(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-04
(45)【発行日】2022-11-14
(54)【発明の名称】締め付け確認システム、及び当該締め付け確認システムを用いた方法
(51)【国際特許分類】
B25B 23/14 20060101AFI20221107BHJP
【FI】
B25B23/14 610K
(21)【出願番号】P 2018194502
(22)【出願日】2018-10-15
【審査請求日】2021-10-01
(73)【特許権者】
【識別番号】000141060
【氏名又は名称】株式会社関電工
(73)【特許権者】
【識別番号】515174375
【氏名又は名称】株式会社システムラボラトリ
(74)【代理人】
【識別番号】100075410
【氏名又は名称】藤沢 則昭
(74)【代理人】
【識別番号】100135541
【氏名又は名称】藤沢 昭太郎
(72)【発明者】
【氏名】山口 紘輝
(72)【発明者】
【氏名】小澤 泰生
(72)【発明者】
【氏名】中村 秋吾
【審査官】大光 太朗
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-108619(JP,A)
【文献】特開2015-229210(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0228891(US,A1)
【文献】特開2014-117778(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25B 23/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
各ビス又は
各ナットの締め付け
が正常であることを確認する締め付け確認システムであって、
前記締め付け確認システムは、少なくとも、ビス又はナットを締め付ける締め付け工具に設けられたカメラと、
前記カメラと接続された情報処理装置を備え、
前記カメラは、前記締め付け工具の締め付け対象であるビス又はナット付近を、
締め付け時に回転しながら撮影し、
前記情報処理装置は、前記カメラから受信した撮影情報を解析
し、ビス又はナットの回転量に基づいて、各ビス又は各ナットの締め付け状況を確認する制御手段を有し、
前記制御手段は、前記カメラから受信した撮影情報を解析し、当該撮影情報の回転ベクトルと回転方向を検出することで、ビス又はナットの角速度と当該角速度の時間的変化を検出し、当該角速度と当該角速度の時間的変化に基づいて積分を行い、ビス又はナットの回転量を算出することを特徴とする、締め付け確認システム。
【請求項2】
前記制御手段は、前記カメラから受信した撮影情報を解析し、前記締め付け工具の先端の位置を特定し、
前記特定した締め付け工具の先端の位置について、パターンマッチングを行い、前記締め付け工具の先端が、ビス又はナットの孔に正しく嵌ったか否かを判断し、
正しく嵌った時点を締め付け開始時点とみなし、
前記締め付け開始時点から、前記カメラから受信した撮影情報を解析し、当該撮影情報の回転ベクトルと回転方向を検出することで、ビス又はナットの角速度と当該角速度の時間的変化を検出し、当該角速度と当該角速度の時間的変化に基づいて積分を行い、ビス又はナットの回転量を算出することを特徴とする、請求項1に記載の締め付け確認システム。
【請求項3】
前記制御手段は、ビス又はナットの回転量の時間的変化の最後に、回転量の変化が少なくなり、最後にゼロに近似しているか否かによって、締め付け完了の有無を判断することを特徴とする、請求項1又は2に記載の締め付け確認システム。
【請求項4】
前記制御手段は、最初に算出したビス又はナットの回転量を対比情報とし、
前記対比情報と、ビス又はナットの回転量が最初に算出された後に算出したビス又はナットの回転量を比較して、締め付け完了の有無を判断することを特徴とする、請求項1~3のいずれかに記載の締め付け確認システム。
【請求項5】
前記制御手段は、ビス又はナットの締め付けが正常であると判断可能な回転量と、ビス又はナットの回転量を比較して、締め付け完了の有無を判断することを特徴とする、請求項1~3のいずれかに記載の締め付け確認システム。
【請求項6】
前記制御手段は、ビス又はナットの締め付けが正常であると判断可能な回転量に係る複数パターンと、最初のビス又はナットの回転量を比較して、最も近いパターンを選択し、
前記選択したパターンと、ビス又はナットの回転量が最初に算出された後に算出したビス又はナットの回転量を比較して、締め付け完了の有無を判断することを特徴とする、請求項1~3のいずれかに記載の締め付け確認システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、締め付けられているビスやナットに緩みはないか、ビスやナットの締め付けを忘れていないかを確認可能な、締め付け確認システム、及び当該締め付け確認システムを用いた方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、現場では新築・改修現場に問わず、分電盤内の端子台又はブレーカにビスによってケーブルを接続する際、作業員等のユーザは、ケーブルが「ビス(=ネジ、ボルト)によって適正に接続されているか、即ち、締め付けられているビスに緩みはないか、ビスの締め付けを忘れていないか」の確認作業を指定の工具(トルクレンチ・トルクドライバー)を用いて行っている。
