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特許7171808自動運転車両計画方法、装置、電子機器及び記憶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-07
(45)【発行日】2022-11-15
(54)【発明の名称】自動運転車両計画方法、装置、電子機器及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   B60W 30/095 20120101AFI20221108BHJP
   B60W 60/00 20200101ALI20221108BHJP
   G08G 1/16 20060101ALI20221108BHJP
【FI】
B60W30/095
B60W60/00
G08G1/16 D
【請求項の数】 25
(21)【出願番号】P 2021065703
(22)【出願日】2021-04-08
(65)【公開番号】P2021113049
(43)【公開日】2021-08-05
【審査請求日】2021-04-08
(31)【優先権主張番号】202010605381.1
(32)【優先日】2020-06-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】514322098
【氏名又は名称】ベイジン バイドゥ ネットコム サイエンス テクノロジー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Beijing Baidu Netcom Science Technology Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】2/F Baidu Campus, No.10, Shangdi 10th Street, Haidian District, Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シア チョンプー
(72)【発明者】
【氏名】チェン ヤーチン
(72)【発明者】
【氏名】パン イーフォン
(72)【発明者】
【氏名】リー ホンイェ
【審査官】二之湯 正俊
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-060553(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0239361(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0180637(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60W 30/095
B60W 60/00
G08G 1/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動運転車両計画方法であって、
自動運転車両の第1の走行情報を取得するステップであって、前記第1の走行情報が前記自動運転車両の走行軌跡及び走行パラメータを含むステップと、
少なくとも1台の障害物車両の第2の走行情報を取得するステップであって、前記第2の走行情報が前記障害物車両の位置情報及び走行パラメータを含むステップと、
取得された前記障害物車両の第2の走行情報に基づいて前記障害物車両の運転意図を予測するステップと、
前記自動運転車両と前記障害物車両とが合流する可能性が存在すると判断するとき、前記第1の走行情報と前記障害物車両の運転意図に基づき、前記自動運転車両の合流戦略を計画するステップと、
前記自動運転車両が前記合流戦略にしたがって走行するように制御するステップと、を含
取得された前記障害物車両の第2の走行情報に基づいて前記障害物車両の運転意図を予測する前記ステップは、
取得された前記自動運転車両の第1の走行情報に基づいて前記自動運転車両が合流領域に入る時点及び合流領域を離れた時点を算出するステップと、
前記自動運転車両が合流領域に入る時点及び/又は合流領域を離れた時点及び前記障害物車両の第2の走行情報に基づき、前記障害物車両の追い越し加速度制約及び道譲り加速度制約を計算するステップと、
前記障害物車両の追い越し加速度制約及び道譲り加速度制約に基づき、前記障害物車両の運転意図を予測するステップと、を含む、自動運転車両計画方法。
【請求項2】
前記障害物車両の追い越し加速度制約及び道譲り加速度制約に基づき、前記障害物車両の運転意図を予測する前記ステップは、
前記障害物車両の加速度を取得して、前記加速度と、前記運転意図が追い越しであるときの加速度制約及び前記運転意図が道譲りであるときの加速度制約とを比較することにより、前記運転意図を確定するステップを含む、請求項に記載の方法。
【請求項3】
前記障害物車両の追い越し加速度制約及び道譲り加速度制約に基づき、前記障害物車両の運転意図を予測する前記ステップは、
前記障害物車両の第2の走行情報に基づいて前記障害物車両が加速しているとともに、追い越し加速度制約がプリセット加速度範囲を超えたと計算した場合、前記運転意図が道譲りであると確定するステップと、
前記障害物車両の第2の走行情報に基づいて前記障害物車両が減速しているとともに、道譲り加速度制約がプリセット加速度範囲を超えたと計算した場合、前記運転意図が追い越しであると確定するステップと、を含む、請求項に記載の方法。
【請求項4】
取得された前記障害物車両の第2の走行情報に基づいて前記障害物車両の運転意図を予測する前記ステップは、
取得された前記障害物車両の各時刻位置情報に基づいて前記障害物車両の加速度分布を推定するステップをさらに含み、且つ、
前記障害物車両の追い越し加速度制約及び道譲り加速度制約に基づき、前記障害物車両の運転意図を予測する前記ステップは、
前記加速度分布を、前記障害物車両の追い越し加速度制約及び道譲り加速度制約と比較することにより、前記障害物車両の運転意図を予測するステップを含む、請求項に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の走行情報と前記障害物車両の運転意図に基づき、前記自動運転車両の合流戦略を計画する前記ステップは、
予測された前記障害物車両の運転意図が追い越しである場合、前記自動運転車両が道譲りをするように計画するステップと、
予測された前記障害物車両の運転意図が道譲りである場合、前記自動運転車両が追い越しをするように計画するステップと、を含む、請求項に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の走行情報と前記障害物車両の運転意図に基づき、前記自動運転車両の合流戦略を計画する前記ステップは、
前記障害物車両の運転意図に基づき、前記障害物車両が合流領域に入る時点及び/又は合流領域を離れた時点を更新するステップと、
算出された前記自動運転車両が合流領域に入る時点は、前記障害物車両が合流領域に入る時点より遅い場合、前記自動運転車両が道譲りをするように計画し、逆に、前記自動運転車両が追い越しをするように計画するステップと、を含む、請求項に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の走行情報と前記障害物車両の運転意図に基づき、前記自動運転車両の合流戦略を計画する前記ステップは、
取得された前記自動運転車両の走行パラメータに基づいて前記自動運転車両が合流領域に入るときの自動運転車両速度を算出するステップと、
前記障害物車両の運転意図に基づき、前記障害物車両が合流領域に入るときの前記障害物車両の速度を予測して前記障害物車両が合流領域に入る時点及び/又は合流領域を離れた時点を更新するステップと、
算出された前記自動運転車両が合流領域に入る時点と、予測された前記障害物車両が合流領域に入る時点との差は、プリセットの値より小さい場合、算出された前記自動運転車両が合流領域に入るときの速度と予測された前記障害物車両が合流領域に入るときの速度に基づき、前記自動運転車両が追い越し又は道譲りをするように計画するステップと、を含む、請求項に記載の方法。
【請求項8】
