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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-07
(45)【発行日】2022-11-15
(54)【発明の名称】キャパシタ及びこれを含む実装基板
(51)【国際特許分類】
   H01G 4/33 20060101AFI20221108BHJP
   H01G 4/30 20060101ALI20221108BHJP
   H01G 4/38 20060101ALI20221108BHJP
【FI】
H01G4/33 102
H01G4/30 541
H01G4/38 B
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2017247304
(22)【出願日】2017-12-25
(65)【公開番号】P2019021898
(43)【公開日】2019-02-07
【審査請求日】2020-09-24
(31)【優先権主張番号】10-2017-0088854
(32)【優先日】2017-07-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ-メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】パーク、ノー イル
(72)【発明者】
【氏名】カン、イン ヨウン
(72)【発明者】
【氏名】シン、ヒュン ホー
(72)【発明者】
【氏名】リム、セウン モ
(72)【発明者】
【氏名】リョウ、ジョン フン
【審査官】鈴木 駿平
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-111671(JP,A)
【文献】特表2009-515353(JP,A)
【文献】特表2005-521228(JP,A)
【文献】特開2007-095950(JP,A)
【文献】特開2011-233765(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01G 4/00-4/224
H01G 4/255-4/40
H01G 13/00-13/06
H01L 21/822
H01L 27/04
H05K 1/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1キャパシタ領域及び第2キャパシタ領域を有する基板を含む本体と、前記本体の外側における前記基板の一面側に配置される第1端子電極、第2端子電極、及び第3端子電極と、を含み、
前記第1キャパシタ領域は、複数の第1トレンチと、前記第1キャパシタ領域の前記基板の一面及び前記複数の第1トレンチに配置され、且つ少なくとも一つ以上の第1誘電層、及び前記第1誘電層を間に挟んで配置される第1及び第2電極を有する第1キャパシタ層と、を含み、
前記第2キャパシタ領域は、複数の第2トレンチと、前記第2キャパシタ領域の前記基板の一面及び前記複数の第2トレンチに配置され、且つ少なくとも一つ以上の第2誘電層、及び前記第2誘電層を間に挟んで配置される第3及び第4電極を有する第2キャパシタ層と、を含み、
前記第2キャパシタ層の比表面積が前記第1キャパシタ層の比表面積よりも大きく、
前記第1電極は、前記第1端子電極と連結され、前記第2及び第4電極は、前記第3端子電極と連結され、前記第3電極は、前記第2端子電極と連結され
前記第1キャパシタ層が配置された前記基板の一面と前記第2キャパシタ層が配置された前記基板の一面とは同じ面であるキャパシタ。
【請求項2】
単位面積当たりの前記第1トレンチの数は、単位面積当たりの前記第2トレンチの数よりも少ない、請求項1に記載のキャパシタ。
【請求項3】
前記複数の第1トレンチのそれぞれの幅が前記複数の第2トレンチのそれぞれの幅よりも大きいか、前記複数の第1トレンチのそれぞれの深さが前記複数の第2トレンチのそれぞれの深さよりも深い、請求項1又は2に記載のキャパシタ。
【請求項4】
前記複数の第1トレンチのそれぞれの上部の形状及び前記複数の第2トレンチのそれぞれの上部の形状は一方向に長く形成された直線又は曲線の溝状、スポット状、又は十字状のうち少なくとも一つである、請求項1から3のいずれか一項に記載のキャパシタ。
【請求項5】
前記第1及び第2キャパシタ領域は、前記本体の第1方向に配列されるか、前記第1方向と直交する第2方向に配列される、請求項1から4のいずれか一項に記載のキャパシタ。
【請求項6】
前記第1キャパシタ領域の面積は、前記第2キャパシタ領域の面積よりも小さい、請求項1から5のいずれか一項に記載のキャパシタ。
【請求項7】
前記第1~第4電極のうち最下層に配置された電極は、前記基板にn型不純物を注入して形成されたドーピング層である、請求項1から6のいずれか一項に記載のキャパシタ。
【請求項8】
前記第1キャパシタ層は、前記第1キャパシタ層から外側に向かって低くなり、前記第1電極、前記第1誘電層、及び前記第2電極で構成される階段状の第1及び第2引き出し部を含み、
前記第2キャパシタ層は、前記第2キャパシタ層から外側に向かって低くなり、前記第3電極、前記第2誘電層、及び前記第4電極で構成される階段状の第3及び第4引き出し部を含む、請求項1から7のいずれか一項に記載のキャパシタ。
【請求項9】
前記第1~第4引き出し部の上部には絶縁層が配置され、
前記第1及び第3引き出し部は、前記絶縁層に前記第1及び第3電極が露出する第1開口を含み、
前記第2及び第4引き出し部は、前記絶縁層に前記第2及び第4電極が露出する第2開口を含み、
前記第1及び第2開口ならびに前記絶縁層の上部には、前記第1端子電極、前記第2端子電極、及び前記第3端子電極のいずれかと連結されている導電層が配置される、請求項8に記載のキャパシタ。
【請求項10】
一面に半導体チップが配置された基板と、
