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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-07
(45)【発行日】2022-11-15
(54)【発明の名称】アンテナ用クランピング装置
(51)【国際特許分類】
   H01Q 1/12 20060101AFI20221108BHJP
【FI】
H01Q1/12 E
H01Q1/12 C
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2021555524
(86)(22)【出願日】2020-03-17
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-12
(86)【国際出願番号】 KR2020003641
(87)【国際公開番号】W WO2020190004
(87)【国際公開日】2020-09-24
【審査請求日】2021-09-14
(31)【優先権主張番号】10-2019-0031264
(32)【優先日】2019-03-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2019-0136083
(32)【優先日】2019-10-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】508112782
【氏名又は名称】ケーエムダブリュ・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001586
【氏名又は名称】弁理士法人アイミー国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チャン ウー ヨー
(72)【発明者】
【氏名】ジン ソー ヨ
(72)【発明者】
【氏名】イン ホ キム
【審査官】岸田 伸太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-009517(JP,A)
【文献】実開昭60-163807(JP,U)
【文献】登録実用新案第3127558(JP,U)
【文献】特開平09-116319(JP,A)
【文献】特開2006-270574(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01Q 1/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
支柱ポールに結合され、前端部に上側部に開口したローテーティング軸溝が形成されたアームユニットと、
前記アームユニットのローテーティング軸溝に着脱可能に装着され、前記ローテーティング軸溝を中心として左右方向に所定角度ローテーティング回動可能に結合されたローテーションユニットと、
前記ローテーションユニットの前端部に上下方向にティルティング回動可能に結合され、アンテナ機器の結合を媒介するティルティングユニットとを含み、
前記アームユニットは、
前記支柱ポールの外周面の一側に密着するように配置された外側マウンティングブロックと、
前記支柱ポールの外周面の他側に密着するように配置され、少なくとも1つ以上の固定ボルトによって前記外側マウンティングブロックと固定される内側マウンティングブロックと、
前記内側マウンティングブロックから前記支柱ポールと直交する方向に所定長さ延び、前記ローテーティング軸溝が備えられた前端部を構成するクランプアームとを含む、アンテナ用クランピング装置。
【請求項2】
前記アームユニットの前記内側マウンティングブロックと前記クランプアームとの連結部位には少なくとも1つ以上の補強リブが形成された、請求項1に記載のアンテナ用クランピング装置。
【請求項3】
支柱ポールに結合され、前端部に上側部に開口したローテーティング軸溝が形成されたアームユニットと、
前記アームユニットのローテーティング軸溝に着脱可能に装着され、前記ローテーティング軸溝を中心として左右方向に所定角度ローテーティング回動可能に結合されたローテーションユニットと、
前記ローテーションユニットの前端部に上下方向にティルティング回動可能に結合され、アンテナ機器の結合を媒介するティルティングユニットとを含み、
前記ローテーションユニットは、
前記ティルティングユニットがティルティング可能に結合されるティルティングユニット設置端と、
前記アームユニットの前記ローテーティング軸溝の内部に挿入載置されるローテーティング軸棒と、
前記ティルティングユニット設置端と前記ローテーティング軸棒とを相互連結する連結ブロックとを含む、アンテナ用クランピング装置。
【請求項4】
前記ティルティングユニット設置端と前記ティルティングユニットとの間にはティルティングブレーキングワッシャパッドが介在する、請求項3に記載のアンテナ用クランピング装置。
【請求項5】
前記ティルティングユニット設置端の内側面には、前記ティルティングブレーキングワッシャパッドが型合わされて結合されるティルティング側ワッシャ設置溝が加工形成された、請求項4に記載のアンテナ用クランピング装置。
【請求項6】
前記ティルティングブレーキングワッシャパッドの内側面には、複数のブレーキング突起が突出するように加工形成された、請求項4に記載のアンテナ用クランピング装置。
【請求項7】
前記ティルティングユニット設置端は、前記連結ブロックの左側端部および右側端部からそれぞれ前記ティルティングユニットに向かって延びるように一対が相互離隔して備えられ、
前記ティルティングユニット設置端の外側面には、それぞれ前記ティルティングユニットのティルティング中心となるティルティング回動ピンが前記ティルティングユニットと連結されるように備えられた、請求項4に記載のアンテナ用クランピング装置。
【請求項8】
支柱ポールに結合され、前端部に上側部に開口したローテーティング軸溝が形成されたアームユニットと、
前記アームユニットのローテーティング軸溝に着脱可能に装着され、前記ローテーティング軸溝を中心として左右方向に所定角度ローテーティング回動可能に結合されたローテーションユニットと、
前記ローテーションユニットの前端部に上下方向にティルティング回動可能に結合され、アンテナ機器の結合を媒介するティルティングユニットとを含み、
前記ティルティングユニットは、
前記アンテナ機器と結合されるアンテナ結合端と、
前記ローテーションユニットの一側外側面または他側外側面に面接して結合されるティルティングプレートとを含み、
前記ティルティングプレートには、前記ティルティングユニットのティルティング動作をガイドするように、ティルティングガイド部がスロットホール状に加工形成されて付着した、アンテナ用クランピング装置。
【請求項9】
前記ティルティングプレートは、前記ローテーションユニットの前記ティルティングユニット設置端の外側面に前記ティルティングユニットのティルティング中心となるように備えられたティルティング回動ピンを中心としてティルティングされ、
前記ティルティングガイド部は、
前記ティルティング回動ピンを同心とする円周上に加工形成されたティルティングガイドスロットと、
前記ティルティングガイドスロットを外部から貫通して前記ローテーションユニットに固定されるティルティングガイドボルトとを含む、請求項8に記載のアンテナ用クランピング装置。
