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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-07
(45)【発行日】2022-11-15
(54)【発明の名称】表示装置及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   G02B 5/20 20060101AFI20221108BHJP
   G02F 1/1335 20060101ALI20221108BHJP
【FI】
G02B5/20
G02B5/20 101
G02F1/1335 500
G02F1/1335 510
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2018016893
(22)【出願日】2018-02-02
(65)【公開番号】P2019028434
(43)【公開日】2019-02-21
【審査請求日】2021-01-20
(31)【優先権主張番号】10-2017-0095072
(32)【優先日】2017-07-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】512187343
【氏名又は名称】三星ディスプレイ株式會社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Display Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】1, Samsung-ro, Giheung-gu, Yongin-si, Gyeonggi-do, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100121382
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 託嗣
(72)【発明者】
【氏名】金 敏 旭
(72)【発明者】
【氏名】郭 恩 愛
(72)【発明者】
【氏名】金 聖 萬
(72)【発明者】
【氏名】宋 俊 昊
【審査官】渡邊 吉喜
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-148638(JP,A)
【文献】国際公開第2012/161013(WO,A1)
【文献】国際公開第2015/190294(WO,A1)
【文献】特開2013-104888(JP,A)
【文献】特開2015-138123(JP,A)
【文献】国際公開第2017/033771(WO,A1)
【文献】特開2001-053569(JP,A)
【文献】特開2007-095607(JP,A)
【文献】特開2016-110942(JP,A)
【文献】特開2016-219192(JP,A)
【文献】特開2007-095608(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 5/20
G02F 1/1335
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板上に配置され、複数の開口を画する透光性隔壁と、
前記透光性隔壁の上面及び側面上に配置され、ネガティブ感光性有機物を含む遮光部材と、
前記開口内に配置され、量子ドット物質または蛍光体物質を含む第1色変換パターンと、
前記開口内に配置され、特定の波長帯域の光を選択的に透過させる波長帯域フィルターとを含み、
前記第1色変換パターンは前記波長帯域フィルターと前記遮光部材との間に介在しないのであり、
前記透光性隔壁の上面上では、前記遮光部材上に追加の樹脂層が備えられ、この追加の樹脂層により凹凸パターンが形成されており、
前記透光性隔壁の前記上面上に配置された遮光部材の表面の疎水性は、前記透光性隔壁の前記側面上に配置された遮光部材の表面の疎水性よりも大きいことを特徴とする、表示装置。
【請求項2】
前記透光性隔壁は、第1方向に延長された複数の第1隔壁部、及び前記第1方向と交差する第2方向に延長された複数の第2隔壁部を含み、前記第1隔壁部と前記第2隔壁部により前記開口が画され、
前記遮光部材は、平面視で格子状であることを特徴とする、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記透光性隔壁の前記上面上に配置された遮光部材の厚さは、前記透光性隔壁の前記側面上に配置された遮光部材の厚さよりも大きいことを特徴とする、請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記遮光部材は、前記透光性隔壁上に直接配置され、
前記遮光部材は、前記透光性隔壁と接する第1面、及び前記第1面とは反対側の面である第2面を有し、
前記第2面の粗さは、前記第1面の粗さよりも大きいことを特徴とする、請求項1に記載の表示装置。
【請求項5】
前記透光性隔壁は、内部に分散した粒子状物質を含むことを特徴とする、請求項1に記載の表示装置。
【請求項6】
前記表示装置には、
第1色を表示する第1画素、第1色よりも短いピーク波長を有する第2色を表示する第2画素、及び前記第2色よりも短いピーク波長を有する第3色を表示する第3画素が、互いに区分された領域として定められており、
前記表示装置は、
前記第1色変換パターン上に配置された液晶層と、
前記液晶層上に配置され、前記第3色の光を提供する光源とをさらに含み、
前記波長帯域フィルターは、前記第1色変換パターンと前記液晶層との間に配置され、前記第3色のピーク波長を含む波長帯域の光を選択的に透過させ、前記第3色のピーク波長よりも長いピーク波長を含む波長帯域の光を選択的に遮断し、
前記第1色変換パターンは、前記第1画素内に配置され、前記第1色変換パターンに入射される光の色を前記第1色に変換させて出射し、
前記波長帯域フィルターは、前記遮光部材と接することを特徴とする、請求項1に記載の表示装置。
【請求項7】
前記表示装置は、
第1色を表示する第1画素、第1色よりも短いピーク波長を有する第2色を表示する第2画素、及び前記第2色よりも短いピーク波長を有する第3色を表示する第3画素が定義され、
前記表示装置は、
前記第1色変換パターン上に配置された液晶層と、
前記液晶層上に配置され、前記第3色の光を提供する光源と
をさらに含み、
前記波長帯域フィルターは、前記遮光部材と前記第1色変換パターンとの間に配置され、前記第3色のピーク波長よりも長いピーク波長を含む波長帯域の光を選択的に透過させ、前記第3色のピーク波長を含む波長帯域の光を選択的に遮断し、
前記波長帯域フィルターの少なくとも一部は、前記透光性隔壁の前記上面上に配置されることを特徴とする、請求項1に記載の表示装置。
【請求項8】
基板と、
前記基板上に配置され、複数の開口を画する透光性隔壁と、
前記透光性隔壁の上面及び側面上に配置され、ネガティブ感光性有機物を含む遮光部材と、
前記開口内に配置され、量子ドット物質または蛍光体物質を含む第1色変換パターンと、
前記開口内に配置され、特定の波長帯域の光を選択的に透過させる波長帯域フィルターとを含み、
前記第1色変換パターンは前記波長帯域フィルターと前記遮光部材との間に介在しないのであり、
前記波長帯域フィルターは、前記基板と前記透光性隔壁との間に配置され、
前記波長帯域フィルターと前記透光性隔壁との間に配置され、前記遮光部材とは異なる材料を含む不透光性物質層をさらに含むことを特徴とする表示装置。
【請求項9】
基板と、
前記基板上に配置され、複数の開口を画する透光性隔壁と、
前記透光性隔壁の上面及び側面上に配置され、ネガティブ感光性有機物を含む遮光部材と、
前記開口内に配置され、量子ドット物質または蛍光体物質を含む第1色変換パターンと、
前記開口内に配置され、特定の波長帯域の光を選択的に透過させる波長帯域フィルターとを含み、
前記第1色変換パターンは前記波長帯域フィルターと前記遮光部材との間に介在しないのであり、
前記波長帯域フィルターは、前記基板と前記第1色変換パターンとの間に配置され、
前記基板と前記遮光部材との間に配置され、前記遮光部材とは異なる材料からなる不透光性物質層をさらに含むことを特徴とする表示装置。
【請求項10】
基板と、
前記基板上に配置され、複数の開口を画する透光性隔壁と、
前記透光性隔壁の上面及び側面上に配置され、ネガティブ感光性有機物を含む遮光部材と、
前記開口内に配置され、量子ドット物質または蛍光体物質を含む第1色変換パターンと、
前記開口内に配置され、特定の波長帯域の光を選択的に透過させる波長帯域フィルターとを含み、
前記第1色変換パターンは前記波長帯域フィルターと前記遮光部材との間に介在しないのであり、
前記基板と前記第1色変換パターンとの間に配置され、特定の波長帯域の光を選択的に透過させる波長帯域フィルター、及び
前記基板と前記透光性隔壁との間に配置され、前記遮光部材とは異なる材料からなる不透光性物質層をさらに含むことを特徴とする表示装置。
【請求項11】
基板と、
前記基板上に配置され、複数の開口を画する透光性隔壁と、
前記透光性隔壁の上面及び側面上に配置され、ネガティブ感光性有機物を含む遮光部材と、
前記開口内に配置され、量子ドット物質または蛍光体物質を含む第1色変換パターンと、
前記開口内に配置され、特定の波長帯域の光を選択的に透過させる波長帯域フィルターとを含み、
前記第1色変換パターンは前記波長帯域フィルターと前記遮光部材との間に介在しないのであり、
前記遮光部材上に配置され、前記遮光部材の各部分をその上面及び両側面の側から取り囲むように配置された第1透光層と、
前記第1透光層上に直接配置され、前記第1透光層を前記の上面及び両側面の側から取り囲むように配置された第2透光層とをさらに含み、
前記第2透光層の屈折率は、前記第1透光層の屈折率よりも大きいことを特徴とする表示装置。
【請求項12】
基板と、
前記基板上に配置され、複数の開口を画する透光性隔壁と、
前記透光性隔壁の上面及び側面上に配置され、ネガティブ感光性有機物を含む遮光部材と、
前記開口内に配置され、量子ドット物質または蛍光体物質を含む第1色変換パターンと、
前記開口内に配置され、特定の波長帯域の光を選択的に透過させる波長帯域フィルターとを含み、
前記第1色変換パターンは前記波長帯域フィルターと前記遮光部材との間に介在しないのであり、
前記透光性隔壁の前記上面及び前記側面の上に配置され、前記透光性隔壁の上面及び両側面の側から取り囲むように配置された第1透光層と、
前記第1透光層と前記遮光部材との間に配置され、前記第1透光層を前記の上面及び両側面の側から取り囲むように配置された第2透光層とをさらに含み、
前記第2透光層の屈折率は、前記第1透光層の屈折率よりも大きいことを特徴とする表示装置。
【請求項13】
基板の一面上に、透光性を有する隔壁パターン及び不透光性物質パターンを形成する段階と、
前記隔壁パターン及び前記不透光性物質パターンの上に遮光部材形成用組成物を塗布する段階と、
前記基板の他面側から光を照射し、前記不透光性物質パターンを遮光マスクとして用いて、前記隔壁パターンの上面及び側面の上に配置された遮光部材を形成する段階とを含む、表示装置の製造方法。
【請求項14】
前記隔壁パターン及び不透光性物質パターンを形成する段階は、
前記基板の前記一面における少なくとも一部を露出させるように、前記基板の前記一面上に前記不透光性物質パターンを形成する段階と、
前記基板の前記一面上における露出させた領域に対応して前記隔壁パターンを形成する段階とを含むことを特徴とする、請求項13に記載の表示装置の製造方法。
【請求項15】
前記隔壁パターン及び前記不透光性物質パターンを形成する段階の前に、
前記基板の前記一面上に波長帯域フィルターのパターンを形成する段階をさらに含み、
前記不透光性物質パターンを形成する段階では、前記波長帯域フィルターパターン上に前記波長帯域フィルターパターンと重なり合うように前記不透光性物質パターンを形成し、
少なくとも前記隔壁パターンの開口部にて前記不透光性物質パターンを除去するまで、前記不透光性物質パターンの幅は、前記波長帯域フィルターパターンの幅よりも小さいことを特徴とする、請求項13に記載の表示装置の製造方法。
【請求項16】
前記隔壁パターン及び不透光性物質パターンを形成する段階は、
前記基板の前記一面における少なくとも一部を露出させるように、前記基板の前記一面上に前記隔壁パターンを形成する段階と、
前記基板の前記一面上における露出させた領域に対応して前記不透光性物質パターンを形成する段階とを含むことを特徴とする、請求項13に記載の表示装置の製造方法。
【請求項17】
前記遮光部材を形成する段階の後に、
前記不透光性物質パターンを除去して前記基板の前記一面を少なくとも部分的に露出させる段階と、
前記基板の露出した前記一面上に、波長シフト物質を含むインク組成物を吐出する段階と、
前記インク組成物を硬化させる段階とをさらに含み、
前記遮光部材を形成する段階は、
前記遮光部材形成用組成物をプリベークする段階と、
前記不透光性物質パターンを遮光マスクとして用いて、プリベーク後の前記遮光部材形成用組成物を部分的に光硬化させる段階であって、
前記基板の他面側から光を照射すること、前記光が前記基板を透過すること、前記光が前記隔壁パターンに入射されること、前記光が前記隔壁パターンの前記上面を透過すること、及び、前記光が前記隔壁パターンの前記側面を透過することを含むものである、部分的に光硬化させる段階と、
前記遮光部材形成用組成物の層の上に現像液を塗布して、前記遮光部材形成用組成物のうち、未硬化の部分を除去することで、前記隔壁パターンの前記上面及び前記側面上に配置された遮光部材が残るようにする現像の段階と、
前記遮光部材をハードベークする段階とを、この順で含むことを特徴とする、請求項13に記載の表示装置の製造方法。
【請求項18】
基板と、
前記基板上に配置され、複数の開口を画する透光性隔壁と、
前記透光性隔壁の上面及び側面上に配置され、ネガティブ感光性有機物を含む遮光部材と、
前記開口内に配置され、量子ドット物質または蛍光体物質を含む第1色変換パターンと、
前記基板と前記第1色変換パターンとの間に配置され、特定の波長帯域の光を選択的に透過させる波長帯域フィルターと、を含み、
前記透光性隔壁の側面の下側端部にアンダーカットが形成され、このアンダーカット中にまで、前記波長帯域フィルターの端部が延びている、表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
表示装置は、マルチメディアの発達に伴ってその重要性が益々高まっている。これに応えて、液晶表示装置(Liquid Crystal Display、LCD)、有機発光表示装置(Organic Light Emitting diode Display、OLED)などの様々な表示装置が開発されている。
【0003】
その中でも、液晶表示装置は、画素電極や共通電極などの電場生成電極と液晶層とを含む表示パネル、及び前記表示パネルに光を提供する光源部を含む。液晶表示装置は、電場生成電極に電圧を印加して液晶を再配列し、これにより、画素ごとに液晶層を透過する光の量を制御することにより映像表示を実現することができる。
【0004】
各画素が一つの基本色を固有に表現するようにするための一つの方法として、光源から視聴者に至る光経路上に、画素ごとに色変換パターンを配置する方法を例示することができる。例えば、カラーフィルター(color filter)は、入射光の特定の波長帯域を吸収し、他の特定の波長帯域のみを選択的に透過させることにより基本色を実現することができる。一方、表示装置の色純度をさらに改善するための方法の開発が要求される実情である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2012-198479号公報(JP2012-198479A)
【文献】特許第4211804号公報(JP4211804B)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
量子ドットまたは蛍光体物質などの波長シフト物質は、入射される光のピーク波長をシフト(shift)させて、入射光とは異なる色を有する光を出射させることができる。すなわち、波長シフト物質を用いて色変換パターンを実現することができる。しかし、波長シフト物質が放出する光が隣接の他の画素へ進行する場合、意図しない画素から光が漏れる不良、すなわち光漏れ不良が発生するおそれがある。
【0007】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、隣接する画素間の光の進行を遮断することにより表示品質が向上した表示装置を提供することである。
【0008】
本発明が解決しようとする他の課題は、表示品質が向上した表示装置の製造方法を提供することである。
【0009】
本発明の課題は上述した技術的課題に制限されず、上述していない別の技術的課題は以降の記載から当業者に明確に理解できるだろう。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するための本発明の一実施形態に係る表示装置は、基板と、前記基板上に配置され、複数の開口を画する透光性隔壁と、前記透光性隔壁の上面及び側面上に配置され、ネガティブ感光性有機物を含む遮光部材と、前記開口内に配置され、量子ドット物質または蛍光体物質を含む第1色変換パターンとを含んでなる。
【0011】
前記透光性隔壁は、第1方向に延長された複数の第1隔壁部、及び前記第1方向と交差する第2方向に延長された複数の第2隔壁部を含み、前記第1隔壁部と前記第2隔壁部により前記開口が画され、前記遮光部材は、平面視で格子状であることが好ましい。
【0012】
前記透光性隔壁の前記上面上に配置された遮光部材の表面の疎水性は、前記透光性隔壁の前記側面上に配置された遮光部材の表面の疎水性よりも大きいことが好ましい。
【0013】
また、前記透光性隔壁の前記上面上に配置された遮光部材の厚さは、前記透光性隔壁の前記側面上に配置された遮光部材の厚さよりも大きいことが好ましい。
【0014】
また、前記透光性隔壁の前記上面上に配置された遮光部材の厚さは1.3μm以上であり、前記遮光部材の光学密度は2.0/1.3μm以上(1.3μmの厚さあたり2.0以上)であることが好ましい。
【0015】
前記遮光部材は、前記透光性隔壁上に直接配置され、前記遮光部材は、透光性隔壁と接する第1面、及び前記第1面の反対側の面である第2面を有するが、前記第2面の粗さは、前記第1面の粗さよりも大きいことが好ましい。
【0016】
また、前記遮光部材は、前記第1面と前記第2面とを連結する第3面をさらに有し、前記第2面の粗さは、前記第3面の粗さよりも大きいことが好ましい。
【0017】
前記透光性隔壁の透光度は90%以上であることが好ましい。
【0018】
また、前記透光性隔壁は、内部に分散した粒子状物質を含むことができる。
【0019】
前記透光性隔壁の前記側面は、傾斜を持つが、前記透光性隔壁の高さは7.0μm以上であり、前記基板の表面に対して前記透光性隔壁の前記側面がなす平均傾斜角は30°以上85°以下であることが好ましい。
【0020】
前記表示装置には、第1色を表示する第1画素、第1色よりも短いピーク波長を有する第2色を表示する第2画素、及び前記第2色よりも短いピーク波長を有する第3画素が、互いに区分された領域として定められており、前記表示装置は、前記第1色変換パターン上に配置された液晶層、前記第1色変換パターンと前記液晶層との間に配置され、前記第3色のピーク波長を含む波長帯域の光を選択的に透過させ、前記第3色のピーク波長よりも長いピーク波長を含む波長帯域の光を選択的に遮断する波長帯域フィルター、及び前記液晶層上に配置され、前記第3色の光を提供する光源をさらに含み、前記第1色変換パターンは、前記第1画素内に配置され、前記第1色変換パターンに入射される光の色を前記第1色に変換させて出射し、前記波長帯域フィルターは、前記遮光部材と接することができる。
【0021】
また、前記波長帯域フィルターは、前記第1色変換パターン及び前記遮光部材と接し、一定の厚さを持つことができる。
【0022】
前記第2画素内に配置された第2色変換パターン、及び前記第3画素内に配置された透光パターンをさらに含むが、前記第2色変換パターンは、前記第2色変換パターンに入射される光の色を前記第2色に変換させて出射し、前記第1色変換パターンと前記第2色変換パターンとの間には前記遮光部材が位置し、前記第1色変換パターンと前記透光パターンとの間には前記遮光部材が位置することができる。
【0023】
前記表示装置は、第1色を表示する第1画素、第1色よりも短いピーク波長を有する第2色を表示する第2画素、及び前記第2色よりも短いピーク波長を有する第3画素が定義され、前記表示装置は、前記第1色変換パターン上に配置された液晶層、及び前記液晶層上に配置され、前記第3色の光を提供する光源、及び前記遮光部材と前記第1色変換パターンとの間に配置され、前記第3色のピーク波長よりも長いピーク波長を含む波長帯域の光を選択的に透過させ、前記第3色のピーク波長を含む波長帯域の光を選択的に遮断する波長帯域フィルターをさらに含み、前記波長帯域フィルターの少なくとも一部は、前記透光性隔壁の前記上面上に配置できる。
【0024】
また、前記遮光部材と前記第1色変換パターンとの間に配置され、特定の波長帯域の光を選択的に透過させる波長帯域フィルターをさらに含み、前記波長帯域フィルターは、前記透光性隔壁の前記上面と重畳せず、前記第1色変換パターンは、前記遮光部材と接することができる。
【0025】
前記表示装置は、前記基板と前記透光性隔壁との間に配置され、特定の波長帯域の光を選択的に透過させる波長帯域フィルターをさらに含むことができる。
【0026】
また、前記波長帯域フィルターと前記透光性隔壁との間に配置され、前記遮光部材とは異なる材料を含む不透光性物質層をさらに含むことができる。
【0027】
前記基板と前記第1色変換パターンとの間に配置され、特定の波長帯域の光を選択的に透過させる波長帯域フィルター、及び前記基板と前記遮光部材との間に配置され、前記遮光部材とは異なる材料からなる不透光性物質層をさらに含むことができる。
【0028】
また、前記基板と前記第1色変換パターンとの間に配置され、特定の波長帯域の光を選択的に透過させる波長帯域フィルター、及び前記基板と前記透光性隔壁との間に配置され、前記遮光部材とは異なる材料からなる不透光性物質層をさらに含むことができる。
【0029】
前記表示装置は、前記遮光部材上に配置され、前記遮光部材を取り囲むように配置された第1透光層、及び前記第1透光層上に直接配置され、前記第1透光層を取り囲むように配置された第2透光層をさらに含み、前記第2透光層の屈折率は、前記第1透光層の屈折率よりも大きいことが好ましい。
【0030】
前記表示装置は、前記透光性隔壁の前記上面及び前記側面上に配置され、前記透光性隔壁を取り囲むように配置された第1透光層、及び前記第1透光層と前記遮光部材との間に配置され、前記第1透光層を取り囲むように配置された第2透光層をさらに含み、前記第2透光層の屈折率は、前記第1透光層の屈折率よりも大きいことが好ましい。
