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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-07
(45)【発行日】2022-11-15
(54)【発明の名称】乾燥コンテナ
(51)【国際特許分類】
   B27K 5/00 20060101AFI20221108BHJP
   F26B 3/06 20060101ALI20221108BHJP
   F26B 21/00 20060101ALI20221108BHJP
   F26B 9/06 20060101ALI20221108BHJP
【FI】
B27K5/00 F
F26B3/06
F26B21/00 B
F26B9/06 Z
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2018203828
(22)【出願日】2018-10-30
(65)【公開番号】P2020069680
(43)【公開日】2020-05-07
【審査請求日】2021-08-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000163095
【氏名又は名称】極東開発工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】特許業務法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】柏原 一仁
【審査官】竹中 靖典
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-247941(JP,A)
【文献】特開2017-132146(JP,A)
【文献】実開昭51-113871(JP,U)
【文献】特開2011-143869(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B27K 5/00
F26B 3/06
F26B 21/00
F26B 9/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
多数の粒状体を収容して送風により乾燥させるために用いる乾燥コンテナにおいて、
箱状であり内外を連通する送風口を有するコンテナ本体と、
複数の貫通孔を有する板状の部分であり、前記コンテナ本体の底面から一定高さを空けて設けられ、前記送風口が、前記コンテナ本体の底面との間で、前記コンテナ本体の外部へと連通するように設けられたデッキと、
前記コンテナ本体の底部に固定されて前記デッキを支持し、前記送風口から前記コンテナ本体に導入される気流の方向に平行に延び、前記コンテナ本体における前記デッキよりも底面側の空間を仕切る支持体と、を備え、
前記支持体は、前記コンテナ本体での前記箱状の形状における前記送風口と反対側の端部において、前記デッキよりも底面側の空間を、当該支持体を挟んで連通させる通風口を備えることを特徴とする乾燥コンテナ。
【請求項2】
前記デッキは、複数のデッキ単板が並べられて構成され、
前記支持体は、隣り合うデッキ単板同士の継ぎ目に位置する部分に前記通風口を備えないことを特徴とする、請求項1に記載の乾燥コンテナ。
【請求項3】
前記デッキと前記支持体のうち前記デッキが重なる部分とには、両者を締結するボルトが貫通するボルト孔が設けられていることを特徴とする、請求項1または2に記載の乾燥コンテナ。
【請求項4】
前記コンテナ本体は隙間埋め部を備え、
前記隙間埋め部は、前記コンテナ本体の底面と側面とに固定されており、前記デッキが載る水平部を有することを特徴とする、請求項1~3のいずれかに記載の乾燥コンテナ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、木材チップ等の多数の粒状体を収容して送風により乾燥させるために用いる乾燥コンテナに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、木材チップ用の乾燥コンテナとして、例えば特許文献1に従来例として開示された構造が存在している(特許文献1の図4)。この乾燥コンテナは、底部が2重底とされ、底部における上側の板につき、多数の貫通孔が設けられた多孔板とされている。この乾燥コンテナでは、2重底部分の空間にコンテナ外部から熱風を供給して、多孔板を通り抜けた熱風により、多孔板よりも上方に収容された木材チップが乾燥される。