【0003】
しかし、確認作業を行っているにも関わらず、ビスの緩みやビスの締め忘れ等が原因で重大な設備事故が起きているのが現状である。具体的には例えば、ビスが斜めの状態で締め付けられている。作業員等のユーザが休憩等で作業を中断した後、作業を再開する際に、中断した箇所を間違えて、締め付けが行われないビスが出てきてしまう。
【0004】
このようなビスの締め忘れを防止する、締結部材締め忘れ防止システムが、特許文献1で開示されている。
【0005】
この特許文献1では、検査対象領域のボルトの締め付けが完了すると、検査員がデジタルカメラにより検査対象領域を撮影する。デジタルカメラに記録された画像は、パソコン等の判別装置に送信される。操作員は、判別装置のモニター画面等の画像表示部に表示された、検査対象領域の画像に係る全てのボルトにマーキングされているか否かを確認する構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1の構成では、ボルトの締め付けが完了すると、デジタルカメラで検査対象領域を撮影する必要がある。そのため、検査対象領域の撮影という新たな作業が追加され、作業員等のユーザの作業負担が増加する。また、検査対象領域に係る撮影画像の質は、作業員等の各ユーザによって変動し、ボルトのマーキングの有無の確認結果に影響を与える場合がある。
【0008】
そこで本発明は、上記問題点に対処するため、作業員等のユーザの作業負担を増加させることなく、締め付けられているビスやナットに緩みはないか、ビスやナットの締め付けを忘れていないかを確認可能な、締め付け確認システム、及び当該締め付け確認システムを用いた方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、
各ビス又は各ナットの締め付けが正常であることを確認する締め付け確認システムであって、
前記締め付け確認システムは、少なくとも、ビス又はナットを締め付ける締め付け工具に設けられたカメラと、
前記カメラと接続された情報処理装置を備え、
前記カメラは、前記締め付け工具の締め付け対象であるビス又はナット付近を、締め付け時に回転しながら撮影し、
前記情報処理装置は、前記カメラから受信した撮影情報を解析し、ビス又はナットの回転量に基づいて、各ビス又は各ナットの締め付け状況を確認する制御手段を有し、
前記制御手段は、前記カメラから受信した撮影情報を解析し、当該撮影情報の回転ベクトルと回転方向を検出することで、ビス又はナットの角速度と当該角速度の時間的変化を検出し、当該角速度と当該角速度の時間的変化に基づいて積分を行い、ビス又はナットの回転量を算出する、締め付け確認システムとした。
【0010】
また、請求項2に係る発明は、
前記制御手段は、前記カメラから受信した撮影情報を解析し、前記締め付け工具の先端の位置を特定し、
前記特定した締め付け工具の先端の位置について、パターンマッチングを行い、前記締め付け工具の先端が、ビス又はナットの孔に正しく嵌ったか否かを判断し、
正しく嵌った時点を締め付け開始時点とみなし、
前記締め付け開始時点から、前記カメラから受信した撮影情報を解析し、当該撮影情報の回転ベクトルと回転方向を検出することで、ビス又はナットの角速度と当該角速度の時間的変化を検出し、当該角速度と当該角速度の時間的変化に基づいて積分を行い、ビス又はナットの回転量を算出する、請求項1に記載の締め付け確認システムとした。
【0011】
また、請求項3の発明は、
前記制御手段は、ビス又はナットの回転量の時間的変化の最後に、回転量の変化が少なくなり、最後にゼロに近似しているか否かによって、締め付け完了の有無を判断する、請求項1又は2に記載の締め付け確認システムとした。
また、請求項4の発明は、
前記制御手段は、最初に算出したビス又はナットの回転量を対比情報とし、
前記対比情報と、ビス又はナットの回転量が最初に算出された後に算出したビス又はナットの回転量を比較して、締め付け完了の有無を判断する、請求項1~3のいずれかに記載の締め付け確認システムとした。
また、請求項5の発明は、
前記制御手段は、ビス又はナットの締め付けが正常であると判断可能な回転量と、ビス又はナットの回転量を比較して、締め付け完了の有無を判断する、請求項1~3のいずれかに記載の締め付け確認システムとした。
また、請求項6の発明は、
前記制御手段は、ビス又はナットの締め付けが正常であると判断可能な回転量に係る複数パターンと、最初のビス又はナットの回転量を比較して、最も近いパターンを選択し、