実装面の前記基板の他面に配置される請求項1から9のいずれか一項に記載のキャパシタと、を含む、キャパシタの実装基板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャパシタ及びこれを含む実装基板に関するものである。
【背景技術】
【0002】
最近、スマートフォンに搭載される次世代AP(Application Processor)又はPMIC(Power Management IC)の場合、軽薄短小化により、通常の積層キャパシタ(MLCC、Multilayer Ceramic Capacitor)と対比して、より薄い多層薄膜キャパシタの必要性が増加している傾向にある。特に、主な搭載デバイスが高周波帯域を使用するようになって生じるノイズを改善するデカップリングキャパシタが、軽薄短小化が台頭するにつれて、通常の積層キャパシタでは対応し難しくなって多層キャパシタに対する要求が引き続き増加すると見られている。これは、高周波において繰り返されるデバイスの駆動動作が原因で発生するパワーリップル(Power Ripple)を調節するためのデカップリング用途のLSC型の多層薄膜キャパシタへの開発につながることが十分予想される。
【0003】
従来の多層薄膜キャパシタに関する分野では、多層薄膜キャパシタの開発が増加する傾向により、内部電極層と連結電極との電気的接続の安定性を向上させるための薄膜コンデンサを開示するなど薄膜コンデンサの接続信頼性を改善させるために努力してきたが、従来の薄膜コンデンサが提供する機能に加え、さらなる機能を提供することができる程度には至っていないのが実情である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】韓国登録特許第10-1204579号公報
【文献】韓国公開特許第2014-0126081号公報
【文献】特開2013-053555号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとするいくつかの課題のうちの一つは、従来の薄膜コンデンサが発揮できる機能に加え、一つのチップで構成される多層薄膜キャパシタ内で容量柔軟性(Capacitance Flexibility)を実現することができる多層薄膜キャパシタを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するための方法として、本発明は、一例を通じて新たな構造のキャパシタを提案する。具体的には、本発明の一実施形態によるキャパシタは、第1キャパシタ領域及び第2キャパシタ領域を有する基板を含む本体と、上記本体の外側に配置される第1端子電極、第2端子電極、及び第3端子電極と、を含み、上記第1キャパシタ領域は、複数の第1トレンチと、上記第1キャパシタ領域の上記基板の一面及び上記第1トレンチに配置され、且つ少なくとも一つ以上の第1誘電層、及び上記第1誘電層を間に挟んで配置される第1及び第2電極を有する第1キャパシタ層と、を含み、上記第2キャパシタ領域は、複数の第2トレンチと、上記第2キャパシタ領域の上記基板の一面及び上記第2トレンチに配置され、且つ少なくとも一つ以上の第2誘電層、及び上記第2誘電層を間に挟んで配置される第3及び第4電極を有する第2キャパシタ層と、を含み、上記第2キャパシタ層の比表面積が上記第1キャパシタ層の比表面積よりも大きい。
【0007】
上述した課題を解決するための方法として、本発明は、他の例を通じて上述した新たな構造のキャパシタを含む実装基板を提案する。具体的には、本発明の他の実施形態によるキャパシタの実装基板は、一面に半導体チップが配置された基板と、実装面である上記基板の他面に配置されるキャパシタと、を含み、上記キャパシタは、第1キャパシタ領域及び第2キャパシタ領域を有する基板を含む本体と、上記本体の外側に配置される第1端子電極、第2端子電極、及び第3端子電極と、を含み、上記第1キャパシタ領域は、複数の第1トレンチと、上記第1キャパシタ領域の上記基板の一面及び上記第1トレンチに配置され、且つ少なくとも一つ以上の第1誘電層、及び上記第1誘電層を間に挟んで配置される第1及び第2電極を有する第1キャパシタ層と、を含み、上記第2キャパシタ領域は、複数の第2トレンチと、上記第2キャパシタ領域の上記基板の一面及び上記第2トレンチに配置され、且つ少なくとも一つ以上の第2誘電層、及び上記第2誘電層を間に挟んで配置される第3及び第4電極を有する第2キャパシタ層と、を含み、上記第2キャパシタ層の比表面積が上記第1キャパシタ層の比表面積よりも大きい。
【発明の効果】
【0008】
本発明による様々な効果のうちの一効果は、同一のチップサイズ内において電極層の層数と誘電層の層数が互いに同一の場合、キャパシタの容量を最大化するとともに、容量柔軟性を有する多層薄膜キャパシタを提供できることである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施形態によるキャパシタの斜視図を概略的に示すものである。
図2】本発明の一実施形態によるキャパシタの図1のI-I'による断面図を概略的に示すものである。
図3図1のI-I'による断面図であって、最下端部に位置する電極がドーピング層である本発明の一実施形態によるキャパシタの断面図を概略的に示すものである。
図4】階段状の引き出し部を含む第1及び第2キャパシタ層を有する本発明の一実施形態によるキャパシタの断面図を概略的に示すものである。
図5】引き出し部の断面図を拡大して示すものである。
図6】引き出し部の平面図を拡大して示すものである。
図7】本発明の第1及び第2トレンチの上面の様々な形状を概略的に示す平面図である。
図8】本発明の第1及び第2トレンチの上面の様々な形状を概略的に示す平面図である。
図9】本発明の第1及び第2トレンチの上面の様々な形状を概略的に示す平面図である。
図10】本発明の第1及び第2トレンチの上面の様々な形状を概略的に示す平面図である。
