(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-07
(45)【発行日】2022-11-15
(54)【発明の名称】MRイメージング用の無線周波数コイルのシステム
(51)【国際特許分類】
A61B 5/055 20060101AFI20221108BHJP
G01N 24/00 20060101ALI20221108BHJP
【FI】
A61B5/055 355
A61B5/055 350
G01N24/00 570A
G01N24/00 570Y
(21)【出願番号】P 2019527371
(86)(22)【出願日】2017-11-22
(86)【国際出願番号】 US2017062971
(87)【国際公開番号】W WO2018098248
(87)【国際公開日】2018-05-31
【審査請求日】2020-11-06
(32)【優先日】2016-11-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390041542
【氏名又は名称】ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ
(74)【代理人】
【識別番号】100105588
【氏名又は名称】小倉 博
(74)【代理人】
【識別番号】100151286
【氏名又は名称】澤木 亮一
(72)【発明者】
【氏名】ストルモント,ロバート・スティーブン
(72)【発明者】
【氏名】リンゼイ,スコット・アレン
(72)【発明者】
【氏名】タラシラ,ビクター
(72)【発明者】
【氏名】ムスタファ,ガジ
(72)【発明者】
【氏名】マリク,ナビール・エム
(72)【発明者】
【氏名】ロブ,フレイザー・ジョン・レイン
(72)【発明者】
【氏名】チュ,ダシェン
【審査官】最首 祐樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-230610(JP,A)
【文献】特開2003-024294(JP,A)
【文献】特開平11-033014(JP,A)
【文献】特表昭59-501173(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0093425(US,A1)
【文献】国際公開第2005/124379(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/055
G01N 22/00ー24/14
G01R 33/28-33/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁気共鳴イメージング(MRI)システム(10)用の無線周波数(RF)コイルアセンブリであって、
誘電材料(303、403、503)によって封入されて分離された2つの平行な導体ワイヤを備える分布容量ループ部分(201、500)であって、前記2つの平行な導体ワイヤは、
前記分布容量ループ部分の終端部(412、416、420、424)間の前記
分布容量ループ部分(201、500)の全長(1104)に沿って前記誘電材料(303、403、503)によって
分離されるように維持される
、分布容量ループ部分(201、500)と、
前置増幅器(208、362)を含む結合電子回路部分(203、714、804)と、
前記結合電子回路部分(203、714、804)と前記RFコイルアセンブリのインターフェースコネクタ(810、1002)との間に延びるコイルインターフェースケーブル(216、616、806、1200、1250)と
を備える、RFコイルアセンブリ。
【請求項2】
前記結合電子回路部分(203、714、804)が、減結合回路(204)と、インピーダンス反転回路(206)とをさらに含む、請求項1に記載のRFコイルアセンブリ。
【請求項3】
前記インピーダンス反転回路(206)が、インピーダンス整合ネットワークと、入力バラン(808)とを備える。請求項2に記載のRFコイルアセンブリ。
【請求項4】
前記前置増幅器(208、362)が、
0.1以下の低雑音反射係数および0.2以下の低雑音抵抗を有し、前記インピーダンス整合ネットワークが、
高ソースインピーダンスを提供する、請求項3に記載のRFコイルアセンブリ。
【請求項5】
前記
分布容量ループ部分(201、500)の容量が、前記2つの平行な導体ワイヤ間の間隔、前記2つの平行な導体ワイヤの切れ目の位置および/または数、ならびに前記誘電材料(303、403、503)の関数
によって求められる、請求項1に記載のRFコイルアセンブリ。
【請求項6】
前記2つの平行な導体ワイヤの第1の導体ワイヤが、第1の場所で切り込まれ、第1の共鳴周波数を有する前記
分布容量ループ部分(201、500)をもたらす、請求項5に記載のRFコイルアセンブリ。
【請求項7】
前記2つの平行な導体ワイヤの各導体ワイヤが、連続的であり、第2の共鳴周波数を有する前記
分布容量ループ部分(201、500)をもたらす、請求項5に記載のRFコイルアセンブリ。
【請求項8】
前記
分布容量ループ部分(201、500)が、
前記分布容量ループ部分の終端部(412、416、420、424)間の前記
分布容量ループ部分(201、500)の全長(1104)に沿った容量性および誘導性集中構成要素が全くない、請求項1に記載のRFコイルアセンブリ。
【請求項9】
前記コイルインターフェースケーブル(216、616、806、1200、1250)が、少なくとも1つのバラン(808)を含む、請求項1に記載のRFコイルアセンブリ。
【請求項10】
前記結合電子回路部分(203、714、804)が、前記
分布容量ループ部分(201、500)に直接結合される、請求項1に記載のRFコイルアセンブリ。
【請求項11】
前記結合電子回路部分(203、714、804)が、前記MRIシステム(10)のデータ取得ユニット(24)に結合するように構成され、前記データ取得ユニット(24)が、前記RFコイルアセンブリによって取得された情報を前記情報から画像を生成するように構成されるデータ処理ユニット(31)に出力するように構成される、請求項1に記載のRFコイルアセンブリ。
【請求項12】
磁気共鳴イメージング(MRI)システム(10)用の無線周波数(RF)コイルアレイ(610、620、630、710、800、902、1000、1160、1270)であって、
複数のRFコイル(202、301、401)であって、各RFコイル(202、301、401)は、
誘電材料(303、403、503)によって封入されて分離された2つの平行な導体ワイヤを備える分布容量ループ部分(201、500)であって、前記2つの平行な導体ワイヤは、前記分布容量ループ部分の終端部(412、416、420、424)間の前記分布容量ループ部分(201、500)の全長(1104)に沿って前記誘電材料(303、403、503)によって分離されるように維持される分布容量ループ部分を備える一体型コンデンサコイルループ(802)と、
前置増幅器(208、362)および高い阻止インピーダンスを生成するように構成されたインピーダンス整合ネットワークを含む結合電子回路ユニット(203、714、804)と
を備える複数のRFコイル(202、301、401)と、
少なくとも1つのバラン(808)を含むコイルインターフェースケーブル
(616、806)とを備え、前記コイルインターフェースケーブル
(616、806)は、前記結合電子回路ユニット(203、714、804)と前記RFコイルアレイ(610、620、630、710、800、902、1000、1160、1270)のインターフェースコネクタ(810、1002)との間に延びる、RFコイルアレイ
。
【請求項13】
前記RFコイルアレイ(610、620、630、710、800、902、1000、1160、1270)を前記MRIシステム(10)の処理システム(1150、1260)に結合するように構成されたRFコイルアレイインターフェースケーブル
(1200、1250)をさらに備える、請求項12に記載のRFコイルアレイ
。
【請求項14】
前記複数のRFコイル(202、301、401)が、互いに対して非固定位置に配置される、請求項12に記載のRFコイルアレイ(610、620、630、710、800、902、1000、1160、1270)。
【請求項15】
複数の追加のコイルインターフェースケーブル
をさらに備え、各コイルインターフェースケーブル
が、それぞれの結合電子回路ユニット
から延び、各コイルインターフェースケーブル
が、一体型バランケーブルハーネスを通してインターフェースコネクタ
に共に束ねられる、請求項12に記載のRFコイルアレイ
。
【請求項16】
各結合電子回路ユニット(203、714、804)が、プリント回路基板(PCB)にパッケージングされ
る、請求項12に記載のRFコイルアレイ(610、620、630、710、800、902、1000、1160、1270)。
【請求項17】
前記少なくとも1つのバラン(808)が、連続的におよび/または隣接して配置される、請求項12に記載のRFコイルアレイ(610、620、630、710、800、902、1000、1160、1270)。
【請求項18】
磁気共鳴イメージング(MRI)システム(10)用の無線周波数(RF)コイル(202、301、401)であって、
誘電材料(303、403、503)によって封入されて分離された2つの平行な導体ワイヤを備える分布容量ループ部分(201、500)であって、前記2つの平行な導体ワイヤは、前記分布容量ループ部分の終端部(412、416、420、424)間の前記分布容量ループ部分(201、500)の全長(1104)に沿って前記誘電材料(303、403、503)によって別々に維持される分布容量ループ部分(201、500)を備える一体型コンデンサコイルループ(802)と、
前記一体型コンデンサコイルループ(802)に直接結合された結合電子回路ユニット(203、714、804)であって、前記RFコイル(202、301、401)は、RFコイルアレイ(610、620、630、710、800、902、1000、1160、1270)に配置されると他のRFコイル(202、301、401)に対して多次元で移動可能である結合電子回路ユニット(203、714、804)と
を備える、RFコイル(202、301、401)。
【請求項19】
前記RFコイル(202、301、401)が、前記RFコイル(202、301、401)が前記RFコイルアレイ(610、620、630、710、800、902、1000、1160、1270)に配置されると前記他のRFコイル(202、301、401)と調整可能かつ可変量の重なりを有するように、前記他のRFコイル(202、301、401)に固定的に結合されていない、請求項18に記載のRFコイル(202、301、401)。
【請求項20】
前記RFコイル(202、301、401)が、前記RFコイル(202、301、401)の全体の周囲に連続的に結合された基板を全く含まない、請求項18に記載のRFコイル(202、301、401)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、「SYSTEMS FOR A RADIO FREQUENCY COIL FOR MR IMAGING」と題する、2016年11月23日出願の米国仮特許出願第62/425,955号の優先権を主張する。この仮出願の全体は、あらゆる目的のために参照により本明細書に援用される。
【0002】
本明細書に開示される主題の実施形態は、磁気共鳴イメージング(MRI)に関し、より具体的には、MRI無線周波数(RF)コイルに関する。
【背景技術】
【0003】
