(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-04
(45)【発行日】2022-11-14
(54)【発明の名称】梱包指示データ生成装置、梱包指示データ生成方法および梱包指示データ生成プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/08 20120101AFI20221107BHJP
【FI】
G06Q10/08
(21)【出願番号】P 2019030896
(22)【出願日】2019-02-22
【審査請求日】2021-12-09
(73)【特許権者】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 大介
(72)【発明者】
【氏名】村山 竜太
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛光
【審査官】藤澤 美穂
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-116430(JP,A)
【文献】特開2012-252388(JP,A)
【文献】特開2018-039614(JP,A)
【文献】特開2017-075022(JP,A)
【文献】米国特許第06876958(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部を備える梱包指示データ生成装置であって、
前記制御部は、
キーデータと商品識別データと1カートンあたりに入れることが可能な商品の数であるカートン入数と前記商品の受注数および前記カートン入数に基づいて算出される1カートンあたりの前記商品の容積率とを有する受注明細データを複数含む受注データを参照して、前記キーデータが同じでありかつ前記商品識別データが同じである前記受注明細データのうち前記容積率の和が100%になるものに対して同一のカートン番号を採番し、当該カートン番号ならびに同一の当該カートン番号が付された前記受注明細データが有する前記商品識別データおよび前記容積率を1カートンあたりの梱包の情報として梱包指示データに格納する第一梱包手段と、
前記第一梱包手段で前記カートン番号を採番した前記受注明細データを除く前記受注データを参照して、前記キーデータが同じでありかつ前記商品識別データが異なる前記受注明細データのうち前記容積率の和が100%になるものに対して同一のカートン番号を採番し、当該カートン番号ならびに同一の当該カートン番号が付された前記受注明細データが有する前記商品識別データおよび前記容積率を1カートンあたりの梱包の情報として前記梱包指示データに格納する第二梱包手段と、
前記第一梱包手段および前記第二梱包手段で前記カートン番号を採番した前記受注明細データを除く前記受注データを参照して、前記キーデータが異なり、前記商品識別データが異なり、かつ、前記カートン入数が同じである前記受注明細データのうち前記容積率の和が100%になるものに対して同一のカートン番号を採番し、当該カートン番号ならびに同一の当該カートン番号が付された前記受注明細データが有する前記商品識別データおよび前記容積率を1カートンあたりの梱包の情報として前記梱包指示データに格納する第三梱包手段と、
前記第一梱包手段、前記第二梱包手段および前記第三梱包手段で前記カートン番号を採番した前記受注明細データを除く前記受注データを参照して、前記キーデータが異なり、前記商品識別データが異なり、かつ、前記カートン入数が異なる前記受注明細データのうち前記容積率の和が所定の閾値以下になるものに対して同一のカートン番号を採番し、当該カートン番号ならびに同一の当該カートン番号が付された前記受注明細データが有する前記商品識別データおよび前記容積率を1カートンあたりの梱包の情報として前記梱包指示データに格納する第四梱包手段と、
を備えること、
を特徴とする梱包指示データ生成装置。
【請求項2】
前記制御部は、
商品識別データとカートン入数とを含む商品マスタを参照して、前記受注データに含まれる前記商品識別データと紐付くカートン入数を取得して前記受注データに格納し、前記受注データに含まれる前記受注数を前記受注データに格納したカートン入数で割った値に100を乗じることにより前記容積率を算出し、当該算出した容積率を前記受注データに格納する容積率算出手段
を更に備えること、
を特徴とする請求項1に記載の梱包指示データ生成装置。
【請求項3】
制御部を備える情報処理装置で実行される梱包指示データ生成方法であって、
前記制御部で実行される、
キーデータと商品識別データと1カートンあたりに入れることが可能な商品の数であるカートン入数と前記商品の受注数および前記カートン入数に基づいて算出される1カートンあたりの前記商品の容積率とを有する受注明細データを複数含む受注データを参照して、前記キーデータが同じでありかつ前記商品識別データが同じである前記受注明細データのうち前記容積率の和が100%になるものに対して同一のカートン番号を採番し、当該カートン番号ならびに同一の当該カートン番号が付された前記受注明細データが有する前記商品識別データおよび前記容積率を1カートンあたりの梱包の情報として梱包指示データに格納する第一梱包ステップと、
前記第一梱包ステップで前記カートン番号を採番した前記受注明細データを除く前記受注データを参照して、前記キーデータが同じでありかつ前記商品識別データが異なる前記受注明細データのうち前記容積率の和が100%になるものに対して同一のカートン番号を採番し、当該カートン番号ならびに同一の当該カートン番号が付された前記受注明細データが有する前記商品識別データおよび前記容積率を1カートンあたりの梱包の情報として前記梱包指示データに格納する第二梱包ステップと、
前記第一梱包ステップおよび前記第二梱包ステップで前記カートン番号を採番した前記受注明細データを除く前記受注データを参照して、前記キーデータが異なり、前記商品識別データが異なり、かつ、前記カートン入数が同じである前記受注明細データのうち前記容積率の和が100%になるものに対して同一のカートン番号を採番し、当該カートン番号ならびに同一の当該カートン番号が付された前記受注明細データが有する前記商品識別データおよび前記容積率を1カートンあたりの梱包の情報として前記梱包指示データに格納する第三梱包ステップと、
