(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-04
(45)【発行日】2022-11-14
(54)【発明の名称】3次元イメージセンサのピクセルアレイ及び3次元イメージセンサの動作方法
(51)【国際特許分類】
G01S 7/4865 20200101AFI20221107BHJP
G01S 7/4863 20200101ALI20221107BHJP
G01S 17/89 20200101ALI20221107BHJP
H04N 5/374 20110101ALI20221107BHJP
H04N 5/369 20110101ALI20221107BHJP
【FI】
G01S7/4865
G01S7/4863
G01S17/89
H04N5/374 100
H04N5/369 600
(21)【出願番号】P 2018238141
(22)【出願日】2018-12-20
【審査請求日】2021-08-27
(31)【優先権主張番号】10-2017-0184239
(32)【優先日】2017-12-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】陳 暎究
(72)【発明者】
【氏名】吉 ▲みん▼▲そん▼
(72)【発明者】
【氏名】金 永燦
【審査官】山下 雅人
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0225173(US,A1)
【文献】国際公開第2017/022218(WO,A1)
【文献】特開2016-050832(JP,A)
【文献】特開2017-191042(JP,A)
【文献】特開2017-117957(JP,A)
【文献】特開2017-037937(JP,A)
【文献】特開2016-167773(JP,A)
【文献】特開2011-215073(JP,A)
【文献】国際公開第2015/152297(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0183338(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0267859(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01S 7/48 - 7/51
G01S17/00 -17/95
G01C 3/06 - 3/08
H04N 5/30 - 5/378
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに異なる位相を有する複数のフォト制御信号に応答して動作し、被写体から反射された受信光に基づいて前記被写体までの第1距離情報を発生する複数の距離ピクセル、を含む第1ピクセルグループと、
前記受信光に含まれる外光成分を除去し、前記複数の距離ピクセルにより共有される第1外光除去回路とを含み、
前記複数の距離ピクセルの各々は、
前記受信光に基づいて光電荷を発生する光電変換領域と、
前記光電荷を蓄積し、前記第1外光除去回路と連結されるフローティング拡散領域と、
前記複数のフォト制御信号のうちの1つに応答してオン-オフされるフォトゲートと、
前記複数のフォト制御信号と反対位相を有する複数のドレイン制御信号のうちの1つに応答してオン-オフされるドレインゲートとを含み、
前記フォトゲートがターンオンされるときに、前記光電変換領域は発生した前記光電荷を蓄積し、前記ドレインゲートがターンオンされるときに、前記光電変換領域内の前記光電荷は放出され
、
動作環境の照度が基準照度より低い低照度環境で、前記第1ピクセルグループについての前記第1距離情報の代わりに、前記複数の距離ピクセルの1つの距離ピクセルを単位とする距離情報が生成され、該距離情報は、前記1つの距離ピクセルと隣接した、前記1つの距離ピクセルへのフォト制御信号と異なる位相を有するフォト制御信号に応答して動作する周辺距離ピクセルから位相情報を獲得し、前記獲得された位相情報を位相補間して生成されることを特徴とする、3次元イメージセンサのピクセルアレイ。
【請求項2】
前記複数のフォト制御信号は、互いに異なる位相を有する第1、第2、第3、及び第4フォト制御信号を含み、
前記第1ピクセルグループは、
前記第1フォト制御信号に応答して動作する第1距離ピクセルと、
前記第3フォト制御信号に応答して動作する第2距離ピクセルと、
前記第2フォト制御信号に応答して動作する第3距離ピクセルと、
前記第4フォト制御信号に応答して動作する第4距離ピクセルとを含むことを特徴とする、請求項1に記載の3次元イメージセンサのピクセルアレイ。
【請求項3】
前記第1、第2、第3、及び第4フォト制御信号の各々の位相は、全ての集光区間で一定していることを特徴とする、請求項2に記載の3次元イメージセンサのピクセルアレイ。
【請求項4】
前記第1、第2、第3、及び第4フォト制御信号の各々の位相は、連続する第1及び第2集光区間で可変されることを特徴とする、請求項2に記載の3次元イメージセンサのピクセルアレイ。
【請求項5】
前記第1外光除去回路は、
前記3次元イメージセンサの
前記動作環境の照度が
前記基準照度より高いか等しい高照度環境で活性化されて前記外光成分を除去し、
前記低照度環境で不活性化されることを特徴とする、請求項2に記載の3次元イメージセンサのピクセルアレイ。
【請求項6】
前記低照度環境で
、前記第1距離ピクセルについての距離情報は、前記第1距離ピクセルと隣接した、前記第1フォト制御信号と異なる位相を有するフォト制御信号に応答して動作する周辺距離ピクセルから位相情報を獲得し、前記獲得された位相情報を位相補間して
生成されることを特徴とする、請求項5に記載の3次元イメージセンサのピクセルアレイ。
【請求項7】
前記第1フォト制御信号の位相が全ての集光区間で一定な場合に、前記第2、第3、及び第4距離ピクセル全てから前記位相情報が獲得されることを特徴とする、請求項6に記載の3次元イメージセンサのピクセルアレイ。
【請求項8】
前記第1フォト制御信号の位相が連続する第1及び第2集光区間で可変される場合に、前記第2、第3、及び第4距離ピクセルのうちの1つから前記位相情報が獲得されることを特徴とする、請求項6に記載の3次元イメージセンサのピクセルアレイ。
【請求項9】
前記第2フォト制御信号は前記第1フォト制御信号と90度の位相差を有し、前記第3フォト制御信号は前記第2フォト制御信号と90度の位相差を有し、前記第4フォト制御信号は前記第3フォト制御信号と90度の位相差を有することを特徴とする、請求項2に記載の3次元イメージセンサのピクセルアレイ。
【請求項10】
前記複数のフォト制御信号は、互いに異なる位相を有する第1、第2、第3、及び第4フォト制御信号を含み、
前記第1ピクセルグループは、
前記第1フォト制御信号に応答して動作する第1距離ピクセルと、
前記第3フォト制御信号に応答して動作する第2距離ピクセルとを含むことを特徴とする、請求項1に記載の3次元イメージセンサのピクセルアレイ。
【請求項11】
前記複数のフォト制御信号に応答して動作し、前記受信光に基づいて前記被写体までの第2距離情報を発生する複数の距離ピクセル、を含む第2ピクセルグループと、
前記受信光に含まれる前記外光成分を除去し、前記第2ピクセルグループに含まれる前記複数の距離ピクセルにより共有される第2外光除去回路とをさらに含み、
前記第2ピクセルグループは、
前記第2フォト制御信号に応答して動作する第3距離ピクセルと、
前記第4フォト制御信号に応答して動作する第4距離ピクセルとを含むことを特徴とする、請求項10に記載の3次元イメージセンサのピクセルアレイ。
【請求項12】
前記第1及び第2外光除去回路は、
前記3次元イメージセンサの
前記動作環境の照度が
前記基準照度より高いか等しい高照度環境で活性化されて前記外光成分を除去し、
前記低照度環境で不活性化されることを特徴とする、請求項11に記載の3次元イメージセンサのピクセルアレイ。
【請求項13】
前記低照度環境で
、前記第1距離ピクセルについての距離情報は、前記第1距離ピクセルと隣接した、前記第1フォト制御信号と異なる位相を有するフォト制御信号に応答して動作する周辺距離ピクセルから位相情報を獲得し、前記獲得された位相情報を位相補間して
生成されることを特徴とする、請求項12に記載の3次元イメージセンサのピクセルアレイ。
【請求項14】
前記第1外光除去回路は、
前記光電荷と反対極性の電荷を前記フローティング拡散領域に注入するか、または前記光電荷の一部を前記フローティング拡散領域から抜き取ることを特徴とする、請求項1乃至13のいずれか一項に記載の3次元イメージセンサのピクセルアレイ。
