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特許7170703積層体の製造方法、及び光硬化性樹脂組成物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-04
(45)【発行日】2022-11-14
(54)【発明の名称】積層体の製造方法、及び光硬化性樹脂組成物
(51)【国際特許分類】
   B32B 37/12 20060101AFI20221107BHJP
   B29C 65/48 20060101ALI20221107BHJP
【FI】
B32B37/12
B29C65/48
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2020201537
(22)【出願日】2020-12-04
(62)【分割の表示】P 2016114579の分割
【原出願日】2016-06-08
(65)【公開番号】P2021035779
(43)【公開日】2021-03-04
【審査請求日】2020-12-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000108410
【氏名又は名称】デクセリアルズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100113424
【弁理士】
【氏名又は名称】野口 信博
(74)【代理人】
【識別番号】100185845
【弁理士】
【氏名又は名称】穂谷野 聡
(72)【発明者】
【氏名】中村 司
(72)【発明者】
【氏名】原 大輔
【審査官】増田 亮子
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-118450(JP,A)
【文献】特開2014-119557(JP,A)
【文献】国際公開第2013/077080(WO,A1)
【文献】国際公開第2015/190561(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B32B 1/00-43/00
B29C 65/48
C09J 4/02
C08F 2/44-2/50
G09F 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光硬化性樹脂組成物を、光透過性を有する第1の部材の表面に塗布する工程(A)と、
上記塗布された光硬化性樹脂組成物に光を照射して仮硬化樹脂層を形成する工程(B)と、
上記仮硬化樹脂層の表面を乾燥させる工程(C)と、
上記第1の部材と、光透過性を有する第2の部材とを上記仮硬化樹脂層を介して貼合せる工程(D)と、
上記仮硬化樹脂層に光を照射して本硬化させる工程(E)とを有し、
上記光硬化性樹脂組成物は、60℃で30分間加熱後の加熱残分が90.0%以上96.0%未満であり、
上記光硬化性樹脂組成物は、60℃で30分間加熱後の加熱残分が85%以下である単官能モノマーを10~30質量%含有し、
上記単官能モノマーが、ジメチル(メタ)アクリルアミド、ジエチル(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシプロピルアクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、及びテトラヒドロフルフリルアクリレートの少なくとも1種であり、
上記工程(C)では、恒温乾燥機からの熱により上記仮硬化樹脂層の表面を乾燥させること、加熱送風機からの熱により上記仮硬化樹脂層の表面を乾燥させること、60~80℃の温度で加熱して上記仮硬化樹脂層の表面を乾燥させること、上記仮硬化樹脂層の表面を減圧すること、又は、これらの組み合わせを用いる、積層体の製造方法。
【請求項2】
工程(C)では、上記工程(B)で形成された上記仮硬化樹脂層の表面を覆う未硬化層を構成する液状成分が揮発するように、上記仮硬化樹脂層の表面を乾燥させる、請求項1に記載の積層体の製造方法。
【請求項3】
工程(C)では、上記恒温乾燥機及び上記加熱送風機の少なくとも一方からの熱により、上記仮硬化樹脂層の表面を乾燥させる、請求項1又は2に記載の積層体の製造方法。
【請求項4】
上記単官能モノマーは、ヒドロキシプロピルアクリレート及びシクロヘキシル(メタ)アクリレートの少なくとも1種である、請求項1に記載の積層体の製造方法。
【請求項5】
光硬化性樹脂組成物を、光透過性を有する第1の部材の表面に塗布する工程(A)と、
上記塗布された光硬化性樹脂組成物に光を照射して仮硬化樹脂層を形成する工程(B)と、
上記仮硬化樹脂層の表面を乾燥させる工程(C)と、
上記第1の部材と、光透過性を有する第2の部材とを上記仮硬化樹脂層を介して貼合せる工程(D)と、