【0003】
ところが、多孔板には木材チップの重量がかかることから、枠状や板状の支持体によって多孔板を支持する必要がある。しかし、支持体によって2重底部分の空間が仕切られてしまうと、熱風が偏って多孔板を通り抜けることがある。こうなると、木材チップの乾燥の進行が、一部においては早く、その他の部分では遅いというように、偏ってしまうことがあって、好ましくなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2017-132146号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで本発明は、収容された多数の粒状体の乾燥の進行が、部分により偏ることを抑制した乾燥コンテナを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、多数の粒状体を収容して送風により乾燥させるために用いる乾燥コンテナにおいて、箱状であり内外を連通する送風口を有するコンテナ本体と、複数の貫通孔を有する板状の部分であり、前記コンテナ本体の底面から一定高さを空けて設けられ、前記送風口が、前記コンテナ本体の底面との間で、前記コンテナ本体の外部へと連通するように設けられたデッキと、前記コンテナ本体の底部に固定されて前記デッキを支持し、前記送風口からコンテナ本体に導入される気流の方向に平行に延び、前記コンテナ本体における前記デッキよりも底面側の空間を仕切る支持体と、を備え、前記送風口は、前記コンテナ本体の底面と前記デッキとの間で、前記コンテナ本体の外部へと連通しており、前記支持体は、前記デッキよりも底面側の空間を、当該支持体を挟んで連通させる通風口を備えることを特徴とする。
【0007】
この構成によれば、支持体で仕切られた空間を、乾燥のための気流(例えば熱風)が通風口を通って行き来できる。このため、支持体により仕切られた一方の空間に気流が偏って通り、粒状体の乾燥が部分により偏ることを抑制できる。
【0008】
また、前記デッキは、複数のデッキ単板が並べられて構成され、前記支持体は、隣り合うデッキ単板同士の継ぎ目に位置する部分に前記通風口を備えないものであってもよい。
【0009】
この構成によれば、通風口を通る気流は支持体に交差する方向、つまり、デッキ単板同士の継ぎ目に生じた隙間と略平行に流れる。支持体が、隣り合うデッキ単板同士の継ぎ目に位置する部分に通風口を備えないようにすることで、隙間に集中して気流が吹き上がってしまうことを抑制できる。
【0010】
また、前記デッキと前記支持体のうち前記デッキが重なる部分とには、両者を締結するボルトが貫通するボルト孔が設けられていてもよい。
【0011】
この構成によれば、デッキが支持体にボルトで留められるため、デッキの交換が必要になった場合の交換作業をしやすい。
【0012】
また、前記コンテナ本体は隙間埋め部を備え、前記隙間埋め部は、前記コンテナ本体の底面と側面とに固定されており、前記デッキが載る水平部を有するものであってもよい。
【0013】
この構成によれば、デッキとコンテナ本体の側面との間に隙間ができても、隙間埋め板により隙間から粒状体が落ちてしまうことを防止できる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によると、支持体が備える通風口により、支持体により仕切られた一方の空間に気流が偏って通り、粒状体の乾燥が偏ることを防止できる。よって、収容された多数の粒状体の乾燥の進行が、部分により偏ることを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一実施形態に係る乾燥コンテナを含む乾燥コンテナシステムを示す正面図である。
図2】前記乾燥コンテナシステムを示す平面図である。
図3】前記乾燥コンテナシステムを、気流供給機構と連結管を除いて示す右側面図である。
図4】前記乾燥コンテナの2重底を形成するフレームを示す平面図である。
図5】(A)は図4のA-A矢視断面図、(B)図4のB-B矢視断面図、(C)図4のC-C矢視断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