前記選択したパターンと、ビス又はナットの回転量が最初に算出された後に算出したビス又はナットの回転量を比較して、締め付け完了の有無を判断する、請求項1~3のいずれかに記載の締め付け確認システムとした。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、締め付けられているビスやナットに緩みはないか、ビスやナットの締め付けを忘れていないかを、作業員等のユーザの作業負担を増加させることなく、確認することができる。
【0013】
その結果、ビスやナットの緩みやビスやナットの締め忘れ等による設備事故の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の実施の形態例1の分電盤の全体的な構成を例示的に示す図である。
【
図2】本発明の実施の形態例1の内視鏡カメラが設けられたドライバーの全体的な構成を示す図である。
【
図3】本発明の実施の形態例1の内視鏡カメラのハードウェア構成を模式的に示した概念図である。
【
図4】本発明の実施の形態例1の情報処理装置のハードウェア構成を模式的に示した概念図である。
【
図5】本発明の実施の形態例1の内視鏡カメラから受信した、ドライバーの先端付近の撮影情報を示した図である。
【
図6】本発明の実施の形態例1の内視鏡カメラから受信した、ドライバーの先端付近の撮影情報を示した図である。
【
図7】本発明の実施の形態例1の内視鏡カメラから受信した、ドライバーの先端付近の撮影情報を示した図である。
【
図8】本発明の実施の形態例1の内視鏡カメラから受信した、ドライバーの先端付近の撮影情報を示した図である。
【
図9】本発明の実施の形態例1のビス及びドライバーの角速度の時間的変化を折れ線グラフで示した図である。
【
図10】本発明の実施の形態例1の情報処理装置の締め付け情報記憶領域の構造を模式的に示した図である。
【
図11】本発明の実施の形態例1の締め付け確認システムの動作の流れを示した流れ図である。
【
図12】本発明の実施の形態例1のビス及びドライバーの角速度の時間的変化を折れ線グラフで示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
(実施の形態例1)
以下、添付図面を参照して本発明に係る実施の形態例1を詳細に説明する。ただし、本実施の形態例に記載されている構成要素はあくまでも例示であり、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0016】
<締め付け確認システムの構成>
締め付け確認システムは、主として、内視鏡カメラ1と情報処理装置2から構成されている。そして、内視鏡カメラ1と情報処理装置2は、USB(=Universal Serial Bus)等を用いて、相互に情報通信可能に接続されている。
【0017】
本実施の形態例1では、
図1に示す分電盤6内のブレーカ(=配線用遮断器)61に締め付け確認システムを適用した場合について説明する。
【0018】
一般的に、分電盤6は、建物の外部から引き込んだ電力を各部屋、各設備に振り分ける役割を果たす。各部屋、各設備に電力を供給する各ケーブル62と、建物の外部から電力を引き込む主幹用母線63は、ブレーカ61を介して接続されている。そして、各ブレーカ61には、識別番号が付されている。また、各ブレーカ61と各ケーブル62は、締め付けられたビス33によって、接続されている。
【0019】
<内視鏡カメラ1の構成>
管状の内視鏡カメラ1は、
図2に示すように、ドライバー31に、ドライバー31の長手方向に沿って、テープ41を用いて設けられている。そして、ドライバー31の先端32付近を撮影可能なように、内視鏡カメラ1のレンズ部11は、ドライバー31の先端32の方向に向けられている。
【0020】
また、内視鏡カメラ1は、
図3に示すように、主としてカメラ部12と本体部15から構成されている。カメラ部12の先端には、レンズ部11が設けられている。本体部15には、信号処理部13と光源部14が内蔵されている。信号処理部13は、カメラ部12から得られた映像入力信号に所定の信号処理を施し、映像出力信号を生成し、情報処理装置2に出力する。光源部14は、光ファイバ(図示省略)などを用いてカメラ部12に照明光を送る。
【0021】
なお、本実施の形態例1に係る締め付け確認システムでは、内視鏡カメラ1を用いる構成を示したが、この構成に限定されるものではない。CCD(=電荷結合素子)やCMOSイメージセンサ等の撮像素子を備えたカメラであれば良い。
【0022】
<情報処理装置2の構成>
情報処理装置2は、内視鏡カメラ1が撮影したドライバー31の先端32付近の撮影情報に係る映像出力信号を受信し、当該撮影情報に基づいて、ビス33の締め付けが正常か否かを判断する機能を有している。そして、情報処理装置2は、当該機能に特化した専用の装置で実現しても良いし、汎用のパソコンやサーバに当該機能を組み込んで実現しても良い。
