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特許7170866積み重ね可能でハーフサイズの再構成可能なパレット/台車プラットフォーム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-04
(45)【発行日】2022-11-14
(54)【発明の名称】積み重ね可能でハーフサイズの再構成可能なパレット/台車プラットフォーム
(51)【国際特許分類】
   B65D 19/24 20060101AFI20221107BHJP
   B65D 19/42 20060101ALI20221107BHJP
【FI】
B65D19/24 A
B65D19/42
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2021525652
(86)(22)【出願日】2019-11-11
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-18
(86)【国際出願番号】 US2019060681
(87)【国際公開番号】W WO2020102055
(87)【国際公開日】2020-05-22
【審査請求日】2021-05-11
(31)【優先権主張番号】62/760,218
(32)【優先日】2018-11-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/674,076
(32)【優先日】2019-11-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】509270351
【氏名又は名称】シーエイチイーピー テクノロジー プロプライエタリー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ブラッドレイ ウェイン ドーベンスペック
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル アーロン ゴルスキー
(72)【発明者】
【氏名】クレイグ ローランド ノーマン
【審査官】田中 一正
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2008/017798(WO,A1)
【文献】特開2002-166941(JP,A)
【文献】実開昭49-079943(JP,U)
【文献】実開昭48-017847(JP,U)
【文献】特開2013-107651(JP,A)
【文献】米国特許第08888109(US,B2)
【文献】欧州特許出願公開第03050816(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 19/24
B65D 19/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
再構成可能なパレット/台車のプラットフォームであって、
製品支持面とその反対側の下面とを含む上部デッキであって、前記製品支持面は、前記製品支持面を通って延在する複数のグロメット開口部を有し、それぞれの前記グロメット開口部はくぼんだ棚および仕切りを含む、上部デッキ、を備え、
前記下面は、
パレットとして構成された場合には複数のパレット支持脚を受け入れるための、前記複数のグロメット開口部に位置合わせされた複数のパレット支持脚取り付け領域、および
台車として構成された場合には複数の台車車輪を受け入れるための複数の台車車輪取り付け領域、を含み、
前記製品支持面は、
前記仕切りを収容するための開口部を含む前記複数のグロメット開口部に挿入された複数のグロメットを含み、それぞれの前記グロメットは、くぼんだ棚に載る上部へりを含む上部分と、高さにおいて前記上部デッキの上に延在し、パレットとして構成された場合にはその上に積み重ねられた同じプラットフォームのパレット支持脚の下側と係合する、前記上部分の外側露出面と、を含み、および
台車として構成された場合にはその上に積み重ねられた同じプラットフォームの台車車輪と係合する、台車車輪格納部と整列した台車車輪受け入れ領域、を含むことを特徴とするプラットフォーム。
【請求項2】
それぞれの前記パレット支持脚の前記下側はそれぞれの前記グロメットを受け入れるための複数のグロメット開口部を含み、それぞれの前記グロメット開口部は、積み重ねられたときに同じパレットのそれぞれのグロメットの上部を受け入れるように構成されることを特徴とする請求項1に記載のプラットフォーム。
【請求項3】
それぞれの前記グロメットの前記上部分は上面を含み、前記上面と前記上部へりの間の移行部が湾曲していることを特徴とする請求項1に記載のプラットフォーム。
【請求項4】
前記複数のグロメット開口部は、前記上部デッキの対向する端部に配置され、それぞれの前記対向する端部は、一対のグロメットが挿入された一対の離間したグロメット開口部を有することを特徴とする請求項1に記載のプラットフォーム。
【請求項5】
それぞれの前記パレット支持脚は、
前記上部デッキの幅にわたって延在するベースと、
一対の外側ベース支持要素であって、それぞれの前記外側ベース支持要素は、前記ベースの端部と一体に形成された下端部と、前記上部デッキの前記下側に結合された上端部と、を有する一対の外側ベース支持要素と、を備え、
前記ベースの下側は、積み重ねられたときに同じパレットの一対のグロメットの上部分に係合するように構成されたことを特徴とする請求項4に記載のプラットフォーム。
【請求項6】
それぞれの前記パレット支持脚は、前記ベースと一体に形成された下端と、前記上部デッキの下側に結合された上端と、を有する中央ベース支持要素をさらに備え、前記離間したグロメット開口部のそれぞれの対は、前記中央ベース支持要素とそれぞれの前記外側ベース支持要素との間にそれぞれのグロメット開口部を含むことを特徴とする請求項5に記載のプラットフォーム。
【請求項7】
それぞれのグロメットは、
前記上部へりに隣接し、前記上部分から前記上部デッキの下側まで延在する少なくとも1つの中間部分と、
前記少なくとも1つの中間部分から延在し、前記上部デッキの前記下側に載る、一対の離間した下部へりを備えた少なくとも1つの下部分であって、前記少なくとも1つの下部分の外側露出面は、高さにおいて上部デッキの下側に延在する、少なくとも1つの下部分と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のプラットフォーム。
【請求項8】
記少なくとも1つの中間部分は、一対の離間した中間部分であって、それぞれの中間部分が仕切りによって分離された一対の離間した中間部分を備え、前記少なくとも1つの下部分は、一対の下部分であって、それぞれの下部分は前記それぞれの中間部分から延在している一対の下部分を備えることを特徴とする請求項7に記載のプラットフォーム。
【請求項9】
前記仕切りは、前記上部デッキの前記下側でも下面を含むことを特徴とする請求項8に記載のプラットフォーム。
【請求項10】
前記仕切りは、前記くぼんだ棚の下にある上面を含むことを特徴とする請求項8に記載のプラットフォーム。
【請求項11】
前記上部デッキと前記複数のパレット支持脚はプラスチックで構成されることを特徴とする請求項1に記載のプラットフォーム。
