(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-08
(45)【発行日】2022-11-16
(54)【発明の名称】車載機及び教育システム
(51)【国際特許分類】
G09B 5/08 20060101AFI20221109BHJP
G09B 19/16 20060101ALI20221109BHJP
G09B 7/04 20060101ALI20221109BHJP
G08G 1/09 20060101ALI20221109BHJP
B60W 40/09 20120101ALI20221109BHJP
B60W 60/00 20200101ALI20221109BHJP
G09B 9/042 20060101ALI20221109BHJP
G01C 21/26 20060101ALN20221109BHJP
【FI】
G09B5/08
G09B19/16
G09B7/04
G08G1/09 F
B60W40/09
B60W60/00
G09B9/042 A
G01C21/26 A
(21)【出願番号】P 2018200060
(22)【出願日】2018-10-24
【審査請求日】2021-04-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 紘久
【審査官】右田 純生
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-050273(JP,A)
【文献】特開2018-040912(JP,A)
【文献】特開2018-135058(JP,A)
【文献】特開2017-167199(JP,A)
【文献】特開2017-199299(JP,A)
【文献】特開2018-062321(JP,A)
【文献】特開2018-005468(JP,A)
【文献】特開2017-151704(JP,A)
【文献】特開2019-156171(JP,A)
【文献】特開2020-160941(JP,A)
【文献】特開2019-034638(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0237027(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0033327(US,A1)
【文献】米国特許第09376117(US,B1)
【文献】国際公開第2016/080452(WO,A1)
【文献】国際公開第2002/019295(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09B 1/00- 9/56
G09B 17/00-19/26
G08G 1/00-99/00
B60W 50/12-50/14
G01C 21/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動運転が可能な車両に搭載された車載機であって、
ドライバを識別する識別情報を取得するように構成された識別情報取得ユニットと、
自動運転に関する教育内容をドライバごとに生成し、前記教育内容を送信する機能を有する外部装置に対し、前記識別情報を送信するように構成された識別情報送信ユニットと、
前記外部装置から前記教育内容を受信するように構成された教育内容受信ユニットと、
前記教育内容受信ユニットが受信した前記教育内容に基づき、ドライバに対し教育を実行するように構成された教育実行ユニットと、
を備え、
前記教育実行ユニットが実行する前記教育は、理解度確認テストを含み、
前記理解度確認テストに対するドライバの回答を取得するように構成された回答取得ユニットと、
前記回答取得ユニットが取得した前記回答における正解の程度を算出するように構成された理解度算出ユニットと、
をさらに備え、
前記理解度算出ユニットが算出した前記正解の程度が予め設定された閾値未満である場合、前記教育実行ユニットは前記教育を続行する車載機。
【請求項2】
請求項
1に記載の車載機であって、
前記教育実行ユニットは、前記車両の運転開始前に前記理解度確認テストを実行するように構成され、
前記理解度算出ユニットが算出した前記正解の程度が前記閾値以上であることを条件として、前記車両の運転を可能にする運転許可ユニットと、
をさらに備える車載機。
【請求項3】
請求項1
又は2に記載の車載機であって、
前記教育実行ユニットが実行した前記教育の結果を前記外部装置に送信するように構成された結果送信ユニットをさらに備える車載機。
【請求項4】
自動運転が可能な車両に搭載された車載機と、外部装置とを備える教育システムであって、
前記車載機は、
ドライバを識別する識別情報を取得するように構成された識別情報取得ユニットと、
自動運転に関する教育内容をドライバごとに生成し、前記教育内容を送信する機能を有する前記外部装置に対し、前記識別情報を送信するように構成された識別情報送信ユニットと、
前記外部装置から前記教育内容を受信するように構成された教育内容受信ユニットと、