【0023】
次に、情報処理装置2のハードウェア構成について、
図4を参照して説明する。
図4は、情報処理装置2のハードウェア構成を模式的に示した概念図である。
【0024】
図4において、制御手段21は、例えば、CPU(=Central Processing Unit)で実現され、後述する記憶手段22に含まれるHD(=Hard Disk)等に格納されているアプリケーションプログラム、オペレーティングシステム(OS)や制御プログラム等を実行し、記憶手段22に含まれるRAM(=Random Access Memory)にプログラムの実行に必要な情報、ファイル等を一時的に格納する制御を行う。
【0025】
<ビス33と、ビス33を識別する識別情報との関連付けについて>
特に、制御手段21は、内視鏡カメラ1から受信した、ドライバー31の先端32付近の撮影情報に係る映像出力信号に基づいて、当該撮影情報に含まれるブレーカ61に係る識別番号について、OCR(=Optical Character Recognition/Reader、光学的文字認識)を行う。
【0026】
以下、詳しく説明する。
図5及び
図6は、内視鏡カメラ1から受信した、ドライバー31の先端32付近の撮影情報を示した図であり、
図5は、ドライバー31の先端32がビス33の孔に正しく嵌った回転開始前の状態を示し、
図6は、ドライバー31及びビス33を約35度回転させた状態を示している。作業員等のユーザがビス33の締め付けを開始後、締め付けが停止した場合、又は締め付けが所定の速度以下になった場合等に、ドライバー31の先端32付近の撮影情報から、ブレーカ61に係る識別番号が記載されている文字領域を分離・特定する。なお、
図5及び
図6では、締め付けを行っているドライバー31付近に、複数の文字領域(識別番号:5、7、9)が示されている。このように、撮影情報に複数の文字領域が含まれている場合には、締め付けを行っているドライバー31に最も近い文字領域を分離・特定する。
図5及び
図6では、識別番号7に係る文字領域を分離・特定する。
【0027】
そして、分離・特定した文字領域から、認識に役立つ特徴を取り出し、ベクトルの形式で出力する。特徴の取り出しには、一般的な特徴抽出法を利用でき、例えば、本実施の形態例1のように、認識対象が文字である場合には、文字領域から抽出したエッジの局所的な方向性等を用いることができる。
【0028】
出力した特徴ベクトルを、記憶手段22内の識別辞書記憶領域221に格納されている模範となる特徴ベクトル(=プロトタイプ)と比較し、出力した特徴ベクトルがいずれの識別番号に属するのかを判定することによって、ブレーカ61に係る識別番号を特定する。
【0029】
例えば、識別辞書記憶領域221内に、プロトタイプを各識別番号について、1つずつ格納しておく。そして出力した特徴ベクトルと、各プロトタイプを比較し、一致するものがあるか否か、又は一番近いものはどれかによって、出力した特徴ベクトルが、いずれの識別番号に属するのかを判定する。
【0030】
一般的にOCRを含むパターン認識では、多くのサンプルを集めて、それらのサンプルに基づいて、出力した特徴ベクトルと比較するプロトタイプを決定する。
【0031】
例えば、本実施の形態例1では、大文字「1」、小文字「1」、四角枠に「1」、丸枠に「1」、三角枠に「1」といった多彩な各サンプルの特徴ベクトルを求め、各サンプルがどの識別番号に属するのかといった「正解識別番号」を記憶させ、学習させる。なお、このようなサンプルを学習情報という。
【0032】
同じ識別番号に属する学習情報は、特徴空間上では、「クラスタ」と呼ばれるひとかたまりになっているはずである。そして、各識別番号に対応するクラスタの中から、代表的な特徴ベクトルをプロトタイプに決定する。従って、学習情報として使用するサンプルは、一般的に、多ければ多い程、高精度な認識を行うことができる。
【0033】
また、制御手段21は、OCRによって特定したブレーカ61に係る識別番号を、ドライバー31を使って現在締め付け中のビス33の識別情報として関連付ける。
【0034】
なお、本実施の形態例1に係るブレーカ61のように、各ブレーカ61に、複数のケーブル62が接続されており、ビス33によって各ケーブル62が接続されている場合には、各ビス33の識別情報と、OCRによって特定したブレーカ61に係る識別番号との関連付けを行う際、同一のブレーカ61に係る各ビス33の識別情報には、同一のブレーカ61の識別番号を関連付ける構成としても良い。あるいは、作業員等のユーザはビス33の締め付け作業を上から順番に行うことに決め、各ビス33の識別情報と、OCRによって特定したブレーカ61に係る識別番号との関連付けを行う際、例えば「識別番号7上」、「識別番号7下」というように、同一の識別番号の中で区分けした識別番号を順番に割り振る構成としても良い。
【0035】
