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特許7170730ビーム失敗回復方法、装置およびデバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-04
(45)【発行日】2022-11-14
(54)【発明の名称】ビーム失敗回復方法、装置およびデバイス
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/04 20090101AFI20221107BHJP
   H04W 74/08 20090101ALI20221107BHJP
   H04W 16/28 20090101ALI20221107BHJP
   H04W 24/04 20090101ALI20221107BHJP
   H04W 72/08 20090101ALI20221107BHJP
【FI】
H04W72/04 132
H04W74/08
H04W16/28
H04W24/04
H04W72/08
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020537627
(86)(22)【出願日】2018-12-18
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-04-15
(86)【国際出願番号】 CN2018121852
(87)【国際公開番号】W WO2019134506
(87)【国際公開日】2019-07-11
【審査請求日】2020-07-07
(31)【優先権主張番号】201810015242.6
(32)【優先日】2018-01-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】510065207
【氏名又は名称】大唐移▲動▼通信▲設▼▲備▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】DATANG MOBILE COMMUNICATIONS EQUIPMENT CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】1/F, Building 1, No.5 Shangdi East Road, Haidian District,Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】▲チェン▼ ▲麗▼
【審査官】▲高▼橋 真之
(56)【参考文献】
【文献】Sesssion Chair (InterDigital),Report from LTE and NR User Plane Break-Out Session[online],3GPP TSG RAN WG2 #100 R2-1714117,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_100/Docs/R2-1714117.zip>,2017年12月02日,pp.19-22
【文献】TS38.321 V15.0.0[online],Internet<URL:http://www.3gpp.org/Dynareport/38321.htm,2018年01月04日,pp.11-18,38-40
【文献】LG Electronics Inc.,Summary of E-mail discussion on [99bis#43][NR UP/MAC] Impact of BWP[online],3GPP TSG RAN WG2 #100 R2-1713879,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_100/Docs/R2-1713879.zip>,2017年11月17日,pp.7-16
【文献】Nokia,Non-synchronized random access procedure[online], 3GPP TSG RAN WG1 adhoc_LTE_AH_June-06 R1-061901,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_AH/LTE_AH_June-06/Docs/R1-061901.zip>,2006年06月20日
【文献】CATT,BWP for Beam Failure Recovery[online],3GPP TSG RAN WG2 adhoc_2018_01_NR R2-1800160,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_AHs/2018_01_NR/Docs/R2-1800160.zip>,2018年01月12日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末は、ビーム失敗回復(Beam Failure Recovery,BFR)が必要であると決定するステップと、
端末は、選択された帯域幅パート(BWP)でランダムアクセスを開始することにより、ビーム失敗回復(BFR)を実行するステップとを備え、
ここで、ランダムアクセスプロセス中BWPが変更されなく、
端末が選択されたBWPでランダムアクセスを開始することにより、ビーム失敗回復を実行することは、
端末は、ビーム障害の前にアクティブBWPでランダムアクセスを開始し、ここで、前記アクティブBWPにBFRに用いられる非競合ランダムアクセスリソースがなければ、競合ランダムアクセスを開始してビーム失敗回復を実行し、または、
端末は、ビーム障害の前にアクティブBWPでランダムアクセスを開始し、ここで、前記アクティブBWPにBFRに用いられる非競合ランダムアクセスリソースがあれば、端末は、前記アクティブBWPで非競合ランダムアクセスを開始して、ビーム失敗回復を実行し、前記アクティブBWPにBFRに用いられる非競合ランダムアクセスリソースがなければ、非競合ランダムアクセスリソースで構成されたデフォルトBWPに変更し、非競合ランダムアクセスを開始し、ビーム失敗回復を実行し、または、
端末は、異なるBWP上で同期信号ブロック(SSB)測定および/またはチャネル状態情報参考信号(CSI-RS)測定を実行し、ここで、異なるSSBまたはCSI-RSは異なるビームに対応し、チャネル品質要件を満たすビームから非競合ランダムアクセスリソースで構成されたビームを選択し、ビームが配置されているBWPで非競合ランダムアクセスを開始し、非競合ランダムアクセスリソースで構成されたビームのすべてがチャネル品質要件を満たさない場合は、チャネル品質要件を満たす別のビームを選択し、ビームが配置されているBWPで競合ランダムアクセスを開始することを備えることを特徴とするビーム失敗回復方法。
【請求項2】
非競合ランダムアクセスリソースで構成されたデフォルトBWPは、初期BWP、またはデフォルトBWP、またはBFRを実行するように特に構成されたBWPを含むことを特徴とする請求項1に記載のビーム失敗回復方法。
【請求項3】
非競合ランダムアクセスの下で端末は、設定された時間内にセル無線ネットワーク一時識別子(C-RNTI)が含まれる物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)スケジューリングコマンドを受信していないか、または、競合ランダムアクセスの下で、競合解決の完了に失敗するとき、ランダムアクセスを再開始し、BFRを実行することを特徴とする請求項1に記載のビーム失敗回復方法。
【請求項4】
ランダムアクセスを再開始することによってBFRを実行することは、
ランダムアクセスの最大数またはBFRタイマーの時間満了になるまで、BWPとビーム、および最後に開始されたランダムアクセスのランダムアクセスリソースを使用して、ランダムアクセスを再開始し、または、
現在のBWP上でビーム品質測定を実行し、SSBまたはCSI-RSを再選択し、前記SSBまたはCSI-RSに対応するビーム下のランダムアクセス構成に従って、現在BWP上でランダムアクセスを再開始し、または、
特定されたBWPへ変更し、前記BWP上でSSBまたはCSI-RS測定を実行し、チャネル品質がしきい値よりも高いSSBまたはCSI-RSを選択し、前記SSBまたはCSI-RSに対応するビーム下のランダムアクセス構成に従って、ランダムアクセスを再開始し、ここで、前記特定されたBWPは、初期BWPまたはデフォルトBWPであり、または、
