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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-07
(45)【発行日】2022-11-15
(54)【発明の名称】組立式構造システム及びその応用
(51)【国際特許分類】
   F16B 5/10 20060101AFI20221108BHJP
   E04B 1/58 20060101ALI20221108BHJP
   F16B 7/20 20060101ALI20221108BHJP
   F16B 13/04 20060101ALI20221108BHJP
【FI】
F16B5/10 Z
E04B1/58 505A
E04B1/58 505F
E04B1/58 505G
E04B1/58 504A
E04B1/58 504F
F16B7/20 C
F16B7/20 D
F16B13/04 B
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2021523474
(86)(22)【出願日】2019-09-20
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-17
(86)【国際出願番号】 CN2019106844
(87)【国際公開番号】W WO2020098387
(87)【国際公開日】2020-05-22
【審査請求日】2021-06-21
(31)【優先権主張番号】201811360829.7
(32)【優先日】2018-11-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521178127
【氏名又は名称】江 玉程
【氏名又は名称原語表記】JIANG,Yucheng
【住所又は居所原語表記】Room 801,20 Jinqiao Road,Siming Dist,Xiamen,Fujian 361000(CN)
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】特許業務法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】江 玉程
【審査官】後藤 健志
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第102829051(CN,A)
【文献】特開昭52-132257(JP,A)
【文献】特開平03-244810(JP,A)
【文献】特開平05-001709(JP,A)
【文献】特開2005-291454(JP,A)
【文献】米国特許第04614471(US,A)
【文献】米国特許第06338226(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16B 5/10
F16B 7/20
F16B 13/00-13/14
E04B 1/58
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレハブ部品(4)と、締付部材(1)と、ロック部材(3)とを含む組立式構造システムであって、
前記プレハブ部品(4)には締付部材(1)が取り付けられる少なくとも一つのキャビティ(2)が設けられ、各キャビティ(2)には少なくとも一つの締付部材(1)が取り付けられ、前記キャビティ(2)は、上端面(21)と、下端面(22)と、左端面(23)と、右端面(24)とを含み、前記上端面には、締付部材(1)が挿通される締付部材貫通孔(213)又はロック部材が挿通されるロック部材貫通孔(211)が設けられ、前記左端面(23)又は前記右端面(24)は、前記上端面と垂直に接続された垂直面(231)及び該垂直面と接続された傾斜面(232)を有し、前記垂直面(231)は、前記傾斜面(232)の外側面との接続角度が鈍角であり、前記左端面(23)の傾斜面及び前記右端面(24)の傾斜面は、前記下端面(22)と接続され、前記上端面は前記垂直面の上端、下端又は上端と下端との間に位置し、
前記締付部材(1)は、固定面(11)と、両側面(13,14)と、底面(12)とを備え、前記固定面(11)には少なくとも一つの係止孔又は貫通孔(111)が設けられ、前記底面(12)は曲面、円弧面、折れ線面、又は台形面であり、前記底面(12)を構成する上記各種面の幅の合計は前記固定面(11)の幅以上かつ前記下端面(22)の幅以上であり、または前記底面(12)は内向きに折れ曲がる二つの斜角底面から構成され、該二つの斜角底面の幅の合計は前記固定面(11)の幅以上かつ前記下端面(22)の幅以上であり、前記締付部材(1)の高さは前記傾斜面(232)の高さより高く、前記締付部材の固定面と両側面の接続箇所、両側面と底面の接続箇所および底面の間は可撓性を有し、又は固定面と両側面、両側面と底面および底面の間はヒンジで接続され、
