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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-07
(45)【発行日】2022-11-15
(54)【発明の名称】車両用灯具
(51)【国際特許分類】
   F21S 41/365 20180101AFI20221108BHJP
   F21V 7/06 20060101ALI20221108BHJP
   F21V 7/08 20060101ALI20221108BHJP
   F21S 41/148 20180101ALI20221108BHJP
   F21S 41/147 20180101ALI20221108BHJP
   F21V 19/00 20060101ALI20221108BHJP
   F21S 45/00 20180101ALI20221108BHJP
   F21W 102/13 20180101ALN20221108BHJP
   F21W 103/00 20180101ALN20221108BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20221108BHJP
   F21W 102/17 20180101ALN20221108BHJP
   F21W 107/13 20180101ALN20221108BHJP
【FI】
F21S41/365
F21V7/06 100
F21V7/08 100
F21S41/148
F21S41/147
F21V19/00 150
F21V19/00 170
F21S45/00
F21W102:13
F21W103:00
F21Y115:10 500
F21W102:17
F21W107:13
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2018236611
(22)【出願日】2018-12-18
(65)【公開番号】P2020098724
(43)【公開日】2020-06-25
【審査請求日】2021-11-05
(73)【特許権者】
【識別番号】000002303
【氏名又は名称】スタンレー電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100179833
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 将尚
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(72)【発明者】
【氏名】阿部 忠信
【審査官】坂口 達紀
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-159257(JP,A)
【文献】特開2014-186899(JP,A)
【文献】特開2014-207247(JP,A)
【文献】特開2002-117710(JP,A)
【文献】特開2001-076511(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2009-0046120(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21K 9/00-9/90
F21S 2/00-2/00,390
2/00,500-45/70
F21V 1/00-8/00,282
9/00-15/04
B62J 1/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
前方に向けて第1の光を照射する第1の光照射部と、
前記第1の光照射部を挟んだ左右の一方側且つ前記第1の光照射部よりも上方側から前方に向けて第2の光を照射する第2の光照射部とを備え、
前記第1の光照射部は、前記第1の光を出射する光源と、前記光源から出射された第1の光を前方に向けて反射する第1のリフレクタと、前記光源を実装する実装基板とを有し、
前記第2の光照射部は、前記光源から出射された第1の光の一部を前記第2の光として、前記第1の光照射部を挟んだ左右の一方側且つ前記第1の光照射部よりも上方側の後方に向けて反射する第2のリフレクタと、前記第2のリフレクタにより反射された第2の光を前方に向けて反射する第3のリフレクタとを有し、
