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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-07
(45)【発行日】2022-11-15
(54)【発明の名称】商品販売処理装置
(51)【国際特許分類】
   G07G 1/00 20060101AFI20221108BHJP
   G07G 1/01 20060101ALI20221108BHJP
   G07G 1/12 20060101ALI20221108BHJP
   G06K 7/10 20060101ALI20221108BHJP
【FI】
G07G1/00 311D
G07G1/01 311
G07G1/12 321K
G06K7/10 100
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2018157160
(22)【出願日】2018-08-24
(65)【公開番号】P2020030735
(43)【公開日】2020-02-27
【審査請求日】2021-06-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100189913
【氏名又は名称】鵜飼 健
(72)【発明者】
【氏名】寺原 利安
【審査官】中村 泰二郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-207119(JP,A)
【文献】特開2017-228140(JP,A)
【文献】特開2003-085649(JP,A)
【文献】特開2016-206738(JP,A)
【文献】国際公開第2017/212746(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07G 1/00- 5/00
G07D 1/00- 3/16,
9/00-13/00
G07F 19/00
G06K 7/00- 7/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品が配置される配置部と、
前記配置部に配置された前記商品が有するRFIDタグからの信号を受信するアンテナと、
前記アンテナを介して受信した信号に基づいて前記RFIDタグの情報を読み取る読取部と、
前記配置部に前記商品が配置されていることを示す報知を実行する報知部と、
決済処理後、前記報知部を駆動する制御部と、
を具備し、
前記報知部は、発光状態と非発光状態とを切り替え可能な発光部を含み、
前記配置部は、外郭体の内部に設けられた収容室であり、
前記発光部は、前記外郭体の上面に設けられ、
前記外郭体の上壁部は、外部から前記収容室を視認可能な透明部を具備する、
商品販売処理装置。
【請求項2】
商品に関する情報を表示する表示画面を具備し、
前記発光部は、前記表示画面の周囲に設けられる
請求項に記載の商品販売処理装置。
【請求項3】
前記報知部は、スピーカを含む
請求項1に記載の商品販売処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、商品販売処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従前から、商品に付されたRFIDタグから商品情報を読み取り、商品情報に基づいて決済処理を行う商品販売処理装置が知られている。
【0003】
この種の商品販売処理装置として、配置部を有する構成が知られている。配置部には、RFIDタグからの信号を受信するアンテナが設けられている。商品販売処理装置は、配置部に配置された商品のRFIDタグの情報を、一括して読み取る。
【0004】
客は、商品販売処理装置にて会計処理を行う際には、商品を配置部に配置する。しかしながら、客は、決済処理後、商品を配置部から取り忘れる虞がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特許第6268350号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、商品の取り忘れを防止可能な商品販売処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態によれば、商品販売処理装置は、配置部と、アンテナと、読取部と、報知部と、制御部と、を備える。前記配置部は、商品が配置される。前記アンテナは、前記配置部に配置された前記商品が有するRFIDタグからの信号を受信する。前記読取部は、前記アンテナを介して受信した信号に基づいて前記RFIDタグの情報を読み取る。前記報知部は、前記配置部に前記商品が配置されていることを報知する。前記制御部は、決済処理後、前記報知部を駆動する。前記報知部は、発光状態と非発光状態とを切り替え可能な発光部を含む。前記配置部は、外郭体の内部に設けられた収容室である。前記発光部は、前記外郭体の上面に設けられる。前記外郭体の上壁部は、外部から前記収容室を視認可能な透明部を具備する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、第1の実施形態に係る商品販売処理装置の構成を示す斜視図である。
図2図2は、同商品販売処理装置の構成を示すブロック図である。
図3図3は、同商品販売処理装置の動作の一例を示す流れ図である。
図4図4は、同商品販売処理装置の動作の一例を示す流れ図である。
図5図5は、同商品販売処理装置の変形例の構成を示す斜視図である。
図6図6は、第1の実施形態の商品販売処理装置の別の変形例の構成を示す斜視図である。
図7図7は、第2の実施形態に係る商品販売処理装置の構成を示す斜視図である。
図8図8は、同商品販売処理装置の構成を示すブロック図である。
図9図9は、同商品販売処理装置の変形例を示す斜視図である。
図10図10は、第3の実施形態に係る商品販売処理装置の要部を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