前記第一梱包ステップ、前記第二梱包ステップおよび前記第三梱包ステップで前記カートン番号を採番した前記受注明細データを除く前記受注データを参照して、前記キーデータが異なり、前記商品識別データが異なり、かつ、前記カートン入数が異なる前記受注明細データのうち前記容積率の和が所定の閾値以下になるものに対して同一のカートン番号を採番し、当該カートン番号ならびに同一の当該カートン番号が付された前記受注明細データが有する前記商品識別データおよび前記容積率を1カートンあたりの梱包の情報として前記梱包指示データに格納する第四梱包ステップと、
を含むこと、
を特徴とする梱包指示データ生成方法。
【請求項4】
制御部を備える情報処理装置に実行させるための梱包指示データ生成プログラムであって、
前記制御部に実行させるための、
キーデータと商品識別データと1カートンあたりに入れることが可能な商品の数であるカートン入数と前記商品の受注数および前記カートン入数に基づいて算出される1カートンあたりの前記商品の容積率とを有する受注明細データを複数含む受注データを参照して、前記キーデータが同じでありかつ前記商品識別データが同じである前記受注明細データのうち前記容積率の和が100%になるものに対して同一のカートン番号を採番し、当該カートン番号ならびに同一の当該カートン番号が付された前記受注明細データが有する前記商品識別データおよび前記容積率を1カートンあたりの梱包の情報として梱包指示データに格納する第一梱包ステップと、
前記第一梱包ステップで前記カートン番号を採番した前記受注明細データを除く前記受注データを参照して、前記キーデータが同じでありかつ前記商品識別データが異なる前記受注明細データのうち前記容積率の和が100%になるものに対して同一のカートン番号を採番し、当該カートン番号ならびに同一の当該カートン番号が付された前記受注明細データが有する前記商品識別データおよび前記容積率を1カートンあたりの梱包の情報として前記梱包指示データに格納する第二梱包ステップと、
前記第一梱包ステップおよび前記第二梱包ステップで前記カートン番号を採番した前記受注明細データを除く前記受注データを参照して、前記キーデータが異なり、前記商品識別データが異なり、かつ、前記カートン入数が同じである前記受注明細データのうち前記容積率の和が100%になるものに対して同一のカートン番号を採番し、当該カートン番号ならびに同一の当該カートン番号が付された前記受注明細データが有する前記商品識別データおよび前記容積率を1カートンあたりの梱包の情報として前記梱包指示データに格納する第三梱包ステップと、
前記第一梱包ステップ、前記第二梱包ステップおよび前記第三梱包ステップで前記カートン番号を採番した前記受注明細データを除く前記受注データを参照して、前記キーデータが異なり、前記商品識別データが異なり、かつ、前記カートン入数が異なる前記受注明細データのうち前記容積率の和が所定の閾値以下になるものに対して同一のカートン番号を採番し、当該カートン番号ならびに同一の当該カートン番号が付された前記受注明細データが有する前記商品識別データおよび前記容積率を1カートンあたりの梱包の情報として前記梱包指示データに格納する第四梱包ステップと、
を含むこと、
を特徴とする梱包指示データ生成プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、梱包指示データ生成装置、梱包指示データ生成方法および梱包指示データ生成プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、梱包作業の完了期限を守れなかったり、時間外勤務によって梱包作業費が増加したりすることを防ぐことを目的とする梱包計画立案装置、梱包計画立案システム、梱包計画立案方法およびプログラムが開示されている(0007段落等参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このように梱包の管理を行う分野においては、梱包指示データの生成の仕方として、まずは、共通性が高い商品同士(例えば、キーも商品コードも同じもの同士)での梱包、すなわち、細かい粒度での梱包を行った梱包指示データを生成する。次に、共通性が高い商品がなくなってくると、共通性が中程度の商品同士(例えば、キーは同じだが商品コードは異なるもの同士)での梱包、すなわち、中程度の粒度での梱包を行った梱包指示データを生成する。最後に、共通性が中程度の商品同士もなくなってくると、共通性が低い商品同士(例えば、キーも商品コードも異なるもの同士)での梱包、すなわち、粗い粒度での梱包を行った梱包指示データを生成する。
【0005】
しかしながら、このような梱包の粒度を徐々に粗くした梱包指示データを自動で生成することは従来できなかったため、梱包指示の作業に多大な労力および時間を要するという問題があった。
【0006】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、梱包の粒度を徐々に粗くした梱包指示データを生成できる梱包指示データ生成装置、梱包指示データ生成方法および梱包指示データ生成プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る梱包指示データ生成装置は、制御部を備える梱包指示データ生成装置であって、前記制御部は、キーデータと商品識別データと1カートンあたりに入れることが可能な商品の数であるカートン入数と前記商品の受注数および前記カートン入数に基づいて算出される1カートンあたりの前記商品の容積率とを有する受注明細データを複数含む受注データを参照して、前記キーデータが同じでありかつ前記商品識別データが同じである前記受注明細データのうち前記容積率の和が100%になるものに対して同一のカートン番号を採番し、当該カートン番号ならびに同一の当該カートン番号が付された前記受注明細データが有する前記商品識別データおよび前記容積率を1カートンあたりの梱包の情報として梱包指示データに格納する第一梱包手段と、前記第一梱包手段で前記カートン番号を採番した前記受注明細データを除く前記受注データを参照して、前記キーデータが同じでありかつ前記商品識別データが異なる前記受注明細データのうち前記容