前記実装基板は、前記第2のリフレクタにより反射された第2の光を前記第3のリフレクタに向けて通過させる貫通孔を有することを特徴とする車両用灯具。
【請求項2】
前記第2のリフレクタは、回転楕円面により構成される第2の反射面を含み、
前記第3のリフレクタは、回転放物面により構成される第3の反射面を含み、
前記第2の反射面を構成する回転楕円面の第1焦点と、前記光源とが互いに一致した位置にあり、
前記第2の反射面を構成する回転楕円面の第2焦点と、前記第3の反射面を構成する回転放物面の焦点とが前記貫通孔の内側に位置することを特徴とする請求項に記載の車両用灯具。
【請求項3】
前記第1のリフレクタは、回転放物面により構成される第1の反射面を含み、
前記第1の反射面を構成する回転放物面の焦点と、前記光源とが互いに一致した位置にあることを特徴とする請求項に記載の車両用灯具。
【請求項4】
前記第2の反射面を構成する回転楕円面の第2焦点と、前記第3の反射面を構成する回転放物面の焦点とが互いに一致した位置にあることを特徴とする請求項又はに記載の車両用灯具。
【請求項5】
鞍乗型車両に搭載される鞍乗型車両用灯具であることを特徴とする請求項1~の何れか一項に記載の車両用灯具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用灯具に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、自動二輪車や自動三輪車などの鞍乗型車両がある。このような鞍乗型車両に搭載される車両用灯具(以下、「鞍乗型車両用灯具」という。)では、前面が開口したハウジングと、ハウジングの開口を覆うレンズカバーとにより構成される灯体の内部に、複数の光源を配置し、各光源から出射された光をリフレクタにより反射しながら、車両前方に向けて光を照射する構成となっている(例えば、下記特許文献1を参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2013-131316号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述した鞍乗型車両用灯具の中には、鞍乗型車両のデザインに合わせて、灯体の中央から前方に向かって光を照射する中央側光源と、この中央側光源を挟んだ左右両側且つ中央側光源よりも上方側から前方に向かって光を照射する一対の外側光源とを灯体の内部に配置したものがある。
【0005】
また、このような車両用灯具では、光源を実装した基板を挟んだ下方側及び上方側から前方に向かって光を照射するものもある。この場合、基板の両面に光源を実装し、各光源に対応したリフレクタを配置した構成となる。しかしながら、このような構成とした場合も、光源数の増加によりコストが嵩むことになる。
【0006】
本発明は、このような従来の事情に鑑みて提案されたものであり、光源の数を減らすことを可能とした車両用灯具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
〔1〕 前方に向けて第1の光を照射する第1の光照射部と、
前記第1の光照射部を挟んだ左右の一方側且つ前記第1の光照射部よりも上方側から前方に向けて第2の光を照射する第2の光照射部とを備え、
前記第1の光照射部は、前記第1の光を出射する光源と、前記光源から出射された第1の光を前方に向けて反射する第1のリフレクタと、前記光源を実装する実装基板とを有し、
前記第2の光照射部は、前記光源から出射された第1の光の一部を前記第2の光として、前記第1の光照射部を挟んだ左右の一方側且つ前記第1の光照射部よりも上方側の後方に向けて反射する第2のリフレクタと、前記第2のリフレクタにより反射された第2の光を前方に向けて反射する第3のリフレクタとを有し、
前記実装基板は、前記第2のリフレクタにより反射された第2の光を前記第3のリフレクタに向けて通過させる貫通孔を有することを特徴とする車両用灯具
〕 前記第2のリフレクタは、回転楕円面により構成される第2の反射面を含み、
前記第3のリフレクタは、回転放物面により構成される第3の反射面を含み、
前記第2の反射面を構成する回転楕円面の第1焦点と、前記光源とが互いに一致した位置にあり、
前記第2の反射面を構成する回転楕円面の第2焦点と、前記第3の反射面を構成する回転放物面の焦点とが前記貫通孔の内側に位置することを特徴とする前記〔〕に記載の車両用灯具。
〕 前記第1のリフレクタは、回転放物面により構成される第1の反射面を含み、
