(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-07
(45)【発行日】2022-11-15
(54)【発明の名称】インタラクティブ動画内の動画経路の分類およびカテゴリ分けのための方法およびシステム
(51)【国際特許分類】
H04N 21/482 20110101AFI20221108BHJP
G06F 16/75 20190101ALI20221108BHJP
H04N 21/466 20110101ALI20221108BHJP
【FI】
H04N21/482
G06F16/75
H04N21/466
(21)【出願番号】P 2021515023
(86)(22)【出願日】2019-07-23
(86)【国際出願番号】 UA2019000095
(87)【国際公開番号】W WO2021015705
(87)【国際公開日】2021-01-28
【審査請求日】2021-05-11
(73)【特許権者】
【識別番号】502208397
【氏名又は名称】グーグル エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Google LLC
【住所又は居所原語表記】1600 Amphitheatre Parkway 94043 Mountain View, CA U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ヴィクター・カルブネ
(72)【発明者】
【氏名】アンドリー・マクサイ
(72)【発明者】
【氏名】サンドロ・フォイツ
【審査官】富樫 明
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/0098371(US,A1)
【文献】特開2019-75604(JP,A)
【文献】特開2002-330419(JP,A)
【文献】特開2002-262258(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00-21/858
G06F 16/75
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
動画ライブラリから、複数の動画セグメントを含む動画を
、1つまたは複数のデータ処理装置によって取得するステップであって、
各動画セグメントが、少なくとも1つの他の動画セグメントに直接リンクされており、
前記複数の動画セグメントが、開始動画セグメント、中間動画セグメント、および最終動画セグメントを含み、
前記中間動画セグメントが、インタラクティブ動画セグメントのセットを含み、各インタラクティブ動画セグメントが、少なくとも2つの他の動画セグメントに直接リンクされており、そのうちの1つだけが視聴者によって前記インタラクティブ動画セグメントの表示の終了時に選択され得る、
ステップと、
前記動画内の複数の動画経路を
、前記1つまたは複数のデータ処理装置によって識別するステップであって、各動画経路が、前記複数の動画セグメントのうちの動画セグメントの異なるサブセットを含み、動画セグメントの各サブセットが、前記開始動画セグメント、中間セグメントのセット、および1つの最終動画セグメントを含む、ステップと、
前記複数の動画経路のうちの各動画経路について、前記動画経路のコンテンツを記述した分類データを
、前記1つまたは複数のデータ処理装置によって生成するステップと、
前記複数の動画経路のうちの各動画経路について、前記動画経路に関する前記分類データに基づいて、前記動画を、前記動画ライブラリのカテゴリ内に、前記動画ライブラリの前記カテゴリ内の他の動画と一緒に
、前記1つまたは複数のデータ処理装置によって格納するステップであって、前記動画ライブラリが、それぞれに異なる分類が関連付けられている複数のカテゴリを含む、ステップと、
前記動画ライブラリの特定のカテゴリからユーザデバイス上に提示する目的で前記動画が選択されると、前記特定のカテゴリに関連付けられた前記分類と同じ分類を有する動画経路の動画セグメントを
、前記1つまたは複数のデータ処理装置によって表示するステップと
を含む、コンピュータ実装方法。
【請求項2】
各動画経路のコンテンツを記述した前記分類データが、前記動画経路に関するジャンル分類を指定する、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項3】
前記動画内の好ましい動画経路のセットを
、前記1つまたは複数のデータ処理装置によって識別するステップであって、
好ましいジャンル分類のセットを取得するステップと、
前記複数の動画経路の中から、前記好ましいジャンル分類のセット内に含まれるジャンル分類をそれぞれが有する動画経路のセットを決定するステップと
を含む、ステップをさらに含む、請求項2に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項4】
前記動画のコンテンツを記述した分類データを
、前記1つまたは複数のデータ処理装置によって生成するステップであって、前記分類データが、前記複数の動画経路のうちのそれぞれの動画経路のコンテンツを記述したジャンル分類を含む、ステップと、
インターフェース上に提示する目的で前記動画および前記ジャンル分類を
、前記1つまたは複数のデータ処理装置によって提供するステップと
をさらに含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項5】
前記動画経路の前記表示される動画セグメントが、少なくとも1つのインタラクティブ動画セグメントを含み、
前記コンピュータ実装方法が、前記少なくとも1つのインタラクティブ動画セグメントの前記表示の終了時に、(1)前記少なくとも1つのインタラクティブ動画セグメントに直接リンクされており、かつ(2)前記動画経路に関連する動画セグメントのうちの1つを選択するようにとの前記視聴者に対する推奨付きのプロンプトを
、前記1つまたは複数のデータ処理装置によって出すステップをさらに含む、
請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項6】
各動画経路のコンテンツを記述した分類データを生成するステップが、
前記動画経路の各動画セグメントについて、ジャンルクラシファイアを使用してスコア分布を生成するステップであって、前記スコア分布内の各スコアが、前記動画セグメントが特定のジャンルに分類される可能性を示す、ステップと、
前記動画経路の全ての動画セグメントに関する前記スコア分布を集約するステップと、
集約されたスコア分布に基づいて、前記集約されたスコア分布内で他のスコアよりも高いスコアを決定するステップと、
前記決定されたスコアに関連付けられたジャンルを識別するステップと
を含む、請求項2に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項7】
命令を格納した1つまたは複数のメモリデバイスと、
前記1つまたは複数のメモリデバイスとやりとりするように構成された1つまたは複数のデータ処理装置であって、前記命令を実行すると、
動画ライブラリから、複数の動画セグメントを含む動画を取得することであって、
各動画セグメントが、少なくとも1つの他の動画セグメントに直接リンクされており、
前記複数の動画セグメントが、開始動画セグメント、中間動画セグメント、および最終動画セグメントを含み、
前記中間動画セグメントが、インタラクティブ動画セグメントのセットを含み、各インタラクティブ動画セグメントが、少なくとも2つの他の動画セグメントに直接リンクされており、そのうちの1つだけが視聴者によって前記インタラクティブ動画セグメントの表示の終了時に選択され得る、
取得すること、
前記動画内の複数の動画経路を識別することであって、各動画経路が、前記複数の動画セグメントのうちの動画セグメントの異なるサブセットを含み、動画セグメントの各サブセットが、前記開始動画セグメント、中間セグメントのセット、および1つの最終動画セグメントを含む、識別すること、
前記複数の動画経路のうちの各動画経路について、前記動画経路のコンテンツを記述した分類データを生成すること、
前記複数の動画経路のうちの各動画経路について、前記動画経路に関する前記分類データに基づいて、前記動画を、前記動画ライブラリのカテゴリ内に、前記動画ライブラリの前記カテゴリ内の他の動画と一緒に格納することであって、前記動画ライブラリが、それぞれに異なる分類が関連付けられている複数のカテゴリを含む、格納すること、ならびに
前記動画ライブラリの特定のカテゴリからユーザデバイス上に提示する目的で前記動画が選択されると、前記特定のカテゴリに関連付けられた前記分類と同じ分類を有する動画経路の動画セグメントを表示すること
を含む動作を実施する、1つまたは複数のデータ処理装置と
を備える、システム。
【請求項8】
各動画経路のコンテンツを記述した前記分類データが、前記動画経路に関するジャンル分類を指定する、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記1つまたは複数のデータ処理装置が、
前記動画内の好ましい動画経路のセットを識別することであって、
好ましいジャンル分類のセットを取得することと、
前記複数の動画経路の中から、前記好ましいジャンル分類のセット内に含まれるジャンル分類をそれぞれが有する動画経路のセットを決定することと
を含む、識別すること
をさらに含む動作を実施するように構成されている、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記1つまたは複数のデータ処理装置が、
