(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-04
(45)【発行日】2022-11-14
(54)【発明の名称】同様の照明サービスを提供する照明デバイスのグループに関するデューティスケジュールの決定
(51)【国際特許分類】
H04Q 9/00 20060101AFI20221107BHJP
H04M 11/00 20060101ALI20221107BHJP
H05B 47/105 20200101ALI20221107BHJP
H05B 47/175 20200101ALI20221107BHJP
【FI】
H04Q9/00 301D
H04M11/00 301
H05B47/105
H05B47/175
(21)【出願番号】P 2020217563
(22)【出願日】2020-12-25
(62)【分割の表示】P 2019566248の分割
【原出願日】2018-05-29
【審査請求日】2021-01-21
(32)【優先日】2017-06-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】516043960
【氏名又は名称】シグニファイ ホールディング ビー ヴィ
【氏名又は名称原語表記】SIGNIFY HOLDING B.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 48,5656 AE Eindhoven,The Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100163821
【氏名又は名称】柴田 沙希子
(72)【発明者】
【氏名】オズカン エヴレン
(72)【発明者】
【氏名】マエス ジェロ―メ エドゥアルド
(72)【発明者】
【氏名】ファン デ ラールショット フオン ウーバルド オジエール ノルベルト
【審査官】小林 義晴
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-139159(JP,A)
【文献】特開2013-165309(JP,A)
【文献】特開2016-066013(JP,A)
【文献】特開2014-106457(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04Q 9/00
H04M 11/00
H05B 47/105
H05B 47/175
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
オーディオ及びビデオサービスの少なくとも一方を提供するための、及び、省エネルギーを可能にするための、電子デバイスであって、それぞれの前記サービスは、キャプチャ及び再生の少なくとも一方を含み、当該電子デバイスは、
少なくとも1つの送信機と、
少なくとも1つのプロセッサであって、
サービス提供デバイスのグループを決定するように構成されており、前記グループが、同様のオーディオ又はビデオサービス又は同じオーディオ又はビデオサービスを実行することが可能な少なくとも2つのサービス提供デバイスを含む、少なくとも1つのプロセッサと、を備え、
前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記グループ内の前記サービス提供デバイスに関するスケジュールを決定し、前記スケジュールが、前記グループの各サービス提供デバイスに関して、いずれの期間において前記サービス提供デバイスがメッセージを受信することが可能であるかを示し、それにより、サービス提供デバイスの決定された前記グループの少なくとも1つのデバイスが、メッセージを受信すること
及び一時的にメッセージを受信することが可能ではない前記グループのサービス提供デバイスに代わって前記サービスの少なくとも一部を実行することが可能となり、
前記少なくとも1つの送信機を使用して、前記サービス提供デバイスに前記スケジュールを送信するように構成されている、電子デバイス。
【請求項2】
前記少なくとも1つのプロセッサが、サービス提供デバイスのセットから、前記セットの前記サービス提供デバイスがいずれのサービスを提供することが可能であるかを識別する情報に基づいて、サービス提供デバイスの前記グループを選択することによって、サービス提供デバイスの前記グループを決定するように構成されている、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項3】
前記少なくとも1つのプロセッサが、サービス提供デバイスのセットから、前記セットの前記サービス提供デバイスの空間的位置に基づいて、サービス提供デバイスの前記グループを選択することによって、サービス提供デバイスの前記グループを決定するように構成されている、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項4】
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記サービス提供デバイスのエネルギー消費、前記サービス提供デバイスの空間的位置、前記サービス提供デバイスの空間的サービス提供領域、前記サービス提供デバイスの使用、待機モードに入るため及び/又は待機モードから離れるために前記サービス提供デバイスによって必要とされる時間、並びに、前記サービス提供デバイスによって提供されるサービスの識別子のうちの少なくとも1つに基づいて、前記スケジュールの前記期間の持続時間を決定するように構成されている、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電子デバイス。
【請求項5】
当該電子デバイスは、ユーザインタフェースを備え、前記少なくとも1つのプロセッサが、前記ユーザインタフェースを使用して、ユーザに前記スケジュールを提供し、前記スケジュールを前記ユーザが適合させることを可能にするように構成されている、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の電子デバイス。
【請求項6】
オーディオ及びビデオサービスの少なくとも一方を提供するための、及び、省エネルギーを可能にするための、電子デバイスであって、それぞれの前記サービスは、キャプチャ及び再生の少なくとも一方を含み、当該電子デバイスは、
少なくとも1つの送信機と、
少なくとも1つのプロセッサであって、
サービス提供デバイスのグループを決定するように構成されており、前記グループが、同様のオーディオ又はビデオサービス又は同じオーディオ又はビデオサービスを実行することが可能な少なくとも2つのサービス提供デバイスを含む、少なくとも1つのプロセッサと、を備え、
前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記グループ内の前記サービス提供デバイスに関するスケジュールを決定し、前記スケジュールが、前記グループの各サービス提供デバイスに関して、いずれの期間において前記サービス提供デバイスがメッセージを受信することが可能であるかを示し、それにより、サービス提供デバイスの決定された前記グループの少なくとも1つのデバイスが、メッセージを受信することが可能となり、
前記少なくとも1つの送信機を使用して、前記サービス提供デバイスに前記スケジュールを送信するように構成され、
当該電子デバイスは、少なくとも1つの受信機を備え、前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記少なくとも1つの受信機を使用して、前記グループの少なくとも第1のサービス提供デバイスにアドレス指定されているコマンドメッセージを受信し、前記コマンドメッセージが、少なくとも前記第1のサービス提供デバイスに、指定されたサービスレベルで指定されたサービスを実行するように命令するものであり、
前記指定されたサービスレベルに応じてサービスレベルを決定し、
前記グループの第2のサービス提供デバイスに、前記コマンドメッセージの受信時に、決定された前記サービスレベルで、前記指定されたサービスと同様のサービス又は同じサービスを実行することを開始させるように、構成されている
、電子デバイス。
【請求項7】
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記スケジュールにおいて指定されているような、前記第1のサービス提供デバイスがメッセージを受信することが可能な前記期間の開始に応じた時点で、前記少なくとも1つの送信機を使用して、前記第1のサービス提供デバイスに前記コマンドメッセージを送信するように構成されている、請求項6に記載の電子デバイス。
【請求項8】
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記スケジュールにおいて指定されているような、前記第1のサービス提供デバイスがメッセージを受信することが可能な前記期間の開始に応じた時点で、前記第2のサービス提供デバイスに、現在のサービスレベルで前記サービスを実行することを停止させるように構成されている、請求項6又は7に記載の電子デバイス。
【請求項9】
前記グループが、少なくとも第3のサービス提供デバイスを含み、前記スケジュールにおいて指定されているような、前記第3のサービス提供デバイスがメッセージを受信することが可能な前記期間が、前記スケジュールにおいて指定されているような、前記グループの任意の他のサービス提供デバイスがメッセージを受信することが可能な期間よりも早く、前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記指定されたサービスレベルに応じて更なるサービスレベルを決定し、
前記スケジュールにおいて指定されているような、前記第3のサービス提供デバイスがメッセージを受信することが可能な前記期間の開始に応じた時点で、前記第2のサービス提供デバイスに、前記決定されたサービスレベルで前記サービスを実行することを停止させ、決定された前記更なるサービスレベルで前記サービスを実行することを開始させるように、構成されている、請求項6乃至8のいずれか一項に記載の電子デバイス。
【請求項10】
前記グループが、少なくとも第3のサービス提供デバイスを含み、前記スケジュールにおいて指定されているような、前記第1のサービス提供デバイスがメッセージを受信することが可能な前記期間が、前記スケジュールにおいて指定されているような、前記グループの任意の他のサービス提供デバイスがメッセージを受信することが可能な期間よりも遅く、前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記スケジュールにおいて指定されているような、前記第1のサービス提供デバイスがメッセージを受信することが可能な前記期間の開始に応じた時点で、前記第2のサービス提供デバイスに、前記決定されたサービスレベルで前記サービスを実行することを停止させるように構成されている、請求項6乃至8のいずれか一項に記載の電子デバイス。
【請求項11】
前記コマンドメッセージが、前記第1のサービス提供デバイスのみにアドレス指定されており、前記少なくとも1つのプロセッサが、前記スケジュールにおいて指定されているような、前記第1のサービス提供デバイスがメッセージを受信することが可能な前記期間の開始に応じた時点で、前記第2のサービス提供デバイスに、前記サービスを実行することを停止させるように構成されている、請求項6乃至8のいずれか一項に記載の電子デバイス。
【請求項12】
電子システムであって、
オーディオ及びビデオサービスの少なくとも一方を提供するための、及び、省エネルギーを可能にするための、電子デバイスであって、それぞれの前記サービスは、キャプチャ及び再生の少なくとも一方を含み、当該電子デバイスは、
少なくとも1つの送信機と、
少なくとも1つのプロセッサであって、
サービス提供デバイスのグループを決定するように構成されており、前記グループが、同様のオーディオ又はビデオサービス又は同じオーディオ又はビデオサービスを実行することが可能な少なくとも2つのサービス提供デバイスを含む、少なくとも1つのプロセッサと、を備え、
前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記グループ内の前記サービス提供デバイスに関するスケジュールを決定し、前記スケジュールが、前記グループの各サービス提供デバイスに関して、いずれの期間において前記サービス提供デバイスがメッセージを受信することが可能であるかを示し、それにより、サービス提供デバイスの決定された前記グループの少なくとも1つのデバイスが、メッセージを受信することが可能となり、
