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特許7172017ゲームプログラム、ゲーム装置およびゲームシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-08
(45)【発行日】2022-11-16
(54)【発明の名称】ゲームプログラム、ゲーム装置およびゲームシステム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/533 20140101AFI20221109BHJP
【FI】
A63F13/533
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020001037
(22)【出願日】2020-01-07
(65)【公開番号】P2021108792
(43)【公開日】2021-08-02
【審査請求日】2021-02-09
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (1)販売による公開、最先日:令和1年9月13日、https://apps.apple.com/app/shinsekai-into-the-depths/id1465048285 (2)ウェブサイトによる公開、最先日:令和1年9月20日、https://www.shinsekai-itd.com/ http://www.capcom.co.jp/ir/news/html/190920a.html http://www.capcom.co.jp/support/faq/full_platform_mobile_iphone_ipod_touch_ipad_shinsekai.html http://www.capcom.co.jp/support/faq/platform_mobile_iphone_ipod_touch_ipad_shinsekai_0144861.html
(73)【特許権者】
【識別番号】000129149
【氏名又は名称】株式会社カプコン
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】中川 大輔
(72)【発明者】
【氏名】中須加 陽介
【審査官】前地 純一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-130905(JP,A)
【文献】特開2015-222595(JP,A)
【文献】特開2007-252544(JP,A)
【文献】特開2013-134695(JP,A)
【文献】特開2005-204720(JP,A)
【文献】[MHW]「モンハンワールド」初心者向け。ショートカットの登録方法、ショートカットを利用した調合方法を紹介。,まじっく ざ げーまー-ゲームのレビュー、攻略、情報サイト[online],2018年02月07日,インターネット<URL:https://mtg60.com/archives/mhw-shortcut.html>,[2022年 3月15日検索]
【文献】過去最高の濃密さ!「ゼルダの伝説 スカイウォードソード」プレイインプレッション,ファミ通.com[online],2011年11月23日,インターネット<URL:https://www.famitsu.com/news/201111/23005856.html>,[2022年 3月15日検索]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98
A63F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
表示部にゲーム画面を表示する画面表示手段と、
ユーザによる第1操作を受け付ける第1受付手段と、
前記第1操作を受け付けた時間に応じて、ゲーム媒体が選択可能になることを予告する予告画像を、前記ゲーム媒体に対応するアイコンが表示される前に前記ゲーム画面に順次表示する予告表示手段と、
前記予告画像の少なくとも一部が表示されたことに応じて、前記アイコンを前記ゲーム画面に表示するアイコン表示手段と、
前記ユーザによる前記ゲーム媒体を選択するための第2操作を受け付ける第2受付手段と、
前記第1操作が解除されることなく前記第2操作を受け付けることに応じて、前記選択されたゲーム媒体の選択を確定する選択手段として機能させ
前記予告画像が全て表示されるまでの時間は、前記ゲーム媒体の種類または数に応じて変化する、
ゲームプログラム。
【請求項2】
コンピュータを、
表示部にゲーム画面を表示する画面表示手段と、
ユーザによる第1操作を受け付ける第1受付手段と、
前記第1操作を受け付けた時間に応じて、ゲーム媒体が選択可能になることを予告する予告画像を、前記ゲーム媒体に対応するアイコンが表示される前に前記ゲーム画面に順次表示する予告表示手段と、
前記予告画像の少なくとも一部が表示されたことに応じて、前記アイコンを前記ゲーム画面に表示するアイコン表示手段と、
前記ユーザによる前記ゲーム媒体を選択するための第2操作を受け付ける第2受付手段と、
前記第1操作が解除されることなく前記第2操作を受け付けることに応じて、前記選択されたゲーム媒体の選択を確定する選択手段として機能させる、
前記アイコンが全て表示されるまでの時間は、前記ゲーム媒体の種類または数に応じて変化する、
ゲームプログラム。
【請求項3】
コンピュータを、
表示部にゲーム画面を表示する画面表示手段と、
ユーザによる第1操作を受け付ける第1受付手段と、