【0031】
上記の他の課題を解決するための本発明の一実施形態に係る表示装置の製造方法は、基板の一面上に、透光性を有する隔壁パターン及び不透光性物質パターンを形成する段階と、前記隔壁パターン及び前記不透光性物質パターン上に遮光部材形成用組成物を塗布する段階と、前記基板の他面側から光を照射し、前記不透光性物質パターンを遮光マスクとして用いて前記隔壁パターンの上面及び側面上に配置された遮光部材を形成する段階とを含む。
【0032】
前記隔壁パターン及び不透光性物質パターンを形成する段階は、前記基板の前記一面の少なくとも一部を露出させるように前記基板の前記一面上に前記不透光性物質パターンを形成する段階、及び前記露出した前記基板の前記一面上に前記隔壁パターンを形成する段階を含むことができる。
【0033】
また、前記不透光性物質パターンを形成する段階は、前記基板の前記一面上に不透光性物質層を形成する段階と、前記不透光性物質層上にポジティブ感光層を形成する段階と、フォトマスク(遮光部と、開口部または透光部とのパターンを有する平坦な板材または網材)を遮光マスクとして用いてポジティブ感光パターン層を形成する段階と、前記ポジティブ感光パターン層をエッチングマスクとして用いて前記不透光性物質層の一部をエッチングして前記不透光性物質パターンを形成する段階とを含み、前記隔壁パターンを形成する段階は、前記不透光性物質パターン上にネガティブ感光層を形成する段階と、前記マスクを遮光マスクとして用いて前記隔壁パターンを形成する段階とを含むことができる。
【0034】
前記隔壁パターンを形成する段階で、前記隔壁パターンの少なくとも一部は、前記不透光性物質パターンと重畳することができる。
【0035】
また、前記隔壁パターンを形成する段階で、前記隔壁パターンは、前記不透光性物質パターンと離隔し、前記基板の前記一面の少なくとも一部は、前記隔壁パターン及び前記不透光性物質パターンによってカバーされずに露出できる。
【0036】
また、前記遮光部材形成用組成物を塗布する段階で、前記組成物は前記隔壁パターンと前記不透光性物質パターンとの間の離隔空間を充填し、前記遮光部材は基板と接するように形成できる。
【0037】
前記遮光部材形成用組成物を塗布する段階は、前記組成物を前記隔壁パターンの高さよりも高い厚さに塗布する段階であることが好ましい。
【0038】
前記遮光部材形成用組成物を塗布する段階の後に、前記塗布された組成物の表面を全体的にフッ素処理する段階をさらに含むことができる。
【0039】
また、前記光を照射する段階の後に、硬化していない遮光部材形成用組成物の表面及び前記隔壁パターンの前記上面上に形成された遮光部材の表面に凹凸パターン層を形成する段階をさらに含むことができる。
【0040】
前記隔壁パターン及び前記不透光性物質パターンを形成する段階の前に、前記基板の前記一面上に波長帯域フィルターパターンを形成する段階をさらに含み、前記不透光性物質パターンを形成する段階は、前記波長帯域フィルターパターン上に前記波長帯域フィルターパターンと重畳するように前記不透光性物質パターンを形成する段階であり、前記不透光性物質パターンを形成する段階で、前記不透光性物質パターンの幅は前記波長帯域フィルターパターンの幅よりも小さいことが好ましい。
【0041】
前記隔壁パターン及び不透光性物質パターンを形成する段階は、前記基板の前記一面の少なくとも一部を露出するように前記基板の前記一面上に前記隔壁パターンを形成する段階、及び前記露出した前記基板の前記一面上に前記不透光性物質パターンを形成する段階を含むことができる。
【0042】
前記不透光性物質パターンを形成する段階で、前記不透光性物質パターンの少なくとも一部は、前記隔壁パターンと重畳することができる。
【0043】
また、前記遮光部材を形成する段階の後に、前記不透光性物質パターンを除去して前記基板の前記一面を少なくとも部分的に露出させる段階と、前記基板の露出した前記一面上に、波長シフト物質を含むインク組成物を吐出する段階と、前記インク組成物を硬化させる段階とをさらに含むことができる。
【0044】
また、前記遮光部材を形成する段階は、前記遮光部材形成用組成物をプリベーク(典型的には、露光の前に溶媒を除去するための熱処理)する段階と、前記不透光性物質パターンを遮光マスクとして用いて、前記プリベークされた遮光部材形成用組成物を部分的に光硬化させる段階であって、前記基板の他面側から光を照射する段階と、前記光が前記基板を透過する段階と、前記光が前記隔壁パターンに入射される段階と、前記光が前記隔壁パターンの前記上面を透過する段階と、前記光が前記隔壁パターンの前記側面を透過する段階とを含む、組成物を部分的に光硬化させる段階と、前記部分的に光硬化した遮光部材形成用組成物に現像液を塗布して前記隔壁パターンの前記上面及び前記側面上に配置された遮光部材を現像する段階と、前記遮光部材をハードベーク(典型的には、露光後に樹脂の硬化を完結させるための熱処理)する段階とを含むことができる。
【0045】
その他の実施例の具体的な内容は、詳細な説明及び図面に含まれていている。
【発明の効果】
【0046】
本発明の一実施形態による表示装置は、隣接する画素同士の間に位置して画素間の光の進行を遮断することができる遮光部材を含むことにより、意図しない画素から光が漏れる不良を抑制することができ、これにより表示品質が向上した表示装置を提供することができる。
【0047】
本発明の一実施形態に係る表示装置の製造方法によれば、表示品質が向上した表示装置を製造することができる。
【0048】
本発明の実施形態による効果は以上で例示された内容によって限定されず、更に様々な効果が本明細書内に含まれている。
【図面の簡単な説明】
【0049】
図1】本発明の一実施形態に係る表示装置の分解斜視図である。
図2図1の表示装置の任意の画素のレイアウトである。
図3図2のIII-III’線に沿って切開した第1表示板の断面図である。
図4図2のIV-IV’線に沿って切開した垂直断面図である。
図5図4のA領域を拡大した図である。
図6図2のVI-VI’線に沿って切開した垂直断面図である。
図7図4及び図6の隔壁を概略的に示す斜視図である。
図8図4の第2表示板を透過する光の経路を説明するための図である。
図9a】本発明の他の実施形態に係る表示装置を示す、図4と同様の垂直断面図である。
図9b図9aの要部拡大図である。
図10a】本発明の別の実施形態に係る表示装置を示す、図4と同様の垂直断面図である。
図10b図10aの要部拡大図である。
図11】本発明の別の実施形態(i)に係る表示装置を示す、図4と同様の垂直断面図である。
図12a】本発明の別の実施形態に係る表示装置を示す、図4と同様の垂直断面図である。
図12b図12aの要部拡大図である。
図13a】本発明の別の実施形態(ii)に係る表示装置を示す、図4と同様の垂直断面図である。
図13b図13aの要部拡大図である。
図14a】本発明の別の実施形態(iii)に係る表示装置を示す、図4と同様の垂直断面図である。
図14b図14aの要部拡大図である。
図15a】本発明の別の実施形態(iv)に係る表示装置を示す、図4と同様の垂直断面図である。
図15b図15aの要部拡大図である。
図16a】本発明の別の実施形態(v)に係る表示装置を示す、図4と同様の垂直断面図である。
図16b図16aの要部拡大図である。
図17a】本発明の別の実施形態に係る表示装置を示す、図4と同様の垂直断面図である。
図17b図17aの要部拡大図である。
図18a】本発明の別の実施形態に係る表示装置を示す、図4と同様の垂直断面図である。
図18b図18aの要部拡大図である。
図19a】本発明の別の実施形態に係る表示装置を示す、図4と同様の垂直断面図である。
図19b図19aの要部拡大図である。
図20a】本発明の別の実施形態に係る表示装置を示す、図4と同様の垂直断面図である。
図20b図20aの要部拡大図である。
図21a】本発明の別の実施形態に係る表示装置を示す、図4と同様の垂直断面図である。
図21b図21aの要部拡大図である。
図21c図21a~21bの表示装置を示す、図6と同様の垂直断面図である。
図22a】本発明の別の実施形態に係る表示装置を示す、図4と同様の垂直断面図である。
図22b図22aの要部拡大図である。
図23a】本発明の別の実施形態に係る表示装置を示す、図4と同様の垂直断面図である。
図23b図23aの要部拡大図である。
図24a】本発明の別の実施形態に係る表示装置を示す、図4と同様の垂直断面図である。
図24b図24aの要部拡大図である。
図25a】本発明の別の実施形態に係る表示装置を示す、図4と同様の垂直断面図である。
図25b図25aの要部拡大図である。
図26a】本発明の一実施形態に係る表示装置(図1~8に対応)の製造方法を説明するための断面図(1)である。基板上に不透光性物質層を形成した段階を示す。
図26b】本発明の一実施形態に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(2)である。さらに感光層を形成し、プリベークする段階を示す。
図26c】本発明の一実施形態に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(3)である。マスクを用いて光を照射して、感光性パターン層を形成する段階を示す。
図26d】本発明の一実施形態に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(4)である。感光性パターン層をマスクとして不透光性パターンを形成する段階を示す。
図26e】本発明の一実施形態に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(5)である。さらに有機層を形成する段階を示す。
図26f】本発明の一実施形態に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(6)である。図26eの有機層をパターニングして、隔壁パターンを形成する段階を示す。
図26g】本発明の一実施形態に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(7)である。遮光部材形成用組成物を塗布してプリベークする段階を示す。
図26h】本発明の一実施形態に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(8)である。不透光性物質パターンをマスクとして遮光部材のパターンを形成する段階を示す。
図26i】本発明の一実施形態に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(9)である。未硬化の遮光部材形成用組成物を除去する現像の段階を示す。
図26j】本発明の一実施形態に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(10)である。不透光性物質パターンを除去するエッチングの段階を示す。
図26k】本発明の一実施形態に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(11)である。波長帯域フィルターのパターンを形成する段階を示す。
図26l】本発明の一実施形態に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(12)である。波長シフト物質または光散乱用の粒子状物質を含むインク組成物を各開口に配置した段階を示す。
図26m】本発明の一実施形態に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(13)である。インク組成物を乾燥後に硬化させる段階を示す。
図26n】本発明の一実施形態に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(14)である。全面を覆う別の波長帯域フィルターの層を形成し、さらに、オーバーコート層、偏光層及び共通電極の層を順次形成して第2表示板を完成させた段階を示す。
図26o】本発明の一実施形態に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(15)である。液晶層を挟むようにして第1表示板を組み合わせることで、表示パネルを完成させた段階を示す。
図27a】本発明の他の実施形態に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(1)である。図26a~26fと同様の工程により、不透光性パターン及び隔壁パターンを形成した段階を示す。
図27b】本発明の他の実施形態に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(2)である。図26gと同様に、遮光部材形成用組成物を塗布してプリベークする段階を示す。
図27c】本発明の他の実施形態に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(3)である。四フッ化炭素(CF)ガスなどで、フッ素処理する段階を示す。
図27d】本発明の他の実施形態に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(4)である。図26hと同様に、不透光性物質パターンをマスクとして遮光部材のパターンを形成する段階を示す。
図27e】本発明の他の実施形態に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(5)である。図26iと同様に、未硬化の遮光部材形成用組成物を除去する現像の段階を示す。
図27f】本発明の他の実施形態に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(6)である。図26jと同様に、不透光性物質パターンを除去するエッチングの段階を示す。
図28a】本発明の別の実施形態(i)に係る表示装置(図11に対応)の製造方法を説明するための断面図(1)である。図26a~26fと同様の工程により、不透光性パターン及び隔壁パターンを形成した段階を示す。
図28b】本発明の別の実施形態(i)に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(2)である。遮光部材形成用組成物を塗布してプリベークする段階を示す。
図28c】本発明の別の実施形態(i)に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(3)である。図26hと同様に、不透光性物質パターンをマスクとして遮光部材のパターンを形成する段階を示す。
図28d】本発明の別の実施形態(i)に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(4)である。樹脂材料を塗布した段階を示す。
図28e】本発明の別の実施形態(i)に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(5)である。スタンプにより凹凸パターンを刻印する段階を示す。
図28f】本発明の別の実施形態(i)に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(6)である。凹凸パターンが形成された段階を示す。
図28g】本発明の別の実施形態(i)に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(7)である。図26iと同様に、未硬化の遮光部材形成用組成物、及びその上の樹脂材料を除去する現像の段階を示す。
図28h】本発明の別の実施形態(i)に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(8)である。図26jと同様に、不透光性物質パターンを除去するエッチングの段階を示す。
図29a】本発明の別の実施形態(ii)に係る表示装置(図13a~13bに対応)の製造方法を説明するための断面図(1)である。図26a~26cと同様の工程により、不透光性物質層、及びこの上の感光性パターン層を形成した段階を示す。
図29b】本発明の別の実施形態(ii)に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(2)である。図26dと同様に、感光性パターン層をマスクとして、不透光性物質パターンを形成する段階を示す。
図29c】本発明の別の実施形態(ii)に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(3)である。図26eと同様の、有機層を形成する段階を示す。
図29d】本発明の別の実施形態(ii)に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(4)である。図26fと同様に、有機層をパターニングして、隔壁パターンを形成する段階を示す。
図29e】本発明の別の実施形態(ii)に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(5)である。図26gと同様に、遮光部材形成用組成物を塗布してプリベークする段階を示す。
図29f】本発明の別の実施形態(ii)に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(6)である。図26hと同様に、不透光性物質パターンをマスクとして遮光部材のパターンを形成する段階を示す。
図29g】本発明の別の実施形態(ii)に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(7)である。図26iと同様に、未硬化の遮光部材形成用組成物を除去する現像の段階を示す。
図29h】本発明の別の実施形態(ii)に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(8)である。図26jと同様に、不透光性物質パターンを除去するエッチングの段階を示す。
図30a】本発明の別の実施形態(iii)に係る表示装置(図14a~14bに対応)の製造方法を説明するための断面図(1)である。図26a~26dと同様の工程により、不透光性パターンを形成した段階を示す。
図30b】本発明の別の実施形態(iii)に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(2)である。図26e~26fと同様の工程により隔壁パターンを形成した段階を示す。
図30c】本発明の別の実施形態(iii)に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(3)である。図26gと同様に、遮光部材形成用組成物を塗布してプリベークする段階を示す。
図30d】本発明の別の実施形態(iii)に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(4)である。図26hと同様に、不透光性物質パターンをマスクとして遮光部材のパターンを形成する段階を示す。
図30e】本発明の別の実施形態(iii)に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(5)である。図26iと同様に、未硬化の遮光部材形成用組成物を除去する現像の段階を示す。
図30f】本発明の別の実施形態(iii)に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(6)である。図26jと同様に、不透光性物質パターンを除去するエッチングの段階を示す。
図31a】本発明の別の実施形態(iv)に係る表示装置(図15a~15bに対応)の製造方法を説明するための断面図(1)である。図26a~26dと同様の工程により、不透光性パターンを形成した段階を示す。
図31b】本発明の別の実施形態(iv)に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(2)である。図26e~26fと同様の工程により隔壁パターンを形成した段階を示す。
図31c】本発明の別の実施形態(iv)に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(3)である。図26gと同様に、遮光部材形成用組成物を塗布してプリベークする段階を示す。
図31d】本発明の別の実施形態(iv)に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(4)である。図26hと同様に、不透光性物質パターンをマスクとして遮光部材のパターンを形成する段階を示す。
図31e】本発明の別の実施形態(iv)に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(5)である。図26iと同様に、未硬化の遮光部材形成用組成物を除去する現像の段階を示す。
図31f】本発明の別の実施形態(iv)に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(6)である。図26jと同様に、不透光性物質パターンを除去するエッチングの段階を示す。
図32a】本発明の別の実施形態(v)に係る表示装置(図16a~16bに対応)の製造方法を説明するための断面図である。図26a~26dと同様の工程により、不透光性パターンを形成した段階を示す。
図32b】本発明の別の実施形態(v)に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(2)である。図26e~26fと同様の工程により隔壁パターンを形成した段階を示す。
図32c】本発明の別の実施形態(v)に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(3)である。図26gと同様に、遮光部材形成用組成物を塗布してプリベークする段階を示す。
図32d】本発明の別の実施形態(v)に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(4)である。図26hと同様に、不透光性物質パターンをマスクとして遮光部材のパターンを形成する段階を示す。
図32e】本発明の別の実施形態(v)に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(5)である。図26iと同様に、未硬化の遮光部材形成用組成物を除去する現像の段階を示す。
図32f】本発明の別の実施形態(v)に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(6)である。図26jと同様に、不透光性物質パターンを除去するエッチングの段階を示す。
図33a】本発明の別の実施形態(vi)に係る表示装置(図19a~19bに対応)の製造方法を説明するための断面図である。図26a~26dと同様の工程により、不透光性パターンを形成した段階を示す。
図33b】本発明の別の実施形態(vi)に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(2)である。図26e~26fと同様の工程により隔壁パターンを形成した段階を示す。
