(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-08
(45)【発行日】2022-11-16
(54)【発明の名称】車両の側部構造
(51)【国際特許分類】
B62D 25/16 20060101AFI20221109BHJP
B62D 25/08 20060101ALI20221109BHJP
B60K 15/04 20060101ALI20221109BHJP
【FI】
B62D25/16 E
B62D25/08 L
B60K15/04 D
(21)【出願番号】P 2018167530
(22)【出願日】2018-09-07
【審査請求日】2021-06-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000003137
【氏名又は名称】マツダ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121603
【氏名又は名称】永田 元昭
(74)【代理人】
【識別番号】100141656
【氏名又は名称】大田 英司
(74)【代理人】
【識別番号】100182888
【氏名又は名称】西村 弘
(74)【代理人】
【識別番号】100196357
【氏名又は名称】北村 吉章
(74)【代理人】
【識別番号】100067747
【氏名又は名称】永田 良昭
(72)【発明者】
【氏名】石本 憲倫
(72)【発明者】
【氏名】寶珠山 秀秋
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 健一
【審査官】伊藤 秀行
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/001501(WO,A2)
【文献】国際公開第2017/006003(WO,A1)
【文献】特開2016-088252(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0108792(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62D 25/16
B62D 25/08
B60K 15/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィラーボックスの下方にマッドガードが配設される車両の側部構造であって、
上記フィラーボックスの下部に液体を排出する排出孔が形成されるとともに、
上記フィラーボックス下部から上記排出孔を通じて排水される液体の排出位置の下方に相当する、上記マッドガードの液体落下位置およびその周辺を、車幅方向外側程下方に傾斜させ
、
上記マッドガードは、頂部と、該頂部から後方へ徐々に低くなる傾斜部とを備え、
排気系部品が上記マッドガードの後部側に対して車幅方向内側に隣接配置されているとともに、液体の上記排出位置が車両側面視で上記頂部より後部上方に配置されており、
上記傾斜部には、液体の上記排出位置から該傾斜部に落下した液体を車幅方向外側に案内する案内部が形成され、
上記マッドガードは、該マッドガードの上方に位置するホイルハウスに対する取付部が、上方に向かって膨出形成されており、これら取付部のうち、液体の上記排出位置より後方に位置する後側取付部が上記案内部より後方に設けられ、
上記案内部を第1案内部に設定し、
上記後側取付部を、上記第1案内部に対して隣接して配設された第2案内部に設定し、
上記第2案内部における、上記第1案内部に隣接する側の下縁が、該第1案内部と略平行に延びる
車両の側部構造。
【請求項2】
フィラーボックスの下方にマッドガードが配設される車両の側部構造であって、
上記フィラーボックスの下部に液体を排出する排出孔が形成されるとともに、
上記フィラーボックス下部から上記排出孔を通じて排水される液体の排出位置の下方に相当する、上記マッドガードの液体落下位置およびその周辺を、車幅方向外側程下方に傾斜させ、
上記マッドガードは、頂部と、該頂部から後方へ徐々に低くなる傾斜部とを備え、
排気系部品が上記マッドガードの後部側に対して車幅方向内側に隣接配置されているとともに、液体の上記排出位置が車両側面視で上記頂部より後部上方に配置されており、
上記傾斜部には、液体の上記排出位置から該傾斜部に落下した液体を車幅方向外側に案内する案内部が形成され、
該案内部は上記傾斜部の車幅方向の全長に亘って形成された
車両の側部構造。
【請求項3】
上記案内部は、上記マッドガードの上面に対して上方へ突の堰形状に形成された
請求項
1または2に記載の車両の側部構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、フィラーボックスの下方にマッドガードが配設される車両の側部構造に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、車両の後部側面を形成する外装パネル(リヤフェンダパネル)には、給油用の開口部が形成され、該開口部を閉塞するフィラーリッドを備えたフィラーボックスが該開口部に対して車体内側に凹設されている。フィラーボックスの底部には、該フィラーボックスよりも低い位置に配置された燃料タンクから延びるフィラーパイプの上部がフィラーボックス内において突出すように接続されている。