算出された前記自動運転車両が合流領域に入るときの速度と予測された前記障害物車両が合流領域に入るときの速度に基づき、前記自動運転車両が追い越し又は道譲りをするように計画する前記ステップは、
算出された前記自動運転車両が合流領域に入るときの速度は、予測された前記障害物車両が合流領域に入るときの速度より大きい場合、前記自動運転車両が追い越しをするように計画するステップと、
算出された前記自動運転車両が合流領域に入るときの速度は、予測された前記障害物車両が合流領域に入るときの速度より小さい場合、前記自動運転車両が道譲りをするように計画するステップと、を含む、請求項に記載の方法。
【請求項9】
取得された前記障害物車両の第2の走行情報に基づいて前記障害物車両の運転意図を予測する前記ステップは、
取得された前記障害物車両の第2の走行情報及びプリセット加速度範囲の極値に基づき、前記障害物車両が前記合流領域に入る前の走行を、準備段階と駆け引き段階とに分けるステップと、
前記障害物車両が前記駆け引き段階に入った後の走行パラメータに基づいて前記障害物車両の運転意図を予測するステップと、を含む、請求項に記載の方法。
【請求項10】
前記障害物車両が前記駆け引き段階に入った後の走行パラメータに基づいて前記障害物車両の運転意図を予測するステップは、
前記追い越し加速度制約及び前記道譲り加速度制約を、前記障害物車両の加速度分布と比較し、前記障害物車両の運転意図が追い越し又は道譲りであると予測するステップを含む、請求項に記載の方法。
【請求項11】
前記自動運転車両が加速して追い越しをするときに必要な速度は、相応な道路速度制限を超えた場合、追い越し行動を放棄し、
前記自動運転車両が道譲りをするときに必要な加速度は、プリセットの値より小さい場合、道譲り行動を放棄する、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
自動運転車両計画装置であって、
自動運転車両の第1の走行情報を取得するための自動運転車両情報取得ユニットであって、前記第1の走行情報が前記自動運転車両の走行軌跡及び走行パラメータを含む自動運転車両情報取得ユニットと、
少なくとも1台の障害物車両の第2の走行情報を取得するための障害物車両情報取得ユニットであって、前記第2の走行情報が前記障害物車両の位置情報及び走行パラメータを含む障害物車両情報取得ユニットと、
取得された前記障害物車両の第2の走行情報に基づいて前記障害物車両の運転意図を予測するための障害物車両行動予測ユニットと、
前記自動運転車両と前記障害物車両とが合流する可能性が存在すると判断するとき、前記第1の走行情報と前記障害物車両の運転意図に基づき、前記自動運転車両の合流戦略を計画するための合流戦略計画ユニットと、
前記自動運転車両が前記合流戦略にしたがって走行するように制御するための制御ユニットと、を含
前記障害物車両行動予測ユニットはさらに、
取得された前記自動運転車両の第1の走行情報に基づいて前記自動運転車両が合流領域に入る時点及び合流領域を離れた時点を算出し、
前記自動運転車両が合流領域に入る時点及び/又は合流領域を離れた時点及び前記障害物車両の第2の走行情報に基づき、前記障害物車両の追い越し加速度制約及び道譲り加速度制約を計算し、
前記障害物車両の追い越し加速度制約及び道譲り加速度制約に基づき、前記障害物車両の運転意図を予測するために使用される、自動運転車両計画装置。
【請求項13】
前記障害物車両行動予測ユニットはさらに、
前記障害物車両の加速度を取得して、前記加速度と、前記運転意図が追い越しであるときの加速度制約及び前記運転意図が道譲りであるときの加速度制約とを比較することにより、前記運転意図を確定するために使用される、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記障害物車両行動予測ユニットはさらに、
前記障害物車両の第2の走行情報に基づいて前記障害物車両が加速しているとともに、追い越し加速度制約がプリセット加速度範囲を超えたと計算した場合、前記運転意図が道譲りであると確定し、
前記障害物車両の第2の走行情報に基づいて前記障害物車両が減速しているとともに、道譲り加速度制約がプリセット加速度範囲を超えたと計算した場合、前記運転意図が追い越しであると確定するために使用される、請求項12に記載の装置。
【請求項15】
前記障害物車両行動予測ユニットはさらに、
取得された前記障害物車両の各時刻位置情報に基づいて前記障害物車両の加速度分布を推定し、
前記加速度分布を、前記障害物車両の追い越し加速度制約及び道譲り加速度制約と比較することにより、前記障害物車両の運転意図を予測するために使用される、請求項12に記載の装置。
【請求項16】
前記合流戦略計画ユニットはさらに、
予測された前記障害物車両の運転意図が追い越しである場合、前記自動運転車両が道譲りをするように計画し、
予測された前記障害物車両の運転意図が道譲りである場合、前記自動運転車両が追い越しをするように計画するために使用される、請求項12に記載の装置。
【請求項17】
前記合流戦略計画ユニットはさらに、
前記障害物車両の運転意図に基づき、前記障害物車両が合流領域に入る時点及び/又は合流領域を離れた時点を更新し、
算出された前記自動運転車両が合流領域に入る時点は、前記障害物車両が合流領域に入る時点より遅い場合、前記自動運転車両が道譲りをするように計画し、逆に、前記自動運転車両が追い越しをするように計画するために使用される、請求項12に記載の装置。
【請求項18】
前記合流戦略計画ユニットはさらに、
取得された前記自動運転車両の走行パラメータに基づいて前記自動運転車両が合流領域に入るときの自動運転車両速度を算出し、
前記障害物車両の運転意図に基づき、前記障害物車両が合流領域に入るときの前記障害物車両の速度を予測して前記障害物車両が合流領域に入る時点及び/又は合流領域を離れた時点を更新し、
算出された前記自動運転車両が合流領域に入る時点と予測された前記障害物車両が合流領域に入る時点との差は、プリセットの値より小さい場合、算出された前記自動運転車両が合流領域に入るときの速度と予測された前記障害物車両が合流領域に入るときの速度に基づき、前記自動運転車両が追い越し又は道譲りをするように計画するために使用される、請求項12に記載の装置。
【請求項19】
前記合流戦略計画ユニットはさらに、
算出された前記自動運転車両が合流領域に入るときの速度は、予測された前記障害物車両が合流領域に入るときの速度より大きい場合、前記自動運転車両が追い越しをするように計画し、
算出された前記自動運転車両が合流領域に入るときの速度は、予測された前記障害物車両が合流領域に入るときの速度より小さい場合、前記自動運転車両が道譲りをするように計画するために使用される、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記合流戦略計画ユニットはさらに、
前記追い越し加速度制約及び前記道譲り加速度制約を、前記障害物車両の加速度分布と比較し、前記障害物車両の運転意図が追い越し又は道譲りであると予測するために使用される、請求項15に記載の装置。
【請求項21】
前記障害物車両行動予測ユニットはさらに、
取得された前記障害物車両の第2の走行情報及びプリセット加速度範囲の極値に基づき、前記障害物車両が前記合流領域に入る前の走行を、準備段階と駆け引き段階とに分け、
前記障害物車両が前記駆け引き段階に入った後の走行パラメータに基づいて前記障害物車両の運転意図を予測するために使用される、請求項20に記載の装置。
【請求項22】
前記合流戦略計画ユニットはさらに、
前記自動運転車両が加速して追い越しをするときに必要な速度は、相応な道路速度制限を超えた場合、追い越し行動を放棄し、
前記自動運転車両が道譲りをするときに必要な加速度は、プリセットの値より小さい場合、道譲り行動を放棄するために使用される、請求項12に記載の装置。
【請求項23】
電子機器であって、
少なくとも1つのプロセッサ、および
前記少なくとも1つのプロセッサと通信するように接続されたメモリを含み、
前記メモリには、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令が記憶されており、前記命令が前記少なくとも1つのプロセッサによって実行され、前記少なくとも1つのプロセッサは、請求項1~請求項11のいずれか1項に記載の方法を実行することができるようにする、電子機器。