前記動画のコンテンツを記述した分類データを生成することであって、前記分類データが、前記複数の動画経路のうちのそれぞれの動画経路のコンテンツを記述したジャンル分類を含む、生成することと、
インターフェース上に提示する目的で前記動画および前記ジャンル分類を提供することと
をさらに含む動作を実施するように構成されている、請求項7に記載のシステム。
【請求項11】
前記動画経路の前記表示される動画セグメントが、少なくとも1つのインタラクティブ動画セグメントを含み、
前記1つまたは複数のデータ処理装置が、前記少なくとも1つのインタラクティブ動画セグメントの前記表示の終了時に、(1)前記少なくとも1つのインタラクティブ動画セグメントに直接リンクされており、かつ(2)前記動画経路に関連する動画セグメントのうちの1つを選択するようにとの前記視聴者に対する推奨付きのプロンプトを出すことをさらに含む動作を実施するように構成されている、
請求項7に記載のシステム。
【請求項12】
各動画経路のコンテンツを記述した分類データを生成することが、
前記動画経路の各動画セグメントについて、ジャンルクラシファイアを使用してスコア分布を生成することであって、前記スコア分布内の各スコアが、前記動画セグメントが特定のジャンルに分類される可能性を示す、生成することと、
前記動画経路の全ての動画セグメントに関する前記スコア分布を集約することと、
集約されたスコア分布に基づいて、前記集約されたスコア分布内で他のスコアよりも高いスコアを決定することと、
前記決定されたスコアに関連付けられたジャンルを識別することと
を含む、請求項8に記載のシステム。
【請求項13】
非一時的コンピュータ可読媒体であって、命令を格納し、前記命令が、1つまたは複数のデータ処理装置によって実行されると、前記1つまたは複数のデータ処理装置に、
動画ライブラリから、複数の動画セグメントを含む動画を取得することであって、
各動画セグメントが、少なくとも1つの他の動画セグメントに直接リンクされており、
前記複数の動画セグメントが、開始動画セグメント、中間動画セグメント、および最終動画セグメントを含み、
前記中間動画セグメントが、インタラクティブ動画セグメントのセットを含み、各インタラクティブ動画セグメントが、少なくとも2つの他の動画セグメントに直接リンクされており、そのうちの1つだけが視聴者によって前記インタラクティブ動画セグメントの表示の終了時に選択され得る、
取得することと、
前記動画内の複数の動画経路を識別することであって、各動画経路が、前記複数の動画セグメントのうちの動画セグメントの異なるサブセットを含み、動画セグメントの各サブセットが、前記開始動画セグメント、中間セグメントのセット、および1つの最終動画セグメントを含む、識別することと、
前記複数の動画経路のうちの各動画経路について、前記動画経路のコンテンツを記述した分類データを生成することと、
前記複数の動画経路のうちの各動画経路について、前記動画経路に関する前記分類データに基づいて、前記動画を、前記動画ライブラリのカテゴリ内に、前記動画ライブラリの前記カテゴリ内の他の動画と一緒に格納することであって、前記動画ライブラリが、それぞれに異なる分類が関連付けられている複数のカテゴリを含む、格納することと、
前記動画ライブラリの特定のカテゴリからユーザデバイス上に提示する目的で前記動画が選択されると、前記特定のカテゴリに関連付けられた前記分類と同じ分類を有する動画経路の動画セグメントを表示すること
を含む動作を実施させる、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項14】
各動画経路のコンテンツを記述した前記分類データが、前記動画経路に関するジャンル分類を指定する、請求項13に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項15】
前記動画内の好ましい動画経路のセットを識別することであって、
好ましいジャンル分類のセットを取得することと、
前記複数の動画経路の中から、前記好ましいジャンル分類のセット内に含まれるジャンル分類をそれぞれが有する動画経路のセットを決定することと
を含む、識別することをさらに含む、請求項14に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項16】
前記動画のコンテンツを記述した分類データを生成することであって、前記分類データが、前記複数の動画経路のうちのそれぞれの動画経路のコンテンツを記述したジャンル分類を含む、生成することと、
インターフェース上に提示する目的で前記動画および前記ジャンル分類を提供することと
をさらに含む、請求項13に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項17】
前記動画経路の前記表示される動画セグメントが、少なくとも1つのインタラクティブ動画セグメントを含み、
前記非一時的コンピュータ可読媒体が、前記少なくとも1つのインタラクティブ動画セグメントの前記表示の終了時に、(1)前記少なくとも1つのインタラクティブ動画セグメントに直接リンクされており、かつ(2)前記動画経路に関連する動画セグメントのうちの1つを選択するようにとの前記視聴者に対する推奨付きのプロンプトを出すことをさらに含む、
請求項13に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項18】
各動画経路のコンテンツを記述した分類データを生成することが、
前記動画経路の各動画セグメントについて、ジャンルクラシファイアを使用してスコア分布を生成することであって、前記スコア分布内の各スコアが、前記動画セグメントが特定のジャンルに分類される可能性を示す、生成することと、
前記動画経路の全ての動画セグメントに関する前記スコア分布を集約することと、
集約されたスコア分布に基づいて、前記集約されたスコア分布内で他のスコアよりも高いスコアを決定することと、
前記決定されたスコアに関連付けられたジャンルを識別することと
を含む、請求項14に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項19】
視聴者から、前記動画ライブラリ内の、特定のジャンルとして分類された動画を要求するクエリを受領するステップと、
前記クエリに応答して、前記動画ライブラリ内の、前記特定のジャンルとして分類された動画のセットを識別するステップであって、前記動画のセットが、複数の動画経路を含む第1の動画を含み、前記第1の動画内の少なくとも1つの動画経路が、前記特定のジャンルと一致するジャンル分類を有する、ステップと
をさらに含む、請求項2に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項20】
前記1つまたは複数のデータ処理装置が、
視聴者から、前記動画ライブラリ内の、特定のジャンルとして分類された動画を要求するクエリを受領することと、
前記クエリに応答して、前記動画ライブラリ内の、前記特定のジャンルとして分類された動画のセットを識別することであって、前記動画のセットが、複数の動画経路を含む第1の動画を含み、前記第1の動画内の少なくとも1つの動画経路が、前記特定のジャンルと一致するジャンル分類を有する、識別することと
をさらに含む動作を実施するように構成されている、請求項8に記載のシステム。
【請求項21】
視聴者から、前記動画ライブラリ内の、特定のジャンルとして分類された動画を要求するクエリを受領することと、
前記クエリに応答して、前記動画ライブラリ内の、前記特定のジャンルとして分類された動画のセットを識別することであって、前記動画のセットが、複数の動画経路を含む第1の動画を含み、前記第1の動画内の少なくとも1つの動画経路が、前記特定のジャンルと一致するジャンル分類を有する、識別することと
をさらに含む、請求項14に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は一般に、インタラクティブ動画のコンテンツを識別および分類し、インタラクティブ動画の動画経路(video pathway)をユーザデバイス上に表示することに関する。
【背景技術】
【0002】
典型的な動画は、合わさって単一の動画経路を構成する一連の動画セグメントを含む。一方、インタラクティブ動画は、複数の異なる動画経路を構成する動画セグメントを含み、それらの動画経路のいずれかが、動画の提示中に視聴者によって選択され得る。具体的には、インタラクティブ動画の提示中のさまざまな地点において、視聴者は、いくつかの意思選択をなすように促され、それに基づいて、視聴者はインタラクティブ動画内の特定の動画経路を視聴することになる。
【0003】
インタラクティブ動画は、例えば、トレーニングを目的としたリアルワールドシミュレータにおいて使用されることがある。航空機もしくは列車(もしくは他のビークル)、または例えば1台の複雑な工場機械類の制御を模擬するためのシミュレータなど、そのようなシミュレータの操作者は、インタラクティブ動画内のさまざまな地点において、いくつかの異なるオプションのうちの1つを選択するように促されることがある。選択が異なれば、トレーニングを目的として選択した結果をそのそれぞれが模擬する、異なる動画経路が表示され得る。別の例として、インタラクティブ動画は、複数の異なる動画経路を含む映画とすることができる。そのようなインタラクティブ動画の場合、視聴者は、動画の提示中のさまざまな地点において、いくつかの意思選択をなすように促されることがあり、その結果、これらの経路のうちの1つが表示され得る。
【0004】
インタラクティブ動画はそれぞれ、複数の異なる動画経路を含むことができるので、各動画経路が、異なるタイプのコンテンツ(例えば異なるジャンルに分類されるコンテンツ)を含むことがある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
