(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-07
(45)【発行日】2022-11-15
(54)【発明の名称】医療用デバイス
(51)【国際特許分類】
A61B 8/12 20060101AFI20221108BHJP
【FI】
A61B8/12
(21)【出願番号】P 2020213560
(22)【出願日】2020-12-23
(62)【分割の表示】P 2017090493の分割
【原出願日】2017-04-28
【審査請求日】2020-12-23
(73)【特許権者】
【識別番号】000109543
【氏名又は名称】テルモ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】八田国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】横溝 裕司
(72)【発明者】
【氏名】山下 泰徳
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 陽一
【審査官】冨永 昌彦
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-128230(JP,A)
【文献】特開2017-000442(JP,A)
【文献】特開2000-175916(JP,A)
【文献】特開2012-179255(JP,A)
【文献】特開2012-024491(JP,A)
【文献】特開2007-236632(JP,A)
【文献】特許第6007384(JP,B1)
【文献】米国特許第05024234(US,A)
【文献】米国特許第05201316(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 8/00 - 8/15
A61B 1/00 - 1/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体管腔の画像を取得するための医療用デバイスであって、
画像情報を取得可能な撮像部が設けられた駆動シャフトと、
前記駆動シャフトが挿通可能な画像用ルーメンを備えるシース部と、
ガイドワイヤが挿通可能なガイドワイヤ用ルーメンを備え、前記シース部の先端側の外表面に配置されたガイドワイヤ挿通部と、
基端部が前記画像用ルーメンに配置され、先端部が前記画像用ルーメンから突出するように配置された先端部材と、を有し、
前記ガイドワイヤ挿通部は、前記シース部の画像用ルーメン側に向けて傾斜して配置されており、
前記先端部材の先端部は、前記ガイドワイヤ挿通部側に向けて傾斜しており、前記シース部の最先端よりも基端側に渡って前記画像用ルーメンから露出して前記ガイドワイヤ挿通部と接触しており、
前記ガイドワイヤが挿通可能なガイドワイヤ用ルーメンを備え、前記ガイドワイヤ挿通部よりも基端側であって、かつ、前記シース部の外表面に配置された基端側ガイドワイヤ挿通部をさらに有し、
前記基端側ガイドワイヤ挿通部は前記シース部の軸線に沿って、前記ガイドワイヤ挿通部とは離隔して設けられて
おり、
前記ガイドワイヤ挿通部は、前記先端部材の先端部よりも先端側に配置され、かつ前記先端部材および前記シース部とは固定されていない先端部と、前記先端部よりも基端側に位置し、前記シース部の前記画像用ルーメンから突出した前記先端部材の先端部と軸方向に重ねて固定された中間部と、前記中間部よりも基端側に位置し、前記シース部の先端部の外表面と軸方向に重ねて固定された基端部と、を有し、
当該医療用デバイスは、前記ガイドワイヤ挿通部の前記先端部が配置された位置、前記中間部が配置された位置、前記基端部が配置された位置の順に外形形状が大きい、医療用デバイス。
【請求項2】
前記先端部材、前記ガイドワイヤ挿通部、および前記シース部が融着により固定されている、請求項1に記載の医療用デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体管腔の診断画像を取得するための医療用デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
生体管腔に生じた狭窄部等の病変部の診断画像を取得するための医療用デバイスとして、超音波や光を利用して断層画像を取得するものが知られている。また、この種の医療用デバイスとして、画像情報を取得可能な撮像部が設けられた駆動シャフトと、駆動シャフトが挿通される画像用ルーメンが形成された可撓性を備えるシース部と、シース部の先端側の外表面に配置されたガイドワイヤ挿通部と、を有する、いわゆるラピッドエクスチェンジ型のものが存在する(例えば、下記特許文献1を参照)。
【0003】