前記教育内容受信ユニットが受信した前記教育内容に基づき、ドライバに対し教育を実行するように構成された教育実行ユニットと、
を備え、
前記外部装置は、
前記車載機が送信した前記識別情報を受信するように構成された識別情報受信ユニットと、
ドライバごとに前記教育の履歴を記憶したデータベースと、
前記データベースに記憶された前記教育の履歴のうち、前記識別情報受信ユニットが受信した前記識別情報に対応するドライバの前記教育の履歴に基づき、前記教育内容を生成するように構成された教育内容生成ユニットと、
前記教育内容生成ユニットが生成した前記教育内容を、前記識別情報を送信した前記車載機に対し送信するように構成された教育内容送信ユニットと、
前記識別情報に対応するドライバに対し、前記教育を前回実行したときからの経過時間が、予め設定された基準時間未満であるか否かを判断するように構成された経過時間判断ユニット
と、
を備え、
前記経過時間が前記基準時間未満であると前記経過時間判断ユニットが判断した場合、前記教育内容生成ユニットは前記教育内容を生成しない教育システム。
【請求項5】
請求項
4に記載の教育システムであって、
前記教育内容生成ユニットは、前記経過時間、又は、自動運転に関するドライバの理解度に応じて、前記教育を実行するタイミングを設定するように構成された教育システム。
【請求項6】
自動運転が可能な車両に搭載された車載機であって、
ドライバを識別する識別情報を取得するように構成された識別情報取得ユニットと、
ドライバごとに、自動運転に関する教育の履歴を記憶したデータベースと、
前記データベースに記憶された前記教育の履歴のうち、前記識別情報取得ユニットが取得した前記識別情報に対応するドライバの前記教育の履歴に基づき、自動運転に関する教育内容を生成するように構成された教育内容生成ユニットと、
前記教育内容生成ユニットが生成した前記教育内容に基づき、ドライバに対し教育を実行するように構成された教育実行ユニットと、
を備え、
前記教育実行ユニットが実行する前記教育は、理解度確認テストを含み、
前記理解度確認テストに対するドライバの回答を取得するように構成された回答取得ユニットと、
前記回答取得ユニットが取得した前記回答における正解の程度を算出するように構成された理解度算出ユニットと、
をさらに備え、
前記理解度算出ユニットが算出した前記正解の程度が予め設定された閾値未満である場合、前記教育実行ユニットは前記教育を続行する車載機。
【請求項7】
請求項
6に記載の車載機であって、
前記教育実行ユニットは、前記車両の運転開始前に前記理解度確認テストを実行するように構成され、
前記理解度算出ユニットが算出した前記正解の程度が前記閾値以上であることを条件として、前記車両の運転を可能にする運転許可ユニットと、
をさらに備える車載機。
【請求項8】
自動運転が可能な車両に搭載された車載機であって、
ドライバを識別する識別情報を取得するように構成された識別情報取得ユニットと、
ドライバごとに、自動運転に関する教育の履歴を記憶したデータベースと、
前記データベースに記憶された前記教育の履歴のうち、前記識別情報取得ユニットが取得した前記識別情報に対応するドライバの前記教育の履歴に基づき、自動運転に関する教育内容を生成するように構成された教育内容生成ユニットと、
前記教育内容生成ユニットが生成した前記教育内容に基づき、ドライバに対し教育を実行するように構成された教育実行ユニットと、
前記識別情報に対応するドライバに対し、前記教育を前回実行したときからの経過時間が、予め設定された基準時間未満であるか否かを判断するように構成された経過時間判断ユニット
と、
を備え、
前記経過時間が前記基準時間未満であると前記経過時間判断ユニットが判断した場合、前記教育内容生成ユニットは前記教育内容を生成しない車載機。
【請求項9】
請求項
8に記載の車載機であって、
前記教育内容生成ユニットは、前記経過時間、又は、自動運転に関するドライバの理解度に応じて、前記教育を実行するタイミングを設定するように構成された車載機。
【請求項10】
請求項
6~
9のいずれか1項に記載の車載機であって、
前記教育実行ユニットが実行した前記教育の結果により、前記データベースの記憶内容を更新するように構成されたデータベース更新ユニットをさらに備える車載機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は車載機及び教育システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、車両の自動運転に関する開発が進められている。特許文献1には、自動運転が可能な車両が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
自動運転が可能な車両のドライバは、車両の機能、機能限界時における車両の挙動、ドライバの義務等の自動運転に関する事項を理解する必要がある。平成30年9月に国土交通省が策定した「自動運転者の安全技術ガイドライン」は、ディーラーを含む自動車製作者等又は自動運転車を用いた移動サービスのシステム提供者が、ドライバに対し上記の自動運転に関する事項を周知させる必要があることを定めている。