磁気共鳴イメージング(MRI)は、X線または他の電離放射線を使用せずに人体の内部の画像を作成することができる医療撮像モダリティである。MRIシステムは、強力で均一な静磁場を形成するための超伝導磁石を含む。人体、または人体の一部が磁場中に置かれると、組織水中の水素原子核と関連付けられる核スピンが分極化され、これらのスピンと関連付けられる磁気モーメントは、磁場の方向に沿って優先的に整列し、その軸に沿って小さな正味の組織磁化をもたらす。MRIシステムはまた、シグネチャ共鳴周波数を身体の各場所で作成することによって磁気共鳴(MR)信号を空間的に符号化するために、直交軸を有するより小さい振幅の空間的に変化する磁場を発生させる勾配コイルを含む。次に、無線周波数(RF)コイルを使用して水素原子核の共鳴周波数のまたはその付近のRFエネルギーのパルスを形成し、それによりエネルギーが核スピン系に加えられる。核スピンが弛緩してそれらの静止エネルギー状態に戻ると、それらは吸収されたエネルギーをMR信号の形で放出する。この信号は、MRIシステムによって検出され、コンピュータおよび既知の再構成アルゴリズムを使用して画像に変換される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のように、RFコイルは、MRIシステムにおいてRF励起信号を送信するため(「送信コイル」)、および撮像対象によって放出されるMR信号を受信するため(「受信コイル」)に使用される。コイルインターフェースケーブルを使用して、RFコイルと処理システムの他の態様との間で信号を送信し、例えばRFコイルを制御し、かつ/またはRFコイルから情報を受信することができる。しかしながら、従来のRFコイルは、嵩張って剛性である傾向があり、アレイ内の他のRFコイルに対して固定位置に維持されるように構成されている。この嵩張りおよび柔軟性の欠如は、しばしばRFコイルループが所望の解剖学的構造と最も効率的に結合することを妨げ、それらを撮像対象にとって非常に不快にする。さらに、コイル対コイルの相互作用は、範囲または撮像加速の観点から、理想的ではないコイルのサイズおよび/または配置を要求する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態では、磁気共鳴(MR)イメージングシステム用の無線周波数(RF)コイルアセンブリは、誘電材料によって封入されて分離された2つの平行な導体ワイヤを備える分布容量ループ部分であって、2つの平行な導体ワイヤは、その終端部間のループ部分の全長に沿って誘電材料によって別々に維持される分布容量ループ部分と、前置増幅器を含む結合電子回路部分と、結合電子回路部分とRFコイルアセンブリのインターフェースコネクタとの間に延びるコイルインターフェースケーブルとを含む。このようにして、アレイ内のRFコイルをより任意に配置することを可能にする柔軟なRFコイルアセンブリを提供することができ、固定コイルの重なりまたは電子回路の配置を考慮する必要なく、コイルの載置および/またはサイズが所望の解剖学的構造範囲に基づくことを可能にする。コイルは、比較的容易に、患者の解剖学的構造、剛性、または半剛性のハウジングの輪郭に適合することができる。加えて、コイルのコストおよび重量は、最小化された材料および製造プロセスにより大幅に低下させることができ、従来のコイルと比較して環境に優しいプロセスを本開示のRFコイルの製造および小型化に使用することができる。
【0007】
上記の簡単な説明は、詳細な説明でさらに説明される概念の選択を簡略化した形で紹介するために提供されていることを理解されたい。特許請求される主題の重要なまたは本質的な特徴を特定することは意図されておらず、その主題の範囲は、詳細な説明に添付される特許請求の範囲によって一義的に定義される。さらに、特許請求される主題は、上記のまたは本開示の任意の部分に記載の欠点を解決する実施態様に限定されない。
【0008】
本発明は、非限定的な実施形態の以下の説明を、添付の図面を参照して読むことにより、よりよく理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】一実施形態によるMRIシステムのブロック図である。
【
図2】コントローラユニットに結合された例示的なRFコイルを概略的に示す図である。
【
図3】第1の例示的なRFコイルおよび関連する結合電子回路を示す図である。
【
図4】第2の例示的なRFコイルおよび関連する結合電子回路を示す図である。
【
図5】例示的なRFコイルの分布容量ループ部分の断面図である。
【
図6】複数の例示的なRFコイルアレイ構成を示す図である。
【
図8】柔軟な支持体に結合された例示的なRFコイルアレイを示す図である。
【
図9】パッケージングされたRFコイルアレイの例を示す図である。
【
図10】パッケージングされたRFコイルアレイの例を示す図である。
【
図11】処理システムとMRIシステムのRFコイルアレイとの間に配置された複数の連続的なおよび/または隣接するコモンモードトラップを含む、例示的なRFコイルアレイインターフェースケーブルを概略的に示す図である。
【
図12A】複数の連続的なおよび/または隣接するコモンモードトラップを含む、例示的なRFコイルアレイインターフェースケーブルを概略的に示す図である。
【
図12B】複数の連続的なおよび/または隣接するコモンモードトラップを含む、例示的なRFコイルアレイインターフェースケーブルを概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下の説明は、MRIシステムにおける無線周波数(RF)コイルの様々な実施形態に関する。特に、システムおよび方法は、複数の点で効果的に透明である、低コストで柔軟かつ軽量のRFコイルのために提供される。RFコイルは、コイルの軽量さおよびRFコイルによって可能にされる柔軟なパッケージングを考えると、患者に対して効果的に透明である。RFコイルはまた、磁気および電気結合機構の最小化により、RFコイルのアレイ内の他のRFコイルに対して効果的に透明である。さらに、RFコイルは、容量の最小化を通じて他の構造に対して効果的に透明であり、質量減少を通じて陽電子に対して透明であり、ハイブリッド陽電子放出断層撮影(PET)/MRイメージングシステムにおけるRFコイルの使用を可能にする。RFコイルは、RFコイルを使い捨てとすることができるほど低コストであり得る。本開示のRFコイルは、様々な磁場強度のMRIシステムで使用することができる。
【0011】
本開示のRFコイルは、従来のRFコイルで使用されるものよりも著しく少ない量の銅、プリント回路基板(PCB)材料および電子構成要素を含み、誘電材料によって封入され分離された平行な細長いワイヤ導体を含み、コイル要素を形成する。平行なワイヤは、個別のコンデンサを必要とせずに低リアクタンス構造を形成する。損失を許容できるように保つようなサイズの最小の導体は、コイルループ間の容量の大部分を排除し、電場結合を減少させる。大きなサンプリングインピーダンスとインターフェースすることによって、電流が減少し、磁場結合が最小化される。電子回路は、質量および重量を低く保ち、所望の場との過度の相互作用を防ぐために、サイズおよび内容物が最小化される。これによりパッケージングは、極めて柔軟性があり、解剖学的構造への適合を可能にし、信号対雑音比(SNR)および撮像加速を最適化することができる。
【0012】
MR用の従来のRF受信コイルは、コンデンサによってそれらの間に接合されたいくつかの導電インターバルから構成される。コンデンサの値を調整することによって、RFコイルのインピーダンスは、通常は低抵抗を特徴とするその最小値にすることができる。共鳴周波数では、蓄積された磁気エネルギーと電気エネルギーが周期的に交番する。各導電インターバルは、その長さと幅に起因して、電気エネルギーが静電気として周期的に蓄積される一定の自己容量を有する。この電気の分配は、5~15cm程度の全導電インターバル長にわたって起こり、同様の範囲の電気双極子場を引き起こす。大きな誘電負荷の近くでは、インターバルの自己容量が変化し、したがってコイルが離調する。損失の大きい誘電体の場合、双極子電場は、コイルによって観察される全体的な抵抗の増加を特徴とするジュール散逸を引き起こす。
【0013】
対照的に、本開示のRFコイルは、そのコモンモード電流がその周囲に沿って位相および振幅が均一であるため、ほぼ理想的な磁気双極子アンテナを表す。RFコイルの容量は、ループの周囲に沿って2つのワイヤの間に作られる。保存電場は、2つの平行なワイヤと誘電フィラー材料の小さな断面内に厳密に閉じ込められている。2つのRFコイルループが重なっている場合、交差部における寄生容量は、従来のRFコイルの2つの重なっている銅トレースと比較して大幅に減少する。RFコイルの薄い断面は、2つの従来のトレースベースのコイルループと比較してより良好な磁気減結合を可能にし、2つのループ間の臨界重なりを低減または排除する。
【0014】
図1は、超伝導磁石ユニット12、勾配コイルユニット13、RFコイルユニット14、RF本体またはボリュームコイルユニット15、送信/受信(T/R)スイッチ20、RFドライバユニット22、勾配コイルドライバユニット23、データ取得ユニット24、コントローラユニット25、患者テーブルまたはベッド26、データ処理ユニット31、操作コンソールユニット32、および表示ユニット33を含む磁気共鳴イメージング(MRI)装置10を示す。一例では、RFコイルユニット14は、表面コイルであり、これは典型的には、被検体16の対象となる解剖学的構造に近接して配置される局所コイルである。ここで、RF本体コイルユニット15は、RF信号を送信する送信コイルであり、局所表面RFコイルユニット14は、MR信号を受信する。したがって、送信本体コイル(例えば、RF本体コイルユニット15)および表面受信コイル(例えば、RFコイルユニット14)は、独立しているが電磁結合構造である。MRI装置10は、静磁場を形成した状態で撮像空間18に置かれた被検体16に電磁パルス信号を送信して被検体16から磁気共鳴信号を得るためのスキャンを実行し、スキャンによって得られた磁気共鳴信号に基づいて被検体16のスライスの画像を再構成する。
【0015】
超伝導磁石ユニット12は、例えば、環状の超伝導磁石を含み、トロイダル真空容器内に装着される。磁石は、被検体16を囲む円筒形の空間を画定し、円筒形の空間のZ方向に沿って一定の強力かつ均一な静磁場を生成する。
【0016】
MRI装置10はまた、勾配磁場を撮像空間18に生成してRFコイルユニット14によって受信された磁気共鳴信号に三次元位置情報を提供する勾配コイルユニット13を含む。勾配コイルユニット13は、各々が互いに垂直な3つの空間軸の1つに傾斜する勾配磁場を生成し、撮像条件に応じて、勾配磁場を周波数符号化方向、位相符号化方向、およびスライス選択方向の各々に生成する3つの勾配コイルシステムを含む。より具体的には、勾配コイルユニット13は、勾配磁場を被検体16のスライス選択方向に適用してスライスを選択し、RF本体コイルユニット15は、RF信号を被検体16の選択されたスライスに送信して励起する。勾配コイルユニット13はまた、勾配場を被検体16の位相符号化方向に適用し、RF信号によって励起されたスライスからの磁気共鳴信号を位相符号化する。そして、勾配コイルユニット13は、勾配磁場を被検体16の周波数符号化方向に適用し、RF信号によって励起されたスライスからの磁気共鳴信号を周波数符号化する。
【0017】
RFコイルユニット14は、例えば、被検体16の撮像領域を取り囲むように配置される。いくつかの例では、RFコイルユニット14は、表面コイルまたは受信コイルと呼ばれることがある。静磁場が超伝導磁石ユニット12によって形成される静磁場空間または撮像空間18において、RFコイルユニット14は、コントローラユニット25からの制御信号に基づいて、電磁波であるRF信号を被検体16に送信し、それによって高周波磁場を生成する。これにより、スライスの陽子のスピンが励起されて被検体16が撮像される。RFコイルユニット14は、被検体16が撮像されるスライスで励起された陽子スピンが初期磁化ベクトルと整列するように戻ったときに生成された電磁波を磁気共鳴信号として受信する。RFコイルユニット14は、同じRFコイルを使用してRF信号を送信および受信することができる。
【0018】
RF本体コイルユニット15は、例えば、撮像空間18を取り囲むように配置され、撮像空間18内で超伝導磁石ユニット12によって発生される主磁場に直交するRF磁場パルスを発生させて核を励起する。MRI装置10から切り離されて別のRFコイルユニットと交換され得るRFコイルユニット14とは対照的に、RF本体コイルユニット15は、MRI装置10に固定的に取り付けられて接続される。さらに、RFコイルユニット14を備えるものなどの局所コイルが被検体16の局所的な領域のみから信号を送信または受信することができるのに対して、RF本体コイルユニット15は、一般に、より大きい範囲面積を有する。RF本体コイルユニット15は、例えば、信号を被検体16の全身と送信または受信するために使用され得る。受信専用の局所コイルおよび送信本体コイルを使用することは、被検体に高いRF電力が投入されることを犠牲にして、均一なRF励起および良好な画像均一性を提供する。送信受信用の局所コイルの場合、局所コイルは、RF励起を対象となる領域に提供してMR信号を受信し、それによって被検体に投入されるRF電力を減少させる。RFコイルユニット14および/またはRF本体コイルユニット15の特定の使用は、撮像用途に依存することを理解されたい。
【0019】
T/Rスイッチ20は、受信モードで操作しているときにRF本体コイルユニット15をデータ取得ユニット24に、送信モードで操作しているときにRFドライバユニット22に選択的かつ電気的に接続することができる。同様に、T/Rスイッチ20は、RFコイルユニット14が受信モードで操作しているときにRFコイルユニット14をデータ取得ユニット24に、送信モードで操作しているときにRFドライバユニット22に選択的かつ電気的に接続することができる。RFコイルユニット14とRF本体コイルユニット15の両方が単一のスキャンで使用されるとき、例えばRFコイルユニット14がMR信号を受信するように構成され、RF本体コイルユニット15がRF信号を送信するように構成される場合、T/Rスイッチ20は、制御信号をRFドライバユニット22からRF本体コイルユニット15に向けながら、受信したMR信号をRFコイルユニット14からデータ取得ユニット24に向けることができる。RF本体コイルユニット15のコイルは、送信専用モード、受信専用モード、または送信受信モードで操作するように構成されてもよい。局所RFコイルユニット14のコイルは、送信受信モードまたは受信専用モードで操作するように構成されてもよい。