医師等の術者は、上記のような医療用デバイスを使用して診断画像を取得する際、医療用デバイスの先端側を狭窄部の内周側(内面側)に配置する。この際、医療用デバイスの先端部を狭窄部に容易に配置することができると手技を円滑に進めることができるため、手技時間の短縮化や患者の負担の軽減を図ることができる。このため、診断画像を取得するための医療用デバイスには、狭窄部に対する挿入性(通過性)が求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
例えば、特許文献1に記載の医療用デバイスでは、シース部の先端側に突出した先端部材(補強部材)の先端面をガイドワイヤ挿通部側に向けて斜めに傾斜したテーパー形状に形成している。一方で、シース部に並設されたガイドワイヤ挿通部は、シース部の軸方向に沿って略直線状に延在した形状で形成している。このため、ガイドワイヤ挿通部側は、シース部側と比較して、狭窄部に対する挿入性が十分に向上されているとは言い難い。
【0006】
上記のようにシース部側とガイドワイヤ挿通部側との間で構造上の差異が存在すると、医療用デバイスを狭窄部に円滑に挿入することが困難になる場合がある。このような場合、術者は、例えば、シース部側を狭窄部に対して押し込み、狭窄部を押し広げることにより、シース部とともにガイドワイヤ挿通部を狭窄部に挿入する。ただし、ガイドワイヤ挿通部にガイドワイヤが挿通された状態では、ガイドワイヤの物性(剛性等)によりガイドワイヤ挿通部が直線性を維持するように方向付けがなされてしまう。さらに、ガイドワイヤ挿通部は、ガイドワイヤの物性の影響により柔軟性を損なうため、狭窄部への挿入時に変形し難くなる。その結果、ガイドワイヤ挿通部を狭窄部に挿通するのがより一層困難になる場合がある。
【0007】
上記のような課題に鑑みて、例えば、狭窄部に対するガイドワイヤ挿通部の挿入性を向上させるために、ガイドワイヤ挿通部をテーパー形状に形成する方法が考えられる。また、その一例として、ガイドワイヤ挿通部の肉厚を基端側から先端側にかけて徐々に小さくする方法を挙げることができる。しかしながら、ガイドワイヤ挿通部の肉厚が極端に小さく形成されると、ガイドワイヤ挿通部の剛性の低下とともに、ガイドワイヤ挿通部の押し込み性の低下を招いてしまう。また、ガイドワイヤ挿通部の剛性が低下すると、狭窄部に挿入される際にガイドワイヤ挿通部にめくれや破断等も生じ易くなってしまう。
【0008】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、生体管腔の診断画像を取得するための医療用デバイスにおいて、狭窄部に対する押し込み性を維持しつつ、狭窄部に対する挿入性の向上を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成する医療用デバイスは、生体管腔の画像を取得するための医療用デバイスであって、画像情報を取得可能な撮像部が設けられた駆動シャフトと、前記駆動シャフトが挿通可能な画像用ルーメンを備えるシース部と、ガイドワイヤが挿通可能なガイドワイヤ用ルーメンを備え、前記シース部の先端側の外表面に配置されたガイドワイヤ挿通部と、基端部が前記画像用ルーメンに配置され、先端部が前記画像用ルーメンから突出するように配置された先端部材と、を有し、前記ガイドワイヤ挿通部は、前記シース部の画像用ルーメン側に向けて傾斜して配置されており、前記先端部材の先端部は、前記ガイドワイヤ挿通部側に向けて傾斜しており、前記シース部の最先端よりも基端側に渡って前記画像用ルーメンから露出して前記ガイドワイヤ挿通部と接触しており、前記ガイドワイヤが挿通可能なガイドワイヤ用ルーメンを備え、前記ガイドワイヤ挿通部よりも基端側であって、かつ、前記シース部の外表面に配置された基端側ガイドワイヤ挿通部をさらに有し、前記基端側ガイドワイヤ挿通部は前記シース部の軸線に沿って、前記ガイドワイヤ挿通部とは離隔して設けられており、前記ガイドワイヤ挿通部は、前記先端部材の先端部よりも先端側に配置され、かつ前記先端部材および前記シース部とは固定されていない先端部と、前記先端部よりも基端側に位置し、前記シース部の前記画像用ルーメンから突出した前記先端部材の先端部と軸方向に重ねて固定された中間部と、前記中間部よりも基端側に位置し、前記シース部の先端部の外表面と軸方向に重ねて固定された基端部と、を有し、当該医療用デバイスは、前記ガイドワイヤ挿通部の前記先端部が配置された位置、前記中間部が配置された位置、前記基端部が配置された位置の順に外形形状が大きい。
【発明の効果】
【0010】
上記のように構成した医療用デバイスは、ガイドワイヤ挿通部および先端部材が互いに向かい合うように先端側に向けて傾斜している。このため、医療用デバイスは、狭窄部に対する挿入性が向上する。また、ガイドワイヤ挿通部は、シース部の画像用ルーメン側に向けて傾斜して配置されることにより、先端側に向けて傾斜するように方向付けがなされている。このため、医療用デバイスは、テーパー形状を付与するためにガイドワイヤ挿通部の肉厚を過度に小さくする必要がない。これにより、医療用デバイスは、狭窄部に対する押し込み性を好適に維持できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】実施形態に係る医療用デバイスの全体構成を概略的に示す図であり、(A)は、プルバック操作を実施する前の医療用デバイスの側面図、(B)は、プルバック操作を実施した際の医療用デバイスの側面図である。