前記少なくとも1つの送信機を使用して、前記サービス提供デバイスに前記スケジュールを送信するように構成される、電子デバイスと、
更なる電子デバイスであって、少なくとも1つの受信機と、前記少なくとも1つの受信機を使用して、前記電子デバイスから前記スケジュールを受信し、前記少なくとも1つの受信機を使用して、前記グループの少なくとも第1のサービス提供デバイスにアドレス指定されているコマンドメッセージを受信し、前記コマンドメッセージが、少なくとも前記第1のサービス提供デバイスに、指定されたサービスレベルで指定されたサービスを実行するように命令するものであり、前記指定されたサービスレベルに応じてサービスレベルを決定し、前記グループの第2のサービス提供デバイスに、前記コマンドメッセージの受信時に、決定された前記サービスレベルで、前記指定されたサービスと同様のサービス又は同じサービスを実行することを開始させるように、構成されている、少なくとも1つのプロセッサとを含む、更なる電子デバイスと、を備える、電子システム。
【請求項13】
オーディオ及びビデオサービスの少なくとも一方を提供するための電子デバイスにおける省エネルギーを可能にするための方法であって、それぞれの前記サービスは、キャプチャ及び再生の少なくとも一方を含み、当該方法は、
前記電子デバイスの少なくとも1つのプロセッサによって、サービス提供デバイスのグループを決定するステップを含み、前記グループが、同様のオーディオ又はビデオサービス又は同じオーディオ又はビデオサービスを実行することが可能な少なくとも2つのサービス提供デバイスを含み、
当該方法は、
前記少なくとも1つのプロセッサによって、前記グループ内の前記サービス提供デバイスに関するスケジュールを決定するステップであって、前記スケジュールが、前記グループの各サービス提供デバイスに関して、いずれの期間において前記サービス提供デバイスがメッセージを受信することが可能であるかを示し、それにより、サービス提供デバイスの決定された前記グループの少なくとも1つのデバイスが、メッセージを受信すること
及び一時的にメッセージを受信することが可能ではない前記グループのサービス提供デバイスに代わって前記サービスの少なくとも一部を実行することが可能となる、ステップと、
前記電子デバイスの送信機によって、前記サービス提供デバイスに前記スケジュールを送信するステップと、を含む、方法。
【請求項14】
オーディオ及びビデオサービスの少なくとも一方を提供するための電子デバイスにおける省エネルギーを可能にするための方法であって、それぞれの前記サービスは、キャプチャ及び再生の少なくとも一方を含み、当該方法は、
前記電子デバイスの少なくとも1つのプロセッサによって、サービス提供デバイスのグループを決定するステップを含み、前記グループが、同様のオーディオ又はビデオサービス又は同じオーディオ又はビデオサービスを実行することが可能な少なくとも2つのサービス提供デバイスを含み、
当該方法は、
前記少なくとも1つのプロセッサによって、前記グループ内の前記サービス提供デバイスに関するスケジュールを決定するステップであって、前記スケジュールが、前記グループの各サービス提供デバイスに関して、いずれの期間において前記サービス提供デバイスがメッセージを受信することが可能であるかを示し、それにより、サービス提供デバイスの決定された前記グループの少なくとも1つのデバイスが、メッセージを受信すること可能となる、ステップと、
前記電子デバイスの送信機によって、前記サービス提供デバイスに前記スケジュールを送信するステップと、
前記少なくとも1つのプロセッサによって、前記電子デバイスの受信機を使用して、前記グループの少なくとも第1のサービス提供デバイスにアドレス指定されているコマンドメッセージを受信するステップであって、前記コマンドメッセージが、少なくとも前記第1のサービス提供デバイスに、指定されたサービスレベルで指定されたサービスを実行するように命令するものである、ステップと、
前記少なくとも1つのプロセッサによって、前記指定されたサービスレベルに応じてサービスレベルを決定するステップと、
前記少なくとも1つのプロセッサによって、前記グループの第2のサービス提供デバイスに、前記コマンドメッセージの受信時に、決定された前記サービスレベルで、前記指定されたサービスと同様のサービス又は同じサービスを実行することを開始させるステップとを含む、方法。
【請求項15】
少なくとも1つのソフトウェアコード部分を含むコンピュータプログラム若しくはコンピュータプログラム一式、又は、少なくとも1つのソフトウェアコード部分を記憶しているコンピュータ可読媒体であって、前記ソフトウェアコード部分が、少なくとも1つの送信機を有する電子デバイスのプロセッサ上で実行されると、請求項13
又は14に記載の方法が実行されることを可能にするように構成されている、コンピュータプログラム若しくはコンピュータプログラム一式又はコンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、省エネルギーを可能にするための照明デバイス、及びそのような照明デバイスを備える照明システムに関する。
【0002】
本発明は更に、照明デバイスにおける省エネルギーを可能にするための方法に関する。
【0003】
本発明はまた、そのような方法を照明デバイスのプロセッサが実行することを可能にする、コンピュータプログラム製品にも関する。
【背景技術】
【0004】
モノのインターネット(Internet of Things;IoT)は、(スマート)デバイスが接続される機会を提供する。それゆえ、互いに通信するデバイスの数が増大することになる。電力消費を低減するために、そのようなデバイスは、多くの場合、常時アクティブであることはなく、殆どの時間、待機モードに留まっている。このスタンバイモードでは、IoTデバイスの受信機は、通常、信号をリッスンしたままであり、信号によってトリガされた後にアクティブになる。待機モードにあってリッスンしているIoTデバイスは、依然として一定量の電力を消費する。この一定量の電力は、微々たるものであるが、経時的に必要とされ、そのような電力消費は依然として、結果的に著しい量となり、依然として特定の政府の要求を超過する場合がある。
【0005】
国際出願第2015125054(A2)号は、電力を節約することが可能な自動照明制御を実施する方法を開示しており、当該方法は、監視領域におけるユーザ占有を考慮する。監視領域付近の空間的位置におけるライトは、当該位置の近くに人が留まっており、単に通り過ぎているのではないことを確認した後、(必要に応じて、短い時間間隙の後に)オンにされることができる。この目的のために、当該空間的位置付近でのユーザアクティビティを監視することが提案されている。
【0006】
Y.Xu、J.Heidemann、及びD.Estrinによる「Geography-informed Energy Conservation for Ad-hoc Routing」(2001年、モバイルコンピューティング及びネットワーキングに関する第7回ACM/IEEE国際会議の議事録、70~84ページ)は、特定の期間の間、ノードがリッスンを停止することを可能にし、それにより電力消費を低減するアルゴリズムを開示している。この刊行物は、モバイルアドホックネットワーク用に設計された、エネルギーを意識した位置ベースのルーティングアルゴリズムを説明している。ネットワーク領域は、最初に固定ゾーンに分割され、仮想グリッドを形成する。各ゾーン内では、ノードは互いに協働して、異なる役割を果たす。起動しているノードは、ゾーン内のノードを代表して、基地局へのデータの監視及び報告に関与する。それゆえ、ネットワーク内の不必要なノードをオフにすることによって、ルーティング忠実度のレベルに影響を及ぼすことなく、エネルギーが節約される。
【0007】
この省エネルギーメカニズムの欠点は、ネットワークのノードがネットワークルーティングを実行する場合にのみ、良好に機能し、他の非通信サービス、例えば照明サービスを提供するデバイスを有するネットワークに関しては、好適ではない点である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の第1の目的は、より多くの照明サービス提供デバイスにおける省エネルギーを可能にする、照明デバイスを提供することである。
【0009】
本発明の第2の目的は、照明デバイスにおける省エネルギーを可能にする方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第1の態様では、電子デバイスは、少なくとも1つの送信機と、少なくとも1つのプロセッサであって、サービス提供デバイスのグループを決定し、グループが、同様のサービス又は同じサービスを実行することが可能な少なくとも2つのサービス提供デバイスを含むものであり、グループ内のサービス提供デバイスに関するスケジュールを決定し、スケジュールが、グループの各サービス提供デバイスに関して、いずれの期間においてサービス提供デバイスがメッセージを受信することが可能であるかを示し、それにより、サービス提供デバイスの決定されたグループの少なくとも1つのデバイスが、メッセージを受信することが可能となり、少なくとも1つの送信機を使用して、サービス提供デバイスにスケジュールを送信するように構成されている、少なくとも1つのプロセッサとを備える。
【0011】
本発明者らは、一時的にメッセージを受信することが可能ではない、すなわちリッスンしていない、サービス提供デバイスに代わって、1つ以上の他のサービス提供デバイスが、サービスの少なくとも一部を実行するために使用されてもよく、このことを最もエネルギー効率が高い方式で実現するためには、同様のサービス又は同じサービスを実行することが可能なサービス提供デバイスのグループに関する、スケジュールを決定することが必要である点を認識している。他のデバイスと全く協調することなく、自身のスリープ時間を決定する電子デバイスは、同じ量の省エネルギーを達成することができない。本発明は、サービス提供デバイスのグループが、即座に(グループとして)反応することにより、サービスを実現し、より良好なユーザ体験を作り出すことを可能にする。
【0012】
サービスは、照明、オーディオ若しくはビデオの再生、機能的照明、又は娯楽用照明のような、高レベルのサービス又はアプリケーションレベルのサービスを含んでもよく、より代替的には、サービスは、オーディオキャプチャ又はビデオキャプチャを含んでもよい。オーディオキャプチャの場合、これは、例えばホームオートメーション又はセキュリティ目的のための、音声制御に関して使用されてもよい、無線マイクロフォンを使用して可能にされてもよい。ビデオキャプチャの場合、これは、セキュリティ目的のための無線視覚センサを使用してもよい。
【0013】
好ましくは、スケジュールは、サービス提供デバイスのいずれもがメッセージを受信することが不可能な、いずれかの期間が存在することを許可しない。このことは、サービス提供デバイスのグループが、最も速く反応することを可能にする。省エネルギーを達成するために、スケジュールは、常時メッセージを受信することが可能となることを、サービス提供デバイスの全てに許可するべきではない。サービス提供デバイスは、全く同じサービス(例えば、同じ最大輝度を有するRGB色照明)を実行することが可能である必要はない。重要なことは、或る1つのサービス提供デバイスが、同じグループの別のサービス提供デバイスに代わって、サービスの実行を引き継ぐことができることである。換言すれば、同じグループのサービス提供デバイスは、互換可能なサービスを実行することが可能である。メッセージを受信することが可能なサービス提供デバイスは、当該サービス提供デバイスに同じサービス又は同様のサービスを提供させる、コマンドメッセージを受信することが可能である。電子デバイスは、直接、又は1つ以上の他のデバイスを介して、例えばブリッジを介して、サービス提供デバイスにスケジュールを送信してもよい。好ましくは、サービスは、アプリケーションレベルのサービス、すなわち、ネットワーク通信レベルを超えるサービスであり、より好ましくは、照明サービス、又はオーディオ若しくはビデオ再生サービスなどの、非通信アプリケーションサービスである。
【0014】