第1の実施形態に係る商品販売処理装置10を、図1乃至図4を用いて説明する。図1は、商品販売処理装置10の構成を示す斜視図である。図2は、商品販売処理装置10の構成を示すブロック図である。図3及び図4は、商品販売処理装置10の動作の一例を示す流れ図である。
【0010】
図1に示すように、商品販売処理装置10は、読取装置20と、処理装置70と、を備えている。商品販売処理装置10は、読取装置20により商品5のRFIDタグ6からの信号を受信する。また、商品販売処理装置10は、一例として、処理装置70により、RFIDタグ6の情報を読み取る。また、商品販売処理装置10は、処理装置70により、読み取ったRFIDタグ6の情報に基づいて、販売登録処理と、会計処理と、を行う。
【0011】
本実施形態では、販売登録処理とは、RFIDタグ6の情報に基づいて商品リストを作成する処理である。会計処理は、計算処理と、決済処理と、を含む。計算処理は、商品リストに基づいて、客が支払う代金の金額を算出する処理である。決済処理は、客からの支払い情報に基づいて、売買取引を終了することである。
【0012】
このような商品販売処理装置10は、例えば、セルフ式のチェックアウト装置に用いられる。セルフ式のチェックアウト装置は、客自身が、販売登録処理の為の作業と、会計処理の為の作業と、を行うチェックアウト装置に用いられる。セルフ式のチェックアウト装置としては、例えばセルフPOS(Point of Sales)装置がある。
【0013】
販売登録処理の為の作業とは、商品販売処理装置10が販売登録処理を実行できるように、特定の配置部に商品5を配置する作業である。会計処理の為の作業とは、商品販売処理装置10が会計処理を行う際に客に要求される作業である。会計処理の為の作業とは、例えば、操作部の操作である。
【0014】
なお、商品販売処理装置10は、セルフ式のチェックアウト装置に用いられることに限定されない。他の例では、商品販売処理装置10は、セミセルフ式のチェックアウト装置に用いられてもよい。セミセルフ式のチェックアウト装置は、例えば、店員が販売登録処理の為の作業を行い、客が会計処理の為の作業を行うチェックアウト装置である。
【0015】
ここで商品5とは、商品販売処理装置10がコンビニエンスストア等の店舗に設置される場合には、店舗で販売される物品である。商品5は、RFIDタグ6を有している。
RFIDタグ6は、商品5の情報を有している。商品5の情報は、一例として、商品5の名称と、商品5の価格と、商品5を識別する為の識別情報と、を含む。なお、RFIDタグ6が有する情報は、これらに限定されるものではない。また、RFIDタグ6は、読取及び書込み可能に構成されている。RFIDタグ6は、例えば、バッテリを持たないパッシブタグであり、UHF帯で動作可能に構成される。
【0016】
読取装置20は、商品5のRFIDタグ6からの信号を受信する。図1及び図2に示すように、読取装置20は、読取装置本体30と、センサ40と、アンテナ50と、発光部60と、を備えている。
【0017】
読取装置本体30は、外郭体31と、収容室32と、を有している。外郭体31は、読取装置本体30の外郭を規定する。外郭体31は、一例として、直方体状に構成される。
【0018】
収容室32は、外郭体31内に設けられている。収容室32は、配置部の一例である。配置部は、処理装置70が会計処理を行う際に、商品5が配置される。
【0019】
収容室32は、内部に商品5を収容可能に構成される。収容室32は、本実施形態では、収容体7を収容可能に構成される。収容体7は、店内で、客が未会計の商品5を入れて持ち歩く、所謂買い物かごである。なお、収容室32は、収容体7を収容可能であることに限定されない。収容室32は、商品5のみを収容可能な大きさ及び形状に構成されてもよい。
【0020】
収容室32は、一例として、外郭体31内に構成されている。収容室32は、扉により開閉可能に構成される。外郭体31の上壁部34は、客が収容室32内を視認可能に構成されている。上壁部34は、具体例として、一部が透明部34aにより構成されている。透明部34aは、透明な材料で形成されている。透明部34aは、一例として矩形状に構成される。透明な材料は、例えば無色のガラスである。
【0021】
上壁部34の上面34bは、一例として、商品の袋詰めの作業台として使用可能に構成されている。上面34b(透明部34aを含む)は、その構成の具体例として、水平面に形成されている。
【0022】
側壁部35の少なくとも1つは、扉37を含んでいる。具体的には、側壁部35の少なくとも1には、開口35aが形成されている。開口35aは、収容室32に連続する。扉37は、開口35aに設けられている。扉37は、一例として、客が把持可能な取っ手37aを備えている。
【0023】
本実施形態では、開口35aは、一例として、4つの側壁部35のうち、1つの側壁部35に形成されている。この1つの側壁部35は、客と対向する側壁部である。ここで、商品販売処理装置10の前後方向と、左右方向とを定義する。商品販売処理装置10において扉37を含む側壁部35側を前側とする。扉37を含む側壁部35と対向する側壁部35側を後側とする。上下方向と前後方向とのそれぞれに直交する方向を左右方向とする。
【0024】
扉37は、開口35aの縁部に、一例としてヒンジにより、開口35aを開閉可能に設けられている。扉37及び開口35aは、扉37が開いた状態で、商品5が開口35aを通過可能に構成される。この具体例として、開口35aは、扉37が所定位置まで開いたときに、収容体7が通過可能な大きさ及び形状に構成されている。
【0025】
センサ40は、扉37の開閉状態に応じて信号を送信可能に構成される。センサ40は、例えばスイッチである。センサ40は、一例として、扉37が閉じた状態で信号を送信する。センサ40は、扉37が開いた状態では信号を送信しない。なお、センサ40は、スイッチに限定されない。センサ40は、扉37の開閉を検出可能に構成されればよい。
【0026】
アンテナ50は、収容室32内に収容された商品5のRFIDタグ6からの信号を受信可能に構成される。アンテナ50は、一例として、収容室32を構成する面に設けられている。