【請求項15】
前記第1ピクセルグループは、
前記光電荷を放出するドレイン領域をさらに含み、
前記複数の距離ピクセルは、前記ドレイン領域を共有することを特徴とする、請求項1に記載の3次元イメージセンサのピクセルアレイ。
【請求項16】
互いに異なる位相を有する複数のフォト制御信号に応答して動作し、被写体から反射された受信光に基づいて前記被写体までの第1距離情報を発生する複数の距離ピクセル、を含む第1ピクセルグループと、
前記受信光に含まれる外光成分を除去し、前記複数の距離ピクセルにより共有される第1外光除去回路とを含み、
前記複数の距離ピクセルの各々は、
前記受信光に基づいて光電荷を発生する光電変換領域と、
前記光電荷を蓄積し、前記第1外光除去回路と連結される第1及び第2フローティング拡散領域と、
前記複数のフォト制御信号のうち、互いに反対位相を有する2つに応答してオン-オフされる第1及び第2フォトゲートとを含み、
前記第1及び第2フォトゲートがターンオンされるときに、前記光電変換領域は発生した前記光電荷を蓄積し、
動作環境の照度が基準照度より低い低照度環境で、
前記第1ピクセルグループについての前記第1距離情報の代わりに、前記複数の距離ピクセルの各距離ピクセルについての距離情報を生成する第1演算動作が選択的に遂行され、各距離ピクセルについての該距離情報は、該距離ピクセルの周辺距離ピクセルから位相情報を獲得し、前記獲得された位相情報を位相補間して
生成される、3次元イメージセンサのピクセルアレイ。
【請求項17】
前記複数のフォト制御信号は互いに異なる位相を有する第1、第2、第3、及び第4フォト制御信号を含み、
前記第1ピクセルグループは、
前記第1及び第3フォト制御信号に応答して動作する第1距離ピクセルと、
前記第2及び第4フォト制御信号に応答して動作する第2距離ピクセルとを含むことを特徴とする、請求項16に記載の3次元イメージセンサのピクセルアレイ。
【請求項18】
前記第1、第2、第3、及び第4フォト制御信号の各々の位相は、全ての集光区間で一定していることを特徴とする、請求項17に記載の3次元イメージセンサのピクセルアレイ。
【請求項19】
前記3次元イメージセンサの前記動作環境の照度が前記基準照度より高いか等しい高照度環境で、前記第1、第2、第3、及び第4フォト制御信号の各々の位相は連続する第1及び第2集光区間で可変されることを特徴とする、請求項17に記載の3次元イメージセンサのピクセルアレイ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はイメージセンサに関し、より詳しくは、3次元イメージセンサに含まれるピクセルアレイ及び3次元イメージセンサの動作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
イメージセンサは外部から入射する光信号を電気信号に変換する半導体デバイスであって、前記光信号に相応する映像情報を提供している。最近には、光信号に基づいて映像情報だけでなく、距離情報まで提供することができる3次元イメージセンサ(3D image sensor)に対する研究が活発に進められている。一般的に、3次元イメージセンサは光学パルス(laser pulse)を被写体に照射した後、前記光学パルスが被写体から反射されて戻るまでの時間である飛行時間(Time Of Flight;TOF)を測定する方式であって、距離ピクセル別に被写体までの距離を測定することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の一目的は、外光(ambient light)成分を効果的に除去することができ、サイズが減少できる3次元イメージセンサのピクセルアレイを提供することにある。
【0004】
本発明の他の目的は、距離測定性能を向上させることができる3次元イメージセンサの動作方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記の一目的を達成するために、本発明の実施形態に係る3次元イメージセンサのピクセルアレイは、第1ピクセルグループ及び第1外光除去回路を含む。前記第1ピクセルグループは、互いに異なる位相を有する複数のフォト制御信号に応答して動作し且つ被写体から反射された受信光に基づいて前記被写体までの第1距離情報を発生する複数の距離ピクセルを含む。前記第1外光除去回路は、前記受信光に含まれる外光(ambient light)成分を除去し、前記複数の距離ピクセルにより共有される。前記複数の距離ピクセルの各々は、光電変換領域、フローティング拡散領域、フォトゲート、及びドレインゲートを含む。前記光電変換領域は、前記受信光に基づいて光電荷を発生する。前記フローティング拡散領域は前記光電荷を蓄積し、前記第1外光除去回路と連結される。前記フォトゲートは、前記複数のフォト制御信号のうちの1つに応答してオン-オフされる。前記ドレインゲートは、前記複数のフォト制御信号と反対位相を有する複数のドレイン制御信号のうちの1つに応答してオン-オフされる。前記フォトゲートがターンオンされるときに、前記光電変換領域は発生した前記光電荷を蓄積し、前記ドレインゲートがターンオンされるときに、前記光電変換領域内の前記光電荷は放出される。
【0006】
前記の一目的を達成するために、本発明の実施形態に係る3次元イメージセンサのピクセルアレイは、第1ピクセルグループ及び第1外光除去回路を含む。前記第1ピクセルグループは、互いに異なる位相を有する複数のフォト制御信号に応答して動作し且つ被写体から反射された受信光に基づいて前記被写体までの第1距離情報を発生する複数の距離ピクセルを含む。前記第1外光除去回路は、前記受信光に含まれる外光(ambient light)成分を除去し、前記複数の距離ピクセルにより共有される。前記複数の距離ピクセルの各々は、光電変換領域、第1及び第2フローティング拡散領域、及び第1及び第2フォトゲートを含む。前記光電変換領域は、前記受信光に基づいて光電荷を発生する。前記第1及び第2フローティング拡散領域は前記光電荷を蓄積し、前記第1外光除去回路と連結される。前記第1及び第2フォトゲートは、前記複数のフォト制御信号のうち、互いに反対位相を有する2つに応答してオン-オフされる。前記第1及び第2フォトゲートがターンオンされるときに、前記光電変換領域は発生した前記光電荷を蓄積する。動作環境の照度が基準照度より低い低照度環境で、周辺距離ピクセルから位相情報を獲得し、前記獲得した位相情報を位相補間(phase interpolation)して、前記複数の距離ピクセルの各々に対する距離情報を発生する第1演算動作が選択的に遂行される。
【0007】
前記他の目的を達成するために、本発明の実施形態に係る3次元イメージセンサの動作方法において、前記3次元イメージセンサは、互いに異なる位相を有する複数のフォト制御信号に応答して動作する複数の距離ピクセルを備えるピクセルアレイを含む。前記ピクセルアレイにおいて、被写体から反射された受信光に基づいて前記被写体までの距離情報を発生するための距離情報発生単位を決定する。予め定まった位相パターンに基づいて前記複数の距離ピクセルの各々に前記複数のフォト制御信号のうちの1つを対応させて、前記複数の距離ピクセルを駆動する。周辺距離ピクセルから獲得した位相情報を位相補間(phase interpolation)する第1演算動作、及び隣接した距離ピクセルをグループ化し、グループ化された距離ピクセルから獲得した位相情報を用いる第2演算動作のうちの少なくとも1つを遂行して、前記距離情報発生単位毎に1つの前記距離情報を獲得する。
【発明の効果】
【0008】
前記のような本発明の実施形態に係る3次元イメージセンサのピクセルアレイは、1-タップまたは2-タップ構造の複数の距離ピクセルが1つの外光除去回路を共有することによって、外光成分を効果的に除去しながらサイズが減少できる。また、本発明の実施形態に係る3次元イメージセンサの動作方法では、動作モード及び/又は多様なアルゴリズムに従って距離情報を発生することによって、3次元イメージセンサの性能が向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の実施形態に係る3次元イメージセンサのピクセルアレイを示す平面図である。
【
図2】
図1の3次元イメージセンサのピクセルアレイに含まれる第1外光除去回路及び第1ピクセルグループの一例を示す回路図である。
【
図3】