前記第1操作を受け付けた時間に応じて、ゲーム媒体が選択可能になることを予告する予告画像を、前記ゲーム媒体に対応するアイコンが表示される前に前記ゲーム画面に順次表示する予告表示手段と、
前記予告画像の少なくとも一部が表示されたことに応じて、前記アイコンを前記ゲーム画面に表示するアイコン表示手段と、
前記ユーザによる前記ゲーム媒体を選択するための第2操作を受け付ける第2受付手段と、
前記第1操作が解除されることなく前記第2操作を受け付けることに応じて、前記選択されたゲーム媒体の選択を確定する選択手段として機能させ、
前記アイコンが表示されるまでの時間は、前記アイコンに対応するゲーム媒体の優先度に応じて変化する、
ゲームプログラム。
【請求項4】
前記第2受付手段は、前記アイコンが表示される前に、前記ゲーム画面における前記アイコンが表示される表示位置を指定する情報を含む前記第2操作を受け付け可能とする、
請求項1から3のいずれか一項に記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記第2受付手段は、前記アイコンが表示されるまでは前記第2操作の受付を不可能にし、前記アイコンが表示されると前記第2操作の受付を可能にする、
請求項1から3のいずれか一項に記載のゲームプログラム。
【請求項6】
前記予告表示手段は、前記予告画像を順次表示している最中に前記第1操作が解除されると、前記予告画像の表示を取りやめる、
請求項1からのいずれか一項に記載のゲームプログラム。
【請求項7】
前記予告画像は、複数のゲーム媒体が選択可能になることを予告し、
前記予告表示手段は、前記複数のゲーム媒体の数に応じて前記予告画像の表示を変更する、
請求項1からのいずれか一項に記載のゲームプログラム。
【請求項8】
コンピュータを、
前記予告画像が表示されたことに応じて、ゲームの進行を一時的に停止する停止手段としてさらに機能させる、
請求項1からのいずれか一項に記載のゲームプログラム。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか1項に記載のゲームプログラムを記憶する記憶部と、
前記ゲームプログラムを実行する制御部と、を備える、
ゲーム装置。
【請求項10】
請求項1から8のいずれか1項に記載のゲームプログラムを記憶する記憶部と、
前記ゲームプログラムを実行する制御部と、を備える、
ゲームシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームプログラム、ゲーム装置およびゲームシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ゲームにおいて、ユーザのスライド操作の開始によって複数のアイコンを含むメニューエリアを画面に表示する技術が知られている(特許文献1参照)。また、この技術では、スライド操作の操作量に従って、仮想円弧上で複数のアイコンを含むメニューエリアを所定方向へ移動させ、スライド操作終了時点で仮想円弧上の基準位置に重なったアイコンが選択される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-139165号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の従来技術では、アイコンに対するタッチ操作をすることなく、アイコンを画面に表示させるスライド操作によってアイコンの選択まですることができる。このため、アイコンを選択する操作については、効率化を図ることができる。しかしながら、特許文献1に記載の従来技術では、アイコンを表示する操作などのアイコンを選択する前段階においては、十分な操作性があるとはいえない。
【0005】
本開示は、アイコンを選択する前段階における操作性を改善できるゲームプログラム、ゲーム装置およびゲームシステムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の側面は、コンピュータを、
表示部にゲーム画面を表示する画面表示手段と、
ユーザによる第1操作を受け付ける第1受付手段と、
前記第1操作を受け付けた時間に応じて、ゲーム媒体が選択可能になることを予告する予告画像を、前記ゲーム媒体に対応するアイコンが表示される前に前記ゲーム画面に順次表示する予告表示手段と、
前記予告画像の少なくとも一部が表示されたことに応じて、前記アイコンを前記ゲーム画面に表示するアイコン表示手段と、
前記ユーザによる前記ゲーム媒体を選択するための第2操作を受け付ける第2受付手段と、
前記第1操作が解除されることなく前記第2操作を受け付けることに応じて、前記選択されたゲーム媒体の選択を確定する選択手段として機能させるゲームプログラムである。
【0007】
また、第1の側面において、前記第2受付手段は、前記アイコンが表示される前に、前記ゲーム画面における前記アイコンが表示される表示位置を指定する情報を含む前記第2操作を受け付け可能とすることができる。
【0008】
また、第1の側面において、前記第2受付手段は、前記アイコンが表示されるまでは前記第2操作の受付を不可能にし、前記アイコンが表示されると前記第2操作の受付を可能にすることができる。
【0009】
また、第1の側面において、前記予告表示手段は、前記予告画像を順次表示している最中に前記第1操作が解除されると、前記予告画像の表示を取りやめることができる。
【0010】
また、第1の側面において、前記予告画像は、複数のゲーム媒体が選択可能になることを予告し、
