(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-07
(45)【発行日】2022-11-15
(54)【発明の名称】履物のための動力付きテンショニング・システムのための伝動装置
(51)【国際特許分類】
A43C 11/16 20060101AFI20221108BHJP
【FI】
A43C11/16
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021173084
(22)【出願日】2021-10-22
(62)【分割の表示】P 2018548731の分割
【原出願日】2017-03-15
【審査請求日】2021-11-19
(32)【優先日】2016-03-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2016-11-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】514144250
【氏名又は名称】ナイキ イノベイト シーブイ
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【氏名又は名称】杉村 憲司
(72)【発明者】
【氏名】オランド、オースティン
【審査官】東 勝之
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0068838(US,A1)
【文献】米国特許第07721468(US,B1)
【文献】米国特許第07752774(US,B2)
【文献】特表2001-513379(JP,A)
【文献】特表2010-528811(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2003/0150135(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A43C 11/16
A43B 23/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
履物物品のテンショニング部材を調整するためのテンショニング・システムであって、
前記テンショニング部材を巻くように構成されたリー
ルと、
縦軸に平行なモータ・シャフトを備えるモータであって
、前記モータ・シャフトが、横軸に沿って前記リー
ルから離間している、モータと、
前記リー
ルを駆動し、回転するためにトルク経路に沿って前記モータ・シャフトから前記リー
ルにトルクを伝動するように構成された伝動装置であって、
前記縦軸に平行で、前記モータ・シャフトに対して横方向にオフセットされた中間シャフトと、
前記中間シャフトに回転可能に配置され、前記モータに動作可能に結合された第1のギアと、
前記中間シャフトに回転可能に配置され、前記リールに動作可能に結合された第2のギアと、
前記縦軸
に平行で且つ前記横軸に沿って前記モータ・シャフト
及び前記中間シャフトに対してオフセットした細長シャフトを備えるシャフト・ギアであって、前記シャフト・ギアが、固定基準とは無関係に回転するように構成され、前記
第2のギアに動作可能に結合された、シャフト・ギアと
、
を備える、伝動装置と
を備える、テンショニング・システム。
【請求項2】
前記伝動装置は、前記シャフト・ギアの第1の端部に固定的に結合され、前記モータに動作可能に結合されたリング・ギアを更に備え、
前記リング・ギアが、圧入により前記シャフト・ギアに固定的に結合されている、請求項1に記載のテンショニング・システム。
【請求項3】
前記リング・ギアが穴を形成しており、前記シャフト・ギアが前記穴内に圧入されている、請求項2に記載のテンショニング・システム。
【請求項4】
前記固定基準がサポート部材であり、前記第1の端部の反対側の前記シャフト・ギアの第2の端部が、前記サポート部材中に配設された、請求項
2又は3に記載のテンショニング・システム。
【請求項5】
前記中間シャフトが、前記サポート部材中に配設され
、前記シャフト・ギアに平行で、且つ前記横軸に沿って前記シャフト・ギアに対してオフセットしている、請求項4に記載のテンショニング・システム。
【請求項6】
前記リー
ルが、前記サポート部材中に配設された、請求項5に記載のテンショニング・システム。
【請求項7】
前記リング・ギアが、穴を形成しており、前記サポート部材が、第1のサポート部材であり、前記伝動装置が、前記シャフト・ギアの前記第1の端部に近接した前記穴内に部分的に配設された第2のサポート部材をさらに備える、請求項4に記載のテンショニング・システム。
【請求項8】
方法であって、
細長シャフトを備えるシャフト・ギアを取得する工程と、
中間シャフトと、前記中間シャフトに回転可能に配置された第1のギアと、前記中間シャフトに回転可能に配置された第2のギアと、を取得する工程と、
固定基準とは無関係に回転
し、前記第2のギアに動作可能に結合されるように、前記シャフト・ギアを固定することに部分的によって
、伝動装置を形成する工程であって、前記細長シャフトが、前記伝動装置の縦軸
に平行である、工程と、
前記伝動装置にモータのモータ・シャフトを結合
して、前記第1のギアを前記モータに動作可能に接続する工程であって、前記細長シャフトが、横軸に沿って前記モータ・シャフトに対してオフセットされる、工程と、
前記伝動装置にリー
ルを結合
して、前記第2のギアを前記リールに動作可能に接続する工程であって、前記リールが、テンショニング部材を巻くように構成され、前記リー
ルと、前記モータ・シャフトと、
前記中間シャフトと、前記シャフト・ギアとが、縦軸
に平行であり、前記モータ・シャフトと、
前記中間シャフトと、前記リー
ルと、前記シャフト・ギアとが、横軸に沿って離間している、工程と
を備える、方法。
【請求項9】
前記シャフト・ギアの第1の端部にリング・ギアを固定的に結合する工程を更に備え、
前記シャフト・ギアに前記リング・ギアを固定的に結合する工程が圧入による、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記リング・ギアが、穴を形成しており、前記シャフト・ギアに前記リング・ギアを固定的に結合する工程が、前記穴内に前記シャフト・ギアを圧入する工程である、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記固定基準がサポート部材であり、前記伝動装置を形成する工程が、前記サポート部材中に前記第1の端部の反対側の前記シャフト・ギアの第2の端部を配設する工程を備える、請求項
9又は10に記載の方法。
【請求項12】
前記伝動装置を形成する工程が
、
前記サポート部材中に、前記シャフト・ギアに平行に、且つ前記横軸に沿って前記シャフト・ギアに対してオフセットして、前記中間シャフトを配設する工程と
をさらに備える、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記伝動装置を形成する工程が、前記サポート部材中に前記リー
ルを配設する工程をさらに備える、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記リング・ギアが、穴を形成しており、前記サポート部材が、第1のサポート部材であり、前記伝動装置を形成する工程が、前記シャフト・ギアの前記第1の端部に近接した前記穴内に部分的に第2のサポート部材を配設する工程をさらに備える、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
履物物品であって、
足に前記履物物品を固定するためにテンショニング部材を配設するように構成されたアッパー部と、
前記アッパー
部に固定されたソール部と、
前記ソール部中に配設された、前記テンショニング部材を巻くように構成されたリー
ルと、
前記ソール部中に配設された、
縦軸に平行なモータ・シャフトを備えるモータであって
、前記モータ・シャフトが、横軸に沿って前記リー
ルから離間している、モータと、
前記ソール部中に配設された、前記リー
ルを駆動し、回転するためにトルク経路に沿って前記モータ・シャフトから前記リー
ルにトルクを伝動するように構成された伝動装置であって、
前記縦軸に平行で、前記モータ・シャフトに対して横方向にオフセットされた中間シャフトと、
前記中間シャフトに回転可能に配置され、前記モータに動作可能に結合された第1のギアと、
前記中間シャフトに回転可能に配置され、前記リールに動作可能に結合された第2のギアと、