【
図2】医療用デバイスの先端部を拡大して示す斜視図である。
【
図3】医療用デバイスの先端部の軸方向に沿う断面図である。
【
図4】医療用デバイスの先端部を拡大して示す断面図である。
【
図5】
図4に示す矢印5A方向から見た矢視図を簡略的に示す図である。
【
図6】実施形態に係る医療用デバイスの作用を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付した図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。なお、以下の説明は特許請求の範囲に記載される技術的範囲や用語の意義を限定するものではない。また、図面の寸法比率は説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
【0013】
図1(A)および
図1(B)は、本実施形態に係る画像診断用カテーテル(「医療用デバイス」に相当する)100の全体構成を簡略化して示す図、
図2は画像診断用カテーテル100の先端部を拡大して示す斜視図、
図3は画像診断用カテーテル100の先端部の断面図、
図4および
図5は、画像診断用カテーテル100の先端部の説明に供する図、
図6は画像診断用カテーテル100の作用の説明に供する図である。
【0014】
本実施形態においては、画像診断用カテーテル100の一例として、血管内超音波診断(IVUS)用の画像を取得するIVUSカテーテルについて説明する。
【0015】
まず、
図1、
図2、
図3を参照して画像診断用カテーテル100を概説する。画像診断用カテーテル100は、画像情報を取得可能な撮像部115が設けられた駆動シャフト110と、駆動シャフト110が挿通可能な画像用ルーメン125を備えるシース部120と、ガイドワイヤ200が挿通可能なガイドワイヤ用ルーメン135を備え、シース部120の先端側の外表面に配置されたガイドワイヤ挿通部130と、基端部153が画像用ルーメン125に配置され、先端部151が画像用ルーメン125から突出するように配置された先端部材150と、を有している。
【0016】
本明細書の説明においては、画像診断用カテーテル100の体腔内に挿入される側を先端側と称し、画像診断用カテーテル100に設けられたハブ190側を基端側と称し、シース部120の延伸方向を軸方向と称する。なお、
図2~
図5では、軸方向を矢印Xで示し、軸方向と直交し、かつ、シース部120とガイドワイヤ挿通部130とが並設される方向を矢印Zで示し、軸方向および矢印Zで示す方向の各方向と直交する方向を矢印Yで示す。
【0017】
また、実施形態の説明において、先端部とは、先端(最先端)およびその周辺を含む一定の範囲を意味し、基端部とは、基端(最基端)およびその周辺を含む一定の範囲を意味するものとする。
【0018】
次に、画像診断用カテーテル100の全体的な構成について説明する。
【0019】
図1(A)、
図1(B)、および
図3に示すように、駆動シャフト110は、シース部120の画像用ルーメン125、シース部120の基端側に接続した外管160、外管160に挿入された内側シャフト170の内部を挿通している。
【0020】
ハブ190、内側シャフト170、駆動シャフト110は、軸方向へ一体的に移動するように構成している。
【0021】
例えば、外部駆動装置(図示省略)がハブ190を軸方向の先端側へ移動させると、ハブ190に接続された内側シャフト170は外管160内およびユニットコネクタ181内に押し込まれる。ハブ190が軸方向の先端側へ向けて移動すると、ハブ190に接続された駆動シャフト110と駆動シャフト110に設けられた撮像部115は、シース部120の画像用ルーメン125の先端側へ移動する。
【0022】
また、外部駆動装置がハブ190を基端側へ移動させると、内側シャフト170は、
図1(B)において矢印a1で示すように、外管160およびユニットコネクタ181から引き出される。この際、駆動シャフト110および撮像部115は、
図1(B)において矢印a2で示すように、シース部120の画像用ルーメン125の基端側へ移動する。
【0023】
画像診断用カテーテル100を使用する際には、ハブ190を外部駆動装置に接続する。そして、駆動シャフト110および撮像部115をシース部120の基端側へ向けて後退移動させるプルバック操作を行う。この際、外部駆動装置が提供する駆動力により駆動シャフト110および撮像部115が回転(ラジアル走査)する。画像診断用カテーテル100は、プルバック操作により撮像部115がシース部120の軸方向の基端側へ移動することにより、生体管腔(例えば、血管)の断層画像を軸方向に亘って取得することができる。