【0005】
本開示の一局面は、自動運転が可能な車両のドライバに対し、自動運転に関する教育を行うことができる車載機及び教育システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一局面は、自動運転が可能な車両に搭載された車載機であって、ドライバを識別する識別情報を取得するように構成された識別情報取得ユニットと、自動運転に関する教育内容をドライバごとに生成し、前記教育内容を送信する機能を有する外部装置に対し、前記識別情報を送信するように構成された識別情報送信ユニットと、前記外部装置から前記教育内容を受信するように構成された教育内容受信ユニットと、前記教育内容受信ユニットが受信した前記教育内容に基づき、ドライバに対し教育を実行するように構成された教育実行ユニットと、を備える車載機である。
【0007】
本開示の一局面である車載機は、自動運転が可能な車両のドライバに対し、自動運転に関する教育を行うことができる。
本開示の別の局面は、自動運転が可能な車両に搭載された車載機であって、ドライバを識別する識別情報を取得するように構成された識別情報取得ユニットと、ドライバごとに、自動運転に関する教育の履歴を記憶したデータベースと、前記データベースに記憶された前記教育の履歴のうち、前記識別情報取得ユニットが取得した前記識別情報に対応するドライバの前記教育の履歴に基づき、自動運転に関する教育内容を生成するように構成された教育内容生成ユニットと、前記教育内容生成ユニットが生成した前記教育内容に基づき、ドライバに対し教育を実行するように構成された教育実行ユニットと、を備える車載機である。
【0008】
本開示の別の局面である車載機は、自動運転が可能な車両のドライバに対し、自動運転に関する教育を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】教育システム1の構成を表すブロック図である。
【
図2】制御部7の機能的構成を表すブロック図である。
【
図3】制御部39の機能的構成を表すブロック図である。
【
図4】データベース43が記憶している教育の履歴の例を表す説明図である。
【
図5】車載機3が実行する処理を表すフローチャートである。
【
図6】センター5が実行する処理を表すフローチャートである。
【
図7】教育を実行する処理を表すフローチャートである。
【
図8】車載機103の構成を表すブロック図である。
【
図9】制御部107の機能的構成を表すブロック図である。
【
図10】車載機103が実行する処理を表すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示の例示的な実施形態を、図面を参照しながら説明する。
<第1実施形態>
1.教育システム1の構成
教育システム1の構成を、
図1~
図4に基づき説明する。
図1に示すように、教育システム1は、車載機3と、センター5と、を備える。
【0011】
車載機3は、自動運転が可能な車両に搭載されている。車載機3は、制御部7と、通信部9と、表示部11と、識別部13と、操作部15と、を備える。
制御部7は、CPU17と、例えば、RAM又はROM等の半導体メモリ(以下、メモリ19とする)と、を有するマイクロコンピュータを備える。制御部7の各機能は、CPU17が非遷移的実体的記録媒体に格納されたプログラムを実行することにより実現される。この例では、メモリ19が、プログラムを格納した非遷移的実体的記録媒体に該当する。また、このプログラムが実行されることで、プログラムに対応する方法が実行される。なお、制御部7は、1つのマイクロコンピュータを備えてもよいし、複数のマイクロコンピュータを備えてもよい。
【0012】
制御部7は、
図2に示すように、識別情報取得ユニット21と、識別情報送信ユニット23と、教育内容受信ユニット25と、教育実行ユニット27と、回答取得ユニット29と、理解度算出ユニット31と、運転許可ユニット33と、結果送信ユニット35と、を備える。
【0013】
制御部7に含まれる各部の機能を実現する手法はソフトウェアに限るものではなく、その一部又は全部の機能は、一つあるいは複数のハードウェアを用いて実現されてもよい。例えば、上記機能がハードウェアである電子回路によって実現される場合、その電子回路は、デジタル回路、又はアナログ回路、あるいはこれらの組合せによって実現されてもよい。
【0014】
通信部9は、センター5との間で、インターネット網37を介して通信を行うことができる。表示部11は、車両の車室内に設けられている。表示部11は画像を表示することができる。識別部13は、ドライバが所持する運転免許証から、ドライバを表す識別情報を読み取ることができる。操作部15は、ドライバによる入力操作を受け付ける。操作部15は、例えば、タッチパネル、キーボード、各種スイッチ等を備える。
【0015】
センター5は、車両の外部に固定設置されている。センター5は、制御部39と、通信部41と、データベース43と、を備える。センター5は、自動運転に関する教育内容をドライバごとに生成し、その教育内容を送信する機能を有する外部装置に対応する。