前記第1の反射面を構成する回転放物面の焦点と、前記光源とが互いに一致した位置にあることを特徴とする前記〔〕に記載の車両用灯具。
〕 前記第2の反射面を構成する回転楕円面の第2焦点と、前記第3の反射面を構成する回転放物面の焦点とが互いに一致した位置にあることを特徴とする前記〔〕又は〔〕に記載の車両用灯具。
〕 鞍乗型車両に搭載される鞍乗型車両用灯具であることを特徴とする前記〔1〕~〔〕の何れか一項に記載の車両用灯具。
【発明の効果】
【0008】
以上のように、本発明によれば、光源の数を減らすことを可能とした車両用灯具を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施形態に係る鞍乗型車両用灯具の概略構成を示す透視正面図である。
図2図1に示す鞍乗型車両用灯具の要部を拡大して示す正面図である。
図3図1に示す鞍乗型車両用灯具の要部を拡大して示す側方断面図である。
図4図1に示す鞍乗型車両用灯具による第2の光の光路を示す断面模式図である。
図5図1に示す鞍乗型車両用灯具による第2の光の光路の変形例を示す断面模式図である。
図6図1に示す鞍乗型車両用灯具による第2の光の光路の変形例を示す断面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下の説明で用いる図面においては、各構成要素を見やすくするため、構成要素によって寸法の縮尺を異ならせて示すことがあり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
【0011】
本発明の一実施形態として、例えば図1図3に示す鞍乗型車両用灯具1について説明する。
なお、図1は、鞍乗型車両用灯具1の概略構成を示す透視正面図である。図2は、鞍乗型車両用灯具1の要部を拡大して示す正面図である。図3は、鞍乗型車両用灯具1の要部を拡大して示す側方断面図である。
【0012】
また、以下に示す図面では、XYZ直交座標系を設定し、X軸方向を鞍乗型車両用灯具1の前後方向(長さ方向)、Y軸方向を鞍乗型車両用灯具1の左右方向(幅方向)、Z軸方向を鞍乗型車両用灯具1の上下方向(高さ方向)として、それぞれ示すものとする。
【0013】
本実施形態の鞍乗型車両用灯具1は、例えば、自動二輪車や自動三輪車などの鞍乗型車両(図示せず。)の前側中央部に搭載される車両用前照灯(ヘッドランプ)に本発明を適用したものである。
【0014】
なお、以下の説明において、「前」「後」「左」「右」「上」「下」との記載は、特に断りのない限り、鞍乗型車両用灯具1を正面(車両前方)から見たときのそれぞれの方向を意味するものとする。
【0015】
本実施形態の鞍乗型車両用灯具1は、図1図2及び図3に示すように、前面が開口したハウジング2と、このハウジング2の開口を覆う透明なレンズカバー3とにより構成される灯体4を備えている。
【0016】
鞍乗型車両用灯具1は、この灯体4の内部に、灯体4の中央側から車両前方に向けてハイビームを照射するハイビーム用ランプ5と、ハイビーム用ランプ5を挟んだ左右両側から車両前方に向けてロービームを照射する一対のロービーム用ランプ6A,6Bとが設けられた構成となっている。また、鞍乗型車両用灯具1は、中央側のハイビーム用ランプ5から左右両側のハイビーム用ランプ6A,6Bに向かって吊り上がったV字状のデザインとなっている。
【0017】
ハイビーム用ランプ5は、ハイビームとなる光を出射する中央側光源7と、中央光源7から出射された光を前方に向けて反射する中央側リフレクタ8とを有している。
【0018】
中央光源7は、例えば白色光を発する発光ダイオード(LED)からなる。また、LEDには、車両照明用の高出力(高輝度)タイプのもの(例えばSMD LEDなど。)を使用することができる。
【0019】
中央光源7は、実装基板9の一面(本実施形態では下面)側の中央付近に実装されている。すなわち、この実装基板9は、中央側光源7を下方側に向けた状態で配置されている。中央側光源7は、この実装基板9の一面に対して垂直な下方側に向かって光を放射状に出射する。
【0020】
中央側リフレクタ8は、その前面が反射面8aとされている。中央側リフレクタ8は、中央側光源7の配置に合わせて、実装基板9の一面側(本実施形態では実装基板9を挟んだ下方側)の中央付近に配置されている。
【0021】