図11】本発明の他の実施形態によるキャパシタの断面図を概略的に示すものである。
図12】本発明の第1及び第2トレンチの上面の様々な形状を概略的に示す平面図である。
図13】本発明の第1及び第2トレンチの上面の様々な形状を概略的に示す平面図である。
図14】本発明の第1及び第2トレンチの上面の様々な形状を概略的に示す平面図である。
図15】本発明の第1及び第2トレンチの上面の様々な形状を概略的に示す平面図である。
図16】本発明の第1及び第2トレンチの上面の様々な形状を概略的に示す平面図である。
図17】本発明の第1及び第2トレンチの上面の様々な形状を概略的に示す平面図である。
図18】本発明の第1及び第2トレンチの上面の様々な形状を概略的に示す平面図である。
図19】本発明の第1及び第2トレンチの上面の様々な形状を概略的に示す平面図である。
図20】本発明の第1及び第2トレンチの上面の様々な形状を概略的に示す平面図である。
図21】本発明の第1及び第2トレンチの上面の様々な形状を概略的に示す平面図である。
図22】本発明の他の実施形態によるキャパシタの実装基板の断面図を概略的に示すものである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下では、添付の図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。しかし、本発明の実施形態は様々な他の形態に変形されることができ、本発明の範囲は以下で説明する実施形態に限定されない。また、本発明の実施形態は、当該技術分野で平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面における要素の形状及び大きさなどはより明確な説明のために拡大縮小表示(又は強調表示や簡略化表示)がされることがあり、図面上の同一の符号で示される要素は同一の要素である。
【0011】
図面に示すX方向、Y方向、及びZ方向は、それぞれ幅方向、長さ方向、及び厚さ方向と定義することができる。
【0012】
キャパシタ
図1は本発明の一実施形態によるキャパシタ100の斜視図を概略的に示すものであり、図2は本発明の一実施形態によるキャパシタ100の図1のI-I'による断面図を概略的に示すものである。
【0013】
図1及び図2を参照して、本発明のキャパシタの構造を説明する。
【0014】
キャパシタ100は、本体101と、本体101の外側に配置される第1端子電極191、第2端子電極192、及び第3端子電極193と、を含む。
【0015】
本体101の形状は、特に制限されないが、一般的に六面体形状であることができる。また、その寸法に特に制限はないが、例えば、0.6mm×0.3mmであるか、又は1.0mm×0.5mmのサイズであることができる。
【0016】
本体101は基板110を含む。基板110は、Si、SiO、Al、MgO、LaAlO、及びSrTiOからなる群より選択されるいずれか、又はこれらの組み合わせであることができる。
【0017】
基板110は、第1キャパシタ領域S及び第2キャパシタ領域Sで構成される。
【0018】
第1キャパシタ領域Sには複数の第1トレンチ105aが配置される。第1トレンチ105aとは、第1キャパシタ領域Sの基板110の一面から基板110の内側に向かって深さ方向(Z)に一定の深さで貫入して形成されたものを意味する。
【0019】
第1トレンチ105a、及び第1キャパシタ領域Sの上部には第1キャパシタ層120aが配置される。
【0020】
第1キャパシタ層120aは、第1誘電層111と、第1誘電層111を間に挟んで交互に配置される第1電極121及び第2電極122と、を含む。
【0021】
第1及び第2電極121、122は、導電性材料を用いて形成されることができる。第1及び第2電極121、122の材料は、第1誘電層111として何を使用するかによって決定されることができる。第1誘電層111が金属酸化物(metal oxide)などの常誘電体で形成される場合に、第1及び第2電極121、122の材料は、窒化金属(metal nitride)を含むことができる。例えば、第1及び第2電極121、122は、TiNであってもよいが、これに制限されるものではない。
【0022】
第1及び第2電極121、122は、ALD(Atomic Layer Deposition)又はAVD(Atomic Vapor Deposition)工程を用いて形成されることができるが、これに制限されるものではない。第1及び第2電極121、122は、200nm以下の厚さを有することができる。
【0023】
第1誘電層111は、金属酸化物などの常誘電体で形成されることができる。第1誘電層111は、Al、ZrO、HfOのような金属酸化物のいずれか、又はこれらの組み合わせを含むことができる。第1誘電層111は、Al、ZrO、HfOのような金属酸化物を単一の材料で形成することができる。これとは異なり、第1誘電層111は、絶縁特性を向上させるために、複合層で形成することもできる。第1誘電層111が複合層である場合、第1誘電層111は、ZrO-Al-ZrOの複合層であることができる。また、第1誘電層111は、約50nm以下の厚さを有することができる。
【0024】
第1誘電層111は、ALD又はAVD工程を用いて形成されることができるが、これに制限されるものではない。
【0025】
第1電極121及び第2電極122は第1誘電層111を間に挟んで互いに対向するように配置され、第1キャパシタ層120aは、第1電極121及び第2電極122にそれぞれ異なる極性の電圧が印加される際に、キャパシタとして動作することができる。
【0026】
すなわち、第1電極121及び第2電極122が第1誘電層111を間に挟んで互いに交互に配置されることにより、MIM(Metal-Insulator-Metal)の構造を有する第1キャパシタ層120aが形成される。
【0027】
