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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-07
(45)【発行日】2022-11-15
(54)【発明の名称】高周波回路基板の接地構造
(51)【国際特許分類】
   H01P 5/08 20060101AFI20221108BHJP
   H01L 23/12 20060101ALI20221108BHJP
   H01P 5/02 20060101ALI20221108BHJP
【FI】
H01P5/08 L
H01L23/12 301L
H01P5/02 603C
H01P5/02 603D
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2019564121
(86)(22)【出願日】2019-05-27
(86)【国際出願番号】 JP2019020861
(87)【国際公開番号】W WO2020070919
(87)【国際公開日】2020-04-09
【審査請求日】2022-03-17
(31)【優先権主張番号】P 2018190092
(32)【優先日】2018-10-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(73)【特許権者】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108062
【弁理士】
【氏名又は名称】日向寺 雅彦
(74)【代理人】
【識別番号】100168332
【弁理士】
【氏名又は名称】小崎 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100146592
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100157901
【弁理士】
【氏名又は名称】白井 達哲
(74)【代理人】
【識別番号】100172188
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 敬人
(72)【発明者】
【氏名】旭 保彰
(72)【発明者】
【氏名】小島 治夫
【審査官】岸田 伸太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開平04-297085(JP,A)
【文献】特開平09-051209(JP,A)
【文献】特開2010-199392(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01P 5/08
H01L 23/12
H01P 5/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の面と、前記第1の面とは反対の側に設けられた第2の面と、を有し、第1のスルーホールが設けられた誘電体基板であって、前記第1の面における前記第1のスルーホールの第1の開口は前記第2の面における前記第1のスルーホールの第2の開口よりも小さい、誘電体基板と、
前記第1のスルーホール内に設けられた第1の接地導体層と、
前記第2の面に設けられ、かつ前記第1の接地導体層と接続された裏面接地電極と、
前記第1の面に設けられ、かつ少なくとも前記第1の接地導体層と接続された上部接地電極と、
前記第1の面に設けられたマイクロストリップ線路上部電極であって、第1線路幅を有する第1領域を少なくとも有し、一方の端部は前記第1の開口と対向しかつ前記第2の開口に重なるように設けられ、前記一方の端部の第2線路幅は前記第1線路幅よりも狭い、マイクロストリップ線路上部電極と、
を備えた高周波回路基板の接地構造。
【請求項2】
前記第1の接地導体層は、前記第1のスルーホールの側壁を覆う、請求項1記載の高周波回路基板の接地構造。
【請求項3】
前記マイクロストリップ線路上部電極は、前記第1領域と前記一方の端部との間に、テーパ領域を有し、
前記テーパ領域の線路幅と前記誘電体基板の厚さとの比は、前記第2の開口の端部と前記第1の開口との間において所定値とされる、請求項1または2に記載の高周波回路基板の接地構造。
【請求項4】
前記第1のスルーホールの前記側壁の前記第1の接地導体層の内部には、第1の導電体層が埋め込まれる、請求項2記載の高周波回路基板の接地構造。
【請求項5】
前記第1のスルーホールの前記第2の開口には、第2の導体層が埋め混まれる、請求項4記載の高周波回路基板の接地構造。
【請求項6】
前記第2の導体層は、半田材を含む請求項5記載の高周波回路基板の接地構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、高周波回路基板の接地構造に関する。
【背景技術】
【0002】
MMIC(Monolithic Microwave Integrated Circuit:モノリシックマイクロ波集積回路)のチップは、QFN(Quad Flat Non-leaded Package)のような表面実装パッケージ内に収納されることが多い。
【0003】