【請求項12】
再構成可能なパレット/台車プラットフォームを製造するための方法であって、
製品支持面および反対側の下面を含む上部デッキを形成する工程であって、前記製品支持面は、そこを通って延在する複数のグロメット開口部を有し、それぞれの前記グロメット開口部はくぼんだ棚および仕切りを含む、工程を含み、
前記下面は、
パレットとして構成される場合に複数のパレット支持脚を受け入れるための、前記グロメット開口部と整列したパレット支持脚取り付け領域、また、
台車として構成される場合に複数の台車車輪を受け入れるための台車車輪取り付け領域、を含み、
前記製品支持面は、
前記仕切りを収容するための開口部を含む前記複数のグロメット開口部に挿入された複数のグロメットであって、それぞれの前記グロメットは、前記くぼんだ棚に載る上部へりを備えた上部分を含み、前記上部分の外側露出面は、高さにおいて上部デッキの上に延在し、パレットとして構成されたときにその上に積み重ねられた同じプラットフォームのパレット支持脚の下側と係合する、複数のグロメットと、
台車として構成されたときにその上に積み重ねられた同じプラットフォームの台車車輪と係合する台車車輪格納部に整列した台車車輪受け入れ領域と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項13】
それぞれの前記パレット支持脚の前記下側はそれぞれの前記グロメットを受け入れるための複数のグロメット開口部を含み、それぞれの前記グロメット開口部は、積み重ねられたときに同じパレットのそれぞれのグロメットの上部を受け入れるように構成されることを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
それぞれの前記グロメットの前記上部分は上面を含み、前記上面と前記上部へりの間の移行部が湾曲していることを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記複数のグロメット開口部は、前記上部デッキの対向する端部に配置され、それぞれの前記対向する端部は、一対のグロメットが挿入された一対の離間したグロメット開口部を有することを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項16】
それぞれの前記パレット支持脚は、
前記上部デッキの幅にわたって延在するベースと、
一対の外側ベース支持要素であって、それぞれの前記外側ベース支持要素は、前記ベースの端部と一体に形成された下端部と、前記上部デッキの前記下側に結合された上端部と、を有する一対の外側ベース支持要素と、を備え、
前記ベースの下側は、積み重ねられたときに同じパレットの一対のグロメットの上部分に係合するように構成されたことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項17】
それぞれの前記パレット支持脚は、前記ベースと一体に形成された下端と、前記上部デッキの下側に結合された上端と、を有する中央ベース支持要素をさらに備え、前記離間したグロメット開口部のそれぞれの対は、前記中央ベース支持要素とそれぞれの前記外側ベース支持要素との間にそれぞれのグロメット開口部を含むことを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項18】
それぞれのグロメットは、
前記上部へりに隣接し、前記上部分から前記上部デッキの下側まで延在する少なくとも1つの中間部分と、
前記少なくとも1つの中間部分から延在し、前記上部デッキの前記下側に載る、一対の離間した下部へりを備えた少なくとも1つの下部分であって、前記少なくとも1つの下部分の外側露出面は、高さにおいて上部デッキの下側に延在する、少なくとも1つの下部分と、
をさらに備えることを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項19】
記少なくとも1つの中間部分は、一対の離間した中間部分であって、それぞれの中間部分が仕切りによって分離された一対の離間した中間部分を備え、前記少なくとも1つの下部分は、一対の下部分であって、それぞれの下部分は前記それぞれの中間部分から延在している一対の下部分を備えることを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記上部デッキと前記複数のパレット支持脚はプラスチックで構成されることを特徴とする請求項12に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2018年11月13日に出願された仮出願62/760,218号の利益を主張するものでありは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、パレットの分野、より具体的には、ハーフサイズの再構成可能なパレット/台車プラットフォームに関する。
【背景技術】
【0003】
小売店は、顧客が購入する製品を陳列するときに、分割したパレットの使用を好むことがよくある。分割パレットは通常、フルサイズパレットの4分の1から2分の1のサイズである。分割パレットの設置面積はかなり小さく、それによって小売店はフルサイズのパレットと同じサイズの領域内にさまざまな製品を展示できる。
【0004】
さらに、小売店は、多くの場合、木製の分割パレットではなく、プラスチックの分割パレットの使用を好む。プラスチックの分割パレットは、木製の分割パレットよりも見て美しく、衛生的である。
【0005】
現在の分割プラスチックパレットを考慮しても、パレット処理装置によって簡単に移動でき、また美的に許容できる製品展示を可能にする、分割プラスチックパレットが依然として必要とされている。分割プラスチックパレットで運ばれる製品は比較的重い場合があるため、アクセス性を提供する一方でパレットの耐荷重能力を犠牲にすべきではない。
【発明の概要】
【0006】
再構成可能なパレット/台車のプラットフォームには、製品支持面とその反対側の下面とを含む上部デッキが含まれる。製品支持面は、それを通って延在するグロメット開口部を有し、それぞれのグロメット開口部は、くぼんだ棚を含んでいる。下面には、パレットとして構成された場合にはパレット支持脚を受け入れるための、グロメット開口部に位置合わせされたパレット支持脚取り付け領域、また台車として構成された場合には台車車輪を受け入れるための台車車輪取り付け領域が含まれる。製品支持面は、グロメット開口部に挿入されたグロメットを含んでいる。各グロメットは、くぼんだ棚に載る上部へりを含む上部分と、高さにおいて上部デッキの上に延在して、パレットとして構成されたときにその上に積み重ねられた同じプラットフォームのパレット支持脚の下側に係合する、上部分の外側露出面と、を含む。製品支持面はさらに、台車として構成されたときにその上に積み重ねられた同じプラットフォームの台車車輪と係合する台車車輪格納部と整列した台車車輪受け入れ領域を含む。
【0007】
各パレット支持脚の下側にはグロメット開口部があり、各グロメット開口部は、積み重ねられたときに同じパレットのそれぞれのグロメットの上部を受け入れるように構成されている。
【0008】
各グロメットの上部分には上面があり、上面と上部ヘリの間の移行部が湾曲している。