【0024】
図1(A)に示すように、内側シャフト170の先端部は、内側シャフト170が最も先端側へ押し込まれたときに中継コネクタ182付近に配置される。中継コネクタ182はシース部120と外管160を接続するコネクタである。
【0025】
図1(B)に示すように、内側シャフト170の先端には、内側シャフト170が外管160から抜け出るのを防止するためのコネクタ171を配置している。抜け防止用のコネクタ171は、ハブ190が最も基端側へ引かれたとき、つまり外管160およびユニットコネクタ181から内側シャフト170が最も引き出されたときに、ユニットコネクタ181内の所定の位置に引っ掛かるように構成している。
【0026】
図3に示すように、駆動シャフト110は、可撓性を有する管体110aと、管体110aの内部に挿通された信号線110bと、を有している。
【0027】
管体110aは、例えば、軸周りの巻き方向が異なる多層のコイルによって構成することができる。コイルは、例えば、ステンレス、Ni-Ti(ニッケル・チタン)合金などで構成することができる。
【0028】
撮像部115は、超音波を送受信する超音波振動子115aと、超音波振動子115aが収められるハウジング115bと、を有している。
【0029】
超音波振動子115aは、信号線110bと電気的に接続している。信号線110bは、例えば、ツイストペアケーブルや同軸ケーブル等によって構成することができる。超音波振動子115aは、検査波としての超音波を体腔内に出射する。また、超音波振動子115aは、体腔から反射してきた超音波を受信する。
【0030】
シース部120の先端側には先端部材150を配置している。先端部材150は、シース部120の剛性を高めて、シース部120にキンク等が発生するのを防止する補強部材としての機能を持つ。先端部材150には、シース部120の画像用ルーメン125からプライミング液を排出するための孔部155を形成している。
【0031】
画像診断用カテーテル100の使用に際し、シース部120内の空気による超音波の減衰を減らして超音波を効率良く送受信可能にするため、プライミング液をシース部120の画像用ルーメン125内に充填する。シース部120の画像用ルーメン125内に充填されたプライミング液は、画像用ルーメン125内に滞留した空気等の気体とともに先端部材150の孔部155を介してシース部120の外部に排出される。
【0032】
図2および
図3に示すように、シース部120の先端部の外表面には、ガイドワイヤ200が挿通可能なガイドワイヤ用ルーメン135を備えるガイドワイヤ挿通部130を配置している。また、ガイドワイヤ挿通部130の基端側には、ガイドワイヤ用ルーメン145が形成された基端側ガイドワイヤ挿通部140を配置している。
【0033】
ガイドワイヤ挿通部130は、例えば、先端部131の肉厚が先端側に向けて徐々に小さくなるテーパー形状を有するように形成できる。ガイドワイヤ挿通部130の先端部131の形状を上記のように形成することにより、狭窄部Sに対するガイドワイヤ挿通部130の挿入性を高めることができる。
【0034】
また、ガイドワイヤ挿通部130の基端部133に位置する基端開口部133aは、例えば、先端側から基端側に向けてシース部120の外表面側に傾斜したテーパー形状に形成できる。ガイドワイヤ挿通部130の基端開口部133aを上記のような形状に形成することにより、ガイドワイヤ挿通部130のガイドワイヤ用ルーメン135へガイドワイヤ200を容易に挿入することが可能になる。
【0035】
基端側ガイドワイヤ挿通部140の先端開口部は、例えば、ガイドワイヤ挿通部130の基端開口部133aの反対方向(基端側から先端側に向けて傾斜する方向)に傾斜したテーパー形状に形成できる。
【0036】
ガイドワイヤ挿通部130および基端側ガイドワイヤ挿通部140の外径は、画像診断用カテーテル100の先端部の大径化を抑制する観点より、ガイドワイヤ200を挿通可能な内径を備える範囲で可能な限り小さく形成されることが好ましい。例えば、ガイドワイヤ挿通部130および基端側ガイドワイヤ挿通部140の外径は、シース部120の外径よりも小さく形成できる。
【0037】
なお、ガイドワイヤ挿通部130および基端側ガイドワイヤ挿通部140の断面形状(軸直交断面の形状)は、ガイドワイヤ200が挿通可能な限り特に限定されず、円形以外の形状であってもよい。
【0038】
医師等の術者は、画像診断用カテーテル100を使用した手技を行う際、ガイドワイヤ挿通部130のガイドワイヤ用ルーメン135および基端側ガイドワイヤ挿通部140のガイドワイヤ用ルーメン145にガイドワイヤ200を挿通させる。術者は、各ガイドワイヤ挿通部130、140にガイドワイヤ200を挿通させることにより、ガイドワイヤ200に沿わせて画像診断用カテーテル100を生体管腔の目的位置(例えば、狭窄部S)まで円滑に送達することができる(