積率の和が100%になるものに対して同一のカートン番号を採番し、当該カートン番号ならびに同一の当該カートン番号が付された前記受注明細データが有する前記商品識別データおよび前記容積率を1カートンあたりの梱包の情報として前記梱包指示データに格納する第二梱包手段と、前記第一梱包手段および前記第二梱包手段で前記カートン番号を採番した前記受注明細データを除く前記受注データを参照して、前記キーデータが異なり、前記商品識別データが異なり、かつ、前記カートン入数が同じである前記受注明細データのうち前記容積率の和が100%になるものに対して同一のカートン番号を採番し、当該カートン番号ならびに同一の当該カートン番号が付された前記受注明細データが有する前記商品識別データおよび前記容積率を1カートンあたりの梱包の情報として前記梱包指示データに格納する第三梱包手段と、前記第一梱包手段、前記第二梱包手段および前記第三梱包手段で前記カートン番号を採番した前記受注明細データを除く前記受注データを参照して、前記キーデータが異なり、前記商品識別データが異なり、かつ、前記カートン入数が異なる前記受注明細データのうち前記容積率の和が所定の閾値以下になるものに対して同一のカートン番号を採番し、当該カートン番号ならびに同一の当該カートン番号が付された前記受注明細データが有する前記商品識別データおよび前記容積率を1カートンあたりの梱包の情報として前記梱包指示データに格納する第四梱包手段と、を備えること、を特徴とする。
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る梱包指示データ生成装置は、前記制御部が、商品識別データとカートン入数とを含む商品マスタを参照して、前記受注データに含まれる前記商品識別データと紐付くカートン入数を取得して前記受注データに格納し、前記受注データに含まれる前記受注数を前記受注データに格納したカートン入数で割った値に100を乗じることにより前記容積率を算出し、当該算出した容積率を前記受注データに格納する容積率算出手段を更に備えること、を特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る梱包指示データ生成方法は、制御部を備える情報処理装置で実行される梱包指示データ生成方法であって、前記制御部で実行される、キーデータと商品識別データと1カートンあたりに入れることが可能な商品の数であるカートン入数と前記商品の受注数および前記カートン入数に基づいて算出される1カートンあたりの前記商品の容積率とを有する受注明細データを複数含む受注データを参照して、前記キーデータが同じでありかつ前記商品識別データが同じである前記受注明細データのうち前記容積率の和が100%になるものに対して同一のカートン番号を採番し、当該カートン番号ならびに同一の当該カートン番号が付された前記受注明細データが有する前記商品識別データおよび前記容積率を1カートンあたりの梱包の情報として梱包指示データに格納する第一梱包ステップと、前記第一梱包ステップで前記カートン番号を採番した前記受注明細データを除く前記受注データを参照して、前記キーデータが同じでありかつ前記商品識別データが異なる前記受注明細データのうち前記容積率の和が100%になるものに対して同一のカートン番号を採番し、当該カートン番号ならびに同一の当該カートン番号が付された前記受注明細データが有する前記商品識別データおよび前記容積率を1カートンあたりの梱包の情報として前記梱包指示データに格納する第二梱包ステップと、前記第一梱包ステップおよび前記第二梱包ステップで前記カートン番号を採番した前記受注明細データを除く前記受注データを参照して、前記キーデータが異なり、前記商品識別データが異なり、かつ、前記カートン入数が同じである前記受注明細データのうち前記容積率の和が100%になるものに対して同一のカートン番号を採番し、当該カートン番号ならびに同一の当該カートン番号が付された前記受注明細データが有する前記商品識別データおよび前記容積率を1カートンあたりの梱包の情報として前記梱包指示データに格納する第三梱包ステップと、前記第一梱包ステップ、前記第二梱包ステップおよび前記第三梱包ステップで前記カートン番号を採番した前記受注明細データを除く前記受注データを参照して、前記キーデータが異なり、前記商品識別データが異なり、かつ、前記カートン入数が異なる前記受注明細データのうち前記容積率の和が所定の閾値以下になるものに対して同一のカートン番号を採番し、当該カートン番号ならびに同一の当該カートン番号が付された前記受注明細データが有する前記商品識別データおよび前記容積率を1カートンあたりの梱包の情報として前記梱包指示データに格納する第四梱包ステップと、を含むこと、を特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る梱包指示データ生成プログラムは、制御部を備える情報処理装置に実行させるための梱包指示データ生成プログラムであって、前記制御部に実行させるための、キーデータと商品識別データと1カートンあたりに入れることが可能な商品の数であるカートン入数と前記商品の受注数および前記カートン入数に基づいて算出される1カートンあたりの前記商品の容積率とを有する受注明細データを複数含む受注データを参照して、前記キーデータが同じでありかつ前記商品識別データが同じである前記受注明細データのうち前記容積率の和が100%になるものに対して同一のカートン番号を採番し、当該カートン番号ならびに同一の当該カートン番号が付された前記受注明細データが有する前記商品識別データおよび前記容積率を1カートンあたりの梱包の情報として梱包指示データに格納する第一梱包ステップと、前記第一梱包ステップで前記カートン番号を採番した前記受注明細データを除く前記受注データを参照して、前記キーデータが同じでありかつ前記商品識別データが異なる前記受注明細データのうち前記容積率の和が100%になるものに対して同一のカートン番号を採番し、当該カートン番号ならびに同一の当該カートン番号が付された前記受注明細データが有する前記商品識別データおよび前記容積率を1カートンあたりの梱包の情報として前記梱包指示データに格納する第二梱包ステップと、前記第一梱包ステップおよび前記第二梱包ステップで前記カートン番号を採番した前記受注明