第2キャパシタ領域Sには複数の第2トレンチ105bが配置される。第2トレンチ105bとは、第2キャパシタ領域Sの基板110の一面から基板110の内側に向かって深さ方向(Z)に一定の深さで貫入して形成されたものを意味する。
【0028】
第2トレンチ105b、及び第2キャパシタ領域Sの上部には第2キャパシタ層120bが配置される。
【0029】
第2キャパシタ層120bは、第2誘電層112と、第2誘電層112を間に挟んで交互に配置される第3電極123及び第4電極124と、を含む。
【0030】
第3及び第4電極123、124は、導電性材料を用いて形成されることができる。第3及び第4電極123、124の材料は、第2誘電層112として何を使用するかによって決定されることができる。第2誘電層112が金属酸化物などの常誘電体で形成される場合に、第3及び第4電極123、124の材料は、窒化金属を含むことができる。例えば、第3及び第4電極123、124は、TiNであってもよいが、これに制限されるものではない。
【0031】
第3及び第4電極123、124は、ALD又はAVD工程を用いて形成されることができるが、これに制限されるものではない。第3及び第4電極123、124は、200nm以下の厚さを有することができる。
【0032】
第2誘電層112は、金属酸化物などの常誘電体で形成されることができる。第2誘電層112は、Al、ZrO、HfOのような金属酸化物のいずれか、又はこれらの組み合わせを含むことができる。第2誘電層112は、Al、ZrO、HfOのような金属酸化物を単一の材料で形成することができる。これとは異なり、第2誘電層112は、絶縁特性を向上させるために、複合層で形成することもできる。第2誘電層112が複合層である場合、第2誘電層112は、ZrO-Al-ZrOの複合層で形成されることができる。第2誘電層112は、約50nm以下の厚さを有することができる。
【0033】
第2誘電層112は、ALD又はAVD工程を用いて形成されることができるが、これに制限されるものではない。
【0034】
第3電極123及び第4電極124は第2誘電層112を間に挟んで互いに対向するように配置され、第2キャパシタ層120bは、第3電極123及び第4電極124にそれぞれ異なる極性の電圧が印加される際に、キャパシタとして動作することができる。
【0035】
すなわち、第3電極123及び第4電極124が第2誘電層112を間に挟んで互いに交互に配置されることにより、MIMの構造を有する第2キャパシタ層120bが形成される。
【0036】
これとは異なり、図3に示すキャパシタ100'を参照すると、第1~第4電極121、122、123、124のうち最下層に配置された電極は、基板110にn型の不純物を注入して形成されたドーピング層121'、123'であることができる。
【0037】
第1キャパシタ層120a及び第2キャパシタ層120bの上部には、第1キャパシタ層120a及び第2キャパシタ層120bをカバーするように、第1絶縁層181が配置されることができる。第1絶縁層181は、シリコン酸化物(SiO)であってもよいが、これに制限されるものではない。
【0038】
第1絶縁層181には、第1連結電極層M1及び第2連結電極層M2を含ませることができる。第1連結電極層M1及び第2連結電極層M2は、導電性材料を用いて形成されることができ、例えば、TiNのような窒化金属を用いることができる。
【0039】
第1連結電極層M1及び第2連結電極層M2は、第1~第4電極121、122、123、124が、それぞれ第1端子電極191、第2端子電極192、及び第3端子電極193のいずれかと連結されるようにすることができる。
【0040】
第1電極121は、第1導電性ビア171を介して第1連結電極層M1と電気的に連結される。第1電極121と連結された第1連結電極層M1は、第2導電性ビア172を介して、第1端子電極191と電気的に連結された第2連結電極層M2と連結される。
【0041】
第2電極122は、第1導電性ビア171を介して第1連結電極層M1と電気的に連結される。第2電極122と連結された第1連結電極層M1は、第2導電性ビア172を介して、第3端子電極193と電気的に連結された第2連結電極層M2と連結される。
【0042】
第3電極123は、第1導電性ビア171を介して第1連結電極層M1と電気的に連結される。第3電極123と連結された第1連結電極層M1は、第2導電性ビア172を介して、第2端子電極192と電気的に連結された第2連結電極層M2と連結される。
【0043】
第4電極124は、第1導電性ビア171を介して第1連結電極層M1と電気的に連結される。第4電極124と連結された第1連結電極層M1は、第2導電性ビア172を介して、第3端子電極193と電気的に連結された第2連結電極層M2と連結される。
【0044】
すなわち、第1電極121は第1端子電極191と連結され、第2及び第4電極122、124は第3端子電極193と連結され、第3電極123は第2端子電極192と連結される。
【0045】
したがって、本発明の一実施形態によるキャパシタ100は、ユーザーが、第1端子電極191、第2端子電極192、及び第3端子電極193のうちいずれの電極を選択するかに応じて、本発明の一実施形態によるキャパシタ100の容量が異なり得る。
【0046】
第1端子電極191、第2端子電極192、及び第3端子電極193は、それぞれ第1絶縁層181上において第2連結電極層M2と接するように配置されることができる。第1端子電極191、第2端子電極192、及び第3端子電極193は、Ti/W、Ti/Cu、Ti/Alなどでシード層を形成し、シード層上にAu、Cu、Snなどでメッキ層を形成することで製作することができる。
【0047】
第1絶縁層181上にはエポキシ(Epoxy)のようなポリマーを用いて形成される第2絶縁層182が形成されることができる。第2絶縁層182は、第1端子電極191、第2端子電極192、及び第3端子電極193の間で互いを絶縁させる役割を果たすことができる。
