(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-07
(45)【発行日】2022-11-15
(54)【発明の名称】超音波診断装置及び医用情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
A61B 8/14 20060101AFI20221108BHJP
【FI】
A61B8/14
(21)【出願番号】P 2018090769
(22)【出願日】2018-05-09
【審査請求日】2021-02-22
(73)【特許権者】
【識別番号】594164542
【氏名又は名称】キヤノンメディカルシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001771
【氏名又は名称】弁理士法人虎ノ門知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】松永 智史
(72)【発明者】
【氏名】小林 幸史
【審査官】最首 祐樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-113421(JP,A)
【文献】特開2010-131269(JP,A)
【文献】特開2002-238897(JP,A)
【文献】国際公開第2017/038300(WO,A1)
【文献】特開2018-057428(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0148690(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 8/00-8/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
位置センサが設けられた超音波プローブを介して、被検体に対する2次元超音波スキャンを実行させる制御部と、
前記2次元超音波スキャンにより収集されたエコーデータに基づいて、2次元超音波画像データを生成する画像データ生成部と、
前記位置センサの出力から特定された、第1座標空間における前記2次元超音波画像データの位置情報、及び、予め取得された前記被検体の3次元医用画像データが属する第2座標空間と前記第1座標空間との間の対応関係、に基づいて、前記3次元医用画像データから2次元医用画像データを再構成する再構成部と、
前記2次元超音波画像データと前記2次元医用画像データとの間の類似度を、所定の
周期ごとに計算する類似度計算部と、
を備える、超音波診断装置。
【請求項2】
位置センサが設けられた超音波プローブを介して、被検体に対する3次元超音波スキャンを実行させる制御部と、
前記3次元超音波スキャンにより収集されたエコーデータに基づいて、3次元超音波画像データを生成する画像データ生成部と、
前記3次元超音波画像データから2次元超音波画像データを再構成し、前記位置センサの出力から特定された、第1座標空間における前記2次元超音波画像データの位置情報、及び、予め取得された前記被検体の3次元医用画像データが属する第2座標空間と前記第1座標空間との間の対応関係、に基づいて、前記3次元医用画像データから2次元医用画像データを再構成する再構成部と、
前記2次元超音波画像データと前記2次元医用画像データとの間の類似度を、所定の
周期ごとに計算する類似度計算部と、
を備える、超音波診断装置。
【請求項3】
前記画像データ生成部は、前記類似度が閾値未満又は以下である場合に、複数の時相に対応する前記2次元超音波画像データに基づいて、3次元超音波画像データを生成し、
前記3次元超音波画像データと前記3次元医用画像データとの比較により、前記対応関係を更新する対応関係決定部をさらに備える、請求項1に記載の超音波診断装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記類似度が閾値未満又は以下である場合に、前記被検体に対する3次元超音波スキャンを実行させ、
前記画像データ生成部は、前記3次元超音波スキャンにより収集されたエコーデータに基づいて新たな3次元超音波画像データを生成し、
前記新たな3次元超音波画像データと前記3次元医用画像データとの比較により、前記対応関係を更新する対応関係決定部をさらに備える、請求項1又は2に記載の超音波診断装置。
【請求項5】
前記閾値は、前記超音波プローブによってスキャンされる部位、前記被検体の体格、及び、前記3次元医用画像データを収集した際の前記被検体の体位のうち、少なくとも1つに基づいて設定される、請求項3又は4に記載の超音波診断装置。
【請求項6】
前記対応関係決定部は、前記超音波プローブの移動量が閾値未満又は以下である場合に、前記対応関係を更新する、請求項3~5のいずれか1つに記載の超音波診断装置。
【請求項7】
前記類似度計算部は、前記類似度を正規化し、
正規化された前記類似度を表示部に表示させる表示制御部をさらに備える、請求項1~6のいずれか1つに記載の超音波診断装置。
【請求項8】
前記類似度を示すインジケータを生成するインジケータ生成部と、
前記インジケータを表示部に表示させる表示制御部と、
をさらに備える、請求項1~7のいずれか1つに記載の超音波診断装置。
【請求項9】
前記所定の周期は、前記超音波プローブによってスキャンされる部位ごとに設定される、請求項
1~8のいずれか1つに記載の超音波診断装置。
【請求項10】
位置センサが設けられた超音波プローブを介して、被検体に対する2次元超音波スキャンを実行し、
前記2次元超音波スキャンにより収集されたエコーデータに基づいて、2次元超音波画像データを生成し、
前記位置センサの出力から特定された、第1座標空間における前記2次元超音波画像データの位置情報、及び、予め取得された前記被検体の3次元医用画像データが属する第2座標空間と前記第1座標空間との間の対応関係、に基づいて、前記3次元医用画像データから2次元医用画像データを再構成し、
前記2次元超音波画像データと前記2次元医用画像データとの間の類似度を、所定の
周期ごとに計算する、
各処理をコンピュータに実行させる、医用情報処理プログラム。
【請求項11】
位置センサが設けられた超音波プローブを介して、被検体に対する3次元超音波スキャンを実行し、
前記3次元超音波スキャンにより収集されたエコーデータに基づいて、3次元超音波画像データを生成し、
前記3次元超音波画像データから2次元超音波画像データを再構成し、前記位置センサの出力から特定された、第1座標空間における前記2次元超音波画像データの位置情報、及び、予め取得された前記被検体の3次元医用画像データが属する第2座標空間と前記第1座標空間との間の対応関係、に基づいて、前記3次元医用画像データから2次元医用画像データを再構成し、
前記2次元超音波画像データと前記2次元医用画像データとの間の類似度を、所定の
周期ごとに計算する、
各処理をコンピュータに実行させる、医用情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、超音波診断装置及び医用情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
超音波診断装置は、被検体に対して超音波の送受信を行うことにより、被検体内を描出する医用画像診断装置である。例えば、超音波診断装置では、被検体に当接された超音波プローブから超音波が送信される。送信された超音波は、被検体の体内組織において反射され、反射波信号として超音波プローブにて受信される。そして、反射波信号に基づいて、被検体内が描出された超音波画像が生成される。
【0003】