構成された複数のBWPのSSBまたはCSI-RS測定の結果に従って、SSBおよび/またはCSI-RSとその対応するビームを再選択し、前記SSBまたはCSI-RSに対応するビーム下のランダムアクセス構成に従って、ランダムアクセスを再開始し、現在BWPに前記SSBおよび/またはCSI-RSがなければ、端末は、前記SSBおよび/またはCSI-RSが配置されている変更されたBWP上でランダムアクセスを再開始することを特徴とする請求項3に記載のビーム失敗回復方法。
【請求項5】
ビーム障害回復を実行する必要があるかどうかを決定するように構成された決定モジュールと、
ビーム障害回復を実行する必要があると決定した場合、選択された帯域幅パート(BWP)上でランダムアクセスを開始し、ビーム失敗回復(BFR)を実行するように構成された回復モジュールとを備え、
ここで、ランダムアクセスプロセス中BWPが変更されなく、
選択されたBWP上でランダムアクセスを開始し、ビーム失敗回復を実行することは、
ビーム障害の前にアクティブBWP上でランダムアクセスを開始し、ここで、前記アクティブBWPにBFRに用いられる非競合ランダムアクセスリソースがなければ、競合ランダムアクセスを開始してビーム失敗回復を実行し、または、
ビーム障害の前にアクティブBWP上でランダムアクセスを開始し、ここで、前記アクティブBWPにBFRに用いられる非競合ランダムアクセスリソースがあれば、前記アクティブBWP上で非競合ランダムアクセスを開始し、ビーム失敗回復を実行し、前記アクティブBWPにBFRに用いられる非競合ランダムアクセスリソースがなければ、非競合ランダムアクセスリソースで構成されたデフォルトBWPに変更し、非競合ランダムアクセスを開始し、ビーム失敗回復を実行し、または、
異なるBWP上でSSB測定および/またはCSI-RS測定を実行し、ここで、異なるSSBまたはCSI-RSは異なるビームに対応し、チャネル品質要件を満たすビームから非競合ランダムアクセスリソースで構成されたビームを選択し、ビームが配置されているBWPで非競合ランダムアクセスを開始し、非競合ランダムアクセスリソースで構成されたビームのすべてがチャネル品質要件を満たさない場合は、チャネル品質要件を満たす別のビームを選択し、ビームが配置されているBWPで競合ランダムアクセスを開始することを備えることを特徴とする端末。
【請求項6】
非競合ランダムアクセスリソースで構成されたデフォルトBWPは、初期BWP、またはデフォルトBWP、またはBFRを実行するように特に構成されたBWPを含むことを特徴とする請求項5に記載の端末。
【請求項7】
非競合ランダムアクセスの下で設定された時間内にC-RNTIが含まれるPDCCHスケジューリングコマンドを受信しない場合に、または、競合ランダムアクセスの下で、競合解決の完了に失敗するとき、ランダムアクセスを再開始し、BFRを実行することを特徴とする請求項5に記載の端末。
【請求項8】
ランダムアクセスを再開始することによってBFRを実行することは具体的に、
ランダムアクセスの最大数またはBFRタイマーの時間満了になるまで、BWPとビーム、および最後に開始されたランダムアクセスのランダムアクセスリソースを使用して、ランダムアクセスを再開始し、または、
現在のBWP上でビーム品質測定を実行し、SSBまたはCSI-RSを再選択し、前記SSBまたはCSI-RVビームCランダムアクセス構成に従って現在BWP上でランダムアクセスを再開始し、または、
特定されたBWPへ変更し、前記BWP上でSSBまたはCSI-RS測定を実行し、チャネル品質がしきい値よりも高いSSBまたはCSI-RSを選択し、前記SSBまたはCSI-RSに対応するビーム下のランダムアクセス構成に従って、ランダムアクセスを再開始し、ここで、前記特定されたBWPは、初期BWPまたはデフォルトBWPであり、または、
構成された複数のBWPのSSBまたはCSI-RS測定の結果に従って、SSBおよび/またはCSI-RSとその対応するビームを再選択し、前記SSBまたはCSI-RSに対応するビーム下のランダムアクセス構成に従って、ランダムアクセスを再開始し、現在BWPに前記SSBおよび/またはCSI-RSがなければ、前記SSBおよび/またはCSI-RSが配置されているBWP上でランダムアクセスを再開始することを特徴とする請求項7に記載の端末。
【請求項9】
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成されたコンピュータプログラムを格納する、コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2018年1月8日に中国特許局に提出し、出願番号が201810015242.6であり、発明名称が「ビーム失敗回復方法、装置およびデバイス」との中国特許出願を基礎とする優先権を主張し、その開示の総てをここに取り込む。
【0002】
本発明は、通信技術分野に関し、特にビーム失敗回復方法、装置およびデバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
従来のLTE(Long Term Evolution,ロングタームエボリューション)システムでは、ネットワーク側から見たセル帯域幅は20MHzの端末受信帯域幅以下であるので、ネットワーク側は端末に対して常にセルの合計アップリンクおよびダウンリンク帯域幅を構成する。端末は全セル帯域幅で動作する可能性がある。NR(New Radio)システムでは、ネットワーク側の帯域幅が400MHzに達する場合があり、これは端末の受信能力よりもはるかに大きくなる。したがって、BWP(Band Width Part)の概念が導入されました。つまり、ネットワーク側の大きな帯域幅が複数のBWPに分割され、1つ以上のBWPが端末に構成され、構成されたBWPの一部がアクティブされ、端末のアップリンクおよびダウンリンク伝送に用いる。アクティブなダウンリンクBWPはアクティブなDL BWPと呼ばれ、アクティブなアップリンクBWPはアクティブUL BWPと呼ばれる。R15バージョンでは、端末の場合、一度にアクティブにできるのは1つのDL BWPと1つのUL BWPのみであり、非アクティブBWPはアップリンクとダウンリンクのシグナリングとデータ送信を実行できない。
【0004】
基地局が端末のために複数のBWPを構成した後、各BWPは、様々な機能およびリソースで独立して構成される。たとえば、基地局は、独立したランダムアクセスリソース、スケジューリング要求リソース、物理アップリンク制御チャネル(Physical Uplink Control Channel,PUCCH)、セミパーシステントスケジュール(semi-persistent schedule,SRS)などを異なるBWPに対して構成できる。
【0005】
NRシステムでは、高周波数帯域の導入により、端末と基地局は決定されたビームで送信し、基地局と端末の受信ビームと送信ビームの間には対応関係がある。現在のワーキングビームチャネルの品質が悪いことを測定する場合、端末はビーム障害回復プロセスを開始する必要がある。この場合、ビーム障害回復プロセスはランダムアクセスを通じて実施される。具体的には、端末は特定のビームを選択し、ランダムアクセスを開始し、ランダムアクセスが成功した後、選択したビームでビーム障害の回復が完了したと判断する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来技術の欠点には、ネットワーク側がビーム障害回復のために非競合ランダムアクセスリソースを端末に割り当てるとき、ビーム障害回復プロセスは無秩序になるため、基地局は端末がどのようにビーム障害の回復を実行するかを決定できないためタイムリーに応答できない。
【0007】
本発明は、複数のBWPの構成下でビーム障害回復を実現するために端末が適切なリソースをどのように選択するかという問題を解決するために、ビーム失敗回復方法、装置およびデバイスを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本本発明の実施形態によって提供されるビーム失敗回復方法は、
端末は、ビーム失敗回復(Beam Failure Recovery,BFR)が必要であると決定し、