【0048】
第1~第4電極121、122、123、124と、第1~第3端子電極191、192、193とを連結する方法は、上述した内容に限定されるものではなく、図4図6に示すように、階段状の引き出し部を用いることも可能である。
【0049】
以下、図4図6を参照して、階段状の引き出し部を用いて、第1~第4電極121、122、123、124と、第1~第3端子電極191、192、193とを連結する方法について説明する。
【0050】
第1キャパシタ層120aは、第1キャパシタ層120aから外側に向かって低くなり、第1電極121、第1誘電層111、及び第2電極122が積層されて形成される第1引き出し部C1及び第2引き出し部C2を含む。
【0051】
第2キャパシタ層120bは、第2キャパシタ層120bから外側に向かって低くなり、第3電極123、第2誘電層112、及び第4電極124が積層されて形成される第3引き出し部C3及び第4引き出し部C4を含む。
【0052】
第1~第4引き出し部C1、C2、C3、C4上には第1~第4引き出し部C1、C2、C3、C4をカバーするように配置される絶縁層181'が配置される。第1~第4引き出し部C1、C2、C3、C4上に配置される絶縁層181'は、ポリマー又はSiOであってもよいが、これに制限されるものではない。
【0053】
図5及び図6を参照すると、第1引き出し部C1をカバーするように配置された絶縁層181'には第1開口176が形成される。第1開口176は、第1電極121に対応する位置に一方向に長く形成されることができる。また、第2引き出し部C2をカバーするように配置された絶縁層181'には第2開口176が形成される。第2開口176は、第2電極122に対応する位置に一方向に長く形成されることができる。
【0054】
第1及び第2開口176が一方向に長く形成されることにより、導電層175と第1電極121との間の接触性を向上させることができる。
【0055】
第3引き出し部C3は、第1引き出し部C1と同様に、第3電極123に対応する位置に第1開口が形成され、第4引き出し部C4は、第2引き出し部C2と同様に、第4電極124に対応する位置に第2開口が形成される。
【0056】
絶縁層181'上には、第1及び第2開口を充填するように配置され、連結電極層M1'と連結される導電層175が配置される。
【0057】
図4に示すように、階段状の引き出し部を用いる場合には、単層の連結電極層M1'を介して第1~第4電極121、122、123、124と、第1~第3端子電極191、192、193とを連結することができる。すなわち、連結電極層の数を減らすことにより、キャパシタを薄膜化することができる。
【0058】
図7図10は、本発明の第1及び第2トレンチの上面の様々な形状を概略的に示す平面図である。
【0059】
図7図10を参照すると、第2キャパシタ領域Sの第2キャパシタ層120bの比表面積が、第1キャパシタ領域Sの第1キャパシタ層120aの比表面積よりも大きいことが分かる。ここで、比表面積とは、該当するキャパシタ領域の体積当たりのキャパシタ層の表面積のことである。
【0060】
このような第1及び第2キャパシタ層120a、120bの比表面積は、第1及び第2キャパシタ領域S、Sに配置される第1及び第2トレンチ105a、105bの数を調節することによって制御されることができる。例えば、第1キャパシタ領域Sに配置される第1トレンチ105aの数は、第2キャパシタ領域Sに配置される第2トレンチ105bの数よりも少なければよい。
【0061】
図2を参照すると、本発明の一実施形態によるキャパシタ100は、3つの端子電極191、192、193がすべて電子デバイスで連結される場合に、第1及び第2キャパシタ層120a、120bがともに容量を実現することにより、キャパシタ100の最大容量を実現することができる。これとは異なり、状況に応じて少ない容量だけが要求される場合には、第1端子電極191及び第3端子電極193だけを活性化するか、又は第2端子電極192及び第3端子電極193だけを活性化することも可能である。これにより、本発明の一実施形態によるキャパシタ100には、容量を異ならせるキャパシタをさらに用いることなく、容量柔軟性を実現することができるという長所がある。
【0062】
例えば、第1及び第2キャパシタ層120a、120bの比表面積が同一となるように第1及び第2トレンチ105a、105bを形成すると、第1~第3端子電極191、192、193のすべてを活性化する場合に最大容量を有するようになり、第1及び第3端子電極191、193だけを形成すると、最大容量の50%に相当する容量を有するようになる。すなわち、本発明の一実施形態によるキャパシタ100は、3つの端子電極のうち一部又は全部を選択的に活性化することにより、2種類以上の容量を実現することができる。
【0063】
また、第1及び第2キャパシタ層120a、120bの比表面積を異ならせる場合は、3つの端子電極のうち一部又は全部を選択的に活性化することにより、3種類の容量を実現することができる。
【0064】
例えば、第1キャパシタ領域Sの容量が70nF、第2キャパシタ領域Sの容量が130nFの場合において、第1~第3端子電極191、192、193をすべて活性化すると、最大容量である200nFを得ることができる。しかし、第1及び第3端子電極191、193だけを活性化する場合には70nFを得ることができ、第2及び第3端子電極192、193だけを活性化する場合には130nFを得ることができる。
【0065】
すなわち、本発明の一実施形態によるキャパシタ100は、第1及び第2トレンチ105a、105bを用いることにより、キャパシタの容量を従来に比べて大幅に向上させることができるとともに、ユーザーの選択によって容量を調節できる容量柔軟性を有することができる。
【0066】