近年、このような超音波診断装置において、超音波プローブによってスキャンされる断面と同一断面のCT(Computed Tomography)画像や、MRI(Magnetic Resonance Imaging)画像、別の超音波画像などを参照画像として表示させる超音波画像が知られている。かかる超音波診断装置では、超音波プローブに取り付けられた位置センサの位置情報を用いて超音波画像と参照画像との位置合せを行い、超音波プローブによってスキャンされる断面と同一断面の参照画像を表示させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、位置合せの精度を維持し、検査の効率を向上させることができる超音波診断装置及び医用情報処理プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態に係る超音波診断装置は、制御部と、画像データ生成部と、再構成部と、類似度計算部とを備える。制御部は、位置センサが設けられた超音波プローブを介して、被検体に対する2次元超音波スキャンを実行させる。画像データ生成部は、前記2次元超音波スキャンにより収集されたエコーデータに基づいて、2次元超音波画像データを生成する。再構成部は、前記位置センサの出力から特定された、第1座標空間における前記2次元超音波画像データの位置情報、及び、予め取得された前記被検体の3次元医用画像データが属する第2座標空間と前記第1座標空間との間の対応関係、に基づいて、前記3次元医用画像データから2次元医用画像データを再構成する。類似度計算部は、前記2次元超音波画像データと前記2次元医用画像データとの間の類似度を、所定の条件を満たす度に計算する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、第1の実施形態に係る超音波診断装置の構成例を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、第1の実施形態に係る位置合せ機能による処理の一例を説明するための図である。
【
図3A】
図3Aは、第1の実施形態に係る制御機能による表示制御の一例を示す図である。
【
図3B】
図3Bは、第1の実施形態に係る制御機能による表示制御の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、第1の実施形態に係る制御機能の制御による超音波ボリュームデータの生成の例を説明するための図である。
【
図5】
図5は、第1の実施形態に係る超音波診断装置の処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して、実施形態に係る超音波診断装置及び医用情報処理プログラムについて説明する。なお、以下で説明する実施形態は一例であり、本実施形態に係る超音波診断装置及び医用情報処理プログラムは、以下の説明に限定されるものではない。
【0009】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る超音波診断装置1の構成例を示すブロック図である。
図1に示すように、第1の実施形態に係る超音波診断装置1は、装置本体100と、超音波プローブ101と、入力インターフェース102と、ディスプレイ103と、位置センサ104と、トランスミッタ105とを有する。超音波プローブ101、入力インターフェース102、ディスプレイ103、位置センサ104及びトランスミッタ105は、装置本体100と通信可能に接続される。
【0010】
超音波プローブ101は、複数の圧電振動子を有し、これら複数の圧電振動子は、装置本体100が有する送受信回路110から供給される駆動信号に基づき超音波を発生する。また、超音波プローブ101は、被検体Pからの反射波を受信して電気信号に変換する。すなわち、超音波プローブ101は、被検体Pに対して超音波走査を行って、被検体Pから反射波を受信する。また、超音波プローブ101は、圧電振動子に設けられる整合層と、圧電振動子から後方への超音波の伝播を防止するバッキング材等を有する。なお、超音波プローブ101は、装置本体100と着脱自在に接続される。
【0011】
超音波プローブ101から被検体Pに超音波が送信されると、送信された超音波は、被検体Pの体内組織における音響インピーダンスの不連続面で次々と反射され、反射波信号として超音波プローブ101が有する複数の圧電振動子にて受信される。受信される反射波信号の振幅は、超音波が反射される不連続面における音響インピーダンスの差に依存する。なお、送信された超音波パルスが、移動している血流や心臓壁等の表面で反射された場合の反射波信号は、ドプラ効果により、移動体の超音波送信方向に対する速度成分に依存して、周波数偏移を受ける。
【0012】
本実施形態では、超音波プローブ101は、例えば、超音波により被検体Pを2次元で走査するとともに、被検体Pを3次元で走査することが可能なメカニカル4Dプローブや2Dアレイプローブである。メカニカル4Dプローブは、一列に配列された複数の圧電振動子により2次元走査が可能であるとともに、一列に配列された複数の圧電振動子を所定の角度(揺動角度)で揺動させることで3次元走査が可能である。また、2Dアレイプローブは、マトリックス状に配置された複数の圧電振動子により3次元走査が可能であるとともに、超音波を集束して送受信することで2次元走査が可能である。なお、2Dアレイプローブは、複数断面の2次元走査を同時に行うことも可能である。
【0013】
入力インターフェース102は、マウス、キーボード、ボタン、パネルスイッチ、タッチコマンドスクリーン、ホイール、ダイヤル、フットスイッチ、トラックボール、ジョイスティック等を有し、超音波診断装置1の操作者からの各種設定要求を受け付け、装置本体100に対して受け付けた各種設定要求を転送する。
【0014】
ディスプレイ103は、超音波診断装置1の操作者が入力インターフェース102を用いて各種設定要求を入力するためのGUI(Graphical User Interface)を表示したり、装置本体100において生成された超音波画像データ等を表示したりする。また、ディスプレイ103は、装置本体100の処理状況や処理結果を操作者に通知するために、各種のメッセージや表示情報を表示する。また、ディスプレイ103は、スピーカーを有し、音声を出力することもできる。
【0015】
位置センサ104及びトランスミッタ105は、超音波プローブ101の位置情報を取得するための装置(位置検出システム)である。例えば、位置センサ104は、超音波プローブ101に取り付けられる磁気センサである。また、例えば、トランスミッタ105は、任意の位置に配置され、自装置を中心として外側に向かって磁場を形成する装置である。
【0016】
位置センサ104は、トランスミッタ105によって形成された3次元の磁場を検出する。そして、位置センサ104は、検出した磁場の情報に基づいて、トランスミッタ105を原点とする空間における自装置の位置(座標)及び方向(角度)を算出し、算出した位置及び方向を後述する処理回路160に送信する。処理回路160に送信された位置センサ104の3次元的な位置情報(位置及び方向)は、超音波プローブ101の位置情報、或いは超音波プローブ101により走査される走査範囲の位置情報に適宜変換されて利用される。
【0017】
例えば、位置センサ104の位置情報は、位置センサ104と超音波プローブ101との位置関係により超音波プローブ101の位置情報に変換される。また、超音波プローブ101の位置情報は、超音波プローブ101と走査範囲との位置関係により走査範囲の位置情報に変換される。なお、走査範囲の位置情報は、走査範囲と走査線上のサンプル点との位置関係により、各画素位置にも変換可能である。つまり、位置センサ104の3次元的な位置情報は、超音波プローブ101により撮像される超音波画像データの各画素位置に変換可能である。