【請求項10】
前記ティルティングプレートの外側面には、前記ティルティングガイドスロット内で移動する前記ティルティングガイドボルトの位置を基準点から角度表示するティルティング角度ラベルが付着した、請求項8に記載のアンテナ用クランピング装置。
【請求項11】
前記ティルティングユニットは、
前記アンテナ結合端と前記ティルティングプレートとの間を左右方向に拡張連結させる拡張連結部をさらに含む、請求項8に記載のアンテナ用クランピング装置。
【請求項12】
前記アンテナ結合端は、
前記アンテナ機器の背面および側面のいずれか1つの複数箇所に面接して密着し、締結手段を介して前記アンテナ機器の背面および側面のいずれか1つの複数箇所に形成された締結ホールに締結固定される、請求項8に記載のアンテナ用クランピング装置。
【請求項13】
前記支柱ポールには、
前記支柱ポールの外周面から下方に傾斜して延びかつ、放射状に所定角度離隔して延びる複数の支持棒と、
前記複数の支持棒の先端に備えられてグラウンドまたは壁面に支持結合されるサポーティングパネルとが形成された、請求項1に記載のアンテナ用クランピング装置。
【請求項14】
支柱ポールに結合され、前端部に左右を除いた前後および上下に開口したティルティング装着空間が形成されたアームユニットと、
前記アームユニットのティルティング装着空間に上下方向にティルティング回動可能に結合され、上側部に開口したローテーティング軸溝が形成されたティルティングユニットと、
前記ティルティングユニットのローテーティング軸溝に着脱可能に装着され、前記ローテーティング軸溝を中心として左右方向に所定角度ローテーティング回動可能に結合され、アンテナ機器の結合を媒介するローテーションユニットとを含む、アンテナ用クランピング装置。
【請求項15】
前記ティルティングユニットは、前記ティルティング装着空間の内部に装着されかつ、前記ローテーションユニットが結合される上端部およびそれに対向する下端部だけが前記装着空間の外部に露出して装着される形状に備えられた、請求項14に記載のアンテナ用クランピング装置。
【請求項16】
前記ティルティングユニットは、前記ティルティング装着空間に挿入配置される六面体形状に形成され、
左側面と右側面には、それぞれ前記ティルティング装着空間の前記アームユニットの内側面との間にティルティングブレーキングワッシャパッドが介在する、請求項14に記載のアンテナ用クランピング装置。
【請求項17】
前記ティルティング装着空間が備えられた前記アームユニットの前端部には、前記ティルティングユニットのティルティング動作をガイドするように、少なくとも1つのティルティングガイド部がスロットホール状に加工形成された、請求項14に記載のアンテナ用クランピング装置。
【請求項18】
前記ローテーションユニットは、
前記アンテナ機器と結合されるアンテナ結合端と、
前記ティルティングユニットの前記ローテーティング軸溝に挿入載置されるローテーティング軸棒が形成されたローテーティングマウンティングブロックとを含む、請求項14に記載のアンテナ用クランピング装置。
【請求項19】
前記ローテーションユニットは、
前記アンテナ結合端と前記ローテーティングマウンティングブロックとの間を左右方向に拡張連結させる拡張連結部をさらに含む、請求項14に記載のアンテナ用クランピング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アンテナ用クランピング装置(CLAMPING APPARATUS FOR ANTENNA)に関し、より詳しくは、密集した設置空間で効率的にアンテナ機器を配置できることはもちろん、アンテナ機器の方向調節が容易なアンテナ用クランピング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信技術、例えば、MIMO(Multiple Input Multiple Output)技術は、複数のアンテナを用いてデータの伝送容量を画期的に増加させる技術であって、送信機ではそれぞれの送信アンテナを介して互いに異なるデータを伝送し、受信機では適切な信号処理により送信データを区分するSpatial multiplexing手法である。
【0003】
したがって、送受信アンテナの個数を同時に増加させることによりチャネル容量が増加してより多くのデータを伝送可能にする。例えば、アンテナ数を10個に増加させると、現在の単一アンテナシステムに比べて同じ周波数帯域を用いて約10倍のチャネル容量を確保する。
【0004】
4G LTE-advancedでは8個のアンテナまで用いており、現在、pre-5G段階で64または128個のアンテナを装着した製品が開発されており、5Gでははるかに多い数のアンテナを有する基地局装備が使用されることが予想され、これをMassive MIMO技術という。現在のCell運営が2-Dimensionであるのに対し、Massive MIMO技術が導入されると3D-Beamformingが可能になるので、FD-MIMO(Full Dimension)とも呼ぶ。
【0005】
Massive MIMO技術では、ANT(アンテナ)の数字が増えるにつれ、これによるtransmitterとFilterの数字も一緒に増加する。にもかかわらず、設置場所のリース費用や空間的な制約によって、RF部品(Antenna/Filter/Power Amplifier/Transceiver etc.)を小さくて軽く、安価に作ることが現実であり、Massive MIMOはCoverage拡張のために高出力が必要になるが、このような高出力による消耗電力と発熱量は重量およびサイズを低減するのに否定的な要因として作用している。
【0006】
特に、RF素子とデジタル素子が実現されたモジュールが積層構造で結合されたMIMOアンテナを限られた空間に設ける時、設置の容易性や空間の活用性を極大化するためにMIMOアンテナを構成する複数のレイヤに対するコンパクト化および小型化設計の必要性が浮上し、1つの支柱ポール(support pole)に設置されたアンテナ装置の自由な方向調節に関する必要性が強く要求されているのが現状である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、空間の制約が多い支柱ポールに対する設置自由度を増進させ、作業性を向上させることができるアンテナ用クランピング装置を提供することを目的とする。
【0008】
これとともに、本発明は、ティルティングユニットに対するアンテナ機器の設置組立が容易なアンテナ用クランピング装置を提供することを他の目的とする。
【0009】
本発明の技術的課題は以上に述べた技術的課題に制限されず、述べていないさらに他の技術的課題は以下の記載から当業者に明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明によるアンテナ用クランピング装置の一実施例は、支柱ポールに結合され、前端部に上側部に開口したローテーティング軸溝が形成されたアームユニットと、前記アームユニットのローテーティング軸溝に着脱可能に装着され、前記ローテーティング軸溝を中心として左右方向に所定角度ローテーティング回動可能に結合されたローテーションユニットと、前記ローテーションユニットの前端部に上下方向にティルティング回動可能に結合され、アンテナ機器の結合を媒介するティルティングユニットとを含む。