前記予告表示手段は、前記複数のゲーム媒体の数に応じて前記予告画像の表示を変更することができる。
【0011】
また、第1の側面において、コンピュータを、
前記予告画像が表示されたことに応じて、ゲームの進行を一時的に停止する停止手段としてさらに機能させることができる。
【0012】
第2の側面は、表示部にゲーム画面を表示する画面表示部と、
ユーザによる第1操作を受け付ける第1受付部と、
前記第1操作を受け付けた時間に応じて、ゲーム媒体が選択可能になることを予告する予告画像を、前記ゲーム媒体に対応するアイコンが表示される前に前記ゲーム画面に順次表示する予告表示部と、
前記予告画像が表示されたことに応じて、前記アイコンを前記ゲーム画面に表示するアイコン表示部と、
前記ユーザによる前記ゲーム媒体を選択するための第2操作を受け付ける第2受付部と、
前記第1操作が解除されることなく前記第2操作を受け付けることに応じて、前記選択されたゲーム媒体の選択を確定する選択部と、を備えるゲーム装置である。
【0013】
第3の側面は、表示部にゲーム画面を表示するステップと、
ユーザによる第1操作を受け付けるステップと、
前記第1操作を受け付けた時間に応じて、ゲーム媒体が選択可能になることを予告する予告画像を、前記ゲーム媒体に対応するアイコンが表示される前に前記ゲーム画面に順次表示するステップと、
前記予告画像が表示されたことに応じて、前記アイコンを前記ゲーム画面に表示するステップと、
前記ユーザによる前記ゲーム媒体を選択するための第2操作を受け付けるステップと、
前記第1操作が解除されることなく前記第2操作を受け付けることに応じて、前記選択されたゲーム媒体の選択を確定するステップと、を含めるゲームシステムである。
【0014】
本開示によれば、アイコンを選択する前段階における操作性を改善できるゲームプログラム、ゲーム装置およびゲームシステムを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本実施形態におけるゲームシステムの構成を示すブロック図である。
図2】ゲーム中にディスプレイに表示される画面例である。
図3】ゲーム中にディスプレイに表示される画面例である。
図4】ゲーム中にディスプレイに表示される画面例である。
図5】ゲーム中にディスプレイに表示される画面例である。
図6】本実施形態におけるゲームシステムの一連の動作の流れを表すフロー図である。
図7】第1変形例にかかるゲーム中にディスプレイに表示される画面例である。
図8】第8変形例にかかるゲーム中にディスプレイに表示される画面例である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
[実施形態]
本開示の実施形態にかかるゲームシステム1について、図面を参照して説明する。
【0017】
<ゲームの説明>
図1に示すゲームシステム1では、サーバ装置2および複数のゲーム装置5が通信ネットワーク6を介して互いに通信可能に接続され、ゲーム装置5においてゲームが実行される。
【0018】
本実施形態にかかるゲームは、ゲームシステム1にて実行されるオンラインのアクションゲームである。このゲームでは、ゲーム装置5のユーザは、1または複数のプレイヤキャラクタ(オブジェクトに相当)を仮想ゲーム空間で活動させたり、プレイヤキャラクタを、ノンプレイヤキャラクタである敵キャラクタと対戦させたりする。
【0019】
また、本実施形態にかかるゲームは、アイコンを選択する操作の前段階において、ユーザの操作に従ってアイコンに対応するゲーム媒体が選択可能になることを予告する。また、上記ユーザの操作を解除することなく、ユーザがゲーム媒体を選択する操作を可能とする。
【0020】
ここで、ゲーム媒体とは、ゲームに関する要素を表した電子データであって、プレイヤキャラクタとして使用するキャラクタの名称、プレイヤキャラクタが仮想ゲーム空間内にて使用するアイテム(武器、防具、道具)などが含まれる。ユーザは、ゲーム媒体を、課金による直接購入やクエストクリアの他、ガチャと呼ばれる抽せん方法によって入手することができる。入手したゲーム媒体は、そのゲーム媒体を所有することとなったユーザの識別情報と対応づけて、のユーザDB221に記憶され管理される。なお、本実施形態では、ゲーム媒体をアイテムとする例を用いて説明するが、これに限る趣旨ではない。
【0021】
上記のようなゲームは、プレイステーション(登録商標)などの家庭用ゲーム機、ニンテンドースイッチ(登録商標)などの携帯用ゲーム機、もしくは、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレットなどの電子機器であるゲーム装置5、を用いて実行される。以下では、ゲーム装置5がスマートフォンである場合を例示する。
【0022】
<ゲームシステム1の概要>
ゲームシステム1は、サーバ装置2および複数のゲーム装置5にて構成される。サーバ装置2は、ゲームプログラムおよびゲームデータを記憶しており、ゲーム装置5の(下記のアカウント情報毎の)ゲームデータの管理を行う。
【0023】
<ゲームシステム1の概要>
ゲームシステム1は、サーバ装置2および複数のゲーム装置5にて構成される。サーバ装置2は、ゲームプログラムおよびゲームデータを記憶しており、ゲーム装置5の(下記のアカウント情報毎の)ゲームデータの管理を行う。
【0024】