【0018】
なお、本実施形態は、上記の位置検出システム以外のシステムにより、超音波プローブ101の位置情報を取得する場合であっても適用可能である。例えば、本実施形態は、ジャイロセンサや加速度センサ等を用いて、超音波プローブ101の位置情報を取得する場合であっても良い。
【0019】
装置本体100は、超音波プローブ101が受信した反射波信号に基づいて超音波画像データを生成する装置である。
図1に示す装置本体100は、超音波プローブ101が受信した2次元の反射波データ(エコーデータ)に基づいて2次元の超音波画像データを生成可能な装置である。また、
図1に示す装置本体100は、超音波プローブ101が受信した3次元の反射波データに基づいて3次元の超音波画像データ(超音波ボリュームデータ)を生成可能な装置である。
【0020】
装置本体100は、
図1に示すように、送受信回路110と、Bモード処理回路120と、ドプラ処理回路130と、画像生成回路140と、記憶回路150と、処理回路160と、通信インターフェース170とを有する。送受信回路110、Bモード処理回路120、ドプラ処理回路130、画像生成回路140、記憶回路150、処理回路160、及び通信インターフェース170は、互いに通信可能に接続される。また、装置本体100は、ネットワーク2に接続される。
【0021】
送受信回路110は、パルス発生器、送信遅延部、パルサ等を有し、超音波プローブ101に駆動信号を供給する。パルス発生器は、所定のレート周波数で、送信超音波を形成するためのレートパルスを繰り返し発生する。また、送信遅延部は、超音波プローブ101から発生される超音波をビーム状に集束し、かつ送信指向性を決定するために必要な圧電振動子ごとの遅延時間を、パルス発生器が発生する各レートパルスに対し与える。また、パルサは、レートパルスに基づくタイミングで、超音波プローブ101に駆動信号(駆動パルス)を印加する。すなわち、送信遅延部は、各レートパルスに対し与える遅延時間を変化させることで、圧電振動子面から送信される超音波の送信方向を任意に調整する。
【0022】
なお、送受信回路110は、後述する処理回路160の指示に基づいて、所定のスキャンシーケンスを実行するために、送信周波数、送信駆動電圧等を瞬時に変更可能な機能を有している。特に、送信駆動電圧の変更は、瞬間にその値を切り替え可能なリニアアンプ型の発信回路、又は、複数の電源ユニットを電気的に切り替える機構によって実現される。
【0023】
また、送受信回路110は、プリアンプ、A/D(Analog/Digital)変換器、受信遅延部、加算器等を有し、超音波プローブ101が受信した反射波信号に対して各種処理を行って反射波データを生成する。プリアンプは、反射波信号をチャネルごとに増幅する。A/D変換器は、増幅された反射波信号をA/D変換する。受信遅延部は、受信指向性を決定するために必要な遅延時間を与える。加算器は、受信遅延部によって処理された反射波信号の加算処理を行って反射波データを生成する。加算器の加算処理により、反射波信号の受信指向性に応じた方向からの反射成分が強調され、受信指向性と送信指向性とにより超音波送受信の総合的なビームが形成される。
【0024】
送受信回路110は、被検体Pを2次元走査する場合、超音波プローブ101から2次元の超音波ビームを送信させる。そして、送受信回路110は、超音波プローブ101が受信した2次元の反射波信号から2次元の反射波データを生成する。また、本実施形態に係る送受信回路110は、被検体Pを3次元走査する場合、超音波プローブ101から3次元の超音波ビームを送信させる。そして、送受信回路110は、超音波プローブ101が受信した3次元の反射波信号から3次元の反射波データを生成する。
【0025】
ここで、送受信回路110からの出力信号の形態は、RF(Radio Frequency)信号と呼ばれる位相情報が含まれる信号である場合や、包絡線検波処理後の振幅情報である場合等、種々の形態が選択可能である。
【0026】
Bモード処理回路120は、送受信回路110から反射波データを受信し、対数増幅、包絡線検波処理等を行って、信号強度が輝度の明るさで表現されるデータ(Bモードデータ)を生成する。
【0027】
ドプラ処理回路130は、送受信回路110から受信した反射波データから速度情報を周波数解析し、ドプラ効果による血流や組織、造影剤エコー成分を抽出し、速度、分散、パワー等の移動体情報を多点について抽出したデータ(ドプラデータ)を生成する。
【0028】
なお、
図1に例示するBモード処理回路120及びドプラ処理回路130は、2次元の反射波データ及び3次元の反射波データの両方について処理可能である。すなわち、Bモード処理回路120は、2次元の反射波データから2次元のBモードデータを生成し、3次元の反射波データから3次元のBモードデータを生成する。また、ドプラ処理回路130は、2次元の反射波データから2次元のドプラデータを生成し、3次元の反射波データから3次元のドプラデータを生成する。
【0029】
画像生成回路140は、Bモード処理回路120及びドプラ処理回路130が生成したデータから超音波画像データを生成する。すなわち、画像生成回路140は、Bモード処理回路120が生成した2次元のBモードデータから反射波の強度を輝度で表した2次元Bモード画像データを生成する。また、画像生成回路140は、ドプラ処理回路130が生成した2次元のドプラデータから移動体情報を表す2次元ドプラ画像データを生成する。2次元ドプラ画像データは、速度画像、分散画像、パワー画像、又は、これらを組み合わせた画像である。また、画像生成回路140は、Bモード処理回路120が生成した1走査線上のBモードデータの時系列データから、Mモード画像データを生成することも可能である。また、画像生成回路140は、ドプラ処理回路130が生成したドプラデータから、血流や組織の速度情報を時系列に沿ってプロットしたドプラ波形を生成することも可能である。
【0030】
ここで、画像生成回路140は、一般的には、超音波走査の走査線信号列を、テレビ等に代表されるビデオフォーマットの走査線信号列に変換(スキャンコンバート)し、表示用の超音波画像データを生成する。具体的には、画像生成回路140は、超音波プローブ101による超音波の走査形態に応じて座標変換を行うことで、表示用の超音波画像データを生成する。また、画像生成回路140は、スキャンコンバート以外の種々の画像処理として、例えば、スキャンコンバート後の複数の画像フレームを用いて、輝度の平均値画像を再生成する画像処理(平滑化処理)や、画像内で微分フィルタを用いる画像処理(エッジ強調処理)等を行う。また、画像生成回路140は、超音波画像データに、種々のパラメータの文字情報、目盛り、ボディーマーク等を合成する。
【0031】
すなわち、Bモードデータ及びドプラデータは、スキャンコンバート処理前の超音波画像データであり、画像生成回路140が生成するデータは、スキャンコンバート処理後の表示用の超音波画像データである。なお、Bモードデータ及びドプラデータは、生データ(Raw Data)とも呼ばれる。画像生成回路140は、スキャンコンバート処理前の2次元超音波画像データである「2次元Bモードデータや2次元ドプラデータ」から、表示用の2次元超音波画像データである「2次元Bモード画像データや2次元ドプラ画像データ」を生成する。
【0032】
更に、画像生成回路140は、Bモード処理回路120が生成した3次元のBモードデータに対して座標変換を行うことで、3次元Bモード画像データを生成する。また、画像生成回路140は、ドプラ処理回路130が生成した3次元のドプラデータに対して座標変換を行うことで、3次元ドプラ画像データを生成する。すなわち、画像生成回路140は、「3次元のBモード画像データや3次元ドプラ画像データ」を「3次元超音波画像データ(ボリュームデータ)」として生成する。