図2の第1ピクセルグループに含まれる第1距離ピクセルの一例を示す断面図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る3次元イメージセンサのピクセルアレイに印加されるフォト制御信号などの一例を示すタイミング図である。
【
図5】
図5及び
図6は、
図1の3次元イメージセンサのピクセルアレイに含まれる第1外光除去回路及び第1ピクセルグループの他の例を示す回路図である。
【
図6】
図5及び
図6は、
図1の3次元イメージセンサのピクセルアレイに含まれる第1外光除去回路及び第1ピクセルグループの他の例を示す回路図である。
【
図7】
図1の3次元イメージセンサのピクセルアレイの動作方法を説明するための図である。
【
図8】本発明の実施形態に係る3次元イメージセンサのピクセルアレイを示す平面図である。
【
図9】本発明の実施形態に係る3次元イメージセンサのピクセルアレイに印加されるフォト制御信号の他の例を示すタイミング図である。
【
図10】
図8の3次元イメージセンサのピクセルアレイの動作方法を説明するための図である。
【
図11】本発明の実施形態に係る3次元イメージセンサのピクセルアレイを示す平面図である。
【
図12】
図11の3次元イメージセンサのピクセルアレイに含まれる第1外光除去回路及び第1ピクセルグループの一例を示す回路図である。
【
図13】
図11の3次元イメージセンサのピクセルアレイの動作方法を説明するための図である。
【
図14】本発明の実施形態に係る3次元イメージセンサのピクセルアレイを示す平面図である。
【
図15】
図14の3次元イメージセンサのピクセルアレイの動作方法を説明するための図である。
【
図16】本発明の実施形態に係る3次元イメージセンサのピクセルアレイを示す平面図である。
【
図17】
図16の3次元イメージセンサのピクセルアレイに含まれる第1外光除去回路及び第1ピクセルグループの一例を示す回路図である。
【
図18】
図17の第1ピクセルグループに含まれる第1距離ピクセルの一例を示す断面図である。
【
図19】
図16の3次元イメージセンサのピクセルアレイの動作方法を説明するための図である。
【
図20】
図20及び
図21は、本発明の実施形態に係る3次元イメージセンサのピクセルアレイを示す平面図である。
【
図21】
図20及び
図21は、本発明の実施形態に係る3次元イメージセンサのピクセルアレイを示す平面図である。
【
図22】本発明の実施形態に係る3次元イメージセンサのピクセルアレイを示す平面図である。
【
図23】
図22の3次元イメージセンサのピクセルアレイに含まれる第1外光除去回路及び第1距離ピクセルの一例を示す回路図である。
【
図24】本発明の実施形態に係る3次元イメージセンサの動作方法を示す順序図である。
【
図30】本発明の実施形態に係る3次元イメージセンサを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付した図面を参照して、本発明の好ましい実施形態をより詳細に説明する。図面上の同一な構成要素に対しては同一な参照符号を使用し、同一な構成要素に対して重複した説明は省略する。
【0011】
図1は、本発明の実施形態に係る3次元イメージセンサのピクセルアレイを示す平面図である。
【0012】
図1を参照すると、3次元イメージセンサのピクセルアレイ100は、複数のピクセルグループ(PG11、PG12、PG13、PG14)及び複数の外光除去(ambient light cancellation;ALC)回路(ALC11、ALC12、ALC13、ALC14)を含む。
【0013】
複数のピクセルグループ(PG11~PG14)は互いに同一な構造を有し、複数の距離ピクセル(DP11、DP12、DP13、DP14、DP15、DP16、DP17、DP18、DP19、DP1A、DP1B、DP1C、DP1D、DP1E、DP1F、DP1G)を含む。
図1の例で、1つのピクセルグループは4個の距離ピクセルを含むことができる。
【0014】
図30を参照して後述するように、ピクセルアレイ100を含む3次元イメージセンサ(例えば、1000)は被写体(例えば、1080)に変調された送信光(例えば、TX)を照射する。各ピクセルグループに含まれる距離ピクセルは、互いに異なる位相を有する複数のフォト制御信号(例えば、
図2のPG1、PG2、PG3、PG4)に応答して動作し、被写体1080から反射された受信光(例えば、RX)に基づいて被写体1080までの距離情報を発生し、1つの外光除去回路を共有する。
【0015】
図1及び以後の図面で、各距離ピクセル内に記載されている数字は、該当距離ピクセルに印加されるフォト制御信号の位相(例えば、送信光(TX)との位相差)を例示的に示す。
図1の例で、1つのピクセルグループに含まれる4個の距離ピクセルは互いに異なる位相を有する4個のフォト制御信号に応答して動作することができる。
【0016】
複数の外光除去回路(ALC11~ALC14)は互いに同一な構造を有し、受信光(RX)に含まれる外光(ambient light)成分を除去し、1つのピクセルグループに含まれる距離ピクセルにより共有される。例えば、第1外光除去回路(ALC11)は第1ピクセルグループ(PG11)に含まれる距離ピクセル(DP11~DP14)により共有できる。
【0017】
図示の便宜上、ピクセルアレイが特定個数のピクセルグループ及び外光除去回路を含むものとして図示したが、本発明の実施形態に係るピクセルアレイは互いに交差(例えば、直交)する第1方向(D1)及び第2方向(D2)に各々M個及びN個が配置されるM*N(M、Nは、2以上の自然数)個のピクセルグループ及びこれに対応する外光除去回路を含んで具現できる。
【0018】
図2は、
図1の3次元イメージセンサのピクセルアレイに含まれる第1外光除去回路及び第1ピクセルグループの一例を示す回路図である。
図3は、
図2の第1ピクセルグループに含まれる第1距離ピクセルの一例を示す断面図である。
【0019】
図1、
図2、及び
図3を参照すると、第1ピクセルグループ(PG11)に含まれ、第1外光除去回路(ALC11)を共有する距離ピクセル(DP11~DP14)は、各々1-タップ(tap)構造、またはシングル-タップ構造で具現できる。1-タップ構造は1つの光電変換領域が1つのフローティング拡散領域を用いる構造を示す。
【0020】
具体的に、第1距離ピクセル(DP11)は、第1光電変換領域120、第1フローティング拡散領域130、第1フォトゲート140、及び第1ドレインゲート150を含む。第1距離ピクセル(DP11)は、第1ブリッジ拡散領域160、第1転送ゲート170、第1ドレイン領域180、第1リセットトランジスタ(TR11)、第1駆動トランジスタ(TSF11)、及び第1選択トランジスタ(TSEL11)をさらに含むことができる。
【0021】
第1フォトゲート140、第1ドレインゲート150、及び第1転送ゲート170は半導体基板110の上(over)に形成され、第1光電変換領域120、第1フローティング拡散領域130、第1ブリッジ拡散領域160、及び第1ドレイン領域180は、半導体基板110内に形成される。
図2で、第1フォトゲート140、第1ドレインゲート150、及び第1転送ゲート170に対応する構成要素を、それぞれ、第1フォトトランジスタ(TP11)、第1ドレイントランジスタ(TD11)、及び第1転送トランジスタ(TT11)として図示し、第1光電変換領域120に対応する構成要素を第1フォトダイオード(PD11)として図示し、第1フローティング拡散領域130、第1ブリッジ拡散領域160、及び第1ドレイン領域180に対応する構成要素を、それぞれ、第1フローティング拡散ノード(FD11)、第1ブリッジ拡散ノード(BD11)、及び第1ドレインノード(DD11)として図示した。
【0022】
第1フォトゲート140は第1光電変換領域120の上部に配置され、第1フォト制御信号(PG1)に応答してオン-オフされる。第1光電変換領域120は、第1フォトゲート140がターンオンされるときに、受信光(RX)に基づいて光電荷を発生するか、または発生した前記光電荷を蓄積する。第1ブリッジ拡散領域160は第1光電変換領域120に隣接して形成され、第1光電変換領域120で発生した前記光電荷を一時的に貯蔵する。
【0023】
第1ドレインゲート150は第1光電変換領域120と第1ドレイン領域180との間に配置され、第1フォト制御信号(PG1)と反対位相を有する第1ドレイン制御信号(DG1)に応答してオン-オフされる。第1ドレイン領域180は第1光電変換領域120と離隔して形成され、第1ドレインゲート150がターンオンされるときに、第1光電変換領域120内の前記光電荷が第1ドレイン領域180に放出される。