細データを除く前記受注データを参照して、前記キーデータが異なり、前記商品識別データが異なり、かつ、前記カートン入数が同じである前記受注明細データのうち前記容積率の和が100%になるものに対して同一のカートン番号を採番し、当該カートン番号ならびに同一の当該カートン番号が付された前記受注明細データが有する前記商品識別データおよび前記容積率を1カートンあたりの梱包の情報として前記梱包指示データに格納する第三梱包ステップと、前記第一梱包ステップ、前記第二梱包ステップおよび前記第三梱包ステップで前記カートン番号を採番した前記受注明細データを除く前記受注データを参照して、前記キーデータが異なり、前記商品識別データが異なり、かつ、前記カートン入数が異なる前記受注明細データのうち前記容積率の和が所定の閾値以下になるものに対して同一のカートン番号を採番し、当該カートン番号ならびに同一の当該カートン番号が付された前記受注明細データが有する前記商品識別データおよび前記容積率を1カートンあたりの梱包の情報として前記梱包指示データに格納する第四梱包ステップと、を含むこと、を特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、梱包の粒度を徐々に粗くした梱包指示データを生成できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、梱包指示データ生成装置の構成の一例を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、本実施形態に係る処理の流れの一例を示す図である。
【
図3】
図3は、項目と当該項目を保持するテーブルとの関係の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、容積率を格納する前の受注データの一例を示す図である。
【
図7】
図7は、容積率を格納した後の受注データの一例を示す図である。
【
図8】
図8は、キーが同じでありかつ商品コードが同じである受注明細データを対象として自動パッキング処理を行う場合における、ワークテーブルおよびパッキング結果の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、キーが同じでありかつ商品コードが異なる受注明細データを対象として自動パッキング処理を行う場合における、ワークテーブルおよびパッキング結果の一例を示す図である。
【
図10】
図10は、キーが異なり、商品コードが異なり、かつ、カートン入数が同じである受注明細データを対象として自動パッキング処理を行う場合における、ワークテーブルおよびパッキング結果の一例を示す図である。
【
図11】
図11は、キーが異なり、商品コードが異なり、かつ、カートン入数が異なる受注明細データを対象として自動パッキング処理を行う場合における、ワークテーブルおよびパッキング結果の一例を示す図である。
【
図12】
図12は、自動パッキング処理の動作指示をするための画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本発明に係る梱包指示データ生成装置、梱包指示データ生成方法および梱包指示データ生成プログラムの実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態により本発明が限定されるものではない。以下、具体的な構成および動作について説明する。
【0014】
[1.構成]
本実施形態に係る梱包指示データ生成装置100の構成の一例について、
図1を参照して説明する。
図1は、梱包指示データ生成装置100の構成の一例を示すブロック図である。
【0015】
梱包指示データ生成装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、梱包指示データ生成装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0016】
梱包指示データ生成装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。梱包指示データ生成装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0017】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、梱包指示データ生成装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、梱包指示データ生成装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。なお、後述する各種マスタ等のデータは、例えばサーバ200に格納されてもよい。
【0018】
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、及びマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0019】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブルおよびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。
【0020】
記憶部106は、例えば、受注データ106aと、商品マスタ106bと、梱包指示データ106cと、を備えている。
【0021】
受注データ106aは、
図7に示すように、例えば、キーデータ(キー)と、商品識別データ(商品コード)と、1カートンあたりに入れることが可能な商品の数であるカートン入数と、前記商品の受注数および前記カートン入数に基づいて算出される1カートンあたりの前記商品の容積率と、等を有する受注明細データを複数含む。前記受注明細データは、更に、例えば、前記商品の受注数と、受注番号と、前記商品の入荷予定日と、前記商品の入庫倉庫と、前記商品が有償か無償かの区分と、等を有してもよい。
【0022】