端末は、選択された帯域幅パート(BWP)でランダムアクセスを開始することにより、ビーム失敗回復(BFR)を実行し、ここで、ランダムアクセスプロセス中BWPが変更されない。
【0009】
好ましくは、端末が選択されたBWPでランダムアクセスを開始することにより、ビーム失敗回復を実行することは具体的に、
端末は、ビーム障害の前にアクティブBWPでランダムアクセスを開始し、ここで、前記アクティブBWPにBFRに用いられる非競合ランダムアクセスリソースがなければ、競合ランダムアクセスを開始してビーム失敗回復を実行し、または、
端末は、ビーム障害の前にアクティブBWPでランダムアクセスを開始し、ここで、前記アクティブBWPにBFRに用いられる非競合ランダムアクセスリソースがあれば、端末は、前記アクティブBWPで非競合ランダムアクセスを開始して、ビーム失敗回復を実行し、前記アクティブBWPにBFRに用いられる非競合ランダムアクセスリソースがなければ、非競合ランダムアクセスリソースで構成されたデフォルトBWPに変更し、ランダムアクセスを開始し、ビーム失敗回復を実行し、または、
端末は、チャネル品質に従って構成された複数のBWP上のビームを選択し、前記ビームが配置されているBWP上でランダムアクセスを開始し、ビーム失敗回復を実行する。
【0010】
好ましくは、非競合ランダムアクセスリソースで構成されたデフォルトBWPは、初期BWP、またはデフォルトBWP、またはBFRを実行するように特に構成されたBWPを含む。
【0011】
好ましくは、端末がチャネル品質に従って構成された複数のBWP上のビームを選択することは具体的に、
異なるBWP上でSSB測定および/またはCSI-RS測定を実行し、ここで、異なるSSBまたはCSI-RSは異なるビームに対応し、
チャネル品質要件を満たすビームから非競合ランダムアクセスリソースで構成されたビームを選択し、ビームが配置されているBWPランダムアクセスを開始し、非競合ランダムアクセスリソースで構成されたビームのすべてがチャネル品質要件を満たさない場合は、チャネル品質要件を満たす別のビームを選択し、ビームが配置されているBWPで競合ランダムアクセスを開始する。
【0012】
好ましくは、非競合ランダムアクセスの下で端末設定された時間内にC-RNTIが含まれるPDCCHスケジューリングコマンドを受信しない場合に、または、競合ランダムアクセスの下で、競合解決の完了に失敗するとき、ランダムアクセスを再開始し、BFRを実行する。
【0013】
好ましくは、ランダムアクセスを再開始することによってBFRを実行することは具体的に、
ランダムアクセスの最大数またはBFRタイマーの時間満了になるまで、BWPとビーム、および最後に開始されたランダムアクセスのランダムアクセスリソースを使用して、ランダムアクセスを再開始し、または、
現在のBWP上でビーム品質測定を実行し、SSBまたはCSI-RSを再選択し、前記SSBまたはCSI-RSに対応するビーム下のランダムアクセス構成に従って、現在BWP上でランダムアクセスを再開始し、または、
特定されたBWPへ変更し、前記BWP上でSSBまたはCSI-RS測定を実行し、チャネル品質がしきい値よりも高いSSBまたはCSI-RSを選択し、前記SSBまたはCSI-RSに対応するビーム下のランダムアクセス構成に従って、ランダムアクセスを再開始し、ここで、前記特定されたBWPは、初期BWPまたはデフォルトBWPであり、または、
構成された複数のBWPのSSBまたはCSI-RS測定の結果に従って、SSBおよび/またはCSI-RSとその対応するビームを再選択し、前記SSBまたはCSI-RSに対応するビーム下のランダムアクセス構成に従って、ランダムアクセスを再開始し、現在BWPに前記SSBおよび/またはCSI-RSがなければ、端末は、前記SSBおよび/またはCSI-RSが配置されている変更されたBWP上でランダムアクセスを再開始する。
【0014】
本発明の実施形態によって提供される端末は、
メモリ内のプログラムを読み取って次のプロセスを実行するように構成されたプロセッサと、
プロセッサの制御下でデータを送受信して以下のプロセスを実行するように構成された送受信機とを前記備え、
プロセッサはビーム障害回復を実行する必要があるかどうかを決定し、
前記送受信機は、ビーム障害回復を実行する必要があると決定した場合、選択された帯域幅パート(BWP)上でランダムアクセスを開始し、ビーム失敗回復(BFR)を実行し、ここで、ランダムアクセスプロセス中BWPが変更されない。
【0015】
好ましくは、選択されたBWP上でランダムアクセスを開始し、ビーム失敗回復を実行することは具体的に、
ビーム障害の前にアクティブBWP上でランダムアクセスを開始し、ここで、前記アクティブBWPにBFRに用いられる非競合ランダムアクセスリソースがなければ、競合ランダムアクセスを開始してビーム失敗回復を実行し、または、
ビーム障害の前にアクティブBWP上でランダムアクセスを開始し、ここで、前記アクティブBWPにBFRに用いられる非競合ランダムアクセスリソースがあれば、前記アクティブBWP上で非競合ランダムアクセスを開始し、ビーム失敗回復を実行し、前記アクティブBWPにBFRに用いられる非競合ランダムアクセスリソースがなければ、非競合ランダムアクセスリソースで構成されたデフォルトBWPに変更し、ランダムアクセスを開始し、ビーム失敗回復を実行し、または、
チャネル品質に従って構成された複数のBWP上のビームを選択し、前記ビームが配置されているBWP上でランダムアクセスを開始し、ビーム失敗回復を実行する。
【0016】
好ましくは、非競合ランダムアクセスリソースで構成されたデフォルトBWPは、初期BWP、またはデフォルトBWP、またはBFRを実行するように特に構成されたBWPを含む。
【0017】
好ましくは、チャネル品質に従って構成された複数のBWP上のビームを選択することは具体的に、
異なるBWP上でSSB測定および/またはCSI-RS測定を実行し、ここで、異なるSSBまたはCSI-RSは異なるビームに対応し、
チャネル品質要件を満たすビームから非競合ランダムアクセスリソースで構成されたビームを選択し、ビームが配置されているBWPランダムアクセスを開始し、非競合ランダムアクセスリソースで構成されたビームのすべてがチャネル品質要件を満たさない場合は、チャネル品質要件を満たす別のビームを選択し、ビームが配置されているBWPで競合ランダムアクセスを開始する。
【0018】
好ましくは、非競合ランダムアクセスの下で設定された時間内にC-RNTIが含まれるPDCCHスケジューリングコマンドを受信しない場合に、または、競合ランダムアクセスの下で、競合解決の完了に失敗するとき、ランダムアクセスを再開始し、BFRを実行する。
【0019】
好ましくは、ランダムアクセスを再開始することによってBFRを実行することは具体的に、
ランダムアクセスの最大数またはBFRタイマーの時間満了になるまで、BWPとビーム、および最後に開始されたランダムアクセスのランダムアクセスリソースを使用して、ランダムアクセスを再開始し、または、
現在のBWP上でビーム品質測定を実行し、SSBまたはCSI-RSを再選択し、前記SSBまたはCSI-RSに対応するビーム下のランダムアクセス構成に従って、現在BWP上でランダムアクセスを再開始し、または、
特定されたBWPへ変更し、前記BWP上でSSBまたはCSI-RS測定を実行し、チャネル品質がしきい値よりも高いSSBまたはCSI-RSを選択し、前記SSBまたはCSI-RSに対応するビーム下のランダムアクセス構成に従って、ランダムアクセスを再開始し、ここで、前記特定されたBWPは、初期BWPまたはデフォルトBWPであり、または、
構成された複数のBWPのSSBまたはCSI-RS測定の結果に従って、SSBおよび/またはCSI-RSとその対応するビームを再選択し、前記SSBまたはCSI-RSに対応するビーム下のランダムアクセス構成に従って、ランダムアクセスを再開始し、現在BWPに前記SSBおよび/またはCSI-RSがなければ、前記SSBおよび/またはCSI-RSが配置されているBWP上でランダムアクセスを再開始する。
【0020】
本発明の実施形態によって提供されるコンピュータ可読記憶媒体は、上記方法を実行するコンピュータプログラムを格納する。
【0021】
本発明の実施形態によって提供されるビーム失敗回復装置は、
端末によってビーム失敗回復を実行する必要があると決定するように構成された決定モジュールと、