【0011】
ここで、前記アームユニットは、前記支柱ポールの外周面の一側に密着するように配置された外側マウンティングブロックと、前記支柱ポールの外周面の他側に密着するように配置され、少なくとも1つ以上の固定ボルトによって前記外側マウンティングブロックと固定される内側マウンティングブロックと、前記内側マウンティングブロックから前記支柱ポールと直交する方向に所定長さ延び、前記ローテーティング軸溝が備えられた前端部を構成するクランプアームとを含むことができる。
【0012】
また、前記アームユニットの前記内側マウンティングブロックと前記クランプアームとの連結部位には少なくとも1つ以上の補強リブが形成される。
【0013】
また、前記ローテーションユニットは、前記ティルティングユニットがティルティング可能に結合されるティルティングユニット設置端と、前記アームユニットの前記ローテーティング軸溝の内部に挿入載置されるローテーティング軸棒と、前記ティルティングユニット設置端と前記ローテーティング軸棒とを相互連結する連結ブロックとを含むことができる。
【0014】
また、前記ティルティングユニット設置端と前記ティルティングユニットとの間にはティルティングブレーキングワッシャパッドが介在してもよい。
【0015】
また、前記ティルティングユニット設置端の内側面には、前記ティルティングブレーキングワッシャパッドが型合わされて結合されるティルティング側ワッシャ設置溝が加工形成される。
【0016】
また、前記ティルティングブレーキングワッシャパッドの内側面には、複数のブレーキング突起が突出するように加工形成される。
【0017】
また、前記ティルティングユニット設置端は、前記連結ブロックの左側端部および右側端部からそれぞれ前記ティルティングユニットに向かって延びるように一対が相互離隔して備えられ、前記ティルティングユニット設置端の外側面には、それぞれ前記ティルティングユニットのティルティング中心となるティルティング回動ピンが前記ティルティングユニットと連結されるように備えられる。
【0018】
また、前記ティルティングユニットは、前記アンテナ機器と結合されるアンテナ結合端と、前記ローテーションユニットの一側外側面または他側外側面に面接して結合されるティルティングプレートとを含み、前記ティルティングプレートには、前記ティルティングユニットのティルティング動作をガイドするように、ティルティングガイド部がスロットホール状に加工形成されて付着できる。
【0019】
また、前記ティルティングプレートは、前記ローテーションユニットの前記ティルティングユニット設置端の外側面に前記ティルティングユニットのティルティング中心となるように備えられたティルティング回動ピンを中心としてティルティングされ、前記ティルティングガイド部は、前記ティルティング回動ピンを同心とする円周上に加工形成されたティルティングガイドスロットと、前記ティルティングガイドスロットを外部から貫通して前記ローテーションユニットに固定されるティルティングガイドボルトとを含むことができる。
【0020】
また、前記ティルティングプレートの外側面には、前記ティルティングガイドスロット内で移動する前記ティルティングガイドボルトの位置を基準点から角度表示するティルティング角度ラベルが付着できる。
【0021】
また、前記ティルティングユニットは、前記アンテナ結合端と前記ティルティングプレートとの間を左右方向に拡張連結させる拡張連結部をさらに含むことができる。
【0022】
また、前記アンテナ結合端は、前記アンテナ機器の背面および側面のいずれか1つの複数箇所に面接して密着し、締結手段を介して前記アンテナ機器の背面および側面のいずれか1つの複数箇所に形成された締結ホールに締結固定される。
【0023】
また、前記支柱ポールには、前記支柱ポールの外周面から下方に傾斜して延びかつ、放射状に所定角度離隔して延びる複数の支持棒と、前記複数の支持棒の先端に備えられてグラウンドまたは壁面に支持結合されるサポーティングパネルとが形成される。
【0024】
本発明によるアンテナ用クランピング装置の他の実施例は、支柱ポールに結合され、前端部に左右を除いた前後および上下に開口したティルティング装着空間が形成されたアームユニットと、前記アームユニットのティルティング装着空間に上下方向にティルティング回動可能に結合され、上側部に開口したローテーティング軸溝が形成されたティルティングユニットと、前記ティルティングユニットのローテーティング軸溝に着脱可能に装着され、前記ローテーティング軸溝を中心として左右方向に所定角度ローテーティング回動可能に結合され、アンテナ機器の結合を媒介するローテーションユニットとを含む。
【0025】
ここで、前記ティルティングユニットは、前記ティルティング装着空間の内部に装着されかつ、前記ローテーションユニットが結合される上端部およびそれに対向する下端部だけが前記装着空間の外部に露出して装着される形状に備えられる。
【0026】
また、前記ティルティングユニットは、前記ティルティング装着空間に挿入配置される六面体形状に形成され、左側面と右側面には、それぞれ前記ティルティング装着空間の前記アームユニットの内側面との間にティルティングブレーキングワッシャパッドが介在してもよい。
【0027】
また、前記ティルティング装着空間が備えられた前記アームユニットの前端部には、前記ティルティングユニットのティルティング動作をガイドするように、少なくとも1つのティルティングガイド部がスロットホール状に加工形成される。
【0028】
また、前記ローテーションユニットは、前記アンテナ機器と結合されるアンテナ結合端と、前記ティルティングユニットの前記ローテーティング軸溝に挿入載置されるローテーティング軸棒が形成されたローテーティングマウンティングブロックとを含むことができる。
【0029】
また、前記ローテーションユニットは、前記アンテナ結合端と前記ローテーティングマウンティングブロックとの間を左右方向に拡張連結させる拡張連結部をさらに含むことができる。
【発明の効果】
【0030】
本発明によるアンテナ用クランピング装置の一実施例によれば、ティルティングユニットおよびローテーションユニットを介してアンテナ機器のティルティング動作およびローテーティング動作が容易なため、作業性およびアンテナ機器の周波数の歩留まり性能を向上させることができる効果を有する。
【0031】
また、本発明によるアンテナ用クランピング装置の一実施例によれば、ティルティングユニットに対するアンテナ機器の設置および組立の便宜性を提供することができる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】本発明によるアンテナ用クランピング装置の一実施例によるアンテナ機器の設置の様子の一例を示す斜視図である。
図2】本発明によるアンテナ用クランピング装置の一実施例を示す斜視図である。
図3図2の設置分解斜視図である。
図4図2の構成のうちティルティングユニットを示す分解斜視図である。
図5図2の構成のうちローテーションユニットを示す分解斜視図である。
図6図2の構成のうちアームユニットを示す分解斜視図である。
図7図2の平面図であって、ローテーションユニットによるローテーティングの様子を示す平面図である。