上記仮硬化樹脂層に光を照射して本硬化させる工程(E)とを有し、
上記光硬化性樹脂組成物は、60℃で30分間加熱後の加熱残分が85%以下である単官能モノマーを10~30質量%含有し、
上記光硬化性樹脂組成物は、60℃で30分間加熱後の加熱残分が90.0%以上96.0%未満であり、
上記工程(C)では、恒温乾燥機からの熱により上記仮硬化樹脂層の表面を乾燥させること、加熱送風機からの熱により上記仮硬化樹脂層の表面を乾燥させること、60~80℃の温度で加熱して上記仮硬化樹脂層の表面を乾燥させること、上記仮硬化樹脂層の表面を減圧すること、又は、これらの組み合わせを用いる、積層体の製造方法。
【請求項6】
上記光硬化性樹脂組成物は、架橋剤と、光重合開始剤と、可塑剤及び粘着付与剤の少なくとも1種からなる柔軟剤とをさらに含有する、請求項1~のいずれか1項に記載の積層体の製造方法。
【請求項7】
上記単官能モノマーは、単官能(メタ)アクリルアミド、及び単官能(メタ)アクリレートの少なくとも1種である、請求項記載の積層体の製造方法。
【請求項8】
上記単官能モノマーは、式(A)で表される化合物、式(B)で表される化合物、及び式(C)で表される化合物の少なくとも1種である、請求項記載の積層体の製造方法。
【化1】
式(A)中、Rは水素原子、又はメチル基を表し、R及びRはそれぞれ独立して炭素数1~4のアルキル基を表す。式(B)中、Rは水素原子またはメチル基を表し、Rは無置換の炭素数1~7のアルキル基、又は、置換基として水酸基を有する炭素数1~7のアルキル基を表す。式(C)中、Rは水素原子、又はメチル基を表し、Rは炭素数3~6の脂肪族ヘテロ環基を表し、Lは単結合、又は炭素数1~3のアルキレン基を表す。
【請求項9】
上記単官能モノマーは、ジメチル(メタ)アクリルアミド、ジエチル(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシプロピルアクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、及びテトラヒドロフルフリルアクリレートの少なくとも1種である、請求項のいずれか1項に記載の積層体の製造方法。
【請求項10】
上記第1の部材、又は上記第2の部材は、画像表示部材であり、
上記積層体は、画像表示装置である、請求項1~のいずれか1項に記載の積層体の製造方法。
【請求項11】
60℃で30分間加熱後の加熱残分が85.0%以下である単官能モノマーと、
架橋剤と、
光重合開始剤と、
可塑剤及び粘着付与剤の少なくとも1種からなる柔軟剤とを含有し、
60℃で30分間加熱後の加熱残分が90.0%以上96.0%未満であり、
上記単官能モノマーは、ジエチル(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシプロピルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート及びテトラヒドロフルフリルアクリレートの少なくとも1種であり、
上記単官能モノマーの含有量が10~30質量%である、光硬化性樹脂組成物。
【請求項12】
上記架橋剤の含有量が0.01~20質量%である、請求項11に記載の光硬化性樹脂組成物。
【請求項13】
単官能モノマーとして、上記60℃で30分間加熱後の加熱残分が85.0%以下である単官能モノマーのみを含む、請求項11又は12に記載の光硬化性樹脂組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、積層体の製造方法、及び光硬化性樹脂組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、光透過性を有する部材同士を光硬化性樹脂組成物で貼り合わせ、光透過性樹脂層で固定する技術が知られている。例えば、特許文献1には、画像表示部材上に液状の光硬化性樹脂組成物を塗布し、仮硬化させて仮硬化樹脂層を形成し、仮硬化樹脂層上に光透過性部材を貼り合わせ、本硬化させる方法が記載されている。
【0003】