また、本実施の形態例1では、制御手段21は、ブレーカ61に係る識別番号について、OCRを行う構成を示したが、この構成に限定されるものではない。例えば、ブレーカ61に係る識別番号の認識を目的として、多層パーセプトロン構造を有するニューラルネットワーク(NN)を構築する。そして、制御手段21は、この構築されたニューラルネットワークを用いて、ブレーカ61に係る識別番号の認識を行う構成としても良い。なお具体的には、例えば、過学習を回避するため、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)を用いても良い。
【0036】
大量の情報を入力させる等、機械学習を行わせることにより、ニューラルネットワークを用いることで、精度良い認識を行うことが可能となる。
【0037】
<締め付けの開始時点の特定について>
また、制御手段21は、内視鏡カメラ1から受信した、ドライバー31の先端32付近の撮影情報に係る映像出力信号に基づいて、当該撮影情報に含まれるドライバー31の先端32の位置を特定する。そして、特定したドライバー31の先端32の位置について、パターンマッチングを行い、ドライバー31の先端32が、ビス33の孔に正しく嵌ったか否かを判断する。また、ドライバー31の先端32が、ビス33の孔に正しく嵌った時点を締め付けの開始時点とみなす(=特定する)。
【0038】
特定したドライバー31の先端32の位置について行う、パターンマッチングについて、以下詳しく説明する。制御手段21は、受信したドライバー31の先端32付近の撮影情報と、記憶手段22内のドライバー適正位置記憶領域222に格納されている、ドライバー31の先端32がビス33の孔に正しく嵌った「模範状態の撮影情報」とを、パターンマッチングにより比較する。そして、制御手段21は、パターンマッチングによる相関値が所定の値以上になっている場合には、ドライバー31の先端32が、ビス33の孔に正しく嵌った状態であると判断し、ドライバー31の先端32が、ビス33の孔に正しく嵌った時点を締め付けの開始時点とみなす。一方、この相関値が所定の値未満になっている場合には、ドライバー31の先端32がビス33の孔に正しく嵌っていないと判断する。
【0039】
例えば、受信したドライバー31の先端32付近の撮影情報が、
図7に示すような場合には、制御手段21は、ドライバー31の先端32が、ビス33の孔に正しく嵌った状態であると判断し、ドライバー31の先端32が、ビス33の孔に正しく嵌った時点を締め付けの開始時点とみなす。一方、受信したドライバー31の先端32付近の撮影情報が、
図8に示すような場合には、制御手段21は、ドライバー31の先端32がビス33の孔に正しく嵌っていないと判断する。
【0040】
<ビス33及びドライバー31の回転量の算出について>
また、制御手段21は、内視鏡カメラ1から受信した、ドライバー31の先端32付近の撮影情報に係る映像出力信号に基づいて、撮影情報の回転ベクトルと回転方向を検出することで、ビス33及びドライバー31の回転ベクトルと回転方向を検出する。即ち、撮影情報の回転ベクトルと回転方向を、ビス33及びドライバー31の回転ベクトルと回転方向とみなして、検出する。
【0041】
以下、
図9を用いて詳しく説明する。
図9は、ビス33及びドライバー31の角速度(回転の速度)の時間的変化を折れ線グラフ5で示したものであり、縦軸がビス33及びドライバー31の角速度(回転の速度)を示し、横軸が時間を示している。そして、縦軸の正方向がビス33の締まる回転方向であり、縦軸の負方向がビス33の弛む回転方向である。
【0042】
制御手段21は、内視鏡カメラ1から受信した、ドライバー31の先端32付近の撮影情報に係る映像出力信号に基づいて、撮影情報の回転ベクトルと回転方向を検出することによって、ビス33及びドライバー31の角速度とその時間的変化、及びビス33及びドライバー31の「正か負か」の回転方向を検出する。そして、検出したビス33及びドライバー31の角速度とその時間的変化、及び検出したビス33及びドライバー31の「正か負か」の回転方向は、
図10に示すように、上述の、締め付け中のビス33に関連付けた識別情報に対応させて、締め付け情報記憶領域223に記憶する。
【0043】
なお、制御手段21は、上述の、特定した締め付けの開始時点から、ドライバー31の先端32付近の撮影情報に係る映像出力信号に基づいて、撮影情報の回転ベクトルと回転方向を検出し、ビス33及びドライバー31の角速度とその時間的変化、及びビス33及びドライバー31の「正か負か」の回転方向を検出する。
【0044】
そして、制御手段21は、締め付け情報記憶領域223から呼び出した、締め付けの開始時点からのビス33及びドライバー31の角速度「dθ/dt」、角速度の時間的変化(t)に基づいて、積分「(dθ/dt)×t」を行い、ビス33及びドライバー31の回転量(θ)を算出する。つまり、角速度の時系列を示すX軸と折れ線グラフ5に囲まれた部分の面積を算出することで、ビス33及びドライバー31の回転量(θ)を算出する。なお、この場合、角速度の時系列を示すX軸と折れ線グラフ5に囲まれた部分の面積のうち、X軸を境として正方向の面積から、X軸を境として負方向の面積を減ずる。X軸を境として負方向の面積は、ビス33が弛む方向の回転量だからである。