図8図2の側面図であって、ティルティングユニットによるティルティングの様子を示す側面図である。
図9】本発明によるアンテナ用クランピング装置の他の実施例を示す斜視図である。
図10図9の設置分解斜視図である。
図11図9の構成のうちローテーションユニットおよびティルティングユニットを示す分解斜視図である。
図12図9の平面図であって、ローテーションユニットによるローテーティングの様子を示す平面図である。
図13図9の側面図であって、ティルティングユニットによるティルティングの様子を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本発明によるアンテナ用クランピング装置の一実施例を、添付した図面を参照して詳細に説明する。各図面の構成要素に参照符号を付すにあたり、同一の構成要素については、たとえ他の図面上に表示されてもできるだけ同一の符号を有するようにしていることに留意しなければならない。また、本発明の実施例を説明するにあたり、かかる公知の構成または機能に関する具体的な説明が本発明の実施例に対する理解を妨げると判断された場合は、その詳細な説明は省略する。
【0034】
本発明の実施例の構成要素を説明するにあたり、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を使うことができる。このような用語はその構成要素を他の構成要素と区別するためのものに過ぎず、その用語によって当該構成要素の本質や順番または順序などが限定されない。また、特に定義されない限り、技術的または科学的な用語を含む、ここで使われるすべての用語は、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。一般的に使われる辞書に定義されているような用語は、関連技術の文脈上有する意味と一致する意味を有すると解釈されなければならず、本出願において明らかに定義しない限り、理想的または過度に形式的な意味で解釈されない。
【0035】
図1は、本発明によるアンテナ用クランピング装置の一実施例によるアンテナ機器の設置の様子の一例を示す斜視図であり、図2は、本発明によるアンテナ用クランピング装置の一実施例を示す斜視図であり、図3は、図2の設置分解斜視図であり、図4は、図2の構成のうちティルティングユニットを示す分解斜視図であり、図5は、図2の構成のうちローテーションユニットを示す分解斜視図であり、図6は、図2の構成のうちアームユニットを示す分解斜視図である。
【0036】
本発明によるアンテナ用クランピング装置50の一実施例は、図1図6に示すように、支柱ポール1に結合されるアームユニット300と、アームユニット300と結合されかつ、アームユニット300に対して左右方向にローテーティング回動可能に結合されるローテーションユニット200と、ローテーションユニット200に結合され、アンテナ機器Aの結合を媒介しながらも上下方向にティルティング回動可能に結合されるティルティングユニット100とを含む。
【0037】
本発明の一実施例において、支柱ポール1は、図1に示すように、複数の支持棒3およびサポーティングパネル5を介して地面に対して上下垂直に固定され、アームユニット300が支柱ポールと直交するように水平に結合されるものとして実現された。
【0038】
しかし、支柱ポール1が必ずしも地面に対して上下垂直に備えられる必要はなく、複数の支持棒3およびサポーティングパネル5を介して家屋の垂直な壁面に結合できることは当然である。この際には、支柱ポール1が水平に備えられ、アームユニット300が支柱ポール1に対しては直交するものであるが、実際に水平または垂直に備えられる多様な実施例も予想可能である。
【0039】
以下、方向に関連する用語が一致できるように、支柱ポール1は、図1に示すように、水平状態の地面に対して上下垂直に複数の支持棒3およびサポーティングパネル5を介して固定されるものとして前提して説明し、アームユニット300は、支柱ポール1に対して直交する水平方向に延びたものに限定して説明する。しかし、本発明の一実施例が必ずしもその方向性を制限するものではないことを予め明らかにしておく。
【0040】
アームユニット300は、図1に示すように、アンテナ機器Aの支柱ポール1に対する結合を媒介する役割を果たす。他の意味として、アームユニット300は、アンテナ機器Aがティルティングユニット100およびローテーションユニット200の支柱ポール1に対する結合を媒介する役割を果たすものとも理解することができる。
【0041】
本発明の一実施例によるアンテナ用クランピング装置50によって結合されるアンテナ機器Aは、すでに述べた「背景技術」の欄で紹介したMassive MIMO技術または3D-Beamformingが可能なFD-MIMO技術が適用されたアンテナ機器Aであってもよい。
【0042】
このようなアームユニット300は、実質的に支柱ポール1の外周面の一側および他側にボルティング結合方式で結合されかつ、支柱ポール1の長手方向とは直交する方向に所定長さ延びて、支柱ポール1からアンテナ機器Aが所定長さ離隔して設置される形態に形成される。
【0043】
図1に示すように、支柱ポール1には、支柱ポール1の外周面から下方に傾斜して延びかつ、放射状に所定角度離隔して延びる複数の支持棒3と、複数の支持棒3の先端に備えられてグラウンドまたは壁面に支持結合されるサポーティングパネル5とをさらに含むことができる。
【0044】
複数の支持棒3は、支柱ポール1に溶接方式で固定されて一体に形成できることはもちろん、別途に製作されてボルティング結合方式などの多様な結合方式で支柱ポール1に結合可能である。
【0045】
また、サポーティングパネル5は、グラウンドまたは壁面にボルトなどの締結部材を用いて結合されるように、不図示のボルト締結孔が形成される。
【0046】
一方、アームユニット300の先端部には、ローテーションユニット200が左右方向にローテーティング(rotating)回動可能に結合できる。ローテーションユニット200は、アームユニット300の先端部を基準として左右方向にローテーティング回動することにより、実質的にティルティングユニット100に結合されたアンテナ機器Aの左右方向の方向性設計を容易にする役割をする。
【0047】
また、ローテーションユニット200の先端部には、ティルティングユニット100が上下方向にティルティング(tilting)回動可能に結合できる。ティルティングユニット100は、ローテーションユニット200の先端部を基準として上下方向にティルティング回動することにより、実質的にこれに結合されたアンテナ機器Aの上下方向の方向性設計を容易にする役割をする。
【0048】
このように、本発明によるアンテナ用クランピング装置50の一実施例は、支柱ポール1上に結合されたアンテナ機器Aの前面から放射される電波の放射方向をローテーションユニット200を用いて左右方向にローテーティングさせて角度固定させることができるのはもちろん、ティルティングユニット100を用いて上下方向にティルティングさせて角度固定させることができる。ローテーションユニット200およびティルティングユニット100による角度固定の様子は後でより詳しく説明する。
【0049】