ゲーム装置5は、ユーザの操作に基づいて所定のゲームを実行する。そのために、ゲーム装置5は、通信ネットワーク6を介して、サーバ装置2からゲームプログラムおよびゲームデータを受信(具体的にはダウンロードおよびインストール)する。各ユーザには、ゲーム装置5に対応づけて、識別情報およびパスワードを含むアカウント情報が、ユーザごとに割り当てられている。このアカウント情報は、ログイン時、ゲーム装置5からサーバ装置2に送信され、サーバ装置2におけるユーザ認証に利用される。
【0025】
ユーザ認証を経て、サーバ装置2とゲーム装置5との相互通信が可能となる。ログイン後、ゲーム装置5は、ゲーム進行に必要なデータ(ゲーム進行状況に関するデータ)をサーバ装置2から受信すると、ユーザの操作に基づいてゲーム画像や音声をディスプレイ61およびスピーカ62に出力しながら、ゲームを進行させる。
【0026】
<ゲームシステム1の構成>
以下、図1を参照して、サーバ装置2およびゲーム装置5の各ハードウェア構成について説明する。なお、複数のゲーム装置5それぞれは、互いに同じ構成を有する。
【0027】
<サーバ装置2の構成>
図1に示すように、サーバ装置2は、ネットワークインターフェース21、記憶部22および制御部23を有する。ネットワークインターフェース21および記憶部22は、バス29を介して制御部23と電気的に接続されている。
【0028】
ネットワークインターフェース21は、インターネットおよびLANなどの通信ネットワーク6を介して各ゲーム装置5と通信可能接続されている。
【0029】
記憶部22は、HDD(Hard Disk Drive)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)およびSSD(Solid State Drive)などで構成される。記憶部22には、本実施形態にかかるゲームプログラムの一部を含む各種プログラムの他、ユーザDB221などの各種データなどが記憶されている。
【0030】
ユーザDB221には、ゲームをプレイするユーザの識別番号ごとに、ユーザが操作するプレイヤキャラクタに関する情報(ステータスなど)、仮想ゲーム空間内にて使用可能な消費媒体の額などが、対応づけて記憶されている。
【0031】
ここで、消費媒体は、仮想ゲーム空間内で使用可能な通貨やポイントなどであって、ゲームを進めるにあたりゲーム内で消費される媒体である。消費媒体は、クエストのクリア報酬として、また、現実社会での課金により、ユーザに付与される。
【0032】
制御部23は、CPUおよび半導体メモリを含むマイクロコンピュータで構成され、自装置2の動作を制御する。
【0033】
制御部23は、各種プログラムを実行することにより、情報処理手段231、照合手段232として機能する。
【0034】
―情報処理手段―
情報処理手段231は、各ゲーム装置5との間で各種データを送受信する。情報処理手段231が受信する主なデータとしては、ゲームプログラムのダウンロード要求情報、ユーザの操作に応じたガチャの抽せん要求、クエスト実行要求、アカウント情報などが挙げられる。情報処理手段231が送信する主なデータとしては、ゲームプログラムをゲーム装置5が受信したことを確認するための情報、ガチャにて得られたゲーム媒体に関する情報などが挙げられる。
【0035】
-照合手段―
照合手段232は、ゲーム装置5から受信したユーザの識別情報を用いて、ユーザアカウントの認証を行う。
【0036】
<ゲーム装置5の構成>
ゲーム装置5には、ディスプレイ61、スピーカ62およびタッチパッド63が外部接続または内蔵される。また、ゲーム装置5は、ネットワークインターフェース51、グラフィック処理部52、オーディオ処理部53、操作部54、記憶部55および制御部56を有する。ネットワークインターフェース51、グラフィック処理部52、オーディオ処理部53、操作部54および記憶部55は、バス59を介して制御部56と電気的に接続されている。なお、ディスプレイ61は、ゲーム画面を表示する表示部の一態様である。
【0037】
ネットワークインターフェース51は、ゲーム装置5とサーバ装置2との間で各種データを送受信するために、通信ネットワーク6に通信可能に接続される。
【0038】
グラフィック処理部52は、制御部56から出力されるゲーム画像情報に従って、キャラクタおよび仮想ゲーム空間に関する各種オブジェクトを含むゲーム画像を、動画形式で描画する。グラフィック処理部52は、例えば液晶型であるディスプレイ61と接続されており、動画形式に描画されたゲーム画像は、ゲーム画面としてディスプレイ61上に表示される。
【0039】
オーディオ処理部53は、スピーカ62と接続され、制御部56の指示に従ってゲーム音声を再生および合成すると、これをスピーカ62から出力させる。
【0040】
操作部54は、タッチパッド63と接続され、操作入力に関するデータをタッチパッド63との間で送受信する。ユーザは、タッチパッド63をタッチすることで、ゲーム装置5に操作信号を入力する。
【0041】
記憶部55は、HDD、SSD、RAMおよびROMなどで構成される。記憶部55には、サーバ装置2からダウンロードしたゲームデータ、ゲームプログラムの一部を含む各種プログラム、自装置5のアカウント情報などが格納されている。
【0042】
制御部56は、CPUおよび半導体メモリを含むマイクロコンピュータで構成され、自装置5の動作を制御する。
【0043】
制御部56は、各種プログラムを実行することにより、通信手段561、ゲーム実行手段562、音声制御手段563、表示制御手段564、第1受付手段568、停止手段569、第2受付手段570、選択手段571として機能する。
【0044】
―通信手段561―
通信手段561は、ネットワークインターフェース51を介してサーバ装置2との通信を行う機能である。