【0016】
制御部39は、CPU45と、例えば、RAM又はROM等の半導体メモリ(以下、メモリ47とする)と、を有するマイクロコンピュータを備える。制御部39の各機能は、CPU45が非遷移的実体的記録媒体に格納されたプログラムを実行することにより実現される。この例では、メモリ47が、プログラムを格納した非遷移的実体的記録媒体に該当する。また、このプログラムが実行されることで、プログラムに対応する方法が実行される。なお、制御部39は、1つのマイクロコンピュータを備えてもよいし、複数のマイクロコンピュータを備えてもよい。
【0017】
制御部39は、
図3に示すように、識別情報受信ユニット49と、教育内容生成ユニット51と、教育内容送信ユニット53と、経過時間判断ユニット55と、データベース更新ユニット57と、を備える。
【0018】
制御部39に含まれる各部の機能を実現する手法はソフトウェアに限るものではなく、その一部又は全部の機能は、一つあるいは複数のハードウェアを用いて実現されてもよい。例えば、上記機能がハードウェアである電子回路によって実現される場合、その電子回路は、デジタル回路、又はアナログ回路、あるいはこれらの組合せによって実現されてもよい。
【0019】
通信部41は、車載機3との間で、インターネット網37を介して通信を行うことができる。データベース43は、ドライバごとに、自動運転に関する教育の履歴を記憶している。
【0020】
自動運転に関する教育とは、例えば、自動運転システムによる自動運転の継続が困難になった場合にドライバがとるべき措置、自動運転システムの性能や作動状況に応じてドライバが行い得る運転以外の行為、HMIの表示に係る情報、自動運転システムに異常が発生した場合の車両の挙動、車両の保守管理、点検整備、ソフトウエアのアップデート等の必要性等をドライバに伝えることである。
【0021】
データベース43が記憶している教育の履歴の例を
図4に示す。データベース43は、ドライバD1、D2、D3・・・のそれぞれについて、教育の履歴を記憶している。教育の履歴の内容として、前回受講日時がある。前回受講日時とは、該当するドライバに対し、教育を前回実行した日時である。
【0022】
また、教育の履歴の内容として、分野ごとの教育の履歴がある。教育によりドライバに伝えるべき事項は、分野1、分野2、分野3・・・(以下では複数の分野とする)に区分されている。
【0023】
分野の内容として、例えば、「自動運転車の安全技術ガイドライン」の「(10)自動運転車の使用者への情報提供」の項で定められた以下の内容等が挙げられる。
・システムの作動条件、ODDの範囲、機能限界。
・運転者のタスク(レベル3の車両にあっては、システムによる運転の継続が困難になった場合に運転操作を引き継がなければならないこと等)。
・システムの性能や作動状況に応じて行い得る運転以外の行為(レベル3の車両)。
・HMI の表示(自動運転システムが作動中であるか否か等)に係る情報。
・システムに異常が発生した場合の車両の挙動。
・使用過程の自動運転車の保守管理(点検整備)やソフトウェアのアップデートを適切に行うこと。
【0024】
データベース43は、分野ごとに、分野別前回受講日時と、理解度テストの正解率とを記憶している。分野別前回受講日時とは、該当する分野の教育を前回実行した日時である。理解度テストの正解率とは、該当する分野について実行した前回の理解度テストにおける正解率である。正解率は、自動運転に関するドライバの理解度に対応する。理解度テストとは、該当する分野の理解度を評価するために行うテストである。理解度テストは、該当する分野に関する質問を複数含む。
【0025】
図4の「分野ごとの教育の履歴」の列における「A月B日」、「C月E日」、「F月G日」は、該当する分野における分野別前回受講日時を意味する。
図4の「分野ごとの教育の履歴」の列における「100%」、「80%」、「50%」等は、該当する分野での前回の理解度テストにおける正解率を意味する。
【0026】
2.教育システム1が実行する処理
(2-1)車載機3が実行する処理
図5に基づき、車載機3が実行する処理を説明する。この処理は、運転許可ユニット33が車両の運転を未だ許可していない状態において実行される。運転許可ユニット33が車両の運転を許可していない状態とは、例えば、車両の電源がオンにならない状態、アクセルペダルを踏んでもスロットルが全閉のままである状態等である。
【0027】
ステップ1では、識別情報取得ユニット21が、識別部13を用いて識別情報を取得する。
ステップ2では、識別情報送信ユニット23が、前記ステップ1で取得した識別情報を、通信部9を用いて、センター5に対し送信する。
【0028】
ステップ3では、教育内容受信ユニット25が、通信部9を用いて教育内容を受信する処理を行う。教育内容は、後述するステップ20においてセンター5が送信したものである。
【0029】