前記キーデータは、具体的には、品繰担当者コード、仕入先コード、品種コード、代表品番およびフル品番等である。また、前記商品の個数を表す単位は特に制限されないが、本明細書においては、貿易業界等においてよく用いられる単位であるPieces(PCS)を用いる。例えば、○○PCSは、○○個と同義である。そして、本実施形態において、前記商品の梱包方法は、カートン梱包に限定されず、例えば、バック梱包、ケース梱包、クレート梱包、ドラム梱包、パレット梱包およびスキッド梱包等の梱包方法であってもよい。例えばケース梱包の場合、前記カートン入数に相当するものは、ケース入数(1ケースあたりに入れることが可能な商品の数)となる。
【0023】
商品マスタ106bは、前記カートン入数等の取得先であり、商品マスタ106bから取得された前記カートン入数等は受注データ106aに格納される。商品マスタ106bは、図示しないが、例えば、前記商品識別データ(商品コード)と、前記カートン入数と、前記品繰担当者コードと、前記仕入先コードと、前記商品の原産国と、等を含む。
【0024】
梱包指示データ106cは、
図8~
図11の下図に示すように、例えば、カートン番号と、前記商品識別データ(商品コード)と、前記容積率と、等を含む。なお、本明細書および本図面においては、梱包指示データ106cを、梱包指示情報106c、梱包指示テーブル106cまたはパッキング結果106cということがあるが、意味する所はすべて同じである。
【0025】
制御部102は、梱包指示データ生成装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。
【0026】
制御部102は、機能概念的に、例えば、(1)商品識別データとカートン入数とを含む商品マスタを参照して、前記受注データに含まれる前記商品識別データと紐付くカートン入数を取得して前記受注データに格納し、前記受注データに含まれる前記受注数を前記受注データに格納したカートン入数で割った値に100を乗じることにより前記容積率を算出し、当該算出した容積率を前記受注データに格納する容積率算出手段としての容積率算出部102aと、(2)キーデータと商品識別データと1カートンあたりに入れることが可能な商品の数であるカートン入数と前記商品の受注数および前記カートン入数に基づいて算出される1カートンあたりの前記商品の容積率とを有する受注明細データを複数含む受注データを参照して、前記キーデータが同じでありかつ前記商品識別データが同じである前記受注明細データのうち前記容積率の和が100%になるものに対して同一のカートン番号を採番し、当該カートン番号ならびに同一の当該カートン番号が付された前記受注明細データが有する前記商品識別データおよび前記容積率を1カートンあたりの梱包の情報として梱包指示データに格納する第一梱包手段としての第一梱包部102bと、(3)前記第一梱包手段で前記カートン番号を採番した前記受注明細データを除く前記受注データを参照して、前記キーデータが同じでありかつ前記商品識別データが異なる前記受注明細データのうち前記容積率の和が100%になるものに対して同一のカートン番号を採番し、当該カートン番号ならびに同一の当該カートン番号が付された前記受注明細データが有する前記商品識別データおよび前記容積率を1カートンあたりの梱包の情報として前記梱包指示データに格納する第二梱包手段としての第二梱包部102cと、(4)前記第一梱包手段および前記第二梱包手段で前記カートン番号を採番した前記受注明細データを除く前記受注データを参照して、前記キーデータが異なり、前記商品識別データが異なり、かつ、前記カートン入数が同じである前記受注明細データのうち前記容積率の和が100%になるものに対して同一のカートン番号を採番し、当該カートン番号ならびに同一の当該カートン番号が付された前記受注明細データが有する前記商品識別データおよび前記容積率を1カートンあたりの梱包の情報として前記梱包指示データに格納する第三梱包手段としての第三梱包部102dと、(5)前記第一梱包手段、前記第二梱包手段および前記第三梱包手段で前記カートン番号を採番した前記受注明細データを除く前記受注データを参照して、前記キーデータが異なり、前記商品識別データが異なり、かつ、前記カートン入数が異なる前記受注明細データのうち前記容積率の和が所定の閾値以下になるものに対して同一のカートン番号を採番し、当該カートン番号ならびに同一の当該カートン番号が付された前記受注明細データが有する前記商品識別データおよび前記容積率を1カートンあたりの梱包の情報として前記梱包指示データに格納する第四梱包手段としての第四梱包部102eと、を備えている。
【0027】
容積率算出部102aは、商品コードとカートン入数とを含む商品マスタ106bを参照して、受注データ106aに含まれる商品コードと紐付くカートン入数を取得して受注データ106aに格納し、受注データ106aに含まれる受注数を受注データ106aに格納したカートン入数で割った値に100を乗じることにより容積率を算出し、当該算出した容積率を受注データ106aに格納する。
【0028】
第一梱包部102bは、キーと商品コードとカートン入数と容積率とを有する受注明細データを複数含む受注データ106aを参照して、キーが同じでありかつ商品コードが同じである受注明細データのうち容積率の和が100%になるものに対して同一のカートン番号を採番し、当該カートン番号ならびに同一の当該カートン番号が付された受注明細データが有する商品コードおよび容積率を1カートンあたりの梱包の情報として梱包指示データ106cに格納する。簡単にいうと、第一梱包部102bは、キーも商品コードも同じ商品同士での梱包、すなわち、細かい粒度での梱包を行う。
【0029】
第二梱包部102cは、第一梱包部102bでカートン番号を採番した受注明細データを除く受注データ106aを参照して、キーが同じでありかつ商品コードが異なる受注明細データのうち容積率の和が100%になるものに対して同一のカートン番号を採番し、当該カートン番号ならびに同一の当該カートン番号が付された受注明細データが有する商品コードおよび容積率を1カートンあたりの梱包の情報として梱包指示データ106cに格納する。簡単にいうと、第二梱包部102cは、キーは同じだが商品コードは異なる商品同士での梱包、すなわち、中程度の粒度での梱包を行う。
【0030】