【0027】
発光部60は、報知部の一例である。報知部は、収容室32に商品5が収容されている状態を客に報知する。発光部60は、発光することにより、客に報知する。発光部60は、発光状態と、非発光状態と、を切り替え可能に構成される。非発光状態は、発光していない状態である。
【0028】
発光部60は、一例として、LED等の光源を点灯または点滅することにより、発光する。本実施形態では、発光部60は、選択的に、点灯または点滅可能に構成される。点灯は、発光状態を連続して維持することである。さらに、発光部60は、複数の色の光を、点灯または点滅可能に構成されている。発光部60による発光色は、一例として、青色、赤色、黄色である。具体例としては、発光部60は、各色の光源を有する。
【0029】
発光部60は、一例として、外郭体31に設けられている。また、発光部60は、一例として複数、具体例として、2つ設けられている。ここで、一方の発光部60を第1の発光部61と称し、他方の発光部60を第2の発光部62と称する。
【0030】
第1の発光部61は、外郭体31の上壁部34の上面34bに設けられている。第1の発光部61は、一例として、透明部34aを内側に配置する矩形の環状に構成されている。上面34bにおいて第1の発光部61が設けられる部分は、一例として、矩形の環状に構成された溝34cが形成されている。溝34cは、透明部34aを内側に配置する矩形の環状に構成されている。
【0031】
第1の発光部61を構成するLED(Light Emitting Diode)等の光源は、溝34cに収容されている。また、溝34cは、一例として、ガラス等の透明な材料により形成された蓋によって閉塞されている。この蓋は、上面34bの他の部位と面一に形成されている。第1の発光部61により、上面34bの透明部34aを囲む範囲が発光する。
【0032】
第2の発光部62は、扉37を含む側壁部35の外面35bに設けられている。第2の発光部62は、一例として、開口35aを内側に配置する矩形の環状に構成されている。外面35bにおいて第2の発光部62が設けられる部分は、一例として矩形の環状に構成された溝35cが形成されている。
【0033】
第2の発光部62を構成するLED等の光源は、溝35cに収容されている。また、溝35cは、一例として、ガラス等の透明材料により構成された蓋によって閉塞されている。この蓋は、側壁部35の外面35bの他の部位と面一に形成されている。第2の発光部62により、外面35bの開口35aを囲む範囲が発光する。
【0034】
処理装置70は、読取装置20で受信したRFIDタグ6からの信号に基づいて、販売登録処理、及び会計処理を可能に構成されている。処理装置70は、一例として、筐体80と、端末機90と、釣銭機100と、プリンタ110と、を備えている。
【0035】
筐体80は、端末機90と、釣銭機100と、プリンタ110と、が設置される。筐体80は、読取装置20の側方に配置される。筐体80は、一例として、異なる高さを有する上面81を有する。上面81は、第1の上面部81aと、第2の上面部81bと、第3の上面部81cと、を有している。
【0036】
第1の上面部81aは、上面81の後部である。第2の上面部81bは、第1の上面部81aよりも前の部分の一部である。第2の上面部81bは、第1の上面部81aよりも低い。第3の上面部81cは、第2の上面部81bよりも前の部分である。第3の上面部81cは、第2の上面部81bよりも低い。
【0037】
第1の上面部81aは、一例として、端末機90とプリンタ110とが配置される。第2の上面部81bは、一例として、釣銭機100を構成する第2の釣銭機102が配置される。第3の上面部81cは、一例として、釣銭機100を構成する第1の釣銭機101が配置される。
【0038】
端末機90は、読取部91と、表示部92と、操作部93と、通信部94と、記憶部95と、カード読取部96と、制御部97と、を備えている。
【0039】
読取部91は、アンテナ50と、信号線を介して電気的に接続されている。読取部91は、アンテナ50が受信したRFIDタグ6の信号に基づいてRFID6の情報を読取る。さらに、読取部91は、一例として、アンテナ50を介して、RFIDタグ6に情報を書き込む機能を備えている。換言すると、読取部91は、本実施形態では、所謂リーダ・ライタである。
【0040】
なお、読取部91は、処理装置70に設けられず、読取装置20に設けられてもよい。その一例として、読取部91は、読取装置本体30に設けられてもよい。この構成の場合、読取部91は、信号線を介して制御部97と接続されてもよい。
【0041】
表示部92は、例えば液晶ディスプレイである。表示部92は、表示画面92aと、枠92bと、を有している。枠92bは、表示画面を露出する。表示部92は、例えば、客が会計処理の為の作業を行う際に必要な情報を表示する。この情報は、一例として、商品5に関する情報と、記憶部95に記憶された情報と、商品販売処理装置10の入力・操作に関する情報と、を含む。
【0042】
操作部93は、客が情報を入力する入力装置である。操作部93は、一例として、表示部92に設けられたタッチパネルである。操作部93は、入力された情報を制御部97に送信する。
【0043】
通信部94は、外部の機器と通信可能に構成される通信インターフェースである。通信部94は、読取部91が取得した商品情報を外部に送信する。
【0044】
記憶部95は、制御部97が実行するプログラム、販売商品登録の情報等を記憶する。記憶部95は、例えば、プログラム等を記憶する制御プログラム記憶用のROM(Read Only Memory)、制御部97がプログラムを実行する際に一時的に情報を記憶するデータ記憶用のRAM(Random Access Memory)等を含む。
【0045】
カード読取部96は、例えば、第1のカード読取部と、第2のカード読取部と、を有している。第1のカード読取部は、被接触型のICカードを読み取る。第2のカード読取部は、接触型のICカードや磁気カード等を読み取る。カード読取部96は、読み取ったカードの情報を制御部97へ送信する。ここで、カードには、例えば、クレジットカード、プリペイドカード、電子マネーの支払いが可能なカード等が含まれる。
