQ414は、互いに独立して、水素、重水素、C1-C20アルキル基、C1-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基またはナフチル基)でもあるが、それらに限定されるものではない。
【0149】
前記化学式40でL402は、任意の一価、二価または三価の有機リガンドでもある。例えば、前記L402は、ハロゲン、ジケトン(例えば、アセチルアセトネート)、カルボン酸(例えば、ピコリネート)、-C(=O)、イソニトリル、-CN、及びリン含有物質(例えば、ホスフィン(phosphine)、ホスファイト(phosphite))のうちからも選択されるが、それらに限定されるものではない。
【0150】
または、前記リン光ドーパントは、例えば、下記化合物PD1ないしPD25のうちからも選択されるが、それらに限定されるものではない。
【0151】
【0152】
[発光層における蛍光ドーパント]
前記蛍光ドーパントは、アリールアミン化合物またはスチリルアミン化合物を含んでもよい。
【0153】
前記蛍光ドーパントは、下記化学式43で表示される化合物を含んでもよい:
【0154】
【0155】
前記化学式43で、
Ar501は、置換もしくは非置換のC5-C60炭素環式基、または置換もしくは非置換のC1-C60ヘテロ環式基であり、
L501ないしL503は、互いに独立して、置換もしくは非置換のC3-C10シクロアルキレン基、置換もしくは非置換のC1-C10ヘテロシクロアルキレン基、置換もしくは非置換のC3-C10シクロアルケニレン基、置換もしくは非置換のC1-C10ヘテロシクロアルケニレン基、置換もしくは非置換のC6-C60アリーレン基、置換もしくは非置換のC1-C60ヘテロアリーレン基、置換もしくは非置換の二価非芳香族縮合多環基、及び置換もしくは非置換の二価非芳香族ヘテロ縮合多環基のうちから選択され、
xd1ないしxd3は、互いに独立して、0ないし3の整数のうちから選択され、
R501及びR502は、互いに独立して、置換もしくは非置換のC3-C10シクロアルキル基、置換もしくは非置換のC1-C10ヘテロシクロアルキル基、置換もしくは非置換のC3-C10シクロアルケニル基、置換もしくは非置換のC1-C10ヘテロシクロアルケニル基、置換もしくは非置換のC6-C60アリール基、置換もしくは非置換のC6-C60アリールオキシ基、置換もしくは非置換のC6-C60アリールチオ基、置換もしくは非置換のC1-C60ヘテロアリール基、置換もしくは非置換の一価非芳香族縮合多環基、及び置換もしくは非置換の一価非芳香族ヘテロ縮合多環基のうちから選択され、
xd4は、1ないし6の整数のうちからも選択される。
【0156】
一実施形態によれば、前記化学式43でAr501は、
ナフタレン基、ヘプタレン基、フルオレン基、スピロ-ビフルオレン基、ベンゾフルオレン基、ジベンゾフルオレン基、フェナレン基、フェナントレン基、アントラセン基、フルオランテン基、トリフェニレン基、ピレン基、クリセン基、ナフタセン基、ピセン基、ペリレン基、ペンタフェン基、インデノアントラセン基及びインデノフェナントレン基;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C1-C20アルキル基、C1-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基及びナフチル基のうちから選択された少なくとも一つで置換された、ナフタレン基、ヘプタレン基、フルオレン基、スピロ-ビフルオレン基、ベンゾフルオレン基、ジベンゾフルオレン基、フェナレン基、フェナントレン基、アントラセン基、フルオランテン基、トリフェニレン基、ピレン基、クリセン基、ナフタセン基、ピセン基、ペリレン基、ペンタフェン基、インデノアントラセン基及びインデノフェナントレン基;のうちからも選択される。
【0157】
他の実施形態によれば、前記化学式43でL501ないしL503は、互いに独立して、
フェニレン基、ナフチレン基、フルオレニレン基、スピロ-ビフルオレニレン基、ベンゾフルオレニレン基、ジベンゾフルオレニレン基、フェナントレニレン基、アントラセニレン基、フルオランテニレン基、トリフェニレニレン基、ピレニレン基、クリセニレン基、ペリレニレン基、ペンタフェニレン基、ヘキサセニレン基、ペンタセニレン基、チオフェニレン基、フラニレン基、カルバゾリレン基、インドリレン基、イソインドリレン基、ベンゾフラニレン基、ベンゾチオフェニレン基、ジベンゾフラニレン基、ジベンゾチオフェニレン基、ベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾシロリレン基、ピリジニレン基;及び
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C1-C20アルキル基、C1-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基及びピリジニル基のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニレン基、ナフチレン基、フルオレニレン基、スピロ-ビフルオレニレン基、ベンゾフルオレニレン基、ジベンゾフルオレニレン基、フェナントレニレン基、アントラセニレン基、フルオランテニレン基、トリフェニレニレン基、ピレニレン基、クリセニレン基、ペリレニレン基、ペンタフェニレン基、ヘキサセニレン基、ペンタセニレン基、チオフェニレン基、フラニレン基、カルバゾリレン基、インドリレン基、イソインドリレン基、ベンゾフラニレン基、ベンゾチオフェニレン基、ジベンゾフラニレン基、ジベンゾチオフェニレン基、ベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾシロリレン基、ピリジニレン基;のうちからも選択される。
【0158】
さらに他の実施形態によれば、前記化学式43でR501及びR502は、互いに独立して、
フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基及びピリジニル基;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C1-C20アルキル基、C1-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、ピリジニル基及び-Si(Q31)(Q32)(Q33)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基及びピリジニル基;のうちから選択され、
前記Q31ないしQ33は、C1-C10アルキル基、C1-C10アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基及びナフチル基のうちからも選択される。
【0159】
さらに他の実施形態によれば、前記化学式43でxd4は、2でもあるが、それに限定されるものではない。
【0160】
例えば、前記蛍光ドーパントは、下記化合物FD1ないしFD22のうちからも選択される:
【0161】
【0162】
【0163】
【0164】
または、前記蛍光ドーパントは、下記化合物のうちからも選択されるが、それらに限定されるものではない。
【0165】
【0166】
[有機層150における電子輸送領域]
前記電子輸送領域は、i)単一物質からなる単一層からなる単層構造、ii)複数の互いに異なる物質からなる単一層からなる単層構造、またはiii)複数の互いに異なる物質からなる複数の層を有する多層構造を有することができる。
【0167】
前記電子輸送領域は、バッファ層、正孔阻止層、電子調節層、電子輸送層(ETL)及び電子注入層のうちから選択された少なくとも1層を含んでもよいが、それらに限定されるものではない。
【0168】
例えば、前記電子輸送領域は、発光層から順に積層された電子輸送層/電子注入層、正孔阻止層/電子輸送層/電子注入層、電子調節層/電子輸送層/電子注入層、またはバッファ層/電子輸送層/電子注入層などの構造を有することができるが、それらに限定されるものではない。
【0169】
前記電子輸送領域は、前記化学式3で表示される化合物を含んでもよい。
【0170】
または、前記電子輸送領域(例えば、前記電子輸送領域において、バッファ層、正孔阻止層、電子調節層または電子輸送層)は、π電子欠乏性含窒素環を少なくとも一つ含む金属非含有化合物を含んでもよい。
【0171】
前記「π電子欠乏性含窒素環」は、環形成団であり、少なくとも1つの*-N=*’ユニットを有するC1-C60ヘテロ環式基を意味する。
【0172】
例えば、前記「π電子欠乏性含窒素環」は、i)少なくとも1つの*-N=*’ ユニットを有する5員ないし7員のヘテロ単環式基であるか、ii)少なくとも1つの*-N=*’ユニットを有する5員ないし7員のヘテロ単環式基のうち2以上が互いに縮合されているヘテロ多環式基であるか、あるいはiii)少なくとも1つの*-N=*’ユニットを有する5員ないし7員のヘテロ単環式基のうち少なくとも一つと、少なくとも1つのC5-C60炭素環式基とが互いに縮合されているヘテロ多環式基でもある。
【0173】