第三梱包部102dは、第一梱包部102bおよび第二梱包部102cでカートン番号を採番した受注明細データを除く受注データ106aを参照して、キーが異なり、商品コードが異なり、かつ、カートン入数が同じである受注明細データのうち容積率の和が100%になるものに対して同一のカートン番号を採番し、当該カートン番号ならびに同一の当該カートン番号が付された受注明細データが有する商品コードおよび容積率を1カートンあたりの梱包の情報として梱包指示データ106cに格納する。簡単にいうと、第三梱包部102dは、キーも商品コードも異なるがカートン入数は同じ商品同士での梱包、すなわち、粗い粒度での梱包を行う。
【0031】
第四梱包部102eは、第一梱包部102b、第二梱包部102cおよび第三梱包部102dでカートン番号を採番した受注明細データを除く受注データ106aを参照して、キーが異なり、商品コードが異なり、かつ、カートン入数が異なる受注明細データのうち容積率の和が所定の閾値以下になるものに対して同一のカートン番号を採番し、当該カートン番号ならびに同一の当該カートン番号が付された受注明細データが有する商品コードおよび容積率を1カートンあたりの梱包の情報として梱包指示データ106cに格納する。簡単にいうと、第四梱包部102eは、キーも商品コードもカートン入数も異なる商品同士での梱包、すなわち、粗い粒度での梱包を行う。
【0032】
前段落で説明した前記所定の閾値は、特に制限されず任意に設定可能であるが、例えば、80%である。第四梱包部102eにおいて、容積率の和を100%とするのではなく、所定の閾値以下とするのは、例えば以下の理由による。すなわち、第四梱包部102eで行う粒度の粗い梱包においては、例えば、異なる形状であるために梱包効率が良くない商品同士も同一のカートンに梱包されることとなるため、容積率の和を100%としてしまうと、商品が同一カートン内に収まらなくなってしまう可能性がある。このため、容積率に余裕を持たせて例えば80%としておくことで、異なる商品同士であっても同一カートン内に確実に収まるようにすることができる。
【0033】
[2.処理]
本項目では、本実施形態に係る処理の一例を説明する。
【0034】
まず、
図12の自動パッキング処理の画面例中のMA1に示すように、抽出条件を入力して、「F10:実行」が押下されると、受注データ106aの中でパッキング未処理の受注明細データがMA4の領域に一覧表示される。
【0035】
MA4の領域に一覧表示された受注明細データの中から、MA2で示す四角枠にチェックが入れられることで対象の受注明細データが選択されて「登録」ボタンが押下されると、当該選択された受注明細データについて自動パッキング処理(以下の[2-2]~[2-5]で説明する処理)が実行される。なお、「一括梱包」ボタンが押下されると、MA4の領域に一覧表示されたすべての受注明細データが選択された状態、すなわち、梱包対象の状態となる。
【0036】
自動パッキング処理の実行後は、採番された梱包番号がMA3の領域に表示される。当該表示された梱包番号を基に、梱包調整入力チェックリストにて梱包結果を確認可能である。
【0037】
以下、所定の受注明細データが選択されて「登録」ボタンが押下されて実行される自動パッキング処理について詳細に説明するが、当該自動パッキング処理を行うための前処理としての容積率算出処理について、まず[2-1]において説明する。なお、前提として、受注データ106aは
図5に示す内容で予め入力されており、また、商品マスタ106bは
図6に示す内容で予め設定されているものとする。
【0038】
[2-1.容積率算出処理]
容積率算出部102aは、例えば、
図6の商品マスタ106bを参照して、
図5の受注データ106aに含まれる商品コード「商品A」と紐付くカートン入数432PCSを取得して
図5の受注データ106aに格納する。そして、容積率算出部102aは、
図5の受注データ106aに含まれる受注数345PCSを
図5の受注データ106aに格納したカートン入数432PCSで割った値(≒0.8)に100を乗じることにより、容積率80%を算出し、当該算出した容積率80%を
図5の受注データ106aに格納する。このようにして、
図7の受注データ106aにおいて1-1の番号を付した受注明細データが生成される。詳細な説明は省略するが、
図7に示す他の受注明細データも、同様の方法で生成される。
【0039】
以下、[2-2]~[2-5]においては、自動パッキング処理(=カートン番号採番処理)について説明する。なお、以下の[2-2]~[2-5]においては、説明を簡便にするために、受注明細データを、
図7~11の左側に付した番号のみで記載する。例えば、
図7において1-1の番号を付した受注明細データの場合、単に「1-1」と記載する。
【0040】
[2-2.第一梱包処理]
第一梱包部102bは、
図7の受注データ106aを参照して、キーが同じありかつ商品コードが同じである受注明細データのうち容積率の和が100%になるものに対して同一のカートン番号を採番する。具体的には、
図7において、1-2の容積率140%は100%を超える。この場合、第一梱包部102bは、
図8上図に示すように、1-2を、容積率100%を有する1-2Aと容積率40%を有する1-2Bとに分割し、1-2Aに対してカートン番号「01」を採番する。同様に、
図7において、2-1の容積率160%は100%を超える。この場合、第一梱包部102bは、
図8上図に示すように、2-1を、容積率100%を有する2-1Aと容積率60%を有する2-1Bとに分割し、2-1Aに対してカートン番号「02」を採番する。
【0041】
そして、第一梱包部102bは、
図8下図のパッキング結果に示すように、採番したカートン番号「01」と、カートン番号「01」が付された1-2Aが有する商品コード「商品B」および容積率「100%」と、を1カートンあたりの梱包の情報として梱包指示データ106cに格納する。同様に、第一梱包部102bは、
図8下図のパッキング結果に示すように、採番したカートン番号「02」と、カートン番号「02」が付された2-1Aが有する商品コード「商品C」および容積率「100%」と、を1カートンあたりの梱包の情報として梱包指示データ106cに格納する。
【0042】
以上、本項目[2-2]で説明した処理により、共通性が高い商品同士(キーも商品コードも同じもの同士)での梱包、すなわち、細かい粒度での梱包を行った梱包指示データ106cが生成されたこととなる。