図33c】本発明の別の実施形態(vi)に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(3)である。図26gと同様に、遮光部材形成用組成物を塗布してプリベークする段階を示す。
図33d】本発明の別の実施形態(vi)に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(4)である。図26hと同様に、不透光性物質パターンをマスクとして遮光部材のパターンを形成する段階を示す。
図33e】本発明の別の実施形態(vi)に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(5)である。図26iと同様に、未硬化の遮光部材形成用組成物を除去する現像の段階を示す。
図33f】本発明の別の実施形態(vi)に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(6)である。図26jと同様に、不透光性物質パターンを除去するエッチングの段階を示す。
図34a】本発明の別の実施形態(vii)に係る表示装置(図20a~20bに対応)の製造方法を説明するための断面図である。図26a~26dと同様の工程により、不透光性パターンを形成した段階を示す。
図34b】本発明の別の実施形態(vii)に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(2)である。図26e~26fと同様の工程により隔壁パターンを形成した段階を示す。
図34c】本発明の別の実施形態(vii)に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(3)である。図26gと同様に、遮光部材形成用組成物を塗布してプリベークする段階を示す。
図34d】本発明の別の実施形態(vii)に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(4)である。図26hと同様に、不透光性物質パターンをマスクとして遮光部材のパターンを形成する段階を示す。
図34e】本発明の別の実施形態(vii)に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(5)である。図26iと同様に、未硬化の遮光部材形成用組成物を除去する現像の段階を示す。
図34f】本発明の別の実施形態(vii)に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(6)である。図26jと同様に、不透光性物質パターンを除去するエッチングの段階を示す。
図35a】本発明の別の実施形態(viii)に係る表示装置(図17a~17bに対応)の製造方法を説明するための断面図である。図26e~26fと同様の工程により隔壁パターンを形成した段階を示す。
図35b】本発明の別の実施形態(vii)に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(2)である。図26aと同様の工程により、全面に不透光性物質層を形成した段階を示す。
図35c】本発明の別の実施形態(vii)に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(3)である。図26b~26dと同様の工程により、不透光性パターンを形成した段階を示す。
図35d】本発明の別の実施形態(vii)に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(4)である。図26gと同様に、遮光部材形成用組成物を塗布してプリベークする段階を示す。
図35e】本発明の別の実施形態(vii)に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(5)である。図26hと同様に、不透光性物質パターンをマスクとして遮光部材のパターンを形成する段階を示す。
図35f】本発明の別の実施形態(vii)に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(6)である。図26iと同様に、未硬化の遮光部材形成用組成物を除去する現像の段階を示す。
図35g】本発明の別の実施形態(vii)に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(7)である。図26jと同様に、不透光性物質パターンを除去するエッチングの段階を示す。
図36a】本発明の別の実施形態(ix)に係る表示装置(図18a~18bに対応)の製造方法を説明するための断面図である。図26e~26fと同様の工程により隔壁パターンを形成した段階を示す。
図36b】本発明の別の実施形態(ix)に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(2)である。図26aと同様の工程により、全面に不透光性物質層を形成した段階を示す。
図36c】本発明の別の実施形態(ix)に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(3)である。図26b~26dと同様の工程により、不透光性パターンを形成した段階を示す。
図36d】本発明の別の実施形態(ix)に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(4)である。図26gと同様に、遮光部材形成用組成物を塗布してプリベークする段階を示す。
図36e】本発明の別の実施形態(ix)に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(5)である。図26hと同様に、不透光性物質パターンをマスクとして遮光部材のパターンを形成する段階を示す。
図36f】本発明の別の実施形態(ix)に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(6)である。図26iと同様に、未硬化の遮光部材形成用組成物を除去する現像の段階を示す。
図36g】本発明の別の実施形態(ix)に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(7)である。図26jと同様に、不透光性物質パターンを除去するエッチングの段階を示す。但し、隔壁の両縁部にて、不透光性物質パターンを残存させる。
図37a】本発明の別の実施形態(x)に係る表示装置(図21a~21cに対応)の製造方法を説明するための断面図である。図26kと同様の工程により、波長帯域フィルターのパターンを形成する段階を示す。
図37b】本発明の別の実施形態(x)に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(2)である。図26aと同様の工程により、全面に不透光性物質層を形成した段階を示す。
図37c】本発明の別の実施形態(x)に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(3)である。図26b~26dと同様の工程により、不透光性パターンを形成した段階を示す。
図37d】本発明の別の実施形態(x)に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(4)である。図26e~26fと同様の工程により隔壁パターンを形成した段階を示す
図37e】本発明の別の実施形態(x)に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(5)である。図26gと同様に、遮光部材形成用組成物を塗布してプリベークする段階を示す。図26hと同様に、不透光性物質パターンをマスクとして遮光部材のパターンを形成する段階を示す。
図37f】本発明の別の実施形態(x)に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(6)である。
図37g】本発明の別の実施形態(x)に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(7)である。図26iと同様に、未硬化の遮光部材形成用組成物を除去する現像の段階を示す。
図37h】本発明の別の実施形態(x)に係る表示装置の製造方法を説明するための断面図(8)である。図26jと同様に、不透光性物質パターンを除去するエッチングの段階を示す。
【発明を実施するための形態】
【0050】
本発明の利点、特徴、及びそれらを達成する方法は、添付図面を共に詳細に後述されている実施形態を参照すると明確になるだろう。しかし、本発明は、以下で開示する実施形態に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で実現される。但し、本実施形態は、単に本発明の開示を完全たるものにし、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものである。本発明は、請求項の範疇によってのみ定められる。
【0051】
素子(elements)または層が、他の素子または層の「上(on)」にあると記載された場合は、他の素子の真上に存在する場合、または、それらの間に別の層または別の素子が介在する場合を、全て含む。反面、素子が「直接上(directly on)」と記載された場合は、それらの間に別の素子または層が介在していないことを示す。明細書全体にわたり、同一の参照符号は、同一の構成要素を指し示す。
【0052】
空間的に相対的な用語である「下(below)」、「下(beneath)」、「下部(lower)」、「上(above)」、「上部(upper)」などは、図示されているように、一つの素子または構成要素と他の素子または構成要素との相関関係を容易に記述するために使用できる。空間的に相対的な用語は、図示されている方向に加えて、使用の際に素子の互いに異なる方向を含む用語として理解されるべきである。例えば、図示されている素子を覆す場合、他の素子の「下(belowまたはbeneath)」と記述された素子は、他の素子の「上(above)」に配置され得る。したがって、例示的な用語である「下」は、下と上の方向をすべて含むことができる。
【0053】
本明細書で使用される用語「及び/または」は、言及されたアイテムのそれぞれ及び1つ以上のすべての組み合わせを意味する。本明細書で「乃至」を使用して表した数値の範囲は、その前と後ろに記載された値をそれぞれ下限と上限として含む数値の範囲を意味する。
【0054】
本明細書で使用される用語「第1方向X」は、平面内の任意の一方向を意味し、用語「第2方向Y」は前記平面内で第1方向Xと交差する方向を意味し、用語「第3方向Z」は前記平面に対して垂直な方向を意味する。
【0055】
以下、添付図面を参照して本発明の実施例について説明する。
【0056】
図1は本発明の一実施形態に係る表示装置の分解斜視図である。図2図1の表示装置の任意の画素のレイアウトである。
【0057】
図1及び図2を参照すると、本実施形態に係る表示装置1は、表示パネル31、及び表示パネル31に光を提供する光源部50を含む。
【0058】
表示パネル31は、第1表示板SUB1、第1表示板SUB1と対向する第2表示板SUB2、及びこれらの間に介在した液晶層LCLを含むことができる。液晶層LCLは、第1表示板SUB1、第2表示板SUB2、及びこれらを貼り合わせるシーリング部材(図示せず)によって、密封された状態であり得る。
【0059】
表示パネル31には、平面上にて、略マトリックス状に配列された複数の画素が設定されうる。本明細書において、各「画素(pixel)」は、色表示のために、平面視で表示領域が区画されることで設定される単一の領域を意味し、一つの画素は、予め定められた1つの基本色を表現することができる。すなわち、1つの画素は、他の画素と互いに独立した色を表現することができる、表示パネル31中における(の基準での)最小単位であり得る。
【0060】
前記複数の画素は、第1色を表示する第1画素PXa、第1色よりも短いピーク波長を有する第2色を表示する第2画素PXb、及び第2色よりも短いピーク波長を有する第3色を表示する第3画素PXcを含むことができる。例示的な実施形態において、第1方向Xに順に配列された第1画素PXa、第2画素PXb及び第3画素PXcの組合せが一つの基本単位をなして、この基本単位が第1方向Xに繰り返し配列されるとともに、第1画素PXa、第2画素PXb及び第3画素PXcが、この順に第2方向Yに繰り返し配列されるのであり得る。
【0061】
例えば、第1画素PXaは、約610nm乃至650nmの範囲でピーク波長を有する第1色(赤色)を表示する画素であり、第1画素PXaと第1方向Xに隣接した第2画素PXbは、約530nm乃至570nmの範囲でピーク波長を有する第2色(緑色)を表示する画素であり、第2画素PXbと第1方向Xに隣接した第3画素PXcは、約430nm乃至470nmの範囲でピーク波長を有する第3色(青色)を表示する画素であり得る。
【0062】
また、第1画素PXaと第2方向Yに隣接した第4画素PXdは、前記第1色を表示する画素であり、第2画素PXbと第2方向Yに隣接した第5画素PXeは、前記第2色を表示する画素であり、第3画素PXcと第2方向Yに隣接した第6画素PXfは、前記第3色を表示する画素であり得る。
【0063】
表示パネル31は、第1方向Xに延長された複数のゲートラインGL、及び第2方向Yに延長され、ゲートラインGLと絶縁されるように配置された複数のデータラインDLを含むことができる。ゲートラインGL及びデータラインDLは、それぞれ駆動部(図示せず)に連結されており、画素ごとに配置された画素電極PEに、駆動信号を伝達することができる。
【0064】
光源部50は、表示パネル31の下側に配置され、特定の波長を有する光を表示パネル31の側へ出射することができる。光源部50は、光を直接放出する光源(light source)、及び、前記光源(図示せず)から提供された光の経路をガイドして表示パネル31の側へ出射させる導光板(図示せず)を含んでなることができる。前記導光板の材料は、特に限定されないが、例えば、ガラス(glass)材料、石英(quartz)材料、または、ポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate)、ポリカーボネート(polycarbonate)などのプラスチック材料からなる。
【0065】
前記光源は、発光ダイオード(LED)または有機発光ダイオード(OLED)などであり得る。例示的な実施形態において、前記光源は、前記第1色及び前記第2色よりも短いピーク波長を有する光を放出することができる。
【0066】
図示してはいないが、表示パネル31と光源部50との間には1つ以上の光学シートが配置できる。前記光学シートは、プリズムシート、拡散シート、(反射型)偏光シート、レンチキュラーレンズシート及びマイクロレンズシートの少なくとも一つを含むことができる。前記光学シートは、光源部50から提供を受けて表示パネル31側へ進行する光の光学特性、例えば集光、拡散、散乱または偏光特性を変調して表示装置1の表示品質を改善することができる。
【0067】
以下、図3をさらに参照して、表示パネル31の第1表示板SUB1に対してより詳細に説明する。
【0068】
図3図2のIII-III’線に沿って切開した第1表示板の断面図である。
【0069】
図1乃至図3を参照すると、第1表示板SUB1は、第1基板BS1、第1基板BS1の一面(図3における上面)上に配置されたスイッチング素子Q、スイッチング素子Q上に配置された画素電極PEを含むことができる。
【0070】
第1基板BS1は透明な絶縁基板であり得る。例えば、第1基板BS1は、ガラス材料、石英材料または透光性プラスチック材料からなる基板である。いくつかの実施形態において、第1基板BS1は可撓性を有し、表示装置1は曲面型表示装置であり得る。
【0071】
第1基板BS1上には複数のスイッチング素子Qが配置できる。各スイッチング素子Qは、各画素PXa、PXb、PXcごとに配置され、後述する画素電極PEに対して駆動信号を伝達または遮断することができる。例示的な実施形態において、各スイッチング素子Qは、ゲート電極GE、ゲート電極GE上に配置されたアクティブ層AL、及びアクティブ層AL上で互いに離隔して配置されたソース電極SEとドレイン電極DEを含む薄膜トランジスタであり得る。
【0072】
制御端子であるゲート電極GEは、ゲートラインGLに接続されてゲート駆動信号の提供を受け、入力端子であるソース電極SEは、データラインDLに接続されてデータ駆動信号の提供を受け、出力端子であるドレイン電極DEは、画素電極PEに電気的に接続できる。アクティブ層ALは、アモルファスシリコンまたは多結晶シリコンを含んでなるか、或いは酸化物半導体からなる。アクティブ層ALは、スイッチング素子Qのチャネル(transmissing channel;伝送路)の役目を果たし、ゲート電極GEに印加される電圧に応じてチャネルをターンオンまたはターンオフすることができる。ゲート電極GEとアクティブ層ALとは絶縁膜GIによって絶縁できる。図示してはいないが、アクティブ層ALがアモルファスシリコンなどからなる場合、アクティブ層AL、ソース電極SE及びドレイン電極DEの間にはオーミック接触層(図示せず)がさらに配置できる。
【0073】
ソース電極SE及びドレイン電極DE上には第1保護層PS1が配置され、下部に形成された配線及び電極を保護することができる。第1保護層PS1は無機材料を含んで構成できる。前記無機材料の例としては、窒化ケイ素(SiN)、酸化ケイ素(SiO)、窒化酸化珪素(SiN、x>y)または酸化窒化ケイ素(SiO、x>y)などを挙げることができる。
【0074】
スイッチング素子Q上には中間層ILが配置できる。中間層ILは、その上部の構成と下部の構成とを互いに電気的に絶縁させ、第1基板BS1上に積層された複数の構成要素の段差を平坦化することができる。中間層ILは、一つ以上の層を含んで構成できる。例えば、中間層ILは、有機材料からなるか、無機材料からなるか、或いは有機材料からなる層と無機材料からなる層との積層構造であり得る。
【0075】
中間層IL上には複数の画素電極PEが配置できる。画素電極PEは、後述する共通電極CEと一緒に液晶層LCLに電界を形成して、該当画素内の液晶LCの配向方向を制御することができる。画素電極PEは、中間層ILに形成されたコンタクトホール(contact hole)を介してスイッチング素子Qのドレイン電極DEと電気的に接続できる。各画素電極PEは、各画素PXa、PXb、PXcごとに配置され、スイッチング素子Qを介して互いに独立した電圧が印加できる。画素電極PEは、透明な導電性材料からなる透明電極であり得る。透明電極を形成する材料の例としては、ITO(Indium Tin Oxide)またはIZO(Indium Zinc Oxide)などを挙げることができる。図2は画素電極PEにスリットが形成されていない平板状である場合を例示しているが、他の実施形態において、画素電極PEは放射状のスリットなどを持つことができる。
【0076】
画素電極PE上には、第1液晶配向層LCA1が配置されうる。第1液晶配向層LCA1は、隣接する液晶層LCL内にある液晶LCの初期配向を誘導することができる。本明細書において、「液晶の初期配向」とは、液晶層に電界が形成されていない状態における液晶の配列を意味する。第1液晶配向層LCA1は、主鎖の繰り返し単位内にイミド基を持つ高分子有機材料を含んで構成できる。
【0077】
以下、図4乃至図7をさらに参照して、表示パネル31の液晶層LCL及び第2表示板SUB2について、より詳細に説明する。
【0078】
図4は、図2のIV-IV’線に沿って切開した断面図である。図5は、図4のA領域を拡大した図である。図6は、図2のVI-VI’線に沿って切開した断面図である。図7は、図4及び図6の隔壁を概略的に示す斜視図である。
【0079】
まず、液晶層LCLについて説明する。
【0080】
図1乃至図4を参照すると、液晶層LCLは、初期配向された複数の液晶LC(液晶分子)を含む。液晶LCは、負の誘電率異方性をもっていて、初期配向状態で垂直配向されうる。液晶LCは、初期配向状態で所定のプレチルト(pretilt)角を有することもできる。液晶LCの初期配向は、第1液晶配向層LCA1及び第2液晶配向層LCA2によって誘導できる。画素電極PEと共通電極CEとの間に電界が形成されると、液晶LCは、特定の方向に傾くことで、液晶層LCLを透過する光の偏光状態を変化させることができる。他の実施形態において、液晶LCは、正の誘電率異方性をもっていて初期配向状態で水平配向されるのであって、電界が形成されると、回転することで光の偏光状態を変化させることもできる。
【0081】
次に、第2表示板SUB2について説明する。
【0082】
図1乃至図7を参照すると、第2表示板SUB2は、第2基板BS2、第2基板BS2の一面(図4における下面)上に配置された隔壁110(図7)、隔壁110上に配置された遮光部材210(図4~6)、遮光部材210上に配置された色変換パターン400(図4)、及び色変換パターン400上に配置された共通電極CE(図4及び6)を含み、色変換パターン400と共通電極CEとの間に配置された偏光層POL(図4及び6)をさらに含むことができる。
【0083】
第2基板BS2は、第1基板BS1と同様の透明な絶縁基板であり得る。第2基板BS2上には隔壁110が配置されうる。隔壁110は、第2基板BS2の表面を少なくとも部分的に露出させるように配置されうる。すなわち、隔壁110は、第2基板BS2の表面の少なくとも一部を露出させる開口110hを持つことができる。
【0084】
例えば、隔壁110は、第1方向Xに延長された複数の第1隔壁部111、及び、第2方向Yに延長された複数の第2隔壁部112を含むことができる(図7)。第1隔壁部111と第2隔壁部112とは、相互に交差して物理的に一体に形成できる。すなわち、第1隔壁部111は、平面視で第1方向Xに延長された隔壁110の一部分を意味し、第2隔壁部112は、平面視で第2方向Yに延長された隔壁110の一部分を意味する。開口110hは、隣接する2つの第1隔壁部111と隣接する2つの第2隔壁部112によって取り囲まれることで区画されて形成されうる。言い換えれば、隔壁110は、隣接する画素の境界に配置され、平面視で略格子状であり得る。
【0085】
例示的な実施形態において、第1隔壁部111は、図6に示すように、第1基板BS1におけるゲート電極GE、アクティブ層(半導体活性層)AL、ソース電極SE、ドレイン電極DE、及び、中間層ILに形成されたコンタクトホールなどと重ね合わされ、第2隔壁部112は、図4に示すように、第1基板BS1におけるデータラインDLなどと重ね合わされるのでありうる。第1隔壁部111の第2方向Yへの最大幅Wは、第2隔壁部112の第1方向Xへの最大幅Wよりも大きいのでありうる。
【0086】