【0020】
RFドライバユニット22は、RFコイルユニット14を駆動して高周波磁場を撮像空間18に形成するために使用されるゲート変調器(図示せず)、RF電力増幅器(図示せず)、およびRF発振器(図示せず)を含む。RFドライバユニット22は、コントローラユニット25からの制御信号に基づいて、かつゲート変調器を使用して、RF発振器から受信したRF信号を所定の包絡線を有する所定のタイミングの信号に変調する。ゲート変調器によって変調されたRF信号は、RF電力増幅器によって増幅された後、RFコイルユニット14に出力される。
【0021】
勾配コイルドライバユニット23は、コントローラユニット25からの制御信号に基づいて勾配コイルユニット13を駆動し、それによって勾配磁場を撮像空間18に生成する。勾配コイルドライバユニット23は、勾配コイルユニット13に含まれる3つの勾配コイルシステムに対応する3つのシステムのドライバ回路(図示せず)を含む。
【0022】
データ取得ユニット24は、RFコイルユニット14によって受信された磁気共鳴信号を取得するために使用される前置増幅器(図示せず)、位相検出器(図示せず)、およびアナログ/デジタル変換器(図示せず)を含む。データ取得ユニット24において、位相検出器は、RFドライバユニット22のRF発振器からの出力を基準信号として使用して、RFコイルユニット14から受信して前置増幅器によって増幅された磁気共鳴信号を位相検出し、位相検出されたアナログ磁気共鳴信号をアナログ/デジタル変換器に出力してデジタル信号に変換する。得られたデジタル信号は、データ処理ユニット31に出力される。
【0023】
MRI装置10は、その上に被検体16を置くためのテーブル26を含む。コントローラユニット25からの制御信号に基づいてテーブル26を移動させることによって、被検体16を撮像空間18の内外に移動させることができる。
【0024】
コントローラユニット25は、コンピュータと、コンピュータによって実施されるプログラムが記録される記録媒体とを含む。プログラムは、コンピュータによって実施されると、装置の様々な部分に所定の走査に対応する操作を行わせる。記録媒体は、例えば、ROM、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、または不揮発性メモリを備えることができる。コントローラユニット25は、操作コンソールユニット32に接続され、操作コンソールユニット32に入力された操作信号を処理し、さらに制御信号を出力することによってテーブル26、RFドライバユニット22、勾配コイルドライバユニット23、およびデータ取得ユニット24を制御する。コントローラユニット25はまた、所望の画像を得るために、操作コンソールユニット32から受信した操作信号に基づいてデータ処理ユニット31および表示ユニット33を制御する。
【0025】
操作コンソールユニット32は、タッチパネル、キーボードおよびマウスなどのユーザ入力デバイスを含む。操作コンソールユニット32は、例えば、撮像プロトコルなどのデータを入力したり、撮像シーケンスを実施する領域を設定したりするためにオペレータによって使用される。撮像プロトコルおよび撮像シーケンス実施領域に関するデータは、コントローラユニット25に出力される。
【0026】
データ処理ユニット31は、コンピュータと、所定のデータ処理を実行するためにコンピュータによって実施されるプログラムが記録される記録媒体とを含む。データ処理ユニット31は、コントローラユニット25に接続され、コントローラユニット25から受信した制御信号に基づいてデータ処理を実行する。データ処理ユニット31はまた、データ取得ユニット24に接続され、様々な画像処理操作をデータ取得ユニット24から出力された磁気共鳴信号に適用することによってスペクトルデータを生成する。
【0027】
表示ユニット33は、表示デバイスを含み、コントローラユニット25から受信した制御信号に基づいて画像を表示デバイスの表示画面に表示する。表示ユニット33は、例えば、オペレータが操作コンソールユニット32から操作データを入力するための入力項目に関する画像を表示する。表示ユニット33はまた、データ処理ユニット31によって生成された被検体16の二次元(2D)のスライス画像または三次元(3D)のスライス画像を表示する。
【0028】
スキャン中、RFコイルアレイインターフェースケーブル(図示せず)を使用してRFコイル(例えば、RFコイルユニット14およびRF本体コイルユニット15)と処理システムの他の態様(例えば、データ取得ユニット24、コントローラユニット25など)との間で信号を送信し、例えばRFコイルを制御し、かつ/またはRFコイルから情報を受信することができる。前述したように、RF本体コイルユニット15は、RF信号を送信する送信コイルであり、局所表面RFコイルユニット14は、MR信号を受信する。より一般的には、RFコイルは、RF励起信号を送信するため(「送信コイル」)、および撮像対象によって放出されるMR信号を受信するため(「受信コイル」)に使用される。一例では、送信および受信コイルは、単一の機械的および電気的構造または構造のアレイであり、送信/受信モードは、補助回路によって切り替え可能である。他の例では、送信本体コイル(例えば、RF本体コイルユニット15)および表面受信コイル(例えば、RFコイルユニット14)は、データ取得ユニットまたは他の処理ユニットを介して互いに物理的に結合される独立した構造であってもよい。しかしながら、画像品質を向上させるために、送信コイルから機械的かつ電気的に絶縁される受信コイルを提供することが望ましい場合がある。そのような場合、受信コイルは、その受信モードにおいて、送信コイルによって刺激されるRF「エコー」に電磁的に結合され、かつ送信コイルと共鳴することが望ましい。しかしながら、送信モード中、受信コイルは、RF信号の実際の送信の間は送信コイルから電磁的に減結合され、したがって送信コイルと共鳴しないことが望ましい場合がある。そのような減結合は、受信コイルがRF信号の全電力に結合するときに補助回路内で発生される雑音の潜在的な問題を回避する。受信RFコイルの結合解除に関するさらなる詳細は、以下に説明される。
【0029】
前述のように、従来のRFコイルは、集中電子構成要素(例えば、コンデンサ、インダクタ、バラン、抵抗器など)を有するPCB上の酸エッチング銅トレース(ループ)、整合回路、減結合回路、および前置増幅器を含むことができる。そのような構成は、典型的には、非常に嵩張り、重く、かつ剛性であり、画像品質を低下させる可能性があるコイル要素間の結合相互作用を防ぐためにアレイ内でコイルを互いに対して比較的厳密に配置することを必要とする。そのため、従来のRFコイルおよびRFコイルアレイは、柔軟性を欠き、したがって患者の解剖学的構造に適合せず、撮像品質および患者の快適性を低下させる可能性がある。
【0030】
したがって、本明細書に開示される実施形態によれば、RFコイルユニット14などのRFコイルアレイは、集中電子構成要素を有するPCB上の銅トレースではなく分布容量ワイヤを含むことができる。結果として、RFコイルアレイは、軽量かつ柔軟であり得、低コスト、軽量、防水性、および/または難燃性のファブリックまたは材料への載置を可能にする。RFコイルのループ部分を結合する結合電子回路部分(例えば、分布容量ワイヤ)は、小型化されて(例えば、インピーダンス整合回路のために)高ソースインピーダンスに対して最適化される低入力インピーダンス前置増幅器を利用することができ、RFコイルアレイ内のコイル要素間の柔軟な重なりを可能にする。さらに、RFコイルアレイとシステム処理構成要素との間のRFコイルアレイインターフェースケーブルは、柔軟であり、分散型バランの形態の一体型透明機能を含むことができ、これにより剛性の電子構成要素を回避することを可能にし、熱負荷の分散を助ける。
【0031】
次に
図2を参照すると、結合電子回路部分203を介してコントローラユニット210に結合されたループ部分201と、コイルインターフェースケーブル212とを含むRFコイル202の概略図が示されている。一例では、RFコイルは、表面受信コイルであってもよく、これは単一チャネルまたは複数チャネルとすることができる。RFコイル202は、
図1のRFコイルユニット14の1つの非限定的な例であり、それ自体は、MRI装置10の1つまたは複数の周波数で操作することができる。コイルインターフェースケーブル212は、電子回路部分203とRFコイルアレイのインターフェースコネクタとの間に延びるコイルインターフェースケーブル、またはRFコイルアレイのインターフェースコネクタとMRIシステムコントローラユニット210との間に延びるRFコイルアレイインターフェースケーブルであり得る。コントローラユニット210は、
図1のデータ処理ユニット31またはコントローラユニット25の非限定的な例と関連付けられてもよく、および/または非限定的な例であってもよい。
【0032】
結合電子回路部分203は、RFコイル202のループ部分に結合することができる。ここで、結合電子回路部分203は、減結合回路204と、インピーダンス反転回路206と、前置増幅器208とを含むことができる。減結合回路204は、送信操作中にRFコイルを効果的に減結合することができる。典型的には、その受信モードにあるRFコイル202は、送信モード中に送信されたRF信号のエコーを受信するためにMRI装置によって撮像されている被検体の身体に結合されてもよい。RFコイル202が送信に使用されない場合、RF本体コイルがRF信号を送信している間にRFコイル202をRF本体コイルから減結合することが必要であり得る。送信コイルからの受信コイルの減結合は、共鳴回路およびPINダイオード、微小電気機械システム(MEMS)スイッチ、または別の種類のスイッチング回路を使用して達成することができる。ここで、スイッチング回路は、RFコイル202に操作可能に接続された離調回路を作動させることができる。
【0033】
インピーダンス反転回路206は、RFコイル202と前置増幅器208との間にインピーダンス整合ネットワークを形成することができる。インピーダンス反転回路206は、RFコイル202のコイルインピーダンスを前置増幅器208にとって最適なソースインピーダンスに変換するように構成される。インピーダンス反転回路206は、インピーダンス整合ネットワークと、入力バランとを含むことができる。前置増幅器208は、対応するRFコイル202からMR信号を受信し、受信したMR信号を増幅する。一例では、前置増幅器は、比較的高い阻止またはソースインピーダンスに対応するように構成される低入力インピーダンスを有し得る。RFコイルおよび関連する結合電子回路部分に関するさらなる詳細は、
図3および
図4に関して以下により詳細に説明される。結合電子回路部分203は、約2cm
2以下のサイズの非常に小さいPCBにパッケージングすることができる。PCBは、コンフォーマルコーティングまたは封入樹脂で保護することができる。
【0034】
RFコイルアレイインターフェースケーブルなどのコイルインターフェースケーブル212を使用して、RFコイルと処理システムの他の態様との間で信号を送信し、例えばRFコイルを制御し、かつ/またはRFコイルから情報を受信することができる。RFコイルアレイインターフェースケーブルは、MRI装置(
図1のMRI装置10など)のボアまたは撮像空間内に配置され、MRI装置によって発生されて使用される電磁場に曝されてもよい。MRIシステムでは、コイルインターフェースケーブル212などのコイルインターフェースケーブルは、トランスミッタ駆動のコモンモード電流を支持することがあり、これは場の歪みおよび/または構成要素の予測不可能な加熱を引き起こす場合がある。典型的には、コモンモード電流は、バランを使用して阻止される。バランまたはコモンモードトラップは、高いコモンモードインピーダンスを提供し、トランスミッタ駆動電流の影響を低減する。
【0035】
したがって、コイルインターフェースケーブル212は、1つまたは複数のバランを含むことができる。従来のコイルインターフェースケーブルでは、バランは、バラン密度が低すぎる場合、またはバランが不適切な場所に配置される場合に高い散逸/電圧が発生する可能性があるために比較的高い密度で配置される。しかしながら、この密集した載置は、柔軟性、コスト、および性能に悪影響を及ぼす可能性がある。したがって、コイルインターフェースケーブルの1つまたは複数のバランは、配置とは無関係に、大電流または定常波が生じないようにするための連続的なバランとすることができる。連続的なバランは、分散型、フラッタ型、および/またはバタフライ型のバランとすることができる。コイルインターフェースケーブルおよびバランに関するさらなる詳細は、