次に、本発明につき一実施形態を取り上げて説明を行う。なお、説明の都合上、以下の方向の表現は、上下方向については図1に示す方向を基準とする。また、前後方向については、図1図2図4に示す状態における左方が車載時に車両前方に位置することから前方とし、同右方が車載時に車両後方に位置することから後方とする。また、幅方向とは車載時の車幅方向に一致する方向であって、図2に示す上下方向である。
【0017】
本実施形態に係る乾燥コンテナ1は、図1図3に示すような乾燥コンテナシステムSの一構成要素である。ここで、乾燥コンテナシステムSについて説明する。乾燥コンテナシステムSは主に、乾燥コンテナ1、気流供給機構2、連結管3から構成されている。乾燥コンテナ1は、図示はしないが車載可能に構成されている。乾燥コンテナ1の内部には多数の粒状体である木材チップ(以下「チップ」)が収容される。収容された多数のチップは送風により、外面に付着した水分及び木材組織内に含まれた水分が蒸発することで乾燥させられる。乾燥したチップは、例えば木質バイオマス発電に用いられる。乾燥により、発電時の燃焼がしやすくなり、かつ、水分が抜けた分軽量化されるため、例えば運搬時において有利である。
【0018】
気流供給機構2は、例えば熱風を発生できる機構であって、図示しないが、送風機とヒーターとを備えている。なお、気流を加熱するための熱源は、例えば、他の装置の排熱を利用して加熱を行う場合、気流供給機構2の外部に設けることもできる。気流の加熱は、乾燥コンテナ1に収容されたチップの乾燥度合や収容量に応じて適宜行うことができる。また、状況によっては加熱を行わず、送風だけを行うこともできる。連結管3は、気流供給機構2で生じた気流(熱風)を乾燥コンテナ1に送るため、乾燥コンテナ1と気流供給機構2とを連結する管であって、パイプやホースを用いることができる。本実施形態では、横断面形状が円形のホース(ダクトホース)が用いられている。
【0019】
乾燥コンテナ1は、一般的な車載コンテナと同様の略直方体形状であって、図1図3に示す乾燥コンテナシステムSとしての使用状態において上面が開口しており、底面については閉鎖され、側面については、連結管3が接続される送風口116を除いて閉鎖された箱状体である。チップは、乾燥コンテナ1の上面から内部に投入される。
【0020】
乾燥コンテナ1は、気流供給機構2から連結管3を経由して送られた気流(熱風)を底面近傍の部分である底部で受け、その後、収容された多数のチップに気流を当てることができるよう、2重底構造とされている。このため乾燥コンテナ1は、主に、コンテナ本体11、デッキ12、支持体13、副支持体14を備える。
【0021】
コンテナ本体11は、乾燥コンテナ1の外観に現れる箱状の部分である。前部側面111には、乾燥コンテナ1を車載する際に、車両側の可動アームが備えるフックが引っ掛けられるフック係合部112が突出している。また、車両への上げ下ろしの際に、地面または路面に対して転がるローラ113が底部の後方に設けられている。このローラ113は、図3に示すように、コンテナ本体11の幅方向に一対設けられている。また、設置時に前記ローラ113と共に接地する脚部114が底部の前方に設けられている。この脚部114も、コンテナ本体11の幅方向に一対設けられている。
【0022】
図1及び図3に示すように、コンテナ本体11の後部側面115における下部で幅方向中央の位置には、コンテナ本体11の内外を連通するものであって、連結管3を接続できる送風口116が設けられている。また、図3に示すように、コンテナ本体11の後部側面115には扉1151が設けられており、例えばチップの取り出しを行う際、または、コンテナ本体11の内部を清掃する際に、送風口116の周囲部分を除いて開放できる。また、コンテナ本体11の底面及び側面は、リブ等が形成されることで補強されている。
【0023】