このパッケージはリフロー半田を用いて高周波回路基板に表面実装することができる。この場合、高周波回路基板の反りを低減するには、その誘電体厚さを大きくすることが要求される。
【0004】
しかし、数GHz以上の高周波において、厚い誘電体基板に設けられたスルーホールを介して接地を行うと接地インダクタンスの増大により高周波特性が低下する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特公昭59-112701号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
接地インダクタンスが低減され、数GHz以上において高周波特性が改善された高周波回路基板の接地構造を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態の高周波回路基板の接地構造は、誘電体基板と、裏面接地電極と、上部接地電極と、マイクロストリップ線路上部電極と、を有する。前記誘電体基板は、第1の面と、前記第1の面とは反対の側に設けられた第2の面と、を有し、第1のスルーホールが設けられる。前記第1の面における前記第1のスルーホールの第1の開口は、前記第2の面における前記第1のスルーホールの第2の開口よりも小さい。前記第1の接地導体層は、前記第1のスルーホール内に設けられる。前記裏面電極は、前記第2の面に設けられ、かつ前記第1の接地導体層と接続される。前記上部接地電極は、前記第1の面に設けられ、かつ少なくとも前記第1の接地導体層と接続される。前記マイクロストリップ線路上部電極は、前記第1の面に設けられる。前記マイクロストリップ線路上部電極は、第1線路幅を有する第1領域を少なくとも有し、一方の端部は前記第1の開口と対向しかつ前記第2の開口に重なるように設けられ、前記一方の端部の第2線路幅は前記第1線路幅よりも狭い。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1(a)は第1の実施形態にかかる高周波回路基板の接地構造の模式斜視図、図1(b)はその模式上面図、図1(c)はA-A線に沿った模式断面図、である。
図2図2(a)は第1の実施形態にかかる接地構造を用いてMMICが組み込まれたQFN(Quad Flat Non-leaded Package)を実装する高周波回路基板の模式平面図、図2(b)はB-B線に沿った模式断面図、である。
図3図3(a)はQFNの模式下面図、図3(b)は模式側面図、図3(c)は模式上面図、である。
図4図4(a)は第1の実施形態にかかる高周波回路基板にQFNを表面実装した模式平面図、図4(b)はB-B線に沿った模式断面図、である。
図5図5(a)は誘電体基板の厚さに対するスルーホールの接地インダクタンスを表すグラフ図、図5(b)はスルーホールの一例の模式斜視図、である。
図6】スルーホールの誘電体基板厚さに対する接地インピーダンスを表すグラフ図である。
図7図7(a)は高周波回路基板のマイクロストリップ線路上部電極と接地との間に終端抵抗50Ωが接続された模式平面図、図7(b)はその電磁界シミュレーションの結果を表すグラフ図、である。
図8図8(a)は第1比較例にかかる高周波回路基板の接地構造の模式斜視図、図8(b)はその模式平面図、図8(c)はD-D線に沿った模式断面図、である。
図9】第1比較例の高周波基板に終端50Ωが接続された時の電磁界シミュレーションの結果を表すグラフ図である。
図10図10(a)は第2の実施形態にかかる高周波回路基板の接地構造の模式斜視図、図10(b)はその模式平面図、図10(c)はA-A線に沿った誘電体基板の模式断面図、図10(d)は第1のスルーホールに第1および第2導電体層を埋め込んだ模式断面図、である。
図11】第2の実施形態の高周波基板に終端50Ωが接続された時の電磁界シミュレーションによる電圧定在波比の周波数特性を表すグラフ図である。
図12図12(a)は第2比較例にかかる高周波回路基板の接地構造の模式平面図、図12(b)はE-E線に沿った模式断面図、である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。
図1(a)は第1の実施形態にかかる高周波回路基板の接地構造の模式斜視図、図1(b)はその模式上面図、図1(c)はA-A線に沿った模式断面図、である。
【0010】
高周波回路基板5の接地構造は、誘電体基板10と、第1の接地導体層30と、裏面接地電極40と、上部接地電極50と、マイクロストリップ線路上部電極65と、を有する。
【0011】
図1(c)に表すように、誘電体基板10は、第1の面11と、第1の面11とは反対の側に設けられた第2の面12と、を有する。誘電体基板10には、第1のスルーホール13が設けられる。第1の面11における第1のスルーホール13の第1の開口13aは、第2の面12における第1のスルーホール13の第2の開口13bよりも小さい。
【0012】
誘電体基板10の厚さT1を小さくすると、スルーホールの接地インダクタンスが抑えられて高周波特性が良くなるが、その反面、高周波回路基板5の反りが増大するなどにより機械的強度が低下するので好ましくない。このため、誘電体基板10の厚さT1は、たとえば、0.4mmなどとされる。