教育内容は、(a)複数の分野それぞれにおいて、教育によりドライバに伝えるべき事項、(b)複数の分野それぞれの理解度テスト、(c)複数の分野それぞれにおける、教育実行のタイミングを含む。教育実行のタイミングとして、運転開始前と、運転開始後とがある。
【0030】
教育内容受信ユニット25は、教育内容を受信できたか否かを判断する。教育内容を受信できた場合、本処理はステップ4に進む。教育内容を受信できなかった場合、本処理はステップ9に進む。
【0031】
ステップ4では、前記ステップ3で受信した教育内容の少なくとも1つの分野において、教育実行のタイミングが運転開始前であるか否かを、教育内容受信ユニット25が判断する。受信した教育内容の少なくとも1つの分野において、教育実行のタイミングが運転開始前である場合、本処理はステップ5に進む。受信した教育内容の全ての分野において、教育実行のタイミングが運転開始後である場合、本処理はステップ7に進む。
【0032】
ステップ5では、教育実行ユニット27、回答取得ユニット29、及び理解度算出ユニット31が、教育実行のタイミングが運転開始前である分野について、前記ステップ3で受信した教育内容に基づき、ドライバに対し教育を実行する。この処理を
図7に基づき説明する。
【0033】
図7のステップ31では、教育実行ユニット27が、jを初期化し、1とする。jは、教育実行のタイミングが運転開始前である分野に割り振られた番号である。
ステップ32では、教育実行ユニット27が、分野jにおいて教育によりドライバに伝えるべき事項を表示部11に表示する。
【0034】
ステップ33では、教育実行ユニット27が、分野jの理解度テストを表示部11に表示する。ドライバは、操作部15を用いて、理解度テストの回答を入力することができる。
ステップ34では、ドライバが操作部15に入力した回答を回答取得ユニット29が取得する。
【0035】
ステップ35では、理解度算出ユニット31が、前記ステップ34で取得した回答の正解率を算出する。正解率は正解の程度に対応する。
ステップ36では、前記ステップ35で算出した正解率が予め設定された閾値以上であるか否かを理解度算出ユニット31が判断する。正解率が閾値以上である場合、本処理はステップ37に進む。正解率が閾値未満である場合、本処理はステップ32に進み、分野jの教育を続行する。
【0036】
ステップ37では、教育実行ユニット27が、jを1だけ増す。
ステップ38では、jがX+1であるか否かを教育実行ユニット27が判断する。Xは、教育実行のタイミングが運転開始前である分野の数である。jがX+1である場合、本処理は終了する。jがX+1未満である場合、本処理はステップ32に進む。
【0037】
図5に戻り、ステップ6では、運転許可ユニット33が、車両の運転を可能にする。
ステップ7では、運転許可ユニット33が、車両の運転を可能にする。なお、ステップ6又はステップ7において車両の運転が可能になった後、教育実行ユニット27、回答取得ユニット29、及び理解度算出ユニット31が、教育実行のタイミングが運転開始後である分野について、前記ステップ5と同様の教育を実行する。
【0038】
ステップ8では、結果送信ユニット35が、前記ステップ5で実行した教育の結果を、通信部9を用いてセンター5に送信する。また、結果送信ユニット35は、車両の運転が可能になった後に実行された教育の結果も、通信部9を用いてセンター5に送信する。
【0039】
教育の結果として、(A)複数の分野それぞれにおいて、教育によりドライバに伝えた事項、(B)複数の分野それぞれの理解度テストの正解率、(C)複数の分野それぞれにおける、教育実行の日時、(D)ドライバの識別情報を含む。
【0040】
ステップ9では、運転許可ユニット33が、通信部9を用いて運転開始許可を受信する処理を行う。運転開始許可は、後述するステップ23においてセンター5が送信したものである。運転開始許可を受信した場合、本処理はステップ10に進む。運転開始許可を受信しなかった場合、本処理はステップ3に進む。
【0041】
ステップ10では、運転許可ユニット33が、車両の運転を可能にする。
(2-2)センター5が実行する処理
センター5が実行する処理を、
図6に基づき説明する。
図6のステップ11では、識別情報受信ユニット49が、通信部41を用いて識別情報を受信する処理を行う。識別情報は、前記ステップ2において車載機3が送信したものである。識別情報を受信した場合、本処理はステップ12に進む。識別情報を受信しなかった場合、本処理はステップ11の前に戻る。
【0042】
ステップ12では、経過時間判断ユニット55が、前記ステップ11で受信した識別情報に対応するドライバの前回受講日時をデータベース43から読み出す。経過時間判断ユニット55は、読み出した前回受講日時から経過時間を算出する。経過時間とは、前回受講日時から現時点までの期間である。経過時間判断ユニット55は、算出した経過時間がNヶ月以上であるか否かを判断する。Nは1以上の自然数である。Nヶ月は予め設定された基準時間に対応する。経過時間がNヶ月以上である場合、本処理はステップ13に進む。経過時間がNヶ月未満である場合、本処理はステップ23に進む。
【0043】