【0045】
通信手段561は、操作部54がタッチパッド63から受信した各種操作信号に応じて、サーバ装置2が把握可能な情報を生成して送信する。例えば、通信手段561は、アカウント情報、新たなゲームデータのダウンロード要求情報、ガチャ実行要求、クエスト実行要求などを、サーバ装置2に送信する。また、通信手段561は、ダウンロード要求情報に応じてサーバ装置2から送られてきた新たなゲームデータ、抽せん処理により選択されたゲーム媒体に関する情報などを、サーバ装置2から受信する。
【0046】
―ゲーム実行手段-
ゲーム実行手段562は、自装置5のユーザによるタッチパッド63の操作に従って、ゲームデータに含まれる仮想ゲーム空間オブジェクトおよびテクスチャなどのデータを記憶部55から読み出すかまたはサーバ装置2から受信したデータを用いて、ゲームプログラムを実行する。
【0047】
そして、ゲーム実行手段562は、ゲーム画像上に、自装置5のユーザの操作に従ってキャラクタを配置させ、そのユーザの操作およびゲームの進行状況に応じて仮想ゲーム空間におけるキャラクタの行動を制御する。例えば、ゲーム実行手段562は、ユーザのタッチパッド63を介した操作に応じて、ゲームにおいてクエストを実行させる。また、ゲーム実行手段562は、下記の選択手段571により確定した選択の結果に従って、選択されたアイテムをプレイヤキャラクタに使用させる。
【0048】
―音声制御手段-
音声制御手段563は、ゲームの実行にあたり、自装置5のユーザの操作などに応じてスピーカ62の音声出力制御を行う。
【0049】
―表示制御手段-
表示制御手段564は、ゲームの実行にあたり、自装置5のユーザの操作などに応じてディスプレイ61の表示出力制御を行う。具体的には、まず、表示制御手段564は、2次元または3次元のゲーム画像情報を生成する。次いで、表示制御手段564は、生成したゲーム画像情報をグラフィック処理部52によって処理させる。そして、表示制御手段564は、ディスプレイ61に処理後のゲーム画像を逐次表示する。
【0050】
表示制御手段564は、画面表示手段565と、予告表示手段566と、アイコン表示手段567と、を含む。
【0051】
―画面表示手段-
画面表示手段565は、ディスプレイ61にゲーム画面を表示する。画面表示手段565は、ゲーム中に図2~5の画面をディスプレイ61に表示する。
【0052】
―予告表示手段-
予告表示手段566は、下記の第1受付手段が第1操作を受け付けた時間に応じて、予告画像を、ゲーム媒体に対応するアイコンが表示される前にゲーム画面に順次表示する。予告画像とは、ゲーム媒体が選択可能になることを予告する画像である。
【0053】
―アイテム表示手段-
アイコン表示手段567は、予告画像の少なくとも一部が表示されたことに応じて、ゲーム媒体に対応するアイコンをゲーム画面に表示する。
【0054】
―第1受付手段-
第1受付手段568は、タッチパッド63および操作部54を介して、ユーザによる第1操作を受け付ける。
【0055】
<第1受付処理、予告表示処理およびアイコン表示処理>
図2~4を用いて、第1受付手段568、予告表示手段566およびアイコン表示手段567の処理について具体的に説明する。図2~3は、第1受付手段568および予告表示手段566の処理を説明するための図である。図4は、アイコン表示手段567の処理を説明するための図である。
【0056】
図2~4に示すように、ゲーム画面600の略中央部には、プレイヤキャラクタ601の画像が表示されている。ゲーム実行手段562は、タッチパッド63を介してゲーム画面600の任意の位置に対するユーザのタッチ操作を受け付ける。ゲーム実行手段562は、当該ユーザの操作に従って、ゲームフィールドにてプレイヤキャラクタ601が動作する状態がゲーム画面600に表示される。ゲーム実行手段562は、例えばユーザ操作としてのスライド操作に応じて、当該スライド操作に応じた方向に、プレイヤキャラクタ601を移動させる。また、例えばユーザ操作としてのタップ操作に応じて、プレイヤキャラクタ601に剣を振る等の攻撃動作を実行させる。
【0057】
図2に示すように、ゲーム画面600の右下部には、バッグアイコン602の画像が表示されている。バッグアイコン602は、ユーザによる第1操作を第1受付手段568が受け付けるためのアイコンである。本実施形態において、バッグアイコン602は、後述するユーザ操作によって、ユーザが当該ゲーム内でゲーム媒体等を使用することを指示するためのアイコンである。ユーザは、バッグアイコン602に対する操作に先立って、当該ゲーム内で使用することを希望するアイテムを設定する。ゲーム内で使用できるアイテムの種類や数には上限が設けられており、ユーザは、所有するアイテムの中からゲーム内で使用可能なアイテムを設定する。また、ユーザは、ゲーム内での使用を希望するアイテムに優先度を設定しておくことができる。ゲーム画面600には、バッグアイコン602以外にも、プレイヤキャラクタ601に所定の動作を実行させるためのアイコンが、適宜表示されていても良い。
【0058】
まず、ユーザが、タッチパッド63を介して第1操作としてバッグアイコン602に対するロングタップ操作をする。第1受付手段568は、このロングタップ操作を受け付ける。図3に示すように、第1受付手段568がロングタップ操作を受け付けると、受け付けた時間に応じて、予告表示手段566が、開始ポイント603aを始点として予告画像603を線状に伸長させていく。このように、予告表示手段566は、第1操作を受け付けた時間に応じて予告画像603をゲーム画面600に順次表示する。