【0003】
このようなフィラーボックスは、該フィラーボックスの底部に溜まった水や燃料等の液体を給油用の開口部から排出するために、該開口部が車幅方向外側を向くように極力水平に近い姿勢になるように配設されたものがよく見受けられる。
【0004】
ところで、最近では、例えば、車両の後部側面を形成する外装パネルの下端に位置するホイルアーチ部に、車両側面視でガーニッシュ等のモール部材(装飾パネル)が配設される等、車種や車両デザインが多様化しており、それに伴って、給油用の開口部を車両の後部側面における、より高い位置に設けた構成のものも見受けられる。
【0005】
その場合には、フィラーボックスは、給油用の開口部がこれまでよりも上向きの姿勢で配設されることが余儀なくされる場合も生じるため、該開口部から排出されずに、フィラーボックスの底部に溜まった水や燃料等の液体を排出するための対策を施す必要が生じることになる。
【0006】
これに対して、特許文献1に例示されるように、水や燃料等の液体をドレンホース(排水パイプ15)を介してフィラーボックスの外側へ排出させるものも見受けられるが、ドレンホースを備える分、コストが嵩むため、フィラーボックスの底部に排水孔を設け、この排水孔から液体を直接落下させることで排出することが考えられる。
【0007】
しかしながら、排水孔から排出された液体は、フィラーボックスの下方に有する後輪用のマッドガード(泥除け部材)に落下し、該マッドガードの表面を伝って該マッドガードに対して車幅方向内側に配設された排気管の側に流れることから、液体が水である場合には、排気管の錆の促進が、液体が燃料である場合には、排気管に近い位置にて気化が誘発されることが懸念される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、下部の排水からフィラーボックス下部に設けた排出孔から排出され、マッドガード側に落下した水や燃料を車幅方向外側に案内することができる車両の側部構造の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明の車両の側部構造は、フィラーボックスの下方にマッドガードが配設される車両の側部構造であって、上記フィラーボックスの下部に液体を排出する排出孔が形成されるとともに、上記フィラーボックス下部から上記排出孔を通じて排水される液体の排出位置の下方に相当する、上記マッドガードの液体落下位置およびその周辺を、車幅方向外側程下方に傾斜させ、上記マッドガードは、頂部と、該頂部から後方へ徐々に低くなる傾斜部とを備え、排気系部品が上記マッドガードの後部側に対して車幅方向内側に隣接配置されているとともに、液体の上記排出位置が車両側面視で上記頂部より後部上方に配置されており、上記傾斜部には、液体の上記排出位置から該傾斜部に落下した液体を車幅方向外側に案内する案内部が形成され、上記マッドガードは、該マッドガードの上方に位置するホイルハウスに対する取付部が、上方に向かって膨出形成されており、これら取付部のうち、液体の上記排出位置より後方に位置する後側取付部が上記案内部より後方に設けられ、上記案内部を第1案内部に設定し、上記後側取付部を、上記第1案内部に対して隣接して配設された第2案内部に設定し、上記第2案内部における、上記第1案内部に隣接する側の下縁が、該第1案内部と略平行に延びるものである。
【0011】
上記構成によれば、マッドガード側に落下した液体(水や燃料)を車幅方向外側に案内することができる。
【0012】
また、上記マッドガードは、頂部と、該頂部から後方へ徐々に低くなる傾斜部とを備え、排気系部品が上記マッドガードの後部側に対して車幅方向内側に隣接配置されているとともに、液体の上記排出位置が車両側面視で上記頂部より後部上方に配置されており、上記傾斜部には、液体の上記排出位置から該傾斜部に落下(着水)した液体を車幅方向外側に案内する案内部が形成されたものであるから、次の如き効果がある。
【0013】
すなわち、液体の上記排出位置から上記マッドガードの傾斜部に落下した液体を案内部によって車幅方向外側に案内することで、マッドガードの後部側に対して車幅方向内側に隣接配置された排気系部品の側への液体の流れをより抑制できる。
【0014】
さらに、上記マッドガードは、該マッドガードの上方に位置するホイルハウスに対する取付部が、上方に向かって膨出形成されており、これら取付部のうち、液体の上記排出位置より後方に位置する後側取付部が上記案内部より後方に設けられたものであるから、次の如き効果がある。
【0015】
すなわち、液体落下位置に落下した液体が車幅方向外側への流れることを、上方に膨出する取付部によって阻害されることを防止できる。