一般に、本明細書において説明する本主題の一革新的態様は、動画ライブラリから、複数の動画セグメントを含む動画を取得する動作であって、各動画セグメントが、少なくとも1つの他の動画セグメントに直接リンクされており、複数の動画セグメントが、開始動画セグメント、中間動画セグメント、および最終動画セグメントを含み、中間動画セグメントが、インタラクティブ動画セグメントのセットを含み、各インタラクティブ動画セグメントが、少なくとも2つの他の動画セグメントに直接リンクされており、そのうちの1つだけが視聴者によってそのインタラクティブ動画セグメントの表示の終了時に選択され得る、取得する動作と、動画内の複数の動画経路を識別する動作であって、各動画経路が、複数の動画セグメントのうちの動画セグメントの異なるサブセットを含み、動画セグメントの各サブセットが、開始動画セグメント、中間セグメントのセット、および1つの最終動画セグメントを含む、識別する動作と、動画内の各動画経路について、動画経路のコンテンツを記述した分類データを生成する動作と、動画内の各動画経路について、動画経路に関する分類データに基づいて、動画を、動画ライブラリのカテゴリ内に、動画ライブラリのそのカテゴリ内の他の動画と一緒に格納する動作であって、動画ライブラリが、それぞれに異なる分類が関連付けられている複数のカテゴリを含む、格納する動作と、動画ライブラリの特定のカテゴリからユーザデバイス上に提示する目的で動画が選択されると、その特定のカテゴリに関連付けられた分類と同じ分類を有する動画経路の動画セグメントを表示する動作とを含む、方法の形で具現化することができる。
【0006】
この態様の他の実施形態としては、本方法のアクションを実施するように構成された、対応するシステム、デバイス、装置、およびコンピュータプログラムがある。コンピュータプログラム(例えば命令)は、コンピュータ記憶デバイス上に符号化することができる。上記および他の実施形態はそれぞれ、任意選択で、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含むことができる。
【0007】
いくつかの実装形態では、各動画経路のコンテンツを記述した分類データは、動画経路に関するジャンル分類を指定する。
【0008】
いくつかの実装形態では、方法は、動画内の好ましい動画経路のセットを識別することであって、好ましいジャンル分類のセットを取得することと、複数の動画経路の中から、好ましいジャンル分類のセット内に含まれるジャンル分類をそれぞれが有する動画経路のセットを特定することとを含む、識別することを含む。
【0009】
いくつかの実装形態では、方法は、動画のコンテンツを記述した分類データを生成することであって、分類データが、複数の動画経路のうちのそれぞれの動画経路のコンテンツを記述したジャンル分類を含む、生成することと、インターフェース上に提示する目的で動画およびジャンル分類を提供することとを含む。
【0010】
いくつかの実装形態では、動画経路の表示される動画セグメントが、少なくとも1つのインタラクティブ動画セグメントを含み、方法が、少なくとも1つのインタラクティブ動画セグメントの表示の終了時に、(1)その少なくとも1つのインタラクティブ動画セグメントに直接リンクされており、かつ(2)その動画経路に関連する動画セグメントのうちの1つを選択するようにとの視聴者に対する推奨付きのプロンプトを出すことを含む。
【0011】
いくつかの実装形態では、各動画経路のコンテンツを記述した分類データを生成することが、動画経路の各動画セグメントについて、ジャンル分類子(classifier)を使用してスコア分布を生成することであって、スコア分布内の各スコアが、動画セグメントが特定のジャンルに分類される可能性を示す、生成することと、動画経路の全ての動画セグメントに関するスコア分布を集約することと、集約されたスコア分布に基づいて、集約されたスコア分布内で他のスコアよりも高いスコアを決定することと、決定されたスコアに関連付けられたジャンルを識別することとを含む。
【0012】
いくつかの実装形態では、方法は、視聴者から、動画ライブラリ内の、特定のジャンルとして分類された動画を要求するクエリを受領することと、クエリに応答して、動画ライブラリ内の、特定のジャンルとして分類された動画のセットを識別することであって、動画のセットが、複数の動画経路を含む第1の動画を含み、第1の動画内の少なくとも1つの動画経路が、特定のジャンルと一致するジャンル分類を有する、識別することとを含む。
【0013】
本明細書において説明する本主題の特定の実施形態は、以下の利点のうちの1つまたは複数を実現するように実施することができる。本明細書において説明する本技術革新は、コンテンツプラットフォームの提供物であるインタラクティブ動画の利便性とユーザエクスペリエンスの両方を改善する。従来、インタラクティブ動画は、インタラクティブ動画内の種々の動画経路のコンテンツについて説明するいかなる分類データも含んでいない。そのような分類データなしでは、コンテンツプラットフォームは、それらのコンテンツの分類に基づいてさまざまなカテゴリにカテゴリ分けされている他の動画と、インタラクティブ動画を一緒に収容することができない。視聴者の観点からすれば、異なる動画経路に関する分類データがないことは、コンピューティング装置による、特定のシナリオにおいてユーザにオプションとして提供するのに適切なインタラクティブ動画の選択が、最適ではない可能性がある、ということを意味する。その代わりにまたはそれに加えて、分類データがないことは、視聴者がインタラクティブ動画を(オプションとして提示されている場合)視聴しないことを意思選択する可能性があるか、またはインタラクティブ動画を視聴するものの、その提示中に、視聴者が、(例えば視聴者の指定の関心および視聴嗜好に基づいて)視聴者に適していない(例えば特定のジャンルの)動画経路タイプを消費する結果となる意思選択をなす可能性がある、ということも意味し得る。
【0014】
対照的に、本明細書において説明する本技術革新は、自動的に、かつ(かなりの量の時間を消費することのある)いかなる手動による分類も行うことなく、インタラクティブ動画内のさまざまな動画経路のコンテンツを分類することができる。これらの分類に基づいて、本明細書において説明する本技術革新は、インタラクティブ動画を、動画内の動画経路に関する分類と同じまたは類似の分類を有する動画カテゴリに合わせて提示することによって、動画経路のコンテンツを視聴者から容易にアクセス可能にすることができる。さらに、視聴者がインタラクティブ動画を視聴することを選択したとき、本明細書において説明する本技術革新は、例えば視聴者が関心をもつ可能性のある動画経路の動画セグメントのみを提示することによって、インタラクティブ動画の視聴エクスペリエンスをシンプル化し、改善する。本明細書において説明する本技術革新は、例えば、視聴者をインタラクティブ動画内の一連の意思選択を通じてユーザに適した動画経路に関連する動画セグメントのみを視聴者が視聴することが確実になるように導くこと(例えば、視聴者の閲覧履歴および視聴嗜好に基づく視聴者の関心と整合した動画経路を視聴すること、または特定のビークルシナリオに関するトレーニングなど、視聴者が携わるタスクに適切な動画経路を視聴すること)によっても、視聴エクスペリエンスをシンプル化し、改善することができる。
【0015】
いくつかの実装形態では、本明細書において説明する本技術革新は、(視聴者の関心、または上で説明したトレーニングシナリオの場合と同様に視聴者が携わるべきタスクに基づいて)インタラクティブ動画内の視聴者に適切な/適した動画経路のみを識別および分類することによって、動作効率を得る(すなわちかなりの量の時間およびコンピューティングリソースを節約する)こともできる。あるインタラクティブ動画は、多数の動画経路を含むことがある。そのようなインタラクティブ動画の場合、インタラクティブ動画内に含まれるさまざまな動画経路のそれぞれを識別および分類するのに、かなりの量の時間およびコンピューティングリソースが必要となることがある。しかし、本明細書において説明する本技術革新は、例えば視聴者の嗜好および観視履歴に基づいて、視聴者が関心をもたない可能性のある動画経路を無視し、その代わりに、視聴者が実際に関心をもつ可能性のある、かつ/または視聴者が携わるタスクに関連性のあるものである動画経路を識別および分類することに対して、時間およびコンピューティングリソースを費やすことができる。
【0016】
本明細書において説明する本主題の1つまたは複数の実施形態の詳細は、添付の図面および下の説明中に記載されている。本主題の他の特徴、態様、および利点が、説明、図面、および特許請求の範囲から明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】例示的なインタラクティブ動画を示すブロック図である。
【
図2】インタラクティブ動画内に含まれるストーリーラインを分類および提示するための例示的なシステムのブロック図である。
【
図3】インタラクティブ動画内に含まれるストーリーラインを分類および提示するための例示的なプロセスの流れ図である。
【
図4】例示的なコンピュータシステムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
種々の図面中の同様の参照番号および名称は、同様の要素を示す。
【0019】
本明細書は一般に、インタラクティブ動画内の種々の経路を、これらの動画経路のコンテンツに基づいて識別および分類し、これらの動画経路をユーザデバイス上で視聴者に対して表示することに関する。
【0020】