本発明はこれらに限定されないが、例えば、色変換パターン400をインクジェット工程によって形成する場合、隔壁110は、吐出されたインク組成物の整列配置に役立てることができる。すなわち、隔壁110は、色変換パターン400を形成するためのインク組成物を所望の位置に正確に吐出し、安定的に位置させるためのガイドの役目を果たすことができる。言い換えれば、隔壁110は、色変換パターン400の形成を容易にすることができる。十分な厚さを持つ色変換パターン400を形成するという観点から、隔壁110の高さH110の下限は、約5.0μm、約5.5μm、約6.0μm、6.5μm、約7.0μm、約7.5μm、約8.0μm、約8.5μm、約9.0μm、約9.5μm、約10.0μm、約10.5μm、約11.0μm、約11.5μm、約12.0μmまたは約15.0μmであり得る。隔壁110の高さH110を少なくとも5.0μm以上にして、十分な厚さを有する色変換パターン400を形成することができ、これにより、優れた色変換効率を有する色変換パターン400を形成することができる。
【0087】
隔壁110は、上面、及び上面の縁から下方に傾斜して延びる側面を持つことができる。例えば、第1隔壁部111と第2隔壁部112は、それぞれ所定の細長い平坦面をなす上面110t、及び上面110tの両縁から下方に傾斜して延びる側面110sを持つことができる。例示的な実施形態において、第2基板BS2の表面に対して隔壁110の側面110sがなす平均傾斜角θの下限は、約30°、約35°または約40°であり得る。また、第2基板BS2の表面に対して側面110sがなす平均傾斜角θの上限は、約85°、約80°、約70°、約60°または約50°であり得る。本発明はこれらに限定されないが、例えば、背面露光工程によって遮光部材210を形成する場合、側面110sが所定の傾斜を持つようにして隔壁110の上面110tだけでなく、側面110sを通じても十分な量の光が透過することを容易にすることができる。これにより、隔壁110の側面110s上に配置された、十分な厚さの遮光部材210を形成することができ、例えば、第1色変換パターン410が第1波長シフト物質410pを含む場合、第1波長シフト物質410pが放出する第1色の光が第2色変換パターン420内を進行して、第2画素PXbで第1色が表現される不良、すなわち光漏れ不良を抑制することができる。
【0088】
非制限的な一例として、隔壁110の下面の幅は隔壁110の上面の幅よりも大きくてもよい。例えば、隔壁110の第2隔壁部112の下面の幅Wは、約17μm~30μm、または約18μm~約25μm、または約20μmである得る。また、隔壁110の第2隔壁部112の上面110tの幅Wは約15μm~25μm、または約17μm~20μm、または約18μmであり得る。
【0089】
隔壁110は透光性を有することができる。隔壁110の光透過率は約90%以上、約95%以上、約98%以上、または約99%以上であり得る。隔壁110の材料は、優れた光透過率を有する材料であれば特に限定されないが、例えば、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂またはイミド系樹脂などの有機材料であり得る。具体的には、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート系、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート系、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート系、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート系、ペンタエリトリトールトリ(メタ)アクリレート系、ペンタエリトリトールテトラ(メタ)アクリレート系、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート系、ジペンタエリトリトールペンタ(メタ)アクリレート系、ジペンタエリトリトールヘキサ(メタ)アクリレート系、ビスフェノールAエポキシ(メタ)アクリレート系、トリスアクリロイルオキシエチルホスフェート系、カルドエポキシジアクリレート系高分子などを例示することができる。
【0090】
隔壁110が有機物質からなる場合、隔壁110は感光性有機物質からなり得る。前記感光性有機物質は、光が照射された部位で硬化が発生するネガティブ感光性物質であり得るが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0091】
いくつかの実施形態において、隔壁110は、内部に分散した第1粒子状物質110pをさらに含むことができる。第1粒子状物質110pは、隔壁110を透過する光の散乱を誘導する光散乱物質であり得る。第1粒子状物質110pの形状は、球形であるか、または規則または不規則な、様々な多角形の形状であり得る。第1粒子状物質110pの屈折率は、隔壁110の屈折率とは異なり得る。第1粒子状物質110pは、透過光を散乱反射することができる物質であれば特に限定されないが、例えば、金属酸化物粒子または有機粒子などであり得る。前記金属酸化物としては、酸化チタン(TiO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化アルミニウム(Al)、酸化インジウム(In)、酸化亜鉛(ZnO)、または酸化スズ(SnO)などを例示することができ、前記有機材料としては、アクリル系樹脂またはウレタン系樹脂などを例示することができる。
【0092】
遮光部材210は隔壁110上に配置できる。遮光部材210は、第2基板BS2から突出した隔壁110の表面を覆うように配置できる。例えば、遮光部材210は、隔壁110の上面110tに配置できる。また、遮光部材210の少なくとも一部は、隔壁110の側面110s上に配置できる。
【0093】
遮光部材210は光の透過を遮断することができる。遮光部材210は、隣接する画素の平面上の境界に配置され、隣接した画素間の混色不良を防止することができる。また、遮光部材210は、第1色変換パターン410と第2色変換パターン420との間及び第2色変換パターン420と透光パターン510との間に配置できる。例えば、第1色変換パターン410が第1波長シフト物質410pを含む場合、第1波長シフト物質410pが放出する第1色の光が第2色変換パターン420内へ進行して第2画素PXbで第1色が表現される不良を抑制することができる。遮光部材210の光学密度(optical density、OD)は約2.0/1.3μm以上、または約3.0/1.3μm以上、または約4.0/1.3μmであり得る。すなわち、1.3μmの厚さを有する遮光部材210の厚さ方向への光学密度は、約2.0以上、または約3.0以上、または約4.0以上であり得る。
【0094】
遮光部材210の材料は、光の透過を遮断することができる材料であれば特に限定されないが、例えば、ブラック顔料または染料などの着色剤を含む有機物質を含んでなることができる。
【0095】
遮光部材210のブラック顔料または染料などの着色剤の例としては、カーボンブラック、チタンブラック、リグニンブラック、ペリレンブラック、シアニンブラック、鉄/マンガンなどの複合酸化物顔料などの無機顔料、またはこれらの組み合わせなどが挙げられる。
【0096】
また、遮光部材210は、有機ベース物質をさらに含むことができる。有機ベース物質は、ブラック顔料または染料の分散性を確保することができる材料であれば特に限定されないが、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート系、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート系、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート系、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート系、ペンタエリトリトールトリ(メタ)アクリレート系、ペンタエリトリトールテトラ(メタ)アクリレート系、ジペンタエリトリトールペンタ(メタ)アクリレート系、ジペンタエリトリトールヘキサ(メタ)アクリレート系、ビスフェノールAエポキシ(メタ)アクリレート系、エチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート系、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート系、トリスアクリロイルオキシエチルホスフェート系、カルドエポキシジアクリレート系高分子などであり得る。遮光部材210が有機ベースの物質を含んでなる場合、前記有機ベース物質は感光性有機物質を含むことができる。前記感光性有機物質は、光が照射された部位で硬化が発生するネガティブ感光性物質であり得るが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0097】
例示的な実施形態において、隔壁110の上面110t上に配置された遮光部材210の第1厚さtと、隔壁110の側面110s上に配置された遮光部材210の第2厚さtとは異なり得る。例えば、隔壁110の上面110t上に配置された遮光部材210の第1厚さtは、隔壁110の側面110s上に配置された遮光部材210の第2厚さtより大きい。第2厚さtは、隔壁110の側面110sの表面に垂直な方向に対して遮光部材210の上面までの垂直距離を意味する。遮光部材210の第1厚さtと第2厚さtは、光の透過を完全に遮断することができれば特に限定されないが、第1厚さtと第2厚さtの下限は約1.3μm、約1.4μm、約1.5μm、約2.0μm、約2.5μm、または約3.0μmであり得る。
【0098】
また、隔壁110の側面110s上に配置された遮光部材210の長さLは隔壁110の高さH110よりも大きいことができる。例えば、隔壁110の側面110sに沿って測定した遮光部材210の長さLは、約7.0μm以上である。遮光部材210の長さLは、遮光部材210が第3方向Zへの十分な高さの成分を持つようにすることができる。非制限的な一例において、遮光部材210の最大幅W210は約33μm以下、または約28μm以下、または約23μm以下であり得る。
【0099】
さらに、隔壁110の高さH110は、隔壁110の上面110t上に配置された遮光部材210の第1厚さtの約2倍以上、または約2.5倍以上、または約3倍以上であり得る。十分な吸光特性を示すことができる程度の遮光部材210の厚さtよりも約2倍以上、または約2.5倍以上、または約3倍以上の高さを有する隔壁110を形成して、十分な厚さを持つ色変換パターン400の形成を容易にすることができる。また、隔壁110の高さH110は、隔壁110の上面110t上に配置された遮光部材210の第1厚さtの約10倍以下であり得る。
【0100】
従来の遮光部材の場合、遮光部材自体が持つ吸光特性により、感光性物質を用いた遮光部材の露光硬化が困難であって、十分な厚さ(高さ)を有する遮光部材を形成することが不可能であるか工程が複雑になるという問題があった。例えば、従来の遮光部材の場合、吸光度が高い遮光部材の材料を用いる場合、1.3μmよりも大きい厚さ(高さ)を有するように形成することができず、吸光度の低い遮光部材の材料を用いる場合、完全な遮光特性を示さずに光漏れ不良が発生するという問題があった。
【0101】
しかし、本実施形態に係る表示装置1は、十分な高さを有する隔壁110を形成し、隔壁110の表面を覆うように配置された遮光部材210を配置することにより、遮光部材210の高さ方向の長さを隔壁110の高さ以上に形成することができ、これにより、隣接する画素間で光漏れ不良が発生することを抑制することができる。
【0102】
いくつかの実施形態において、隔壁110の上面110t上に配置された遮光部材210の表面の疎水性は、隔壁110の側面110s上に配置された遮光部材210の表面の疎水性よりも大きいことができる。例えば、隔壁110の上面110t上に配置された遮光部材210の表面に結合された単位面積当たりのフッ素基の含有量は、隔壁110の側面110s上に配置された遮光部材210の表面に結合された単位面積当たりのフッ素基の含有量に比べて大きい。すなわち、遮光部材210の表面の領域ごとにフッ素基の含有量の差によって疎水性の差を与えることができる。本発明はこれに限定されるものではないが、色変換パターン400をインクジェット工程によって形成する場合、インク組成物の吐出位置に相応する隔壁110の側面110s部分はインク組成物との親液性を付与し、隔壁110の上面110t部分はインク組成物との撥液性を付与して色変換パターン400の形成を容易にすることができる。
【0103】
遮光部材210上には第1波長帯域フィルター310及び第2波長帯域フィルター320が配置できる。第1波長帯域フィルター310及び第2波長帯域フィルター320は、特定の波長帯域の光は透過させ、他の特定の波長帯域の光の透過は遮断することにより、入射光の一部の波長帯域のみを選択的に透過させる波長-選択的光学フィルターである。第1波長帯域フィルター310は、第1画素PXa内の隔壁110が形成する開口110h内に配置され、第2波長帯域フィルター320は、第2画素PXb内の隔壁110が形成する開口110h内に配置され得る。
【0104】
例示的な実施形態において、第1波長帯域フィルター310及び第2波長帯域フィルター320は、光源部50が提供する第3色のピーク波長よりも長いピーク波長を有する光を選択的に透過させ、第3色の光は吸収または反射することができる。
【0105】
例えば、第1波長帯域フィルター310は、第1画素PXa内に配置され、第1色のピーク波長を含む波長帯域の光は透過させ、第3色のピーク波長を含む波長帯域の光は吸収することができる。第1波長帯域フィルター310の少なくとも一部は、隔壁110の上面110t上に配置できる。すなわち、第1波長帯域フィルター310の少なくとも一部は、隔壁110の上面110tと第3方向Zに重畳することができる。
【0106】
また、第2波長帯域フィルター320は、第2画素PXb内に配置され、第2色のピーク波長を含む波長帯域の光は透過させ、第3色のピーク波長を含む波長帯域の光は吸収することができる。第2波長帯域フィルター320の少なくとも一部は、隔壁110の上面110t上に配置できる。すなわち、第2波長帯域フィルター320の少なくとも一部は、隔壁110の上面110tと第3方向Zに重畳することができる。
【0107】
第1波長帯域フィルター310及び第2波長帯域フィルター320は、それぞれ、特定の波長帯域の光を吸収する顔料(colorant)または染料(dye)を含んでなることができるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0108】
第1波長帯域フィルター310は、光源部50から提供され、後述する第1色変換パターン410に入射される第3色の光のうち、第1色変換パターン410によって色変換されずにそのまま透過された第3色の光の透過を遮断することができる。また、第2波長帯域フィルター320は、光源部50から提供され、後述する第2色変換パターン420に入射される第3色の光のうち、第2色変換パターン420によって色変換されずにそのまま透過された第3色の光の透過を遮断することができる。これにより、第1画素PXaが表示する第1色、及び第2画素PXbが表示する第2色の純度を向上させて表示装置1の表示品質を改善することができる。
【0109】
第1波長帯域フィルター310及び第2波長帯域フィルター320は、それぞれ、少なくとも部分的に隔壁110の上面110t上に配置できる。すなわち、第1波長帯域フィルター310及び第2波長帯域フィルター320はそれぞれ隔壁110の上面110tと第3方向Zに重畳できる。隔壁110の頂部(すなわち、上面)よりも上方にさらに突出した第1波長帯域フィルター310と第2波長帯域フィルター320は、開口110hの深さをより深く形成することができ、これにより色変換パターン400の形成を容易にすることができる。
【0110】
一方、第4画素PXd内には第3波長帯域フィルター330が配置できる。第3波長帯域フィルター330は、第1波長帯域フィルター310と同様に、第1色のピーク波長を含む波長帯域の光は透過させ、第3色のピーク波長を含む波長帯域の光は吸収することができる。第3波長帯域フィルター330は第1波長帯域フィルター310から第2方向Yに離隔できる。
【0111】
第1波長帯域フィルター310及び第2波長帯域フィルター320上には色変換パターン400が配置できる。色変換パターン400は、透過光の色を、入射光とは異なる色に変換させることができる。すなわち、色変換パターン400を透過した後の光は、予め定められた特定の波長帯域の光に変換できる。例示的な実施形態において、色変換パターン400は、入射光のピーク波長を、予め定められた特定のピーク波長に変換またはシフト(shift)させる物質、すなわち波長シフト物質410p、420pを含むことができる。波長シフト物質の例としては、量子ドット物質または蛍光体物質を挙げることができる。
【0112】
例えば、量子ドットは、電子が伝導帯から価電子帯に転移しながら特定の色を放出することができる。前記量子ドット物質はコア-シェル構造を持つことができる。前記コアは半導体ナノ結晶物質であり得る。前記量子ドットのコアの例としては、ケイ素(Si)系ナノ結晶、II-VI族系化合物ナノ結晶、III-V族系化合物ナノ結晶などが挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。非制限的な一例として、波長シフト物質は、セレン化カドミウム(CdSe)、テルル化カドミウム(CdTe)、硫化カドミウム(CdS)、及びリン化インジウム(InP)のいずれか一つからなるコアと、硫化亜鉛(ZnS)からなる外部シェルとを含んでなることができる。
【0113】
色変換パターン400が波長シフト物質410p、420pを含む場合、色変換パターン400を透過して第3方向Zへ進行する光の少なくとも一部は、波長シフト物質410p、420pの発光に寄与することができる。透過光が波長シフト物質410p、420pの発光に寄与する程度を大きくするためには、色変換パターン400が十分な厚さt400を有することが有利である。例えば、色変換パターン400の厚さt400の下限は、約5.0μm、約5.5μm、約6.0μm、約6.5μm、約7.0μm、約7.5μm、約8.0μm、約8.5μm、約9.0μm、約9.5μm、約10.0μm、約10.5μm、約11.0μm、約11.5μm、約12.0μmまたは約15.0μmであり得る。上述したように隔壁110を十分な高さに形成することにより、十分な厚さを有する色変換パターン400の形成を容易にすることができる。
【0114】
色変換パターン400は第1色変換パターン410及び第2色変換パターン420を含むことができる。第1色変換パターン410は、第1画素PXa内の隔壁110が形成する開口110h内に配置され、第2色変換パターン420は、第2画素PXb内の隔壁110が形成する開口110h内に配置され得る。
【0115】
第1色変換パターン410は第1波長シフト物質410pを含むことができる。第1波長シフト物質410pは、第1色のピーク波長を有する光を放出する物質であり得る。第1波長シフト物質410pの大きさは約55Å乃至65Åであり得るが、本発明はこれに限定されるものではない。また、第2色変換パターン420は、第2波長シフト物質420pを含むことができる。第2波長シフト物質420pは、第2色のピーク波長を有する光を放出する物質であり得る。第2波長シフト物質420pの大きさは約40Å乃至50Åであり得るが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0116】
第1波長シフト物質410p及び第2波長シフト物質420pが放出する光は、入射光の入射角とは関係なく複数の方向に放出され、表示装置1が表示する第1色及び第2色の側面視認性の改善に寄与することができる。第1色変換パターン410及び第2色変換パターン420から視聴者側(図4における上側)へ放出される光は、偏光が解消されて非偏光(unpolarized)された状態であり得る。本明細書において、「非偏光された光」とは、特定の方向の偏光成分のみからなっていない光、すなわち特定の方向のみに偏光されていない光、つまりランダム化された偏光(random polarization)成分からなる光を意味する。非偏光された光の例としては自然光(natural light)を挙げることができる。
【0117】
水平方向(例えば、第1方向X)に離隔している第1色変換パターン410と第2色変換パターン420との間には遮光部材210が介在した状態であり得る。すなわち、第1色変換パターン410、遮光部材210及び第2色変換パターン420は、少なくとも部分的に水平方向に重畳することができる。第1色変換パターン410と第2色変換パターン420との間に、十分な吸光特性を有する遮光部材210を配置することにより、例えば、第1波長シフト物質410pが放出した光が第2色変換パターン420側へ進行して第2画素PXbで第1色が表示される、或いは第2波長シフト物質420pが放出した光が第1色変換パターン410側へ進行して第1波長シフト物質410pが発光する不良を抑制することができる。
【0118】
一方、第3画素PXc内の隔壁110が形成する開口110h内には透光パターン510が配置できる。例えば、透光パターン510は、第2基板BS2及び遮光部材210上に直接配置できる。透光パターン510は、実質的な透過光の色変換なしで入射光の色を維持したままに透過させることができる。すなわち、透光パターン510を透過した後の光は、光源部50が提供した第3色を持つことができる。
【0119】
いくつかの実施形態において、透光パターン510は第2粒子状物質510pをさらに含むことができる。第2粒子状物質510pは、透光パターン510を透過する光の散乱を誘導する光散乱物質であり得る。第2粒子状物質510pは、透過光を散乱反射することができる物質であれば特に限定されないが、例えば、金属酸化物粒子または有機粒子などであり得る。前記金属酸化物としては、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化インジウム、酸化亜鉛または酸化スズなどを例示することができ、前記有機材料としては、アクリル系樹脂またはウレタン系樹脂などを例示することができる。
【0120】
第2粒子状物質510pは、光源部50から提供され、透光パターン510を透過する第3色の光の波長を変換させることなく、入射角とは関係なく複数の方向に散乱させることにより、表示装置1が表示する第3色の側面視認性を改善することができる。透光パターン510を介して視聴者側へ放出される光は非偏光された状態であり得る。他の実施形態において、透光パターン510は省略してもよい。