【0043】
[2-3.第二梱包処理]
第二梱包部102cは、
図8の受注データ106aから[2-2]でカートン番号を採番した受注明細データを除くものを参照して、キーが同じありかつ商品コードが異なる受注明細データのうち容積率の和が100%になるものに対して同一のカートン番号を採番する。具体的には、
図8上図において、1-1の容積率80%と1-2Bの容積率40%のうちの20%との和は100%である。この場合、第二梱包部102cは、
図9上図に示すように、1-2Bを、容積率20%を有する1-2Baと容積率20%を有する1-2Bbとに分割し、1-1および1-2Baに対してカートン番号「03」を採番する。同様に、
図8上図において、3-1の容積率60%と3-2の容積率90%のうち40%との和は100%である。この場合、第二梱包部102cは、
図9上図に示すように、3-2を、容積率40%を有する3-2Aと容積率50%を有する3-2Bとに分割し、3-1および3-2Aに対してカートン番号「04」を採番する。
【0044】
そして、第二梱包部102cは、
図9下図のパッキング結果にハッチングで示すように、採番したカートン番号「03」と、採番したカートン番号「03」を有する1-1が有する商品コード「商品A」および容積率「80%」と、採番したカートン番号「03」を有する1-2Baが有する商品コード「商品B」および容積率「20%」と、を1カートンあたりの梱包の情報として梱包指示データ106cに格納する。同様に、第二梱包部102cは、
図9下図のパッキング結果にハッチングで示すように、採番したカートン番号「04」と、採番したカートン番号「04」を有する3-1が有する商品コード「商品D」および容積率「60%」と、採番したカートン番号「04」を有する3-2Aが有する商品コード「商品E」および容積率「40%」と、を1カートンあたりの梱包の情報として梱包指示データ106cに格納する。
【0045】
以上、本項目[2-3]で説明した処理により、共通性が中程度の商品同士(キーは同じだが商品コードは異なるもの同士)での梱包、すなわち、中程度の粒度での梱包を行った梱包指示データ106cが生成されたこととなる。
【0046】
[2-4.第三梱包処理]
第三梱包部102dは、
図9の受注データ106aから[2-2]および[2-3]でカートン番号を採番した受注明細データを除くものを参照して、キーが異なり、商品コードが異なり、かつ、カートン入数が同じである受注明細データのうち容積率の和が100%になるものに対して同一のカートン番号を採番する。具体的には、
図9上図において、1-2Bbの容積率20%と2-1Bの容積率60%と3-2Bの容積率50%のうちの20%との和は100%である。この場合、第三梱包部102dは、3-2Bを、容積率20%を有する3-2Baと容積率30%を有する3-2Bbとに分割し、1-2Bb、2-1Bおよび3-2Baに対してカートン番号「05」を採番する。
【0047】
そして、第三梱包部102dは、
図10下図のパッキング結果にハッチングで示すように、採番したカートン番号「05」と、採番したカートン番号「05」を有する1-2Bbが有する商品コード「商品B」および容積率「20%」と、採番したカートン番号「05」を有する2-1Bが有する商品コード「商品C」および容積率「60%」と、採番したカートン番号「05」を有する3-2Baが有する商品コード「商品E」および容積率「20%」と、を1カートンあたりの梱包の情報として梱包指示データ106cに格納する。
【0048】
[2-5.第四梱包処理]
第四梱包部102eは、
図10の受注データ106aから[2-2]、[2-3]および[2-4]でカートン番号を採番した受注明細データを除くものを参照して、キーが異なり、商品コードが異なり、かつ、カートン入数が異なる受注明細データのうち容積率の和が所定の閾値(80%とする)以下になるものに対して同一のカートン番号を採番する。具体的には、
図10上図において、3-2Bbの容積率30%と4-1の容積率40%と5-1の容積率70%のうちの10%との和は80%である。この場合、第四梱包部102eは、5-1を、容積率10%を有する5-1Aと容積率60%を有する5-1Bとに分割し、3-2Bb、4-1および5-1Aに対してカートン番号「06」を採番する。更に、第四梱包部102eは、カートン番号未採番の5-1Bに対して、カートン番号「07」を採番する。
【0049】
そして、第四梱包部102eは、
図11下図のパッキング結果にハッチングで示すように、採番したカートン番号「06」と、採番したカートン番号「06」を有する3-2Bbが有する商品コード「商品E」および容積率「30%」と、採番したカートン番号「06」を有する4-1が有する商品コード「商品F」および容積率「40%」と、採番したカートン番号「06」を有する5-1Aが有する商品コード「商品G」および容積率「10%」と、を1カートンあたりの梱包の情報として梱包指示データ106cに格納する。更に、第四梱包部102eは、
図11下図のパッキング結果にハッチングで示すように、採番したカートン番号「07」と、採番したカートン番号「07」を有する5-1Bが有する商品コード「商品G」および容積率「60%」と、を1カートンあたりの梱包の情報として梱包指示データ106cに格納する。
【0050】
以上、前項目[2-4]および本項目[2-5]で説明した処理により、共通性が低い商品同士(キーも商品コードも異なるもの同士)での梱包、すなわち、粒度の粗い梱包を行った梱包指示データ106cが生成されたこととなる。
【0051】
[2-6.処理のまとめ]
以上、本項目[2.処理]で説明してきた処理により、最終的に、
図11下部の梱包指示データ106cが生成された。
図11下部の梱包指示データ106cは、カートン番号が大きくなるにつれて梱包の粒度を徐々に粗くしたデータである。
【0052】
[3.処理の具体例]
本項目では、本実施形態に係る処理の具体例を説明する。
【0053】
[3-1.概要]
本発明の機能利用者は、例えば、業務部である。本発明の機能利用タイミングおよび概要は、例えば、以下のとおりである。すなわち、パッキング(ピース→カートン、カートン→パレット)を行い、梱包指示書を発行できるようにし、また、パッキングの結果は手動での調整を行えるようにする。自動パッキングでは在庫管理単位(ピース)からカートン単位へのパッキング処理を行う。