以下、理解の便宜のために、アンテナ機器Aの前面方向を「前方」と定義し、その反対方向を「後方」と定義し、前方の左側は「左側方向」、前方の右側は「右側方向」、アンテナ機器Aの上側を「上側方向」およびアンテナ機器Aの下側を「下側方向」と定義して説明する。
【0050】
以下、アンテナ機器Aを中心として隣接する構成からより詳しく説明する。
【0051】
アンテナ機器Aは、図1図6に示すように、ティルティングユニット100の先端部に結合される。より詳しくは、アンテナ機器Aは、ティルティングユニット100の先端部に結合された状態でティルティングユニット100がティルティング回動可能にローテーションユニット200の前端部に結合され、この状態で、図3に示すように、ローテーションユニット200のローテーティング軸棒230が支柱ポール1に固定されたアームユニット300の前端部に設けられたローテーティング軸溝331に挿入載置されることにより、図2に示すように、本発明によるアンテナ用クランピング装置50の一実施例によるアンテナ機器Aの設置が完了できる。
【0052】
ここで、ティルティングユニット100は、図4に示すように、アンテナ機器Aと結合されるアンテナ結合端101と、ローテーションユニット200が備えられた後方にそれぞれ延びて、ローテーションユニット200の一側外側面または他側外側面に面接して結合されるティルティングプレート103とを含むことができる。
【0053】
これとともに、ティルティングユニット100は、図3および図4に示すように、アンテナ結合端101とティルティングプレート103との間を左右方向に拡張連結させる拡張連結部105をさらに含むことができる。拡張連結部105は、略三角形状の板状に形成され、アンテナ機器Aの背面側の一部を覆うように形成される。
【0054】
アンテナ結合端101は、アンテナ機器Aの背面または側面に密着する部位であって、締結ボルト110’によってボルティング結合できるボルト貫通ホール106’が形成され、図4に示すように、上下に所定距離離隔して形成された3個のボルト締結端106にそれぞれ形成される。本発明の一実施例によるアンテナ用クランピング装置50では、アンテナ結合端101がアンテナ機器Aの側面に密着し、ボルト貫通ホール106’が左右方向に貫通して形成される構造を採用しているが、必ずしもこれに限定されるものではなく、アンテナ結合端101がアンテナ機器Aの背面に密着し、ボルト貫通ホール106’が前後方向に貫通する構造も採用可能であることは当然である。
【0055】
ティルティングプレート103は、図4に示すように、アンテナ結合端101の結合面と平行で拡張連結部105に対して直交する面を有する部位であって、実質的にローテーションユニット200の前端部の左側面または右側面に結合される部位である。
【0056】
ティルティングプレート103とアンテナ結合端101との間には複数の補強リブ107が備えられ、アンテナ機器Aの重量またはアンテナ機器Aの周辺の風などによる機械疲労を補強して耐久性を向上させることができる。
【0057】
ティルティングプレート103は、ローテーションユニット200の前端部の左側面または右側面に密着する内側面に対向する外側面にティルティングユニット100のティルティング動作をガイドするように、ティルティングガイド部109が設けられる。ティルティングガイド部109は、ティルティング回動ピン140を中心とする同一円周上にスロットホール状に加工形成される。このようなティルティングガイド部109は、ティルティングプレート103を左右方向に貫通するように形成される。
【0058】
これとともに、ティルティングプレート103は、ローテーションユニット200の前端部の左側面または右側面に密着する内側面にティルティングユニット100のティルティング中心となるようにティルティング回動ピン140が備えられる。
【0059】
一方、本発明の一実施例によるアンテナ用クランピング装置50は、図4に示すように、ティルティングガイド部109が形成されたティルティングプレート103の外側面に形成されたガイドスロット装着溝102に結合されるティルティングガイドプレート130をさらに含むことができる。ティルティングガイドプレート130は、ガイドスロット装着溝102に型合わされる板状に備えられ、上述したティルティングガイド部109の形状と同一の形状のスロットホールが加工形成され、ガイドスロット装着溝102には平ねじ状に備えられた締結ねじ132がティルティングガイドプレート130に形成された締結ホール131を貫通して締結される固定ホール102’が形成される。
【0060】
このようなティルティングガイド部109およびティルティングガイドプレート130のスロットホール(図面符号不図示)には、ティルティングガイドボルト135が外側から貫通してローテーションユニット200に固定される。
【0061】
ここで、ティルティングガイド部109およびティルティングガイドプレート130に形成されたスロットホールは、ティルティング回動ピン140を同心とする同一円周上に形成されたものであって、ティルティングユニット100が最大上側に40度および下側に40度ティルティング可能な円周面を有するように加工形成される。
【0062】
ティルティングプレート103の外側面のうちティルティングガイド部109の一側に相当する外側面には、図4に示すように、スロットホール内で移動するティルティングガイドボルト135の位置を基準点から角度表示するティルティング角度ラベル150が付着できる。
【0063】
ここで、ティルティングガイドボルト135の位置に対する基準点は、ティルティングプレート103のティルティング動作が行われない水平状態をいうものであって「0度」と表示し、上側方向のティルティングおよび下側方向のティルティングに対して各5度の角度間隔または10度の角度間隔でティルティング角度を表示することができる。したがって、設置作業者は、アンテナ機器Aをティルティングユニット100に装着した後、ティルティング角度ラベル150を通して正確な位置にティルティングユニット100をティルティング回動させて固定することにより、アンテナ機器Aの設置作業の信頼性を向上させることができる。
【0064】
ティルティング回動ピン140は、ティルティングプレート103の外側から内側に貫通して設けられる一種のボルトであって、ローテーションユニット200の外側面にヒンジ固定されて、ティルティングユニット100のティルティング回動中心となる。
【0065】
一方、ティルティングプレート103の内側面には、ローテーションユニット200の外側面との間にティルティングブレーキングワッシャパッド120が介在してもよい。ティルティングブレーキングワッシャパッド120は、ティルティングプレート103の内側面に陥没して形成されたティルティングワッシャ装着溝104に型合わされて平ねじ状に備えられた締結ねじ122が左右に貫通して形成された締結ホール121およびティルティングプレート103の内側面に形成された固定ホール108を貫通して締結される動作によりティルティングワッシャ装着溝104に締結できる。
【0066】
ティルティングブレーキングワッシャパッド120の内側面には、複数のブレーキング突起125が内側に突出するように加工形成されることにより、ティルティングユニット100のティルティング動作時、ローテーションユニット200の外側面との間に所定の摩擦力を形成して、アンテナ機器Aの重量およびアンテナ機器Aの周辺に吹く風のような外力によってアンテナ機器Aが任意にティルティングされるのを防止する役割を果たすことができる。