【0045】
また、制御手段21は、算出したビス33及びドライバー31の回転量を、
図10に示すように、上述の、締め付け中のビス33に関連付けた識別情報に対応させて、締め付け情報記憶領域223に記憶する。なお、最初に算出したビス33及びドライバー31の回転量については、対比情報として、締め付け情報記憶領域223に記憶する。
【0046】
また、制御手段21は、対比情報の算出後に算出したビス締め付けの回転量と、対比情報を比較し、対比情報の算出後に算出したビス締め付けの回転量が、対比情報に基づく所定の範囲に含まれる場合には、ビス締め付けが正常と判断する。そして、その旨の判断結果をディスプレイ等の表示手段24上に表示させる。一方、制御手段21は、対比情報と比較した結果、対比情報の算出後に算出したビス締め付けの回転量が、対比情報に基づく所定の範囲に含まれない場合には、ビス締め付けが正常ではないと判断する。そして、その旨の判断結果をディスプレイ等の表示手段24上に表示させる。なお、ここで「対比情報に基づく所定の範囲」とは、対比情報に基づくある値から異なる値までの範囲に限らず、対比情報と同一の値も含む。
【0047】
例えば、
図10に示すように、算出したビス33及びドライバー31の回転量「280度」が、識別情報7に係る回転量であり、識別情報1に係る回転量「270度」が、最初に算出された対比情報としての回転量であり、対比情報に基づく所定の範囲が「265~285度」の場合、識別情報7に係る回転量「280度」は、対比情報に基づく所定の範囲に含まれ、制御手段21は、識別情報7に係るビス33の締め付けは正常と判断し、正常である旨の判断結果をディスプレイ等の表示手段24上に表示させる。一方、算出したビス33及びドライバー31の回転量が「180度」の場合、対比情報に基づく所定の範囲に含まれず、制御手段21は、識別情報7に係るビス33の締め付けは正常ではないと判断し、正常ではない旨の判断結果をディスプレイ等の表示手段24上に表示させる。
【0048】
記憶手段22は、各種情報を一時記憶するためのものであり、制御手段21の主メモリ、ワークエリア等として機能するRAMや、内部に基本I/Oプログラム等のプログラム、基本処理において使用する各種情報を記憶するROM(=Read Only Memory)を有している。
【0049】
記憶手段22は、大容量メモリとして機能するHD(=Hard Disk)を有しており、このHDには、識別辞書記憶領域221、ドライバー適正位置記憶領域222、締め付け情報記憶領域223が設けられている。
【0050】
この識別辞書記憶領域221には、学習情報とこれらの学習情報に基づいて決定されたプロトタイプが、各識別情報について記憶されている。また、ドライバー適正位置記憶領域222には、ドライバー31の先端32がビス33の孔に正しく嵌った「模範状態の撮影情報」が記憶されている。
【0051】
また、締め付け情報記憶領域223には、
図10に示すように、各識別情報に対応させて、検出したビス33及びドライバー31の角速度とその時間的変化、及び検出したビス33及びドライバー31の「正か負か」の回転方向が記憶される。また、締め付け情報記憶領域223には、
図10に示すように、各識別情報に対応させて、算出したビス33及びドライバー31の回転量が記憶される。
【0052】
入力手段23は、作業員等のユーザから情報処理装置2に対する情報や命令の入力を受け付ける、例えば、キーボード、タッチパネル、ボタンである。特に、作業員等のユーザは、プロトタイプの基礎になる学習情報や、ドライバー31の先端32がビス33の孔に正しく嵌った「模範状態の撮影情報」を、入力手段23を用いて入力する。
【0053】
表示手段24は、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、ドットマトリクス型のディスプレイであり、入力手段23から入力された命令や、それに対する情報処理装置2の応答出力等を表示するものである。特に、表示手段24は、ビス33の締め付けが正常であるか否かの判断結果を表示する。
【0054】
バス26は、情報処理装置2内の情報の流れを司るものである。通信手段25はインターフェイス(I/F)であり、情報処理装置2は、この通信手段25を介してUSB等で接続され、内視鏡カメラ1と情報のやり取りを行う。
【0055】
なお、以上の各装置と同等の機能を実現するソフトウェアにより、ハードウェア装置の代替として構成することもできる。
【0056】
次に、締め付け確認システムの動作の流れについて、
図11を用いて、説明する。なお、この締め付け確認システムの動作は、各ビス33について、独立して実行する。
【0057】