【0009】
グロメット開口部は、上部デッキの対向する端部に配置することができ、各対向する端部は、一対のグロメットが挿入された一対の離間したグロメット開口部を有する。各パレット支持脚は、上部デッキの幅にわたって延在するベースと、一対の外側ベース支持要素と、を含み得る。各外側ベース支持要素は、ベースの端部と一体的に形成された下端部と、上部デッキの下側に結合された上端部とを有する。ベースの下側は、その上に積み重ねられたときに、同じパレットの一対のグロメットの上部分に係合するように構成される。
【0010】
各パレット支持脚は、ベースと一体に形成された下端と、上部デッキの下側に結合された上端と、を有する中央ベース支持要素をさらに含み得る。離間したグロメット開口部のそれぞれの対は、中央ベース支持要素と各外側ベース支持要素との間にそれぞれのグロメット開口部を含む。
【0011】
各グロメットは、上部へりに隣接し、上部分から上部デッキの下側まで延在する少なくとも1つの中間部分をさらに含み得る。少なくとも1つの下部分は、少なくとも1つの中間部分から延在することができ、上部デッキの下側に載る、一対の離間した下部へりを含む。少なくとも1つの下部分の外側露出面は、高さにおいて上部デッキの下側に延在する。
【0012】
各グロメット開口部は、仕切りをさらに含むことができ、少なくとも1つの中間部分は、一対の離間した中間部分を含み得る。各中間部分は、仕切りによって分離することができ、少なくとも1つの下部分は、一対の下部分を含み得る。各下部分は、それぞれの中間部分から延在している。
【0013】
仕切りには、上部デッキの下側でも下面が含まれる場合がある。仕切りは、くぼんだ棚の下にある上面を含み得る。上部デッキとパレット支持脚はプラスチックで構成される。
【0014】
別の態様は、上述した再構成可能なパレット/台車プラットフォームを製造するための方法に関する。この方法は、製品支持面および反対側の下面を含む上部デッキを形成することを含む。製品支持面には、そこを通って延在するグロメット開口部がある。各グロメット開口部は、くぼんだ棚を含む。下面には、パレットとして構成される場合にパレット支持脚を受け入れるための、グロメット開口部と整列されたパレット支持脚取り付け領域、および台車として構成された場合に台車車輪を受け入れるための台車車輪取り付け領域が含まれる。製品支持面は、グロメット開口部に挿入されたグロメットを含む。各グロメットは、くぼんだ棚に載る上部へりを備えた上部分を含む。上部分の外側露出面は、高さにおいて上部デッキより上に延在して、パレットとして構成されたときに、その上に積み重ねられた同じプラットフォームのパレット支持脚の下側と係合する。製品支持面はさらに、台車として構成されたときにその上に積み重ねられた同じプラットフォームの台車車輪と係合する台車車輪格納部と整列した台車車輪受け入れ領域を含む。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、本開示によるハーフサイズのプラスチックパレットを上方から見た斜視図である。
図2図2は、図1に示されるハーフサイズのプラスチックパレットを下方から見た斜視図である。
図3図3は、図1および図2に示されるハーフサイズのプラスチックパレット用のパレット支持脚を上方から見た斜視図である。
図4図4は、図1および図2に示されるパレット支持脚の上面図である。
図5図5は、図1および図2に示されるパレット支持脚の底面図である。
図6図6は、図3に示されるパレット支持脚の補強筋開口部に挿入されるプラグの斜視図である。
図7図7は、図1に示した上部デッキを上方から見た斜視図である。
図8図8は、図7に示した上部デッキの上面図である。
図9図9は、図7に示される製品ディスプレイ取り付け位置のうちの1つを上方から見た斜視図である。
図10図10は、図7に示される上部デッキを底面側から見た斜視図である。
図11図11は、図7に示される上部デッキの底面図である。
図12図12は、図7に示した上部デッキの断面側面図である。
図13図13は、図1に示されるハーフサイズのプラスチックパレットの側面図である。
図14図14は、図13に示されるハーフサイズプラスチックパレットの端面図である。
図15図15は、図7に示される上部デッキ内のグロメット開口部の分離図である。
図16図16は、図13~14に示されるグロメットの様々な図である。
図17図17は、図13~14に示されるグロメットの様々な図である。
図18図18は、図13~14に示されるグロメットの様々な図である。
図19図19は、図13~14に示されるグロメットの様々な図である。
図20図20は、図13~14に示されるグロメットの様々な図である。
図21図21は、図13~14に示されるグロメットの様々な図である。
図22図22は、別のハーフサイズプラスチックパレットに積み重ねられた、図1に示されるハーフサイズプラスチックパレットの側面図である。
図23図23は、図22に示される積み重ねられたハーフサイズプラスチックパレットの断面側面図である。
図24図24は、台車として構成された、図7に示される上部デッキを上方から見た斜視図である。
図25図25は、図24に示される台車を底面側から見た斜視図である。
図26図26は、図24に示される台車の側面図である。
図27図27は、図24に示される台車の端面図である。
図28図28は、別の台車に積み重ねられた図24に示される台車を上方から見た斜視図である。
図29図29は、図28に示される積み重ねられた台車の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
例示的な実施形態が示されている添付の図面を参照して説明を行う。しかしながら、多くの異なる実施形態を用いてもよく、したがって、説明は、本明細書に記載の特定の実施形態に限定されると解釈されるべきではない。これらの実施形態は、むしろ、本開示が徹底的かつ完全になるように提供されるものである。同様の番号は、全体を通して同様の要素を指す。
【0017】
最初に、図1および2を参照すると、図示のハーフサイズのプラスチックパレット20は、上部デッキ30と、上部デッキに結合された、取り外し可能な3つのパレット支持脚40と、を含む。パレット支持脚40が上部デッキ30から取り外し可能であり、これによって、パレット支持脚40または上部デッキ30が損傷した場合に、ハーフサイズのプラスチックパレットを容易に修理することができる。
【0018】
3つのパレット支持脚40は、一対の外側パレット支持脚と中央のパレット支持脚とを含む。パレット支持脚40は、フォークリフトまたはパレットジャッキなどのパレット取り扱い装置による4方向の進入を可能にするように構成されている。以下で詳細に説明するように、プラスチックパレット20は、修理可能であり、積み重ね可能であり、製品ディスプレイの取り付け位置を含んでいる。
【0019】
ハーフサイズプラスチックパレット20は、24インチ×40インチのサイズである。プラスチックパレット20の開示された特徴がハーフサイズのパレットに関するとしても、これらの特徴は他のサイズのプラスチックパレットで用いられ得る。プラスチックパレット20のサイズは、例えば、24インチ×20インチである、4分の1のサイズに縮小することができる。プラスチックパレット20のサイズは、48インチ×40インチである、フルサイズに拡大することもできる。これらの寸法は、メートル法を使用する国に対応するように調整できる。