【0067】
ティルティングブレーキングワッシャパッド120には、ティルティングガイド部109およびティルティングガイドプレート130のスロットホールに対応する形状として、ティルティングガイドボルト135が貫通して締結可能なワッシャ貫通スロット123が形成される。ティルティングガイドボルト135は、ローテーションユニット200の先端部の左側面または右側面に締結固定されるボルトであって、順次にティルティングガイドプレート130およびティルティングガイド部109のスロットホールおよびティルティングブレーキングワッシャパッド120のワッシャ貫通スロット123を貫通してローテーションユニット200の前端部の左側面または右側面に締結固定される。
【0068】
このような構成からなるティルティングプレート103は、その前端部に結合されたアンテナ機器Aの上下方向のティルティング回動が必要な場合、所定のティルティング外力を提供すれば、ティルティングブレーキングワッシャパッド120との間に形成された摩擦力を上回る外力が提供される時、ティルティングガイド部109およびティルティングガイドプレート130のスロットホールまたはティルティングブレーキングワッシャパッド120のワッシャ貫通スロット123のティルティング角度範囲内で上側方向または下側方向のティルティング回動動作が行われた後に固定される。
【0069】
一方、ローテーションユニット200は、図5に示すように、ティルティングユニット100がティルティング可能に結合されるティルティングユニット設置端210と、アームユニット300のローテーティング軸溝331の内部に挿入されるローテーティング軸棒230と、ティルティングユニット設置端210とローテーティング軸棒230とを相互連結する連結ブロック220とを含むことができる。
【0070】
ここで、ティルティングユニット設置端210は、連結ブロック220の左側端部および右側端部からそれぞれティルティングユニット100に向かって延びるように一対が相互離隔して備えられ、ティルティングユニット設置端210の外側面には、上述のように、ティルティングユニット100のティルティング中心となるティルティング回動ピン140がティルティングユニット100と連結されるように備えられる。
【0071】
すなわち、上述したティルティングユニット100のティルティングプレート103は、ローテーションユニット200のティルティングユニット設置端210の外側面にそれぞれ設けられるが、ティルティングユニット設置端210と同じく一対で備えられる。
【0072】
ティルティングユニット設置端210の外側面には、上述のように、ティルティングガイドボルト135がティルティングユニット100のティルティングプレート103に形成されたティルティングガイド部109とティルティングガイドプレート130のスロットホールおよびティルティングブレーキングワッシャパッド120のワッシャ貫通スロット123を貫通するように固定され、ティルティング回動ピン140がティルティングユニット100のティルティングプレート103を貫通して締結されるように回動ピン締結ホール217が形成される。
【0073】
これとともに、ティルティングユニット設置端210の外側面には、ティルティングブレーキングワッシャパッド120のブレーキング突起125が摩擦される摩擦面を提供する摩擦パッド212がパッド設置溝211に平ねじ215によって設けられる。したがって、摩擦パッド212が継続的なティルティング動作によって摩耗した場合、容易に取替可能である。
【0074】
一方、本発明の一実施例によるアンテナ用クランピング装置50において、図5に示すように、ローテーションユニット200は、連結ブロック220の後端部の下側に一体または別途に製作されて結合されるローテーティング軸棒230をさらに含むことができる。
【0075】
ローテーティング軸棒230は、アームユニット300のうち後述するクランプアーム330の前端部に上側部に開口して円形中空状に備えられたローテーティング軸溝331に挿設される部位であって、ローテーションユニット200をローテーション軸溝331を中心として左右方向にローテーティング回動可能にする部位である。
【0076】
一方、アームユニット300は、図6に示すように、支柱ポール1の外周面の一側に密着するように配置された外側マウンティングブロック310と、支柱ポール1の外周面の他側に密着するように配置され、少なくとも1つ以上の固定ボルト325によって外側マウンティングブロック310と固定される内側マウンティングブロック320と、内側マウンティングブロック320から支柱ポール1と直交する方向に所定長さ延び、ローテーティング軸溝331が備えられた前端部を構成するクランプアーム330とを含むことができる。
【0077】
外側マウンティングブロック310は、スチール(steel)材質で備えられて骨格を形成することができる。外側マウンティングブロック310には、実質的に支柱ポール1の外周面の一側に型合わされる部位である外側型合わせ溝343が形成される。外側型合わせ溝343は、図示しないが、密着する支柱ポール1との間でスリップが発生しないように摩擦力の高い弾性材質からなる支持ブロック(不図示)に備えられ、実質的に支柱ポール1との間に配置されるように結合されることも可能である。
【0078】
外側マウンティングブロック310の左右両端部には、固定ボルト325が貫通するための少なくとも1つ以上の外側ボルト貫通孔311が上下に離隔して形成される。ここで、外側マウンティングブロック310は、内部の空いている六面体形状の金属材質からなるものであって、固定ボルト325が前後方向に完全に貫通できるように前端面と後端面に外側ボルト貫通孔311の対応する位置に形成される。
【0079】
外側マウンティングブロック310、支持ブロック340および内側マウンティングブロック320は、固定ボルト325が内側マウンティングブロック320側から順次に内側ボルト貫通孔321および外側ボルト貫通孔311を貫通するように締結された後、締結ナット360を用いて強固に締結されることにより、アンテナ機器Aを安定的に支持することができる。
【0080】
ここで、締結ナット360は、図6に示すように、外側マウンティングブロック310の後方面に露出した固定ボルト325の端部に締結できることはもちろん、図示しないが、外側マウンティングブロック310の前方面と後方面との間の空き空間に隠匿締結されることにより、第三者による任意分解が難しいように備えられる。
【0081】
外側マウンティングブロック310の構成のうち実質的に支柱ポール1の外周面の一側に密着する部位である外側型合わせ溝343は、円形の水平断面を有する支柱ポール1に対する密着面積を向上させるために、支柱ポール1の外周面に対応する形状に陥没形成される。これとともに、外側型合わせ溝343は、固定ボルト325および締結ナット360による締結力によって支柱ポール1の外周面で圧着されながらより強い摩擦力が形成されるように、複数のセレーションリブが形成されるようにセレーション加工される。
【0082】