少なくとも1つのプロセッサは、サービス提供デバイスのセットから、当該セットのサービス提供デバイスがいずれのサービスを提供することが可能であるかを識別する情報に基づいて、サービス提供デバイスのグループを選択することによって、サービス提供デバイスのグループを決定するように構成されてもよい。それにより、電子デバイスは、グループを形成した別のデバイス又は人物からグループ情報を受信する代わりに、自身でグループを形成する。電子デバイスは、例えば、サービス提供デバイス自体から、又はブリッジから、情報を受信してもよい。いずれのサービスをサービス提供デバイスが提供することが可能であるかを識別する情報は、例えば、光、白色光、有色光、500ルクスを有する光、最大1000ルクスを有する調光可能な光などの、デバイスが生成することが可能な出力のタイプを識別してもよい。オーディオ再生の場合、能力は、(例えば、ユーザにフィードバックを供給するための)トーン発生から、サポートされる圧縮形式、又はカバー領域に及ぶものであってもよい。ビデオ再生の場合、画像解像度及び/又はサポートされるコーデックなどの、同様の能力が示されてもよい。オーディオキャプチャ能力の場合、これらの能力は、例えば、デバイスの感度、サポートされる周波数範囲、及び/又はサポートされるコーデックを含んでもよい。ビデオキャプチャ能力の場合、そのような能力は、画像解像度、サポートされるコーデック、内蔵式の動きセンサの存在、内蔵式のIR光源の存在を含んでもよい。
【0015】
いずれのサービスをサービス提供デバイスが提供することが可能であるかを識別する情報は、デバイスの空間的位置、及び/又は、照明若しくはオーディオ/ビデオ再生の場合、デバイスの出力が十分に知覚可能である空間領域(すなわち、サービス提供領域)を更に識別してもよい。あるいは、情報は、例えば、オーディオセンサ/マイクロフォン/超音波センサ、及び/又は、カメラ若しくはビデオセンサの場合、例えば、デバイスが入力を受信する空間領域を示してもよい。
【0016】
少なくとも1つのプロセッサは、サービス提供デバイスのセットから、当該セットのサービス提供デバイスの空間的位置に基づいて、サービス提供デバイスのグループを選択することによって、サービス提供デバイスのグループを決定するように構成されてもよい。サービス提供デバイスは、好ましくは、互いにサービスの実行を引き継ぐために、互いに近くに存在している。
【0017】
少なくとも1つのプロセッサは、サービス提供デバイスのエネルギー消費、サービス提供デバイスの空間的位置、サービス提供デバイスの空間的サービス提供領域、サービス提供デバイスの使用、待機モードに入るため及び/又は待機モードから離れるためにサービス提供デバイスによって必要とされる時間、並びに、サービス提供デバイスによって提供されるサービスの識別子のうちの少なくとも1つに基づいて、スケジュールの期間の持続時間を決定するように構成されてもよい。例えば、待機モードにおいて受信機の電力消費が最も大きいサービス提供デバイスには、より短い期間が割り当てられてもよく、空間的位置又はサービス提供領域が最も中央に位置しているサービス提供デバイスには、より長い期間が割り当てられてもよい。更には、期間の持続時間は、例えば、後続の期間に割り当てられているサービス提供デバイスが、待機モードを離れるために、より長い時間を必要とする場合には、及び/又は、先行の期間に割り当てられているサービス提供デバイスが、待機モードに入るために、より長い時間を要する場合には、より長くてもよい(及び、期間が重複してもよい)。
【0018】
電子デバイスは、ユーザインタフェースを更に備えてもよく、少なくとも1つのプロセッサは、ユーザインタフェースを使用して、ユーザにスケジュールを提供し、スケジュールをユーザが適合させることを可能にするように構成されてもよい。このことは、専門家ユーザ、例えば、サービス提供デバイスをインストールした人物が、自身の専門知識に基づいてスケジュールを修正することを可能にする。
【0019】
電子デバイスは、少なくとも1つの受信機を更に備えてもよく、少なくとも1つのプロセッサは、少なくとも1つの受信機を使用して、グループの少なくとも第1のサービス提供デバイスにアドレス指定されているコマンドメッセージを受信し、コマンドメッセージが、少なくとも第1のサービス提供デバイスに、指定されたサービスレベルで指定されたサービスを実行するように命令するものであり、指定されたサービスレベルに応じてサービスレベルを決定し、グループの第2のサービス提供デバイスに、コマンドメッセージの受信時に、決定されたサービスレベルで、指定されたサービスと同様のサービス又は同じサービスを実行することを開始させるように、構成されてもよい。
【0020】
電子デバイスは、第2のサービス提供デバイスであってもよく、又は、例えば電子デバイスがブリッジである場合には、第2のサービス提供デバイスに指示してもよい。第2のサービス提供デバイスは、要求されたサービスを、第1のサービス提供デバイスに代わって、少なくともある程度まで実行する。コマンドメッセージは、例えば、グループにアドレス指定されてもよく、又は、第1のサービス提供デバイスのみにアドレス指定されてもよい。少なくとも1つのプロセッサは、スケジュールにおいて指定されているような、第1のサービス提供デバイスがメッセージを受信することが可能な期間の開始に応じた時点で、第2のサービス提供デバイスに、現在のサービスレベルでサービスを実行することを停止させるように構成されてもよい。
【0021】
少なくとも1つのプロセッサは、スケジュールにおいて指定されているような、第1のサービス提供デバイスがメッセージを受信することが可能な期間の開始に応じた時点で、少なくとも1つの送信機を使用して、第1のサービス提供デバイスにコマンドメッセージを送信するように構成されてもよい。このようにして、電子デバイスは、第1のサービス提供デバイスがコマンドメッセージを受信することを確実にする。代替的実施形態では、コマンドメッセージの供給源は、第1のサービス提供デバイスに、又は、別のデバイス、例えば電子デバイスが第2のサービス提供デバイスである場合にはブリッジに、コマンドメッセージを再送信してもよく、第1のサービス提供デバイスがコマンドメッセージを受信することを確実にしてもよい。例えば、元のコマンドメッセージが、変更されずに転送されてもよく、又は、コンテンツが元のコマンドメッセージに基づいている、新たなコマンドメッセージが送信されてもよい。
【0022】
少なくとも1つのプロセッサは、グループが少なくとも第3のサービス提供デバイスを更に含み、スケジュールにおいて指定されているような、第3のサービス提供デバイスがメッセージを受信することが可能な期間が、スケジュールにおいて指定されているような、グループの任意の他のサービス提供デバイスがメッセージを受信することが可能な期間よりも早い場合に、指定されたサービスレベルに応じて更なるサービスレベルを決定し、スケジュールにおいて指定されているような、第3のサービス提供デバイスがメッセージを受信することが可能な期間の開始に応じた時点で、第2のサービス提供デバイスに、決定されたサービスレベルでサービスを実行することを停止させ、決定された更なるサービスレベルでサービスを実行することを開始させるように、構成されてもよい。換言すれば、第2のサービス提供デバイスがサービスを実行するサービスレベルは、第3のサービス提供デバイスもまた、第1のサービス提供デバイスからサービスの実行を引き継ぐことが可能になると、直ちに適合される。例えば、3つのライトのグループが、1200ルクスで照明するように命令される場合、コマンドメッセージを受信する第1のライトは、コマンドメッセージを受信して、他の2つのライトからサービスの実行を引き継ぐことが必要になると、1200ルクスで照明することを開始してもよく、コマンドメッセージを受信する第2のライトもまた、コマンドメッセージを受信する第3のライトからサービスの実行を引き継ぐことが可能になると、600ルクスで照明することを開始してもよく、他のライトのいずれかに代わってサービスを実行することがもはや不必要になると、300ルクスで照明することを開始してもよい。このことは、サービスが、最初に少なくともある程度まで実行され、ユーザの期待に従って、徐々に完全に実行される結果をもたらす。
【0023】
少なくとも1つのプロセッサは、グループが少なくとも第3のサービス提供デバイスを更に含み、スケジュールにおいて指定されているような、第1のサービス提供デバイスがメッセージを受信することが可能な期間が、スケジュールにおいて指定されているような、グループの任意の他のサービス提供デバイスがメッセージを受信することが可能な期間よりも遅い場合に、スケジュールにおいて指定されているような、第1のサービス提供デバイスがメッセージを受信することが可能な期間の開始に応じた時点で、第2のサービス提供デバイスに、決定されたサービスレベルでサービスを実行することを停止させるように、構成されてもよい。換言すれば、第2のサービス提供デバイスは、第1のサービス提供デバイスに代わってサービスを実行する、唯一のデバイスである。例えば、3つのライトのグループが、1200ルクスで照明するように命令される場合、コマンドメッセージを受信する第1のライトは、コマンドメッセージを受信して、他の2つのライトからサービスの実行を引き継ぐことが必要になると、1200ルクスで照明することを開始してもよく、他の2つのライトもまた、コマンドメッセージを受信しており、他のライトのいずれかに代わってサービスを実行することがもはや不必要になると、300ルクスで照明することを開始してもよい。このことは、サービスが、最初に少なくともある程度まで実行され、ユーザの期待に従ってサービスが完全に実行されることができるようになるまで、提供されるサービスレベルの中間適合が実施されない結果をもたらす。
【0024】
少なくとも1つのプロセッサは、コマンドメッセージが第1のサービス提供デバイスのみにアドレス指定されている場合、スケジュールにおいて指定されているような、第1のサービス提供デバイスがメッセージを受信することが可能な期間の開始に応じた時点で、第2のサービス提供デバイスに、サービスを実行することを停止させるように構成されてもよい。それゆえ、コマンドメッセージが、第1のサービス提供デバイスのみにアドレス指定されている場合には、第2のサービス提供デバイスは、第1のサービス提供デバイスに関するサービスの実行をもはや引き継ぐ必要がなく、サービスを実行することを停止する。コマンドメッセージが、グループにアドレス指定されていた場合には、第2のサービス提供デバイスは、好ましくは、この時点でサービスを実行することを停止せずに、異なるサービスレベル(例えば、100%の照明の代わりに50%の照明)でサービスを実行することを開始してもよいが、これは、この時点で、もはや第1のサービス提供デバイスに関するサービスの実行を引き継ぐ必要がないためである。
【0025】
照明に関する上記の実施例はまた、オーディオを再生するデバイスに関しても、同様に使用されてもよい点が、当業者には明らかであろう。3つのオーディオ再生デバイスのグループが、特定の音量レベルで音を生成するように命令される場合には、コマンドメッセージを受信する第1のオーディオ再生デバイスは、当該デバイスが、音の生成を行う唯一のデバイスであるという事実を補償するために、より高い音量レベルで音を生成することを開始してもよく、その後続いて、更なるオーディオ再生デバイスがサービスの提供に参加することを開始すると、オーディオ音量を比例的に低減してもよい。同様に、空間領域内に配置されている数多くのマイクロフォンを使用して、オーディオキャプチャサービスが提供されてもよく、個々のマイクロフォンの感度は、基本的サービスレベルを提供するように調整されるが、これは、より高い感度であるために、著しく高いノイズフロアを生じさせる恐れがある。しかしながら、グループの中から、より多くのマイクロフォンが利用可能になると、1つのマイクロフォン当たりの感度は、ノイズフロアを低減し、かつユーザが期待するサービスレベルを提供するように、適合されてもよい。
【0026】
本発明の第2の態様では、システムは、本発明の電子デバイスと、更なる電子デバイスとを備え、更なる電子デバイスは、少なくとも1つの受信機と、少なくとも1つの受信機を使用して、電子デバイスからスケジュールを受信し、少なくとも1つの受信機を使用して、グループの少なくとも第1のサービス提供デバイスにアドレス指定されているコマンドメッセージを受信し、コマンドメッセージが、少なくとも第1のサービス提供デバイスに、指定されたサービスレベルで指定されたサービスを実行するように命令するものであり、指定されたサービスレベルに応じてサービスレベルを決定し、グループの第2のサービス提供デバイスに、コマンドメッセージの受信時に、決定されたサービスレベルで、指定されたサービスと同様のサービス又は同じサービスを実行することを開始させるように、構成されている、少なくとも1つのプロセッサとを含む。