【0016】
しかも、上記案内部を第1案内部に設定し、上記後側取付部を、第1案内部に対して隣接して配設された第2案内部に設定し、上記第2案内部における、上記第1案内部に隣接する側の下縁が、該第1案内部と略平行に延びたものであるから、次の如き効果がある。
【0017】
すなわち、マッドガードの上面から上方に膨出形成された第2案内部によって、液体の上記排出位置からマッドガード側に落下した水や燃料を、該第2案内部の下縁に沿って車幅方向外側へ案内することができるため、該水や燃料がマッドガードの後部側へ流れることをより抑制できる。
【0018】
この発明の車両の側部構造は、また、フィラーボックスの下方にマッドガードが配設される車両の側部構造であって、上記フィラーボックスの下部に液体を排出する排出孔が形成されるとともに、上記フィラーボックス下部から上記排出孔を通じて排水される液体の排出位置の下方に相当する、上記マッドガードの液体落下位置およびその周辺を、車幅方向外側程下方に傾斜させ、上記マッドガードは、頂部と、該頂部から後方へ徐々に低くなる傾斜部とを備え、排気系部品が上記マッドガードの後部側に対して車幅方向内側に隣接配置されているとともに、液体の上記排出位置が車両側面視で上記頂部より後部上方に配置されており、上記傾斜部には、液体の上記排出位置から該傾斜部に落下した液体を車幅方向外側に案内する案内部が形成され、該案内部は上記傾斜部の車幅方向の全長に亘って形成されたものである。
【0019】
上記構成によれば、マッドガード側に落下した液体(水や燃料)を車幅方向外側に案内することができる。
【0020】
また、上記マッドガードは、頂部と、該頂部から後方へ徐々に低くなる傾斜部とを備え、排気系部品が上記マッドガードの後部側に対して車幅方向内側に隣接配置されているとともに、液体の上記排出位置が車両側面視で上記頂部より後部上方に配置されており、上記傾斜部には、液体の上記排出位置から該傾斜部に落下(着水)した液体を車幅方向外側に案内する案内部が形成されたものであるから、次の如き効果がある。
【0021】
すなわち、液体の上記排出位置から上記マッドガードの傾斜部に落下した液体を案内部によって車幅方向外側に案内することで、マッドガードの後部側に対して車幅方向内側に隣接配置された排気系部品の側への液体の流れをより抑制できる。
【0022】
この発明の態様として、上記案内部は、上記マッドガードの上面に対して上方へ突の堰形状に形成されたものである。
【0023】
上記構成によれば、上記案内部を上記マッドガードの上面に対して上方へ突の堰形状に形成することで該案内部とタイヤとの干渉を回避しつつ、該案内部より後方側への水や燃料に流れることをより抑制できる。
【発明の効果】
【0024】
この発明によれば、フィラーボックス下部に設けた排出孔から排出され、マッドガード側に落下した水や燃料を車幅方向外側に案内することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】本実施形態の車両の左側の側部構造を一部仮想線にて示した要部外観図。
【
図2】本実施形態の車両の側部構造の要部を示す車両左側面図。
【
図3】
図2のA-A線に沿う部分に相当する側部構造の要部矢視断面図。
【
図4】
図2のB-B線に相当する側部構造の要部矢視断面図。
【
図5】X部拡大部分を示すとともに
図2に対して斜め上方から視た上方斜視図。
【
図7】
図5の領域Dにおけるマッドガードを示す拡大図。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳述する。
図面は、本実施形態の車両の側部構造を示し、図中、矢印Fは車両前方を示し、矢印Rは車両右方を示し、矢印Leは車両左方を示し、矢印Uは車両上方を示し、矢印OUTは車幅方向外側を示し、矢印INは車幅方向内側を示すものとする。
以下、本発明の車両の側部構造をSUV(Sport Utility Vehicle)タイプの車両左側後部に適用した実施形態について説明する。
【0027】
本実施形態の車両の側部構造1においては、
図1に示すように、車両の後部の左右各側面を形成するリヤフェンダパネル2が設けられている(車両左側のみ図示)。
【0028】
リヤフェンダパネル2は、
図1、
図3に示すように、車両側部の外装を形成するリヤフェンダアウタパネル20と、該リヤフェンダアウタパネル20の上部において車幅方向内側に配設されるリヤフェンダインナパネル21とを備えており、共に略上下方向に延びている。
【0029】
図1、
図3に示すように、リヤフェンダアウタパネル20は、リヤフェンダインナパネル21の下端(後述する下端フランジ21d)よりもさらに下方に延びており、
図3に示すように、リヤホイルハウスアウタ61とリヤフェンダアウタパネル20の各下端に形成した下端フランジ61d,20dがスポット溶接等により接合されている。
【0030】
また
、図3に示すように、リヤフェンダパネル2の下方には、後輪(図示省略)を上方から覆うリヤホイルハウス6が配設されている(車両左側のみ図示)。