【0046】
制御部97は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等である。制御部97は、記憶部95に記憶したプログラムを実行することにより、各種の制御や処理機能を実行する。
【0047】
制御部97は、センサ40と、読取部91と、表示部92と、操作部93と、通信部94と、記憶部95と、第1の発光部61と、第2の発光部62と、第1の釣銭機101と、第2の釣銭機102と、プリンタ110と、に電気的に接続される。制御部97は、電気的に接続された各構成を、記憶部95に記憶されたプログラムにより制御する。
【0048】
制御部97は、センサ40からの信号に基づいて、扉37が開いた状態であるか、または、扉37が閉じた状態であるかを判断する。制御部97は、読取部91を制御して、アンテナ50を介してRFIDタグ6の情報を読み取る。制御部97は、読取部91を制御して、アンテナ50を介してRFIDタグ6に情報を書き込む。制御部97は、読取部91と、表示部92と、通信部94と、釣銭機100と、を制御して、販売登録処理及び会計処理を行う。
【0049】
また、制御部97は、発光部61、62を制御して、商品販売処理装置10の状態に応じた色の光を、点灯または点滅する。
本実施形態では、一例として、制御部97は、商品販売処理装置がレディ状態であると、発光部61、62とを駆動して青色光を点灯して、青色光が連続して発光する状態を維持する。レディ状態とは、販売登録処理と会計処理とが行われておらず、客待ちの状態である。
【0050】
制御部97は、商品待ちの状態であると、発光部61、62を駆動して青色光を継続して点滅させる。商品待ちの状態とは、操作者により操作部93が操作されることで商品販売処理装置10の使用が開始され、かつ、収容室32への商品5の収容作業が完了していない状態である。
【0051】
制御部97は、操作部93が操作された後に、センサ40からの信号に基づいて、扉37が閉じた状態から開き、かつ、開いた後に閉じたことを検出すると、収容室32への商品5の収容作業が完了したと判断する。すなわち、制御部97は、客が収容室32に商品5を収容する際の扉37の開閉を検出すると、収容室32への商品5の収容作業の完了を判断する。
【0052】
制御部97は、商品5の読取の状態と販売登録処理を行っている状態とでは、発光部61、62を駆動して、赤色光を継続して点滅させる。
【0053】
制御部97は、決済処理を行っている状態では、発光部61、62を駆動して黄色光を点灯して、黄色光を連続して発光する状態を維持する。
制御部97は、決済処理が完了すると、発光部61、62を駆動して黄色光を継続して点滅させる。決済処理が完了した状態は、収容室32内に商品5が収容された状態であり、かつ、客が商品を取り出すべき状態である為、商品の取り忘れが発生する状態でもある。発光部61、62による黄色光を点滅は、収容室32内に商品5が収容されている状態を示す報知の一例である。決済処理の完了後に、点灯部61、62が黄色光を点滅させることにより、客に、商品5を取り忘れることがないようとの注意を喚起させる。
なお、黄色光の点滅は、注意の喚起に有効である。特に、日本国では、道路に設けられる信号が発する黄色光は、車両の運転者に注意を喚起する色である。この為、本実施形態では、客の注意を喚起する、光の色及び発光状態の組み合わせの一例として、黄色光の点滅を採用している。
【0054】
釣銭機100は、投入された金銭を処理する。釣銭機100は、紙幣用の第1の釣銭機101と、硬貨用の第2の釣銭機102と、を備えている。第1の釣銭機101と第2の釣銭機102とは、投入された金銭の情報を制御部97に送信可能に構成される。第1の釣銭機101は、第3の上面部81cに配置される。第2の釣銭機102は、第2の上面部81bに配置される。
【0055】
プリンタ110は、会計処理が終了した商品5の情報等が印刷されたレシートを出力する。プリンタ110は、第1の上面部81aに配置される。
【0056】
このように構成された商品販売処理装置10は、一例として、2つ一組で処理ユニット1を構成している。処理ユニット1は、一例として、2つの商品販売処理装置10と、作業台2と、を備えている。2つの商品販売処理装置10は、左右方向に離間して配置されている。作業台2は、2つの商品販売処理装置10間に配置されている。作業台2の上面は、読取装置本体30の外郭体31の上面34bと面一に構成されている。
【0057】
次に、商品販売処理装置10の動作の一例について、図3及び図4の流れ図を用いて説明する。
制御部97は、商品販売処理装置10がレディ状態であると(Act1のYes)、発光部61、62を駆動して青色光を点灯して、青色光を連続して発光する状態を維持する(Act2)。レディ状態でない場合は(Act1のNo)、レディ状態となるまで待機する。
【0058】
そして、制御部97は、操作部93からの情報と、センサ40からの情報と、に基づいて商品待ちの状態であるか否かを判断する(Act3)。制御部97は、商品待ちの状態であると判断するまで(Act3のNo)、操作部93からの情報と、センサ40からの情報と、を監視する。
【0059】
客は、表示部92に表示されている会計の開始を入力する領域をタッチすることで操作部93を操作して、商品5の販売登録開始の指令を入力する。なお、会計の開始を入力する領域をタッチすることは、商品販売処理装置10に、販売登録処理と会計処理とを開始させることである。
【0060】
制御部97は、操作部93から会計の開始の信号を受け取ると、商品待ち状態であると判断して、発光部61、62による青色光の点灯を停止して発光部61、62を駆動して青色光を継続して点滅させる(Act3のYes、Act4)。
【0061】
客は、会計のスタートを入力する領域をタッチすると、扉37を開いて、商品5の入った収容体7、または商品5を、収容室32に収容する。また、客は、収容体7または商品5を収容室32に収容すると、扉37を閉じる。センサ40は、このときの扉37の開閉の状態に応じた信号を制御部97に送信する。