【0027】
それゆえ、電子デバイスは、スケジュールを決定するが、スケジュールを使用しないか、又は、スケジュールを使用して、(他の)サービス提供デバイスに関するサービスの実行を引き継ぐか否かを決定する唯一のデバイスではない。電子デバイスは、モバイルデバイスであってもよく、更なる電子デバイスは、例えば、ブリッジ又はサービス提供デバイスであってもよい。あるいは、電子デバイスは、ブリッジであってもよく、更なる電子デバイスは、例えば、サービス提供デバイスであってもよい。あるいは、電子デバイスは、第2のサービス提供デバイスであってもよく、更なる電子デバイスは、例えば、第1のサービス提供デバイスであってもよい。
【0028】
本発明の第3の態様では、方法は、サービス提供デバイスのグループを決定するステップであって、グループが、同様のサービス又は同じサービスを実行することが可能な少なくとも2つのサービス提供デバイスを含む、ステップと、グループ内のサービス提供デバイスに関するスケジュールを決定するステップであって、スケジュールが、グループの各サービス提供デバイスに関して、いずれの期間においてサービス提供デバイスがメッセージを受信することが可能であるかを示し、それにより、サービス提供デバイスの決定されたグループの少なくとも1つのデバイスが、メッセージを受信することが可能となる、ステップと、サービス提供デバイスにスケジュールを送信するステップとを含む。当該方法は、ハードウェア及び/又はソフトウェアとして実装されてもよい。
【0029】
更には、本明細書で説明される方法を実践するためのコンピュータプログラム、並びに、当該コンピュータプログラムを記憶している非一時的コンピュータ可読記憶媒体が提供される。コンピュータプログラムは、例えば、既存のデバイスによってダウンロードされるか、又は、既存のデバイスにアップロードされてもよく、あるいは、これらのシステムの製造時に記憶されてもよい。
【0030】
非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、少なくとも1つのソフトウェアコード部分を記憶しており、ソフトウェアコード部分は、コンピュータによって実行又は処理されると、サービス提供デバイスのグループを決定するステップであって、グループが、同様のサービス又は同じサービスを実行することが可能な少なくとも2つのサービス提供デバイスを含む、ステップと、グループ内のサービス提供デバイスに関するスケジュールを決定するステップであって、スケジュールが、グループの各サービス提供デバイスに関して、いずれの期間においてサービス提供デバイスがメッセージを受信することが可能であるかを示し、それにより、サービス提供デバイスの決定されたグループの少なくとも1つのデバイスが、メッセージを受信することが可能となる、ステップと、サービス提供デバイスにスケジュールを送信するステップとを含む、実行可能動作を実行するように構成されている。
【0031】
当業者には理解されるように、本発明の諸態様は、デバイス、方法、又はコンピュータプログラム製品として具現化されてもよい。したがって、本発明の諸態様は、完全にハードウェアの実施形態、完全にソフトウェアの実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)、あるいは、ソフトウェアの態様とハードウェアの態様とを組み合わせた実施形態の形態を取ってもよく、それらは全て、本明細書では「回路」、「モジュール」、又は「システム」と総称されてもよい。本開示で説明される機能は、コンピュータのプロセッサ/マイクロプロセッサによって実行される、アルゴリズムとして実装されてもよい。更には、本発明の諸態様は、1つ以上のコンピュータ可読媒体として具現化されている、コンピュータプログラム製品の形態を取ってもよく、1つ以上のコンピュータ可読媒体は、その上に具現化されている、例えば記憶されている、コンピュータ可読プログラムコードを有する。
【0032】
1つ以上のコンピュータ可読媒体の任意の組み合わせが、利用されてもよい。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体又はコンピュータ可読記憶媒体であってもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、限定するものではないが、電子的、磁気的、光学的、電磁気的、赤外線の、又は半導体の、システム、装置、若しくはデバイス、あるいは、上述の任意の好適な組み合わせであってもよい。より具体的なコンピュータ可読記憶媒体の例としては、限定するものではないが、1つ以上のワイヤを有する電気的接続、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(random access memory;RAM)、読み出し専用メモリ(read-only memory;ROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(erasable programmable read-only memory;EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスク読み出し専用メモリ(portable compact disc read-only memory;CD-ROM)、光学記憶デバイス、磁気記憶デバイス、又は上述の任意の好適な組み合わせを挙げることができる。本発明の文脈では、コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行システム、装置、若しくはデバイスによって、又はそれらに関連して使用するためのプログラムを含むか、又は記憶することが可能な、任意の有形媒体であってもよい。
【0033】
コンピュータ可読信号媒体としては、例えばベースバンド内又は搬送波の一部として、内部に具現化されているコンピュータ可読プログラムコードを有する、伝搬データ信号を挙げることができる。そのような伝搬信号は、限定するものではないが、電磁気的、光学的、又はこれらの任意の好適な組み合わせを含めた、様々な形態のうちのいずれを取ってもよい。コンピュータ可読信号媒体は、コンピュータ可読記憶媒体ではなく、命令実行システム、装置、若しくはデバイスによって、又はそれらに関連して使用するためのプログラムを、通信、伝搬、又は伝送することが可能な、任意のコンピュータ可読媒体であってもよい。
【0034】
コンピュータ可読媒体上に具現化されているプログラムコードは、限定するものではないが、無線、有線、光ファイバ、ケーブル、RFなど、又は上述の任意の好適な組み合わせを含めた、任意の適切な媒体を使用して送信されてもよい。本発明の諸態様に関する動作を実施するためのコンピュータプログラムコードは、Java(商標)、Smalltalk、C++などのオブジェクト指向プログラミング言語、及び、「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語などの従来の手続き型プログラミング言語を含めた、1つ以上のプログラミング言語の任意の組み合わせで書かれてもよい。当該プログラムコードは、スタンドアロン型ソフトウェアパッケージとして、完全にユーザのコンピュータ上で、部分的にユーザのコンピュータ上で実行されてもよく、部分的にユーザのコンピュータ上かつ部分的にリモートコンピュータ上で、又は完全にリモートコンピュータ若しくはサーバ上で実行されてもよい。後者のシナリオでは、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(local area network;LAN)若しくは広域ネットワーク(wide area network;WAN)を含めた任意のタイプのネットワークを通じて、ユーザのコンピュータに接続されてもよく、又は、当該接続は、外部コンピュータに対して(例えば、インターネットサービスプロバイダを使用してインターネットを通じて)実施されてもよい。
【0035】
本発明の実施形態による方法、装置(システム)、及びコンピュータプログラム製品の、フローチャート図及び/又はブロック図を参照して、本発明の諸態様が以下で説明される。フローチャート図及び/又はブロック図の各ブロック、並びに、フローチャート図及び/又はブロック図内のブロックの組み合わせは、コンピュータプログラム命令によって実施されることができる点が理解されるであろう。これらのコンピュータプログラム命令は、マシンを作り出すために、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、又は他のプログラマブルデータ処理装置の、プロセッサ、特にマイクロプロセッサ又は中央処理ユニット(central processing unit;CPU)に提供されてもよく、それにより、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、又は他のデバイスのプロセッサを介して実行される命令が、フローチャート及び/又はブロック図のブロック内で指定されている機能/行為を実施するための手段を作り出す。
【0036】
これらのコンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、又は他のデバイスに、特定の方式で機能するように指示することが可能な、コンピュータ可読媒体内に記憶されてもよく、それにより、コンピュータ可読媒体内に記憶されている命令が、フローチャート及び/又はブロック図のブロック内で指定されている機能/行為を実施する命令を含む、製品を作り出す。
【0037】
コンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ実施プロセスを作り出すために、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、又は他のデバイス上にロードされて、それらのコンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、又は他のデバイス上で一連の動作ステップを実行させてもよく、それにより、コンピュータ又は他のプログラマブル装置上で実行される命令が、フローチャート及び/又はブロック図のブロック内で指定されている機能/行為を実施するためのプロセスを提供する。
【0038】
図におけるフローチャート及びブロック図は、本発明の様々な実施形態によるデバイス、方法、及びコンピュータプログラム製品の可能な実装の、アーキテクチャ、機能性、及び動作を示す。この点に関して、フローチャート又はブロック図内の各ブロックは、指定されている論理関数を実施するための1つ以上の実行可能命令を含む、コードのモジュール、セグメント、又は部分を表してもよい。また、一部の代替的実装形態では、ブロック内に記されている機能は、それらの図に記されている順序と異なる順序で行われてもよい点にも留意されたい。例えば、連続して示されている2つのブロックは、実際には、実質的に同時に実行されてもよく、又は、それらのブロックは、関与している機能性に応じて、逆の順序で実行される場合があってもよい。また、ブロック図及び/又はフローチャート図の各ブロック、並びに、それらブロック図及び/又はフローチャート図内のブロックの組み合わせは、指定されている機能若しくは行為を実行する専用ハードウェアベースのシステム、又は、専用ハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせによって実施されることができる点にも留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0039】
本発明のこれらの態様及び他の態様は、以下の図面から明らかであり、例として、それらの図面を参照して更に解明されるであろう。
【
図1】本発明の電子デバイスを備えるシステムの第1の実施形態を示す。
【
図2】本発明の電子デバイスの第1の実施形態のブロック図である。
【
図3】本発明の電子デバイスを備えるシステムの第2の実施形態を示す。
【
図4】本発明の電子デバイスの第2の実施形態及び本発明のシステムの一実施形態のブロック図である。