しかし、特許文献1に記載の技術では、光硬化性樹脂組成物が大気中の空気に曝された状態で硬化されるため、酸素による硬化阻害の影響を受けやすい傾向にある。そのため、仮硬化樹脂層の表面が十分に硬化されず、表面に液状成分が残ってしまう場合がある。このように表面に液状成分が残った状態で光透過性部材と画像表示部材との貼合せを行うと、貼合せ後にすべりが生じやすい傾向にあり、十分な密着性が得られないおそれがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2013-151151号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本技術は、このような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、光透過性を有する部材同士の密着性を良好にできる積層体の製造方法、及び光硬化性樹脂組成物を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本技術に係る積層体の製造方法は、光硬化性樹脂組成物を、光透過性を有する第1の部材の表面に塗布する工程(A)と、塗布された光硬化性樹脂組成物に光を照射して仮硬化樹脂層を形成する工程(B)と、仮硬化樹脂層の表面を乾燥させる工程(C)と、第1の部材と、光透過性を有する第2の部材とを仮硬化樹脂層を介して貼合せる工程(D)と、仮硬化樹脂層に光を照射して本硬化させる工程(E)とを有し、光硬化性樹脂組成物は、60℃で30分間加熱後の加熱残分が96.0%未満である。
【0007】
本技術に係る光硬化性樹脂組成物は、60℃で30分間加熱後の加熱残分が85.0%以下である単官能モノマーと、架橋剤と、光重合開始剤と、可塑剤及び粘着付与剤の少なくとも1種からなる柔軟剤とを含有し、60℃で30分間加熱後の加熱残分が96.0%未満である。
【発明の効果】
【0008】
本技術によれば、第1の部材と第2の部材との密着性を良好にできる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、画像表示装置の一例を示す断面図である。
図2図2は、光硬化性樹脂組成物を光透過性部材の表面に塗布する工程の一例を説明するための斜視図である。
図3図3(A)は、光硬化性樹脂組成物が塗布された光透過性部材の一例を示す斜視図であり、図3(B)は図3(A)中のA-A’断面図である。
図4図4(A)は、光透過性部材の表面に塗布された光硬化性樹脂組成物に対し光を照射して仮硬化樹脂層を形成する工程の一例を説明するための斜視図であり、図4(B)は図4(A)中のA-A’断面図である。
図5図5(A)は、仮硬化樹脂層の表面を乾燥させる工程の一例を説明するための斜視図であり、図5(B)は図5(A)中のA-A’断面図である。
図6図6(A)は、仮硬化樹脂層の表面を乾燥させる工程の一例を説明するための斜視図であり、図6(B)は図6(A)中のA-A’断面図である。
図7図7は、仮硬化樹脂層を介して画像表示部材と光透過性部材とが貼合わされた積層体の一例を示す断面図である。
図8図8は、仮硬化樹脂層に対し光を照射して本硬化させる工程の一例を示す断面図である。
図9図9(A)は、仮硬化樹脂層の表面を乾燥させる工程の他の例を説明するための斜視図であり、図9(B)は図9(A)中のA-A’断面図である。
図10図10は、単官能モノマーの加熱残分を測定する方法を説明するための図である。
図11図11は、光硬化性樹脂組成物の加熱残分を測定する方法を説明するための図である。
図12図12(A)は光硬化性樹脂組成物に紫外線を照射する状態を示す断面図であり、図12(B)は紫外線照射後の樹脂組成物層を示す断面図であり、図12(C)は保持力試験の方法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[積層体の製造方法]
本実施の形態に係る積層体の製造方法は、下記工程(A)~(E)を有し、60℃で30分間加熱後の加熱残分が96%未満である光硬化性樹脂組成物を用いる。
【0011】
工程(A):光硬化性樹脂組成物を、光透過性を有する第1の部材の表面に塗布する。
工程(B):塗布された光硬化性樹脂組成物に光を照射して仮硬化樹脂層を形成する。
工程(C):仮硬化樹脂層の表面を乾燥させる。
工程(D):第1の部材と、光透過性を有する第2の部材とを仮硬化樹脂層を介して貼合せる。
工程(E):仮硬化樹脂層に光を照射して本硬化させる。
【0012】
本製造方法によれば、工程(D)の前に仮硬化樹脂層の表面を乾燥させることにより、仮硬化樹脂層の表面の液状成分を揮発させることができる。そのため、仮硬化樹脂層の表面に液状成分が実質的に残らない状態で、第1の部材と第2の部材とを貼合せることができる。したがって、第1の部材と第2の部材との貼合せ後にすべりが生じることを防止でき、第1の部材と第2の部材との密着性を良好にできる。
【0013】
本製造方法で用いられる光硬化性樹脂組成物は、60℃で30分間加熱後の加熱残分が96%未満であり、94.0%以下が好ましく、93.0%以下がより好ましい。また、光硬化性樹脂組成物の加熱残分の下限値は、第1の部材と第2の部材との密着性の観点から、80.0%以上が好ましく、85.0%以上がより好ましく、90.0%以上がさらに好ましい。ここで、光硬化性樹脂組成物の加熱残分は、熱量計測定装置(装置名:Q50、TA Instruments社製)を用いて、光硬化性樹脂組成物10mgを60℃で30分加熱する前後での質量を測定して求めた値を言う。