次に、デッキ12は、厚さ方向に貫通した複数の貫通孔121…121を有する板状の部分であり、コンテナ本体11の底面から一定高さを空けて、底面と平行に設けられている。コンテナ本体11の底面とデッキ12との間に気流滞留空間15(図5(A)~(C)参照)が形成される。送風口116は、コンテナ本体11の底面とデッキ12との間で、コンテナ本体11の外部へと連通している。なお、大風量の気流を導入するために、コンテナ本体11の底面とデッキ12との高さ方向の距離に比べ、送風口116の高さ寸法が大きく設定されている。このため、コンテナ本体11の内部に、高さ寸法を調整するための送風ガイド部16が設けられている。この送風ガイド部16は、図2及び図4に示すように平面視で二等辺三角形状、図5(C)に示すように縦断面視で台形状とされた箱状の部分である。送風ガイド部16における内部空間のうち後端部は送風口116につながっている。また、送風ガイド部16における内部空間のうち下端部は気流滞留空間15につながっている。送風ガイド部16の上面には、工作の都合上発生が不可避のものを除き、開口部や貫通孔は設けられていない。このため、送風口116から導入された気流(熱風)は、送風ガイド部16を介して気流滞留空間15に流れていく。このように、送風口116は送風ガイド部16を介してコンテナ本体11の外部へと連通している。
【0024】
デッキ12は、複数のデッキ単板12a…12aが並べられて構成されている。本実施形態では、前後方向に並べられた4枚のデッキ単板12a…12aからデッキ12が構成されている。ただし、これに限られず、デッキ単板12a…12aを左右方向に並べること、更に、前後及び左右に並べることもできる。各デッキ単板12aとして、本実施形態では、パンチングプレートが用いられている。ただしこれに限らず、例えば、金網と開口率を調整するための部材(スリットを設けた板状体等)との組み合わせを用いてもよく、構成は種々に選択できる。
【0025】
次に、支持体13は副支持体14と共に、コンテナ本体11の底部に固定され、図4に示すように、下方からデッキ12(複数のデッキ単板12a…12a)を支持するフレームを構成する。支持体13は、図5(A)に示すように、縦断面形状が横倒しのコの字状であって、送風口116からコンテナ本体11に導入される気流F1の方向(前後方向)に平行に延びている。本実施形態では、支持体13が、コンテナ本体11の一方側側面である後部側面115から前記一方側側面に対向する他方側側面である前部側面111に向かって延びている。副支持体14は、図5(A)(B)に示すように設けられ、支持体13に直交しており、支持体13とコンテナ本体11の幅方向側面とを連結している。本実施形態では、前後方向で3列に副支持体14…14が設けられている。
【0026】
支持体13は、デッキ12とコンテナ本体11の底面との間に亘って設けられている。このため、コンテナ本体11におけるデッキ12よりも底面側(下側)の空間、つまり、気流滞留空間15を幅方向に仕切る。ただし、この支持体13は、コンテナ本体11における前部側面111と後部側面115との間の距離よりも短い。支持体13の前端部において気流滞留空間15を仕切らない部分は開口状態となることで後述する通風口131となり、支持体13の後端部において気流滞留空間15を仕切らない部分には前述の送風ガイド部16が被せられている。つまり本実施形態では、支持体13の前端部において支持体13自体を省略する(存在させない)ことによって通風口131を形成している。
【0027】
支持体13は通風口131を備える。通風口131は、気流滞留空間15を、支持体13を挟んで幅方向に連通させる。支持体13に通風口131が設けられたことで、支持体13で仕切られた気流滞留空間15を、チップを乾燥させるための気流(熱風)が通風口131を通って、図4に矢印F2で示すように略幅方向に行き来できる。このため、支持体13により本実施形態では二つに仕切られたうちで一方の気流滞留空間15に気流が偏って通り、粒状体の乾燥が部分により偏ることを抑制できる。
【0028】
また、支持体13は、隣り合うデッキ単板12a…12a同士の継ぎ目12bに位置する部分には通風口131を備えない。なお、前記「継ぎ目12bに位置する部分」とは、隣り合う2枚のデッキ単板12a,12aにおける一方のデッキ単板12aにおける端部から他方のデッキ単板12aにおける端部までの間の部分を指す。このため、通風口131を通る気流は支持体13に交差する方向、つまり、デッキ単板12a…12a同士の継ぎ目12bに生じた隙間とは重ならずに、当該隙間と略平行に流れる。支持体13が、隣り合うデッキ単板12a…12a同士の継ぎ目12bに位置する部分に通風口131を備えないようにすることで、デッキ12における複数の貫通孔121…121よりも圧力損失が小さくなる前記隙間に集中して気流が吹き上がってしまうことを抑制できる。これによっても、チップの乾燥が部分により偏ることを抑制できる。