ステップ13では、データベース43に記憶された教育の履歴のうち、前記ステップ11で受信した識別情報に対応するドライバの教育の履歴に基づき、教育内容生成ユニット51が教育内容を生成する。教育内容生成ユニット51は、任意の分野の未受講期間が長いほど、その分野の教育内容を詳しくする。未受講期間とは、分野別前回受講日時から現時点までの時間である。また、教育内容生成ユニット51は、任意の分野の理解度テストの正解率が低いほど、その分野の教育内容を詳しくする。
【0044】
ステップ14では、教育内容生成ユニット51が、iを初期化し、1とする。iは全ての分野に割り振られた番号である。
ステップ15では、前記ステップ13で生成した教育内容のうち、分野iについて、以下の条件1又は条件2が成立するか否かを教育内容生成ユニット51が判断する。
【0045】
条件1:未受講期間は、予め設定された基準期間以上である。
条件2:前回の理解度テストの正解率は、予め設定された基準正解率以下である。
条件1又は条件2が成立する場合、本処理はステップ16に進む。条件1及び条件2のいずれも成立しない場合、本処理はステップ17に進む。
【0046】
ステップ16では、教育内容生成ユニット51が、前記ステップ13で生成した教育内容のうち、分野iについて、教育実行のタイミングを運転開始前に設定する。教育内容生成ユニット51は、設定した教育実行のタイミングを、教育内容の一部とする。
【0047】
ステップ17では、教育内容生成ユニット51が、前記ステップ13で生成した教育内容のうち、分野iについて、教育実行のタイミングを運転開始後に設定する。教育内容生成ユニット51は、設定した教育実行のタイミングを、教育内容の一部とする。
【0048】
ステップ18では、教育内容生成ユニット51が、iを1だけ増す。
ステップ19では、iがn+1であるか否かを教育内容生成ユニット51が判断する。nは、全分野の数である。iがn+1である場合、本処理はステップ20に進む。iがn+1未満である場合、本処理はステップ15に進む。
【0049】
ステップ20では、教育内容送信ユニット53が、前記ステップ13、16、17で生成した教育内容を、通信部41を用い、車載機3に送信する。送信の対象となる車載機3は、前記ステップ11で受信した識別情報を送信した車載機3である。
【0050】
ステップ21では、データベース更新ユニット57が、通信部41を用いて教育の結果を受信する処理を行う。教育の結果は、前記ステップ8において車載機3が送信したものである。教育の結果を受信した場合、本処理はステップ22に進む。教育の結果を受信しなかった場合、本処理はステップ21の前に戻る。
【0051】
ステップ22では、データベース更新ユニット57が、前記ステップ21で受信した教育の結果により、データベース43の記憶内容を更新する。更新の対象は、前記ステップ21で受信した教育の結果に含まれる識別情報に対応するドライバの記憶内容である。
【0052】
ステップ23では、教育内容送信ユニット53が、通信部41を用いて、運転開始許可を車載機3に送信する。
3.教育システム1が奏する効果
(1A)教育システム1は、ドライバごとに生成した教育内容に基づき、ドライバに対し教育を実行することができる。
【0053】
(1B)ドライバの教育の履歴は、センター5が備えるデータベース43に記憶されている。そのため、ドライバが乗車する車両が変化した場合でも、データベース43に記憶された教育の履歴に基づき、教育の内容を生成することができる。
【0054】
(1C)教育システム1が実行する教育は、理解度確認テストを含む。教育システム1は、理解度確認テストにおける正解率が閾値未満である場合、教育を続行する。そのため、教育の効果を一層高めることができる。
【0055】
(1D)教育システム1は、車両の運転開始前に理解度確認テストを実行する。教育システム1は、理解度確認テストにおける正解率が閾値以上であることを条件として、車両の運転を可能にする。そのため、ドライバに対する教育が不十分な状態で、ドライバが車両を運転してしまうことを抑制できる。
【0056】
(1E)車載機3は、教育の結果をセンター5に送信する。センター5は、受信した教育の結果により、データベース43の記憶内容を更新する。そのため、データベース43の記憶内容を最新の状態に近づけることができる。
【0057】
(1F)教育システム1は、経過時間が基準時間未満である場合、教育内容を生成しない。そのため、必要性が低い教育を実行してしまうことを抑制できる。
(1G)教育システム1は、条件1、条件2に応じて、教育実行のタイミングを決定する。具体的には、教育システム1は、条件1又は条件2が成立する場合、教育実行のタイミングを運転開始前に設定する。また、教育システム1は、条件1及び条件2のいずれも成立しない場合、教育実行のタイミングを運転開始後に設定する。
【0058】
そのため、ドライバの理解度が低い場合は、教育実行のタイミングを運転開始前とし、ドライバの理解度が高い場合は、教育実行のタイミングを運転開始後とすることができる。
<第2実施形態>
1.第1実施形態との相違点