【0020】
上部デッキ30は、製品支持面32と呼ばれる上面と、下面34と呼ばれる反対側の下側面とを含む。上部デッキ30は、製品支持面32と反対側の下面34との間に延在する外側露出面を有する。外側の露出した側面は、離間した外側側面36および離間した外側側面38を含む。外側側面36は、ハーフサイズのプラスチックパレット20の長さに対応し、外側側面38は、ハーフサイズのプラスチックパレット20の幅または端部に対応する。長さは、ハーフサイズプラスチックパレット20の寸法(すなわち、40インチ)より長い寸法であり、一方、幅は、ハーフサイズのプラスチックパレット20の寸法(すなわち、24インチ)より短い寸法である。
【0021】
外側のパレット支持脚40は、外側側面38と一直線に整列されている。すなわち、外側側面38は、パレット支持脚40と平行である。各パレット支持脚40は、外側側面38の寸法と同じ長さを有する。すなわち、各パレット支持脚40は、ハーフサイズのプラスチックパレット20の幅にわたって延在する。
【0022】
ここで、図3~6を参照すると、各パレット支持脚40は、ベース42と、ベース42から延在するベース支持要素52、72と、を含む。ベース支持要素52、72は、上部デッキ30の下面34に結合される。ベース支持要素52は、外側ベース支持要素と呼ばれ得る一方、ベース支持要素72は、中央ベース支持要素と呼ばれ得る。外側および中央のベース支持要素52、72は、ベース42と一体に形成されている。
【0023】
各外側ベース支持要素52は、ベース42と一体に形成された下端と、露出した上端とを有する。一対の外向きのスナップ54は、露出した上端から延在して、上部デッキ 20の下面34に接触する。同様に、一対の内向きのスナップ56は、露出した上端から延在して、上部デッキ20の下面34に接触する。スナップ54、56は、上部デッキ30の下面34のスナップ開口部170と係合するように構成され、それによって外側ベース支持要素52が上部デッキ30に結合される。
【0024】
上部デッキ30の下面34はさらに、複数のスナップ開口部170に隣接する複数のガイド開口部172を有する。外側ベース支持要素52の露出した上端から同じく延在するのは、一対の離間したガイド58である。ガイド58は、スナップ54、56をスナップ開口部170と位置合わせするように構成される。ガイド開口部172は、外向きの側壁51、内向きの側壁53、および一対の湾曲した端壁55によって画定される、外側ベース支持要素52のプロファイルないし輪郭に対応する。上部デッキ 30の下面34のガイド開口部172の寸法は、ガイド58を受け入れるために、外側ベース支持要素52のプロファイルないし輪郭の寸法よりも小さい。
【0025】
図10に示すように、外向きスナップ54用のスナップ開口部170は、上部デッキ30の外側側面36を介して露出されるように外向きに向けられる一方、内向きスナップ56のスナップ開口部170は、内向きであり、露出されない。ガイド58の高さは、スナップ54、56の高さと同じとすることができる。他の実施形態では、ガイド58の高さは、スナップ54、56の高さと異なっていてもよい。
【0026】
外側ベース支持要素52は、一対の外向きのスナップ54がそこから延在する外向き側壁51と、一対の内向きのスナップ56がそこから延在する離間した内向きの側壁53と、を有する。一対の外向きのスナップ54は、外向きの側壁51から奥まっている。一対の内向きのスナップ56は、内向きの側壁53から奥まっている。
【0027】
一対の湾曲した端壁55は、外向きおよび内向きの側壁51および53の端部にあり、一対のガイド58は、一対の湾曲した端壁55から延在している。各ガイド58の一部は、湾曲した端壁55の曲率に対応して湾曲している。一対のガイド58は、一対の湾曲した端壁55から奥まっている。
【0028】
各スナップ54、56は、可撓性スナップ要素60と、スナップ要素60から外向きに延在するへり62と、へり62とスナップ要素60との間の傾斜面ないし縁部64と、を含む。傾斜面64およびへり62は、上部デッキ30の下面34の対応するスナップ開口部170と曲げ可能に係合する。
【0029】
中央ベース支持要素72は、ベース42と一体に形成された下端と、露出した上端とを有する。二対の外向きのスナップ74は、露出した上端から延在して、上部デッキ20の下面34と接触する。スナップ74は、トップデッキ30の下面34のスナップ開口部180と係合するように構成されている。図10に示されるように、外向きのスナップ74用のスナップ開口部180は、上部デッキ30の下面34にあり、外側側部36、38のいずれを介しても露出されない。
【0030】
上部デッキ30の下面34はさらに、複数のスナップ開口部180に隣接する複数のガイド開口部182を有する。また、中央ベース支持要素72の露出した上端から延在しているのは、二対の離間したガイド78である。ガイド78は、スナップ74を上部デッキ30の下面34におけるスナップ開口部180と整列させるように構成される。ガイド開口部182は、壁73によって画定される中央ベース支持要素72のプロファイルないし輪郭に対応している。上部デッキ30の下面34のガイド開口部182の寸法は、ガイド78を受け入れるために、中央ベース支持要素72のプロファイルないし輪郭の寸法よりも小さい。
【0031】
中央ベース支持要素72は円形である。二対のスナップ74は、円形の壁73から延在し、ガイド78およびスナップ74は、円形の壁73から奥まっている。ガイド78およびスナップ74は、円形の壁73の曲率に一致するように湾曲している。ガイド78の高さは、スナップ74の高さと同じとすることができる。他の実施形態では、ガイド78の高さは、スナップ74の高さと異なっていてもよい。
【0032】
各スナップ74は、可撓性のスナップ要素80、スナップ要素80から外側に延在するへり82、およびへり82とスナップ要素80との間の傾斜面ないし縁部84とを含む。傾斜面84およびへり82は、上部デッキ30の下面34の対応するスナップ開口部180と曲げ可能に係合する。
【0033】
中央ベース支持要素72は、リブ付きのコア部分90をさらに含む。さらに、コア部分90もまた、露出した上端から延在している。コア部分90の高さは、スナップ74の高さよりも低い。
【0034】
各パレット支持脚40は互いに同一である。各パレット支持脚40のベース42は、補強筋を受け入れるための開口部44を含んでいる。補強筋によって、パレット支持脚40の強度および耐久性が増す。補強筋は、例えば、鋼または金属とすることができるが、これらに限定されない。ベース42は、補強筋が露出する、離間した開口部46を含む。補強筋が開口部44に挿入された後、図6に示されるようなプラグ45が開口部44に挿入されて、補強筋をその中に保持する。開口部44は、例えば、1/2インチまたは5/8インチのプラグ45を受け入れるようなサイズにすることができる。
【0035】