【0013】
第1の実施形態の誘電体基板10は、図1(c)のような断面を有する。まず、誘電体基板10を第2の面12の側から切削加工する。第2の開口13bの直径を、1.7mmなどとし、第1の開口13aの直径を0.4mmなどとする。第2の開口13bの第2の面12からの深さT2は、0.3mmなどとする。また第1の開口13aの第1の面11からの深さT3は、0.1mmなどとする。
【0014】
次に、切削面にメタライズを行う。本図では、第1の開口13aは、3つの領域を含む。第1の接地導電体30は、第1のスルーホール13の側壁13cに設けられる。
【0015】
裏面接地電極40は、第2の面12に設けられ、かつ第1の接地導体層30と接続される。
【0016】
上部接地電極50は、第1の面11に設けられ、かつ第1の接地導体層30と接続される。
【0017】
マイクロストリップ線路上部電極65は、第1の面11に設けられる。マイクロストリップ線路上部電極65は、第1領域61を少なくとも有する。本図において、第2領域63がさらに設けられる。マイクロストリップ線路上部電極65の一方の端部(本図では第2領域の端部となる)は第1の開口13aと対向しかつ第2の開口13bに平面視で重なるように設けられる。一方の端部の線路幅W2は、第1領域61の線路幅W1よりも狭い。なお、マイクロストリップ線路上部電極65は、第1領域61と第2領域63との間に設けられ、線路幅を連続的に変化させる第3領域62を有していてもよい。
【0018】
図2(a)は第1の実施形態にかかる接地構造を用いてMMICが組み込まれたQFN(Quad Flat Non-leaded Package)を実装する高周波回路基板の模式平面図、図2(b)はB-B線に沿った模式断面図、である。
QFNに信号を入力するためのマイクロストリップ線路上部電極65aと、QFNからの信号を出力するためのマイクロストリップ線路上部電極65bと、が設けられる。また、QFNの入力端子側と出力端子側とに2つの接地構造がそれぞれ設けられる。
【0019】
図3(a)はQFNの模式下面図、図3(b)は模式側面図、図3(c)は模式上面図、である。
図3(a)に表すように、QFNの下面には、中央部に設けられた接地電極95、これを囲むように配置されたRF信号入力(RFIN)電極91、RF信号出力(RFOUT)電極92、電源電圧を含むバイアス電源用電極、接地電極(GND)などが配置される。RF信号入力電極91とその両側の接地電極(GND)とのピッチP1は0.5mmなどとされる。なお、図3(c)に表すように、QFNでは、上面に電極パターンなどを設けなくともよい。
【0020】
図4(a)は第1の実施形態にかかる高周波回路基板にQFNを表面実装した模式平面図、図4(b)はB-B線に沿った模式断面図、である。
高周波デバイス90は、リフロー半田工程などにより高周波回路基板7に表面実装される。中央に設けられた接地電極95は、高周波回路基板7の上部接地電極50に接続される。高周波デバイス90は、たとえば、増幅器、RFスイッチ、移相器、アッテネータなどとすることができる。その用途は、ミリ波無線装置、小型衛星通信局などを含む。
【0021】
第1の実施形態では、第1領域61の線路幅W1を0.8mm、第2領域63の幅W2を0.25mmなどとすることができる。このため、信号端子と、これに隣接した接地電極とが、マイクロストリップ線路上部電極65により短絡することはない。
【0022】
次に、第1の実施形態において、第1のスルーホール13の側壁に設けられた第1の接地導体層30の接地インダクタンスが低減され数GHz以上での高周波特性が改善されることを説明する。
【0023】
図5(a)は誘電体基板の厚さに対するスルーホールの接地インダクタンスを表すグラフ図、図5(b)はスルーホールの一例の模式斜視図、である。
図5(b)に表すように、スルーホールは直径がdで、高さがhの円柱形状とする。たとえば、直径dが0.2mmの場合、誘電体基板厚さが0.4mmではインダクタンスが0.25nHである。他方、誘電体基板厚さが0.1mmではインダクタンスが0.04nHと小さくなる。
【0024】
図6は、スルーホールの誘電体基板厚さに対する接地インピーダンスを表すグラフ図である。
直径dが0.2mm、誘電体基板厚さが0.4mmの場合、接地インダクタンスによるインピーダンス(@20GHz)は約30Ωである。他方、直径dが0.2mm、誘電体基板厚さが0.1mmの場合、接地インダクタンスによるインピーダンス(@20GHz)は約5Ωに低減される。
【0025】
図7(a)は高周波回路基板のマイクロストリップ線路上部電極と接地との間に終端抵抗50Ωが接続された模式平面図、図7(b)はその電磁界シミュレーションによる電圧定在波比の周波数特性を表すグラフ図、である。
図7(a)に表すように、終端抵抗R1は、マイクロストリップ線路上部電極65と、上部接地電極50と、の間に配置される。図7(b)において、縦軸は電磁界シミュレーションにより求められたVSWR(Voltage Standing Wave Ratio: 電圧定在波比)、横軸は周波数、を表す。第1の実施形態では、線路インピーダンスの不連続や接地スルーホールの不要なインダクタンスによる高周波特性の低下が抑制されている。この結果、40GHzに亘ってVSWRが約1.2以下に押さえられる。なお、高周波共振を抑制するため、必要に応じて、第1の開口13aを複数にする。