【0024】
第1転送ゲート170は第1光電変換領域120(または、第1ブリッジ拡散領域160)と第1フローティング拡散領域130との間に配置され、転送制御信号(TG)に応答してオン-オフされる。第1フローティング拡散領域130は、第1光電変換領域120(または、第1ブリッジ拡散領域160)と離隔して形成され、第1転送ゲート170がターンオンされるときに、第1光電変換領域120で発生した前記光電荷を蓄積する。
【0025】
第1リセットトランジスタ(TR11)は、リセット信号(RG)に応答して第1フローティング拡散領域130(または、第1ブリッジ拡散領域160)を初期化させる。第1駆動トランジスタ(TSF11)は、第1フローティング拡散領域130の電圧を増幅する。第1選択トランジスタ(TSEL11)は、選択信号(SEL)に応答して第1駆動トランジスタ(TSF11)により増幅された電圧を第1出力電圧(VOUT11)に提供する。
【0026】
一実施形態において、第1距離ピクセル(DP11)は半導体基板110を用いたCMOSプロセスにより形成できる。例えば、領域(120、130、160、180)は半導体基板110の上部表面へのイオン注入工程などにより半導体基板110内に形成されることができ、ゲート(140、150、170)は堆積工程、エッチング工程などにより半導体基板110と離隔するように半導体基板110の上に形成できる。図示してはいないが、半導体基板110の上部表面とゲート140、150、170との間には絶縁層が介在できる。
【0027】
一実施形態において、領域(120、130、160、180)は、半導体基板110と反対導電型の不純物でドーピングされて形成できる。例えば、半導体基板110はp型半導体基板であり、領域120、130、160、180はn型不純物を半導体基板110より高い濃度でドーピングして形成できる。この場合、前記光電荷は電子-正孔対のうちの電子でありうるが、これに限定されるものではない。
【0028】
第1外光除去回路(ALC11)は、第1センシング信号(SEN11)に基づいて第1フローティング拡散領域130に蓄積された前記光電荷をセンシングし、前記光電荷の量が予め定まった基準を超える場合に、第1補償信号(C11)を第1フローティング拡散領域130(または、第1ブリッジ拡散領域160)に提供する。例えば、第1外光除去回路(ALC11)は第1補償信号(C11)に基づいて前記光電荷(例えば、電子)と反対極性の電荷(例えば、正孔)を第1フローティング拡散領域130(または、第1ブリッジ拡散領域160)に注入するか、または前記光電荷の一部を第1フローティング拡散領域130(または、第1ブリッジ拡散領域160)から抜き取ることができる。
【0029】
第2、第3、及び第4距離ピクセル(DP12~DP14)は、各々第1距離ピクセル(DP11)と実質的に同一な構造を有することができる。第2距離ピクセル(DP12)は、第2光電変換領域、第2フローティング拡散領域、第2フォトゲート、及び第2ドレインゲートに対応する構成要素(PD12、FD12、TP12、TD12)を含み、その他の構成要素(BD12、TT12、DD12、TR12、TSF12、TSEL12)をさらに含み、第3フォト制御信号(PG3)及び第3ドレイン制御信号(DG3)に応答して動作し、第2出力電圧(VOUT12)を提供する。これと類似するように、第3距離ピクセル(DP13)は、構成要素(PD13、FD13、TP13、TD13、BD13、TT13、DD13、TR13、TSF13、TSEL13)を含み、第2フォト制御信号(PG2)及び第2ドレイン制御信号(DG2)に応答して動作し、第3出力電圧(VOUT13)を提供する。第4距離ピクセル(DP14)は構成要素(PD14、FD14、TP14、TD14、BD14、TT14、DD14、TR14、TSF14、TSEL14)を含み、第4フォト制御信号(PG4)及び第4ドレイン制御信号(DG4)に応答して動作し、第4出力電圧(VOUT14)を提供する。
【0030】
第1外光除去回路(ALC11)は、第2、第3、及び第4センシング信号(SEN12、SEN13、SEN14)に基づいて、第2、第3、及び第4距離ピクセル(DP12、DP13、DP14)のフローティング拡散領域に蓄積された光電荷をセンシングし、前記光電荷の量が予め定まった基準を超える場合に、第2、第3、及び第4補償信号(C12、C13、C14)を第2、第3、及び第4距離ピクセル(DP12、DP13、DP14)の前記フローティング拡散領域(または、ブリッジ拡散領域)に提供する。
図示してはいないが、実施形態に従って第1及び第3出力電圧(VOUT11、VOUT13)が1つの出力信号ラインを共有し、第2及び第4出力電圧(VOUT12、VOUT14)が他の1つの出力信号ラインを共有することもできる。
【0031】
図4は、本発明の実施形態に係る3次元イメージセンサのピクセルアレイに印加されるフォト制御信号の一例を示すタイミング図である。
【0032】
図2、
図3、及び
図4を参照すると、3次元イメージセンサは集光(integration)区間の間に被写体(例えば、
図30の1080)に変調された送信光(TX)を照射(illumination)する。送信光(TX)は被写体1080により反射されて受信光(RX)として3次元イメージセンサに到達する。受信光(RX)は送信光(TX)に対して光の飛行時間(time of flight)(TOF)だけ遅延される。
【0033】
前記集光区間の間に受信光(RX)により光電変換領域120で光電荷が発生する。具体的に、
図4に図示したように、前記集光区間の間にフォト制御信号(PG1~PG4)は周期的に変動する強さを有し、このようなフォト制御信号(PG1~PG4)の活性化区間に相応する光電荷が各光電変換領域で発生する。フォト制御信号(PG1~PG4)の位相に相応する光電荷の量を求めれば、前記TOFを求めることができる。
【0034】
前記集光区間の間に、フォト制御信号(PG1~PG4)は互いに異なる位相を有することができる。第1フォト制御信号(PG1)は送信光(TX)と同一な位相を有し、送信光(TX)と約0度の位相差を有することができる。第2フォト制御信号(PG2)は送信光(TX)(または、第1フォト制御信号(PG1))と約90度の位相差を有することができる。第3フォト制御信号(PG3)は送信光(TX)と約180度の位相差を有し、第2フォト制御信号(PG2)と約90度の位相差を有することができる。第4フォト制御信号(PG4)は送信光(TX)と約270度の位相差を有し、第3フォト制御信号(PG3)と約90度の位相差を有することができる。前記集光区間の間に、ドレイン制御信号(DG1~DG4)は各々フォト制御信号(PG1~PG4)と反対位相を有することができる。
【0035】
また、前記集光区間の間に、第1外光除去回路(ALC11)は受信光(RX)に含まれる前記外光成分をセンシングし、これを除去するための補償動作を遂行することができる。
【0036】
図示してはいないが、前記集光区間の以後の読出(readout)区間で、転送制御信号(TG)、リセット信号(RG)、選択信号(SEL)などを制御して出力電圧(VOUT11~VOUT14)が発生する。3次元イメージセンサ内のデジタル信号処理回路(例えば、
図30の1050)は、出力電圧(VOUT11~VOUT14)を演算して被写体1080までの距離情報が獲得される。この際、後述するように、距離情報発生単位毎に1つの距離情報を発生することができる。
【0037】
図5及び
図6は、
図1の3次元イメージセンサのピクセルアレイに含まれる第1外光除去回路及び第1ピクセルグループの他の例を示す回路図である。
【0038】
図5を参照すると、転送トランジスタ(TT11~TT14)及びブリッジ拡散ノード(BD11~BD14)が省略されることを除外すれば、
図5の距離ピクセル(DP11a、DP12a、DP13a、DP14a)は、
図2の距離ピクセル(DP11~DP14)と実質的に同一でありうる。言い換えると、
図5の距離ピクセル(DP11a~DP14a)の各々は転送ゲート170及びブリッジ拡散領域160を含まないとしうる。
【0039】
図5の距離ピクセル(DP11a~DP14a)は、フォトゲート140またはフォトトランジスタ(TP11~TP14)がターンオンされるときに、光電変換領域120で発生した光電荷がフローティング拡散領域130またはフローティング拡散ノード(FD11~FD14)に直接蓄積できる。また、