図11、
図12Aおよび
図12Bに関して以下に提示される。
【0036】
図3は、一実施形態により形成されたセグメント化導体を有するRFコイル301の概略図である。RFコイル301は、
図2のRFコイル202の非限定的な例であり、それ自体は、RFコイル202のループ部分201および結合電子回路部分203を含む。結合電子回路部分は、(
図1に示す)データ取得ユニット24によって駆動されると、RFコイルがRF信号を送信および/または受信することを可能にする。図示の実施形態では、RFコイル301は、第1の導体300と、第2の導体302とを含む。第1および第2の導体300、302は、導体が開回路を形成する(例えば、モノポールを形成する)ようにセグメント化されてもよい。導体300、302のセグメントは、以下に説明するように、異なる長さを有することができる。第1および第2の導体300、302の長さは、選択的分布容量、したがって選択的共鳴周波数を達成するために変えられてもよい。
【0037】
第1の導体300は、第1のセグメント304と、第2のセグメント306とを含む。第1のセグメント304は、結合電子回路部分203に終端するインターフェースに被駆動端部312を含み、これについては以下でより詳細に説明する。第1のセグメント304はまた、基準接地から切り離されて浮遊状態を維持する浮遊端部314を含む。第2のセグメント306は、結合電子回路部分に終端するインターフェースに被駆動端部316と、基準接地から切り離される浮遊端部318とを含む。
【0038】
第2の導体302は、第1のセグメント308と、第2のセグメント310とを含む。第1のセグメント308は、インターフェースに被駆動端部320を含む。第1のセグメント308はまた、基準接地から切り離されて浮遊状態を維持する浮遊端部322を含む。第2のセグメント310は、インターフェースに被駆動端部324と、基準接地から切り離される浮遊端部326とを含む。被駆動端部324は、端部324が分布容量を介して第1の導体にのみ結合されるようにインターフェースで終端してもよい。導体間のループの周囲に示されているコンデンサは、ワイヤ間の容量を表す。
【0039】
第1の導体300は、第1および第2のセグメント304、306の長さに基づいて成長する分布容量を示す。第2の導体302は、第1および第2のセグメント308、310の長さに基づいて成長する分布容量を示す。第1のセグメント304、308は、第2のセグメント306、310とは異なる長さを有してもよい。第1のセグメント304、308と第2のセグメント306、310との間の長さの相対的な差は、所望の中心周波数で共鳴周波数を有する有効LC回路を発生させるために使用され得る。例えば、第2のセグメント306、310の長さに対して第1のセグメント304、308の長さを変えることによって、積分分布容量を変えることができる。
【0040】
図示の実施形態では、第1および第2の導体300、302は、インターフェースで終端するループ部分に成形される。しかしながら、他の実施形態では、他の形状も可能である。例えば、ループ部分は、表面(例えば、ハウジング)の輪郭に適合するように成形された多角形などであり得る。ループ部分は、第1および第2の導体に沿って導電経路を画定する。第1および第2の導体は、導電経路の全長に沿った個別のまたは集中した容量性または誘導性要素が全くない。ループ部分はまた、撚り線または中実の導体ワイヤの様々なゲージのループ、様々な長さの第1および第2の導体300、302を有する様々な直径のループ、ならびに/または第1および第2の導体間の様々な間隔のループを含んでもよい。例えば、第1および第2の導体の各々は、導電経路に沿った様々な場所に切れ目もしくは間隙を有さなくてもよく(セグメント化導体を有さない)、または1つまたは複数の切れ目もしくは間隙を有してもよい(セグメント化導体を有する)。
【0041】
分布容量(DCAP)は、本明細書で使用する場合、導体の長さに沿って一様かつ均一に成長し、個別のまたは集中した容量性構成要素および個別のまたは集中した誘導性構成要素がない導体間に示される容量を表す。本明細書の例では、容量は、第1および第2の導体300、302の長さに沿って均一に成長することができる。
【0042】
誘電材料303は、第1および第2の導体300、302を封入して分離する。誘電材料303は、選択的分布容量を達成するように選択的に選ばれてもよい。誘電材料303は、ループ部分の有効容量を変えるために所望の誘電率εに基づいてもよい。例えば、誘電材料303は、空気、ゴム、プラスチック、または任意の他の誘電材料であり得る。一例では、誘電材料は、ポリテトラフルオロエチレン(pTFE)であり得る。例えば、誘電材料303は、第1および第2の導体300、302の平行な導電要素を囲む絶縁材料であり得る。あるいは、第1および第2の導体300、302は、ツイストペアケーブルを形成するために互いに撚り合わされてもよい。別の例として、誘電材料303は、プラスチック材料であってもよい。第1および第2の導体300、302は、プラスチック誘電材料303が第1および第2の導体を分離する同軸構造を形成してもよい。別の例として、第1および第2の導体は、平面ストリップとして構成されてもよい。
【0043】
結合電子回路部分203は、RFコイル301がRF信号を送信および/または受信することを可能にするために、RFドライバユニット22、データ取得ユニット24、コントローラユニット25、および/またはデータ処理ユニット31に動作可能かつ通信可能に結合される。図示の実施形態では、結合電子回路部分203は、RF信号を送信および受信するように構成された信号インターフェース358を含む。信号インターフェース358は、ケーブルを介してRF信号を送信および受信することができる。ケーブルは、中心導体と、内側シールドと、外側シールドとを有する3導体3軸ケーブルとすることができる。中心導体は、RF信号および前置増幅器制御部(RF)に接続され、内側シールドは、接地(GND)に接続され、外側シールドは、マルチ制御バイアス(ダイオード減結合制御部)(MC_BIAS)に接続される。10Vの電力接続は、RF信号と同じ導体上で運ばれてもよい。
【0044】
図2に関して上で説明したように、結合電子回路部分203は、減結合回路と、インピーダンス反転回路と、前置増幅器とを含む。
図3に示すように、減結合回路は、減結合ダイオード360を含む。減結合ダイオード360は、例えば、減結合ダイオード360をオンにするためにMC_BIASから電圧を供給されてもよい。オンにされると、減結合ダイオード360は、導体300を導体302と短絡させ、それにより例えば、送信操作中にコイルの共鳴を解消し、したがってコイルを減結合する。
【0045】
インピーダンス反転回路は、第1のインダクタ370a、第2のインダクタ370b、および第3のインダクタ370cを含む複数のインダクタと、第1のコンデンサ372a、第2のコンデンサ372b、第3のコンデンサ372c、および第4のコンデンサ372dを含む複数のコンデンサと、ダイオード374とを含む。インピーダンス反転回路は、整合回路と、入力バランとを含む。示すように、入力バランは、第1のインダクタ370a、第2のインダクタ370b、第1のコンデンサ372a、および第2のコンデンサ372bを備える格子型バランである。一例では、ダイオード374は、RF受信信号が減結合バイアス分岐部(MC_BIAS)に進入するのを阻止するために電流の方向を制限する。
【0046】
前置増幅器362は、インピーダンス整合回路によって高ソースインピーダンスに対して最適化される低入力インピーダンス前置増幅器であり得る。前置増幅器は、低雑音反射係数γ、および低雑音抵抗Rnを有することができる。一例では、前置増幅器は、低雑音指数に加えて、実質的に0.0に等しいγのソース反射係数および実質的に0.0に等しいRnの正規化雑音抵抗を有することができる。しかしながら、実質的に0.1以下のγ値および実質的に0.2以下のRn値も考えられる。前置増幅器が適切なγおよびRn値を有すると、前置増幅器は、スミスチャートに関して大きな雑音サークルを提供しながら、RFコイル301に対する阻止インピーダンスを提供する。したがって、RFコイル301の電流は最小化され、前置増幅器は、RFコイル301の出力インピーダンスと効果的に雑音整合される。大きな雑音サークルを有するので、前置増幅器は、RFコイル301に対して高い阻止インピーダンスを発生させながら、様々なRFコイルインピーダンスにわたって有効なSNRをもたらす。
【0047】
いくつかの例では、前置増幅器362は、コンデンサおよびインダクタを含むインピーダンス変成器を含んでもよい。インピーダンス変成器は、前置増幅器のインピーダンスを変更し、寄生容量の影響によって引き起こされる容量などの前置増幅器のリアクタンスを効果的に相殺するように構成されてもよい。寄生容量の影響は、例えば、前置増幅器のPCBレイアウトまたは前置増幅器のゲートによって引き起こされる可能性がある。さらに、そのようなリアクタンスは、周波数が増加するにつれて増加することが多い。しかしながら、有利には、前置増幅器の雑音指数に実質的な影響を与えることなく、リアクタンスを相殺する、または少なくとも最小化するように前置増幅器のインピーダンス変成器を構成することにより、RFコイル301に対する高インピーダンス(すなわち阻止インピーダンス)および有効なSNRを維持する。上述の格子型バランは、インピーダンス変成器の非限定的な例であり得る。
【0048】
例では、本明細書に記載の前置増幅器は、低入力前置増幅器であり得る。例えば、いくつかの実施形態では、前置増幅器の「比較的低い」入力インピーダンスは、共鳴周波数において約5オーム未満である。RFコイル301のコイルインピーダンスは、コイル負荷、コイルサイズ、磁場強度などに依存し得る任意の値を有し得る。RFコイル301のコイルインピーダンスの例は、限定はしないが、1.5Tの磁場強度などにおいて約2オーム~約10オームを含む。インピーダンス反転回路は、RFコイル301のコイルインピーダンスを比較的高いソースインピーダンスに変換するように構成される。例えば、いくつかの実施形態では、「比較的高い」ソースインピーダンスは、少なくとも約100オームであり、150オームより大きくてもよい。
【0049】
インピーダンス変成器はまた、阻止インピーダンスをRFコイル301に提供し得る。RFコイル301のコイルインピーダンスの比較的高いソースインピーダンスへの変成は、インピーダンス変成器がより高い阻止インピーダンスをRFコイル301に提供することを可能にし得る。そのようなより高い阻止インピーダンスに対する例示的な値は、例えば、少なくとも500オーム、および少なくとも1000オームの阻止インピーダンスを含む。
【0050】
図4は、別の実施形態によるRFコイル401および結合電子回路部分203の概略図である。
図4のRFコイルは、
図2のRFコイルおよび結合電子回路の非限定的な例であり、それ自体は、ループ部分201と、結合電子回路部分203とを含む。結合電子回路は、(
図1に示す)データ取得ユニット24によって駆動されると、RFコイルがRF信号を送信および/または受信することを可能にする。RFコイル401は、第2の導体402と並列の第1の導体400を含む。第1および第2の導体400、402の少なくとも1つは、細長く連続している。
【0051】
図示の実施形態では、第1および第2の導体400、402は、インターフェースで終端するループ部分に成形される。しかしながら、他の実施形態では、他の形状も可能である。例えば、ループ部分は、表面(例えば、ハウジング)の輪郭に適合するように成形された多角形などであり得る。ループ部分は、第1および第2の導体400、402に沿って導電経路を画定する。第1および第2の導体400、402は、導電経路の全長に沿った個別のまたは集中した容量性または誘導性構成要素が全くない。第1および第2の導体400、402は、ループ部分の全長に沿って途切れることなく連続している。ループ部分はまた、撚り線または中実の導体ワイヤの様々なゲージのループ、様々な長さの第1および第2の導体400、402を有する様々な直径のループ、ならびに/または第1および第2の導体間の様々な間隔のループを含んでもよい。例えば、第1および第2の導体の各々は、導電経路に沿った様々な場所に切れ目もしくは間隙を有さなくてもよく(セグメント化導体を有さない)、または1つまたは複数の切れ目もしくは間隙を有してもよい(セグメント化導体を有する)。
【0052】