【0121】
水平方向(例えば、第1方向X)に離隔している第2色変換パターン420と透光パターン510との間には遮光部材210が介在した状態であり得る。すなわち、第2色変換パターン420、遮光部材210及び透光パターン510は、少なくとも部分的に水平方向に重畳することができる。第2色変換パターン420と透光パターン510との間に、十分な吸光特性を有する遮光部材210を配置することにより、例えば、第2波長シフト物質420pが放出した光が透光パターン510側へ進行して第3画素PXcで第2色が表示される、或いは透光パターン510の第2粒子状物質510pによって散乱した光が第2色変換パターン420側へ進行して第2波長シフト物質420pが発光する不良を抑制することができる。
【0122】
色変換パターン400及び透光パターン510上には第4波長帯域フィルター610が配置できる。第4波長帯域フィルター610は、特定の波長帯域の光は透過させ、他の特定の波長帯域の光の透過は遮断することにより、入射光の一部の波長帯域のみを選択的に透過させる波長-選択的光学フィルターである。
【0123】
例示的な実施形態において、第4波長帯域フィルター610は、光源部50が提供する第3色のピーク波長よりも長いピーク波長を有する光は選択的に反射し、第3色の光は透過させることができる。例えば、第4波長帯域フィルター610は、第1色のピーク波長を含む波長帯域の光、及び第2色のピーク波長を含む波長帯域の光は選択的に反射し、第3色のピーク波長を含む波長帯域の光は透過させることができる。第4波長帯域フィルター610は、無機材料からなる一つ以上の層を含んでなることができる。例えば、第4波長帯域フィルター610は、交番に積層された複数の低屈折層と高屈折層を含んでなることができる。本明細書において、「低屈折層」は、隣接する層に比べて相対的に屈折率が低い層を意味し、「高屈折層」は、隣接する層に比べて相対的に屈折率が高い層を意味する。低屈折層と高屈折層の材料、各層の厚さ及び厚さの差、並びに各層の屈折率及び屈折率の差などによって、第4波長帯域フィルター610の透過波長帯域と反射波長帯域を制御することができる。
【0124】
第4波長帯域フィルター610は、第1色変換パターン410、第2色変換パターン420、透光パターン510、第1波長帯域フィルター310、第2波長帯域フィルター320及び遮光部材210の外側面に沿って実質的に一定の厚さをもって形成できる。第4波長帯域フィルター610の平均厚さは、約0.5μm以上2.0μm以下、または約1.0μmであり得る。第4波長帯域フィルター610は、第1色変換パターン410、第2色変換パターン420、透光パターン510及び遮光部材210と少なくとも部分的に当接することができる。
【0125】
第4波長帯域フィルター610は、第1波長シフト物質410p及び第2波長シフト物質420pが複数の方向に放出する光のうち、第4波長帯域フィルター610側(図4における下側)へ進行する光を視聴者側へ反射して色表示に寄与するようにすることができる。これにより、光の利用効率を増加させることができ、表示装置1がより鮮明な色を表現するようにすることができる。また、光源部50が提供する光のうち、第3色のピーク波長を有する光は透過させる一方、第3色よりも長いピーク波長を有する光の透過を遮断することにより、光源部50から提供される光の色純度をさらに改善することができるという効果がある。
【0126】
第4波長帯域フィルター610上にはオーバーコート層OCが配置できる。オーバーコーティング層OCは、第2基板BS2上に積層された複数の構成要素の段差を最小化させる平坦化層であり得る。オーバーコーティング層OCは、一つ以上の層を含んでなることができる。例えば、オーバーコート層OCは複数の層の積層構造であり得る。オーバーコーティング層OCは、平坦化特性を有する有機材料からなり得る。例えば、オーバーコート層OCは、カルド(cardo)系樹脂、ポリイミド系樹脂、アクリル系樹脂などの有機材料からなる。オーバーコーティング層OCは、画素PXa、PXb、PXcの区別なく、第4波長帯域フィルター610上に直接配置できる。
【0127】
オーバーコーティング層OC上には偏光層POLが配置できる。偏光層POLは、液晶層LCL、及び液晶層LCLと光源部50との間に配置された他の偏光層(図示せず)と一緒に光シャッター機能を行い、各画素PXa、PXb、PXc別に透過光の量を制御することができる。例示的な実施形態において、偏光層POLは、線格子パターン(wire grid pattern)を含んでなる反射型偏光素子であり得る。本明細書において、「線格子パターン」は、互いに平行に延長されて離隔配置された複数の線形パターンを意味する。前記反射型偏光素子は、透過軸と平行な偏光成分は透過させ、反射軸と平行な偏光成分は反射することにより、透過光に偏光状態を付与することができる。他の実施形態において、偏光層POLはコーティング型偏光素子を含んでなってもよい。
【0128】
偏光層POLの線格子パターンは、反射特性を有する材料からなり得る。例えば、線格子パターンは、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、金(Au)、銅(Cu)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)またはこれらの合金などからなる。
【0129】
いくつかの実施形態において、オーバーコーティング層OCと偏光層POLとの間には第2保護層PS2が配置できる。第2保護層PS2は、オーバーコート層OC及び線格子パターンと接することができる。第2保護層PS2は、窒化ケイ素または酸化ケイ素などの無機材料からなり得る。第2保護層PS2は、線格子パターンを形成する過程でオーバーコーティング層OCが損傷するのを防止することができる。また、線格子パターンの付着性を改善し、空気または水分の浸透による線格子パターンの損傷または腐食を防止することにより、表示装置1の信頼性を向上させることができる。
【0130】
また、偏光層POL上には第3保護層PS3が配置できる。第3保護層PS3は、偏光層POL上に直接配置され、線格子パターンをカバー及び保護することができる。第3保護層PS3は、空気または水分の浸透による線格子パターンの損傷または腐食を防止し、偏光層POLの上面を平坦化することができる。第3保護層PS3は、窒化ケイ素または酸化ケイ素などの無機材料からなり得る。
【0131】
第3保護層PS3上には共通電極CEが配置できる。共通電極CEは、画素PXa、PXb、PXcの区別なく、一体に形成されて共通電圧が印加され得る。例示的な実施形態において、共通電極CEは第3保護層PS3上に直接配置され、共通電極CEは透明電極であり得る。共通電極CE上には第2液晶配向層LCA2が配置され、隣接する液晶層LCL内の液晶LCの初期配向を誘導することができる。第2液晶配向層LCA2は、第1液晶配向層LCA1と同一または異なる高分子有機材料を含んでなることができる。
【0132】
以下、図8をさらに参照して、本実施形態に係る表示装置1が色表現を実現する過程についてより詳細に説明する。図8図4の第2表示板を透過する光の経路を説明するための図である。
【0133】
図1乃至図8を参照すると、光源部50は第3色の光を表示パネル31に提供する。例示的な実施形態において、光源部50は、約430nm乃至470nmの範囲でピーク波長を有する第3色の光を表示パネル31に提供することができる。
【0134】
光源部50から提供された第3色の光のうち、表示パネル31の第1画素PXaに入射された光La0は、第4波長帯域フィルター610を透過した後、第1波長シフト物質410pによって第1色のピーク波長に変換またはシフトされた後、入射角とは関係なく複数の方向に放出できる。
【0135】
具体的に、第1波長シフト物質410pが放出する光のうち、第2基板BS2側(図8における上側)へ出射された光La1は、第1波長帯域フィルター310をそのまま透過し、第1画素PXaの第1色表示に寄与することができる。
【0136】
また、第1波長シフト物質410pが放出する光のうち、第4波長帯域フィルター610側(図8における下側)へ出射された光La2は、第4波長帯域フィルター610によって反射され、第1画素PXaの第1色表示に寄与することができる。
【0137】
また、第1波長シフト物質410pが放出する光のうち、第2色変換パターン420側(図8における左/右)へ出射された光La3は、第1色変換パターン410と第2色変換パターン420との間に配置された遮光部材210によって吸収され、光漏れ不良を防止することができる。
【0138】
同様に、光源部50から提供された第3色の光のうち、表示パネル31の第2画素PXbに入射された光Lb0は、第2波長シフト物質420pによって第2色のピーク波長に変換またはシフトされ、第2画素PXbの第2色表示に寄与することができる。
【0139】
光源部50から提供された第3色の光のうち、表示パネル31の第3画素PXcに入射された光Lc0は、第4波長帯域フィルター610を透過した後、波長変換なしで透光パターン510を透過して第3画素PXcの第3色表示に寄与することができる。
【0140】
以下、本発明の他の実施形態について説明する。ただし、前述した一実施形態による表示装置1と実質的に同様の構成の説明は省略し、これは添付図面から通常の技術者に明確に理解できるだろう。図面上の同じ構成については同一の符号を使用する。
【0141】
図9a及び図9bは本発明の他の実施形態に係る表示装置を示す図であって、図9aは図4に対応する断面図、図9bは図9aのA領域を拡大して示す図である。
【0142】
図9a及び図9bを参照すると、本実施形態に係る表示装置2は、隔壁120の側面120sが曲面をなすことが、図1などの実施形態に係る表示装置1との異なる点である。
【0143】
具体的に、隔壁120は、所定の平坦面をなす細長い上面120t、及び上面120tの両縁から幅方向に外側へと下方に傾斜して延びる側面120sを持つことができる。例示的な実施形態において、側面120sは、垂直断面にて、第2基板BS2の表面から上面120tの縁に至るまで、例えばS字状の、滑らかな(折り曲げ部のない)曲線に沿って延び得るのであり、上面120tから緩やかな傾斜をなしてから徐々に傾斜が急になり、変曲点を基準にさらに傾斜が緩やかになり、第2基板BS2の上面に至ることができる。ここで、第2基板BS2の表面に対して隔壁120の側面120sがなす平均傾斜角θの上限は、約85°、約80°、約70°、約60°または約50°であり得る。側面120sが曲面をなす場合、「平均傾斜角」は、任意の区間内で勾配が異なる複数の傾斜を平均した傾斜角を意味し、幅方向の垂直断面において、隔壁120の側面120sの最下端から、勾配がなくなる隔壁120の上面120tの縁へと直線を引いた場合の角度(図9bの「θ」)とすることができる。または、これに代えて、最下端から上面120tの縁までの水平距離に対する高低差の比で示すことができる。
【0144】
また、隔壁120上に配置される遮光部材220は、隔壁120の側面120sがなす曲面に沿って配置されうる。遮光部材220上に配置される第1波長帯域フィルター311及び第2波長帯域フィルター321も、隔壁120の側面120sがなす曲面に沿って配置されうる。
【0145】
図10a及び図10bは本発明の別の実施形態に係る表示装置を示す図であって、図10aは図4に対応する断面図、図10bは図10aのA領域を拡大して示す図である。
【0146】
図10a及び図10bを参照すると、本実施形態に係る表示装置3の遮光部材230の表面は、所定の粗さを有することが、図1などの実施形態に係る表示装置1との異なる点である。
【0147】
例示的な実施形態において、遮光部材230は、隔壁112上に直接配置されるが、遮光部材230の隔壁112に当接する第1面230aの粗さは、その反対面である第2面230bの粗さよりも小さいことができる。遮光部材230の第2面230bは、第1波長帯域フィルター310、第2波長帯域フィルター320、透光パターン510及び/または第4波長帯域フィルター610に当接する面であり得る。
【0148】
本発明はこれに限定されるものではないが、後述するように、第2基板BS2側から光を照射する背面露光工程によって遮光部材230を形成する場合、遮光部材230は、第1面230a側が第2面230b側に比べて優先的に硬化することができる。すなわち、隔壁112に当接する遮光部材230の第1面230aは、光に優先的に曝されて硬化し、遮光部材230を透過する光は、徐々に遮光部材230によって吸収され得る。言い換えれば、遮光部材230自体が持つ吸光特性により、遮光部材230を透過する光量は徐々に減少し、遮光部材230の第2面230bの側では、第1面230a側に比べて、露光されて硬化する程度が小さいのでありうる。露光硬化工程の後、硬化した遮光部材230を現像する過程を経て、相対的に硬化の程度が少なく、一定の深さを示さないこととなる第2面230bは、第1面230aに比べて大きい粗さを持つことができる。
【0149】
遮光部材230の第2面230bの粗さは、遮光部材230を硬化させるために照射される光の強度及び/または照射時間などによって調節できる。遮光部材230のいずれか一方の面が所定の粗さを持つ場合、遮光部材230の厚さt、tは、第1面230aから第2面230bの凸部までの距離で表現できる。
【0150】
図11は、本発明の別の実施形態に係る表示装置を示す図であって、図4に対応する垂直断面図である。
【0151】
図11を参照すると、本実施形態に係る表示装置4は、遮光部材230上に配置された凹凸パターン700をさらに含むことが、図10の実施形態に係る表示装置3との異なる点である。
【0152】
例示的な実施形態において、隔壁112の上面上に配置された遮光部材230の上には、凹凸パターン700が配置されうる。凹凸パターン700は、平面上(平面視)で、互いに平行となるように離隔配置された、複数の線形パターンの形態であるか、または、平面上で、略四角形状の島パターンがマトリックス配列またはランダム配列された形態であり得る。
【0153】
凹凸パターン700は、遮光部材230の表面に所定の疎水性を付与することができる。例えば、隔壁112の上面上に配置された遮光部材230の表面の疎水性は、隔壁112の側面上に配置された遮光部材230の表面の疎水性よりも大きいのでありうる。
【0154】
本発明はこれに限定されるものではないが、色変換パターン410、420をインクジェット工程によって形成する場合、隔壁112の上面上に配置された凹凸パターン700は、インク組成物が接触することが可能な表面積を減少させて、表面エネルギーを小さくすることができ、これにより色変換パターン410、420の形成を容易にすることができる。
【0155】
図12a及び図12bは本発明の別の実施形態に係る表示装置を示す図であって、図12aは図4に対応する断面図、図12bは図12aのA領域を拡大して示す図である。
【0156】
図12a及び図12bを参照すると、本実施形態に係る表示装置5の第1波長帯域フィルター312及び第2波長帯域フィルター322は、隔壁112の上面110tと重なり合わないことが、図10a及び図10bの実施形態に係る表示装置3との異なる点である。
【0157】
例示的な実施形態において、第2基板BS2の一面(特にはパターン形成面)を基準として、第1波長帯域フィルター312及び第2波長帯域フィルター322における最高点のレベル(前記パターン形成面からの距離)は、隔壁112の突出高さよりも、すなわち隔壁112の上面110tのレベルよりも、低く位置することができる。これにより、図12b中に示すように、第1色変換パターン410及び第2色変換パターン420は、遮光部材230の上部に、直接、接することができる。
【0158】
遮光部材230の表面が、部分的に異なる疎水性を有する場合、例えば、隔壁112の上面110t上に配置された遮光部材230の表面が、隔壁112の側面110s上に配置された遮光部材230の表面よりも、大きい疎水性を有する場合には、第1波長帯域フィルター312と第2波長帯域フィルター322によってカバーされずに露出した遮光部材230の表面は、前記疎水性の程度によって形成されるピニングポイントを持つことができる。これにより、色変換パターン410、420の形成を容易にすることができる。
【0159】
なお、「ピニング」とは、析出した溶質によって液体の縁がピン止めされたような状態となり、それ以降の乾燥に伴う液体の収縮(外径の収縮)が抑制されることであり、「ピニングポイント」とは、「ピニング」が生じる位置のことであり、隔壁の側面に、他よりも撥液性の部分、または親液性の部分を設定することで、液体材料の乾燥の開始される位置を制御することができる。
【0160】
図13a及び図13bは本発明の別の実施形態に係る表示装置を示す図であって、図13aは図4に対応する断面図、図13bは図13aのA領域を拡大して示す図である。
【0161】
図13a及び図13bを参照すると、本実施形態に係る表示装置6の遮光部材240の少なくとも一部(特には両縁部)は、第2基板BS2と色変換パターン410、420との間に配置されるとともに、このように第2基板BS2と色変換パターン410、420との間に配置される、遮光部材240の一部(特には両縁部)は、第2基板BS2の表面とほぼ平行に延びるということが、図10a及び図10bの実施形態に係る表示装置3との異なる点である。
【0162】
具体的に、遮光部材240の少なくとも一部(特には両縁部)は、第2基板BS2と第1波長帯域フィルター310との間に配置され、第2基板BS2及び第1波長帯域フィルター310と、直接に接することができる。ここで、第2基板BS2と第1波長帯域フィルター310との間に配置される、遮光部材240の一部における少なくとも一面(特には上下の面)は、第2基板BS2の表面と略平行であり得る。
【0163】
同様に、遮光部材240の少なくとも一部(特には両縁部)は、第2基板BS2と第2波長帯域フィルター320との間に配置され、第2基板BS2及び第2波長帯域フィルター320と、直接に接することができる。ここで、第2基板BS2と第2波長帯域フィルター320との間に配置される、遮光部材240の一部における少なくとも一面(特には上下の面)は、第2基板BS2の表面と略平行であり得る。
【0164】
また、同様に、遮光部材240の少なくとも一部(特には両縁部)は、第2基板BS2と透光パターン510との間に配置され、第2基板BS2及び透光パターン510と、直接に接することができる。ここで、第2基板BS2と透光パターン510との間に配置される、遮光部材240の一部における少なくとも一面(特には上下の面)は、第2基板BS2の表面と略平行であり得る。
【0165】
本実施形態に係る表示装置6は、第2基板BS2と接する遮光部材240の最大幅を相対的に大きく形成することができる。これにより、表示装置の混色不良を最小化することができるという効果がある。
【0166】
図14a及び図14bは本発明の別の実施形態に係る表示装置を示す図であって、図14aは図4に対応する垂直断面図、図14bは図14aのA領域を拡大して示す図である。
【0167】
図14a及び図14bを参照すると、本実施形態に係る表示装置7の遮光部材250は、第2基板BS2の表面に対して垂直な第3面250sをさらに有することが、図10の実施形態に係る表示装置3との異なる点である。
【0168】
遮光部材250は、隔壁112上に直接配置されるが、隔壁112に当接する第1面250a、及びその反対側の面である第2面250bを有する。また、遮光部材250は、第1面250aと第2面250bとを連結し、第2基板BS2の表面に対して実質的に垂直な第3面250sをさらに有する。
【0169】
例示的な実施形態において、遮光部材250の第3面250sの粗さは、第2面250bの粗さよりも小さいのでありうる。遮光部材250の第2面250b及び第3面250sは、いずれも、第1波長帯域フィルター310、第2波長帯域フィルター320または透光パターン510に当接することができる。
【0170】
本実施形態に係る表示装置7は、遮光部材250が第3方向Zへの高さ成分を持つため、隣接する画素間で光が進行する不良が発生することを抑制しながらも、色表示のための光が放出される開口の幅を極大化することができる。これにより、光の利用効率を増加させることができるという効果がある。
【0171】
図15a及び図15bは本発明の別の実施形態に係る表示装置を示す図であって、図15aは図4に対応する断面図、図15bは図15aのA領域を拡大して示す図である。
【0172】
図15a及び図15bを参照すると、本実施形態に係る表示装置8の遮光部材260は、下側端部に形成されたアンダーカット260Uを有することが、図10の実施形態に係る表示装置3との異なる点である。本明細書において、「アンダーカット」は、構成要素の下側端部が、垂直断面において、内側に湾入し、略キノコ状などの断面をなすことを意味する。
【0173】
例示的な実施形態において、第1波長帯域フィルター310の少なくとも一部は、遮光部材260と第2基板BS2との間に挿入配置できる。いくつかの実施形態において、第1波長帯域フィルター310は、遮光部材260と第2基板BS2との間の空間を完全に充填せず、空気層が残存することもある。また、遮光部材260は、部分的に第2基板BS2と当接することができる。
【0174】
同様に、第2波長帯域フィルター320の少なくとも一部は、遮光部材260と第2基板BS2との間に挿入配置できる。また、透光パターン510の少なくとも一部は、遮光部材260と第2基板BS2との間に挿入配置できる。
【0175】
図15a及び図15bは、遮光部材260のアンダーカット260U部分で遮光部材260の表面の傾斜方向が隔壁112の側面110sの傾斜方向と反対の側に傾斜するる場合を例示しているが、他の実施形態において、アンダーカット260U部分の遮光部材260の表面は、第2基板BS2の表面に対して略垂直であるか、或いは隔壁112の側面110sと同じ方向の傾斜を持つこともできる。
【0176】
本実施形態に係る表示装置8は、遮光部材260が、先の各実施形態と同一の、第3方向Zへの高さ成分を持つため、隣接する画素間で光が進行する不良が発生することを抑制することができ、また、同時に、色表示のための光が放出される開口の幅を極大化することができる。これにより、光の利用効率を増加させることができるという効果がある。
【0177】
図16a及び図16bは本発明の別の実施形態に係る表示装置を示す図であって、図16aは図4に対応する断面図、図16bは図16aのA領域を拡大して示す図である。
【0178】
図16a及び図16bを参照すると、本実施形態に係る表示装置9は、遮光部材260のアンダーカット部分に配置された不透光性物質層810をさらに含むことが、図15の実施形態による表示装置8との異なる点である。
【0179】
不透光性物質層810は、遮光部材260と第2基板BS2との間に挿入配置できる。図16a及び図16bは、不透光性物質層810が遮光部材260、第2基板BS2及び第1波長帯域フィルター310と接する場合を例示しているが、本発明はこれに限定されるではない。