図6を参照)。
【0039】
図1(A)に示すように、ハブ190には、シース部120の画像用ルーメン125と連通するプライミングポート191を設けている。また、ハブ190の内部には、外部駆動装置と機械的および電気的に接続される所定のコネクタ(ジョイント)、駆動シャフト110を保持する接続パイプ、接続パイプを回転自在に支持する軸受等を配置している。
【0040】
次に、画像診断用カテーテル100の先端部の構造について説明する。
【0041】
図2および
図3に示すように、シース部120の先端部121の外表面に設けられたガイドワイヤ挿通部130は、シース部120の画像用ルーメン125側に向けて傾斜して配置している。また、シース部120の画像用ルーメン125から突出した先端部材150の先端部151は、ガイドワイヤ挿通部130側に向けて傾斜した形状を有している。
図3において、ガイドワイヤ挿通部130が傾斜する方向を矢印D1で示し、先端部材150の先端部151が傾斜する方向を矢印D2で示す。
【0042】
図4に示すガイドワイヤ挿通部130の傾斜角度θ1は、例えば、2°~10°に形成することができる。上記傾斜角度θ1は、画像診断用カテーテル100の先端部に外力が付加されていない状態において、ガイドワイヤ挿通部130の略中心位置を通る軸線b1と、シース部120の軸線c2に平行な直線c1とが成す角度で定義できる。
【0043】
図4に示す先端部材150の先端部151の傾斜角度θ2は、例えば、5°~15°に形成することができる。上記傾斜角度θ2は、画像診断用カテーテル100の先端部に外力が付加されていない状態において、先端部材150の先端部151の端面151aと略平行な直線b2と、シース部120の軸線c2とが成す角度で定義できる。
【0044】
ガイドワイヤ挿通部130の傾斜角度θ1と先端部材150の傾斜角度θ2の大小関係は特に限定されない。ただし、ガイドワイヤ挿通部130の傾斜角度θ1と先端部材150の傾斜角度θ2の間の角度差が過度に大きくなると、狭窄部Sに対する挿入性を効果的に高めることができない可能性がある。このため、ガイドワイヤ挿通部130の傾斜角度θ1と先端部材150の傾斜角度θ2の間の角度差は、例えば、0°~13°の範囲に収まることが好ましい。
【0045】
先端部材150の傾斜角度θ2は、先端部材150の形状を調整することにより比較的容易に設定することが可能である。一方で、ガイドワイヤ挿通部130の傾斜角度θ1は、ガイドワイヤ挿通部130の配置(配向)により調整されるため、急峻な角度(例えば、90°に近くなる角度)に設定することは困難である。このため、例えば、各傾斜角度θ1、θ2の間の角度差の調整は、ガイドワイヤ挿通部130の傾斜角度θ1をある程度の範囲で一定とし、先端部材150の傾斜角度θ2を適宜調整することで比較的容易に行うことができる。
【0046】
先端部材150の形状(外形形状および断面形状)は、ガイドワイヤ挿通部130側に向けて傾斜した先端部151が形成されている限り、特に限定されない。例えば、先端部材150の先端部151の端面151aは、
図3に示す断面において、直線的に延びる形状であってもよいし、シース部120の先端側や基端側に凸状に湾曲した形状であってもよい。
【0047】
先端部材150の先端部151の軸方向の長さ(シース部120の画像用ルーメン125から突出した部分の軸方向の長さ)は、例えば、2mm~4mmに形成できる。また、先端部材150の基端部153の軸方向の長さ(シース部120の画像用ルーメン125内に配置された部分の軸方向の長さ)は、例えば、0.5mm~2mmに形成できる。
【0048】
図4および
図5に示すように、ガイドワイヤ挿通部130は、先端部材150の先端部151(シース部120よりも先端側に突出した部分)よりも先端側に配置された先端部131と、先端部131よりも基端側に位置し、先端部材150の先端部151と軸方向に重ねて配置された中間部132と、中間部132よりも基端側に位置し、シース部120の先端部121と軸方向に重ねて配置された基端部133と、を有している。
【0049】
図4に示すように、ガイドワイヤ挿通部130の中間部132が配置された領域A2では、先端部材150の先端部151がガイドワイヤ挿通部130の外表面の周方向の一部に沿って配置される。また、ガイドワイヤ挿通部130の基端部133が位置する領域A3では、ガイドワイヤ挿通部130よりも大きな外径を有するシース部120がガイドワイヤ挿通部130と軸方向で重なる。このため、
図5に示す画像診断用カテーテル100の外形形状(
図4において矢印5A方向から見た平面図における外形形状)は、ガイドワイヤ挿通部130の先端部131が配置された位置(領域A1)、ガイドワイヤ挿通部130の中間部132が配置された位置(領域A2)、ガイドワイヤ挿通部130の基端部133が配置された領域(A3)の順に大きくなっている。なお、上記の外形形状の大小関係は、換言すると、