各パレット支持脚40は、熱可塑性またはポリマーの材料で形成することができる。同様に、上部デッキ30も、熱可塑性またはポリマーの材料で形成することができる。ハーフサイズのプラスチックパレット20に用いられているプラスチックは、リサイクル可能であり得る。
【0036】
別の態様は、上述のように、取り外し可能なパレット支持脚40を備えたパレット20を製造するための方法に関する。方法は、製品支持面32および反対側の下面34を備えた上部デッキ30を形成することを含み、下面34は、その中に複数のスナップ開口部170を有している。方法は、複数のパレット支持脚40を形成することをさらに含む。各パレット支持脚40は、上部デッキ30の幅方向にわたって延在するベース42、および一対の外側ベース支持要素52を含む。各外側ベース支持要素52は、ベース42と一体に形成された下端と、露出した上端とを有する。一対の外向きスナップ54は、各外側ベース支持要素52の露出した上端から延在して、上部デッキ30の下面34に接触する。一対の内向きスナップ56は、各外側ベース支持要素52の露出した上端から延在して、上部デッキ30の下面34に接触する。方法は、一対の外向きおよび内向きスナップ54、56を上部デッキ30の下面34におけるそれぞれのスナップ開口部170と係合させて、パレット支持脚40を上部デッキ30に結合するようにすることを、さらに含む。
【0037】
次に、上部デッキ30について、図7図9を参照してより詳細に説明する。上部デッキ30は一体として形成され、4つの四半部100(1)~100(4)を含む。各四半部は、一般に四半部100として参照することができる。四半部100は、四半部100(1)および100(3)だけのシュリンクラップ把持部材110を除いて、対称な設計である。
【0038】
シュリンクラップ把持部材110は、上部デッキ30によって運ばれる製品にシュリンクラップを被覆しまた保持するのに用いられる。シュリンクラップは、一般的に、製品をパレットに固定するために使用される。これは多くの場合、縛ることの代替手段であるが、必要に応じて両方を適用できる。
【0039】
シュリンクラップをパレットに用いる際に発生する問題は、シュリンクラップの端を固定することである。この問題は、シュリンクラッピングの開始時と終了時の両方で直面する問題であり、これは、ラップが製品またはパレットに付着したくない場合や、ついにはパレットの製品にラップを留めることができない場合があるからである。
【0040】
シュリンクラップ把持部材110は、上部デッキ30の側面36に沿って配置されている。各側面36、すなわち四半部100(1)および100(3)に1つのシュリンクラップ把持部材110がある。他の実施形態では、四半部100(2)および100(4)もまた、シュリンクラップ把持部材110含んで、四半部100の総てが対象な設計としてもよい。
【0041】
各シュリンクラップ把持部材110は、アンビルの形状と同様に、両面溝の形状をとる。両面溝には、前部のくぼみと後部のくぼみがあり、その間に狭い開口部がある。開口部が狭くなっていることによって、シュリンクラップを溝に配置でき、そのラップが溝から再び出にくくする。ラップは前部または後部のくぼみに引っ張ることができ、ラッピング処理の開始時または終了時にラップの端を固定することができる。
【0042】
上部デッキ30の別の特徴は、縛りストラップの位置決めとして用いるための溝150を含むことである。一対の溝150は、上部デッキ30の長い方の側面36のそれぞれに配置されている。
【0043】
各四半部100は、ハンドアクセス穴102を含む。ハンドアクセス穴102は、操作者がハーフサイズプラスチックパレット20を取り扱うための容易な手段を提供する。ハンドアクセス穴102は、ユーザがそこに4本の指総てを挿入するのに十分な大きさである。各四半部100にハンドアクセス穴102を設けることにより、ハーフサイズプラスチックパレット20は、それを運ぶため、またはそれを積み重ねたパレットから降ろすために、ユーザによってきわめて容易に把持され得る。
【0044】
上部デッキ30は、ハーフサイズプラスチックパレット20に製品ディスプレイまたは箱を固定するための、いくつかの異なる製品ディスプレイ取り付け位置を含む。例えば、ハーフサイズプラスチックパレット20がその上の商品とともに店内の床の上に置かれている場合、商品展示は商品の宣伝に役立つ。米国特許第9,387,953号明細書は、製品ディスプレイ取り付け位置を備えた部分プラスチックパレットを開示しており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。’953特許は、本発明の現在の譲受人に譲渡されている。
【0045】
製品ディスプレイ取り付け位置は、図9に示されるように、製品支持面32におけるディスプレイ取り付けスロット120、130、および150を含む。各ディスプレイ取り付けスロット120、130および150は長方形の形状であり、製品ディスプレイがハーフサイズプラスチックパレット20上の所定の位置に保持されるようにするため、製品ディスプレイの基部から下るタブを受け入れるサイズである。
【0046】
一対のディスプレイ取り付けスロット120は、上部デッキ30の各側面36、38に隣接して配置され、合計8つのディスプレイ取り付けスロット120になっている。製品支持面32には、8つのディスプレイ取り付けスロット130および8つのディスプレイ取り付けスロット150もある。各ディスプレイ取り付けスロット130は、それぞれのディスプレイ取り付けスロット120と整列され、各ディスプレイ取り付けスロット150は、上部デッキ30の側面36、38から奥まっており、また、それぞれのディスプレイ取り付けスロット130と整列されている。
【0047】
さらに図9を参照すると、各ディスプレイ取り付けスロット130は、上部デッキ30内の外側スロット132と、外側スロット内でくぼんだ内側スロット138とを含む。外側スロット132は、側面134と、湾曲した棚を形成する、部分的に閉じられた底部136と、を含む。内側スロット138は、湾曲した棚136に隣接し、外側スロット132の下側でくぼんでいる。内側スロット138は、一対の離間した側壁140および142と、閉じた底部144とを有する。
【0048】
内側スロット132内で、側壁140は、そこから延在する突起145を含み、対向する側壁142は、そこから延在する先細り部材146を含む。先細部材146は、突起145に向かう下向きのテーパを有する。製品ディスプレイタブが適切に配置された穴を有する場合、その穴は、突起145または先細りの部材146に係合して固着することができる。
【0049】
テーパ部材146を備えた側壁142は、湾曲した棚136に対応して湾曲しているが、突起145を備えた側壁140は湾曲していない。先細りの部材146は、内側スロット138の閉じた底部144に垂直である最下部の面148を含む。平らな下面148と閉じた底部144との間にギャップがある。突起145は、例えば、四分の一球形を有するものである。先細部材146は、突起145の中心と整列している。
【0050】
各ディスプレイ取り付けスロット150は、上部デッキ30の側面36、38から奥まっている。上部デッキ30の対応する側面36、38のかなりの部分が、ディスプレイ取り付けスロット150を露出させるように除かれている。ディスプレイ取り付けスロット150の対応する側面36、38の除去は、製品のディスプレイタブを固定するための一対の離間した保持タブ151を形成するように均一である。保持タブ151は、ディスプレイ取り付けスロット150の上部にあり、一方、ディスプレイ取り付けスロット150の下部は、完全に露出している。