【
図5】本発明の電子デバイスを備えるシステムの第3の実施形態を示す。
【
図6】本発明の電子デバイスを備えるシステムの第4の実施形態を示す。
【
図7】本発明の電子デバイスの第3の実施形態のブロック図である。
【
図8】
図3のシステムにおける1つのグループを有するグループ化の一実施例を示す。
【
図9】
図8のグループ化に関するスケジュールの第1の実施例を示す。
【
図10】
図8のグループ化に関するスケジュールの第2の実施例を示す。
【
図11】
図8のグループ化に関するスケジュールの第3の実施例を示す。
【
図12】
図3のシステムにおける2つのグループを有するグループ化の一実施例を示す。
【
図13】
図12のグループ化に関するスケジュールの第1の実施例を示す。
【
図14】
図12のグループ化に関するスケジュールの第2の実施例を示す。
【
図15】
図3のシステムにおける3つのグループを有するグループ化の一実施例を示す。
【
図16】
図15のグループ化に関するスケジュールの第1の実施例を示す。
【
図17】
図15のグループ化に関するスケジュールの第2の実施例を示す。
【
図18】
図15のグループ化に関するスケジュールの第3の実施例を示す。
【
図19】本発明の方法の第1の実施形態のフローチャートである。
【
図20】本発明の方法の第2の実施形態のフローチャートである。
【
図21】本発明の方法を実行するための、例示的なデータ処理システムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
図面中の対応する要素は、同じ参照番号によって示される。
【0041】
図1は、本発明の電子デバイスを備えるシステムの第1の実施形態、及び本発明が使用されてもよい環境の一実施例である、2つのドアを有する部屋21、ブリッジ1、2つのセンサデバイス23及びセンサデバイス27、並びに、9つのサービス提供デバイスであるライト11~19を示す。
図1の実施形態では、2つのセンサデバイス23及びセンサデバイス27は、ライト11~19とは別個である。代替的実施形態では、一方又は双方のセンサデバイスは、ライト11~19のうちの1つ以上に組み込まれてもよい。ブリッジ1の一実施形態が、より詳細に
図2で示されている。この実施形態では、ブリッジ1は、送受信機3及びプロセッサ5を備える。プロセッサ5は、サービス提供デバイスのグループを決定するように構成されている。グループは、同様のサービス又は同じサービス(またそれゆえ、互換可能なサービス)を実行することが可能な、少なくとも2つのサービス提供デバイスを含む。この実施形態では、グループは、システムをインストール又はコミッショニングする人物によって、手動でコンフィギュレーションされる。代替的実施形態では、グループは、例えば、ライト11~19のモデル若しくはカテゴリに基づいて、及び/又は、ライト11~19の使用のパターンに基づいて、ブリッジ1によって自動的に決定される。グループの自動決定は、例えば、規則に基づくものであってもよい。
【0042】
プロセッサ5は、グループ内のサービス提供デバイスに関するスケジュールを決定するように、更に構成されている。スケジュールは、グループの各サービス提供デバイスに関して、いずれの期間においてサービス提供デバイスがメッセージを受信することが可能であるかを示し、それにより、サービス提供デバイスの決定されたグループの少なくとも1つのデバイスが、メッセージを受信することが可能となり、それゆえ、デューティスケジュールと呼ばれることができる。プロセッサ5はまた、送受信機3を使用して、グループのサービス提供デバイスにスケジュールを送信するように構成されている。この実施形態では、サービス提供デバイスはライトであるが、代替的実施形態では、サービス提供デバイスのうちの一部又は全ては、追加的サービス又は異なるサービス、例えば、オーディオの再生を提供してもよい。スケジュールは、例えば、約数百ミリ秒又は約数秒の持続時間を指定してもよく、その後、遥かに長い時間にわたって、例えば、数時間、数日、又は数ヶ月にわたって繰り返される。スケジュールの最小持続時間は、好ましくは、サービス提供デバイスが待機モードを離れるために(すなわち、リッスンを開始するために)要する時間、及び待機モードに入るために要する時間に応じて決定され、通常、約数ミリ秒である。このことは、スケジュールの持続時間、またそれゆえ、サービス提供デバイスに割り当てられる期間が、スケジュールのエネルギー効率を低下させるほど短くなることを防ぐ。
【0043】
ライト11~19は、ブリッジ1を介して制御可能である。ブリッジ1は、有線及び/又は無線を介してライト11~19に接続されてもよい。ブリッジ1は、例えば、Philips Hueブリッジであってもよい。ブリッジ1は、例えば無線LANアクセスポイントを介して、インターネットに接続されてもよい。
図2の実施形態では、センサデバイス23及びセンサデバイス27は、ブリッジ1に直接接続されている。センサデバイス23は、部屋21内の左のドア付近の、いずれかの人物を検出するように構成されている、動きセンサを含む。センサデバイス27は、部屋21内の前面のドア付近の、いずれかの人物を検出するように構成されている、動きセンサを含む。ブリッジ1は、例えば、ZigBee、又はZigBeeに基づくプロトコルを使用して、ライト11~19並びにセンサデバイス23及びセンサデバイス27と通信してもよい。
【0044】
図2に示されるブリッジ1の実施形態では、ブリッジ1は、1つのプロセッサ5を備える。代替的実施形態では、ブリッジ1は、複数のプロセッサを備える。ブリッジ1のプロセッサ5は、例えばARM製若しくはQualcomm製の汎用プロセッサ、又は、特定用途向けプロセッサであってもよい。ブリッジ1のプロセッサ5は、例えば、Linuxオペレーティングシステムを実行してもよい。
図2に示される実施形態では、受信機及び送信機が、送受信機3に組み合わされている。代替的実施形態では、1つ以上の別個の受信機構成要素、及び1つ以上の別個の送信機構成要素が使用される。代替的実施形態では、単一の送受信機の代わりに、複数の送受信機が使用される。送受信機3は、1つ以上の無線通信技術、例えば、LTE、Wi-Fi、ZigBee、Thread、802.15.4、Bluetooth、及び/又はBLEを使用して、データを送受信してもよい。
図2に示される実施形態では、モバイルデバイス1は、例えば、ライト11~19及びそれらライトの能力を識別する情報を記憶するための、並びにスケジュールを記憶するための、記憶手段7を更に備える。記憶手段7は、1つ以上のメモリユニットを含んでもよい。記憶手段7は、例えば、固体メモリを含んでもよい。
【0045】
この実施形態では、プロセッサ5は、送受信機3を使用して、グループの少なくとも第1のサービス提供デバイス、例えばライト11にアドレス指定されている、コマンドメッセージを受信するように構成されている。コマンドメッセージは、少なくとも第1のサービス提供デバイスに、指定されたサービスレベルで指定されたサービスを実行するように命令する。プロセッサは、指定されたサービスレベルに応じてサービスレベルを決定し、グループの第2のサービス提供デバイス、例えばライト12に、コマンドメッセージの受信時に、決定されたサービスレベルで、指定されたサービスと同様のサービス又は同じサービスを実行することを開始させるように、更に構成されている。
【0046】
この実施形態では、プロセッサ5は、スケジュールにおいて指定されているような、第1のサービス提供デバイスがメッセージを受信することが可能な期間の開始に応じた時点で、送受信機3を使用して、第1のサービス提供デバイスにコマンドメッセージを送信するように構成されている。この実施形態では、プロセッサ5は、スケジュールにおいて指定されているような、第1のサービス提供デバイスがメッセージを受信することが可能な期間の開始に応じた時点で、第2のサービス提供デバイスに、コマンドメッセージを送信することによって、現在のサービスレベルでサービスを実行することを停止させるように構成されている。それゆえ、ライト11~19は、ブリッジ1が適切な時点でライト11~19にコマンドを送信するため、スケジュールを認識する必要すらない。
【0047】
この実施形態では、コマンドメッセージは、ライトのグループに、又は個々のライトにアドレス指定されてもよい。代替的実施形態では、コマンドメッセージをグループにアドレス指定することのみが可能であるか、又は、コマンドメッセージを個々のサービス提供デバイスにアドレス指定することのみが可能である。プロセッサ5は、コマンドメッセージが第1のサービス提供デバイスのみにアドレス指定されている場合には、スケジュールにおいて指定されているような、第1のサービス提供デバイスがメッセージを受信することが可能な期間の開始に応じた時点で、第2のサービス提供デバイスに、サービスを実行することを停止させるように構成されている。
【0048】
グループが、少なくとも第3のサービス提供デバイスを(すなわち、少なくとも3つのサービス提供デバイスを)含む場合には、グループにアドレス指定されているコマンドメッセージは、少なくとも以下の2つの方式のうちの一方で取り扱われてもよい:
・第2のサービス提供デバイスがサービスを実行するサービスレベルは、第3のサービス提供デバイスもまた、第1のサービス提供デバイスからサービスの実行を引き継ぐことが可能になると、直ちに適合される。
【0049】
第3のサービス提供デバイスが、グループの任意の他のサービス提供デバイスがメッセージを受信することが可能な期間よりも早い期間に、メッセージを受信することが可能なデバイスである場合には、プロセッサ5は、指定されたサービスレベルに応じて更なるサービスレベルを決定し、スケジュールにおいて指定されているような、第3のサービス提供デバイスがメッセージを受信することが可能な期間の開始に応じた時点で、第2のサービス提供デバイスに、決定されたサービスレベルでサービスを実行することを停止させ、決定された更なるサービスレベルでサービスを実行することを開始させるように、構成されている。
【0050】
第1の例として、コマンドメッセージを受信する第1のライトは、100%の照明レベルとなる。第2のライトがコマンドメッセージを受信すると、それらのライトは、双方とも75%の照明レベルとなる。グループの第3の最後のライトがコマンドメッセージを受信すると、それらのライト全てが、命令された50%の照明レベルとなる。それゆえ、第1のライトの照明レベルは徐々に減少し、その一方で、全体の照明レベルは徐々に増大する。あるいは、個々のライトの照明レベルもまた、徐々に増大してもよい。第2の例として、コマンドメッセージを受信する第1のライトは、50%の照明レベルとなる。第2のライトがコマンドメッセージを受信すると、それらのライトは、双方とも65%の照明レベルとなる。グループの第3の最後のライトがコマンドメッセージを受信すると、それらのライト全てが、命令された80%の照明レベルとなる。
【0051】
・第2のサービス提供デバイスは、第1のサービス提供デバイスに代わってサービスを実行する、唯一のデバイスである。
【0052】
第1のサービス提供デバイスが、グループの任意の他のサービス提供デバイスがメッセージを受信することが可能な期間よりも遅い期間に、メッセージを受信することが可能なデバイスである場合には、プロセッサ5は、スケジュールにおいて指定されているような、第1のサービス提供デバイスがメッセージを受信することが可能な期間の開始に応じた時点で、第2のサービス提供デバイスに、決定されたサービスレベルでサービスを実行することを停止させるように、構成されている。
【0053】
第1の例として、コマンドメッセージを受信する第1のライトは、100%の照明レベルとなる。他のライトがコマンドメッセージを受信すると、コマンドメッセージを受信した全てのライトが、命令された80%の照明レベルに移行する。第2の例として、コマンドメッセージを受信する第1のライトは、白色となる(このライトは、白色のみが可能であるため)。他のライトがコマンドメッセージを受信すると、命令された光シーンが設定される(このシーンは、最初にオンになったライトを使用しない場合すらある)。
【0054】
図3は、本発明の電子デバイスを備えるシステムの第2の実施形態を示す。
図3に示される実施形態では、スケジュールを決定するのは、人物25によって保持されているモバイルデバイス31である。この実施例では、ブリッジは使用されない。モバイルデバイス31並びにセンサデバイス23及びセンサデバイス27は、データ転送デバイス53を介して、ライト41~49と通信する。データ転送デバイス53は、スケジュールを認識しない。