前記締付部材(1)は、前記ロック部材(3)が前記キャビティ(2)の前記ロック部材貫通孔(211)又は前記締付部材貫通孔(213)を貫通して前記底面(12)に押し付けられた際に、前記底面(12)が両側へ広げられることによって前記両側面(13,14)も外方へ広げられ、前記キャビティ(2)の前記傾斜面(232)に密着される、ことを特徴とする組立式構造システム。
【請求項2】
前記垂直面と前記傾斜面の外側面との接続角度は120°~175°であることを特徴とする請求項1に記載の組立式構造システム。
【請求項3】
前記底面の上方にバッフルが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の組立式構造システム。
【請求項4】
前記固定面の下方には一つの固定金具が設けられ、当該固定金具には係止孔又は貫通孔の下方に位置し且つ互いに対応する少なくとも一つのねじ孔が設けられることを特徴とする請求項1に記載の組立式構造システム。
【請求項5】
前記固定金具はアングル接続材であり、かつ当該アングル接続材の両端面のいずれにも少なくとも一つのねじ孔が設けられることを特徴とする請求項4に記載の組立式構造システム。
【請求項6】
前記ロック部材はボルト又はネジであることを特徴とする請求項1に記載の組立式構造システム。
【請求項7】
前記左端面と前記右端面は互いに対称であり、前記締付部材の両側面は互いに対称であることを特徴とする請求項1に記載の組立式構造システム。
【請求項8】
前記二つの斜角底面は離間または接続されることができることを特徴とする請求項1に記載の組立式構造システム。
【請求項9】
求項1~8のいずれかに記載の組立式構造システムを備えた型材
【請求項10】
具又は産業用フレームに使用されることを特徴とする請求項9に記載の型材
【請求項11】
前記家具は、戸棚、クローゼット、本棚、ロッカー、仕切り、柵、テーブル、椅子ドア、又は窓であることを特徴とする請求項10に記載の型材
【請求項12】
求項1~8のいずれかに記載された組立式構造システムを備えた建物又はその付属物の構造。
【請求項13】
前記建物又はその付属物の構造は、柱、梁、せん断壁、外壁パネル、内壁パネル、床パネル、階段、バルコニーパネル、橋梁及び橋脚などであることを特徴とする請求項12に記載の建物又はその付属物の構造。
【請求項14】
前記プレハブ部品には溝形鋼又は溝形鋼鉄骨が設けられ、前記キャビティが溝形鋼の内部に位置する又は溝形鋼鉄骨に接続されることを特徴とする請求項12に記載の建物又はその付属物の構造。
【請求項15】
前記プレハブ部品のキャビティの外側にはロック部材取付け予備孔又は締付部材取付け予備孔が設けられることを特徴とする請求項12に記載の建物又はその付属物の構造。
【請求項16】
前記柱は翼型の柱であり、前記梁は、翼型の梁であることを特徴とする請求項13に記載の建物又はその付属物の構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、組立式構造システムに関しており、特に、組込みキャビティ構造を有する組立式構造システム及びその応用に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の組み立て構造システムにおいて、組立式建築は、鉄筋コンクリート部材を組み立てる方法が良く採用されており、通常、スリーブ注入工法によって組み立てた後、その場でキャスティングする。一方、スチールフレーム構造の建築は、ボルト接合及び/又は溶接などの比較的複雑なプロセスが採用される。現在の家具に使われているスリーインワン接続キットは、通常パネル式ファニチャーに用いられるものであり、しかも耐えられる力が大きくない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の組み立て構造では、組み立ての取り付けが煩雑であり、且つ十分に堅牢ではないなどの欠点がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の目的は、建築、家具等の組立構造を簡易化し、組立をより簡易かつ便利にし、精度をより高くし、よりスピーディに組み立てられるような組立式構造システム及びその応用を提供することにある。
【0005】