図5に示す寸法W1~W3の大小関係を意味する。
【0050】
画像診断用カテーテル100の先端部は、上記のようにガイドワイヤ挿通部130の先端部131、中間部132、基端部133が配置された位置に応じて先端側から基端側に向けて外形形状が大きくなる。このため、画像診断用カテーテル100は、ガイドワイヤ挿通部130の先端側から狭窄部S内へ進入し易くなるため、狭窄部Sに対する挿入性が向上する。
【0051】
また、ガイドワイヤ挿通部130の中間部132が配置された領域A2には、中間部132と先端部材150とが軸方向に重ねて配置されている。このため、領域A2は、ガイドワイヤ挿通部130の先端部131のみが配置された領域A1よりも剛性が大きい。さらに、ガイドワイヤ挿通部130の基端部133が配置された領域A3には、基端部133と先端部材150とシース部120が軸方向に重ねて配置されている。このため、領域A3は、領域A2よりも剛性が大きい。このように、画像診断用カテーテル100はガイドワイヤ挿通部130の各部131、132、133が配置された位置に応じて先端側から基端側に向けて剛性が大きくなるため、軸方向の各部において急激な物性段差が生じるのを抑制でき、シース部120の先端側でキンク等が発生するのを好適に防止できる。
【0052】
特に、本実施形態においては、先端部材150の先端部151の肉厚が先端側から基端側に向けて徐々に大きくなるように変化するため、ガイドワイヤ挿通部130の中間部132が配置された領域A2からガイドワイヤ挿通部130の基端部133が配置された領域A3に向けて剛性が比較的なだらかに変化する。このため、画像診断用カテーテル100は、シース部120の先端側でキンク等が発生するのをより好適に防止できる。
【0053】
図4に示す領域A1の軸方向の長さL1は、例えば、0.5mm~2mmに形成できる。領域A2の軸方向の長さL2は、例えば、1mm~3mmに形成できる。領域A3の軸方向の長さL3は、例えば、0.5mm~2mmに形成できる。
【0054】
なお、画像診断用カテーテル100の狭窄部に対する挿入性の向上の観点では、領域A1の長さL1をより長く形成することが好ましい。ただし、領域A1を極端に長く形成すると、ガイドワイヤ挿通部130の破断や脱落等が生じ易くなるため、例えば、領域A1を比較的長く形成する場合、領域A1と同程度に領域A2の長さを長くし、先端部材150とガイドワイヤ挿通部130との間の接触面積(固定面積)を増やすことが好ましい。この場合、領域A3の長さL3は、例えば、領域A1の長さL1および領域A2のL2よりも短く形成することができる。
【0055】
図4に示すように、ガイドワイヤ挿通部130は、シース部120の画像用ルーメン125から突出した先端部材150の先端部151とシース部120の先端部121に対して固定している。また、先端部材150の先端部151は、ガイドワイヤ挿通部130の中間部132の外表面に固定している。さらに、先端部材150の基端部153は、シース部120の画像用ルーメン125内においてシース部120と固定している。
【0056】
上記のように、ガイドワイヤ挿通部130は、先端部材150とシース部120の両部材に対して固定している。また、先端部材150は、ガイドワイヤ挿通部130とシース部120の両部材に対して固定している。つまり、ガイドワイヤ挿通部130、先端部材150、シース部120の各々は、固定対象となる相手方の二つの部材に対して固定されている。このため、画像診断用カテーテル100は、ガイドワイヤ挿通部130、先端部材150、シース部120の三つの部材間における固定力が好適に向上している。
【0057】
また、先端部材150は、ガイドワイヤ挿通部130とシース部120とを軸方向の一定の範囲に亘って固定する固定部材としての機能を持つ。このため、先端部材150は、物性段差が比較的大きくなり易いガイドワイヤ挿通部130とシース部120との境界部分(軸方向において両部材が重ならない位置から重なる位置に遷移する部分)でキンクが発生するのを好適に防止できる。
【0058】
ガイドワイヤ挿通部130、先端部材150、およびシース部120の各部材を固定する方法は特に限定されず、例えば、接着や融着を採用できる。なお、先端部材150、ガイドワイヤ挿通部130、およびシース部120を融着により固定する場合、先端部材150を介してガイドワイヤ挿通部130とシース部120とをより強固に固定することができる。
【0059】
図2および
図3に示すように、シース部120の先端に形成された先端開口部121aは、先端部材150の先端部151が傾斜する方向(矢印D2で示す方向)と反対側に向けて傾斜している。つまり、シース部120の先端開口部121aは、先端側から基端側に向けて傾斜している。
【0060】
シース部120の先端開口部121aが上記のような形状を有しているため、先端開口部121aから突出した先端部材150の先端部151の形状(端面151aの形状)を、先端開口部121aの下部側(