前記π電子欠乏性含窒素環の具体例としては、イミダゾール、ピラゾール、チアゾール、イソチアゾール、オキサゾール、イソキサゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、インダゾール、プリン、キノリン、イソキノリン、ベンゾキノリン、フタラジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、フェナントリジン、アクリジン、フェナントロリン、フェナジン、ベンゾイミダゾール、イソベンゾチアゾール、ベンゾオキサゾール、イソベンゾオキサゾール、トリアゾール、テトラゾール、オキサジアゾール、トリアジン、チアジアゾール、イミダゾピリジン、イミダゾピリミジン、アザカルバゾールなどを挙げることができるが、それらに限定されるものではない。
【0174】
例えば、前記電子輸送領域は、下記化学式48で表示される化合物を含んでもよい。
【0175】
【0176】
前記化学式48で、
Ar601は、置換もしくは非置換のC5-C60炭素環式基、または置換もしくは非置換のC1-C60ヘテロ環式基であり、
xe11は、1、2または3であり、
L601は、置換もしくは非置換のC3-C10シクロアルキレン基、置換もしくは非置換のC1-C10ヘテロシクロアルキレン基、置換もしくは非置換のC3-C10シクロアルケニレン基、置換もしくは非置換のC1-C10ヘテロシクロアルケニレン基、置換もしくは非置換のC6-C60アリーレン基、置換もしくは非置換のC1-C60ヘテロアリーレン基、置換もしくは非置換の二価非芳香族縮合多環基、及び置換もしくは非置換の二価非芳香族ヘテロ縮合多環基のうちから選択され、
xe1は、0ないし5の整数のうちから選択され、
R601は、置換もしくは非置換のC3-C10シクロアルキル基、置換もしくは非置換のC1-C10ヘテロシクロアルキル基、置換もしくは非置換のC3-C10シクロアルケニル基、置換もしくは非置換のC1-C10ヘテロシクロアルケニル基、置換もしくは非置換のC6-C60アリール基、置換もしくは非置換のC6-C60アリールオキシ基、置換もしくは非置換のC6-C60アリールチオ基、置換もしくは非置換のC1-C60ヘテロアリール基、置換もしくは非置換の一価非芳香族縮合多環基、置換もしくは非置換の一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、-Si(Q601)(Q602)(Q603)、--C(=O)(Q601)、-S(=O)2(Q601)、及び-P(=O)(Q601)(Q602)のうちから選択され、
前記Q601ないしQ603は、互いに独立して、C1-C10アルキル基、C1-C10アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基またはナフチル基であり、
xe21は、1ないし5の整数のうちから選択される。
【0177】
一実施形態によれば、前記xe11個のAr601、及びxe21個のR601において少なくとも一つは、前述のπ電子欠乏性含窒素環を含んでもよい。
【0178】
一実施形態によれば、前記化学式48で環Ar601は、
ベンゼン基、ナフタレン基、フルオレン基、スピロ-ビフルオレン基、ベンゾフルオレン基、ジベンゾフルオレン基、フェナレン基、フェナントレン基、アントラセン基、フルオランテン基、トリフェニレン基、ピレン基、クリセン基、ナフタセン基、ピセン基、ペリレン基、ペンタフェン基、インデノアントラセン基、ジベンゾフラン基、ジベンゾチオフェン基、カルバゾール基、イミダゾール基、ピラゾール基、チアゾール基、イソチアゾール基、オキサゾール基、イソキサゾール基、ピリジン基、ピラジン基、ピリミジン基、ピリダジン基、インダゾール基、プリン基、キノリン基、イソキノリン基、ベンゾキノリン基、フタラジン基、ナフチリジン基、キノキサリン基、キナゾリン基、シンノリン基、フェナントリジン基、アクリジン基、フェナントロリン基、フェナジン基、ベンゾイミダゾール基、イソベンゾチアゾール基、ベンゾオキサゾール基、イソベンゾオキサゾール基、トリアゾール基、テトラゾール基、オキサジアゾール基、トリアジン基、チアジアゾール基、イミダゾピリジン基、イミダゾピリミジン基及びアザカルバゾール基;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C1-C20アルキル基、C1-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、-Si(Q31)(Q32)(Q33)、-S(=O)2(Q31)及び-P(=O)(Q31)(Q32)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、ベンゼン基、ナフタレン基、フルオレン基、スピロ-ビフルオレン基、ベンゾフルオレン基、ジベンゾフルオレン基、フェナレン基、フェナントレン基、アントラセン基、フルオランテン基、トリフェニレン基、ピレン基、クリセン基、ナフタセン基、ピセン基、ペリレン基、ペンタフェン基、インデノアントラセン基、ジベンゾフラン基、ジベンゾチオフェン基、カルバゾール基、イミダゾール基、ピラゾール基、チアゾール基、イソチアゾール基、オキサゾール基、イソキサゾール基、ピリジン基、ピラジン基、ピリミジン基、ピリダジン基、インダゾール基、プリン基、キノリン基、イソキノリン基、ベンゾキノリン基、フタラジン基、ナフチリジン基、キノキサリン基、キナゾリン基、シンノリン基、フェナントリジン基、アクリジン基、フェナントロリン基、フェナジン基、ベンゾイミダゾール基、イソベンゾチアゾール基、ベンゾオキサゾール基、イソベンゾオキサゾール基、トリアゾール基、テトラゾール基、オキサジアゾール基、トリアジン基、チアジアゾール基、イミダゾピリジン基、イミダゾピリミジン基及びアザカルバゾール基;のうちからも選択され、
前記Q31ないしQ33は、互いに独立して、C1-C10アルキル基、C1-C10アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基及びナフチル基のうちからも選択される。
【0179】
前記化学式48でxe11が2以上である場合、2以上のAr601は、単結合を介して互いに連結される。
【0180】
他の実施形態によれば、前記化学式48でAr601は、アントラセン基でもある。
さらに他の実施形態によれば、前記48で表示される化合物は、下記化学式49でも表示される:
【0181】
【0182】
前記化学式49で、
X614は、NまたはC(R614)であり、X615は、NまたはC(R615)であり、X616は、NまたはC(R616)であり、X614ないしX616において少なくとも一つは、Nであり、
L611ないしL613は、互いに独立して、前記L601に係わる説明を参照し、
xe611ないしxe613は、互いに独立して、前記xe1に係わる説明を参照し、
R611ないしR613は、互いに独立して、前記R601に係わる説明を参照し、
R614ないしR616は、互いに独立して、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C1-C20アルキル基、C1-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基及びナフチル基のうちからも選択される。
【0183】
一実施形態によれば、前記化学式48及び49でL601、及びL611ないしL613は、互いに独立して、
フェニレン基、ナフチレン基、フルオレニレン基、スピロ-ビフルオレニレン基、ベンゾフルオレニレン基、ジベンゾフルオレニレン基、フェナントレニレン基、アントラセニレン基、フルオランテニレン基、トリフェニレニレン基、ピレニレン基、クリセニレン基、ペリレニレン基、ペンタフェニレン基、ヘキサセニレン基、ペンタセニレン基、チオフェニレン基、フラニレン基、カルバゾリレン基、インドリレン基、イソインドリレン基、ベンゾフラニレン基、ベンゾチオフェニレン基、ジベンゾフラニレン基、ジベンゾチオフェニレン基、ベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾシロリレン基、ピリジニレン基、イミダゾリレン基、ピラゾリレン基、チアゾリレン基、イソチアゾリレン基、オキサゾリレン基、イソキサゾリレン基、チアジアゾリレン基、オキサジアゾリレン基、ピラジニレン基、ピリミジニレン基、ピリダジニレン基、トリアジニレン基、キノリニレン基、イソキノリニレン基、ベンゾキノリニレン基、フタラジニレン基、ナフチリジニレン基、キノキサリニレン基、キナゾリニレン基、シンノリニレン基、フェナントリジニレン基、アクリジニレン基、フェナントロリニレン基、フェナジニレン基、ベンゾイミダゾリレン基、イソベンゾチアゾリレン基、ベンゾオキサゾリレン基、イソベンゾオキサゾリレン基、トリアゾリレン基、テトラゾリレン基、イミダゾピリジニレン基、イミダゾピリミジニレン基及びアザカルバゾリレン基;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C1-C20アルキル基、C1-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、ピリジニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、チアジアゾリル基、オキサジアゾリル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ベンゾキノリニル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、ベンゾイミダゾリル基、イソベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、イソベンゾオキサゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、イミダゾピリジニル基、イミダゾピリミジニル基及びアザカルバゾリル基のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニレン基、ナフチレン基、フルオレニレン基、スピロ-ビフルオレニレン基、ベンゾフルオレニレン基、ジベンゾフルオレニレン基、フェナントレニレン基、アントラセニレン基、フルオランテニレン基、トリフェニレニレン基、ピレニレン基、クリセニレン基、ペリレニレン基、ペンタフェニレン基、ヘキサセニレン基、ペンタセニレン基、チオフェニレン基、フラニレン基、カルバゾリレン基、インドリレン基、イソインドリレン基、ベンゾフラニレン基、ベンゾチオフェニレン基、ジベンゾフラニレン基、ジベンゾチオフェニレン基、ベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾシロリレン基、ピリジニレン基、イミダゾリレン基、ピラゾリレン基、チアゾリレン基、イソチアゾリレン基、オキサゾリレン基、イソキサゾリレン基、チアジアゾリレン基、オキサジアゾリレン基、ピラジニレン基、ピリミジニレン基、ピリダジニレン基、トリアジニレン基、キノリニレン基、イソキノリニレン基、ベンゾキノリニレン基、フタラジニレン基、ナフチリジニレン基、キノキサリニレン基、キナゾリニレン基、シンノリニレン基、フェナントリジニレン基、アクリジニレン基、フェナントロリニレン基、フェナジニレン基、ベンゾイミダゾリレン基、イソベンゾチアゾリレン基、ベンゾオキサゾリレン基、イソベンゾオキサゾリレン基、トリアゾリレン基、テトラゾリレン基、イミダゾピリジニレン基、イミダゾピリミジニレン基及びアザカルバゾリレン基;のうちからも選択されるが、それらに限定されるものではない。
【0184】
他の実施形態によれば、前記化学式48及び49でxe1及びxe611ないしxe613は、互いに独立して、0、1または2でもある。
【0185】
さらに他の実施形態によれば、前記化学式48及び49でR601、及びR611ないしR613は、互いに独立して、
フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、ピリジニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、チアジアゾリル基、オキサジアゾリル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ベンゾキノリニル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、ベンゾイミダゾリル基、イソベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、イソベンゾオキサゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、イミダゾピリジニル基、イミダゾピリミジニル基及びアザカルバゾリル基;
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C1-C20アルキル基、C1-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、ピリジニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、チアジアゾリル基、オキサジアゾリル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ベンゾキノリニル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、ベンゾイミダゾリル基、イソベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、イソベンゾオキサゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、イミダゾピリジニル基、イミダゾピリミジニル基及びアザカルバゾリル基のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、ピリジニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、チアジアゾリル基、オキサジアゾリル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ベンゾキノリニル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、ベンゾイミダゾリル基、イソベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、イソベンゾオキサゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、イミダゾピリジニル基、イミダゾピリミジニル基及びアザカルバゾリル基;並びに
-S(=O)2(Q601)及び-P(=O)(Q601)(Q602);のうちから選択され、
前記Q601及びQ602に係わる説明は、本明細書記載のところを参照する。
【0186】
前記電子輸送領域は、下記化合物ET1ないしET36のうちから選択された少なくとも1つの化合物を含んでもよいが、それらに限定されるものではない。
【0187】
【0188】
【0189】
【0190】
または、前記電子輸送領域は、BCP(2,9-dimethyl-4,7-diphenyl-1,10-phenanthroline)、Bphen(4,7-diphenyl-1,10-phenanthroline)、Alq3、BAlq、TAZ(3-(biphenyl-4-yl)-5-(4-tert-butylphenyl)-4-phenyl-4H-1,2,4-triazole)、及びNTAZのうちから選択された少なくとも1つの化合物を含んでもよい。
【0191】
【0192】
前記バッファ層、正孔阻止層または電子調節層の厚みは、互いに独立して、約2nmないし約100nm、例えば、約3nmないし約30nmでもある。前記バッファ層、正孔阻止層または電子調節層の厚みが前述の範囲を満足する場合、実質的な駆動電圧の上昇なしに、優秀な正孔阻止特性または電子調節特性を得ることができる。
【0193】
前記電子輸送層の厚みは、約10nmないし約100nm、例えば、約15nmないし約50nmでもある。前記電子輸送層の厚みが前述の範囲を満足する場合、実質的な駆動電圧の上昇なしに、満足すべき電子輸送特性を得ることができる。
【0194】
前記電子輸送領域(例えば、前記電子輸送領域のうち電子輸送層)は、前述の物質以外に、金属含有物質をさらに含んでもよい。
【0195】
前記金属含有物質は、アルカリ金属錯体及びアルカリ土類金属錯体のうちから選択された少なくとも一つを含んでもよい。前記アルカリ金属錯体の金属イオンは、Liイオン、Naイオン、Kイオン、Rbイオン及びCsイオンのうちからも選択され、前記アルカリ土類金属錯体の金属イオンは、Beイオン、Mgイオン、Caイオン、Srイオン及びBaイオンのうちからも選択される。前記アルカリ金属錯体及びアルカリ土類金属錯体の金属イオンに配位されたリガンドは、互いに独立して、ヒドロキシキノリン、ヒドロキシイソキノリン、ヒドロキシベンゾキノリン、ヒドロキシアクリジン、ヒドロキシフェナントリジン、ヒドロキシフェニルオキサゾール、ヒドロキシフェニルチアゾール、ヒドロキシジフェニルオキサジアゾール、ヒドロキシジフェニルチアジアゾール、ヒドロキシフェニルピリジン、ヒドロキシフェニルベンゾイミダゾール、ヒドロキシフェニルベンゾチアゾール、ビピリジン、フェナントロリン及びシクロペンタジエンのうちからも選択されるが、それらに限定されるものではない。
【0196】
例えば、前記金属含有物質は、Li錯体を含んでもよい。前記Li錯体は、例えば、下記化合物ET-D1(リチウムキノレート、LiQ)またはET-D2を含んでもよい。
【0197】
【0198】
前記電子輸送領域は、第2電極190からの電子注入を容易にする電子注入層を含んでもよい。前記電子注入層は、前記第2電極190と直接(directly)接触することができる。
【0199】
前記電子注入層は、i)単一物質からなる単一層からなる単層構造、ii)複数の互いに異なる物質からなる単一層からなる単層構造、またはiii)複数の互いに異なる物質からなる複数の層を有する多層構造を有することができる。