中央側リフレクタ8の反射面8aは、その前方を除く中央側光源7の周囲を囲むように、中央側光源7の中心(発光点)と一致した焦点とする回転放物面の一部により構成されている。これにより、中央側リフレクタ8は、中央側光源7から出射された光を反射面8aにより前方に向けてコリメートしながら反射する。
【0022】
一対のロービーム用ランプ6A,6Bは、ハイビーム用ランプ5を挟んで左右対称となる以外は、基本的に同じ構成を有している。したがって、本実施形態では、一方のロービーム用ランプ6Aの構成を例に挙げて説明するものとする。
【0023】
ロービーム用ランプ6Aは、灯体4の内部に、主ロービームとなる第1の光L1を照射する第1の光照射部10と、第1の光照射部10を挟んだ左右の一方側(一方のロービーム用ランプ6Aは左側、他方のロービーム用ランプ6Bは右側)且つ第1の光照射部10よりも上方側から前方に向けて副ロービームとなる第2の光L2を照射する第2の光照射部11とが設けられた構成となっている。
【0024】
第1の光照射部10は、第1の光L1を出射する外側光源12と、外側光源12から出射された第1の光L1を前方に向けて反射する第1のリフレクタ13とを有している。第2の光照射部11は、外側光源12から出射された第1の光の一部を第2の光L2として、第1の光照射部10を挟んだ左右の一方側且つ第1の光照射部10よりも上方側の後方に向けて反射する第2のリフレクタ14と、第2のリフレクタ14により反射された第2の光L2を前方に向けて反射する第3のリフレクタ15とを有している。
【0025】
外側光源12は、例えば白色光を発する発光ダイオード(LED)からなる。また、LEDには、車両照明用の高出力(高輝度)タイプのもの(例えばSMD LEDなど。)を使用することができる。
【0026】
外側光源12は、実装基板9の下面(一面)側において、中央側光源7を挟んだ左右両側の両端付近に実装されている。すなわち、この実装基板9は、外側光源12を下方側に向けた状態で配置されている。外側光源12は、この実装基板9の一面に対して垂直な下方側に向かって光を放射状に出射する。
【0027】
本実施形態の鞍乗型車両用灯具1では、上述した中央側光源7及び外側光源12を構成する複数のLEDが実装された実装基板9と、これら複数のLEDを駆動する駆動回路が設けられた回路基板(図示せず。)とを別々に配置し、実装基板と回路基板とをハーネスと呼ばれる配線コード(図示せず。)を介して電気的に接続し、複数のLEDが発する熱から駆動回路を保護する構成となっている。
【0028】
なお、本実施形態の鞍乗型車両用灯具1では、このような構成に必ずしも限定されるものではなく、上述した実装基板9に、複数のLEDと、これら複数のLEDを駆動する駆動回路とが実装された構成としてもよい。
【0029】
第1のリフレクタ13は、その前面が第1の反射面13aとされている。第1のリフレクタ13は、外側光源12の配置に合わせて、実装基板9の一面側(本実施形態では実装基板9を挟んだ下方側)において、中央側リフレクタ8を挟んだ左右両側に配置されている。
【0030】
第1の反射面13aは、その前方を除く外側光源12の周囲を囲むように、外側光源12の中心(発光点)と一致した焦点F1とする回転放物面の一部により構成されている。これにより、第1のリフレクタ13は、外側光源12から出射された第1の光L1を第1の反射面13aにより前方に向けてコリメートしながら反射する。
【0031】
第2のリフレクタ14は、その後面が第2の反射面14aとされている。第2のリフレクタ14は、第1のリフレクタ13よりも小さく形成されている。第2のリフレクタ14は、実装基板9の一面側(本実施形態では実装基板9を挟んだ下方側)において、第1のリフレクタ13の上部側の中央付近と対向するように配置されている。
【0032】
第2の反射面14aは、その後方を除く外側光源12の周囲を囲むように、外側光源12の中心(発光点)と一致した第1焦点F21とする回転楕円面の一部により構成されている。これにより、第2のリフレクタ14は、外側光源12から第2の反射面14aに向かう第1の光L1の一部を第2の光L2として、第2の反射面14aにより第3のリフレクタ15に向けて集光しながら反射する。
【0033】
第3のリフレクタ15は、その前面が第3の反射面15aとされている。第3のリフレクタ15は、実装基板9の他面側(本実施形態では実装基板9を挟んだ上方側)において、第1のリフレクタ13よりも上方且つ第1のリフレクタ13よりも外側にずれた位置に配置されている。
【0034】