【0033】
更に、画像生成回路140は、超音波ボリュームデータをディスプレイ103にて表示するための各種の2次元画像データを生成するために、超音波ボリュームデータに対してレンダリング処理を行う。画像生成回路140が行うレンダリング処理としては、断面再構成法(MPR:Multi Planer Reconstruction)を行って超音波ボリュームデータからMPR画像データを再構成する処理がある。また、画像生成回路140が行うレンダリング処理としては、超音波ボリュームデータに対して「Curved MPR」を行う処理や、超音波ボリュームデータに対して「Maximum Intensity Projection」を行う処理がある。また、画像生成回路140が行うレンダリング処理としては、3次元の情報を反映した2次元画像データを生成するボリュームレンダリング(VR:Volume Rendering)処理及びサーフェスレンダリング(SR:Surface Rendering)処理がある。なお、画像生成回路140は、特許請求の範囲における画像データ生成部及び再構成部の一例である。
【0034】
記憶回路150は、画像生成回路140が生成した表示用の超音波画像データを記憶するメモリである。また、記憶回路150は、Bモード処理回路120やドプラ処理回路130が生成したデータを記憶することも可能である。記憶回路150が記憶するBモードデータやドプラデータは、例えば、診断の後に操作者が呼び出すことが可能となっており、画像生成回路140を経由して表示用の超音波画像データとなる。
【0035】
また、記憶回路150は、超音波送受信、画像処理及び表示処理を行うための制御プログラムや、診断情報(例えば、患者ID、医師の所見等)や、診断プロトコルや各種ボディーマーク等の各種データを記憶する。また、記憶回路150が記憶するデータは、図示しないインターフェースを経由して、外部装置へ転送することができる。なお、外部装置は、例えば、画像診断を行う操作者(例えば、医師など)が使用するPC(Personal Computer)や、CDやDVD等の記憶媒体、プリンター等である。
【0036】
処理回路160は、超音波診断装置1の処理全体を制御する。具体的には、処理回路160は、入力インターフェース102を介して操作者から入力された各種設定要求や、記憶回路150から読み込んだ各種制御プログラム及び各種データに基づき、送受信回路110、Bモード処理回路120、ドプラ処理回路130、及び画像生成回路140の処理を制御する。また、処理回路160は、記憶回路150が記憶する表示用の超音波画像データをディスプレイ103にて表示するように制御する。以下、ディスプレイ103にて表示される超音波画像データを超音波画像とも記載する。
【0037】
通信インターフェース170は、ネットワーク2を経由して院内の各種の装置と通信を行うためのインターフェースである。通信インターフェース170により、処理回路160は、外部装置と通信を行う。例えば、処理回路160は、超音波診断装置1以外の医用画像診断装置により撮像された医用画像データ(CT(Computed Tomography)画像データやMRI(Magnetic Resonance Imaging)画像データ等)をネットワーク2経由で受信する。そして、処理回路160は、受信した医用画像データを、自装置が撮像した超音波画像データとともにディスプレイ103に表示させる。なお、表示される医用画像データは、画像生成回路140により画像処理(レンダリング処理)された画像であってもよい。また、超音波画像データとともに表示される医用画像データは、CD-ROM、MO、DVD等の記憶媒体を介して取得される場合であっても良い。
【0038】
また、処理回路160は、制御機能161と、取得機能162と、位置合せ機能163と、類似度算出機能164と、表示情報生成機能165とを実行する。なお、制御機能161は、特許請求の範囲における制御部及び表示制御部の一例である。また、位置合せ機能163は、特許請求の範囲における対応関係決定部の一例である。また、類似度算出機能164は、特許請求の範囲における類似度計算部の一例である。また、表示情報生成機能165は、特許請求の範囲におけるインジケータ生成部の一例である。なお、処理回路160が実行する各機能の詳細については、後述する。
【0039】
ここで、例えば、
図1に示す処理回路160の構成要素である制御機能161、取得機能162、位置合せ機能163、類似度算出機能164、及び、表示情報生成機能165が実行する各処理機能は、コンピュータによって実行可能なプログラムの形態で記憶回路150に記録されている。処理回路160は、各プログラムを記憶回路150から読み出し、実行することで各プログラムに対応する機能を実現するプロセッサである。換言すると、各プログラムを読み出した状態の処理回路160は、
図1の処理回路160内に示された各機能を有することとなる。
【0040】
なお、本実施形態においては、単一の処理回路160にて、以下に説明する各処理機能が実現されるものとして説明するが、複数の独立したプロセッサを組み合わせて処理回路を構成し、各プロセッサがプログラムを実行することにより機能を実現するものとしても構わない。
【0041】
上記説明において用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、或いは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。プロセッサは記憶回路150に保存されたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、記憶回路150にプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むよう構成しても構わない。この場合、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、本実施形態の各プロセッサは、プロセッサごとに単一の回路として構成される場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのプロセッサとして構成し、その機能を実現するようにしてもよい。更に、各図における複数の構成要素を1つのプロセッサへ統合してその機能を実現するようにしてもよい。
【0042】
以上、第1の実施形態に係る超音波診断装置1の全体構成について説明した。かかる構成のもと、本実施形態に係る超音波診断装置1は、位置合せの精度を維持し、検査の効率を向上させることを可能にする。上述したように、超音波診断装置においては、超音波プローブに取り付けられた位置センサの位置情報を用いて超音波画像と参照画像(例えば、CT画像やMRI画像等)との位置合せを行い、超音波プローブによってスキャンされる断面と同一断面の参照画像を表示させることができる。
【0043】
ここで、超音波画像と参照画像においては、収集時の被検体の体位の違いや、位置センサにおける誤差などのため、位置合せを行っても画像間を厳密に一致させることは難しい。すなわち、超音波画像と参照画像とを位置合せした場合であっても、画像間にずれが含まれる場合がある。このような場合、例えば、超音波プローブを体表に沿って移動させながら超音波スキャンが実施されると、画像間のずれが大きくなり、位置合せの精度が低下して検査の効率が低下する場合がある。そこで、第1の実施形態に係る超音波診断装置1は、位置合せの精度を監視して、位置合せの精度が低下した場合に、再位置合せの処理を実行することで、位置合せの精度を維持し、検査の効率を向上させる。以下、超音波診断装置1における詳細な処理について説明する。