これとともに、内側マウンティングブロック320の外側面、すなわち実質的に支柱ポール1に密着する面には、外側マウンティングブロック310の外側型合わせ溝343に対応する内側型合わせ溝323が形成される。内側マウンティングブロック320は、支持剛性のためにスチール材質で備えられるが、これとは関係なく、内側型合わせ溝323にも、支柱ポール1との間でスリップが発生するのを防止するように、複数のセレーションリブがセレーション加工形成される。
【0083】
内側マウンティングブロック320とクランプアーム330とは一体に成形される。ここで、内側マウンティングブロック320は、相対的に上下左右面積(すなわち、前面面積)がクランプアーム330の占める上下左右面積よりも大きく形成されるのに対し、クランプアーム330は、実施例により、その先端が支柱ポール1から多様な隔離距離を有するように形成される。
【0084】
クランプアーム330の長さが相対的に短い場合には、内側マウンティングブロック320とクランプアーム330との間の連結部位の一体成形法でも十分にアンテナ機器Aの荷重を支えることができるが、クランプアーム330の長さが相対的に長い場合には、図5に示すように、内側マウンティングブロック320とクランプアーム330との連結部位には少なくとも1つ以上の補強リブ380が形成される。
【0085】
一方、クランプアーム330の前端部には、図5に示すように、ローテーションユニット200のローテーティング軸溝230がローテーティング回動可能に挿設されるためのローテーティング軸溝331が備えられる。ローテーティング軸溝331の内部には、図示しないが、これに挿入載置されるローテーションユニット200のローテーティング軸溝230との結合をするための不図示の結合手段がさらに備えられる。
【0086】
結合手段は、ローテーティング軸溝230に挿入載置されたローテーティング軸溝230との結合を維持させると同時に、ローテーションユニット200が左右方向のいずれか一側または他側にローテーティング回動可能にしかつ、所定角度ごとに一定の外力が提供されない限り停止できるハプティックストッピング構造(不図示)が適用されたものであってもよい。
【0087】
ここで、ハプティックストッピング構造とは、ローテーションユニット200に対して所定の外力以上が提供されなければローテーティング回動しない停止状態を維持することができ、逆に、所定の外力以上が提供されればローテーティング回動可能な状態を維持することができる構造をいう。
【0088】
図7は、図2の平面図であって、ローテーションユニットによるローテーティングの様子を示す平面図であり、図8は、図2の側面図であって、ティルティングユニットによるティルティングの様子を示す側面図である。
【0089】
図7および図8を参照して、本発明の一実施例によるアンテナ用クランピング装置50のローテーティングおよびティルティング動作をより詳しく説明すれば次の通りである。
【0090】
まず、ローテーティング動作をみると、アンテナ機器Aがティルティングユニット100の先端部に結合された状態で、図7に示すように、アンテナ機器Aまたはローテーションユニット200に所定の外力を加えると、ハプティックストッピング構造を有する結合手段によって左右方向へのローテーティング回動が可能で、定められた位置で停止して固定できる。
【0091】
この時、アンテナ機器Aを含むローテーションユニット200には、支柱ポール1を基準とする所定のモーメントが作用するが、アームユニット300に形成された外側型合わせ溝343および内側型合わせ溝323がそれぞれセレーション加工形成されて強固に支柱ポール1に密着結合されることにより、ローテーティング回動動作時の流動が防止できる。
【0092】
次に、ティルティング動作をみると、アンテナ機器Aがティルティングユニット100の先端部に結合された状態で、図8に示すように、アンテナ機器Aまたはティルティングユニット100に所定の外力を加えると、ティルティングユニット100がティルティング回動ピン140を基準としてティルティングガイドボルト135がティルティングガイド部109およびティルティングガイドプレート130のスロットホール範囲内でティルティング動作する。
【0093】
アンテナ機器Aに対するティルティング角度調節後には、ローテーションユニット200とティルティングユニット100との間に備えられたティルティングブレーキングワッシャパッド120によって任意のティルティング動作が防止されることにより、作業の信頼性が高くなる。
【0094】
図9は、本発明によるアンテナ用クランピング装置の他の実施例を示す斜視図であり、図10は、図9の設置分解斜視図であり、図11は、図9の構成のうちローテーションユニットおよびティルティングユニットを示す分解斜視図であり、図12は、図9の平面図であって、ローテーションユニットによるローテーティングの様子を示す平面図であり、図13は、図9の側面図であって、ティルティングユニットによるティルティングの様子を示す側面図である。
【0095】
本発明によるアンテナ用クランピング装置の他の実施例(50’)は、図9図13に示すように、支柱ポール1に結合され、前端部に左右を除いた前後および上下に開口したティルティング装着空間331’が形成されたアームユニット300’と、アームユニット300’のティルティング装着空間331’に上下方向にティルティング回動可能に結合され、上側部に開口したローテーティング軸溝131’が形成されたティルティングユニット100’と、ティルティングユニット100’のローテーティング軸溝131’に着脱可能に装着され、ローテーティング軸溝131’を中心として左右方向に所定角度ローテーティング回動可能に結合され、アンテナ機器Aの結合を媒介するローテーションユニット200’とを含むことができる。
【0096】
先に説明した本発明の一実施例によるアンテナ用クランピング装置50とは異なり、本発明の他の実施例によるアンテナ用クランピング装置50’は、アンテナ機器Aが実質的に結合される構成をローテーションユニット200’に変更し、ティルティングユニット100’を介してアームユニット300’に結合される構造を採用している。
【0097】
したがって、既存のティルティングユニット100の前端部に備えられたアンテナ結合端101は、ローテーションユニット200の前端にアンテナ結合端210’として備えられ、既存のティルティングユニット100の拡張連結部105は、そのままローテーションユニット200’の拡張連結部215’として備えられ、既存のティルティングユニット100のティルティングプレート103は、ローテーションユニット200’のローテーティングマウンティングブロック220’に入れ替えられる。これについては後でより詳しく説明する。
【0098】
ティルティングユニット100’は、図11に示すように、ティルティング装着空間331’に挿入配置される六面体形状に形成され、左側面と右側面には、それぞれティルティング装着空間331’に相当するアームユニット300の内側面との間にティルティングブレーキングワッシャパッド120’が介在してもよい。
【0099】
より詳しくは、ティルティングユニット100’は、アームユニット300’の先端部に備えられたティルティング装着空間331’の内部に装着されかつ、ローテーションユニット200’が結合される上端部およびそれに対向する下端部だけがティルティング装着空間331’の外部に露出して装着される形状に備えられる。