第1および第2の導体400、402は、ループ部分の長さに沿って(例えば、第1および第2の導体400、402の長さに沿って)分布容量を有する。第1および第2の導体400、402は、ループ部分の全長に沿って実質的に等しくかつ均一な容量を示す。分布容量(DCAP)は、本明細書で使用する場合、導体の長さに沿って一様かつ均一に成長し、個別のまたは集中した容量性構成要素および個別のまたは集中した誘導性構成要素がない導体間に示される容量を表す。本明細書の例では、容量は、第1および第2の導体400、402の長さに沿って均一に成長することができる。第1および第2の導体400、402の少なくとも1つは、細長く連続している。図示の実施形態では、第1および第2の導体400、402は両方とも細長く連続している。しかしながら、他の実施形態では、第1または第2の導体400、402の1つのみが細長く連続していてもよい。第1および第2の導体400、402は、連続的な分布コンデンサを形成する。容量は、導体400、402の長さに沿って実質的に一定の速度で成長する。図示の実施形態では、第1および第2の導体400、402は、第1および第2の導体400、402の長さに沿ってDCAPを示す細長い連続的な導体を形成する。第1および第2の導体400、402は、第1および第2の導体400、402の終端部間の連続的な導体の全長に沿った個別の容量性および誘導性構成要素が全くない。例えば、第1および第2の導体400、402は、ループ部分の長さに沿った個別のコンデンサもインダクタも全く含まない。
【0053】
誘電材料403は、第1および第2の導体400、402を分離する。誘電材料403は、選択的分布容量を達成するように選択的に選ばれてもよい。誘電材料403は、ループ部分の有効容量を変えるために所望の誘電率εに基づいてもよい。例えば、誘電材料403は、空気、ゴム、プラスチック、または任意の他の誘電材料であり得る。一例では、誘電材料は、ポリテトラフルオロエチレン(pTFE)であり得る。例えば、誘電材料403は、第1および第2の導体400、402の平行な導電要素を囲む絶縁材料であり得る。あるいは、第1および第2の導体400、402は、ツイストペアケーブルを形成するために互いに撚り合わされてもよい。別の例として、誘電材料403は、プラスチック材料であってもよい。第1および第2の導体400、402は、プラスチック誘電材料403が第1および第2の導体400、402を分離する同軸構造を形成してもよい。別の例として、第1および第2の導体400、402は、平面ストリップとして構成されてもよい。
【0054】
第1の導体400は、第1の終端部412と、インターフェースで終端する第2の終端部416とを含む。第1の終端部412は、結合電子回路部分203に結合される。第1の終端部412は、本明細書では「駆動端部」とも呼ばれることがある。第2の終端部416は、本明細書では「第2の駆動端部」とも呼ばれる。
【0055】
第2の導体402は、第1の終端部420と、インターフェースで終端する第2の終端部424とを含む。第1の終端部420は、結合電子回路部分203に結合される。第1の終端部420は、本明細書では「駆動端部」とも呼ばれることがある。第2の終端部424は、本明細書では「第2の駆動端部」とも呼ばれる。
【0056】
RFコイル401のループ部分201は、結合電子回路部分203に結合される。結合電子回路部分203は、
図2および
図3に関して上述したものと同じ結合電子回路とすることができ、したがって同様の構成要素には同様の参照番号を付し、さらなる説明は省略する。
【0057】
図3および
図4によって理解されるように、RFコイルのループ部分を備える2つの平行な導体は、
図4に示すように、各々が連続的な導体であってもよく、または
図3に示すように、導体の一方または両方が不連続的であってもよい。例えば、
図3に示す両方の導体は、切れ目を含むことができ、それにより各導体は2つのセグメントから構成される。結果として生じる導体セグメント間の空間は、導体を封入して囲む誘電材料で充填することができる。2つの切れ目は、異なる場所、例えば、一方を135°で切り込み、他方を225°で切り込むことができる(ループ部分が結合電子回路とインターフェースする場所に対して)。不連続的な導体を含むことによって、コイルの共鳴周波数は、連続的な導体を含むコイルに対して調整され得る。一例では、誘電体によって封入され分離された2つの連続的な平行な導体を含むRFコイルでは、共鳴周波数はより小さい第1の共鳴周波数であり得る。そのRFコイルが代わりに1つの不連続的な導体(例えば、導体の1つが切り込まれて誘電材料で充填される場合)および1つの連続的な導体を含み、すべての他のパラメータ(例えば、導体ワイヤゲージ、ループ直径、導体間の間隔、誘電材料)が同じである場合、RFコイルの共鳴周波数は、より大きな第2の共鳴周波数であり得る。このように、導体ワイヤゲージ、ループ直径、導体間の間隔、誘電材料の選択および/または厚さ、ならびに導体セグメントの数および長さを含むループ部分のパラメータは、RFコイルを所望の共鳴周波数に調節するために調整され得る。
【0058】
図5は、例示的なRFコイルの分布容量ループ部分500の断面図を示す。
図5によって理解されるように、ループ部分500は、誘電材料503によって囲まれて封入された第1の導体502および第2の導体504を含む。各導体は、適切な断面形状、ここでは円形の断面形状を有することができる。しかしながら、長方形、三角形、六角形などのような他の導体の断面形状も可能である。導体は、適切な距離だけ離すことができ、導体を離す距離ならびに導体の直径は、所望の容量を達成するように選択することができる。さらに、第1の導体502および第2の導体504の各々は、7つの導体撚り線ワイヤ(例えば、7つの撚り線ワイヤから構成される)であり得るが、中実の導体もまた、撚り線ワイヤの代わりに使用され得る。撚り線ワイヤは、少なくともいくつかの例では、中実の導体と比較してより高い柔軟性を提供し得る。
【0059】
MRイメージングの間にMR信号を受信するために、
図2~
図5に関して上に提示したRFコイルを利用することができる。したがって、
図2~
図5のRFコイルは、
図1のRFコイルユニット14の非限定的な例であり得、処理システムなどのMRIシステムの下流構成要素に結合されるように構成され得る。
図2~
図5のRFコイルは、様々な構成を有するRFコイルのアレイに存在してもよい。以下でより詳細に説明される
図6~
図12Bは、
図2~
図5に関して上述したRFコイルの1つまたは複数を含み得るRFコイルアレイおよび付随するコイルインターフェースケーブルの様々な実施形態を示す。
【0060】
図6は、RFコイルアレイの異なる配置を示す。第1のRFコイルアレイ610は、コイルループと、各コイルループに結合された電子回路ユニットと、各結合電子回路ユニットに接続されてそこから延びるコイルインターフェースケーブルとを含む。したがって、RFコイルアレイ610は、4つのコイルループと、4つの電子回路ユニットと、4つのコイルインターフェースケーブルとを含む。例えば、RFコイルアレイ610の第1のRFコイルは、第1のコイルループ612と、第1の電子回路ユニット614と、第1のコイルインターフェースケーブル616とを含むことができる。第2のRFコイルアレイ620は、各コイルループに対して別々の電子回路ユニットを含み、各電子回路ユニットは、それぞれのコイルインターフェースケーブルに結合される。アレイ620は、4つのコイルループと、4つの電子回路ユニットと、4つのコイルインターフェースケーブルの単一のグループに共に束ねられる4つのコイルインターフェースケーブルとを含み、一体型バランケーブルハーネスとも呼ばれることがある。例えば、2つの上部電子回路ユニットに結合された2つのコイルインターフェースケーブルは共に束ねられ、それらは2つの下部電子回路ユニットからの2つのインターフェースケーブルと束ねられる。第3のRFコイルアレイ630は、各コイルループに対して別々の電子回路ユニットを含み、各電子回路ユニットは、それぞれのコイルインターフェースケーブルに結合される。アレイ630は、4つのコイルループと、4つの電子回路ユニットと、4つのコイルインターフェースケーブルの単一のグループに共に束ねられる4つのコイルインターフェースケーブルとを含み、一体型バランケーブルハーネスとも呼ばれることがある。
【0061】
個々の結合電子回路ユニットは、いくつかの例では、共通の電子回路ハウジングに収容することができる。コイルアレイの各コイルループは、ハウジングに収容されたそれぞれの結合電子回路ユニット(例えば、減結合回路、インピーダンス反転回路、および前置増幅器)を有することができる。いくつかの例では、共通の電子回路ハウジングは、コイルループまたはRFコイルアレイから切り離し可能であり得る。特に、個々の結合電子回路が
図6のRFコイルアレイ630のように構成される場合、電子回路は、分離可能なアセンブリに置かれ、RFコイルアレイから切り離されてもよい。コネクタインターフェースは、例えば、導体ループ部分(例えば、上述の駆動端部)と各個々の結合電子回路ユニットごとの結合電子回路との間の接合部に置くことができる。
【0062】
RFコイルまたはRFコイルアレイに使用される導体ワイヤおよびコイルループは、所望のRFコイル用途に対して所望の共鳴周波数を得るために任意の適切な方法で製造することができる。28または30アメリカンワイヤゲージ(AWG)または任意の他の所望のワイヤードゲージなどの所望の導体ワイヤゲージは、同じゲージの平行な導体ワイヤと対をなし、押出プロセスまたは三次元(3D)印刷または付加製造プロセスを使用して誘電材料で封入されてもよい。この製造プロセスは、無駄が少なく低コストで環境に優しいものとなり得る。
【0063】
したがって、本明細書に記載のRFコイルは、2つの平行な導体ワイヤの少なくとも1つに切れ目がないかまたは少なくとも1つの切れ目を有するpTFE誘電体に封入されたツインリード導体ワイヤループと、各コイルループに結合された小型の結合電子回路PCB(例えば、約2cm2以下のサイズの非常に小さい結合電子回路PCB)とを含む。PCBは、コンフォーマルコーティングまたは封入樹脂で保護することができる。そうすることで、従来の構成要素が排除され、容量が一体型コンデンサ(INCA)コイルループに「組み込まれ」る。コイル要素間の相互作用は、低減または排除される。コイルループは、使用される導体ワイヤのゲージ、導体ワイヤ間の間隔、ループ直径、ループ形状、ならびに導体ワイヤの切れ目の数および載置を変えることによって広範囲のMR操作周波数に適応可能である。
【0064】
コイルループは、PET/MR用途において透明であり、線量管理および信号対雑音比(SNR)を補助する。小型の結合電子回路PCBは、減結合回路と、インピーダンス整合回路および入力バランを有するインピーダンス反転回路と、前置増幅器とを含む。前置増幅器は、最小の雑音、堅牢性、および透明性を実現のためにコイルアレイ用途に新しい標準を設定する。前置増幅器は、アクティブ雑音消去を行い、電流雑音を低減し、直線性を高め、様々なコイル負荷条件に対する耐性を向上させる。加えて、以下により詳細に説明されるように、小型の結合電子回路PCBの各々をMRIシステムとインターフェースするRFコイルアレイコネクタに結合するためのバランを有するケーブルハーネスを提供することができる。
【0065】
本明細書に記載のRFコイルは、非常に軽量であり、ゼネラルエレクトリック社のGeometry Embracing Method(GEM)方式のフレキシブルRFコイルアレイによる1コイル要素あたり45グラムに対して1コイル要素あたり10グラム未満の重さであり得る。例えば、本開示による16チャネルRFコイルアレイは、0.5kg未満の重さであり得る。本明細書に記載のRFコイルは、剛性の構成要素が非常に少なく、浮遊重なりを可能にするという極めて単純なものであるため、非常に柔軟で耐久性がある。本明細書に記載のRFコイルは、非常に低コストであり、例えば、現在の技術よりも10倍以上も小さい。例えば、16チャネルRFコイルアレイは、50ドル未満の構成要素および材料から構成され得る。本明細書に記載のRFコイルは、現在のパッケージングまたは新たな技術を排除するものではなく、パッケージングする必要も形成体に取り付ける必要もないRFコイルアレイに実装することができ、あるいはフレキシブルRFコイルアレイとして柔軟な形成体に取り付けられるか、または剛性のRFコイルアレイとして剛性の形成体に取り付けられるRFコイルアレイに実装することができる。
【0066】
INCAコイルループと関連する結合電子回路との組合せは単一のコイル要素であり、これは機能的に独立しており、その周囲の環境または隣接するコイル要素に対して電気的に耐性がある。その結果、本明細書に記載のRFコイルは、低および高密度コイルアレイ用途において等しく良好に機能する。コイル要素間の優れた絶縁は、コイル要素における性能を低下させることなくコイル要素間の重なりを最大にすることを可能にする。これは、従来のRFコイルアレイ設計で可能であるよりも高密度のコイル要素を可能にする。