【0051】
上部デッキ30はまた、図7に示されるように、補強筋を受け入れるための開口部160、162を含む。補強筋は、上部デッキ30の強度と耐久性を増す。補強筋は、例えば、鋼または金属とすることができるが、これらに限定されない。側面38は、補強筋を受け入れるための、3つの開口部160を、側面36は、2つの開口部162を有する。補強筋が開口部160、162に挿入された後、図6に示されるようなプラグ45が開口部160、162に挿入されて補強筋を保持する。開口部160、162は、例えば、1/2インチまたは5/8インチのプラグ45を受け入れるようなサイズとすることができる。
【0052】
上述のように、ハーフサイズプラスチックパレット20は修理可能である。パレット支持脚40は、上部デッキ30とは別に形成され、上部デッキ30は、パレット修理のためにパレット支持脚40から取り外しすることができる。各支持脚40は、外側ベース支持要素52に関連するスナップ54、56、および中央ベース支持要素72に関連するスナップ74を含む。それぞれのスナップ54、56および74は、各パレット支持脚40を上部デッキ30の下面34に固定する。
【0053】
センターベース支持要素72に関連するスナップ74は、上部デッキ30の下面34に露出した対応するスナップ開口部180に固定される。同様に、外側ベース支持要素50に関連するスナップ54、56は、上部デッキ30の下面34に露出した対応するスナップ開口部170に固定される。外向きのスナップ54は、上部デッキ30の側面36から見ることができる。
【0054】
上部デッキ30の製品支持面32は、パレット支持脚40を取り外すために使用されるジグを受け入れるための開口部を含む。ジグは、パレット支持脚40上のスナップ54、56、74のすべてと接触して、それらを上部デッキ30の下面34 からスナップ解除することを可能にする。
【0055】
ここで、図10図12を参照して、4つのほぼ対称な四半部100についてより詳細に説明する。各四半部100は、一対の球状の彫り込み200、210を含む。球状の彫り込み200、210は、デッキくぼみ領域とも称され得る。球状の彫り込み200、210はそれぞれ、各四半部100内の上部デッキ30の厚さを減少させる。球状の彫り込み200、210は、中央四半部のたわみが、上部デッキ30の下の開口部を通るフォーク歯の能力に及ぼす影響を有利に低減する。ハーフサイズパレット20にかかる負荷が大きい場合、四半部中央にたわみが発生することがある。
【0056】
他の実施形態では、各四半部100は、球状の彫り込み200または210などの単一の球状の彫り込みを含み得る。さらに他の実施形態では、単一の球状の彫り込みは、球状の彫り込み200または210の間で部分的に重なる場合がある。
【0057】
球状の彫り込み200は、第1のデッキくぼみ領域と呼ばれ得、球状の彫り込み210は、第2のデッキくぼみ領域と呼ばれ得る。第2のデッキくぼみ領域210は、第1のデッキくぼみ領域200よりもサイズが大きい。第1のデッキくぼみ領域200は長方形であり、第2のデッキくぼみ領域210は正方形である。
【0058】
上部デッキ30の下面34は、露出したリブで構成されている。第1のデッキくぼみ領域200は、それぞれのハンドアクセス穴102を含む。ハンドアクセス穴102は、第1のデッキくぼみ領域200内の中心にある。ハンドアクセス穴102は、第1のデッキくぼみ領域200の曲率の頂点にある。この頂点は、第1のデッキくぼみ領域200における、上部デッキ30の最小厚さの点に対応する。
【0059】
ハンドアクセス穴102は、製品支持面32から上部デッキ30の反対側の下面34まで延在する壁103を含む。露出リブ202は、第1の方向に延在し、露出リブ204は、第1のデッキくぼみ領域200内で第1の方向に直交する第2の方向に延在する。
【0060】
各四半部100の第1のデッキくぼみ領域200は、上部デッキ30の外側側面38に隣接している。外側側面38と第1のデッキくぼみ領域200との間の四半部100の外周領域215は、均一な厚さを有し、第1のデッキくぼみ領域200の一部ではない。四半部100の外周領域215は、4つの四半部すべてについて、上部デッキ30の外周の周りに延在している。外周領域は、外側側面36および38に隣接している。
【0061】
第2のデッキくぼみ領域210は、移行壁220によって第1の球状の彫り込み200 から分離されている。上部デッキ30の厚さは、移行壁220で薄くならない。第2のデッキくぼみ領域210内のリブは、第1の方向に延在するリブ212と、第1の方向に直交する第2の方向に延在するリブ214と、を含む。
【0062】
第2のデッキくぼみ領域210は、図8に示されるように、各四半部100において複数の離間した開口部230を含む。開口部230は、上部デッキ30の下面34まで延在する。開口部230は、格子状に配置された、間隔を置いて配置された開口セクションに分割することができる。各開口セクションは、各第2のデッキくぼみ領域210内の他の開口セクションのそれぞれと対称である開口部230のパターンを有する。
【0063】
別の態様は、上述した、デッキくぼみ領域200、210を備えたパレット20を製造するための方法に関する。方法は、四半部100に分割された上部デッキ30を形成することと、複数のパレット支持脚40を形成することとを含む。パレット支持脚40は、上部デッキ30の下面34に結合され、リフト部材を受け入れるために上部デッキ30の下に開口部を形成する。上部デッキ30は、各四半部100において下面34に少なくとも1つのデッキくぼみ領域200、210を含むように形成されている。上部デッキ30の厚さは、各デッキくぼみ領域200、210で薄くされて、リフト部材が上部デッキ30の下の開口部を通過することに対する上部デッキのたわみの影響を減らす。
【0064】
上部デッキ30は、電子追跡装置の取り付けを可能にするための備えをさらに備えて構成することができる。例えば、電子追跡装置を運ぶために、上部デッキ30の下面34に区画が形成または取り付けられ得る。ネジまたは他のハードウェア、プラスチッククリップ、またはそれらの組み合わせを含む留め具を取り付けに用いることができる。電子追跡装置は、パレットの使用中にデータを保存するように構成することができる。電子追跡デバイスには、Bluetooth、Bluetooth Low Energy(BLE)、RFID、セルラー、GPSなどの通信プロトコルが含まれるが、これらに限定されない。
【0065】
ここで、図13図21を参照して、上部デッキ30内でグロメット250を用いることについて説明する。グロメット250は、製品が上部デッキ30の製品支持面32に配置されたときに好ましいグリップを有利に提供するものであり、上部デッキ30の下面34上のフォークリフト爪に対して好ましいグリップを提供する。グロメット250はまた、そのハーフサイズのプラスチックパレット20別のハーフサイズのプラスチックパレット20に積み重ねられたときに、そのハーフサイズのプラスチックパレット 20を所定の位置に保持するのに有利に役立つ。グロメット250に適した材料には、例えば、天然ゴムや合成ゴムが含まれる。