【0031】
リヤホイルハウス6は、車両側面視でアーチ状に形成され(図示省略)、
図3に示すように、後輪の車幅方向内側略半分を上方から覆うリヤホイルハウスインナ60と、後輪の車幅方向外側略半分を上方から覆うリヤホイルハウスアウタ61(
図1、
図3参照)とを備えている。そして
、図3に示すように、リヤホイルハウスインナ60とリヤホイルハウスアウタ61との夫々の上端に形成した各上端フランジ60u,61uと、リヤフェンダインナパネル21の下端に形成した下端フランジ21dとがスポット溶接等により3枚接合されている。
【0032】
図1に示すように、車両の後部の左右各側面における、リヤホイルハウスアウタ61の後側には、リヤサイドパネル3(車両左側のみ図示)が設けられるとともに、車両の後部にはリヤエンドパネル9が設けられている。
【0033】
そして、車両の後部の両サイドにて、リヤエンドパネル9の車幅方向外縁上部と、リヤフェンダインナパネル21の後部下縁とリヤサイドパネル3の前部上縁とリヤホイルハウスアウタ61の後部上縁との間には、左右一対のテールランプ4A(
図1中には車両左側のランプハウジング4のみ実線にて図示)が取り付けられている。
【0034】
また、同図に示すように、車両の後部には、リヤエンドパネル9を車両後方から覆うとともに、該車両後部の外装を形成するリヤバンパーフェース5が設けられている。このリヤバンパーフェース5は、両サイド(車両左側のみ図示)が車両前方へ向けて延びている。この車両前方への延出部分5aは、リヤホイルハウスアウタ61の後部およびリヤサイドパネル3を車幅方向外側から覆っており、リヤフェンダアウタパネル20と共に車両側部の後部の外装を形成している。
【0035】
図1、
図3に示すように、リヤフェンダパネル2の車幅方向外側の下端周縁は、リヤホイルアーチ部としてのアーチモール7(ガーニッシュ)が配設されている。アーチモール7は、リヤフェンダアウタパネル20から車両前方への延出部分5aにかけての下部を車幅方向外側から覆うように車両側面視で所定の幅を有するアーチ形状に形成されている。
【0036】
本実施形態の車両の側部構造1は、このようにリヤフェンダパネル2から車両前方への延出部分5aにかけての下端周縁にアーチモール7を配設することで該下端周縁のアーチ形状を際立たせ、延いては力強さを醸し出すSUVデザインとしている。
【0037】
[フィラーボックスおよびフィラーリッド]
図1~
図6に示すように、車両左側のテールランプ4Aの前部に位置するリヤフェンダアウタパネル20には、給油用の開口部8が形成され、該開口部8には、フィラーボックス10およびフィラーリッド16(
図3、
図4のみ図示)を備えている。
【0038】
フィラーボックス10は、開口部8に対して車体内側に凹状に配設されており、
図3、
図4に示すように、該フィラーボックス10の上端が、リヤフェンダアウタパネル20の開口部8の縁部に嵌合状に接合されている。
【0039】
同図に示すように、フィラーボックス10は、開口部8から径が徐々に狭くなる側壁部11と、開口部12a(以下、「底壁開口部12a」と称する)を有する底壁部12とで有底円錐台状に一体に形成されている。
また
図3、
図4に示すように、フィラーリッド16は、フィラーボックス10の開口部8側の周方向の一端に、ヒンジ17(
図1、
図2参照)を介して回動可能に軸支されており、開口部8が閉状態においてリヤフェンダアウタパネル20の上面と面一となる。
【0040】
ここで
、本実施形態では、上述したように、リヤフェンダパネル2の下端周縁にアーチモール7を配設することにより、該アーチモール7を配設しない構成と比して給油用の開口部8をリヤフェンダアウタパネル20における、より上側の部位に設けている(
図1参照)。さらに
図3、
図4に示すように、リヤフェンダアウタパネル20は、車両前後方向の直交断面視が上方程車幅方向内側に位置するように上下方向に延びている。これらに対応してフィラーボックス10は、開口部8が車幅方向外側かつ上方を指向するように略水平姿勢に対して起立した姿勢で配設されている(同図参照)。
【0041】
すなわち
、当例では、フィラーボックス10の底壁部12に残留した水や燃料を、開口部8を通じて車外へ排出させる構成を採用せずに、該底壁部12近傍に形成した後述する排出孔13(
図4、
図5参照)を通じて車外に排水させる構成を採用している。
【0042】
また
、図3、
図4に示すように、フィラーボックス10の底壁開口部12aは、底壁部12にフューエルパイプ14の上側部分14uを挿通可能な大きさに貫通形成されており、また、リヤホイルハウスアウタ61における底壁開口部12aとの対応部位にも、フューエルパイプ14の上側部分14uを挿通可能な開口部61aが貫通形成されている。
【0043】
図2、