【0044】
制御機能161は、超音波診断装置1の全体を制御する。例えば、制御機能161は、送受信回路110、Bモード処理回路120及びドプラ処理回路130を制御して、反射波データの収集と、Bモードデータ及びドプラデータの生成とを制御する。すなわち、制御機能161は、位置センサ104が設けられた超音波プローブ101を介して、被検体に対する2次元超音波スキャン及び3次元超音波スキャンを実行させる。
【0045】
また、制御機能161は、画像生成回路140の処理を制御することで、超音波画像データを生成する。また、制御機能161は、超音波診断装置1以外の医用画像診断装置により撮像された医用画像データ(CT画像データやMRI画像データ等)をネットワーク2経由で取得する。例えば、制御機能161は、入力インターフェース102を介して指定された医用画像データ(例えば、超音波診断装置1以外の医用画像診断装置によって収集されたボリュームデータ等)をネットワーク2上の医用画像診断装置や画像保管装置から取得する。一例を挙げると、制御機能161は、参照画像を参照しながら超音波画像データが収集される被検体がX線CT装置によって撮像されることで収集されたCTボリュームデータを取得する。なお、以下では、参照画像が生成されるボリュームデータを参照ボリュームデータと記載する場合もある。
【0046】
そして、制御機能161は、取得した医用画像データと超音波画像データとをディスプレイ103に表示させるように制御する。例えば、制御機能161は、参照ボリュームデータから再構成されたMPR画像と、画像生成回路140によって生成された表示用の超音波画像をディスプレイ103に表示させる。ここで、参照ボリュームデータからのMPR画像の再構成は、画像生成回路140において実行される。
【0047】
取得機能162は、超音波プローブ101の位置及び方向を表すプローブ位置情報を取得する。例えば、取得機能162は、複数時相にわたってプローブ位置情報を取得する。一例としては、取得機能162は、位置センサ104の位置情報を、位置センサ104から経時的に受信する。位置センサ104の位置情報は、プローブ位置情報に適宜変換されて利用される。例えば、位置センサ104の位置情報は、位置センサ104と超音波プローブ101との間の位置関係によりプローブ位置情報に変換される。このプローブ位置情報は、超音波プローブ101の実空間における座標と、その座標における超音波プローブ101の位置と角度(姿勢)とを表す情報である。
【0048】
例えば、位置センサ104として磁気センサが用いられる場合、トランスミッタ105によって形成された3次元の磁場における超音波プローブ101の初期位置が設定される。例えば、操作者は、位置センサ104が取り付けられた超音波プローブ101を被検体Pの体表面に対して垂直にあて、その状態で初期位置設定用のボタンを押下する。取得機能162は、初期位置設定用のボタンの押下を受け付けると、その時のプローブ位置情報を初期位置として設定する。そして、取得機能162は、経時的に取得される複数時相のプローブ位置情報と、初期位置との差分により、各時相(時刻)における超音波プローブ101の位置及び方向の変位量を取得する。
【0049】
このように、取得機能162は、時系列のプローブ位置情報を取得する。そして、取得機能162は、時系列のプローブ位置情報と、そのプローブ位置情報の取得時刻とを対応付けて記憶回路150へ格納する。なお、この取得時刻は、プローブ位置情報と超音波画像データとの対応付けに利用される。つまり、処理回路160は、超音波画像データの撮像時刻に一致する時刻に取得されたプローブ位置情報を参照することで、所望の超音波画像の撮像時における超音波プローブ101の位置及び方向を特定可能となる。
【0050】
位置合せ機能163は、超音波画像データと参照ボリュームデータとの位置合せを実行する。具体的には、位置合せ機能163は、超音波画像データが収集された3次元空間(第1座標空間)と、参照ボリュームデータが収集された3次元空間(第2座標空間)との座標の対応関係を決定する。すなわち、位置合せ機能163は、第1座標空間における超音波画像データの位置(座標)に対応する第2座標空間の位置(座標)を決定する。ここで、位置合せ機能163は、超音波画像データと参照ボリュームデータとの対応関係を決定することで、超音波プローブ101の位置情報と参照ボリュームデータとの対応関係を決定する。
【0051】
一例を挙げると、位置合せ機能163は、超音波画像データに含まれる部位と参照ボリュームデータにおいて対応する部位とを略同一の位置に合わせ、その時の参照ボリュームデータの座標空間(第2座標空間)における超音波画像データの位置を決定する。ここで、超音波画像データは超音波プローブ101の位置情報が対応付けられており、位置合せ機能163は、この対応情報を用いて、超音波プローブ101の位置情報と参照ボリュームデータとの対応関係を決定する。
【0052】
図2は、第1の実施形態に係る位置合せ機能163による処理の一例を説明するための図である。
図2においては、参照ボリュームデータとしてCTボリュームデータを用いる場合を一例に挙げて説明する。また、
図2においては、超音波画像データとして超音波ボリュームデータを用いて位置合せする場合を一例に挙げて説明する。例えば、位置合せ機能163は、
図2に示すように、CTボリュームデータと超音波ボリュームデータとの類似度を算出し、算出した類似度が所定の値に達するまで対応関係を検索することで、CTボリュームデータと超音波ボリュームデータとの対応関係を決定する。
【0053】
一例を挙げると、位置合せ機能163は、まず、CTボリュームデータの座標と超音波ボリュームデータの座標とを任意に対応付ける。そして、位置合せ機能163は、
図2に示すように、超音波ボリュームデータを平行移動させたり、回転させたりすることで、CTボリュームデータに対する超音波ボリュームデータの位置を種々変化させ、位置ごとにデータ間の類似度を算出する。そして、位置合せ機能163は、算出した類似度が所定の値に達した場合のCTボリュームデータに対する超音波ボリュームデータの位置をデータ間の対応関係として決定する。すなわち、位置合せ機能163は、2つのデータの類似度が所定の値を超えるように(例えば、最大化するように)、一方のデータに変換行列を施し、類似度が所定の値に達した際の変換行列を抽出する。そして、位置合せ機能163は、最初に任意に対応付けた初期の対応関係に対して、抽出した変換行列を施した超音波ボリュームデータの座標とCTボリュームデータの座標とを対応づけ、対応関係として決定する。なお、位置合せ機能163は、抽出した変換行列及び対応関係の情報を記憶回路150に格納する。
【0054】
ここで、超音波ボリュームデータは、収集時の超音波プローブ101の位置情報が対応付けられていることから、位置合せ機能163は、CTボリュームデータの座標空間と超音波プローブ101の位置情報との対応関係を決定することができる。例えば、超音波ボリュームデータは、超音波プローブ101の位置情報が対応付けられた複数の2次元超音波画像データから再構成されており、CTボリュームデータの座標空間での各2次元超音波画像データが対応する位置に超音波プローブ101の位置情報が対応づくこととなる。
【0055】
ここで、位置合せ機能163は、類似度として、例えば、2つのデータ間の相互情報量を用いて算出する。かかる場合には、位置合せ機能163は、超音波ボリュームデータに対して種々の変換行列を施し、変換行列ごとの相互情報量を算出する。そして、位置合せ機能163は、相互情報量が所定の値を超える変換行列をデータ間の対応関係と決定する。なお、位置合せ機能163は、類似度を示す指標として相互情報量ではなく、任意の指標を用いる場合であってもよい。