下で本明細書全体を通してより詳細に説明するように、インタラクティブ動画エンジンは、インタラクティブ動画内に含まれる種々のストーリーラインを分類することができる。動画経路は、本明細書においてはストーリーラインとも呼ばれる。
【0021】
インタラクティブ動画エンジンは、最初に、インタラクティブ動画内の全てのストーリーライン、またはこれらのストーリーラインのサブセットを識別する。識別された各ストーリーラインについて、インタラクティブ動画エンジンは、(学習モデル、例えば教師ありまたは教師なし機械学習モデルとして実装することのできる、ジャンル分類子などの)コンテンツ分類子を使用して、そのストーリーラインに関する最も可能性のあるまたは上位3つ(もしくは別の適切な数)のコンテンツ分類(例えばジャンル分類)を生成する。次いで、インタラクティブ動画エンジンは、インタラクティブ動画を、メモリ内に格納された1つまたは複数の動画カテゴリに合わせて格納する。具体的には、インタラクティブ動画エンジンは、インタラクティブ動画を、インタラクティブ動画内のストーリーラインに関して生成された1つまたは複数の分類と同じまたは類似の分類が関連付けられている、メモリ内に格納された各動画カテゴリ内に格納する。
【0022】
視聴者が、特定のカテゴリからユーザデバイス(例えばブラウザ、モバイルデバイス、テレビなど)上に提示する目的でインタラクティブ動画を選択すると、インタラクティブ動画エンジンは、その特定のカテゴリに関連付けられた分類と同じまたは類似の分類を有する、ストーリーラインに関する動画セグメントのみを表示することができる。あるいは、視聴者が、特定のカテゴリからユーザデバイス上に提示する目的でインタラクティブ動画を選択すると、インタラクティブ動画エンジンは、インタラクティブ動画内の動画セグメントを、ただし特定のストーリーラインに関する動画セグメントを選択する結果となる意思選択のみをなすように視聴者を導く推奨付きのプロンプトを含めて、再生することができる。
【0023】
いくつかの実装形態では、視聴者は、特定のカテゴリ内で(例えばコメディなどのジャンル内で)動画を検索することができる。そのようなクエリに応答して、インタラクティブ動画エンジンは視聴者にこのカテゴリ内の動画一覧を提示し、これには、そのカテゴリに属する非インタラクティブ動画、ならびにそのカテゴリに属する動画経路をもつインタラクティブ動画が含まれる。動画一覧は、さまざまな様式、例えばクエリ内の検索語との動画の関連性、(批評家および/または他の視聴者による)動画のレーティング、動画の公開日などで、ソート/順序付けすることができる。
【0024】
これらの特徴およびさらなる特徴について、下で
図1~
図4を参照してより詳細に説明する。
【0025】
本文献全体を通した説明に加えて、ユーザには、本明細書において説明するシステム、プログラム、または特徴が情報(例えばユーザのソーシャルネットワーク、社会的行為もしくは社会的活動、職業、ユーザの嗜好、またはユーザの現在のロケーションについての情報)の収集を可能にすることができるかどうか、またそれはいつであるかと、ユーザにサーバからコンテンツまたは通信が送られるかどうかの両方について、ユーザが選ぶことを可能にする制御手段が備えられてよい。加えて、ある特定のデータが、個人を特定可能な情報が取り除かれるように、それが格納または使用される前に1つまたは複数の様式で取り扱われてよい。例えば、ユーザの識別情報が、そのユーザにとって個人を特定可能な情報を判定することができないように取り扱われてよく、またはロケーション情報が得られるユーザの地理的ロケーションが、ユーザの具体的なロケーションを判定することができないように(市レベル、郵便番号レベル、もしくは州レベルなどに)一般化されてよい。したがって、ユーザは、ユーザについてどんな情報が収集されるか、その情報がどのように使用されるか、またユーザにどんな情報が提供されるかに対して、制御することができてよい。
【0026】
図1は、例示的なインタラクティブ動画100を示すブロック図である。インタラクティブ動画100は、複数の動画セグメント、すなわち開始動画セグメント102、複数の中間動画セグメント(104-AからC、106-AからE)、および複数の最終動画セグメント(108-AからE)を含む。開始動画セグメント102は、インタラクティブ動画の最初の動画セグメントであり、インタラクティブ動画が開始されたときにユーザに提示される。最終動画セグメント(108-AからE)はそれぞれ、インタラクティブ動画100内の任意の特定のストーリーラインにおける最後の動画セグメントを表している。中間動画セグメント(104-AからC、106-AからE)は、開始動画セグメント102と最終動画セグメント108-AからEとの間の全ての動画セグメントを含む。
【0027】
インタラクティブ動画100の各動画セグメントは、少なくとも1つの他の動画セグメントに直接接続されている。
図1に示すように、いくつかの動画セグメントは、ただ1つの他の動画セグメントに直接接続されている。例えば、中間セグメント106-Aは、中間セグメント106-Eにのみ直接接続されており、開始動画セグメント102は、中間動画セグメント104-Aにのみ直接接続されている。動画セグメントがただ1つの他の動画セグメントに直接接続されているような場合、インタラクティブ動画100は、いかなる一時中断もなく両方の動画セグメントを次々にシームレスに再生する。
【0028】
インタラクティブ動画100の、インタラクティブ動画セグメントとも呼ばれる中間動画セグメント104-AからCは、2つ以上の動画セグメントに直接接続されている。そのような各インタラクティブ動画セグメントの表示の終了時に、インタラクティブ動画100は一般に、一時中断し、視聴者に意思選択のセットを提示する。これについては、
図1に示すインタラクティブ動画セグメント104-Aを使用して例示する。インタラクティブ動画セグメント104-Aの終了時に、動画フレーム110が、人物が建物の上に立っている様子(110)を示し、動画フレーム110の下には、動画が3つの意思選択、すなわち(1)「ジャンプする」112、(2)「回転する」114、および(3)「友達に電話する」116を視聴者に提示している。これらの各意思選択はそれぞれ、中間動画セグメント104-B、106-A、および106-Bにリンクされている。視聴者は、これらの意思選択のうちの1つだけを選択することができる。視聴者が(例えばポインティングデバイス118、またはリモートコントローラ、スタイラス、フィンガータッチなど、別の適切なインターフェース対話技法を使用して)これらの3つの意思選択のうちの1つを選択すると、インタラクティブ動画100は、選択された意思選択にリンクされた動画セグメントを再生する。
図1に示すように、視聴者は「回転する」114を選択し、それにより、インタラクティブ動画100が、(「回転する」114意思選択にリンクされている)中間動画セグメント106-Aを再生することによって、インタラクティブ動画を再開させる。
【0029】
開始動画セグメント102から最終動画セグメント(108-AからE)のうちの1つに至る各パスが、ストーリーラインを形成している。
図1は、5つの異なるストーリーライン、すなわち(1)動画セグメント102、104-A、104-B、106-C、および108-Aから構成された第1のストーリーライン、(2)動画セグメント102、104-A、104-B、106-D、および108-Bから構成された第2のストーリーライン、(3)動画セグメント102、104-A、106-A、106-E、および108-Cから構成された第3のストーリーライン、(4)動画セグメント102、104-A、106-B、104-C、および108-Dから構成された第4のストーリーライン、(5)動画セグメント102、104-A、106-B、104-C、および108-Eから構成された第5のストーリーラインを描いている。
【0030】
各ストーリーラインは、インタラクティブ動画の複数の動画セグメントの中から選択された動画セグメントの異なるサブセットから構成されている。そのような各サブセットは、開始動画セグメント102、中間動画セグメントのセット、および1つの最終動画セグメントを含む。
【0031】
図1は、各インタラクティブ動画セグメントが2つまたは3つの他の動画セグメントに直接接続されていることを示しているが、各インタラクティブ動画セグメントは、(1よりも大きい)任意数の他の動画セグメントに直接接続されてもよい。
【0032】
図2は、インタラクティブ動画内に含まれるストーリーラインを分類および提示するための例示的なシステム200のブロック図である。
【0033】
システム200は、インタラクティブ動画エンジン204を含み、インタラクティブ動画エンジン204は、動画ライブラリ202からインタラクティブ動画を受領する。動画ライブラリ202は、コンテンツプラットフォームの一部とすることができ、1つまたは複数の非一時的データ記憶媒体(例えばハードドライブ、フラッシュメモリなど)内に格納された1つまたは複数のデータベース(または他の適切なデータ記憶構造)を含むことができる。インタラクティブ動画エンジン204は、そのサブコンポーネント、すなわちインタラクティブ動画識別子(identifier)206、分類モデル208、およびプレゼンテーションマネージャ210を使用して、インタラクティブ動画内に含まれる動画ストーリーラインのセットを識別し、これらのストーリーラインをそれらのコンテンツに基づいて分類する。視聴者がインタラクティブ動画を視聴したいと要求すると、インタラクティブ動画エンジン204は、例えば視聴者の選択、嗜好(例えば視聴嗜好、ビークル/機械類制御シミュレーション)、および/または閲覧履歴に基づいて、視聴者が関心をもつ可能性のある、分類された1つまたは複数のストーリーラインのうちの1つに関する動画セグメントを再生することができる。システム200およびそのコンポーネントの動作については、下で