【0200】
前記電子注入層は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、希土類金属化合物、アルカリ金属錯体、アルカリ土類金属錯体、希土類金属錯体、またはそれらのうち任意の組み合わせを含んでもよい。
【0201】
前記アルカリ金属は、Li、Na、K、Rb及びCsのうちからも選択される。一実施形態によれば、前記アルカリ金属は、Li、NaまたはCsでもある。他の実施形態によれば、前記アルカリ金属は、LiまたはCsでもあるが、それらに限定されるものではない。
【0202】
前記アルカリ土類金属は、Mg、Ca、Sr、及びBaのうちからも選択される。
【0203】
前記希土類金属は、Sc、Y、Ce、Tb、Yb及びGdのうちからも選択される。
【0204】
前記アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物及び前記希土類金属化合物は、前記アルカリ金属、前記アルカリ土類金属及び希土類金属の酸化物及びハロゲン化物(例えば、フッ化物、塩化物、臭化物、ヨード化物など)のうちからも選択される。
【0205】
前記アルカリ金属化合物は、Li2O、Cs2O、K2Oのようなアルカリ金属酸化物、及びLiF、NaF、CsF、KF、LiI、NaI、CsI、KIのようなアルカリ金属ハロゲン化物のうちからも選択される。一実施形態によれば、前記アルカリ金属化合物は、LiF、Li2O、NaF、LiI、NaI、CsI、KIのうちからも選択されるが、それらに限定されるものではない。
【0206】
前記アルカリ土類金属化合物は、BaO、SrO、CaO、BaxSr1-xO(0<x<1)、BaxCa1-xO(0<x<1)のようなアルカリ土類金属化合物のうちからも選択される。一実施形態によれば、前記アルカリ土類金属化合物は、BaO、SrO及びCaOのうちからも選択されるが、それらに限定されるものではない。
【0207】
前記希土類金属化合物は、YbF3、ScF3、ScO3、Y2O3、Ce2O3、GdF3及びTbF3のうちからも選択される。一実施形態によれば、前記希土類金属化合物は、YbF3、ScF3、TbF3、YbI3、ScI3、TbI3のうちからも選択されるが、それらに限定されるものではない。
【0208】
前記アルカリ金属錯体、アルカリ土類金属錯体及び希土類金属錯体は、前述のアルカリ金属、アルカリ土類金属及び希土類金属のイオンを含み、前記アルカリ金属錯体、アルカリ土類金属錯体及び希土類金属錯体の金属イオンに配位されたリガンドは、互いに独立して、ヒドロキシキノリン、ヒドロキシイソキノリン、ヒドロキシベンゾキノリン、ヒドロキシアクリジン、ヒドロキシフェナントリジン、ヒドロキシフェニルオキサゾール、ヒドロキシフェニルチアゾール、ヒドロキシジフェニルオキサジアゾール、ヒドロキシジフェニルチアジアゾール、ヒドロキシフェニルピリジン、ヒドロキシフェニルベンゾイミダゾール、ヒドロキシフェニルベンゾチアゾール、ビピリジン、フェナントロリン及びシクロペンタジエンのうちからも選択されるが、それらに限定されるものではない。
【0209】
前記電子注入層は、前述のアルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、希土類金属化合物、アルカリ金属錯体、アルカリ土類金属錯体、希土類金属錯体、またはそれらのうち任意の組み合わせだけからなるか、あるいは前記有機物をさらに含んでもよい。前記電子注入層が有機物をさらに含む場合、前記アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、希土類金属化合物、アルカリ金属錯体、アルカリ土類金属錯体、希土類金属錯体、またはそれらのうち任意の組み合わせは、前記有機物からなるマトリックスに均一または不均一にも分散している。
【0210】
前記電子注入層の厚みは、約0.1nmないし約10nm、約0.3nmないし約9nmでもある。前記電子注入層の厚みが前述の範囲を満足する場合、実質的な駆動電圧の上昇なしに、満足すべき電子注入特性を得ることができる。
【0211】
[第2電極190]
前述の有機層150上には、第2電極190が配置されている。前記第2電極190は、電子注入電極であるカソード(cathode)でもあるが、このとき、前記第2電極190用物質としては、低い仕事関数を有する金属、合金、電気伝導性化合物、及びそれらの組み合わせ(combination)を使用することができる。
【0212】
前記第2電極190は、リチウム(Li)、銀(Ag)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、アルミニウム-リチウム(Al-Li)、カルシウム(Ca)、マグネシウム-インジウム(Mg-In)、マグネシウム-銀(Mg-Ag)、ITO(indium tin oxide)及びIZO(indium zinc oxide)のうちから選択された少なくとも一つを含んでもよいが、それらに限定されるものではない。前記第2電極190は、透過型電極、半透過型電極または反射型電極でもある。
【0213】
前記第2電極190は、単一層である単層構造、または複数の層を有する多層構造を有することができる。
【0214】
[
図2ないし
図4に係わる説明]
一方、
図2の有機発光素子20は、第1キャッピング層210、第1電極110、有機層150及び第2電極190が順に積層された構造を有し、
図3の有機発光素子30は、第1電極110、有機層150、第2電極190及び第2キャッピング層220が順に積層された構造を有し、
図4の有機発光素子40は、第1キャッピング層210、第1電極110、有機層150、第2電極190及び第2キャッピング層220が順に積層された構造を有する。
【0215】
図2ないし
図4において、第1電極110、有機層150及び第2電極190に係わる説明は、
図1に係わる説明を参照する。
【0216】
有機発光素子20,40の有機層150において、発光層で生成された光は、半透過型電極または透過型電極である第1電極110、及び第1キャッピング層210を経て、外部で取り出され、有機発光素子30,40の有機層150において、発光層で生成された光は、半透過型電極または透過型電極である第2電極190、及び第2キャッピング層220を経て、外部で取り出される。
【0217】
前記第1キャッピング層210及び第2キャッピング層220は、補強干渉の原理により、外部発光効率を向上させる役割を行う。
【0218】
前記第1キャッピング層210及び第2キャッピング層220は、互いに独立して、有機物からなる有機キャッピング層、無機物からなる無機キャッピング層、または有機物及び無機物を含む複合キャッピング層でもある。
【0219】
前記第1キャッピング層210及び第2キャッピング層220において少なくとも1層は、互いに独立して、炭素環式化合物、ヘテロ環式化合物、アミン系化合物、ポルフィン誘導体(porphine derivatives)、フタロシアニン誘導体(phthalocyanine derivatives)、ナフタロシアニン誘導体(naphthalocyanine derivatives)、アルカリ金属錯体及びアルカリ土類金属錯体のうちから選択された少なくとも1つの物質を含んでもよい。前記炭素環式化合物、ヘテロ環式化合物及びアミン系化合物は、選択的に、O、N、S、Se、Si、F、Cl、Br及びIのうちから選択された少なくとも1つの元素を含む置換基で置換されてもよい。一実施形態によれば、前記第1キャッピング層210及び第2キャッピング層220において少なくとも1層は、互いに独立して、アミン系化合物を含んでもよい。
【0220】
他の実施形態によれば、前記第1キャッピング層210及び第2キャッピング層220において少なくとも1層は、互いに独立して、前記化学式21で表示される化合物、または前記化学式22で表示される化合物を含んでもよい。
【0221】
さらに他の実施形態によれば、前記第1キャッピング層210及び第2キャッピング層220において少なくとも1層は、互いに独立して、前記化合物HT28ないしHT33、及び下記化合物CP1ないしCP5のうちから選択された化合物を含んでもよいが、それらに限定されるものではない。
【0222】
【0223】
以上、前記有機発光素子について、
図1ないし4を参照して説明したが、それらに限定されるものではない。
【0224】
前記正孔輸送領域に含まれた各層、発光層及び電子輸送領域に含まれた各層は、それぞれ、真空蒸着法、スピンコーティング法、キャスト法、LB(Langmuir-Blodgett)法、インクジェットプリンティング法、レーザプリンティング法、レーザ熱転写法(LITI:laser induced thermal imaging)のような多様な方法を利用して、所定領域に形成される。
【0225】
真空蒸着法によって、前記正孔輸送領域に含まれた各層、発光層及び電子輸送領域に含まれた各層をそれぞれ形成する場合、蒸着条件は、例えば、約100ないし約500℃の蒸着温度、約10-8ないし約10-3torrの真空度、及び約0.01ないし約10nm/secの蒸着速度範囲内で、形成しようとする層に含まれる材料、及び形成しようとする層の構造を考慮して選択される。