【0014】
以下、図面を参照しながら各工程の詳細について説明する。本製造方法では、例えば図1に示すように、周縁部に遮光層4が形成された光透過性部材3(第1の部材)と、画像表示部材2(第2の部材)とが、硬化樹脂層1を介して積層した画像表示装置5(積層体)を得る。
【0015】
硬化樹脂層1は、後述する光硬化性樹脂組成物6から形成されている。硬化樹脂層1の屈折率は、画像表示部材2や光透過性部材3の屈折率とほぼ同等とすることが好ましく、例えば1.45以上1.55以下であることが好ましい。これにより、画像表示部材2からの映像光の輝度やコントラストを高め、視認性を良好にすることができる。また、硬化樹脂層1の透過率は、90%を超えることが好ましい。これにより、画像表示部材2に形成された画像の視認性をより良好にすることができる。硬化樹脂層1の厚みは、例えば、50~200μmであることが好ましい。
【0016】
画像表示部材2は、例えば液晶表示パネル、タッチパネル等を挙げることができる。ここで、タッチパネルとは、液晶表示パネルのような表示素子とタッチパッドのような位置入力装置を組み合わせた画像表示・入力パネルを意味する。
【0017】
光透過性部材3は、画像表示部材2に形成された画像が視認可能となるような光透過性を有するものであればよい。例えば、ガラス、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート等の板状材料やシート状材料が挙げられる。これらの材料には、少なくとも一方の面にハードコート処理、反射防止処理等が施されていてもよい。光透過性部材3の厚さや弾性率などの物性は、使用目的に応じて適宜決定することができる。
【0018】
遮光層4は、画像のコントラスト向上のために設けられるものであり、例えば、黒色等に着色された塗料をスクリーン印刷法などで塗布し、乾燥・硬化させて形成することができる。遮光層4の厚みは、通常5~100μmである。
【0019】
[工程(A)]
工程(A)では、例えば図2図3(A)、(B)に示すように、光硬化性樹脂組成物6を光透過性部材3の表面に塗布する。光硬化性樹脂組成物6の塗布は、一般に使用される各種の塗布方法により行うことができ、例えば図2に示すように、スリット状のノズル7を備えた塗布ヘッド8を有する塗布装置を用いて行うことができる。工程(A)では、例えば図3(B)に示すように、光硬化性樹脂組成物6を、遮光層4の厚さよりも厚く塗布することが好ましい。具体的には、遮光層4の表面も含め、光透過性部材3の遮光層4の形成側表面の全面に光硬化性樹脂組成物6を遮光層4の厚さの1.2~50倍の厚さで塗布することが好ましく、2~30倍の厚さで塗布することがより好ましい。より具体的な塗布厚みは、25~350μmが好ましく、50~300μmがより好ましい。なお、光硬化性樹脂組成物6の塗布は、必要な厚みが得られるように複数回行ってもよい。
【0020】
[工程(B)]
工程(B)では、例えば図4(A)に示すように、光透過性部材3の表面に塗布された光硬化性樹脂組成物6に対し紫外線照射器9から紫外線10を照射して仮硬化樹脂層11を形成する。光硬化性樹脂組成物6を仮硬化させることにより、光硬化性樹脂組成物6を液状から著しく流動しない状態とし、取扱性を向上させることができる。
【0021】
紫外線の照射条件は、仮硬化樹脂層11の硬化率が、10~80%となるように行うことが好ましく、40~80%となるように行うことがより好ましく、70~80%となるように行うことがさらに好ましい。ここで、硬化率とは、光照射前の光硬化性樹脂組成物6中の(メタ)アクリロイル基の存在量に対する、光照射後の(メタ)アクリロイル基の存在量の割合(消費量割合)で定義される数値である。この硬化率の数値が大きい程、硬化がより進行していることを示す。具体的には、硬化率は、光照射前の光硬化性樹脂組成物6のFT-IR測定チャートにおけるベースラインからの1640~1620cm-1の吸収ピーク高さ(X)と、光照射後の光硬化性樹脂組成物6(仮硬化樹脂層11)のFT-IR測定チャートにおけるベースラインからの1640~1620cm-1の吸収ピーク高さ(Y)とを、下記式に代入することにより算出することができる。
硬化率(%)=[(X-Y)/X]×100
【0022】
光照射の条件は、光硬化性樹脂組成物6の硬化率が好ましくは10~80%となる条件であれば、光源の種類、出力、照度、積算光量などは特に制限されない。
【0023】