【0062】
制御部97は、センサ40からの信号に基づいて、収容室32への収容体7または商品5の収容作業が完了したと判断するまで(Act5のNo)は、発光部61、62による青色光の点滅を継続する。すなわち、商品待ち状態では、発光部61、62による青色光の点滅を継続する。
【0063】
制御部97は、センサ40からの信号に基づいて、収容室32への収容体7または商品5の収容作業の完了を判断する。制御部97は、収容作業の完了を判断すると(Act5のYes)、商品5のRFIDタグ6の読み取りを開始する(Act6)。具体的には、制御部97は、読取部91を制御して、アンテナ50から電波を放射して、収容室32内の商品5のRFIDタグ6を読み取る。
【0064】
制御部97は、読み取りを開始すると、発光部61、62による青色の点灯を停止して、発光部61、62を駆動して赤色光を継続して点滅させる(Act7)。制御部97は、読取処理状態(Act8のNo)、または商品登録処理状態では、発光部61、62による赤色の手滅を継続する。
【0065】
制御部97は、収容室32内の商品5のRFIDタグ6の情報の読取が完了すると(Act8のYes)、読取部91によるRFIDタグ6の読取を停止する(Act9)。また、制御部97は、RFIDタグ6の読取を停止すると、商品登録処理を開始する。制御部97は具体的には、商品リストを作成する(Act10)。
【0066】
制御部97は、商品リストの作成が完了すると(Act11のYes)、表示部92を制御して、表示部92に、商品リストと客が支払う代金の情報とを表示する(Act12)。客が支払う代金の算出は、会計処理の一部である計算処理である。また、制御部97は、表示部92に代金の情報を表示すると、決済の方法を表示する。決済の方法とは、現金による支払い方法、クレジットカードによる支払い方法、電子マネーによる支払い方法等である。客は、いずれかの方法が表示された領域をタッチする。
【0067】
客は、現金による決済を選択すると、代金に応じた現金を釣銭機100に投入する。カードによる決済を選択すると、クレジットカードをカード読み取り部に読み取らせるために必要な作業を行う。クレジットカードをカード読み取り部に読み取らせるために必要な作業とは、例えば、クレジットカードをカード読み取り部に接触させる作業である。
【0068】
制御部97は、支払い情報を受信すると(Act13のYes)、決済処理を開始する(Act14)。制御部97は、支払い情報を受信するまでは(Act13のNo)、発光部61、62による赤色光の点滅を継続する。支払い情報は、釣銭機100に投入された現金の情報や、カード読み取り部が読みとったクレジットカードの情報である。
【0069】
制御部97は、決済処理を開始すると、発光部61、62を駆動して黄色光を点灯して黄色光を連続して発光する状態を維持させる(Act15)。制御部97は、決済処理が完了するまでは(Act16のNo)、発光部61、62による黄色光の点灯を維持する。制御部97は、決済処理では、釣銭がある場合には、釣銭機100を駆動して、釣銭を出す。
【0070】
制御部97は、決済処理が完了すると(Act16のYes)、発光部61、62を駆動して、黄色光を点滅させる(Act17)。また、制御部97は、決済処理が完了すると、プリンタ110を制御してレシートを発行する(Act18)。また、制御部97は、決済処理が完了すると、表示部92を制御して決済処理完了の情報を表示部92に表示する(Act19)。
【0071】
客は、表示部92に会計処理の完了の表示がされると、収容室32から商品5を収容した収容体7、または商品5を取り出す。客は、収容室32から収容体7、または商品5を取り出すと、収容体7または商品5を、読取装置本体30の上面34bまたは作業台2の上面に載置する。客は、収容体7または商品5を上面34bまたは作業台2に載置すると、商品5の袋詰め作業を行う。
【0072】
また、客は、発光部61、62による黄色光の点滅を認識することにより、収容室32に対する注意が喚起される。収容室32に対する注意が喚起されることによって、収容室32からの商品5の取り忘れが防止される。制御部97は、一例として、発光部61、62による黄色光の点滅を所定時間維持する。制御部97は、発光部61、62による黄色光の点滅の継続時間が所定時間を経過すると、発光部61、62の駆動を停止する。すなわち、発光部61、62が発光しない状態にする。この所定時間は、例えば、現金投入後、財布をしまい終わるまでの間の時間であってもよい。この所定時間は、実験等によって得られる。
【0073】
このように構成された商品販売処理装置10によれば、発光部60によって、客の注意が喚起されるので、商品5の取り忘れの発生を防止できる。
【0074】
さらに、発光部61、62が読取装置20の読取装置本体30に設けられることによって、収容室32に対して注意喚起される。この為、収容室32からの商品5の取り忘れを、より一層防止できる。
【0075】
さらに、外郭体31の上壁部34は、透明部34aを有する。この為、収容室32に対して注意が喚起されることで客が読取装置20を見たときに、客は、透明部34aを通して収容室32内の商品5を見る。この為、客は、収容室32に商品5があることを認識できるので、収容室32から商品5を取り忘れることを防止できる。
【0076】
なお、本実施形態では、発光部60は、複数設けられた。しかしながら、発光部60は、複数設けられることに限定されない。例えば、発光部60として、第1の発光部61または第2の発光部62の一方のみが設けられてもよい。さらに、発光部60は、2つに限定されない。発光部60は、読取装置20に3つ以上設けられてもよい。
【0077】
さらに、発光部60は、収容室32の外に設けられたが、収容室32内または収容室32を構成する面に設けられてもよい。この一例として、発光部60は、図5に示す変形例のように、収容室32の上面において透明部34aの外縁の近傍に、外縁と同形状の矩形の環状に構成されてもよい。なお、発光部60の形状は、環状に限定されない。