図3の下側)から上部側(
図3の上側であって、ガイドワイヤ挿通部130が配置された側)に向けたテーパー形状に形成し易くなる。また、先端部材150の先端部151が先端開口部121aの上部側に露出する量(露出面積)を比較的大きくすることができるため、先端部材150とガイドワイヤ挿通部130の接触面積を大きくすることができ、両者の間の固定力を高めることができる。
【0061】
シース部120、ガイドワイヤ挿通部130、および先端部材150は、例えば、公知の樹脂材料で形成できる。樹脂材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソプレン、塩素化ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリブタジエン、ポリスチレン、耐衝撃性ポリスチレン、アクリロニトリル-スチレン樹脂(AS樹脂)、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン樹脂(ABS樹脂)、メチルメタクリレート-ブタジエン-スチレン樹脂(MBS樹脂)、メチルメタクリレート-アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン樹脂(MABS樹脂)、アクリロニトリル-アクリルゴム-スチレン樹脂(AAS樹脂)、アクリル樹脂、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、変性ポリフェニレンエーテル、脂肪族ポリアミド、芳香族ポリアミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリスルホン、ポリアリレート、ポリエーテルケトン、ポリエーテルニトリル、ポリチオエーテルスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリベンズイミダゾール、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリアセタール、液晶ポリマー、熱可塑性ポリウレタン等を挙げることができる。なお、シース部120、ガイドワイヤ挿通部130、および先端部材150の各々は、別の材料で形成してもよいし、同一の材料で形成してもよい。
【0062】
次に、本実施形態に係る画像診断用カテーテル100の作用を説明する。
【0063】
図6に示すように、医師等の術者は、血管等の生体管腔Bに形成された狭窄部Sに先行して挿通されたガイドワイヤ200に沿わせて画像診断用カテーテル100を送達する。この際、術者は、ガイドワイヤ挿通部130のガイドワイヤ用ルーメン135および基端側ガイドワイヤ挿通部140のガイドワイヤ用ルーメン145にガイドワイヤ200を挿通させる。
【0064】
例えば、ガイドワイヤ挿通部130がシース部120側に傾斜して配置されていない場合、ガイドワイヤ挿通部130は、ガイドワイヤ200の剛性により、直線状に延在するようにその形状を維持する。このため、ガイドワイヤ挿通部130側を狭窄部Sの内周側(内面側)に円滑に挿入することが困難になる。特に、基端側ガイドワイヤ挿通部140が設けられた画像診断用カテーテルでは、ガイドワイヤ挿通部130から基端側ガイドワイヤ挿通部140に向けて略直線状に配置されるガイドワイヤ200の剛性の影響により、ガイドワイヤ挿通部130がより強固に直線状に矯正されてしまう。このため、画像診断用カテーテル100の狭窄部Sに対する挿入性の低下がより一層顕著なものとなる。
【0065】
上記のような課題に対して、本実施形態の画像診断用カテーテル100は、ガイドワイヤ挿通部130と先端部材150とが互いに向かい合うように傾斜している。このため、術者は、狭窄部Sに対して画像診断用カテーテル100の先端部を挿入する際、ガイドワイヤ挿通部130側および先端部材150側を狭窄部Sの内周側に容易に進入させることができる。また、ガイドワイヤ挿通部130に挿通されたガイドワイヤ200は、その剛性により、ガイドワイヤ挿通部130の向きを狭窄部Sの内周側に向かうように方向付ける。このため、画像診断用カテーテル100の先端部は、狭窄部Sの内周側により一層円滑に進入することができる。
【0066】
以上のように、本実施形態に係る画像診断用カテーテル100は、画像情報を取得可能な撮像部115が設けられた駆動シャフト110と、駆動シャフト110が挿通可能な画像用ルーメン125を備えるシース部120と、ガイドワイヤ200が挿通可能なガイドワイヤ用ルーメン135を備え、シース部120の先端側の外表面に配置されたガイドワイヤ挿通部130と、基端部153が画像用ルーメン125に配置され、先端部151が画像用ルーメン125から突出するように配置された先端部材150と、を有している。そして、ガイドワイヤ挿通部130は、シース部120の画像用ルーメン125側に向けて傾斜して配置されており、先端部材150の先端部151は、ガイドワイヤ挿通部130側に向けて傾斜している。