図3を参照してさらに説明する。
【0034】
図3は、インタラクティブ動画内に含まれるストーリーラインを分類および提示するための例示的なプロセス300の流れ図である。プロセス300の動作については下で、例示を目的として、システム200およびインタラクティブ動画100を使用して説明する。プロセス300の動作は、任意の適切なデバイスまたはシステム、例えば任意の適切なデータ処理装置によって、実施することができる。プロセス300の動作は、非一時的コンピュータ可読媒体上に格納された命令として実施することもできる。命令を実行すると、1つまたは複数のデータ処理装置が、プロセス300の動作を実施する。
【0035】
(302において)インタラクティブ動画エンジン204が、動画ライブラリ202からインタラクティブ動画を取得する。いくつかの実装形態では、動画ライブラリ202は、動画のコンテンツの分類(例えばジャンル分類)に基づいてカテゴリ分けされたさまざまな動画のライブラリまたはデータベースを含む。インタラクティブ動画は一般に、どんな特定のジャンルにも分類されず、その代わりに、他のインタラクティブ動画と一緒にカテゴリ分けされる。動画ライブラリ202は、(例えばインタラクティブ動画のメタデータ内に)インタラクティブ動画とタグ付けまたは識別された動画を、インタラクティブ動画エンジン204に定期的に送ることができる。あるいは、インタラクティブ動画エンジン204は、動画ライブラリ202に、インタラクティブ動画とタグ付けまたは識別された動画があるかどうかを問い合わせ、それに応答して、動画ライブラリ202からインタラクティブ動画を受領することもできる。
【0036】
(304において)インタラクティブ動画識別子206が、インタラクティブ動画内のさまざまなストーリーラインを識別する。インタラクティブ動画識別子206は、最初にインタラクティブ動画内のさまざまなインタラクティブ動画セグメントを識別することによって、インタラクティブ動画内のさまざまなストーリーラインを識別する。いくつかの実装形態では、インタラクティブ動画識別子206は、「インタラクティブセグメント」または他の類似のタグを使用して識別された動画セグメントを検索し、識別することができる。いくつかの実装形態では、インタラクティブ動画のメタデータ(または動画のプレゼンテーション層など、動画の他の部分)が、ユーザが動画と対話することを要求される種々の意思選択ポイントをインタラクティブ動画内に表出させることができる。そのような実装形態では、インタラクティブ動画識別子206は、これらの意思選択ポイントを使用して、これらの意思選択に関連するインタラクティブ動画セグメントを識別することができる。
【0037】
その場合、インタラクティブ動画識別子206は、識別されたインタラクティブ動画セグメント内の意思選択ポイントを使用して、インタラクティブ動画内の開始動画セグメント102から最終動画セグメント108-AからEのうちの1つに至る動画セグメントの可能なパスをそれぞれ、識別することができる。これらの可能なパスはそれぞれ、インタラクティブ動画内の異なるストーリーラインを表している。
【0038】
場合によっては、インタラクティブ動画は、多数のストーリーラインを有することがある。そのような場合、可能な各ストーリーラインを識別すると、かなりの量の時間およびコンピューティングリソースを消費することがある。ストーリーラインを識別するのに必要となる時間およびリソースの量を低減するために、下でさらに説明するように、特定の視聴者が関心をもつ可能性のあるストーリーラインのサブセットのみを生成する(反対に、ユーザが関心をもたない可能性のある、かつ/または関連性のない可能性のあるストーリーラインを無視する)ように、インタラクティブ動画識別子206を構成することができる。
【0039】
いくつかの実装形態では、インタラクティブ動画識別子206は、学習モデルを使用することによって、(動画内に含まれる可能なさまざまなストーリーラインの中から)ストーリーラインのサブセットを識別する。そのようなモデルは、入力として、インタラクティブ動画セグメント内の意思選択のセットを受領すると、視聴者がなす可能性のある意思選択を、視聴者の視聴嗜好および/または視聴者の視聴嗜好に類似の他のユーザの視聴嗜好に基づいて決定する。そのようなモデルは、教師ありまたは教師なし機械学習モデルとして実装することができる。いくつかの実装形態では、このモデルは、意思選択の複数セットならびに視聴者(および/または類似の視聴嗜好をもつ他の視聴者)が選択した意思選択を使用してトレーニングされる、教師あり機械学習モデルとすることができる。したがって、そのようなモデルを使用することによって、インタラクティブ動画識別子206は、インタラクティブ動画セグメントとともに提示されると視聴者がなす可能性のある意思選択を、識別することができる。次いで、インタラクティブ動画識別子206は、視聴者がなす可能性のある意思選択についての情報を使用して、選択される可能性のある意思選択に関連するパス(またはストーリーライン)のみを識別する。
【0040】
(306において)分類モデル208が、動作304において識別された各ストーリーラインのコンテンツを記述した分類データを生成する。いくつかの実装形態では、分類モデル208は、協働して各ストーリーラインのコンテンツを記述したコンテンツ分類を生成する、分類子ならびにコンバイナモデル(これらについては下でさらに説明する)を含むことができる。いくつかの実装形態では、コンテンツ分類は、ジャンル分類(例えばコメディ、ホラー、ドラマ、第1のビークル制御シナリオ、第2の(別の)ビークル制御シナリオ、第3の(別の)ビークル制御シナリオ、第4の(別の)ビークル制御シナリオなど)とすることができる。しかし、コンテンツ分類は、ジャンル分類に限定されず、いくつかの実装形態では、コンテンツは、例えばロケーション(例えば海、山、森など)、感情(幸せ、悲しいなど)のような他のカテゴリ分けに基づいて分類され得る。下の説明は、そのような1つの分類子(ジャンル分類子)について説明しているが、コンテンツをジャンル以外の(上で説明したような)カテゴリに分類する、他の任意のタイプの分類子でも、同じ説明が使用できることを理解されよう。
【0041】
いくつかの実装形態では、分類子は、(ジャンル分類ニューラルネットワークとして実装することのできる)ジャンル分類子とすることができ、ジャンル分類子は、トレーニング動画のセットならびにそれらの既知のジャンル分類を使用してトレーニングされ、インタラクティブストーリーライン内の各動画セグメントについてジャンル分類を決定する。したがって、ストーリーラインの各入力動画セグメントについて、ジャンル分類子は、可能なさまざまなジャンルにわたるスコア分布、例えば、可能な各ジャンルについての(0から1の範囲にわたり、特定の動画セグメントが特定のジャンルに分類され得る可能性を指定する)スコアを、出力する。例えば、ジャンル分類子は、特定の動画セグメントが、次のスコア分布、すなわち[コメディ:0、ドラマ:0.4、ホラー:0.93、アクション:0.5]を有すると決定することがある。あるいは、ジャンル分類子は、例えば、特定の動画セグメントが、次のスコア分布、すなわち[第1のビークル制御シナリオ:0、第2のビークル制御シナリオ:0.4、第3のビークル制御シナリオ:0.93、第4のビークル制御シナリオ:0.5]を有すると決定することもある。
【0042】
各動画セグメントの長さ(さまざまなセグメントにわたって異なることがある)に応じて、動画セグメントのコンテンツは、ジャンル分類子が意味のあるジャンル分類スコアリング分布をもたらすのに十分なコンテキストを提供できるほど、十分に長くないことがある。したがって、各動画セグメントをスコアリングするのに代わる一手段として、ジャンル分類子は、動画セグメントの系列をスコアリングすることができ、それらの動画セグメントは、動画セグメントの系列のコンテンツにより多くのコンテキストをもたらす。ジャンル分類子は、ストーリーライン内の動画セグメントの系列を、さまざまな様式で識別することができる。一例として、ジャンル分類子は、異なるインタラクティブ動画セグメント間の動画セグメント、開始セグメント102と最初のインタラクティブ動画セグメントとの間の動画セグメント、およびストーリーラインの最後のインタラクティブ動画セグメントとストーリーラインの最終動画セグメントとの間の動画セグメントを識別することができる。その場合、ジャンル分類子は、ストーリーライン内の動画セグメントの各系列を、先の段落において単一の動画セグメントに即して説明したのと同様にスコアリングする。
【0043】
ストーリーライン内の各動画セグメントについての(またはストーリーライン内の動画セグメントの各系列についての)スコア分布を使用して、コンバイナモデルが、そのストーリーラインに関する最も可能性のあるジャンル(または上位2つもしくは3つの可能性のあるジャンル)を決定する。いくつかの実装形態では、コンバイナモデルは、各動画セグメント(または動画セグメントの各系列)についてのスコアリング分布を集約(例えば合計)して、ストーリーラインにおけるジャンルごとの合計スコアを決定する。これらの決定されたジャンルごとの合計スコアから、コンバイナモデルは、最も高いスコアをもつジャンルを、そのストーリーラインに関するジャンル分類として識別する。あるいは、コンバイナモデルは、合計スコア分布内で最も高い合計スコアをもつ上位3つのジャンル(または任意の適切な他の数のジャンル)を、そのストーリーラインに関するジャンル分類として識別する。
【0044】