【0078】
また、発光部60は、読取装置20に設けられることに限定されない。発光部60は、処理装置70に設けられてもよい。この一例として、図6に示す変形例のように、表示画面92aの周囲に設けられてもよい。この具体例としては、発光部60は、表示部92の枠92bに設けられてもよい。さらにこの一例として、発光部60は、表示画面92aを内側に配置する環状に構成されてもよい。なお、発光部60の形状は、環状に限定されない。または、発光部60は、表示画面92aに設けられてもよい。または、表示画面92aの一部が発光することにより、報知部として機能してもよい。
【0079】
また、発光部60は、読取装置20と処理装置70とのそれぞれに設けられてもよい。この一例としては、商品販売処理装置10は、図1または図5に示す読取装置20に設けられた発光部60と、図6に示す処理装置70に設けられた発光部60と、を有してもよい。または、発光部60は、読取装置20と処理装置70とは別に、別体として設けられてもよい。
【0080】
また、本実施形態では、発光部60は、商品販売処理装置10の状態に応じて発光したがこれに限定されない。発光部60は、決済処理の完了後のみに発光してもよい。すなわち、発光部60は、収容室32からの商品5の取り忘れが発生する状態のみ発光する構成であってもよい。
【0081】
なお、本実施形態での、発光部60による、発光色と、点灯と、点滅との組み合わせは、一例である。発光部60は、一色の光のみを発光可能であってもよい。または、発光部60は、点灯または点滅の一方のみの発光が可能に構成されてもよい。
【0082】
また、商品販売処理装置10は、表を有してもよい。この表は、発光部60の、点灯、点滅、光の色の組み合わせの意味を表示する。この表は、例えば、商品販売処理装置10の、客が視認可能な部位に貼り付けられる。客は、この表を確認することで、発光部の発光色、点灯、点滅の組み合わせの意味を容易に理解できる。この為、より一層、商品5の取り忘れを防止できる。
【0083】
次に、第2の実施形態に係る商品販売処理装置10Aを、図7及び図8を用いて説明する。なお、第1の実施形態と同様の機能を有する構成は、第1の実施形態と同一の符号を付して説明を省略する。図7は、商品販売処理装置10Aの構成を示す斜視図である。図8は、商品販売処理装置10Aの構成を示すブロック図である。
【0084】
図7及び図8に示すように、商品販売処理装置10Aは、読取装置20Aと、処理装置70Aと、を備えている。読取装置20Aは、読取装置本体30と、センサ40と、アンテナ50と、第1のスピーカ120と、第2のスピーカ130と、を備えている。
【0085】
第1のスピーカ120と第2のスピーカ130とは、報知部の一例である。報知部は、収容室32に商品5が収容されている状態を報知する。報知部は、報知することにより、商品5の取り忘れの注意喚起を行う。第1のスピーカ120と第2のスピーカ130とは、音により、客に報知する。
【0086】
処理装置70Aは、一例として、筐体80と、端末機90Aと、釣銭機100と、プリンタ110と、第3のスピーカ140と、を備えている。
【0087】
端末機90Aは、読取部91と、表示部92と、操作部93と、通信部94と、記憶部95と、カード読取部96と、制御部97Aと、を備えている。制御部97Aは、例えば、CPU(Central Processing Unit)等である。制御部97Aは、記憶部95に記憶したプログラムを実行することにより、各種の制御及び処理機能を実行する。
【0088】
制御部97Aは、センサ40と、読取部91と、表示部92と、操作部93と、通信部94と、記憶部95と、第1の釣銭機101と、第2の釣銭機102と、プリンタ110と、第1のスピーカ120と、第2のスピーカ130と、第3のスピーカ140と、電気的に接続される。
【0089】
制御部97Aは、第1の実施形態の制御部97に対して、発光部60を制御することに代えて、第1のスピーカ120と、第2のスピーカ130と、第3のスピーカ140と、を制御する点が異なる。また、制御部97Aは、制御部97と同様に、電気的に接続された各構成を、記憶部95に記憶されたプログラムにより制御する。
【0090】
次に、制御部97Aによる、第1のスピーカ120と第2のスピーカ130と第3のスピーカ140との制御について、説明する。
制御部97Aは、商品販売処理装置がレディ状態であると、一例として、スピーカ120、130、140を駆動して、レディ状態に応じた音や音声を発生させる。レディ状態に応じた音や音声の一例は、「レディ状態です」という音声である。
【0091】
制御部97Aは、商品待ちの状態であると、スピーカ120、130、140を駆動して、商品待ちの状態に応じた音や音声を発生させる。商品待ちの状態に応じた音や音声の一例は、「商品待ちの状態です」という音声である。
【0092】
制御部97Aは、商品5の読取の状態と販売登録処理を行っている状態とでは、スピーカ120、130、140を駆動して、商品5の読取の状態と販売登録処理を行っている状態に応じた音や音声を発生させる。商品5の読取の状態と販売登録処理の状態に応じた音や音声の一例は、「読取中です」という音声である。
【0093】
制御部97Aは、決済処理を行っている状態では、スピーカ120、130、140を駆動して、決済処理に応じた音や音声を発生させる。決済処理に応じた音や音声の一例は、「決済処理中です」という音声である。
【0094】
制御部97Aは、決済処理が完了すると、スピーカ120、130、140を駆動して、収容室32に商品5が収容されていることを報知する音または音声データを発生させる。収容室32に商品5が収容されていることを報知する音または音声データの一例は、「商品5をお取りください」という音声である。
【0095】