第2実施形態は、基本的な構成は第1実施形態と同様であるため、相違点について以下に説明する。なお、第1実施形態と同じ符号は、同一の構成を示すものであって、先行する説明を参照する。
【0059】
前述した第1実施形態では、
図1~
図3に示される教育システム1である。これに対し、第2実施形態では、
図8、
図9に示される車載機103である点で、第1実施形態と相違する。また、第1実施形態では、車載機3が
図5に示される処理を実行し、センター5が
図6に示される処理を実行する。これに対し、第2実施形態では、車載機103が
図10に示される処理を実行する点で、第1実施形態と相違する。
【0060】
2.車載機103の構成
車載機103の構成を、
図8、
図9に基づき説明する。車載機103は、自動運転が可能な車両に搭載されている。車載機103は、制御部107と、表示部11と、識別部13と、操作部15と、データベース43と、を備える。
【0061】
制御部107は、CPU17と、例えば、RAM又はROM等の半導体メモリ(以下、メモリ19とする)と、を有するマイクロコンピュータを備える。制御部107の各機能は、CPU17が非遷移的実体的記録媒体に格納されたプログラムを実行することにより実現される。この例では、メモリ19が、プログラムを格納した非遷移的実体的記録媒体に該当する。また、このプログラムが実行されることで、プログラムに対応する方法が実行される。なお、制御部107は、1つのマイクロコンピュータを備えてもよいし、複数のマイクロコンピュータを備えてもよい。
【0062】
制御部107は、
図9に示すように、識別情報取得ユニット21と、教育実行ユニット27と、回答取得ユニット29と、理解度算出ユニット31と、運転許可ユニット33と、教育内容生成ユニット51と、経過時間判断ユニット55と、データベース更新ユニット57と、を備える。
【0063】
制御部107に含まれる各部の機能を実現する手法はソフトウェアに限るものではなく、その一部又は全部の機能は、一つあるいは複数のハードウェアを用いて実現されてもよい。例えば、上記機能がハードウェアである電子回路によって実現される場合、その電子回路は、デジタル回路、又はアナログ回路、あるいはこれらの組合せによって実現されてもよい。
【0064】
表示部11、識別部13、操作部15、及びデータベース43の構成は、第1実施形態と同様である。
3.車載機103が実行する処理
図10に基づき、車載機103が実行する処理を説明する。この処理は、運転許可ユニット33が車両の運転を許可していない状態において実行される。
【0065】
ステップ41では、識別情報取得ユニット21が、識別部13を用いて識別情報を取得する。
ステップ42では、経過時間判断ユニット55が、前記ステップ41で取得した識別情報に対応するドライバの前回受講日時をデータベース43から読み出す。経過時間判断ユニット55は、読み出した前回受講日時から経過時間を算出する。経過時間判断ユニット55は、算出した経過時間がNヶ月以上であるか否かを判断する。Nは1以上の自然数である。Nヶ月は予め設定された基準時間に対応する。経過時間がNヶ月以上である場合、本処理はステップ43に進む。経過時間がNヶ月未満である場合、本処理はステップ55に進む。
【0066】
ステップ43では、データベース43に記憶された教育の履歴のうち、前記ステップ41で取得した識別情報に対応するドライバの教育の履歴に基づき、教育内容生成ユニット51が教育内容を生成する。教育内容生成ユニット51は、任意の分野の未受講期間が長いほど、その分野の教育内容を詳しくする。また、教育内容生成ユニット51は、任意の分野の理解度テストの正解率が低いほど、その分野の教育内容を詳しくする。
【0067】
ステップ44では、教育内容生成ユニット51が、iを初期化し、1とする。iは全ての分野に割り振られた番号である。
ステップ45では、前記ステップ43で生成した教育内容のうち、分野iについて、条件1又は条件2が成立するか否かを教育内容生成ユニット51が判断する。条件1及び条件2は第1実施形態と同様である。
【0068】
条件1又は条件2が成立する場合、本処理はステップ46に進む。条件1及び条件2のいずれも成立しない場合、本処理はステップ47に進む。
ステップ46では、教育内容生成ユニット51が、前記ステップ43で生成した教育内容のうち、分野iについて、教育実行のタイミングを運転開始前に設定する。教育内容生成ユニット51は、設定した教育実行のタイミングを、教育内容の一部とする。
【0069】
ステップ47では、教育内容生成ユニット51が、前記ステップ43で生成した教育内容のうち、分野iについて、教育実行のタイミングを運転開始後に設定する。教育内容生成ユニット51は、設定した教育実行のタイミングを、教育内容の一部とする。
【0070】
ステップ48では、教育内容生成ユニット51が、iを1だけ増す。
ステップ49では、iがn+1であるか否かを教育内容生成ユニット51が判断する。nは、全分野の数である。iがn+1である場合、本処理はステップ50に進む。iがn+1未満である場合、本処理はステップ45に進む。