端末によって選択された帯域幅パート(BWP)上でランダムアクセスを開始し、ビーム失敗回復(BFR)を実行し、ここで、ランダムアクセスプロセス中BWPが変更されないように構成された回復モジュールとを備える。
【発明の効果】
【0022】
本発明以下のような効果を発揮する。
【0023】
本発明の実施形態によって提供される技術的解決策では、端末は、選択されたBWP上でランダムアクセスを開始し、ビーム失敗回復を実行し、ランダムアクセスプロセス中BWPが変更されない。BWPはこのプロセス中に変更されないため、端末が各BWPを構成するとき、ビーム失敗回復プロセスの無秩序を引き起こさない。端末は、適切なBWPとその上のSSBまたはCSI-RSを選択して、ビーム失敗回復プロセスを開始する。発明は、データ伝送への影響を最小限にしながら、高速ビーム回復を達成する。
【0024】
さらに、基地局はまた、端末がビーム失敗回復をどのように実行するかを決定してタイムリーに応答することができ、それによりランダムアクセスリソースを浪費することなくデータの効果的な送信を保証する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
本発明に係る実施例や従来の技術解決策をより明確に説明するために、以下に実施例を説明するために必要な図面をについて簡単に紹介する。無論、以下の説明における図面は本発明に係る実施例の一部であり、当業者は、創造性作業を行わないことを前提として、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
【0026】
図1】本発明の実施形態における競合ランダムアクセスプロセスの概略図である。
図2】本発明の実施形態における非競合ランダムアクセスプロセスの概略図である。
図3】本発明の実施形態におけるビーム失敗回復方法の実施プロセスの概略図である。
図4】本発明の実施形態における端末の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明に係る実施例の目的、技術案及びメリットをより明確にするため、以下、本発明に係る実施例の図面を参考しながら、本発明に係る実施例の技術案を明確かつ完全に説明する。説明した実施例は本発明の一部の実施例にすぎず、全部の実施例ではないのが明らかである。本発明の実施例に基づき、当業者は、創造性作業を行わない限りに得られた他の実施例は、全部本発明の保護範囲に属する。
【0028】
本発明の技術案は多様な通信システムに応用することができる。例えば、GSM(Global System of Mobile communication)システム、CDMA(Code Division Multiple Access)システム、WCDMA(登録商標)(Wideband Code Division Multiple Access)システム、GPRS(General Packet Radio Service)、LTE(Long Term Evolution)システム、LTE-A(Advanced long term evolution)システム、UMTS(Universal Mobile Telecommunication System)新しい無線(New radio,NR)等に応用できる。
【0029】
また、本発明に係る実施例において、UE(User Equipment)は、MS(Mobile Station)、移動端末(Mobile Terminal)、MT(Mobile Telephone)、携帯(handset)及び携帯機器(portable equipment)を含むが、それに限られない。当該ユーザー設備は、RAN(Radio Access Network,RAN)を介して1つまたは複数のコアネットワークと通信することができる。例えば、ユーザー設備は、MT(Cellular phoneとも呼ばれる)、無線通信機能を有するコンピュータなどを含むこともできる。ユーザー設備は、携帯式、ポケット式、手持ち式、コンピュータに内蔵されるかまたは、車載の移動装置であることもできる。
【0030】
本発明に係る実施例において、基地局(例えば、接続点)は、AN(Access Network)で無線インターフェースにおいて、1つまたは複数のセクターを介して無線端末と通信する設備であることができる。基地局は、受信した無線フレームとIP組み分けを相互に転換して、無線端末とANの他の部分間のルーターとすることができる。ここで、ANの他の部分は、IPネットワークを含むことができる。基地局は、無線インターフェースに対する属性管理を協調することができる。例えば、基地局は、GSMまたはCDMAの基地局(Base Transceiver Station,BTS)であってもよいし、WCDMA(登録商標)の基地局(NodeB)であってもよく、LTEの進化型基地局(NodeBまたはeNBまたはe-NodeB,evolutional Node B)、または5G NRにおける基地局(gNB)であってもよいが、本発明をそれに限定しない。
【0031】
発明者は、本発明を考案する間以下のことに気づいた:新世代の無線通信システム(5GまたはNRシステム)において、BWPの概念が導入される。セルのキャリア帯域幅は、複数のBWPに分割できる。基地局は、端末に複数のBWPを設定できる。各BWPは、さまざまな機能とリソースで個別に構成される。例えば、基地局は、異なるBWPに対して、独立したランダムアクセスリソース、スケジューリング要求リソース、PUCCH、SRSなどを構成することができる。複数のBWPの構成下でビーム障害回復を実現するための適切なリソースをどのように選択するかとの問題が発生する。
【0032】
まず、BWPについて簡単に説明する。
【0033】
BWPについて、3GPPはまた、いくつかの基本的な概念を定義する。
【0034】
初期BWP(initial BWP):最初にアクセスする端末は、接続確立プロセスを完了するために初期BWP(initial BWP)のみを使用することができる。初期BWPには、基本的なセルブロードキャストシグナリングやランダムアクセスリソースなどが含まれる。
【0035】
デフォルトBWP(default BWP):ネットワーク側の次世代NodeB(next generation NodeB,gNB)は、接続状態にある端末のデフォルトBWPを構成でき、端末は、デフォルトBWP条で、セル接続の維持、セル測定の実行、ランダムアクセスの開始などのようないくつかの基本的な作業を実行できる。
【0036】
構成されたBWP(configured BWP):接続状態の単一の端末のためにネットワーク側によって構成されたBWP。各BWPは、PUCCH構成、SPS構成、物理ランダムアクセスチャネル(Physical Random Access Channel,PRACH)構成、ビーム障害回復(Beam Failure Recovery,BFR)で使用される非競合アクセスリソースなどのさまざまなレイヤーパラメーターで個別に構成される。
【0037】
アクティブBWP(active BWP):ネットワーク側により端末のために構成されたBWPにおいて、端末は、アップリンクおよびダウンリンク送信のためにアクティブBWPのみを使用することができる。アクティブBWPには、アクティブなDL BWPとアクティブなUL BWPが含まれる。基地局は、物理層シグナリングダウンリンクコントロールインジケータ(Downlink Control Indicator,DCI)を使用して、BWPを明示的に変更およびアクティブ化する。さらに、BWP-Inactivity Timer(以下、BWPタイマーと呼ぶ)がさらに導入されました。BWPタイマーの時間が満了すると、端末はアクティブBWPからデフォルトのBWPに変わる。
【0038】
次に、以下のように、ランダムアクセスが簡単に紹介される。
【0039】
次にランダムアクセスを簡略に説明する。
【0040】
ランダムアクセスは、競合ランダムアクセスと非競合ランダムアクセスの2つのタイプに分けられる。そのプロセスは次のとおりである。
【0041】
図1は、競合ランダムアクセスプロセスを示す図であり、競合ランダムアクセスプロセスは、主に4つのステップに分けられる:
Msg1:端末(User Equipment,UE)は、ランダムアクセスプリアンブル(preamble)およびランダムアクセスリソースPRACHを選択し、選択されたランダムアクセスプリアンブルを、選択されたPRACHリソース上で基地局に送信する。NRでは、特定のプリアンブルおよび/またはPRACHリソースは、Msg1ベースのシステムメッセージ要求「Msg1 based SI request」のために予約される。