図7を参照すると、本発明の一実施形態によるキャパシタ100は、第1方向(X)において第1キャパシタ領域S及び第2キャパシタ領域Sに配置される。この際、第1キャパシタ領域Sに配置される第1トレンチ105aの単位面積当たりの数は、第2キャパシタ領域Sに配置される第2トレンチ105bの単位面積当たりの数に比べて少ないことが確認できる。第1トレンチ105a及び第2トレンチ105bは、上面の形状が円形であるスポット(spot)状であることができるが、これに制限されるものではない。また、第1トレンチ105a及び第2トレンチ105bの上面の幅(又は直径)は、互いに同一であればよい。ここで、同一であるとは、製造誤差を考慮して実質的に同一であることを意味する。
【0067】
第1キャパシタ領域Sに配置される第1トレンチ105aの数が第2キャパシタ領域Sに配置される第2トレンチ105bの数よりも少ないため、第1キャパシタ領域Sに配置される第1キャパシタ層120aの比表面積が、第2キャパシタ領域Sに配置される第2キャパシタ層120bの比表面積よりも小さくなる。これにより、第1キャパシタ領域Sの第1キャパシタ層120aで実現される容量(capacitance)が、第2キャパシタ領域Sの第2キャパシタ層120bで実現される容量よりも小さくなる。
【0068】
まとめると、ユーザーが、本発明の一実施形態によるキャパシタ100の3つの端子電極のうち一部又は全部を選択的に活性化することにより、3種類の容量を実現することができる。
【0069】
図8は、図7の実施形態とは異なり、第1方向(X)と直交する第2方向(Y)に第1キャパシタ領域S及び第2キャパシタ領域Sに配置されることができる。
【0070】
また、図9及び図10を参照すると、第1及び第2トレンチ105a、105bは、一方向に長く形成された溝状であることができる。図9及び図10には、直線の溝状だけが示されているが、直線ではなく、曲線の溝状に形成されることもできる。
【0071】
図11は本発明の他の実施形態によるキャパシタの断面図を概略的に示すものである。
【0072】
キャパシタ200は、本体201と、本体201の外側に配置される第1端子電極291、第2端子電極292、及び第3端子電極293と、を含む。
【0073】
本体201の形状は、特に制限されないが、一般的に六面体形状であることができる。また、その寸法に特に制限はないが、例えば、0.6mm×0.3mmであるか、又は1.0mm×0.5mmのサイズであることができる。
【0074】
本体201は基板210を含む。基板210は、Si、SiO、Al、MgO、LaAlO、及びSrTiOからなる群より選択されるいずれか、又はこれらの組み合わせであることができる。
【0075】
基板210は、第1キャパシタ領域S及び第2キャパシタ領域Sで構成される。
【0076】
第1キャパシタ領域Sには複数の第1トレンチ205aが配置される。第1トレンチ205aとは、第1キャパシタ領域Sの基板210の一面から基板210の内側に向かって深さ方向(Z)に一定の深さで貫入して形成されたものを意味する。
【0077】
第1トレンチ205a、及び第1キャパシタ領域Sの上部には第1キャパシタ層220aが配置される。
【0078】
第1キャパシタ層220aは、第1誘電層211と、第1誘電層211を間に挟んで交互に配置される第1電極221及び第2電極222と、を含む。
【0079】
第1及び第2電極221、222は、導電性材料を用いて形成されることができる。第1及び第2電極221、222の材料は、第1誘電層211として何を使用するかによって決定されることができる。第1誘電層211が金属酸化物などの常誘電体で形成される場合に、第1及び第2電極221、222の材料は、窒化金属を含むことができる。例えば、第1及び第2電極221、222は、TiNであってもよいが、これに制限されるものではない。
【0080】
第1及び第2電極221、222は、ALD又はAVD工程を用いて形成されることができるが、これに制限されるものではない。第1及び第2電極221、222は、200nm以下の厚さを有することができる。
【0081】
第1誘電層211は、金属酸化物などの常誘電体で形成されることができる。第1誘電層211は、Al、ZrO、HfOのような金属酸化物のいずれか、又はこれらの組み合わせを含むことができる。第1誘電層211は、Al、ZrO、HfOのような金属酸化物を単一の材料で形成することができる。これとは異なり、第1誘電層211は、絶縁特性を向上させるために、複合層で形成することもできる。第1誘電層211が複合層である場合、第1誘電層211は、ZrO-Al-ZrOの複合層であることができる。また、第1誘電層211は、約50nm以下の厚さを有することができる。
【0082】
第1誘電層211は、ALD又はAVD工程を用いて形成されることができるが、これに制限されるものではない。
【0083】
第1電極221及び第2電極222は第1誘電層211を間に挟んで互いに対向するように配置され、第1キャパシタ層220aは、第1電極221及び第2電極222にそれぞれ異なる極性の電圧が印加される際に、キャパシタとして動作することができる。
【0084】
すなわち、第1電極221及び第2電極222が第1誘電層211を間に挟んで互いに交互に配置されることにより、MIM(Metal-Insulator-Metal)の構造を有する第1キャパシタ層220aが形成される。
【0085】
第2キャパシタ領域Sには複数の第2トレンチ205bが配置される。第2トレンチ205bとは、第2キャパシタ領域Sの基板210の一面から基板210の内側に向かって深さ方向(Z)に一定の深さで貫入して形成されたものを意味する。
【0086】
第2トレンチ205b、及び第2キャパシタ領域Sの上部には第2キャパシタ層220bが配置される。
【0087】
第2キャパシタ層220bは、第2誘電層212と、第2誘電層212を間に挟んで交互に配置される第3電極223及び第4電極224と、を含む。