【請求項24】
コンピュータ命令が記憶された非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ命令は、コンピュータが請求項1~請求項11のいずれか1項に記載の方法を実行させるようにするためのものである、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項25】
コンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムは、プロセッサで実行されるとき、請求項1~11のいずれか1項に記載の方法を実現する、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願の実施例は、コンピュータ技術に関し、特に、自動運転車両計画方法、装置、電子機器及び記憶媒体に関し、自動運転車両に使用できる。
【背景技術】
【0002】
現在、都市道路は、交差点が多く、車両の流れが大きいため、自動運転車両が交差点を通過するとき、特に、交差点を左折するとき、対向車両の走行状況を考慮に入れる必要がある。しかしながら、実際の応用シーンに、自動運転車両が対向車両の走行意図を間違って判断したとき、車両の衝突を引き起こし、自車や相手に深刻な影響が及ぶ。
【0003】
よって、車両の衝突を回避するように、ホスト車両とソーシャル車両の走行状況に基づいて追い越し又は道譲りを正確的に制御できる車両制御方法は、緊急に必要とされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願は、自動運転車両計画方法、自動運転車両計画装置、電子機器および記憶媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願の一態様によれば、
自動運転車両の第1の走行情報を取得するステップであって、前記第1の走行情報が前記自動運転車両の走行軌跡及び走行パラメータを含むステップと、
少なくとも1台の障害物車両の第2の走行情報を取得するステップであって、前記第2の走行情報が前記障害物車両の位置情報及び走行パラメータを含むステップと、
取得された前記障害物車両の第2の走行情報に基づいて前記障害物車両の運転意図を予測するステップと、
前記自動運転車両と前記障害物車両とが合流する可能性が存在すると判断するとき、前記第1の走行情報と前記障害物車両の運転意図に基づき、前記自動運転車両の合流戦略を計画するステップと、
前記自動運転車両が前記合流戦略にしたがって走行するように制御するステップと、を含むことができる自動運転車両計画方法を提供する。
【0006】
本願の他の態様によれば、
自動運転車両の第1の走行情報を取得するための自動運転車両情報取得ユニットであって、前記第1の走行情報が前記自動運転車両の走行軌跡及び走行パラメータを含む自動運転車両情報取得ユニットと、
少なくとも1台の障害物車両の第2の走行情報を取得する障害物車両情報取得ユニットであって、前記第2の走行情報が前記障害物車両の位置情報及び走行パラメータを含む障害物車両情報取得ユニットと、
取得された前記障害物車両の第2の走行情報に基づいて前記障害物車両の運転意図を予測するための障害物車両行動予測ユニットと、
前記自動運転車両と前記障害物車両とが合流する可能性が存在すると判断するとき、前記第1の走行情報と前記障害物車両の運転意図に基づき、前記自動運転車両の合流戦略を計画するための合流戦略計画ユニットと、
前記自動運転車両は前記合流戦略にしたがって走行するように制御するための制御ユニットと、を含むことができる自動運転車両計画装置を提供する。
【0007】
本願の他の態様によれば、
少なくとも1つのプロセッサ、および
前記少なくとも1つのプロセッサと通信可能に接続されたメモリを含むことができ、
前記メモリには、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令が記憶されており、前記命令が前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されることで、前記少なくとも1つのプロセッサは、本願の実施例による自動運転車両計画方法を実行することができる、電子機器を提供する。
【0008】
本願の他の態様によれば、コンピュータ命令が記憶された非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を提供し、前記コンピュータ命令は、前記コンピュータが本願の実施例による自動運転車両計画方法を実行するために使用できる。
【0009】
本願の他の態様によれば、コンピュータプログラムを提供し、当該コンピュータプログラムは、コンピュータ可読記憶媒体に記憶され、電子機器の少なくとも1つのプロセッサは、当該コンピュータ可読記憶媒体からコンピュータプログラムを読み取ることができ、少なくとも1つのプロセッサは、コンピュータプログラムを実行することによって、当該電子機器に第1の態様のいずれかに記載の自動運転車両計画方法を実行させる。
【発明の効果】
【0010】
本願の技術によれば、車両と車両との走行軌跡が合流するとき、双方の走行状態に基づいて合流領域に入る時点を正確に予測し、これにより、自動運転車両の走行速度をより正確に制御し、車両衝突による人身事故及び財産損害を回避する。
【0011】
この部分に記述した内容は、本願の実施例の肝心又は重要な特徴を特定することを主旨とすることを意味せず、本願の範囲を制限するためにも使用されないと理解すべきである。本願の他の特徴は、以下の明細書を通じて理解しやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図面は、本解決手段をよりよく理解するためのものであり、本願に対する限定を構成しない。
図1】本願の一実施例の自動運転方法を説明するための応用シーンの概略図である。
図2】合流領域に進出する時点と走行距離との関係を説明するための概略図である。
図3】本願の一実施例による自動運転車両計画方法のフローチャートである。
図4】本願の一実施例の道譲り及び追い越しの駆け引きを説明するためのブロック図である。
図5】本願の一実施例による自動運転車両計画装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本願の示範的な実施例を図面に合わせて説明する。理解に寄与するための本願の実施例の様々な詳細が含まれるが、これらは、示範的なものにすぎないと考えられるべきである。よって、当業者は、ここに記述した実施例に対する様々な変化や修正が可能であり、本願の範囲や趣旨から逸脱しないと認識すべきである。同様に、明確や簡潔のため、以下の記述では、周知の機能や構造に関する説明を省略する。
【0014】
現在、車両の普及により、都市道路は車両の流れが巨大で、都市道路の交差点が多いため、車両の走行中に、道譲り又は追い越しを常に計画する必要がある。そして、最近、自動運転車両の研究開発は、注目されておるため、自動運転車両が道譲り又は追い越しを正確に計画するようにすることは、格別に重要である。
【0015】
本願の実施例において、前記自動運転車両は、コンピュータ技術を利用して車両走行を制御するできる車両であり、非緊急状態では急激な加速・減速がなく、運転速度が平穏である。前記障害物車両が自動運転車両ではなく、運転者により運転し、運転者の主観的意識に影響を大きく受ける。
【0016】
取得された障害物車両の情報に基づいて予測された障害物車両の走行軌跡、速度及び加速度が正確であると仮定し、自動運転車両の走行軌跡も確定されたものであると考え、両車の走行ルートは、自動運転車両と障害物車両との駆け引き(合流)の位置点を確定することに相当する。このとき、二次元の駆け引き問題は、一次元の時間計画駆け引き問題に簡略化されたことに相当する。
【0017】