【0056】
また、位置合せ機能163は、上述した位置合せ処理だけではなく、種々の位置合せ処理を実行することができる。例えば、位置合せ機能163は、各ボリュームデータから所定の部位(例えば、臓器や血管等)の形状を抽出し、抽出した部位間での類似度を用いて位置合せ処理を実行する場合であってもよい。
【0057】
上述したように、位置合せ機能163が、位置合せ処理を実行することで、制御機能161は、超音波プローブ101によってスキャンした位置と略同一の位置の参照画像を表示させることができる。すなわち、制御機能161は、収集された2次元の超音波画像データに対応する超音波プローブ101の位置に基づいて、位置合せ処理に用いられた超音波ボリュームデータの座標空間における収集された2次元の超音波画像データの位置を特定する。そして、制御機能161は、特定した位置の座標に対して上記した変換行列を施し、対応関係の情報に基づいて変換行列を施した後の座標に対応するCTボリュームデータの座標を抽出する。その後、制御機能161は、抽出したCTボリュームデータの座標の断層像(CT画像)を生成するように、画像生成回路140を制御し、生成されたCT画像をディスプレイ103に表示させるように制御する。
【0058】
図3Aは、第1の実施形態に係る制御機能161による表示制御の一例を示す図である。ここで、
図3Aにおいては、ディスプレイ103の左側にCT画像を示し、右側に超音波画像を示す。例えば、制御機能161は、
図3Aの右側の画像に示すように、超音波プローブ101による超音波スキャンの位置に応じた超音波画像をディスプレイ103に表示させる。さらに、制御機能161は、超音波プローブ101によって超音波スキャンされた位置に対応するCT画像を上述したように生成させ、
図3Aの左側の画像に示すように、生成させたCT画像をディスプレイ103に表示させる。ここで、位置合せ機能163によって位置合せ処理が実行されていることから、ディスプレイ103に表示される超音波画像とCT画像とは、
図3Aに示すように、同一の関心領域R1を含む略同一位置の画像となる。なお、超音波プローブ101によって超音波スキャンされる位置に応じて、超音波画像とCT画像とが更新されて表示される。
【0059】
図3Aに示すように超音波画像と略同一位置の参照画像を表示させて手技が実施されている際に、画像間のずれが大きくなり、位置合せの精度が低下して検査の効率が低下する場合がある。そこで、本実施形態に係る超音波診断装置1では、画像間の類似度を周期的に観察して、類似度が低下した場合に再度位置合せ処理を実行するように制御することで、位置合せの精度を維持し、検査の効率を向上させる。
【0060】
具体的には、類似度算出機能164が、2次元超音波画像データと2次元医用画像データとの間の類似度を、所定の条件を満たす度に計算する。より具体的には、類似度算出機能164は、超音波プローブ101による超音波スキャンによって収集された超音波画像データと、変換行列を用いて特定された位置の参照画像との類似度を、所定の条件を満たす度に算出する。すなわち、類似度算出機能164は、順次生成される超音波画像と、位置合せ処理によって決定された対応関係に基づいて生成された超音波画像と略同一位置の参照画像との位置ずれの度合いを判定するための類似度を算出する。
【0061】
ここで、例えば、類似度算出機能164は、所定の周期ごとに上記類似度を計算する。一例を挙げると、類似度算出機能164は、所定の時間間隔(例えば、50msごと、100msごと等)や、所定のフレーム間隔(例えば、10フレームごと等)で類似度を算出する。また、例えば、類似度算出機能164は、超音波プローブ101が所定の距離移動するごとに類似度を算出する。ここで、類似度を算出する周期は、対象部位に応じて変化する場合であってもよい。例えば、類似度算出機能164は、心臓や肺などの動きを伴う臓器や、その動きに伴って位置や形状が変化する臓器などが対象部位の場合には、周期を短くしたり、或いは、周期を長くしたりすることもできる。
【0062】
また、類似度算出機能164は、例えば、類似度として、超音波画像と参照画像との相互情報量を算出する。すなわち、類似度算出機能164は、上述した位置合せ機能163と同様に、画像間の類似度として相互情報量を算出する。ここで、類似度が算出される画像は、任意の組み合わせが用いられる。例えば、2次元の超音波画像が表示され、それに対応する参照画像として参照ボリュームデータから再構成されたMPR画像が表示される場合、類似度算出機能164は、2次元の超音波画像と参照ボリュームデータから再構成されたMPR画像との間の類似度を所定の周期ごとに算出する。
【0063】
また、例えば、超音波画像と参照画像とがともにMPR画像で表示される場合、類似度算出機能164は、超音波ボリュームデータから再構成されたMPR画像と、参照ボリュームデータから再構成されたMPR画像との間の類似度を所定の周期ごとに算出する。
【0064】
また、例えば、超音波画像データが3次元で収集される場合には、類似度算出機能164は、超音波ボリュームデータと参照ボリュームデータとの間の類似度を所定の周期ごとに算出する。
【0065】
ここで、類似度算出機能164は、画像データ全体の類似度を算出する場合であってもよく、或いは、画像データの一部において類似度を算出する場合であってもよい。例えば、類似度算出機能164は、腫瘍部分や、マーキング部分、フォーカス部分、画像の中心部分などの形状を各画像データから抽出し、抽出した形状を用いて画像間の類似度を算出する。すなわち、画像において注目する領域に絞って類似度を算出する場合でもよい。
【0066】
ここで、例えば、腫瘍部分は、画像上で操作者(例えば、医師等)によって指定される場合であってもよく、類似度算出機能164が自動で抽出する場合であってもよい。自動で抽出する場合、例えば、類似度算出機能164は、パターンマッチングなどにより各画像データから腫瘍部分を抽出し、抽出した腫瘍部分における画像間の類似度を算出する。
【0067】
また、例えば、マーキング部分は、超音波画像及び参照画像に対してユーザが指定した領域である。この場合、類似度算出機能164は、画像間におけるマーキング部分の類似度を算出する。また、例えば、類似度算出機能164は、超音波画像の収集条件に含まれるフォーカスの情報に基づいて、超音波画像におけるフォーカス部分を抽出し、抽出したフォーカス部分と、参照画像においてフォーカス部分に対応する位置との間の類似度を算出する。また、例えば、類似度算出機能164は、超音波画像及び参照画像からそれぞれ中心部分を抽出し、抽出した中心部分間の類似度を算出する。
【0068】
上述したように、類似度算出機能164は、超音波画像と参照画像との間の類似度を算出する。ここで、類似度算出機能164は、算出した類似度を正規化することもできる。例えば、類似度算出機能164は、第1座標空間と第2座標空間の対応関係を定めたときの超音波画像と参照画像との類似度を基準として、算出した類似度を正規化する。より具体的には、例えば、類似度算出機能164は、第1座標空間と第2座標空間の対応関係を最初に定めたときの類似度を「100」として、順次生成される超音波画像と対応する参照画像との類似度の相対値を算出する。
【0069】
図1に戻って、表示情報生成機能165は、制御機能161の制御によってディスプレイ103にて表示される表示情報を生成する。例えば、表示情報生成機能165は、類似度算出機能164によって算出された類似度を表示させるための表示情報を生成する。一例を挙げると、表示情報生成機能165は、類似度を示すインジケータを生成する。ここで、例えば、表示情報生成機能165は、類似度を絶対値で示すインジケータや、類似度を正規化した値で示すインジケータを生成することができる。