図5では補償信号(C11~C14)がフローティング拡散領域130またはフローティング拡散ノード(FD11~FD14)に直接提供できる。
【0040】
図6を参照すると、ドレインノード(DD1)が距離ピクセル(DP11b、DP12b)により共有され、ドレインノード(DD2)が距離ピクセル(DP13b、DP14b)により共有されることを除外すれば、
図6の距離ピクセル(DP11b、DP12b、DP13b、DP14b)は
図2の距離ピクセル(DP11~DP14)と実質的に同一でありうる。言い換えると、
図6の距離ピクセル(DP11b~DP14b)のうちの2つが1つのドレイン領域180を共有することができる。実施形態に従って、1つのピクセルグループに含まれる4個の距離ピクセル全てが1つのドレイン領域180を共有することもできる。
【0041】
図7は、
図1の3次元イメージセンサのピクセルアレイの動作方法を説明するための図である。
【0042】
図1、
図4、及び
図7を参照すると、3次元イメージセンサのピクセルアレイ100で、フォト制御信号(PG1~PG4)の位相は全ての集光区間で一定に固定(fixed)できる。例えば、フォト制御信号(PG1~PG4)は全ての集光区間で常に
図4に図示したような位相を有することができ、第1距離ピクセル(DP11)は常に送信光(TX)と約0度の位相差を有する第1フォト制御信号(PG1)に応答して動作することができる。このような動作方式を固定位相パターン(fixed phase pattern)方式と称することができる。
【0043】
本発明の実施形態に係るピクセルアレイ100で、1つの距離情報を発生するために4個の位相情報(例えば、約0度、90度、180度、270度)が必要でありうる。ピクセルアレイ100は動作モードによって1つの距離情報を発生するための最小単位(即ち、距離情報発生単位)を決定し、前記動作モードによって異なる方式により距離情報を発生することができる。
【0044】
一実施形態において、前記動作モードは3次元イメージセンサの動作環境の照度に基づいて決定できる。
【0045】
一実施形態において、3次元イメージセンサの前記動作環境の照度が基準照度より高いか等しい高照度環境(または、野外環境)である場合に、ピクセルアレイ100は
図1に図示したように動作することができる。この際、2*2個の距離ピクセル(例えば、DP11~DP14)を含む1つのピクセルグループ(例えば、PG11)が前記距離情報発生単位として決定され、解像度(resolution)が1/4に減少した2*2ビニング(binning)方式により距離情報を発生し、外光除去回路(ALC11~ALC14)は活性化されて外光成分を除去することができる。
【0046】
例えば、距離ピクセル(DP11)から第1フォト制御信号(PG1)に基づいた第1位相情報(即ち、約0度)を獲得し、距離ピクセル(DP13)から第2フォト制御信号(PG2)に基づいた第2位相情報(即ち、約90度)を獲得し、距離ピクセル(DP12)から第3フォト制御信号(PG3)に基づいた第3位相情報(即ち、約180度)を獲得し、距離ピクセル(DP14)から第4フォト制御信号(PG4)に基づいた第4位相情報(即ち、約270度)を獲得し、前記位相情報を演算して第1ピクセルグループ(PG11)に対する1つの距離情報が発生できる。1回のサンプリング、即ち1つのフレーム(depth frame)で距離情報を獲得することができる。
【0047】
一実施形態において、前記動作環境の照度が前記基準照度より低い低照度環境(または、室内環境)である場合に、ピクセルアレイ100は、
図7に図示したように動作することができる。この際、1つの距離ピクセル(例えば、DP14)が前記距離情報発生単位として決定され、最大解像度(full depth resolution)方式により距離情報を発生し、外光除去回路(ALC11~ALC14)は不活性化されて前記外光成分除去機能を遂行しないとしうる。
【0048】
例えば、第4フォト制御信号(PG4)と異なる位相を有するフォト制御信号(PG1、PG2、PG3)に応答して動作し、距離ピクセル(DP14)と隣接した第1周辺距離ピクセル(DP11、DP15、DP19、DP1D)から第1フォト制御信号(PG1)に基づいた第1位相情報(即ち、約0度)を獲得し、第2周辺距離ピクセル(DP13、DP17)から第2フォト制御信号(PG2)に基づいた第2位相情報(即ち、約90度)を獲得し、第3周辺距離ピクセル(DP12、DP1A)から第3フォト制御信号(PG3)に基づいた第3位相情報(即ち、約180度)を獲得し、距離ピクセル(DP14)自身から第4フォト制御信号(PG4)に基づいた第4位相情報(即ち、約270度)を獲得し、前記位相情報を位相補間(phase interpolation)(または、位相モザイク(phase mosaic))して距離ピクセル(DP14)に対する1つの距離情報が発生できる。
【0049】
一実施形態において、前記固定位相パターン方式で、1つの距離ピクセル(例えば、DP14)に対する距離情報を発生するために、
図7に図示したように同一なピクセルグループ(例えば、PG11)に含まれる残りの距離ピクセル全て(例えば、DP11、DP12、DP13)、及びその他の周辺距離ピクセル(例えば、DP15、DP17、DP19、DP1A、DP1D)から位相情報が獲得できる。
【0050】
図8は、本発明の実施形態に係る3次元イメージセンサのピクセルアレイを示す平面図である。
【0051】
図8を参照すると、複数の距離ピクセル(DP11~DP1G)に印加されるフォト制御信号(PG1~PG4)の位相が集光区間毎に可変される(variable)ことを除外すれば、
図8の3次元イメージセンサのピクセルアレイ100aは、
図1の3次元イメージセンサのピクセルアレイ100と実質的に同一な構造を有することができる。
【0052】
図9は、本発明の実施形態に係る3次元イメージセンサのピクセルアレイに印加されるフォト制御信号などの他の例を示すタイミング図である。
図10は、
図8の3次元イメージセンサのピクセルアレイの動作方法を説明するための図である。
【0053】
図4、
図8、
図9、及び
図10を参照すると、3次元イメージセンサのピクセルアレイ100aで、フォト制御信号(PG1~PG4)の位相は連続する第1及び第2集光区間で可変できる。例えば、フォト制御信号(PG1~PG4)は、前記第1集光区間で
図4に図示した位相を有し、前記第1集光区間の以後の前記第2集光区間で
図9に図示した位相を有することができる。この場合、第1距離ピクセル(DP11)は、前記第1集光区間で送信光(TX)と約0度の位相差を有する第1フォト制御信号(PG1)に応答して動作し、前記第2集光区間で送信光(TX)と約90度の位相差を有する第1フォト制御信号(PG1)に応答して動作することができる。このような動作方式を可変位相パターン(variable phase pattern)方式と称することができる。
【0054】
図9に図示したように、前記第1集光区間の以後の前記第2集光区間の間に、第1フォト制御信号(PG1)は送信光(TX)と約90度の位相差を有し、第2フォト制御信号(PG2)は送信光(TX)と約0度の位相差を有し、第3フォト制御信号(PG3)は送信光(TX)と約270度の位相差を有し、第4フォト制御信号(PG4)は送信光(TX)と約180度の位相差を有することができる。ドレイン制御信号(DG1~DG4)は、各々フォト制御信号(PG1~PG4)と反対位相を有することができる。
【0055】
図1及び
図7を参照して前述したものと類似するように、本発明の実施形態に係るピクセルアレイ100aは動作モードによって距離情報発生単位を決定し、動作モードによって異なる方式により距離情報を発生することができる。また、前記動作モードは動作環境の照度に基づいて決定できる。
【0056】
一実施形態において、前記高照度環境である場合に、ピクセルアレイ100aは、
図8に図示したように動作することができる。この際、2*1個の距離ピクセル(例えば、DP11、DP12)を含む1つのサブピクセルグループが前記距離情報発生単位として決定され、2*1ビニング方式により距離情報を発生し、外光除去回路(ALC11~ALC14)は活性化できる。例えば、前記第1集光区間で距離ピクセル(DP11、DP12)から第1及び第3位相情報(即ち、約0及び180度)を獲得し、前記第2集光区間で距離ピクセル(DP11、DP12)から第2及び第4位相情報(即ち、約90及び270度)を獲得し、前記位相情報を演算して距離ピクセル(DP11、DP12)のサブピクセルグループに対する1つの距離情報が発生できる。2回のサンプリングで距離情報を獲得することができる。