図6に示すように、燃料タンク(図示省略)とフィラーボックス10との間には、これらを接続するフューエルパイプ14が延びている。フューエルパイプ14は燃料タンクから後輪の車幅方向内側近傍に至るまで略同じ高さで車幅方向外側へ延びた後、後輪よりも上方に延びるとともにフィラーボックス10までさらに車幅方向外側に延びている(
図6参照)。
【0044】
そして
、図3、
図4に示すように、フィラーボックス10の底壁部12に貫通形成された底壁開口部12aに、フューエルパイプ14の上側部分14uがシール部材15およびグロメット18を介して嵌挿されている。
【0045】
フューエルパイプ14の上側部分14uのうち、底壁開口部12aへの嵌挿部分は、該嵌挿部分の上端部に形成された給油口14aがフィラーボックス10内を臨むように底壁部12に対して突設されている(同図参照)。給油口14aは、給油ガンのノズル(図示省略)が挿入される円形状に形成されており、ネジ式の蓋(図示省略)により開閉可能に密閉される。
【0046】
図4に示すように、上記のシール部材15は、ラバー等により管状に形成されており、その上端外周部15uoがフィラーボックス10の底壁開口部12aの縁部12aaに嵌合装着されている。
【0047】
フューエルパイプ14の上側部分14uには、接合部材としての筒状のグロメット18が外装されており、シール部材15の上端内周部15uiは、グロメット18の外周面に圧接し、この間のシール性を確保している。
【0048】
さらに
、図4に示すように、フィラーボックス10の下部に嵌合装着されたシール部材15における下部外周部15doは、リヤホイルハウスアウタ61の開口部61aの縁部61aaに嵌挿されており、この間のシール性を確保している。
なお、シール部材15は、下部外周部15doよりも下方へ徐々に大径となるようにスカート状に延設されている(同図参照)。
【0049】
また、
図4および
図5のX部拡大部分に示すように、フィラーボックス10の下部に嵌合装着されたシール部材15は、該下部に対して下方へスカート状に延設されている。このようなシール部材15の下部外周部15doは、リヤホイルハウスアウタ61の開口部61aの縁部61aaに嵌挿されており、この間のシール性を確保している(同図参照)。
【0050】
また
図4、
図5に示すように、フィラーボックス10下部には、水や燃料等の液体を排出する排出孔13(水抜孔)が形成されている。
具体的には
、図4に示すように、シール部材15の上端内周部15uiは、上述したように、フィラーボックス10の底壁開口部12aの縁部12aaとグロメット18とに介在し、このシール部材15の上端内周部15uiの周方向の一部に、排出孔13が形成されている。
【0051】
より詳しくは、同図に示すように、フィラーボックス10は、上述したように、開口部8が上方かつ車幅方向外側を指向するように略水平姿勢に対して起立した傾斜姿勢で配設されており、排出孔13は、このようなフィラーボックス10の底壁開口部12aの縁部12aaに装着されたシール部材15の上端内周部15aiの周方向における最下端に形成されている。
【0052】
また、同図に示すように、シール部材15の下部は、上述したように、周方向全体が下方へ向けてスカート状に突出形成しているが、その周方向の最下端をシール部材最下端部15dmに設定する。
【0053】
互いに隣接するグロメット18とシール部材15との間であって、排出孔13とシール部材最下端部15dm近傍とを結ぶ間には、隙間s(液体Lの流路s)が形成されている。
【0054】
これにより
、図4に示すように、排出孔13は、流路sと連通しており、フィラーボックス10内の液体Lは、排出孔13から流路sに流れ込み、該流路sの下端から、詳しくは、シール部材最下端部15dmと、これに対向するグロメット18との間(以下、「液体排出位置P1」と称する)から排出される(
図4中の液体Lの流れを示す矢印F1参照)。
【0055】
[マッドガード]
図1~
図6に示すように、フィラーボックス10の下方には、後輪によって跳ね上げられた小石や泥水等から車体を保護するための保護部材としてのマッドガード30が配設されている。
【0056】
マッドガード30は、リヤホイルハウス6の内張として該リヤホイルハウス6の内面等に取付けられており(
図3参照)、
図2に示すように、車両側面視で後輪の輪郭形状に応じてアーチ形状に形成されている。上述したフィラーボックス10の下部の上記液体排出位置P1は、マッドガード30の頂部35より後方かつ上方に位置している(同図参照)。
【0057】
図1~
図6に示すように、当例のマッドガード30は、前側マッドガード31と後側マッドガード41(「スプラッシュシールド」とも称する)(
図1~
図3、
図5、
図6参照)との2部材により構成され、夫々車両前後方向に隙間なく連続して配設されている。
【0058】
前側マッドガード31は、マッドガード30の前端から頂部35を跨いで後部にかけての部位に相当する上壁部32と、該上壁部32の車幅方向内端から下方へ延びる内壁部33(
図1~
図3、
図5参照)とで一体形成されている。
【0059】