図1は、本願の一実施例の自動運転車両計画方法を説明するための応用シーンの概略図である。図1には、自動運転車両adcが左折し、障害物車両obsが対向車線を直進する交差点のシーンのみが示されているが、本願の自動運転車両計画方法及び自動運転車両計画装置は、自動運転車両adcが交差点を直進し、且つ、障害物車両obsが対向車線から左折するシーン、自動運転車両adcが右折し、且つ、障害物車両obsが対向から左折するシーン、自動運転車両adcが交差点を直進し、且つ、障害物車両obsが左、右の道路から交差点を直進するなどの交差点で合流するすべてのシーンに適用できる。本願の自動運転車両計画方法はまた、自動運転車両が同じ方向に走行する障害物車両を道譲り及び追い越しするシーンにも適用できる。本願の実施例において、図1に示した自動運転車両adcが左折し、障害物車両obsが対向車線から交差点を直進するシーンを例として、具体的に説明する。
【0018】
図1を参照し、自動運転車両adcの採用する走行軌跡は、第1の軌跡Padcであり、即ち、交差点で左折して走行する軌跡であり、障害物車両obsの採用する走行軌跡は、対向車線から交差点を直進する第2の軌跡Pobsであると仮定すると、自動運転車両adcが合流領域(駆け引き点)I_Rに進出する時点が、それぞれTadc,iとTadc,oで、障害物車両obsが駆け引き点に進出する時点が、それぞれTobs,iとTobs,oであると確定することができる。両車が合流点で衝突しない状況は、障害物車両obsが追い越しや道譲りをするという2種類の状況があり、時間上で、以下のように表すことができる。
障害物車両が追い越した場合、障害物車両は、自動運転車両が合流領域I_Rに入る前に駆け引き場所を離れなければならなく、即ち、Tobs,o<Tadc,iとする。
障害物車両が道譲った場合、障害物車両は、自動運転車両が合流領域I_Rを離れた後に駆け引き場所に入らなければならなく、即ち、Tobs,i>Tadc,oとする。
【0019】
具体的に、図2に示すように、障害物車両obsは、追い越した場合、自動運転車両adcが合流領域I_Rに入る時点Tadc,iの前に合流領域I_Rを離れなければならなく、障害物車両obsは、道譲った場合、自動運転車両adcが合流領域I_Rを離れた時点Tadc,oの後に合流領域I_Rに入らなければならない。自動運転車両adcが現在位置から合流領域I_Rに入るまでの走行距離Sadc,i、および、自動運転車両が現在位置から合流領域I_Rを離れるまでの走行距離Sadc,oは、変わらない。しかし、自動運転車両adcの走行速度に基づき、自動運転車両adcが合流領域I_Rに入る時点Tadc,i、および、合流領域I_Rを離れる時点Tadc,oは変化できるため、自動運転車両adcが合流領域I_Rを経る時間の長さも変化できる。これは、障害物車両obsについても同じである。
【0020】
図3は、本願の実施例による自動運転車両計画方法のフローチャートである。図3に示すように、本実施例の自動運転車両計画方法100は、以下のステップを含むことができる。
【0021】
S101、自動運転車両adcの第1の走行情報を取得し、第1の走行情報が前記自動運転車両adcの走行軌跡及び走行パラメータを含む。
【0022】
自動運転車両adcは、走行を開始する前に、目的地を車内にインストールされたナビゲーション装置へ入力する必要があり、ナビゲーション装置は、車両の現在位置及び目的地位置に基づいて進行ルートを計画し、自動運転車両adcは、計画された進行ルートに基づき、相応な車線の速度制限ルール及び道路での車両状况に基づいて走行する。自動運転車両adcには、通常に、車両速度、加速度などの車両走行情報を取得する内部センサーが取り付けられ、自車の周囲環境をセンシングするレーダー、カメラなどの外部センサーも取り付けられる。自動運転車両adc内の制御ユニットは、ナビゲーション装置から、車両走行軌跡および道路情報を取得して、前記内部センサーから、車両走行情報を取得し、および、外部センサーから、周辺車両の走行情報を取得する。走行パラメータは、速度と加速度とのうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0023】
S102、前記少なくとも1台の障害物車両obsの第2の走行情報を取得し、前記第2の走行情報が前記障害物車両obsの位置情報及び走行パラメータを含む。
【0024】
具体的に、障害物車両の第2の走行情報は、前記障害物車両obsの少なくとも2つの時刻の位置情報および道路での障害物車両obsのある車線位置を含むことができ、走行パラメータは、速度と加速度とのうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0025】
S103、取得された前記障害物車両obsの第2の走行情報に基づいて前記障害物車両obsの運転意図を予測する。
【0026】
自動運転車両は、外部センサー、例えばカメラにより、障害物車両obsの複数の映像を取得することができ、障害物車両obsが道路での車線位置、または障害物車両obsの方向指示器のオン情報を映像から判断することができる。車線での車両の位置又は方向指示器のオン状態によって車両の走行軌跡を予測することができる。自動運転車両はまた、取得された障害物車両obsの複数の時刻の位置情報に基づいて障害物車両obsの車速及び/又は加速度を計算することもできる。即ち、障害物車両obsの走行情報は、障害物車両obsが道路での車線位置(左折車線、直行車線又は右折車線)情報、方向指示器情報、車速及び/又は加速度情報を含むことができる。障害物車両obsの走行軌跡及び加速度情報によって障害物車両の運転意図を予測する。
【0027】
S104、前記自動運転車両adcと前記障害物車両obsとが合流する可能性が存在すると判断する場合、前記第1の走行情報及び前記障害物車両obsの運転意図に基づき、前記自動運転車両adcの合流戦略を計画する。
【0028】
S105、前記自動運転車両adcが前記合流戦略にしたがって走行するように制御する。
【0029】
本願の実施例の自動運転車両計画方法100によれば、障害物車両obsの運転意図を予測することにより、自動運転車両adcに正確的な合流戦略を提供し、自動運転車両の誤った判断による交通事故を減らし、および運転者が乗っ取る確率を減らすことができる。
【0030】
選択的に、本願の実施例による自動運転車両計画方法100では、前記ステップS103において、取得された前記障害物車両obsの第2の走行情報に基づいて前記障害物車両obsの運転意図を予測するステップは、
取得された前記自動運転車両adcの第1の走行情報に基づき、前記自動運転車両adcが合流領域に入る時点及び合流領域を離れた時点を算出するステップと、
前記自動運転車両adcが合流領域I_Rに入る時点Tadc,i及び/又は合流領域I_Rを離れた時点Tadc,o及び前記障害物車両obsの第2の走行情報に基づき、前記障害物車両obsの追い越し加速度制約及び道譲り加速度制約を計算するステップと、
前記障害物車両obsの追い越し加速度制約及び道譲り加速度制約に基づいて、前記障害物車両obsの運転意図を予測するステップと、を含むことができる。
【0031】
障害物車両obsが検出されたときの速度がVobsで、加速度がAobsで、合流領域I_Rからの距離がDで、合流領域I_Rを離れた場所からの距離がDであると仮定すると、以下のような関係式があり、
障害物車両obsが追い越し、f(D,Vobs,Aobs)<Tadc,iとし、
障害物車両obsが道譲り、f(D,Vobs,Aobs)>Tadc,oとする。
障害物車両の速度と加速度(V,A)を使用し、ある位置点に入ることを解くのは、二次方程式を解くのであることを考え、新しい制約である距離制約を使用でき、即ち、
障害物車両は、追い越したとき、自動運転車両が合流領域I_Rに入る時刻Tadc,iに、すでに合流領域I_Rを離れたはずであり、
obsadc,i+1/2Aobs adc,i>D (1)とする。
障害物車両は、道を譲ったとき、自動運転車両が合流領域I_Rを離れた時刻Tadc,oに、まだ合流領域I_Rに入っておらず、
obsadc,o+1/2Aobs adc,o<D (2)とする。
上記の数学式(1)、(2)から、障害物車両が2種類の状況での加速度制約を解くことができ、即ち、追い越しのとき、Aobs>Aovertake,thresholdとし、道譲りのとき、Aobs<Ayield,thresholdとする。
【0032】