作業員等のユーザが、内視鏡カメラ1の電源を入れて、ドライバー31を締め付け対象のビス33に近づけると、内視鏡カメラ1は、情報処理装置2に対し、ドライバー31の先端32付近の撮影情報に係る映像出力信号の出力を開始する(ステップS111)。
【0058】
情報処理装置2は、内視鏡カメラ1から受信した、ドライバー31の先端32付近の撮影情報に係る映像出力信号に基づいて、当該撮影情報に含まれるドライバー31の先端32の位置を特定する(ステップS112)。そして、特定したドライバー31の先端32の位置について、パターンマッチングを行い、ドライバー31の先端32が、ビス33の孔に正しく嵌ったか否かを判断する(ステップS113)。そして、ドライバー31の先端32が、ビス33の孔に正しく嵌った時点を(ステップS113で「YES」)、締め付けの開始時点とみなす(ステップS114)。
【0059】
情報処理装置2は、内視鏡カメラ1から受信した、ドライバー31の先端32付近の撮影情報に係る映像出力信号に基づいて、撮影情報の回転ベクトルと回転方向を検出することで、ビス33及びドライバー31の角速度とその時間的変化、及びビス33及びドライバー31の「正か負か」の回転方向の検出を開始する(ステップS115)。
【0060】
情報処理装置2は、作業員等のユーザがビス33の締め付けを開始後、締め付けが停止した場合、又は締め付けが所定の速度以下になった場合等に、内視鏡カメラ1から受信した、ドライバー31の先端32付近の撮影情報に係る映像出力信号に基づいて、当該撮影情報に含まれるブレーカ61に係る識別番号について、OCRを行う(ステップS116)。また、情報処理装置2は、OCRによって特定したブレーカ61に係る識別番号を、ドライバー31を使って現在締め付け中のビス33の識別情報として関連付ける(ステップS117)。
【0061】
情報処理装置2は、検出したビス33及びドライバー31の角速度とその時間的変化、及び検出したビス33及びドライバー31の「正か負か」の回転方向を、締め付け中のビス33に関連付けた識別情報に対応させて、締め付け情報記憶領域223に記憶する(ステップS118)。
【0062】
情報処理装置2は、締め付け情報記憶領域223から呼び出した、締め付けの開始時点からのビス33及びドライバー31の角速度「dθ/dt」、角速度の時間的変化(t)に基づいて、積分「(dθ/dt)×t」を行い、ビス33及びドライバー31の回転量(θ)を算出する(ステップS119)。また、情報処理装置2は、算出したビス33及びドライバー31の回転量を、締め付け中のビス33に関連付けた識別情報に対応させて、締め付け情報記憶領域223に記憶する(ステップS120)。
【0063】
今回、算出・記憶した回転量が、最初のものである場合には(ステップS121で「YES」、「A」でステップS112の前に戻る)、以後、この回転量を対比情報として使用する。作業員等のユーザが、ドライバー31を次の締め付け対象のビス33に近づけると、情報処理装置2は、ステップS112から処理を再び開始する。
【0064】
一方、今回、算出・記憶した回転量が、最初のものでない場合には(ステップS121で「NO」)、情報処理装置2は、対比情報の算出後に算出した、今回のビス33の締め付けの回転量と、対比情報を比較し、今回のビス33の締め付けの回転量が、対比情報に基づく所定の範囲に含まれるか否かを判断する(ステップS122)。そして、判断結果をディスプレイ等の表示手段24上に表示する(ステップS123)。
【0065】
以上のように、締め付け確認システムを構成することによって、分電盤内の端子台やブレーカ等にケーブルがビスによって適正に接続されているか、即ち、締め付けられているビスに緩みはないか、ビスの締め付けを忘れていないかを、作業員等のユーザの作業負担を増加させることなく、確認することができる。
【0066】
また、その結果、ビスの緩みやビスの締め忘れ等による設備事故の発生を防止することができる。
【0067】
なお、上述した
図11では、ステップS115の「ビス33等の角速度等の検出を開始」した後に、ステップS116の「識別番号のOCRを行う」とステップS117の「識別情報として関連付ける」を順に実行する順番を示したが、これは説明の便宜上のものであって、この順番に限定されるものではない。例えば、ステップS116及びS117は、ドライバー31の先端32がビス33の孔に正しく嵌り、締め付けの開始時点とみなした(ステップS114)後に実行し、その後、ステップS115の「ビス33等の角速度等の検出を開始」する順番としても良い。
【0068】
また、上述した
図11では、ステップS116で「識別番号のOCRを行う」構成を示したが、OCRではなく、ニューラルネットワークを用いる構成の場合には、ステップS116は、「ニューラルネットワークを用いて、ブレーカ61に係る識別番号の認識を行う」こととなる。
【0069】
<変形例>