仮硬化樹脂層11の表面は、例えば図4(B)に示すように、酸素による硬化阻害の影響で液状成分(例えば後述する単官能モノマー等)からなる未硬化層12で覆われる。未硬化層12の厚さは、通常10μm程度である。仮硬化樹脂層11の表面が未硬化層12で覆われた状態で光透過性部材3と画像表示部材2とを貼合せると、貼合せ後にすべりが生じやすい傾向にあり、十分な密着性が得られないおそれがある。そこで、本製造方法では、工程(C)で仮硬化樹脂層11の表面を乾燥させることにより、未硬化層12を構成する液状成分を揮発させる。
【0024】
[工程(C)]
工程(C)では、例えば図5(A)に示すように、恒温乾燥器(恒温乾燥オーブン)13からの熱により仮硬化樹脂層11の表面を乾燥させる。これにより、例えば図5(B)に示すように、未硬化層12を構成する液状成分を揮発させ、仮硬化樹脂層11の表面に液状成分が実質的に残らない状態とすることができる。乾燥温度は、未硬化層12を構成する液状成分が揮発しやすい条件とすることが好ましく、例えば60℃以上が好ましい。また、乾燥温度は、画像表示部材2や光透過性部材3への影響を考慮して高くしすぎないことが好ましく、例えば80℃以下とすることが好ましい。
【0025】
乾燥方法は、図5(A)に示すように恒温乾燥器13を用いる方法以外にも、例えば図6(A)、(B)に示すようにドライヤー等の加熱送風機15からの熱により、仮硬化樹脂層11の表面を乾燥させてもよい。
【0026】
[工程(D)]
工程(D)では、例えば図7に示すように、画像表示部材2と光透過性部材3とを仮硬化樹脂層11を介して貼合せる。貼合せは、例えば、公知の圧着装置を用いて、10~80℃で加圧することにより行うことができる。
【0027】
[工程(E)]
工程(E)では、例えば図8に示すように、仮硬化樹脂層11に対し紫外線照射器16から紫外線17を照射し、仮硬化樹脂層11を本硬化させる。これにより、硬化樹脂層1(図1を参照)を形成する。
【0028】
工程(E)における光照射は、硬化樹脂層1の硬化率が90%以上となるように行うことが好ましく、95%以上となるように行うことがより好ましい。ここで、硬化率とは、上述した硬化率と同義である。紫外線の照射条件は、硬化樹脂層1の硬化率が、好ましくは90%以上となる条件であれば、光源の種類、出力、照度、積算光量などは特に制限されない。
【0029】
以上のように、本製造方法によれば、工程(D)の前に仮硬化樹脂層11の表面を乾燥させることにより、仮硬化樹脂層11の表面の液状成分を揮発させることができる。そのため、仮硬化樹脂層11の表面に液状成分が実質的に残らない状態で光透過性部材3と画像表示部材2とを貼合せることができる。したがって、光透過性部材3と画像表示部材2との貼合せ後にすべりが生じることを防止でき、光透過性部材3と画像表示部材2との密着性を良好にできる。
【0030】
上述した製造方法では、工程(C)における乾燥方法として恒温乾燥器13を用いて加熱する方法を挙げたが、この方法に限定されるものではない。例えば、加熱する方法の他に、減圧する方法、送風する方法、紫外線を照射する方法、これらの方法の組み合わせ等が挙げられる。一例として、紫外線を照射する方法では、仮硬化樹脂層11の表面に紫外線を照射して仮硬化樹脂層11を加温し、仮硬化樹脂層11の表面を乾燥させる。具体的には、図9に示すように、工程(B)において、紫外線照射器9から紫外線10を照射して仮硬化樹脂層11を形成した後、引き続き仮硬化樹脂層11の表面に長時間照射して、仮硬化樹脂層11の表面を乾燥させてもよい。すなわち、工程(B)において、仮硬化樹脂層11の形成と仮硬化樹脂層11の表面の乾燥を両方行うこともできる。
【0031】
また、上述した製造方法は、光透過性部材3の遮光層4が形成された側の表面に光硬化性樹脂組成物6を塗布するようにしたが、この方法に限定されるものではない。例えば、画像表示部材2の表面に光硬化性樹脂組成物6を塗布してもよい。また、上述した製造方法では、遮光層4が形成された光透過性部材3を用いたが、この例に限定されるものではない。例えば、遮光層が形成されていない光透過性部材を用いてもよい。
【0032】
[光硬化性樹脂組成物]
本実施の形態に係る光硬化性樹脂組成物は、60℃で30分間加熱後の加熱残分が96.0%未満である。また、光硬化性樹脂組成物は、後述する単官能モノマーと、架橋剤と、光重合開始剤と、可塑剤及び粘着付与剤の少なくとも1種からなる柔軟剤とを含有することが好ましい。
【0033】
[単官能モノマー]
単官能モノマーは、60℃で30分間加熱後の加熱残分が85%以下であることが好ましい。また、単官能モノマーの加熱残分の下限値は、第1の部材と第2の部材との密着性の観点から、30%以上が好ましく、40%以上がより好ましい。ここで、単官能モノマーの加熱残分は、熱量計測定装置(装置名:Q50、TA Instruments社製)を用いて、単官能モノマー10mgを60℃で30分加熱する前後での質量を測定して求めた値を言う。
【0034】