【0226】
スピンコーティング法によって、前記正孔輸送領域に含まれた各層、発光層及び電子輸送領域に含まれた各層をそれぞれ形成する場合、コーティング条件は、例えば、約2,000rpmないし約5,000rpmの基板回転数内、及び約80℃ないし200℃の熱処理温度範囲内で、形成しようとする層に含まれる材料、及び形成しようとする層の構造を考慮して選択される。
【0227】
[置換基の一般的な定義]
本明細書においてC1-C60アルキル基は、炭素数1ないし60の線状または分枝状の脂肪族炭化水素一価(monovalent)基を意味し、具体的な例には、メチル基、エチル基、プロピル記、イソブチル基、sec-ブチル基、ter-ブチル基、ペンチル基、iso-アミル基、ヘキシル基などが含まれる。本明細書においてC1-C60アルキレン基は、前記C1-C60アルキル基と同一構造を有する二価(divalent)基を意味する。
【0228】
本明細書においてC2-C60アルケニル基は、前記C2-C60アルキル基の中間または末端に、1以上の炭素二重結合を含む炭化水素基を意味し、その具体的な例には、エテニル基、プロペニル基、ブテニル基などが含まれる。本明細書においてC2-C60アルケニレン基は、前記C2-C60アルケニル基と同一構造を有する二価基を意味する。
【0229】
本明細書においてC2-C60アルキニル基は、前記C2-C60アルキル基の中間または末端に、1以上の炭素三重結合を含む炭化水素基を意味し、その具体的な例には、エチニル基、プロピニル基などが含まれる。本明細書においてC2-C60アルキニレン基は、前記C2-C60アルキニル基と同一構造を有する二価基を意味する。
【0230】
本明細書においてC1-C60アルコキシ基は、-OA101(ここで、A101は、前記C1-C60アルキル基である)の化学式を有する一価基を意味し、その具体的な例には、メトキシ基、エトキシ基、イソプロピルオキシ基などが含まれる。
【0231】
本明細書においてC3-C10シクロアルキル基は、炭素数3ないし10の一価飽和炭化水素単環式基を意味し、その具体例には、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基などが含まれる。本明細書においてC3-C10シクロアルキレン基は、前記C3-C10シクロアルキル基と同一構造を有する二価基を意味する。
【0232】
本明細書においてC1-C10ヘテロシクロアルキル基は、N、O、Si、P及びSのうちから選択された少なくとも1つのヘテロ原子を環形成原子として含む炭素数1ないし10の一価単環式基を意味し、その具体例には、1,2,3,4-オキサトリアゾリジニル基(1, 2, 3, 4-oxatriazolidinyl)、テトラヒドロフラニル基(tetrahydrofuranyl)、テトラヒドロチオフェニル基などが含まれる。本明細書においてC1-C10ヘテロシクロアルキレン基は、前記C1-C10ヘテロシクロアルキル基と同一構造を有する二価基を意味する。
【0233】
本明細書においてC3-C10シクロアルケニル基は、炭素数3ないし10の一価単環式基であり、環内に少なくとも1つの二重結合を有するが、芳香族性(aromaticity)を有さない基を意味し、その具体例には、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、シクロヘプテニル基などが含まれる。本明細書においてC3-C10シクロアルケニレン基は、前記C3-C10シクロアルケニル基と同一構造を有する二価基を意味する。
【0234】
本明細書においてC1-C10ヘテロシクロアルケニル基は、N、O、Si、P及びSのうちから選択された少なくとも1つのヘテロ原子を環形成原子として含む炭素数1ないし10の一価単環式基であり、環内に少なくとも1つの二重結合を有する。前記C1-C10ヘテロシクロアルケニル基の具体例には、4,5-ジヒドロ-1,2,3,4-オキサトリアゾリル基、2,3-ジヒドロフラニル基、2,3-ジヒドロチオフェニル基などが含まれる。本明細書においてC1-C10ヘテロシクロアルケニレン基は、前記C1-C10ヘテロシクロアルケニル基と同一構造を有する二価基を意味する。
【0235】
本明細書においてC6-C60アリール基は、炭素数6ないし60個の炭素環式芳香族系を有する一価基を意味し、C6-C60アリーレン基は、炭素数6ないし60個の炭素環式芳香族系を有する二価基を意味する。前記C6-C60アリール基の具体例には、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、フェナントレニル基、ピレニル基、クリセニル基などが含まれる。前記C6-C60アリール基及びC6-C60アリーレン基が2以上の環を含む場合、前記2以上の環は、互いに縮合される。
【0236】
本明細書においてC1-C60ヘテロアリール基は、N、O、Si、P及びSのうちから選択された少なくとも1つのヘテロ原子を環形成原子として含み、炭素数1ないし60個のヘテロ環式芳香族系を有する一価基を意味し、C1-C60ヘテロアリーレン基は、N、O、Si、P及びSのうちから選択された少なくとも1つのヘテロ原子を環形成原子として含み、炭素数1ないし60個のヘテロ環式芳香族系を有する二価基を意味する。前記C1-C60ヘテロアリール基の具体例には、ピリジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基などが含まれる。前記C1-C60ヘテロアリール基及びC1-C60ヘテロアリーレン基が2以上の環を含む場合、2以上の環は、互いに縮合される。
本明細書においてC6-C60アリールオキシ基は、-OA102(ここで、A102は、前記C6-C60アリール基である)を示し、前記C6-C60アリールチオ基は、-SA103(ここで、A103は、前記C6-C60アリール基である)を示す。
【0237】
本明細書において一価非芳香族縮合多環基(non-aromatic condensed polycyclic group)は、2以上の環が互いに縮合されており、環形成原子として炭素のみを含み、分子全体が非芳香族性(non-aromaticity)を有する一価基(例えば、炭素数8ないし60である)を意味する。前記一価非芳香族縮合多環基の具体例には、フルオレニル基などが含まれる。本明細書において二価非芳香族縮合多環基は、前記一価非芳香族縮合多環基と同一構造を有する二価基を意味する。
【0238】
本明細書において一価非芳香族ヘテロ縮合多環基(non-aromatic condensed heteropolycyclic group)は、2以上の環が互いに縮合されており、環形成原子として炭素以外に、N、O、Si、P及びSのうちから選択された少なくとも1つのヘテロ原子を含み、分子全体が非芳香族性を有する一価基(例えば、炭素数1ないし60である)を意味する。前記一価非芳香族ヘテロ縮合多環基の具体例には、カルバゾリル基などが含まれる。本明細書において二価非芳香族ヘテロ縮合多環基は、前記一価非芳香族ヘテロ縮合多環基と同一構造を有する二価基を意味する。
【0239】
本明細書においてC5-C60炭素環式基とは、環形成原子として炭素のみを含む炭素数5ないし60の単環式基または多環式基を意味する。前記C5-C60炭素環式基は、芳香族炭素環式基または非芳香族炭素環式基でもある。前記C5-C60炭素環式基は、ベンゼンのような環、フェニル基のような一価基、またはフェニレン基のような二価基でもある。または、前記C5-C60炭素環式基に連結された置換基の個数により、前記C5-C60炭素環式基は、三価基または四価基でもあるというように、多様な変形が可能である。
【0240】
本明細書においてC1-C60ヘテロ環式基とは、前記C5-C60炭素環式基と同一構造を有するが、環形成原子として、炭素(炭素数は、1ないし60でもある)以外に、N、O、Si、P及びSのうちから選択された少なくとも1つのヘテロ原子を含む基を意味する。
【0241】
本明細書において、前記置換されたC5-C60炭素環式基、置換されたC1-C60ヘテロ環式基、置換されたC3-C10シクロアルキレン基、置換されたC1-C10ヘテロシクロアルキレン基、置換されたC3-C10シクロアルケニレン基、置換されたC1-C10ヘテロシクロアルケニレン基、置換されたC6-C60アリーレン基、置換されたC1-C60ヘテロアリーレン基、置換された二価非芳香族縮合多環基、置換された二価非芳香族ヘテロ縮合多環基、置換されたC1-C60アルキル基、置換されたC2-C60アルケニル基、置換されたC2-C60アルキニル基、置換されたC1-C60アルコキシ基、置換されたC3-C10シクロアルキル基、置換されたC1-C10ヘテロシクロアルキル基、置換されたC3-C10シクロアルケニル基、置換されたC1-C10ヘテロシクロアルケニル基、置換されたC6-C60アリール基、置換されたC6-C60アリールオキシ基、置換されたC6-C60アリールチオ基、置換されたC1-C60ヘテロアリール基、置換された一価非芳香族縮合多環基、及び置換された一価非芳香族ヘテロ縮合多環基の置換基のうち少なくとも一つは、