本実施の形態例1では、締め付け工具としてドライバー31を用いて、ビス33を締め付ける構成を示したが、この構成に限定されるものではない。例えば、締め付け工具としてインパクトレンチを用いて、六角ビスを締め付ける構成としても良い。また、締め付け工具としてスパナを用いてナットを締め付ける構成としても良い。これらの場合には、内視鏡カメラ1等のカメラを、六角ビス又はナット付近を撮影可能なように、インパクトレンチ又はスパナに設ける。
【0070】
また、本実施の形態例1では、最初に算出したビス締め付けの回転量を対比情報として、それ以降に算出したビス締め付けの回転量が、当該対比情報に基づく所定の範囲に含まれるか否かを判断する構成を示したが、この構成に限定されるものではない。
【0071】
例えば、ビス締め付けが正常であると判断可能な回転量の範囲を対比情報として、記憶手段22内のいずれかの記憶領域に予め記憶させておく。そして、情報処理装置の制御手段は、この対比情報を記憶領域から呼び出して、算出したビス締め付けの回転量が、この対比情報に含まれるか否かを判断する構成としても良い。具体的には、全てビスについて正常に締め付けが完了したと判断された盤内の、各ビスの回転量に基づいて、標準偏差等を算出し、他の盤のビスの回転量の対比情報としてもよい。
【0072】
また例えば、ビス締め付けが正常であると判断可能な回転量の範囲を、対比情報として、記憶手段22内のいずれかの記憶領域に予め複数記憶させておく。情報処理装置の制御手段は、これらの対比情報を記憶領域から呼び出して、最初に算出したビス締め付けの回転量と比較し、一番近い対比情報を選択する。そして、制御手段は、それ以降に算出したビス締め付けの回転量が、選択した対比情報に係る所定の範囲に含まれるか否かを判断する構成としても良い。具体的には、同型のビス締め付け回転量の実績値(締め付けが正常に完了したと判断されたものに限る)を蓄積し、これらの学習情報を、対比情報としてもよい。
【0073】
また例えば、ビスの締め付けが正常であるか否かを、上述した実施の形態例1やその変形例のように、ビス締め付けの回転量によって判断する構成ではなく、ビスの締め付けの回転量の時間的変化によって判断する構成としても良い。
【0074】
ドライバーによるビスの締め付けは、通常、最後に必ず締め付けの速度が遅くなって止まる。そのため、
図12に示すように、ビス及びドライバーの角速度(回転の速度)の時間的変化の最後(=締め付けの最後)について、回転量の変化が少なくなり、最後にゼロに近似しているか否かによって、ビスの締め付けが正常であるか否かを判断する構成としても良い。
【0075】
また、制御手段21が、OCRによってブレーカ61に係る識別番号の特定を試みた場合、ブレーカ61に係る識別番号が記載されている領域や明るさの程度によっては、ブレーカ61に係る識別番号を特定できないことがある。
【0076】
その場合、制御手段21は、ブレーカ61に係る識別番号の特定に失敗したビス33については、仮の識別情報を関連付けて、ビス33及びドライバー31の角速度等を、締め付け情報記憶領域223に記憶させておく。そしてその後、次に締め付けるビス33について、OCRによってブレーカ61に係る識別番号を特定し、識別情報の関連付けが成功した場合、当該識別情報と、ブレーカ61に係る識別番号の特定に失敗したビス33の1個前に締め付けが行われたビス33に係る識別情報に基づいて、ブレーカ61に係る識別番号の特定に失敗したビス33の識別情報を算出し、仮の識別情報に上書きして、締め付け情報記憶領域223に記憶させる。
【0077】
例えば、ブレーカ61に係る識別番号の特定に失敗したビス33の1個前に締め付けが行われたビス33に係る識別情報が「5」であり、ブレーカ61に係る識別番号の特定に失敗したビス33の1個後に締め付けが行われたビス33に係る識別情報が「9」の場合、制御手段21は、両識別情報の差分「4」を2で除して、「2」を算出する。この「2」を、1個前に締め付けが行われたビス33に係る識別情報「5」に加えて、ブレーカ61に係る識別番号の特定に失敗したビス33の識別情報「7」を算出し、仮の識別情報に上書きする。
【0078】
また、本実施の形態例1では、情報処理装置2は、算出したビス33の回転量(最初のものではない)を、締め付け情報記憶領域223に記憶した上で、対比情報と比較する構成を示したが、この構成に限定されるものではない。例えば、情報処理装置2は、算出したビス33の回転量(最初のものではない)を、締め付け情報記憶領域223に記憶することなく、対比情報と比較する構成としても良い。
【符号の説明】
【0079】
1:内視鏡カメラ、11:レンズ部、12:カメラ部、13:信号処理部、14:光源部、15:本体部、
2:情報処理装置、21:制御手段、22:記憶手段、221:識別辞書記憶領域、222:ドライバー適正位置記憶領域、223:締め付け情報記憶領域、23:入力手段、24:表示手段、25:通信手段、26:バス
31:ドライバー、32:先端、33:ビス、
41:テープ、
5:折れ線グラフ、
6: 分電盤、61:ブレーカ、62:ケーブル、63:主幹用母線