上記目的を達成するために、本発明は、プレハブ部品と、締付部材と、ロック部材とを含む組立式構造システムであって、前記プレハブ部品には締結部材が取り付けられる少なくとも一つのキャビティが設けられ、各キャビティには少なくとも一つの締結部材が取り付けられ、前記キャビティは、上端面と、下端面と、左端面と、右端面とを含み、前記上端面には、締付部材が挿通される締付部材貫通孔又はロック部材が挿通されるロック部材貫通孔が設けられ、前記左端面又は前記右端面は、前記上端面と垂直に接続された垂直面及び該垂直面と接続された傾斜面を有し、前記垂直面は、前記傾斜面の外側面との接続角度が鈍角であり、前記左端面の傾斜面及び前記右端面の傾斜面は、前記下端面と接続され、前記上端面は前記垂直面の上端、下端又は上端と下端との間に位置し、前記締付部材は、固定面と、両側面と、底面とを備え、前記固定面には少なくとも一つの係止孔又は貫通孔が設けられ、前記底面は曲面、円弧面、折れ線面、又は台形面であり、前記底面の総幅は前記固定面の幅以上かつ前記下端面の幅以上であり、または前記底面は内向きに折れ曲がる二つの斜角底面から構成され、該二つの斜角底面の総幅は前記固定面の幅以上かつ前記下端面の幅以上であり、前記締付部材の高さは前記傾斜面の高さより高く、前記締付部材の固定面と両側面の接続箇所、両側面と底面の接続箇所および底面の間は可撓性を有し、又は固定面と両側面、両側面と底面および底面の間はヒンジで接続される。
【0006】
前記垂直面と前記傾斜面の外側面との接続角度は120°~175°であることが好ましい。
【0007】
さらに、前記底面の上方にバッフルが設けられている。
【0008】
さらに、前記固定面の下方には一つの固定金具が設けられ、当該固定金具には係止孔又は貫通孔の下方に位置し且つ互いに対応する少なくとも一つのねじ孔が設けられる。
【0009】
さらに、前記固定金具はアングル接続材であり、かつ当該アングル接続材の両端面のいずれにも少なくとも一つのねじ孔が設けられる。
【0010】
さらに、前記ロック部材はボルト又はネジである。
【0011】
さらに、前記左端面と前記右端面は互いに対称であり、前記締付部材の両側面は互いに対称である。
【0012】
さらに、前記二つの斜角底面は離間または接続されることができる。
【0013】
さらに、組立式構造システムの型材への応用である。
【0014】
さらに、前記型材が家具又は産業用フレームに使用される型材である。
【0015】
さらに、前記家具は、戸棚、クローゼット、本棚、ロッカー、仕切り、柵、テーブル、椅子及びドア、窓等である。
【0016】
さらに、組立式構造システムの建物又はその付属物の構造への適用である。
【0017】
さらに、前記建物又はその付属物の構造は、柱、梁、せん断壁、外壁パネル、内壁パネル、床パネル、階段、バルコニーパネル、橋梁及び橋脚などである。
【0018】
さらに、前記プレハブ部品には溝形鋼又は溝形鋼鉄骨が設けられ、前記キャビティが溝形鋼の内部に位置する又は溝形鋼鉄骨に接続される。
【0019】
さらに、前記プレハブ部品のキャビティの外側にはロック部材取付け予備孔又は締付部材取付け予備孔が設けられる。
【0020】
さらに、前記柱は翼型の柱であり、前記梁は、翼型の梁である。
【発明の効果】
【0021】
上記技術方案を採用することで、本発明の組立式構造システムは、さらに簡易で便利、精度がより高く、よりスピーディで且つより丈夫な組立をすることができる優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1図1は本発明の組立式構造システムの断面模式図である。
図2図2は本発明の組立式構造システムの第2形態の断面模式図である。
図3図3は本発明の組立式構造システムの第3形態の断面模式図である。
図4図4は本発明の締付部材の構成の模式図である。
図5図5は本発明の締付部材の第2形態の構成の模式図である。
図6図6は本発明の締付部材の第3形態の模式図である。
図7図7は本発明の締付部材の第4形態の模式図である。
図8図8は本発明の締付部材の第5形態の模式図である。
図9図9は本発明のキャビティの構成模式図である。
図10図10は本発明のキャビティの第2形態の構成模式図である。
図11図11は本発明のキャビティの第3形態の構成模式図である。
図12図12は本発明の組立構造システムの組立応用の模式図である。
図13図13は本発明の締付部材の接続組合の模式図である。
図14図14は本発明のキャビティの型材に対する応用の第1種の模式図である。
図15図15は本発明のキャビティの型材に対する応用の第2種の模式図である。