図1のライト11~19とは異なり、ライト41~49は、スケジュールを認識する。モバイルデバイス31は、ライト41~49にスケジュールを送信する。
【0055】
ライト41~49はそれぞれ、少なくとも1つの受信機、及び少なくとも1つのプロセッサを備える。この少なくとも1つのプロセッサは、この少なくとも1つの受信機を使用して、モバイルデバイス31からスケジュールを受信し、この少なくとも1つの受信機を使用して、グループの少なくとも第1のサービス提供デバイスにアドレス指定されている(すなわち、ライト41~49のうちの別の1つに、又は、ライト41~49のうちの別の1つを含むグループにアドレス指定されている)コマンドメッセージを受信し、コマンドメッセージが、少なくともこの第1のサービス提供デバイスに、指定されたサービスレベルで指定されたサービスを実行するように命令するものであり、指定されたサービスレベルに応じてサービスレベルを決定し、コマンドメッセージの受信時に、決定されたサービスレベルで、指定されたサービスと同様のサービス又は同じサービスを実行することを開始させるように、構成されている。
【0056】
この実施形態では、ライト41~49のそれぞれは、メッセージを受信することがスケジュールによって可能ではない、同じグループ内のライトに、コマンドメッセージがアドレス指定されていると判定した場合には、同じグループのライトのうちの別の1つに代わって、サービスの実行を引き継ぐように構成されている。更には、ライト41~49のそれぞれは、スケジュールによって現在メッセージを受信することが可能ではない、同じグループ内の他のサービス提供デバイスにアドレス指定されている、メッセージをバッファして、それらのデバイスが受信可能になると直ちに、これらのメッセージをそれらのデバイスに転送する。
【0057】
ライト41~49は、例えばAC電力信号を介して受信された、現在時刻を示す外部信号に基づいて、又は、内部クロックを使用することによって、現在時刻を決定してもよい。クロックドリフトを防ぐために、同じグループのライトの内部クロックは、定期的に同期されることが必要となる。これらのクロックは、例えば、原子時計を使用することによって、例えば、インターネット(NTP)サーバと交信することによって、又は電波時計を使用することによって、あるいは、同じクロック(正確であっても、正確でなくてもよい)を使用することによって、同期してもよい。後者を実施するために、ライトがメッセージを受信することが可能な期間の間の重複期間内に、或る1つのライトが、他のライトに同期メッセージを送信してもよい。スケジュールを決定する際、時刻同期の精度に応じて、例えば、時刻同期がさほど正確ではない場合には、期間の間に(追加的な)重複期間がスケジュールされてもよい。
【0058】
モバイルデバイス31の一実施形態が、より詳細に
図4で示されている。この実施形態では、モバイルデバイス31は、送受信機33及びプロセッサ35を備える。プロセッサ35は、サービス提供デバイスのグループを決定するように構成されている。グループは、同様のサービス又は同じサービスを実行することが可能な、少なくとも2つのサービス提供デバイスを含む。プロセッサ35は、グループ内のサービス提供デバイスに関するスケジュールを決定するように、更に構成されている。スケジュールは、グループの各サービス提供デバイスに関して、いずれの期間においてサービス提供デバイスがメッセージを受信することが可能であるかを示し、それにより、サービス提供デバイスの決定されたグループの少なくとも1つのデバイスが、メッセージを受信することが可能となる。プロセッサ35はまた、送受信機33を使用して、グループのサービス提供デバイスにスケジュールを送信するように構成されている。
【0059】
モバイルデバイス31は、ユーザインタフェースを形成するタッチスクリーン39を更に備える。プロセッサ35は、タッチスクリーン39を使用して、ユーザにスケジュールを提供し、スケジュールをユーザが適合させることを可能にするように構成されている。代替的実施形態では、ユーザインタフェースは、タッチスクリーンを含まず、例えば、ユーザインタフェースは、音声合成及び音声認識を使用するか、あるいは、非タッチスクリーンディスプレイと物理キーとの組み合わせによって形成されている。データ転送デバイス53は、例えば、Wi-Fiアクセスポイント及び/又はネットワーク(例えば、Ethernet)スイッチを含んでもよい。
【0060】
図4に示されるモバイルデバイス31の実施形態では、モバイルデバイス31は、1つのプロセッサ35を備える。代替的実施形態では、モバイルデバイス31は、複数のプロセッサを備える。モバイルデバイス31のプロセッサ35は、例えばARM製若しくはQualcomm製の汎用プロセッサ、又は、特定用途向けプロセッサであってもよい。モバイルデバイス31のプロセッサ35は、例えば、iOS、Windows、又はAndroidオペレーティングシステムを実行してもよい。本発明は、1つ以上のプロセッサ上で実行される、コンピュータプログラムを使用して実装されてもよい。
【0061】
図4に示される実施形態では、受信機及び送信機が、送受信機33に組み合わされている。代替的実施形態では、1つ以上の別個の受信機構成要素、及び1つ以上の別個の送信機構成要素が使用される。代替的実施形態では、単一の送受信機の代わりに、複数の送受信機が使用される。送受信機33は、1つ以上の無線通信技術、例えば、LTE、Wi-Fi、ZigBee、Thread、802.15.4、Bluetooth、及び/又はBLEを使用して、データを送受信してもよい。
図4に示される実施形態では、モバイルデバイス31は、例えば、スケジュール、アプリケーション、及びアプリケーションデータを記憶するための、記憶手段37を更に備える。記憶手段37は、1つ以上のメモリユニットを含んでもよい。記憶手段37は、例えば、固体メモリを含んでもよい。タッチスクリーン39は、例えば、LCD又はOLEDディスプレイパネルを含んでもよい。
【0062】
図5は、本発明の電子デバイスを備えるシステムの第3の実施形態を示す。この第3の実施形態では、
図3と同じモバイルデバイス31が使用される。しかしながら、データ転送デバイス53の代わりに、ブリッジ51が存在している。ブリッジ51は、
図1のブリッジ1のようにスケジュールを決定しないが、スケジュールによって現在メッセージを受信することが可能ではないサービス提供デバイス(ライト61~69)にアドレス指定されている、メッセージをバッファして、それらのデバイスが受信可能になると直ちに、これらのメッセージをそれらのデバイスに転送する。この実施形態では、ブリッジ51は、適用可能なサービス提供デバイスが、スケジュールによってメッセージを受信することが可能になると直ちに、コマンドメッセージを送信することを開始する。代替的実施形態では、適用可能なサービス提供デバイスは、メッセージを受信することが可能になると直ちに、ブリッジ51にポーリングし、ブリッジ51は、ポーリング要求を受信すると直ちに、コマンドメッセージを送信する。
【0063】
ブリッジ51はまた、ブリッジに接続されているサービス提供デバイス及びそれらの能力のリストも維持し、モバイルデバイス31が、この情報に基づいてグループを形成することが可能となるように、当該リストをモバイルデバイス31に送信する。代替的実施形態では、ブリッジ51がグループを形成し、グループ及びグループ内のデバイスについての情報を、モバイルデバイス31に送信する。ライト61~69は、
図1のライト11~19よりもスマートであり、
図3に関連して説明されたように、受信されたコマンドメッセージ及びスケジュールに基づいて、同じグループ内の別のサービス提供デバイスに代わってサービスの実行を引き継ぐか否かを決定する。しかしながら、
図3のライト41~49とは異なり、
図5のライト61~69は、受信された他のデバイスに対するコマンドメッセージを、バッファ及び転送しない。
【0064】
図6は、本発明の電子デバイスを備えるシステムの第4の実施形態を示す。この第4の実施形態では、スケジュールを決定するのは、サービス提供デバイスのうちの1つである、ライト71である。他のライト62~69は、
図5に示されている同じライト62~69である。モバイルデバイス81は、ライト71及びライト62~69にコマンドメッセージを送信するために使用されることができるが、スケジュールを決定しない。例えば、モバイルデバイス81は、ユーザがライト71及びライト62~69のうちの1つ以上をオン又はオフにすること、並びに/あるいは、これらのライトの色及び/又は強度を設定することを可能にする、ユーザインタフェースを提供してもよい。ライト71は、周期的に待機モードであってもよく、待機モードではないときにスケジュールを決定してもよい。
図6の実施形態では、ライト71及びライト62~69のうちの1つのみ、すなわちライト71のみが、スケジュールを決定する。代替的実施形態では、複数のライトがスケジュールを、例えば各グループのマスタを決定する。
【0065】
この実施形態では、ライト71及びライト62~69は、受信された他のデバイスに対するコマンドメッセージを、バッファ及び転送する。代替的実施形態では、モバイルデバイス81並びにセンサデバイス83及びセンサデバイス87は、最初に、ライト71からスケジュールを受信し、スケジュールによってメッセージを受信することが可能である場合にのみ、ライト71及びライト62~69のうちの1つにコマンドメッセージを送信する。別の代替的実施形態では、モバイルデバイス81並びにセンサデバイス23及びセンサデバイス27は、スケジュールを認識しないが、コマンドメッセージが、当該宛先、例えばライト71及びライト62~69のうちの1つ以上に、成功裏に配信されているか否かを判定することが可能であり、当該宛先にコマンドメッセージが成功裏に配信されるまで、コマンドメッセージを1回以上再送信することが可能である。
【0066】
ライト71の一実施形態が、より詳細に
図7で示されている。この実施形態では、ライト71は、送受信機73及びプロセッサ75を備える。プロセッサ75は、サービス提供デバイスのグループを決定するように構成されている。グループは、同様のサービス又は同じサービスを実行することが可能な、少なくとも2つのサービス提供デバイスを含む。プロセッサ75は、グループ内のサービス提供デバイスに関するスケジュールを決定するように、更に構成されている。スケジュールは、グループの各サービス提供デバイスに関して、いずれの期間においてサービス提供デバイスがメッセージを受信することが可能であるかを示し、それにより、サービス提供デバイスの決定されたグループの少なくとも1つのデバイスが、メッセージを受信することが可能となる。プロセッサ75はまた、送受信機73を使用して、グループのサービス提供デバイスにスケジュールを送信するように構成されている。
【0067】
図7に示されるライト71の実施形態では、ライト71は、1つのプロセッサ75を備える。代替的実施形態では、ライト71は、複数のプロセッサを備える。ライト71のプロセッサ75は、汎用プロセッサ又は特定用途向けプロセッサであってもよい。ライト71のプロセッサ75は、例えば、Linuxオペレーティングシステムを実行してもよい。ライト71は、例えば1つ以上のLEDチップを含む、照明ユニット79を更に備える。
【0068】
図7に示される実施形態では、受信機及び送信機が、送受信機73に組み合わされている。代替的実施形態では、1つ以上の別個の受信機構成要素、及び1つ以上の別個の送信機構成要素が使用される。代替的実施形態では、単一の送受信機の代わりに、複数の送受信機が使用される。送受信機73は、1つ以上の有線又は無線通信技術、例えば、Ethernet、LTE、Wi-Fi、ZigBee、Thread、802.15.4、Bluetooth、及び/又はBLEを使用して、データを送受信してもよい。
図7に示される実施形態では、ライト71は、例えば、スケジュール及び照明ユニット79の現在の制御光設定(例えば、色及び/又は輝度)を記憶するための、記憶手段77を更に備える。記憶手段77は、1つ以上のメモリユニットを含んでもよい。記憶手段77は、例えば、固体メモリを含んでもよい。
【0069】
第1のグループ101を有するグループ化の一実施例が、
図8に示される。グループ101は、