あるいは、ストーリーライン内の各動画セグメントまたはストーリーライン内の動画セグメントの複数の系列をスコアリングする代わりに、ストーリーラインを構成する動画セグメントの系列全体がジャンル分類子に入力されてもよく、ジャンル分類子はその場合、ストーリーラインにおける全ての異なるジャンルに関するスコア分布を出力する。このスコア分布から、コンバイナモデルが(上で説明したのと同様に)最も高いスコアをもつジャンルまたは上位3つ(もしくは別の適切な数)の最も高いスコアを得たジャンルを、そのストーリーラインに関する1つまたは複数のジャンル分類として識別する。
【0045】
(308において)分類モデル208が、インタラクティブ動画にとって好ましい1つまたは複数のストーリーラインを決定する。分類モデル208は、視聴者の閲覧履歴および/または視聴嗜好を使用して、視聴者の好ましいストーリーラインを決定することができる。分類モデル208は、ユーザの好ましいジャンルを使用して、動作306において識別されたストーリーラインにおいて識別されたジャンルと同じジャンルを有する、1つまたは複数のストーリーラインを決定することができる。例えば、ユーザの視聴嗜好が、視聴者が主として特定のビークル制御(トレーニング)シナリオに関係するものとして分類されたコンテンツ、または例えばコメディとして分類されたコンテンツを閲覧していることを示唆する場合、分類モデルは、動作306において識別された全てのストーリーラインの中から、その特定のビークル制御(トレーニング)シナリオに関係するものとして分類されたストーリーライン、またはコメディとして分類されたストーリーラインのみを識別する。
【0046】
(310において)プレゼンテーションマネージャ210が、インタラクティブ動画を、動画ライブラリ202内の、動作308において識別されたストーリーラインに関して特定された分類と同じまたは類似の分類を有する他の動画と一緒にカテゴリ分けする。例えば、分類モデルが、インタラクティブ動画内の識別されたストーリーラインが例えばコメディおよびドラマとして、または特定のビークル制御(トレーニング)シナリオに関係するものとして分類されることを決定した場合、プレゼンテーションマネージャ210はそのインタラクティブ動画を、動画ストア内のそれと同じジャンルの部分として収容またはカテゴリ分けされた他の動画と一緒に収容することができる。例えば、プレゼンテーションマネージャ210はその場合、インタラクティブ動画を、動画ライブラリ202内のコメディとドラマの両方のジャンルの部分として収容またはカテゴリ分けされた他の動画と一緒に収容することができる。
【0047】
いくつかの実装形態では、分類モデル208は、(動作308に即して説明した)インタラクティブ動画内の好ましいストーリーラインを識別することができない。そのような実装形態では、プレゼンテーションマネージャ210が、インタラクティブ動画を、(動作306において識別された)インタラクティブ動画内のストーリーラインのそれぞれにおいて識別されたジャンルと同じジャンルにカテゴリ分けされた他の動画と一緒にカテゴリ分けする。動画ライブラリ202内の各動画カテゴリには、特定の分類が関連付けられている。
【0048】
(312において)プレゼンテーションマネージャ210が、インタラクティブ動画の提示中に、ストーリーラインに関連する動画セグメントを表示する。視聴者がインタラクティブ動画を視聴することを選択すると、プレゼンテーションマネージャ210は最初に、動画ライブラリ202から、選択されたインタラクティブ動画を取り出す。次いで、プレゼンテーションマネージャ210は、動画ライブラリの、視聴者が動画をそこから選択した特定のカテゴリに関連付けられたジャンル分類を識別する。この識別されたジャンル分類を使用して、プレゼンテーションマネージャ210は、インタラクティブ動画内の、その特定のジャンル分類をもつストーリーライン(すなわち動画ライブラリ202の特定のカテゴリに関連付けられたジャンル分類と同じジャンル分類を有するストーリーライン)に関する動画セグメントを決定する。
【0049】
次いで、プレゼンテーションマネージャ210は、識別された動画セグメントを、ユーザデバイス(例えばブラウザ、モバイルデバイス、テレビなど)上に表示する。これは、次の様式のいずれかにおいて果たすことができる。いくつかの実装形態では、プレゼンテーションマネージャ210が、ストーリーラインに関する動画セグメントを(例えばインタラクティブな意思選択のいずれかを表示するために動画を一時中断させることなく)シームレスに表示することができる。例えば、プレゼンテーションマネージャ210は、全ての意思選択を自動的に、すなわちいかなる視聴者対話もなく、選択することができ、その場合、ストーリーラインに関する動画セグメントが、いかなる一時中断もなく(またはいかなる視聴者対話も必要とせず)順次再生される結果となる。
【0050】
いくつかの実装形態では、プレゼンテーションマネージャ210は、視聴者が動画と対話して意思選択をなすことを可能にすることができるが、そのような実装形態では、プレゼンテーションマネージャ210は、ユーザが引き続き好ましいストーリーラインに関連する動画セグメントを視聴するように、どの意思選択を選択すべきかについての推奨付きのプロンプトを出す。例えば、インタラクティブ動画セグメント104-Aを例示として使用すると、プレゼンテーションマネージャ210は、ユーザが好ましいコメディジャンルに留まるために選択しなければならない意思選択をハイライトすること(例えばその意思選択に特定の色を付けること、その意思選択に関連付けられたボタンを点滅させることなど)ができる。その代わりにまたはそれに加えて、プレゼンテーションマネージャ210は、例えば「この特定のトレーニングシナリオに留まりたい場合はこちらの意思選択を選択してください」や「引き続きコメディを閲覧したい場合はこちらの意思選択を選択してください」のような、視聴者に特定の意思選択をなすように促す推奨テキストを、インターフェース上に挿入することもできる。プレゼンテーションマネージャ210は、例えば「こちらの意思選択は、ホラーストーリーを観視したい場合にのみ選択してください」や「こちらの意思選択は、別のトレーニングシナリオに参加したい場合にのみ選択してください」など、インタラクティブ動画セグメントの他の意思選択が選択された場合にユーザが遭遇する可能性のあるジャンルタイプを示すそれらの他の意思選択に関するテキストを含めることもできる。
【0051】
いくつかの実装形態では、分類モデル208は、(動作310に即して説明したように)インタラクティブ動画を動画ライブラリ202内に格納されたジャンル別動画カテゴリのいずれかにカテゴリ分けすることができない。そのような実装形態では、プレゼンテーションマネージャ210は、インタラクティブ動画を(他のインタラクティブ動画を含む)インタラクティブ動画カテゴリ内に維持することができ、インタラクティブ動画内の1つまたは複数の好ましいストーリーラインに関する1つまたは複数のジャンル分類について説明したテキストを含めることができる。例えば、分類モデルが、インタラクティブ動画内の好ましいストーリーラインを(例えば「コメディ」、「ホラー」、および「ドラマ」として、または「トレーニングシナリオ1」、「トレーニングシナリオ2」、「トレーニングシナリオ3」、および「トレーニングシナリオ4」として)分類した場合、プレゼンテーションマネージャ210は、これらの分類を使用して、インタラクティブ動画にこれらの分類をタグ付けするか、またはインタラクティブ動画をこれらの分類によって識別することができる。視聴者は、インタラクティブ動画に関するこの分類情報を使用して、インタラクティブ動画を視聴するかどうかを意思選択することができる。動画が、さまざまなジャンル内に含まれた他の動画と一緒にカテゴリ分けされていても、この分類は視聴者に提示され得る。
【0052】
さらに、インタラクティブ動画が他のインタラクティブ動画と一緒にカテゴリ分けされるような実装形態では、視聴者がインタラクティブ動画を視聴することを選択すると、プレゼンテーションマネージャ210がインタラクティブ動画を、意思選択に加えて(上で説明したような)推奨付きのテキストによるプロンプトと一緒に表示する。これらのプロンプトは、視聴者が任意の特定の意思選択を選択するとその結果としてもたらされ得るストーリーラインのタイプについて説明するものである。
【0053】
いくつかの実装形態では、視聴者は、動画ライブラリ202内に格納された(インタラクティブ動画を含む)動画を検索して取り出すことができる。そのような実装形態では、動画ライブラリ202のフロントエンドインターフェース(または動画ライブラリ202内に格納された動画の検索を可能にする別のサービス、例えば検索エンジン)が、視聴者から検索クエリを受領することができ、検索クエリは、例えばコンテンツ分類(例えばコメディなどのジャンル分類)、および/または視聴者が見たいと望む追加の態様を指定する追加の検索語(例えば動物、人気俳優など)を指定することができる。検索クエリは、プレゼンテーションマネージャ210に送出され(または別法として、別のサービス、例えば検索エンジンによって取り扱われ、処理されてもよく)、プレゼンテーションマネージャ210、または別のサービス、例えば検索エンジンが、視聴者のクエリに応答して(動画ライブラリ202から)動画リストを識別する。
【0054】
いくつかの実装形態では、プレゼンテーションマネージャ210(または別法として検索エンジンなどの別のサービス)が、検索クエリに応答して、(非インタラクティブ動画とともに含まれており、かつ/または
図2および