光硬化性樹脂組成物が上述の単官能モノマーを含有することにより、上述した製造方法の工程(C)において仮硬化樹脂層11の表面の液状成分がより揮発しやすい状態となる。そのため、仮硬化樹脂層11の表面に液状成分がより確実に残らない状態で光透過性部材3と画像表示部材2とを貼合せることができる。これにより、光透過性部材3と画像表示部材2との貼合せ後にすべりが生じることをより効果的に防止でき、光透過性部材3と画像表示部材2との密着性をより良好にできる。
【0035】
単官能モノマーは、単官能(メタ)アクリルアミド、及び単官能(メタ)アクリレートの少なくとも1種であることが好ましい。具体的には、単官能モノマーは、式(A)で表される化合物、式(B)で表される化合物、及び式(C)で表される化合物の少なくとも1種であることがより好ましい。ここで、(メタ)アクリレートは、メタクリレートとアクリレートとの両方を包含する。また、(メタ)アクリルアミドは、メタクリルアミドとアクリルアミドの両方を包含する。
【0036】
【化1】
【0037】
式(A)中、Rは、水素原子、又はメチル基を表す。R及びRは、それぞれ独立して炭素数1~4のアルキル基を表し、メチル基、又はエチル基であることが好ましい。
【0038】
式(B)中、Rは、水素原子またはメチル基を表す。Rは、炭素数1~7のアルキル基を表す。Rは、直鎖状、分岐状、又は環状のアルキル基のいずれであってもよい。Rは、置換基を有していてもよいし、無置換であってもよい。Rが置換基を有する場合、置換基としては水酸基が挙げられる。Rが直鎖状、又は分岐状のアルキル基である場合、アルキル基の炭素数は1~7が好ましく、1~4がより好ましい。Rが環状のアルキル基である場合、アルキル基の炭素数は3~8が好ましく、4~7がより好ましく、5~7がさらに好ましい。
【0039】
式(C)中、Rは、水素原子、又はメチル基を表す。Rは、炭素数3~6の脂肪族ヘテロ環基を表す。脂肪族ヘテロ環基の炭素数は、4~6が好ましく、5又は6がより好ましい。脂肪族ヘテロ環基を構成するヘテロ原子としては、酸素原子、窒素原子、硫黄原子等が挙げられる。Lは、単結合、又は炭素数1~3のアルキレン基を表す。Lが炭素数1~3のアルキレン基を表す場合、メチレン基、又はエチレン基が好ましく、メチレン基がより好ましい。
【0040】
単官能モノマーの具体例としては、ジメチル(メタ)アクリルアミド、ジエチル(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、及びテトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレートの少なくとも1種であることが好ましい。
【0041】
光硬化性樹脂組成物中、単官能モノマーの含有量は、10~30質量%であることが好ましく、15~25質量%であることがより好ましい。単官能モノマーは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。2種以上の単官能モノマーを併用する場合、その含有量が上記含有量の範囲を満たすことが好ましい。
【0042】
[架橋剤]
架橋剤としては、例えば、光硬化性の2官能以上の(メタ)アクリレート化合物を用いることができる。架橋剤としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,8-オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9-ノナンジオールジ(メタ)アクリレート等を用いることができる。また、架橋剤としては、ウレタン、イソプレン、ブタジエン等を骨格に持つジ(メタ)アクリレート化合物を用いることもできる。ウレタン骨格を持つ(メタ)アクリレート化合物の具体例としては、脂肪族ウレタンジアクリレート(EBECRYL230、ダイセル・オルネクス社製)が挙げられる。
【0043】
光硬化性樹脂組成物中、架橋剤の含有量は、0.01~20質量%が好ましく、0.01~15質量%がより好ましく、0.05~15質量%がさらに好ましい。架橋剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。2種以上の架橋剤を併用する場合、その含有量が上記含有量の範囲を満たすことが好ましい。
【0044】
[光重合開始剤]