重水素(-D)、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C1-C60アルキル基、C2-C60アルケニル基、C2-C60アルキニル基及びC1-C60アルコキシ基;
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C3-C10シクロアルキル基、C1-C10ヘテロシクロアルキル基、C3-C10シクロアルケニル基、C1-C10ヘテロシクロアルケニル基、C6-C60アリール基、C6-C60アリールオキシ基、C6-C60アリールチオ基、C1-C60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基、一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、-Si(Q11)(Q12)(Q13)、-N(Q11)(Q12)、-B(Q11)(Q12)、-C(=O)(Q11)、-S(=O)2(Q11)及び-P(=O)(Q11)(Q12)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、C1-C60アルキル基、C2-C60アルケニル基、C2-C60アルキニル基及びC1-C60アルコキシ基;
C3-C10シクロアルキル基、C1-C10ヘテロシクロアルキル基、C3-C10シクロアルケニル基、C1-C10ヘテロシクロアルケニル基、C6-C60アリール基、C6-C60アリールオキシ基、C6-C60アリールチオ基、C1-C60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基及び一価非芳香族ヘテロ縮合多環基;
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C1-C60アルキル基、C2-C60アルケニル基、C2-C60アルキニル基、C1-C60アルコキシ基、C3-C10シクロアルキル基、C1-C10ヘテロシクロアルキル基、C3-C10シクロアルケニル基、C1-C10ヘテロシクロアルケニル基、C6-C60アリール基、C6-C60アリールオキシ基、C6-C60アリールチオ基、C1-C60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基、一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、-Si(Q21)(Q22)(Q23)、-N(Q21)(Q22)、-B(Q21)(Q22)、-C(=O)(Q21)、-S(=O)2(Q21)及び-P(=O)(Q21)(Q22)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、C3-C10シクロアルキル基、C1-C10ヘテロシクロアルキル基、C3-C10シクロアルケニル基、C1-C10ヘテロシクロアルケニル基、C6-C60アリール基、C6-C60アリールオキシ基、C6-C60アリールチオ基、C1-C60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基及び一価非芳香族ヘテロ縮合多環基;並びに
-Si(Q31)(Q32)(Q33)、-N(Q31)(Q32)、-B(Q31)(Q32)、-C(=O)(Q31)、-S(=O)2(Q31)及び-P(=O)(Q31)(Q32);のうちから選択され、
前記Q11ないしQ13、Q21ないしQ23、及びQ31ないしQ33は、互いに独立して、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C1-C60アルキル基、C2-C60アルケニル基、C2-C60アルキニル基、C1-C60アルコキシ基、C3-C10シクロアルキル基、C1-C10ヘテロシクロアルキル基、C3-C10シクロアルケニル基、C1-C10ヘテロシクロアルケニル基、C6-C60アリール基、C1-C60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基、一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、ビフェニル基及びターフェニル基のうちからも選択される。
【0242】
本明細書において「Ph」は、フェニル基を意味し、「Me」は、メチル基を意味し、「Et」は、エチル基を意味し、「ter-Bu」または「But」は、tert-ブチル基を意味し、「OMe」は、メトキシ基を意味する。
【0243】
本明細書において「ビフェニル基」は、「フェニル基で置換されたフェニル基」を意味する。前記「ビフェニル基」は、置換基が「C6-C60アリール基」である「置換されたフェニル基」に属する。
【0244】
本明細書において「ターフェニル基」は、「ビフェニル基で置換されたフェニル基」を意味する。前記「ターフェニル基」は、置換基が「C6-C60アリール基で置換されたC6-C60アリール基」である「置換されたフェニル基」に属する。
【0245】
本明細書において、*及び*’は、他の定義がない限り、当該化学式において、隣接原子との結合サイトを意味する。
【0246】
以下、合成例及び実施例を挙げ、本発明の一実施形態による化合物及び有機発光素子についてさらに具体的に説明する。下記合成例において、「Aの代わりにBを使用した」という表現において、Aのモル当量とBのモル当量は、互いに同一である。
【実施例】
【0247】
合成例1:化合物2の合成
【0248】
【0249】
中間体I-1の合成
9-ブロモフェナントレン2.60g(10mmol)をテトラヒドロフラン(THF)30mLに溶かした後、-78℃でn-ブチルリチウム4mL(ヘキサン中で2.5M)を添加した。1時間後、同温度で、2-イソプロポキシ-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン2.0mL(10mmol)を添加した。室温で5時間撹拌した後、水を添加してジエチルエーテル(30mL)で3回洗浄した。洗浄されたジエチルエーテル層をMgSO4で乾燥させた後、減圧乾燥させて生成物を得た後、シリカゲルカラムクロマトグラフィで分離精製し、中間体I-1 2.34g(収率77%)を得た。生成された化合物は、LC-MS(liquid chromatography-mass spectrometry)によって確認した。
C20H21BO2:M+1 304.2
【0250】
中間体I-2の合成
中間体I-1 3.04g(10.0mmol)、1,4-ジブロモ-2-ニトロベンゼン2.80g(10.0mmol)、Pd(PPh3)4 0.58g(0.50mmol)、テトラブチルアンモニウムブロミド(TBAB)0.16g(0.5mmol)及びNa2CO3 3.18g(30.0mmol)を、トルエン/エタノール/H2O(3/3/1)混合溶液60mLに溶かした後、80℃で16時間撹拌した。反応溶液を常温に冷却させた後、水60mLとジエチルエーテル60mLとで3回抽出した。そこから得た有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を蒸発させて得られた残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィで分離精製し、中間体I-2 3.03g(収率80%)を得た。生成された化合物は、LC-MSで確認した。
C20H12BrNO2:M+1 377.0
【0251】
中間体I-3の合成
中間体I-2 3.78g(10.0mmol)、スズ3.56g(30mmol)及び塩酸5mL(50mmol、36.5%濃度)をエチルアルコール60mLに溶かした後、100℃で8時間撹拌した。反応溶液を常温に冷却させた後、減圧フィルタして得た濾過液に、水酸化ナトリウム3gを10mLの水に溶かして得られた水溶液を添加した後、水60mLとジクロロメタン60mLとで3回抽出した。そこから得た有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を蒸発させて得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィで分離精製し、中間体I-3 3.17g(収率91%)を得た。生成された化合物は、LC-MSで確認した。
C20H14BrN:M+1 347.0
【0252】
中間体I-4の合成
中間体I-3 3.48g(10mmol)と4-フルオロベンズアルデヒド2.48g(20mmol)とをトリフルオロ酢酸10mLに溶かした後、シールチューブで130℃で3日間撹拌した。反応溶液を常温に冷却させた後、NaHCO3でクエンチ(quenching)した後、水60mLとジクロロメタン60mLとで3回抽出した。そこから得た有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を蒸発させて得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィで分離精製し、中間体I-4 2.71g(収率60%)を得た。生成された化合物は、LC-MSで確認した。