【0067】
図7は、柔軟な分布容量RFコイルアレイ710を示す。RFコイルアレイ710は、集中構成要素を含まない、平行な導体から構成される複数のRFコイルループを含み、
図2~
図4に関して上述したようにそれぞれの小型の結合電子回路をさらに含む。例えば、RFコイルアレイ710のRFコイルループは、平行な導体のコイルループ712と、関連する結合電子回路714とを含む。RFコイルループは、重なるように配置されてもよく、実質的に任意の材料内を取り囲むことができる。示すように、RFコイルアレイ710は、柔軟な材料715内を取り囲むことができる。
【0068】
対照的に、従来のRFコイルアレイは、PCB上に銅トレースを含む複数のRFコイルループを含むことができ、これは剛性であり、RFコイルを互いに対して固定位置に維持する。RFコイルは、RFコイルアレイ710の結合電子回路と比較して、集中構成要素(例えば、コンデンサ、インダクタ、抵抗器など)と、比較的大きな配置の結合電子回路とを含む。例えば、従来のRFコイルアレイは、その上に銅トレースが形成され、集中構成要素が存在するPCBを含む。結合電子回路は、コンデンサ、バラン、インダクタ、抵抗器などのような嵩張る剛性の構成要素を含むことができる。さらに、従来のRFコイルアレイの構成のために(例えば、RFコイルアレイによる熱生成のために)、剛性のおよび/または嵩張るハウジング材料が必要とされる。さらに、従来のRFコイルアレイは、MRイメージングの間に実際に使用される従来の全体的なRFコイルアレイ要素の一部のみを備えることができる。例えば、従来の全体的なRFコイルアレイ要素は、複数の別々の従来のRFコイルアレイを含むことができ、従来の全体的なRFコイルアレイのサイズ、重量、およびコストをさらに増大させる。
【0069】
図7によって理解されるように、RFコイルアレイ710内のコイルは、基板によって支持されておらず、または基板によって囲まれていない。RFコイルループの導体は誘電材料に封入されているが、少なくともいくつかの例では、他の基板はRFコイル全体の周囲に存在しない。RFコイルは、ファブリックまたは他の柔軟なエンクロージャ内を取り囲んでもよいが、RFコイルは、多次元において柔軟性を保ち、互いに固定的に接続されていなくてもよい。いくつかの例では、RFコイルは、コイル要素間で様々な量の重なりが提供されるように、互いに対して摺動可能に移動可能であり得る。対照的に、従来のRFコイルアレイのコイル要素は、互いに対して定位置に固定され、基板(例えば、PCB)によって囲まれる。したがって、基板が柔軟であるときでも、従来のRFコイルアレイのコイル要素の移動は制限されている。
【0070】
図8は、ファブリック支持体に取り付けられた16個のRFコイルを含む例示的なRFコイルアレイ800を示す。RFコイルアレイの各RFコイルは、
図2~
図4に関して上述したRFコイルの非限定的な例であり、そのような各RFコイルは、コイルループの各々に直接結合された、一体型コンデンサコイルループ802などの一体型コンデンサコイルループおよび結合電子回路ユニット804などの結合電子回路部分を含む。コイルインターフェースケーブル806などのコイルインターフェースケーブルは、各電子回路ユニットに接続され、そこから延びる。コイルインターフェースケーブル806は、中心導体と、内側シールドと、外側シールドとを有する3導体3軸ケーブルとすることができる。中心導体は、RF信号および前置増幅器制御部(RF)に接続され、内側シールドは、接地(GND)に接続され、外側シールドは、マルチ制御バイアス(ダイオード減結合制御部)(MC_BIAS)に接続される。10Vの電力接続は、RF信号および前置増幅器制御部(RF)と同じ導体上で運ばれてもよい。
【0071】
16個のコイルインターフェースケーブル(ケーブル806など)は、共に束ねられ、インターフェースコネクタ810に延びる。各コイルインターフェースケーブル806は、各結合電子回路ユニットとインターフェースコネクタ810との間で、バラン808などの少なくとも1つのバランに結合されてもよい。いくつかの例では、RFコイルアレイ800のコイルインターフェースケーブル806は、円筒形の塊状のバランを排除するために、それらの長さ全体にわたって連続的なおよび/または隣接するバランを含んでもよい。インターフェースコネクタ810は、例えば、RFコイルアレイインターフェースケーブル(図示せず)を介して処理システムまたはMRIシステムの他の構成要素に結合するように構成されてもよい。
【0072】
図8に示すRFコイルループ(ループ802など)は、支持ファブリック材料816にステッチされている。支持体にステッチされているか、そうでなければ結合されているときでも、各RFコイルは、多次元で柔軟性を維持する。例えば、RFコイルアレイ800は、第1の軸の周りになどに撓むことができる(
図8の線812によって示す、
図8の線814によって示す第2の軸の周りに撓んでもよい)。
【0073】
本明細書に記載のRFコイルは、剛性の、半剛性の、かつ柔軟な支持材料およびエンクロージャを含む、様々な異なる支持材料およびエンクロージャへの取り付けおよび/または組み込みを可能にし得る。本明細書に記載のRFコイルは、放射線腫瘍学、および/または介入もしくは外科的用途に使用されるウェアラブルコイルアレイ、伸縮性コイルアレイ、モジュール式コイルアレイ、低コストの使い捨てコイルアレイ、およびコイルアレイとしての展開を可能にする。
【0074】
図9および
図10は、本開示によるRFコイルを含むパッケージングされたRFコイルアレイの例を示す。
図9は、パッケージングされたRFコイルアレイの分解
図900を示す。パッケージングされたRFコイルアレイは、
図2~
図4および
図6~
図8に関して上述したように、各々が小型の電子回路ユニットを有する16個のRFコイルを含む、コイルアレイ902を含む。RFコイルアレイの各RFコイルは、ステッチまたは他の取り付け機構を介して、柔軟な材料904のセクションに結合される。RFコイルアレイ902と取り付けられた材料904とを挟むのは、材料の第1のセクション906および第2のセクション908を備える内側エンクロージャである。内側エンクロージャの材料は、NOMEX(登録商標)または芯地、間隔、および/もしくは難燃性を提供する他の適切な材料であってもよい。材料の第1のセクション910および第2のセクション912を備える外側エンクロージャは、RFコイルアレイ902と、取り付けられた材料904と、内側エンクロージャ(第1のセクション906および第2のセクション908から構成される)とを挟む。外側エンクロージャの材料は、DARTEX(登録商標)または生体適合性であり洗浄可能な他の適切な材料であってもよく、したがって臨床医療用途におけるRFコイルアレイの使用を可能にする。RFコイルアレイは、生物学的適合性および難燃性の特徴を提供するために、航空宇宙、消防士用の防護衣類、およびレースカーの運転手のスーツに使用される軽量性能の織物材料にパッケージングされてもよい。
【0075】
図10は、RFコイルアレイを取り囲む柔軟なエンクロージャ材料を含むパッケージングされたRFコイルアレイ1000を示す。インターフェースコネクタ1002は、RFコイルアレイがRFコイルアレイインターフェースケーブルを介してコントローラユニットまたは他の処理システムに結合または接続されることを可能にするために提供される。
【0076】
前述のように、本開示のRFコイルアレイは、配置とは無関係に、大電流または定常波を最小化するために隣接する分散型バランまたはコモンモードトラップを含むRFコイルアレイインターフェースケーブルに結合することができる。RFコイルアレイインターフェースケーブルの高応力面積は、いくつかのバランによって機能し得る。加えて、熱負荷は、共通の導体を介して共有されてもよい。RFコイルアレイインターフェースケーブルの中心経路および戻り経路のインダクタンスは、相互インダクタンスによって実質的に増強されないため、したがって幾何学的変化に対して安定している。容量は分布しており、幾何学的変化によって実質的に変化しない。共鳴器の寸法は、理想的には非常に小さいが、実際には阻止要件、電場および磁場強度、局所歪み、熱および電圧応力などによって制限される可能性がある。
【0077】
図11は、様々な実施形態に従って形成された連続的なコモンモードトラップアセンブリ1100のブロック概略図を示す。コモンモードトラップアセンブリ1100は、処理システム1150とMRIシステムのRFコイルアレイ1160との間で信号を送信するように構成された送信ケーブル1101として構成され得る。送信ケーブル1101は、RFコイルアレイインターフェースケーブル212の非限定的な例であり、処理システム1150は、コントローラユニット210の非限定的な例であり、RFコイルアレイ1160は、
図2の複数のRFコイル202および結合電子回路部分203の非限定的な例である。
【0078】
図示の実施形態では、送信ケーブル1101(またはRFコイルアレイインターフェースケーブル)は、中心導体1110と、複数のコモンモードトラップ1112、1114、1116とを含む。コモンモードトラップ1112、1114、および1116は、中心導体1110とは異なるものとして示されているが、いくつかの実施形態では、コモンモードトラップ1112、1114、1116は、中心導体1110と一体的にまたはその一部として形成することができることに留意されたい。
【0079】
図示の実施形態における中心導体1110は、長さ1104を有し、RFコイルアレイ1160とMRIシステム(例えば、処理システム1150)の少なくとも1つのプロセッサとの間で信号を送信するように構成される。中心導体1110は、例えば、リボン導体、ワイヤ、または同軸ケーブル束の1つまたは複数を含むことができる。図示の中心導体1110の長さ1104は、(処理システム1150に結合される)中心導体1110の第1の端部から(RFコイルアレイ1160に結合される)中心導体1110の第2の端部に延びる。いくつかの実施形態では、中心導体は、コモンモードトラップ1112、1114、1116の中心開口部を通過してもよい。
【0080】
図示のコモンモードトラップ1112、1114、1116(コモンモードトラップユニット1118を形成するように協働すると理解され得る)は、
図11に見られるように、中心導体1110の長さ1104の少なくとも一部に沿って延びる。図示の実施形態では、コモンモードトラップ1112、1114、1116は、全長1104に沿って延びていない。しかしながら、他の実施形態では、コモンモードトラップ1112、1114、1116は、全長1104に沿って、または実質的に全長1104に沿って(例えば、プロセッサまたはRFコイルアレイに結合するように構成された端部の部分を除いて全長1104に沿って)延びてもよい。コモンモードトラップ1112、1114、1116は、隣接して配置される。
図11に見られるように、コモンモードトラップ1112、1114、1116の各々は、コモンモードトラップ1112、1114、1116の少なくとも他の1つに隣接して配置される。本明細書で使用する場合、隣接するとは、互いにすぐ隣にあるかまたは互いに接触している構成要素または態様を含むと理解され得る。例えば、隣接する構成要素は、互いに当接している可能性がある。実際には、いくつかの実施形態では、隣接する構成要素間に小さなまたはわずかな間隙があり得ることに留意されたい。いくつかの実施形態では、わずかな間隙(または導体長さ)は、自由空間における送信周波数の波長の1/40未満であると理解され得る。いくつかの実施形態では、わずかな間隙(または導体長さ)は、2センチメートル以下であると理解され得る。隣接するコモンモードトラップは、例えば、コモンモードトラップによってもたらされる緩和なしには磁場からの電流の誘導を受けやすい可能性がある間隙または導体がそれらの間に存在しない(またはわずかに存在する)。
【0081】
例えば、
図11に示すように、コモンモードトラップ1112は、コモンモードトラップ1114に隣接し、コモンモードトラップ1114は、コモンモードトラップ1112およびコモンモードトラップ1116に隣接し(かつコモンモードトラップ1112とコモンモードトラップ1116との間に介在している)、コモンモードトラップ1116は、コモンモードトラップ1114に隣接する。コモンモードトラップ1112、1114、1116の各々は、インピーダンスをMRIシステムの受信トランスミッタ駆動電流に提供するように構成される。様々な実施形態におけるコモンモードトラップ1112、1114、1116は、高いコモンモードインピーダンスを提供する。各コモンモードトラップ1112、1114、1116は、例えば、共鳴回路および/または1つまたは複数の共鳴構成要素を含み、所望の周波数でもしくはその近くで、または目標周波数範囲内で所望のインピーダンスを提供することができる。コモンモードトラップ1112、1114、1116および/またはコモンモードトラップユニット1118は、当業者によってチョークまたはバランとも呼ばれることに留意されたい。