【0042】
Msg2:基地局は、ランダムアクセス要求Msg1を受信し、ランダムアクセス応答を端末に送信し、ランダムアクセス応答は、アップリンクタイミングアドバンス、Msg3に割り当てられたアップリンクリソースのアップリンクスケジューリング情報(UL grant,ULグラント)、およびネットワーク側によって割り当てられた一時セル無線ネットワーク一時識別子(Cell-Radio Network Temporary Identifier,C-RNTI)を含む。Msg2スケジューリングメッセージを持つ物理ダウンリンク制御チャネル(physical downlink control channel,PDCCH)は、ランダムアクセス無線ネットワーク一時識別子(Random Access-Radio Network Temporary,RA-RNTI)でスクランブルされ、Msg2はさらにプリアンブルIDを運び、端末はRA-RNTIとプリアンブルIDを使用して、Msg2が送信されたMsg1に対応すると判断する。NRでは、Msg1ベースのシステムメッセージ要求の場合、Msg2にはMsg1に対応するプリアンブルID情報のみが含まれ、他のコンテンツはない。Msg1ベースのシステムメッセージ要求の場合、ランダムアクセスプロセスはMsg2まで終了する。つまり、受信したMsg2にMsg1によって送信されたプリアンブルに対応するプリアンブルIDが含まれている場合、Msg1ベースのシステムメッセージ要求プロセスが完了するとみなす。
【0043】
Msg3:端末は、Msg2によって特定されたUL grantでアップリンク送信を送信する。ランダムアクセスが異なる理由は、Msg3アップリンク送信のコンテンツが異なるためである。たとえば、初期アクセスの場合、Msg3はRRC(Radio Resource Control)接続確立要求を送信する。
【0044】
Msg4:競合解決メッセージ。ここで、端末は、Msg4に従ってランダムアクセスが成功するかどうかを決定することができる。最初にアクセスする端末の場合、一時的なC-RNTIは、競合解決が成功した後、セル内の端末の一意の端末識別子(C-RNTI)に自動的に変換される。
【0045】
図2は、図示のように、主に3つのステップに分けられる、非競合ランダムアクセスプロセスの概略図である。
【0046】
Msg0:基地局は、端末へのランダムアクセスによって使用されるPRFCHリソースと、非競合ランダムアクセスのための専用プリアンブルを割り当てる。
【0047】
Msg1:端末は、Msg0の指示に従って、特定された専用プリアンブルを特定されたPRACHリソース上で基地局に送信する。Msg1を受信した後、基地局はMsg1に従ってアップリンクタイミングアドバンス(Timing Advance,TA)を計算する。
【0048】
Msg2:基地局は、ランダムアクセス応答を端末に送信する。ほとんどのランダムアクセスシナリオでは、ランダムアクセス応答のフォーマットは、競合ベースのランダムアクセスのフォーマットと同様であり、RA-RNTIを含むPDCCHを使用して、MAC RAR PDU(Media Access Control Random Access Response Protocol Data Unit)をスケジューリングする。MAC RAR PDUは、RAPID(Random Access Preamble ID,RAPID)、TAC(Time Alignment Command)、および後続のアップリンク送信リソース割り当てUL grantを含む。端末は、Msg1によって送信されたプリアンブルコードと同じであるランダムアクセス応答MAC RARのRAPIDを通じて競合解決を完了する。
【0049】
NRはさらに、新しい非競合ランダムアクセスシナリオ、すなわちビーム障害回復(BFR)を導入する。このシナリオでは、Msg2はC-RNTIを含むPDCCHである。主に、C-RNTIは端末のC-RNTIと一致しており、ランダムアクセスが成功したと端末が判断し、ビーム障害の回復が成功する。
【0050】
NRシステムでは、高周波数帯域の導入により、端末と基地局は決定されたビームで送信し、基地局と端末の受信ビームと送信ビームの間には対応関係がある。端末が現在のワーキングビームチャネルの品質が悪いと測定すると、ビーム失敗回復プロセスを開始する必要がある。当該プロセスは、ランダムアクセスによって実施され、具体的には、端末は特定のビームを選択し、ランダムアクセスを開始し、ランダムアクセスが成功した後、選択したビームでビーム障害の回復が完了したと見なす。ネットワーク側は、複数のビームで端末に非競合アクセスリソース(PRACHリソースおよび/またはプリアンブルコード)を割り当てる。端末によって選択されたビームに非競合ランダムアクセスリソースがある場合、非競合ランダムアクセスが開始される。Msg1を受信した後、端末は設定された時間内に端末のC-RNTIでスクランブルされたPDCCHコマンドを受信し、非競合ランダムアクセスが成功したと見なす。端末によって選択されたビームに非競合ランダムアクセスリソースが割り当てられていない場合、端末は競合ベースのランダムアクセスを使用してビーム障害回復を実行する。ビーム障害回復のための非競合ランダムアクセスリソースは、異なるBWPに個別に割り当てられる。ビーム回復とは、チャネル品質が要件を満たすビームを端末が再検出することを意味する。具体的には、端末は新しい同期信号ブロック(Synchronization Signal Block,SSB)またはチャネル状態情報参考信号(channel state information reference signal,CSI-RS)を選択する。ここで、異なるSSBまたはCSI-RSは異なるビームに対応する。本願の説明において、ビームを選択することは、SSBまたはCSI-RSを選択することと同等である。
【0051】
従来技術の欠点には、ネットワーク側がビーム障害回復のために非競合ランダムアクセスリソースを端末に割り当てるが、非競合ランダムアクセスリソースが端末のアクティブBWPに割り当てられていない場合、現在のメカニズムでは、この状態での端末の動作は特定されていない。これは、端末が各BWPを構成するときにビーム障害回復プロセスの混乱を引き起こし、基地局は端末がビーム障害回復を実行する方法を決定せず、時間内に応答できず、ランダムアクセスリソースを浪費しながら効果的なデータ送信を保証できる。
【0052】
これに基づいて、本発明の実施形態は、複数のBWPの構成下でビーム障害回復を実現するために端末が適切なリソースをどのように選択するかという問題を解決するために、ビーム障害回復のための解決策を提供する。
【0053】
本発明の特定の実施形態を、図面と組み合わせて以下に説明する。
【0054】
記述プロセスでは、端末側の動作のみが記述され、基地局側は、端末側のプロセスに対応するランダムアクセスプロセスを実行するだけでよい。
【0055】
図3は、ビーム失敗回復方法の実施プロセスの概略図であり、示されるように、番方法は、以下のステップを含む。
【0056】
ステップ301:端末は、ビーム失敗回復(Beam Failure Recovery,BFR)が必要であると決定する。
【0057】
ステップ302:端末は、選択されたBWP上でランダムアクセスを開始し、ビーム失敗回復を実行し、ここで、ランダムアクセスプロセス中BWPが変更されない。
【0058】
具体的には、端末は、選択されたBWP上でランダムアクセスを開始し、ビーム失敗回復を実行し、ランダムアクセスプロセス中BWPが変更されない。
【0059】
実施において、端末は、選択されたBWP上でランダムアクセスを開始して、以下の3つのモードを含むビーム障害回復を実行する。
【0060】
1.端末は、ビーム障害の前にアクティブBWPでランダムアクセスを開始し、ここで、前記アクティブBWPにBFRに用いられる非競合ランダムアクセスリソースがなければ、競合ランダムアクセスを開始してビーム失敗回復を実行する。
【0061】
具体的には、端末は、ビーム障害の前にアクティブBWPでランダムアクセスを開始し、前記アクティブBWPにBFRに用いられる非競合ランダムアクセスリソースがなければ、競合ランダムアクセスを開始してビーム失敗回復を実行する。