C27H15BrFN:M+1 451.0
【0253】
中間体I-5の合成
9-ブロモフェナントレンの代わりに、中間体I-4を使用したという点を除いては、前記中間体I-1の合成方法と同一方法を利用して、中間体I-5 3.80g(収率76%)を得た。生成された化合物は、LC-MSによって確認した。
C33H27BFNO2:M+1 499.2
【0254】
中間体I-6の合成
中間体I-1の代わりに、中間体I-5を使用し、1,4-ジブロモ-2-ニトロベンゼンの代わりに、1-ブロモ-4-ヨードベンゼンを使用したという点を除いては、前記中間体I-2の合成方法と同一方法を利用し、中間体I-6 3.80g(収率72%)を得た。生成された化合物は、LC-MSによって確認した。
C33H19BrFN:M+1 527.1
【0255】
中間体I-7の合成
9-ブロモフェナントレンの代わりに、中間体I-6を使用したという点を除いては、前記中間体I-1の合成方法と同一方法を利用し、中間体I-7 4.03g(収率70%)を得た。生成された化合物は、LC-MSによって確認した。
C39H31BFNO2:M+1 575.2
【0256】
化合物2の合成
中間体I-7 5.75g(10mmol)、3,3’-(5-ブロモ-1,3-フェニレン)ジピリジン3.11g(10mmol)、Pd(PPh3)4(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム)0.58g(0.5mmol)、及びK2CO3 4.14g30mmol)を、THF/H2O(2/1体積比)混合溶液60mLに溶かした後、80℃で16時間撹拌した。前記反応溶液を室温に冷やした後、水40mLを加え、エチルエーテル50mLで3回抽出した。集められた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を蒸発させて得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィで分離精製し、化合物2 4.21g(収率62%)を得た。生成された化合物は、MS/FAB(fast atom bombardment)と1H NMR(nuclear magnetic resonance)によって確認した。
C49H30FN3 cal.679.24、found 679.25
【0257】
合成例2:化合物12の合成
【0258】
【化57】
3,3’-(5-ブロモ-1,3-フェニレン)ジピリジンの代わりに、2-クロロ-4,6-ジフェニルピリミジンを使用したという点を除いては、前記化合物2の合成方法と同一方法を利用し、化合物12 4.21g(収率62%)を得た。生成された化合物は、MS/FABと
1H NMRとによって確認した。
C
49H
30FN
3 cal.679.24、found 679.25
【0259】
合成例3:化合物13の合成
【0260】
【0261】
中間体I-8の合成
1-ブロモ-4-ヨードベンゼンの代わりに、1-ブロモ-3-ヨードベンゼンを使用したという点を除いては、前記中間体I-6の合成方法と同一方法を利用し、中間体I-8 3.80g(収率72%)を得た。生成された化合物は、LC-MSによって確認した。
C33H19BrFN:M+1 527.1
【0262】
中間体I-9の合成
中間体I-6の代わりに、中間体I-8を使用したという点を除いては、前記中間体I-7の合成方法と同一方法を利用し、中間体I-9 4.55g(収率79%)を得た。生成された化合物は、LC-MSによって確認した。
C39H31BFNO2:M+1 575.2
【0263】
化合物13の合成
中間体I-7の代わりに、中間体I-9を使用し、3,3’-(5-ブロモ-1,3-フェニレン)ジピリジンの代わりに、2-クロロ-4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジンを使用したという点を除いては、前記化合物2の合成方法と同一方法を利用し、化合物13 4.56g(収率67%)を得た。生成された化合物は、MS/FABと1H NMRとによって確認した。
C48H29FN4 cal.680.24、found 680.23
【0264】
合成例4:化合物15の合成
【0265】
【0266】
3,3’-(5-ブロモ-1,3-フェニレン)ジピリジンの代わりに、2-クロロ-4,6-ビス(4-フルオロフェニル)-1,3,5-トリアジンを使用したという点を除いては、前記化合物13の合成方法と同一方法を利用し、化合物15 5.02g(収率70%)を得た。生成された化合物は、MS/FABと1H NMRとによって確認した。
C48H27F3N4 cal.716.22、found 716.21
【0267】
合成例5:化合物17の合成
【0268】
【0269】
3,3’-(5-ブロモ-1,3-フェニレン)ジピリジンの代わりに、2-3-ブロモフェニル)-4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジンを使用したという点を除いては、前記化合物13の合成方法と同一方法を利用し、化合物17 5.22g(収率69%)を得た。生成された化合物は、MS/FABと1H NMRとによって確認した。
C54H33FN4 cal.756.27、found 756.28
【0270】
合成例6:化合物19の合成
【0271】
【0272】
3,3’-(5-ブロモ-1,3-フェニレン)ジピリジンの代わりに、2-3-ブロモフェニル)-4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジンを使用したという点を除いては、前記化合物2の合成方法と同一方法を利用し、化合物19 4.92g(収率65%)を得た。生成された化合物は、MS/FABと1H NMRとによって確認した。
C54H33FN4 cal.756.27、found 756.26
【0273】
合成例7:化合物22の合成
【0274】
【0275】
中間体I-4 4.52g(10mmol)をTHF 50mLに溶かした後、-78℃でn-ブチルリチウム4mL(ヘキサン中で2.5M)を添加した。1時間後、同温度で、ジメシチルフルオロボラン(dimesitylboron fluoride)2.95g(10mmol)を添加した。室温で12時間撹拌した後、水を添加し、酢酸エチル(30mL)で3回洗浄した。洗浄に用いた酢酸エチル層をMgSO4で乾燥させた後、減圧乾燥させて生成物を得た後、シリカゲルカラムクロマトグラフィで分離精製し、化合物22 5.02g(収率72%)得た。生成された化合物は、MS/FABと1H NMRとによって確認した。
C51H41BFN cal.697.33、found 697.32
【0276】
合成例8:化合物24の合成
【0277】
【0278】
中間体I-4 4.52g(10mmol)をTHF 100mLに溶かした後、-78℃でn-ブチルリチウム4mL(ヘキサン中で2.5M)を添加した。1時間後、クロロジフェニルホスフィン2.20g(10mmol)を徐々に滴加した後、3時間撹拌し、反応混合物を常温に上げた後、水を添加し、酢酸エチル(30mL)で3回洗浄した。洗浄に用いた酢酸エチル層をMgSO4で乾燥させた後、減圧乾燥させて中間体を得た。中間体をジクロロメタン40mLに溶かした後、過酸化水素水(4mL)を添加した後、常温で20時間撹拌した。水20mLを加え、ジクロロメタン20mLで3回抽出した。集められた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を蒸発させて得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィで分離精製し、化合物24 4.70g(収率82%)を得た。生成された化合物は、MS/FABと1H NMRとによって確認した。
C39H25FNOP cal.573.17、found 573.18
【0279】
合成例9:化合物29の合成
【0280】
【0281】
中間体I-7の代わりに、中間体I-5を使用し、3,3’-(5-ブロモ-1,3-フェニレン)ジピリジンの代わりに、9-ブロモ-10-3,5-ジフルオロフェニル)アントラセンを使用したという点を除いては、前記化合物2の合成方法と同一方法を利用し、化合物29 4.17g(収率63%)を得た。生成された化合物は、MS/FABと1H NMRとによって確認した。
C47H26F3N cal.661.20、found 661.21
【0282】
合成例10:化合物32の合成
【0283】
【0284】
中間体I-7の代わりに、中間体I-5を使用し、3,3’-(5-ブロモ-1,3-フェニレン)ジピリジンの代わりに、9-ブロモ-10-(ナフタレン-2-イル)アントラセンを使用したという点を除いては、前記化合物2の合成方法と同一方法を利用し、化合物32 4.53g(収率67%)を得た。生成された化合物は、MS/FABと1H NMRとによって確認した。
C51H30FN cal.675.24、found 675.25
【0285】
合成例11:化合物48の合成