図3のライト41~44を含む。センサデバイス23は、部屋21の左のドア付近に、いずれかの人物を検出すると、グループ101にコマンドメッセージを送信するように構成されている。ライト41~44は、全てがライトであり、全てが部屋21の左のドア付近の領域を照明するため、同様のサービスを提供する。この実施形態では、モバイルデバイス31のプロセッサは、サービス提供デバイスのセットから、当該セットのサービス提供デバイスがいずれのサービスを提供することが可能であるかを識別する情報に基づいて、サービス提供デバイスのグループを選択することによって、サービス提供デバイスのグループを決定するように構成されており、この情報は、セットのサービス提供デバイスの空間的位置を含む。
【0070】
第1のグループ101に関して決定されたスケジュールの第1の実施例が、
図9に示される。スケジュール110では、ライト41~44のそれぞれは、等しい持続時間の割り当て期間を有し、期間111がライト41に割り当てられ、期間112がライト42に割り当てられ、期間113がライト43に割り当てられ、期間114がライト44に割り当てられている。
【0071】
4秒の時間間隔を想定すると、ライト41は、最初の1秒間にのみコマンドメッセージをリッスンし、ライト42は、1秒と2秒との間の期間にリッスンし、ライト43は、2秒と3秒との間の期間にリッスンし、ライト44は、3秒と4秒との間の期間にリッスンすることになる。各デバイスは、電力消費を75%低減することになる。4つのライト41~44は、同じグループ内にあり、互いに代わってサービスを実行するため、コマンドメッセージが、グループ内のライトのうちの1つを作動させるために部屋に供給される場合は常に、少なくとも1つのライトが即座に反応して、アクティブになる(すなわち、サービスを実行する)ことになる。このライトは、その後続けて、コマンドメッセージを転送することによって、他のライトを作動させてもよい。
【0072】
一部のデバイスに、より長い期間を割り当て、他のデバイスに、より短い期間を割り当てることが、有利な場合がある。例えば、モバイルデバイス31のプロセッサは、サービス提供デバイスのエネルギー消費、サービス提供デバイスの空間的位置、サービス提供デバイスの空間的サービス提供領域、サービス提供デバイスの使用、待機モードに入るため及び/又は待機モードから離れるためにサービス提供デバイスによって必要とされる時間、並びに、サービス提供デバイスによって提供されるサービスの識別子のうちの少なくとも1つに基づいて、スケジュールの期間の持続時間を決定するように構成されてもよい。
【0073】
例えば、メッシュネットワーク内の終端ノードには、メッシュネットワーク内の中央に位置しているノードよりも少ないスケジュール分担(例えば、より少い期間及び/又はより短い期間)が割り当てられてもよい。例えば、効率性に劣るデバイス(例えば、待機消費電力400mW)には、より効率的なデバイス(例えば、待機消費電力100mW)よりも少ないスケジュール分担が割り当てられてもよい。例えば、より長い起動時間を有するデバイスには、より少ない数の期間が割り当てられてもよい。ユーザが、(履歴データから決定されるように)或る1つのデバイスを別のデバイスよりも頻繁に使用する場合には、例えば、このデバイスには、より大きいスケジュール分担が割り当てられてもよい。例えば、空間的に中央のデバイスには、空間的に周辺のデバイスよりも大きいスケジュール分担が割り当てられてもよい。
【0074】
第1のグループ101に関して決定されたスケジュールの第2の実施例が、
図10に示される。スケジュール120では、より長い期間121がライト41に割り当てられており、より短い期間がライト42~44に割り当てられている。ライト42~44にそれぞれ割り当てられている期間122~124は、この実施例では、全て同じ持続時間を有する。この実施例では、スケジュールは、ライト41~44のエネルギー効率に基づいて決定されている。ライト41が最も効率的であるため、リスニング時間の半分が、ライト41に割り当てられる。他のライト42~44は、リスニング時間の残り半分を分担する。一般に、例えばデバイスのエネルギー効率又はサービス性能に基づいて、サービス提供デバイスの階層が最初に確立されてもよく、この階層は、その後、スケジュール内の期間の割り当てを決定するために使用されてもよい。これらの期間を割り当てるために、数学関数が適用されてもよく、階層内の第1のデバイスには、当該階層内の次に続くデバイスよりも長い期間が割り当てられる、などとなる。例えば、1~4に順序付けられている、階層内の4つのデバイスを有する場合、二次関数により、第1のデバイスが、スケジュール全体の16/23の分担を占有し、第2のデバイスが4/23を、第3のデバイスが2/23を、及び第4のデバイスが1/23を占有し得ると決定してもよい。同様に、一次関数、多項式関数、又は対数関数が適用されてもよい。極端な場合には、期間121は、スケジュール全体の99%さえも占有してもよく、一方で、期間122~124は、スケジュール全体の1%のみを占有する。
【0075】
第1のグループ101に関して決定されたスケジュールの第3の実施例が、
図11に示される。スケジュール130では、より長い期間132及び期間133が、それぞれ、ライト42及びライト43に割り当てられており、より短い期間131及び期間134が、それぞれ、ライト41及びライト44に割り当てられている。この実施例では、スケジュール130は、サービスの識別子、すなわち、ライト41~44の能力に基づいて決定されている。ライト42及びライト43は、最も高い能力を有し、例えば、最も高いルーメン出力をサポートしているか、又は、白色のみではなく色もサポートしているため、殆どのリスニング時間が、ライト42及びライト43に割り当てられ、残余のリスニング時間が、ライト41及びライト44に等しく割り当てられる。
【0076】
図8の第1のグループ101と第2のグループ103とを有する、グループ化の一実施例が、
図12に示される。第2のグループ103は、
図3のライト44~47を含む。センサデバイス27は、部屋21の前面のドア付近に、いずれかの人物を検出すると、グループ103にコマンドメッセージを送信するように構成されている。ライト44~47は、全てがライトであり、全てが部屋21の前面のドア付近の領域を照明するため、同様のサービスを提供する。
【0077】
ライト44が、第1のグループ101及び第2のグループ103の双方の一部であるという事実は、追加的な複雑性を生じさせる。比較的単純なソリューションは、第1のグループ101に関するスケジュールと、第2のグループ103に関するスケジュールとを、独立して決定し、双方のスケジュールからの期間を、ライト44に割り当てることであろう。しかしながら、双方のグループのスケジュールを協調させることによって、より最適な割り当てが達成され得る。この実施例が、
図13及び
図14に示される。
【0078】
第1のグループ101及び第2のグループ103に関して決定されたスケジュールの第1の実施例が、
図13に示される。スケジュール140では、第1のグループ101のライト41~44のそれぞれには、等しい持続時間の期間が割り当てられており、期間141がライト41に割り当てられ、期間142がライト42に割り当てられ、期間143がライト43に割り当てられ、期間144がライト44に割り当てられている。ライト44は、第2のグループ103に更に属するものとして識別されている。この実施例では、第2のグループ103のライト44~47のそれぞれにもまた、等しい持続時間の期間が割り当てられる。
【0079】
より最適な割り当てを達成するために、ライト44には、グループ101に関するスケジュールにおいて期間144が割り当てられているという事実が考慮される。期間144は、第2のグループ103に関して許容可能であるため、ライト44には、第2のグループ103に関するスケジュールにおいて、同じ期間144が割り当てられる。次に、期間145~147が、それぞれ、ライト45~47に割り当てられる。スケジュール140は、
図13では、複数のグループに関する期間を有する、単一のスケジュールとして示されているが、スケジュール140は、一方が第1のグループ101に関し、一方が第2のグループ103に関する、2つのスケジュールを含むものと見なされてもよい。
【0080】
第1のグループ101及び第2のグループ103に関して決定されたスケジュールの第2の実施例が、
図14に示される。スケジュール150では、第1のグループ101に関して、より長い期間151がライト41に割り当てられており、より短い期間がライト42~44に割り当てられている。期間152、期間153、及び期間159が、それぞれ、ライト42~44に割り当てられ、この実施例では、全てが同じ持続時間を有する。第2のグループ103のライト44~47のそれぞれには、等しい持続時間の期間が割り当てられる。その結果、第1のグループ101に関してライト44に割り当てられている期間159は、十分に長くないため、第2のグループ103に関しては許容可能ではない。より最適な割り当てを達成するために、期間159を含むが、それよりも幾分長い期間154が、期間159の代わりにライト44に割り当てられる。このことは、第1のグループ101に関する要件及び第2のグループ103に関する要件の双方に適応している。次に、期間155~157が、それぞれ、ライト45~47に割り当てられる。スケジュール150は、いずれのリスニングの間隙も有さないが、このことは、典型的には重要な要件である。
【0081】
図8の第1のグループ101、
図12の第2のグループ103、及び第3のグループ105を有する、グループ化の一実施例が、
図15に示される。第3のグループ105は、
図3のライト46及びライト48を含む。人物25は、モバイルデバイス31を使用して、ライト46及びライト48を制御する。この実施例及び先行のグループ化の実施例では、グループのデバイスは全て、機能的光サービスを提供していた。代替的実施形態では、アンビエント照明を供給するテレビ(例えば、Philips Ambilight TV)が、ライト46の代わりに使用され、スピーカシステムが、ライト48の代わりに使用される。この代替的実施形態では、第2のグループ103は、依然として、全てが部屋21の前面のドア付近の領域を照明するライトを含むことになるが、第3のグループ105は、オーディオ再生機能を有するデバイスを含むことになる。機能的照明サービスを提供するように構成される代わりに、第2のグループ103のライトは、娯楽用照明サービスを提供するように構成されてもよい。
【0082】
ライト46が、第2のグループ103及び第3のグループ105の双方の一部であるという事実は、第2の追加的な複雑性を生じさせる。最適な割り当ては、3つのグループ全てのスケジュールを協調させることによって達成され得る。この実施例が、
図16~
図18に示される。
【0083】
第1のグループ101、第2のグループ103、及び第3のグループ105に関して決定されたスケジュールの第1の実施例が、
図16に示される。スケジュール160では、第1のグループ101及び第2のグループ103に関する期間は、
図13に関連して説明されたように割り当てられる。期間161~167は、それぞれ、
図13の期間141~147に対応する。第3のグループ105に関する期間は、最後に決定される。期間167は、第3のグループ105に関して許容可能であり、ライト48にはライト47よりも長い期間を割り当てることが有益であるため(例えば、ライト48は、より消費電力が少ないため)、ライト47には、第3に関するスケジュールにおいて同じ期間167が割り当てられる。次に、残余の時間、すなわち期間168及び期間169が、ライト48に割り当てられる。
【0084】
第1のグループ101、第2のグループ103、及び第3のグループ105に関して決定されたスケジュールの第2の実施例が、
図17に示される。スケジュール170では、第1のグループ101に関する期間である、期間171~174が、最初に決定され、それぞれ、
図16に示されたスケジュール160における、第1のグループ101に関して決定された期間161~164と同じである。次に、ライト47及びライト48のそれぞれに等しい分担が割り当てられるように、期間177及び期間178が、それぞれ、第3のグループ105のライト47及びライト48に割り当てられる。
【0085】