【0100】
ティルティングユニット100’の左右側面には、それぞれティルティング回動ピン140’およびティルティングガイドボルト135’がそれぞれ挿入固定されるためのティルティングピンホール117’およびティルティングガイドボルト固定ホール117”が形成され、ティルティングブレーキングワッシャパッド120’にも、ティルティング回動ピン140’およびティルティングガイドボルト135’がそれぞれ貫通するためのティルティングピン貫通ホール127’およびティルティングガイドボルト貫通ホール127”が形成される。
【0101】
一方、アームユニット300’のクランプアーム330’の前端部には、ティルティングユニット100’のティルティング動作をガイドするように、少なくとも1つのティルティングガイド部309’がスロットホール状に加工形成される。ここでのティルティングガイド部309’は、上述した本発明の一実施例においてティルティングプレート103に形成されたティルティングガイド部109に対応するものであるが、本発明の他の実施例によるアンテナ用クランピング装置50’では、ティルティングユニット100’ではないアームユニット300’に備えられたものに構造変更されたものである。ティルティングガイド部309’には、ティルティングユニット100’のティルティングガイドボルト135’が貫通して、上述のように、ティルティングユニット100’に固定されて、ティルティング回動ピン140’を中心としてティルティングユニット100’が回動する時にティルティング回動角度だけ連動して回動する。
【0102】
ティルティングガイド部309’の一側に相当するクランプアーム330’の前端部には、ティルティング回動ピン140’を固定させるためのティルティング回動ホール308’が形成される。
【0103】
一方、ローテーションユニット200’は、図11に示すように、アンテナ機器Aと結合されるアンテナ結合端210’と、アンテナ結合端の後方側に位置し、ティルティングユニット100’のローテーティング軸溝131’に挿入載置されるローテーティング軸棒230’が形成されたローテーティングマウンティングブロック220’と、アンテナ結合端210’およびローテーティングマウンティングブロック220’を連結する拡張連結部215’とを含むことができる。
【0104】
ローテーションユニット200’のアンテナ結合端210’は、その図面符号のみ異なるだけで、本発明の一実施例50で説明したティルティングユニット100のアンテナ結合端101に対応する構成である。
【0105】
ただし、ローテーションユニット200’のローテーティングマウンティングブロック220’は、ブラケット形態であって、拡張連結部215’の背面に形成されたブロック固定ホール218’に複数の締結部材229’を用いてブロック貫通ホール228’を貫通する動作により固定できる。ここで、ローテーティングマウンティングブロック220’と拡張連結部215’とが必ずしも締結部材229’を用いて固定されるように備えられなければならないわけではなく、両者が一体に金型製作できることは当然である。
【0106】
一方、ローテーティングマウンティングブロック220’の後端部の下側には、ローテーティング軸棒230’が下側に延びて備えられる。ローテーティング軸棒230’の直径は、大体ティルティングユニット100’に形成されたローテーティング軸溝131’に介在する大きさに形成されることが好ましい。ローテーティング軸棒230’は、その内部が空いている中空管状に形成され、ローテーティングマウンティングブロック220’の後端部の上側に連通可能である。このように連通したローテーティングマウンティングブロック220’の上側には開閉キャップ231’が結合可能である。
【0107】
開閉キャップ231’によってローテーティング軸棒230’の上端部が開放される時、別の工具を用いて不図示の結合手段との結合が可能となるように結合作業を行うことができ、結合手段との結合が完了した後には、開閉キャップ231’を結合させて外部から異物が流入するのを防止することができる。
【0108】
上記のように構成される本発明の他の実施例によるアンテナ用クランピング装置50’のティルティング動作およびローテーティング動作過程を簡略に説明すれば次の通りである。
【0109】
まず、図12に示すように、作業者がローテーションユニット200’に所定以上の外力を提供すれば、ハプティックストッピング構造で採用された不図示の結合手段によってローテーションユニット200’がローテーティング軸棒230’を回転中心として左右方向にローテーティング回動動作後に停止および固定される。
【0110】
そして、図13に示すように、作業者がティルティングブレーキングワッシャパッド120’とアームユニット300のクランプアーム330の内側面との間に形成される所定の摩擦力以上の外力をティルティングユニット100’に提供すれば、ティルティングユニット100’は、ティルティング回動ピン140’を回動中心として上下方向にティルティング回動した後、外力が除去されながらティルティングユニット100’が定められた角度で停止および固定される。
【0111】
以上、本発明によるアンテナ用クランピング装置の一実施例を、添付した図面を参照して詳細に説明した。しかし、本発明の実施例が必ずしも上述した一実施例によって限定されるものではなく、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者による変形および均等な範囲での実施が可能であることは当然であろう。そのため、本発明の真の権利範囲は後述する特許請求の範囲によって定められる。
【産業上の利用可能性】
【0112】
本発明は、空間の制約が多い支柱ポールに対する設置自由度を増進させ、作業性を向上させることができるアンテナ用クランピング装置を提供する。
【符号の説明】
【0113】
1:支柱ポール
3:複数の支持棒
5:サポーティングパネル
50:アンテナ用クランピング装置
100:ティルティングユニット
101:アンテナ結合端
102:ガイドスロット装着溝
103:ティルティングプレート
104:ティルティングワッシャ装着溝
107:補強リブ
108:固定ホール
109:ティルティングガイド部
110’:締結ボルト
120:ティルティングブレーキングワッシャパッド
121:締結ホール
122:締結ねじ
123:ワッシャ貫通スロット
125:ブレーキング突起
127:回動ピン貫通ホール
130:ティルティングガイドプレート
131:締結ホール
132:締結ねじ
133:ティルティングガイドスロット
140:ティルティング回動ピン
150:ティルティング角度ラベル
200:ローテーションユニット
210:ティルティングユニット設置端
300:アームユニット
310:外側マウンティングブロック
311:外側ボルト貫通孔
320:内側マウンティングブロック
323:内側型合わせ溝
325:固定ボルト
330:クランプアーム
331:ローテーティング軸溝
343:外側型合わせ溝
360:締結ナット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13