【0180】
不透光性物質層810は、遮光部材260とは異なる材料からなり得る。不透光性物質層810は、光の透過を少なくとも部分的に遮断することができる材料であれば特に限定されないが、例えば、アルミニウム、銅、銀、金、チタン、モリブデン、ニッケルまたはこれらの合金などの反射性金属材料である。
【0181】
不透光性物質層810は、第1色変換パターン410と第2色変換パターン420との間、及び第2色変換パターン420と透光パターン510との間に配置できる。不透光性物質層810は、隣接する画素間で光漏れ不良が発生することを抑制することができる。それだけではなく、本実施形態に係る表示装置9は、隣接する画素の間に配置された不透光性物質層810を含むことで、例えば、不透光性物質層810が反射性金属材料からなる場合、隣接する画素の側へ進行する光の少なくとも一部を反射して光の利用効率を向上させることができるという効果がある。
【0182】
図17a及び図17bは本発明の別の実施形態に係る表示装置を示す図であって、図17aは図4に対応する断面図、図17bは図17aのA領域を拡大して示す図である。
【0183】
図17a及び図17bを参照すると、本実施形態に係る表示装置10の遮光部材270は、隔壁112の上面110t上及び隔壁112の側面110s上に配置されるが、第2基板BS2と離隔していることが、図15の実施形態に係る表示装置8との異なる点である。
【0184】
例示的な実施形態において、遮光部材270は、隔壁112を上方及び左右から少なくとも部分的に取り囲むように配置されるが、隔壁112の側面110sを完全にカバーせず、隔壁112の側面110sの少なくとも一部を露出させるように配置できる。
【0185】
例えば、第1波長帯域フィルター310の少なくとも一部は、遮光部材270と第2基板BS2との間に挿入配置できる。また、第1波長帯域フィルター310は、第2基板BS2、遮光部材270及び隔壁112の側面110sと接することができる。
【0186】
同様に、第2波長帯域フィルター320の少なくとも一部は、遮光部材270と第2基板BS2との間に挿入配置され、第2波長帯域フィルター320は、第2基板BS2、遮光部材270及び隔壁112の側面110sと接することができる。
【0187】
また、透光パターン510の少なくとも一部は、遮光部材270と第2基板BS2との間に挿入配置され、透光パターン510は、第2基板BS2、遮光部材270及び隔壁112の側面110sと接することができる。
【0188】
図18a及び図18bは本発明の別の実施形態に係る表示装置を示す図であって、図18aは図4に対応する垂直断面図、図18bは図18aのA領域を拡大して示す図である。
【0189】
図18a及び図18bを参照すると、本実施形態に係る表示装置11は、隔壁112の側面110s上に配置された不透光性物質層820をさらに含むことが、図17a及び図17bの実施形態に係る表示装置10との異なる点である。
【0190】
不透光性物質層820は隔壁112の側面110s上に直接配置できる。例えば、不透光性物質層820は、遮光部材270と第2基板BS2との間に挿入配置できる。図18a及び図18bは不透光性物質層820が遮光部材270、第2基板BS2、隔壁112及び第1波長帯域フィルター310に接する場合を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0191】
不透光性物質層820は遮光部材270とは異なる材料からなり得る。不透光性物質層820は、光の透過を少なくとも部分的に遮断することができる材料であれば特に限定されないが、例えば、アルミニウム、銅、銀、金、チタン、モリブデン、ニッケルまたはこれらの合金などの反射性金属材料である。なお、図16a及び図16bにおける不透光性物質層810も同様の材料で形成することができる。
【0192】
不透光性物質層820は、第1色変換パターン410と第2色変換パターン420との間、及び第2色変換パターン420と透光パターン510との間に配置できる。不透光性物質層820は、隣接する画素間で光漏れ不良が発生することを抑制することができる。それだけではなく、本実施形態に係る表示装置11は、隣接する画素の間に配置された不透光性物質層820を含むことで、例えば、不透光性物質層820が反射性金属材料からなる場合、隣接する画素側へ進行する光の少なくとも一部を反射して光の利用効率を向上させることができるという効果がある。
【0193】
図19a及び図19bは本発明の別の実施形態に係る表示装置を示す図であって、図19aは図4に対応する断面図、図19bは図19aのA領域を拡大して示す図である。
【0194】
図19a及び図19bを参照すると、本実施形態に係る表示装置12は、隔壁130が下側端部に形成されたアンダーカット130Uを有することが、図15a及び図15bなどによる実施形態の表示装置8との異なる点である。
【0195】
例示的な実施形態において、隔壁130の下側端部は、その内側に湾入することができる。すなわち、隔壁130と第2基板BS2とが当接する部分における隔壁130の幅は隔壁130の最大幅よりも小さいのでありうる。
【0196】
また、第1波長帯域フィルター313の少なくとも一部は、隔壁130と第2基板BS2との間、及び遮光部材280と第2基板BS2との間に挿入配置できる。いくつかの実施形態において、第1波長帯域フィルター313は、隔壁130と第2基板BS2との間の空間を完全に充填せず、空気層が残存することもありうる。遮光部材280は第2基板BS2から離隔した状態であってもよい。
【0197】
例えば、第1波長帯域フィルター313は、第2基板BS2、遮光部材280及び隔壁130と接することができる。
【0198】
同様に、第2波長帯域フィルター323の少なくとも一部は、隔壁130と第2基板BS2の間、及び遮光部材280と第2基板BS2との間に挿入配置され、第2波長帯域フィルター323は、第2基板BS2、遮光部材280及び隔壁130と接することができる。
【0199】
また、透光パターン510の少なくとも一部は、隔壁130と第2基板BS2との間、及び遮光部材280と第2基板BS2との間に挿入配置され、透光パターン510は、第2基板BS2、遮光部材280及び隔壁130と接することができる。
【0200】
本実施形態に係る表示装置12は、第1波長帯域フィルター313と第2基板BS2とが当接する部分の幅、第2波長帯域フィルター323と第2基板BS2とが当接する部分の幅、及び透光パターン510と第2基板BS2とが当接する部分の幅を、隔壁130が形成する開口の幅よりも大きく形成することができる。これにより、隣接する画素間の光漏れ不良なしにも光の利用効率を改善することができるという効果がある。
【0201】
図20a及び図20bは本発明の別の実施形態に係る表示装置を示す図であって、図20aは図4に対応する断面図、図20bは図20aのA領域を拡大して示す図である。
【0202】
図20a及び図20bを参照すると、本実施形態に係る表示装置13は、隔壁130のアンダーカット130U部分に配置された不透光性物質層830をさらに含むことが、図19の実施形態による表示装置12との異なる点である。
【0203】
不透光性物質層830は、隔壁130と第2基板BS2との間に挿入配置できる。図20a及び図20bは、不透光性物質層830が第2基板BS2、隔壁130及び第1波長帯域フィルター313と接する場合を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではない。いくつかの実施形態において、不透光性物質層830は、遮光部材280と第2基板BS2との間に位置することができる。
【0204】
不透光性物質層830は、遮光部材280とは異なる材料からなり得る。不透光性物質層830は、光の透過を少なくとも部分的に遮断することができる材料であれば特に限定されないが、例えば、アルミニウム、銅、銀、金、チタン、モリブデン、ニッケルまたはこれらの合金などの反射性金属材料である。
【0205】
不透光性物質層830は、第1色変換パターン313と第2色変換パターン323との間、及び第2色変換パターン323と透光パターン510との間に配置できる。不透光性物質層830は、隣接する画素の間で光漏れ不良が発生することを抑制することができる。それだけではなく、本実施形態に係る表示装置13は、隣接する画素の間に配置された不透光性物質層830を含む、例えば、不透光性物質層830が反射性金属材料からなる場合、隣接する画素側へ進行する光の少なくとも一部を反射して光の利用効率を向上させることができるという効果がある。
【0206】
図21a~21cは本発明の別の実施形態に係る表示装置を示す図であって、図21aは図4に対応する断面図、図21bは図21aのA領域を拡大して示す図、図21cは図6に対応する断面図である。
【0207】
図21a、図21b及び図21cを参照すると、本実施形態に係る表示装置14の第1波長帯域フィルター314及び第2波長帯域フィルター324は、第2基板BS2と隔壁112との間に配置されたことが、図10a及び図10bの実施形態に係る表示装置3との異なる点である。
【0208】
第1波長帯域フィルター314は、第1画素内に配置されるが、隔壁112より下側(図21aにおける上側)に位置することができる。例えば、第1波長帯域フィルター314の少なくとも一部は、隔壁112と第2基板BS2との間に挿入配置され、隔壁112及び第2基板BS2と接することができる。
【0209】
また、第2波長帯域フィルター324は、第2画素内に配置されるが、隔壁112より下側(図21aにおける上側)に位置することができる。例えば、第2波長帯域フィルター324の少なくとも一部は、隔壁112と第2基板BS2との間に挿入配置され、隔壁112及び第2基板BS2と接することができる。
【0210】
一方、第3波長帯域フィルター334は、第4画素内に配置されるが、隔壁112より下側(図21cにおける上側)に位置することができる。
【0211】
本実施形態に係る表示装置14は、第1波長帯域フィルター314及び第2波長帯域フィルター324がそれぞれ隔壁112よりも下側に位置することにより、遮光部材290の露出する表面積を増加させることができる。本発明はこれに限定されるものではないが、例えば、色変換パターン410、420をインクジェット工程によって形成する場合、露出した遮光部材290の表面が持つ撥液性と親液性を用いて色変換パターン410、420の形成を容易にすることができる。
【0212】
図22a及び図22bは本発明の別の実施形態に係る表示装置を示す図であって、図22aは図4に対応する断面図、図22bは図22aのA領域を拡大して示す図である。
【0213】
図22a及び図22bを参照すると、本実施形態に係る表示装置15は、隔壁140及び遮光部材295が、下側端部に形成されたアンダーカット140Uを有することが、図21の実施形態による表示装置14との異なる点である。
【0214】
例示的な実施形態において、隔壁140の下側端部はその内側に湾入することができる。また、第1色変換パターン410の少なくとも一部は、隔壁140の両縁部と第1波長帯域フィルター314との間、及び遮光部材295の下端部と第1波長帯域フィルター314との間に、挿入されるように配置できる。いくつかの実施形態において、第1色変換パターン410は、隔壁140と第1波長帯域フィルター314との間の空間を完全に充填せず、空気層が残存することもありうる。遮光部材295は、第1波長帯域フィルター314から離隔した状態であり得る。例えば、第1色変換パターン410は、第1波長帯域フィルター314、遮光部材295及び隔壁140と接することができる。
【0215】
同様に、第2色変換パターン420の少なくとも一部は、隔壁140の両縁部と第2波長帯域フィルター324との間、及び遮光部材295の下端部と第2波長帯域フィルター324との間に挿入配置され、第2色変換パターン420は、第2波長帯域フィルター324、遮光部材295及び隔壁140と接することができる。
【0216】
また、透光パターン510の少なくとも一部は、隔壁140の両縁部と第2基板BS2との間及び遮光部材295と第2基板BS2との間に挿入配置され、透光パターン510は、第2基板BS2、遮光部材295及び隔壁140と接することができる。
【0217】
本実施形態に係る表示装置15は、第1色変換パターン410と第1波長帯域フィルター314とが当接する部分の幅、第2色変換パターン420と第2波長帯域フィルター324とが当接する部分の幅、及び透光パターン510と第2基板BS2とが当接する部分の幅を、隔壁140が形成する開口の幅よりも大きく形成することができる。これにより、隣接する画素間の光漏れ不良なしにも光の利用効率を改善することができるという効果がある。
【0218】
図23a及び図23bは本発明の別の実施形態に係る表示装置を示す図であって、図23aは図4に対応する断面図、図23bは図23aのA領域を拡大して示す図である。
【0219】
図23a及び図23bを参照すると、本実施形態に係る表示装置16は、隔壁140のアンダーカット140U部分に配置された不透光性物質層840をさらに含むことが、図22の実施形態に係る表示装置15との異なる点である。
【0220】
不透光性物質層840は、隔壁140と第1波長帯域フィルター314との間、及び隔壁140と第2波長帯域フィルター324との間に挿入配置できる。図23a及び図23bは、不透光性物質層840が第1波長帯域フィルター314、隔壁140及び第1色変換パターン410と接する場合を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではない。いくつかの実施形態において、不透光性物質層840は遮光部材295と第1波長帯域フィルター314との間に位置することができる。
【0221】
不透光性物質層840は、遮光部材295とは異なる材料からなり得る。不透光性物質層840は、光の透過を少なくとも部分的に遮断することができる材料であれば特に限定されないが、例えば、アルミニウム、銅、銀、金、チタン、モリブデン、ニッケルまたはこれらの合金などの反射性金属材料である。
【0222】
不透光性物質層840は、第1色変換パターン410と第2色変換パターン420との間、及び第2色変換パターン420と透光パターン510との間に配置できる。不透光性物質層840は、隣接する画素の間で光漏れ不良が発生することを抑制することができる。それだけでなく、本実施形態に係る表示装置16は、隣接する画素の間に配置された不透光性物質層840を含むことで、例えば、不透光性物質層840が反射性金属材料からなる場合、隣接する画素側へ進行する光の少なくとも一部を反射して光の利用効率を向上させることができるという効果がある。
【0223】
図24a及び図24bは本発明の別の実施形態に係る表示装置を示す図であって、図24aは図4に対応する断面図、図24bは図24aのA領域を拡大して示す図である。
【0224】
図24a及び図24bを参照すると、本実施形態に係る表示装置17は、遮光部材230上に配置された第1透光層910、及び第1透光層910上に配置された第2透光層920をさらに含むことが、図10の実施形態に係る表示装置3との異なる点である。
【0225】
例示的な実施形態において、第1透光層910は、遮光部材230上に直接配置され、遮光部材230を取り囲むように配置できる。例えば、第1透光層910は、隔壁112の上面110t上及び隔壁112の側面110s上に配置できる。第1透光層910の光透過率は約90%以上、約95%以上、約98%以上または約99%以上であり得る。第1透光層910は第2基板BS2と当接することができる。
【0226】
また、第2透光層920は、第1透光層910上に直接配置され、第1透光層910を取り囲むように配置できる。例えば、第2透光層920は隔壁112の上面110t上及び隔壁112の側面110s上に配置できる。第2透光層920の光透過率は約90%以上、約95%以上、約98%以上または約99%以上であり得る。第2透光層920は第2基板BS2と当接することができる。
【0227】
いくつかの実施形態において、第2透光層920の屈折率は、第1透光層910の屈折率よりも大きいことができる。これにより、第1透光層910及び第2透光層920に所定の光学機能を付与することができる。
【0228】
例えば、第1色変換パターン410が波長シフト物質を含む場合、波長シフト物質が放出する光のうち、第2色変換パターン420側へ出射された光は、第1透光層910と第2透光層920との間の界面で少なくとも一部が反射され、光漏れ不良を抑制することができるだけでなく、光の利用効率を向上させることができる。また、第1透光層910と第2透光層920との間の界面を透過した光は、遮光部材230によって吸収され、光漏れ不良を抑制することができる。
【0229】
図24a及び図24bは遮光部材230と第1波長帯域フィルター310との間、遮光部材230と第2波長帯域フィルター320との間、及び遮光部材230と透光パターン510との間に2つの透光層(すなわち、第1透光層及び第2透光層)が配置された場合を例示しているが、他の実施形態において、3つ以上の透光層を含むことで各界面での全反射機能を付与することもできる。
【0230】
図25a及び図25bは本発明の別の実施形態に係る表示装置を示す図であって、図25aは図4に対応する断面図、図25bは図25aのA領域を拡大して示す図である。
【0231】
図25a及び図25bを参照すると、本実施形態に係る表示装置18は、遮光部材230と隔壁112との間に配置された第1透光層930及び第2透光層940をさらに含むことが、図10の実施形態に係る表示装置3との異なる点である。
【0232】
例示的な実施形態において、第1透光層930は、隔壁112上に直接配置され、隔壁112を取り囲むように配置できる。例えば、第1透光層930は、隔壁112の上面110t上及び隔壁112の側面110s上に配置できる。第1透光層930の光透過率は約90%以上、約95%以上、約98%以上または約99%以上であり得る。第1透光層930は第2基板BS2に当接することができる。
【0233】
また、第2透光層940は、第1透光層930上に直接配置され、第1透光層930を取り囲むように配置できる。例えば、第2透光層940は、隔壁112の上面110t上及び隔壁112の側面110s上に配置できる。第2透光層940の光透過率は約90%以上、約95%以上、約98%以上または約99%以上であり得る。第2透光層940は第2基板BS2に当接することができる。
【0234】
いくつかの実施形態において、第2透光層940の屈折率は、第1透光層930の屈折率よりも大きいことができる。これにより、第1透光層930及び第2透光層940に所定の光学機能を付与することができる。
【0235】
例えば、第1色変換パターン410が波長シフト物質を含む場合、波長シフト物質が放出する光のうち、第2色変換パターン420側へ出射された光は、遮光部材230によって吸収されて光漏れ不良を抑制することができる。また、遮光部材230によって完全に遮光されずに遮光部材230を透過した光は、第1透光層930と第2透光層940との間の界面で反射されて光漏れ不良を抑制することができるうえ、光の利用効率を向上させることができる。
【0236】
図25a及び図25bは遮光部材230と隔壁112との間に2つの透光層(すなわち、第1透光層及び第2透光層)が配置された場合を例示しているが、他の実施形態において、3つ以上の透光層を含むことで各界面での全反射機能を付与することもできる。
【0237】
以下、本発明の実施形態に係る表示装置の製造方法について説明する。
【0238】
本発明の一実施形態に係る表示装置の製造方法は、基板の一面上に、透光性を有する隔壁パターン及び不透光性物質パターンを形成する段階と、前記隔壁パターン及び前記不透光性物質パターン上に遮光部材形成用組成物を塗布する段階と、前記基板の他面側から光を照射する段階であって、前記不透光性物質パターンを遮光マスクとして用いて前記隔壁パターンの上面及び側面上に配置された遮光部材を形成する段階とを含み、不透光性物質パターンを除去して前記基板の前記一面を少なくとも部分的に露出させる段階と、前記基板の露出した前記一面上にインク組成物を吐出する段階であって、波長シフト物質を含むインク組成物を吐出する段階と、前記インク組成物を硬化させて色変換パターンを形成する段階とをさらに含むことができる。
【0239】
図26a乃至図26oは本発明の一実施形態に係る表示装置の製造方法を示す断面図である。
【0240】
まず、図26aを参照すると、基板BS2の一面(図26aにおける上面)上に不透光性物質層800を形成する。不透光性物質層800は、アルミニウム、銅、銀、金、チタン、モリブデン、ニッケルまたはこれらの合金などの反射性金属材料であるか、或いは不透光性有機材料からなることができる。不透光性物質層800を形成する方法は特に限定されないが、例えば、スパッタリングなどの蒸着方法を例示することができる。
【0241】
次に、図26bを参照すると、不透光性物質層800上に感光層850を形成する。感光層850を形成する段階は、感光性組成物(図示せず)を塗布する段階、及び感光性組成物をプリベークする段階を含むことができる。例示的な実施形態において、感光性組成物及び感光層850はポジティブ感光性材料を含んで構成できる。
【0242】
次に、図26cを参照すると、開口を有するフォトマスクM1(遮光性の板材)を、基板BS2の上方に重ね合わせて配置し、光を照射して感光性パターン層851を形成する。感光性パターン層851を形成する段階は、フォトマスクM1を露光工程用の遮光マスクとして用いて感光層850に光を照射する段階と、現像液(stripper)を塗布して感光性パターン層851を現像する段階とを含むことができる。感光層850がポジティブ感光性材料を含んでなる例示的な実施形態において、フォトマスクM1の開口を介して光が照射される露光部位で高分子間の結合が少なくとも部分的に切れ、前記露光部位が現像液によって除去できる。
【0243】
次に、図26dを参照すると、感光性パターン層852をエッチングマスクとして用いて不透光性物質パターン801を形成する。不透光性物質パターン801を形成する段階は、エッチング工程によって不透光性物質パターン801をパターニングする段階であり得る。前記エッチング工程はドライエッチング工程またはウェットエッチング工程を使用することができる。これにより、基板BS2の前記一面の少なくとも一部を露出させる不透光性物質パターン801を形成することができる。
【0244】
次に、図26eを参照すると、不透光性物質パターン801上に有機層100を形成する。有機層100を形成する段階は、有機層形成用組成物(図示せず)を塗布する段階と、前記組成物をプリベークする段階とを含むことができる。例示的な実施形態において、有機層形成用組成物及び有機層100はネガティブ感光性材料を含んでなることができる。