前記縦軸
に平行で且つ前記横軸に沿って前記モータ・シャフト
及び前記中間シャフトに対してオフセットした細
長シャフトを備えるシャフト・ギアであって、前記シャフト・ギアが、固定基準とは無関係に回転するように構成され、前記
第2のギアに動作可能に結合された、シャフト・ギアと
、
を備える、伝動装置と
を備える、履物物品。
【請求項16】
前記伝動装置は、前記シャフト・ギアの第1の端部に固定的に結合され、前記モータに動作可能に結合されたリング・ギアを更に備え、
前記リング・ギアが、圧入により前記シャフト・ギアに固定的に結合されている、請求項15に記載の履物物品。
【請求項17】
前記リング・ギアが穴を形成しており、前記シャフト・ギアが前記穴内に圧入されている、請求項16に記載の履物物品。
【請求項18】
前記固定基準がサポート部材であり、前記第1の端部の反対側の前記シャフト・ギアの第2の端部が、前記サポート部材中に配設された、請求項
16又は17に記載の履物物品。
【請求項19】
前記中間シャフトが、前記サポート部材中に配設され
、前記シャフト・ギアに平行で、且つ前記横軸に沿って前記シャフト・ギアに対してオフセットしている、請求項18に記載の履物物品。
【請求項20】
前記リー
ルが、前記サポート部材中に配設された、請求項19に記載の履物物品。
【請求項21】
前記リング・ギアが、穴を形成しており、前記サポート部材が、第1のサポート部材であり、前記伝動装置が、前記シャフト・ギアの前記第1の端部に近接した前記穴内に部分的に配設された第2のサポート部材をさらに備える、請求項18に記載の履物物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示する主題は、概して、履物のための動力付きテンショニング・システム
のための伝動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
履物物品は、概して、アッパーとソール構造との2つの主要な要素を含む。アッパーは
、足の周りにフィットし、足を受容するように構成された1つまたは複数の要素を含むこ
とができる。いくつかの実施形態では、アッパーは、足の甲とつま先エリアを覆い、足の
内側および外側に沿い、足のかかとエリアの周りに延びる構造を形成することができる。
アッパーはまた、履物のフィット感を調整するために使用され得る靴ひも、ストラップ、
または他の部材などの固定システムを組み込み得る。固定システムはまた、アッパー内の
空隙からの足の出し入れを可能にすることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
履物物品は、従来、着用者の足に履物物品を固定するために、ひもまたは他の機構の手
動操作、たとえば、手動でひもを結ぶことを伴うひも締め機構を利用してきた。しかしな
がら、モータ、伝動装置、およびギアを利用するひも、ケーブルなどの締め付けを提供す
る代替機構が開発されてきている。そのようなモータ、伝動装置、およびギアは、必然的
に履物物品内に含まれ得、精力的な身体活動中に履物物品を所定の位置に保持するのに十
分にひもを締める必要があり得、履物物品の典型的なコスト制限内で製造される必要があ
り得るので、そのようなモータおよびギアの機械的特性は、モータ、伝動装置、およびギ
アの様々な他の実装形態に対して比較的制約され得る。特に、サイズ、トルク、製造歩留
まり、およびコストなどのファクタは、合理化することが比較的困難であることがある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
別個の構成要素としてのリング・ギアと細長シャフト・ギアとを有する複合ギアを有す
る伝動装置を利用する動力付きひも締めテンショニング・システムが開発された。複合ギ
アの別個の構成要素は、伝動装置の他の構成要素と併せて、製造工程の改善および伝動装
置に対する設計の変更に対する複合ギアの適応性の改善を含む、テンショニング・システ
ム伝動装置の代替例において見られない点でいくつかの利点を提供し得る。さらに、複合
ギアによって、テンショニング・システムの残りと効果的に一体化され得る比較的コンパ
クトな伝動装置が可能になり得る。
【0005】
本開示は、以下の図面および説明を参照しながらより良く理解され得る。図中の構成要
素は、必ずしも寸法どおりではなく、代わりに、本発明の原理を示すことに重点が置かれ
ている。さらに、図中では、同様の参照番号は、異なる図全体にわたって対応する部分を
指定する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】本開示の例示的な実施形態による、履物物品の等角図。
【
図4A】例示的な実施形態における、テンショニング・システム300に関する伝動装置1001の外観図。
【
図4B】例示的な実施形態における、テンショニング・システム300に関する伝動装置1001の破断図。
【
図5】例示的な実施形態における、伝動装置システム1001の様々なギアが一緒に噛み合わされる態様の図。
【
図6】例示的な実施形態における、伝動装置1001のトルク経路1102を示す図。
【
図7】例示的な実施形態における、テンショニング・システムを製造するためのフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0007】
例示的な方法およびシステムは、履物のための動力付きテンショニング・システムのた
めの伝動装置を対象とする。例は、可能な変形形態を象徴するにすぎない。別段に明記さ
れていない限り、構成要素および機能は、随意であり、組み合わされるか、または再分割
され得、動作は、順序が変化するか、あるいは組み合わされるか、または再分割され得る
。以下の説明では、説明のために、例示的な実施形態の完全な理解を与えるために多数の
具体的な詳細を記載する。ただし、現在の主題がこれらの具体的な詳細の各々またはすべ
てなしに実施され得ることが当業者には明白であろう。
【0008】
図1~
図3は、履物物品100の例示的な実施形態を示す。
図2および
図3に示すよう
に、履物物品100は、固定システム130とテンショニング・システム300とを含む
ことができる。履物100、固定システム130、およびテンショニング・システム30
0の様々な特徴は、以下で詳細に説明される。履物100、固定システム130、および
テンショニング・システムが、その両方がその全体が援用される、文献2015年5月2
8日に出願された米国特許出願番号第14/723,972号および2016年3月15
日に出願された米国特許出願番号第15/070,138号の1つまたは複数に記載され
ている特徴を組み込むことができることが理解されよう。
【0009】
詳細に説明するように、固定システム130は、着用者の足に履物100を選択的に固
定するために、および着用者の足から履物100を選択的に解放するために使用され得る
。言い方を変えれば、固定システム130は、履物100を締め、足に固定することがで
き、固定システム130は、履物100をゆるめ、足から解放することができる。言い換
えれば、固定システム130は、着用者の足に対して固定された位置とゆるめられた位置
との間で履物100を動かすことができる。
【0010】
テンショニング・システム300は、固定システム130を作動させるために使用され
得る。したがって、テンショニング・システム300は、履物100を足に自動的に固定
するために、および/または履物100を足から自動的にゆるめるために使用され得る。
【0011】
テンショニング・システム300は、以下で詳細に説明される1つまたは複数の特徴に
よりロバストであり得る。したがって、テンショニング・システム300は、履物100
を足からゆるめるように働く比較的高い負荷の下でさえ、履物100が足を締め、足に固
定されたままでいることを保証することができる。さらに、テンショニング・システム3
00は、着用者がそのように選定するときに履物100が足から効率的におよび効果的に
ゆるむように構成され得る。
【0012】
また、テンショニング・システム300は、コンパクトで、軽量であり得る。したがっ
て、テンショニング・システム300は、履物100内に目立たずにパッケージングされ
得る。
【0013】
さらに、テンショニング・システム300は、比較的単純な設計を有することができる
。たとえば、テンショニング・システム300は、低い総部品数を有することができる。
さらに、テンショニング・システム300は、高い製造可能性を有することができる。
【0014】
図1~
図3の本実施形態では、履物物品100は、運動靴の形態で示されている。しか
しながら、他の実施形態では、固定システム130とテンショニング・システム300と
は、限定はしないが、ハイキング・ブーツ、サッカー靴、フットボール靴、スニーカー、
ランニング靴、クロス・トレーニング靴、ラグビー靴、バスケットボール靴、野球靴なら
びに他の種類の靴を含む任意の他の種類の履物とともに使用され得る。さらに、いくつか
の実施形態では、履物物品100は、限定はしないが、スリッパ、サンダル、ハイ・ヒー
ルの履物、ローファー、ならびに任意の他の種類の履物を含む、様々な種類の非スポーツ
関連の履物とともに使用するように構成され得る。以下でさらに詳細に説明するように、
テンショニング・システム300は、履物に限定されないことがある。たとえば、テンシ
ョニング・システム300は、本開示の範囲から逸脱することなくスポーツウェア、他の
衣類および衣服、スポーツ用具、医療ブレースなどとともに使用され得る。
【0015】
参照目的のために、履物物品100は、その各々を
図1に示した、前足領域10と、中
足領域12と、かかと領域14との3つの一般的な領域に分割され得る。前足領域10は
、概して、つま先と、中足骨を指骨に接続する関節とに対応する履物物品100の部分を
含む。中足領域12は、概して、足のアーチ・エリアに対応する履物物品100の部分を
含む。かかと領域14は、概して、踵骨を含む足の後部部分に対応する。履物物品100
はまた、前足領域10と、中足領域12と、かかと領域14との各々を通って延びるとと
もに、履物物品100の両側に対応する内側16と外側18とを含む。より詳細には、内
側16は、足の内側エリア(すなわち、他の足のほうに面する表面)と対応し、外側18
は、足の外側エリア(すなわち、他の足から反対の方向に面する表面)と対応する。前足
領域10、中足領域12、かかと領域14、内側16、および外側18は、物品100の
正確なエリアの境界を定めるものではない。むしろ、前足領域10、中足領域12、かか
と領域14、内側16、および外側18は、以下の説明を助けるために履物物品100の
一般的なエリアを表すものである。さらに、前足領域10、中足領域12、かかと領域1
4、内側16、および外側18はまた、履物物品100のソール構造、アッパー、または
他の個別の要素に適用され得る。
【0016】
いくつかの実施形態では、履物物品100は、ソール構造110とアッパー120とを
含むことができる。ソール構造110は、履物物品100にトラクションを与えるように
構成され得る。トラクションを与えることに加えて、ソール構造110は、ウォーキング
、ランニングまたは他の歩行活動中に足と地面との間で圧縮されるときに地面反力を減衰
することができる。ソール構造110の構成は、様々な従来型のまたは非従来型の構造を
含むために異なる実施形態では大きく変化することができる。場合によっては、ソール構
造110の構成は、ソール構造110が使用され得る1つまたは複数のタイプの地面に従
って構成され得る。地面の例としては、限定はしないが、自然芝、合成芝、土、ならびに
他の面がある。
【0017】
異なる実施形態では、ソール構造110は、異なる構成要素を含むことができる。たと
えば、ソール構造110は、アウトソール、ミッドソール、および/またはインソールを
含むことができる。さらに、場合によっては、ソール構造110は、地面とのトラクショ
ンを増加するように構成された1つまたは複数のクリート部材またはトラクション要素を
含むことができる。
【0018】
例示的な実施形態では、履物物品100が装着されるとき、ソール構造110は、アッ
パー120に固定され、足と地面との間に延びる。アッパー120は、ソール構造110
に対して、足を受容し固定するための履物物品100内の内部空隙を画定する。空隙は、
足を収容するように成形され、足の外側に沿って、足の内側に沿って、足を覆って、かか
との周りに、および足の下に延びることができる。
【0019】
アッパー120はまた、少なくともかかと領域14中に位置し、スロート開口140を
形成するカラーを含むことができる。アッパー120の内部空隙へのアクセスは、スロー
ト開口140によって与えられ得る。より詳細には、足は、スロート開口140を通して
アッパー120に入れられ得、足は、スロート開口140を通してアッパー120から出
され得る。
【0020】
アッパー120はまた、ひも締めエリア132を含むことができる。いくつかの実施形
態では、ひも締めエリア132は、スロート開口140から前足領域10に向けて延びる
開口であり、内側16と外側18との間に画定され得る。アッパー120は、いくつかの
実施形態では、舌状部138をさらに含むことができる。舌状部138は、ひも締めエリ
ア132内に配置され得る。
【0021】
図1~
図3の実施形態に示すように、固定システム130は、ひも締めエリア132の
部分に延びる1つまたは複数のストラップ部材136を含むことができる。さらに、
図2
および
図3に示すように、固定システム130はまた、少なくとも1つのテンショニング
部材137を含むことができる。テンショニング部材137は、靴ひも、ケーブル、また
は他の細長部材であり得る。テンショニング部材137はまた、フレキシブルであり得る
が、テンショニング部材137は、いくつかの実施形態では、実質的に固定長を有するこ
とができる。テンショニング部材137は、ストラップ部材136のうちの1つまたは複
数を通って延びることができる。テンショニング部材137の他の部分は、中空の、細長
ガイド部材135を通って延びることができる。さらに、いくつかの実施形態では、テン
ショニング部材137とガイド135とは、履物物品100のアッパー120によって囲
まれ得る。
【0022】
いくつかの実施形態では、テンショニング部材137は、
図2に示すようにストラップ
部材136とガイド135とを通してジグザグな形で延びることができる。また、テンシ
ョニング部材137は、履物物品100の内側16と外側18との間で交互にひも締めエ
リア132に沿って延びることができる。さらに、テンショニング部材137の第1の端
部139は、アッパー120および/またはソール構造110に固定され得る。同様に、
テンショニング部材137の第2の端部141は、アッパー120および/またはソール
構造110に固定され得る。
【0023】
さらに、いくつかの実施形態では、テンショニング部材137は、
図2および
図3に概
略的に示すテンショニング・システム300に取り付けられ得る。説明するように、テン
ショニング・システム300は、モータ1002とリール1004とを含むことができる
。いくつかの実施形態では、モータ1002とリール1004とは、ハウジング1003
内に密閉され、サポートされ得る。さらに、ハウジング1003は、履物物品100内(
たとえば、ソール構造110内)に画定されるポケット1006内に受容され得る。
【0024】
モータ1002は、リール1004が巻回するようにリール1004を選択的に駆動す
ることができ、テンショニング部材137は、リール1004に巻かれる。テンショニン
グ部材137は、次に、アッパー120を足に固定するために着用者の足に対してストラ
ップ136を締めることができる。さらに、いくつかの実施形態では、モータ1002は
、リール1004を巻き戻すことができ、したがって、リール1004からテンショニン
グ部材137を繰り出し、ストラップ136がゆるむ。
【0025】
テンショニング・システム300はまた、リール1004にモータ1002を動作可能
に結合する伝動装置1001を含むことができる。伝動装置1001はまた、ハウジング
1003内に密閉され、サポートされ得る。概して、いくつかの実施形態では、伝動装置
1001は、モータ1002からリール1004に動力およびトルクを伝達することがで
きる。
【0026】
伝動装置1001は、テンショニング・システム300が履物100を足に固定し、固
定された位置に履物100を保持することができることを保証する1つまたは複数の特徴
を含むことができる。たとえば、伝動装置1001は、これらの目的のために比較的高い
ギア比を与えることができる。また、伝動装置1001は、コンパクトで、軽量であり得
る。さらに、伝動装置1001は、クラッチおよびまたはブレーキの必要を回避すること
ができる。代わりに、伝動装置1001は、単一の、一貫したギア低減を与えることがで
きる。
【0027】
図4Aおよび
図4Bはそれぞれ、例示的な実施形態における、テンショニング・システ
ム300に関する伝動装置1001の外観図および破断図である。伝動装置1001は、
縦軸1016および横交軸1018に対して配置され得る。縦軸1016および横軸10
18が参照目的のために、および伝動装置1001の説明を助けるために含まれることが
理解されよう。
【0028】
モータ1002は、電気モータなどの任意の好適なタイプのものであり得る。また、リ
ール1004は、回転可能であり得る。リール1004が、一方向に回転すると、リール
1004は、ゆるみを巻き取り、着用者の足に履物100を締め付けるためのテンショニ
ング部材137(
図3)の張力を増加することができる。リール1004が反対方向に回
転すると、テンショニング部材137は、リール1004から巻き戻すことができ、した
がって、テンショニング部材137の張力が減少し、したがって、履物100が足からゆ
るむ。
【0029】
モータ1002は、モータ・シャフト1010を含むことができ、リール1004は、
リール・シャフト1012を含むことができる。モータ・シャフト1010は、第1の端
部1020と第2の端部1022とを含むことができる。リール・シャフト1012はま
た、第1の端部1013と第2の端部1015とを含むことができる。いくつかの実施形
態では、モータ・シャフト1010は、実質的に直線の縦軸1009に対して細長く延び
得る。同様に、いくつかの実施形態では、リール・シャフト1012は、実質的に直線の
縦軸1011に対して細長く延び得る。モータ・シャフト1010は、軸1009の周り
を回転することができ、リール・シャフト1012は、軸1011の周りを回転すること
ができる。したがって、軸1009は、モータ・シャフト1010のための回転軸であり
得、軸1011は、リール・シャフト1012のための回転軸であり得る。
【0030】
いくつかの実施形態では、モータ・シャフト1010の軸1009とリール・シャフト
1012の軸1011との両方が互いに実質的に平行であり得る。たとえば、軸1009
と軸1011との両方は、縦軸1016に実質的に平行であり得る。また、いくつかの実
施形態では、モータ・シャフト1010は、リール・シャフト1012がリール1004
から突出するのと同じ方向に、モータ1002から突出することができる。さらに、モー
タ・シャフト1010とリール・シャフト1012とは、横軸1018に沿って離間する
ことができる。
【0031】
テンショニング・システム300の伝動装置1001は、順番に配列され噛み合わされ
ている複数のギアを含むギア列1014を含むことができる。ギア列1014は、モータ
・シャフト1010からリール・シャフト1012にトルクおよび動力を伝達することが
できる。
【0032】
伝動装置1001はまた、ギア列1014のそれぞれのギアをサポートする1つまたは
複数の中間シャフトを含むことができる。たとえば、伝動装置1001は、第1の中間シ
ャフト1096と第2の中間シャフト1086とを含むことができる。いくつかの実施形
態では、第1の中間シャフト1096と第2の中間シャフト1086とは、第1のサポー
ト部材1312と第2のサポート部材1314とによってサポートされ得る。様々な例で
は、第1のサポート部材1312と第2のサポート部材1314とは、第1の中間シャフ
ト1096の端部1098、1100と第2の中間シャフト1086の端部1302、1
304とを配設するように構成されたサポート・プレートまたは他の構造であり得る。
【0033】
説明するように、ギア列1014は、所定のギア比と所定のギア低減とを与えることが
できる。したがって、トルクがモータ・シャフト1010からリール・シャフト1012
に伝達されるとき、ギア列1014は、トルクを増加させながら回転速度を低減すること
ができる。ギア比/低減は、履物100を締めるおよびゆるめるときにモータ・シャフト
1010からリール・シャフト1012に確かな効果的な動力伝達を与えるように選択さ
れ得る。また、履物100が足に締め付けられると、履物100をゆるめるように様々な
力が働くことが理解されよう。しかしながら、ギア比/低減は、テンショニング・システ
ム300がこれらの力に抵抗することができるように、および足からの履物100の意図
しないゆるみを防止するように選択され得る、
ギア列1014は、本開示の範囲から逸脱することなく様々な構成を有することができ
る。ただし、ギア列1014が本開示の範囲から逸脱することなく図示の実施形態から変
化することができることが理解されよう。
【0034】
ギア列1014は、第1のギア1050と、第2のギア1052と、第3のギア105
4と、第4のギア1058と、第5のギア1060と、第6のギア1064と、第7のギ
ア1066と、第8のギア1070と、第9のギア1072と、第10のギア1076と
、第11のギア1078と、第12のギア1082とを含む複数のギアを含むことができ
る。いくつかの実施形態では、ギア列1014のギアのうちの1つまたは複数は、平ギア
であり得る。ただし、ギアは、本開示の範囲から逸脱することなく別様に構成され得る。
【0035】
ギア列1014のギアは、所望のギア比/低減を与える所定の特徴を有することができ
る。たとえば、ギアは、横方向1018に測定される所定の直径、ピッチ円直径、および
他の同様の寸法を有することができる。さらに、ギアの歯数および歯形があらかじめ選択
され得る。さらに、1つまたは複数のギアは、縦方向1016に測定される所定の幅を有
することができる。さらに、ギアは、ポリマー、金属、および/または複合材料などの所
定の材料で作られ得る。
【0036】
第1のギア1050は、第2の端部1022に近接して、モータ・シャフト1010上
での回転のために取り付けられ得る。いくつかの実施形態では、第1のギア1050は、
モータ・シャフト1010の回転が第1のギア1050の同期回転を生じるようにモータ
・シャフト1010に回転可能に固定され得る。第1のギア1050は、第2のギア10
52と噛み合わされ得る。
【0037】
第2のギア1052は、第1の中間シャフト1096上に取り付けられ得る。いくつか
の実施形態では、第2のギア1052は、第1の中間シャフト1096の第1の端部11
00に近接して取り付けられ得る。また、いくつかの実施形態では、第2のギア1052
は、第1の中間シャフト1096に対する回転のために取り付けられ得る。たとえば、第
2のギア1052は、第2のギア1052が第1の中間シャフト1096とは無関係に回
転することを可能にするベアリングを介して第1の中間シャフト1096上に取り付けら
れ得る。
【0038】
第3のギア1054はまた、第2のギア1052に近接して、第1の中間シャフト10
96上に取り付けられ得る。いくつかの実施形態では、第3のギア1054は、第1の中
間シャフト1096に対する回転のために取り付けられ得る。たとえば、第3のギア10
54は、第3のギア1054が第1の中間シャフト1096とは無関係に回転することを
可能にするベアリングを介して第1の中間シャフト1096上に取り付けられ得る。
【0039】
さらに、いくつかの実施形態では、第3のギア1054は、第2のギア1052に回転
可能に結合され得る。したがって、第3のギア1054と第2のギア1052とは、第1
の複合ギア1056を画定するために協働することができる。それらが回転可能に結合さ
れるので、第3のギア1054は、第2のギア1052と同期して回転するように構成さ
れ得る。いくつかの実施形態では、第3のギア1054は、第2のギア1052のすぐ隣
にあり、それに固定され得る。たとえば、第3のギア1054と第2のギア1052とは
、第1の複合ギア1056が比較的コンパクトになるようにエンド・ツー・エンドに積み
重ねられ、「直列」と見なされ得る。
【0040】
さらに、第3のギア1054と第2のギア1052とは、異なるピッチ円直径を有する
ことができる。ピッチ円直径が横軸1018に沿って測定されることが理解されよう。図
示の実施形態では、第3のギア1054のピッチ円直径は、第2のギア1052のピッチ
円直径よりも小さくなり得る。また、第3のギア1054と第2のギア1052とは、異
なる厚さを有することができる。厚さが縦軸1016に沿って測定されることが理解され
よう。図示の実施形態では、第3のギア1054の厚さは、第2のギア1052の厚さよ
りも大きくなり得る。第3のギア1054と第2のギア1052との間のこれらの寸法差
は、所望のギア比/低減がギア列1014を通して達成されることを保証することができ
る。
【0041】
いくつかの実施形態では、第3のギア1054と第2のギア1052とは、一緒に溶接
されるか、一緒にプレスされるか、一緒に固定されるか、接着的に固定されるか、締め具
によって取り付けられるか、あるいは一緒に固定され得る。追加の実施形態では、第3の
ギア1054と第2のギア1052とは、第3のギア1054と第2のギア1052とが
、一体となった、単体の、一体成型のギア部材1056を画定するように一体的に接続さ
れ得る。
【0042】
第2の複合ギア1062は、本明細書では「リング・ギア」1058と呼ばれる第4の
ギア1058を含む。リング・ギア1058は、ヘッド1320を含むか、あるいはそれ
に結合される。ヘッド1320は、環状であり得、それの長さに沿って測定される実質的
に一定の直径を有することができる。リング・ギア1058は、シャフト1086の第1
の端部1304に近接したシャフト1086に固定的に固定される。様々な例では、シャ
フト1086は、第2の中間シャフトである。シャフト1086は、様々に、不可欠な構
成要素としてシャフト1086の第2の端部1302に近接した第5のギア1060を含
むか、またはそれに固定的に固定される。第5のギア1060は、第1の中間シャフト1
096の周りを回転する第6のギア1064と係合される。組み合わされたシャフト10
86と第5のギア1060とは、本明細書では集合的に細長シャフト・ギア1310と呼
ばれる。リング・ギア1058と細長シャフト・ギア1310とは、第2の複合ギア10
62を形成するために組み合わされる。したがって、リング・ギア1058と細長シャフ
ト・ギア1310とは、同期回転のために互いに対して固定される。
【0043】
互いに対して固定的に固定される構成要素は、様々なモードのいずれかに従って固定さ
れ得る。様々な例では、リング・ギア1058と細長シャフト・ギア1310とは、圧入
または摩擦嵌合によって互いに対して固定的に固定される。追加または代替として、その
ような個別の構成要素は、鍵などの締め具または他の固定部材を溶接することによって互
いに対して固定的に固定され得る。それらの個別に識別可能な構成要素にも関わらず、リ
ング・ギア1058と細長シャフト・ギア1310とは、フライス加工されるか、機械加
工されるか、またはさもなければ単一の基材から形成され得るか、あるいは、たとえば、
3次元印刷技術によって単一の部品として形成され得る。
【0044】
シャフト2086は、第1のサポート部材1312と第2のサポート部材1314との
上での回転のために取り付けられる。一例では、第2の中間シャフト1086は、穴を含
まず、代わりに、シャフトの長さに沿って実質的に中実である。したがって、製造すると
き、穴を形成することが回避され得、これは、製造効率を増加させることができる。さら
に、シャフト1086を通って延びる穴がないので、リング・ギア1058と第5のギア
1060との中心をそれらの共通の回転軸に置くことがより容易になり得る。さらに、ヘ
ッド1320は、穴で可能になり得るよりも大きい肉厚を有することができ、リング・ギ
ア1058からシャフト・ギア1310にトルクを伝達するための第2の中間シャフト1
086が代替シャフトよりも潜在的に強くなる。
【0045】
それらが回転可能に結合されるので、第5のギア1060は、第4のギア1058と同
期して回転するように構成され得る。第5のギア1060と第4のギア1058とは、複
数の部分を一緒に組み立てることによって回転可能に結合され得る。他の実施形態では、
第5のギア1060と第4のギア1058とは、第2の複合ギア1062が一体で、単体
となるように一体的に接続され得る。
【0046】
第6のギア1064は、第2の端部1098に近接して、第1の中間シャフト1096
上に取り付けられ得る。いくつかの実施形態では、第6のギア1064は、第1の中間シ
ャフト1096に対する回転のために取り付けられ得る。
【0047】
第7のギア1066はまた、第6のギア1064に近接して、第1の中間シャフト10
96上に取り付けられ得る。第6のギア1064と同様に、第7のギア1066は、第1
の中間シャフト1096に対する回転のために取り付けられ得る。
【0048】
さらに、いくつかの実施形態では、第7のギア1066は、第6のギア1064に回転
可能に結合され得る。したがって、第7のギア1066と第6のギア1064とは、第3
の結合されたギア部材1068を画定するために協働することができる。それらが回転可
能に結合されるので、第7のギア1066は、第6のギア1064と同期して回転するよ
うに構成され得る。第7のギア1066と第6のギア1064とは、複数の部分を一緒に
組み立てることによって回転可能に結合され得る。他の実施形態では、第7のギア106
6と第6のギア1064とは、第3の結合されたギア部材1068が一体で、単体となる
ように一体的に接続され得る。
【0049】
さらに、第8のギア1070は、第2の端部1015に近接して、リール・シャフト1
012上に取り付けられ得る。いくつかの実施形態では、第8のギア1070は、リール
・シャフト1012に対する回転のために取り付けられ得る。第9のギア1072はまた
、第8のギア1070に近接して、リール・シャフト1012上に取り付けられ得る。第
8のギア1070と同様に、第9のギア1072は、リール・シャフト1012に対する
回転のために取り付けられ得る。
【0050】
さらに、いくつかの実施形態では、第9のギア1072は、第8のギア1070に回転
可能に結合され得る。したがって、第9のギア1072と第8のギア1070とは、第4
の結合されたギア部材1074を画定するために協働することができる。それらが回転可
能に結合されるので、第9のギア1072は、第8のギア1070と同期して回転するよ
うに構成され得る。第9のギア1072と第8のギア1070とは、複数の部分を一緒に
組み立てることによって回転可能に結合され得る。他の実施形態では、第9のギア107
2と第8のギア1070とは、第4の結合されたギア部材1074が一体で、単体となる
ように一体的に接続され得る。
【0051】
さらに、第10のギア1076は、第1の複合ギア1056と第3の結合されたギア部
材1068との間で、第1の中間シャフト1096上に取り付けられ得る。いくつかの実
施形態では、第10のギア1076は、第1の中間シャフト1096に対する回転のため
に取り付けられ得る。
【0052】
第11のギア1078はまた、第10のギア1076に近接して、第1の中間シャフト
1096上に取り付けられ得る。詳細には、第11のギア1078は、第1の複合ギア1
056の第3のギア1054に近接し得るが、第10のギア1076は、第3の結合され
たギア部材1068の第7のギア1066に近接し得る。第10のギア1076と同様に
、第11のギア1078は、第1の中間シャフト1096に対する回転のために取り付け
られ得る。
【0053】
さらに、いくつかの実施形態では、第11のギア1078は、第10のギア1076に
回転可能に結合され得る。したがって、第11のギア1078と第10のギア1076と
は、第5の結合されたギア部材1080を画定するために協働することができる。それら
が回転可能に結合されるので、第11のギア1078は、第10のギア1076と同期し
て回転するように構成され得る。第11のギア1078と第10のギア1076とは、複
数の部分を一緒に組み立てることによって回転可能に結合され得る。他の実施形態では、
第11のギア1078と第10のギア1076とは、第5の結合されたギア部材1080
が一体で、単体となるように一体的に接続され得る。
【0054】
最後に、第12のギア1082は、第1の端部1013に近接して、リール・シャフト
1012上に取り付けられ得る。いくつかの実施形態では、第12のギア1082は、リ
ール・シャフト1012と同期して回転するために固定され得る。
【0055】
図5は、例示的な実施形態における、伝動装置システム1001の様々なギアがどのよ
うに一緒に噛み合わされるのかの図である。図示のように、ギア列1014内のギアの所
定のペアが一緒に噛み合わされ得る。特に、第1のギア1050は、第2のギア1052
と噛み合わされ得る。また、第3のギア1054は、第4のギア1058と噛み合わされ
得る。第5のギア1060は、第6のギア1064と噛み合わされ得る。第7のギア10
66は、第8のギア1070と噛み合わされ得る。第9のギア1072は、第10のギア
1076と噛み合わされ得る。最後に、第11のギア1078は、第12のギア1082
と噛み合わされ得る。したがって、トルクおよび動力は、モータ・シャフト1010から
リール・シャフト1012に伝達され得る。ギア列1014は、噛み合ったきままであり
得、別個のクラッチ、ブレーキ、または他の構成要素が必要とされないようにすることが
できる。換言すると、伝動装置1001は、クラッチなしおよび/またはブレーキなしで
あり得る。さらに、ギア列1014は、伝動装置1001のための単一で一定のギア低減
を与えることができる。
【0056】
第1の複合ギア1056は、第1の複合ギア1056に固有のものである対角クロスハ
ッチングを介して概略的に示されている。第2の複合ギア1062は、円を含むクロスハ
ッチング・パターンを介して概略的に示されている。第3の結合されたギア部材1068
は、矩形を含むクロスハッチング・パターンを介して概略的に示されている。第4の結合
されたギア部材1074は、アスタリスクを含むクロスハッチング・パターンを介して概
略的に示されている。第5の結合されたギア部材1080は、「=」シンボルを含むクロ
スハッチング・パターンを介して概略的に示されている。
【0057】
図6は、例示的な実施形態における、伝動装置1001のトルク経路1102を示す。
トルク経路1102は、モータ・シャフト1010とリール・シャフト1012との間に
延びるので、多方向であり得る。たとえば、いくつかの実施形態では、トルク経路110
2は、縦軸1016に沿って一方向に延びることができ、後で、縦軸1016に沿って少
なくとも1回反対方向に逆行することができる。同様に、いくつかの実施形態では、トル
ク経路1102は、横軸1018に沿って一方向に延びることができ、後で、横軸101
8に沿って少なくとも1回反対方向に逆行することができる。
【0058】
図示の実施形態では、モータ・シャフト1010の回転は、第1のギア1050を回転
することができる。したがって、第1のギア1050は、伝動装置1001にトルクを入
力する入力ギアまたはモータ・ギアと見なされ得る。また、伝動装置1001を通したト
ルク伝動は、第12のギア1082を回転することができ、これは、最終的にリール10
04を回転する。したがって、第12のギア1082は、リール1004にトルクを出力
する出力ギアまたはリール・ギアと見なされ得る。他のギアは、第1のギア1050から
第12のギア1082までトルクを伝達する中間ギアと見なされ得る。
【0059】
トルクは、第1のギア1050から、第2のギア1052に、第3のギア1054に、
第4のギア1058に、第5のギア1060に、第6のギア1064に、第7のギア10
66に、第8のギア1070に、第9のギア1072に、第10のギア1076に、第1
1のギア1078に、最後に、第12のギア1082までの順にトルク経路1102に沿
って伝わることができる。
【0060】
いくつかの実施形態では、トルク経路1102は、複数回方向を変更することができる
。また、いくつかの実施形態では、トルク経路1102は、方向を逆行することができる
。たとえば、トルク経路1102の一部分は、縦軸1016に沿って一方向に延びること
ができ、トルク経路1102の別の一部分は、縦軸1016に沿って反対方向に延びるこ
とができる。さらに、トルク経路1102の一部分は、横軸1018に沿って一方向に延
びることができ、トルク経路1102の別の一部分は、横軸1016に沿って反対方向に
延びることができる。これにより、伝動装置1001をよりコンパクトにすることが可能
になり得る。さらに、いくつかの実施形態では、トルク経路1102は、伝動装置100
1を通してジグザグな形で延びることができる。たとえば、トルク経路1102が縦軸1
016に沿って進むとき、トルク経路1102は、横軸1018に沿って方向を反転し、
逆行することができる。
【0061】
参照目的のために、正および負の方向が、縦軸1016および横軸1018上に示され
ている。さらに、説明のために、トルク経路1102を複数のセグメントに細分する。
図示のように、トルク経路1102の第1のセグメント1110は、第1のギア105
0から第2のギア1052に延びることができる。したがって、第1のセグメントは、横
軸1018に沿って正の方向に延びることができる。また、トルク経路1102の第2の
セグメント1112は、第2のギア1052から第3のギア1054に延びることができ
、第2のセグメント1112は、縦軸1016に沿って負の方向に延びることができる。
次いで、第3のセグメント1114は、第3のギア1054から第4のギア1058に、
同じく、横軸1018に沿って負の方向に延びることができる。さらに、第4のセグメン
ト1116が、第4のギア1058から第5のギア1060に延びるので、第4のセグメ
ント1116は、縦軸1016に沿って負の方向に延びることができる。次いで、第5の
セグメント1118が、第5のギア1060から第6のギア1064に延びるので、第5
のセグメント1118は、横軸1018に沿って正の方向に延びることができる。さらに
、第6のセグメント1120が、第6のギア1064から第7のギア1066に延びるの
で、トルク経路1102の第6のセグメント1120は、縦軸1016に沿って正の方向
に延びることができる。さらに、第7のセグメント1122が、第7のギア1066から
第8のギア1070に延びるので、第7のセグメント1122は、横軸1018に沿って
正の方向に延びることができる。また、第8のセグメント1124が、第8のギア107
0から第9のギア1072に延びるので、第8のセグメント1124は、縦軸1016に
沿って正の方向に延びることができる。次いで、トルク経路1102の第9のセグメント
1120は、第9のギア1072から第10のギア1076に延びるので、横軸1018
に沿って負の方向に延びることができる。また、第10のセグメント1128が、第10
のギア1076から第11のギア1078に延びるので、第10のセグメント1128は
、縦軸1016に沿って正の方向に延びることができる。最後に、第11のセグメント1
130が、第11のギア1078から第12のギア1082に延びるので、トルク経路1
102の第11のセグメント1130は、横軸1018に沿って正の方向に延びることが
できる。
【0062】
したがって、図示の実施形態では、トルク経路1102の第1のセグメント1110の
方向は、第3のセグメント1114の方向の反対であり得る。同様に、第3のセグメント
1114の方向は、第5のセグメント1118の方向の反対であり得る。さらに、第4の
セグメント1116の方向は、第6のセグメント1120の方向の反対であり得る。さら
なるセグメントは、同様に相対している。さらに、トルクが縦軸1016に沿って伝達さ
れるとき、第6のセグメント1120と、第7のセグメント1122と、第8のセグメン
ト1124と、第9のセグメント1126と、第10のセグメント1128と、第11の
セグメント1130とは、ジグザグな形で、横軸1018に沿って前後して延びることが
できる。
【0063】
トルク経路1102が何度も方向を変更するので、比較的多数のギアが、ギア列101
4内に含まれ得るが、伝動装置1001は、比較的コンパクトであり得る。また、ギア列
1014中に多数のギアが含まれる場合、ギア列1014は、極めて高いギア比を集合的
に達成することができる。したがって、モータ・シャフト1010の回転速度が低減され
得るとともに、トルクがトルク経路1102に沿って増加する。いくつかの実施形態では
、ギア比は、少なくとも300:1であり得る。追加の実施形態では、ギア比は、少なく
とも400:1であり得る。さらに追加の実施形態では、ギア比は、少なくとも410:
1であり得る。1実施形態では、ギア比は、約418.6:1であり得る。
【0064】
図示の例では、第1のギア1050から第2のギア1052までのギア比は、約4.6
:1である。第3のギア1054から第4のギア1058までのギア比は、約2.8:1
である。また、第5のギア1060から第6のギア1064までのギア比は、約3.8:
1である。さらに、第7のギア1066から第8のギア1070までのギア比は、約2.
5:1である。さらに、第9のギア1072から第10のギア1076までのギア比は、
約1.9:1である。最後に、第11のギア1078から第12のギア1082までのギ
ア比は、約1.9:1である。集合的に、ギア列1014は、第1のギア1050から第
12のギア1082まで約418.6:1のギア比を与えることができる。
【0065】
そのようなギア比では、テンショニング・システム300は、リール1004に比較的
強く、確かな巻回トルクを与え、テンショニング部材137が固定システム130を締め
、履物100を着用者の足に固定することを実現することができる。また、履物100が
足に固定されているとき、着用者の跳躍、ランニング、または他の活動が、テンショニン
グ部材137をリール1004から引くことがある。しかしながら、ギア列1014によ
って与えられる高いギア比は、これらの力に抵抗するための機械的利点を与えることがで
きる。したがって、テンショニング部材137がリール1004に巻かれると、伝動装置
1001は、巻かれ、固定された位置にテンショニング部材137を保持することができ
る。伝動装置1001が、ブレーキの使用がなくてもリール1004の巻き戻しに抵抗す
ることができることが理解されよう。ギア列1014のギアは、噛み合ったままでありえ
る。したがって、クラッチは、必要でないことがある。言い換えれば、極めて高い単一で
一貫したギア比が与えられる。また、モータは、オフにされ、電力を切断され得るが、モ
ータ1002の電磁力は、ギア列1014の高いギア比によって与えられる機械的利点に
よりリール1004を所定の位置に保持するのに十分であり得る。ギア列1014内の摩
擦力はまた、リール1004を所定の位置に保持するのを助けることができる。
【0066】
着用者が履物100を足からゆるめることを望む場合、着用者は、反対方向にモータ1
002に通電することができる。モータ・シャフト1010は、反対方向に回転すること
ができ、伝動装置1001は、リール1004に動力を伝達し、リール・シャフト101
2を反対方向に回転させることができる。
【0067】
図7は、例示的な実施形態における、テンショニング・システムを製造するためのフロ
ーチャートである。フローチャートについて、テンショニング・システム300に関して
説明するが、フローチャートは、任意の好適なテンショニング・システムあるいは他の構
造または装置を製造するために利用され得ることに留意されたい。
【0068】
700において、細長シャフトを備えるシャフト・ギアが取得される。
702において、リング・ギアは、複合ギアを形成するためにシャフト・ギアの第1の
端部に固定的に結合される。一例では、シャフト・ギアにリング・ギアを固定的に結合す
ることは圧入による。一例では、リング・ギアは、穴を形成しており、シャフト・ギアに
リング・ギアを固定的に結合することは、穴内にシャフト・ギアを圧入することである。
【0069】
704において、伝動装置は、固定基準とは無関係に回転するようにシャフト・ギアを
固定することに部分的によって、複合ギアで形成され、細長シャフトは、伝動装置の縦軸
に実質的に平行である。一例では、固定基準は、サポート部材であり、伝動装置を形成す
ることは、サポート部材中に第1の端部の反対側のシャフト・ギアの第2の端部を配設す
ることを備える。一例では、伝動装置を形成することは、中間シャフト上に中間ギアを取
り付けることと、サポート部材中に、シャフト・ギアに平行に、且つ横軸に沿ってシャフ
ト・ギアに対してオフセットして中間シャフトを配設することとを含む。一例では、伝動
装置を形成することは、サポート部材中にリール・シャフトを配設することをさらに備え
る。一例では、リング・ギアは、穴を形成しており、サポート部材は、第1のサポート部
材であり、伝動装置を形成することは、シャフト・ギアの第1の端部に近接した穴内に部
分的に第2のサポート部材を配設することをさらに備える。
【0070】
706において、モータのモータ・シャフトは、伝動装置に結合され、細長シャフトは
、横軸に沿ってモータ・シャフトに対してオフセットする。
708において、リールのリール・シャフトは、伝動装置に結合され、リールは、テン
ショニング部材を巻くように構成され、リール・シャフトと、モータ・シャフトと、シャ
フト・ギアとは、縦軸に実質的に平行であり、モータ・シャフトと、リール・シャフトと
、シャフト・ギアとは、横軸に沿って離間している。
【0071】
例
例1では、履物物品のテンショニング部材を調整するためのテンショニング・システム
は、テンショニング部材を巻くように構成されたリールであって、リールがリール・シャ
フトを備える、リールと、モータ・シャフトを備えるモータであって、モータ・シャフト
とリール・シャフトとが、縦軸に実質的に平行であり、モータ・シャフトが、横軸に沿っ
てリール・シャフトから離間している、モータと、リール・シャフトを駆動し、回転する
ためにトルク経路に沿ってモータ・シャフトからリール・シャフトにトルクを伝動するよ
うに構成された伝動装置であって、複合ギアであって、縦軸に実質的に平行で且つ横軸に
沿ってモータ・シャフトに対してオフセットした細長シャフトを備えるシャフト・ギアで
あって、シャフト・ギアが、固定基準とは無関係に回転するように構成され、リールに動
作可能に結合された、シャフト・ギアと、シャフト・ギアの第1の端部に固定的に結合さ
れ、モータに動作可能に結合されたリング・ギアとを備える、複合ギアを備える、伝動装
置とを含む。
【0072】
例2では、例1のテンショニング・システムは、随意に、リング・ギアが、圧入により
シャフト・ギアに固定的に結合されていることをさらに含む。
例3では、例1および2のうちの任意の1つまたは複数のテンショニング・システムは
、随意に、リング・ギアが穴を形成しており、シャフト・ギアが穴内に圧入されているこ
とをさらに含む。
【0073】
例4では、例1~3のうちの任意の1つまたは複数のテンショニング・システムは、随
意に、固定基準がサポート部材であり、第1の端部の反対側のシャフト・ギアの第2の端
部が、サポート部材中に配設されていることをさらに含む。
【0074】
例5では、例1~4のうちの任意の1つまたは複数のテンショニング・システムは、随
意に、伝動装置が、シャフト・ギアに平行で、且つ横軸に沿ってシャフト・ギアに対して
オフセットした中間ギアと中間シャフトとをさらに備え、中間ギアが、中間シャフト上に
取り付けられ、中間シャフトが、サポート部材中に配設されていることをさらに含む。
【0075】
例6では、例1~5のうちの任意の1つまたは複数のテンショニング・システムは、随
意に、リール・シャフトが、サポート部材中に配設されていることをさらに含む。
例7では、例1~6のうちの任意の1つまたは複数のテンショニング・システムは、随
意に、リング・ギアが、穴を形成しており、サポート部材が、第1のサポート部材であり
、伝動装置が、シャフト・ギアの第1の端部に近接した穴内に部分的に配設された第2の
サポート部材をさらに備えることをさらに含む。
【0076】
例8では、方法は、細長シャフトを備えるシャフト・ギアを取得する工程と、複合ギア
を形成するためにシャフト・ギアの第1の端部にリング・ギアを固定的に結合する工程と
、固定基準とは無関係に回転するようにシャフト・ギアを固定することに部分的によって
、複合ギアを有する伝動装置を形成する工程であって、細長シャフトが、伝動装置の縦軸
に実質的に平行である、工程と、伝動装置にモータのモータ・シャフトを結合する工程で
あって、細長シャフトが、横軸に沿ってモータ・シャフトに対してオフセットされる、工
程と、伝動装置にリールのリール・シャフトを結合する工程であって、リールが、テンシ
ョニング部材を巻くように構成され、リール・シャフトと、モータ・シャフトと、シャフ
ト・ギアとが、縦軸に実質的に平行であり、モータ・シャフトと、リール・シャフトと、
シャフト・ギアとが、横軸に沿って離間している、工程とを含む。
【0077】
例9では、例8の方法は、随意に、シャフト・ギアにリング・ギアを固定的に結合する
工程が圧入によることをさらに含む。
例10では、例8および9のうちの任意の1つまたは複数の方法は、随意に、リング・
ギアが、穴を形成しており、シャフト・ギアにリング・ギアを固定的に結合する工程が、
穴内にシャフト・ギアを圧入する工程であることをさらに含む。
【0078】
例11では、例8~10のうちの任意の1つまたは複数の方法は、随意に、固定基準が
サポート部材であり、伝動装置を形成する工程が、サポート部材中に第1の端部の反対側
のシャフト・ギアの第2の端部を配設する工程を備えることをさらに含む。
【0079】
例12では、例8~11のうちの任意の1つまたは複数の方法は、随意に、伝動装置を
形成する工程は、中間シャフト上に中間ギアを取り付ける工程と、サポート部材中に、シ
ャフト・ギアに平行に、且つ横軸に沿ってシャフト・ギアに対してオフセットして、中間
シャフトを配設する工程とをさらに備えることをさらに含む。
【0080】
例13では、例8~12のうちの任意の1つまたは複数の方法は、随意に、伝動装置を
形成する工程は、サポート部材中にリール・シャフトを配設する工程をさらに備えること
をさらに含む。
【0081】
例14では、例8~13のうちの任意の1つまたは複数の方法は、随意に、リング・ギ
アが、穴を形成しており、サポート部材が、第1のサポート部材であり、伝動装置を形成
する工程が、シャフト・ギアの第1の端部に近接した穴内に部分的に第2のサポート部材
を配設する工程をさらに備えることをさらに含む。
【0082】
例15では、履物物品は、足に履物物品を固定するためにテンショニング部材を配設す
るように構成されたアッパー部と、アッパーに固定されたソール部と、ソール部中に配設
された、テンショニング部材を巻くように構成されたリールであって、リールがリール・
シャフトを備える、リールと、ソール部中に配設された、モータ・シャフトを備えるモー
タであって、モータ・シャフトとリール・シャフトとが、縦軸に実質的に平行であり、モ
ータ・シャフトが、横軸に沿ってリール・シャフトから離間している、モータと、ソール
部中に配設された、リール・シャフトを駆動し、回転するためにトルク経路に沿ってモー
タ・シャフトからリール・シャフトにトルクを伝動するように構成された伝動装置であっ
て、複合ギアであって、縦軸に実質的に平行で且つ横軸に沿ってモータ・シャフトに対し
てオフセットした細長中間シャフトを備えるシャフト・ギアであって、シャフト・ギアが
、固定基準とは無関係に回転するように構成され、リールに動作可能に結合された、シャ
フト・ギアと、シャフト・ギアの第1の端部に固定的に結合され、モータに動作可能に結
合されたリング・ギアとを備える、複合ギアを備える、伝動装置とを含む。
【0083】
例16では、例15の履物物品は、随意に、リング・ギアが、圧入によりシャフト・ギ
アに固定的に結合されていることをさらに含む。
例17では、例15および16のうちの任意の1つまたは複数の履物物品は、随意に、
リング・ギアが穴を形成しており、シャフト・ギアが穴内に圧入されていることをさらに
含む。
【0084】
例18では、例15~17のうちの任意の1つまたは複数の履物物品は、随意に、固定
基準がサポート部材であり、第1の端部の反対側のシャフト・ギアの第2の端部が、サポ
ート部材中に配設されていることをさらに含む。
【0085】
例19では、例15~18のうちの任意の1つまたは複数の履物物品は、随意に、伝動
装置が、シャフト・ギアに平行で、横軸に沿ってシャフト・ギアに対してオフセットした
中間ギアと中間シャフトとをさらに備え、中間ギアが、中間シャフト上に取り付けられ、
中間シャフトが、サポート部材中に配設されていることをさらに含む。
【0086】
例20では、例15~19のうちの任意の1つまたは複数の履物物品は、随意に、リー
ル・シャフトが、サポート部材中に配設されていることをさらに含む。
例21では、例15~20のうちの任意の1つまたは複数の履物物品は、随意に、リン
グ・ギアが、穴を形成しており、サポート部材が、第1のサポート部材であり、伝動装置
が、シャフト・ギアの第1の端部に近接した穴内に部分的に配設された第2のサポート部
材をさらに備えることをさらに含む。
【0087】
例22では、例1~21のうちの任意の1つまたは複数のテンショニング・システム、
方法、または履物物品は、随意に、複合ギアをサポートし、モータ・シャフトからオフセ
ットした中間シャフトをさらに含む。
【0088】
例23では、例1~22のうちの任意の1つまたは複数のテンショニング・システム、
方法、または履物物品は、随意に、中間シャフトが、第2の中間シャフトであり、複合ギ
アが、第2の複合ギアであり、モータおよび第2の複合ギアと連絡している第1の複合ギ
アをサポートする第1の中間シャフトをさらに備えることをさらに含む。
【0089】
様々な実施形態について説明したが、説明は、限定するものではなく、例示的なもので
あり、本開示の範囲内にあるより多くの実施形態および実装形態が可能であることが当業
者には明らかになろう。特徴の多くの可能な組合せを添付の図に示し、本発明を実施する
ための形態において説明したが、開示する特徴の多くの他の組合せが可能である。特に制
限されていない限り、任意の実施形態の任意の特徴が、任意の他の実施形態における任意
の他の特徴または要素と組み合わせて使用されるか、またはそれの代用になり得る。した
がって、本開示に示すおよび/または説明する特徴のいずれも任意の好適な組合せで一緒
に実装され得ることを理解されよう。したがって、実施形態は、添付の特許請求の範囲お
よびそれらの均等物に照らしたことを除き制限されてはならない。また、様々な修正およ
び変更が、添付の特許請求の範囲の範囲内で行われ得る。