【0057】
一実施形態において、前記低照度環境である場合に、ピクセルアレイ100aは
図10に図示したように動作することができる。この際、1つの距離ピクセル(例えば、DP14)が前記距離情報発生単位として決定され、外光除去回路(ALC11~ALC14)は不活性化できる。例えば、前記第1集光区間で周辺距離ピクセル(DP13、DP17)及び距離ピクセル(DP14)自身から第2及び第4位相情報(即ち、約90及び270度)を獲得し、前記第2集光区間で周辺距離ピクセル(DP13、DP17)及び距離ピクセル(DP14)自身から第1及び第3位相情報(即ち、約0及び180度)を獲得し、前記位相情報を位相補間して距離ピクセル(DP14)に対する1つの距離情報が発生できる。
【0058】
一実施形態において、前記可変位相パターン方式で、1つの距離ピクセル(例えば、DP14)に対する距離情報を発生するために、
図10に図示したように同一なピクセルグループ(例えば、PG11)に含まれる残りの距離ピクセルのうちの一部(例えば、DP13)、及びその他の周辺距離ピクセル(例えば、DP17)から位相情報が獲得できる。
【0059】
図11は、本発明の実施形態に係る3次元イメージセンサのピクセルアレイを示す平面図である。
【0060】
図11を参照すると、3次元イメージセンサのピクセルアレイ200は、複数のピクセルグループ(PG21、PG22、PG23、PG24、PG25、PG26、PG27、PG28)、及び複数の外光除去回路(ALC21、ALC22、ALC23、ALC24、ALC25、ALC26、ALC27、ALC28)を含む。
【0061】
複数のピクセルグループ(PG21~PG28)は互いに同一な構造を有し、複数の距離ピクセル(DP21、DP22、DP23、DP24、DP25、DP26、DP27、DP28、DP29、DP2A、DP2B、DP2C、DP2D、DP2E、DP2F、DP2G)を含む。
図11の例で、1つのピクセルグループは2つの距離ピクセルを含むことができる。各ピクセルグループに含まれる距離ピクセルは、互いに異なる位相を有する複数のフォト制御信号(PG1~PG4)のうちの一部に応答して動作し、被写体1080から反射された受信光(RX)に基づいて被写体1080までの距離情報を発生し、1つの外光除去回路を共有する。
【0062】
複数の外光除去回路(ALC21~ALC28)は互いに同一な構造を有し、受信光(RX)に含まれる外光成分を除去し、1つのピクセルグループに含まれる距離ピクセルにより共有される。第1外光除去回路(ALC21)は第1ピクセルグループ(PG21)に含まれる距離ピクセル(DP21、DP22)により共有できる。
【0063】
図12は、
図11の3次元イメージセンサのピクセルアレイに含まれる第1外光除去回路及び第1ピクセルグループの一例を示す回路図である。
【0064】
図11及び
図12を参照すると、第1ピクセルグループ(PG21)に含まれ、第1外光除去回路(ALC21)を共有する距離ピクセル(DP21、DP22)は、1-タップ構造またはシングル-タップ構造で具現できる。
【0065】
図12の第1及び第2距離ピクセル(DP21、DP22)及び第1外光除去回路(ALC21)は、
図2の第1及び第2距離ピクセル(DP11、DP12)及び第1外光除去回路(ALC11)と各々実質的に同一な構造を有することができる。第1距離ピクセル(DP21)は構成要素(PD21、FD21、TP21、TD21、BD21、TT21、DD21、TR21、TSF21、TSEL21)を含み、第1フォト制御信号(PG1)及び第1ドレイン制御信号(DG1)に応答して動作し、第1出力電圧(VOUT21)を提供する。第2距離ピクセル(DP22)は構成要素(PD22、FD22、TP22、TD22、BD22、TT22、DD22、TR22、TSF22、TSEL22)を含み、第3フォト制御信号(PG3)及び第3ドレイン制御信号(DG3)に応答して動作し、第2出力電圧(VOUT22)を提供する。第1外光除去回路(ALC21)は第1及び第2センシング信号(SEN21、SEN22)に基づいて第1及び第2距離ピクセル(DP21、DP22)のフローティング拡散領域(または、ブリッジ拡散領域)に第1及び第2補償信号(C21、C22)を提供する。
【0066】
実施形態に従って、
図5を参照して前述したように、転送トランジスタ(TT21、TT22)及びブリッジ拡散ノード(BD21、BD22)が省略されることもでき、
図6を参照して前述したように1つのドレイン領域が距離ピクセル(DP21、DP22)により共有されることもできる。
【0067】
一方、第2ピクセルグループ(PG22)に含まれ、第2外光除去回路(ALC22)を共有する距離ピクセル(DP23、DP24)は、やはり1-タップ構造で具現され、各々第2及び第4フォト制御信号(PG2、PG4)に応答して動作する。
【0068】
図13は、
図11の3次元イメージセンサのピクセルアレイの動作方法を説明するための図である。
【0069】
図4、
図11、及び
図13を参照すると、3次元イメージセンサのピクセルアレイ200で、フォト制御信号(PG1~PG4)の位相が常に一定な前記固定位相パターン方式でありうる。2つの距離ピクセルが1つの外光除去回路を共有することを除外すれば、
図11及び
図13のピクセルアレイ200の位相パターンは、
図1及び
図7のピクセルアレイ100の位相パターンと実質的に同一であり、したがって、
図11及び
図13のピクセルアレイ200は、
図1及び
図7のピクセルアレイ100と各々実質的に同一に動作できるので、重複する説明は省略する。
【0070】
図14は、本発明の実施形態に係る3次元イメージセンサのピクセルアレイを示す平面図である。
図15は、
図14の3次元イメージセンサのピクセルアレイの動作方法を説明するための図である。
【0071】
図4、
図9、
図14、及び
図15を参照すると、複数の距離ピクセル(DP21~DP2G)に印加されるフォト制御信号(PG1~PG4)の位相が集光区間毎に可変される可変位相パターン方式であることを除外すれば、
図14の3次元イメージセンサのピクセルアレイ200aは、
図11の3次元イメージセンサのピクセルアレイ200と実質的に同一な構造を有することができる。また、2つの距離ピクセルが1つの外光除去回路を共有することを除外すれば、
図14及び
図15のピクセルアレイ200aの位相パターンは、
図8及び
図10のピクセルアレイ100aの位相パターンと実質的に同一であり、したがって、
図14及び
図15のピクセルアレイ200aは、
図8及び
図10のピクセルアレイ100aと実質的に同一に動作できるので、重複する説明は省略する。
【0072】
図16は、本発明の実施形態に係る3次元イメージセンサのピクセルアレイを示す平面図である。
【0073】
図16を参照すると、3次元イメージセンサのピクセルアレイ300は、複数のピクセルグループ(PG31、PG32、PG33、PG34)及び複数の外光除去回路(ALC31、ALC32、ALC33、ALC34)を含む。
【0074】
複数のピクセルグループ(PG31~PG34)は互いに同一な構造を有し、複数の距離ピクセル(DP31、DP32、DP33、DP34、DP35、DP36、DP37、DP38)を含む。
図16の例において、1つのピクセルグループは2つの距離ピクセルを含むことができる。各ピクセルグループに含まれる距離ピクセルは互いに異なる位相を有する複数のフォト制御信号(PG1~PG4)に応答して動作し、被写体1080から反射された受信光(RX)に基づいて被写体1080までの距離情報を発生し、1つの外光除去回路を共有する。
【0075】
複数の外光除去回路(ALC31~ALC34)は互いに同一な構造を有し、受信光(RX)に含まれる外光成分を除去し、1つのピクセルグループに含まれる距離ピクセルにより共有される。第1外光除去回路(ALC31)は、第1ピクセルグループ(PG31)に含まれる距離ピクセル(DP31、DP32)により共有できる。
【0076】
図17は、
図16の3次元イメージセンサのピクセルアレイに含まれる第1外光除去回路及び第1ピクセルグループの一例を示す回路図である。
図18は、
図17の第1ピクセルグループに含まれる第1距離ピクセルの一例を示す断面図である。
【0077】
図16、
図17、及び