【0245】
例えば、有機層形成用組成物は、光重合性化合物、光重合開始剤及び溶媒を含み、その他の添加剤をさらに含むことができる。光重合性化合物は、重合可能な単量体化合物であって、単官能単量体、二官能単量体及び多官能単量体などを含むことができる。例えば、単官能単量体は、ノニルフェニルカルビトールアクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピルアクリレート、2-エチルヘキシルカルビトールアクリレート、2-ヒドロキシエチルアクリレート、N-ビニルピロリドンなどを挙げることができる。また、二官能単量体の例としては、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのビス(アクリロイルオキシエチル)エーテル、3-メチルペンタンジオールジ(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。また、多官能単量体の例としては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールペンタ(メタ)アクリレート、エトキシ化ジペンタエリトリトールヘキサ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ジペンタエリトリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。
【0246】
光重合開始剤は、特に限定されないが、2,4-ビス(トリクロロメチル)-6-(4-メトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ビス(トリクロロメチル)-6-(4-メトキシナフチル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ビス(トリクロロメチル)-6-ピペロニル-1,3,5-トリアジン、2,4-ビス(トリクロロメチル)-6-(4-メトキシスチリル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ビス(トリクロロメチル)-6-[2-(5-メチルフラン-2-イル)エテニル]-1,3,5-トリアジン、2,4-ビス(トリクロロメチル)-6-[2-(フラン-2-イル)エテニル]-1,3,5-トリアジン、2,4-ビス(トリクロロメチル)-6-[2-(4-ジエチルアミノ-2-メチルフェニル)エテニル]-1,3,5-トリアジン、2,4-ビス(トリクロロメチル)-6-[2-(3,4-ジメトキシフェニル)エテニル]-1,3,5-トリアジンなどのトリアジン系開始剤化合物、ジエトキシアセトフェノン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン、ベンジルジメチルケタール、2-ヒドロキシ-1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-2-メチルプロパン-1-オン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2-メチル-1-(4-メチルチオフェニル)-2-モルホリノプロパン-1-オン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルホリノフェニル)ブタン-1-オン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-[4-(1-メチルビニル)フェニル]プロパン-1-オンのオリゴマーなどのアセトフェノン系開始剤化合物、2,2’-ビス(2-クロロフェニル)-4,4’,5,5’-テトラフェニルビイミダゾール、2,2’-ビス(2,3-ジクロロフェニル)-4,4’,5,5’-テトラフェニルビイミダゾール、2,2’-ビス(2-クロロフェニル)-4,4’,5,5’-テトラ(アルコキシフェニル)ビイミダゾール、2,2’-ビス(2-クロロフェニル)-4,4’,5、5’-テトラ(トリアルコキシフェニル)ビイミダゾール、4,4’,5,5’位のフェニル基がカルボアルコキシ基によって置換されているイミダゾール化合物などのビイミダゾール系開始剤化合物、またはこれらの組み合わせを含むことができる。
【0247】
また、有機層100は透光性を有することができる。有機層100の光透過率は約90%以上、約95%以上、約98%以上または約99%以上であり得る。有機層100をなす材料は、優れた光透過率を有する材料であれば特に限定されないが、例えば、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂またはイミド系樹脂などの有機物質である。
【0248】
いくつかの実施形態において、前記有機層形成用組成物及び有機層100は、その内部に分散した粒子状物質110pを含むことができる。
【0249】
次に、図26fを参照すると、基板BS2上に隔壁パターン112を形成する。隔壁パターン112を形成する段階は、フォトマスクM1を露光工程用の遮光マスクとして用いて有機層100に光を照射する段階と、現像液を塗布して隔壁パターン112を形成する段階とを含むことができる。前記有機層形成用組成物及び有機層100がネガティブ感光性材料を含んでなる例示的な実施形態において、フォトマスクM1は、不透光性物質パターン801を形成する段階で使用したマスクと同じマスクであり、フォトマスクM1の開口を介して光が照射される部位で硬化が発生し、その他の部分が現像液によって除去できる。本段階において、隔壁パターン112と不透光性物質パターン801とは、互いに離隔している状態であり、基板BS2の前記一面の少なくとも一部は隔壁パターン112と不透光性物質パターン801によってカバーされずに露出できる。これにより、基板BS2の露出した一面上に隔壁パターン112を形成することができる。本実施形態による場合、1つのマスクのみを用いて隔壁パターン112と不透光性パターン801を形成することができるため、製造コストを節減することができる。
【0250】
隔壁パターン112は、後述するインク吐出工程でインク組成物の整列配置に役立てることができる。すなわち、隔壁パターン112は、インク組成物を所望の位置に正確に吐出し、安定的に位置させるためのガイドの役目をすることができる。隔壁パターン112の高さの下限は、約5.0μm、約5.5μm、約6.0μm、6.5μm、約7.0μm、約7.5μm、約8.0μm、約8.5μm、約9.0μm、約9.5μm、約10.0μm、約10.5μm、約11.0μm、約11.5μm、約12.0μmまたは約15.0μmであり得る。また、隔壁パターン112は、所定の平坦面をなす上面110t、及び上面110tから下方に傾斜した側面110sを含むことができる。基板BS2の表面に対して隔壁パターン112の側面110sがなす平均傾斜角は約30°乃至85°であり得るが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0251】
いくつかの実施形態において、隔壁パターン112は、平面上で第1方向に延長された第1隔壁部、及び前記第1方向と交差する第2方向に延長された第2隔壁部を含んで平面視で略格子状であり得る。
【0252】
その他の隔壁パターン112については、図1乃至図8の隔壁と共に詳細に説明したことがあるので、重複する説明は省略する。
【0253】
次に、図26gを参照すると、隔壁パターン112上に、遮光性材料を含む遮光部材形成用組成物200を塗布する。いくつかの実施形態において、塗布された遮光部材形成用組成物200をプリベークする段階をさらに含むことができる。遮光部材形成用組成物200をプリベークする段階は、約50℃乃至120℃の温度で約60秒乃至200秒間行われ得る。
【0254】
隔壁パターン112上に遮光部材形成用組成物200を塗布する段階は、前記組成物200を隔壁パターン112の高さよりも高い厚さに塗布する段階であり得る。すなわち、前記組成物200が隔壁パターン112の上面110tをカバーすることができるように遮光部材形成用組成物200を塗布する段階であり得る。本段階において、遮光部材形成用組成物200は、隔壁パターン112と不透光性物質パターン801との間の離隔空間を少なくとも部分的に充填することができる。
【0255】
遮光部材形成用組成物200は、ブラック顔料または染料などの着色剤、光重合性化合物、光重合開始剤及び溶媒を含み、絶縁性粒子などの添加剤をさらに含むことができる。
【0256】
ブラック顔料または染料などの着色剤の例としては、カーボンブラック、チタンブラック、リグニンブラック、ペリレンブラック、シアニンブラック、鉄/マンガンなどの複合酸化物顔料などの無機顔料、またはこれらの組み合わせなどを挙げることができる。
【0257】
光重合性化合物は、重合可能な単量体化合物であって、単官能単量体、二官能単量体及び多官能単量体などを含むことができる。例えば、単官能単量体は、ノニルフェニルカルビトールアクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピルアクリレート、2-エチルヘキシルカルビトールアクリレート、2-ヒドロキシエチルアクリレート、N-ビニルピロリドンなどを挙げることができる。また、二官能単量体の例としては、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのビス(アクリロイルオキシエチル)エーテル、3-メチルペンタンジオールジ(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。また、多官能単量体の例としては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールペンタ(メタ)アクリレート、エトキシ化ジペンタエリトリトールヘキサ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ジペンタエリトリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。
【0258】
光重合開始剤は、特に限定されないが、2,4-ビス(トリクロロメチル)-6-(4-メトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ビス(トリクロロメチル)-6-(4-メトキシナフチル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ビス(トリクロロメチル)-6-ピペロニル-1,3,5-トリアジン、2,4-ビス(トリクロロメチル)-6-(4-メトキシスチリル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ビス(トリクロロメチル)-6-[2-(5-メチルフラン-2-イル)エテニル]-1,3,5-トリアジン、2,4-ビス(トリクロロメチル)-6-[2-(フラン-2-イル)エテニル]-1,3,5-トリアジン、2,4-ビス(トリクロロメチル)-6-[2-(4-ジエチルアミノ-2-メチルフェニル)エテニル]-1,3,5-トリアジン、2,4-ビス(トリクロロメチル)-6-[2-(3,4-ジメトキシフェニル)エテニル]-1,3,5-トリアジンなどのトリアジン系開始剤化合物、ジエトキシアセトフェノン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン、ベンジルジメチルケタール、2-ヒドロキシ-1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-2-メチルプロパン-1-オン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2-メチル-1-(4-メチルチオフェニル)-2-モルホリノプロパン-1-オン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルホリノフェニル)ブタン-1-オン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-[4-(1-メチルビニル)フェニル]プロパン-1-オンのオリゴマーなどのアセトフェノン系開始剤化合物、2,2’-ビス(2-クロロフェニル)-4,4’,5,5’-テトラフェニルビイミダゾール、2,2’-ビス(2,3-ジクロロフェニル)-4,4’,5,5’-テトラフェニルビイミダゾール、2,2’-ビス(2-クロロフェニル)-4,4’,5,5’-テトラ(アルコキシフェニル)ビイミダゾール、2,2’-ビス(2-クロロフェニル)-4,4’,5,5’-テトラ(トリアルコキシフェニル)ビイミダゾール、4,4’,5,5’位のフェニル基がカルボアルコキシ基によって置換されているイミダゾール化合物などのビイミダゾール系開始剤化合物、またはこれらの組み合わせを含むことができる。
【0259】
次に、図26hを参照すると、基板BS2の背面(図26hにおける下面)側から光を照射して遮光部材210を形成する。遮光部材210を形成する段階は、不透光性物質パターン801を遮光マスクとして用いて遮光部材210を形成する段階であり得る。
【0260】
例示的な実施形態において、遮光部材210を形成する段階は、基板BS2の背面側から光を照射する段階と、前記光が基板BS2を透過する段階と、前記光が隔壁パターン112に入射される段階と、前記光が隔壁パターン112の上面110tを透過する段階と、前記光が隔壁パターン112の側面110sを透過する段階とを含むことができる。
【0261】
不透光性物質パターン801の側に入射された光は、不透光性物質パターン801によって遮光されて遮光部材形成用組成物の硬化に寄与できないのでありうる。反面、優れた光透過率を有する隔壁パターン112の側に入射された光は、隔壁パターン112の上面110tと側面110sを介して遮光部材形成用組成物の硬化に寄与することができる。遮光部材形成用組成物の側へ進行する光は、遮光部材形成用組成物を硬化させ、所定の距離だけ、さらに進行した後、遮光部材形成用組成物が持つ自体の吸光特性により徐々に消光されうる。これにより、隔壁パターン112の上面110t及び側面110s上に配置された遮光部材210を形成し、隔壁パターン112から相対的に遠い側に位置する部分は、未硬化の遮光部材形成用組成物201の状態を維持しているのでありうる。
【0262】
いくつかの実施形態において、照射される光の強度と照射時間などによって、遮光部材210の厚さと、遮光部材210の表面粗さを制御することができる。
【0263】
本実施形態に係る隔壁パターン112は、傾斜した側面110sを有することができる。これにより、隔壁パターン112の上面110tだけでなく、側面110sを介しても十分な量の光が透過するようにすることができる。また、隔壁パターン112がその内部に分散している粒子状物質110pを含む場合、粒子状物質110pによって散乱/拡散された光は、光が様々な方向に広がることを容易にすることができる。例示的な実施形態において、隔壁パターン112の上面110t上に配置された遮光部材210の厚さは、隔壁パターン112の側面110s上に配置された遮光部材210の厚さよりも大きいのでありうる。
【0264】
遮光部材210については、図1乃至図8と一緒に詳細に説明したことがあるので、重複する説明は省略する。
【0265】
次に、図26iを参照すると、残余(未硬化)の遮光部材形成用組成物201を除去する。前記の残余組成物201を除去する段階は、現像液を塗布して前記残余組成物を除去する段階であり得る。これにより、基板BS2、基板BS2上に配置された隔壁パターン112、及び隔壁パターン112を取り囲むように配置された遮光部材210及び不透光性物質パターン801を形成することができる。
【0266】
いくつかの実施形態において、残余(未硬化)の遮光部材形成用組成物を除去する段階の後に、遮光部材210をハードベークする段階をさらに含むことができる。
【0267】
次に、図26jを参照すると、不透光性物質パターンを除去する。不透光性物質パターンを除去する段階は、基板BS2の前記一面を少なくとも部分的に露出させる段階であり得る。不透光性物質パターンを除去する段階は、ウェットエッチング工程を経て不透光性物質パターンを除去する段階であり得る。これにより、基板BS2、基板BS2上に配置された隔壁パターン112、及び、隔壁パターン112の各線状部分を上方及び左右の三方から取り囲むように配置された遮光部材210のみを残すことができる。
【0268】
次に、図26kを参照すると、隔壁パターン112が形成する開口の少なくとも一部に第1波長帯域フィルター310及び第2波長帯域フィルター320を形成する。第1波長帯域フィルター310及び第2波長帯域フィルター320を形成する方法は、感光性有機材料を用いてフォト工程を介してパターニングし、或いはインクジェット工程を経て形成する方法を例示することができる。第1波長帯域フィルター310及び第2波長帯域フィルター320については、図1乃至図8と一緒に詳細に説明したことがあるので、重複する説明は省略する。
【0269】
次に、図26lを参照すると、隔壁パターン112が形成する開口に第1インク組成物401、第2インク組成物402及び第3インク組成物500を吐出する。第1インク組成物401乃至第3インク組成物500はそれぞれ順次吐出されるか、或いは同時に吐出され得る。例示的な実施形態において、第1インク組成物401は、第1色のピーク波長を有する光を放出する第1波長シフト物質410pを含み、第2インク組成物402は、第2色のピーク波長を有する光を放出する第2波長シフト物質420pを含み、第3インク組成物500は、粒子状物質510pを含むことができる。
【0270】
隔壁パターン112自体が十分な高さを持つため、第1インク組成物401乃至第3インク組成物500は所望の位置に正確に吐出され得る。
【0271】
次に、図26mを参照すると、前述したインク組成物を乾燥及び硬化(curing)させて第1色変換パターン410、第2色変換パターン420及び透光パターン510を形成する。第1色変換パターン410、第2色変換パターン420及び透光パターン510については、図1乃至図8と一緒に詳細に説明したことがあるので、重複する説明は省略する。
【0272】
次に、図26nを参照すると、第1色変換パターン410、第2色変換パターン420及び透光パターン510上に第4波長帯域フィルター610、オーバーコート層OC、偏光層POL及び共通電極CEなどを順次形成して第2表示板SUB2を準備する。第2表示板SUB2内の各構成要素については、図1乃至図8と一緒に詳細に説明したことがあるので、重複する説明は省略する。
【0273】
次に、図26oを参照すると、スイッチング素子Q及び画素電極PEを含む第1表示板SUB1を準備し、第1表示板SUB1と第2表示板SUB2との間に液晶層LCLを介在させて表示パネルを準備する。第1表示板SUB1と第2表示板SUB2はシーリング部材(図示せず)によって貼り合わされるのでありうる。
【0274】
第1表示板SUB1と第2表示板SUB2との間に液晶層LCLを位置させる方法は、例えば、第1表示板SUB1または第2表示板SUB2上に、液晶LCLを含む液晶組成物を滴下した後、第1表示板SUB1と第2表示板SUB2とを合着する方法を例示することができる。図示してはいないが、第1表示板SUB1上に光源部(図示せず)を配置する段階をさらに含むことができる。
【0275】
以下、本発明の他の実施形態に係る表示装置の製造方法について説明する。
【0276】
図27a~27fは、本発明の他の実施形態に係る表示装置の製造方法を示す断面図である。
【0277】
まず、図27aを参照すると、基板BS2の一面上に、透光性を有する隔壁パターン112及び不透光性物質パターン801を形成する。隔壁パターン112及び不透光性物質パターン801を形成する段階については、図26a乃至図26fと一緒に詳細に説明したことがあるので、重複する説明は省略する。
【0278】
次に、図27bを参照すると、隔壁パターン112上に、遮光性材料を含む遮光部材形成用組成物200を塗布する。いくつかの実施形態において、塗布された遮光部材形成用組成物200をプリベークする段階をさらに含むことができる。
【0279】
次に、図27cを参照すると、塗布された遮光部材形成用組成物200の表面を全体的にフッ素処理する。フッ素処理する段階は、四フッ化炭素(CF)ガスを噴射する段階であり得る。本段階で塗布された遮光部材形成用組成物200の露出表面(上側表面)の全体的なフッ素基含有量が増加することができる。
【0280】
次に、図27dを参照すると、基板BS2の背面側から光を照射して遮光部材210を形成する。遮光部材210を形成する段階については、図26hと一緒に詳細に説明したことがあるので、重複する説明は省略する。
【0281】
次に、図27eを参照すると、残余(未硬化)の遮光部材形成用組成物を除去する。前記組成物を除去する段階は、現像液を塗布して前記残余組成物201を除去する段階であり得る。
【0282】
残余の遮光部材形成用組成物201を除去することで露出することとなった遮光部材210は、部分的にフッ素基含有量が異なり得る。例えば、フッ素処理に曝(さら)された、隔壁パターン112の上面上に配置された遮光部材210の表面における単位面積当たりのフッ素基含有量は、フッ素処理に曝(さら)されていない、隔壁パターン112の側面上に配置された遮光部材210の表面における単位面積当たりのフッ素基含有量よりも、大きいのでありうる。
【0283】
次に、図27fを参照すると、不透光性物質パターンを除去して、基板BS2の前記一面を少なくとも部分的に露出させる。
【0284】
図示してはいないが、以降、図26k乃至図26oと一緒に説明したのと同様の方法で表示装置を製造することができる。
【0285】
図28a~28hは本発明の別の実施形態(i)に係る表示装置の製造方法を示す断面図である。
【0286】
まず、図28aを参照すると、基板BS2の一面上に、透光性を有する隔壁パターン112及び不透光性物質パターン801を形成する。隔壁パターン112及び不透光性物質パターン801を形成する段階については、図26a乃至図26fと一緒に詳細に説明したことがあるので、重複する説明は省略する。
【0287】
次に、図28bを参照すると、隔壁パターン112上に、遮光性材料を含む遮光部材形成用組成物200を塗布する。いくつかの実施形態において、塗布された遮光部材形成用組成物200をプリベークする段階をさらに含むことができる。
【0288】
次に、図28cを参照すると、基板BS2の背面側から光を照射して遮光部材210を形成する。遮光部材210を形成する段階については、図26hと一緒に詳細に説明したことがあるので、重複する説明は省略する。
【0289】
次に、図28dを参照すると、遮光部材210、及び、遮光部材形成用組成物の未硬化部分201の上に樹脂層750を形成する。樹脂層750を形成する方法は、特に限定されないが、例えば、UV硬化性樹脂材料を塗布する方法を例示することができる。