第3の反射面15aは、その前方を除く第2の反射面14aを構成する回転楕円面の第2焦点の周囲を囲むように、この第2焦点F22と一致した焦点F3とする回転放物面の一部により構成されている。これにより、第3のリフレクタ15は、第2のリフレクタ14により反射された第2の光L2を第3の反射面15aにより前方に向けてコリメートしながら反射する。
【0035】
実装基板9は、第2のリフレクタ14により反射された第2の光L2を第3のリフレクタ15に向けて通過させる貫通孔16を有している。第2の反射面14aを構成する回転楕円面の第2焦点F22と、第3の反射面15aを構成する回転放物面の焦点F3とは、貫通孔16の内側に位置している。すなわち、第2の反射面14aを構成する回転楕円面の第2焦点F22と、第3の反射面15aを構成する回転放物面の焦点F3とは、貫通孔16の内側において、互いに一致した位置にある。
【0036】
これにより、第2の反射面14aから第3の反射面15aに向かう第2の光L2の口径を、貫通孔16を通過する位置で小さくすることによって、第2の光L2の一部が障害物となる実装基板9により遮光されることを防ぐことが可能である。また、実装基板9に形成される貫通孔16の径を小さくすることも可能である。
【0037】
以上のような構成を有する本実施形態の鞍乗型車両用灯具1では、上述した実装基板9を挟んだ下方側及び上方側に光源を配置することなく、実装基板9の下面(一面)側に配置された外側光源12を用いて、実装基板9を挟んだ下方側から主ロービームとなる第1の光L1を前方に向けて照射し、実装基板9を挟んだ上方側から副ロービームとなる第2の光L2を前方に向けて照射することが可能である。
【0038】
また、本実施形態の鞍乗型車両用灯具1では、外側光源12の配置に対して制限を受けることなく、第1の光照射部10に対応した第1のリフレクタ13と、第2の光照射部11に対応した第3のリフレクタ15とを最適な位置に配置することが可能である。
【0039】
以上のようにして、本実施形態の鞍乗型車両用灯具1では、光源の数を減らしながら、配光の自由度を高めることが可能である。
【0040】
なお、本発明は、上記実施形態のものに必ずしも限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記鞍乗型車両用灯具1では、図4に示すように、上述した第2のリフレクタ14の第2の反射面14aにより集光しながら反射された第2の光L2を第3のリフレクタ15の第3の反射面15aにより前方に向けてコリメートしながら反射する構成となっている。
【0041】
一方、上記鞍乗型車両用灯具1では、図5に示すように、第3の反射面15aの前端側の形状を下向きに設定することによって、この第3の反射面15aの前端側で反射される第2の光L2を鞍乗型車両の前方の路面に向かって照射する構成としてもよい。
【0042】
一方、上記鞍乗型車両用灯具1では、図6に示すように、第3の反射面15aの前端よりも先にあるハウジング2の一部に下向きの反射面2aを設けて、この反射面15aで反射される第2の光L2を鞍乗型車両の前方の路面に向かって照射する構成としてもよい。
【0043】
なお、上記実施形態では、鞍乗型車両の車両用前照灯(ヘッドランプ)に本発明を適用した場合を例示したが、本発明が適用される車両用灯具については、上述したフロント側の鞍乗型車両用灯具に限らず、リア側の鞍乗型車両用灯具に本発明を適用することも可能である。さらに、本発明は、上述した鞍乗型車両用灯具に好適に用いられるものの、四輪車両などの前端側又は後端側の両コーナー部に搭載される車両用灯具に本発明を適用することも可能である。
【0044】
また、上記中央光源7及び外側光源12については、光を放射状に出射するものであればよく、上述したLED以外にも、例えばレーザーダイオード(LD)などの発光素子を用いることができる。また、発光素子が発する光の色については、上述した白色光に限らず、赤色光や橙色光など、その光源の用途に応じて適宜変更することも可能である。
【符号の説明】
【0045】
1…鞍乗型車両用灯具 2…ハウジング 3…レンズカバー 4…灯体 5…ハイビーム用ランプ 6A,6B…ロービーム用ランプ 7…中央側光源 8…中央側リフレクタ 9…実装基板 10…第1の光照射部 11…第2の光照射部 12…外側光源 13…第1のリフレクタ 14…第2のリフレクタ 15…第3のリフレクタ 16…貫通孔 L1…第1の光 L2…第2の光
図1
図2
図3
図4
図5
図6