光重合開始剤は、光ラジカル重合開始剤が好ましく、アルキルフェノン系光重合開始剤、及びアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤の少なくとも1種を含有することがより好ましい。アルキルフェノン系光重合開始剤としては、1-ヒドロキシシクロへキシルフェニルケトン(イルガキュア184、BASF社製)、2-ヒドロキシ-1-{4-[4-(2一ヒドロキシ-2-メチル-プロピロニル)ベンジル]フェニル}-2-メチル-1-プロパン-1-オン(イルガキュア127、BASF社製)等を用いることができる。アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤としては、2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニル-フォスフィンオキサイド(TPO、BASF社製)等を用いることができる。その他、光重合開始剤としては、ベンゾフェノン、アセトフェノン等を用いることもできる。
【0045】
光硬化性樹脂組成物中、光重合開始剤の含有量は、上述した単官能モノマー、及び架橋剤の合計100質量部に対し、0.1~5質量部が好ましく、0.2~3質量部がより好ましい。このような範囲にすることにより、光照射時に硬化不足となるのをより効果的に防ぐとともに、開裂によるアウトガスの増加をより効果的に防ぐことができる。光重合開始剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。2種以上の光重合開始剤を併用する場合、その合計量が上記範囲を満たすことが好ましい。
【0046】
[柔軟剤]
柔軟剤は、可塑剤、及び粘着付与剤の少なくとも1種からなるものである。可塑剤は、紫外線照射によりそれ自身は光硬化をせず、硬化後の光硬化性樹脂組成物(硬化樹脂層又は仮硬化樹脂層)に柔軟性を与えるものである。例えば、シクロヘキサンジカルボキシレート系化合物、ポリブタジエン系化合物、ポリイソプレン系化合物等を用いることができる。粘着付与剤は、硬化後の光硬化性樹脂組成物に柔軟性を与え、初期接着強度(いわゆるタック性)を向上させる。粘着付与剤としては、例えば、テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、水素添加テルペン樹脂等のテルペン系樹脂、天然ロジン、重合ロジン、ロジンエステル、水素添加ロジン等のロジン樹脂、ポリブタジエン、ポリイソプレン等の石油樹脂などを使用することができる。
【0047】
光硬化性樹脂組成物中、柔軟剤の含有量は、40~90質量%が好ましく、50~85質量%がより好ましい。柔軟剤は、可塑剤、及び粘着付与剤のいずれか1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。2種以上の柔軟剤を併用する場合、その合計量が上記範囲を満たすことが好ましい。
【0048】
[その他の成分]
光硬化性樹脂組成物は、本技術の効果を損なわない範囲で、上述した成分以外の他の成分をさらに含有していてもよい。なお、硬化後の光硬化性樹脂組成物の信頼性(例えば高温環境での黄変抑制)の観点から、光硬化性樹脂組成物は、他の成分として、チオール系やアミン系の化合物を実質的に含有しないことが好ましい。
【0049】
光硬化性樹脂組成物は、常温で液状であることが好ましい。液状とは、例えばB型粘度計で測定した25℃における粘度が0.01~100Pa・sを示すことが好ましい。
【0050】
光硬化性樹脂組成物は、上述した各成分を、公知の混合手法に従って均一に混合することにより調製することができる。
【実施例
【0051】
以下、本技術の実施例について説明する。
【0052】
[単官能モノマー]
DMAA:ジメチルアクリルアミド、KJケミカルズ社製
DEAA:ジエチルアクリルアミド、KJケミカルズ社製
HPA:ヒドロキシプロピルアクリレート、大阪有機化学工業社製
ビスコート#155:シクロヘキシルアクリレート、大阪有機化学工業社製
ビスコート#150:テトラヒドロフルフリルアクリレート、大阪有機化学工業社製
ビスコート#160:ベンジルアクリレート、大阪有機化学工業社製
ビスコート#192:フェノキシエチルアクリレート、大阪有機化学工業社製
IBXA:イソボルニルアクリレート、大阪有機化学工業社製
NOAA:n-オクチルアクリレート、大阪有機化学工業社製
LA:ラウリルアクリレート、大阪有機化学工業社製
ISTA:イソステアリルアクリレート、大阪有機化学工業社製
【0053】
[柔軟剤]
YS Polyster TH130:テルペンフェノール、ヤスハラケミカル社製
Hexamoll DINCH:シクロヘキサンジカルボン酸エステル、BASF社製
【0054】
[架橋剤]
Miramer M200:ヘキサンジオールジアクリレート、MIWON社製
EBECRYL230:脂肪族ウレタンジアクリレート、ダイセル・オルネクス社製
【0055】
[重合開始剤]
TPO:2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニル-フォスフィンオキサイド、BASF社製
【0056】
[単官能モノマーの加熱残分]