図16図16は本発明のキャビティの型材に対する応用の第3種の模式図である。
図17図17は本発明の翼型の梁のキャビティ構造の模式図である。
図18図18は本発明の翼型の柱のキャビティ構造の模式図である。
図19図19は本発明の壁体のキャビティ構造の模式図である。
図20図20は本発明の床パネルのキャビティ構造の模式図である。
図21図21は現場キャスティング梁柱接合部の組立模式図である。
図22図22は本発明の内蔵キャビティ構造の鉄骨構造フレームの接続模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の目的、技術方案及び利点をより明確にするために、添付図面及び実施例を参照しながら、本発明をより詳しく説明する。
【0024】
図1図3に示すように、本発明の組立式構造システムは、プレハブ部品4内のキャビティ2と、締付部材1と、ロック部材3とを含み、且つ締付部材1がキャビティ2内に取り付けられるものである。キャビティ2は、上端面21、下端面22、左端面23及び右端面24を有し、上端面21には、締付部材1が挿通される締付部材貫通孔213又はロック部材3が挿通されるロック部材貫通孔211が設けられている。締付部材1が、キャビティ2の左端又は右端からキャビティ2内に挿入され、或いはキャビティ2の上端面21の締付部材貫通孔213からキャビティ2内に置かれる。ロック部材3がキャビティ2のロック部材貫通孔211又は締付部材貫通孔213を貫通して締付部材1の係止孔111に係止されて底面12に押し付けられる。こうすると、底面12が両側へ広げられることによって両側面も外方へ広げられ、締付部材1の底角がキャビティ2の傾斜面232と下端面22の接続箇所に達したとき、締付部材1の両側面のいずれもキャビティ2の垂直面231と傾斜面232の接続箇所に突き当たる一つの部位を有するため、締付部材1をキャビティ2の下端側(傾斜面232)に密着させることができる。
【0025】
図4に示すように、締付部材1は、固定面11、両側面および底面12を備え、且つ固定面11と両側面と底面12の間はヒンジ結合によって結合され、または固定面11と両側面の接続箇所、両側面と底面12の接続箇所、及び底面の間は可撓性を有する。固定面11には少なくとも一つの貫通孔或は係止孔111が設けられ、底面12は二つの斜角底面を有し、該二つの斜角底面は離間または接続されることができ、二つの斜角底面が両側面と接続され、且つ二つの斜角底面の総幅は固定面11の幅以上である。
【0026】
図5に示すように、図4を基本として、締付部材1の底面12は、総幅が固定面11の幅以上である台形構造であってもよい。
【0027】
図6図8に示すように、図4を基本として、締付部材1の底面12は、曲面、円弧面又は折れ線状面であっても良く、曲面状、円弧面又は折れ線状面の総幅のいずれも、対応する固定面11の幅以上である。曲面、円弧面、折れ線状面の上にバッフル15が設けられ、当該バッフル15によって、底面がさらに均一に力を受けることができる。
【0028】
図9図11に示すように、キャビティ2は、上端面21、下端面22、左端面23および右端面24を有する。左端面23と右端面24は、互いに対称な面であり、上端面21に垂直な垂直面231と、垂直面231に接続された傾斜面232とを含み、垂直面231と傾斜面232の外側面との接続角度が鈍角αをなし、且つ鈍角αは120°~175°であることが好ましい。左端面23の傾斜面232及び右端面24の傾斜面232は下端面22と接続され、左端面23の垂直面231及び右端面24の垂直面231は上端面21と接続され、上端面21が垂直面231の上端又は下端に位置する、又は垂直面231の上端と下端との間に位置する。上端面21の高さが締結部材1より高い場合、上端面21にはロック部材貫通孔211又は締結部材貫通孔213が設けられても良く、上端面21の高さが締結部材1より低い場合、上端面21には締結部材1が貫通する締結部材貫通孔213が設けられる。
【0029】
本発明の組立式構造システムは、型材5若しくは建築及びその付属物構造に適用されることができる。型材5に適用されることには、家具や産業用フレーム等における適用が含まれている。建築及びその付属物構造には、柱、梁、せん断壁、外壁パネル、内壁パネル、床パネル、階段、バルコニーパネル、橋梁及び橋脚が含まれ、家具における適用には、戸棚、クローゼット、本棚、ロッカー、柵、テーブル、椅子及びドア、窓等が含まれている。型材5はアルミ型材であることが好ましい。
【0030】