このように構成された商品販売処理装置10Aは、一例として、第1の実施形態の商品販売処理装置10が発光部61、62を駆動して発光させたタイミングで、スピーカ120、130、140とを駆動して、上述した商品販売処理装置10Aの状態に応じた音や音声を発生させる。なお、制御部97Aは、スピーカ120、130、140により、音や音声を継続的に発生させてもよい。具体例としては、商品待ちの状態では、「商品待ちの状態です」という音声を繰り返し発生させる。このように、各状態が維持される間は、当該状態に応じた音や音声データを繰り返し発生させてもよい。
【0096】
本実施形態では、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
【0097】
なお、本実施形態では、報知部の一例として、スピーカ120、130、140が設けられたが、これに限定されない。他の例では、スピーカ120、130、140の、1つまたは2つのみが設けられてもよい。
【0098】
この構成の一例としては、報知部としてのスピーカは、読取装置20Aのみに設けられてもよい。換言すると、第1のスピーカ120及び第2のスピーカ130のみを有してもよい。または、報知部としてのスピーカは、処理装置70Aのみに設けられてもよい。換言すると、第3のスピーカ140のみを有してもよい。または、読取装置20Aと処理装置70とは別にスピーカが別体として設けられてもよい。また、スピーカの数は限定されない。
【0099】
また、本実施形態では、スピーカ120、130、140は、商品販売処理装置10Aの各状態で、当該状態に応じた音や音声を発生したが、これに限定されない。第1のスピーカ120と第2のスピーカ130と第3のスピーカ140とは、決済処理の完了後のみに音または音声を発生してもよい。すなわち、スピーカ120、130、140は、収容室32からの商品5の取り忘れが発生する状態でのみ、音または音声を発生してもよい。
【0100】
なお、本実施形態では、報知部の一例として、スピーカが用いられた。しかしながら、音を発生して報知する報知部としては、スピーカに限定されない。他の例では、チャイムやブザーであってもよい。
【0101】
また、第2の実施形態では、商品販売処理装置10Aは、一種類の報知部のみを有した。すなわち、第2の実施形態では、音や音声データを発生することで報知する種類の報知部が用いられた。しかしながら、1種類の報知部のみが用いられることに限定されない。この一例としては、図9に示す第2の実施形態の変形例のように、商品販売処理装置10Aは、報知部として、さらに、第1の実施形態で説明された発光部61、62を備えてもよい。すわなち、商品、発光することにより報知する種類の報知部を備えてもよい。このように、商品販売処理装置10、10Aは、1種類の報知部のみを有することに限定されない。商品販売処理装置10、10Aは、複数種類の報知部を有してもよい。
【0102】
さらに、商品販売処理装置は、上述した実施形態、または変形例に限定されない。例えば、読取装置20、20Aの読取部91は、一例として、処理装置70、70Aに組み込まれている。しかしながら、読取部91は、読取装置20に設けられてもよい。一例としては、読取部91は、外郭体31内に配置されて、読取装置20の一部となる。この場合、読取部91は、信号線などによって、制御部97、97Aに電気的に接続される。
【0103】
また、制御部97、97Aは、決済処理が完了すると、収容室32内に商品5が収容されていることを報知するべく、報知部としての発光部61、62、またはスピーカ120、130、140を駆動した。しかしながら、制御部97、97Aは、決済処理が完了した後、収容室32に商品5が収容されているか否かを確認して、収容室32に商品5が収容されていると判断すると、発光部61、62、またはスピーカ120、130、140を駆動してもよい。
【0104】
この一例としては、制御部97、97Aとは、決済処理が完了すると、例えば、所定時間の経過後、読取部91を制御してアンテナ50を介して収容室32内の商品5のRFIDタグ6の情報を読み取ってもよい。ここでいう所定時間は、決済処理後に、客が商品5を収容室32から取り出すまでの平均の時間に基づいて決定される。この所定時間は、実験により求めることができる。なお、所定時間の経過を待たずに、アンテナ50によりRFIDタグ6の情報を読み取ってもよい。
【0105】
収容室32内に商品5が存在すると、読取部91は、アンテナ50を介してRFIDタグ6の情報を受信する。この為、制御部97、97Aは、読取部91がアンテナ50を介して信号を受信すると、収容室32内に商品5が収容されていると判断する。制御部97、97Aは、収容室32内に商品5が収容されていると判断すると、商品5が取り忘れられていると判断して、発光部61、62、またはスピーカ120、130、140を駆動して報知する。
【0106】
制御部97、97Aは、アンテナ50がRFIDタグ6からの信号を受信しない場合は、収容室32から商品5が取り出されたと判断する。制御部97、97Aは、収容室32から商品5が取り出されたと判断すると、報知部を駆動しない。
【0107】
他の例としては、収容室32に重量センサが設けられてもよい。重量センサは、収容室32内に収容された物の重さに応じた信号を、制御部97、97Aに送信する。重量センサは、例えば、収容室32の底面に設けられる。
【0108】
収容室32に商品5が収容されていると、重量センサからの信号は、商品5の重さに応じた信号となる。この為、制御部97、97Aは、決済処理の完了後、例えば所定時間が経過した後の重量センサからの信号が重さを示すものであると、収容室32に商品5が収容されていると判断する。制御部97、97Aは、収容室32内に商品5が収容されていると判断すると、商品5が取り忘れられていると判断して、報知部を駆動して報知する。なお、決済処理後、所定時間を経過せずに重量センサにより収容室32内の重さを検知してもよい。
【0109】
制御部は、重量センサからの信号が、商品5が収容室32内に存在しないことを示す信号であると、例えば重さゼロを示す信号であると、収容室32から商品5が取り出されたと判断して、報知部を駆動しない。
【0110】