選択的に、前記障害物車両obsの追い越し加速度制約及び道譲り加速度制約に基づき、前記障害物車両obsの運転意図を予測するステップは、前記障害物車両obsの加速度を取得して、前記加速度と、前記運転意図が追い越しであるときの加速度制約及び前記運転意図が道譲りであるときの加速度制約とを比較することにより、前記運転意図を確定するステップを含むことができる。
【0033】
計画された合流戦略について、自動運転車両adcの走行中に、また障害物車両obsの快適さ、即ち、障害物車両obsの加速又は減速が速すぎず、適切なプリセットの加速度範囲[Adec,comfort,Aacc,comfort]にあり、急すぎないように確保する必要があり、計算値がこれを確保できない場合、自動運転車両adcの採用する軌跡は、不合理的な軌跡であると見なされ、剪定すべきである。
【0034】
言い換えると、前記障害物車両obsの第2の走行情報に基づいて前記障害物車両obsが加速しているとともに、追い越し加速度制約がプリセット加速度範囲を超えたと計算された場合、前記運転意図が道譲りであると確定し、前記障害物車両obsの第2の走行情報に基づいて前記障害物車両obsが減速しているとともに、道譲り加速度制約がプリセット加速度範囲を超えたと計算した場合、前記運転意図が追い越しであると確定する。
【0035】
選択的に、取得された前記障害物車両obsの第2の走行情報に基づいて前記障害物車両obsの運転意図を予測する前記ステップは、また、
取得された前記障害物車両obsの各時刻位置情報に基づき、前記障害物車両obsの加速度分布を推定するステップを含み、且つ
前記障害物車両obsの追い越し加速度制約及び道譲り加速度制約に基づき、前記障害物車両obsの運転意図を予測する前記ステップは、
前記加速度分布を、前記障害物車両obsの追い越し加速度制約及び道譲り加速度制約と比較することにより、前記障害物車両obsの運転意図を予測するステップを含む。
【0036】
測定された障害物車両obs履歴軌跡が(位置S、速度V)、(St-1、Vt-1)、…で、障害物車両obs追い越し又は道譲りときの加速度が観測不可能であると仮定する。このため、ここで、カルマンフィルター法を用いて加速度を推理し、観測初期のとき、候障害物車両obs加速度がA~N(0、σ0)で、履歴軌跡フィルターに基づき、現在時刻障害物車両obsの加速度がA~N(μ、σt)であることを得ることができると仮定すると、ガウス分布2σ原則(不可能なイベント原則)により、障害物車両obsの加速度分布値[μ-2σt、μ+2σ]を確定することができる。該障害物車両obsの加速度分布値に合わせて、障害物車両が道譲りであるか、追い越しであるかを判断する。
【0037】
以上の実施例において、履歴情報の確認メカニズムの使用を導入し、より正確的な運転意図予測を実現する。
【0038】
さらに、本発明の発明者は、実際の状況では、障害物車両obsが運転者によって運転されるため、追い越し又は道譲りの実際の意思決定時点は、自動運転車両が予測を実行する時点よりも早いか、又は遅い場合がある。例えば、障害物車両obsは、自動運転車両adcが判断を下す前に、加速追い越しまたは減速道譲りを開始し、または一定速度で走行すれば追い越し又は道譲りができるようにするなどの意思決定を完了する可能性がある。または、自動運転車両adcが判断を下した後のある時点に、障害物車両obsの運転者は、加速追い越し又は減速道譲りを開始する。言い換えると、駆け引きの早期に、障害物車両obsが駆け引き過程であると考えておらず、自己利益の最大化を追求するため、障害物車両obsの道譲り及び追い越しの意思決定は、早期に明らかにならず、検出された障害物車両obsの早期速度及び加速度信号騒音が比較的大きくて、自動運転車両adc計画の正確さを低下させる可能性もある。
【0039】
よって、基本的な問題を解決することは、障害物車両obsの意図判断をいつから開始させるかを判断することであり、1つは、駆け引きの重要な時点、即ち、障害物車両obsが行動して衝突を回避する必要がある時点であり、2つは、安定を感知した時点、及び、障害物車両の位置及び速度を正確に検出できる時刻であり、ここで、この時間をできるだけ抑えていく必要がある。
【0040】
一実施例において、取得された前記障害物車両obsの第2の走行情報に基づいて前記障害物車両obsの運転意図を予測する前記ステップは、
取得された前記障害物車両obsの第2の走行情報及びプリセット加速度範囲の極値に基づき、前記障害物車両obsが前記合流領域に入る前の走行を、準備段階と駆け引き段階とに分けるステップと、
前記障害物車両obsが前記駆け引き段階に入った後の走行パラメータに基づき、前記障害物車両obsの運転意図を予測するステップと、を含むことができる。
【0041】
ここで、該形態を上記のモデルに適用し、
障害物車両obsが道譲りをすると、減速する必要がり、障害物車両obsの最大加速度がAobs,maxであると仮定すると、動作を発生する時間は、
obsadc,o+1/2Aobs,max(Tadc,o-τ)≦D (3)とし、
障害物車両obsが追い越しをすると、加速する必要があり、障害物車両obsの最小加速度がAobs,minであると仮定すると、動作を発生する時間は、
obsadc,i+1/2Aobs,min(Tadc,i-τ)≧D (4)とする。
【0042】
選択的に、前記障害物車両obsが前記駆け引き段階に入った後の走行パラメータに基づき、前記障害物車両obsの運転意図を予測するステップは、
前記追い越し加速度制約及び前記道譲り加速度制約を、前記障害物車両obsの加速度分布と比較し、前記障害物車両obsの運転意図が追い越し又は道譲りであると予測するステップを含むことができる。
【0043】
上記の任意の実施例で予測された障害物車両obsの運転意図に基づき、前記第1の走行情報と前記障害物車両obsの運転意図に基づき、前記自動運転車両adcの合流戦略を計画する前記ステップは、例えば
予測された前記障害物車両obsの運転意図が追い越しである場合、前記自動運転車両adcが道譲りをするように計画するステップと、
予測された前記障害物車両obsの運転意図が道譲りである場合、前記自動運転車両adcが追い越しをするように計画するステップと、を含むことができる。
【0044】
選択的に、前記第1の走行情報と前記障害物車両obsの運転意図に基づき、前記自動運転車両adcの合流戦略を計画するステップは、
前記障害物車両obsの運転意図に基づき、前記障害物車両obsが合流領域に入る時点及び/又は合流領域を離れた時点を更新するステップと、
算出された前記自動運転車両adcが合流領域I_Rに入る時点Tadc,iは、前記障害物車両obsが合流領域I_Rに入る時点Tobs,iより遅い場合、前記自動運転車両adcが道譲りをするように計画し、逆に、前記自動運転車両adcが追い越しをするように計画するステップと、を含むことができる。
【0045】
言い換えると、合流領域I_Rに最初に到着した車両を先に通過させ、これにより、合流可能な場合、合流領域を通過するとき、駆け引きに参加する車両の速度をできるだけ少なく変える。
【0046】
選択的に、本願の実施例による自動運転車両計画方法100では、前記第1の走行情報と前記障害物車両obsの運転意図に基づき、前記自動運転車両adcの合流戦略を計画するステップは、
取得された前記自動運転車両adcの走行パラメータに基づき、前記自動運転車両adcが合流領域I_Rに入るときの前記自動運転車両adcの速度を算出するステップと、
取得された前記障害物車両obsの情報に基づいて前記障害物車両obsが合流領域I_Rに入るときの前記障害物車両obsの速度を予測して、前記障害物車両obsが合流領域に入る時点及び/又は合流領域を離れた時点を更新するステップと、
算出された前記自動運転車両adcが合流領域I_Rに入る時点Tadc,iと、予測された前記障害物車両obsが合流領域I_Rに入る時点Tobs,iの差がプリセットの値より小さい場合、算出された前記自動運転車両adcが合流領域に入るときの速度と予測された前記障害物車両obsが合流領域に入るときの速度とに基づき、前記自動運転車両adcが追い越し又は道譲りをするように計画するステップと、を含むことができる。
【0047】