【0066】
各四半部100は、一対のグロメット250を有する。グロメット250のうちの1つは、上部デッキ30の外周領域215にある。他方のグロメット250は、第2のデッキくぼみ領域210内にあり、外周領域215のグロメット250に直交している。図示の実施形態では、8つのグロメット250が存在する。グロメット250の数、位置、およびサイズは、当業者によって容易に理解されるように変化し得る。
【0067】
各グロメット250は、図15に示される、上部デッキ30を通って延在する長方形のグロメット開口部270に挿入される。グロメット開口部270は、上部デッキ30の上面32から段階的に下降しくぼんだ棚272を形成する。グロメット開口部270は、くぼんだ棚272の上の第1の周囲サイズを有する。
【0068】
くぼんだ棚の下で、開口部270は、第1の周囲サイズよりも小さい第2の周囲サイズを有する。第2の周囲サイズ内に含まれるのは、仕切り274である。仕切り274の上面は、くぼんだ棚272からくぼんでおり、仕切り274の下面は、上部デッキ30の下面34に続いている。仕切り274は、各グロメット250の下部が、仕切り274を収容するための開口部ないし隙間259を有することを必要とする。
【0069】
各グロメット250は、くぼんだ棚272に係合ないし静止するための上部へり252を含む上部分253を含む。各グロメット250の上面254は平坦であり、上部デッキ30の製品支持面32より上に隆起している。各グロメット250の該当する、上面254と上部へり252との間の移行部256は湾曲している。
【0070】
一対の中間部分258は、各グロメット250においてその上部分253から延在している。中間部分258は、仕切り274の隣接する側にある。それぞれの下部分260は、各中間部分258から延在する。下部分260は、図19に示されるように、上部デッキ30の下面34まで延在し、上部デッキ30の下面34と係合するために外に広がっている。各下部分260は、上部デッキ30の下面34に係合または静止すための下部へり263を含む。
【0071】
グロメット250に加えて、上部デッキ30の製品支持面32は、図9に示されるように、製品支持面32上での製品の滑りを防止するための摩擦点290の配列を含む。各摩擦点290は円形であり、例えば、隆起した突出部の形態である。ハーフサイズのプラスチックパレット20を形成するために必要な材料の重量および量を減らすために、上部デッキ30およびパレット支持脚40は、上述したように、いくつかの離間した開口部230を含む。
【0072】
別の態様は、上述したような、グロメット250を備えたパレット20を製造するための方法に関する。方法は、それを通って延在する複数のグロメット開口部270を有する上部デッキ30を形成することを含み、各グロメット開口部270は、くぼんだ棚272を含む。複数のグロメット250が、複数のグロメット開口部270に挿入される。各グロメット250は、くぼんだ棚272上に載っている上部へり252を含む上部分253と、高さにおいて上部デッキ30の上に延在する、上部分253の外側露出面254と、を備える。少なくとも1つの中間部分258は、上部へり252に隣接し、上部分253から上部デッキ30の下面34まで延在する。少なくとも1つの下部分260は、少なくとも1つの中間部分258から延在し、上部デッキ30の下面34上にある、一対の間隔を置いて配置された下部へり263を備える。少なくとも1つの下部分260の外側露出面264は、高さにおいて上部デッキ30の下面34の下に延在する。方法は、複数のパレット支持脚40を形成し、複数のパレット支持脚40を上部デッキ30の下面34に結合し、および上部デッキ30の下に、リフト部材を受け入れるための開口部を形成することをさらに含む。
【0073】
ここで図22および図23を参照すると、ハーフサイズのプラスチックパレット20は、他の同じハーフサイズプラスチックパレット20と積み重ねることができる。上部デッキ30の外側側面38に隣接するグロメット250は、積み重ねられたハーフサイズプラスチックパレット20を所定の位置に保持するのに寄与する。これは、グロメット250の上面254が、上部デッキ30の上部製品支持面32よりも高くなっていることで達成される。上部デッキ30の製品支持面32より上のグロメット250の隆起した上面254は、例えば、0.25インチから0.75インチの範囲とすることができる。実際の隆起した上面254はこの範囲外の値をとることの可能性があるため、この範囲は限定的ではない。
【0074】
積み重ねられたハーフサイズプラスチックパレット20の断面図によって図23に示されるように、一対の対応する開口部300は、積み重ねられたパレット20におけるグロメット250の上面254と係合するためパレット支持脚40の下側にある。各開口部300は、上面254と上面254と上部へり252との間の移行部256の一部と、を含む、グロメット250の上部分253を受け入れることができるサイズである。
【0075】
特に、パレット20は、製品支持面32および反対側の下面34を含む上部デッキ30を備える。製品支持面32は、それを通って延在する複数のグロメット開口部270を有し、各グロメット開口部270は、くぼんだ棚272を含む。
【0076】
複数のグロメット250が、複数のグロメット開口部270に挿入される。各グロメット250は、くぼんだ棚272上に載る上部へり252を含む上部分253を含み、上部分253の外側露出面254は、高さにおいて上部デッキ30の上に延在する。
【0077】
複数のパレット支持脚40は、上部デッキの下面34上にあり、上部デッキ30の外側側面38に隣接する複数のグロメット250と位置合わせされている。各パレット支持脚40は、上部デッキ30の幅方向にわたって延在するベース42、および一対の外側ベース支持要素52を含む。各外側ベース支持要素52は、ベース42の端部と一体に形成された下端部と、上部デッキ30の下面34に結合された上端部とを有する。ベースの下側は、その上に積み重ねられたときに、その積み重ねられたパレットの一対のグロメット250の上部分253に係合するように構成されている。
【0078】
ベース42の下面は、図5に示されるように、複数のグロメット開口部300を含む。各グロメット開口部300は、その上に積み重ねられたときに、その積み重ねられたパレット20のそれぞれのグロメット250の上部分253を受け入れるように構成されている。ベース42には4つのグロメット開口部300があり、それによって、外側パレット支持脚40は、上部デッキ30の特有の外側側面38に隣接するという配置に限定されることなく、上部デッキ30に結合することができる。
【0079】
各グロメット250の上部分253は、上面254を含み、上面254と上部へり252との間の移行部256が湾曲している。湾曲した移行部256は、グロメット250の上部分253の上面254を、パレット支持脚40のベース42における対応する開口部300に配置するためのガイドとして機能する。複数のグロメット開口部270は、上部デッキ30の対向する外側側面38に配置され、各対向する外側側面38は、一対の離間したグロメット開口部270を有する。