【0062】
2.端末は、ビーム障害の前にアクティブBWPでランダムアクセスを開始し、ここで、前記アクティブBWPにBFRに用いられる非競合ランダムアクセスリソースがあれば、端末は、前記アクティブBWPで非競合ランダムアクセスを開始して、ビーム失敗回復を実行し、前記アクティブBWPにBFRに用いられる非競合ランダムアクセスリソースがなければ、非競合ランダムアクセスリソースで構成されたデフォルトBWPに変更し、ランダムアクセスを開始し、ビーム失敗回復を実行する。
【0063】
実施において、非競合ランダムアクセスリソースで構成されたデフォルトBWPは、初期BWP、またはデフォルトBWP、またはBFRを実行するように特に構成されたBWPであり得る。
【0064】
具体的には、端末は、ビーム失敗の前にアクティブBWP上にBFRのための非競合ランダムアクセスリソースがあるかどうかを判断する。ビーム失敗の前にアクティブBWP上にBFRの非競合ランダムアクセスリソースがある場合、端末は、前記アクティブBWPで非競合ランダムアクセスを開始して、ビーム失敗回復を実行する。ビーム失敗の前にアクティブBWP上にBFRのための非競合ランダムアクセスリソースがない場合、非競合ランダムアクセスリソースで構成されたデフォルトBWPに変更し、ランダムアクセスを開始し、ビーム失敗回復を実行する。当該非競合ランダムアクセスリソースで構成されたデフォルトBWPは、初期BWP、またはデフォルトBWP、またはBFRを実行するように特に構成されたBWPである。
【0065】
3、端末は、チャネル品質に従って構成された複数のBWP上のビームを選択し、前記ビームが配置されているBWP上でランダムアクセスを開始し、ビーム失敗回復を実行する。
【0066】
実施において、端末は、チャネル品質に従って構成された複数のBWP上のビームを選択することは、具体的に、
異なるBWP上でSSB測定および/またはCSI-RS測定を実行し、ここで、異なるSSBまたはCSI-RSは異なるビームに対応し、
チャネル品質要件を満たすビームから非競合ランダムアクセスリソースで構成されたビームを選択し、ビームが配置されているBWPランダムアクセスを開始し、非競合ランダムアクセスリソースで構成されたビームのすべてがチャネル品質要件を満たさない場合は、チャネル品質要件を満たす別のビームを選択し、ビームが配置されているBWPで競合ランダムアクセスを開始する。
【0067】
具体的には、端末は、構成された複数のBWP上で十分に良好なチャネル品質を有するビームを選択し、ビームに対応するBWP上でランダムアクセスを開始して、ビーム失敗回復を実行する。端末が十分なチャネル品質を持つビームを選択する方法は、SSB測定および/またはCSI-RS測定が異なるBWPで実行される場合がある。NRシステムでは、異なるSSBまたはCSI-RSが異なるビームに対応する。非競合ランダムアクセスリソースで構成されたビームは、チャネル品質要件(たとえば、設定されたチャネル品質しきい値より大きい)を満たすビームから選択され、このビームが配置されているBWPでランダムアクセスが開始される。非競合ランダムアクセスリソースで構成されたビームがチャネル品質要件を満たさない場合、チャネル品質要件を満たす別のビームが選択され、このビームが配置されているBWPでランダムアクセスが開始される。
【0068】
1回のランダムアクセス失敗は、端末が非競合ランダムアクセス下で設定された時間内にC-RNTIが含まれるPDCCHスケジューリングコマンドを受信しないか、または競合ベースランダムアクセス下で競合解決を完了できないことを意味する。1回のランダムアクセスが失敗した後の端末の場合、端末が非競合ランダムアクセス下で「設定された時間内」にC-RNTIが含まれるPDCCHスケジューリングコマンドを受信する文中の「設定された時間」は、基地局のランダムアクセス応答を受信する規定時間を指し、通常はランダムアクセス応答の受信ウィンドウの長さである。
【0069】
一実施形態では、当該方法では、非競合ランダムアクセスの下で端末設定された時間内にC-RNTIが含まれるPDCCHスケジューリングコマンドを受信しない場合に、または、競合ランダムアクセスの下で、競合解決の完了に失敗するとき、ランダムアクセスを再開始し、BFRを実行する。
【0070】
一実装では、1つのランダムアクセスが失敗した後、端末は、以下の方法でBFRのためのランダムアクセスを再開し得る。
【0071】
1.ランダムアクセスの最大数またはBFRタイマーの時間満了になるまで、BWPとビーム、および最後に開始されたランダムアクセスのランダムアクセスリソースを使用して、ランダムアクセスを再開始する。
【0072】
具体的には、1回のランダムアクセスが失敗した後、端末は、最後に開始されたランダムアクセスのBWPおよびビーム(SSBまたはCSI-RSとして表される)ならびにランダムアクセスリソースを使用して、ランダムアクセスの最大数またはBFRタイマーの時間満了になるまで、ランダムアクセスを再開始する。
【0073】
2.現在のBWP上でビーム品質測定を実行し、SSBまたはCSI-RSを再選択し、SSBまたはCSI-RSに対応するビーム下のランダムアクセス構成に従って現在BWP上でランダムアクセスを再開始する。
【0074】
具体的には、1回のランダムアクセスが失敗した後、端末は、現在のBWP上でビーム品質測定を実行し、SSBまたはCSI-RSを再選択し、SSBまたはCSI-RSに対応するビーム下のランダムアクセス構成に従って現在BWP上でランダムアクセスを再開始する。
【0075】
3.特定されたBWPへ変更し、前記BWP上でSSBまたはCSI-RS測定を実行し、チャネル品質がしきい値よりも高いSSBまたはCSI-RSを選択し、前記SSBまたはCSI-RSに対応するビーム下のランダムアクセス構成に従って、ランダムアクセスを再開始し、ここで、前記特定されたBWPは、初期BWPまたはデフォルトBWPである。
【0076】
具体的には、1回のランダムアクセスが失敗した後、端末は、特定されたBWPへ変更し、前記BWP上でSSBまたはCSI-RS測定を実行し、チャネル品質がしきい値よりも高いSSBまたはCSI-RSを選択し、前記SSBまたはCSI-RSに対応するビーム下のランダムアクセス構成に従って、ランダムアクセスを再開する。前記特定されたBWPは、初期BWPまたはデフォルトBWPである。
【0077】
4.構成された複数のBWPのSSBまたはCSI-RS測定の結果に従って、SSBおよび/またはCSI-RSとその対応するビームを再選択し、前記SSBまたはCSI-RSに対応するビーム下のランダムアクセス構成に従って、ランダムアクセスを再開始し、現在BWPに前記SSBおよび/またはCSI-RSがなければ、端末は、前記SSBおよび/またはCSI-RSが配置されている変更されたBWP上でランダムアクセスを再開始する。
【0078】
具体的には、1回のランダムアクセスが失敗した後、端末は、構成された複数のBWPのSSBまたはCSI-RS測定の結果に従って、SSBおよび/またはCSI-RSとその対応するビームを再選択し、SSBまたはCSI-RSに対応するビーム下のランダムアクセス構成に従ってランダムアクセスを再開始し、現在BWPに前記SSBおよび/またはCSI-RSがなければ、端末は、前記SSBおよび/またはCSI-RSが配置されているBWPに変更する必要がある。
【0079】
以下、具体的な例をあげて説明する。以下の実施形態は、端末側の動作のみを説明し、基地局側は、端末側のプロセスに対応するランダムアクセスプロセスを実行することができる。
【0080】
第1の実施形態:
この実施形態では、端末は、現在アクティブBWP上でのみBFRを実行する。
【0081】
端末側:
ステップ1:端末は、ビーム失敗を検出する。
【0082】
ステップ2:端末は、ビーム失敗が発見される前のアクティブBWP上でのみSSBおよび/またはCSI-RS測定を実行する。
【0083】
ステップ3:チャネル品質要件を満たすSSBおよび/またはCSI-RSが検出されると、ランダムアクセスがその対応するビーム上で開始される。具体的には、
チャネル品質要件を満たすビームから1つのビームが選択される。チャネル品質要件を満たすビームに非競合ランダムアクセスリソースで構成されたビームがある場合、このタイプのビームが選択され、BFRを実行するために選択されたビームの非競合ランダムアクセスプロセスを使用してランダムアクセスが開始される。