両車が合流領域I_Rに入る時点の差が小さい場合、走行速度により、両車が合流領域I_Rを離れた時点を决定することができるため、この場合、速度がより速い車両が追い越しをするようにすることができる。
【0048】
具体的に、算出された前記自動運転車両adcが合流領域I_Rに入る時点Tadc,i、と、予測された前記障害物車両obsが合流領域I_Rに入る時点Tobs,iの差がプリセットの値より小さく、算出された前記自動運転車両adcが合流領域I_Rに入るときの速度は、予測された前記障害物車両obsが合流領域I_Rに入るときの速度より大きい場合、前記自動運転車両adcが追い越しをするように計画し、算出された前記自動運転車両adcが合流領域I_Rに入るときの速度は、予測された前記障害物車両obsが合流領域I_Rに入るときの速度より小さい場合、前記自動運転車両adcが道譲りをするように計画する。
【0049】
自動運転車両adcと障害物車両obsに対して、道譲りと追い越しは相対的であるため、即ち、障害物車両obsが追い越しをすると、自動運転車両adcが必然的に道譲りをして、障害物車両obsが道譲りをする場合、自動運転車両adcが追い越しをすることができるようにする。よって、以下、本願の自動運転車両計画方法について、障害物車両obsの道譲り及び追い越し意図を予測して分析することにより、説明する。
【0050】
車両のセキュリティを確保するために、特に、予測された自動運転車両adcが合流領域I_Rに入る時点は、予測された障害物車両obsが合流領域I_Rに入る時点と、非常に近いとき、障害物車両obsの運転行動をより正確に予測する必要がある。
【0051】
自動運転車両adcが道譲りをするとき、障害物車両obs加速を必要としない軌跡を選択し、自動運転車両adcが追い越しをするとき、障害物車両obsの減速を必要としない軌跡を選択する。
【0052】
障害物車両obsが道譲りをするか、追い越しをするかを判断することにより、自動運転車両adcが軌跡にしたがって走行するときに、追い越しをする必要があるか、道譲りをする必要があるかを推測することができ、道譲りが必要な場合、減速行動をとる必要があり、追い越しが必要な場合、加速行動をとる必要がある。
【0053】
ここで、安定を感知する必要を満たすために、準備段階では、まず、自動運転車両adcが障害物車両obsの移動速度を安定的に検出できる領域、且つ、障害物車両obsが駆け引き段階で採用する運転意図を正確的に反映するために、合流領域の領域にできるだけ近づけるようにする必要がある。なお、準備段階の位置は、直行の道譲り又は追い越しに必要な距離を満たす必要もある。
【0054】
具体的に、前記準備段階は、前記障害物車両obsの速度及び前記合流領域からの距離に基づいて確定することができる。即ち、障害物車両obsの現在速度が速いほど、障害物車両obsが道譲り行動をとるときに、より長い減速距離が必要とするため、障害物車両obsの意図をより早く判断する必要がある。
【0055】
以下、本願の実施例による自動運転車両計画方法100の駆け引き戦略について図4を参照しながら説明する。
【0056】
図4を参照し、ステップS200で、自動運転車両adcが自身現在速度及び走行軌跡を取得し、ステップS202で、現在速度及び走行軌跡に基づいて自動運転車両adcが合流領域I_Rに入る入り時点Tadc,i及び離れ時点Tadc,oを計算する。ステップS201で、障害物車両obsの履歴軌跡を取得する。ステップS204で、障害物車両obsの履歴軌跡に基づいて障害物車両obsの速度及び加速度分布値を計算する。具体的に、取得された障害物車両obsの履歴軌跡を利用して障害物車両obsの加速度の平均値及び標準偏差値を計算し、これにより、障害物車両obsの加速度分布値を計算する。ステップS205で、式(4)を利用して障害物車両obsの追い越し加速度制約を計算する。ここで、合流衝突の回避をさらに確保するために、障害物車両obsが加速できる時間が所定時間τ短縮される。ステップS209で、計算して得られた障害物車両obsに必要な追い越し加速度制約を、障害物車両obsの加速度分布値と比較し、障害物車両obsの追い越し加速度制約が上記の加速度分布値内にある場合、障害物車両obsの追い越し加速度制約は利用可能であるのを示し、ステップS211で、障害物車両obsの追い越し軌跡を、自動運転車両adcの道譲り軌跡と比較し、ステップS213で、比較結果に基づいて合流戦略が合理であるか否かを判断し、合理である場合、ステップS215で、該解決手段を保留し、そうではない場合、S214で、剪定する。
【0057】
ステップS206で、式(3)を利用して障害物車両obsの道譲り加速度制約を計算し、ここで、合流衝突の回避をさらに確保するために、障害物車両obsが減速できる時間が所定時間τまで短縮される。ステップS210で、計算して得られた障害物車両obsに必要な道譲り加速度制約を、障害物車両obsの加速度分布値と比較し、障害物車両obsの道譲り加速度制約が上記の加速度分布値内にある場合、障害物車両obsの道譲り加速度制約は利用可能であるのを示し、ステップS212で、障害物車両obsの道譲り軌跡を、自動運転車両adcの追い越し軌跡と比較し、ステップS213で、比較結果に基づいて合流戦略が合理であるか否かを判断し、合理である場合、ステップS215で、該解決手段を保留し、そうではない場合、S214で、剪定する。
【0058】
具体的に、予測結果は、前記障害物車両obsが加速して追い越し、且つ、前記最小加速度が前記加速度分布値内にある場合、前記自動運転車両adcが道譲りをし、予測結果は、前記障害物車両obsが加速して追い越し、且つ、前記最小加速度が前記加速度分布値内にない場合、前記自動運転車両adcが減速して道譲りをし、予測結果は、前記障害物車両obsが減速して道譲りをし、且つ、前記最大加速度が前記加速度分布値にある場合、前記自動運転車両adcが追い越しし、予測結果は、前記障害物車両obsが減速して道譲りをし、且つ、前記最大加速度が前記加速度分布値内にない場合、前記自動運転車両adcが加速して追い越す。前記自動運転車両adcが加速して追い越すときに必要な速度は、相応な道路速度制限を超えた場合、追い越し行動を放棄する。前記自動運転車両adcが道譲りをするときに必要な加速度は、プリセットの値より小さい場合、道譲り行動を放棄する。
【0059】
本発明の実施例による自動運転車両計画方法では、準備段階の長さ及び/又は位置は、前記障害物車両obsの速度に基づいて確定することができる。
【0060】
選択的に、前記自動運転車両adcが加速して追い越したときに必要な速度は、相応な道路速度制限を超えた場合、追い越し行動を放棄することができる。そして、前記自動運転車両adcが道譲りをするときに必要な加速度は、プリセットの値より小さい場合、道譲り行動を放棄することができる。
【0061】
上記の実施例において、障害物車両obsの角度で、道譲り又は追い越し時の加速度の計算プロセスを分析し、自動運転車両adcに対して、道譲り又は追い越しのときも、上記の加速度分布値を満たす必要があり、これにより、自動運転車両adcの道譲り又は追い越しの手段が合理であるか否かを判断することができる。よって、自動運転車両adcの道譲り及び追い越しの判断プロセスについては、具体的に説明しない。
【0062】
本願の実施例の自動運転車両計画方法100は、障害物車両obsの運転意図をできるだけ早期予測し、相応な道譲り及び追い越しの合理性を分析することにより、車両と車両との走行軌跡に合流が発生するとき、道譲り及び追い越しの意思決定をより正確に製作し、これにより、自動運転車両の走行速度をより正確に制御し、車両衝突による人身事故及び財産損害を回避することができる。
【0063】