【0067】
上記のように構成した画像診断用カテーテル100は、ガイドワイヤ挿通部130および先端部材150が互いに向かい合うように先端側に向けて傾斜している。このため、画像診断用カテーテル100は、狭窄部Sに対する挿入性が向上する。また、ガイドワイヤ挿通部130は、シース部120の画像用ルーメン125側に向けて傾斜して配置されることにより、先端側に向けて傾斜するように方向付けがなされている。このため、画像診断用カテーテル100は、テーパー形状を付与するためにガイドワイヤ挿通部130の肉厚を過度に小さくする必要がない。これにより、画像診断用カテーテル100は、狭窄部Sに対する押し込み性を好適に維持できる。
【0068】
また、ガイドワイヤ挿通部130は、先端部材150の先端部151よりも先端側に配置された先端部131と、先端部131よりも基端側に位置し、先端部材150の先端部151と軸方向に重ねて配置された中間部132と、中間部132よりも基端側に位置し、シース部120の先端部121と軸方向に重ねて配置された基端部133と、を有している。そして、画像診断用カテーテル100は、ガイドワイヤ挿通部130の先端部131が配置された位置(領域A1)、中間部132が配置された位置(領域A2)、基端部133が配置された位置(領域A3)の順に外形形状が大きくなる。
【0069】
上記のように構成した画像診断用カテーテル100は、ガイドワイヤ挿通部130の先端部131、中間部132、基端部133の順に先端側から基端側に向けて外形形状が大きくなるため、ガイドワイヤ挿通部130の先端側から狭窄部S内へ押し込み易くなり、狭窄部Sに対する挿入性が向上する。さらに、画像診断用カテーテル100は、ガイドワイヤ挿通部130の各部131、132、133が配置された位置に応じて先端側から基端側に向けて剛性が大きくなるため、急激な物性段差が生じるのを抑制でき、シース部120の先端側でキンク等が発生するのを好適に防止できる。
【0070】
また、ガイドワイヤ挿通部130は、シース部120の画像用ルーメン125から突出した先端部材150の先端部151とシース部120の先端部121に対して固定されている。このため、ガイドワイヤ挿通部130、先端部材150、シース部120の三つの部材間における固定力を好適に向上させることができる。
【0071】
また、シース部120の先端部121に形成された先端開口部121aは、先端部材150の先端部151が傾斜する方向と反対側に向けて傾斜している。このため、先端開口部121aから突出した先端部材150の先端部151の形状をガイドワイヤ挿通部130側に向けて傾斜するテーパー形状に形成し易くなる。また、先端部材150の先端部151とガイドワイヤ挿通部130との接触面積を大きくすることができ、両者の間の固定力を高めることができる。
【0072】
また、画像診断用カテーテル100は、ガイドワイヤ200が挿通可能なガイドワイヤ用ルーメン145を備え、ガイドワイヤ挿通部130よりも基端側であって、かつ、シース部120の外表面に配置された基端側ガイドワイヤ挿通部140を有する。画像診断用カテーテル100は、ガイドワイヤ挿通部130および先端部材150が互いに向かい合うように先端側に向けて傾斜しているため、各ガイドワイヤ挿通部130、140にガイドワイヤ200が挿通された状態においても、狭窄部Sに対する挿入性が好適に維持される。
【0073】
以上、実施形態を通じて本発明に係る医療用デバイスを説明したが、本発明は実施形態で説明した構成のみに限定されることはなく、特許請求の範囲の記載に基づいて適宜変更することが可能である。
【0074】
医療用デバイスとして、IVUSカテーテルを例に挙げて説明したが、医療用デバイスは、例えば、光干渉断層診断装置、血管内超音波診断装置と光干渉断層診断装置の両方の機能を備えて各機能を切り替えてまたは同時に使用することが可能なデュアルタイプの画像診断用カテーテル、光学振動数領域画像化法を用いる画像診断用カテーテルなどに適用することも可能である。また、医療用デバイス各部の構成等は、図示により説明されたものに限定されず、適宜変更することが可能である。
【符号の説明】
【0075】
100 画像診断用カテーテル(医療用デバイス)、
110 駆動シャフト、
120 シース部、
121 シース部の先端部、
121a シース部の先端開口部、
125 画像用ルーメン、
130 ガイドワイヤ挿通部、
131 ガイドワイヤ挿通部の先端部、
132 ガイドワイヤ挿通部の中間部、
133 ガイドワイヤ挿通部の基端部、
135 ガイドワイヤ用ルーメン、
140 基端側ガイドワイヤ挿通部、
145 ガイドワイヤ用ルーメン、
150 先端部材、
151 先端部材の先端部、
153 先端部材の基端部、
200 ガイドワイヤ、
θ1 ガイドワイヤ挿通部の傾斜角度、
θ2 先端部材の傾斜角度、
B 生体管腔、
S 狭窄部。