最後に、第2のグループ103に関する期間が決定される。考慮するべき他のグループ/スケジュールが存在していなければ、各ライト44~47には、等しい分担が割り当てられていたであろう。第1のグループ101に関してライト44に割り当てられた期間174は、第2のグループ103に関して許容可能である。期間177が、第3のグループ105に関して、既にライト47に割り当てられていなければ、期間179が、ライト47に割り当てられていたであろう。期間177は、第2のグループ103に関して必要とされる期間よりも長いが、第2のグループ103に関して許容可能である。残余の期間175及び期間176が、それぞれ、ライト45及びライト46に割り当てられる。第2のグループ103における期間174と期間177との間には、重複が存在しているが、このことは、例えば、全体的に最もエネルギー効率が高い結果をもたらすため、依然として、全体的に最適なスケジュールと見なされてもよい。
【0086】
第1のグループ101、第2のグループ103、及び第3のグループ105に関して決定されたスケジュールの第3の実施例が、
図18に示される。スケジュール180では、第3のグループ105に関する期間が、最初に決定される。ライト47及びライト48のそれぞれに等しい分担が割り当てられるように、期間187及び期間188が、それぞれ、第3のグループ105のライト47及びライト48に割り当てられる。次に、第2のグループ103に関する期間が決定される。考慮するべき他のグループ/スケジュールが存在していなければ、各ライト44~47には、等しい分担が割り当てられていたであろう。期間187が、第3のグループ105に関して、既にライト47に割り当てられていなければ、期間199が、ライト47に割り当てられていたであろう。期間187は、第2のグループ103に関して必要とされる期間よりも長いが、第2のグループ103に関して許容可能である。残余の期間184、期間185、及び期間186が、それぞれ、ライト44、ライト45、及びライト46に割り当てられる。
【0087】
最後に、第1のグループ101に関する期間が決定される。考慮するべき他のグループ/スケジュールが存在していなければ、ライト44~47には、
図10の期間121~124が割り当てられていたであろう。期間184が、第2のグループ103に関して、既にライト44に割り当てられていなければ、期間189が、ライト44に割り当てられていたであろう。期間184は、第1のグループ101に関して必要とされる期間よりも長いが、第1のグループ101に関して許容可能である。残余の期間が、
図10に関連して説明されたように、ライト41~43に割り当てられる。期間181~183は、
図10の期間121~123に対応する。第1のグループ101における期間183と期間184との間、及び第2のグループ103における期間184と期間187との間には、重複が存在しているが、このことは、例えば、全体的に最もエネルギー効率が高い結果をもたらすため、依然として、全体的に最適なスケジュールと見なされてもよい。
【0088】
グループに関して期間が決定される、グループの順序は、例えば、いつグループが形成されたかに応じて決定されてもよい。例えば、新たなグループが形成される場合には、既存のグループに関するスケジュールを考慮しつつ、新たなグループに関してスケジュールが決定されてもよい。あるいは、新たなグループを含めた全てのグループに関して、新たなスケジュールが決定されてもよい。この場合、グループの順序は、例えば任意であってもよい。あるいは、例えば、種々のグループの順序のうちのいずれが、最もエネルギー効率の高いスケジュールを作り出すかを決定するために、最適化アルゴリズムが使用されてもよい。
【0089】
本発明の第1の実施形態が、
図19に示される。ステップ201は、サービス提供デバイスのグループを決定するステップを含む。グループは、同様のサービス又は同じサービスを実行することが可能な、少なくとも2つのサービス提供デバイスを含む。ステップ203は、グループ内のサービス提供デバイスに関するスケジュールを決定するステップを含む。スケジュールは、グループの各サービス提供デバイスに関して、いずれの期間においてサービス提供デバイスがメッセージを受信することが可能であるかを示し、それにより、サービス提供デバイスの決定されたグループの少なくとも1つのデバイスが、メッセージを受信することが可能となる。ステップ205は、サービス提供デバイスにスケジュールを送信するステップを含む。
【0090】
本発明の方法の第2の実施形態が、
図20に示される。この第2の実施形態では、本方法は、
図19に示される第1の実施形態と同じステップ201、ステップ203、及びステップ205を含むが、更にステップ211、ステップ213、及びステップ215を含む。ステップ211は、グループの少なくとも第1のサービス提供デバイスにアドレス指定されている、コマンドメッセージを受信するステップを含む。コマンドメッセージは、少なくとも第1のサービス提供デバイスに、指定されたサービスレベルで指定されたサービスを実行するように命令する。ステップ213は、指定されたサービスレベルに応じてサービスレベルを決定するステップを含む。ステップ215は、グループの第2のサービス提供デバイスに、コマンドメッセージの受信時に、決定されたサービスレベルで、指定されたサービスと同様のサービス又は同じサービスを実行することを開始させるステップを含む。
【0091】
図21は、
図19及び
図20を参照して説明されたような方法を実行し得る、例示的なデータ処理システムを示すブロック図を示す。
【0092】
図21に示されるように、データ処理システム300は、システムバス306を介してメモリ素子304に結合されている、少なくとも1つのプロセッサ302を含んでもよい。それゆえ、データ処理システムは、メモリ素子304内にプログラムコードを記憶してもよい。更には、プロセッサ302は、システムバス306を介してメモリ素子304からアクセスされるプログラムコードを実行してもよい。一態様では、データ処理システムは、プログラムコードを記憶及び/又は実行するために好適な、コンピュータとして実装されてもよい。しかしながら、データ処理システム300は、本明細書内で説明される機能を実行することが可能な、プロセッサ及びメモリを含む任意のシステムの形態で実装されてもよい点を理解されたい。
【0093】
メモリ素子304は、例えば、ローカルメモリ308及び1つ以上の大容量記憶デバイス310などの、1つ以上の物理メモリデバイスを含んでもよい。ローカルメモリとは、プログラムコードの実際の実行中に一般に使用される、ランダムアクセスメモリ又は他の非永続的メモリデバイスを指してもよい。大容量記憶デバイスは、ハードドライブ又は他の永続的データ記憶デバイスとして実装されてもよい。処理システム300はまた、実行中に大容量記憶デバイス310からプログラムコードが取得されなければならない回数を低減するために、少なくとも一部のプログラムコードの一時記憶を提供する、1つ以上のキャッシュメモリ(図示せず)を含んでもよい。
【0094】
入力デバイス312及び出力デバイス314として示される、入出力(input/output;I/O)デバイスが、オプションとして、データ処理システムに結合されることができる。入力デバイスの例としては、限定するものではないが、キーボード、マウスなどのポインティングデバイスなどを挙げることができる。出力デバイスの例としては、限定するものではないが、モニタ又はディスプレイ、スピーカなどを挙げることができる。入力デバイス及び/又は出力デバイスは、直接、又は介在I/Oコントローラを介して、データ処理システムに結合されてもよい。
【0095】
一実施形態では、入力デバイス及び出力デバイスは、複合型入力/出力デバイス(入力デバイス312及び出力デバイス314を取り囲む破線で
図21に示されるもの)として実装されてもよい。そのような複合型デバイスの一例は、「タッチスクリーンディスプレイ」又は単に「タッチスクリーン」と称される場合もある、タッチ感知ディスプレイである。そのような実施形態では、デバイスへの入力は、タッチスクリーンディスプレイ上、又はタッチスクリーンディスプレイの近くでの、例えばスタイラス又はユーザの指などの、物理的実体の移動によって提供されてもよい。
【0096】
ネットワークアダプタ316もまた、データ処理システムに結合されて、介在する私設ネットワーク又は公衆ネットワークを介して、当該データ処理システムが、他のシステム、コンピュータシステム、リモートネットワークデバイス、及び/又はリモート記憶デバイスに結合されることを可能にしてもよい。ネットワークアダプタは、上述のシステム、デバイス、及び/又はネットワークによってデータ処理システム300に送信されるデータを受信するための、データ受信機と、データ処理システム300から上述のシステム、デバイス、及び/又はネットワークにデータを送信するための、データ送信機とを含んでもよい。モデム、ケーブルモデム、及びEthernetカードは、データ処理システム300と共に使用されてもよい、種々のタイプのネットワークアダプタの例である。
【0097】
図21に示されるように、メモリ素子304は、アプリケーション318を記憶してもよい。様々な実施形態では、アプリケーション318は、ローカルメモリ308、1つ以上の大容量記憶デバイス310内に記憶されてもよく、あるいは、それらローカルメモリ及び大容量記憶デバイスとは別個であってもよい。データ処理システム300は、アプリケーション318の実行を容易にすることが可能なオペレーティングシステム(
図21には示さず)を、更に実行してもよい点を理解されたい。アプリケーション318は、実行可能プログラムコードの形態で実装されており、データ処理システム300によって、例えばプロセッサ302によって、実行されることができる。アプリケーションの実行に応答して、データ処理システム300は、本明細書で説明される1つ以上の動作又は方法ステップを実行するように構成されてもよい。
【0098】
本発明の様々な実施形態は、コンピュータシステムと共に使用するためのプログラム製品として実装されてもよく、当該プログラム製品のプログラムは、(本明細書で説明される方法を含めた)実施形態の機能を定義する。一実施形態では、当該プログラムは、様々な非一時的コンピュータ可読記憶媒体上に含まれることができ、本明細書で使用されるとき、「非一時的コンピュータ可読記憶媒体」という表現は、全てのコンピュータ可読媒体を含むが、唯一の例外は一時的な伝搬信号である。別の実施形態では、当該プログラムは、様々な一時的コンピュータ可読記憶媒体上に含まれることができる。例示的なコンピュータ可読記憶媒体としては、限定するものではないが、(i)情報が永続的に記憶される、書き込み不可記憶媒体(例えば、CD-ROMドライブによって読み取り可能なCD-ROMディスク、ROMチップ、又は任意のタイプの不揮発性固体半導体メモリなどの、コンピュータ内部の読み出し専用メモリデバイス)、及び(ii)変更可能な情報が記憶される、書き込み可能記憶媒体(例えば、フラッシュメモリ、ディスケットドライブ内部のフロッピーディスク若しくはハードディスクドライブ、又は任意のタイプのランダムアクセス固体半導体メモリ)が挙げられる。コンピュータプログラムは、本明細書で説明されるプロセッサ302上で実行されてもよい。
【0099】
本明細書で使用される用語法は、特定の実施形態を説明することのみを目的とするものであり、本発明を限定することを意図するものではない。本明細書で使用されるとき、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈がそうではないことを明確に示さない限り、複数形も含むことが意図される。本明細書で使用されるとき、用語「含む(comprises)」及び/又は「含んでいる(comprising)」は、記述された特徴、整数、ステップ、動作、要素、及び/又は構成要素の存在を指すものであるが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、及び/又はそれらの群の存在若しくは追加を排除するものではない点が、更に理解されるであろう。
【0100】
以下の請求項における全てのミーンズプラスファンクション又はステッププラスファンクションの要素の、対応する構造、材料、行為、及び等価物は、具体的に特許請求される他の特許請求要素と組み合わせて機能を実行するための、任意の構造、材料、又は行為を含むことが意図される。本発明の実施形態の説明は、例示を目的として提示されてきたが、網羅的であるか、又は開示された形態の実装形態に限定されることを意図するものではない。