図5は、本願の実施例による開示された自動運転車両計画装置500のブロック図である。本実施例の自動運転車両計画装置500は、自動運転車両又は無人車両走行過程に適用でき、自動運転車両adcと障害物車両obsとが合流する可能性があるとき、自動運転車両adcの道譲り又は追い越しの行動を制御する。前記自動運転車両計画装置500は、自動運転車両adcの第1の走行情報を取得するための自動運転車両情報取得ユニット501であって、前記第1の走行情報が前記自動運転車両adcの走行軌跡及び走行パラメータを含む自動運転車両情報取得ユニット501と、前記少なくとも1台の障害物車両obsの第2の走行情報を取得するための障害物車両情報取得ユニット502であって、前記第2の走行情報が前記障害物車両obsの位置情報及び走行パラメータを含む障害物車両情報取得ユニット502と、取得された前記障害物車両obsの第2の走行情報に基づいて前記障害物車両obsの運転意図を予測するための障害物車両行動予測ユニット503と、前記自動運転車両adcと前記障害物車両obsとが合流する可能性が存在するとき、前記第1の走行情報と前記障害物車両obsの運転意図に基づき、前記自動運転車両adcの合流戦略を計画するための合流戦略計画ユニット504と、前記自動運転車両adcが前記合流戦略にしたがって走行するように制御するための制御ユニット505と、を含むことができる。
【0064】
選択的に、前記障害物車両行動予測ユニット503はさらに、
取得された前記自動運転車両adcの第1の走行情報に基づき、前記自動運転車両adcが合流領域I_Rに入る時点Tadc,i及び合流領域I_Rを離れた時点Tadc,oを算出し、
前記自動運転車両adcが合流領域I_Rに入る時点Tadc,i及び/又は合流領域I_Rを離れた時点Tadc,o及び前記障害物車両obsの第2の走行情報に基づき、前記障害物車両obsの追い越し加速度制約及び道譲り加速度制約を計算し、
前記障害物車両obsの追い越し加速度制約及び道譲り加速度制約に基づき、前記障害物車両obsの運転意図を予測するために使用される。
【0065】
選択的に、前記障害物車両行動予測ユニット503はさらに、
前記障害物車両obsの加速度を取得して、前記加速度と、前記運転意図が追い越しであるときの加速度制約及び前記運転意図が道譲りであるときの加速度制約とを比較することにより、前記運転意図を確定するために使用される。
【0066】
選択的に、前記障害物車両行動予測ユニット503はさらに、
前記障害物車両obsの第2の走行情報に基づいて前記障害物車両obsが加速しているとともに、追い越し加速度制約がプリセット加速度範囲を超えたと計算した場合、前記運転意図が道譲りであると確定し、
前記障害物車両obsの第2の走行情報に基づいて前記障害物車両obsが減速しているとともに、道譲り加速度制約がプリセット加速度範囲を超えたと計算した場合、前記運転意図が追い越しであると確定するために使用される。
【0067】
選択的に、前記障害物車両行動予測ユニット503はさらに、
取得された前記障害物車両obsの各時刻位置情報に基づき、前記障害物車両obsの加速度分布を推定し、
前記加速度分布を、前記障害物車両obsの追い越し加速度制約及び道譲り加速度制約と比較することにより、前記障害物車両obsの運転意図を予測するために使用される。
【0068】
選択的に、前記合流戦略計画ユニット504はさらに、
予測された前記障害物車両obsの運転意図が追い越しである場合、前記自動運転車両adcが道譲りをするように計画し、
予測された前記障害物車両obsの運転意図が道譲りである場合、前記自動運転車両adcが追い越しをするように計画するために使用される。
【0069】
選択的に、前記合流戦略計画ユニット504はさらに、
前記障害物車両obsの運転意図に基づき、前記障害物車両obsが合流領域I_Rに入る時点Tobs,i及び/又は合流領域I_Rを離れた時点Tobs,oを更新し、
算出された前記自動運転車両adcが合流領域I_Rに入る時点Tadc,iは、前記障害物車両obsが合流領域I_Rに入る時点Tobs,iより遅い場合、前記自動運転車両adcが道譲りをするように計画し、逆に、前記自動運転車両adcが追い越しをするように計画するために使用される。
【0070】
選択的に、前記合流戦略計画ユニット504はさらに、
取得された前記自動運転車両adcの走行パラメータに基づき、前記自動運転車両adcが合流領域I_Rに入るときの前記自動運転車両adc速度を算出し、
前記障害物車両obsの運転意図に基づき、前記障害物車両obsが合流領域I_Rに入るときの前記障害物車両obsの速度を予測して、前記障害物車両obsが合流領域I_Rに入る時点Tobs,i及び/又は合流領域I_Rを離れた時点Tobs,oを更新し、
算出された前記自動運転車両adcが合流領域I_Rに入る時点Tadc,iと予測された前記障害物車両obsが合流領域I_Rに入る時点Tobs,iとの差はプリセットの値より小さい場合、算出された前記自動運転車両adcが合流領域I_Rに入るときの速度、と、予測された前記障害物車両obsが合流領域I_Rに入るときの速度に基づき、前記自動運転車両adcが追い越し又は道譲りをするように計画するために使用される。
【0071】
選択的に、前記合流戦略計画ユニット504はさらに、
算出された前記自動運転車両adcが合流領域I_Rに入るときの速度は、予測された前記障害物車両obsが合流領域I_Rに入るときの速度より大きい場合、前記自動運転車両adcが追い越しに通過するように計画し、
算出された前記自動運転車両adcが合流領域I_Rに入るときの速度は、予測された前記障害物車両obsが合流領域I_Rに入るときの速度より小さい場合、前記自動運転車両adcが道譲りに通過するように計画するために使用される。
【0072】
選択的に、前記合流戦略計画ユニット504はさらに、
前記追い越し加速度制約及び前記道譲り加速度制約を、前記障害物車両obsの加速度分布と比較し、前記障害物車両obsの運転意図が追い越し又は道譲りであると予測するために使用される。
【0073】
選択的に、前記障害物車両行動予測ユニット503はさらに、
取得された前記障害物車両obsの第2の走行情報及びプリセット加速度範囲の極値に基づき、前記障害物車両obsが前記合流領域I_Rに入る前の走行を、準備段階と駆け引き段階とに分け、
前記障害物車両obsが前記駆け引き段階に入った後の走行パラメータに基づき、前記障害物車両obsの運転意図を予測するために使用される。
【0074】
選択的に、前記合流戦略計画ユニット504はさらに、
前記自動運転車両adcが加速して追い越しに通過するときに必要な速度は、相応な道路速度制限を超えた場合、追い越し行動を放棄し、
前記自動運転車両adcが道譲りをするときに必要な加速度は、プリセットの値より小さい場合、道譲り行動を放棄するために使用される。
【0075】
本願の実施例に係る自動運転車両計画方法及び自動運転車両計画装置は、コンピュータ技術における自動運転分野に応用し、自動運転車両adcと障害物車両obsとが合流する可能性がある場合、障害物車両obsの意図を正確に判断し、これにより、自動運転車両adcの走行をより安定的に制御し、車両の相互衝突を回避することができる。
【0076】
本願の実施例に係る自動運転車両計画方法及び自動運転車両計画方法は、自動運転車両adcの道譲り及び追い越しの戦略を合理的に計画することにより、双方のセキュリティ、インタラクション車両の快適さを確保することができ、自車の快適さを確保し、これにより、双方にとって好都合な協力を達成するようにする。
【0077】
本願の実施例によれば、本願は、さらに、電子機器及び可読記憶媒体を提供する。
【0078】
電子機器は、1つ又は複数のプロセッサ、メモリ、および、各コンポーネントを連結するためのインタフェースを含み、該インタフェースは、高速インタフェースと低速インタフェースとを含む。個々のコンポーネントは、異なるバスを使用して互いに接続され、パブリックメインボードにインストールされるか、又は、必要に応じて他の方式でインストールされることができる。プロセッサは、電子機器内で実行される命令を処理することができ、外部の入力/出力装置(インタフェースにカップリングされたディスプレイデバイスなど)でグラフィカル・ユーザ・インタフェース(GUI)のグラフィクス情報がディスプレイされるためにメモリ内又はメモリ上に記憶されている命令が含まれている。他の実施形態において、必要に応じて、複数のプロセッサ及び/又は複数のバスを複数のメモリと一緒に使用してもよい。同様に、複数の電子機器に接続され、個々の機器により、一部の必要な操作を提供(例えば、サーバアレイ、一揃いのブレードサーバ、または、マルチプロセッサシステムとする)してもよい。
【0079】