【0070】
上述したように、類似度算出機能164によって類似度が算出されると、制御機能161は、算出された類似度をディスプレイ103に表示させる。例えば、制御機能161は、表示情報生成機能165によって生成された表示情報をディスプレイ103に表示させる。
図3Bは、第1の実施形態に係る制御機能161による表示制御の一例を示す図である。
図3Bに示すように、制御機能161は、超音波画像と参照画像を表示させている画面上に類似度を示すインジケータを表示させる。ここで、
図3Bに示すインジケータは、類似度を正規化した値で示すインジケータである。すなわち、位置合せ直後の超音波画像と参照画像との類似度を「100」として、順次生成される超音波画像と対応する参照画像との類似度の相対値が表示されるインジケータが表示される。
【0071】
このように、第1の実施形態に係る超音波診断装置1は、画像とともに経時的な類似度の変化を表示させることで、超音波画像と参照画像との位置合せの状態を、ユーザに常に把握させることができる。その結果、ユーザは、位置合せの精度が低下した(画像間の類似度が低下した)ことを即座に気付くことができ、位置合せの修正を行うことができる。例えば、ユーザは、ディスプレイ103に表示されたインジケータを参照しながら位置合せの状態を監視し、類似度が所定の値を下回った場合に、入力インターフェース102を操作して、位置合せ処理を再度実行するように指示することができる。
【0072】
この時、例えば、制御機能161は、類似度が所定の値を下回ったことを示す情報や、位置合せ処理を再度実行させるためのGUIをディスプレイ103に表示させる場合であってもよい。かかる場合には、例えば、表示情報生成機能165が、類似度が所定の値を下回ったことを示す警告情報を生成する。そして、制御機能161は、類似度が所定の値を下回った場合に、生成された警告情報を表示させる。さらに、制御機能161は、位置合せ処理を再度実行させるためのGUIをディスプレイ103に表示させる。
【0073】
上述したように、第1の実施形態に係る超音波診断装置1は、類似度の変化をユーザに提示して、再位置合せの指示を受け付けることで、超音波画像と参照画像との位置合せの精度を維持する。ここで、超音波診断装置1では、類似度算出機能164によって算出される類似度に基づいて、再位置合せの処理を自動で実行することもできる。かかる場合には、制御機能161が、類似度算出機能164によって算出された類似度を監視し、類似度が閾値未満又は以下である場合に、超音波ボリュームデータを再度生成する。そして、位置合せ機能163が、再度生成された超音波ボリュームデータと、参照ボリュームデータとの比較により、対応関係を更新する。
【0074】
ここで、類似度の判定に用いられる閾値は、超音波プローブ101によってスキャンされる部位、被検体の体格、及び、3次元医用画像データを収集した際の被検体の体位のうち、少なくとも1つに基づいて設定される。例えば、形状が変化しやすい部位や、超音波画像データが収集しにくい部位などが対象となる場合には、閾値が低く設定される。逆に、形状が変化しにくい部位や、超音波画像データが収集しやすい部位などが対象となる場合には、閾値が高く設定される。
【0075】
また、例えば、体格が大きく、体表から対象部位までの距離(深度)が長くなる場合には、閾値が低く設定され、逆に距離が短くなる場合には閾値が高く設定される。また、例えば、参照ボリュームデータを収集した際の被検体の体位と、超音波画像データを収集している際の被検体の体位とが異なる場合には閾値が低く設定され、同じ体位で収集される場合には閾値が高く設定される。
【0076】
上述したように、制御機能161は、類似度算出機能164によって算出される類似度と閾値とを比較して、類似度が閾値未満又は以下となった場合に、超音波ボリュームデータを生成させる。ここで、制御機能161は、複数の時相に対応する2次元超音波画像データに基づいて、3次元超音波画像データを生成させる。すなわち、制御機能161は、画像生成回路140を制御して、複数の2次元超音波画像データを用いて超音波ボリュームデータを再構成させる。或いは、制御機能161は、被検体に対する3次元超音波スキャンを実行させ、超音波ボリュームデータを生成させる。
【0077】
図4は、第1の実施形態に係る制御機能161の制御による超音波ボリュームデータの生成の例を説明するための図である。例えば、制御機能161は、
図4に示すように、N枚の2次元超音波画像データを用いて再位置合せ用の超音波ボリュームデータを再構成させる。ここで、再位置合せ用ボリュームデータに用いられる2次元超音波画像データの枚数「N」は、任意に設定することができる。例えば、対象部位や、ボリュームデータのサイズ等に応じて枚数が設定される場合であってもよい。
【0078】
また、例えば、制御機能161は、
図4に示すように、再位置合せ用ボリュームデータのサイズが所定のサイズとなるように、超音波ボリュームデータを生成させる。また、例えば、制御機能161は、
図4に示すように、再位置合せ用ボリュームデータの密度が所定の密度となるように、超音波ボリュームデータを生成させる。
【0079】
上述したように制御機能161が再位置合せ用ボリュームデータを生成すると、位置合せ機能163が、生成された再位置合せ用ボリュームデータと、参照ボリュームデータの位置合せ処理を実行する。ここで、位置合せ機能163による位置合せ処理は、任意のタイミングで実行することができるが、予めタイミングが決まっている場合であってもよい。例えば、位置合せ機能163は、位置センサ104から取得される超音波プローブ101の位置情報を収集し、超音波プローブ101の移動量が閾値未満又は以下である場合に、対応関係を更新する。すなわち、位置合せ機能163は、超音波プローブ101の動きが少ないタイミングで超音波画像と参照画像との対応関係を更新する。
【0080】
例えば、超音波プローブ101の移動量が多い場合、ユーザが超音波画像を参照しながら、所望の部位を探索していたり、対象部位の周囲の状況を観察したりしている場合がある。このような場合に対応関係を更新すると、更新処理が表示画像に影響を及ぼす可能性がある(例えば、表示画像が滑らかに遷移しなくなる等)。そこで、位置合せ機能163は、超音波プローブ101の動きが少ないタイミングで超音波画像と参照画像との対応関係を更新する。
【0081】
次に、第1の実施形態に係る超音波診断装置1による処理の手順について説明する。
図5は、第1の実施形態に係る超音波診断装置1の処理手順を示すフローチャートである。ここで、
図5においては、類似度に基づく再位置合せの処理を自動で実行する場合の処理について示す。
【0082】
図5におけるステップS101、ステップS102、S104、ステップS106、ステップS107、ステップS109~ステップS111は、例えば、処理回路160が制御機能161に対応するプログラムを記憶回路150から読み出して実行することにより実現される。また、ステップS103、ステップS108は、例えば、処理回路160が位置合せ機能163に対応するプログラムを記憶回路150から読み出して実行することにより実現される。また、ステップS105は、例えば、処理回路160が類似度算出機能164に対応するプログラムを記憶回路150から読み出して実行することにより実現される。
【0083】
本実施形態に係る超音波診断装置1では、処理回路160が、まず、参照画像が参照される参照モードか否かを判定する(ステップS101)。ここで、参照モードではない場合(ステップS101否定)、処理回路160は、選択されたモードで超音波画像を収集する(ステップS111)。一方、参照モードの場合(ステップS101肯定)、処理回路160は、医用画像データを取得して(ステップS102)、参照ボリュームデータと超音波ボリュームデータとの位置合せを実行する(ステップS103)。