【0088】
第3及び第4電極223、224は、導電性材料を用いて形成されることができる。第3及び第4電極223、224の材料は、第2誘電層212として何を使用するかによって決定されることができる。第2誘電層212が金属酸化物などの常誘電体で形成される場合に、第3及び第4電極223、224の材料は、窒化金属を含むことができる。例えば、第1及び第2電極221、222は、TiNであってもよいが、これに制限されるものではない。
【0089】
第3及び第4電極223、224は、ALD又はAVD工程を用いて形成されることができるが、これに制限されるものではない。第3及び第4電極223、224は、200nm以下の厚さを有することができる。
【0090】
第2誘電層212は、金属酸化物などの常誘電体で形成されることができる。第2誘電層212は、Al、ZrO、HfOのような金属酸化物のいずれか、又はこれらの組み合わせを含むことができる。第2誘電層212は、Al、ZrO、HfOのような金属酸化物を単一の材料で形成することができる。これとは異なり、第2誘電層212は、絶縁特性を向上させるために、複合層で形成することもできる。第2誘電層212が複合層である場合、第2誘電層212は、ZrO-Al-ZrOの複合層であることができる。第2誘電層212は、約50nm以下の厚さを有することができる。
【0091】
第2誘電層212は、ALD又はAVD工程を用いて形成されることができるが、これに制限されるものではない。
【0092】
第3電極223及び第4電極224は第2誘電層212を間に挟んで互いに対向するように配置され、第2キャパシタ層220bは、第3電極223及び第4電極224にそれぞれ異なる極性の電圧が印加される際に、キャパシタとして動作することができる。
【0093】
すなわち、第3電極223及び第4電極224が第2誘電層212を間に挟んで互いに交互に配置されることにより、MIMの構造を有する第2キャパシタ層220bが形成される。
【0094】
第1キャパシタ層220a及び第2キャパシタ層220bの上部には、第1キャパシタ層220a及び第2キャパシタ層220bをカバーするように、第1絶縁層281が配置されることができる。第1絶縁層281は、シリコン酸化物(SiO)であってもよいが、これに制限されるものではない。
【0095】
第1絶縁層281には、第1連結電極層M1及び第2連結電極層M2を含ませることができる。第1連結電極層M1及び第2連結電極層M2は、導電性材料を用いて形成されることができ、例えば、TiNのような窒化金属を用いることができる。
【0096】
第1連結電極層M1及び第2連結電極層M2は、第1~第4電極221、222、223、224が、それぞれ第1端子電極291、第2端子電極292、及び第3端子電極293のいずれかと連結されるようにすることができる。
【0097】
第1電極221は、第1導電性ビア271を介して第1連結電極層M1と電気的に連結される。第1電極221と連結された第1連結電極層M1は、第2導電性ビア272を介して、第1端子電極291と電気的に連結された第2連結電極層M2と連結される。
【0098】
第2電極222は、第1導電性ビア271を介して第1連結電極層M1と電気的に連結される。第2電極222と連結された第1連結電極層M1は、第2導電性ビア272を介して、第3端子電極293と電気的に連結された第2連結電極層M2と連結される。
【0099】
第3電極223は、第1導電性ビア271を介して第1連結電極層M1と電気的に連結される。第3電極223と連結された第1連結電極層M1は、第2導電性ビア272を介して、第2端子電極292と電気的に連結された第2連結電極層M2と連結される。
【0100】
第4電極224は、第1導電性ビア271を介して第1連結電極層M1と電気的に連結される。第4電極224と連結された第1連結電極層M1は、第2導電性ビア272を介して、第3端子電極293と電気的に連結された第2連結電極層M2と連結される。
【0101】
すなわち、第1電極221は第1端子電極291と連結され、第2及び第4電極222、224は第3端子電極293と連結され、第3電極223は第2端子電極292と連結される。
【0102】
したがって、本発明の他の実施形態によるキャパシタ200は、ユーザーが、第1端子電極291、第2端子電極292、及び第3端子電極293のうちいずれの電極を選択するかに応じて、本発明の他の実施形態によるキャパシタ200の容量が異なり得る。
【0103】
第1端子電極291、第2端子電極292、及び第3端子電極293は、それぞれ第1絶縁層281上において第2連結電極層M2と接するように配置されることができる。第1端子電極291、第2端子電極292、及び第3端子電極293は、Ti/W、Ti/Cu、Ti/Alなどでシード層を形成し、シード層上にAu、Cu、Snなどでメッキ層を形成することで製作することができる。
【0104】
第1絶縁層281上にはエポキシのようなポリマーを用いて形成される第2絶縁層282が形成されることができる。第2絶縁層282は、第1端子電極291、第2端子電極292、及び第3端子電極293の間で互いを絶縁させる役割を果たすことができる。
【0105】
図12図21は、本発明の第1及び第2トレンチの上面の様々な形状を概略的に示す平面図である。
【0106】
図12図21を参照すると、第2キャパシタ領域Sの第2キャパシタ層220bの比表面積が、第1キャパシタ領域Sの第1キャパシタ層220aの比表面積よりも大きいことが分かる。
【0107】
このような第1及び第2キャパシタ層120a、120bの比表面積は、第1及び第2トレンチ205a、205bの幅又は深さ、すなわち、サイズを調節することによって制御されることができる。これに加え、第1及び第2キャパシタ層120a、120bの比表面積は、第1及び第2トレンチ205a、205bの単位面積当たりの数を調節して制御されることができる。