図12に示すように、締付部材1は、交互に接続される複数の連体締付部材がキャビティ2に適用される形態でも良い。締付部材1の交互に接続される固定面には少なくとも一つのボルトが貫通するための貫通孔或はねじ孔及びマッチングボルトが設けられ、キャビティ2の下端面22に接続されて補強することができる。
【0031】
図13に示すように、締付部材1の固定面11の下方には一つの固定金具51が設けられても良い。当該固定金具51はアングル接続材であり、該アングル接続材の両端のいずれにも係止孔又は貫通孔111の下方に位置し且つ互いに対応する少なくとも一つのねじ孔511が設けられ、アングル接続材の角度は直角であることが好ましく、締付部材1と固定金具51とで構成される接続材が部品・型材又は他の部品同士の各種アングルの組立接続に用いられる。
【0032】
図14図16に示すように、型材5にはキャビティ2が設けられており、該型材5は家具や産業における構造物として横方向または縦方向にフレームに組立てられるアルミ型材が好適である。
【0033】
図17図20に示すように、プレハブ部品4は、翼形の梁30、翼形の柱31、プレハブ壁32、プレハブ床パネル33及び階段などであり、プレハブ部品4には溝形鋼又は溝形鋼鉄骨が設けられ、キャビティ2が溝形鋼の内部に位置する又は溝形鋼鉄骨に接続され、プレハブ部品4のキャビティ2の外側にはロック部材取付け予備孔又は締付部材取付け予備孔212が設けられている。
【0034】
図21に示されたのは、現場キャスティング梁柱接合部34であり、そして、プレハブ部品4は、溝形鋼鉄筋コンクリートプレハブ型重合梁、柱、せん断力壁、外壁パネル、内壁パネル、積層床パネル、バルコニーパネル及び階段などであり、本発明の組立構造システムを採用して組み立てた後、その場でキャスティングすることで、建物をより強固にすることができる。
【0035】
図22に示されたのは、本発明のキャビティ構造2が内蔵された型材5又は溝形鋼又は溝形鋼鉄骨を構造物として横方向又は縦方向に組み立てた鉄骨構造フレーム35であり、組立端部のキャビティ構造には取付け予備孔212が設けられており、型材5、溝形鋼又は溝形鋼鉄骨は鋼材又はアルミニウム合金であることが好ましく、本発明の組立式構造システムを採用して組立てた後、組立接合部において鋼板351とボルトとでの補強又は溶接補強を行うことができる。
【0036】
本発明の組立式構造システムを組立式建築に応用する場合、キャビティ2を有するプレハブ部品4と締付部材1とを接続組立することで、精度がさらに高くなり、スピーディで且つ効率良く組み立てることができる。組立てた後、組立接続箇所にグラウト充填することができるので、より強固な組立とすることができる。締付部材はヒンジ接続であるため、 建物の耐震性を高めることができる。締付部材がプレハブ部品の内部で直接接続されており、且つプレハブ部品のキャビティ内に予め置いておくことができるため、接続される部品同士を僅かなスペースで組み立てることができ、且つ建築と内装を一体的に完全に組み立てることができる。また、プレハブ部品の中の溝形鋼又は溝形鋼鉄骨は鉄筋コンクリートと一体となって共に力を受けるため、建築の全体をより強固にすることができる。そして、溝形鋼又は溝形鋼鉄骨を直接に支保梁に組み立てることができるので、プレハブ部品の製造又は現場でのキャスティング作業をより簡単で迅速にできる。また、異形又は特殊形状部材の製造にも有利である。
【産業上の利用可能性】
【0037】
以上をまとめ、本発明は、より簡易且つ高精度の、よりスピーディで組み立てられる、且つ耐震性能がより高い組立式構造システムを提供する。
【0038】
上記は、本発明のより優れた具体的な実施形態にすぎず、本発明の保護の範囲を制限するものではなく、本発明に開示された技術思想の範囲内で、本分野の当業者が容易に想到できる変形又は変更は、本発明の保護の範囲内に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0039】
1:締付部材、11:固定面、111:貫通孔又は係止孔、12:底面、13:左側面、14:右側面、15:バッフル、2:キャビティ、21:上端面、211:ロック部材貫通孔、212:ロック部材取付け予備孔又は締付部材取付け予備孔、213:締付部材貫通孔、22:下端面、23:左端面、231:垂直面、232:傾斜面、24右端面、3:ロック部材、30:翼形の梁、31:翼形の柱、32:プレハブ壁、33:プレハブ床パネル、34:現場キャスティング梁柱接合部、35:鉄骨構造フレーム、351:鋼板、4:プレハブ部品、5:型材、51:固定金具、511:ねじ孔。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22