図18を参照すると、第1ピクセルグループ(PG31)に含まれ、第1外光除去回路(ALC31)を共有する距離ピクセル(DP31、DP32)は、各々2-タップ構造で具現できる。2-タップ構造は、1つの光電変換領域が2つのフローティング拡散領域により共有される構造を示す。
【0078】
具体的に、第1距離ピクセル(DP31)は半導体基板310の中に形成される第1光電変換領域320及び第1及び第2フローティング拡散領域(330a、330b)と、半導体基板310の上に形成される第1及び第2フォトゲート(340a、340b)を含む。第1距離ピクセル(DP31)は、第1及び第2ブリッジ拡散領域(360a、360b)、第1及び第2転送ゲート(370a、370b)、第1及び第2リセットトランジスタ(TR31、TR32)、第1及び第2駆動トランジスタ(TSF31、TSF32)、及び第1及び第2選択トランジスタ(TSEL31、TSEL32)をさらに含むことができる。
図17で、第1及び第2フォトゲート(340a、340b)と第1及び第2転送ゲート(370a、370b)を、それぞれ、フォトトランジスタ(TP31、TP32)と転送トランジスタ(TT31、TT32)として図示し、第1光電変換領域320をフォトダイオード(PD31)として図示し、第1及び第2フローティング拡散領域(330a、330b)と第1及び第2ブリッジ拡散領域(360a、360b)を、それぞれ、フローティング拡散ノード(FD31、FD32)とブリッジ拡散ノード(BD31、BD32)として図示した。
【0079】
第1及び第2フォトゲート(340a、340b)は第1光電変換領域320の上に配置され、互いに反対位相を有する第1及び第3フォト制御信号(PG1、PG3)に応答してオン-オフされる。第1光電変換領域320は、第1及び第2フォトゲート(340a、340b)がターンオンされるときに、受信光(RX)に基づいて光電荷を発生するか、または発生した前記光電荷を蓄積する。
第1距離ピクセル(DP31)のその他の構成要素(330a、330b、360a、360b、370a、370b、TR31、TR32、TSF31、TSF32、TSEL31、TSEL32)の動作は、
図2及び
図3を参照して前述した第1距離ピクセル(DP11)の構成要素(130、160、170、TR11、TSF11、TSEL11)の動作と類似するとしうる。第1距離ピクセル(DP31)は、第1及び第2出力電圧(VOUT31、VOUT32)を提供する。
【0080】
これと類似するように、第2距離ピクセル(DP32)は構成要素(PD33、FD33、FD34、TP33、TP34、BD33、BD34、TT33、TT34、TR33、TR34、TSF33、TSF34、TSEL33、TSEL34)を含み、互いに反対位相の第2及び第4フォト制御信号(PG2、PG4)に応答して動作し、第3及び第4出力電圧(VOUT33、VOUT34)を提供する。
【0081】
第1外光除去回路(ALC31)は、センシング信号(SEN31、SEN32、SEN33、SEN34)に基づいて第1及び第2距離ピクセル(DP31、DP32)のフローティング拡散領域(または、ブリッジ拡散領域)に補償信号(C31、C32、C33、C34)を提供する。
【0082】
実施形態に従って、
図5を参照して前述したように、転送トランジスタ(TT31~TT34)及びブリッジ拡散ノード(BD31~BD34)が省略されることもでき、出力電圧(VOUT31、VOUT33)が1つの出力信号ラインを共有し、出力電圧(VOUT32、VOUT34)が他の1つの出力信号ラインを共有することもできる。
【0083】
図19は、
図16の3次元イメージセンサのピクセルアレイの動作方法を説明するための図である。
【0084】
図4、
図16、及び
図19を参照すると、3次元イメージセンサのピクセルアレイ300で、フォト制御信号(PG1~PG4)の位相が常に一定な前記固定位相パターン方式により動作することができる。例えば、第1距離ピクセル(DP31)は常に送信光(TX)と約0度及び180度の位相差を有する第1及び第3フォト制御信号(PG1、PG3)に応答して動作することができる。
【0085】
図1及び
図7を参照して前述したものと類似するように、3次元イメージセンサのピクセルアレイ300は動作モードによって距離情報発生単位を決定し、動作モードによって異なる方式により距離情報を発生することができる。また、前記動作モードは動作環境の照度に基づいて決定できる。
【0086】
一実施形態において、前記高照度環境である場合に、ピクセルアレイ300は、
図16に図示したように動作することができる。この際、1*2個の距離ピクセル(例えば、DP31、DP32)を含む1つのピクセルグループ(例えば、PG31)が前記距離情報発生単位として決定され、1*2ビニング方式により距離情報を発生し、外光除去回路(ALC31~ALC34)は活性化できる。例えば、距離ピクセル(DP31)から第1及び第3位相情報(即ち、約0及び180度)を獲得し、距離ピクセル(DP32)から第2及び第4位相情報(即ち、約90及び270度)を獲得し、前記位相情報を演算してピクセルグループ(PG31)に対する1つの距離情報が発生できる。1回のサンプリングで距離情報を獲得することができる。
【0087】
一実施形態において、前記低照度環境である場合に、ピクセルアレイ300は選択的に、
図19に図示したように動作することができる。言い換えると、
図19に図示された動作モードは、前記低照度環境で常に活性化されるものではなく、選択的に活性化できる。この際、1つの距離ピクセル(例えば、DP32)が前記距離情報発生単位として決定され、単に、前述した実施形態とは異なり、外光除去回路(ALC31~ALC34)は活性化できる。例えば、周辺距離ピクセル(DP31、DP35)から第1及び第3位相情報(即ち、約0及び180度)を獲得し、距離ピクセル(DP32)自身から第2及び第4位相情報(即ち、約90及び270度)を獲得し、前記位相情報を位相補間して距離ピクセル(DP32)に対する1つの距離情報が発生できる。
【0088】
図20及び
図21は、本発明の実施形態に係る3次元イメージセンサのピクセルアレイを示す平面図である。
【0089】
図20及び
図21を参照すると、複数の距離ピクセル(DP31~DP38)に印加されるフォト制御信号(PG1~PG4)の位相が集光区間毎に可変される可変位相パターン方式であることを除外すれば、
図20及び
図21の3次元イメージセンサのピクセルアレイ(300a、300b)は、
図16の3次元イメージセンサのピクセルアレイ300と実質的に同一な構造を有することができる。
【0090】
3次元イメージセンサのピクセルアレイ(300a、300b)で、フォト制御信号(PG1~PG4)の位相は連続する第1及び第2集光区間で可変できる。例えば、フォト制御信号(PG1~PG4)は前記第1集光区間で
図4に図示した位相を有し、前記第1集光区間の以後の前記第2集光区間で
図9に図示した位相を有することができる。この際、フォト制御信号(PG1~PG4)の位相パターンまたは配列が
図20に図示したように第1方向(D1)には同一であり、第2方向(D2)には交互に行き違うこともでき、
図21に図示したように第1及び第2方向(D1、D2)に全て同一であることもできる。
【0091】
一実施形態において、前記高照度環境である場合に、ピクセルアレイ(300a、300b)は、
図20及び
図21に図示したように動作することができる。この際、1つの距離ピクセル(例えば、DP32)が前記距離情報発生単位として決定され、外光除去回路(ALC31~ALC34)は活性化できる。距離ピクセル(DP32)自身から全ての位相情報(約0度、90度、180度、及び270度)を獲得し、位相補間無しで前記位相情報を演算して距離ピクセル(DP32)に対する1つの距離情報が発生できる。
【0092】
一実施形態において、前記低照度環境である場合に、3次元イメージセンサのピクセルアレイ(300a、300b)は、動作方式の変化無しで
図20及び
図21に図示したように動作することができる。
【0093】
図22は、本発明の実施形態に係る3次元イメージセンサのピクセルアレイを示す平面図である。
図23は、
図22の3次元イメージセンサのピクセルアレイに含まれる第1外光除去回路及び第1距離ピクセルの一例を示す回路図である。
【0094】
図22及び
図23を参照すると、3次元イメージセンサのピクセルアレイ400は、複数の距離ピクセル(DP41、DP42、DP43、DP44)及び複数の外光除去回路(ALC41、ALC42、ALC43、ALC44)を含む。