【0059】
予告表示手段566は、事前に設定したユーザがゲーム内で使用することを希望するアイテムの種類や数に応じて、予告画像の表示を変更する。例えば、予告表示手段566は、設定されたアイテムの種類や数に応じて予告画像603の線状部分の長さを長くする。これにより、後述するようにアイコン604が全て表示されるまでの時間が、事前に設定したアイテムに応じて変化する。従って、ユーザは、アイテム数を増やすことと、アイテムを使用できるようになるまでの時間を検討する必要が生じるから、ゲームの戦略性が高まる。
【0060】
図4に示すように、予告画像603が全て表示されると、アイコン表示手段567は、ユーザが所有するアイテムに対応するアイコン604a~604f(以下、単に「アイコン604a~604f」ともいう)を予告画像603にそって表示する。換言すれば、予告画像603が終点を表す終了ポイント603bまで伸びきると、アイコン表示手段567は、アイコン604a~604fを予告画像603にそって表示する。なお、以下、特に区別の必要がない場合、アイコン604a~604fを総称して「アイコン604」という。
【0061】
ここで、アイコン表示手段567は、アイコンを表示する際、ユーザが設定した優先度の順にアイコンを表示する。具体的には、アイコン表示手段567は、図4に示すような予告画像603の開始ポイント603aから終了ポイント603bへと優先度が降順になるよう、予告画像603にそってアイコン604を表示する。例えば、アイコン表示手段567は、優先度が「高」のアイテムに対応するアイコン604を開始ポイント603aにより近い表示位置に、優先度が「低」のアイテムに対応するアイコン604を終了ポイント603bにより近い表示位置に配置されるようにする。これにより、優先度の高いアイテムほど開始ポイント603aに近い位置に配置されるから、後述する選択操作による高優先度アイテムの使用が容易になる。
【0062】
予告表示手段566は、予告画像を順次表示している最中に第1操作が解除されると、予告画像の表示を取りやめる。具体的には、図3に示すような予告画像603の終了ポイント603bに到達する前にバッグアイコン602に対するタッチオンした指をタッチパッド63から離すと、第1受付手段568が、第1操作が解除されたと判定する。予告表示手段566は、この判定結果に応じて、順次表示している最中の予告画像の表示を取りやめる。
【0063】
これにより、予告表示手段566が上記のように予告画像603の表示を取りやめることで、表示された予告画像603によって隠れてしまうエリアに対するユーザの操作が可能となる。この隠れてしまうエリアとは、例えば、図2に示すようなプレイヤキャラクタ601の前方(プレイヤキャラクタ601に対してバッグアイコン602がある方)の一部のエリアである。また、ユーザは、アイテムの使用を取りやめて、画面600の任意の位置に対するタッチ操作を入力することが可能になる。従って、ユーザは、プレイヤキャラクタ601の移動操作や上記エリアにいる敵キャラクタ(不図示)への攻撃操作が可能となる。このため、例えば、敵キャラクタが予想外の行動をしてきた場合等に急いでプレイヤキャラクタ601に回避動作を入力したい場合にも、瞬時にアイテムの使用を取りやめて上記操作を入力することができる。すなわち、ユーザが誤って第1操作をした場合でも、予告画像603が表示されるのを待たずに予告画像の表示、ひいてはアイテムの表示・選択をキャンセルさせることができる。
【0064】
―停止手段-
停止手段569は、各種プログラムを実行することにより、予告画像603が表示されたこと、および/または、全てのアイコン604が表示されたことに応じて、ゲームの進行を一時的に停止する。停止手段569は、第1受付手段568が第1操作を受け付けた際に、ゲームの進行を停止する。そして、停止手段569は、第1操作が解除されるまで、または第2受付手段570が第2操作を受け付けるまで、ゲームの進行を停止し、その後ゲームの進行を再開する。これにより、アイコンの選択にあたって、ゲームの進行を停止するための操作をユーザが別途する必要なく、ゲームの進行を一時的に停止させることができる。このため、ユーザは、ゲームの進行を気にすることなく使用するアイテムを検討することができる。
【0065】
―第2受付手段-
第2受付手段570は、タッチパッド63および操作部54を介して、ユーザによるゲーム媒体を選択するための第2操作を受け付ける。
【0066】
―選択手段-
選択手段571は、第1操作が解除されることなく第2操作を受け付けることに応じて、選択されたゲーム媒体の選択を確定する。選択手段571は、確定した選択の結果をゲーム実行手段562に連携する。
【0067】
<第2受付処理および選択処理>
図5を用いて、第2受付手段570および選択手段571の処理について具体的に説明する。図5に示すように、ユーザは、第1操作をしたまま、アイコン604cを選択するための第2操作をする。
【0068】
具体的には、まず、ユーザは、上記のようにバッグアイコン602に対してロングタップ操作をした指をタッチパッド63から離すことなくそのままスライドさせる。そして、ユーザは、第2操作としてアイコン604cにスライドさせた指を合わせてタッチオフ操作をする。
【0069】
上記のユーザの操作において、第2受付手段570は、ユーザによるアイコン604cに対応するアイテム(本例では、「りんご」とする)を選択するための上記のタッチオフ操作を受け付ける。そして、選択手段571が、ロングタップ操作が解除されることなく第2受付手段570により上記のタッチオフ操作を受け付けることに応じて、りんごの選択を確定する。