【0108】
例えば、図11及び図12を参照すると、第1キャパシタ領域Sに配置される第1トレンチ205aの幅又は深さは、第2キャパシタ領域Sに配置される第2トレンチ205bの幅又は深さよりも小さければよい。但し、この場合にも、第2キャパシタ領域Sの第2キャパシタ層220bの比表面積が、第1キャパシタ領域Sの第1キャパシタ層220aの比表面積よりも大きくなるように、第1及び第2トレンチ205a、205bの単位面積当たりの数を調節することができる。
【0109】
一般に、トレンチは、基板の一面をエッチング(etching)して形成されるが、トレンチの深さを深く形成すると、トレンチの幅も比例して大きくなる。したがって、本発明の他の実施形態によるキャパシタ200は、第1及び第2トレンチ205a、205bの形成時に、第1及び第2トレンチ205a、205bを形成するためのマスクの露出領域の幅(又は直径)を調節して、一回の工程で第1及び第2トレンチ205a、205bを形成することができる。
【0110】
第1及び第2キャパシタ領域S、Sは、図12及び図13のように、第1方向(X)に配列されるか、又は図14及び図15のように、第2方向(Y)に配列されることができる。
【0111】
第1及び第2トレンチ205a、205bの上面の形状は、図12に示すような円形のスポット状、図13のような直線の溝、又は図17のような曲線の溝であることができる。これとは異なり、図16に示すように、第1及び第2トレンチ205a、205bの上面の形状は、十字状であることができる。
【0112】
一方、トレンチの深さが深くなるほど、また、単位面積当たりのトレンチの数が増加するほど、トレンチを構成する側壁が小さな力でも簡単に崩れるという問題がある。しかし、トレンチの形状を曲線の溝又は十字状にすることにより、トレンチの側壁の剛性を増加させることができる。
【0113】
第1及び第2トレンチ205a、205bの形状は、一つのチップにおいて互いに同一である必要はない。
【0114】
例えば、図18のように、第1方向(X)に第1及び第2キャパシタ領域S、Sを配列し、第1トレンチ205aは直線の溝状、第2トレンチ205bはスポット状とすることができる。
【0115】
また、図19のように、第2方向(Y)に第1及び第2キャパシタ領域S、Sを配列し、第1トレンチ205aはスポット状、第2トレンチ205bは直線の溝状とすることができる。
【0116】
また、第1及び第2キャパシタ領域S、Sが占める広さは、上述のように、同一であればよいが、これに制限されるものではない。
【0117】
例えば、図20のように、第1方向(X)に第1及び第2キャパシタ領域S、Sを配列し、第1キャパシタ領域Sが占める広さを第2キャパシタ領域Sが占める広さよりも狭く形成することも可能である。又は図21のように、第2方向(Y)に第1及び第2キャパシタ領域S、Sを配列し、第1キャパシタ領域Sが占める広さを第2キャパシタ領域Sが占める広さよりも狭く形成することも可能である。
【0118】
キャパシタの実装基板
図22は本発明の他の実施形態によるキャパシタの実装基板の断面図を概略的に示すものである。
【0119】
図22を参照すると、本発明の他の実施形態によるキャパシタの実装基板1000は、基板210と、基板210の一面に配置される半導体チップ220と、基板210の他面に配置されるキャパシタ100と、を含む。
【0120】
この際、キャパシタ100は、本明細書で説明した一実施形態によるキャパシタ100、図3に示すキャパシタ100'、又は他の一実施形態によるキャパシタ200が用いられることができる。本発明の一実施形態によるキャパシタ100をいわゆる薄膜キャパシタとしているが、薄膜キャパシタは、従来の積層セラミックキャパシタとは異なって低ESLを有するという長所があるため、最近はAP用のデカップリングキャパシタ(Decoupling Capacitor)への適用が検討されている。特に、キャパシタがデカールプリングキャパシタとして用いられる場合、APに隣接して配置する必要があるため、本発明の他の実施形態によるキャパシタの実装基板1000は、APとして用いられる半導体チップ220を基板210の一面に配置し、半導体チップ220と対向する位置の基板210の他面にキャパシタ100を配置することができる。
【0121】
このように、半導体チップ220と対向する位置に配置されるキャパシタ100をLSC(Land-side Capacitor)と言う。このようなLSC型のキャパシタ100は、半導体チップ220と対向する位置の基板210の他面に配置されるため、基板210をメイン基板310に実装するためには、半田ボール(Solder Ball)230よりも厚さが薄くなければならず、できるだけ小型に設計してキャパシタ100が実装される面積を減少させる必要がある。
【0122】
本発明の他の実施形態によるキャパシタの実装基板1000は、上述した本発明の様々な実施形態のキャパシタを用いるため、小面積でも高いキャパシタ容量を有するとともに、容量柔軟性を有することができる。
【0123】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の範囲はこれに限定されず、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想から外れない範囲内で多様な修正及び変形が可能であるということは、当技術分野の通常の知識を有する者には明らかである。
【符号の説明】
【0124】
100 キャパシタ
101 本体
105a、105b トレンチ
111、112 誘電層
120a、120b キャパシタ層
121、122、123、124 電極
181、182 絶縁層
191、192、193 端子電極
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22