各単官能モノマーの加熱残分(%)は、熱量計測定装置(装置名:Q50、TA Instruments社製)を用いて求めた。具体的には、図10に示すように、容器18に、10mgの単官能モノマー19を入れ、単官能モノマー19を60℃で30分間加熱する前後の質量を測定することにより求めた。
【0057】
[光硬化性樹脂組成物の調製]
表1に示す配合量(質量部)で各成分を均一に混合して光硬化性樹脂組成物を調製した。
【0058】
[光硬化性樹脂組成物の加熱残分]
各光硬化性樹脂組成物の加熱残分(%)は、熱量計測定装置(装置名:Q50、TA Instruments社製)を用いて求めた。具体的には、図11に示すように、容器20に、10mgの光硬化性樹脂組成物21を入れ、光硬化性樹脂組成物21を60℃で30分間加熱する前後での質量を測定することにより求めた。
【0059】
[乾燥前(DRY前)の転着試験]
図12(A)に示すように、厚さ50μmのPET22上に光硬化性樹脂組成物を塗布し、厚さ0.15mmの樹脂組成物層23を形成した。次に、紫外線照射器24としてUV-LED(波長365nm)を用いて、積算光量が3000mJ/cmとなるように、樹脂組成物層23に対して200mW/cm強度の紫外線25を照射した。紫外線照射後の樹脂組成物層26(図12(B)参照)を、室温で1分間放置した後、転着試験を行った。転着試験は、あぶらとり紙(製品名:ギャッツビーあぶらとり紙フィルムタイプ、株式会社マンダム社製)を紫外線照射後の樹脂組成物層26に押し当て、あぶらとり紙への樹脂組成物層26の転着の有無を評価した。具体的には、あぶらとり紙に樹脂組成物層26の転着がないときを「○」と評価し、樹脂組成物層26の転着が僅かにあるときを「△」と評価し、樹脂組成物層26の転着があるときを「×」と評価した。
【0060】
[乾燥前の保持力]
ガラス27とPET22との接着面積が25mm×25mmとなるように、転着試験前の樹脂組成物層26を介して積層体28を作製した。そして、図12(C)に示すように、PET22に1kgの荷重29を下げ、保持力試験機(装置名:BE-501、テスター産業社製)を用いて、1時間後のPET22のずれ量(又は落下するまでの時間)を測定した。PET22が落下したときを「×」と評価し、落下するまでの時間を計測した。また、PETが落下しなかったときを「○」と評価し、1時間後のずれ量を測定した。
【0061】
[乾燥後(DRY後)の転着試験]
紫外線照射後の樹脂組成物層26を室温で1分間放置することに替えて、恒温乾燥オーブンからの熱により、樹脂組成物層26の表面を60℃で1分間乾燥させた後、転着試験を行ったこと以外は、乾燥前の転着試験と同様の方法で行った。
【0062】
[乾燥後の保持力]
紫外線照射後の樹脂組成物層26を室温で1分間放置することに替えて、恒温乾燥オーブンからの熱により、樹脂組成物層26の表面を60℃で1分間乾燥させた後、転着試験前の樹脂組成物層26を介して積層体28を作製したこと以外は、乾燥前の保持力試験と同様の試験を行った。
【0063】
【表1】
【0064】
実施例1~6では、加熱残分が96%未満である光硬化性樹脂組成物を用いることにより、乾燥後の保持力が良好であり、転着試験の結果が良好であることが分かった。この結果から、例えば、光透過性を有する部材同士を貼合せる前に、仮硬化樹脂層の表面を乾燥させることにより、液状成分が実質的に残らない状態で、光透過性を有する部材同士を貼合せることができる。そのため、光透過性を有する部材同士の密着性を良好にできる。
【0065】
一方、比較例1~6では、加熱残分が96%以上である光硬化性樹脂組成物を用いたため、乾燥後の保持力が良好ではなく、転着試験の結果も良好ではないことが分かった。この結果から、例えば、光透過性を有する部材同士を貼合せする前に、仮硬化樹脂層の表面を乾燥させても、液状成分が残った状態で光透過性を有する部材同士が貼合せされてしまうため、密着性を良好にすることが困難である。
【符号の説明】
【0066】
1 硬化樹脂層、2 画像表示部材、3 光透過性部材、4 遮光層、5 画像表示装置、6 光硬化性樹脂組成物、7 スリット状のノズル、8 塗布ヘッド、9 紫外線照射器、10 紫外線、11 仮硬化樹脂層、12 未硬化層、13 恒温乾燥器、15 加熱送風機、16 紫外線照射器、17 紫外線、18 容器、19 単官能モノマー、20 容器、21 光硬化性樹脂組成物、22 PET、23 樹脂組成物層、24 紫外線照射器、25 紫外線、26 樹脂組成物層、27 ガラス、28 積層体、29 荷重
図1
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図10
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図12