【0082】
それらの間に空間を設けて分離した個別のコモンモードトラップを有するシステムとは対照的に、様々な実施形態(例えば、コモンモードトラップアセンブリ1100)は、コモンモードトラップが連続的におよび/または隣接して延びる部分を有し、そのためコモンモードトラップが設けられていない部分に沿った場所はない。したがって、対象となるすべての場所が連続的なおよび/または隣接するコモンモードトラップ内に含まれ得るので、コモンモードトラップの特定の載置場所を選択または達成することにおける困難性を低減または排除することができる。様々な実施形態において、連続的なトラップ部分(例えば、コモンモードトラップユニット1118)は、送信ケーブルの長さまたはその一部に沿って延びてもよい。連続的なモードトラップ部分は、隣接して接合された個々のコモンモードトラップまたはトラップセクション(例えば、コモンモードトラップ1112、1114、1116)で形成されてもよい。さらに、様々な実施形態において、コイル要素との相互作用を低下させること、(例えば、ホットスポットを防ぐために)より広い面積にわたって熱を分散させること、またはブロックを所望のまたは必要な位置に確実に位置させるのを助けることの少なくとも1つのために、隣接するコモンモードトラップを用いることができる。さらに、様々な実施形態において、より広い面積にわたって電圧を分散させるのを助けるために、隣接するコモンモードトラップを用いることができる。加えて、様々な実施形態における連続的なおよび/または隣接するコモンモードトラップは、柔軟性を提供する。例えば、いくつかの実施形態では、コモンモードトラップは、連続的な長さの導体(単数または複数)(例えば、中心導体の周りに巻き付けられた外側導体)を使用して形成されてもよく、または一体的に形成された隣接するセクションとして構成されてもよい。様々な実施形態において、(例えば、円筒に形成された)隣接するおよび/または連続的なコモンモードトラップの使用は、アセンブリの撓みが構造の共鳴周波数を実質的に変えない、またはアセンブリが撓んでも周波数を保持したままである範囲の柔軟性を提供する。
【0083】
様々な実施形態における個々のコモンモードトラップまたはセクション(例えば、コモンモードトラップ1112、1114、1116)は、互いにほぼ同様に構築または形成されてもよい(例えば、各トラップは、ある長さの先細巻きコイルのセクションであり得る)が、各個々のトラップまたはセクションは、他のトラップまたはセクションとはわずかに異なるように構成され得ることに留意されたい。例えば、いくつかの実施形態では、各コモンモードトラップ1112、1114、1116は、独立して調節される。したがって、各コモンモードトラップ1112、1114、1116は、同じコモンモードトラップアセンブリ1100の他のコモンモードトラップとは異なる共鳴周波数を有することができる。
【0084】
代替的または追加的に、各コモンモードトラップは、MRIシステムの操作周波数に近い共鳴周波数を有するように調節されてもよい。本明細書で使用する場合、コモンモードトラップは、共鳴周波数が操作周波数を含む帯域を画定するかまたは帯域に対応するとき、または共鳴周波数が操作周波数に十分近くてオン周波数の阻止を行うか、もしくは操作周波数で阻止インピーダンスを提供するときに、操作周波数に近い共鳴周波数を有すると理解され得る。
【0085】
さらに追加的または代替的に、各コモンモードトラップは、MRIシステムの操作周波数よりも低い共鳴周波数を有するように調節されてもよい(または各コモンモードトラップは、MRIシステムの操作周波数よりも高い共鳴周波数を有するように調節されてもよい)。各トラップが操作周波数よりも低い周波数を有する(あるいは、各トラップが操作周波数よりも高い周波数を有する)場合、(例えば、1つのトラップが操作周波数よりも高い周波数を有し、異なるトラップが操作周波数よりも低い周波数を有するために)いずれかのトラップが互いに相殺する危険性を排除または低減することができる。別の例として、各コモンモードトラップは、特定の帯域に調節されて広帯域コモンモードトラップアセンブリを提供してもよい。
【0086】
様々な実施形態において、コモンモードトラップは、磁場結合および/または局所歪みを打ち消すために二次元(2D)または三次元(3D)のバタフライ構成を有してもよい。
【0087】
図12Aは、本開示の一実施形態による複数の連続的なおよび/または隣接するコモンモードトラップを含むRFコイルアレイインターフェースケーブル1200の斜視図である。RFコイルアレイインターフェースケーブルは、外側スリーブまたはシールド1203、誘電スペーサ1204、内側スリーブ1205、第1のコモンモードトラップ導体1207、および第2のコモンモードトラップ導体1209を含む。
【0088】
第1のコモンモードトラップ導体1207は、誘電スペーサ1204の周りに螺旋状に巻かれるか、または第1の方向1208に、RFコイルアレイインターフェースケーブル1200のボア1218内に配置された中心導体(図示せず)から先細りする距離で螺旋状に巻かれる。さらに、第2のコモンモードトラップ導体1209は、誘電スペーサ1204の周りに螺旋状に巻かれるか、または第1の方向1208と反対の第2の方向1210に、ボア1218内に配置された中心導体から先細りする距離で螺旋状に巻かれる。図示の実施形態では、第1の方向1208は、時計回りであり、第2の方向1210は、反時計回りである。
【0089】
RFコイルアレイインターフェースケーブル1200の導体1207および1209は、導電性材料(例えば、金属)を含むことができ、例えば、リボン、ワイヤ、および/またはケーブルとして成形され得る。いくつかの実施形態では、反対方向に巻かれたまたは外側導体1207および1209は、中心導体を通過する電流の戻り経路として機能し得る。さらに、様々な実施形態において、反対方向に巻かれた導体1207および1209は、コモンモードトラップ導体間の結合を排除、最小化、または低減するために互いに直交して交差してもよい(例えば、第1のコモンモードトラップ導体1207によって画定された中心線または経路は、コモンモードトラップ導体が経路を交差するときに第2のコモンモードトラップ導体1209によって画定された中心線または経路に垂直である)。
【0090】
様々な実施形態において、第1のコモンモードトラップ導体1207および第2のコモンモードトラップ導体1209は、柔軟性を提供するために、および/またはRFコイルアレイインターフェースケーブル1200が屈曲したり撓んだりしたときの拘束、結合、またはインダクタンスの変動を低減するために、誘電スペーサ1204の周りに緩く巻かれることにさらに留意されたい。反対方向に巻かれた外側導体の緩みまたは気密性は、(例えば、導体と誘電スペーサとの相対サイズ、コモンモードトラップに望まれる屈曲または撓みの量などに基づいて)用途によって異なり得ることに留意されたい。一般に、外側または反対方向に巻かれた導体は、それらが誘電スペーサ1204の周りで同じ一般的な向きに留まるように十分に密接しなければならないが、RFコイルアレイインターフェースケーブル1200の屈曲または撓み中に十分な量の弛みまたは移動を許容するのに十分なほど緩められて、反対方向に巻かれた外側導体の結合または拘束を回避、最小化、または低減する。
【0091】
図示の実施形態では、外側シールド1203は、いくつかの実施形態ではRFコイルアレイインターフェースケーブル1200の全長に沿って設けられる誘電スペーサ1204の一部を露出させるためにRFコイルアレイインターフェースケーブル1200の中央で不連続的である。誘電スペーサ1204は、非限定的な例として、テフロン(登録商標)または別の誘電材料から構成されてもよい。誘電スペーサ1204は、コンデンサとして機能し、したがって所望の共鳴を提供するように調節または構成することができる。容量をRFコイルアレイインターフェースケーブル1200に提供するための他の構成も可能であり、図示の構成は、例示的であり限定的ではないことを理解されたい。例えば、個別のコンデンサをRFコイルアレイインターフェースケーブル1200に代替的に設けることができる。
【0092】
さらに、RFコイルアレイインターフェースケーブル1200は、第1のコモンモードトラップ導体1207および第2のコモンモードトラップ導体1209が固定される第1のポスト1213および第2のポスト(図示せず)を含む。そのために、第1のポスト1213および第2のポストは、コモンモードトラップの対向する端部に配置され、外側シールド1203に固定される。第1のポスト1213および第2のポストは、第1および第2のコモンモードトラップ導体1207および1209がRFコイルアレイインターフェースケーブル1200の端部において外側シールド1203に近接して確実に配置されるようにし、それによって本明細書でさらに説明されるような反対方向に巻かれた導体の先細バタフライ構成を提供する。
【0093】
先細バタフライ構成は、第1のコモンモードトラップ導体1207によって形成された第1のループおよび第2のコモンモードトラップ導体1209によって形成された第2のループを含み、それらは第1のループにおける誘導電流(磁場による誘導電流)と第2のループにおける誘導電流とが互いに相殺するように配置される。例えば、場が均一であり、第1のループと第2のループが等しい面積を有する場合、結果として生じる正味電流は、ゼロになる。ループの先細円筒形配置は、コモンモードトラップで従来使用されている二次元配置と比較して、屈曲中の共鳴周波数の改善された柔軟性および一貫性を提供する。
【0094】
一般に、先細バタフライ構成は、本明細書で使用する場合、例えば少なくとも1つの軸の周りに対称的に配置され、磁場によって各ループ(またはループのグループ)に誘導される電流が少なくとも1つの他のループ(またはループのグループ)に誘導される電流を相殺することになるように配置される少なくとも2つの同様のサイズの対向ループを含む、磁束相殺の導体構成を指すために使用することができる。例えば、
図11を参照すると、いくつかの実施形態では、反対方向に巻かれた導体(例えば、中心部材および/または反対の螺旋方向の軸の周りに巻かれた導体)は、コモンモードトラップ1112、1114、1116を形成するために中心導体1110から半径方向に距離を置いて配置されてもよい。
図12Aに示すように、半径方向距離は、フリンジ効果を低減または完全に排除するためにコモンモードトラップの端部に向かって先細にされてもよい。このようにして、コモンモードトラップ1112、1114、1116は、それらの間に実質的な間隙なしに連続的にまたは隣接して配置され得る。
【0095】
本明細書で上述したコモンモードトラップ導体の先細螺旋構成は、複数のコモンモードトラップ導体がコモンモードトラップアセンブリに隣接して配置される場合に特に有利である。例示的な例として、
図12Bは、RFコイルアレイ1270を処理システム1260に結合する複数の連続的なおよび/または隣接するコモンモードトラップを含むRFコイルアレイインターフェースケーブル1250の斜視図である。RFコイルアレイインターフェースケーブル1250は、中心導体1252で互いに隣接して配置された第1のコモンモードトラップ1280および第2のコモンモードトラップ1290を含む。
【0096】
第1のコモンモードトラップ1280は、先細螺旋構成で反対方向に巻かれた第1のコモンモードトラップ導体1282および第2のコモンモードトラップ導体1284を含む。そのために、第1および第2の導体1282および1284は、ポスト1286および1288に固定される。ポスト1286および1288は、コモンモードトラップ1280の同じ側に整列していることに留意されたい。
【0097】
同様に、第2のコモンモードトラップ1290は、先細螺旋構成で反対方向に巻かれてポスト1296および1298に固定された第3のコモンモードトラップ導体1292および第4のコモンモードトラップ導体1294を含む。ポスト1296および1298は、コモンモードトラップ1290の同じ側に整列していることに留意されたい。
【0098】
図示のように、コモンモードトラップ1280および1290は、ある距離だけ離れており、それによってコモンモードトラップ間の間隙1254の中心導体1252を露出させている。コモンモードトラップのコモンモードトラップ導体の先細螺旋構成により、コモンモードトラップのインピーダンス機能を損なうことなくコモンモードトラップアセンブリのコモンモードトラップの密度を増加させるために、間隙1254を最小化または完全に排除することができる。すなわち、先細螺旋構成が与えられると、コモンモードトラップが面を共有して接触するように距離を任意に小さくすることができる。
【0099】