【0070】
第1受付手段568は、ユーザが第2操作としてアイコンまたはアイコンの表示位置ではないところでスライドさせた指をタッチパッド63から離してタッチオフ操作した際に、第1操作が解除されたと判定する。これにより、ユーザは予告画像603が表示された後の任意のタイミングにおいても、アイテムの使用を容易にキャンセルすることができる。
【0071】
ここで、第2受付手段570は、アイコンが表示されるまでは第2操作の受付を不可能にし、アイコンが表示されると第2操作の受付を可能にしてもよい。換言すれば、ユーザは、使用を希望するアイテムに対応するアイコン604が表示されるまでは、当該アイテムの使用を指示することができない。従って、バッグアイコン602をタッチしてからアイテムを使用することが可能になるまでの時間は、高優先度アイテムほど短く、低優先度アイテムほど長くなる。
【0072】
現実世界において、人がバッグなどに手を入れて道具などを取り出す場合、道具が収納されている場所に応じて取り出す時間が変わってくる。例えば、よく使う道具はバッグの入り口近くに、あまり使わない道具はバッグの底近くに配置されることとなり、バッグ内に配置された位置に応じて取り出すまでにかかる時間は変化する。本実施形態によれば、アイコン604を段階的に表示することによって、バッグアイコン602をタッチしてからアイテムを使用することが可能になるまでの時間が変化する。これにより。現実世界の体験に即した直感的な操作性を提供し得る。
【0073】
なお、アイコンの表示位置にスライドした指を合わせてタッチオフ操作をしてしまった場合でも、アイコンが表示される前であればアイコンに対応するゲーム媒体の選択が確定されない。すなわち、第2変形例によれば、ユーザの誤操作によるゲーム媒体の使用を防止することができる。
【0074】
<ゲームシステム1の動作の流れ>
図6を参照して、ゲーム画面の表示処理からゲーム媒体の選択確定処理までの流れについて説明する。図6は、ゲーム画面の表示処理からゲーム媒体の選択確定処理までの流れを示すフローチャートである。
【0075】
まず、画面表示手段565は、ディスプレイ61にゲーム画面を表示する(ステップst1)。
【0076】
次いで、第1受付手段568は、ユーザによる第1操作を受け付ける(ステップst2)。
【0077】
次いで、予告表示手段566は、ステップst2において第1受付手段568が第1操作を受け付けた時間に応じて、予告画像を、ゲーム媒体に対応するアイコンが表示される前にゲーム画面に順次表示する(ステップst3)。
【0078】
次いで、アイコン表示手段567は、ステップst3において予告表示手段566により予告画像603が全て表示されると(ステップst4のNo)、予告画像が表示されたことに応じて、アイコンをゲーム画面に表示する(ステップst5)。
【0079】
次いで、停止手段569は、ステップst3において予告表示手段566により予告画像が表示されたことに応じて、ゲームの進行を一時的に停止する(ステップst6)。
【0080】
次いで、第2受付手段570は、ユーザによるゲーム媒体を選択するための第2操作を受け付ける(ステップst7)。
【0081】
次いで、選択手段571は、第1操作が解除されることなく第2操作を受け付けることに応じて、選択されたゲーム媒体の選択を確定する(ステップst8)。
【0082】
次いで、停止手段569は、一時停止していたゲームの進行を再開する(ステップst9)
【0083】
予告表示手段566は、予告画像を順次表示している最中に第1操作が解除されると(ステップst4のYes)、予告画像の表示を取りやめる(st10)。
【0084】
停止手段569がゲームの進行を再開、または予告表示手段566が予告画像の表示を取りやめると、図6に示す処理は終了する。
【0085】
以上をまとめると、ゲーム装置5の制御部56(コンピュータ)を、ディスプレイ61(表示部)にゲーム画面を表示する画面表示手段565と、ユーザによる第1操作を受け付ける第1受付手段568と、第1操作を受け付けた時間に応じて、ゲーム媒体が選択可能になることを予告する予告画像を、ゲーム媒体に対応するアイコンが表示される前にゲーム画面に順次表示する予告表示手段566と、予告画像が表示されたことに応じて、ゲーム媒体をゲーム画面に表示するアイコン表示手段567と、ユーザによるゲーム媒体を選択するための第2操作を受け付ける第2受付手段570と、第1操作が解除されることなく第2操作を受け付けることに応じて、選択されたゲーム媒体の選択を確定する選択手段571として機能させるものである。
【0086】
<効果>
本実施形態によれば、ユーザに対して、ゲーム媒体に対応するアイコンが表示される前に、ゲーム媒体が選択可能になることを順次予告することができる。本実施形態によれば、例えば、ユーザが誤操作した場合でも、アイコンが表示される前に、この予告により誤操作に気づいて操作し直すことができる。このため、本実施形態によれば、アイコンを選択する前段階において、予告画像による視覚的・段階的なフィードバックにより操作性を改善することができる。
【0087】
[変形例]
なお、本発明を上記実施形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上記実施形態に限定されない。以下のような場合も本発明に含まれる。
【0088】
[第1変形例]