【0290】
次に、図28eを参照すると、スタンプSTを用いて、パターン化された樹脂層750を形成する。スタンプSTは、製造しようとする凹凸パターンの逆相パターンが形成された状態であり得る。スタンプSTを樹脂層の一面上に配置及び圧着してスタンプSTパターンの逆相パターンを転写することができる。
【0291】
次に、図28fを参照すると、スタンプを除去して遮光部材210及び未硬化部分201上に凹凸パターン層751を形成する。
【0292】
次に、図28gを参照すると、残余(未硬化)の遮光部材形成用組成物201、及びその上の樹脂材料を除去して、遮光部材210上に配置された凹凸パターン700を形成する。前記組成物を除去する段階は、現像液を塗布して前記残余組成物を除去する段階であり得る。
【0293】
残余(未硬化)の遮光部材形成用組成物201を除去する段階で、この未硬化部分201と重なり合う領域にある凹凸パターン層は除去され、既に硬化が完了した遮光部材210の表面上に凹凸パターン700が残存するのでありうる。
【0294】
次に、図28hを参照すると、不透光性物質パターンを除去して基板BS2の前記一面を少なくとも部分的に露出させる。
【0295】
図示してはいないが、以降、図26k乃至図26oと一緒に説明したのと同じ方法で表示装置を製造することができる。
【0296】
図29a~29hは、本発明の別の実施形態(ii)に係る表示装置(図13a~13bに対応)の製造方法を示す一連の断面図である。
【0297】
まず、図29aを参照すると、基板BS2の一面上に配置された不透光性物質層800及び感光性パターン層851を形成する。不透光性物質層800及び感光性パターン層851を形成する段階については、図26a乃至図26cと一緒に詳細に説明したことがあるので、重複する説明は省略する。
【0298】
次に、図29bを参照すると、感光性パターン層852をエッチングマスクとして用いて不透光性物質パターン802を形成する。不透光性物質パターン802を形成する段階は、エッチング工程により不透光性物質層800をパターニングすることで、不透光性物質パターン802を形成する段階であり得る。例示的な実施形態において、不透光性物質パターン802の側面は、逆テーパー(オーバーハング状)の傾斜を持つことができる。不透光性物質パターン802の側面の形状は、エッチング工程の種類、エッチング液、エッチング時間、エッチング条件などを用いて、制御することができる。ただし、本発明はこれに限定されるものではなく、不透光性物質パターン802の側面は、順テーパーの傾斜を持つか或いは基板BS2の表面に対して実質的に垂直とすることもできる。
【0299】
次に、図29cを参照すると、不透光性物質パターン802上に有機層100を形成する。有機層100を形成する段階については、図26eと一緒に上述したことがあるので、重複する説明は省略する。
【0300】
次に、図29dを参照すると、基板BS2上に隔壁パターン112を形成する。隔壁パターン112を形成する段階は、フォトマスクM1を露光工程用の遮光マスクとして用いて有機層100に光を照射する段階、及び現像液を塗布して隔壁パターン112を形成する段階を含むことができる。本段階において、隔壁パターン112と不透光性物質パターン802は、互いに離隔している状態であり、基板BS2の前記一面の少なくとも一部は、隔壁パターン112と不透光性物質パターン802によってカバーされずに露出できる。
【0301】
次に、図29eを参照すると、隔壁パターン112上に、遮光性材料を含む遮光部材形成用組成物200を塗布する。いくつかの実施形態において、塗布された遮光部材形成用組成物200をプリベークする段階をさらに含むことができる。本段階において、遮光部材形成用組成物200は、隔壁パターン112と不透光性物質パターン802との間の離隔空間を少なくとも部分的に充填することができる。
【0302】
次に、図29fを参照すると、基板BS2の背面側から光を照射して遮光部材240を形成する。遮光部材240を形成する段階については、図26hと一緒に詳細に説明したことがあるので、重複する説明は省略する。
【0303】
次に、図29gを参照すると、残余遮光部材形成用組成物を除去する。前記組成物を除去する段階は、現像液を塗布して前記残余組成物を除去する段階であり得る。
【0304】
次に、図29hを参照すると、不透光性物質パターンを除去して基板BS2の前記一面を少なくとも部分的に露出させる。
【0305】
図示してはいないが、以降、図26k乃至図26oと一緒に説明したのと同様の方法で表示装置を製造することができる。
【0306】
図30a~30fは、本発明の別の実施形態(iii)に係る表示装置(図14a~14bに対応)の製造方法を示す断面図である。
【0307】
まず、図30aを参照すると、基板BS2の一面上に不透光性物質パターン803を形成する。不透光性物質パターン803の側面は、基板BS2の表面に対して実質的に垂直であることができる。不透光性物質パターン803を形成する方法については、図26a乃至図26dと一緒に詳細に説明したので、重複する説明は省略する。
【0308】
次に、図30bを参照すると、基板BS2上に隔壁パターン112を形成する。本段階において、隔壁パターン112と不透光性物質パターン803は、少なくとも部分的に互いに当接している状態であり得る。すなわち、基板BS2の前記一面は、隔壁パターン112と不透光性物質パターン803によって完全にカバーされた状態であり得る。隔壁パターン112を形成する段階については、図26e及び図26fと一緒に説明したことがあるので、重複する説明は省略する。
【0309】
次に、図30cを参照すると、隔壁パターン112上に、遮光性材料を含む遮光部材形成用組成物200を塗布する。いくつかの実施形態において、塗布された遮光部材形成用組成物200をプリベークする段階をさらに含むことができる。
【0310】
次に、図30dを参照すると、基板BS2の背面側から光を照射して遮光部材250を形成する。垂直な側面を有する不透光性物質パターン803が隔壁パターン112に当接する場合、遮光部材250の側面も不透光性物質パターン803のように垂直に形成できる。遮光部材250を形成する段階については、図26hと一緒に詳細に説明したことがあるので、重複する説明は省略する。
【0311】
次に、図30eを参照すると、残余遮光部材形成用組成物を除去する。前記組成物を除去する段階は、現像液を塗布して前記残余組成物を除去する段階であり得る。
【0312】
次に、図30fを参照すると、不透光性物質パターンを除去して基板BS2の前記一面を少なくとも部分的に露出させる。
【0313】
図示してはいないが、以降、図26k乃至図26oと一緒に説明したのと同様の方法で表示装置を製造することができる。
【0314】
図31a~31fは、本発明の別の実施形態(iv)に係る表示装置(図15a~15bに対応)の製造方法を示す断面図である。
【0315】
まず、図31aを参照すると、基板BS2の一面上に不透光性物質パターン803を形成する。不透光性物質パターン803を形成する方法については、図26a乃至図26dと一緒に詳細に説明したことがあるので、重複する説明は省略する。
【0316】
次に、図31bを参照すると、基板BS2上に隔壁パターン112を形成する。隔壁パターン112を形成する段階については、図26e及び図26fと説明したことがあるので、重複する説明は省略する。
【0317】
次に、図31cを参照すると、隔壁パターン112上に、遮光性材料を含む遮光部材形成用組成物200を塗布する。いくつかの実施形態において、塗布された遮光部材形成用組成物200をプリベークする段階をさらに含むことができる。
【0318】
次に、図31dを参照すると、基板BS2の背面側から光を照射して遮光部材260を形成する。例示的な実施形態において、遮光部材260は、少なくとも部分的に不透光性物質パターン804と重畳することができる。遮光部材260を形成する段階については、図26hと一緒に詳細に説明したことがあるので、重複する説明は省略する。
【0319】
次に、図31eを参照すると、残余遮光部材形成用組成物を除去する。前記組成物を除去する段階は、現像液を塗布して前記残余組成物を除去する段階であり得る。
【0320】
次に、図31fを参照すると、不透光性物質パターンを除去して基板BS2の前記一面を少なくとも部分的に露出させる。これにより、基板BS2上に配置された隔壁パターン112及び隔壁パターン112上に配置されるが、アンダーカット部分を有する遮光部材260を形成することができる。
【0321】
図示してはいないが、以降、図26k乃至図26oと一緒に説明したのと同様の方法で表示装置を製造することができる。
【0322】
図32a~32fは、本発明の別の実施形態(v)に係る表示装置(図16a~16bに対応)の製造方法を示す断面図である。
【0323】
まず、図32a乃至図32eを参照すると、基板BS2の一面上に、透光性を有する隔壁パターン112及び不透光性物質パターン804を形成した後、遮光部材形成用組成物200を塗布し、基板BS2の背面側から光を照射して遮光部材260を形成する。遮光部材260は、少なくとも部分的に不透光性物質パターン804と重畳することができる。本段階については、図31a乃至図31eと実質的に同様なので、重複する説明は省略する。
【0324】
次に、図32fを参照すると、不透光性物質パターンを除去して基板BS2の前記一面を少なくとも部分的に露出させる。例示的な実施形態において、遮光部材260のアンダーカット部分には、少なくとも部分的に不透光性物質層810が残存することができる。これにより、遮光部材260と基板BS2との間に配置された不透光性物質層810を形成することができる。
【0325】
図示してはいないが、以降、図26k乃至図26oと一緒に説明したのと同様の方法で表示装置を製造することができる。
【0326】
図33a~33fは本発明の別の実施形態(vi)に係る表示装置(図19a~19bに対応)の製造方法を示す断面図である。
【0327】
まず、図33aを参照すると、基板BS2の一面上に不透光性物質パターン805を形成する。不透光性物質パターン805を形成する方法については、図26a乃至図26dと一緒に詳細に説明したことがあるので、重複する説明は省略する。
【0328】
次に、図33bを参照すると、基板BS2上に隔壁パターン112を形成する。例示的な実施形態において、隔壁パターン112は、少なくとも部分的に不透光性物質パターン805と重畳することができる。隔壁パターン112を形成する段階については、図26e及び図26fと一緒に説明したことがあるので、重複する説明は省略する。
【0329】
次に、図33c乃至図33eを参照すると、遮光性材料を含む遮光部材形成用組成物200を塗布し、基板BS2の背面側から光を照射して遮光部材280を形成し、残余遮光部材形成用組成物を除去する。
【0330】
次に、図33fを参照すると、不透光性物質パターンを除去して基板BS2の前記一面を少なくとも部分的に露出させる。これにより、基板BS2上に配置されるが、アンダーカット部分を有する隔壁パターン112、及び隔壁パターン112上に配置される遮光部材280を形成することができる。
【0331】
図示してはいないが、以降、図26k乃至図26oと一緒に説明したのと同様の方法で表示装置を製造することができる。
【0332】
図34a~34fは、本発明の別の実施形態(vii)に係る表示装置(図23a~23bに対応)の製造方法を示す断面図である。
【0333】
まず、図34a乃至図34eを参照すると、基板BS2の一面上に、透光性を有する隔壁パターン112及び不透光性物質パターン805を形成した後、遮光部材形成用組成物200を塗布し、基板BS2の背面側から光を照射して遮光部材280を形成する。隔壁パターン112は、少なくとも部分的に不透光性物質パターン805と重畳することができる。本段階については、図33a乃至図33eと同様なので、重複する説明は省略する。
【0334】
次に、図34fを参照すると、不透光性物質パターンを除去して基板BS2の前記一面を少なくとも部分的に露出させる。例示的な実施形態において、隔壁パターン112のアンダーカット部分には、少なくとも部分的に不透光性物質層830が残存することができる。これにより、隔壁パターン112と基板BS2との間に配置された不透光性物質層830を形成することができる。
【0335】
図示してはいないが、以降、図26k乃至図26oと一緒に説明したのと同様の方法で表示装置を製造することができる。
【0336】
図35a~35gは、本発明の別の実施形態に係る表示装置の製造方法を示す断面図である。
【0337】
まず、図35aを参照すると、基板BS2の一面(図35aにおける上面)上に隔壁パターン112を形成する。隔壁パターン112を形成する段階は、有機層を形成する段階と、前記有機層をパターニングする段階とを含むことができる。これにより、基板BS2の前記一面の少なくとも一部を露出する隔壁パターン112を形成することができる。
【0338】
次に、図35bを参照すると、基板BS2及び隔壁パターン112上に不透光性物質層806を形成する。不透光性物質層806は、反射性金属材料であるか、或いは不透光性有機材料からなり得る。不透光性物質層806を形成する方法は、特に限定されないが、例えば、スパッタリングなどの蒸着方法を例示することができる。
【0339】
次に、図35cを参照すると、不透光性物質パターン807を形成する。不透光性物質パターン807を形成する段階は、エッチングマスクを配置する段階と、エッチングマスクを用いて不透光性物質層をエッチングする段階とを含むことができる。例示的な実施形態において、不透光性物質パターン807は、少なくとも部分的に隔壁パターン112上に配置できる。すなわち、不透光性物質パターン807は、少なくとも部分的に隔壁パターン112と重畳することができる。これにより、基板BS2の露出した一面上に不透光性物質パターン807を形成することができる。
【0340】
次に、図35dを参照すると、不透光性物質パターン807上に、遮光性材料を含む遮光部材形成用組成物200を塗布する。いくつかの実施形態において、塗布された遮光部材形成用組成物200をプリベークする段階をさらに含むことができる。
【0341】
次に、図35eを参照すると、基板BS2の背面側から光を照射して遮光部材270を形成する。遮光部材270を形成する段階については、図26hと一緒に詳細に説明したので、重複する説明は省略する。
【0342】
次に、図35fを参照すると、残余遮光部材形成用組成物を除去する。前記組成物を除去する段階は、現像液を塗布して前記残余組成物を除去する段階であり得る。
【0343】
次に、図35gを参照すると、不透光性物質パターンを除去して基板BS2の前記一面を少なくとも部分的に露出させる。これにより、基板BS2から離隔した遮光部材270を形成することができる。
【0344】
図示してはいないが、以降、図26k乃至図26oと一緒に説明したのと同様の方法で表示装置を製造することができる。
【0345】
図36a~36gは、本発明の別の実施形態に係る表示装置の製造方法を示す断面図である。
【0346】
まず、図36a乃至図36fを参照すると、基板BS2の一面上に、透光性を有する隔壁パターン112及び不透光性物質パターン807を形成した後、遮光部材形成用組成物200を塗布し、基板BS2の背面側から光を照射して遮光部材270を形成する。不透光性物質パターン807は、少なくとも部分的に隔壁パターン112と重畳することができる。本段階については、図35a乃至図35fと実質的に同様なので、重複する説明は省略する。
【0347】
次に、図36gを参照すると、不透光性物質パターンを除去して基板BS2の前記一面を少なくとも部分的に露出させる。例示的な実施形態において、露出した隔壁パターン112の側面上には、少なくとも部分的に不透光性物質層820が残存することができる。これにより、隔壁パターン112に当接する不透光性物質層820を形成することができる。
【0348】
図示してはいないが、以降、図26k乃至図26oと一緒に説明したのと同様の方法で表示装置を製造することができる。
【0349】
図37a~37hは、本発明の別の実施形態に係る表示装置の製造方法を示す断面図である。
【0350】
まず、図37aを参照すると、基板BS2の一面(図37aにおける上面)上に第1波長帯域フィルター314及び第2波長帯域フィルター324を形成する。第1波長帯域フィルター314及び第2波長帯域フィルター324は、それぞれ、特定の波長帯域の光は透過させ、他の特定の波長帯域の光の透過は遮断する波長選択的光学フィルターであり得る。第1波長帯域フィルター314及び第2波長帯域フィルター324は互いに離隔した状態であり得る。
【0351】
次に、図37bを参照すると、第1波長帯域フィルター314及び第2波長帯域フィルター324上に不透光性物質層808を形成する。不透光性物質層808は、アルミニウム、銅、銀、金、チタン、モリブデン、ニッケルまたはこれらの合金などの反射性金属材料であるか、或いは不透光性有機材料からなり得る。
【0352】
次に、図37cを参照すると、不透光性物質層をパターニングして不透光性物質パターン809を形成する。不透光性物質パターン809を形成する段階は、エッチングマスクを用いて不透光性物質層をパターニングする段階であり得る。
【0353】
例示的な実施形態において、不透光性物質パターン809の幅tは、第1波長帯域フィルター314の幅、及び第2波長帯域フィルター324の幅tよりも小さいことができる。すなわち、形成された不透光性物質パターン809は、第1波長帯域フィルター314及び第2波長帯域フィルター324を完全にカバーせず、第1波長帯域フィルター314及び第2波長帯域フィルター324は部分的に露出できる。
【0354】
次に、図37dを参照すると、基板BS2上に隔壁パターン112を形成する。例示的な実施形態において、隔壁パターン112は、少なくとも部分的に第1波長帯域フィルター314及び/または第2波長帯域フィルター324と重畳することができる。隔壁パターン112を形成する段階については、図26e及び図26fと一緒に説明したので、重複する説明は省略する。
【0355】
次に、図37e乃至図37gを参照すると、遮光性材料を含む遮光部材形成用組成物200を塗布し、基板BS2の背面側から光を照射して遮光部材290を形成し、残余遮光部材形成用組成物を除去する。
【0356】
次に、図37hを参照すると、不透光性物質パターンを除去して基板BS2の前記一面及び第1波長帯域フィルター314と第2波長帯域フィルター324を少なくとも部分的に露出させる。これにより、基板BS2と隔壁パターン112との間に介在した第1波長帯域フィルター314及び第2波長帯域フィルター324を形成することができる。
【0357】
図示してはいないが、以降、図26k乃至図26oと一緒に説明したのと同様の方法で表示装置を製造することができる。
【0358】
以上、本発明の実施形態を中心に説明したが、これは、例示に過ぎず、本発明を限定するものではなく、本発明の属する分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の実施形態の本質的な特性を逸脱することなく、上述していない様々な変形と応用が可能であることが分かるだろう。例えば、本発明の実施形態に具体的に示された各構成要素は変形実施することができる。それらの変形及び応用に関わる差異点も、添付された特許請求の範囲で規定する本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【0359】
好ましい実施形態において、液晶表示装置のカラーフィルタを製造するにあたり、マトリクス状(または格子状)の隔壁パターンを設けておき、隔壁パターンにより画される各画素開口に、インクジェット法によりインク組成物を吐出して色変換パターンを形成する。この隔壁パターンは、ブラックマトリクスの役割を果たし、隣接する画素開口同士の間の光漏れを防ぐべく、遮光性を付与する必要がある。ところが、隔壁パターン自体を、黒色顔料などを含む遮光性樹脂材料で形成する場合、突出高さが大きくなると、パターン形成の工程が、比較的困難である。特には、インクジェット法により、波長シフト物質(量子ドット物質または蛍光体物質)インク組成物を吐出する場合、多くの場合、厚みを大きくする必要があるので、隔壁パターンの突出高さを大きくする必要がある。
【0360】
そこで、好ましい実施形態において、次のとおりとしている。
A 透光性の樹脂材料で隔壁パターンを設け、これを覆う遮光部材を設ける。
B 遮光部材のパターンを形成するパターニングのために、隔壁パターンにより画される各画素開口に対応して、不透光性物質パターンを、隔壁パターン形成の前または後に設けておく。
C そして、不透光性物質パターンを遮光マスクとする背面露光工程により、遮光部材のパターニングを行う。
【0361】
また、好ましい実施形態では、次のとおりとすることができる。
D 隔壁パターンを形成する透光性の樹脂材料には、光を拡散させるための粒子状物質110pを配合する。
E 遮光部材の上面部の少なくとも中心部を、インク組成物に対して撥液性にするか、遮光部材の側面部に「ピニングポイント」を設ける。
【符号の説明】
【0362】
BS2 第2基板
112 隔壁
210 遮光部材
310 第1波長帯域フィルター
320 第2波長帯域フィルター
410 第1色変換パターン
420 第2色変換パターン
610 第4波長帯域フィルター
OC オーバーコート層
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9a
図9b
図10a
図10b
図11
図12a
図12b
図13a
図13b
図14a
図14b
図15a
図15b
図16a
図16b
図17a
図17b
図18a
図18b
図19a
図19b
図20a
図20b
図21a
図21b
図21c
図22a
図22b
図23a
図23b
図24a
図24b
図25a
図25b
図26a
図26b
図26c
図26d
図26e
図26f
図26g
図26h
図26i
図26j
図26k
図26l
図26m
図26n
図26o
図27a
図27b
図27c
図27d
図27e
図27f
図28a
図28b
図28c
図28d
図28e
図28f
図28g
図28h
図29a
図29b
図29c
図29d
図29e
図29f
図29g
図29h
図30a
図30b
図30c
図30d
図30e
図30f
図31a
図31b
図31c
図31d
図31e
図31f
図32a
図32b
図32c
図32d
図32e
図32f
図33a
図33b
図33c
図33d
図33e
図33f
図34a
図34b
図34c
図34d
図34e
図34f
図35a
図35b
図35c
図35d
図35e
図35f
図35g
図36a
図36b
図36c
図36d
図36e
図36f
図36g
図37a
図37b
図37c
図37d
図37e
図37f
図37g
図37h