【0286】
【0287】
中間体I-10の合成
4-フルオロベンズアルデヒドの代わりに、3,5-ジフルオロベンズアルデヒドを使用したという点を除いては、前記中間体I-4の合成方法と同一方法を利用し、中間体I-10 3.81g(収率81%)を得た。生成された化合物は、LC-MSによって確認した。
C27H14BrF2N:M+1 469.1
【0288】
中間体I-11の合成
中間体I-4の代わりに、中間体I-10を使用したという点を除いては、前記中間体I-5の合成方法と同一方法を利用し、中間体I-11 4.45g(収率86%)を得た。生成された化合物は、LC-MSを介して確認した。
C33H26BF2NO2:M+1 517.2
【0289】
化合物48の合成
中間体I-5の代わりに、中間体I-11を使用し、3,3’-(5-ブロモ-1,3-フェニレン)ジピリジンの代わりに、9-ブロモ-10-フェニルアントラセンを使用したという点を除いては、前記化合物2の合成方法と同一方法を利用し、化合物48 4.70g(収率73%)を得た。生成された化合物は、MS/FABと1H NMRによって確認した。
C47H27F2N cal.643.21、found 643.22
【0290】
合成例12:化合物60の合成
【0291】
【0292】
中間体I-12の合成において、4-フルオロベンズアルデヒドの代わりに、4’-フルオロ-[1,1’-ビフェニル]-4-カルバルデヒドを使用したという点を除いては、前記化合物12の合成方法と同一方法を利用し、化合物60 5.67g(収率75%)を得た。生成された化合物は、MS/FABと1H NMRとによって確認した。
C55H34FN3 cal.755.27、found 755.26
【0293】
合成例13:化合物72の合成
【0294】
【0295】
中間体I-2の合成において、1,4-ジブロモ-2-ニトロベンゼンの代わりに、1,3-ジブロモ-2-ニトロベンゼンを使用し、中間体I-7の合成において、1,4-ジブロモベンゼンの代わりに、1,3-ジブロモベンゼンを使用したという点を除いては、前記化合物12の合成方法と同一方法を利用し、化合物72 4.96g(収率73%)を得た。生成された化合物は、MS/FABと1H NMRによって確認した。
C49H30FN3 cal.679.24、found 679.23
【0296】
合成例14:化合物77の合成
【0297】
【0298】
中間体I-2の合成において、1,4-ジブロモ-2-ニトロベンゼンの代わりに、2,4-ジブロモ-1-ニトロベンゼンを使用し、中間体I-7の合成において、1,4-ジブロモベンゼンの代わりに、1,3-ジブロモベンゼンを使用したという点を除いては、前記化合物12の合成方法と同一方法を利用し、化合物77 4.90g(収率72%)を得た。生成された化合物は、MS/FABと1H NMRとを介して確認した。
C48H29FN4 cal.680.24、found 680.25
【0299】
下記表1、2に、合成された化合物の1H NMR及びMS/FABを示した。表1、2に示した化合物以外の他の化合物も、前述の合成経路及び原料物質を参照し、当該技術分野の当業者であるならば、その合成方法を容易に認識することができるであろう。
【0300】
【0301】
【0302】
前記合成例1ないし14によって合成された化合物以外の他の化合物も、前述の合成経路及び原料物質を参照し、当該技術分野の当業者であるならば、その合成方法を容易に認識することができるであろう。
【0303】
実施例1
アノードは、コーニング(Corning)15Ω/cm2(120nm)ITOガラス基板を50mmx50mmx0.7mmのサイズに切り、イソプロピルアルコールと純水とを利用し、各5分間超音波洗浄した後、30分間紫外線を照射し、オゾンに露出させて洗浄し、真空蒸着装置に前記ガラス基板を設けた。
【0304】
前記基板上に、まず正孔注入層として、公知の物質である2-TNATAを真空蒸着し、60nm厚に形成した後、続けて、正孔輸送性化合物として、公知の物質である4,4’-ビス[N-(1-ナフチル)-N-フェニルアミノ-]ビフェニル(NPB)を30nm厚に真空蒸着して正孔輸送層を形成した。
【0305】
【0306】
前記正孔輸送層上に、公知の青色蛍光ホストで化合物である9,10-ジ-ナフタレン-2-イル-アントラセン(ADN)を使用し、青色蛍光ドーパントとして、公知の化合物である4,4’-ビス[2-(4-(N,N-ジフェニルアミノ)フェニル)ビニル]ビフェニル(DPAVBi)を、重量比98:2で同時蒸着し、30nm厚に発光層を形成した。
【0307】
続けて、前記発光層上に、電子輸送層として、本発明の化合物2を30nm厚に蒸着した後、該電子輸送層上に、ハロゲン化アルカリ金属であるLiFを電子注入層として、1nm厚に蒸着し、Alを300nm(陰極電極)の厚みに真空蒸着し、LiF/Al電極を形成することにより、有機電界発光素子を製造した。
【0308】
実施例2
電子輸送層の形成時、前記化合物2の代わりに、化合物12を利用したことを除いては、実施例1と同一に行い、有機EL素子を製作した。
【0309】
実施例3
電子輸送層の形成時、前記化合物2の代わりに、化合物13を利用したことを除いては、実施例1と同一に行い、有機EL素子を製作した。
【0310】
実施例4
電子輸送層の形成時、前記化合物2の代わりに、化合物15を利用したことを除いては、実施例1と同一に行い、有機EL素子を製作した。
【0311】
実施例5
電子輸送層の形成時、前記化合物2の代わりに、化合物17を利用したことを除いては、実施例1と同一に行い、有機EL素子を製作した。
【0312】
実施例6
電子輸送層の形成時、前記化合物2の代わりに、化合物19を利用したことを除いては、実施例1と同一に行い、有機EL素子を製作した。
【0313】
実施例7
電子輸送層の形成時、前記化合物2の代わりに、化合物22を利用したことを除いては、実施例1と同一に行い、有機EL素子を製作した。
【0314】
実施例8
電子輸送層の形成時、前記化合物2の代わりに、化合物24を利用したことを除いては、実施例1と同一に行い、有機EL素子を製作した。
【0315】
実施例9
電子輸送層の形成時、前記化合物2の代わりに、化合物29を利用したことを除いては、実施例1と同一に行い、有機EL素子を製作した。
【0316】
実施例10
電子輸送層の形成時、前記化合物2の代わりに、化合物32を利用したことを除いては、実施例1と同一に行い、有機EL素子を製作した。
【0317】
実施例11
電子輸送層の形成時、前記化合物2の代わりに、化合物48を利用したことを除いては、実施例1と同一に行い、有機EL素子を製作した。
【0318】
実施例12
電子輸送層の形成時、前記化合物2の代わりに、化合物60を利用したことを除いては、実施例1と同一に行い、有機EL素子を製作した。
【0319】
実施例13
電子輸送層の形成時、前記化合物2の代わりに、化合物72を利用したことを除いては、実施例1と同一に行い、有機EL素子を製作した。
【0320】
実施例14
電子輸送層の形成時、前記化合物2の代わりに、化合物77を利用したことを除いては、実施例1と同一に行い、有機EL素子を製作した。
【0321】
比較例1
電子輸送層の形成時、前記化合物2の代わりに、公知の物質である化合物200を利用したことを除いては、実施例1と同一に行い、有機EL素子を製作した。
【0322】
【0323】
比較例2
電子輸送層の形成時、前記化合物2代わりに、下記化合物201を使用したことを除いては、実施例1と同一に行い、有機EL素子を製作した。
【0324】
【0325】
実施例1ないし実施例14、及び比較例1,2によって得られた有機EL素子に対して、電流密度50mA/cm2での駆動電圧、輝度、効率(cd/A)及び半減寿命を測定し、下記表3に示した。
【0326】
【0327】
前記表3から、本発明の化合物を電子輸送材料として使用した場合、公知の物質である化合物200だけではなく、化合物201と比較し、駆動電圧が低くなり、効率、輝度が大幅に向上した優秀なI-V-L特性を示し、特に、寿命改善効果において卓越した結果を示した。
【0328】
すなわち、本発明の化合物が、素子の電子輸送材料として使用される場合、駆動電圧、輝度、効率及び寿命側面において、優秀な効果を発揮することができるということが分かる。
【0329】
【0330】
【0331】
【0332】
本発明について、前記合成例及び実施例を参照して説明したが、それらは、例示的なものに過ぎず、本発明に属する技術分野の当業者であるならば、それらから、多様な変形、及び均等な他の実施例が可能であるという点を理解するであろう。従って、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想によって決められるものである。
【産業上の利用可能性】
【0333】
本発明の、縮合環化合物、及びそれを含む有機発光素子は、例えば、発光関連の技術分野に効果的に適用可能である。
【符号の説明】
【0334】
10,20,30,40 有機発光素子
110 第1電極
150 有機層
190 第2電極
210 第1キャッピング層
220 第2キャッピング層