一方、後側マッドガード41は、車両側面視アーチ状のマッドガード30の後部に対応して、車両後方程低くなるように形成された上壁部42と、該上壁部42の後端部(下端部)から後方へ略水平に延びる後方延出部43とで一体形成されている。
【0060】
さらに
、図1、
図2、
図6に示すように、後側マッドガード41における、上壁部42の後部(下部)と後方延出部43との各車幅方向内端におけるコーナー部には、縦壁部46がこれら上壁部42と後方延出部43に対して一体形成されている。
なお、縦壁部46の下部かつ前側には、縦壁開口部46aが車幅方向(板厚方向)に貫通形成されている。
【0061】
ところで
、図1~
図3、
図5、
図6に示すように、マッドガード30の後部(リヤホイルハウス6の後部)に対して車幅方向内側下部には、排気系部品51,53が隣接配置されている。
排気系部品51,53のうち排気管51は、車体後部の床下両サイドにおいて、後側マッドガード41に対して車幅方向内側に隣接するように車両前後方向に延びるとともに後端にマフラー52を備えている。サイレンサ53は、車体後部の床下の車幅方向中央部に配設され、排気管51の後部の前側部分が屈曲部51aを介して連結されている。
【0062】
図2、
図5に示すように、前側マッドガード31の上壁部32における、頂部35に対して後側には、該上面が後方程徐々に実質的に低くなる後側傾斜部36が形成されている。ここで、フィラーボックス10下部の液体排出位置P1は、上述したように、前側マッドガード31の頂部35より後方かつ上方に配置されており(
図2参照)、当例では
、図4に示すように、フィラーボックス10下部の液体排出位置P1から排水(すなわち滴下)された液体Lは、前側マッドガード31の後側傾斜部36に落下(すなわち着水)するように設定している。
【0063】
すなわち
、図7に示すように、前側マッドガード31の後側傾斜部36の上面には、該前側マッドガード31への液体Lの落下位置(着水位置)(例えば、
図7中のP2,P2’参照)およびその周辺部位が含まれる。これら液体Lの落下位置P2,P2’のうち、風や車体の傾き等の影響を受けずに前側マッドガード31に液体Lが落下した場合の位置P2は、フィラーボックス10下部の液体排出位置P1に対して鉛直下方に位置する。ここで、当該液体Lの落下位置P2を、以下便宜上、理想液体落下位置P2(理想液体着水位置P2)とも称する。なお、
図7中の「×」印で示した箇所P2,P2’は、液体落下位置の一例を示し、そのうち符号P2を付した箇所が理想液体落下位置を示す。
【0064】
図2、
図3、
図5~
図7の特に
図7に示すように、後側傾斜部36の理想液体落下位置P2よりも後方には、該理想液体落下位置P2に落下(着水)した液体Lを車幅方向外側に案内する第1案内部37が形成されている。
【0065】
第1案内部37は、前側マッドガード31の後側傾斜部36の上面に対して上方へ突出するとともに車幅方向に沿って直線状に延びる堰形状(ビード状)に形成している。当例では
、図7に示すように、第1案内部37は、理想液体落下位置P2よりも後側の位置に、該理想液体落下位置P2を車幅方向に跨ぐように前側マッドガード31の後側傾斜部36の車幅方向の全長に亘って形成している。
【0066】
さらに
、当例では、
図3、
図5~
図7に示すように、前側マッドガード31の後側傾斜部36における、理想液体落下位置P2(
図7参照)およびその周辺部を、車幅方向の略全体に亘って車幅方向外側程下方に傾斜させたものである。
【0067】
加えて、理想液体落下位置P2の周辺部における、第1案内部37に対して前側周辺部37fおよび後側周辺部37rは、夫々上述したように、車幅方向外側程下方に傾斜させることに加えて、車幅方向全体に亘って平坦に形成している(
図7参照)。
【0068】
図2、
図5に示すように、前側マッドガード31は、夫々の上壁部32または内壁部33に、リヤホイルハウス6に対して取付け用の取付部38,133が、複数配設されている。
【0069】
これら取付部38,133のうち、前側マッドガード31の上壁部32に配設された複数の取付部38は、車両前後方向に夫々略等分配に配設されている。前側マッドガード31の上壁部32に配設された複数の取付部38は、何れも上方に向かって膨出形成されており、リヤホイルハウス6に、スタッドボルトBおよび樹脂製ナットN等(
図2中に一部のみ図示)を用いて締結する座面38aが上面に形成されている。
【0070】
ここで
、前側マッドガード31の上壁部32に配設された複数の取付部38のうち最後部に位置する後側取付部38r(頂部35に対して後方に位置する後側取付部38r)を、第2案内部39に設定する。第2案内部39は、
図2、
図5~
図7に示すように、第1案内部37に対して後方において隣接して配設している。
【0071】
図7に示すように、第2案内部39は、その上面に相当する座面38aから第1案内部37の後縁周辺にかけて前方へ平坦に傾斜する傾斜面39fが形成されており、この第2案内部39の前面に相当する傾斜面39fは、下方程徐々に幅広に形成されている。