【0071】
ステップ50では、前記ステップ43で生成した教育内容の少なくとも1つの分野において、教育実行のタイミングが運転開始前であるか否かを、教育内容生成ユニット51が判断する。生成した教育内容の少なくとも1つの分野において、教育実行のタイミングが運転開始前である場合、本処理はステップ51に進む。生成した教育内容の全ての分野において、教育実行のタイミングが運転開始後である場合、本処理はステップ53に進む。
【0072】
ステップ51では、教育実行ユニット27、回答取得ユニット29、及び理解度算出ユニット31が、教育実行のタイミングが運転開始前である分野について、前記ステップ43で生成した教育内容に基づき、ドライバに対し教育を実行する。教育を実行する方法は、第1実施形態と同様である。
【0073】
ステップ52では、運転許可ユニット33が、車両の運転を可能にする。
ステップ53では、運転許可ユニット33が、車両の運転を可能にする。なお、ステップ52又はステップ53の処理により車両の運転が可能になった後、教育実行ユニット27、回答取得ユニット29、及び理解度算出ユニット31が、教育実行のタイミングが運転開始後である分野について、前記ステップ51と同様の教育を実行する。
【0074】
ステップ54では、データベース更新ユニット57が、前記ステップ51で実行した教育の結果により、データベース43の記憶内容を更新する。また、データベース更新ユニット57は、車両の運転が可能になった後に実行された教育の結果により、データベース43の記憶内容を更新する。更新の対象は、前記ステップ41で取得した識別情報に対応するドライバの記憶内容である。教育の結果の内容は、第1実施形態と同様である。
【0075】
ステップ55では、運転許可ユニット33が、車両の運転を可能にする。
4.車載機103が奏する効果
以上詳述した第2実施形態によれば、前述した第1実施形態の効果(1A)、(1C)~(1G)を奏し、さらに、以下の効果を奏する。
【0076】
(2A)車載機103は、第1実施形態におけるセンター5の機能を有する。そのため、車両の外部にセンター5を設けなくてもよい。
<他の実施形態>
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。
【0077】
(1)前記ステップ32の処理は、例えば、以下の処理であってもよい。教育によりドライバに伝えるべき事項は、複数の頁から成る。教育実行ユニット27は、1頁を表示部11に表示する。ドライバが操作部15に対し頁送りの操作をしたとき、教育実行ユニット27は、表示部11の表示内容を、次の頁に変更する。また、前記ステップ32の処理は、例えば、動画の表示であってもよい。
【0078】
(2)表示部11は、例えば、カーナビのディスプレイ、ヘッドアップディスプレイ等であってもよい。
(3)識別情報を取得する方法は他の方法であってもよい。例えば、識別部13を用いて、ドライバの生体認証を行い、識別情報を取得してもよい。生体認証として、例えば、顔認証、指紋認証等が挙げられる。
【0079】
(4)前記ステップ5、51で実行する教育は、教育によりドライバに伝えるべき事項を表示部11に表示することと、理解度確認テストとのうち、一方のみであってもよい。
(5)前記ステップ5、51で実行する教育の少なくとも一部は、ハンドルやアクセル等を利用した運転シミュレーションであってもよい。
【0080】
(6)前記ステップ15、45で肯定判断した場合、運転開始直後に強制的に教育を実行するようにしてもよい。
(7)上記実施形態における1つの構成要素が有する複数の機能を、複数の構成要素によって実現したり、1つの構成要素が有する1つの機能を、複数の構成要素によって実現したりしてもよい。また、複数の構成要素が有する複数の機能を、1つの構成要素によって実現したり、複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加又は置換してもよい。
【0081】
(8)上述した車載機、教育システムの他、当該車載機を構成要素とするシステム、当該車載機の制御部、又はセンターの制御部としてコンピュータを機能させるためのプログラム、このプログラムを記録した半導体メモリ等の非遷移的実態的記録媒体、ドライバに対する教育方法等、種々の形態で本開示を実現することもできる。
【符号の説明】
【0082】
1…教育システム、3、103…車載機、5…センター、7、107…制御部、9…通信部、11…表示部、13…識別部、15…操作部、17…CPU、19…メモリ、21…識別情報取得ユニット、23…識別情報送信ユニット、25…教育内容受信ユニット、27…教育実行ユニット、29…回答取得ユニット、31…理解度算出ユニット、33…運転許可ユニット、35…結果送信ユニット、37…インターネット網、39…制御部、41…通信部、43…データベース、45…CPU、47…メモリ、49…識別情報受信ユニット、51…教育内容生成ユニット、53…教育内容送信ユニット、55…経過時間判断ユニット、57…データベース更新ユニット