図3を参照して説明したようにインタラクティブ動画について生成される)ジャンル分類など、動画のコンテンツ分類と、動画ライブラリ202内の動画について格納された他のデータ(例えば俳優の名前、動画についての簡単な説明、公開日など)とを使用して、動画を識別する。例えば、視聴者のクエリが、「John Smithという俳優を含むコメディ」を要求した場合、プレゼンテーションマネージャ210(または検索エンジンなどの別のサービス)は、動画ライブラリ内の、「コメディ」として分類されており、かつ「John Smith」という名前の俳優を含む動画を識別する。
【0055】
プレゼンテーションマネージャ210(または検索エンジンなどの別のサービス)は、クエリパラメータを満たす非インタラクティブ動画と、これらのパラメータを満たすインタラクティブ動画の両方を識別する。プレゼンテーションマネージャ210(または検索エンジンなどの別のサービス)は、検索クエリに応答するインタラクティブ動画を識別するとき、コンテンツ分類(例えばコメディなどのジャンル分類)を指定するクエリパラメータが、インタラクティブ動画内に含まれるストーリーラインのいずれかに関して(上で
図2および
図3を参照して説明したように)生成された分類と一致するかどうかを判定する。一致する場合、プレゼンテーションマネージャ210(または検索エンジンなどの別のサービス)は、そのインタラクティブ動画を、クエリに応答するものとして識別する。
【0056】
プレゼンテーションマネージャ210(または検索エンジンなどの別のサービス)は、識別された動画のリストを視聴者に提示する前に、識別された動画をさまざまな様式でソートすることができる。いくつかの実装形態では、動画リストがアルファベット順にソートされ得る。その代わりにまたはそれに加えて、動画リストは、動画の公開日に基づいてソートされ得る。例えば、動画リストは、公開日を使用して、最新のものから最も古いものまでソートされ得る。その代わりにまたはそれに加えて、動画リストは、クエリとの関連性に基づいてソートされ得る。例えば、クエリが、「John Smithのコメディ動画」を要求する場合、動画リストは、John Smithを含むコメディ映画を、John Smithstoneを含むコメディ動画よりも高くランク付けしてよい。その代わりにまたはそれに加えて、動画リストは、リスト上のさまざまな動画に付与されたレーティング(例えば批評家のレーティングおよび/または他の視聴者によるレーティング)に基づいてソートされ得る。例えば、動画リストは、批評家のレーティングを使用して、最高レーティングから最低レーティングまでソートされ得る。動画は、(動画によって生じた総視聴者数などのような)任意の数の他の様式でソートされ得ることが理解されよう。
【0057】
図4は、上で説明した動作を実施するために使用することのできる例示的なコンピュータシステム400のブロック図である。システム400は、プロセッサ410、メモリ420、記憶デバイス430、および入力/出力デバイス440を含む。コンポーネント410、420、430、および440はそれぞれ、例えばシステムバス450を使用して相互接続することができる。プロセッサ410は、システム400内で実行するための命令を処理することが可能である。いくつかの実装形態では、プロセッサ410はシングルスレッドプロセッサである。別の実装形態では、プロセッサ410は、マルチスレッドプロセッサである。プロセッサ410は、メモリ420内または記憶デバイス430上に格納された命令を処理することが可能である。
【0058】
メモリ420は、システム400内の情報を格納する。一実装形態では、メモリ420はコンピュータ可読媒体である。いくつかの実装形態では、メモリ420は揮発性メモリユニットである。別の実装形態では、メモリ420は不揮発性メモリユニットである。
【0059】
記憶デバイス430は、システム400のマスストレージを提供することが可能である。いくつかの実装形態では、記憶デバイス430はコンピュータ可読媒体である。種々の異なる実装形態では、記憶デバイス430は、例えばハードディスクデバイス、光ディスクデバイス、ネットワーク経由で複数のコンピューティングデバイスによって共有される記憶デバイス(例えばクラウド記憶デバイス)、または他の何らかの大容量記憶デバイスを含むことができる。
【0060】
入力/出力デバイス440は、システム400の入力/出力動作を行う。いくつかの実装形態では、入力/出力デバイス440は、ネットワークインターフェースデバイス、例えばイーサネットカード、シリアル通信デバイス、例えばRS-232ポート、および/またはワイヤレスインターフェースデバイス、例えば802.11カードのうちの1つまたは複数を含むことができる。別の実装形態では、入力/出力デバイスは、入力データを受領し、出力データを他の入力/出力デバイス、例えばキーボード、プリンタ、および表示デバイス460に送るように構成された、ドライバデバイスを含むことができる。しかし、モバイルコンピューティングデバイス、モバイル通信デバイス、セットトップボックステレビクライアントデバイスなどのような、他の実装形態を使用することもできる。
【0061】
例示的な処理システムについて、
図4において説明したが、本明細書において説明した本主題および機能的動作の実装形態は、他のタイプのデジタル電子回路の形で、またはコンピュータソフトウェア、コンピュータファームウェア、もしくは本明細書において開示した構造およびそれらの構造的等価物を含むコンピュータハードウェアの形で、またはそれらのうちの1つもしくは複数の組合せの形で、実装することができる。
【0062】
本明細書において説明した本主題および動作の実施形態は、デジタル電子回路の形で、またはコンピュータソフトウェア、コンピュータファームウェア、もしくは本明細書において開示した構造およびそれらの構造的等価物を含むコンピュータハードウェアの形で、またはそれらのうちの1つもしくは複数の組合せの形で、実装することができる。本明細書において説明した本主題の実施形態は、データ処理装置によって実行できるように、またはデータ処理装置の動作を制御するために、1つのコンピュータ記憶媒体(または複数のコンピュータ記憶媒体)上に符号化された、1つまたは複数のコンピュータプログラム、すなわちコンピュータプログラム命令の1つまたは複数のモジュールとして、実装することができる。その代わりにまたはそれに加えて、プログラム命令は、情報をデータ処理装置によって実行する目的で適切なレシーバ装置に送信できるように符号化するために生成される、人工的に生成された伝搬信号、例えば機械により生成された電気信号、光信号、または電磁信号上に、符号化することもできる。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ可読記憶デバイス、コンピュータ可読記憶基板、ランダムアクセスもしくはシリアルアクセスのメモリアレイもしくはメモリデバイス、またはそれらのうちの1つもしくは複数の組合せとすることもでき、あるいはその中に含めることもできる。さらに、コンピュータ記憶媒体は伝搬信号ではないが、コンピュータ記憶媒体は、人工的に生成された伝搬信号内に符号化されたコンピュータプログラム命令の供給元または供給先とすることができる。コンピュータ記憶媒体はまた、1つまたは複数の別々の物理的コンポーネントまたは媒体(例えば複数のCD、ディスク、または他の記憶デバイス)とすることもでき、あるいはその中に含めることもできる。
【0063】
本明細書において説明した動作は、1つもしくは複数のコンピュータ可読記憶デバイス上に格納されたデータまたは他の供給元から受領したデータに対して、データ処理装置によって実施される動作として、実施することができる。
【0064】
「データ処理装置」という用語は、例としてプログラマブルプロセッサ、コンピュータ、システムオンチップ、または前述のもののうちの複数のもの、もしくは前述のものの組合せを含む、データを処理するためのあらゆる種類の装置、デバイス、および機械を包含するものである。装置は、専用論理回路、例えばFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)またはASIC(特定用途向け集積回路)を含むことができる。装置は、ハードウェアに加えて、当該のコンピュータプログラムのための実行環境を作り出すコード、例えばプロセッサファームウェア、プロトコルスタック、データベース管理システム、オペレーティングシステム、クロスプラットフォーム実行時環境、仮想機械、またはそれらのうちの1つもしくは複数の組合せを構成するコードを含むこともできる。装置および実行環境は、ウェブサービス、分散コンピューティング、およびグリッドコンピューティングのインフラストラクチャなど、種々の異なるコンピューティングモデルインフラストラクチャを実現することができる。本明細書では、エンジンとは、データ処理装置のハードウェアおよび/またはソフトウェアを使用してタスクのセットを実施するように構成された、任意のデータ処理装置とすることができる。
【0065】
(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、スクリプト、またはコードとしても知られる)コンピュータプログラムは、コンパイル型言語またはインタープリタ型言語、宣言型言語または手続き型言語を含む、任意の形態のプログラミング言語で記述することができ、またそれは、スタンドアロンプログラムとして、またはモジュール、コンポーネント、サブルーチン、オブジェクト、もしくはコンピューティング環境において使用するのに適した他のユニットとして、を含む、任意の形態でデプロイすることができる。コンピュータプログラムは、その必要はないが、ファイルシステム内のファイルに対応してよい。プログラムは、他のプログラムもしくはデータを保持するファイルの一部分(例えばマークアップ言語ドキュメント内に格納された1つもしくは複数のスクリプト)内に、当該のプログラムに専用の単一のファイル内に、または複数の連係されたファイル(例えばコードの1つもしくは複数のモジュール、サブプログラム、もしくは一部分を格納したファイル)内に、格納することができる。コンピュータプログラムは、1つのコンピュータ上で、または1つのサイトに位置するかもしくは複数のサイトにわたって分散され、通信ネットワークによって相互接続された複数のコンピュータ上で実行されるように、デプロイすることができる。