【0072】
具体的に
は、図7に示すように、第2案内部39の前側の傾斜面39fの下縁39dの稜線は、上記第1案内部37に対して後側において隣接する位置にて、車幅方向外側程下方に傾斜しながら第1案内部37と略平行に車幅方向に沿って延びている。さらに、第2案内部39は、後側傾斜部36の車幅方向の中央に対して外側の位置に座面38aを有しているが(
図5、
図6参照)、
図7に示すように、第2案内部39の傾斜面39fの下縁39dは、その車幅方向内側が、液体落下位置P2よりも車幅方向内側まで延びている。
【0073】
これにより、停車時の車両の勾配や風等の影響により、フィラーボックス10下部の液体排出位置P1(
図2、
図4参照)から後側傾斜部36における第1案内部37よりも後方側の位置(例えば
図7中の液体落下位置P2’)に液体Lが落下(着水)した場合や、理想液体落下位置P2に落下(着水)した液体Lが、万が一、第1案内部37を乗り越えた場合の何れにおいても、第1案内部37よりも後側において膨出形成された第2案内部39によって、液体Lを車幅方向外側へ案内することができる(
図7中の液体Lの流れを示す矢印F2,F2’参照)。
【0074】
なお
、図2、
図3、
図5、
図6に示すように、後側マッドガード41にも、リヤホイルハウスインナ60に取り付け用の取付部47が上方へ膨出形成している。さらに、後側マッドガード41の上壁部42の後部(下部)および後方延出部43には、夫々の車幅方向外端にリヤバンパーフェース5の車両前方への延出部分5aに取付け用の取付部48が複数設けられている。
【0075】
図1~
図6に示すように、上述した本実施形態の車両の側部構造1は、フィラーボックス10の下方にマッドガード30が配設される車両の側部構造1であって、フィラーボックス10の下部に水や燃料等の液体Lを排出する排出孔13(
図4、
図5参照)が形成されるとともに、フィラーボックス10の下部から排出孔13を通じて液体Lが排水される液体排出位置P1の下方に相当する、マッドガード30の理想液体落下位置P2(液体落下位置P2)およびその周辺を、車幅方向外側程下方に傾斜させたものである(
図3、
図5~
図7参照)。
【0076】
上記構成によれば、フィラーボックス10下部の液体排出位置P1から排水され、マッドガード30に落下(着水)した水や燃料を、大気開放させ易い車幅方向外側へ案内することにより、該水や燃料の蒸発拡散を促進できる。すなわち、これら水や燃料が例えば、高温化することがある排気管51などの排気系部品51,53の側へ流れ込むことを抑制し、安全性および排気系部品51,53の防錆性を高めることができる。
【0077】
この発明の態様として、マッドガード30は、頂部35と、該頂部35から後方へ徐々に低くなる後側傾斜部36(傾斜部)とを備えたアーチ状に形成され(
図2、
図5参照)、排気系部品51,53(特に排気管51)がマッドガード30の後部側(リヤホイルハウス6の後部)に対して車幅方向内側に隣接配置されているとともに(
図1、
図3、
図6参照)、フィラーボックス10下部の液体排出位置P1が車両側面視で頂部35より後部上方に配置されており(
図2参照)、上記後側傾斜部36には、液体排出位置P1から該後側傾斜部36に落下(着水)した液体Lを車幅方向外側に案内する第1案内部37が形成されたものである(
図2、
図3、
図5~
図7参照)。
【0078】
上記構成によれば、マッドガード30の後部側に対して車幅方向内側に隣接配置された排気系部品51,53の側への液体Lの流れをより抑制できる。
【0079】
詳述すると、フィラーボックス10下部の液体排出位置P1から排水され(
図4参照)、マッドガード30の頂部35よりも後側に落下(着水)した液体Lの流れを、マッドガード30の後輪の泥除け部材としての形状に委ねた場合には、
図6中に仮想線で示した液体Lの流れF100に示すように、マッドガード30の頂部35よりも後側に落下(着水)した液体Lが、マッドガード30に対して車幅方向内側かつ後側に有する排気管51の側へ流れることが懸念される。
【0080】
仮に
、図6中に仮想線で示した液体Lの流れF200に示すように、マッドガード30の頂部35よりも後側に落下(着水)した液体Lが、車幅方向内側に流れずに、後側マッドガード41の後端(下端)まで流れたとしても、該後端に設けた後方延出部43によって受け止められ、縦壁部46の下部かつ前側に有する縦壁開口部46aを通じて排気管51の側へと流れ込むことも懸念される。
【0081】
なお、
図6中に仮想線で示した液体Lの流れF100,F200は共に、排気系部品51,53の側へ液体Lが流れることを抑制する手段を、マッドガード30に対して設けていない場合における、従来の液体Lの流れを示すものとする。
【0082】
これに対して
、本実施形態では