【0026】
図8(a)は第1比較例にかかる高周波回路基板の接地構造の模式斜視図、図8(b)はその模式平面図、図8(c)はD-D線に沿った模式断面図、である。
【0027】
高周波回路基板107の接地構造は、誘電体基板110と、第1の接地導体層130と、裏面接地電極140と、上部接地電極150と、マイクロストリップ線路上部電極165と、を有する。誘電体基板110には、第1のスルーホール113が設けられる。
【0028】
誘電体基板110の厚さT11は、たとえば、0.4mmなどとすることができる。
裏面接地電極140は、第1の接地導体層130と接続される。また、上部接地電極150は、第1の接地導体層130と接続され、さらに裏面接地電極140に接続される。第1比較例では、第1のスルーホール113内の接地導体層130の長さは、誘電体基板110の厚さT11と同一である。このため、接地インダクタンスが大きくなる。
【0029】
マイクロストリップ線路上部電極165は、第1領域161および第2領域163を有する。第2領域163の一方の端部は第1のスルーホール113と対向するように設けられる。第2領域163の線路幅W12は、第1領域161の線路幅W11よりも狭い。
【0030】
図9は、第1比較例の高周波回路基板に終端50Ωが接続された時の電磁界シミュレーションの結果を表すグラフ図である。
縦軸はVSWR、横軸は周波数、を表す。線路幅が狭くなる第2領域163の線路インピーダンスの不連続や接地スルーホールの不要なインダクタンス(高さが0.4mm)が大きいため、数GHz以上でVSWRが悪化し始める。たとえば、40GHzにおいてVSWRが約2.8となり高周波特性が低下する。
【0031】
図10(a)は第2の実施形態にかかる高周波回路基板の接地構造の模式斜視図、図10(b)はその模式平面図、図10(c)はA-A線に沿った誘電体基板の模式断面図、図10(d)は第1のスルーホールに第1および第2導電体層を埋め込んだ模式断面図、である。
第2の実施形態にかかる接地構造では、第1のスルーホール13は、第1の開口13aと第2の開口13bとの境界から第2の面12に向かって拡幅する側壁を有する。このため、誘電体基板10の厚さは、第2の開口13bの端部(厚さT1)から第1の開口13aに向かうに従って薄くなる。また、マイクロストリップ線路上部電極65のテーパ領域62は、第1のスルーホール13の第1の開口13aに向かうに従って、線路幅が狭くなる。マイクロストリップ線路の特性インピーダンスは、線路幅と誘電体基板厚さとの比に依存する。このため、線路幅と誘電体基板厚さとの比を、第1のスルーホール13の第1の開口13aに向かって所定値に保ちつつ、共に減少させるとインピーダンス値を所定値(たとえば、50Ω)に保ちつつ第1の接地導体層38のインダクタンスを低減できる。
【0032】
誘電体基板10の厚さT1は、たとえば、0.4mmなどとされる。また、第1の開口13aの深さT3は、たとえば、0.1mmなどとすることができる。また、マイクロストリップ線路65の第1領域61の線路幅W1は、たとえば、0.8mm、マイクロストリップ線路65の一方の端部の線路幅W2は、たとえば、0.2mmなどとされる。
【0033】
高周波デバイス90が、増幅器やRFスイッチである場合、第1の開口13aの側壁に設けられた第1の接地導体層38a内に第1の導電体層80を埋め込むと、第1導電体層80が放熱路となるので熱抵抗が低減される。さらに、第2の開口13bの側壁に設けられた第1の接地導体層38b内に第2の導体層82を埋め込むと、放熱路が下方に向かって放射状にさらに広がるので発生熱が放熱板などを経由して外部に排出され易くなる。第2の導体層82を、たとえば、半田材とすると放熱板などに密着させることが容易となる。
【0034】
図11は、第2の実施形態の高周波基板に終端50Ωが接続された時の電磁界シミュレーションによる電圧定在波比の周波数特性を表すグラフ図である。
電圧定在波比は、3~40GHzの帯域において1.03以下であり、図7(b)の第1の実施形態における3~40GHzにおいて1.2以下であるのに比較してより低減されている。すなわち、マイクロストリップ線路幅に対する誘電体基板の厚さの比を所定値としつつ接地インダクタンスが低減されるため、高周波特性が改善されている。
【0035】
図12(a)は第2比較例にかかる高周波回路基板の接地構造の模式平面図、図12(b)はE-E線に沿った模式断面図、である。
【0036】
第1および第2の実施形態によれば、接地インダクタンスが低減され、数GHz以上の高周波数帯において高周波特性が改善された高周波回路基板の接地構造が提供される。このため、本実施形態は、マイクロ波~ミリ波帯通信装置に広く応用可能である。
【0037】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12