RFコイルアレイインターフェースケーブル1250は2つのコモンモードトラップ1280および1290を含むが、実際には、RFコイルアレイインターフェースケーブルは、3つ以上のコモンモードトラップを含んでもよいことを理解されたい。
【0100】
さらに、RFコイルアレイインターフェースケーブル1250のコモンモードトラップ1280および1290は、ポスト1286、1288、1296、および1298がRFコイルアレイインターフェースケーブルの同じ側に整列するように整列する。しかしながら、コモンモードトラップ間のクロストークが起こり得る例では、例えば、反対方向に巻かれた導体の先細りがより激しいまたは急勾配である場合、コモンモードトラップは、互いに対して回転してフリンジ効果および/またはトラップ間のクロストークをさらに低減することができる。
【0101】
加えて、他のコモンモードトラップまたはバラン構成も可能である。例えば、各コモンモードトラップの外部シールドは、コモンモードトラップを重ね合わせるかまたはインターリーブさせ、したがってコモンモードトラップの密度を高めることができるように調整することができる。
【0102】
本開示による柔軟なRFコイルアセンブリの技術的効果は、より任意に配置されるアレイ内のRFコイルを含み、固定コイルの重なりまたは電子回路の配置を考慮する必要なく、コイルの載置および/またはサイズが所望の解剖学的構造範囲に基づくことを可能にする。別の技術的効果は、コイルが患者の解剖学的構造、剛性または半剛性のハウジングの輪郭に適合し得、コイルのコストおよび重量は、最小化された材料および製造プロセスにより大幅に低下させることができ、従来のコイルと比較して環境に優しいプロセスを本開示のRFコイルの製造および小型化に使用することができることである。
【0103】
一例は、誘電材料によって封入されて分離された2つの平行な導体ワイヤを備える分布容量ループ部分であって、2つの平行な導体ワイヤは、その終端部間のループ部分の全長に沿って誘電材料によって別々に維持される分布容量ループ部分と、前置増幅器を含む結合電子回路部分と、結合電子回路部分とRFコイルアセンブリのインターフェースコネクタとの間に延びるコイルインターフェースケーブルとを含む磁気共鳴イメージング(MRI)システム用の無線周波数(RF)コイルアセンブリを提供する。アセンブリの第1の例では、結合電子回路部分は、減結合回路と、インピーダンス反転回路とをさらに含む。第1の例を任意選択で含むアセンブリの第2の例では、インピーダンス反転回路は、インピーダンス整合ネットワークと、入力バランとを備える。第1および第2の例の一方または両方を任意選択で含むアセンブリの第3の例では、前置増幅器は、高ソースインピーダンスに対して最適化された低入力インピーダンス前置増幅器を備え、インピーダンス整合ネットワークは、高ソースインピーダンスを提供する。第1~第3の例の1つまたは複数もしくは各々を任意選択で含むアセンブリの第4の例では、ループ部分の容量は、2つの平行な導体ワイヤ間の間隔、2つの平行な導体ワイヤの切れ目の位置および/または数、ならびに誘電材料の関数である。第1~第4の例の1つまたは複数もしくは各々を任意選択で含むアセンブリの第5の例では、2つの平行な導体ワイヤの第1の導体ワイヤは、第1の場所で切り込まれ、第1の共鳴周波数を有するループ部分をもたらす。第1~第5の例の1つまたは複数もしくは各々を任意選択で含むアセンブリの第6の例では、2つの平行な導体ワイヤの各導体ワイヤは、連続的であり、第2の共鳴周波数を有するループ部分をもたらす。第1~第6の例の1つまたは複数もしくは各々を任意選択で含むアセンブリの第7の例では、ループ部分は、その終端部間のループ部分の全長に沿った容量性および誘導性集中構成要素が全くない。第1~第7の例の1つまたは複数もしくは各々を任意選択で含むアセンブリの第8の例では、コイルインターフェースケーブルは、少なくとも1つのバランを含む。第1~第8の例の1つまたは複数もしくは各々を任意選択で含むアセンブリの第9の例では、結合電子回路部分は、ループ部分に直接結合され、結合電子回路部分は、MRIシステムのデータ取得ユニットに結合するように構成され、データ取得ユニットは、RFコイルアセンブリによって取得された情報を情報から画像を生成するように構成されるデータ処理ユニットに出力するように構成される。
【0104】
一例は、複数のRFコイルと、少なくとも1つのバランを含むコイルインターフェースケーブルとを含む磁気共鳴イメージング(MRI)システム用の無線周波数(RF)コイルアレイを提供し、各RFコイルは、一体型コンデンサコイルループと、前置増幅器および高い阻止インピーダンスを生成するように構成されたインピーダンス整合ネットワークを含む結合電子回路ユニットとを備え、コイルインターフェースケーブルは、結合電子回路ユニットとRFコイルアレイのインターフェースコネクタとの間に延びる。アレイの第1の例では、アレイは、RFコイルアレイをMRIシステムの処理システムに結合するように構成されたRFコイルアレイインターフェースケーブルをさらに備える。RFコイルアレイインターフェースケーブルは、インターフェースコネクタと処理システムとの間に延びてもよい。さらに、各結合電子回路ユニットは、それぞれのコイルインターフェースケーブルを含んでもよく、各コイルインターフェースケーブルは、インターフェースコネクタに結合するハーネスに束ねられてもよい。第1の例を任意選択で含むアレイの第2の例では、複数のRFコイルは、互いに対して非固定位置に配置される。第1および第2の例の一方または両方を任意選択で含むアレイの第3の例では、アレイは、複数の追加のコイルインターフェースケーブルをさらに含み、各コイルインターフェースケーブルは、それぞれの結合電子回路ユニットから延び、各コイルインターフェースケーブルは、一体型バランケーブルハーネスを通してインターフェースコネクタに共に束ねられる。第1~第3の例の1つまたは複数もしくは各々を任意選択で含むアレイの第4の例では、各結合電子回路ユニットは、プリント回路基板(PCB)にパッケージングされる。第1~第4の例の1つまたは複数もしくは各々を任意選択で含むアレイの第5の例では、各RFコイルの一体型コンデンサコイルループは、誘電材料によって封入されて分離された2つの平行な導体を備え、2つの平行な導体は、その終端部間のループの全長に沿って誘電材料によって別々に維持される。第1~第5の例の1つまたは複数もしくは各々を任意選択で含むアレイの第6の例では、少なくとも1つのバランは、連続的におよび/または隣接して配置される。
【0105】
一例は、一体型コンデンサコイルループと、一体型コンデンサコイルループに直接結合された結合電子回路ユニットであって、RFコイルは、RFコイルアレイに配置されると他のRFコイルに対して多次元で移動可能である結合電子回路ユニットとを含む磁気共鳴イメージング(MRI)システム用の無線周波数(RF)コイルを提供する。コイルの第1の例では、RFコイルは、RFコイルがRFコイルアレイに配置されると他のRFコイルと調整可能かつ可変量の重なりを有するように、他のRFコイルに固定的に結合されていない。第1の例を任意選択で含むコイルの第2の例では、一体型コンデンサコイルループは、誘電材料によって封入されて分離された2つの平行な導体ワイヤを備え、RFコイルは、RFコイルの全体の周囲に連続的に結合された基板を全く含まない。
【0106】
本明細書で使用する場合、単数形で列挙され、「1つの(a)」または「1つの(an)」という単語に続けられる要素またはステップは、除外することが明示的に述べられない限り、複数の前記要素またはステップを除外しないと理解されたい。さらに、本発明の「一実施形態」への言及は、列挙された特徴をも組み込む追加の実施形態の存在を除外するものとして解釈されることを意図しない。さらに、明示的に反対の記載がない限り、特定の特性を有する要素または複数の要素を「備える(comprising)」、「含む(including)」、または「有する(having)」実施形態は、その特性を有さない追加のそのような要素を含むことができる。「含む(including)」および「そこにある(in which)」という用語は、それぞれの用語「備える(comprising)」および「その(wherein)」の明示的な均等物として使用される。さらに、「第1の」、「第2の」、および「第3の」などの用語は、単にラベルとして使用され、それらの対象に数値的要件または特定の位置的順序を課すことを意図しない。
【0107】
本明細書は、最良の態様を含めて本発明を開示するとともに、いかなる当業者も、任意のデバイスまたはシステムの作製および使用ならびに任意の組み込まれた方法の実行を含め、本発明を実施することを可能にするために、実施例を使用する。本発明の特許可能な範囲は、特許請求の範囲によって定義され、当業者に想起される他の実施例を含んでもよい。そのような他の実施例は、特許請求の範囲の文言と異ならない構造要素を有する場合、または特許請求の範囲の文言と実質的な差のない等価の構造要素を含む場合、特許請求の範囲内にあることが意図されている。
【符号の説明】
【0108】
10 磁気共鳴イメージング(MRI)装置
12 超伝導磁石ユニット
13 勾配コイルユニット
14 局所表面RFコイルユニット
15 RF本体コイルユニット、ボリュームコイルユニット
16 被検体
18 撮像空間
20 送信/受信(T/R)スイッチ
22 RFドライバユニット
23 勾配コイルドライバユニット
24 データ取得ユニット
25 コントローラユニット
26 患者テーブル、ベッド
31 データ処理ユニット
32 操作コンソールユニット
33 表示ユニット
201 ループ部分
202 RFコイル
203 結合電子回路部分
204 減結合回路
206 インピーダンス反転回路
208 前置増幅器
210 MRIシステムコントローラユニット
212 コイルインターフェースケーブル
300 第1の導体
301 RFコイル
302 第2の導体
303 誘電材料
304 第1のセグメント
306 第2のセグメント
308 第1のセグメント
310 第2のセグメント
312 被駆動端部
314 浮遊端部
316 被駆動端部
318 浮遊端部
320 被駆動端部
322 浮遊端部
324 被駆動端部
326 浮遊端部
358 信号インターフェース
360 減結合ダイオード
362 前置増幅器
370a 第1のインダクタ
370b 第2のインダクタ
370c 第3のインダクタ
372a 第1のコンデンサ
372b 第2のコンデンサ
372c 第3のコンデンサ
372d 第4のコンデンサ
374 ダイオード
400 第1の導体
401 RFコイル
402 第2の導体
403 誘電材料
412 第1の終端部
416 第2の終端部
420 第1の終端部
424 第2の終端部
500 分布容量ループ部分
502 第1の導体
503 誘電材料
504 第2の導体
610 第1のRFコイルアレイ
612 第1のコイルループ
614 第1の電子回路ユニット
616 第1のコイルインターフェースケーブル
620 第2のRFコイルアレイ
630 第3のRFコイルアレイ
710 RFコイルアレイ
712 平行な導体のコイルループ
714 結合電子回路
715 柔軟な材料
800 RFコイルアレイ
802 一体型コンデンサコイルループ
804 結合電子回路ユニット
806 コイルインターフェースケーブル
808 バラン
810 インターフェースコネクタ
812 線
814 線
816 支持ファブリック材料
900 RFコイルアレイの分解図
902 RFコイルアレイ
904 柔軟な材料
906 第1のセクション
908 第2のセクション
910 第1のセクション
912 第2のセクション
1000 パッケージングされたRFコイルアレイ
1002 インターフェースコネクタ
1100 コモンモードトラップアセンブリ
1101 送信ケーブル
1104 全長
1110 中心導体
1112 コモンモードトラップ
1114 コモンモードトラップ
1116 コモンモードトラップ
1118 コモンモードトラップユニット
1150 処理システム
1160 RFコイルアレイ
1200 RFコイルアレイインターフェースケーブル
1203 外側スリーブ、外側シールド
1204 誘電スペーサ
1205 内側スリーブ
1207 第1のコモンモードトラップ導体
1208 第1の方向
1209 第2のコモンモードトラップ導体
1210 第2の方向
1213 第1のポスト
1218 ボア
1250 RFコイルアレイインターフェースケーブル
1252 中心導体
1254 間隙
1260 処理システム
1270 RFコイルアレイ
1280 第1のコモンモードトラップ
1282 第1のコモンモードトラップ導体
1284 第2のコモンモードトラップ導体
1286 ポスト
1288 ポスト
1290 第2のコモンモードトラップ
1292 第3のコモンモードトラップ導体
1294 第4のコモンモードトラップ導体
1296 ポスト
1298 ポスト