【0084】
チャネル品質要件を満たすビームに非競合ランダムアクセスリソースが構成されていない場合、または前記BWP上でBFRに用いられる非競合ランダムアクセスリソースが構成されていない場合、BFRを実行するために競合ランダムアクセスを開始する。
【0085】
このランダムアクセスプロセスでは、端末はBWPを変更しない。
【0086】
第2の実施形態:
この実施形態では、端末は、BFRを実行することができる特定のBWP上でBFRを実行する。
【0087】
端末側:
ステップ1:端末は、ビーム失敗を検出する。
【0088】
ステップ2:端末は、ビーム失敗が発見される前のアクティブBWP上でSSBおよび/またはCSI-RS測定を実行する。
【0089】
ステップ3:チャネル品質要件を満たすビームが検出されない場合、またはチャネル品質要件を満たすビームがBFRの非競合ランダムアクセスリソースで構成されていない場合、端末は、非競合ランダムアクセスリソースで構成されたデフォルトBWPに変更する。前記BWPは、初期BWP、またはデフォルトBWP、またはBFRを実行するように特に構成されたBWPである。
【0090】
ステップ4:SSBおよび/またはCSI-RS測定が、変更されたBWPに対して実行される。
【0091】
ステップ5:チャネル品質要件を満たすSSBおよび/またはCSI-RSが検出されると、ランダムアクセスがその対応するビーム上で開始される。具体的には、
チャネル品質要件を満たすビームから1つのビームが選択される。チャネル品質要件を満たすビームに非競合ランダムアクセスリソースで構成されたビームがある場合、このタイプのビームが選択され、BFRを実行するために、選択されたビーム上で、非競合ランダムアクセスプロセスを使用してランダムアクセスを開始する。
【0092】
チャネル品質要件を満たすどのビームにも非競合ランダムアクセスリソースが構成されていない場合、競合ランダムアクセスを開始する,BFRを実行する。
【0093】
第3の実施形態:
この実施形態では、端末は、構成されたすべてのBWPを測定することによってBFRを実行するためにBWPを選択する。
【0094】
端末側:
ステップ1:端末は、ビーム失敗を検出する。
【0095】
ステップ2:端末は、複数の構成されたBWPに対してSSBおよび/またはCSI-RS測定を実行する。
【0096】
ステップ3:端末は、すべての測定結果をスクリーニングし、チャネル品質要件満たすSSBおよび/またはCSI-RSおよびそれらの対応するビームを選択し、非競合ランダムアクセスリソースで構成されたビームが優先的に選択される。そのようなビームではない場合、非競合ランダムアクセスリソースで構成されていないビームが選択される。
【0097】
ステップ4:端末は、選択されたSSBおよび/またはCSI-RSが配置されているBWPに変更し、そのビーム上でランダムアクセスを開始する。具体的には、
前記ビームに非競合ランダムアクセスリソースが構成されている場合、端末非競合ランダムアクセスを開始し、BFRを実行する。
【0098】
前記ビームに非競合ランダムアクセスリソースが構成されていない場合、端末は、競合ランダムアクセスを開始する,BFRを実行する。
【0099】
第4の実施形態:
この実施形態では、1回のランダムアクセスが失敗した後、端末は、BFRを実行するために、現在のBWPのビーム上でランダムアクセスを再開する。
【0100】
端末側:
ステップ1:端末は、BFRを実行するためにランダムアクセスを開始するが、このランダムアクセスは失敗する。
【0101】
ステップ2:端末は、最後のランダムアクセスが開始されたBWPおよびビーム(SSBまたはCSI-RS)上でランダムアクセスを再開始し、最後が非競合ランダムアクセスであった場合、1つの非競合ランダムアクセスリソースは、前記SSBまたはCSI-RSに対応する非競合ランダムアクセスリソースから選択され、この時点で非競合ランダムアクセスを開始する。最後が競合ランダムアクセスの場合、この時点で、SSBまたはCSI-RSに対応するビーム上で競合ランダムアクセスが開始される。
【0102】
第5の実施形態:
この実施形態では、1回のランダムアクセスが失敗した後、端末は、現在のBWP上のビームを再選択して、ランダムアクセスを開始し、BFRを実行する。
【0103】
端末側:
ステップ1:端末は、BFRを実行するためにランダムアクセスを開始するが、このランダムアクセスは失敗する。
【0104】
ステップ2:端末は、最後のランダムアクセスが開始されたBWP上のチャネル品質要件を満たすSSBまたはCSI-RSを再選択し、非競合ランダムアクセスリソースで構成されたSSBまたはCSI-RSを優先的に選択し、そしてランダムアクセスを再開して、BFRを実行する。
【0105】
第6の実施形態:
この実施形態では、端末は、ランダムアクセスを開始するために特定されたBWPに変更する。
【0106】
端末側:
ステップ1:端末は、BFRを実行するためにランダムアクセスを開始するが、このランダムアクセスは失敗する。
【0107】
ステップ2:端末特定されたBWPへ変更し、前記特定されたBWPは、初期BWPまたはデフォルトBWPである。
【0108】
ステップ3:端末前記BWP上でSSBまたはCSI-RS測定を実行し、チャネル品質がしきい値よりも高いSSBまたはCSI-RSを選択し、前記SSBまたはCSI-RSに対応するランダムアクセス構成に従ってランダムアクセスを再開始する。
【0109】
第7の実施形態:
この実施形態では、端末は、端末は、構成された複数のBWP上の測定結果に従ってSSBまたはCSI-RSを選択してランダムアクセスを開始する。
【0110】
端末側:
ステップ1:端末はランダムアクセスを開始してBFRを実行するが、このランダムアクセスは失敗する。
【0111】
ステップ2:端末は、構成された複数のBWP上のSSBまたはCSI-RSの測定結果を評価し、しきい値よりも高いチャネル品質を有するSSBまたはCSI-RSを選択する。
【0112】
ステップ3:SSBまたはCSI-RSが現在のBWP上にない場合、BWPが変更され、前記SSBまたはCSI-RSに対応するランダムアクセスリソース上で、ランダムアクセスを開始する。
【0113】
同じ発明思想に基づいて、本発明の実施形態は、端末、コンピュータ可読記憶媒体、およびビーム失敗回復デバイスをさらに提供する。これらのデバイスの問題を解決する原理はビーム失敗回復方法に類似しているため、これらのデバイスの実施は、方法の実施を参照することができ、その繰り返しの説明はここでは省略される。
【0114】
本発明の実施形態によって提供される技術的解決策が実施されるとき、それは以下のように実施され得る。
【0115】
図4は、端末の構造概略図であり、示されるように、端末は、
メモリ420内のプログラムを読み取って次のプロセスを実行するように構成されたプロセッサ400と、
プロセッサ400の制御下でデータを送受信して以下のプロセスを実行するように構成された送受信機410とを備える。
【0116】
前記プロセッサ400は、ビーム障害回復を実行する必要があるかどうかを決定する。
【0117】
前記送受信機410は、ビーム障害回復を実行する必要があると決定した場合、選択された帯域幅パート(BWP)上でランダムアクセスを開始し、ビーム失敗回復(BFR)を実行し、ここで、ランダムアクセスプロセス中BWPが変更されない。
【0118】
実施において、選択されたBWP上でランダムアクセスを開始し、ビーム失敗回復を実行することは具体的に、
ビーム障害の前にアクティブBWP上でランダムアクセスを開始し、ここで、前記アクティブBWPにBFRに用いられる非競合ランダムアクセスリソースがなければ、競合ランダムアクセスを開始してビーム失敗回復を実行し、または、
ビーム障害の前にアクティブBWP上でランダムアクセスを開始し、ここで、前記アクティブBWPにBFRに用いられる非競合ランダムアクセスリソースがあれば、前記アクティブBWP上で非競合ランダムアクセスを開始し、ビーム失敗回復を実行し、前記アクティブBWPにBFRに用いられる非競合ランダムアクセスリソースがなければ、非競合ランダムアクセスリソースで構成されたデフォルトBWPに変更し、ランダムアクセスを開始し、ビーム失敗回復を実行し、または、
チャネル品質に従って構成された複数のBWP上のビームを選択し、前記ビームが配置されているBWP上でランダムアクセスを開始し、ビーム失敗回復を実行する。