、図7中の矢印F2に示すように、後側傾斜部36に、第1案内部37を形成することで、フィラーボックス10下部の液体排出位置P1からマッドガード30の後側傾斜部36の理想液体落下位置P2に落下した液体Lを車幅方向外側に案内することができる。
従って、マッドガード30の後部側に対して車幅方向内側に隣接配置された排気系部品51,53の側への液体Lの流れをより抑制できる。
【0083】
この発明の態様として、第1案内部37は、マッドガード30の上面に対して上方へ突の堰形状に形成されたものである(
図2、
図3、
図5~
図7参照)。
【0084】
上記構成によれば、第1案内部37をマッドガード30の上面に対して上方へ突の堰形状に形成することで、マッドガード30の上面に対して凹形状に形成する場合と異なり、該第1案内部37と後輪との干渉を回避しつつ、該第1案内部37よりも後方側へ水や燃料が流れることをより抑制できる。
【0085】
この発明の態様として、マッドガード30は、該マッドガード30の上方に位置するリヤホイルハウス6に対する複数の取付部38,47が、上方に向かって膨出形成されており、これら複数の取付部38,47のうち、フィラーボックス10下部の液体排出位置P1、換言すると、後側傾斜部36の上面に有する理想液体落下位置P2より後方に位置する後側取付部38rが第1案内部37より後方に設けられたものである(
図2~
図7参照)。
【0086】
仮に、後側取付部38rを第1案内部37より前方に設けた場合には、第1案内部37よりも前側(上方)に位置する理想液体落下位置P2に落下した液体Lが、第1案内部37により車幅方向外側へ案内されることを該後側取付部38rによって阻害されるおそれがあるのに対して、上述したように、上方に膨出する後側取付部38rを第1案内部37より後方に設けることで、理想液体落下位置P2に落下した液体Lが、第1案内部37により車幅方向外側へ案内されることを、該後側取付部38rによって阻害されることを防ぐことができる。
【0087】
この発明の態様として、後側取付部38rを、第1案内部37に対して隣接して配設された第2案内部39に設定し、第2案内部39における、第1案内部37に隣接する側の下縁39d(すなわち前側の下縁)の稜線が、該第1案内部37と略平行に延びるものである(
図5~
図7参照)。
【0088】
上記構成によれば、停車時の車両の勾配や風等の影響により、フィラーボックス10下部の液体排出位置P1から排出された液体Lが後側傾斜部36における第1案内部37よりも後方側に落下(着水)した場合(例えば
図7中の液体落下位置P2’参照)や、理想液体落下位置P2に落下(着水)した液体Lが、万が一第1案内部37を乗り越えた場合の何れにおいても、第1案内部37よりも後側において膨出形成された第2案内部39によって、液体Lが後側傾斜部36から後側マッドガード41の上壁部32の上面を伝って排気系部品51,53の側に流れることを抑制できる。
【0089】
より詳しくは、マッドガード30における、リヤホイルハウス6へ取り付ける後側取付部38rの形成位置(配設位置)の設定、或いは、前側マッドガード31と後側マッドガード41との境界位置の設定等、車両側面視でアーチ形状のマッドガード30の成形上の制約を受けることになるため、第1案内部37は、理想液体落下位置P2に対して後方であるが、十分に間隔を隔てて後方位置に形成することが困難な場合がある。
【0090】
その場合には、上述したように、停車時の車両の勾配や風等の影響により液体排出位置P1から液体Lが後側傾斜部36における第1案内部37よりも後方側に落下することが懸念される。
【0091】
しかしながら、本実施形態においては、上述した場合においても、第1案内部37よりも後側に膨出形成された第2案内部39によって、後側傾斜部36を伝って液体Lが排気系部品51,53の側に流れることを抑制できる。
【0092】
よって、マッドガード30の成形性およびリヤホイルハウス6への取付け性を高めつつ、フィラーボックス10下部の液体排出位置P1からマッドガード30の後側傾斜部36に落下した液体Lが排気系部品51,53の側へ流れることを抑制することができる。
【0093】
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではなく様々な実施形態で形成することができる。
本実施形態については、本発明の車両の側部構造1をSUVタイプの車両に適用した実施形態について説明したが、これに限らず、例えば、ミニバンやセダンタイプの車両に適用してもよい。
【符号の説明】
【0094】
1…車両の側部構造
6…リヤホイルハウス(ホイルハウス)
10…フィラーボックス
13…排出孔
30…マッドガード
35…頂部
36…後側傾斜部(傾斜部)
37…第1案内部(案内部、第1案内部)
38…取付部
38r…後側取付部
39…第2案内部
39d…第2案内部の前側の下縁(第2案内部における、第1案内部に隣接する側の下縁)
51…排気管
51,53…排気系部品
P1…液体排出位置(液体の排出位置)
P2…理想液体落下位置(液体落下位置)