【0084】
次に、処理回路160は、収集した超音波画像と、対応する参照画像とを表示させる(ステップS104)。そして、処理回路160は、超音波画像と参照画像を表示させている間、類似度を算出して閾値と比較して(ステップS105)、類似度が閾値より低いか否かを判定する(ステップS106)。ここで、類似度が閾値よりも低い場合(ステップS106肯定)、処理回路160は、超音波ボリュームデータを生成させ(ステップS107)、生成した超音波ボリュームデータと参照ボリュームデータとの再位置合せを実行する(ステップS108)。
【0085】
そして、処理回路160は、位置合せ後に収集した超音波画像と参照画像とを表示する(ステップS109)。その後、処理回路160は、走査プロトコルが終了したか否かを判定する(ステップS110)。ここで、走査プロトコルが終了した場合には(ステップS110肯定)、処理回路160は、処理を終了する。一方、走査プロトコルが終了していない場合には(ステップS110否定)、処理回路160は、ステップS105に戻って、類似度の比較を継続する。なお、ステップS106において、類似度が閾値よりも低くない場合(ステップS106否定)、処理回路160は、超音波画像と参照画像の表示を継続して、走査プロトコルが終了したか否かを判定する(ステップS110)。
【0086】
上述したように、第1の実施形態によれば、制御機能161が、位置センサ104が設けられた超音波プローブ101を介して、被検体に対する2次元超音波スキャンを実行させる。画像生成回路140が、2次元超音波スキャンにより収集されたエコーデータに基づいて、2次元超音波画像データを生成する。画像生成回路140が、位置センサ104の出力から特定された、第1座標空間における2次元超音波画像データの位置情報、及び、予め取得された被検体の3次元医用画像データが属する第2座標空間と第1座標空間との間の対応関係、に基づいて、3次元医用画像データから2次元超音波画像データに対応する2次元医用画像データを再構成する。類似度算出機能164が、順次生成される2次元超音波画像データと順次再構成される2次元医用画像データとの間の類似度を、所定の条件を満たす度に計算する。従って、第1の実施形態に係る超音波診断装置1は、位置合せの精度を示す類似度の変化を観察することで、位置合せの精度を維持し、検査の効率を向上させることを可能にする。
【0087】
また、第1の実施形態によれば、画像生成回路140は、類似度が閾値未満又は以下である場合に、複数の時相に対応する前記2次元超音波画像データに基づいて、3次元超音波画像データを生成する。位置合せ機能163は、3次元超音波画像データと3次元医用画像データとの比較により、対応関係を更新する。また、制御機能161は、類似度が閾値未満又は以下である場合に、被検体に対する3次元超音波スキャンを実行させる。画像生成回路140は、3次元超音波スキャンにより収集されたエコーデータに基づいて3次元超音波画像データを生成する。位置合せ機能163は、3次元超音波画像データと3次元医用画像データとの比較により、対応関係を更新する。従って、第1の実施形態に係る超音波診断装置1は、対応関係を適宜更新することができ、位置合せの精度を自動で維持することを可能にする。
【0088】
また、第1の実施形態によれば、閾値は、超音波プローブ101によってスキャンされる部位、被検体の体格、及び、3次元医用画像データを収集した際の被検体の体位のうち、少なくとも1つに基づいて設定される。従って、第1の実施形態に係る超音波診断装置1は、位置合せのしやすさに応じた閾値を設定することを可能にする。
【0089】
また、第1の実施形態によれば、位置合せ機能163は、超音波プローブ101の移動量が閾値未満又は以下である場合に、対応関係を更新する。従って、第1の実施形態に係る超音波診断装置1は、最適なタイミングで対応関係を更新することを可能にする。
【0090】
また、第1の実施形態によれば、類似度算出機能164は、類似度を正規化する。制御機能161は、正規化された類似度をディスプレイ103に表示させる。従って、第1の実施形態に係る超音波診断装置1は、位置合せの状態を判断しやすい情報を表示させることを可能にする。
【0091】
また、第1の実施形態によれば、表示情報生成機能165は、類似度を示すインジケータを生成する。制御機能161は、インジケータをディスプレイ103に表示させる。従って、第1の実施形態に係る超音波診断装置1は、位置合せの状態を一目で判断することができる情報を表示させることを可能にする。
【0092】
また、第1の実施形態によれば、類似度算出機能164は、所定の周期ごとに類似度を計算する。従って、第1の実施形態に係る超音波診断装置1は、処理負荷を低減させることを可能にする。
【0093】
また、第1の実施形態によれば、類似度を算出する所定の周期は、超音波プローブ101によってスキャンされる部位ごとに設定される。従って、第1の実施形態に係る超音波診断装置1は、類似度の変化のしやすさに応じたタイミングで類似度を算出させることができ、処理負荷をより効率よく低減させることを可能にする。
【0094】
(第2の実施形態)
さて、これまで第1の実施形態について説明したが、上述した第1の実施形態以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。
【0095】
上述した実施形態において図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。更に、各装置にて行われる各処理機能は、その全部又は任意の一部が、CPU及び当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、或いは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
【0096】
また、上述した実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を手動的に行なうこともでき、或いは、手動的に行なわれるものとして説明した処理の全部又は一部を公知の方法で自動的に行なうこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0097】
また、上述した実施形態で説明した医用情報処理方法は、予め用意された医用情報処理プログラムをパーソナルコンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することによって実現することができる。この医用情報処理方法は、インターネット等のネットワークを介して配布することができる。また、この医用情報処理方法は、ハードディスク、フレキシブルディスク(FD)、CD-ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行することもできる。
【0098】
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、位置合せの精度を維持し、検査の効率を向上させることができる。
【0099】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0100】
1 超音波診断装置
101 超音波プローブ
140 画像生成回路
160 処理回路
161 制御機能
162 取得機能
163 位置合せ機能
164 類似度算出機能
165 表示情報生成機能