【0029】
また、デッキ12と支持体13のうちデッキ12が重なる部分とには、両者を締結するボルトが貫通する複数のボルト孔122…122が設けられている。デッキ12が支持体13にボルトで留められるため、デッキ12の交換が必要になった場合の交換作業をしやすい点で有利である。
【0030】
更に、コンテナ本体11は隙間埋め部117を備えている。この隙間埋め部117は、コンテナ本体11の外縁部に位置し、コンテナ本体11の底面と側面とに溶接等で固定されており、デッキ12が載る水平部1171を有する。このようにコンテナ本体11が隙間埋め部117を備えることで、デッキ12とコンテナ本体11の側面との間に隙間ができても、隙間埋め板により隙間からチップが落ちてしまうことを防止できる。また、気流がデッキ12における複数の貫通孔121…121ではなく、コンテナ本体11とデッキ12との隙間を通ってしまうことを防止できる。隙間埋め部117は1枚板で形成することもできるし、2枚以上の板を組み合わせて形成することもできる。
【0031】
以上、本発明につき一実施形態を取り上げて説明したが、本発明は前記実施形態に限定されない。例えば、前記実施形態の乾燥コンテナ1は車載が可能に構成されていたが、これに限られず、車載しないものであってもよい。この場合、乾燥コンテナ1を一定位置で動かさない固定式としてもよいし、適宜移動できる可搬式としてもよい。特に、車載を前提としない場合、乾燥コンテナ1は、前記実施形態のような略直方体形状に限られず、例えば円筒形状とする等、種々の形状とできる。
【0032】
また、前記実施形態の乾燥コンテナ1は上面が常に開放されていた。しかしこれに限定されず、例えばチップに雨水が当たらないようにするため、上面を必要により閉じることができる、硬質材料または軟質材料からなる蓋を設けることもできる。
【0033】
また、前記実施形態の送風口116は、コンテナ本体11の後部側面115に設けられていた。しかし、これに限定されず、送風口116をコンテナ本体11の前部側面、幅方向側面、底面、また、角部に設けることもできる。
【0034】
また、前記実施形態の通風口131は、支持体13を、コンテナ本体11における前後側面間の距離よりも短く形成したことにより形成された、気流滞留空間15を仕切らない部分、つまり、支持体13の途切れた部分であった。しかし、これに限定されず、支持体13を、コンテナ本体11における前後側面間の距離に略一致するように形成し、幅方向において連通するように形成した貫通孔等の開口を、支持体13における、コンテナ本体11の前後方向での中間部分に設けて、これを通風口131とすることもできる。また、通風口131を複数設けることもできる。また、別個に分かれた複数の板状体から支持体13を構成し、隣り合う板状体の間を通風口131とすることもできる。ただし、いずれの場合であっても、通風口131は、デッキ単板12a…12a同士の継ぎ目12bを避けた位置に設けることが好ましい。
【0035】
また、支持体13は、平板や、平板を折り曲げ加工した形態に限定されず、例えば横断面がI字状のものであってもよく、また、複数の棒状体がコンテナ本体11の前後方向に延びる直線上に間を空けて並べられたものであってもよく、種々の形態とできる。
【0036】
また、乾燥コンテナシステムSの乾燥対象物は、前記実施形態では木材チップであったが、これに限定されず、例えば鉱石、石材、樹脂、金属、木材以外の動植物由来の素材、食品材料、燃料等、種々の粒状体とできる。また、水分が外面にのみ存在するものであってもよいし、外面及び内部に存在するものであってもよい。
【符号の説明】
【0037】
1…乾燥コンテナ、2…気流供給機構、3…連結管、11…コンテナ本体、12…デッキ、12a…デッキ単板、12b…継ぎ目、13…支持体、14…副支持体、15…気流滞留空間、16…送風ガイド部、111…一方側(前部)側面、112…フック係合部、113…ローラ、114…脚部、115…他方側(後部)側面、116…送風口、117…隙間埋め部、121…貫通孔、122…ボルト孔、131…通風口、1151…扉、1171…水平部、S…乾燥コンテナシステム、F1…コンテナ本体に導入される気流、F2…通風口を通って行き来する気流
図1
図2
図3
図4
図5