【0095】
複数の距離ピクセル(DP41~DP44)は互いに同一な構造を有し、互いに異なる位相を有する複数のフォト制御信号(PG1~PG4)に応答して動作し、被写体1080から反射された受信光(RX)に基づいて被写体1080までの距離情報を発生し、1つの外光除去回路を共有する複数のフローティング拡散領域を含む。
【0096】
第1距離ピクセル(PD41)は4-タップ構造で具現できる。4-タップ構造は1つの光電変換領域が4個のフローティング拡散領域により共有される構造を示す。具体的に、第1距離ピクセル(PD41)は光電変換領域に対応するフォトダイオード(PD41)、4個のフローティング拡散領域に対応するフローティング拡散ノード(FD41、FD42、FD43、FD44)、及び4個のフォトゲートに対応するフォトトランジスタ(TP41、TP42、TP43、TP44)を含み、その他の構成要素(BD41、BD42、BD43、BD44、TT41、TT42、TT43、TT44、TR41、TR42、TR43、TR44、TSF41、TSF42、TSF43、TSF44、TSEL41、TSEL42、TSEL43、TSEL44)をさらに含むことができる。フォトダイオード(PD41)が4個のフォトトランジスタ(TP41~TP44)と連結されることを除外すれば、第1距離ピクセル(PD41)の構造及び動作は、
図17及び
図18を参照して前述した第1距離ピクセル(DP31)の構造及び動作と類似することができる。第1距離ピクセル(PD41)はフォト制御信号(PG1~PG4)に応答して動作し、出力電圧(VOUT41、VOUT42、VOUT43、VOUT44)を提供する。
【0097】
複数の外光除去回路(ALC41~ALC44)は互いに同一な構造を有し、受信光(RX)に含まれる外光成分を除去し、1つの距離ピクセルに含まれるフローティング拡散領域により共有される。例えば、第1外光除去回路(ALC41)は第1距離ピクセル(PD41)に含まれるフローティング拡散領域により共有できる。第1外光除去回路(ALC41)は、センシング信号(SEN41、SEN42、SEN43、SEN44)に基づいて第1距離ピクセル(DP41)のフローティング拡散領域(または、ブリッジ拡散領域ら)に補償信号(C41、C42、C43、C44)を提供する。
【0098】
図24は、本発明の実施形態に係る3次元イメージセンサの動作方法を示す順序図である。
【0099】
図24を参照すると、本発明の実施形態に係る3次元イメージセンサの動作方法で、前記3次元イメージセンサは互いに異なる位相を有する複数のフォト制御信号(PG1~PG4)に応答して動作する複数の距離ピクセルを備えるピクセルアレイを含む。
【0100】
前記ピクセルアレイで、被写体から反射された受信光(RX)に基づいて前記被写体までの距離情報を発生するための距離情報発生単位を決定する(ステップS100)。予め定まった位相パターンに基づいて前記複数の距離ピクセルの各々に前記複数のフォト制御信号のうちの1つを対応させて、前記複数の距離ピクセルを駆動する(ステップS200)。周辺距離ピクセルから獲得された位相情報を位相補間する第1演算動作、及び隣接した距離ピクセルをグループ化し、グループ化された距離ピクセルから獲得された位相情報を用いる第2演算動作のうちの少なくとも1つを遂行して、前記距離情報発生単位毎に1つの前記距離情報を獲得する(ステップS300)。言い換えると、距離情報を発生する多様な方式を外光除去回路無しで、そして可変位相パターン方式を利用せず、固定位相パターン方式を用いて遂行することができる。
【0101】
【0102】
図25、
図26、
図27、
図28、及び
図29を参照すると、3次元イメージセンサのピクセルアレイ(500a、500b、500c)は複数の距離ピクセル(DP51~DP5G)を含み、3次元イメージセンサのピクセルアレイ(600a、600b)は複数の距離ピクセル(DP601~DP664)を含む。例えば、各距離ピクセルは1-タップ構造でありうる。
図25及び
図26では2*2個の距離ピクセルが互いに異なるフォト制御信号(PG1~PG4)に応答して動作し、
図27、
図28、及び
図29では、2*2個の距離ピクセルが全て同一なフォト制御信号に応答して動作するように位相パターンが定まる。
【0103】
図25のピクセルアレイ(500a)で、1つの距離ピクセル(例えば、DP54)が前記距離情報発生単位として決定され、
図7を参照して前述したものと類似するように前記第1演算動作を遂行して、距離ピクセル毎に1つの距離情報が発生できる。これをfull read方式と称することができる。
【0104】
図26のピクセルアレイ(500b)で、ピクセルグループ(PG51~PG54)のうちの1つ(例えば、PG51)が前記距離情報発生単位として決定され、
図1を参照して前述したものと類似するように前記第2演算動作を遂行して、ピクセルグループ毎に1つの距離情報が発生し、4-pixel-merged binning方式と称することができる。
【0105】
図27のピクセルアレイ(500a)で、サブピクセルグループ(SPG51~SPG54)を含む1つのピクセルグループ(PG5A)が前記距離情報発生単位として決定され、各サブピクセルグループを平均化して1つの単位として取扱い、
図1を参照して前述したものと類似するように、前記第2演算動作を遂行して、ピクセルグループ毎に1つの距離情報が発生し、averaged binning方式と称することができる。
【0106】
図28のピクセルアレイ(600a)で、1つの距離ピクセル(例えば、DP613)が前記距離情報発生単位として決定され、
図7を参照して前述したものと類似するように前記第1演算動作を遂行して、距離ピクセル毎に1つの距離情報が発生し、tetra phase方式と称することができる。周辺距離ピクセルの間の距離が相異するので、距離ピクセルの間の距離によって異なる加重値を与える加重補間(weighted interpolation)動作が遂行できる。
【0107】
図29のピクセルアレイ(600b)で、ピクセルグループ(PG61~PG64)に含まれるサブピクセルグループ(SPG61~SPG6G)のうちの1つ(例えば、SPG64)が前記距離情報発生単位として決定され、各サブピクセルグループを平均化して1つの距離ピクセルとして取扱い、
図7を参照して前述したものと類似するように前記第1演算動作を遂行して、サブピクセルグループ毎に1つの距離情報が発生できる。
【0108】
図30は、本発明の実施形態に係る3次元イメージセンサを示すブロック図である。
【0109】
図30を参照すると、3次元イメージセンサ1000は、ピクセルアレイ1010、ロウ駆動(RD)回路1020、アナログ-デジタル変換(ADC)回路1030、光源部1040、デジタル信号処理(DSP)回路1050、及び制御回路1060を含み、照度センサ1070をさらに含むことができる。
【0110】
光源部1040は、被写体1080に変調された送信光(TX)を照射する。光源部1040は、光源1041及びレンズ1043を含むことができる。ピクセルアレイ1010は複数の距離ピクセルを含み、本発明の実施形態に係るピクセルアレイでありうる。ロウ駆動回路1020は、ピクセルアレイ1010の各ロウを駆動する。アナログ-デジタル変換回路1030は、ピクセルアレイ1010の各コラムから出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換する。デジタル信号処理回路1050は前記デジタル信号に対してイメージデータ処理を遂行し、本発明の実施形態に係る動作方法を遂行(例えば、動作モード、距離情報発生単位/方式などを決定し、前記第1演算動作及び/又は前記第2演算動作を遂行)することができる。制御回路1060は、構成要素を制御することができる。照度センサ1070は3次元イメージセンサ1000の動作環境の照度を判断し、3次元イメージセンサ1000の外部または内部に配置できる。照度センサ1070は省略することができ、この時はピクセルアレイ1010が照度チェックのためのプリセンシングを遂行することができる。
【産業上の利用可能性】
【0111】
本発明は、3次元イメージセンサ及びこれを含む多様な装置及びシステムに適用できる。
【0112】
前記では本発明の好ましい実施形態を参照して説明したが、該当技術分野の熟練した当業者は以下の特許請求範囲に記載された本発明の思想及び領域から外れない範囲内で本発明を多様に修正及び変更させることができることを理解するはずである。