【0080】
別の態様は、上述したように、他の同じパレット20と積み重ね可能なパレット20を作成することに関する。方法は、製品支持面32および反対側の下面34を含む上部デッキ30を形成することを含む。製品支持面32は、それを通って延在する複数のグロメット開口部270を有し、各グロメット開口部270は、くぼんだ棚272を含む。
【0081】
方法は、複数のグロメット250を複数のグロメット開口部270に挿入することをさらに含む。各グロメット250は、くぼんだ棚272上にある上部へり252を含む上部分253を備える。上部分253の外側露出面254は、高さにおいて上部デッキ30の上に延在する。
【0082】
方法は、複数のパレット支持脚40を形成することをさらに含む。各パレット支持脚40は、上部デッキ30の幅方向にわたって延在するベース42、および一対の外側ベース支持要素52を含む。各外側ベース支持要素52は、ベース42の端部と一体に形成された下端部と、上部デッキ30の下面34に結合された上端部とを有する。ベース42の下側は、その上に積み重ねられたときに、その積み重ねられたパレット20の一対のグロメット250の上部分253に係合するように構成されている。複数の支持脚40は、上部デッキ30の下面34に結合され、複数の支持脚40は、複数のグロメット250と位置合わせされている。
【0083】
上部デッキ30の別の特徴は、それがパレット/台車のプラットフォーム30として再構成可能であり得ることである。台車400は、図24図29に示されるように、再構成可能なパレット/台車プラットフォーム30に台車車輪402を追加することによって形成される。再構成可能なパレット/台車プラットフォーム30は、ハーフサイズのプラスチックパレット20またはハーフサイズの台車400を支持するように有利に再構成される。
【0084】
再構成可能なパレット/台車プラットフォーム30が台車400として構成されている場合、パレット支持脚40は、プラットフォーム30の下面34に結合されない。同様に、再構成可能なパレット/台車プラットフォーム30がパレット20として構成されている場合、台車車輪402は、プラットフォーム30の下面34に結合されない。
【0085】
上部デッキ30の下面34を示す図11に戻ると、台車400として構成されたときに複数の台車車輪402を受け入れるために、複数の台車車輪取り付け領域410が設けられている。上部デッキ30の下面34に結合された6つの台車車輪402があり、それぞれの側面36に3つ存在する。各台車車輪取り付け領域410は、台車車輪402を固定するための4つの取り付け点412を含む。上部デッキ30がパレットとして使用されているときにカバーを受け入れるために、追加の取り付け点を備えることができる。
【0086】
再構成可能なパレット/台車プラットフォーム30の製品支持面32には、複数の台車車輪格納部420が設けられている。複数の台車車輪格納部420は、複数の台車車輪受け入れ領域410と位置合わせされている。各台車車輪格納部420は、その上に積み重ねられた同じ台車400のそれぞれの台車車輪402と係合するように構成されている。積み重ねられた台車400の台車車輪402を受け入れる台車車輪格納部420を有することにより、積み重ねられた台車400が動かされるときの安定性がもたらされる。
【0087】
さらに、各台車車輪格納部420は、水または他の液体が溜まらないように、排水口を備えてもよい。台車400の一端にある台車車輪402は、上部デッキ30に垂直な軸を中心に旋回することができるが、他の4つの台車車輪402は旋回しない。
【0088】
特に、再構成可能なパレット/台車プラットフォーム30は、製品支持面32および反対側の下面34を含む上部デッキ30を備える。製品支持面32は、それを通って延在する複数のグロメット開口部270を有し、各グロメット開口部270は、くぼんだ棚272を含む。
【0089】
下面34は、複数のグロメット開口部270と整列し、また、パレット20として構成されたときに複数のパレット支持脚40を受け入れるための、複数のパレット支持脚取り付け領域430、432を含む。複数の台車車輪取り付け領域410は、台車400として構成されたときに複数の台車車輪402を受け入れるためのものである。
【0090】
製品支持面32は、複数のグロメット開口部270に挿入された複数のグロメット250を含む。各グロメット250は、くぼんだ棚272上に載る上部へり252を含む上部分253を備える。上部分253の外側露出面254は、高さにおいて上部デッキの上に延在し、パレット20として構成されたときに、その上に積み重ねられた同じプラットフォーム30のパレット支持脚40の下側と係合するように構成される。
【0091】
複数の台車車輪受け入れ領域410は、複数の台車車輪格納部420と整列されており、台車400として構成されたときに、その上に積み重ねられた同じプラットフォーム30の複数の台車車輪402と係合するように構成される。
【0092】
各パレット支持脚40の下側には、複数のグロメット開口部300が含まれ、各グロメット開口部300は、積み重ねられたときに同じパレット20のそれぞれのグロメット250の上部分254を受け入れるように構成されている。
【0093】
別の態様は、製品支持面32および反対側の下面34を含む上部デッキ30を形成することを含む、再構成可能なパレット/台車プラットフォーム30を作製することに関する。製品支持面32は、それを通って延在する複数のグロメット開口部270を有し、各グロメット開口部270は、くぼんだ棚272を含む。
【0094】
下面34は、複数のグロメット開口部270と整列し、また、パレット20として構成されたときに複数のパレット支持脚40を受け入れるための、複数のパレット支持脚取り付け領域430、432を含む。複数の台車車輪取り付け領域410は、台車400として構成されたときに複数の台車車輪402を受け入れるためのものである。
【0095】
製品支持面32は、複数のグロメット開口部270に挿入された複数のグロメット250を含む。各グロメット250は、くぼんだ棚272上に載る上部へり252を備えた上部分253を含む。上部分253の外側露出面254は、高さにおいて上部デッキの上に延在し、パレット20として構成されたときに、その上に積み重ねられた同じプラットフォーム30のパレット支持脚40の下側と係合するように構成される。
【0096】
複数の台車車輪受け入れ領域410は、複数の台車車輪格納部420と整列されており、台車400として構成されたときに、その上に積み重ねられた同じプラットフォーム30の複数の台車車輪402と係合するように構成される。
【0097】
本発明の多くの変更および他の実施形態は、前述の説明および関連する図面に提示された教示の利益を有する当業者は想到するであろう。したがって、本発明は、開示された特定の実施形態に限定されるべきではなく、変更および実施形態は、添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図されていることを理解される。
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