メモリは、本願に係る非一時的なコンピュータ可読記憶媒体である。前記メモリには、少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令が記憶され、前記少なくとも1つのプロセッサが本願に係る自動運転車両計画方法を実行するようにする。本願の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータ命令を記憶しており、該コンピュータ命令は、コンピュータが本願に係る自動運転車両計画方法を実行させるようにするためのものである。
【0080】
メモリは、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体として、本願の実施例における自動運転車両計画方法に対応するプログラム命令/モジュールなどの非一時的なソフトウェアプログラム、非一時的なコンピュータ実行可能なプログラムおよびモジュールを記憶するために使用できる。プロセッサは、メモリに記憶された非一時的なソフトウェアプログラム、命令およびモジュールを実行することにより、サーバの様々な機能アプリケーションおよびデータ処理を実行し、即ち、上記の方法の実施例における自動運転車両計画方法を実現するようにする。
【0081】
メモリは、プログラム記憶エリアとデータ記憶エリアとを含むことができ、プログラム記憶エリアは、操作システム、少なくとも1つの機能に必要なアプリケーションプログラムを記憶することができ、データ記憶エリアは、本願の実施例の電子機器の使用によって作成されるデータなどを記憶することができる。また、メモリは、高速ランダムアクセスメモリを含むことができ、また、少なくとも1つの磁気ディスク記憶デバイス、フラッシュメモリデバイス、又はその他の非一時的なソリッドステートストレージデバイスなどの非一時的なメモリを含むこともできる。いくつかの実施例において、メモリは、プロセッサに対して遠隔に設置されているメモリを選択的に含むことができ、それらの遠隔メモリは、ネットワークを介し、本願の実施例の電子機器に接続されることができる。上記のネットワークの実例は、インターネット、企業イントラネット、ローカルエリアネットワーク、モバイル通信ネットワーク、及びそれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない。
【0082】
本願の実施例よれば、本願はコンピュータプログラムをさらに提供し、当該コンピュータプログラムは、コンピュータ可読記憶媒体に記憶され、電子機器の少なくとも1つのプロセッサは、当該コンピュータ可読記憶媒体からコンピュータプログラムを読み取ることができ、少なくとも1つのプロセッサは、コンピュータプログラムを実行することによって、当該電子機器に上記方法の実施例における自動運転車両計画方法を実行させる。
【0083】
ここに記載のシステムや技術的様々な実施形態は、デジタル電子回路、集積回路システム、ASIC(特定用途向け集積回路)、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、及び/又はそれらの組み合わせで実現されてよい。それらの様々な実施形態は、1つ又は複数のコンピュータプログラムに実施される形態を含むことができ、該1つ又は複数のコンピュータプログラムは、少なくとも1つのプログラマブルプロセッサを含むプログラマブルシステムで実行及び/又は解釈されることができ、該プログラマブルプロセッサは、特定用途向け、または、汎用プログラマブルプロセッサであってもよく、記憶システム、少なくとも1つの入力装置、及び少なくとも1つの出力装置から、データと命令を受信し、そして、データと命令を該記憶システム、該少なくとも1つの入力装置、及び該少なくとも1つの出力装置に伝送することができる。
【0084】
これらのコンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、または、コードとも呼ばれる)は、プログラマブルプロセッサの機械命令を含み、これらのコンピュータプログラムを高レベルプロセス及び/又はオブジェクト指向型プログラミング言語、及び/又はアセンブリ言語/機械言語を利用して実施することができる。例えば、本明細書に使用される用語「機械可読媒体」や「コンピュータ可読媒体」は、機械命令及び/又はデータをプログラマブルプロセッサに提供するための任意のコンピュータプログラム製品、デバイス、及び/又は装置(磁気ディスク、光ディスク、メモリ、プログラマブルロジック装置(PLD)など)を指し、機械可読信号としての機械命令を受信する機械可読媒体を含む。用語「機械可読信号」は、機械命令及び/又はデータをプログラマブルプロセッサに提供するための任意の信号を指す。
【0085】
ユーザとのインタラクションを提供するために、ここに記載のシステムや技術をコンピュータで実施することができ、該コンピュータは、ユーザへ情報をディスプレイするためのディスプレイ装置(CRT(陰極線管)またはLCD(液晶ディスプレイ)モニターなど)、及びキーボードやポインティングデバイス(マウス又はトラックボールなど)があり、ユーザは、該キーボードや該ポインティングデバイスを通じ、入力をコンピュータに提供することができる。その他の種類の装置は、ユーザとのインタラクションを提供するために使用されることができ、例えば、ユーザに提供されるフィードバックは、任意の形の感覚フィードバック(視覚フィードバック、聴覚フィードバック、または触感フィードバックなど)であってもよく、ユーザからの入力を任意の形(音入力、音声入力又は触感入力を含む)で受信することができる。
【0086】
ここに記載のシステムや技術は、バックグランドコンポーネントを含むコンピュータシステム(データサーバとして作用するなど)、または、ミドルウェアコンポーネントを含むコンピュータシステム(アプリケーションサーバなど)、または、フロントエンドコンポーネントを含むコンピュータシステム(グラフィックユーザインタフェース、またはネットワークブラウザを備えるユーザコンピュータなど、ユーザは、該グラフィックユーザインタフェース、または該ネットワークブラウザを通じてここに記載のシステムや技術に係る実施形態とインタラクションすることができる)、またはこのようなバックグランドコンポーネント、ミドルウェアコンポーネント、またはフロントエンドコンポーネントの任意の組み合わせを含むコンピュータシステムに実施されてもよい。システムのコンポーネントは、任意の形、または媒体のデジタルデータ通信(通信ネットワークなど)を通じて相互に接続することができる。通信ネットワークは、例示的に、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)及びインターネットを含む。
【0087】
コンピューティングシステムは、クライアント端末やサーバを含むことができる。クライアント端末やサーバは、一般的に、互いに遠く離れており、通信ネットワークを通じてインタラクションをしている。クライアント端末とサーバとの関係は、対応するコンピュータでの実行、および、互いにクライアント端末・サーバという関係を有するコンピュータプログラムにより生成される。
【0088】
本願の実施例の技術的解決手段により、車両と車両との走行軌跡に、合流が発生するとき、双方の走行状態に基づき合流領域に入る時点を正確に予測し、これにより、車両の走行速度をより正確に制御し、車両衝突による人身事故及び財産損害を引き起こすという問題を解決する。
【0089】
上記の様々な形態のフローを使用して、ステップを並べ替えたり、追加したり、削除したりすることができる。例えば、本願に記載の各ステップは、本願に開示されている技術案が所望の結果を達成できる限り、並行に実施されてもよいし、順次実施されてもよいし、異なる順序で実施されてもよく、本明細書では、それについて限定しない。
【0090】
上記の具体的な実施形態は、本願の保護範囲に対する制限を構成しない。当業者であれば、設計要件やその他の要素に応じて様々な修正、組み合わせ、下位組み合わせや代替が可能であると理解すべきである。本願の精神や原則の範囲内に行われるすべての修正、等価置換や改善は、いずれも本願の保護範囲に含まれるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5