さらに他の例としては、制御部97、97Aは、決済処理後にセンサ40からの信号に基づいて、所定時間内に扉37が少なくとも開かれたことを検出しない場合は、収容室32内に商品5が収容されていると判断してもよい。すなわち、収容室32から商品5を取り出す為には、少なくとも扉37を開く必要がある為である。
【0111】
また、上述した実施形態では、報知部は、一例として、発光部60やスピーカ120、130、140が用いられた。しかしながら、報知部は、新たに設けられることに限定されない。報知部は、既存の構成であってもよい。例えば、既存の発光部がある場合は、この既存の発光部を報知部として用いてもよい。既存のスピーカがある場合は、この既存のスピーカを報知部として用いてもよい。
【0112】
この例として、商品販売処理装置が扉37を自動で開く構成を有する場合は、決済処理の完了後、または、上述のように、決済処理の完了後収容室32内に商品5が収容されていると判断すると、扉37を開くことで客に報知してもよい。この形態について、第3の実施形態として、図10を用いて説明する。
【0113】
図10は、第3の実施形態に係る商品販売処理装置10の変形例を説明する説明図である。本実施形態では、商品販売処理装置10が、発光部60を有さず、かつ、ロック装置150をさらに備える点が異なる。他の構成は、第1の実施形態と同様である。第3の実施形態において第1の実施形態と同様の機能を有する構成は、第1の実施形態と同一の符号を付して説明を省略する。なお、本実施形態では、制御部97は、第1の実施形態の機能に加えて、ロック装置150を制御する機能をさらに有する。
【0114】
図10は、商品販売処理装置10の扉37のロック装置150を示す概略図である。また、図10は、読取装置20の外郭体31を、収容室32及び扉37を示すように、図1に示すF10-F10切断面に沿って切断した状態を示す断面図である。図10は、換言すると、外郭体31を、開口35aの縁を通り左右方向に直交する切断面に沿って切断した状態を示す断面図である。
【0115】
図10に示すように、ロック装置150は、扉37に設けられた係合部151と、収容室32に設けられた被係合部152と、駆動部153と、付勢部材154と、を備えている。ロック装置150は、扉37を閉じた状態に保持可能に構成されている。また、ロック装置150は、扉37を開くことが可能に構成されている。
【0116】
係合部151は、扉37が閉じた状態にあるときに被係合部152に係合される。図10では、閉じた状態にある扉37は、実線で示されており、開いた状態の扉37は2点鎖線で示されている。被係合部152は、係合部151との係合を解除可能に構成されている。駆動部153は、被係合部152を駆動することで、係合部151と被係合部152との係合を解除する。ここでいう、被係合部152の駆動とは、一例として、被係合部152を、係合部151との係合が解除されるように移動することである。駆動部153は、制御部97により制御される。
【0117】
付勢部材154は、閉じた状態にある扉37を開く方向に付勢する。付勢部材154は、例えばコイルばねである。付勢部材154による扉37の付勢は、係合部151と被係合部152との係合が解除されると、扉37を若干開く程度の付勢力である。ここでいう若干開くとは、扉37の前に客が立っていても、客に接触しない程度開くことである。
【0118】
本実施形態では、扉37が報知部として機能する。制御部97は、決済処理が完了すると、駆動部153によって被係合部152を駆動して、係合部151と被係合部152との係合を解除する。
【0119】
係合部151と被係合部152との係合が解除されると、扉37は、付勢部材154の付勢力により、開く方向に移動される。このときの、扉37の移動量は、扉37が閉状態から若干開く程度である。客は、扉37が自動的に開くことによって、収容室32に商品5が収容された状態であることを認識できる。
本実施形態では、商品5の取り忘れを防止できる。
【0120】
なお、上述した第1乃至第3の実施形態では、商品5が配置される配置部の一例として収容室32が用いられた。しかしながら、配置部は、収容室32のように閉塞される空間に構成されることに限定されない。配置部は、他の例として、棚であってもよい。すなわち、配置部は、扉を開閉することなく商品を配置可能な構成であってもよい。
【0121】
以上、上述した実施形態及び変形例によれば、商品5の取れ忘れを防止できる。
【0122】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]
商品が配置される配置部と、
前記配置部に配置された前記商品が有するRFIDタグからの信号を受信するアンテナと、
前記アンテナを介して受信した信号に基づいて前記RFIDタグの情報を読み取る読取部と、
前記配置部に前記商品が配置されていることを示す報知を実行する報知部と、
決済処理後、前記報知部を駆動する制御部と、
を具備する商品販売処理装置。
[2]
前記報知部は、発光状態と非発光状態とを切り替え可能な発光部を含む
[1]に記載の商品販売処理装置。
[3]
前記配置部は、外郭体の内部に設けられた収容室であり、
前記発光部は、前記外郭体の上面に設けられ、
前記外郭体の上壁部は、外部から前記収容室を視認可能な透明部を具備する
[2]に記載の商品販売処理装置。
[4]
商品に関する情報を表示する表示画面を具備し、
前記発光部は、前記表示画面の周囲に設けられる
[2]に記載の商品販売処理装置。
[5]
前記報知部は、スピーカを含む
[1]に記載の商品販売処理装置。
【符号の説明】
【0123】
5…商品、6…タグ、10…商品販売処理装置、10A…商品販売処理装置、20…読取装置、20A…読取装置、31…外郭体、32…収容室(配置部)、37…扉、50…アンテナ、60…発光部(報知部)、61…第1の発光部、62…第2の発光部、70…処理装置、70A…処理装置、90…端末機、90A…端末機、91…読取部、92…表示部、97…制御部、97A…制御部、120…第1のスピーカ(報知部)、130…第2のスピーカ(報知部)、140…第3のスピーカ(報知部)。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10