第2受付手段570は、例えば、アイコンが表示される前に、ゲーム画面におけるアイコンが表示される表示位置を指定する情報を含む第2操作を受け付け可能としてもよい。ここで図7を参照して、第2受付手段570の処理を説明する。
【0089】
図7に示すように、ゲーム画面600において、アイコン604a~604fそれぞれが表示される表示位置605a~605c(本例では、破線で囲うエリアとする)が設定されている。なお、以下、特に区別の必要がない場合、表示位置605a~605cを総称して「表示位置605」という。
【0090】
ユーザは、アイコン604cが表示される前に、アイコン604cが表示される表示位置605cにバッグアイコン602からスライドさせた指を合わせてタッチオフ操作をする。
【0091】
上記ユーザの操作において、第2受付手段570は、アイコン604cの表示位置605cを指定する情報を含む第2操作を受け付ける。選択手段571は、第2受付手段570により上記第2操作を受け付けることに応じて、選択されたアイテム(本例では、「りんご」とする)の選択を確定する。
【0092】
第1変形例によれば、ユーザは、アイコンの表示を待つことなくゲーム媒体を選択することが可能となる。このため、第1変形例によれば、特にゲームに慣れたユーザにとって、アイテムを選択する操作について効率化を図ることができ、上級者ユーザにとってのやりごたえを提供し得る。
【0093】
第2受付手段570は、例えば、予告画像603が全て表示される前に、ゲーム画面600におけるゲーム媒体に対応するアイコンが表示される表示位置を指定する情報を含む第2操作を受け付け可能としてもよい。具体的には、第2受付手段570は、図4に示すような予告画像603の終了ポイント603bが表示される前に、アイコン604の表示位置605を指定する情報を含む第2操作を受け付ける。選択手段571は、第2受付手段570により上記第2操作を受け付けることに応じて、選択されたアイテムの選択を確定する。
【0094】
[第2変形例]
アイコン表示手段567は、例えば、予告画像の少なくとも一部が表示されたことに応じて、アイコンをゲーム画面600に順次表示してもよい。ここで図8を参照して、アイコン表示手段567の処理を説明する。図8に示すように、アイコン表示手段567は、予告画像603が終点を表す終了ポイント603bまで伸びきる前に、予告画像603にそってアイコン604を順次表示する。アイコン表示手段567は、予告画像603が順次表示されるのと同期してアイコン604を順次表示してもよいし、予告画像603が順次表示されるのとは非同期でアイコン604を順次表示してもよい。すなわち、予告画像の表示が完了する前であっても、アイコンの選択を可能にしても良い。
【0095】
[他の実施形態]
前記実施形態において説明した各種制御手段および処理手順は一例であり、本発明、その適用物、またはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。各種制御手段および処理手順は、本発明の要旨を変更しない範囲で適宜設計変更が可能である。
【0096】
前記実施形態では、ゲーム装置5がスマートフォンである場合を例示したが、ゲーム装置5は、ゲームセンターなどに提供されるアミューズメント機器であってもよい。
【0097】
上記実施形態では、ゲームがアクションゲームである場合を例示したが、これに限定されない。ゲームは、シューティングゲーム、ロールプレイングゲーム、シミュレーションゲーム、ボードゲーム、およびパズルゲームなど、様々な種類のゲームに適用することができる。
【0098】
上記実施形態では、オブジェクトがプレイヤキャラクタである場合を例示したが、これに限定されない。例えば、オブジェクトは、仮想ゲーム空間内で使用されるカードやアイテム(武器、防具などの装備品)などであることができる。
【0099】
上記実施形態では、予告表示機能、アイコン表示機能、第1受付機能、第2受付手段および選択機能が、ゲームシステムにて用いられる場合を説明したが、これらの機能の用途は、これに限定されない。これらの機能は、例えば、ゲーム媒体を動画などのコンテンツとした場合のコンテンツに対応するアイコンを選択してコンテンツを再生するシステムのように、ゲームシステム以外の情報処理システムに利用されてもよい。
【0100】
上記実施形態では、サーバ装置2および複数のゲーム装置5が一体となってゲームプログラムを機能させる場合を例示したが、これに限定されない。ゲームプログラムのすべての手段、すなわち、画面表示手段、表示制御手段、第1受付手段、第2受付手段、選択手段などが、サーバ装置単体、ゲーム装置5単体、サーバ装置およびゲーム装置5とは別の通信端末単体、これらのうち組み合わせられる2つの装置、に備えられていてもよい。また、サーバ装置、ゲーム装置、通信端末を一体となって機能させる場合、どの手段をどの装置にて機能させるかも、適宜変更が可能である。
【0101】
これらの他の実施形態を採用した場合においても、本実施形態の作用効果は発揮される。また、本実施形態と他の実施形態、および他の実施形態同士を適宜組み合わせることも可能である。
【符号の説明】
【0102】
1 ゲームシステム
2 サーバ装置
5 ゲーム装置
56 制御部
564 表示制御手段
565 画面表示手段
566 予告表示手段
567 アイコン表示手段
568 第1受付手段
569 停止手段
570 第2受付手段
571 選択手段
600 ゲーム画面
603 予告画像
604 アイコン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8