【0054】
[3-2.処理の流れ]
本発明の処理の流れは、例えば、
図2に示すとおりである。
【0055】
[3-3.梱包番号の採番単位]
梱包番号は、例えば、
図3に示す項目ごとに採番する。
図3に示す項目が同一の場合、同一の梱包番号となる。
【0056】
[3-4.前提事項:商品階層について]
商品階層は、例えば、
図4に示す3階層である。梱包処理では、下の階層(似ている商品群)単位で梱包をしていくという考えで処理を実施する。
【0057】
[3-5.カートン番号の採番方法]
本発明においては、例えば、次段落に示す計算式により容積率を算出し、続いて、次々段落から(0)~(3)で説明するように確定できるものからカートン番号を採番していく。
【0058】
(容積率算出の計算式)
容積率=受注数(PCS)/商品マスタのカートン入数
※カートン入数とは、1カートンに何PCS入るかである。
【0059】
(0)キーが同一のもの(フル品番単位で同一の商品)
まず、キーが同一の受注データの受注数を集計する。具体的には、容積率が100%になるものを確定し、カートン番号を採番し、端数は次の(1)の処理で扱う。
【0060】
キー(フル品番)
・品繰担当者
・仕入先
・品種
・代表品番
・フル品番
※並び順は代表品番、フル品番のアルファベット順
【0061】
(1)キーが同一のもの(代表品番が同一の商品)
次に、キーが同一の受注データの受注数を集計する。具体的には、容積率が100%になるものを確定し、カートン番号を採番し、端数は次の(2)の処理で扱う。
【0062】
キー(代表品番)
・品繰担当者コード
・仕入先コード
・品種コード
・代表品番
※並び順はフル品番のアルファベット順
【0063】
(2)キーは異なるがカートン入数が同一のもの
次に、(1)の処理で端数となったもののうち、同一カートン入数となる受注データの受注数を集計する。具体的には、容積率が100%になるものを確定し、カートン番号を採番し、端数は次の(3)の処理で扱う。
【0064】
(3)カートン入数が異なるもの
最後に、(2)の処理で端数となった受注データの受注数を集計する。具体的には、容積率が80%を超えないようにカートン番号を採番していく。なお、閾値80%は、各会社によって異なる値を設定可能である。
【0065】
優先順位
・(2)時点での容積率
・品繰担当者コード
・仕入先コード
・品種コード
・代表品番
【0066】
[4.本実施形態のまとめ]
このように、本実施形態に係る梱包指示データ生成装置100によれば、梱包の粒度を徐々に粗くした梱包指示データを生成できる。
【0067】
ここで、従来においては、貿易書類や梱包指示書に梱包指示情報を反映するためには、システム外で検討した結果をシステムで都度入力する手間が発生していた。
【0068】
そこで、本実施形態においては、受注データにおいて、何をいつ何PCS輸出する予定かを管理し、商品マスタにおいて、その商品が1C/Tに何PCS入るかを管理することにより、受注データおよび商品マスタを元に梱包指示情報を自動計算(自動生成)し、貿易書類や梱包指示書への自動反映をできるようにした。なお、当該自動計算(自動生成)された梱包指示情報は、現場の実態に合わせて手動調整可能である。
【0069】
このように、梱包指示情報を、手動ではなく、システムによりルールに基づき算出(生成)できるようにすることで、例えば、梱包計画を早期かつ正確に立てることが可能となる。
【0070】
[5.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0071】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0072】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0073】
また、梱包指示データ生成装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0074】
例えば、梱包指示データ生成装置100が備える処理機能、特に制御部にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて梱包指示データ生成装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0075】
また、このコンピュータプログラムは、梱包指示データ生成装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0076】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0077】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0078】
記憶部に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0079】
また、梱包指示データ生成装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、梱包指示データ生成装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0080】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0081】
本発明は、例えば、輸出業務があり、梱包指示情報を自社で検討し乙仲(海運貨物取扱業者)に指示を行う業界において有用である。
【符号の説明】
【0082】
100 梱包指示データ生成装置
102 制御部
102a 容積率算出部
102b 第一梱包部
102c 第二梱包部
102d 第三梱包部
102e 第四梱包部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 受注データ
106b 商品マスタ
106c 梱包指示データ
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク