(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-07
(45)【発行日】2022-11-15
(54)【発明の名称】少なくとも二つの隣接した金属メッシュを有するヒーター
(51)【国際特許分類】
A24F 40/46 20200101AFI20221108BHJP
A24F 40/70 20200101ALI20221108BHJP
A24F 40/465 20200101ALI20221108BHJP
【FI】
A24F40/46
A24F40/70
A24F40/465
(21)【出願番号】P 2021504771
(86)(22)【出願日】2019-07-31
(86)【国際出願番号】 EP2019070577
(87)【国際公開番号】W WO2020025654
(87)【国際公開日】2020-02-06
【審査請求日】2021-01-28
(32)【優先日】2018-08-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(72)【発明者】
【氏名】タック フィリップ
(72)【発明者】
【氏名】ジノヴィク イハル ニコラエヴィッチ
【審査官】川口 聖司
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-505664(JP,A)
【文献】特表2017-506915(JP,A)
【文献】特表2017-533726(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0238423(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0217068(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0320116(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0280772(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0146709(US,A1)
【文献】中国実用新案第207505931(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/00-47/00
A61M 15/00-15/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生装置で吸入可能なエアロゾルを発生するためのヒーターであって、前記ヒーターが少なくとも二つのメッシュを備え、前記メッシュが、前記メッシュ間のエアロゾル形成基体の吸い出しを可能にするよう構成されるように、相互から距離を置くように配設されている、ヒーター。
【請求項2】
前記少なくとも二つのメッシュが同心状に配設された管状メッシュとして構成され、第一のメッシュに第一の直径が提供され、第二のメッシュに第二の直径が提供され、前記第一の直径が前記第二の直径よりも小さく、前記第一のメッシュが前記第二のメッシュの中に挿入されて配設されている、請求項1に記載のヒーター。
【請求項3】
前記少なくとも二つのメッシュが、少なくとも一つの実質的に平坦な面を有するように構成されている、請求項1に記載のヒーター。
【請求項4】
前記少なくとも二つのメッシュが、単一の捲縮したメッシュとして構成されている、請求項1に記載のヒーター。
【請求項5】
前記メッシュのうちの少なくとも一つが、電気抵抗性の金属ヒーターとして構成されている、請求項1~4のいずれか一項に記載のヒーター。
【請求項6】
すべてのメッシュが電気抵抗性の金属ヒーターとして構成されている、請求項5に記載のヒーター。
【請求項7】
前記少なくとも二つ
のメッシュが直列または並列で電源に接続されている、請求項6に記載のヒーター。
【請求項8】
電気的接続
がすべての金属メッシュにまたがって提供されている、請求項6または7に記載のヒーター。
【請求項9】
前記ヒーターが、前記少なくとも二つのメッシュを囲むように配設され
た誘導コイルであって、前記少なくとも二つのメッシュを加熱するように構成された誘導コイルを備え、前記少なくとも二つのメッシュがサセプタ材料から形成されている、請求項1~
4のいずれか一項に記載のヒーター。
【請求項10】
前記ヒーターが、前記少なくとも二つのメッシュから距離を置くように、かつ前記少なくとも二つのメッシュを囲むように配設された管状ヒーターをさらに備える、請求項1~8のいずれか一項に記載のヒーター。
【請求項11】
前記少なくとも二つのメッシュから距離を置くように、かつ前記少なくとも二つのメッシュを囲むように配設された少なくとも二つの管状ヒーターが提供され、前記少なくとも二つの管状ヒーターが前記ヒーターの両端の近くに提供されている、請求項10に記載のヒーター。
【請求項12】
前記管状ヒーターが、前記少なくとも二つのメッシュの外表面を少なくとも部分的に覆う、請求項10または11に記載のヒーター。
【請求項13】
前記少なくとも二つのメッシュが相互から5~200μ
mの距離を置くように配設されている、請求項1~12のいずれか一項に記載のヒーター。
【請求項14】
吸入可能なエアロゾルを発生するためのエアロゾル発生装置であって、
エアロゾル形成基体を保存するための貯蔵部分と、
請求項1~13のいずれか一項に記載のヒーターと、
前記ヒーターに電力を供給するための電源と、を備え、
前記エアロゾル発生装置の前記貯蔵部分から加熱チャンバーに向かうエアロゾル形成物質の吸い出しを可能にするために、前記少なくとも二つのメッシュが前記貯蔵部分に接触する、装置。
【請求項15】
エアロゾル発生装置で吸入可能なエアロゾルを発生するためのヒーターを製造する方法であって、
i)少なくとも二つのメッシュを提供する工程を含み、前記メッシュの間にエアロゾル形成基体が吸い出されるのを可能にするようメッシュが構成されるように、前記メッシュが相互から距離を置くように配設されている、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル発生装置で吸入可能なエアロゾルを発生するためのヒーターに関する。
【背景技術】
【0002】
メッシュヒーターの形状の電気抵抗ヒーターを有する電子たばこなどのエアロゾル発生装置を提供することが知られている。メッシュヒーターは隙間を含み、それを通してエアロゾル形成基体が浸透でき、結果として加熱表面が増加する。メッシュヒーターは、装置の気流チャネルの中に提供されてもよい。気化されたエアロゾル形成基体は、メッシュヒーターに隣接して流れる空気の中に巻き込まれ、それによって吸入可能なエアロゾルを作り出しうる。メッシュヒーターには、メッシュに電気エネルギーを供給するための接点が提供されている。
【0003】
従来のヒーターは、典型的には、使い捨てではないヒーターとして構成されている。使い捨てとするヒーターの構成は、かなりの再設計を必要とする場合がある。また、典型的なヒーターは製造が複雑である。複雑な製造および複雑な設計は、製品の非一貫性につながる可能性がある。従来のヒーターは使い捨てではないという事実により、時間の経過とともに、望ましくない残留物がヒーター表面上に蓄積する可能性があり、ヒーターの汚染を防止するために、液体貯蔵部とヒーターの間に分離材料を追加する必要がありうる。
【0004】
高い一貫性で製造しやすいメッシュヒーターが望ましいであろう。また、ヒーターを費用効果の高いものに設計することが望ましいであろう。
【発明の概要】
【0005】
本発明の一態様によると、エアロゾル発生装置で吸入可能なエアロゾルを発生するためのヒーターが提供されている。ヒーターは、少なくとも二つのメッシュを備える。エアロゾル形成基体がメッシュの間に吸い出されるのを可能にするようメッシュが構成されるように、メッシュは相互から距離を置くように配設されている。
【0006】
エアロゾル形成基体の吸い出しは、相互から距離を置いた少なくとも二つのメッシュを提供することによって最適化される。メッシュの間に配置されたエアロゾル形成基体の毛細管作用が増加し最適化されるように、メッシュは相互から間隙を介している。よって、単一のメッシュシートと比較して、より多くのエアロゾル形成基体が装置の空間に向かって吸い出され、ここで吸入可能なエアロゾルを作り出すために基体が気化される。
【0007】
少なくとも二つのメッシュが、同心状に配設された管状メッシュとして構成されてもよい。第一のメッシュには、第一の直径が提供されてもよい。第二のメッシュには、第二の直径が提供されてもよい。第一の直径は第二の直径より小さくてもよい。第一のメッシュは、第二のメッシュの中に挿入されて配設されてもよい。
【0008】
メッシュの管状形状は、エアロゾル形成基体を吸い出すための経路を作り出しうる。この目的のために少なくとも二つのメッシュを使用すると、毛細管作用を低下させることなくエアロゾル形成基体を吸い出すために使用されうる経路の直径を増大させうる。スクロール直径が特定の値よりも大きい場合、毛細管作用が減少するので、単一のシートでは、特定の直径の管状メッシュのスクロールのみが可能である。二つのメッシュは、この比較的小さい直径に拘束されない。複数の管状メッシュが使用される場合、メッシュによって吸い出されるエアロゾル形成基体の量は自由に選択されうる。個々のメッシュ層間のエアロゾル形成基体の毛細管作用を低下させることなく、管状メッシュ組立品の直径全体を増加させる場合、追加の管状メッシュを使用してもよい。
【0009】
少なくとも二つのメッシュは、実質的に平坦であるように構成されてもよい。管状形状のメッシュを提供する代わりに、メッシュは平坦なシートから提供されてもよい。吸い出されるエアロゾル形成基体に作用する毛細管作用が最適化されるように、吸い出しは平坦なメッシュシート間の距離によって実現されてもよい。相互から距離を置くように配設された平坦なシートの数を増加させることは、より多くのエアロゾル形成基体の吸い出しにつながりうる。また、個々のメッシュの表面を増加させるために、より大きなシートが利用されうる。
【0010】
少なくとも二つのメッシュは、単一の捲縮したメッシュとして構成されてもよい。この態様によるメッシュは、メッシュがS形状に似るように曲げられている。よって、メッシュの個々の層は、相互に隣接し、互いに距離を置いて置かれたメッシュの湾曲部から形成される。吸い出されるエアロゾル形成基体の望ましい量に応じて、メッシュ層の数およびメッシュ層間の距離を適宜選択してもよい。
【0011】
メッシュのうちの少なくとも一つは、電気抵抗性の金属ヒーターとして構成されうる。金属メッシュは、導電性金属材料で形成されうる。金属メッシュは、管状および/または捲縮した形状に巻かれる柔軟性を有しうる。
【0012】
メッシュは、個々のメッシュを形成するように構成された複数の導電性フィラメントを含みうる。フィラメントには、織物または不織布が提供されてもよい。
【0013】
導電性フィラメントはフィラメント間の隙間を画定してもよく、隙間は10μm~100μmの幅を有してもよい。フィラメントは、使用時に気化されることになる基体が隙間の中に引き出されてヒーターと基体の間の接触面積が増えるように、隙間の中に毛細管作用を引き起こさせることが好ましい。
【0014】
各メッシュは160~600メッシュUS(+/- 10%)(すなわち、1インチ当たりのフィラメント数が160~600個(+/- 10%))のメッシュサイズを有しうる。隙間の幅は75μm~25μmであることが好ましい。メッシュの合計面積に対する間隙の面積の比であるメッシュの開口部分の面積率は25~56%が好ましい。メッシュは、異なるタイプの織り構造または格子構造を使用して形成されてもよい。別の方法として、導電性フィラメントは、互いに平行に配設されたフィラメントのアレイから成る。
【0015】
導電性フィラメントは8μm~100μmの直径を有してもよく、8μm~50μmの直径を有することが好ましく、また8μm~39μmの直径を有することがより好ましい。メッシュの面積は小さくてもよく、25mm2以下であって、手持ち式装置に組み込まれることを可能にすることが好ましい。
【0016】
導電性フィラメントは任意の適切な導電性材料を含んでもよい。適切な材料としては、ドープされたセラミックなどの半導体、「導電性」のセラミック(例えば、二ケイ化モリブデンなど)、炭素、黒鉛、金属、合金およびセラミック材料および金属材料でできた複合材料が挙げられるが、これに限定されない。こうした複合材料は、ドープされたセラミックまたはドープされていないセラミックを含んでもよい。適切なドープされたセラミックの例としては、ドープ炭化ケイ素が挙げられる。適切な金属の例としては、チタン、ジルコニウム、タンタル、および白金族の金属が挙げられる。適切な合金の例には、ステンレス鋼、コンスタンタン、ニッケル含有、コバルト含有、クロム含有、アルミニウム含有、チタン含有、ジルコニウム含有、ハフニウム含有、ニオビウム含有、モリブデン含有、タンタル含有、タングステン含有、スズ含有、ガリウム含有、マンガン含有、および鉄含有の合金、およびニッケル、鉄、コバルト、ステンレス鋼系の超合金、Timetal(登録商標)、鉄-アルミニウム系合金および鉄-マンガン-アルミニウム系合金が挙げられる。Timetal(登録商標)は、Titanium Metals Corporationの登録商標である。フィラメントは一つ以上の絶縁体で被覆されていてもよい。導電性フィラメント用の好ましい材料は、304、316、304L、316Lステンレス鋼、および黒鉛である。ステンレス鋼、ニクロームワイヤ、アルミニウム、またはタングステンを使用することが好ましい。
【0017】
メッシュの電気抵抗は、0.3~4オームであることが好ましい。メッシュの電気抵抗は0.5~3オームであることがより好ましく、約1オームであることがより好ましい。
【0018】
ヒーターは、第一の材料から形成された少なくとも一つのメッシュと、第一の材料とは異なる第二の材料から形成された少なくとも一つのメッシュとを備えてもよい。これは、電気的なまたは機械的な理由から有益である場合がある。例えば、メッシュの一つ以上は、鉄アルミニウム合金など、温度で著しく異なる抵抗を有する材料から形成されていてもよい。これは、温度または温度変化を決定するために使用されるメッシュの抵抗の測定を可能にする。これを、吸煙検出システム内で、ヒーター温度を望ましい温度範囲内に保つためにヒーター温度の制御に使用することができる。
【0019】
電気抵抗性の金属ヒーターとして作用するために、外側メッシュを利用することが好ましい。外側メッシュは、装置の気流チャネルに面するメッシュである。この場合、外側メッシュによって囲まれているメッシュは、外側メッシュとは異なる場合がある内側メッシュと見なされる。
【0020】
電気抵抗性金属のヒーターメッシュは、メッシュに電気エネルギーを供給するための電気接点を含んでもよい。メッシュの電気抵抗は、接点の電気抵抗よりも少なくとも1桁大きいことが好ましく、また少なくとも2桁大きいことがより好ましい。これは、ヒーターを通る電流によって発生した熱が、導電性フィラメントのメッシュに局所化されることを確実にする。装置が電池によって電力供給される場合、ヒーターは全体的に低い抵抗を有することが有利である。電気接点とメッシュの間の寄生損失を最小化することも、寄生電力損失を最小化するために望ましい。低い抵抗による大きな電流により、高い電力をヒーターに供給することが可能になる。これは、導電性フィラメントを含むヒーターの温度が望ましい温度に素早く到達することを可能にする。
【0021】
第一および第二の導電性接点は、導電性フィラメントに直接固定されてもよい。例えば、接点は銅箔から形成されてもよい。別の方法として、第一および第二の導電性接点は、導電性フィラメントと一体型としうる。例えば、メッシュは、導電性シートにエッチングを施して、二つの接点間に複数のフィラメントを提供することにより形成されうる。
【0022】
電気抵抗性金属のヒーターメッシュは、吸入可能なエアロゾルを作り出すためにエアロゾル形成基体を加熱するように構成されてもよい。従って、メッシュは二重の機能を有する。メッシュの第一の機能は、エアロゾル形成基体を吸い出すことである。メッシュの第二の機能は、吸入可能なベイパーを発生するためにエアロゾル形成基体を加熱することである。気化されたエアロゾル形成基体は、新鮮なエアロゾル発生基体によって置き換えられ、これがメッシュによって吸い出される。
【0023】
両方、好ましくはすべてのメッシュが、電気抵抗性の金属ヒーターとして構成されうる。
【0024】
この態様によれば、少なくとも二つのメッシュは、電気抵抗性の金属ヒーターメッシュとして構成される。これらのメッシュは、エアロゾル形成基体を吸い出し、同時に吸入可能なベイパーを発生するために基体を加熱する。
【0025】
少なくとも二つの金属メッシュは、直列または並列で電源に接続されうる。
【0026】
電源に対する金属メッシュの直列接続は、電源と金属メッシュを接触させるのに二つの接点のみを必要とすることにつながりうる。この態様によれば、外側メッシュなどの単一メッシュには、メッシュに電気エネルギーを供給するための接点が提供されてもよい。電気抵抗性の金属メッシュヒーターとして構成されたさらなるメッシュは、接点が提供されているメッシュと電気的に接続されうる。また、第一の接点は、電気抵抗性の金属メッシュヒーターとして構成された第一のメッシュ上に提供されてもよく、第二の接点は、これも電気抵抗性の金属メッシュヒーターとして構成された、さらなるメッシュ上に提供されてもよい。電流は、第一のメッシュからさらなるメッシュに流れうる。第一のメッシュとさらなるメッシュの間に、複数のメッシュが配設されてもよい。複数のメッシュは、相互に電気的に接続されてもよい。電気的接続は、メッシュを均一に加熱するために、電流が本質的にメッシュの全長を通って流れるように構成されうる。第一の接点は、電気抵抗性の金属メッシュヒーターとして構成された第一のメッシュの第一の端に提供されてもよい。第一のメッシュと第二のメッシュの間の第一の接続は、第一の端と反対側の第二の端に提供されてもよい。第二の接点は、電流が第一の接点から第一のメッシュを通り、第一の接続を通り、第二のメッシュを通って、第二の接点に向かってU字型に流れるように、第二のメッシュの第一の端に提供されうる。複数のメッシュが提供される場合、メッシュ間の電気接点は、電流が第一の接点から第二の接点に向かってすべてのメッシュを通って流れるように、第一の端と第二の端の間で交互に配設されうる。
【0027】
別の方法として、メッシュは、電源に並列に接続されてもよい。この態様によれば、メッシュへの電気エネルギーの均一な流れを可能にするために、従って均一な加熱のために、メッシュのそれぞれに一対の接点が提供されることが好ましい。
【0028】
電気的接続は、両方の、好ましくはすべての金属メッシュにまたがって提供されうる。
【0029】
金属メッシュ間に電気的接続を提供することによって、それぞれの金属メッシュに電気エネルギーを供給するために、各金属メッシュに対して別個の電気接点を提供する必要はない。この態様によれば、二つの接点のみが必要であり、第一の接点は、第一の金属メッシュを電源と接続するために提供され、第二の接点は、さらなる金属メッシュを電源と接続するために提供され、第一の金属メッシュおよび潜在的に複数のさらなる金属メッシュは、金属メッシュ間の電気的接続によってさらなる金属メッシュと接続される。電流は、電源から第一の接点を通り、第一のメッシュを通り、さらに電気的接続を通って、さらなるメッシュに向かって、また潜在的に複数のさらなるメッシュに向かって、そして第二の接点に向かって流れる。
【0030】
ヒーターは、少なくとも二つのメッシュを囲むように配設された誘導コイルを備えてもよく、少なくとも二つのメッシュを加熱するように構成されてもよい。少なくとも二つのメッシュは、サセプタ材料で作製されてもよい。
【0031】
この態様によれば、メッシュは、電気抵抗性の金属メッシュヒーターとして提供されていない。この態様によるメッシュは、誘導コイルを通って流れる電流がメッシュの中の渦電流につながり、メッシュの加熱をもたらすように、サセプタ材料から形成されている。誘導コイルは、メッシュを直接取り囲むように配設されてもよい。別の方法として、誘導コイルは、関連付けられたエアロゾル発生装置のメッシュから距離を置いて配設されてもよい。特に、ヒーターが使い捨てヒーターとして提供される場合、誘導コイルをヒーターから分離することは、誘導コイルをヒーターと共に配置する必要がないという利点を有する。
【0032】
ヒーターはさらなる管状ヒーターを備えてもよく、これは少なくとも二つのメッシュから距離を置いて、かつそれらを囲んで配設されてもよい。
【0033】
この態様によれば、少なくとも二つのメッシュは、電気抵抗性の金属メッシュヒーターとして提供されてもよく、されなくてもよい。少なくとも二つのメッシュを囲むように配設された管状ヒーターは、少なくとも二つのメッシュの間を管状ヒーターに向かって吸い出されるエアロゾル形成基体を加熱するように構成されている。管状ヒーターは、メッシュまたは固体ヒーターとして構成されうる。管状ヒーターは、金属から形成されることが好ましい。
【0034】
管状ヒーターには、電源から管状ヒーターに電気エネルギーを供給するための電気接点が提供されてもよい。この態様によるメッシュは、エアロゾル形成基体を吸い出すためのみに提供されうる。別の方法として、エアロゾル形成基体を加熱するためのメッシュが、これもエアロゾル形成基体を加熱するための管状ヒーターに加えて提供されてもよい。管状ヒーターは、管状ヒーターとメッシュの間に電気的接続を生じさせないようにメッシュに隣接しているが、メッシュと直接接触しないように提供されうる。しかしながら、管状ヒーターは、管状ヒーターがエアロゾル形成基体の吸い出しに寄与するように、メッシュから距離を置くように配設されてもよい。換言すれば、管状ヒーターとメッシュの間の距離は、毛細管作用が起き、管状ヒーターとメッシュの間の空間にエアロゾル形成基体を吸い出すように選択されてもよい。
【0035】
少なくとも二つの管状ヒーターが提供されてもよく、これらは少なくとも二つのメッシュから距離を置いて、かつそれらを囲んで配設されてもよい。少なくとも二つの管状ヒーターは、ヒーターの両端の近くに提供されてもよい。
【0036】
均一なエアロゾル発生は、ヒーターの両端に二つの管状ヒーターを提供することによって促進されうる。
【0037】
管状ヒーターは、少なくとも二つのメッシュの外表面を覆ってもよい。少なくとも二つのメッシュの外表面を覆うことは、エアロゾルの均一な発生をもたらしうる。
【0038】
少なくとも二つのメッシュは相互に5~200μm、好ましくは10~150μm、より好ましくは20~100μmの距離を置いて配設されてもよい。
【0039】
二つのメッシュ間のこの距離は、二つのメッシュ間のエアロゾル形成基体の毛細管作用を最適化しうる。複数のメッシュが提供される場合、これらのメッシュのそれぞれは、隣接したメッシュから5~200μmの距離を置くことが好ましく、10~150μmが好ましく、20~100μmがより好ましい。管状ヒーターが提供される場合、管状ヒーターは直近のメッシュから5~200μmの距離を置くことが好ましく、10~150μmが好ましく、20~100μmがより好ましい。
【0040】
本発明はまた、吸入可能なエアロゾルを発生するためのエアロゾル発生装置に関し、装置は、
エアロゾル形成基体を保存するための貯蔵部分と、
上述のヒーターと、
ヒーターに電力を供給するための電源と、を備える。
【0041】
エアロゾル発生装置の貯蔵部分から加熱チャンバーに向かうエアロゾル形成物質の吸い出しを可能にするために、少なくとも二つのメッシュは貯蔵部分に接触する。
【0042】
貯蔵部分は、液体貯蔵部分であってもよい。貯蔵部分は、液体エアロゾル形成基体を含有するハウジングを備えてもよい。ヒーターは液体貯蔵部分のハウジングに固定されていてもよい。ハウジングは剛直なハウジングであり、流体に対して不透過性でありうることが好ましい。本明細書で使用される場合、「剛直なハウジング」とは、自立型のハウジングを意味する。液体貯蔵部分の剛直なハウジングは、ヒーターに機械的な支持を提供することが好ましい。貯蔵部分は、液体エアロゾル形成基体をヒーターに運ぶように構成された毛細管材料を備えうる。
【0043】
毛細管材料は繊維状または海綿体状の構造を有してもよい。毛細管材料は毛細管の束を含むことが好ましい。例えば、毛細管材料は複数の繊維もしくは糸、またはその他の微細チューブを含んでもよい。繊維または糸は概して、液体をヒーターに運ぶように整列していてもよい。別の方法として、毛細管材料は海綿体様または発泡体様の材料を含んでもよい。毛細管材料の構造は複数の小さな穴またはチューブを形成し、それを通して液体を毛細管作用によって搬送することができる。毛細管材料は任意の適切な材料または材料の組み合わせを含んでもよい。適切な材料の例は、海綿体材料もしくは発泡体材料、繊維もしくは焼結粉末の形態のセラミック系またはグラファイト系の材料、発泡性の金属材料もしくはプラスチック材料、繊維状材料、例えば紡糸繊維または押出成形繊維(セルロースアセテート、ポリエステル、または結合されたポリオレフィン、ポリエチレン、テリレンもしくはポリプロピレン繊維、ナイロン繊維またはセラミックなど)で作製された繊維状材料である。毛細管材料は、任意の適切な毛細管現象および空隙率を有してもよく、これにより異なる液体物理特性を有して使用される。液体は、毛細管作用により毛細管装置を通過して搬送できるようにする粘性、表面張力、密度、熱伝導率、沸点および蒸気圧を含むがこれに限定されない物理的特性を有する。
【0044】
毛細管材料は、メッシュの導電性フィラメントと接触していてもよい。毛細管材料は、フィラメント間の隙間の中へと延びてもよい。ヒーターは、毛細管作用によって液体エアロゾル形成基体を隙間の中に引き出しうる。次いで、エアロゾル形成基体が、二つのメッシュの間でさらに吸い出されてもよい。
【0045】
エアロゾル形成基体は、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を放出する能力を有する基体でありうる。揮発性化合物はエアロゾル形成基体を加熱することによって放出されてもよい。エアロゾル形成基体は、液体エアロゾル形成基体であることが好ましい。
【0046】
エアロゾル形成基体は植物由来材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体はたばこを含んでもよい。エアロゾル形成基体は、加熱に伴いエアロゾル形成基体から放出される揮発性のたばこ風味化合物を含有するたばこ含有材料を含んでもよい。別の方法として、エアロゾル形成基体は非たばこ含有材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は均質化した植物由来材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は均質化したたばこ材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は少なくとも一つのエアロゾル形成体を含んでもよい。エアロゾル形成体は、高密度かつ安定したエアロゾルの形成を容易にする、任意の適切な周知の化合物または化合物の混合物である。エアロゾル形成体は、装置の動作温度での熱分解に対して実質的に安定でありうる。適切なエアロゾル形成体は当業界で周知であり、これには多価アルコール(トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオールおよびグリセリンなど)、多価アルコールのエステル(グリセロールモノアセテート、ジアセテート、またはトリアセテートなど)、およびモノカルボン酸、ジカルボン酸、またはポリカルボン酸の脂肪族エステル(ドデカン二酸ジメチルおよびテトラデカン二酸ジメチルなど)が挙げられるが、これらに限定されない。好ましいエアロゾル形成体は、多価アルコールまたはその混合物(トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオールおよび最も好ましくはグリセリンなど)である。エアロゾル形成基体は、その他の添加物および成分(風味剤など)を含んでもよい。
【0047】
装置はハウジングの主本体内に電源(典型的にはリチウムイオンリン酸型電池などの電源)を備える。代替として、電源は別の形態の電荷蓄積装置(コンデンサーなど)であってもよい。電源は再充電を必要としてもよく、1回以上の喫煙の体験のために十分なエネルギーを蓄積できる容量を有してもよい。例えば、電力供給源は従来の紙巻たばこ1本を喫煙するのにかかる典型的な時間に対応する約6分間、または6分の倍数の時間にわたるエアロゾルの連続的な生成を可能にするのに十分な容量を有してもよい。別の実施例では、電力供給源が所定の吸煙回数、またはヒーターの不連続的な起動を可能にするための十分な容量を有してもよい。
【0048】
装置は電気的に作動する喫煙装置としうる。装置は、携帯型エアロゾル発生装置であってもよい。エアロゾル発生装置は従来の葉巻たばこまたは紙巻たばこと匹敵するサイズを有してもよい。喫煙装置の全長は、およそ30mm~およそ150mmである場合がある。喫煙装置の外径は、およそ5mm~およそ30mmである場合がある。
【0049】
本発明はまた、エアロゾル発生装置で吸入可能なエアロゾルを発生するためのヒーターを製造する方法に関し、方法は、
i)少なくとも二つのメッシュを提供する工程を含み、メッシュの間にエアロゾル形成基体が吸い出されるのを可能にするようメッシュが構成されるように、メッシュは相互から距離を置いて配設されている。
【0050】
例証としてのみであるが、以下の添付図面を参照しながら本発明をさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【0052】
図1は、管状形状を有するヒーター10を示す。ヒーター10は、第一のメッシュ12および第二のメッシュ14を備える。メッシュ12、14は、金属から形成され、電気ヒーターとして構成されることが好ましい。しかし、メッシュ12、14はまた、サセプタ材料から形成されてもよく、その場合、メッシュ12、14を囲む誘導コイルがメッシュ12、14を加熱するために提供される。
【0053】
両方のメッシュ12、14は管状形状を有する。第一のメッシュ12が第二のメッシュ14の内部に配設されうるように、第一のメッシュ12は第二のメッシュ14の直径よりも小さい直径を有する。メッシュ12、14は相互に距離を置いている。二つのメッシュ12、14間の距離は、液体エアロゾル形成基体が毛細管作用によって二つのメッシュ12、14の間に吸い出されうるように選択される。
【0054】
メッシュ12、14は、液体貯蔵部16に接触して配設されている。液体貯蔵部16は、液体エアロゾル形成基体を含有する。基体は、加熱された後に吸入可能なエアロゾルを発生するように構成される。メッシュ12、14は、空間にまたがり、メッシュ12、14の両端で液体貯蔵部16と接触するように配設されている。またがる空間は、エアロゾル発生装置の気流チャネル18であり、この中にヒーター10が配設されている。気流チャネル18を通って流れる空気は、メッシュ12、14の隣の矢印で示されている。空気は、気化された基体を巻き込むためにメッシュ12、14の周りを流れる。液体エアロゾル形成基体は、エアロゾル発生のために、液体貯蔵部16から気流チャネル18の中心に向かって吸い出される。メッシュ12、14は、好ましくは抵抗ヒーターとして構成されることによって基体を加熱するように構成され、よって二重機能を有する。メッシュ12、14の第一の機能は、液体貯蔵部16から気流チャネル18の中心に向かって基体を吸い出すことである。メッシュ12、14の第二の機能は、基体を加熱し、それによって基体を気化させることである。
【0055】
液体貯蔵部16は、液体エアロゾル形成基体の貯蔵を可能にする毛細管材料を含有することが好ましい。メッシュ12、14が液体貯蔵部16の中に延びるように、メッシュ12、14は液体貯蔵部16を貫通することが好ましい。このようにして、液体エアロゾル形成基体とメッシュ12、14の間の接触面が増加し、液体貯蔵部16から気流チャネル18に向かう基体の吸い出しが最適化される。吸い出される基体の量を増加するべき場合は、三つ以上のメッシュ12、14が提供されてもよい。各個々のメッシュ12、14は、メッシュの数とは無関係に、メッシュ12、14間の空間で起こる毛細管作用が有効になるように、次のメッシュと距離を置くように配設されている。
【0056】
図1はさらに、メッシュ12、14に接触するための接点20を示す。接点20は、電池などの電源からメッシュ12、14に向かって電気エネルギーを供給するように構成されている。エアロゾル発生装置は、メッシュ12、14へのエネルギー供給を制御するためのコントローラを備えることが好ましい。装置は、ユーザーの吸煙を検出するための圧力センサーなどの吸煙センサーを備えてもよい。コントローラは、検出された吸煙に応答して、メッシュ12、14への電気エネルギーの供給を制御してもよい。
図1では、二つの接点20が示されている。この場合、メッシュ12、14は、電流が第一の接点20から第二のメッシュ12、14の両方を通って、第二の接点20に向かって流れうるように、相互に電気的に接続されてもよい。また、外側メッシュ14、すなわち第二のメッシュ14のみが加熱のために使用されうる一方、内側メッシュ12、すなわち第一のメッシュ12は、望ましい吸い出しの程度を促進するためにのみ使用されうる。別の方法として、対応するメッシュ12、14に個別に接触させるために、接点20の対が提供されうる。複数のメッシュ12、14が加熱のために使用される場合、これらのメッシュ12、14は、並列または直列に接触されうる。また、
図1の右側部分には、メッシュ12、14のメッシュ構造の拡大図が示されている。メッシュ12、14は、織物ワイヤとして構成されることが好ましい。
【0057】
図2は、メッシュタイプの異なる実施形態を示す。
図2Aに示す第一の実施形態は、
図1および
図3に示す実施形態であり、ここでメッシュ12、14は管状メッシュ12、14として構成され、第一のメッシュ12は第二のメッシュ14の内側に配設されている。しかしながら、
図1および
図3に示す実施形態と比較して、
図2Aは、第一および第二のメッシュ12、14を囲む第三のメッシュ22を示す。よって、合計で三つのメッシュ12、14、22が、表面積の増加と最適な吸い出しのために提供されている。任意の望ましい数のメッシュを使用してもよく、こうしたメッシュのうち任意の数を加熱のために使用してもよいが、すべてのメッシュが基体の吸い出しに寄与する。
【0058】
図2Bは、個々のメッシュ12、14、22が平坦なメッシュ12、14、22として提供されているさらなる実施形態を示す。ここでも、メッシュ12、14、22は、液体エアロゾル形成基体が個々のメッシュ層12、14、22の間に吸い出されうるように、相互に距離を置いて配設されている。
図1および
図3に示す管状メッシュ12、14の代わりに、
図2Bに示す平坦なメッシュ12、14、22は、エアロゾル発生のために液体貯蔵部16に接触し、気流チャネル18にまたがるために利用されうる。
図1を参照して説明したように、メッシュ12、14、22に接触する接点20は、一つのメッシュ12のみに接触するように配設されうる。この場合、このメッシュ12のみが加熱メッシュとして構成されることになる。別の方法として、メッシュ12、14、22は、相互に接続されるか、または対応する接点20によって別々に接触されてもよい。
【0059】
図2Cはメッシュ12のさらなる実施形態を示す。この実施形態では、メッシュ12は単一のメッシュ12として構成されている。しかし、メッシュ12は、メッシュ12の層が相互に隣り合って配置されるように捲縮されている。繰り返しになるが、毛細管作用は、メッシュ12の層間の距離が適宜に選択されていることによって、メッシュ12の層間で有効化される。
図2Cでは、メッシュ12の複数の層が提供されている。層の数は、時間あたりに吸い出され、気化されるべき液体エアロゾル形成基体の望ましい量に従って選択されうる。すべての記載された実施形態において、メッシュ層間の距離は、およそ5~200μmであり、10~150μmであることが好ましく、20~100μmであることがより好ましい。
図2Cに示すように、捲縮した層状メッシュ12に接触する接点20は、メッシュ12を通る均一な電流の流れを促進するように配設されている。望ましい場合、接点20は、均一な電流の流れを最適化するために、メッシュ12を異なる部分で接触させる複数の並列接点20として提供されてもよい。
【0060】
図3はさらなる実施形態を示し、
図1に示すように、管状ヒーター24がメッシュ12、14を囲んで提供されている。この実施形態では、加熱機能および吸い出し機能が分離されていることが好ましい。メッシュ12、14は、液体エアロゾル形成基体を液体供給部16から気流チャネル18に向かって吸い出すために提供される。気流チャネル18を通って流れる空気が気化された基体を巻き込み、発生したエアロゾルをユーザーに向かって運びうるように、液体エアロゾル形成基体を加熱および気化するために管状ヒーター24が提供されている。別の方法として、加熱目的で、メッシュ12、14に加えて管状ヒーター24が提供されてもよい。この場合、メッシュ12、14のうちの少なくとも一つおよび管状ヒーター24は、基体を加熱するように構成されている。
【0061】
また、管状ヒーター24が液体エアロゾル形成基体の吸い出しに寄与するように、管状ヒーター24はメッシュ12、14から距離を置いて配設されてもよい。言い換えれば、管状ヒーター24は、基体の吸い出しに寄与しうる一方で、基体を加熱するようにも構成されてもよい。
【0062】
管状ヒーター24はまた、誘導ヒーターシステムで使用されてもよい。この場合、管状ヒーター24およびメッシュ12、14はサセプタ材料から形成され、誘導コイルは、これらのメッシュ12、14、24を誘導加熱するためにこれらのメッシュ12、14、24を囲むように配設されていることが好ましい。
【0063】
図3に示す接点20は管状ヒーター24に接触する。
図3では、二つの管状ヒーター24が示されている。しかしながら、両方の接点20によって接触される一つのみの管状ヒーター24が提供されうる。二つの管状ヒーター24が
図3に示すように提供される場合、二つの管状ヒーター24は相互に電気的に接続され、二つの管状ヒーター24間の電流の流れを可能にしうる。電気的接続は、メッシュ12、14が液体エアロゾル形成基体の加熱に寄与しないように、二つのメッシュ12、14から独立して提供されてもよい。しかしながら、管状ヒーター24はまた、このメッシュ14が加熱に寄与し、管状ヒーター24間の電気的接続を構成するように、少なくとも外側の第二のメッシュ14に電気的に接続されてもよい。第一のメッシュ12は、メッシュ12、14のすべておよび管状ヒーター24が液体エアロゾル形成基体の加熱に使用されるように、第二のメッシュ14に電気的に接続されてもよい。