【0066】
本明細書において説明したプロセスおよび論理フローは、アクションを実施するための1つまたは複数のコンピュータプログラムを、入力データに対して作用し出力を生成することによって実行する、1つまたは複数のプログラマブルプロセッサによって実施され得る。プロセスおよび論理フローは、専用論理回路、例えばFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)またはASIC(特定用途向け集積回路)によっても実施され得、装置を、専用論理回路、例えばFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)またはASIC(特定用途向け集積回路)として実装することもできる。
【0067】
コンピュータプログラムの実行に適したプロセッサとしては、例として、汎用マイクロプロセッサと専用マイクロプロセッサの両方がある。一般に、プロセッサは、読出し専用メモリまたはランダムアクセスメモリまたはその両方から、命令およびデータを受領する。コンピュータの不可欠な要素は、命令に従ってアクションを実施するためのプロセッサ、ならびに命令およびデータを格納するための1つまたは複数のメモリデバイスである。一般に、コンピュータはまた、データを格納するための1つまたは複数のマスストレージデバイス、例えば磁気ディスク、光磁気ディスク、または光ディスクを含むか、またはそこからデータを受領し、もしくはそこにデータを転送し、もしくはその両方のために、動作可能に結合される。しかし、コンピュータはそのようなデバイスを有している必要はない。さらに、コンピュータは、別のデバイス、例えば、ほんの数例を挙げると、モバイル電話、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、モバイルオーディオプレーヤもしくはモバイル動画プレーヤ、ゲームコンソール、グローバルポジショニングシステム(GPS)レシーバ、またはポータブル記憶デバイス(例えばユニバーサルシリアルバス(USB)フラッシュドライブ)に埋め込むことができる。コンピュータプログラム命令およびデータを格納するのに適したデバイスとしては、例として半導体メモリデバイス、例えばEPROM、EEPROM、およびフラッシュメモリデバイス、磁気ディスク、例えば内蔵ハードディスクまたはリムーバブルディスク、光磁気ディスク、ならびにCD-ROMディスクおよびDVD-ROMディスクを含む、あらゆる形態の不揮発性のメモリ、媒体、およびメモリデバイスがある。プロセッサおよびメモリは、専用論理回路によって補完するかまたはそれに組み込むことができる。
【0068】
ユーザとの対話を可能にするために、本明細書において説明した本主題の実施形態は、ユーザに情報を表示するためのディスプレイデバイス、例えばCRT(陰極線管)またはLCD(液晶ディスプレイ)モニタと、ユーザがそれによってコンピュータに入力することのできるキーボードおよびポインティングデバイス、例えばマウスまたはトラックボールとを有する、コンピュータ上に実装することができる。他の種類のデバイスを使用して、ユーザとの対話を可能にすることもでき、例えばユーザに提供されるフィードバックは、任意の形態の感覚フィードバック、例えば視覚フィードバック、聴覚フィードバック、または触覚フィードバックとすることができ、ユーザからの入力は、音響入力、音声入力、または触覚入力を含む、任意の形態で受領することができる。加えて、コンピュータはユーザと、ユーザによって使用されているデバイスにドキュメントを送り、そのデバイスからドキュメントを受信することによって、例えば、ユーザのクライアントデバイス上のウェブブラウザに、そのウェブブラウザから受信した要求に応答してウェブページを送ることによって、対話することができる。
【0069】
本明細書において説明した本主題の実施形態は、例えばデータサーバとしてのバックエンドコンポーネントを含むか、またはミドルウェアコンポーネント、例えばアプリケーションサーバを含むか、またはフロントエンドコンポーネント、例えば本明細書において説明した本主題の実装形態とユーザがそれを通じて対話することのできるグラフィカルユーザインターフェースもしくはウェブブラウザを有するクライアントコンピュータを含むか、または1つもしくは複数のそのようなバックエンドコンポーネント、ミドルウェアコンポーネント、もしくはフロントエンドコンポーネントの任意の組合せを含むコンピューティングシステム内に、実装することができる。システムのコンポーネント同士は、任意の形態または媒体のデジタルデータ通信、例えば通信ネットワークによって、相互接続することができる。通信ネットワークの例としては、ローカルエリアネットワーク(「LAN」)および広域ネットワーク(「WAN」)、インターネットワーク(例えばインターネット)、ならびにピアツーピアネットワーク(例えばアドホックピアツーピアネットワーク)がある。
【0070】
コンピューティングシステムは、クライアントおよびサーバを含むことができる。クライアントとサーバは一般に、互いに遠隔にあり、典型的には通信ネットワークを通じて対話する。クライアントとサーバの関係は、それぞれのコンピュータ上で実行され、互いにクライアント-サーバ関係を有する、コンピュータプログラムによって生じる。いくつかの実施形態では、サーバがデータ(例えばHTMLページ)をクライアントデバイスに(例えばクライアントデバイスと対話しているユーザにデータを表示し、そのユーザからユーザ入力を受領する目的で)送信する。クライアントデバイスにおいて生成されたデータ(例えばユーザ対話の結果)は、クライアントデバイスからサーバにおいて受信され得る。
【0071】
本明細書は、実装形態の多くの具体的詳細を含んでいるが、これらは、任意の発明の範囲または特許請求され得るものの範囲に対する限定と解釈するのではなく、特定の発明の特定の実施形態に固有の特徴についての説明と解釈すべきである。本明細書において、別々の実施形態の文脈の中で説明されているいくつかの特徴は、単一の実施形態において組み合わせて実施することもできる。反対に、単一の実施形態の文脈の中で説明されている種々の特徴は、複数の実施形態において別々に、または任意の適切な部分組合せで、実施することもできる。さらに、特徴については上で、ある特定の組合せで作用するものと説明されていることがあり、さらにはそのようなものとして最初に特許請求されていることすらあるが、特許請求された組合せからの1つまたは複数の特徴を、場合によってはその組合せから削除することもでき、特許請求された組合せが、部分組合せ、または部分組合せの変形を対象としてもよい。
【0072】
同様に、動作は図面中に特定の順序で描かれているが、これは、望ましい結果を達成するために、そのような動作が図示の特定の順序でもしくは順番に実施されること、または例示された全ての動作が実施されることを、要求するものと理解すべきではない。ある特定の状況下では、マルチタスキングおよび並列処理が有利となることがある。さらに、上で説明した実施形態における種々のシステムコンポーネントの分離は、全ての実施形態においてそのような分離を要求するものと理解すべきではなく、説明したプログラムコンポーネントとシステムとは一般に、単一のソフトウェア製品に一緒に統合するか、または複数のソフトウェア製品にパッケージングできることを理解されたい。
【0073】
かくして、本主題の特定の実施形態について説明してきた。他の実施形態が、添付の特許請求の範囲に記載の範囲に含まれる。場合によっては、特許請求の範囲に記載のアクションを異なる順序で実施し、それでもなお望ましい結果を達成することができる。加えて、添付の図中に描いたプロセスは、望ましい結果を達成するために、図示の特定の順序または順番を必ずしも要求するとは限らない。いくつかの実装形態では、マルチタスキングおよび並列処理が有利となることがある。
【符号の説明】
【0074】
100 インタラクティブ動画
102 開始動画セグメント、開始セグメント
104-A 中間動画セグメント、インタラクティブ動画セグメント
104-B 中間動画セグメント
104-C 中間動画セグメント
106-A 中間動画セグメント、中間セグメント
106-B 中間動画セグメント、中間セグメント
106-C 中間動画セグメント、中間セグメント
106-D 中間動画セグメント、中間セグメント
106-E 中間動画セグメント、中間セグメント
108-A 最終動画セグメント
108-B 最終動画セグメント
108-C 最終動画セグメント
108-D 最終動画セグメント
108-E 最終動画セグメント
110 動画フレーム、人物が建物の上に立っている様子
112 「ジャンプする」
114 「回転する」
116 「友達に電話する」
118 ポインティングデバイス
200 システム
202 動画ライブラリ
204 インタラクティブ動画エンジン
206 インタラクティブ動画識別子
208 分類モデル
210 プレゼンテーションマネージャ
300 プロセス
400 コンピュータシステム
410 プロセッサ、コンポーネント
420 メモリ、コンポーネント
430 記憶デバイス、コンポーネント
440 入力/出力デバイス、コンポーネント
450 システムバス
460 表示デバイス