【0119】
実施において、非競合ランダムアクセスリソースで構成されたデフォルトBWPは、初期BWP、またはデフォルトBWP、またはBFRを実行するように特に構成されたBWPを含む。
【0120】
実施において、チャネル品質に従って構成された複数のBWP上のビームを選択することは具体的に、
異なるBWP上でSSB測定および/またはCSI-RS測定を実行し、ここで、異なるSSBまたはCSI-RSは異なるビームに対応し、
チャネル品質要件を満たすビームから非競合ランダムアクセスリソースで構成されたビームを選択し、ビームが配置されているBWPランダムアクセスを開始し、非競合ランダムアクセスリソースで構成されたビームのすべてがチャネル品質要件を満たさない場合は、チャネル品質要件を満たす別のビームを選択し、ビームが配置されているBWPで競合ランダムアクセスを開始する。
【0121】
実施において、さらに、非競合ランダムアクセスの下で設定された時間内にC-RNTIが含まれるPDCCHスケジューリングコマンドを受信しない場合に、または、競合ランダムアクセスの下で、競合解決の完了に失敗するとき、ランダムアクセスを再開始し、BFRを実行する。
【0122】
実施において、ランダムアクセスを再開始することによってBFRを実行することは具体的に、
ランダムアクセスの最大数またはBFRタイマーの時間満了になるまで、BWPとビーム、および最後に開始されたランダムアクセスのランダムアクセスリソースを使用して、ランダムアクセスを再開始し、または、
現在のBWP上でビーム品質測定を実行し、SSBまたはCSI-RSを再選択し、前記SSBまたはCSI-RSに対応するビーム下のランダムアクセス構成に従って、現在BWP上でランダムアクセスを再開始し、または、
特定されたBWPへ変更し、前記BWP上でSSBまたはCSI-RS測定を実行し、チャネル品質がしきい値よりも高いSSBまたはCSI-RSを選択し、前記SSBまたはCSI-RSに対応するビーム下のランダムアクセス構成に従って、ランダムアクセスを再開始し、ここで、前記特定されたBWPは、初期BWPまたはデフォルトBWPであり、または、
構成された複数のBWPのSSBまたはCSI-RS測定の結果に従って、SSBおよび/またはCSI-RSとその対応するビームを再選択し、前記SSBまたはCSI-RSに対応するビーム下のランダムアクセス構成に従って、ランダムアクセスを再開始し、現在BWPに前記SSBおよび/またはCSI-RSがなければ、前記SSBおよび/またはCSI-RSが配置されているBWP上でランダムアクセスを再開始する。
【0123】
ここで、図4において、バスアーキテクチャは、任意の数の相互接続されたバスおよびブリッジを含み得、特に、プロセッサ400によって表される1つ以上のプロセッサの様々な回路およびメモリ420によって表されるメモリをリンクし得る。さらに、周辺装置、電圧調整器、電力管理回路などのさまざまな他の回路をリンクすることができ、これらはすべて当技術分野でよく知られており、したがって、本明細書では再度さらに説明しない。バスインターフェースはインターフェースを提供する。送受信機410は、複数の要素であり得る、すなわち、送信機および受信機を含み得、伝送媒体を介して他の様々なデバイスと通信するためのユニットを提供する。異なるユーザー設備に対し、ユーザーインターフェース430は、外部接続または内部接続に必要な設備のインターフェースであることもできる。接続する設備は、キーパッド、ディスプレー、スピーカー、マイクロホン、ジョイスティック等を備えるが、これに限られない。
【0124】
プロセッサ400は、バスアーキテクチャ及び通常の処理を管理し、メモリ420は、プロセッサ400が動作する際に利用するデータを記憶することができる。
【0125】
本発明の実施形態は、上述のビーム失敗回復方法を実行するコンピュータプログラムを格納するコンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。詳細は、端末の実施を参照する場合がある。
【0126】
本発明の実施形態はさらに、ビーム失敗回復装置を提供し、前記装置は、
端末によってビーム失敗回復を実行する必要があると決定するように構成された決定モジュールと、
端末によって選択された帯域幅パート(BWP)上でランダムアクセスを開始し、ビーム失敗回復(BFR)を実行し、ここで、ランダムアクセスプロセス中BWPが変更されないように構成された回復モジュールとを備える。
【0127】
説明のために、上述のデバイスのすべての部分は、それぞれ説明される機能によって様々なモジュールまたはユニットに分割される。もちろん、様々なモジュールまたはユニットの機能は、本発明が実施されるとき、同じ1つまたは複数のソフトウェアまたはハードウェアで実施されてもよい。
【0128】
要約すると、本発明の実施形態によって提供される技術的解決策では、端末は、選択されたBWP上でランダムアクセスを開始し、ビーム失敗回復を実行し、ランダムアクセスプロセス中BWPが変更されない。当該解決策を通じて、端末は、適切なBWPとその上のSSBまたはCSI-RSを選択して、ビーム失敗回復プロセスを開始する。発明は、データ伝送への影響を最小限にしながら、高速ビーム回復を達成する。
【0129】
本分野の技術者として、本発明の実施本発明に係る実施形態が方法、システム、又はコンピュータプログラム製品を提供できるため、本発明は完全なハードウェア実施形態、完全なソフトウェア実施形態、又はソフトウェアとハードウェアの両方を結合した実施形態を採用できることがわかるはずである又、本発明は一つ又は複数のコンピュータプログラム製品の形式を採用できる。当該製品は、コンピュータ使用可能なプログラムコードを含むコンピュータ利用可能な記憶媒体(ディスク記憶装置、CD-ROM、光学記憶装置などを含むがそれとは限らない)において実施する。
【0130】
以上は本発明に係る実施形態の方法、装置(システム)、及びコンピュータプログラム製品のフロー及び/又はブロック図により本発明を記述した。理解すべきことは、コンピュータプログラムの指令により、フロー及び/又はブロック図における各フロー及び/又はブロックと、フロー及び/又はブロック図におけるフロー及び/又はブロックの結合を実現できる。プロセッサはこれらのコンピュータプログラム指令を汎用コンピュータ、専用コンピュータ、組込み式処理装置、又は他のプログラミング可能なデータ処理装置に提供でき、コンピュータ又は他のプログラミング可能なデータ処理装置のプロセッサは、これらのコンピュータプログラム指令を実行し、フロー図における一つ又は複数のフロー及び/又はブロック図における1つのブロック又は複数のブロックに特定される機能を実現する。
【0131】
それらのコンピュータプログラム指令は、又、コンピュータ又は他のプログラミング可能なデータ処理装置を特定手法で動作させるコンピュータ読取記憶装置に記憶できる。これにより、指令を含む装置は当該コンピュータ読取記憶装置内の指令を実行でき、又、フロー図における1つまたは複数のフローと/又はブロック図における1つ又は複数のブロックにおいて特定される機能を実現できる。
【0132】
これらのコンピュータプログラム指令は、又、コンピュータ又は他のプログラミング可能なデータ処理装置に実装できる。コンピュータプログラム指令が実装されたコンピュータ又は他のプログラミング可能な装置は、一連な操作ステップを実行することにより、関連の処理を実現し、コンピュータ又は他のプログラミング可能な装置において実行される指令により、フロー図における一つ又は複数のフローと/又はブロック図における一つ又は複数のブロックに特定される機能を実現する。
【0133】
本発明の好ましい実施形態について記述したが、当業者は、本発明の基本的な技術思想を把握した上、多種多様な変更と変形を行える。そのような全ての変形と変更は本発明に記述された実施形態と共に、付加する請求の範囲の範囲内にあると解釈されるべきである。
【0134】
無論、当業者により、上述した実施形態に記述された技術的な解決手段を改造し、又はその中の一部の技術要素を置換することもできる。そのような改造と置換は本発明の各実施形態の技術の範囲から逸脱するとは見なされない。
【符号の説明】
【0135】
400 プロセッサ
410 送受信機
420 メモリ
430 ユーザーインターフェース
図1
図2
図3
図4